JP2005017059A - X線ct装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分解能や検出能などの指標を個々の被検体ごとに表示して、より正確な診断結果や検査結果をより容易に導くことを可能とするX線CT装置の提供。
【解決手段】X線源1から照射されて被検体5を透過してきたX線4をアレイ検出器2で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段13がCT画像を作成するようになっているX線CT装置について、CT画像における保証分解能と保証検出能を評価する分解能・検出能評価手段20を備え、この分解能・検出能評価手段で導出した保証分解能と保証検出能をCT画像と併せて表示装置14に表示できるようにしている。
【選択図】 図1
【解決手段】X線源1から照射されて被検体5を透過してきたX線4をアレイ検出器2で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段13がCT画像を作成するようになっているX線CT装置について、CT画像における保証分解能と保証検出能を評価する分解能・検出能評価手段20を備え、この分解能・検出能評価手段で導出した保証分解能と保証検出能をCT画像と併せて表示装置14に表示できるようにしている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置は、被検体にX線を照射してそのX線の透過状態に応じて得られるCT画像に基づいて被検体の診断や検査をなすのに用いられる。このようなX線CT装置については例えば特許文献1〜3などで開示されるように、既に多くの例が知られている。図11に従来のX線CT装置における一般的な構成例を模式化して示す。図に見られるように、X線CT装置は、X線源1、アレイ検出器2および被検体支持台3を備えている。X線源1からは扇状にX線4が照射され、このX線4が被検体支持台3上の被検体5を透過した後にアレイ検出器2に入射して検出される。アレイ検出器2は、複数のX線検出器2−i(i=1〜imax)を円弧状に配列して形成されており、各X線検出器が検出したX線の強さに応じた電気信号を出力する。その電気信号は検出器回路6を経てデジタル信号に変換され、検出器出力データとして検出器出力データメモリ7上に保持される。
【0003】
またX線CT装置は、直進スキャナ機能8と回転スキャナ機能9を有している。直進スキャナ機能8は、3次元CT画像を得るために被検体5に対して異なる位置で断層像を順次撮影する際に被検体5のX線源1とアレイ検出器2に対する相対的な直進動(図のような構成のX線CT装置の場合であれば上下動)を所定の間隔で行わせる機能である。この直進スキャナ機能8による被検体5のX線源1とアレイ検出器2に対する相対的な直進位置kは直進位置検出回路11により検出され、アレイ検出器2からの検出器出力データと組み合わせて検出器出力データメモリ7上に保持される。一方、回転スキャナ機能9は、一つの断層位置(直進位置)において被検体5に対するX線の照射角度の異なる断層像を順次撮影するために被検体5を所定の角度ずつ回転させる機能である。この回転スキャナ機能9による被検体5の回転位置jは回転位置検出回路12により検出され、同じくアレイ検出器2からの検出器出力データと組み合わせて検出器出力データメモリ7上に保持される。
【0004】
アレイ検出器2におけるX線検出器のチャンネル数をimaxとし、回転スキャナ機能9による回転スキャンニング数(X線射影数)をjmaxとし、直進スキャナ機能8による直進おけるスキャンニング数(直進数)をkmaxとすると、検出器出力データメモリ7上に保持される検出器出力データ数は最大でimax×jmax×kmaxとなる。このデータにCT画像作成手段13でCT画像再構成演算処理を施すことで2次元または3次元のCT画像が得られる。得られたCT画像は表示手段4に表示され、また記憶装置15に保存される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−9662号公報
【特許文献2】
特開2002−365239号公報
【特許文献3】
特開2002−62268号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
X線CT装置についてはその性能を評価する指標がある。その主要なものとして、CT画像の画質(精度)を表す指標である分解能と検出能がある。分解能は、例えば被検体内部の欠陥を検査する場合であれば、微小な欠陥が近接して存在する場合に、その隣接した欠陥を個々に識別できる限界距離に関するものであり、画像の鮮明さと言い換えることもできる。一方、検出能は、同様に被検体内部の欠陥を検査する場合にたとえれば、識別可能な欠陥の最小サイズに関するものである。これらの指標については、ASTM(American Society for Testing and Materials)・E1441‐95にその評価方法が規定されており、これを用いるのが一般的である。また診断や検査などで3次元CT画像を扱う場合には、CT画像における部分体積効果、すなわちX線が作る扇形の平面と平行する面(端面)が被検体に存在する場合に3次元CT画像が実際の被検体に比べて断層像の積層方向で縮小して見える効果も重要な性能評価の指標となる。
