JPH10258047A - 断層撮影方法およびx線ct装置 - Google Patents

断層撮影方法およびx線ct装置

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JPH10258047A
JPH10258047A JP9064199A JP6419997A JPH10258047A JP H10258047 A JPH10258047 A JP H10258047A JP 9064199 A JP9064199 A JP 9064199A JP 6419997 A JP6419997 A JP 6419997A JP H10258047 A JPH10258047 A JP H10258047A
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ray
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JP9064199A
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Katsumi Atsu
克巳 阿津
Tetsuya Horiuchi
哲也 堀内
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GE Healthcare Japan Corp
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GE Yokogawa Medical System Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 能率良く穿刺を行うための断層撮影方法およ
びX線CT装置を実現する。 【解決手段】 穿刺中の被検体の断層像を撮影するX線
CT装置であって、隣合う少なくとも2つのスライスに
ついて被検体の断層像をそれぞれ撮影する撮影手段1,
20と、2つの断層像における関心領域の平均画素値が
互いに均衡するように、被検体に対する2つのスライス
の位置を調節するスライス位置調節手段3,4,10と
を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断層撮影方法およ
びX線CT(computed tomography) 装置に関し、特に、
被検体の穿刺を効果的に行うための断層撮影方法および
X線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、X線CT装置の高速化が進み、被
検体の断層像をほぼ実時間で撮像できるものが出現して
いる。この種のX線CT装置によれば、X線透視装置に
よりX線透視を行うのと同じ感覚で実時間の断層像を撮
影することができる。このような断層像の撮影はCTフ
ルオログラフィ(CT fluorography) と呼ばれる。
【0003】CTフルオログラフィを利用すれば、被検
体の穿刺を行ったとき、体内の穿刺針の進入状況を実時
間で観察することができる。すなわち、図9に模式的に
示すように、テーブル(table) TBLに載置された被検
体(患者)OBをガントリ(gantry)GNTの撮像空間内
に搬入してスキャン(scan)を行うとき、ガントリGNT
の近傍に画像モニタ(monitor) MNTを設置し、術者D
OCが画像モニタMNTで断層像ととともに表示される
穿刺針像を見ながら穿刺を行うことができる。穿刺針の
穿刺は、X線ビーム(beam)が被検体OBをスライスする
スライス(slice) 面SLSの厚みの範囲内で行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】穿刺方向が傾いていた
り被検体OBが動いたりすると、穿刺針がスライス面S
LSから外れて、画像モニタMNT上で穿刺針像を見失
うことがある。そのような場合は、テーブルTBLの位
置を調節して穿刺針がスライス面SLS内に入るように
するか、あるいは、場合によっては穿刺のやり直しが行
われる。
【0005】このようなことがあると、穿刺作業の能率
が悪くなって時間がかかる。穿刺に時間がかかるのは、
患者の苦痛を長引かせるので好ましくない。また、X線
の被爆量が患者、術者ともに増大する点でも好ましくな
い。
【0006】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、能率良く穿刺を行うための
断層撮影方法およびX線CT装置を実現することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔1〕上記の課題を解決する第1の発明は、穿刺針で穿
刺された被検体の断層像を撮影する断層撮影方法であっ
て、隣合う少なくとも2つのスライスについて被検体の
断層像をそれぞれ撮影し、それら断層像における関心領
域の平均画素値が互いに均衡するように、被検体に対す
る前記隣合う少なくとも2つのスライスの位置を相対的
に調節することを特徴とする。
【0008】第1の発明では、穿刺対象部位の像と穿刺
針の像とを含む関心領域の平均画素値が、隣合う少なく
とも2つのスライスの断層像間で互いに均衡するよう
に、被検体に対するスライス位置を相対的に調節する。
これによって、穿刺針像が常に撮影視野内に捕捉され、
