JP2000262518A - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置

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JP2000262518A JP2000004916A JP2000004916A JP2000262518A JP 2000262518 A JP2000262518 A JP 2000262518A JP 2000004916 A JP2000004916 A JP 2000004916A JP 2000004916 A JP2000004916 A JP 2000004916A JP 2000262518 A JP2000262518 A JP 2000262518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】観察者の観察位置等に応じて表示順序等を適正
化して複数スライスの画像を表示するX線コンピュータ
断層撮影装置の提供を目的とする。 【解決手段】同一被検体に関し複数スライスの画像を連
続して収集しこれらを時系列的に表示するにあたり、画
像の表示形態を変化させる。より具体的には観察者の立
ち位置に応じて画像の表示順序を切替える。観察者の立
ち位置は自動検出され得る。また関心画像の設定に応じ
てプリコリメータの開口幅を制御し及び該設定に応じて
所定の検出素子列からのデータを束ねる。また再構成さ
れた複数断面の画像のうちの一枚を特定画像と差分処理
して差分画像を生成し表示する。また再構成された複数
断面のうちの一枚の画像の画素値を所定の閾値と比較
し、閾値を超えた画素のみからなる画像を生成して表示
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一被検体に関し
て複数スライスの画像を連続して収集し、これらを時系
列的に表示するX線コンピュータ断層撮影装置に関す
る。また、複数列によって構成された検出器を有し、ス
キャンに要する時間よりも短い時間で複数枚の画像を検
出器データに基づいて再構成するとともに、これらをリ
アルタイムで表示するX線コンピュータ断層撮影装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】1スキャンに要する時間よりも短い時間
で複数枚(必ずしも検出器列の数とは対応しない)の断
層画像を一度に再構成し、これらの画像をほぼリアルタ
イムで表示(CT透視)することが可能なCTとしてマ
ルチスライスCTが知られている。
【0003】いわゆる従来のシングルスライスCTで
は、1枚の断層像しか透視を行えなかったが、マルチス
ライスCTでは同時に複数枚(複数スライス)のCT透
視が可能である。CT透視においては、あたかもリアル
タイムで断層像が表示される。
【0004】マルチスライスCT透視は、このように同
時に複数枚の断層像を観察できることから種々の診断、
例えば生検等において生検針のはみ出し検知に有用であ
る。
【0005】一例として、3列の検出器列から成るマル
チスライス検出器を有する従来のマルチスライスCTに
おいて、X線管から放射されたX線(放射線)は、プリ
コリメータによって3スライス分に相当する厚さにコリ
メートされる。コリメータされたX線は被検体を透過し
た後、マルチスライス検出器に入射する。そして、各々
の検出器列に対応した画像がディスプレイに別々に表示
される。
【0006】そして、穿刺等を行う場合は、穿刺の操作
者は架台(ガントリ)の近くに立ち、架台の近くにある
ディスプレイを見ながら作業を行うことになる。
【0007】上述したようなマルチスライスCT透視を
行なえるように構成された従来のX線コンピュータ断層
撮影装置には、次のような問題点があった。
【0008】(1)画像の表示順序の問題 図50に示すように、検出器列1、2、3に対応して再
構成された画像を左から順に画像1、2、3と並べて表
示した場合を考える。図51に示すように位置Aに観察
者が立っている場合には、観察者から見て、スライス方
向の断層像の実際の順番と、ディスプレイに表示されて
いる順番とが一致しているので穿刺は問題なく行える。
【0009】しかしながら、図52に示す位置Bに観察
者がいる場合には、観察者から見た場合の断層像の実際
の順番と、ディスプレイに表示されている順番とが反対
になってしまう。これにより観察者は画像の順番を頭の
中で並べ替えなければならず、穿刺が非常にやりにくい
という問題が発生する。
【0010】また、穿刺のみならず、一般に透視像を観
察しているときでも、ややもすれば画像の順番を被検体
の位置に対して勘違いしてしまう可能性もある。ここで
はディスプレイを被検体の近くに配置される場合を例に
挙げたが、コンソールに載置されたディスプレイ等につ
いても同様の問題が発生する。
【0011】また、図52に示す位置C及びDのよう
に、観察者が架台側に立った場合でも同様のことが起こ
る。
【0012】(2)画像の表裏問題 さらに、図52において観察者の位置Aと位置Cとを比
べてみる。位置Aで観察した場合における被検体の断面
は、被検体を寝台側より見ている感覚(被検体のつま先
から頭頂を見た方向)となる。このとき、画像としては
足側(寝台側)から見ている画像が表示されなければな
らない。
【0013】一方、位置Cで観察した場合における被検
体の断面は、頭側より見ている感覚となる。このとき、
画像としては頭側(架台側)から見ている画像が表示さ
れなければならない。このことは観察者の位置Bと位置
Dについても同様である。
【0014】例えば穿刺を行う場合を考えると、ディス
プレイに表示されている画像が寝台側から見た画像であ
るのか、それとも頭側(架台)から見た画像であるのか
を考えながら観察者は穿刺作業を行わなければならな
い。穿刺するべき方向に対して勘違いをしたり、またそ
の結果として穿刺作業が非効率となり、時間がかかった
りする問題を生じるおそれがある。穿刺のみならず、一
般に透視像を観察しているときでも、ややもすれば誤診
を招く可能性もある。
【0015】また、マルチスライスCT透視において、
再構成された画像を単に並列に表示するのみでは、観察
者に対し多数枚の画像を同時に観察することを強いるこ
とになるので、観察者は現在どのような状況下にあるの
かを迅速且つ適切に把握することが困難となる。特に透
視画像の枚数が多くなるとこの問題はより顕著となる。
【0016】例えば穿刺においては、3枚の画像を並べ
て表示させ、中央の画像に沿って穿刺針を挿入し、その
両端の画像を穿刺針のはみ出し検知に用いる場合が多
い。
【0017】しかしながら、同時に3枚の画像を詳細に
観察することは熟練者であってもかなりの負担がかかる
ことであり、穿刺針の挿入経路がずれるといった状況の
認識が遅れてしまう可能性がある。これを防止するため
に穿刺作業をゆっくりと時間をかけて行えば、作業に時
間がかかるばかりでなく、被検体への被爆量の増加を招
いてしまう。
【0018】したがって、従来より、マルチスライスC
T透視下において穿刺等の作業を適切且つ迅速に行える
ような新たな仕組みが望まれている。
【0019】また、次のような問題点もある。マルチス
ライスCT透視において、再構成された画像を単に並列
に表示させた場合、個々の画像は必然的に縮小して表示
させることになり、このため詳細に観察しにくくなると
いう問題点がある。例えば同時に3枚の画像を並べて表
示する場合、その1枚のみを表示させる場合と比較して
画像のサイズは3分の1となってしまう。
【0020】穿刺等の作業を行う場合、ターゲット部位
の近傍では特に詳細な観察が必要であるとされている。
穿刺針先端位置の認識を術者が誤ると、例えばバイオプ
シではターゲット部位ではない組織を切り取ってしまう
といったことが起こる可能性がある。
【0021】さらに、図53に示すような3列の検出素
子列から成るマルチスライス検出器を有する従来のマル
チスライスCTにおいては、シングルスライスCTによ
るCT透視に比べて、スライス方向にビーム幅を拡大し
ただけ被検体の被爆量が大きくなるという問題点もあ
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した事情
に対処すべくなされたものであり、その目的は、観察者
の観察位置等に応じて表示順序又は表裏を適正化して複
数スライスの画像を表示するX線コンピュータ断層撮影
装置を提供することである。また本発明の他の目的はマ
ルチスライスCT透視下において穿刺等の作業を適切且
つ迅速に行えるようにしたX線コンピュータ断層撮影装
置を提供することである。また、本発明のさらに他の目
的は、マルチスライスCT透視する場合における被検体
への被爆量低減を図ったX線コンピュータ断層撮影装置
を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために本発明は次のように構成されている。
【0024】(1)本発明のX線コンピュータ断層撮影
装置は、X線発生ユニットから曝射され被検体を透過し
た透過X線を検出する検出ユニットと、前記検出ユニッ
トにより得られる検出データに基づいて前記被検体の異
なる断面に係る複数枚の画像を再構成する再構成ユニッ
トと、前記再構成ユニットにより再構成された画像を並
べて表示する表示ユニットと、所定の情報に基づいて前
記画像の表示形態が変化するように前記表示ユニットを
制御する表示制御ユニットと、を具備する。
【0025】(2)本発明のX線コンピュータ断層撮影
装置は、上記(1)に記載の装置であって、且つ前記表
示制御ユニットは、前記被検体に対する観察者の立ち位
置に応じて、前記表示ユニットにおける複数枚の断層画
像の並べ方を変更することを特徴とする。 (3)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(2)に記載の装置であって、且つ前記表示制御ユニッ
トは、前記表示ユニットが表示する複数枚の断層画像の
表示位置を変更することを特徴とする。 (4)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(3)に記載の装置であって、且つ前記表示制御ユニッ
トは、前記表示ユニットが複数枚の断層画像を横並びに
表示する場合、その並びの左右を逆転させることを特徴
とする。 (5)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(1)に記載の装置であって、且つ前記複数枚の断層画
像のうち、少なくとも1枚の断層画像は、少なくとも複
数列の検出素子列からのデータが束ねられたものに基づ
くことを特徴とする。 (6)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(2)乃至(5)のいずれかに記載の装置であって、且
つ前記表示制御ユニットは、前記観察者の位置に応じ
て、前記再構成ユニットが再構成した断層画像の表裏を
変換する変換ユニットを含むことを特徴とする。 (7)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(2)乃至(6)のいずれかに記載の装置であって、且
つ前記表示制御ユニットは、前記観察者から見た前記被
検体のスライス面の並びと同様に、前記再構成ユニット
が再構成した複数枚の断層画像の並びを変更することを
特徴とする。 (8)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(2)乃至(7)のいずれかに記載の装置であって、且
つ前記観察者の位置を指定する指定ユニットをさらに具
備し、前記表示制御ユニットは、前記指定ユニットによ
り指定された観察者の位置に応じて、前記表示ユニット
に表示される複数枚の断層画像の並べ方を変更すること
を特徴とする。 (9)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上記
(2)乃至(8)のいずれかに記載の装置であって、且
つ前記観察者の位置を検出する位置検出ユニットをさら
に具備し、前記表示制御ユニットは、前記位置検出ユニ
ットにより検出された観察者の位置に応じて、前記表示
ユニットに表示される複数枚の断層画像の並べ方を変更
することを特徴とする。 (10)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(8)に記載の装置であって、且つ前記指定ユニット
は、少なくとも前記被検体及び前記X線発生ユニットに
対する観察者の位置を指定するものであることを特徴と
する。 (11)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(9)に記載の装置であって、且つ前記位置検出ユニ
ットは、少なくとも、前記X線発生ユニットを搭載する
ガントリに対する前記表示ユニットの位置及び前記表示
ユニットの表示画面の向きを検出することを特徴とす
る。 (12)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(2)乃至(11)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記表示制御ユニットは、前記表示ユニットに
表示される複数の断層画像のうちの特定の断層画像の表
示サイズを他の断層画像とは異なる表示サイズに変更す
ることを特徴とする。
【0026】(13)本発明のX線コンピュータ断層撮
影装置は、上記(1)に記載の装置であって、且つ前記
検出ユニットは、複数の検出チャンネルを有する検出素
子列がスライス方向に複数列配置されて成り、前記再構
成ユニットは、所定数の検出素子列毎に被検体の断層画
像を再構成し、前記表示ユニットは、前記所定の検出素
子列毎の各断層画像を並べて表示し、前記表示制御ユニ
ットは、前記複数の断層画像のうち第1の断層画像が、
第2の断層画像とは異なる表示形態で表示されるように
前記表示ユニットを制御する。 (14)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)に記載の装置であって、且つ前記表示ユニッ
トに表示される複数の断層画像のなかから前記第1の断
層画像を選択する選択ユニットをさらに具備することを
特徴とする。
【0027】(15)本発明のX線コンピュータ断層撮
影装置は、上記(13)又は(14)に記載の装置であ
って、且つ前記表示制御ユニットは、前記第1の断層画
像を前記第2の断層画像に比して拡大して表示するよう
前記表示ユニットを制御することを特徴とする。 (16)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)乃至(155)のいずれかに記載の装置であ
って、且つ前記表示制御ユニットは、 前記第1の断層
画像を前記第2の断層画像に比して高分解能又は高解像
度で表示するよう前記表示ユニットを制御することを特
徴とする。 (17)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)乃至(16)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記表示制御ユニットは、表示画面上において
前記第1の断層画像が前記第2の断層画像よりも上方に
表示するよう前記表示ユニットを制御することを特徴と
する。 (18)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)乃至(17)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記被検体にせん刺された針の先端を検出する
針検出ユニットをさらに具備し、前記表示制御ユニット
は、前記針検出ユニットにより前記針の先端が検出され
た第1の断層画像と、前記針検出ユニットにより前記針
の先端が検出されない第2の断層画像との表示形態を互
いに異ならせることを特徴とする。 (19)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)に記載の装置であって、且つ前記表示制御ユ
ニットは、前記再構成ユニットが再構成する断層画像の
うち、関心画像のスライス厚を非関心画像のスライス厚
よりも厚くするスライス厚変更手段を備え、前記表示ユ
ニットは、前記スライス厚制御手段によりスライス厚の
変更がなされた断層画像を並べて表示することを特徴と
する。 (20)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(19)に記載の装置であって、且つX線を発生する
X線発生ユニットと前記被検体との間に設けられ、該X
線発生手段が発生したX線のスライス方向のビーム幅を
規定するための可変開口を有するコリメータをさらに具
備し、前記スライス厚変更手段は、前記関心画像のスラ
イス厚を前記非関心画像のスライス厚よりも厚くなるよ
うに前記可変開口を制御することを特徴とする。 (21)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(19)又は(20)に記載の装置であって、且つ前
記スライス厚変更手段は、前記関心画像を複数の検出素
子列からのデータを束ねて再構成すると共に、前記非関
心画像を単一の検出素子列からのデータに基づいて再構
成するよう、前記再構成ユニットを制御することを特徴
とする。 (22)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(19)又は(20)に記載の装置であって、且つ前
