JP3381118B2 - 粉末乳化油脂組成物 - Google Patents
粉末乳化油脂組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱凝固食品用の粉末
乳化油脂組成物に関する。
乳化油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水産練製品、畜肉加工食品、麺類
などの加熱凝固食品の物性改良方法としては、特開昭5
0−46862号、特開昭53−88355号、特開平
3−7544号に開示されているような、加熱凝固性蛋
白質および油脂からなる液状乳化油脂を添加する方法
や、乾燥卵白に代表される加熱凝固性蛋白質を添加する
方法が知られている。
などの加熱凝固食品の物性改良方法としては、特開昭5
0−46862号、特開昭53−88355号、特開平
3−7544号に開示されているような、加熱凝固性蛋
白質および油脂からなる液状乳化油脂を添加する方法
や、乾燥卵白に代表される加熱凝固性蛋白質を添加する
方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような液状乳化油脂は、乳化安定性を向上させるために
油脂含有量が多く乳化物そのものの熱凝固性が弱いた
め、食品の物性改良のために充分な量を添加すると、軟
らかすぎて弾力性に欠け、食感が好ましくないという傾
向があった。また、乾燥卵白などの加熱凝固性蛋白質を
食品に添加すると保水性や結着性はあるものの硬すぎて
弾力性に欠け、食感が好ましくないという傾向があっ
た。したがって、本発明は、保水性や結着性のみなら
ず、硬さと軟らかさのバランスがよく弾力性があり、食
感の良好な加熱凝固食品を製造できる粉末乳化油脂組成
物を提供することを目的としてなされたものである。
ような液状乳化油脂は、乳化安定性を向上させるために
油脂含有量が多く乳化物そのものの熱凝固性が弱いた
め、食品の物性改良のために充分な量を添加すると、軟
らかすぎて弾力性に欠け、食感が好ましくないという傾
向があった。また、乾燥卵白などの加熱凝固性蛋白質を
食品に添加すると保水性や結着性はあるものの硬すぎて
弾力性に欠け、食感が好ましくないという傾向があっ
た。したがって、本発明は、保水性や結着性のみなら
ず、硬さと軟らかさのバランスがよく弾力性があり、食
感の良好な加熱凝固食品を製造できる粉末乳化油脂組成
物を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために種々検討した結果本発明に到達した。す
なわち、本発明の粉末乳化油脂組成物は、(1)卵蛋白
質である加熱凝固性蛋白質100重量部(固形分換算)
に対し油脂5〜50重量部からなる粉末乳化油脂組成
物、(2) 冷凍食品用、畜肉加工品用、水産練製品
用、又は麺類用である(1)記載の粉末乳化油脂組成
物、である。なお、本発明において「部」は「重量部」
を、また、「%」はすべて「重量%」をそれぞれ意味す
る。
達成するために種々検討した結果本発明に到達した。す
なわち、本発明の粉末乳化油脂組成物は、(1)卵蛋白
質である加熱凝固性蛋白質100重量部(固形分換算)
に対し油脂5〜50重量部からなる粉末乳化油脂組成
物、(2) 冷凍食品用、畜肉加工品用、水産練製品
用、又は麺類用である(1)記載の粉末乳化油脂組成
物、である。なお、本発明において「部」は「重量部」
を、また、「%」はすべて「重量%」をそれぞれ意味す
る。
【0005】本発明において加熱凝固性蛋白質とは、加
熱により凝固する蛋白質をいい、例えば、卵白、全卵な
どの卵蛋白質、ラクトアルブミンなどの乳蛋白質、小麦
蛋白質などがあげられ、濃縮、乾燥、成分の一部除去な
どの処理を施したものでも、加熱凝固性を備えている限
りさしつかえない。これらの中では、加熱凝固食品に保
水性や結着性を付与し、かつ弾力性を持たせる効果の高
い、例えば卵蛋白質や乳蛋白質が好ましい。
熱により凝固する蛋白質をいい、例えば、卵白、全卵な