見失うことがない。すなわち、能率良く穿刺を行うため
の断層撮影方法を実現することができる。
【0009】〔2〕上記の課題を解決する第2の発明
は、穿刺針で穿刺された被検体の断層像を撮影するX線
CT装置であって、隣合う少なくとも2つのスライスに
ついて被検体の断層像をそれぞれ撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された少なくとも2つの断層
像における関心領域の平均画素値が互いに均衡するよう
に、被検体に対する前記隣合う少なくとも2つのスライ
スの位置を相対的に調節するスライス位置調節手段とを
具備することを特徴とする。
【0010】第2の発明では、スライス位置調節手段に
より、穿刺対象部位の像と穿刺針の像とを含む関心領域
の平均画素値が、隣合う少なくとも2つのスライスの断
層像間で互いに均衡するように、被検体に対するスライ
ス位置を相対的に調節する。これによって、穿刺針像が
常に撮影視野内に捕捉され、見失うことがない。すなわ
ち、能率良く穿刺を行うためのX線CT装置を実現する
ことができる。
【0011】第2の発明において、前記スライス位置調
節手段はX線に対する被検体の位置を調節するものであ
ることが、スライス位置の調節が容易な点で好ましい。
また、第2の発明において、前記スライス位置調節手段
は被検体に対するX線の照射位置を調節するものである
ことが、穿刺中の被検体を動かさない点で好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。
【0013】図1にX線CT装置のブロック図を示す。
本装置は本発明の実施の形態の一例である。なお、本装
置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の
一例が示される。また、本装置の動作によって、本発明
の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0014】〔構成〕本装置の構成を説明する。図1に
示すように、X線CT装置100は、操作コンソール(c
onsole) 1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ(gan
try)20と、補助画像表示器70を具備している。
【0015】操作コンソール1は、操作者の指示や情報
等を入力する入力装置2と、スキャンや画像再構成を実
行する中央処理装置3と、制御信号等を撮影テーブル1
0や走査ガントリ20へ出力する制御インタフェース(i
nterface) 4と、走査ガントリ20で取得したデータを
収集するデータ収集バッファ(buffer)5と、画像等を表
示するCRT(cathod-ray tube) 6と、各種のデータ(d
ata)や再構成画像およびプログラム(program) 等を記憶
する記憶装置7とを具備している。中央処理装置3は、
例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。
データ収集バッファ5には、走査ガントリ20で取得し
たデータが入力される。
【0016】撮影テーブル10は、図示しない被検体を
走査ガントリ20のX線照射空間に搬入および搬出する
ようになっている。撮影テーブル10の進退は制御イン
タフェース4によって制御される。
【0017】走査ガントリ20は、X線管30と、X線
ビーム(beam)を形成するコリメータ(collimater)50
と、検出器アレイ(array) 60と、X線照射のタイミン
グ(timing)や照射量を調整するX線コントローラ(contr
oller)21と、コリメータ50のX線通過開口(アパー
チャ(aperture))を調整するコリメータコントローラ2
2と、検出器アレイ60が検出したデータを収集するデ
ータ収集部23と、被検体の体軸の周りにX線管30や
検出器アレイ60等を回転させる回転コントローラ24
とを具備している。データ収集部23は、収集したデー
タをデータ収集バッファ5に入力する。
【0018】補助画像表示器70は中央処理装置3に接
続され、CRT6と同様に画像を表示するようになって
いる。補助画像表示器70は走査ガントリ20の近傍に
配設される。
【0019】図2に、検出器アレイ60の模式的構成を
示す。この検出器アレイ60は、第1列の検出器アレイ
61および第2列の検出器アレイ62を一体化したもの
である。第1列の検出器アレイ61は、多数(例えば1
000個)のX線検出器61(i)を円弧状に配列した
多チャンネルの検出器アレイを形成している。ここで、
iはチャンネル番号でありi=1〜1000である。同
様に、第2列の検出器アレイ62も多数のX線検出器6
2(i)を円弧状に配列した多チャンネルの検出器アレ
イを形成している。
【0020】図3に、X線管30と検出器アレイ60の
相互関係を示す。なお、図3の(a)は正面図、(b)
は側面図である。同図に示すように、X線管30から放
射されたX線は、コリメータ50により偏平な扇状のX
線ビームXrに成形され、検出器アレイ60の第1列の
検出器アレイ61と第2列の検出器アレイ62に向けて
均等に照射される。
【0021】X線ビームXrの扇面に体軸を交叉させて
被検体が搬入される。この状態を図4に示す。同図に示