【0007】
X線CT装置を用いて被検体の診断や検査などを行う場合に、より正しい診断結果や検査結果をCT画像から導くのには、上記のような指標に基づいてX線CT装置の限界性能を十分に見極める必要がある。しかるに上記のような指標によるX線CT装置の性能評価の過程は複雑であり、また指標自体も被検体の形状、サイズ、材質などに依存している。このため診断や検査を行う担当者などにとってX線CT装置の限界性能を十分に見極めるのは一般的に困難である。
【0008】
本発明は、このような事情を背景になされたものであり、分解能や検出能などの指標を個々の被検体ごとに表示して、より正確な診断結果や検査結果をより容易に導くことを可能とするX線CT装置の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的のために本発明では、X線源から照射されて被検体を透過してきたX線をアレイ検出器で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段がCT画像を作成するようになっているX線CT装置において、前記CT画像における保証分解能と保証検出能を評価する分解能・検出能評価手段を備え、この分解能・検出能評価手段で導出した前記保証分解能と保証検出能を前記CT画像と併せて表示できるようにされていることを特徴としている。
【0010】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記分解能・検出能評価手段は、前記アレイ検出器における各X線検出器からの検出器出力データより検出器最小出力を求める処理をなす検出器最小出力判定手段と、この検出器最小出力判定手段で求めた前記検出器最小出力から前記保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす分解能・検出能変換テーブルを含んでなるように構成するものとしている。
【0011】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記分解能・検出能評価手段は、前記保証分解能と保証検出能の導出に必要な保証分解能・検出能導出用データを入力するための保証分解能・検出能導出用データ入力手段と、この保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力された前記保証分解能・検出能導出用データから前記保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす保証分解能・検出能導出手段を含んでなるように構成するものとしている。
【0012】
また上記目的のために本発明では、X線源から照射されて被検体を透過してきたX線をアレイ検出器で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段がCT画像を作成するようになっており、さらに直進スキャン機能により複数の直進位置のそれぞれで前記被検体を撮影して得られる2次元CT画像を重ねて3次元CT画像を得ることができるようになっているX線CT装置において、前記3次元CT画像における保証部分体積効果を評価する部分体積効果評価手段を備え、この部分体積効果評価手段で導出した前記保証部分体積効果を前記CT画像と併せて表示できるようにされていることを特徴としている。
【0013】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記部分体積効果評価手段は、前記アレイ検出器における各X線検出器からの検出器出力データを用いて前記複数の直進位置それぞれにおける検出器出力ついての隣接する同士の出力比をとる処理、この処理で得られた出力比値の中から最小値を求める処理、およびこの処理で求められた出力比最小値に対応する出力比最小時検出器出力を求める処理の各処理をなす検出器最小出力比判定手段と、この検出器最小出力比判定手段で求めた前記出力比最小時検出器出力から前記保証部分体積効果を導出する処理をなす部分体積効果変換テーブルを含んでなるように構成するものとしている。
【0014】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記部分体積効果評価手段は、前記保証部分体積効果の導出に必要な保証部分体積効果導出用データを入力するための保証部分体積効果導出用データ入力手段と、この保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力された前記保証部分体積効果導出用データから前記保証部分体積効果を導出する処理をなす保証部分体積効果導出手段を含んでなるように構成するものとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1に第1の実施形態によるX線CT装置の構成を模式化して示す。このX線CT装置は、分解能・検出能評価手段20と部分体積効果評価手段30を備えている。その他の構成については図11に関して説明した従来のX線CT装置と同様である。したがって共通する構成要素については図11におけるのと同一の符号を付し、その説明については上での説明を援用する。
【0016】
