JP6415818B2 - アワビ様魚肉練製品の製造法 - Google Patents
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(項目1)
魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(d)工程(c)の魚肉すり身ペーストの上面に昆布ペーストを塗布する工程;
(e)昆布ペーストを塗布した工程(d)のペーストを加熱する工程(必要に応じて、加熱後に冷却してもよい)、
を包含する、方法。
(項目2)
魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(e)型に充填した工程(c)のペーストを加熱する工程(必要に応じて、加熱後に冷却してもよい)、
を包含する、方法。
(項目3)
項目1または2に記載の方法であって、さらに、
(f)工程(e)で加熱した製品を煮込み調理する工程、
を包含する、方法。
(項目4)
項目1または2に記載の方法であって、工程(b)においてトランスグルタミナーゼが混合物に添加される、方法。
(項目5)
項目1〜4のいずれか一項に記載の方法によって製造された、魚肉練製品。
(項目6)
アワビ様である、項目5に記載の魚肉練製品。
(項目7)
魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(d)工程(c)の魚肉すり身ペーストの上面に昆布ペーストを塗布する工程;
(e)工程(d)のペーストを4℃〜50℃で20分間〜20時間静置する工程;
(f)静置した工程(e)のペーストを加熱する工程(必要に応じて、加熱後に冷却してもよい)、
を包含する、方法。
(項目8)
魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(e)工程(c)のペーストを4℃〜50℃で20分間〜20時間静置する工程;
(f)静置した工程(e)のペーストを加熱する工程(必要に応じて、加熱後に冷却してもよい)、
を包含する、方法。
(項目9)
項目7または8に記載の方法であって、さらに、
(g)工程(f)で加熱した製品を煮込み調理する工程、
を包含する、方法。
(項目10)
項目7または8に記載の方法であって、工程(b)においてトランスグルタミナーゼが混合物に添加される、方法。
(項目11)
項目7〜10のいずれか一項に記載の方法によって製造された、魚肉練製品。
(項目12)
アワビ様である、項目11に記載の魚肉練製品。
(項目13)
以下:
魚肉すり身 80重量%〜90重量%、
食塩 1重量%〜3重量%、
澱粉 0.5重量%〜10重量%、および、
油脂 1重量%〜10重量%
を含む、魚肉練製品。
本発明に使用する魚肉すり身は、常法に従って調製することができる。
魚肉すり身:70重量%〜90重量%(あるいは80重量%〜90重量%)、好ましくは75重量%〜85重量%、より好ましくは80重量%〜85重量%、最も好ましくは80重量%;
油脂:1重量%〜10重量%、好ましくは2重量%〜8重量%、より好ましくは4重量%〜6重量%;
食塩:1重量%〜3重量%、好ましくは1.5重量%〜2.5重量%、より好ましくは1.5重量%;
澱粉:0.5重量%〜10重量%、好ましくは1重量%〜5重量%、より好ましくは2重量%;
である。
本発明においてトランスグルタミナーゼを使用する場合、任意の生物種由来のトランスグルタミナーゼを使用することができる。例えば、放線菌由来、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、モルモットなど)の肝臓由来、または、魚由来、あるいは、遺伝子組換えによって産生されたトランスグルタミナーゼを使用することができる。放線菌由来のトランスグルタミナーゼとしては、例えば、アクティバ(登録商標)(味の素株式会社)が市販されている。
本発明において用いる油脂としては、大豆油、なたね油、カカオバター、パーム油、豚脂などが適している。
本発明において使用する澱粉は、加工澱粉であっても、加工していない澱粉であってもよい。本発明において好ましい澱粉は、加工澱粉である。
本発明で魚肉すり身ペーストに塗布する昆布ペーストとしては、例えば、アラメ、アオサ、ワカメ、および、コンブ、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される海藻から調製した海藻ペーストにイカ墨0.05〜0.5%を混合したものを用いる。例えば、昆布ペーストを図2のように塗布する。
本発明の実施に用いるイカ墨は、株式会社タイショーテクノスから入手することができる。あるいは、本発明の実施に用いるイカ墨は、例えば、常法を用いて調製することもできる。