すように、扇状のX線ビームXrによってスライスされ
た被検体OBの投影像が、検出器アレイ60に投射され
る。被検体OBのアイソセンタ(isocenter) におけるX
線ビームXrの厚みが、スライス厚thを与える。スラ
イス厚thはコリメータ50のアパーチャによって調節
される。
【0022】スライス厚thは第1列の検出器アレイ6
1と第2列の検出器アレイ62に半分ずつ振り分けられ
るようになっている。これによって、厚み方向に隣合う
2つのスライスの投影像が、第1列の検出器アレイ61
と第2列の検出器アレイ62にそれぞれ投射される。
【0023】X線管30とコリメータ50と検出器アレ
イ60とからなるX線照射・検出系は、それらの相互関
係を保ったまま被検体OBの体軸の周りを回転(スキャ
ン)する。スキャンの1回転当たり複数(例えば100
0)のビュー(view)角度で被検体の投影データが収集さ
れる。投影データの収集は、検出器アレイ60−データ
収集部23−データ収集バッファ5の系統によって行わ
れる。投影データの収集は2スライス分が同時に行われ
る。
【0024】データ収集バッファ5に収集された2スラ
イス分の投影データに基づいて、中央処理装置3によ
り、それぞれのスライスについての画像再構成が行われ
る。画像再構成は、1回転のスキャンで得られた例えば
1000ビューの投影データを、例えばフィルタード・
バックプロジェクション(filtered back-projection)処
理すること等により行われる。
【0025】中央処理装置3は2スライス分の画像を平
均して1枚の画像を形成する。この画像がCRT6およ
び補助画像表示器70に可視像として表示される。操作
コンソール1と走査ガントリ20は、本発明における撮
影手段の実施の形態の一例である。スキャンおよび画像
再構成は高速に行えるようになっている。これによっ
て、CRT6および補助画像表示器70にはほぼ実時間
の断層像が表示される。すなわち、本装置によりCTフ
ルオログラフィが行えるようになっている。
【0026】そこで、本装置でCTフルオログラフィを
行いながら、例えば図5に示すように、術者DOCによ
る被検体OBの穿刺が行われる。穿刺にあたり、術者D
OCは、補助画像表示器70に表示された断層像(CT
フルオログラフィ像)上で穿刺針像を観察しながら作業
を遂行する。以下、穿刺を行う場合の本装置の動作を説
明する。
【0027】〔動作〕図6に、本装置の動作のフロー図
を示す。同図に示すように、ステップST1において、
穿刺ターゲット(target)位置決めスキャンが行われる。
これは、穿刺すべき患部(ターゲット)の所在を確認す
るためのスキャンである。具体的には、例えば被検体O
Bの肺野等を、体軸方向の所定の長さにわたってマルチ
スライススキャンないしヘリカルスキャンを行い、体軸
上の位置が異なる複数の体軸断層像(断層像)を撮影す
る。
【0028】次に、ステップST2において、関心領域
設定が行われる。具体的には、例えば、撮影した複数の
断層像をCRT6に表示し、それら画像上で観察される
患部像に基づいて、術者DOCが関心領域を設定する。
関心領域設定に伴って、その体軸上の位置情報が中央処
理装置3に入力される。
【0029】次に、ステップST3において、穿刺用ス
キャンが行われる。具体的には、関心領域を含む断面が
X線ビームXrによってスライスされるように撮影テー
ブル10が位置決めされ、その位置で高速(リアルタイ
ム(real time) )スキャンが連続的に行われる。
【0030】次に、ステップST4,ST5において、
それぞれ画像再構成が行われる。ステップST4では、
A画像再構成すなわち第1列の検出器アレイ61で検出
したデータに基づく画像再構成が行われる。ステップS
T5では、B画像再構成すなわち第2列の検出器アレイ
62で検出したデータに基づく画像再構成が行われる。
【0031】これによって、2列の検出器アレイに振り
分けられた2つのスライスについての断層像、すなわ
ち、A画像およびB画像がそれぞれ再構成される。これ
らの画像は記憶装置7に記憶される。
【0032】次に、ステップST6において、A画像と
B画像の平均画像が求められる。これによって、被検体
OBをスライス厚thで撮影したした断層像に相当する
画像が得られる。これら画像再構成および画像平均化は
高速(リアルタイム)に行われる。
【0033】次に、ステップST7において、平均によ
って求められた断層像が表示される。断層像の表示はC
RT6および補助画像表示器70に行われる。これによ
って、補助画像表示器70に、例えば図7に示すような
断層像IMGが表示される。断層像IMGはリアルタイ
ム画像となる。断層像IMGには患部像MALが含まれ
ている。
【0034】術者DOCが被検体OBの穿刺を開始する
と、穿刺針像NDLが画面に現れる。穿刺針像NDLの
先端は穿刺の進行とともに体内に進入して行く。その様
子がリアルタイムに表示される。
【0035】断層像IMG上には、関心領域ROIが表
示されている。関心領域ROIはステップST2で設定
したものである。関心領域ROIは、患部像MALとそ
の上部の所定の範囲を含むように設定されている。患部
像MALの上部の所定の範囲は、穿刺針の進入経路を含
むように選ばれる。同じ関心領域ROIが、記憶装置7
に記憶されたA画像とB画像についても適用される。