記スライス厚変更手段は、第1の束数で前記検出素子列
からのデータを束ねて前記関心画像を再構成すると共
に、該第1の束数よりも少ない束数で前記検出素子列か
らのデータを束ねて前記非関心画像を再構成するよう前
記再構成ユニットを制御することを特徴とする。 (23)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(19)乃至(22)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記再構成ユニットは、所定の前記検出素子列
からのデータに基づき前記関心画像を再構成すると共
に、該所定の検出素子列の少なくとも隣の検出素子列及
び近接する検出素子列の一方からのデータに基づき前記
非関心画像を再構成するよう前記再構成ユニットを制御
することを特徴とする。 (24)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(23)に記載の装置であって、前記スライス厚変更
手段は、前記所定の検出素子列の隣の検出素子列に入射
するX線ビームのスライス方向幅を、前記所定の検出素
子列の方向に沿って所定量だけ狭めるように前記コリメ
ータの可変開口の開口幅を制御することを特徴とする。 (25)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(19)乃至(24)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記関心画像を得るための検出素子列を指定す
る指定ユニットと、前記指定ユニットによる指定内容に
基づいて前記非関心画像を得るための検出素子列を決定
する決定ユニットと、をさらに具備することを特徴とす
る。 (26)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(25)に記載の装置であって、且つ前記スライス厚
変更手段は、前記指定ユニットによる指定内容及び前記
決定ユニットによる決定内容に従って前記コリメータの
可変開口の開口幅を制御することを特徴とする。 (27)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(19)乃至(26)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記関心画像を得る検出素子列の位置をスライ
ス方向に沿って変更するための変更ユニットをさらに具
備することを特徴とする。
【0028】(28)本発明のX線コンピュータ断層撮
影装置は、上記(13)に記載の装置であって、且つ前
記表示制御ユニットは、第1のスライス厚から構成され
る第1の断層画像を前記表示ユニットの略中央に表示さ
せ、該第1のスライス厚よりも薄い第2のスライス厚か
ら構成される第2の断層画像を該第1の断層画像の端部
に表示させることを特徴とする。 (29)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)に記載の装置であって、且つ前記検出素子列
からのデータを束ねて被検体の断層像を生成する生成手
段と、前記検出素子列に入射するX線ビームの入射幅及
び前記検出素子列からのデータの束ねの少なくとも一方
をスキャン期間中に変更する変更手段と、を具備する。 (30)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(13)に記載の装置であって、且つ前記表示制御ユ
ニットは、前記再構成ユニットにより再構成された複数
枚の断層画像のうち、少なくとも1枚の画像を特定画像
と差分処理して差分画像を生成する画像処理ユニットを
具備する。 (31)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(30)に記載の装置であって、且つ前記画像処理ユ
ニットにより差分処理がなされていない前記断層画像
と、前記差分画像とを並べて表示する表示ユニットを具
備する。 (32)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(30)又は(31)に記載の装置であって、且つ前
記再構成手段により再構成された複数枚の断層画像のな
かから前記画像処理ユニットにより差分処理を行う対象
の画像を切替える切替ユニットをさらに具備することを
特徴とする。 (33)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(30)乃至(32)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記特定画像は前記再構成ユニットにより再構
成された同一スライス位置の画像であることを特徴とす
る。 (34)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(30)乃至(33)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記特定画像は指定された断層画像であること
を特徴とする。 (35)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(30)乃至(34)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記画像処理ユニットは、X線ビームが入射す
る前記複数の検出素子列のうち、端部又はその近傍の検
出素子列からの検出データに基づいて再構成された断層
画像を用いて前記差分処理を行うことを特徴とする。 (36)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(31)乃至(35)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記表示ユニットは、前記差分処理が施されて
いない断層画像と前記差分画像とが区別可能となるよう
に両画像の少なくとも一方を色付けすると共に両画像を
重ね合せて表示することを特徴とする。
【0029】(37)本発明のX線コンピュータ断層撮
影装置は、上記(13)に記載の装置であって、且つ前
記表示制御ユニットは、前記再構成ユニットにより再構
成された複数枚の断層画像のうち、少なくとも1枚の断
層画像の画素値を所定の閾値と比較し、該閾値を超過し
た画素値からなる閾値画像を生成する閾値処理ユニット
を具備することを特徴とする。 (38)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(37)に記載の装置であって、且つ前記閾値処理ユ
ニットによる閾値処理が施されていない断層画像と、前
記閾値処理画像とを並べて表示する表示ユニットをさら
に具備することを特徴とする。 (39)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(37)又は(38)に記載の装置であって、且つ記
閾値は、前記被検体と該被検体への挿入物とを弁別可能
とする画素値であることを特徴とする。 (40)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(38)に記載の装置であって、且つ前記表示ユニッ
トは、前記閾値処理が施されていない断層画像と前記閾
値画像とが区別可能となるように両画像の少なくとも一
方を色付けすると共に両画像を重ね合せて表示すること
を特徴とする。 (41)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(37)乃至(40)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記閾値処理ユニットは、X線ビームが入射す
る前記複数の検出素子列のうち、端部又はその近傍の検
出素子列からの検出データに基づいて再構成された断層
画像を用いて前記閾値処理を行うことを特徴とする。 (42)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(30)乃至(41)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記差分処理対象の断層画像毎又は前記閾値処
理対象の断層画像毎に異なる警告を発する警告ユニット
をさらに具備することを特徴とする。 (43)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(1)乃至(42)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記再構成ユニットは、1スキャンに要する時
間よりも短い時間で少なくとも1枚の断層像画像を再構
成することを特徴とする。 (44)本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は、上
記(1)乃至(43)のいずれかに記載の装置であっ
て、且つ前記検出ユニットにより得られる検出データ及
び前記再構成ユニットにより得られる画像データのうち
の少なくとも一方を記憶する記憶ユニットを備え、前記
表示制御ユニットはデータ収集の後に前記記憶ユニット
に記憶されている検出データ及び画像データの少なくと
も一方を読み出して前記画像の表示形態を変化させるこ
とを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。
【0031】図1は本発明のX線コンピュータ断層撮影
装置の一実施形態に係るマルチスライスCT透視システ
ムの外観を示す図、図2はこのシステムの概略構成を示
すブロック図である。
【0032】図1及び図2に示すように、マルチスライ
スCT透視システムは、ガントリ1、寝台2、制御キャ
ビネット3、入力器6、電源4、ディスプレイ5,7、
および各種コントローラ31〜33を備え、例えばR−
R方式で駆動されるようになっている。コントローラと
しては、高電圧コントローラ31、架台コントローラ3
3,および寝台コントローラ32が備えられる。
【0033】ここで、図1に示す如く、寝台2の長手方
向をスライス方向(または回転軸方向)Zとして、これ
に直交する2方向をチャンネル方向XおよびX線ビーム
曝射方向Yとしてそれぞれ定義する。
【0034】寝台2の上面には、その長手方向(スライ
ス方向Z)にスライド可能に支持された状態で天板2a
が配設されており、その天板2aの上面に被検体Pが載
置される。天板2aは、サーボモータに代表される寝台
駆動装置2bの駆動によってガントリ1の診断用開口部
に進退可能に挿入される。この寝台駆動装置2bには、
コントローラ32からの駆動信号が供給される。寝台2
はまた、天板2aの寝台長手方向の位置を電気信号で検
出するエンコーダなどの位置検出器(図示せず)を備え
ており、この検出信号を寝台制御用の信号としてコント
ローラ32に送るようになっている。
【0035】ガントリ1は、その内部に略円筒状の回転
フレームを有する。回転フレームの内側には上述の診断
用開口部が位置する。回転フレームには、図2に示すよ
うに上記診断用開口部に挿入された被検体を挟んで互い
に対向するようにX線管10及びマルチスライス検出器
11が設けられる。さらに、回転フレームの所定位置に
は、高電圧発生器21、プリコリメータ22、プリコリ
メータコントローラ221、データ収集装置(DAS)
24、および架台駆動装置25が備えられる。
【0036】プリコリメータ22は、スライス方向の可
変開口を有し、X線管10から発生されたX線のスライ
ス方向のビーム幅を規定するものであり、この可変開口
幅はプリコリメータコントローラ221によって制御さ
れるものとなっている。
【0037】X線源として機能するX線管10は、例え
ば回転陽極X線管の構造を成し、高電圧発生器21から
フィラメントに電流を流すことによりフィラメントが加
熱され、熱電子がターゲットに向かって放出される。こ
の熱電子はターゲット面に衝突して実効焦点が形成さ
れ、ターゲット面の実効焦点の部位からX線ビーム(フ
ァンビーム)が曝射される。
【0038】高電圧発生器21には、低圧スリップリン
グ26を介して電源装置4から低電圧電源が供給される
とともに、光信号伝送システム27を介して高電圧コン
トローラ31からX線曝射の制御信号が与えられる。こ
のため、高電圧発生器21は、供給される低圧電源から
高電圧を生成するとともに、この高電圧から制御信号に
応じたパルス状の管電圧を生成し、これをX線管10に
供給する。
【0039】また、マルチスライス検出器11は、図3
に示すように、複数の検出チャンネルを有する検出器列
111をスライス方向に複数列配(本実施形態では6
列)した2次元検出器から成る。
【0040】X線管10とX線検出器11は回転フレー
ムの回転によってガントリ1内で、診断用開口部におけ
る軸方向の回転中心軸の囲りに回転可能になっている。
マルチスライス検出器11の各検出素子は、入射する透
過X線をこれに相当する電流信号に変換するシンチレー
タおよびフォトダイオードの個体検出器構造を有する。
この検出器11が検出した微弱電流信号はDAS24に
送られる。
【0041】DAS24は、検出器11から送られてく
る透過X線の検出信号としての微弱電流信号を増幅して
A/D変換し、これを収集データとしてデータ伝送部2
8に送る。これを行うため、DAS24は、検出器11
が2次元検出器であることを考慮して、図示しないが、
「nチャンネル×f素子列」の検出信号(n,fは
「1」より大きい正の整数)から列選択信号に応じてチ
ャンネルごとに1列分の検出信号を選択し、これを束ね
合わせるデータ選択部と、このデータ選択部により各々
選択された検出信号を増幅したりA/D変換するデータ
収集部とを備える。列選択信号は例えば後述するメイン
コントローラから与えられる。
【0042】データ伝送部28はガントリ1内の回転側
と固定側の信号経路を接続するものであり、ここでは一
例として、非接触で信号伝送する光伝送システムが使用
される。
【0043】補正ユニット34は、メインコントローラ
30からの処理指令に応じて、DAS24から送られて
くるデジタル量の収集データに各種の補正処理を施す。
この補正処理された収集データはメインコントローラ3
0の書き込み指令によって、データ保存ユニット35に
一旦格納・保存される。この保存データは、メインコン
トローラ30の所望タイミングでの読み出し指令に応じ
てデータ保存ユニット35から読み出され、再構成ユニ
ット36に転送される。再構成ユニット36はメインコ
ントローラ30の管理下において、再構成用の収集デー
タが転送されたきた段階で、例えばコンボルーションバ
ックプロジェクション法に基づきスライス毎の再構成処
理を行い、断層像を生成する。
【0044】断層像データは、メインコントローラ30
の制御により、必要に応じてデータ保存ユニット35に
保存される一方、表示プロセッサ37にも送出される。
表示プロセッサ37は、この断層像データにカラー化処
理、アノテーションデータやスキャン情報の重畳処理な
どの必要な処理を行い、ディスプレイ5に供給する。デ
ィスプレイ5においては、画像データがD/A変換さ
れ、断層像として表示される。入力器6は、スキャン条
件(検出器の検出器列の数及びその位置、スキャン部位
及び位置、スライス厚、X線管電圧及び電流、被検体に
対するスキャン方向などを含む)、画像表示条件などの
種々の指定を操作者が行うための手段である。
【0045】本実施形態のシステムは、マルチスライス
CT透視を実施することが可能となっており、すなわ
ち、上述した再構成ユニット36は1スキャンに要する
時間よりも短い時間で関心画像及び非関心画像を含む少
なくとも1又は複数枚(必ずしも検出器列の数とは対応
しない)の画像(断層像)を再構成する。再構成された
各々の画像は、ほぼリアルタイムでディスプレイ5に表
示される。
【0046】いわゆる穿刺等の生検を実施する場合に
は、穿刺の操作者(術者)はガントリ1の近くに立って
ディスプレイ5の表示画像を観察しながら作業を行う。
【0047】以下、本実施形態のマルチスライスCT透
視システムの特徴点に係る第1及び第2の実施形態につ
いて説明する。
【0048】(第1実施形態)第1実施形態は、観察者
の立ち位置に応じて画像の表示順序を手動により切り替
えられるようにしたマルチスライスCT透視システムに
関する。
【0049】本実施形態のシステムでは、スライス位置
に対応した画像の表示枚数、及び画像のスライス厚を任
意に設定可能となっている。より具体的には、例えば中
央4列(2番目乃至5番目)の検出器列からのデータを
束ねて1枚目の画像を得るようにし、1番目の検出器列
のデータから2枚目の画像を得るようにし、6番目の検
出器列のデータから3枚目の画像を得るようにし、これ
により合計で3枚の画像による透視モードを実施するも
のとなっている。
【0050】[第1の入力器]図4は、第1の入力器を
示す図である。第1の入力器は、使用する検出器例と画
像束ねを指定するための手段であって、入力器6内に設
けられる。尚、入力器6は、ガントリ1、寝台2、又は
図1に示したように制御キャビネット3上のいずれかの
箇所に設けられる。
【0051】図4において、40は検出器列の番号、架
台側と寝台側、及び画像の番号を示すアイコン(絵図)
であり、41は内部にLEDを備え、検出器列の番号と
画像の番号とを対応付けるための複数のボタンを示して
いる。
【0052】操作者がいずれかのボタン41を押下する
