JP4211953B2 - 食品の製造方法および品質改良剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油脂含有小麦蛋白質粉末を添加する食品の製造方法および該油脂含有小麦蛋白質粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、製パンにおいて、油脂を添加することにより、油脂が小麦グルテンのドウ形成に大きく関与していることは周知のことである。例えば製パンにおいて油脂を添加することで、パンの内相組織の改良や容積の増大、機械耐性の向上などの働きがあることや風味を向上させることが知られている。しかし、製パンにおいて油脂を添加する場合、ミキシングの始めから添加すると、グルテンの表面を油脂が覆い、グルテンの水和を阻害し、ドウ形成を遅らせてしまうため、パンに十分なボリュームを出すことができなかったり、生地がべたつき作業性が悪くなるなどの問題があった。
【0003】
また、粉末油脂を入れたパン用ミックス粉ではボリュームのある美味しいパンを作ることは難しいなどの問題がある。
【0004】
一方、短時間でドウ形成をさせるロール製麺においては、製麺改良剤としてドウ形成を促進させる目的で粉末油脂や乳化油脂、乳化剤などを添加する方法が行われているが、製麺性は見掛け上向上するが、十分なドウ形成ができないため麺の茹で伸びが逆に早くなるなどの麺質の向上がはかれないなどの問題がある。
【0005】
また、水産、畜産練り製品など、特に水産練り製品においては油脂の添加は風味の向上に寄与することが知られているが、油脂の添加はこれら製品のゲル強度を極端に低下させるため、風味向上に寄与するまでの量(水産練り製品においては原料すり身に対して1重量%以上)を添加することができない。また、小麦蛋白質であるグルテンなどをゲル強度の向上の目的で使用するが、油脂添加によるゲル強度の低下を防止することはできないなどの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明においては、小麦粉および小麦蛋白質を使用する食品において、油脂添加によるドウ形成阻害を起こさせることなく、食品の風味、食感を向上させることのできる油脂添加食品の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、予め、小麦蛋白質分子内に油脂を包含させることにより、ドウ形成およびゲル形成阻害が起こらないことを見出し、特に、小麦蛋白質に油脂を包含させる方法として、予め小麦蛋白質粉末に油脂を吸着させた後、油脂吸着小麦蛋白質を水系に分散溶解させることにより短時間に効率よく小麦蛋白質分子内に油脂を包含できることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明はグルテン、グリアジン、グルテニンから選ばれる一種以上を含む小麦蛋白質の粉末に油脂を吸着させたのち、水に溶解分散または乳化させた後乾燥させて油脂10〜70重量%を含有する油脂含有小麦蛋白質粉末を製造し、該粉末を添加することを特徴とする食品の製造方法である。本発明は、また、油脂含有小麦蛋白質粉末の前記製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる小麦蛋白質の種類には限定されない。例えば小麦蛋白質としてはグルテンおよびグルテンを形成している成分のグリアジン、グルテニン、水溶性蛋白質であるアルブミン、グロブリン、これら蛋白質の加水分解物などを挙げることができる。好ましくは分子内に疎水領域を多く持つグリアジンを主成分とする小麦蛋白質である。
【0010】
また、これら小麦蛋白質の分離、抽出方法及び粉末化方法においても限定されない。例えば分離、抽出方法として、水や有機溶剤で分離、抽出する方法、pHで抽出する方法、軽度の加水分解を行った後、前記の方法で分離、抽出する方法などを挙げることができる。また、粉末化方法としては噴霧乾燥法、真空凍結乾燥法、気流乾燥法、真空乾燥法、ドラム乾燥法などを挙げることができる。好ましくは分離、抽出方法としては、水、アルコール含有水溶液、pH調整を行った水溶液などを用いた分離、抽出方法であり、乾燥方法としては乾燥粉末が多孔質となる噴霧乾燥、真空凍結乾燥法である。
【0011】
また、これら小麦蛋白質の乾燥物(粉末)を110℃、10〜60分間の熱処理と同等の熱処理条件で(例えば、60〜150℃、5秒〜5時間程度)熱処理を行うことで小麦蛋白質内の疎水領域を広げ、油脂との親和性を向上させ、蛋白質内への油脂の取り込みを容易にすることができる。
