JP3165408B2 - 水産練り製品の製造方法 - Google Patents

水産練り製品の製造方法

Info

Publication number
JP3165408B2
JP3165408B2 JP18735598A JP18735598A JP3165408B2 JP 3165408 B2 JP3165408 B2 JP 3165408B2 JP 18735598 A JP18735598 A JP 18735598A JP 18735598 A JP18735598 A JP 18735598A JP 3165408 B2 JP3165408 B2 JP 3165408B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg white
dried
water
dried egg
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18735598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000014360A (ja
Inventor
弘之 設楽
陽子 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
QP Corp
Original Assignee
QP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QP Corp filed Critical QP Corp
Priority to JP18735598A priority Critical patent/JP3165408B2/ja
Publication of JP2000014360A publication Critical patent/JP2000014360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3165408B2 publication Critical patent/JP3165408B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fish Paste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥卵白を用いた
水産練り製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蒲鉾等の水産練り製品の品位向上のため
液卵白が用いられている。液卵白を添加し、水産練り製
品を製すると、卵白蛋白質と魚肉蛋白質との相互作用に
より、いわゆる『足』が補強された魚肉練り製品が得ら
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液卵白を練り製品に添
加する場合、使用する度に必要な量を割卵するか、長期
間保存できる凍結卵白を用いることができるが、凍結卵
白は使用する度に解凍する必要があり、いずれにしても
手間のかかるものである。液卵白は80%以上が水分で
あるため、保管スペースが必要となり、凍結卵白を使用
するにあたっては、凍結保管庫も必要となるので、スペ
ース及びコストのかかるものである。また、輸送に関し
ても、液卵白は、水分が多いので、効率の悪いものとな
る。そこで、乾燥卵白を用いることで、上記問題は解消
することができるのだが、従来の水戻しpHが中性の乾
燥卵白を用いるのでは、液卵白を用いて製した水産練り
製品のように、『足』が補強された製品は得られないも
のであった。
【0004】よって本発明は、乾燥卵白を用いて水産練
り製品を製しても、液卵白を用いて製したように、
『足』が補強された水産練り製造方法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために種々検討した結果本発明に到達した。す
なわち、本発明は、水戻しpHが8.5以上である乾燥
卵白を、そのまま又は水戻しして、添加することを特徴
とする水産練り製品の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。な
お、本発明において、「%」はすべて「重量%」を意味
する。
【0007】本発明において、水戻しpHとは、乾燥卵
白を固形分換算で12.5%となるように清水を添加し
溶解した卵白液のpHをいい、この溶解した卵白液のp
HをpHメーターで測定した値のことである。本発明に
用いる乾燥卵白は、この水戻しpHが8.5以上である
乾燥卵白を用いる。目安としては、pH8.5〜10.
3程度の乾燥卵白を用いるとよい。pH9.0以上の乾
燥卵白であるとより望ましい。水戻しpHが8.5より
も低い乾燥卵白であると、これを用いて水産練り製品を
製しても、『足』は補強されず、また、水戻しpHが1
0.3を超える乾燥卵白は現在のところ得難い。
【0008】水戻しpHが8.5以上の乾燥卵白を製す
るには、例えば、まず、卵を割卵し卵黄と分離して得た
液卵白をそのままpH調整せずに脱糖処理し、スプレー
ドライ等の乾燥装置で乾燥して得られる。脱糖処理に用
いる細菌や酵母の種類により必要に応じ脱糖処理前にク
エン酸やリン酸等の酸を添加してpH調整してもよい
が、この場合乾燥して得た乾燥卵白の水戻しpHが8.
5以上になることが肝要である。また、乾燥する前に、
液卵白にリン酸三ナトリウム等を添加して、乾燥卵白の
水戻しpHが8.5以上になるように、pH調整しても
よい。このようにして得られる乾燥卵白は、常法に従
い、熱蔵庫で保管し殺菌処理を施して用いるとよい。
【0009】なお、後の試験例で詳しく説明するが、従
来の乾燥卵白はクエン酸やリン酸等の酸でpH調整して
から脱糖処理を施し、乾燥して得られる乾燥卵白であ
り、この水戻しpHは6〜8と中性のものである。
【0010】本発明の水産練り製品とは、魚肉を用いた
練り製品のことであり、蒸したり、揚げたり、茹でた
り、焼いたりして得られる。具体的には蒲鉾やはんぺ
ん、竹輪、魚肉ソーセージ等のことであるが、これらに
限定されるものではない。
【0011】本発明の水産練り製品の製造方法として