どの卵蛋白質、ラクトアルブミンなどの乳蛋白質、小麦
蛋白質などがあげられ、濃縮、乾燥、成分の一部除去な
どの処理を施したものでも、加熱凝固性を備えている限
りさしつかえない。これらの中では、加熱凝固食品に保
水性や結着性を付与し、かつ弾力性を持たせる効果の高
い、例えば卵蛋白質や乳蛋白質が好ましい。
【0006】油脂は、食用に適するものであれば、その
種類については何ら限定がなく、例えばパーム油、ヤシ
油、サラダ油、大豆油、菜種油、ゴマ油、水添油などが
あげられ、これらを単独あるいは2種以上混合して用い
る。含有量は、加熱凝固性蛋白質100部(固形分換
算)に対し、油脂5〜50部が好ましい。これは、後の
試験例にも示すように、5部未満であるとやや固くなり
弾力性に欠け、50部を越えると柔らかすぎて、こちら
も弾力性に欠けるからである。
種類については何ら限定がなく、例えばパーム油、ヤシ
油、サラダ油、大豆油、菜種油、ゴマ油、水添油などが
あげられ、これらを単独あるいは2種以上混合して用い
る。含有量は、加熱凝固性蛋白質100部(固形分換
算)に対し、油脂5〜50部が好ましい。これは、後の
試験例にも示すように、5部未満であるとやや固くなり
弾力性に欠け、50部を越えると柔らかすぎて、こちら
も弾力性に欠けるからである。
【0007】また、本発明において加熱凝固食品とは、
ハム、ソーセージのような畜肉加工食品、かまぼこ、竹
輪のような水産練製品、中華麺、うどん、パスタのよう
な麺類など、諸原料を調和した後加熱して熱凝固させて
得られる食品のことをいう。なお、本発明の効果を損な
わない限り、他の任意の原料・成分を含有してもさしつ
かえない。例えば、乳化安定のためのレシチン、リゾレ
シチン、カゼインカルシウム、ガム質、PH調整のため
の有機酸などがあげられる。また、最終段階で加熱凝固
性蛋白質の粉末を混合してさらに硬さを調節してもさし
つかえない。この際にも、前述のように加熱凝固性蛋白
質100部(固形分換算)に対し油脂5〜50部の範囲
とするのが好ましい。
ハム、ソーセージのような畜肉加工食品、かまぼこ、竹
輪のような水産練製品、中華麺、うどん、パスタのよう
な麺類など、諸原料を調和した後加熱して熱凝固させて
得られる食品のことをいう。なお、本発明の効果を損な
わない限り、他の任意の原料・成分を含有してもさしつ
かえない。例えば、乳化安定のためのレシチン、リゾレ
シチン、カゼインカルシウム、ガム質、PH調整のため
の有機酸などがあげられる。また、最終段階で加熱凝固
性蛋白質の粉末を混合してさらに硬さを調節してもさし
つかえない。この際にも、前述のように加熱凝固性蛋白
質100部(固形分換算)に対し油脂5〜50部の範囲
とするのが好ましい。
【0008】次に、本発明の粉末乳化油脂組成物の製造
方法の一例について説明する。まず、加熱凝固性蛋白質
を用意する。加熱凝固性蛋白質が液状の場合はそのまま
で、粉末状の場合は適宜加水して用いる。この加熱凝固
蛋白質に油脂を添加し、均一に乳化するまで攪拌・混合
する。例えば、脱気型ミキサーを用いて60〜70cm
HgVacで1〜5分間程度攪拌するとよい。この際、
加熱凝固性蛋白質に油脂を混合しやすくするために、加
熱凝固性蛋白質を予め脱気型ミキサーを用いて攪拌して
おくとよい。また、ここで他の任意の原料・成分を添加
してもよい。
方法の一例について説明する。まず、加熱凝固性蛋白質
を用意する。加熱凝固性蛋白質が液状の場合はそのまま
で、粉末状の場合は適宜加水して用いる。この加熱凝固
蛋白質に油脂を添加し、均一に乳化するまで攪拌・混合
する。例えば、脱気型ミキサーを用いて60〜70cm
HgVacで1〜5分間程度攪拌するとよい。この際、
加熱凝固性蛋白質に油脂を混合しやすくするために、加
熱凝固性蛋白質を予め脱気型ミキサーを用いて攪拌して
おくとよい。また、ここで他の任意の原料・成分を添加
してもよい。
【0009】次いで、この乳化液を常法により乾燥す