【0012】
また、小麦蛋白質に小麦蛋白質以外の動植物性蛋白質を混合した蛋白質混合物に油脂を添加することで本発明を達成することもできる。
【0013】
本発明に用いる油脂類には限定されない。例えば動物油脂として牛脂、豚脂、魚油など、植物油脂としてヤシ油、パーム油、大豆油、菜種油、米油、サフラワー油、コーン油、紅花油、ピーナッツ油、綿実油、中鎖トリグリセライド、前記油脂の水素添加油脂類、エステル基交換油脂類、前記油脂の混合油脂類、前記油脂類に10重量%以下の乳化剤を含む油脂類およびこれらの油脂類を一種以上組み合わせた油脂類などを挙げることができる。好ましくは融点が25〜40℃の油脂類である。
【0014】
本発明の油脂含有小麦蛋白質粉末の製造方法は、前記小麦蛋白質の粉末に油脂を吸着させたのち、水に溶解分散または乳化させた後乾燥粉末化する方法であり、具体的には、例えば蛋白質粉末の一部または全てに油脂を吸着させて得られた油脂吸着蛋白質を水に分散溶解させて乾燥粉末とする方法、小麦蛋白質粉末の一部に油脂を吸着させ、乳化させた液にさらに同質または異質の動植物性蛋白質を溶解分散させた溶液を乾燥する方法などを挙げることができる。また、乾燥方法においても限定されない。例えば、乾燥方法として噴霧乾燥法、真空凍結乾燥法、気流乾燥法、真空乾燥法、ドラム乾燥法などを挙げることができる。好ましくは油脂を小麦蛋白質粉末に吸着させたのち、ホモミキサーまたは高速攪拌機などを用いて、小麦蛋白質の約3〜10重量倍の水に油脂吸着小麦蛋白質を徐々に加え、乳化分散させたのち、噴霧乾燥機または真空凍結乾燥機などで粉末化する方法である。
【0015】
本発明における油脂含有小麦蛋白質粉末中の油脂含有量は乾燥基準で10重量%以上70重量%以下であればよい。好ましくは30〜60重量%である。
【0016】
本発明の油脂含有小麦蛋白質粉末の食品への添加量、添加方法は限定されない。例えば製パンミックス等においては1〜10重量%をミックス粉に含有させる方法、通常の製パン方法では小麦粉に対して1〜10重量%を小麦粉に予め混合する方法、製麺においては小麦粉に対し1〜10重量%を小麦粉に予め添加する方法、畜肉、水産練り製品などでは肉原料に対し1〜10重量%を擂潰時に直接添加する方法などを挙げることができる。
【0017】
本発明の油脂含有小麦蛋白質粉末に動植物性蛋白質、澱粉類、穀粉類、糖質、乳化剤類、粉末油脂類、増粘多糖類、有機酸、無機酸およびその塩類、アミノ酸およびその塩類、蛋白質分解物、動植物性抽出物類などの一種以上を混合することにより、食品の品質改良剤を作ることができる。ここで、前記動植物性蛋白質類としては乾燥卵白、乳アルブミン、カゼイン、ゼラチンなどを、澱粉類としては馬鈴薯澱粉、コーン澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉およびこれら澱粉にリン酸架橋、有機酸エステル、エーテル化などの一種以上の加工を施した化工澱粉などを、穀粉類としては小麦粉、トウモロコシ粉、ポテトフラワー、そば粉などを、乳化剤類としてはグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチンなどを、増粘多糖類としてはグアガム、キサンタンガム、タマリンドガム、カンテン、カラゲーナン、アラビアゴム、ジェランガムなどを、糖質としてはデキストリン、デキストリンの還元物、砂糖、乳糖、オリゴ糖、サイクロデキストリンなどを、有機無機酸としてはリン酸、炭酸、塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、アジピン酸などを、その塩類としてはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムの塩などを、アミノ酸としてはグルタミン酸、グリシン、アラニン、シスチン、システイン、アルギン酸、アスパラギン酸などを、蛋白質分解物としては各種蛋白質のペプタイド、動植物性蛋白質の加水分解物などを、動植物性抽出物としては各種天然調味料、抗菌成分などを挙げることができる。
【0018】
本発明において用いる油脂含有小麦蛋白質粉末は、食品の品質改良剤として用いることができ、この場合において品質改良剤中の油脂含有小麦蛋白質粉末の添加量には限定されない。好ましくは前記糖質以前の原料を使用する場合においては1重量%以上であり、糖質以降の原料のみで構成される場合には10重量%以上である。
【0019】