と、そのボタン内部のLEDが点灯するようになってお
り、この操作を行うことで、各画像に対し必要な検出器
列を割り当てることができる。
【0053】複数の検出器列が一つの画像に対して選択
された場合には、それらの検出器列からの収集データは
束ねられて一つの画像となる(画像束ね)。
【0054】この第1の入力器による指定の一例を図5
に示す。
【0055】点灯しているボタン(ハッチングによって
示す)は、そのボタンが操作者により押下されたことを
意味する。尚、ここではボタンによって上述した条件を
指定する場合であるが、これがディスプレイとタッチパ
ネルにより実現されてもいいし、マウスカーソルをディ
スプレイ画面において所定の場所に移動させてクリック
することでタッチパネルの代用としても良い。
【0056】以上、第1の入力器によるボタンの押下情
報を表す信号がメインコントローラ30に送られる。
【0057】[第2の入力器]図6は、第2の入力器を
示す図である。この第2の入力器は、観察者の立ち位置
を指定するための手段であって、上記第1の入力器と同
様に入力器6内に設けられる。すなわち、入力器6は、
ガントリ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャ
ビネット3上のいずれかの箇所に設けられる。
【0058】同図において、60は架台、寝台、及び観
察者の立ち位置(A,B,C,D)を表すアイコン(絵
図)であり、61は、観察者の立ち位置に応じた画像の
表示方法の切替を指定するためのスイッチである。スイ
ッチ61は、アイコン60における観察者の立ち位置
A,B,C,Dに対応し、その各々の内部にLEDを内
蔵する複数のスイッチから構成される。
【0059】操作者がスイッチ61のいずれかを押下す
ることで、アイコン61に示された立ち位置A,B,
C,Dのいずれかに対応する表示方法を指定することが
きる。
【0060】スイッチ61の押下情報はメインコントロ
ーラ30に送られる。メインコントローラ30は、この
押下情報に基づいて画像の表示方法を切り替える。ここ
ではスライス方向に沿った画像の表示順序を変えるよう
に表示プロセッサ37を制御する。
【0061】図7は、このような画像の表示順序の切替
制御方法の流れを示すフローチャートである。このフロ
ーチャートは、第2の入力器(観察者の立ち位置の指
定)からの信号を受けて、メインコントローラ30が行
う判断過程等を示したものである。
【0062】まずステップS1に示すようにスキャン条
件を入力する。次にステップS2において、上述した第
1の入力器によって、使用する検出器列と画像束ねに関
する指定を行う。
【0063】次に、ステップS3において、第2の入力
器から位置A,B,C,Dを入力する。
【0064】ステップS4においては入力位置の判定が
行われる。すなわち、ステップS3において入力された
位置が「A」である場合はステップS5に進み、そうで
ない場合はステップS8に進む。
【0065】まずステップS5に進んだ場合は、補正ユ
ニット34に対する収集データの束ね方の指示が行われ
る。次にステップS6において、再構成ユニット36に
対する画像再構成の仕方の指示が行われる。ここでは、
位置「A」の場合であるから寝台側から見た画像となる
ような画像方向で画像枚数分の再構成を行うように指示
がなされる。次にステップS7において、表示プロセッ
サ37に対する表示方法の指示が行われる。すなわち、
寝台側の画像を左端として画像枚数分だけ順番に表示す
るような指示がなされる。
【0066】ここで、「寝台側から見た画像となるよう
な画像方向」とは、被検体のつま先から頭頂を見た方向
のことであって、逆に、「架台側から見た画像となるよ
うな画像方向(後述する)」とは被検体の頭頂からつま
先を見た方向のことである。これらの場合のように画像
方向が異なる場合、表示画面上における被写体の左右は
逆転する(断層像の表裏)。
【0067】一方、ステップS4からステップS8に進
んだ場合は、さらに入力位置の判定が行われる。すなわ
ち、ステップS3において入力された位置が「B」であ
る場合はステップS9に進み、そうでない場合はステッ
プS12に進む。
【0068】まずステップS9に進んだ場合は、補正ユ
ニット34に対する収集データの束ね方の指示が行われ
る。次にステップS10において、再構成ユニット36
に対する画像再構成の仕方の指示が行われる。ここで
は、位置「B」の場合であるから、寝台側から見た画像
となるような画像方向で画像枚数分の再構成を行うよう
に指示がなされる。次にステップS11において、表示
プロセッサ37に対する表示方法の指示が行われる。す
なわち、架台側の画像を左端として画像枚数分だけ順番
に表示するような指示がなされる。
【0069】一方、ステップS8からステップS12に
進んだ場合は、さらに入力位置の判定が行われる。すな
わち、ステップS3において入力された位置が「C」で
ある場合はステップS13に進み、そうでない場合はス
テップS16に進む。
【0070】まずステップS13に進んだ場合は、補正
ユニット34に対する収集データの束ね方の指示が行わ
れる。次にステップS14において、再構成ユニット3
6に対する画像再構成の仕方の指示が行われる。ここで
は、位置「C」の場合であるから、架台側から見た画像
となるような画像方向で画像枚数分の再構成を行うよう
に指示がなされる。次にステップS15において、表示
プロセッサ37に対する表示方法の指示が行われる。す
なわち、寝台側の画像を左端として画像枚数分だけ順番
に表示するような指示がなされる。
【0071】一方、ステップS16に進んだ場合は、補
正ユニット34に対する収集データの束ね方の指示が行
われる。次にステップS17において、再構成ユニット
36に対する画像再構成の仕方の指示が行われる。ここ
では、位置「D」の場合であるから、架台側から見た画
像となるような画像方向で画像枚数分の再構成を行うよ
うに指示がなされる。次にステップS18において、表
示プロセッサ37に対する表示方法の指示が行われる。
すなわち、架台側の画像を左端として画像枚数分だけ順
番に表示するような指示がなされる。
【0072】ここで、図8(a)及び8Bに示すような
初期状態を考える。図9(a)に示すように、プリコリ
メータ22は検出器6列分に相当する開口幅を設定し、
マルチスライスCT透視が開始される。この時、6列分
の収集データはそのまま補正ユニット34に送られる
が、図9(b)に示すように、中央の4列が束ねられて
3画像分に相当する収集データを得る。メインコントロ
ーラ30からの指示に従って上記指定された画像方向で
スキャンに要する時間より短い時間で3枚の画像が再構
成され、表示プロセッサ37に送られる。
【0073】[ディスプレイへの表示]表示プロセッサ
37ではメインコントローラ30からの表示順番の指示
に従って、ディスプレイ5への表示を行う。この場合、
図9(c)に示すように表示されることになる。
【0074】つまり、第2の入力器により位置A(寝台
C側)が指定入力された場合は、3枚の断層像が順番に
配列されて表示され、一方、位置B(寝台C側)が指定
入力された場合は、3枚の断層像がこれとは逆順に配列
されて表示される。
【0075】同様に、第2の入力器により位置C(架台
G側)が指定入力された場合は、3枚の断層像が順番に
配列されて表示され、一方、位置D(架台G側)が指定
入力された場合は、3枚の断層像がこれとは逆順に配列
されて表示される。
【0076】このような第1実施形態によれば、観察者
がA,B,C,Dのいかなる方向から見た場合であって
も、被検体の断層像のある方向や位置と一致して、適切
な順序で画像が表示されるので、穿刺作業を行う場合の
術者の勘違いを防止できる。結果として穿刺作業が効率
的となり、作業時間を短縮できる。これにより、穿刺の
みならず一般に透視像を観察しているときでも誤診を防
ぐことができる。
【0077】なお、ここではディスプレイ5が被検体の
近くに配置される場合を例に挙げて説明したが、制御キ
ャビネット3上に載置されたディスプレイ等に対し本発
明の表示順序制御を行った場合でも同様の効果が得られ
る。
【0078】(第2実施形態)第2実施形態は、第1実
施形態において説明したシステムに対し、観察者の立ち
位置を自動検出する手段を付加したものである。
【0079】[全体の構成]図10は、本発明の第2実
施形態に係るマルチスライスCT透視システムの概略構
成を示すブロック図である。この構成では、観察者の立
ち位置を検出するための、角度検出マイクロ・スイッチ
(SW)及び位置検出マイクロ・スイッチ(SW)が追
加されており、図6に示した第2の入力器が設けられて
いないという点を除いては、第1実施形態の構成と同様
である。
【0080】[観察者の立ち位置の検出]図11は、本
実施形態の特徴点に係る観察者の立ち位置を検出する機
構を示す図である。
【0081】ディスプレイ5はガイドレール111(こ
のガイドレール111は中心軸上に設けられる)に懸架
されており、回転軸方向に移動可能になっている。この
ディスプレイ5は、鉛直方向に伸縮する部材112を備
えており、この部材112を伸縮させることにより適切
な高さに設定することも可能となっている。
【0082】また、観察者が見やすい表示方向を設定す
るために、ディスプレイ5は、伸縮部材112を中心軸
として360°回転させることが可能となっている。
【0083】ディスプレイ5には、位置検出マイクロS
Wが設けられている。このスイッチは、ディスプレイ5
が架台の手前にあるか、それとも奥にあるかを検出する
手段であり、ここでは、ディスプレイ5が上述したA又
はBの位置にあるか、それともC又はDの位置にあるか
を検出するための手段とする。
【0084】ディスプレイ5と伸縮部材112との接続
部には、角度検出マイクロSWが取り付けられている。
このスイッチは、ディスプレイ5に固定されており、デ
ィスプレイ5と一体で回転するものとなっている。この
角度検出マイクロSWはディスプレイ5がどちらの方向
を向いているかを検出するための手段であって、ここで
は、ディスプレイ5が上述したA又はCの位置にあるか
否かをその回転角度によって検出する手段とする。
【0085】これら二つのマイクロSWによれば、観察
者の位置A,B,C,Dを区別して自動検出できる。か
かる自動検出の流れを図12のフローチャートに示す。
【0086】まずステップS1において、位置検出マイ
クロSWと角度検出マイクロSWからの検出情報を読み
込む。
【0087】次にステップS2に進み、位置検出マイク
ロSWからの検出位置に基づき、ディスプレイ5が位置
A又はBの側に位置するか否かを判定する。
【0088】ここで、ディスプレイ5が位置A又はBの
側に位置すると判定された場合はステップS6に進み、
そうでない場合はステップS3に進む。
【0089】まず、ステップS3において、角度検出マ
イクロSWからの検出角度に基づきディスプレイ5が位
置A又はC側を向いているか否かを判定する。
【0090】ここで、ディスプレイ5が位置A又はC側
を向いている場合、観察者の位置は「C」であると検出
し(ステップS5)、そうでない場合、観察者の位置は
「D」であると検出する(ステップS4)。
【0091】一方、ステップS2からステップS6に進
んだ場合、ステップS6において、ステップS3と同様
に角度検出マイクロSWからの検出角度に基づきディス
プレイ5がA又はC側を向いているか否かを判定する。
【0092】ここで、ディスプレイ5が位置A又はC側
を向いている場合、観察者の位置は「A」であると検出
し(ステップS8)、そうでない場合、観察者の位置は
「B」であると検出する(ステップS7)。以上のよう
にして観察者の立ち位置を自動検出できる。
【0093】検出された観察者の立ち位置の情報に基づ
き、メインコントローラ30は、画像の表示方法を切り
替える。この動作は、上述した第1実施形態と同様であ
る。
【0094】このような第2実施形態によれば、第1実
施形態と同様に、断層像の表裏及び観察方向を勘案して
適切な順序で透視画像を並べて表示できる。
【0095】さらに、観察者の立ち位置を自動検出する
ので、第1実施形態において説明した入力器による観察
者の立ち位置の入力が不要となる。
【0096】ここで、第2実施形態の変形例について述
べる。
【0097】[観察者の立ち位置の別の検出に係る変形
例]第2実施形態では、観察者の立ち位置の検出のため
にディスプレイ部に2つのマイクロSWを設ける構成と
したが、同等の検出を行うための構成はこれらマイクロ
SWに限定されず、他の手段を用いても良い。
【0098】例えば、観察者を直接的に検知するフォト
センサを用いたり、レーザー光を空間に照射してそれを
フォトダイオード等で受光させる非接触センサを位置
A,B,C,Dの近傍に取り付け、観察者によるレーザ
光の遮断をフォトダイオードにより検出することで立ち
位置を検出するようにしても良い。
【0099】また、通常、人間は「動き」を伴うので位
置A,B,C,Dの近くにモーションセンサを設けるよ
うにしても良い。これにより、ディスプレイ設置の仕方
に制約が無くなり、例えばローラーのついた台車の上に
モニターを載せるといった構成を採用することが可能と
なり、ディスプレイの設置費用を安価にできるというメ
リットがある。
【0100】次に、上述した第1及び第2実施形態の全
般に係る種々の変形例を述べる。
【0101】[画像の表示枚数]画像の表示枚数及びそ
のスライス厚は任意である。例えば中央2列(検出器列
3、4)を束ねて1画像とし、前後2列づつ(検出器列
1と2と5と6)を加え、合計5枚の透視モードとした
場合であっても本発明は実施可能である。この場合の実
施形態を図13(a)乃至13(d)に示す。
【0102】また、例えば前後3列づつ(検出器例1〜
3、4〜6)を束ねて1画像づつとし、合計2枚の透視
モードとした場合も同様である。この場合の実施形態を
図14(a)乃至14(d)に示す。
【0103】[関心画像の拡大]上述した本発明の原理
に従って画像の順序を制御するとともに、図9(d)や
図13(d)に示すように、関心画像(中央の画像)を
拡大して表示させても良い。
【0104】また、画面の中央上付近に表示する関心画
像は全画像より選択可能になっていてもよい。選択され
た以外の画像は寝台側又は架台側画像を左端とし順番に
表示する。これにより、全画像が表示されつつも肝心の
画像が拡大表示されるので、画像を観察しやすくなり、
診断能や操作性を向上できる。
【0105】[表示方法]上述した実施形態では、全て
の画像を一つのディスプレイに表示することとして説明
したが、画像の表示方法はこれに限定されない。例えば
複数の画像を1枚づつ別のディスプレイに表示するよう
にしてもよい。これにより個々の画像を大きく表示でき
るというメリットが得られる。
【0106】あるいはプロジェクタータイプの大型のデ
ィスプレイを用いても良い。これにより画像を大きく表
示させることができ、表示を見やすくできるというメリ
ットがある。
【0107】また、ヘッドマウントディスプレイに表示
させてよい。どちらの方向を向いても常に視界の範囲に
画像が表示されるので、穿刺作業等を行う場合にはいち
いちディスプレイを見るために振り向く必要がなくなる
ため作業性が向上するというメリットがある。
【0108】[シングルスライスCTへの適用]シング
ルスライスCTへの適用例を図15に示す。この場合、
位置AとBは寝台側から見た画像が一枚だけ表示され、
位置CとDでは架台側から見た画像が一枚だけ表示され
ることになる。画像の表裏が正しく表示されることにな
るので、間違いや誤診を防止できる。
【0109】[CTの種類]]上述した実施形態では、
第3世代CT(X線発生源と検出器が同期して被検体の
周囲を回転する)として示したが、この限りではない。
本発明は第4世代CT(検出器が円筒状に配列されてお
り、X線発生源が回転する)にも適用可能であるし、第
5世代CT(電子ビームをリング又は円筒状に配列した
固定されたターゲットに当てX線を発生させ、固定され
た検出器でそれを受ける)に対しても適用可能である。
【0110】[検出器の種類(50列、面検出器)]上
述した実施形態では、6列の検出器例を有するCTとし
たが、検出器の列数はこれに限定されない。例えば50
列のマルチスライス検出器を有する場合においても適用
可能であるし、イメージインテンシファイアを代表とす
るような面検出器であっても構わない。
【0111】[再構成条件]一部の画像の再構成条件の
み優れた又は異なる再構成条件としてもいい。例えば、
図9(d)又は図13(d)における関心画像のよう
に、拡大表示される画像のみ再構成マトリックスを51
2×512とし、他の画像の再構成マトリクスを256
×256とすることで画像間で再構成条件を変えるよう
にしても良い。また、画像の更新間隔を関心画像以外は
遅くして、敢えて時間分解能を下げても良い。これによ
り、指定された以外の画像は再構成条件が緩和され、再
構成ユニットの計算パワーを小さく抑えることができ
る。したがって、再構成装置のコストを抑えることがで
きる。
【0112】[再構成方法]本発明は特定の画像再構成
方法に依存しない。例えば、回転軸方向へのビームの角
度(コーン角度)を考慮しない通常のフィルターバック
プロジェクションを行う再構成方法を適用しても良い
し、Feldkampらの提案したように、回転軸方向
へのビームの角度を考慮して、収集したデータをその収
集経路に応じてバックプロジェクションして再構成され
るような再構成方法を適用しても良い。このFeldk