分解能・検出能評価手段20は、検出器最小出力判定手段21と分解能・検出能変換テーブル22を含んでなり、X線CT装置における保証分解能と検出能を求め、それを表示手段4の画面上にCT画像と併せて表示できるようになっている。一方、部分体積効果評価手段30は、検出器最小出力比判定手段31と部分体積効果変換テーブル32を含んでなり、X線CT装置における部分体積効果を求め、それを表示手段4の画面上にCT画像と併せて表示できるようになっている。
【0017】
まず分解能・検出能評価手段20について具体的に説明する。分解能・検出能評価手段20おける検出器最小出力判定手段21は、コンピュータ・プログラムとして構成されており、アレイ検出器2における各X線検出器2−iからの検出器出力データより最小値を求める。これは最低限として保障できる分解能や検出能が検出器出力の最小値に相関するからであり、その最小検出器出力に基づいて分解能・検出能変換テーブル22から保証分解能と保証検出能を求める。以上のような検出器最小出力判定手段21においてなされる処理の流を図2に示す。検出器最小出力判定手段21における処理では、一つの直進位置における断層像のみを扱う場合(2次元CT画像の場合)であれば、まず処理101として各X線検出器2−iのそれぞれについて予め測定しておいた空気層データA(i)を読み込む。次いで対象としている直進位置kにおける検出器出力dk(i、j)を検出器出力データメモリ7から読み込み、それらを空気層データで規格化する(処理104)。それから、その直進位置kにおける検出器出力dk(i、j)の中から最小値dkminを第1の検出器最小出力として求め(処理105)、その第1の検出器最小出力dkminを分解能・検出能変換テーブル22へ引き渡す(処理108)。
【0018】
一方、複数の直進位置における断層像を扱う場合(3次元CT画像の場合)であれば、まず直進数kmaxの分だけ処理104と処理105を繰り返して各直進位置kにおける第1の検出器最小出力dkminを求める。具体的には、処理101に続く処理102で直進初期位置k=0を設定し、その直進位置について処理104と処理105をなす。それから処理107で直進位置を更新しながら直進数kmaxになるまで以上の処理を繰り返す(処理103)。このようにして各直進位置kにおける第1の検出器最小出力dkminを求めたら、さらにこれらの中から最小値dminを第2の検出器最小出力として求め(処理106)、その第2の検出器最小出力dminを分解能・検出能変換テーブル22へ引き渡す(処理108)。
【0019】
ここで、一つの直進位置についての検出器出力の最小値である第1の検出器最小出力dkminは、その直進位置における最大X線透過長経路での検出器出力に相当し、複数の直進位置についての検出器出力の最小値である第2の検出器最小出力dminは、全直進位置における最大X線透過長経路での検出器出力に相当する。
【0020】
図3に、分解能・検出能変換テーブル22に格納されるデータの一構成例を示す。このデータは、検出能曲線400と分解能曲線401として構成されており、横軸は第1、第2の各検出器最小出力dkmin、dminで、縦軸は任意の単位で表わされる分解能と検出能である。これら検出能曲線400と分解能曲線401は、前述した分解能や検出能の検出器最小出力に対する相関性を表わしている。そしてこの相関性により分解能や検出能を規定する検出器出力dは、X線透過長をL、被検体の減衰係数をμとした場合、式(1)のように表される。
【数1】
ここで、減衰係数μは被検体の材質に依存する。したがって式(1)からは被検体のサイズや材質が変わるとCT画像の分解能や検出能も変わることがわかる。そしてこのことがX線CT装置を使用した診断や検査においてその結果の判定を難しくする一因となっている。
【0021】
図3の検出能曲線400と分解能曲線401は、前述のASTM E1441‐95に記載されている一般的な評価手法に基づいて作成したものである。具体的には、図4に示すような円柱形の標準試験片300を用い、その中心位置301での検出器出力から分解能や検出能を評価したものである。このように円柱形の標準試験片300を用いれば、X線源1、アレイ検出器2および被検体支持台3の幾何学的配置などの装置固有の設計条件を元に検出能曲線400や分解能曲線401を作成することができる。なお、標準試験片300には、分解能や検出能をCT画像上で視覚的に評価できるようにするための模擬的な構造として円筒状の孔hが設けられている。
【0022】
中心位置301での検出器出力は標準試験片300における最大X線透過長経路での検出器出力である。したがって周辺位置302での分解能や検出能は、この中心位置301での分解能や検出能に比べて高くなっている。すなわち中心位置301についてのCT画像は、標準試験片300の中心を通る減衰の大きなX線4−1や4−2による検出器出力データを用いて再構成されるのに対して、周辺位置302のCT画像は、減衰の大きなX線4−1だけでなく、標準試験片300周辺部を通る減衰の小さなX線4−3も用いて再構成され、このために周辺位置302での分解能や検出能は、中心位置301での分解能や検出能に比べて高くなる。また実際の被検体5は標準試験片300のように円柱形であるとは限らないが、円柱形でない被検体の場合でもその分解能や検出能は、同じ理由により、その被検体における最大X線透過長Lを直径とする標準試験片300の中心位置301における分解能や検出能よりよくなる。