油脂含有小麦蛋白質粉末の製造方法において、単に蛋白質に油脂を吸着させる方法では油脂含有量を多くすることはできない。また、小麦蛋白質でドウを形成させたのち油脂を添加する方法では油脂を含有させるまでに混捏または乳化に長時間を要する。しかし、小麦蛋白質粉末を油脂の中に分散吸着させたのち、水に分散乳化させることにより短時間で多量の油脂を含有させることができる。特に、小麦蛋白質としてグリアジンまたはグルテンを噴霧乾燥した小麦蛋白質粉末を用いた場合には油脂含有量が50〜70重量%の流動性に優れた油脂含有小麦蛋白質粉末を得ることができる。
【0020】
本発明における食品は限定されない。好ましくは小麦粉および小麦蛋白質を使用する製菓、製パン類、麺類、パスタ類および水産、畜産練り製品を挙げることができる。また、品質改良はこれらの食品の成形性、外観、風味、食感などの品質に関する。
【0021】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中、%は特に断らない限り、重量基準である。
【0022】
実施例1〜4
グリアA(アサマ化成(株)製、小麦グルテンより抽出分離されたグリアジンを主成分とする成分)800gに融点32℃の大豆硬化油を加温溶解した油脂1200gを加えよく混合した後(ピーナツバター状)、水3200gの中に入れ、ホモミキサーで10分間攪拌乳化を行った。得られた乳化ペーストを噴霧乾燥機で乾燥し、油脂含有小麦蛋白質粉末を得た(実施例1、以後油脂含有粉末1という)。また、前記と同量の原料を使用し、水の中にグリアAを加えた後油脂を添加し、同様に10分間の乳化を行った後同様にして油脂含有小麦蛋白質粉末を得た(実施例2、以後油脂含有粉末2という)。さらに乳化を30分間行い同様にして油脂含有小麦蛋白質粉末を得た(実施例3、以後油脂含有粉末3という)。また、同様の原料を使用し、グリアA800gに粉末状を損なうことのない限界量の油脂500gを徐々に加えながら攪拌吸着させ、油脂含有小麦蛋白質粉末を得た(実施例4、以後油脂含有粉末4という)。
【0023】
前記油脂含有粉末1〜4の粉末の油脂含量およびその状態を見た。
Figure 0004211953
【0024】
以上の試作結果からわかるように、油脂含有蛋白質粉末の製造方法において、実施例1の方法は短時間で多量の油脂を含む油脂含有蛋白質粉末を得ることができる。
【0025】
実施例5〜8、比較例1
小麦粉1kgに油脂含有粉末1の20gを予め混合したのち、水3.6kgに食塩10g、かん粉15gを溶解した捏ね水を加え、横型の混捏機で20分間混捏した後、6寸の単ロールの製麺機で、複合3回、室温熟成1時間、圧延4回の条件で中華麺を得た(実施例5)。また、油脂含有粉末1に代えて油脂含有粉末2を使用して同様に中華麺を得(実施例6)、油脂含有粉末1に代えて油脂含有粉末3を使用して同様に中華麺を得(実施例7)、油脂含有粉末4を使用いて中華麺を得た(実施例8)。また、油脂含有粉末を使用しないで同様に中華麺を得た(比較例1)。
【0026】
これらの中華麺を八分割された籠に入れ、一つの鍋で3分間茹で、湯切りをした後、そのまま予め用意しておいた中華麺汁の入った容器に籠ごと入れ、試食試験を行った。試食は茹で直後と7分後に行った。
【0027】
その結果を表1に示す。結果からわかるように、すべての実施例は何も添加していない比較例1に比べて麺質が改良されたものであった。また、実施例6と実施例8は実施例5、実施例7に比べ、茹で伸びの抑制効果に劣るものであった。また、製麺性においても全ての実施例は何も添加していない比較例1よりは優れたものであった。
【0028】
【表1】
Figure 0004211953
評価の配点は硬さを20点、粘弾性を60点、滑らかさを20点を満点とし、何も添加しない(比較例1)ものを標準とし、その差を比較配点した。
【0029】
実施例9、比較例2
スプレードライグルテン800gに中鎖トリグリセライド1200gを加えよく混合した後(ピーナツバター状)、水320gの中に入れ、ホモミキサーで10分間攪拌乳化を行った。その乳化ペーストを凍結乾燥機で乾燥し、粉砕を行い油脂含有小麦蛋白質を得(以後油脂含有粉末5という)、小麦粉1kgに油脂含有粉末5、20gを予め混合したのち、水3.6kgに食塩10g、かん粉15gを溶解した捏ね水を加え、横型の混捏機で20分間混捏したのち、6寸の単ロールの製麺機で、複合3回、室温熟成1時間、圧延4回の条件で中華麺を得た(実施例9)。また、油脂含有粉末5の代わりに、前記スプレードライグルテン8gと中鎖トリグリセライド12gに置き換え、同様に中華麺を得た(比較例2)。なお、中鎖トリグリセライドは混捏時に滴下した。