amp再構成を行う場合には、上述した補正ユニットに
よって各列の収集データが束ねられるのではなく、再構
成時に指定されたスライス厚の画像を再構成することに
なる。この再構成法によれば、検出器列がより多い場合
における再構成画像の画質を向上させることができる。
【0113】[束ねる場所]上述した実施形態では、デ
ータを束ねるユニットは補正ユニットであるとして説明
を行ったが、データを束ねるユニットは補正ユニットの
みに限定されない。例えば、データ収集装置(DAS)
が行ってもいいし、再構成装置が画像を再構成をする以
前に行ってもいいし、再構成装置が個々の画像を再構成
した後に画像束ねが行なわれても良い。これらの変形を
行ったとしても、装置としては同様の効果が得られる。
【0114】以上説明したように、本発明の第1及び第
2実施形態によれば、マルチスライスCT透視におい
て、観察者の観察位置に応じて表示順序又は表裏を適正
化して各々のスライスの透視像を表示するX線コンピュ
ータ断層撮影装置を提供できる。
【0115】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態を説明する。第3実施形態は、関心/非関心画像の
設定に応じたプリコリメータの開口制御及び検出器デー
タの「束ね」に特徴を有する。その他の構成については
上述した第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
【0116】図16は、関心画像を指定するための指定
手段の構成を示す図である。この指定手段は、ガントリ
1、寝台2、あるいは制御キャビネット3のいずれかに
設けられるが、本実施形態では入力器6がこれに相当す
る。
【0117】上述したように、本実施形態のマルチスラ
イス検出器11の検出素子列数は6列であり、これに応
じ、各々の内部にLEDが設けられた6つのボタンから
なる関心画像指定スイッチ61を備える。各々のボタン
は検出素子列の各々に対応しており、このスイッチ61
を介して操作者が関心画像に対応する検出素子列のボタ
ンを押すと、そのボタン内のLEDが点灯する。これに
より、関心画像を指定できる。すなわち、スライス方向
に沿った関心画像の位置及びスライス厚を指定できる。
【0118】また、1回押す毎に関心画像の位置をスラ
イス方向に沿って全体的に横に1列分だけ移動するため
の関心画像移動スイッチ62を備える。
【0119】これらのスイッチ61、62による指定結
果はメインコントローラ30に送られる。
【0120】メインコントローラ30は、スイッチ6
1、62による指定結果に基づいて、関心画像、非関心
画像の位置及びスライス厚を算出する。プリコリメータ
コントローラ221は、その算出結果を用い、関心画像
及び非関心画像が含まれるようにコリメータ22の開口
幅を制御する。
【0121】図17(a)は、X線管から被検体に向け
て曝射されたX線がマルチスライス検出器に入射する様
子を横から見た図である。同図において、Nは被検体P
に経皮的に挿入された針を示し、Sは検査対象である生
体組織を示している。
【0122】X線管10から発生したX線100は、プ
リコリメータ22によりそのスライス方向のビーム幅が
制御された後、被検体Pを透過してマルチスライス検出
器11に入射する。同図は、スイッチ61、62による
指定結果に応じてプリコリメータ22によりX線100
のスライス方向のビーム幅が制限され、その結果マルチ
スライス検出器11の第5及び第6の検出素子列にはX
線が入射しない場合を示している。
【0123】プリコリメータ22によるビーム幅の制御
は、プリコリメータコントローラ221からの制御に依
る。ここで、プリコリメータコントローラ221は、非
関心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄
くなるようにプリコリメータ22のスライス方向の開口
幅を制御する。
【0124】各々の検出素子列からの検出データは、D
AS24等を介して補正ユニット34に送出されるもの
となっているが、この補正ユニット34は、関心画像に
ついてはマルチスライス検出器11の複数の検出素子列
からのデータを第1の束数で束ね、非関心画像について
は当該検出器11の複数の検出素子列からのデータを第
1の束数よりも小さい第2の束数で束ねる。
【0125】図17の例の場合、関心画像についてはマ
ルチスライス検出器11の2番目の検出素子列からのデ
ータと3番目の検出素子列からのデータとを束ねるよう
にし、束ねたデータを再構成ユニット36に出力する。
また、非関心画像については、同検出器11の1番目及
び4番目の検出素子列からの各々のデータをそのまま再
構成ユニット36に出力するようにし、データの束ねは
行わない。
【0126】束ねられたデータは、再構成ユニット36
に送られる。再構成ユニット36は、束ねられたデータ
基づいて関心画像(断層像)を、ほぼリアルタイムで再
構成し、及び非関心画像(断層像)をリアルタイムで再
構成する。再構成された画像は表示プロセッサ37を介
してディスプレイ5に供給され、リアルタイム表示に供
される。
【0127】図17(b)は関心画像及び非関心画像の
表示の仕方を示す図である。
【0128】2番目と3番目の検出データを束ねて得た
データに基づいて再構成された関心画像は、ディスプレ
イ5の第2の表示領域に表示される。
【0129】1番目の検出素子列からの検出データに基
づいて再構成された非関心画像(関心画像両端のうちの
一方)はディスプレイ5の第1の表示領域に表示され
る。
【0130】4番目の検出素子列からの検出データに基
づいて再構成された非関心画像(関心画像両端のうちの
他方)はディスプレイ5の第3の表示領域に表示され
る。
【0131】ところで、プリコリメータ開口及び束ねの
設定に関して本実施形態のメインコントローラ30は次
のように動作する。
【0132】図18はプリコリメータ開口及び束ねの設
定の動作を示すフローチャートである。
【0133】まずステップS1において、関心画像とし
て指定された検出素子列の最大値と最小値が変数MAX
及びMINに代入される。ここでは、変数MAX及びM
INは1〜6のいずれかの値を取る。
【0134】次にステップS2において、MINの値が
1であるか否かを判定する。
【0135】ここで、MINの値が1でない場合はステ
ップS3に進み、1である場合はステップS8に進む。
【0136】ステップS3においてはMAXの値が6で
あるか否かを判定する。
【0137】ステップS3においてMAXの値が6でな
い場合は、メインコントローラ30は次の動作をする。
すなわち、プリコリメータ22の開口を(MIN−1)
〜(MAX+1)列に相当する開口とするように架台コ
ントローラ33に指示する(ステップS4)とともに、 1列目=MIN−1列のデータ 2列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ 3列目=MAX+1列のデータ を出力するように補正ユニット34に対して指示する。
【0138】一方、ステップS3においてMAXが6で
ある場合はステップS6に進み、プリコリメータ22の
開口を(MIN−1)〜MAX列に相当する開口とする
ように架台コントローラ33に指示するとともに、 1列目=MIN−1列のデータ 2列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ を出力するように補正ユニット34に対して指示する。
【0139】先のステップS2において、MINの値が
1でありステップS8に進んだ場合は、MAXの値が6
であるか否かを判定する。
【0140】ここで、MAXの値が6である場合はステ
ップS9に進み、プリコリメータ22の開口をMIN〜
(MAX+1)列に相当する開口とするように架台コン
トローラ33に指示するとともに、 1列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ 2列目=MAX+1列のデータ を出力するように補正ユニット34に対して指示する。
【0141】一方、ステップS8においてMAXが6で
ある場合はステップS11に進み、プリコリメータ22
の開口をMIN〜MAX列に相当する開口とするように
架台コントローラ33に指示するとともに、 1列目=MIN〜MAX列を束ねたデータ 2列目=MIN+1列のデータ を出力するように補正ユニット34に対して指示する。
【0142】図19はプリコリメータコントローラがプ
リコリメータの開口幅を制御する機構を示す図である。
【0143】プリコリメータコントローラ221は、プ
リコリメータ22の2枚のブレード22a、22bの回
転軸方向の位置を独立して制御する。一方、プリコリメ
ータ22は、2枚のブレード22a、22bの動作位置
を示すパルスを出力する。
【0144】ステッピングモータ(又はサーボモータ)
73はそのパルスに応じ減速機を介してピニオンギア7
2を回転駆動する。ピニオンギア72の回転力はラック
ギア72に伝達され、これにより回転運動が直線運動に
変換され、プリコリメータ22のそれぞれのブレード2
2a、22bの位置を制御できる。
【0145】図19に示したプリコリメータの開口幅制
御のための機構はあくまで一例であり、開口幅のみなら
ずプリコリメータの位置を制御できれば、他のいかなる
方法であっても構わない。
【0146】次に以上のように構成された本実施形態に
おいてマルチスライスCT透視を実施した場合の一連の
動作を説明する。
【0147】[初期条件における動作]例えば図20に
示すように、検出素子6列分に相当する開口幅がプリコ
リメータ22の初期条件として設定されていたとする。
【0148】この設定の元でのマルチスライスCT透視
は次のようなものとなる。すなわち、検出素子6列分の
収集データはそのまま補正ユニット34に送られ、中央
の4列が束ねられて関心画像のデータとなり、1列と6
列のデータがそれぞれディフォルトの非関心画像のデー
タとなる。これにより3画像分に相当するデータが得ら
れるとともに、3枚の画像がスキャンに要する時間より
短い時間で再構成され、これらの画像はリアルタイムで
ディスプレイ5に表示される。
【0149】[動作例1(1/4/1→1/3/1)]現在表示さ
れている関心画像を更に薄いスライス厚で詳細に観察し
たい場合には、入力器6の関心画像指定スイッチ61を
操作することで関心画像のスライス厚を変更できる。
【0150】例えば、中央3列(検出素子列2,3,
4)を関心画像として指定する。自動的に前後各1列づ
つ(検出素子列1と5)がデフォルトの非関心画像とし
て加えられ、合計3枚の透視モードとなる。
【0151】この場合のコリメータと束ねのための動作
は次のようになる。図21に示すようにプリコリメータ
22は検出素子5列分(検出素子列1〜5列分)に相当
する開口幅に設定され、6列分の収集データはそのまま
補正ユニット34に送られるが、6列目のデータは破棄
される。そして、1列、2と3と4列の束ね、及び5列
のデータが3画像分に相当する収集データとなり、3枚
の画像がスキャンに要する時間より短い時間で再構成さ
れ、これらの画像がリアルタイムでディスプレイ5に表
示される。なお、検出素子3、4列の中央に相当する被
検体Pの部分が、3列目の中央に位置するように、天板
2aを移動させてもよい。
【0152】[動作例2(1/3/1→1/2/1)]関心画像の
スライス厚をさらに薄くして観察したい場合には、再び
スライス厚の変更を入力器6の関心画像指定スイッチ6
1によって行う。例えば中央2列(検出素子列3、4)
を関心画像に指定し直す。自動的に前後各1列づつ(検
出素子列2と5)がデフォルトの非関心画像として加え
られ、合計3枚の透視モードとなる。この場合のコリメ
ータと束ねのための動作は次のようになる。
【0153】図22に示すようにプリコリメータ22は
検出素子4列分(検出素子列2〜5列)に相当する開口
幅に設定され、検出素子6列分の収集データはそのまま
補正ユニット34に送られるが、両端の1、6列のデー
タは破棄される。2列、3列と4列の束ね、及び5列が
3画像分に相当する収集データとなり、3枚の画像がス
キャンに要する時間より短い時間で再構成され、これら
の画像がほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示され
る。
【0154】[動作例3(1/2/1のまま関心画像移動
1)]関心画像を横の位置にずらして見たい場合には、
関心画像移動スイッチ62を利用する。あるいは、再び
スライス厚の変更を関心画像指定スイッチ61により行
っても良い。例えば2列(検出素子列2、3)を関心画
像として指定し直す。自動的に前後各1列づつ(検出器
列1と4)がデフォルトの非関心画像として加えられ、
合計3枚の透視モードとなる。
【0155】図23に示すようにプリコリメータ22は
検出素子4列分(検出素子列1〜4列分)に相当する開
口幅に設定され、6列分の収集データはそのまま補正ユ
ニット34に送られるが、両端の5、6列のデータは破
棄される。1列、2と3列の束ね、及び4列が3画像分
に相当する収集データとなり、3枚の画像がスキャンに
要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像が
ほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示される。
【0156】[動作例4(1/2/1のまま関心画像移動
2)]さらに、関心画像を横の位置にずらして見たい場
合には、関心画像移動スイッチ62を操作するか、ある
は関心画像指定スイッチ61によって再びスライス厚の
変更を行う。例えば2列(検出素子列1、2)を関心画
像に指定し直す。自動的に検出素子列3がデフォルトで
非関心画像として加えられ、合計2枚の透視モードとな
る。
【0157】図24に示すように、プリコリメータ22
は検出素子3列分(検出素子列1〜3列分)に相当する
開口幅に設定され、6列分の収集データはそのまま補正
ユニット34に送られるが、両端の4、5、6列のデー
タは破棄される。1列と2列の束ね、及び3列が2画像
分に相当する収集データとなり、2枚の画像がスキャン
に要する時間より短い時間で再構成され、これらの画像
がほぼリアルタイムでディスプレイ5に表示される。
【0158】ところで、図25に示すように、関心画像
両端の非関心画像に対応する検出素子列に入射するX線
ビームのスライス方向幅を、当該関心画像の中心方向に
沿って所定量だけ狭めるようにプリコリメータ22の開
口幅を制御するように構成しても良い。
【0159】以上説明した本実施形態のマルチスライス
CT透視システムは、非関心画像のスライス厚が関心画
像のスライス厚よりも薄くなるようにコリメータ22の
開口幅を制御し、非関心画像のための検出素子データの
束数を関心画像よりも少なくするようにしたので、非関
心画像のスライス厚が関心画像のスライス厚よりも薄く
なった分だけ被検体への曝射量を低減できる。
【0160】非関心画像についてはスライス厚が薄くな
るので画質が幾分劣化するが、針のはみ出しは十分確認
できる。このため所要の機能を劣化することなく被検体
への被爆を低減できる。
【0161】ここで、第3実施形態の種々の変形例を述
べる。 (1)非関心画像のスライス厚 自動的に関心画像の両端1列の画像としたが、必ずしも
これに限定はされない。例えば全部で20列の検出素子
列を有するマルチスライスCTの場合、デフォルトとし
て2列の検出素子データを束ねて1枚の非関心画像とし
てもよい。これにより画像ノイズを小さくすることがで
きる。また、デフォルトの列数が被写体の大きさに応じ
て異なるように設定される構成としても良い。例えば、
頭部の撮影条件では1列に、腹部の撮影条件では2列と
いうようにする。
【0162】(2)非関心画像の枚数 ここでは前後1枚ずつとしたが、必ずしもこれに限定さ
れるものではない。例えば全部で20列の検出素子列を
有するマルチスライスCTの場合、関心スライスの前後
各々について5枚の非関心画像を得るようにし、非関心
画像5枚ずつのCT透視がなされてもよい。これによ
り、スライス方向に分解能を向上したCT透視を実現可
能となる。
【0163】(3)マニュアルによる表示画像の変更機
能 上述した透視の画像枚数3枚というのは、あくまでデフ
ォルトの設定であり、透視画像の枚数をマニュアルによ
り設定可能であるものとしてもよい。例えば、図26
(b)のように、3画像透視を行っていたときに、図2
6(c)に示すように1枚に束ねたり、図26(d)に
示すように2枚に束ねたりすることも可能とする。すな
わち関心画像の前後に1枚づつという設定以外にも表示
画像は任意に設定可能とする。これにより透視の自由度
を向上でき、様々な診断ケースに対応することが可能と
なる。 (4)コリメータの代わりに天板の移動(1/2/1の
まま移動) 入力器6の関心画像移動スイッチ62の操作に従い、コ
リメータ22及び補正ユニット34の処理内容を変化さ
せることによる関心画像の移動(すなわち束ねの移動)
について上述したが、この代わりに検出素子1列に相当
する量だけ天板2をステップ移動させる。
【0164】この場合、コリメータ22及び補正ユニッ
ト34の動作を変更させなくても、被検体Pから見て相
対的に1列ずつ画像の各々の位置が移動することにな
り、同等の結果が得られる。これには、コーン角度を最
小に抑えることができるというメリットがある。
【0165】また、図27に示すように、入力器6に設
けられるコリメータ及び補正ユニットでの束ねの移動用
の関心画像移動スイッチ62に加え、天板移動用の関心