る。例えば、スプレードライヤーを用い、吸気温度15
0〜180℃、排気温度60〜80℃程度で乾燥する。
る。例えば、スプレードライヤーを用い、吸気温度15
0〜180℃、排気温度60〜80℃程度で乾燥する。
【0010】
【作用】本発明の粉末乳化油脂組成物は、加熱凝固性蛋
白質および油脂を含有しているため、保水性、粘着性の
みならず、弾力性のある加熱凝固食品を製造することが
できる。その原理については深く追及したわけではない
が、従来の液状乳化油脂と比較して、加熱凝固性蛋白質
に対する油脂の含有量を低く抑えられるため、加熱凝固
食品に添加した際に軟らかくなりすぎることを防止し、
また、油脂が加熱凝固性蛋白質でコーティングされてい
ることにより、食品の中に均一に分散し、その状態で加
熱凝固するため、クッション材となり、食品に弾力を与
えるのではないかと推察される。
白質および油脂を含有しているため、保水性、粘着性の
みならず、弾力性のある加熱凝固食品を製造することが
できる。その原理については深く追及したわけではない
が、従来の液状乳化油脂と比較して、加熱凝固性蛋白質
に対する油脂の含有量を低く抑えられるため、加熱凝固
食品に添加した際に軟らかくなりすぎることを防止し、
また、油脂が加熱凝固性蛋白質でコーティングされてい
ることにより、食品の中に均一に分散し、その状態で加
熱凝固するため、クッション材となり、食品に弾力を与
えるのではないかと推察される。
【0011】さらに、本発明の粉末乳化油脂組成物を原
料とした加熱凝固食品は、これを冷凍しても冷凍変性を
防止し、冷凍後も冷凍前と同様の物性を備えた食感のよ
い食品とすることができる。これは、粉末乳化油脂組成
物が食品の中に均一に分散するため、冷凍しても氷結晶
の成長を抑制できるのではないかと推察される。
料とした加熱凝固食品は、これを冷凍しても冷凍変性を
防止し、冷凍後も冷凍前と同様の物性を備えた食感のよ
い食品とすることができる。これは、粉末乳化油脂組成
物が食品の中に均一に分散するため、冷凍しても氷結晶
の成長を抑制できるのではないかと推察される。
【0012】
実施例1
卵白液100kg(固形分12.5kg)を脱気型ミキ
サーに入れ65cmHgVacで2分間攪拌した後、攪
拌しながらパーム油3kg、カゼインナトリウム1kg
を添加し、さらに1分間攪拌した。次いでスプレードラ
イヤーにより噴霧乾燥した(吸気温度は160℃、排気
温度は70℃であった)。
サーに入れ65cmHgVacで2分間攪拌した後、攪
拌しながらパーム油3kg、カゼインナトリウム1kg
を添加し、さらに1分間攪拌した。次いでスプレードラ
イヤーにより噴霧乾燥した(吸気温度は160℃、排気
温度は70℃であった)。
【0013】実施例2
ラクトアルブミン10kgを水90kgに溶かし、脱気
型ミキサーに入れ60cmHgVacで2分間攪拌した
後、攪拌しながらサラダ油3kg、カゼインカルシウム
2kg、キサンタンガム0.3kgを添加し、さらに2
分間攪拌した。次いで実施例1と同様にして噴霧乾燥し
た。
型ミキサーに入れ60cmHgVacで2分間攪拌した
後、攪拌しながらサラダ油3kg、カゼインカルシウム
2kg、キサンタンガム0.3kgを添加し、さらに2
分間攪拌した。次いで実施例1と同様にして噴霧乾燥し
た。
【0014】実施例3
乾燥全卵10kgを水90kgに溶かし、脱気型ミキサ
ーに入れ70cmHgVacで2分間攪拌した後、攪拌
しながら大豆油5kg、リゾレシチン0.2kgを添加
し、さらに3分間混合した。次いで実施例1と同様に噴
霧乾燥した。
ーに入れ70cmHgVacで2分間攪拌した後、攪拌
しながら大豆油5kg、リゾレシチン0.2kgを添加
し、さらに3分間混合した。次いで実施例1と同様に噴
霧乾燥した。
【0015】実施例4
粉末乳化油脂組成物を混合したピックル液を豚もも肉に
注入し、タンブリングマシンにかけた。次いでケーシン
グに充填して55℃で60分間乾燥し、60℃で60分
間くん煙後、72℃で90分間加熱殺菌した。冷却し、