【0036】次に、ステップST8でスキャン終了が判
定される。スキャン終了は操作者により入力装置2を通
じて指令される。その指令が出ているときは、本装置は
動作終了(エンド)となる。
【0037】スキャン終了指令が出ていない場合はステ
ップST9に分岐する。いま、穿刺作業中であり、当然
スキャン未了なのでステップST9に分岐する。テップ
ST9において、A画像における関心領域ROIのCT
ナンバー(CT number) の平均値と、B画像における関心
領域ROIのCTナンバーの平均値との比(Aroi/
Broi)が計算される。CTナンバーは、本発明にお
ける画素値の実施の形態の一例である。
【0038】A画像における関心領域ROIのCTナン
バーの平均値Aroiは、A画像における関心領域RO
I内の組織のCTナンバーを、関心領域ROIに進入し
た穿刺針のCTナンバーを含めて平均したものとなる。
同様に、B画像における関心領域ROIのCTナンバー
の平均値Broiは、B画像における関心領域ROI内
の組織のCTナンバーを、関心領域ROIに進入した穿
刺針のCTナンバーを含めて平均したものとなる。
【0039】材質が例えばステンレス(stainless stee
l) 等である穿刺針のCTナンバーは、被検体OBの組
織のCTナンバーよりも際立って大きい。このため、関
心領域ROIのCTナンバーの平均値は、関心領域RO
Iにおける穿刺針の有無によって大きく変化する。
【0040】すなわち、穿刺針像がA画像とB画像に均
等に含まれるときは、A画像における関心領域ROIの
CTナンバーの平均値Aroiと、B画像における関心
領域ROIのCTナンバーの平均値Broiが均衡し、
その比Aroi/Broiが1となるが、穿刺針像がど
ちらに偏ったときは、その方向に応じて、比は1より大
きくまたは小さくなる。
【0041】例えば、図8の(a)に示すように、穿刺
がX線ビームXrのスライスの厚みの中央で行われてい
るときは、穿刺針像NDLは、A画像とB画像に均等に
含まれ、比Aroi/Broiは1になる。すなわちA
画像における関心領域ROIのCTナンバーの平均値A
roiと、B画像における関心領域ROIのCTナンバ
ーの平均値Broiが均衡する。
【0042】これに対して、同図の(b)に示すよう
に、穿刺が右半分のスライスに偏ったときは、比が1よ
りも大きくなり、(c)に示すように左半分に偏ったと
きは1よりも小さくなる。
【0043】次に、テップST10において、比の値が
1かどうかが判定される。判定の基準値1には適宜の許
容差を設けるのが動作を安定させる点で好ましい。比が
1の場合はステップST4,5に戻る。これによって、
ステップST4,5〜ST9の動作が繰り返される。比
が1である間はこの動作が繰り返される。
【0044】比が1である間は、図8の(a)に示した
ように、穿刺がX線ビームXrのスライスの厚みの中央
で行われており、A画像における関心領域ROIのCT
ナンバーの平均値Aroiと、B画像における関心領域
ROIのCTナンバーの平均値Broiが均衡してい
る。そして、穿刺状態が図7に示したように表示され
る。術者DOCは、表示画像によって穿刺針の進入状態
を確認しながら穿刺作業を進める。
【0045】穿刺の過程で、例えば体動等により、X線
ビームXrと被検体OBとの相対的な位置関係がずれる
と、図8の(b)または(c)のようになる。こうなる
と、比は1でなくなる。図8の(b)の状態では比は1
より大きくなり、(c)の状態では1より小さくなる。
【0046】このようになったとき、ステップST10
からステップST11に分岐する。ステップST11に
おいては、比が1より大かどうか判定される。比が1よ
り大の場合はステップST12に分岐する。ステップS
T12においては、所定の微小距離Δだけ、撮影テーブ
ル10を例えば走査ガントリ20から引き出す方向に移
動させる。微小距離Δは例えば0.2mm程度とされ
る。
【0047】これによって、図8の(b)において、撮
影テーブル10が左方向に距離Δだけ移動する。これに
よって、被検体OBの穿刺針が立っている部分がスライ
スの厚みの中央部に向かって移動する。すなわち、体動
等によって右方向にずれた穿刺位置が、スライス厚の中
央に向かって距離Δだけ戻される。
【0048】このような撮影テーブル10の移動は、中
央処理装置3により制御インタフェース4を通じて制御
される。中央処理装置3、制御インタフェース4および
撮影テーブル10は、本発明におけるスライス位置調節
手段の実施の形態の一例である。
【0049】比が1より少の場合はステップST13に
分岐する。ステップST13においては、撮影テーブル
10を所定の微小距離Δだけ、例えば走査ガントリ20
内に送り込む方向に移動させる。
【0050】これによって、図8の(c)において、撮
影テーブル10が右方向に距離Δだけ移動し、被検体O
Bの穿刺針が立っている部分がスライスの厚みの中央に
向かって移動する。すなわち、体動等によって左方向に
ずれた穿刺位置が、スライス厚の中央に向かって距離Δ
だけ戻される。
【0051】その後、ステップST4,5に戻る。これ
によって、比が1でない間はステップST4,5〜ST
12(13)の動作が繰り返される。繰り返しのつど、
撮影テーブル10が距離Δだけ移動し、やがて、穿刺針
が立っている位置がX線ビームXrの厚みの中央に一致