画像移動スイッチ63を別途設けても良い。同図におい
て、621は関心画像移動スイッチ62の作用を表すア
イコン表示を示し、622は関心画像移動スイッチ63
の作用を表すアイコン表示を示している。
【0166】このように両者を区別して使用することに
より、手術のように被検体Pを極力動かしてはならない
状況と、通常の検査のように動かしてもよい場合とに応
じて異なる動作モードによる検査を行うことが可能とな
るので、操作性をより向上できる。
【0167】次に、第3実施形態をより拡大した場合の
種々の変形例を述べる。
【0168】(1)CTの種類 上述した実施形態では第3世代CT(X線発生源と検出
器が同期して被検体の周囲を回転する)を例に挙げたて
説明を行ったが、CTの種類は第3世代のもののみに限
定されない。本発明は第4世代CT(検出器が円筒状に
配列されており、X線発生源が回転する)にも適用可能
であるし、第5世代CT(電子ビームをリング又は円弧
状に配列した固定されたターゲットに当てX線を発生さ
せ、固定された検出器でそれを受ける)に対しても適用
可能である。
【0169】(2)検出器の種類(50列、面検出器) 上述した実施形態では、6列の検出素子列を有するマル
チスライス検出器を例に挙げて説明したが、これに限定
されない。例えば50列のマルチスライス検出器を有す
る場合においても適用可能であるし、イメージインテン
シファイアに代表される面検出器であっても本発明は適
用可能であり、上記と同様の効果が得られる。
【0170】(3)関心画像の再構成条件 関心画像の方が非関心画像よりも優れた再構成条件と
し、又は両者の再構成条件を異ならせても良い。例え
ば、再構成マトリックスを関心画像は512×512と
し、非関心画像は256×256として良い。また、非
関心画像については画像の更新間隔を関心画像よりも遅
くすることで時間分解能をあえて低下させ、これにより
再構成条件を緩和して再構成ユニットの動作負荷を軽減
しても良い。この場合は再構成装置の価格(コスト)を
抑えることができる。
【0171】(4)再構成方法 本発明は特定の画像再構成手段に依存するものではな
い。例えば回転軸方向へのビームの角度(コーン角度)
を考慮しない通常のフィルターバックプロジェクション
を行うものでも良いし、Feldkampらによって提
案された、回転軸方向へのビームの角度を考慮し、収集
した各データを、その収集経路に応じてバックプロジェ
クションして再構成するような再構成を行うものでもよ
い。この場合には、上述したように補正ユニットにより
各列のデータが束ねられるのではなく、再構成時に指定
されたスライス厚の画像を再構成することになる。これ
により、検出器素子列がより多い場合において画質を向
上できる。
【0172】(5)表示方法 上述した実施形態では、全ての画像を単一のディスプレ
イに表示することとして説明したが、これに限定されな
い。例えば、複数の画像を1枚づつ別々のディスプレイ
に表示するようにしてもよい。これにより各々の画像の
表示領域を拡大できるメリットが得られる。
【0173】例えば、プロジェクター型のディスプレイ
を用いても良く、この場合は画像をきわめて大きく表示
させることができ、見易くなるというメリットがある。
【0174】また、ヘッドマウントディスプレイ(HM
D)を用いてもよい。この場合は、観察者がどちらの方
向を向いても常に視界の範囲内に画像が表示されること
になる。穿刺作業等を行う場合において、ディスプレイ
を見るためにその都度振り向く必要がなくなり、術者へ
の負担が軽減され、作業性が向上するというメリットが
得られる。
【0175】(6)束ねる場所 上述した実施形態では、データを束ねるユニットを補正
ユニット34としたが、これに限定されない。例えば、
データ収集装置(DAS)24がデータ束ねに係る処理
を行ってもいいし、これを再構成ユニット36が画像を
再構成する以前に行ってもいいし、個々の画像を再構成
した後に画像束ねが行われてもよい。いずれにしても上
記と同様の効果が得られる。
【0176】(7)画像の重ね合わせ表示 上述した実施形態では、複数枚の画像を並べて表示する
場合について説明したが、画像の表示方法はこれに限定
されない。スライス位置の異なる3枚の画像をそれぞれ
RGBに対応させて作成するとともに、これらを重畳し
て1枚の画像として表示してもよい。
【0177】図28はこのようなRGB重畳表示の例を
示す図である。画像1はR(赤)に、画像2はG(緑)
に、画像3はB(青)とし、それぞれを次式(1)に示
すようようにCT値に対応させる。関心画像は緑色で表
示される。
【0178】 画像1:CT値=MIN→MAX:RED=0→255 画像2:CT値=MIN→MAX:GREEN=0→255 画像3:CT値=MIN→MAX:BLUE=0→255 (式1) ここで、MINとMAXは、表示されるCT値のウイン
ドウ幅に対応しており、観察者が任意に設定可能であ
る。これにより画像は次式(2)の通りとなる。
【0179】 RED=CT値(画像1) GREEN=CT値(画像2) BLUE=CT値(画像3) (式2) 例えば画像1又は3に対応するスライス位置に針がはみ
出した場合、針の色が赤又は青に変化して表示される。
すなわち、画像上の針の色の変化に基づいて針のはみだ
しを検知できる。
【0180】ここでは3枚を例として示したが、これに
限定されるのものではない。画像枚数が2枚又は4枚以
上に対しても適用可能である。これにより、観察するべ
き画像は1枚となり、かつその色により、挿入物(針)
の位置が明確に表されるようになるので、挿入物の観察
をより容易に行えるというメリットが得られる。
【0181】以上説明したように、本発明の第3実施形
態によれば、関心画像、及び当該関心画像近傍の非関心
画像をマルチスライスCT透視する場合における被検体
への被爆量低減を図ったX線コンピュータ断層撮影装置
を提供できる。
【0182】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態を説明する。第4実施形態は差分処理画像の表示を
行うマルチスライスCT透視に関する。
【0183】本実施形態のシステムでは、スライス位置
に対応した画像の表示枚数、及び画像のスライス厚を任
意に設定可能となっている。ここでは、例えば検出器列
の1列目と2列目からのデータを束ねて1枚の画像を得
るようにし、同様に3列目と4列目からのデータを束ね
て1枚の画像を得るようにし、さらに5列目と6列目か
らのデータを束ねて1枚の画像を得ることで、合計3枚
の画像の透視モードを実施する。
【0184】[入力器]図29は、本実施形態の入力器
を示す図である。この入力器は、使用する検出器例と画
像束ね、及び差分処理画像を指定するための手段であっ
て、入力器6内に設けられる。尚、入力器6は、ガント
リ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャビネッ
ト3上のいずれかの箇所に設けられる。
【0185】図29において、40は検出器列の番号、
架台側と寝台側、及び画像の番号を示すアイコン(絵
図)であり、41は内部にLEDを備え、検出器列の番
号と画像の番号とを対応付けるための複数のボタンであ
り、42は41と同様に内部にLEDを備え、差分処理
する画像をその画像番号によって指定するための複数の
ボタンである。
【0186】操作者がいずれかのボタン41を押下する
と、そのボタン内部のLEDが点灯するようになってお
り、この操作を行うことで、各画像に対し必要な検出器
列を割り当てることができる。
【0187】複数の検出器列が一つの画像に対して選択
された場合には、それらの検出器列からの収集データは
束ねられて一つの画像となる(画像束ね)。
【0188】また、操作者がいずれかのボタン42を押
下すると、そのボタン内部のLEDが点灯するようにな
っており、この操作を行うことで差分処理する画像を指
定できる。
【0189】この入力器6による指定の一例を図30に
示す。点灯しているボタン(ハッチングによって示す)
は、そのボタンが操作者により押下されたことを意味す
る。尚、ここではボタンによって上述した条件を指定す
る場合であるが、これがディスプレイとタッチパネルに
より実現されてもいいし、マウスカーソルをディスプレ
イ画面において所定の場所に移動させてクリックするこ
とでタッチパネルの代用としても良い。
【0190】入力器6によるボタンの押下情報を表す信
号はメインコントローラ30に送られる。メインコント
ローラ30はこの押下情報に基づいて次のように動作す
る。
【0191】図31は、メインコントローラ30の動作
を示すフローチャートである。このフローチャートは、
入力器6からの指定を受けて、メインコントローラ30
が行う判断過程等を示したものである。
【0192】先ずステップS1において、術者は、使用
する検出器列と画像束ね及び差分処理する画像を入力器
6を用いて指定する。次にステップS2において、使用
する検出器列に応じてプリコリメータ制御信号を架台コ
ントローラ33に出力する。次に、ステップS3におい
て、補正ユニット34に対し束ねる収集データを指示す
る。次に、ステップS4において、再構成ユニット36
に対し画像枚数分の再構成を行うように指示する。そし
て、表示プロセッサ37に対し差分処理する画像を指示
する。
【0193】[プリコリメータ開口制御]図32はプリ
コリメータの開口幅を制御する機構を示す図である。
【0194】プリコリメータコントローラ221は、プ
リコリメータ22の2枚のブレード22a、22bの回
転軸方向の位置を独立して制御する。一方、プリコリメ
ータ22は、2枚のブレード22a、22bの動作位置
を示すパルスを出力する。
【0195】ステッピングモータ(又はサーボモータ)
73はそのパルスに応じ減速機を介してピニオンギア7
2を回転駆動する。ピニオンギア72の回転力はラック
ギア72に伝達され、これにより回転運動が直線運動に
変換され、プリコリメータ22のそれぞれのブレード2
2a、22bの位置を制御できる。
【0196】図32に示したプリコリメータの開口幅制
御のための機構は、あくまで一例であり、開口幅のみな
らずプリコリメータの位置を制御できれば他のいかなる
方法であっても構わない。
【0197】[束ねの動作]次に、上記の設定に従い、
図33(a)に示すように、プリコリメータ22は検出
器6列分に相当する開口幅とし、マルチスライスCT透
視が開始される。
【0198】この時、6列分の収集データはそのまま補
正ユニット34に送られるが、図33(b)に示すよう
に、中央の4列が束ねられて3画像分に相当する収集デ
ータを得る。メインコントローラ30からの指示に従っ
て上記指定された画像方向でスキャンに要する時間より
短い時間で3枚の画像が再構成され、表示プロセッサ3
7に送られる。
【0199】[束ねと再構成]次に、上記の設定に従
い、図33(a)に示すように、プリコリメータ22は
検出器6列分に相当する開口幅とし、マルチスライスC
T透視が開始される。
【0200】この時、6列分の収集データはそのまま補
正ユニット34に送られるが、図33(b)に示すよう
に、検出器列の1列目と2列目、3列目と4列目、及び
5列目と6列目の各々のデータが束ねられて3画像分に
相当する収集データが得られる。そして、メインコント
ローラ30からの指示に従い、1回のスキャンに要する
時間よりも短い時間で3枚の画像が再構成され、この再
構成画像は表示プロセッサ37に送られる。
【0201】[差分処理]本実施形態における「差分処
理」とは、再構成ユニット36が再構成した複数断面の
画像のうちの少なくとも一枚の画像を特定画像と差分処
理して差分画像を生成することである。この場合の「特
定画像」とは、再構成ユニット36が画像収集の最初に
再構成した同一断面位置の画像である。
【0202】[ディスプレイへの表示]表示プロセッサ
37はメインコントローラ30からの指示に従って、再
構成された3枚の画像をディスプレイ5に表示させる。
図33(b)に示すディスプレイ5はこの場合の表示例
を示す。 [穿刺における第1の表示例:中央画像に沿って穿刺]
図34は本実施形態のマルチスライスCT透視システム
を利用して穿刺を行った場合における第1の表示例を示
す図である。この表示例は、被検体に穿刺針を挿入し始
めてからこの穿刺針がターゲットに到達するまでの一連
の表示例を示しており、術者は画像2に表示されている
ターゲットに対し、画像2のスライス幅からはみ出さな
いように穿刺針を挿入する。
【0203】図34(a)は穿刺針の挿入直前の状態を
示しており、画像2の両脇の画像(画像1及び3)は未
だ差分処理がなされていない。ここで、術者はターゲッ
トと穿刺針が画像2に入っていることを確認する。
【0204】図34(b)に示すように、画像2の両脇
の画像を差分表示に切り替えてから穿刺作業を開始す
る。差分表示への切替は上述した入力器6を用いて行わ
れる。
【0205】図34(c)は、穿刺針の先端が画像3側
にずれた状態を示している。ここで画像3(及び画像
1)は差分表示に切り替えられている。
【0206】再構成ユニット36により再構成された画
像と画像収集の最初の一枚目との差分処理を行った場
合、最初の一枚目には穿刺針は描出されていないため、
生成される差分処理画像(すなわち画像3)は穿刺針の
みを鮮明に表す画像となる。
【0207】したがって、穿刺の術者は画像3を観察す
ることで穿刺針の挿入方向の画像3方向へのずれを明確
に把握し、適切な修正を行える。
【0208】一方、図34(d)は穿刺針の先端が画像
1側にずれた状態を示している。ここで画像1は画像3
と同様に差分表示に切り替えられている。生成される差
分処理画像(この場合、画像1)は画像3と同様に穿刺
針のみを鮮明に表す画像となる。このため、穿刺の術者
は画像1を観察することで穿刺針の挿入方向の画像1方
向へのずれを明確に把握し、適切な修正を行える。
【0209】以上のように、穿刺針の挿入方向が図34
(c)又は(d)に示したようにずれた場合、穿刺の術
者は差分画像に基づいて穿刺針の挿入方向のずれを明確
に把握し、適切な修正を行える。したがって、図34
(e)に示すように、穿刺針を腫瘍等のターゲットに確
実に到達させることができるようになる。
【0210】[穿刺における第2の表示例:斜めに穿
刺]図35は本実施形態のマルチスライスCT透視シス
テムを利用して穿刺を行った場合における第2の表示例
を示す図である。この表示例は、肋骨等を避けるため被
検体に対し斜めに穿刺針を挿入する場合の表示例を示し
ており、術者は画像3に表示されているターゲットに対
し、画像1及び画像2に表示される位置を経て穿刺針を
挿入する。
【0211】図35(a)は穿刺針の挿入直前の状態を
示しており、術者は穿刺針の先端が画像1に入っている
ことを確認し、またターゲットが画像3に入っているこ
とを確認する。
【0212】穿刺針の先端が画像2に到達したことを明
確に知るために画像2を差分表示に切り替えてから穿刺
を開始する(図35(b))。なお、画像3はターゲッ
トを表示させる必要があるため差分表示は行わない。
【0213】図35(c)に示すように、術者は、差分
表示されている画像2を観察することで穿刺針の先端が
画像2の位置に到達したことを知る。
【0214】次に、画像2を詳細に観察するために入力
器6を操作して画像2の差分表示を解除する(図35
(d))。なお、再び穿刺針が戻ってこないことを確認
するため画像1は差分表示に切り替えておく。
【0215】次に図35(e)に示すように、術者は、
差分表示されている画像3を観察することで穿刺針の先
端が画像3の位置に到達したことを知る。
【0216】以上のように、肋骨等を避けるため穿刺針
を被検体に対し斜めに挿入する場合、穿刺針の挿入経路
に位置する画像を適宜差分表示に切り替えることで、穿
刺針の先端を明確に把握しながら挿入を行うことができ
る。したがって、図35(f)に示すように、穿刺針を
腫瘍等のターゲットに確実に到達させることができるよ
うになる。
【0217】以上説明したように、第4実施形態によれ
ば、再構成画像の差分表示に基づいて穿刺における穿刺
針のような挿入物の位置を明確に把握して作業を行える
ようになる。これにより穿刺針等が被検体の臓器等に誤
って刺さされるという危険を容易に回避することができ
るようになり、高精度の穿刺作業を迅速に行えるように
なる。したがって、被検体に与える被爆を最小限に抑え
ることができる。
【0218】ここで、第4実施形態の変形例を述べる。
【0219】[差分対象の画像]上述した実施形態は、
画像収集の最初に再構成された同一断面位置の画像との
差分を取るものであったが、直前あるいは所定時間前に
再構成された画像との差分を取るようにしても良い。こ
れにより、ぜん動や穿刺針の挿入による臓器の移動等に
よる影響が差分画像に表れてしまうことを防止でき、差
分画像が観察しやすくなる。
【0220】[警告表示]差分表示を指定した画像につ
いて、その差分値が所定の閾値を超えた場合は、図36
に示すように、警告を表示(図36の例では「注意」と
いう表示)させても良い。図36(a)は画像3に穿刺
針が到達し、画像3の差分値が閾値を超えた結果、画像
3の下部にメッセージが表示された場合を示し、図36
(b)は画像1に穿刺針が到達し、画像1の差分値が閾
値を超えた結果、画像1の下部にメッセージが表示され
た場合を示している。
【0221】このように閾値を超過したことを観察者に
対し積極的に知らせることにより、例えば穿刺針等の挿
入物が隣の画像に入ってしまったこと等を、より確実に
把握できるようになる。