ハムとした。
注入し、タンブリングマシンにかけた。次いでケーシン
グに充填して55℃で60分間乾燥し、60℃で60分
間くん煙後、72℃で90分間加熱殺菌した。冷却し、
ハムとした。
【0016】
ハムの配合
豚もも赤身 500kg
ピックル液
食塩 14kg
リン酸塩製剤 5kg
発色剤製剤 1kg
スライス氷 340kg
粉末乳化油脂組成物 30kg(実施例2により得たもの)
990kg
【0017】実施例5
下記配合原料をフードカッターを用いて2分間荒ずりし
た後3分間塩ずりし、さらに7分間調味ずりを行って肉
糊とした。次いで折径57mmのサランフィルムに充填
し、40℃で100分間加熱しすわりを起こさせた後、
90℃で40分間加熱した。水冷し3℃に一夜放置し製
品を得た。
た後3分間塩ずりし、さらに7分間調味ずりを行って肉
糊とした。次いで折径57mmのサランフィルムに充填
し、40℃で100分間加熱しすわりを起こさせた後、
90℃で40分間加熱した。水冷し3℃に一夜放置し製
品を得た。
【0018】
かまぼこの配合
スケソウダラすり身 1000kg
馬鈴薯澱粉 60kg
食塩 30kg
砂糖 15kg
みりん 30kg
清水 330kg
粉末乳化油脂組成物 20kg(実施例3により得たもの)
1485kg
【0019】実施例6
食塩、かんすい、粉末乳化油脂を水に混合し、準強力粉
に加え、混ねつした。次いで、常法により麺線とし、沸
騰水中で3分間茹で、中華麺とした。
に加え、混ねつした。次いで、常法により麺線とし、沸
騰水中で3分間茹で、中華麺とした。
【0020】
中華麺の配合
準強力粉 1000g
食塩 10g
かんすい 15g
水 400g
粉末乳化油脂組成物 10g(実施例1により得たもの)
1435g
【0021】
試験例1
試験方法
卵白液800g(固形分100g)を脱気ミキサーに入
れ65cmHgVacで2分間攪拌した後、攪拌しなが
ら表1に示した量のパーム油を添加し、さらに1分間攪
拌した。次いで、スプレードライヤにより噴霧乾燥し、
(吸気温度は180℃、排気温度は70℃であった)粉
末乳化油脂組成物を得た。比較品として乾燥卵白100
gを用意した。各々を清水700gに溶解し、折径57
mmのケーシングに充填した後、80℃の湯槽中で40
分間加熱し、卵白ゲル化物を製造した。4℃で一晩放置
後、室温にもどして3cmの輪切りにし、ゲル強度、食
感を調べた。
れ65cmHgVacで2分間攪拌した後、攪拌しなが
ら表1に示した量のパーム油を添加し、さらに1分間攪
拌した。次いで、スプレードライヤにより噴霧乾燥し、
(吸気温度は180℃、排気温度は70℃であった)粉
末乳化油脂組成物を得た。比較品として乾燥卵白100
gを用意した。各々を清水700gに溶解し、折径57
mmのケーシングに充填した後、80℃の湯槽中で40
分間加熱し、卵白ゲル化物を製造した。4℃で一晩放置
後、室温にもどして3cmの輪切りにし、ゲル強度、食
感を調べた。
【0022】試験結果
表1に示すとおりである。すなわち、表より卵白固形分
100部に対し油脂5〜50部を含有するとソフトな弾
力性を有するゲル化物を得られることが理解できる。
100部に対し油脂5〜50部を含有するとソフトな弾
力性を有するゲル化物を得られることが理解できる。
【0023】
【表1】
【0024】注1)ゲル強度
レオメーター(不動工業(株)製)により測定した。プ
ランジャーがゲル化物を破断させる重量で、数値が大き
いほど硬いゲル化物であることがいえる。 〔レオメーター測定条件〕 プランジャー:球型、直径8mm 上昇速度 :6cm/分
ランジャーがゲル化物を破断させる重量で、数値が大き
いほど硬いゲル化物であることがいえる。 〔レオメーター測定条件〕 プランジャー:球型、直径8mm 上昇速度 :6cm/分
【0025】注2)食感
よく訓練されたパネル15名によって行った。
◎:硬さと軟らかさのバランスが非常によく、弾力性が