は、副原料として卵白を用いる際に、液卵白の代わり
に、水戻しpHが8.5以上になる乾燥卵白を、そのま
ま又は水戻して、魚肉に添加する他は、水産練り製品を
製造する常法となんら変わりないものであるが、たとえ
常法とは異なる製造方法であったとしても、乾燥卵白を
用いて水産練り製品を製する場合は本発明の範囲に含ま
れるものとする。
【0012】本発明の水産練り製品の具体的製造方法の
一例として、例えば、魚肉のすり身をサイレントカッタ
ーで5〜10分間荒ずりし、次いで食塩を添加し引き続
き30〜40分間塩ずりした後、副原料である水戻しp
Hが8.5以上である乾燥卵白をそのまま又は水戻して
添加し、その他、澱粉や調味料、清水等必要に応じ加え
て、品温が10℃以上にならないように、混合する。こ
れを成形あるいは容器に充填し、必要に応じ坐りを施
し、加熱、冷却して、水産練り製品を製する。このよう
に製して得られる水産練り製品は、従来の水戻しpHが
中性の乾燥卵白を用いて製したものより、『足』が補強
されたものとなる。
【0013】
【実施例】卵を割卵して卵黄と分離して得た液卵白10
kgに、酵母20gを添加し、35℃、4時間反応させ、
脱糖処理を施し、スプレードライ(排風温度70℃)に
て乾燥し、65℃の熱蔵庫で4日間保管し、殺菌処理を
施し、水分8%の乾燥卵白を製した。これを固形分換算
で12.5%となるように清水で水戻しし、pHを測定
したところ、pH=9.97であった。この乾燥卵白を
用いて、下記のようにしてケーシング詰め蒲鉾を製し
た。
【0014】サイレントカッターを用い冷凍すり身を1
0分間荒ずりしたのち食塩を添加し、30分間塩ずりを
おこなった。さらに卵白や他のものを加え、15分間良
く混合した。これによってできた肉のりを適度に脱気し
たのち折径57mmの塩化ビニリデンチューブに充填し
た。これを30℃で1時間坐りをおこなったのち、90
℃で40分間加熱した。
【0015】このようにして得られたケーシング詰め蒲
鉾は、従来の水戻しpHが中性の乾燥卵白を用いて製し
たものよりも、格段に『足』が補強されたものであっ
た。
【0016】 (配合) 魚肉すり身 1000 食塩 25 上白糖 10 グルタミン酸Na 10 みりん 40 馬鈴薯澱粉 50 卵白 100 氷水 500 ※卵白は固形分換算で12.5%となるように清水で溶
解したものを100g添加した。
【0017】以下、試験例でもって説明する。 試験例 殻付き卵を割卵し、卵黄を分離して液卵白180kgを
得、これを6等分して30kgずつの液卵白6検体を用
意した。この液卵白にそれぞれイースト60gを添加混
合した後35℃で4時間静置し、脱糖処理を施した。脱
糖の終了した液卵白の1検体はそのまま乾燥して水戻し
pH9.97の乾燥卵白を得た。また、1検体にはリン
酸三ナトリウムを添加混合後乾燥して水戻しpH10.
26の乾燥卵白を得た。残りの4検体にはそれぞれ異な
った量のクエン酸を投入し水戻しpH6.69、7.7
7、8.58、9.03の乾燥卵白を得た。これをポリ
エチレン袋に収容後密封し、70℃で1週間殺菌熱蔵を
おこなった。これら水戻しpHの異なる乾燥卵白と、比
較対照として、市販の凍結卵白を用い、また、卵白無添
加のケーシング詰め蒲鉾を製し、『足』の比較として、
凹みと破断応力を測定した。なお、坐り処理を4℃一
晩、又は、30℃1時間行った他は実施例1と同様の配
合、方法で製した。
【0018】ケーシング詰め蒲鉾を、加熱後冷却したの
ちチューブを取り除いて高さ3cmに切断し、レオメー
ターを用い、凹みと破断応力を測定した。プランジャー
は球形6mmのものを使用し、テーブルの上昇スピード
は6cm/minとした。プランジャーが蒲鉾に接触して
から破断するまでの距離を凹みとし、破断直前の応力を
破断応力とした。結果を表1、2に示す。
【0019】表1及び表2より、いずれの坐り処理を施
したものも、水戻しpHが8.5以上の乾燥卵白である
と、凹みも破断応力も優れており、いわゆる『足』が補
強されており、特にpH9.0以上であると、より優れ
ていることがわかる。これに対し、従来の乾燥卵白であ
る水戻しpHが中性付近のものは、凹み及び破断応力が
劣っている。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の製造方法によ
り、乾燥卵白を用いても『足』が補強された水産練り製
品を得ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−205964(JP,A) 特開 昭55−7077(JP,A) 特開 昭54−135264(JP,A) 特開 平1−256369(JP,A) 特開 昭53−29956(JP,A) 特開 平2−295466(JP,A) 特開 平5−260934(JP,A) 特公 昭44−6225(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/325 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水戻しpHが8.5以上である乾燥卵白
    を、そのまま又は水戻しして、添加することを特徴とす
    る水産練り製品の製造方法。
JP18735598A 1998-07-02 1998-07-02 水産練り製品の製造方法 Expired - Fee Related JP3165408B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18735598A JP3165408B2 (ja) 1998-07-02 1998-07-02 水産練り製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18735598A JP3165408B2 (ja) 1998-07-02 1998-07-02 水産練り製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000014360A JP2000014360A (ja) 2000-01-18
JP3165408B2 true JP3165408B2 (ja) 2001-05-14