【0023】
以上のことから、直進位置kでの2次元CT画像の保証分解能・検出能は、検出器最小出力判定手段21で求めた第1の最小検出器出力dkminを図3のようなデータ構成の分解能・検出能変換テーブル22に当てはめることで求めることができる。同様に、3次元CT画像の保証分解能・検出能も、検出器最小出力判定手段21で求めた第2の最小検出器出力dminを分解能・検出能変換テーブル22に当てはめることで求めることができる。分解能・検出能変換テーブル22は、以上のような原理に基づいており、検出器最小出力判定手段21から最小値dkminや最小値dminを受け取ると、それを当てはめて保証分解能と保証検出能を導出し、その結果を出力する。なお後述のようにして表示手段4などに表示する保証値には、以上のようにして求めた分解能や検出能の値に余裕度を付加するようにしてもよい。
【0024】
次に部分体積効果評価手段30について具体的に説明する。それにあたってまず部分体積効果について説明する。図1のX線CT装置では被検体5に対して所定の厚み(スライス厚)を有したX線4が照射される。そのため、X線4の扇形平面と平行する端面が被検体5にあると、その端面部位においてスライス厚方向でX線4の一部のみが被検体5の内部を透過し、残りが被検体5周囲の空気層を透過する状態を生じることになる。図5に被検体5の端面部位を撮影する状態を模式化して示し、また図6に端面部位でない部分を撮影する状態を模式化して示す。図5に示す端面部位の撮影では、上述のようにX線4はその一部のみが被検体内部を透過し残りは被検体5周囲の空気層を透過する。このためX線4のスライス厚HはX線4の被検体透過厚Zに一致しない。一方、図6に示す端面部位でない部分の撮影では、X線4はその全てが被検体4の内部を透過する。このためX線4のスライス厚HはX線4の被検体透過厚Zに一致する。部分体積効果は、このようにX線4がそのスライス厚方向で被検体5の端面をかすめることにより生じ、特に3次元CT画像を扱う場合に問題となり、2次元CT画像を扱う場合には問題にならないのが通常である。
【0025】
図7は部分体積効果の説明図である。横軸は直進位置k(図5や図6におけるz方向に相当)を、縦軸はアレイ検出器2のチャンネルi、回転位置jにおける検出器出力dk(i、j)を空気層データA(i)で規格化したdk(i、j)/A(i)を示している。図中では、dk(i、j)/A(i)=1の部分が空気層領域415、dk(i、j)/A(i)=exp(−μL)の部分が被検体領域、そしてそれらの中間部分が端面領域となる。図5からもわかるように、端面領域における実際の検出器出力[dk(i、j)/A(i)]410は式(2)に従う。
【数2】
一方、CT画像は被検体5の減衰係数の2次元表示に相当することから、理想的には、検出器出力検出器出力[dk(i、j)/A(i)]410は、式(3)に示すように、減衰係数としてZ/Hに比例した値、つまりμZ/Hにより与えられるべきである。
【数3】
すなわち、この理想的な検出器出力411と実際の検出器出力410の差が、部分体積効果の原因となっており、実際には、dk(i、j)/A(i)=1/2+(1/2)exp(−μL)となる位置が被検体境界位置412であるのに、CT画像では、dk(i、j)/A(i)=exp(−1/2μL)となる位置をCT画像上の境界位置413と誤認識してしまう。両者の差は、被検体5の減衰係数μと端面における最大X線透過長Lがわかれば容易に計算可能である。
【0026】
部分体積効果評価手段30では、検出器最小出力判定手段21と同様にコンピュータ・プログラムとして構成されている検出器最小出力比判定手段31が検出器出力比最小時の検出器出力を求め、この検出器出力比最小時検出器出力をもとに部分体積効果変換テーブル32から保証部分体積効果を求める。その検出器最小出力比判定手段31においてなされる処理の流を図8に示す。検出器最小出力比判定手段31においては、まず処理201として各X線検出器2−iのそれぞれについて予め測定しておいた空気層データA(i)を読み込む。次いで相隣接する直進位置kとk−1のそれぞれにおける検出器出力dk−1(i、j)とdk(i、j)を検出器出力データメモリから読み込み(処理204)、その両者の比rk(i、j)=dk−1(i、j)/dk(i、j)を求める(処理205)。端面は+Z側にも−Z側にも存在しうるので、rk(i、j)>1の場合にはその逆数をとる(処理206)。以上により一つの直進位置kに関してimax×jmax個の比rk(i、j)が得られるので、その中から最小値rkminを求める(処理207)。以上の処理204〜207は、処理202で設定した最初の直進位置k=1から始めて処理208で直進位置を更新しながら直進数kmaxになるまで繰り返す(処理203)。この繰り返しによりkmax−1個の最小値rkminが得られる。処理209では、このkmax−1個の最小値rkminの中から最小値rminを求める。次いでこのrminに対応する2つの検出器出力dk−1(i、j)/A(i)とdk(i、j)/A(i)のうちの小さい方を出力比最小時の検出器出力drminとして求め(処理210)、それを部分体積効果変換テーブル32へ引き渡す(処理211)。ここで、図7に示すように、出力比最小となるデータ組414は被検体の端面位置に現れる。したがってdrminは、X線がそのスライス厚の方向について全て端面における最大X線透過長(被検体最大端面長)を通過したときの検出器出力に相当する。