ある ○:硬さと軟らかさのバランスがよく、弾力性がある △:硬くボソボソしている ×:ゾル状である
ある ○:硬さと軟らかさのバランスがよく、弾力性がある △:硬くボソボソしている ×:ゾル状である
【0026】試験例2
試験方法
粉末乳化油脂組成物以外にのような試料を用いたほかは
実施例4と同様にしてハムを製造した。直径5cm、厚
さ3cmに切り、ゲル強度、側面離水率、食感を調べ
た。
実施例4と同様にしてハムを製造した。直径5cm、厚
さ3cmに切り、ゲル強度、側面離水率、食感を調べ
た。
【0027】本発明品:実施例4と同様の粉末乳化油脂
組成物 比較品1:無添加 比較品2:乾燥卵白 比較品3:液状乳化油脂組成物 サラダ油70%、乾燥卵白2%、食塩2%、ガム0.5
%、清水25.5%を混合・乳化したもの
組成物 比較品1:無添加 比較品2:乾燥卵白 比較品3:液状乳化油脂組成物 サラダ油70%、乾燥卵白2%、食塩2%、ガム0.5
%、清水25.5%を混合・乳化したもの
【0028】試験結果
表2に示すとおりである。すなわち表より、本発明の粉
末乳化油脂組成物を添加すると、保水性があり、かつ、
硬さと粘りのバランスがよく、弾力性のある、食感の良
好なハムが得られることが理解できる。
末乳化油脂組成物を添加すると、保水性があり、かつ、
硬さと粘りのバランスがよく、弾力性のある、食感の良
好なハムが得られることが理解できる。
【0029】
【表2】
【0030】注3)ゲル強度
試験例1と同様に測定した。
注4)側面離水率
ケーシングと肉との間に滲み出した水の量を測定し、下
記のように算出した。数値が小さいほど保水性がよいこ
とがいえる。
記のように算出した。数値が小さいほど保水性がよいこ
とがいえる。
【0031】注5)食感
よく訓練されたパネル15名によって行った。
◎:硬さと粘りのバランスが非常によく、弾力性がある
○:硬さと粘りのバランスがよい
△:硬さと粘りのバランスが悪い
比較品2は食感がやや硬く、比較品3は食感がやや軟ら
かかった。
かかった。
【0032】試験例3
試験方法
粉末乳化油脂組成物以外に次のような試料を用いたほか
は実施例5と同様にしてかまぼこを製造した。ゲル強
度、凹み、食感を調べた。
は実施例5と同様にしてかまぼこを製造した。ゲル強
度、凹み、食感を調べた。
【0033】本発明品:実施例5と同様の粉末乳化油脂
組成物 比較品1:無添加 比較品2:乾燥卵白 比較品3:液状乳化油脂組成物(試験例2で用いたもの
と同様)
組成物 比較品1:無添加 比較品2:乾燥卵白 比較品3:液状乳化油脂組成物(試験例2で用いたもの
と同様)
【0034】試験結果
表3に示すとおりである。すなわち表より、本発明の粉
末乳化油脂組成物を添加すると、硬さと粘りのバランス
がよく、弾力性のある、食感の良好なかまぼこが得られ
ることが理解できる。
末乳化油脂組成物を添加すると、硬さと粘りのバランス
がよく、弾力性のある、食感の良好なかまぼこが得られ
ることが理解できる。
【0035】
【表3】
【0036】注6)ゲル強度
試験例1と同様に測定した。
〔レオメーター条件〕
プランジャー:球型、直径6mm
上昇速度 :6cm/分
【0037】注7)凹み
レオメーター(不動工業(株)製)により測定した。プ
ランジャーがゲル化物を破断させるまでの距離。距離が
長いほど弾力性のあるゲルであるといえる。 〔レオメータ条件〕 プランジャー:球型、直径6mm 上昇速度 :6cm/分 注8)食感 よく訓練されたパネル15名によって行った。 ◎:硬さと粘りのバランスが非常によく、弾力性がある ○:硬さと粘りのバランスがよい △:硬さと粘りのバランスが悪い 比較品2は食感がやや硬く、比較品3は食感がやや軟ら
かかった。
ランジャーがゲル化物を破断させるまでの距離。距離が
長いほど弾力性のあるゲルであるといえる。 〔レオメータ条件〕 プランジャー:球型、直径6mm 上昇速度 :6cm/分 注8)食感 よく訓練されたパネル15名によって行った。 ◎:硬さと粘りのバランスが非常によく、弾力性がある ○:硬さと粘りのバランスがよい △:硬さと粘りのバランスが悪い 比較品2は食感がやや硬く、比較品3は食感がやや軟ら