【0222】警告は、文字表示のみに限定されず、例え
ば、画像の背景色を変化させたり、画面の背景を点滅さ
せたり、あるいは警告音を発するようにしても良い。
【0223】さらに、差分表示を指定した画像毎で異な
る警告を行わせても良い。例えば、画面の背景色を変化
させる構成であれば、差分画像毎で異なる色を割り付け
る。また、音による警告を行う構成であれば、差分画像
毎で異なる音を割り付ける。
【0224】このように、画像表示のみならず他の手段
により穿刺針の挿入を明確に把握できるようになるの
で、穿刺針の挿入作業がより効率的に行えるようにな
る。
【0225】(第5実施形態)第5実施形態は閾値処理
画像の表示を行うマルチスライスCT透視に関する。
【0226】本実施形態のシステムでは、スライス位置
に対応した画像の表示枚数、及び画像のスライス厚を任
意に設定可能となっている。ここでは、例えば検出器列
の1列目と2列目からのデータを束ねて1枚の画像を得
るようにし、同様に3列目と4列目からのデータを束ね
て1枚の画像を得るようにし、さらに5列目と6列目か
らのデータを束ねて1枚の画像を得ることで、合計3枚
の画像の透視モードを実施する。
【0227】[入力器]図37は、本実施形態の入力器
を示す図である。この入力器は、使用する検出器例と画
像束ね、及び閾値処理画像を指定するための手段であっ
て、入力器6内に設けられる。尚、入力器6は、ガント
リ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャビネッ
ト3上のいずれかの箇所に設けられる。
【0228】図37において、40は検出器列の番号、
架台側と寝台側、及び画像の番号を示すアイコン(絵
図)であり、41は内部にLEDを備え、検出器列の番
号と画像の番号とを対応付けるための複数のボタンであ
り、42は41と同様に内部にLEDを備え、閾値処理
する画像をその画像番号によって指定するための複数の
ボタン及び閾値処理画像毎に閾値を設定するためのダイ
ヤルである。
【0229】操作者がいずれかのボタン41を押下する
と、そのボタン内部のLEDが点灯するようになってお
り、この操作を行うことで、各画像に対し必要な検出器
列を割り当てることができる。
【0230】複数の検出器列が一つの画像に対して選択
された場合には、それらの検出器列からの収集データは
束ねられて一つの画像となる(画像束ね)。
【0231】また、操作者がいずれかのボタン42を押
下すると、そのボタン内部のLEDが点灯するようにな
っており、この操作を行うことで差分処理する画像を指
定できる。また、ダイヤルを操作することで閾値を数値
指定することができる。
【0232】この入力器6による指定の一例を図38に
示す。
【0233】点灯しているボタン(ハッチングによって
示す)は、そのボタンが操作者により押下されたことを
意味する。尚、ここではボタンによって上述した条件を
指定する場合であるが、これがディスプレイとタッチパ
ネルにより実現されてもいいし、マウスカーソルをディ
スプレイ画面において所定の場所に移動させてクリック
することでタッチパネルの代用としても良い。
【0234】入力器6によるボタンの押下情報を表す信
号はメインコントローラ30に送られる。メインコント
ローラ30はこの押下情報に基づいて次のように動作す
る。
【0235】図39は、メインコントローラ30の動作
を示すフローチャートである。このフローチャートは、
入力器6からの指定を受けて、メインコントローラ30
が行う判断過程等を示したものである。
【0236】先ずステップS1において、術者は、使用
する検出器列と画像束ね及び差分処理する画像を入力器
6を用いて指定する。次に、ステップS2において、使
用する検出器列に応じてプリコリメータ制御信号を架台
コントローラ33に出力する。次に、ステップS3にお
いて、補正ユニット34に対し束ねる収集データを指示
する。次に、ステップS4において、再構成ユニット3
6に対し画像枚数分の再構成を行うように指示する。そ
して、表示プロセッサ37に対し閾値処理する画像を指
示する。
【0237】[閾値処理]本実施形態における「閾値処
理」とは、再構成ユニット36が再構成した複数断面の
画像のうちの少なくとも一枚の画像の画素の値を所定の
閾値と比較し、この閾値を超えた画素のみからなる画像
を生成することである。閾値は、被検体と被検体への挿
入物(ここでは穿刺針)とを弁別可能とする特定の画素
の値(例えばCT値)であり、例えば本実施形態ではC
T値500を閾値として設定する。
【0238】[ディスプレイへの表示]表示プロセッサ
37はメインコントローラ30からの指示に従って、再
構成された3枚の画像をディスプレイ5に表示させる。
この場合の表示例は第4実施形態の図34と同様であ
り、画像1及び画像3が閾値処置画像である。閾値処理
画像においてはCT値が500以上の部分のみが表示さ
れる。このため、CT値が500以上である穿刺針のみ
が表示されることになる。
【0239】このような第5実施形態によれば、CT値
が高い穿刺針が閾値処理により抽出されて表示されるこ
とになる。つまり第4実施形態における差分処理と同様
の画像が得られる。したがって、上述した第4実施形態
と同様の効果が得られる。
【0240】ここで、第5実施形態の変形例を述べる。
【0241】[警告表示]第5実施形態においても、第
4実施形態と同様に警告表示を行っても良い。
【0242】[閾値超過の着色]上述した第5実施形態
では、画素値が閾値を超えた画素値からなる閾値処理画
像を得るものとして説明したが、次のような画像を得る
ようにしても良い。
【0243】すなわち、閾値を超えた画素を特定の色に
着色し、この画素と閾値を超えなかった画素とからなる
画像を得る。これにより、いわゆるハイライト表示を行
う。
【0244】図40は、このようなハイライト表示の一
例を示す図である。この表示例は両脇の画像(画像1及
び画像3)に閾値を設定したものである。画像1と画像
3において、閾値を超える穿刺針は、例えば赤色で表示
されることになる。
【0245】この構成によれば、ターゲット周辺の画像
自体も観察できる上、穿刺針がどちらにそれたかを明確
に知ることができ、周囲(この場合は画像1と3)に触
れてはならない部位等が存在するような場合であっても
安全に穿刺針を挿入できるようになる。
【0246】なお、画像1と画像3のみにこのような処
理を施しても良い。これにより穿刺針等の挿入物が常に
ハイライト表示されることになるので、穿刺針の位置の
把握がより容易になるというメリットが得られる。
【0247】次に、上述した第1及び第5実施形態の全
般に係る種々の変形例を述べる。
【0248】[重ね合わせ表示]上述した実施形態で
は、複数枚の画像を並べて表示する場合について説明し
たが、画像の表示方法はこれに限定されない。スライス
位置の異なる3枚の画像をそれぞれRGBに対応させて
作成するとともに、これらを重畳して1枚の画像として
表示してもよい。
【0249】図41はこのようなRGB重畳表示の例を
示す図である。
【0250】画像1はR(赤)に、画像2はG(緑)
に、画像3はB(青)とし、それぞれを次式(1)に示
すようようにCT値に対応させる。関心画像は緑色で表
示される。
【0251】 画像1:CT値=MIN→MAX:RED=0→255 画像2:CT値=MIN→MAX:GREEN=0→255 画像3:CT値=MIN→MAX:BLUE=0→255 (式1) ここで、MINとMAXは表示されるCT値のウインド
ウ幅に対応しており、観察者が任意に設定可能である。
これにより画像は次式(2)の通りとなる。
【0252】 RED=CT値(画像1) GREEN=CT値(画像2) BLUE=CT値(画像3) (式2) 例えば画像1又は3に対応するスライス位置に針がはみ
出した場合、穿刺針の色が赤又は青に変化して表示され
る。すなわち、画像上の色の変化に基づいて穿刺針のは
みだしを検知できる。
【0253】ここでは3枚を例として示したが、これに
限定されるのものではない。画像枚数が2枚又は4枚以
上に対しても適用可能である。これにより、観察するべ
き画像は1枚となり、かつその色により、挿入物(穿刺
針)の位置が明確に表されるようになるので、挿入物の
観察をより容易に行えるというメリットが得られる。
【0254】(第6実施形態)第6実施形態は、合計3
枚のマルチスライスCT透視における関心画像の拡大表
示に関する。すなわち、本実施形態のマルチスライスC
T透視システムは、再構成ユニットによって再構成され
た複数断面の画像のうち、少なくとも一枚の画像を他の
画像よりも拡大して表示する。ここで、本実施形態のシ
ステムは、断面位置がほぼ中央の画像を拡大表示する
が、被検体に挿入された挿入物の位置を検出し、その検
出位置に対応する画像を拡大表示する。
【0255】上述した第1及び第5実施形態と同様に、
本実施形態のマルチスライスCT透視システムは、スラ
イス位置に対応した画像の表示枚数、及び画像のスライ
ス厚を任意に設定可能となっている。ここでは、例えば
検出器列の1列目と2列目からのデータを束ねて1枚の
画像を得るようにし、同様に3列目と4列目からのデー
タを束ねて1枚の画像を得るようにし、さらに5列目と
6列目からのデータを束ねて1枚の画像を得ることで、
合計3枚の画像の透視モードを実施する。
【0256】[入力器]図42は、本実施形態の入力器
を示す図である。この入力器は、使用する検出器例と画
像束ね、及び拡大表示画像を指定するための手段であっ
て、入力器6内に設けられる。尚、入力器6は、ガント
リ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャビネッ
ト3上のいずれかの箇所に設けられる。
【0257】図42において、40は検出器列の番号、
架台側と寝台側、及び画像の番号を示すアイコン(絵
図)であり、41は内部にLEDを備え、検出器列の番
号と画像の番号とを対応付けるための複数のボタンであ
り、42は41と同様に内部にLEDを備え、拡大表示
する画像をその画像番号によって指定するための複数の
ボタンである。
【0258】操作者がいずれかのボタン41を押下する
と、そのボタン内部のLEDが点灯するようになってお
り、この操作を行うことで、各画像に対し必要な検出器
列を割り当てることができる。
【0259】複数の検出器列が一つの画像に対して選択
された場合には、それらの検出器列からの収集データは
束ねられて一つの画像となる(画像束ね)。
【0260】また、操作者がいずれかのボタン42を押
下すると、そのボタン内部のLEDが点灯するようにな
っており、この操作を行うことで、拡大表示する画像を
指定できる。
【0261】この入力器6による指定の一例を図43に
示す。
【0262】点灯しているボタン(ハッチングによって
示す)は、そのボタンが操作者により押下されたことを
意味する。尚、ここではボタンによって上述した条件を
指定する場合であるが、これがディスプレイとタッチパ
ネルにより実現されてもいいし、マウスカーソルをディ
スプレイ画面において所定の場所に移動させてクリック
することでタッチパネルの代用としても良い。
【0263】以上、入力器6によるボタンの押下情報を
表す信号がメインコントローラ30に送られる。メイン
コントローラ30は、この押下情報に基づいて画像の表
示を制御する。
【0264】図44は、メインコントローラにより行わ
れる制御の流れを示すフローチャートである。このフロ
ーチャートは、入力器6からの信号を受けて、メインコ
ントローラ30が行う判断過程等を示したものである。
【0265】先ずステップS1において、入力器6より
使用する検出器列と画像束ね、及び拡大する画像の指定
する。次に、ステップS2において、使用する検出器列
に応じてプリコリメータ制御信号を架台コントローラ3
3に出力する。次に、ステップS3において、補正ユニ
ット34に対し束ねる収集データを指示する。次に、ス
テップS4において、再構成ユニット36に対し画像枚
数分の再構成を行うように指示する。そして、表示プロ
セッサ37に対し拡大する画像を指示する。
【0266】[ディスプレイへの表示]図45は、本実
施形態のマルチスライスCT透視システムによる画像表
示例を示す図である。図45(a)は、入力器6により
画像1が操作者により指定され、この画像が画像2及び
画像3よりも拡大して表示された場合を示し、図45
(b)は同様に画像2が指定され、この画像が画像1及
び画像3よりも拡大して表示された場合を示し、図45
(c)は同様に画像3が指定され、この画像が画像1及
び画像2よりも拡大して表示された場合を示している。
【0267】以上説明した第6実施形態によれば、操作
者により指定された画像が他の画像よりも拡大して表示
されるので、再構成画像を単に並列に表示した場合にお
いて、個々の画像が小さくなり、観察しにくくなるとい
う問題が回避される。
【0268】肝心の画像を大きく表示しつつ、他の画像
も観察できるので、穿刺やバイオプシ(生検)等の作業
を行う場合に本発明は特に有用である。すなわち、ター
ゲット部位の近傍において詳細な観察を容易に行うこと
ができるようになり、術者がターゲット部位への穿刺針
の到達の認識を間違うことが無くなる。また、バイオプ
シにおいては、ターゲット部位を確実に認識して対象組
織を取り出すことができるようになる。このように本発
明によれば、マルチスライスCT透視における診断能や
操作性を向上できる。
【0269】ここで、第6実施形態の変形例について述
べる。
【0270】[画像の配列方法]画像の配列方法は、図
45(a),(b),及び(c)に示したもののみに限
定されない。例えば、図45(d),(e),及び
(f)に示すように、拡大画像を画面のほぼ中央上半分
に表示し、他の画像を画面の下半分にスライス方向に沿
って並べて表示させても良い。
【0271】[挿入物の自動検出]上記第6実施形態
は、拡大表示する画像を操作者が入力器を用いて指定す
るものであったが、拡大画像を自動的に選択する、次の
ような構成としても良い。
【0272】拡大して表示する画像は、被検体への挿入
物(ここでは穿刺針)の先端を表す画像である場合が多
い。そこで、穿刺針の先端を含む画像を所定の画像処理
により特定し、その画像を自動的に拡大表示するように
構成しても良い。画像上における挿入物の抽出に関する
画像処理は公知(しきい値法や輪郭抽出法など)である
ので詳細な説明は省略する。
【0273】この構成によれば、被検体への例えば穿刺
針の挿入に追従して適切な画像が拡大表示されることに
なるので、拡大する画像をいちいち指定する手間が不要
となり、術者は表示操作に煩わされることなく穿刺作業
に集中できるようになる。これにより術者の負担は軽減
され、診断能が向上する。
【0274】[第1及び第5実施形態との組み合わせ]
第6実施形態は、上述した第1又は第5実施形態と組み
合わせて実施可能である。例えば、関心画像を指定して
拡大表示させ、他の画像は上述した差分処理又は閾値処
理して小さく表示するようにしても良い。例えば、図4
6(b)において、関心画像を画像2として拡大表示
し、画像1及び画像3は差分処理又は閾値処理を行って
小さく同図のように小さく表示しても良い。
【0275】また、ターゲット及びこのターゲットへ向
けて挿入している穿刺針を画像2が表示している場合、
この穿刺針がターゲットに向けて確実に挿入されている
ことを術者が明確に認識できるようになる。このため、
穿刺針が対象外の臓器等に誤って挿入されるという危険
を防止できる。また、仮にそのような危険が生じそうな
場合でも、画像1及び画像3を確認して速やかに穿刺針
の挿入方向を修正可能となり、穿刺作業に要する時間を
短縮できる。また、穿刺針のターゲットへの到達を拡大
表示された画像2に基づいて容易に確認できる。
【0276】次に、上述した第1乃至第6実施形態の全
般に係る種々の変形例を述べる。
【0277】[画像の表示枚数]画像の表示枚数及びそ
のスライス厚は任意である。例えば中央2列(検出器列
3、4)を束ねて1画像とし、前後2列づつ(検出器列
1と2と5と6)を加え、合計5枚の透視モードとした
場合であっても本発明は実施可能である。この場合の例
を図47に示す。
【0278】また、例えば前後3列づつ(検出器例1〜
3、4〜6)を束ねて1画像づつとし、合計2枚の透視
モードとした場合も同様である。この場合の例を図48
に示す。
【0279】[表示方法]上述した実施形態では、全て
の画像を一つのディスプレイに表示することとして説明
したが、画像の表示方法はこれに限定されない。例えば
複数の画像を1枚づつ別のディスプレイに表示するよう
にしてもよい。これにより個々の画像を大きく表示でき
るというメリットが得られる。
【0280】あるいはプロジェクタータイプの大型のデ
ィスプレイを用いても良い。これにより画像を大きく表
示させることができ、表示を見やすくできるというメリ
ットがある。
【0281】また、ヘッドマウントディスプレイに表示
させてよい。どちらの方向を向いても常に視界の範囲に
画像が表示されるので、穿刺作業等を行う場合にはいち
いちディスプレイを見るために振り向く必要がなくなる
ため作業性が向上するというメリットがある。
【0282】[CTの種類]上述した実施形態では、第
3世代CT(X線発生源と検出器が同期して被検体の周
囲を回転する)として示したが、この限りではない。本
発明は第4世代CT(検出器が円筒状に配列されてお
り、X線発生源が回転する)にも適用可能であるし、第
5世代CT(電子ビームをリング又は円筒状に配列した
固定されたターゲットに当てX線を発生させ、固定され