【0027】
図9に、部分体積効果変換テーブル32に格納されるデータの一構成例を示す。このデータは部分体積効果曲線420として構成されており、横軸は出力比最小時検出器出力drminで、縦軸は任意の単位で表わされる部分体積効果である。この場合も検出器出力dは上記の式(1)で表される。したがって分解能や検出能の場合と同様に、被検体のサイズや材質が変わると部分体積効果も変わる。そしてこのことも同様に、X線CT装置を使用した診断や検査においてその結果の判定を難しくする一因となっている。
【0028】
図9の部分体積効果曲線420は、分解能や検出能の場合と同様に、図4における円柱形の標準試験片300の中心位置301での端面について前述した式(2)(3)基づいて評価したものである。実際には、周辺位置302での部分体積効果は、中心位置301と比較してその影響が小さくなる。これは、検出能や分解能の場合と同様、中心位置301では標準試験片300の中心を通る減衰の大きなX線4−1や4−2の検出データを用いてCT画像が再構成されるのに対して、周辺位置302では減衰の大きなX線4−1だけでなく、標準試験片300の周辺部を通る減衰の小さなX線4−3も用いてCT画像が再構成されるためである。また実際の被検体は標準試験片300のように円柱形であるとは限らないが、円柱形でない被検体の場合でもその部分体積効果は、同じ理由により、その被検体における最大X線透過長Lを直径とする標準試験片300の中心位置301における部分体積効果より小さくなる。このことから、3次元CT画像の保証部分体積効果は、最小検出器出力比判定手段31で求めた出力比最小時検出器出力drminを部分体積効果変換テーブル32に当てはめることで求めることができる。部分体積効果変換テーブル32は、このような原理に基づいており、最小検出器出力比判定手段31から出力比最小時検出器出力drminを受け取ると、それを当てはめて保証部分体積効果を導出し、その結果を出力する。なお後述のようにして表示手段4などに表示する保証値には、以上のようにして求めた部分体積効果の値に余裕度を付加するようにしてもよい。
【0029】
図10に、図1における表示手段14に表示される画面の一例を示す。表示手段14は、3次元CT画像301と2次元CT画像302を並べて表示するとともに、分解能・検出能評価手段20で得られる保証分解能と保証検出能、それに部分体積効果評価手段30で得られる保証部分体積効果を表示する。また表示手段14は、選択用のスライダ303を備えており、このスライダ303を移動させることで表示したい2次元CT画像を選択できるようになっており、その選択された2次元CT画像についての分解能と検出能が2次元CT画像保証値表示部305に表示される。3次元CT画像保証値表示部304には、保証部分体積効果と3次元CT画像の保証分解能と保証検出能を表示する。3次元CT画像の保証分解能や保証検出能は、全ての2次元CT画像の保証分解能や保証検出能のうちの最も大きな数値に相当する。
【0030】
以上の第1の実施形態では、検出器最小出力判定手段21と分解能・検出能変換テーブル22を含んでなる分解能・検出能評価手段20により保証分解能と検出能を求め、また検出器最小出力比判定手段31と部分体積効果変換テーブル32を含んでなる部分体積効果評価手段30により部分体積効果を求めるようにしていた。第2の実施形態では、このような構成に代えて以下のような構成をとる。分解能・検出能評価手段は、保証分解能と保証検出能の導出に必要な保証分解能・検出能導出用データを入力するための保証分解能・検出能導出用データ入力手段と、この保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力された保証分解能・検出能導出用データから保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす保証分解能・検出能導出手段を含んだ構成とする。この場合の保証分解能・検出能導出用データとしては、被検体の一つの直進位置におけるX線最大透過長L(2次元CT画像の場合)または各直進位置におけるX線最大透過長L(3次元CT画像の場合)と被検体の減衰係数μなどであり、これらのデータを予め被検体について取得しておき、それを保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力する。保証分解能・検出能導出手段は、入力されたこれらのデータに基づいて上記の式(1)を用いることで第1の検出器最小出力dkminや第2の検出器最小出力dminを求め、さらにこれらのdkminやdminから第1の実施形態における分解能・検出能変換テーブル22の検出能曲線400や分解能曲線401を用いるなどして保証分解能や保証検出能を導出する。
【0031】