かかった。
【0038】試験例4(中華麺)
粉末乳化油脂組成物以外に次のような試料を用いたほか
は、実施例6と同様にして中華麺を製造した。また、得
られた中華麺を−20℃で6カ月間保存した中華麺を、
沸騰水中で2分間加熱し解凍した。それぞれ、弾力性
(こし)、粘着性(あし)、食感を調べた。
は、実施例6と同様にして中華麺を製造した。また、得
られた中華麺を−20℃で6カ月間保存した中華麺を、
沸騰水中で2分間加熱し解凍した。それぞれ、弾力性
(こし)、粘着性(あし)、食感を調べた。
【0039】本発明品:実施例6と同様の粉末乳化油脂
組成物 比較品1:無添加 比較品2:乾燥卵白 比較品3:液状乳化油脂組成物(試験例2で用いたもの
と同様)
組成物 比較品1:無添加 比較品2:乾燥卵白 比較品3:液状乳化油脂組成物(試験例2で用いたもの
と同様)
【0040】試験結果
表4に示すとおりである。すなわち表より、本発明の粉
末乳化油脂組成物を添加すると、粘着性があり、かつ、
弾力性のある食感の良好な中華麺が得られる。さらにこ
れを冷凍保存しても良好な食感を維持できることが理解
できる。
末乳化油脂組成物を添加すると、粘着性があり、かつ、
弾力性のある食感の良好な中華麺が得られる。さらにこ
れを冷凍保存しても良好な食感を維持できることが理解
できる。
【表4】
【0041】注9)弾力性
よく訓練したパネル15名により下記の基準によって判
定した。数値が大きいほど「こし」のある麺であるとい
える。 8点:非常に強い 7点:強い 6点:やや強い 5点:普通 4点:やや弱い 3点:弱い 2点:非常に弱い 注10)粘着性 よく訓練したパネル15名により弾力性と同様の判断基
準により判定した 数値が大きいほど「あし」のある麺
であるといえる。
定した。数値が大きいほど「こし」のある麺であるとい
える。 8点:非常に強い 7点:強い 6点:やや強い 5点:普通 4点:やや弱い 3点:弱い 2点:非常に弱い 注10)粘着性 よく訓練したパネル15名により弾力性と同様の判断基
準により判定した 数値が大きいほど「あし」のある麺
であるといえる。
【0042】注11)総合評価の記号
◎:弾力性と粘着性のバランスが非常によく、弾力性が
ある ○:弾力性と粘着性のバランスがよい △:弾力性と粘着性のバランスがやや悪い ×:弾力性と粘着性のバランスが悪い
ある ○:弾力性と粘着性のバランスがよい △:弾力性と粘着性のバランスがやや悪い ×:弾力性と粘着性のバランスが悪い
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の粉末乳化油
脂組成物は、これを原料とすると保水性、結着性のみな
らず弾力性を有し、食感の良好な加熱凝固食品を製造す
ることができ、また、この加熱凝固食品を冷凍しても、
冷凍変性を防止することができる。
脂組成物は、これを原料とすると保水性、結着性のみな
らず弾力性を有し、食感の良好な加熱凝固食品を製造す
ることができ、また、この加熱凝固食品を冷凍しても、
冷凍変性を防止することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A23L 1/31
A23D 9/007
A23J 3/04
A23L 1/325 101
A23L 1/16
Claims (2)
- 【請求項1】卵蛋白質である加熱凝固性蛋白質100重
量部(固形分換算)に対し油脂5〜50重量部からなる
粉末乳化油脂組成物。 - 【請求項2】冷凍食品用、畜肉加工品用、水産練製品
用、又は麺類用である請求項1記載の粉末乳化油脂組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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