た検出器でそれを受ける)に対しても適用可能である。
【0283】[検出器の種類(50列、面検出器)]上
述した実施形態では、6列の検出器例を有するCTとし
たが、検出器の列数はこれに限定されない。例えば50
列のマルチスライス検出器を有する場合においても適用
可能であるし、イメージインテンシファイアを代表とす
るような面検出器であっても構わない。
【0284】[再構成条件]一部の画像の再構成条件の
み優れた又は異なる再構成条件としてもいい。例えば、
図45又は図46における関心画像のように、拡大表示
される画像のみ再構成マトリックスを512×512と
し、他の画像の再構成マトリクスを256×256とす
ることで画像間で再構成条件を変えるようにしても良
い。また、画像の更新間隔を関心画像以外は遅くして、
敢えて時間分解能を下げても良い。これにより、指定さ
れた以外の画像は再構成条件が緩和され、再構成ユニッ
ト36の計算パワーを小さく抑えることができる。した
がって、再構成装置のコストを抑えることができる。
【0285】[再構成方法]本発明は特定の画像再構成
方法に依存しない。例えば、回転軸方向へのビームの角
度(コーン角度)を考慮しない通常のフィルターバック
プロジェクションを行う再構成方法を適用しても良い
し、Feldkampらの提案したように、回転軸方向
へのビームの角度を考慮して、収集したデータをその収
集経路に応じてバックプロジェクションして再構成され
るような再構成方法を適用しても良い。このFeldk
amp再構成を行う場合には、上述した補正ユニットに
よって各列の収集データが束ねられるのではなく、再構
成時に指定されたスライス厚の画像を再構成することに
なる。この再構成法によれば、検出器列がより多い場合
における再構成画像の画質を向上させることができる。
【0286】[束ねる場所]上述した実施形態では、デ
ータを束ねるユニットは補正ユニット34であるとして
説明を行ったが、データを束ねるユニットはこの補正ユ
ニット34のみに限定されない。例えば、データ収集装
置(DAS)24が行ってもいいし、再構成ユニット3
6が画像を再構成をする以前に行ってもいいし、再構成
ユニット36が個々の画像を再構成した後に画像束ねが
行なわれても良い。これらの変形を行ったとしても、装
置としては同様の効果が得られる。
【0287】以上説明したように、本発明の第4乃至第
6実施形態によれば、再構成画像の差分表示又は閾値表
示に基づいて穿刺における穿刺針のような挿入物の位置
を明確に把握して作業を行えるようになる。これにより
穿刺針等が被検体の臓器等に誤って刺さされるという危
険を容易に回避することができるようになり、高精度の
穿刺作業を迅速に行えるようになる。したがって、被検
体に与える被爆を最小限に抑えることができる。
【0288】また、操作者が指定した画像が他の画像よ
りも拡大して表示されるので、再構成画像を単に並列に
表示した場合において、個々の画像が小さくなり、観察
しにくくなるという問題が回避される。肝心の画像を大
きく表示しつつ、他の画像も観察できるので、穿刺やバ
イオプシ(生検)等の作業を行う場合に本発明は特に有
用である。すなわち、ターゲット部位の近傍において詳
細な観察を容易に行うことができるようになり、術者が
ターゲット部位への穿刺針の到達の認識を間違うことが
無くなる。また、バイオプシにおいては、ターゲット部
位を確実に認識して対象組織を取り出すことができるよ
うになる。このように本発明によれば、マルチスライス
CT透視における診断能や操作性を向上できる。
【0289】(第7実施形態)次に、本発明の第7実施
形態を説明する。
【0290】上述した複数の実施形態は、マルチスライ
スCT透視を行う装置に関するものであった。つまり、
X線曝射を伴う画像収集及び収集画像(再構成画像)の
表示がほぼリアルタイムに行われる。一方、本実施形態
は画像収集の事後において実施される画像再表示に、本
発明の原理を適用するものである。
【0291】本実施形態では、スライス方向の位置が異
なる複数枚の断層像のセットを収集し、これを繰り返す
ことで時期の異なる複数セットの画像を得るとともにこ
れを記憶する。記憶された複数セットの画像は適宜読み
出されて再表示に供される。
【0292】図49は第7実施形態に係るマルチスライ
スCTシステムの概略構成を示すブロック図である。こ
のシステムが上述した第1乃至第6実施形態と異なる点
は、画像保存ユニット301及び画像読み出しユニット
302が追加されている点である。
【0293】補正ユニット34は、メインコントローラ
30からの処理指令に応じて、DAS24から送られて
くるデジタル量の収集データに各種の補正処理を施す。
この補正処理された収集データはメインコントローラ3
0の書き込み指令によって、データ保存ユニット35に
一旦格納・保存される。この保存データは、メインコン
トローラ30の所望タイミングでの読み出し指令に応じ
てデータ保存ユニット35から読み出され、再構成ユニ
ット36に転送される。再構成ユニット36はメインコ
ントローラ30の管理下において、再構成用の収集デー
タが転送されたきた段階で、例えばコンボルーションバ
ックプロジェクション法に基づきスライス毎の再構成処
理を行い、断層像を生成する。
【0294】断層像データは、メインコントローラ30
からの制御により画像保存ユニット301において保存
される。以上の動作に基づき、時期の異なる複数セット
の断層像が得られ、これらは恒久的に利用可能となる。
なお、再構成された断層像データではなく、生データが
画像保存ユニット301にて保存されるように構成しも
良い。
【0295】入力器6より、操作者から所定の再表示指
令が入力されると、画像読み出しユニット302は画像
保存ユニット301から複数セットの断層像の画像デー
タを読み出し、表示プロセッサ37に供給する。ここ
で、上述した実施形態にて説明したように、観察者の立
ち位置に応じた表示順序の制御や、関心画像の拡大表示
等が実行される。
【0296】言うまでもなく、本実施形態は再表示に関
するものでありリアルタイム表示を行うものではないか
ら、再表示中は上述したバイオプシー等の検査手技は行
われない。
【0297】例えば本実施形態は、造影検査後の画像再
表示に有用である。より詳しくは被検体に注入した造影
剤の浸透状況等を造影検査後に再度観察するような場合
に有用である。画像保存ユニット301に保存された画
像データは、画像読み出しユニット302により何時で
も読み出すことができ、より精確で幅広い医用診断の実
現に寄与する。
【0298】また、本実施形態は、リアルタイム再構成
ユニット(上述した第1乃至第6実施形態の再構成ユニ
ット36がこれに相当する)を具備しない、非リアルタ
イムのCTシステムにも本発明の原理を適用して上記効
果が得られうことを意味する。
【0299】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず種々変形して実施可能である。例えば上述した第1
乃至第7実施形態を適宜に組み合わせても良い。
【0300】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表示順序又は表裏を適正化して複数スライスの画像を表
示するX線コンピュータ断層撮影装置を提供できる。
【0301】また、マルチスライスCT透視下において
穿刺等の作業を適切且つ迅速に行えるようにしたX線コ
ンピュータ断層撮影装置を提供できる。
【0302】また、マルチスライスCT透視する場合に
おける被検体への被爆量低減を図ったX線コンピュータ
断層撮影装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るマルチスライスCTシ
ステムの外観を示す図
【図2】本発明の実施形態に係るマルチスライスCTシ
ステムの概略構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施形態に係るマルチスライス検出器
の構成を示す図
【図4】本発明の第1実施形態に係る第1の入力器を示
す図
【図5】本発明の第1実施形態に係る第1の入力器によ
る指定の一例を示す図
【図6】本発明の第1実施形態に係る第2の入力器を示
す図
【図7】本発明の第1実施形態に係る表示順序の切替制
御方法の流れを示すフローチャート
【図8】(a)は、本発明の第1実施形態に係り、マル
チスライスCT透視開始時の初期状態を示すであって、
プリコリメータの開口を示す図 (b)は、本発明の第1実施形態に係り、マルチスライ
スCT透視開始時の初期状態を示すであって、被検体の
複数スライス及びその画像表示を示す図
【図9】(a)は本発明の第1実施形態に係るマルチス
ライスCT透視を示す図であって、被検体へのX線の曝
射状態を示す図 (b)は、本発明の第1実施形態に係るマルチスライス
CT透視を示す図であって、被検体の複数スライス及び
その画像表示を示す図 (c)は、本発明の第1実施形態に係るマルチスライス
CT透視を示す図であって、観察者の立ち位置に応じた
表示の一例を示す図 (d)は、本発明の第1実施形態に係るマルチスライス
CT透視を示す図であって、観察者の立ち位置に応じた
表示の他の例を示す図
【図10】本発明の第2実施形態に係るマルチスライス
CT透視システムの概略構成を示すブロック図
【図11】(a)は、本発明の第2実施形態に係り、観
察者の立ち位置を検出する機構を示す図 (b)は、本発明の第2実施形態に係り、観察者の立ち
位置を検出する機構のうち、位置検出マイクロスイッチ
を示す図 (c)は、本発明の第2実施形態に係り、観察者の立ち
位置を検出する機構のうち、角度検出マイクロスイッチ
を示す図
【図12】本発明の第2実施形態に係る観察者の立ち位
置の自動検出方法を示すフローチャート
【図13】(a)は、本発明の変形例に係り、5枚の透
視モードとした場合を示す図であって、被検体へのX線
の曝射状態を示す図 (b)は、本発明の変形例に係り、5枚の透視モードと
した場合を示す図であって、被検体の複数スライス及び
その画像表示を示す図 (c)は、本発明の変形例に係り、5枚の透視モードと
した場合を示す図であって、観察者の立ち位置に応じた
表示の一例を示す図 (d)は、本発明の変形例に係り、5枚の透視モードと
した場合を示す図であって、観察者の立ち位置に応じた
表示の他の例を示す図
【図14】(a)は、本発明の変形例に係り、合計2枚
の透視モードとした場合を示す図であって、被検体への
X線の曝射状態を示す図 (b)は、本発明の変形例に係り、合計2枚の透視モー
ドとした場合を示す図であって、被検体の複数スライス
及びその画像表示を示す図 (c)は、本発明の変形例に係り、合計2枚の透視モー
ドとした場合を示す図であって、観察者の立ち位置に応
じた表示の一例を示す図
【図15】(a)は、本発明をシングルスライスCTに
適用した場合を示す図であって、被検体へのX線の曝射
状態を示す図 (b)は、本発明をシングルスライスCTに適用した場
合を示す図であって、被検体のスライス及びその画像表
示を示す図 (c)は、本発明をシングルスライスCTに適用した場
合を示す図であって、観察者の立ち位置に応じた表示の
一例を示す図
【図16】関心画像を指定するための指定手段の構成を
示す図
【図17】(a)は、X線管から被検体に向けて曝射さ
れたX線がマルチスライス検出器に入射する様子を横か
ら見た図 (b)は関心画像及び非関心画像の表示の仕方を示す図
【図18】プリコリメータ開口及び束ねの設定の動作を
示すフローチャート
【図19】プリコリメータコントローラがプリコリメー
タの開口幅を制御する機構を示す図
【図20】(a)は、初期状態における被検体へのX線
曝射を示す図 (b)は、初期状態における被検体の複数スライス及び
その画像表示を示す図
【図21】(a)は、動作例1におけるプリコリメータ
及び検出器の状態を示す図 (b)は、動作例1における複数スライスの画像表示を
示す図
【図22】(a)は、動作例2におけるプリコリメータ
及び検出器の状態を示す図 (b)は、動作例2における複数スライスの画像表示を
示す図
【図23】(a)は、動作例3におけるプリコリメータ
及び検出器の状態を示す図 (b)は、動作例3における複数スライスの画像表示を
示す図
【図24】(a)は、動作例4におけるプリコリメータ
及び検出器の状態を示す図 (b)は、動作例4における複数スライスの画像表示を
示す図
【図25】プリコリメータの開口幅を狭めるように構成
する場合を示す図
【図26】(a)は、マニュアルによる表示画像の変更
機能を説明するための図であって、被検体へのX線の曝
射状態を示す図 (b)は、マニュアルによる表示画像の変更機能を説明
するための図であって、第1の表示状態を示す図 (c)は、マニュアルによる表示画像の変更機能を説明
するための図であって、第2の表示状態を示す図 (d)は、マニュアルによる表示画像の変更機能を説明
するための図であって、第3の表示状態を示す図
【図27】天板移動用の関心画像移動スイッチを別途設
けた場合を示す図
【図28】(a)は、重畳表示の例を示す図であって、
第1の表示状態を示す図 (b)は、重畳表示の例を示す図であって、第2の表示
状態を示す図
【図29】第4実施形態に係る入力器を示す図
【図30】第4実施形態に係る入力器による指定の一例
を示す図
【図31】第4実施形態に係るメインコントローラ30
の動作を示すフローチャート
【図32】第4実施形態に係るプリコリメータの開口幅
を制御する機構を示す図
【図33】(a)は、第4実施形態に係るマルチスライ
スCT透視の様子を示す図であって、プリコリメータに
よるX線曝射の制御を示す図 (b)は、第4実施形態に係るマルチスライスCT透視
の様子を示す図であって、被検体の複数スライス及びそ
の画像表示を示す図
【図34】(a)乃至(e)は、第4実施形態のマルチ
スライスCT透視システムを利用して穿刺を行った場合
における第1の表示例を示す図
【図35】(a)乃至(f)は、第4実施形態のマルチ
スライスCT透視システムを利用して穿刺を行った場合
における第2の表示例を示す図
【図36】(a)は、第4実施形態における警告表示の
一例を示す図 (b)は、第4実施形態における警告表示の他の例を示
す図
【図37】第5実施形態に係る入力器を示す図
【図38】第5実施形態に係る入力器による指定の一例
を示す図
【図39】第5実施形態に係るメインコントローラの動
作を示すフローチャート
【図40】(a)は、第5実施形態に係るハイライト表
示の一例を示す図 (b)は、第5実施形態に係るハイライト表示の他の例
を示す図
【図41】(a)は、第5実施形態に係るRGB重畳表
示の一例を示す図 (b)は、第5実施形態に係るRGB重畳表示の他の例
を示す図
【図42】第6実施形態に係る入力器を示す図
【図43】第6実施形態に係る入力器による指定の一例
を示す図
【図44】第6実施形態に係るメインコントローラによ
り行われる制御の流れを示すフローチャート
【図45】(a)乃至(f)は、第6実施形態のマルチ
スライスCT透視システムによる画像表示の例を示す図
【図46】(a)は、拡大表示対象の画像の切替を示す
図であって、第1の状態を示す図 (b)は、拡大表示対象の画像の切替を示す図であっ
て、第2の状態を示す図 (c)は、拡大表示対象の画像の切替を示す図であっ
て、第3の状態を示す図
【図47】(a)は、画像束ねの他の例を示す図であっ
て、被検体へのX線の曝射状態を示す図 (b)は、画像束ねの他の例を示す図であって、被検体
の複数スライス及びその画像表示を示す図 (c)は、画像束ねの他の例を示す図であって、観察者
の立ち位置に応じた画像表示の一例を示す図 (d)は、画像束ねの他の例を示す図であって、観察者
の立ち位置に応じた画像表示の他の例を示す図
【図48】(a)は、画像束ねのさらに他の例を示す図
であって、被検体へのX線の曝射状態を示す図 (b)は、画像束ねのさらに他の例を示す図であって、
被検体の複数スライス及びその画像表示を示す図 (c)は、画像束ねのさらに他の例を示す図であって、
観察者の立ち位置に応じた画像表示の一例を示す図
【図49】本発明の第7実施形態に係るマルチスライス
CTシステムの概略構成を示すブロック図
【図50】本発明の従来例に係るマルチスライスCT透
視を示す図
【図51】本発明の従来例に係るマルチスライスCT透
視における観察者の立ち位置を示す図
【図52】本発明の従来例に係るマルチスライスCT透
視における観察者の他の立ち位置を示す図
【図53】本発明の従来例に係るマルチスライス検出器
の構成を示す図
【符号の説明】
1…ガントリ 2…寝台 2a…天板 3…制御キャビネット 4…電源 5…ディスプレイ 6…入力器 7…ディスプレイ

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線発生ユニットから曝射され被検体を
    透過した透過X線を検出する検出ユニットと、 前記検出ユニットにより得られる検出データに基づいて
    前記被検体の異なる断面に係る複数枚の画像を再構成す
    る再構成ユニットと、 前記再構成ユニットにより再構成された画像を並べて表
    示する表示ユニットと、 所定の情報に基づいて、前記画像の表示形態が変化する
    ように前記表示ユニットを制御する表示制御ユニット
    と、を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層
    撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記表示制御ユニットは、前記被検体に