一方、部分体積効果評価手段は、保証部分体積効果の導出に必要な保証部分体積効果導出用データを入力するための保証部分体積効果導出用データ入力手段と、この保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力された保証部分体積効果導出用データから保証部分体積効果を導出する処理をなす保証部分体積効果導出手段を含んだ構成とする。この場合の保証部分体積効果導出用データとしては、被検体の端面におけるX線最大透過長L、被検体の減衰係数μなどであり、これらのデータを予め被検体について取得しておき、それを保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力する。保証部分体積効果導出手段は、入力されたこれらのデータに基づいて上記の式(1)を用いることで出力比最小時の検出器出力drminを求め、さらにこのdrminから第1の実施形態における部分体積効果変換テーブル32の部分体積効果曲線420を用いるなどして保証分解能や保証検出能を導出する。その他の構成は第1の実施形態の場合と同様であるので上での説明を援用する。
【0032】
以上の実施形態では、分解能・検出能変換テーブル22や部分体積効果変換テーブル32を理論計算式に基づいて作成するようにしていたが、これに代えて図4に示したような標準試験片を用いて分解能・検出能変換テーブル22や部分体積効果変換テーブル32用のデータを実験的に取得するようにすることも可能である。具体的には、材質や大きさの異なる標準試験片を複数用意し、それらの標準試験片について当該X線CT装置で分解能と検出能や部分体積効果を予め評価し、それらをデータベース化して分解能・検出能変換テーブル22や部分体積効果変換テーブル32を作成する。
【0033】
また以上の実施形態では、保証分解能と保証検出能に加えて保証部分体積効果も表示するようにしていたが、保証分解能と保証検出能だけを表示し、あるいは保証部分体積効果だけを表示するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、保証分解能や保証検出能を個々の被検体ごとに求めこれをCT画像と併せて表示できるようにしている。このため本発明によれば、X線CT装置を用いてなす被検体の診断や検査などにおいて、より正確な結果をより容易に導くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態によるX線CT装置の構成を模式化して示す図である。
【図2】検出器最小出力比判定手段における処理の流を示す図である。
【図3】分解能・検出能変換テーブルに格納されるデータの一構成例を示す図である。
【図4】分解能・検出能変換テーブルの作成に用いる標準試験片の例を示す図である。
【図5】被検体の端面部位を撮影する状態を模式化して示す図である。
【図6】被検体の端面部位でない部分を撮影する状態を模式化して示す図である。
【図7】部分体積効果を説明するための図である。
【図8】検出器最小出力比判定手段における処理の流を示す図である。
【図9】部分体積効果変換テーブルに格納されるデータの一構成例を示す図である。
【図10】図1のX線CT装置における表示手段に表示される画面の一例を示す図である。
【図11】従来のX線CT装置における一般的な構成例を模式化して示す図である。
【符号の説明】
1 X線源
2 アレイ検出器
4 X線
5 被検体
13 CT画像作成手段
20 分解能・検出能評価手段
21 検出器最小出力判定手段
22 分解能・検出能変換テーブル
30 部分体積効果評価手段
31 検出器最小出力比判定手段
32 部分体積効果変換テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明はX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置は、被検体にX線を照射してそのX線の透過状態に応じて得られるCT画像に基づいて被検体の診断や検査をなすのに用いられる。このようなX線CT装置については例えば特許文献1〜3などで開示されるように、既に多くの例が知られている。図11に従来のX線CT装置における一般的な構成例を模式化して示す。図に見られるように、X線CT装置は、X線源1、アレイ検出器2および被検体支持台3を備えている。X線源1からは扇状にX線4が照射され、このX線4が被検体支持台3上の被検体5を透過した後にアレイ検出器2に入射して検出される。アレイ検出器2は、複数のX線検出器2−i(i=1〜imax)を円弧状に配列して形成されており、各X線検出器が検出したX線の強さに応じた電気信号を出力する。その電気信号は検出器回路6を経てデジタル信号に変換され、検出器出力データとして検出器出力データメモリ7上に保持される。
【0003】
またX線CT装置は、直進スキャナ機能8と回転スキャナ機能9を有している。直進スキャナ機能8は、3次元CT画像を得るために被検体5に対して異なる位置で断層像を順次撮影する際に被検体5のX線源1とアレイ検出器2に対する相対的な直進動(図のような構成のX線CT装置の場合であれば上下動)を所定の間隔で行わせる機能である。この直進スキャナ機能8による被検体5のX線源1とアレイ検出器2に対する相対的な直進位置kは直進位置検出回路11により検出され、アレイ検出器2からの検出器出力データと組み合わせて検出器出力データメモリ7上に保持される。一方、回転スキャナ機能9は、一つの断層位置(直進位置)において被検体5に対するX線の照射角度の異なる断層像を順次撮影するために被検体5を所定の角度ずつ回転させる機能である。この回転スキャナ機能9による被検体5の回転位置jは回転位置検出回路12により検出され、同じくアレイ検出器2からの検出器出力データと組み合わせて検出器出力データメモリ7上に保持される。
【0004】
アレイ検出器2におけるX線検出器のチャンネル数をimaxとし、回転スキャナ機能9による回転スキャンニング数(X線射影数)をjmaxとし、直進スキャナ機能8による直進おけるスキャンニング数(直進数)をkmaxとすると、検出器出力データメモリ7上に保持される検出器出力データ数は最大でimax×jmax×kmaxとなる。このデータにCT画像作成手段13でCT画像再構成演算処理を施すことで2次元または3次元のCT画像が得られる。得られたCT画像は表示手段4に表示され、また記憶装置15に保存される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−9662号公報
【特許文献2】
特開2002−365239号公報
【特許文献3】
特開2002−62268号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
X線CT装置についてはその性能を評価する指標がある。その主要なものとして、CT画像の画質(精度)を表す指標である分解能と検出能がある。分解能は、例えば被検体内部の欠陥を検査する場合であれば、微小な欠陥が近接して存在する場合に、その隣接した欠陥を個々に識別できる限界距離に関するものであり、画像の鮮明さと言い換えることもできる。一方、検出能は、同様に被検体内部の欠陥を検査する場合にたとえれば、識別可能な欠陥の最小サイズに関するものである。これらの指標については、ASTM(American Society for Testing and Materials)・E1441‐95にその評価方法が規定されており、これを用いるのが一般的である。また診断や検査などで3次元CT画像を扱う場合には、CT画像における部分体積効果、すなわちX線が作る扇形の平面と平行する面(端面)が被検体に存在する場合に3次元CT画像が実際の被検体に比べて断層像の積層方向で縮小して見える効果も重要な性能評価の指標となる。
【0007】
X線CT装置を用いて被検体の診断や検査などを行う場合に、より正しい診断結果や検査結果をCT画像から導くのには、上記のような指標に基づいてX線CT装置の限界性能を十分に見極める必要がある。しかるに上記のような指標によるX線CT装置の性能評価の過程は複雑であり、また指標自体も被検体の形状、サイズ、材質などに依存している。このため診断や検査を行う担当者などにとってX線CT装置の限界性能を十分に見極めるのは一般的に困難である。
【0008】
本発明は、このような事情を背景になされたものであり、分解能や検出能などの指標を個々の被検体ごとに表示して、より正確な診断結果や検査結果をより容易に導くことを可能とするX線CT装置の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的のために本発明では、X線源から照射されて被検体を透過してきたX線をアレイ検出器で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段がCT画像を作成するようになっているX線CT装置において、前記CT画像における保証分解能と保証検出能を評価する分解能・検出能評価手段を備え、この分解能・検出能評価手段で導出した前記保証分解能と保証検出能を前記CT画像と併せて表示できるようにされていることを特徴としている。
【0010】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記分解能・検出能評価手段は、前記アレイ検出器における各X線検出器からの検出器出力データより検出器最小出力を求める処理をなす検出器最小出力判定手段と、この検出器最小出力判定手段で求めた前記検出器最小出力から前記保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす分解能・検出能変換テーブルを含んでなるように構成するものとしている。
【0011】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記分解能・検出能評価手段は、前記保証分解能と保証検出能の導出に必要な保証分解能・検出能導出用データを入力するための保証分解能・検出能導出用データ入力手段と、この保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力された前記保証分解能・検出能導出用データから前記保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす保証分解能・検出能導出手段を含んでなるように構成するものとしている。
【0012】
また上記目的のために本発明では、X線源から照射されて被検体を透過してきたX線をアレイ検出器で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段がCT画像を作成するようになっており、さらに直進スキャン機能により複数の直進位置のそれぞれで前記被検体を撮影して得られる2次元CT画像を重ねて3次元CT画像を得ることができるようになっているX線CT装置において、前記3次元CT画像における保証部分体積効果を評価する部分体積効果評価手段を備え、この部分体積効果評価手段で導出した前記保証部分体積効果を前記CT画像と併せて表示できるようにされていることを特徴としている。