【0030】
これらの麺を実施例5と同様に試食し、評価した。その結果を表2に示す。結果からわかるように実施例のものは製麺性、食感に優れたものであった。
【0031】
【表2】
Figure 0004211953
評価の配点は硬さを20点、粘弾性を60点、滑らかさを20点を満点とし、何も添加しない(比較例1)ものを標準とし、その差を比較配点した。
【0032】
実施例10、比較例3
中力小麦粉6kgと化工澱粉(酢酸エステル化タピオカ澱粉)4kgを混合した粉に油脂含有粉末4、40gを予め混合した粉に食塩0.5kgを3.8kgの水に溶解した液を加え、横型の混捏機で20分間混捏したのち、6寸の単ロールの製麺機で、複合3回、室温熟成1時間、圧延4回の厚さ3mmの麺帯とした後、切歯10番で麺線とし、生うどんを得た(実施例10)。また、油脂含有粉末4の代わりに前記グリアA16gと溶解した前記大豆硬化油24gで置き換え、同様に生うどんを得た(比較例3)。
【0033】
各うどんを沸騰水で16分間茹でたものを試食し(釜上げ)、さらに水洗いを行った後、一つはそのままビニール袋に入れ冷蔵庫に1日放置した後、湯がき、試食を行い(湯がき)、もう一つは−40℃で急速凍結を行い、1週間冷凍保存した後、沸騰水で1分間加熱し、同様に試食した(冷凍)。
【0034】
その結果を表3に示す。結果からわかるように実施例のものは製麺性に優れるとともに肌荒れ、硬さ、粘弾性、風味ともに優れたものであった。
【0035】
【表3】
Figure 0004211953
なお、配点は比較例3の釜上げを標準とし、肌荒れ25、硬さ12、粘弾性35、滑らかさ13、風味15点を満点とし、その差を比較評価した。
【0036】
実施例11、比較例4
油脂含有粉末1を用いて表4に掲げる配合と、下記条件で製パン試験を行った。
【0037】
【表4】
パン用ミックス粉の配合
Figure 0004211953
【0038】
試作条件(直捏ね法)
混捏(ケーキミキサー) 低速3分、高速9分
捏ね上げ温度 28℃
発酵時間 2時間(28℃)
分割 150g×3個
ベンチタイム 20分間
ホイロ 湿度85%、38℃、50分間
焼成 210℃、40分間
【0039】
前記の条件で山形食パンを試作し、そのときの混捏生地の状態、焼成した食パンのボリューム、内相の食感などについて評価を行った。その結果を表5に示す。結果からわかるように、実施例の食パンは混捏状態、ボリューム、食感とも優れたものであった。
【0040】
【表5】
Figure 0004211953
【0041】
実施例12、比較例5〜6
冷凍すり身を用いて、表6に掲げる配合と条件で蒲鉾を試作した。
【0042】
【表6】
Figure 0004211953
【0043】
試作条件(卓上サイレントカッター)
1.一晩冷蔵庫で半解凍状態とした冷凍すり身をサイレントカッターに入れ、約5分間砕細した後、食塩を添加し、すり身の温度が10℃以上にならないように、氷を加えながら、10分間磨砕を行い、肉のり状とし、澱粉、油脂、油脂含有粉末1を加え、さらに2分間磨砕を行い、肉のりを仕上げた。
2.肉のりを折径48mmの塩化ビニリデンフィルムに約150g入れ、両端を結さくした。
3.坐りを取らずに90℃の熱湯水で35分間加熱を行い、加熱後直ちに冷水に入れ冷却した後、冷蔵庫で一晩保存した。
4.各ケーシング蒲鉾を厚さ25mmに切断し、5mm径の球形プランジャーでW値、L値を測定し、ゼリー強度を算出した。
【0044】
結果を表7に示す。結果からわかるように実施例のものは油脂添加のようなゼリー強度の低下もなく、無添加と同等であり、油脂の美味しさが出た。
【0045】
【表7】
Figure 0004211953
【0046】
【発明の効果】
各種食品に、油脂の添加による品質低下をおこすことなく油脂の美味しさをその食品に付加することができる。

Claims (2)

  1. グルテン、グリアジン、グルテニンから選ばれる一種以上を含む小麦蛋白質の粉末に油脂を吸着させた後、水に溶解分散または乳化させた後乾燥させて油脂10〜70重量%を含有する油脂含有小麦蛋白質粉末を製造し、該粉末を添加することを特徴とする食品の製造方法。
  2. グルテン、グリアジン、グルテニンから選ばれる一種以上を含む小麦蛋白質の粉末に油脂を吸着させた後、水に溶解分散または乳化させた後乾燥させることを特徴とする油脂10〜70重量%を含有する油脂含有小麦蛋白質粉末の製造方法。
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