表1に示す割合で、魚肉すり身800gに食塩16gを添加混合して塩摺りを行った後、馬鈴薯澱粉から得られた加工澱粉20g、冷水または油脂を加え、均一なペースト状になるまでらい潰した。ペースト状になった魚肉すり身ペースト約300gを折径48mmのボリ塩化ピニリデン製チューブに、長さ350mmとなるように充填した。次に、これを90℃で約20分間蒸気加熱して魚肉練製品を得た。その後、流水にて冷却後、4℃の冷蔵庫内で5時間程度保存したものを厚さ5mmに輪切りにし、パネル15名による官能評価を行った。その結果を表2に示す。
魚肉すり身ペーストを加熱前に15℃で15時間静置させたこと以外は、実施例1と同様の条件および方法にて魚肉練製品を得た。その後、流水にて冷却後、4℃の冷蔵庫内で5時間程度保存したものを厚さ5mmに輪切りにし、パネル15名による官能評価を行った。その結果を表3に示す。
実施例1の対照区分3と、官能評価で最も評価の高かった実施例1の区分3に、それぞれトランスグルタミナーゼを全重量に対して0.1重量%添加した対照区分9および区分9を設け、実施例1と同様の条件および方法にて魚肉練製品を得て、厚さ5mmに輪切りにし、パネル15名による官能評価を行った。その結果を表4に示す。
(A.材料)
魚肉すり身86.0%、食塩2.0%、澱粉2.0%、大豆油6.0%、コンブエキス2.0%、その他食品素材2.0%
コンブベースト適量(塗布用)
(B.製法)
グルコマンナンを使用することなく、上記に記載した特開2013−102703に記載の方法に従って、魚肉練製品を作製した。次に、この魚肉練製品を型に充填し、上面にコンブペーストを塗布して蒸し、アワビ様食品を得た。この食品を厚さ5mmに切って、煮込み調理した。この食品は煮アワビ様の食感であり、磯の香りが立ち、アワビそのものに感じられた。
Claims (11)
- 魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(d)工程(c)の魚肉すり身ペーストの上面に昆布ペーストを塗布する工程;
(e)昆布ペーストを塗布した工程(d)のペーストを加熱する工程、
を包含する、方法。 - アワビ様魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(e)型に充填した工程(c)のペーストを加熱する工程、
を包含する、方法であって、
ここで、該魚肉練製品が、
魚肉すり身 80重量%〜90重量%、
食塩 1重量%〜3重量%、
澱粉 0.5重量%〜10重量%、および、
油脂 4重量%〜8重量%
を含む、方法。 - 請求項1または2に記載の方法であって、さらに、
(f)工程(e)で加熱した製品を煮込み調理する工程、
を包含する、方法。 - 請求項1または2に記載の方法であって、工程(b)においてトランスグルタミナーゼが混合物に添加される、方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法によって製造された、アワビ様魚肉練製品。
- 魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(d)工程(c)の魚肉すり身ペーストの上面に昆布ペーストを塗布する工程;
(e)工程(d)のペーストを4℃〜50℃で20分間〜20時間静置する工程;
(f)静置した工程(e)のペーストを加熱する工程、
を包含する、方法。 - アワビ様魚肉練製品の製造方法であって、以下:
(a)魚肉すり身と食塩を混合して、塩摺りする工程;
(b)工程(a)で塩摺りした混合物に、澱粉、および、油脂を添加し、擂潰して、魚肉すり身ペーストを調製する工程;
(c)工程(b)で調製した該魚肉すり身ペーストを型に充填する工程;
(e)工程(c)のペーストを4℃〜50℃で20分間〜20時間静置する工程;
(f)静置した工程(e)のペーストを加熱する工程、
を包含する、方法であって、
ここで、該魚肉練製品が、
魚肉すり身 80重量%〜90重量%、
食塩 1重量%〜3重量%、
澱粉 0.5重量%〜10重量%、および、
油脂 4重量%〜6重量%
を含む、方法。 - 請求項6または7に記載の方法であって、前記工程(e)が10℃〜20℃で行われる、方法。
- 請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、
(g)工程(f)で加熱した製品を煮込み調理する工程、
を包含する、方法。 - 請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法であって、工程(b)においてトランスグルタミナーゼが混合物に添加される、方法。
- 請求項6〜10のいずれか一項に記載の方法によって製造された、アワビ様魚肉練製品。
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