Family

ID=16204553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18735598A Expired - Fee Related JP3165408B2 (ja) 1998-07-02 1998-07-02 水産練り製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3165408B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101777442B (zh) * 2009-12-24 2012-01-11 黄勤飞 用于涡簧式操作装置中的制动机构
CN101783254B (zh) * 2009-12-24 2012-04-25 黄勤飞 用于涡簧式操作装置中的涡簧支架
CN101783253B (zh) * 2009-12-24 2012-07-11 黄勤飞 涡簧式操作装置
CN103247493B (zh) * 2012-02-08 2016-12-28 西门子公司 用于电开关设备的辅助断开装置和电开关设备

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101777442B (zh) * 2009-12-24 2012-01-11 黄勤飞 用于涡簧式操作装置中的制动机构
CN101783254B (zh) * 2009-12-24 2012-04-25 黄勤飞 用于涡簧式操作装置中的涡簧支架
CN101783253B (zh) * 2009-12-24 2012-07-11 黄勤飞 涡簧式操作装置
CN103247493B (zh) * 2012-02-08 2016-12-28 西门子公司 用于电开关设备的辅助断开装置和电开关设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000014360A (ja) 2000-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3514518A (en) Process for preparation of gelatinous material from animal collagen
US4060642A (en) Concentrated proteinaceous food material from marine animal meat
JP3165408B2 (ja) 水産練り製品の製造方法
JPH07114650B2 (ja) 挽肉加工食品の製造法
US4738855A (en) Strengthened gelling material and manufacturing methods thereof
JP4658272B2 (ja) 保水性の高い卵白粉末の製造方法
JPH04311374A (ja) 魚肉摺身の品質改良剤及び魚肉摺身の製造方法
JPH0779707A (ja) 食用蛋白の改質
RU2566675C1 (ru) Способ получения комбинированного рыбного фарша
JPS5856661A (ja) 冷凍すり身の製造法
JPH08163962A (ja) 即席パスタ又は即席麺の製造方法
JP3381118B2 (ja) 粉末乳化油脂組成物
JPS62210944A (ja) 魚肉すり身原料の冷凍保存用組成物
JPS60227657A (ja) コンニヤクマンナン含有食品の製造法
JPH03151839A (ja) イカ飯様食品及びその製造法
JP3141130B2 (ja) 調味素材及びその製造方法
RU2703179C1 (ru) Способ производства желированного продукта из макруруса
JPS5886062A (ja) うにそぼろの製造方法
JPS5886067A (ja) かきそぼろの製造方法
JPS5898061A (ja) 魚肉ねり製品の品質改良法
JPS63148928A (ja) 包装された乾燥味付牛肉の製造法
JPH01273566A (ja) 水畜産練製品の製造法
JPS60221062A (ja) 魚白子蛋白ねり製品の製造法
JPH07274880A (ja) 即席パスタ及び即席スープパスタの製造方法
JP2003204763A (ja) コンニャク改質剤、コンニャク含有食品およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160302

Year of fee payment: 15

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees