JPH1056976A - 植物性蛋白加工食品 - Google Patents

植物性蛋白加工食品

Info

Publication number
JPH1056976A
JPH1056976A JP23371296A JP23371296A JPH1056976A JP H1056976 A JPH1056976 A JP H1056976A JP 23371296 A JP23371296 A JP 23371296A JP 23371296 A JP23371296 A JP 23371296A JP H1056976 A JPH1056976 A JP H1056976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
transglutaminase
vegetable protein
emulsion
vegetable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23371296A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsutoshi Yamazaki
勝利 山崎
Takahiko Soeda
孝彦 添田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP23371296A priority Critical patent/JPH1056976A/ja
Publication of JPH1056976A publication Critical patent/JPH1056976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 植物性蛋白加工食品の食感の改善(畜肉様食
感の付与)。 【解決手段】 (1)植物性蛋白及び油脂の乳化物にト
ランスグルタミナーゼを作用させて調製したもの、又は
(2)トランスグルタミナーゼを作用させた植物性蛋白
及び油脂の乳化物に(3)トランスグルタミナーゼ水溶
液で水和してトランスグルタミナーゼを作用させた組織
状植物性蛋白、及び/又は(4)適宜の副材を添加して
製造される植物性蛋白加工食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物性蛋白、水及
び油脂を主原料とし、これらにトランスグルタミナーゼ
を作用させたことを特徴とする歯ごたえのある畜肉様食
感をもった植物性蛋白加工食品、例えば、畜肉様食感が
付与されたがんもどき類、薄揚げ及び厚揚げ類、豆腐ス
テーキ(大豆ステーキ)、植物性蛋白ハム(ベジタリア
ンハム)、植物性蛋白ソーセージ(ベジタリアンソーセ
ージ)、また、肉様食感の具材をもったコロッケなどの
惣菜類等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、植物性蛋白、特に大豆蛋白は、栄
養性、経済性、資源性等からみて重要な食品素材として
知られている。豆腐ステーキや大豆蛋白を原料とするハ
ム、ソーセージ等の大豆蛋白加工食品は、大豆を浸漬し
て膨潤させ、これに加水して磨砕し、加熱してオカラを
分離し、得られた豆乳に凝固剤を添加し成型したり、あ
るいは大豆蛋白素材に水と油などを添加混合後、成型加
工されたものである。
【0003】現状のこれらの大豆蛋白加工食品は、食感
がやわらかいので、ステーキ風の食感を得るために豆乳
濃度を高くしたり、豆腐に一定重量の圧力をかけて圧縮
して脱水し、固めの豆腐としてから用いるなどの検討が
されているようだが、畜肉様食感としての粘弾性などの
質的面で満足がいくものは得られていない。従来の技術
では、がんもどきなどの大豆蛋白加工食品においても、
種々の具材が含有されるため、大豆ステーキなどと同様
に、畜肉様の歯ごたえの食感を得るために、主原料の分
離大豆蛋白、水及び油脂を混合したペースト状物を、水
の変わりに豆乳を用いて作成し、これに硫酸カルシウム
を添加することによってがんもどき類似食品を製造する
方法(特開昭53−81646)が提案されている。ま
た、大豆蛋白、油及び水の混合物、又は豆乳及び油の混
合物と硫酸カルシウム又はグルコノデルタラクトンとの
混合物をマイクロ波加熱して大豆蛋白加工食品とする方
法(特公平6−87747)も提案されている。しか
し、いずれの方法によっても、大豆蛋白に代表される植
物性蛋白加工食品に好ましい畜肉様の歯ごたえのある食
感を付与することが困難で、なお多くの改善が望まれて
いる。
【0004】また、副材を用いて物性を保持しようとの
工夫がなされてきたが、現状の技術では、これによって
もがんもどきや豆腐ステーキに、好ましい食感を付与す
ることができないでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前項記載の従来技術の
背景下に、本発明は、植物性蛋白加工食品、例えば、各
種の具入りがんもどきなどの惣菜類であって、畜肉様の
食感を持つことを特徴とするもの、また、豆腐ステー
キ、大豆蛋白ハム、大豆蛋白ソーセージなどであって、
畜肉様のゲル形成能が高く、且つ、弾力及び歯ごたえ感
のある畜肉様の食感をもったものを得ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前項記載の
目的を達成すべく種々検討を行った結果、従来知られて
いる大豆蛋白に代表される植物性蛋白加工食品の製造過
程においてトランスグルタミナーゼを作用させることに
より前記目的の達成されることを見い出し、このような
知見に基づいて本発明を完成するに至った。なお、本発
明に関して、植物性組織状蛋白というときは、粒状蛋白
(狭義の組織状蛋白)、繊維状蛋白などを含めていう
(広義の組織状蛋白)。
【0007】すなわち、本発明は、(1)植物性蛋白及
び油脂の乳化物にトランスグルタミナーゼを作用させて
調製したもの、又は(2)トランスグルタミナーゼを作
用させた植物性蛋白及び油脂の乳化物に(3)トランス
グルタミナーゼ水溶液で水和してトランスグルタミナー
ゼを作用させた組織状植物性蛋白、及び/又は(4)適
宜の副材を添加して製造される植物性蛋白加工食品に関
する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の畜肉様食感をもった植物性蛋白加工食品には、
先に言及したがんもどき類、薄揚げ及び厚揚類、豆腐ス
テーキなど、また、組織状大豆蛋白を主原料とする大豆
蛋白ハム及び植物性粒状蛋白入りの大豆蛋白ソーセージ
などが含まれ、さらには、魚肉や畜肉入り及び野菜入り
惣菜コロッケ等が含まれ、その範囲には特別の制限はな
い。
【0009】次に、このような植物性蛋白加工食品の製
造法について説明するが、この製造法は、トランスグル
タミナーゼを作用させる工程を含むこと以外は、従来公
知の各種植物性蛋白加工食品の製造法に準ずることがで
きる。そこで、本発明の特徴であるトランスグルタミナ
ーゼの作用のさせ方を中心にして、本発明の植物性蛋白
加工食品の製造法を説明する。
【0010】周知の如く、トランスグルタミナーゼは、
蛋白ペプチド鎖内にあるグルタミン残基のγ−カルボキ
シアミド基のアシル転移反応を触媒する酵素である。こ
のトランスグルタミナーゼがアシル受容体として蛋白質
中のリジン残基のε−アミノ基に作用すると、蛋白質分
子の分子内において及び分子間においてε−(γ−Gl
u)Lys結合が形成され、主原料である素材蛋白中の
蛋白質の架橋重合化が促進され、しっかりした物性が得
られ、このようにして畜肉様の食感をもった植物性蛋白
加工食品を得ることができる。
【0011】さて、トランスグルタミナーゼには、カル
シウム非依存性のものとカルシウム依存性のものがある
が、いずれも使用することが可能である。前者の例とし
ては、微生物由来のもの(例えば、特開平1−2747
1号参照)をあげることができる。後者の例としては、
モルモット肝臓由来のもの(特公平1−50382号参
照)、動物血液由来のもの(Factor XIIIとも呼ばれ
る)、及び魚由来のもの(例えば、関信夫ら「日本水産
学会誌」56,125〜132(1990))をあげる
ことができる。この他、遺伝子組み換え法により製造さ
れるもの(特開平1−300889及び特開平5−19
9883号)等もある。本発明には、いずれのトランス
グルタミナーゼでも用いることができ、起源及び製法に
は特別の制限はない。但し、機能性及び経済性の点から
カルシウム非依存性のものが好ましい。例えば、上述の
微生物由来のトランスグルタミナーゼ(前掲特開平1−
27471号参照)はいずれの条件も満足するものであ
り、現時点では最適と言えるであろう。
【0012】なお、本発明でいうトランスグルタミナー
ゼの活性単位は、次のようにして測定され定義される。
すなわち、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミニ
ルグリシンとヒドロキシアミンを基質として反応を行
い、生成したヒドロキシサム酸をトリクロロ酢酸存在下
で鉄錯体を形成させた後、525nmの吸光度を測定す
る。このようにして、ヒドキサム酸の量より検量線を作
製し、1分間に1μmolのハイドロキサメートを生成
させる酵素量をトランスグルタミナーゼの活性単位、1
ユニット(U)と定義する。尚、測定法の詳細は、前掲特
開平1−27471号公報を参照のこと。
【0013】トランスグルタミナーゼの使用量は、目的
とする植物性蛋白加工食品によって異なることは、後述
する通りである。トランスグルタミナーゼの添加量が少
な過ぎる場合には、畜肉様の食感の歯ごたえ感が不十分
であり、また、多すぎる場合は、食感が硬くなりすぎ、
脆い食感となり喉越しが悪いなどの不都合があり、いず
れも、本発明の目的を十分には達成できない。トランス
グルタミナーゼの使用量は、このような観点から決める
ことができる。
【0014】植物性蛋白としては、大豆蛋白、小麦蛋白
などを挙げることができる。好ましくは、植物性蛋白質
の乳化物には、抽出系の高蛋白含有の粉末状大豆蛋白が
適当であり、そして組織状植物性蛋白には、組織状大豆
蛋白が適当である。
【0015】植物性蛋白及び油脂の乳化物は、例えば、
粉末状大豆蛋白、水及び油脂から、又は豆乳及び油脂か
ら常法により調製することができる。油脂としては、例
えば、大豆白絞油、コーンサラダ油、紅花油などの液体
油をはじめ、融点の異なる各種の固体脂またこれらの加
工油脂も本発明の目的を損なわない限り用いることがで
きる。
【0016】以下、目的とする植物性蛋白食品別に、そ
の製造法の詳細を説明する。
【0017】(1)がんもどき類 畜肉様食感をもったがんもどき類の蛋白加工食品の製造
を行うには、例えば、分離大豆蛋白等の植物性蛋白10
0部(ここに、部は重量部をいう。以下、本明細書にお
いて同じ。)に、油脂100〜250部及び水250〜
450部の混合物又は通常の手法で得られる豆乳及び油
脂から作成した同様の混合物に、これらの混合物に含ま
れる蛋白1g当たりトランスグルタミナーゼ0.1〜1
00U、好ましくは1〜10Uを添加し、サイレントカ
ッターでカッティングして乳化物とした後、これを5〜
60℃に10分から2時間保持することでトランスグル
タミナーゼを作用させ、さらに、やまいも、人参、しい
たけ、澱粉、キクラゲ、ゴマ、銀杏などの副材、さらに
は、アミノ酸系の調味料、酸味料、ごま、とうがらしな
どの香辛料等を合わせて成形した後に、フライすること
によりがんもどきを得ることが可能である。固めの畜肉
様の歯ごたえのある食感は、さらに、乳化物のゲル化物
を加圧脱水してからフライ工程に入るか、前記の範囲内
で油脂及び水をなるべく少量使用して固めの大豆カード
を生成してからフライすることにより、型くずれがな
く、畜肉様の食感をもったしっかりした好ましいものが
得られる。
【0018】(2)大豆ステーキ 大豆ステーキは、トランスグルタミナーゼを作用させた
粉末状大豆蛋白等の植物性蛋白及び油脂の乳化物、又は
豆乳及び油脂の乳化物にトランスグルタミナーゼを添加
して調製したもの、又は植物性蛋白、水及び油脂からな
る乳化物にトランスグルタミナーゼを作用させて調製し
たものとトランスグルタミナーゼ水溶液で水和してトラ
ンスグルタミナーゼを作用させた組織状植物性蛋白(例
えば、組織状大豆蛋白)を使用して作成することができ
る。所望により、グルテン、卵白、カゼインなどの異種
の蛋白及び/又は増粘多糖類などの副材を使用すること
も、もちろんできる。
【0019】乳化物におけるトランスグルタミナーゼの
使用量は、乳化物に含まれる蛋白1g当たり0.01〜
100U、好ましくは0.2〜50Uの割合とすること
で、本発明の目的とする物性のものを得ることができ
る。組織状植物性蛋白のトランスグルタミナーゼ水溶液
での水和も常法に準ずることができ、ただトランスグル
タミナーゼを溶解する点が異なるのみである。なお、こ
のときのトランスグルタミナーゼの濃度は、蛋白1g当
たり0.01〜100U、好ましくは0.2〜50Uと
なるようにすることができる。
【0020】乳化物作成のための好ましい原料の使用と
しては、大豆蛋白等の植物性蛋白、油脂及び水の成分組
成比は、大豆蛋白等の植物性蛋白100部に対して、油
脂30〜150部、そして水は60〜600部である
が、豆腐ステーキに硬くて歯ごたえのある食感を求める
場合には、例えば、油脂50部に対して、粉末状大豆蛋
白100部、そして水170部の比率とすることができ
る。
【0021】(3)ベジタリアンハム及びベジタリアン
ソーセージ 植物性蛋白を主原料としたベジタリアンハム及びソーセ
ージの製造法としては、例えば、粉末状大豆蛋白等の植
物性蛋白100部、油脂20〜60部及び水40〜15
0部をサイレントカッターにてカッティングして乳化物
を形成する。この時、主原料の蛋白1g当たりトランス
グルタミナーゼを0.01〜100U、好ましくは0.
2〜60U添加作用させる。これに、前記と同じように
してトランスグルタミナーゼ水溶液で水和した組織状大
豆蛋白等の組織状植物性蛋白50〜200部、食塩、砂
糖、香辛料などの調味料5〜50部、さらに必要により
副材として例えば卵白粉末2〜20部を加えてサイレン
トカッターにてカッティングして混合し、ケーシングに
充填する。畜肉様の固めの食感を得るには、例えば、前
記乳化物作成時にトランスグルタミナーゼを、前記範囲
内においてなるべく多量に使用し、そして、通常回転数
2500〜3500rpmで5〜20分カッティングを
行い、粘弾性の増強された成型エマルジョンカードを作
成する。このエマルジョンカードに0.5〜3倍(重
量)の、トランスグルタミナーゼを溶解した30〜35
℃の温湯で湯戻しした組織状大豆蛋白等の組織状植物性
蛋白を加えニーダーにて25〜35℃で10〜60分間
混合攪拌する。尚、組織状植物性蛋白をトランスグルタ
ミナーゼ溶液で処理するときの条件は、組織状蛋白1g
当たり、トランスグルタミナーゼ0.01〜100U、
好ましくは0.2〜50Uとすればよい。この混合物を
スタッファーにて20〜30℃でケーシングに充填す
る。充填後は、常法に従って加熱処理などを行い、ベジ
タリアンハム又はベジタリアンソーセージを得る。
【0022】本発明においては、トランスグルタミナー
ゼを作用させた組織状植物蛋白を併用することにより、
畜肉様の歯ごたえのある植物性ハムやソーセージを作る
ことができるのである。
【0023】本発明の植物性蛋白のハム及びソーセージ
には、上に述べたように、所望により卵白などの動物性
蛋白を副材として併用添加することができる。動物性蛋
白としては、乳蛋白、卵白、ホエー蛋白などが挙げられ
る。そして、乳蛋白としては、カゼイン、その塩類、全
脂粉乳、脱脂粉乳等の乳成分組成物を挙げることがで
き、卵白としては、通常の鶏卵やウズラ、アヒルなどの
卵白粉末、冷凍液卵等を挙げることができ、そして、ホ
エー蛋白としては、生乳よりチーズ等の乳製品製造過程
より得られる乳清蛋白を挙げることができる。いずれの
動物性蛋白素材であっても、本発明の目的が達成される
限り、これに特別の制限はない。また、動物性蛋白以外
にも、副材として加工澱粉、増粘多糖類等も用いること
ができる。
【0024】また、上に述べた調味料の他に、リン酸
塩、重合リン酸塩等の各種塩類も用いることができ、さ
らには、蛋白部分加水分解物、色素、くん液、香辛料等
の1種以上を適宜用いることができるなど、通常のハム
やソーセージに用いられる副材を適宜添加することはも
ちろん可能であり、特別の制限はない。
【0025】なお、このようにして調製された種々の植
物性蛋白加工食品は、常法の冷凍処理に付することで、
それぞれの冷凍食品とすることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
尚、本発明の技術的範囲は実施例によって限定されるも
のではない。また、実施例中の「部」は、先に述べたよ
うに、「重量部」を意味する。
【0027】(実施例1) 大豆ステーキ 主原料の粉末大豆蛋白(味の素(株)製の「アジプロン
SU」)100部に水500部及び油脂100部を加
え、「ケンウッドミキサー」((株)愛工舎製作所製)
にて50rpm/minで混合して得た乳化物にトラン
スグルタミナーゼ(味の素(株)製の「アクティバ」T
G)を下記第1表に示す種々の量で添加し、サイレント
カッター(FOOD MACHINES 「Mueller」 SAARBRUECKEN(ト゛
イツ))にて1500rpm/minでカッティングした。
このようにして得たカード状のものに、予め3U/g蛋
白相当量含有する酵素溶液に浸漬して水和した後室温で
1時間放置した繊維状大豆蛋白(味の素(株)製「アジ
プロン−TR2N」)を100部添加混練し、10cm
×20cm角、厚さ2cmにカットし、大豆ステーキを
調製し、ビーフステーキ用の網にて焼きあげ官能評価し
た。
【0028】官能評価は、具体的には、10名からなる
専門パネルにて行い、その評価結果も第1表に示す。同
表に示すように、本発明の大豆ステーキは、対照品(乳
化物及び線維状蛋白のいずれにもトランスグルタミナー
ゼを添加しなかった他は本発明品と全く同様にして調製
したもの)に比較して好ましいものであった。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例2) 植物性蛋白ハム(ベジタリ
アンハム) 粒状大豆蛋白(味の素(株)製「アジプロン−TR2
N」)100部を35℃の湯で戻し、これにトランスグ
ルタミナーゼの製剤(味の素(株)製「アクティバ」T
G)を蛋白1g当たり1.5U添加し、作用させて架橋
重合化により強化された粒状蛋白とした。これを脱水
し、ニーダーにてアミノ酸液(味の素(株)製「アジエ
キスB−1」)を1.0部加えて粒状蛋白の捏和物とし
た。別に、粉末状大豆蛋白(味の素(株)製「アジプロ
ンSU」)50部、カゼインナトリウム(日成共益
(株)製「ミプロダン」)15部、卵白粉末(太陽化学
(株)製「卵白粉末HG])10部、油脂(味の素
(株)製「コーンサラダ油」)25部、水70部、及び
上記と同じトランスグルタミナーゼの製剤を下記第2表
に示す種々の量で添加し、サイレントカッターにて30
00rpmで10分間カッティングして乳化物とした。
尚、カゼインナトリウム及び卵白粉末は副材である。両
者をニーダーにて50rpmで30分間混練し、20〜
30℃にてケーシングに充填し、トランスグルタミナー
ゼの酵素作用を発現させる目的で65℃で35分加熱
し、さらにくん煙加熱を20分、次に、加熱殺菌の目的
で95〜97℃で30分加熱してベジタリアンハムを調
製した。
【0031】調製したベジタリアンハムを官能評価に付
した。官能評価は、専門パネル10名にて、対照品を5
点(標準)として10点評価法にておこなった(対照品
は、実施例1におけると同様に、乳化物にも粒状蛋白に
もトランスグルタミナーゼを添加しなかった他は、本発
明品と全く同様にして調製したもの)。尚、第2表中の
トランスグルタミナーゼの添加量は、乳化物注の蛋白質
1g当たりのユニット数であることをここに付言してお
く。
【0032】官能評価の結果も、第2表に示す。同表か
ら分かるように、本発明品は、対照品に比較して好まし
いものであった。
【0033】
【表2】
【0034】(実施例3) 植物性蛋白ソーセージ 粉末状大豆蛋白(味の素(株)製「アジプロンSU」)
30部、ホエー蛋白(オルガノ(株)製「オルガノラク
ト」)20部及び小麦蛋白(味の素(株)製「アジプロ
ンG2」)10部に油脂30部及び水60部を添加し、
更にトランスグルタミナーゼを下記第3表に示す種々の
量で添加し、作用させて乳化物を作成した。別に、粒状
大豆蛋白(味の素(株)製「アジプロン−TR2N」)
80部を、ビーフ調味料(味の素(株)製「アジエキス
B−1」)2部及び「アクティバ」TGを粒状蛋白1g
当たりトランスグルタミナーゼ2Uになるように調製し
た35℃の浸漬液に30分浸漬して湯戻しをした。両者
を合し、これに、副材として加工食品澱粉(松谷化学工
業(株)製の加工したタピオカ澱粉)を2部、砂糖を2
部及び香辛料を2部加え、サイレントカッターにて30
00rpm/minでカッティングしてからケーシング
に充填し、加熱殺菌の目的で80℃で40分加熱処理し
て植物性蛋白ソーセージを調製した。因みに、ここで、
80℃までに温度が上昇するまでの間にトランスグルタ
ミナーゼの酵素作用が行われた。さらに、常法によりく
ん煙処理してスモーク植物性蛋白ソーセージとした。
【0035】調製した植物性蛋白ソーセージを実施例2
におけると同様の官能評価に付した。その結果も第3表
に示す、同表から分かるように、本発明によれば、対照
品に比較して食感の好ましい植物性蛋白ソーセージを得
ることができる。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、従来の植物性蛋白加工
食品の製造過程において、トランスグルタミナーゼを添
加し、作用させる処理を追加するだけで、歯ごたえのあ
る畜肉様食感を持った好ましい植物性蛋白加工食品を容
易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23J 3/16 501 A23J 3/16 501

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)植物性蛋白及び油脂の乳化物にト
    ランスグルタミナーゼを作用させて調製したもの、又は
    (2)トランスグルタミナーゼを作用させた植物性蛋白
    及び油脂の乳化物に(3)トランスグルタミナーゼ水溶
    液で水和してトランスグルタミナーゼを作用させた組織
    状植物性蛋白、及び/又は(4)適宜の副材を添加して
    製造される植物性蛋白加工食品。
JP23371296A 1996-08-16 1996-08-16 植物性蛋白加工食品 Pending JPH1056976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23371296A JPH1056976A (ja) 1996-08-16 1996-08-16 植物性蛋白加工食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23371296A JPH1056976A (ja) 1996-08-16 1996-08-16 植物性蛋白加工食品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1056976A true JPH1056976A (ja) 1998-03-03

Family

ID=16959379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23371296A Pending JPH1056976A (ja) 1996-08-16 1996-08-16 植物性蛋白加工食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1056976A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009060678A1 (ja) * 2007-11-08 2009-05-14 Fuji Oil Company, Limited 大豆蛋白ゲル及びその製造法
WO2013108697A1 (ja) * 2012-01-19 2013-07-25 不二製油株式会社 粒状豆腐及びその製造方法
JP2014087316A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Fuji Oil Co Ltd 未加熱動物組織様の食品
JPWO2013190921A1 (ja) * 2012-06-21 2016-05-26 不二製油グループ本社株式会社 水中油型乳化物ゲル食品
WO2017154992A1 (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 味の素株式会社 植物蛋白質含有食品の製造方法
JP2019115339A (ja) * 2017-12-26 2019-07-18 日本新薬株式会社 食肉様乳化組成物および食肉様加工食品
CN110062582A (zh) * 2016-12-22 2019-07-26 维利奥有限公司 热稳定植物类蛋白质产品
JP2020000001A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 味の素株式会社 酵素を用いた畜肉練製品の製造方法
US20200037654A1 (en) * 2018-02-12 2020-02-06 Institute of Food Science and Technology, Chinese Academy of Agricultural Sciences Peanut protein vegetarian sausage and preparation method thereof
JP2021027812A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 キユーピー株式会社 畜肉様大豆加工品含有食品
JP2021048807A (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 日清オイリオグループ株式会社 加工食品生地および加工食品
KR20210048025A (ko) * 2019-10-22 2021-05-03 주식회사 사조대림 식물성 패티의 제조방법
CN113729190A (zh) * 2021-09-08 2021-12-03 大连诚健餐饮管理集团有限公司 一种无淀粉酸菜丸子的制备方法
WO2022044736A1 (ja) * 2020-08-24 2022-03-03 不二製油グループ本社株式会社 塊肉様食品の製造方法
WO2023074879A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 富士フイルム株式会社 生肉様代替肉、及び生肉様代替肉の製造方法
WO2023210778A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 味の素株式会社 植物性タンパク質加工食品の製造方法および植物性タンパク質加工食品
WO2023228575A1 (en) * 2022-05-27 2023-11-30 Ajinomoto Co., Inc. Plant protein-based food binder

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009060678A1 (ja) * 2007-11-08 2009-05-14 Fuji Oil Company, Limited 大豆蛋白ゲル及びその製造法
JPWO2009060678A1 (ja) * 2007-11-08 2011-03-17 不二製油株式会社 大豆蛋白ゲル及びその製造法
US8304522B2 (en) 2007-11-08 2012-11-06 Fuji Oil Company, Limited Soy protein gel and method of producing the same
JP5577702B2 (ja) * 2007-11-08 2014-08-27 不二製油株式会社 大豆蛋白ゲル及びその製造法
WO2013108697A1 (ja) * 2012-01-19 2013-07-25 不二製油株式会社 粒状豆腐及びその製造方法
JPWO2013190921A1 (ja) * 2012-06-21 2016-05-26 不二製油グループ本社株式会社 水中油型乳化物ゲル食品
JP2014087316A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Fuji Oil Co Ltd 未加熱動物組織様の食品
WO2017154992A1 (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 味の素株式会社 植物蛋白質含有食品の製造方法
JPWO2017154992A1 (ja) * 2016-03-10 2019-01-10 味の素株式会社 植物蛋白質含有食品の製造方法
CN110062582A (zh) * 2016-12-22 2019-07-26 维利奥有限公司 热稳定植物类蛋白质产品
JP2019115339A (ja) * 2017-12-26 2019-07-18 日本新薬株式会社 食肉様乳化組成物および食肉様加工食品
US20200037654A1 (en) * 2018-02-12 2020-02-06 Institute of Food Science and Technology, Chinese Academy of Agricultural Sciences Peanut protein vegetarian sausage and preparation method thereof
JP2020000001A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 味の素株式会社 酵素を用いた畜肉練製品の製造方法
JP2021027812A (ja) * 2019-08-09 2021-02-25 キユーピー株式会社 畜肉様大豆加工品含有食品
JP2021048807A (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 日清オイリオグループ株式会社 加工食品生地および加工食品
KR20210048025A (ko) * 2019-10-22 2021-05-03 주식회사 사조대림 식물성 패티의 제조방법
WO2022044736A1 (ja) * 2020-08-24 2022-03-03 不二製油グループ本社株式会社 塊肉様食品の製造方法
CN113729190A (zh) * 2021-09-08 2021-12-03 大连诚健餐饮管理集团有限公司 一种无淀粉酸菜丸子的制备方法
WO2023074879A1 (ja) * 2021-10-29 2023-05-04 富士フイルム株式会社 生肉様代替肉、及び生肉様代替肉の製造方法
WO2023210778A1 (ja) * 2022-04-28 2023-11-02 味の素株式会社 植物性タンパク質加工食品の製造方法および植物性タンパク質加工食品
WO2023228575A1 (en) * 2022-05-27 2023-11-30 Ajinomoto Co., Inc. Plant protein-based food binder

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5968568A (en) Enzyme preparation for use in the binding of food materials and process for producing bound food
JPH1056976A (ja) 植物性蛋白加工食品
JP3635801B2 (ja) 乳ホエイ蛋白含有粉末及びこれを使用した加工食品
JPH0448414B2 (ja)
JP2004248661A (ja) 食肉単味品向け製剤および該製剤を用いる食肉単味品の製造方法
JP3274346B2 (ja) 畜肉加工品の品質改良剤および畜肉加工品の製造方法
RU2198560C2 (ru) Способ получения паштета из мяса птицы для диетического питания
JP5802214B2 (ja) 畜肉加工食品の製造方法及び畜肉加工食品改質用の酵素製剤
JP5740926B2 (ja) 練製品及びその製造法
JP5696661B2 (ja) 練製品の製造法
EP1263296A2 (en) Protein preparation
WO1997014320A1 (fr) Aliments transformes en mousse de viande
JP3124394B2 (ja) 調理加工食品の品質改良剤
US3743514A (en) Hydrolysate of collagen as a sausage ingredient
JP2612171B2 (ja) ソーセージ用品質改良剤組成物
US5091196A (en) Forcemeat having improved properties, method for the production thereof and heat sensitive enzyme containing material for use in the production thereof
JPWO2006038413A1 (ja) 卵食品素材若しくは卵加工製品
JPWO2014156551A1 (ja) 緑豆蛋白を含む組成物、畜肉加工品及びピックル液
JP2000287646A (ja) 魚肉加工品の製造法
JP2004141146A (ja) 畜肉加工食品
JP3240942B2 (ja) 食肉製品の製造方法
JPH0626520B2 (ja) 鶏皮組成物
JPH09121814A (ja) 畜肉、魚肉含有食品の製造方法
JP4529843B2 (ja) 畜肉練り製品の製造方法
JPH02171159A (ja) 肉加工食品の製造法