    対する観察者の立ち位置に応じて、前記表示ユニットに
    おける複数枚の断層画像の並べ方を変更することを具備
    することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュー
    タ断層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記表示制御ユニットは、前記表示ユニ
    ットが表示する複数枚の断層画像の表示位置を変更する
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線コンピュータ断
    層撮影装置。
  4. 【請求項4】 前記表示制御ユニットは、前記表示ユニ
    ットが複数枚の断層画像を横並びに表示する場合、その
    並びの左右を逆転させることを特徴とする請求項3に記
    載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記複数枚の断層画像のうち、少なくと
    も1枚の断層画像は、少なくとも複数列の検出素子列か
    らのデータが束ねられたものに基づくことを特徴とする
    請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記表示制御ユニットは、前記観察者の
    位置に応じて、前記再構成ユニットが再構成した断層画
    像の表裏を変換する変換ユニットを含むことを特徴とす
    る請求項2乃至5のいずれかに記載のX線コンピュータ
    断層撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記表示制御ユニットは、前記観察者か
    ら見た前記被検体のスライス面の並びと同様に、前記再
    構成ユニットが再構成した複数枚の断層画像の並びを変
    更することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記
    載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 【請求項8】 前記観察者の位置を指定する指定ユニッ
    トをさらに具備し、前記表示制御ユニットは、前記指定
    ユニットにより指定された観察者の位置に応じて、前記
    表示ユニットに表示される複数枚の断層画像の並べ方を
    変更することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに
    記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 【請求項9】 前記観察者の位置を検出する位置検出ユ
    ニットをさらに具備し、前記表示制御ユニットは、前記
    位置検出ユニットにより検出された観察者の位置に応じ
    て、前記表示ユニットに表示される複数枚の断層画像の
    並べ方を変更することを特徴とする請求項2乃至8のい
    ずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 【請求項10】 前記指定ユニットは、少なくとも前記
    被検体及び前記X線発生ユニットに対する観察者の位置
    を指定するものであることを特徴とする請求項8に記載
    のX線コンピュータ断層撮影装置。
  11. 【請求項11】 前記位置検出ユニットは、少なくと
    も、前記X線発生ユニットを搭載するガントリに対する
    前記表示ユニットの位置及び前記表示ユニットの表示画
    面の向きを検出することを特徴とする請求項9に記載の
    X線コンピュータ断層撮影装置。
  12. 【請求項12】 前記表示制御ユニットは、前記表示ユ
    ニットに表示される複数の断層画像のうちの特定の断層
    画像の表示サイズを他の断層画像とは異なる表示サイズ
    に変更することを特徴とする請求項2乃至11のいずれ
    かに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  13. 【請求項13】 前記検出ユニットは、複数の検出チャ
    ンネルを有する検出素子列がスライス方向に複数列配置
    されて成り、 前記再構成ユニットは、所定数の検出素子列毎に被検体
    の断層画像を再構成し、 前記表示ユニットは、前記所定の検出素子列毎の各断層
    画像を並べて表示し、 前記表示制御ユニットは、前記複数の断層画像のうち第
    1の断層画像が、第2の断層画像とは異なる表示形態で
    表示されるように前記表示ユニットを制御するものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ
    断層撮影装置。
  14. 【請求項14】 前記表示ユニットに表示される複数の
    断層画像のなかから前記第1の断層画像を選択する選択
    ユニットをさらに具備することを特徴とする請求項13
    に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  15. 【請求項15】 前記表示制御ユニットは、前記第1の
    断層画像を前記第2の断層画像に比して拡大して表示す
    るよう前記表示ユニットを制御することを特徴とする請
    求項13又は14に記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  16. 【請求項16】 前記表示制御ユニットは、 前記第1
    の断層画像を前記第2の断層画像に比して高分解能又は
    高解像度で表示するよう前記表示ユニットを制御するこ
    とを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の
    X線コンピュータ断層撮影装置。
  17. 【請求項17】 前記表示制御ユニットは、表示画面上
    において前記第1の断層画像が前記第2の断層画像より
    も上方に表示するよう前記表示ユニットを制御すること
    を特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載のX
    線コンピュータ断層撮影装置。
  18. 【請求項18】 前記被検体にせん刺された針の先端を
    検出する針検出ユニットをさらに具備し、前記表示制御
    ユニットは、前記針検出ユニットにより前記針の先端が
    検出された第1の断層画像と、前記針検出ユニットによ
    り前記針の先端が検出されない第2の断層画像との表示
    形態を互いに異ならせることを特徴とする請求項13乃
    至17のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  19. 【請求項19】 前記表示制御ユニットは、前記再構成
    ユニットが再構成する断層画像のうち、関心画像のスラ
    イス厚を非関心画像のスライス厚よりも厚くするスライ
    ス厚変更手段と、を備え、前記表示ユニットは、前記ス
    ライス厚制御手段によりスライス厚の変更がなされた断
    層画像を並べて表示すること特徴とする請求項13に記
    載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  20. 【請求項20】 X線を発生するX線発生ユニットと前
    記被検体との間に設けられ、該X線発生手段が発生した
    X線のスライス方向のビーム幅を規定するための可変開
    口を有するコリメータをさらに具備し、前記スライス厚
    変更手段は、前記関心画像のスライス厚を前記非関心画
    像のスライス厚よりも厚くなるように前記可変開口を制
    御することを特徴とする請求項19に記載のX線コンピ
    ュータ断層撮影装置。
  21. 【請求項21】 前記スライス厚変更手段は、前記関心
    画像を複数の検出素子列からのデータを束ねて再構成す
    ると共に、前記非関心画像を単一の検出素子列からのデ
    ータに基づいて再構成するよう、前記再構成ユニットを
    制御することを特徴とする請求項19又は20に記載の
    X線コンピュータ断層撮影装置。
  22. 【請求項22】 前記スライス厚変更手段は、第1の束
    数で前記検出素子列からのデータを束ねて前記関心画像
    を再構成すると共に、該第1の束数よりも少ない束数で
    前記検出素子列からのデータを束ねて前記非関心画像を
    再構成するよう前記再構成ユニットを制御することを特
    徴とする請求項19又は20に記載のX線コンピュータ
    断層撮影装置。
  23. 【請求項23】 前記再構成ユニットは、所定の前記検
    出素子列からのデータに基づき前記関心画像を再構成す
    ると共に、該所定の検出素子列の少なくとも隣の検出素
    子列及び近接する検出素子列の一方からのデータに基づ
    き前記非関心画像を再構成するよう前記再構成ユニット
    を制御することを特徴とする請求項19乃至22のいず
    れかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  24. 【請求項24】 前記スライス厚変更手段は、前記所定
    の検出素子列の隣の検出素子列に入射するX線ビームの
    スライス方向幅を、前記所定の検出素子列の方向に沿っ
    て所定量だけ狭めるように前記コリメータの可変開口の
    開口幅を制御することを特徴とする請求項23に記載の
    X線コンピュータ断層撮影装置。
  25. 【請求項25】 前記関心画像を得るための検出素子列
    を指定する指定ユニットと、 前記指定ユニットによる指定内容に基づいて前記非関心
    画像を得るための検出素子列を決定する決定ユニット
    と、をさらに具備することを特徴とする請求項19乃至
    24のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  26. 【請求項26】 前記スライス厚変更手段は、前記指定
    ユニットによる指定内容及び前記決定ユニットによる決
    定内容に従って前記コリメータの可変開口の開口幅を制
    御することを特徴とする請求項25に記載のX線コンピ
    ュータ断層撮影装置。
  27. 【請求項27】 前記関心画像を得る検出素子列の位置
    をスライス方向に沿って変更するための変更ユニットを
    さらに具備することを特徴とする請求項19乃至26の
    いずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  28. 【請求項28】 前記表示制御ユニットは、第1のスラ
    イス厚から構成される第1の断層画像を前記表示ユニッ
    トの略中央に表示させ、該第1のスライス厚よりも薄い
    第2のスライス厚から構成される第2の断層画像を該第
    1の断層画像の端部に表示させることを特徴とする請求
    項13に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  29. 【請求項29】 前記検出素子列からのデータを束ねて
    被検体の断層像を生成する生成手段と、前記検出素子列
    に入射するX線ビームの入射幅及び前記検出素子列から
    のデータの束ねの少なくとも一方をスキャン期間中に変
    更する変更手段とを具備することを特徴とする請求項1
    3に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  30. 【請求項30】 前記表示制御ユニットは、前記再構成
    ユニットにより再構成された複数枚の断層画像のうち、
    少なくとも1枚の画像を特定画像と差分処理して差分画
    像を生成する画像処理ユニットを具備することを特徴と
    する請求項13に記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  31. 【請求項31】 前記画像処理ユニットにより差分処理
    がなされていない前記断層画像と、前記差分画像とを並
    べて表示する表示ユニットをさらに具備することを特徴
    とする請求項30に記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  32. 【請求項32】 前記再構成手段により再構成された複
    数枚の断層画像のなかから前記画像処理ユニットにより
    差分処理を行う対象の画像を切替える切替ユニットをさ
    らに具備することを特徴とする請求項30又は31に記
    載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  33. 【請求項33】 前記特定画像は前記再構成ユニットに
    より再構成された同一スライス位置の画像であることを
    特徴とする請求項30乃至32のいずれかに記載のX線
    コンピュータ断層撮影装置。
  34. 【請求項34】 前記特定画像は指定された断層画像で
    あることを特徴とする請求項30乃至33のいずれかに
    記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  35. 【請求項35】 前記画像処理ユニットは、X線ビーム
    が入射する前記複数の検出素子列のうち、端部又はその
    近傍の検出素子列からの検出データに基づいて再構成さ
    れた断層画像を用いて前記差分処理を行うことを特徴と
    する請求項30乃至34のいずれかに記載のX線コンピ
    ュータ断層撮影装置。
  36. 【請求項36】 前記表示ユニットは、前記差分処理が
    施されていない断層画像と前記差分画像とが区別可能と
    なるように両画像の少なくとも一方を色付けすると共に
    両画像を重ね合せて表示することを特徴とする請求項3
    1乃至35のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮
    影装置。
  37. 【請求項37】 前記表示制御ユニットは、前記再構成
    ユニットにより再構成された複数枚の断層画像のうち、
    少なくとも1枚の断層画像の画素値を所定の閾値と比較
    し、該閾値を超過した画素値からなる閾値画像を生成す
    る閾値処理ユニットを具備することを特徴とする請求項
    13に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  38. 【請求項38】 前記閾値処理ユニットによる閾値処理
    が施されていない断層画像と、前記閾値処理画像とを並
    べて表示する表示ユニットをさらに具備することを特徴
    とする請求項37に記載のX線コンピュータ断層撮影装
    置。
  39. 【請求項39】 前記閾値は、前記被検体と該被検体へ
    の挿入物とを弁別可能とする画素値であることを特徴と
    する請求項37又は38に記載のX線コンピュータ断層
    撮影装置。
  40. 【請求項40】 前記表示ユニットは、前記閾値処理が
    施されていない断層画像と前記閾値画像とが区別可能と
    なるように両画像の少なくとも一方を色付けすると共に
    両画像を重ね合せて表示することを特徴とする請求項3
    8に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  41. 【請求項41】 前記閾値処理ユニットは、X線ビーム
    が入射する前記複数の検出素子列のうち、端部又はその
    近傍の検出素子列からの検出データに基づいて再構成さ
    れた断層画像を用いて前記閾値処理を行うことを特徴と
    する請求項37乃至40のいずれかに記載のX線コンピ
    ュータ断層撮影装置。
  42. 【請求項42】 前記差分処理対象の断層画像毎又は前
    記閾値処理対象の断層画像毎に異なる警告を発する警告
    ユニットをさらに具備することを特徴とする請求項30
    乃至41のいずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影
    装置。
  43. 【請求項43】 前記再構成ユニットは、1スキャンに
    要する時間よりも短い時間で少なくとも1枚の断層像画
    像を再構成することを特徴とする請求項1乃至42のい
    ずれかに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  44. 【請求項44】 前記検出ユニットにより得られる検出
    データ及び前記再構成ユニットにより得られる画像デー
    タのうちの少なくとも一方を記憶する記憶ユニットを備
    え、前記表示制御ユニットはデータ収集の後に前記記憶
    ユニットに記憶されている検出データ及び画像データの
    少なくとも一方を読み出して前記画像の表示形態を変化
    させることを特徴とする請求項1乃至43のいずれかに
    記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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