する。これによって、比が1となり、ステップST10
からステップST4,5に戻るループ(loop)により、前
述と同様な動作が行われる。
【0052】このような撮影テーブル10の位置調節に
よって、穿刺位置は常にX線ビームXrのスライス厚の
中央になるように維持される。したがって、補助画像表
示器70の画面上には、常に穿刺針像NDLが見えてい
る。このため、体動等があっても穿刺針像NDLを見失
うようなことはなく、的確な穿刺作業を遂行することが
できる。
【0053】以上は、撮影テーブル10の位置を調節す
る例であるが、X線ビームXrと被検体OBとの関係は
相対的なものであるから、撮影テーブル10を動かす代
わりに、X線照射・検出系を動かすようにしても良い。
これは、穿刺中の被検体を動かさない点で好ましい。そ
れに対して、撮影テーブル10を動かすのは、X線照射
・検出系を動かす場合に較べて位置調節が容易な点で好
ましい。
【0054】なお、体動によって穿刺針が偏る場合ばか
りでなく、穿刺針の最初の穿刺位置に偏りがある場合、
あるいは穿刺の進行に伴って穿刺針が次第に偏る場合に
ついても、同様な動作が行われ、画面上での穿刺針像N
DLの表示が維持される。
【0055】また、X線検出器アレイは3列以上の多列
のものであっても良い。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
では、穿刺対象部位の像と穿刺針の像とを含む関心領域
の平均画素値が隣合う少なくとも2つのスライスの断層
像間で互いに均衡するように、被検体に対するスライス
位置を相対的に調節するようにしたので、穿刺針像が常
に撮影視野内に捕捉され、見失うことがない。すなわ
ち、能率良く穿刺を行うための断層撮影方法を実現する
ことができる。
【0057】また、第2の発明では、スライス位置調節
手段により、穿刺対象部位の像と穿刺針の像とを含む関
心領域の平均画素値が隣合う少なくとも2つのスライス
の断層像間で互いに均衡するように、被検体に対するス
ライス位置を相対的に調節するようにしたので、穿刺針
像が常に撮影視野内に捕捉され、見失うことがない。す
なわち、能率良く穿刺を行うためのX線CT装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
検出器アレイの模式的構成図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
照射・検出系の模式的構成図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
照射・検出系の模式的構成図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置で断層撮影を
行いつつ穿刺を行う様子を示す模式図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置の動作を示す
フロー図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例の装置における補助
画像表示器の画面の一例を示す模式図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例の装置の動作状態を
説明する図である。
【図9】X線CT装置で断層撮影を行いつつ穿刺を行う
様子を示す模式図である。
【符号の説明】
100 X線CT装置 1 操作コンソール 2 入力装置 3 中央処理装置 4 制御インタフェース 5 データ収集バッファ 6 CRT 7 記憶装置 10 撮影テーブル 20 走査ガントリ 21 X線コントローラ 22 コリメータコントローラ 23 データ収集部 24 回転コントローラ 30 X線管 50 コリメータ 60 検出器アレイ 70 補助画像表示器 OB 被検体 DOC 術者

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穿刺針で穿刺された被検体の断層像を撮
    影する断層撮影方法であって、 隣合う少なくとも2つのスライスについて被検体の断層
    像をそれぞれ撮影し、 それら断層像における関心領域の平均画素値が互いに均
    衡するように、被検体に対する前記隣合う少なくとも2
    つのスライスの位置を相対的に調節する、ことを特徴と
    する断層撮影方法。
  2. 【請求項2】 穿刺針で穿刺された被検体の断層像を撮
    影するX線CT装置であって、 隣合う少なくとも2つのスライスについて被検体の断層
    像をそれぞれ撮影する撮影手段と、 前記撮影手段によって撮影された少なくとも2つの断層
    像における関心領域の平均画素値が互いに均衡するよう
    に、被検体に対する前記隣合う少なくとも2つのスライ
    スの位置を相対的に調節するスライス位置調節手段と、
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
JP9064199A 1997-03-18 1997-03-18 断層撮影方法およびx線ct装置 Pending JPH10258047A (ja)

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