【0013】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記部分体積効果評価手段は、前記アレイ検出器における各X線検出器からの検出器出力データを用いて前記複数の直進位置それぞれにおける検出器出力ついての隣接する同士の出力比をとる処理、この処理で得られた出力比値の中から最小値を求める処理、およびこの処理で求められた出力比最小値に対応する出力比最小時検出器出力を求める処理の各処理をなす検出器最小出力比判定手段と、この検出器最小出力比判定手段で求めた前記出力比最小時検出器出力から前記保証部分体積効果を導出する処理をなす部分体積効果変換テーブルを含んでなるように構成するものとしている。
【0014】
また本発明で上記のようなX線CT装置について、前記部分体積効果評価手段は、前記保証部分体積効果の導出に必要な保証部分体積効果導出用データを入力するための保証部分体積効果導出用データ入力手段と、この保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力された前記保証部分体積効果導出用データから前記保証部分体積効果を導出する処理をなす保証部分体積効果導出手段を含んでなるように構成するものとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1に第1の実施形態によるX線CT装置の構成を模式化して示す。このX線CT装置は、分解能・検出能評価手段20と部分体積効果評価手段30を備えている。その他の構成については図11に関して説明した従来のX線CT装置と同様である。したがって共通する構成要素については図11におけるのと同一の符号を付し、その説明については上での説明を援用する。
【0016】
分解能・検出能評価手段20は、検出器最小出力判定手段21と分解能・検出能変換テーブル22を含んでなり、X線CT装置における保証分解能と検出能を求め、それを表示手段4の画面上にCT画像と併せて表示できるようになっている。一方、部分体積効果評価手段30は、検出器最小出力比判定手段31と部分体積効果変換テーブル32を含んでなり、X線CT装置における部分体積効果を求め、それを表示手段4の画面上にCT画像と併せて表示できるようになっている。
【0017】
まず分解能・検出能評価手段20について具体的に説明する。分解能・検出能評価手段20おける検出器最小出力判定手段21は、コンピュータ・プログラムとして構成されており、アレイ検出器2における各X線検出器2−iからの検出器出力データより最小値を求める。これは最低限として保障できる分解能や検出能が検出器出力の最小値に相関するからであり、その最小検出器出力に基づいて分解能・検出能変換テーブル22から保証分解能と保証検出能を求める。以上のような検出器最小出力判定手段21においてなされる処理の流を図2に示す。検出器最小出力判定手段21における処理では、一つの直進位置における断層像のみを扱う場合(2次元CT画像の場合)であれば、まず処理101として各X線検出器2−iのそれぞれについて予め測定しておいた空気層データA(i)を読み込む。次いで対象としている直進位置kにおける検出器出力dk(i、j)を検出器出力データメモリ7から読み込み、それらを空気層データで規格化する(処理104)。それから、その直進位置kにおける検出器出力dk(i、j)の中から最小値dkminを第1の検出器最小出力として求め(処理105)、その第1の検出器最小出力dkminを分解能・検出能変換テーブル22へ引き渡す(処理108)。
【0018】
一方、複数の直進位置における断層像を扱う場合(3次元CT画像の場合)であれば、まず直進数kmaxの分だけ処理104と処理105を繰り返して各直進位置kにおける第1の検出器最小出力dkminを求める。具体的には、処理101に続く処理102で直進初期位置k=0を設定し、その直進位置について処理104と処理105をなす。それから処理107で直進位置を更新しながら直進数kmaxになるまで以上の処理を繰り返す(処理103)。このようにして各直進位置kにおける第1の検出器最小出力dkminを求めたら、さらにこれらの中から最小値dminを第2の検出器最小出力として求め(処理106)、その第2の検出器最小出力dminを分解能・検出能変換テーブル22へ引き渡す(処理108)。
【0019】
ここで、一つの直進位置についての検出器出力の最小値である第1の検出器最小出力dkminは、その直進位置における最大X線透過長経路での検出器出力に相当し、複数の直進位置についての検出器出力の最小値である第2の検出器最小出力dminは、全直進位置における最大X線透過長経路での検出器出力に相当する。
【0020】
図3に、分解能・検出能変換テーブル22に格納されるデータの一構成例を示す。このデータは、検出能曲線400と分解能曲線401として構成されており、横軸は第1、第2の各検出器最小出力dkmin、dminで、縦軸は任意の単位で表わされる分解能と検出能である。これら検出能曲線400と分解能曲線401は、前述した分解能や検出能の検出器最小出力に対する相関性を表わしている。そしてこの相関性により分解能や検出能を規定する検出器出力dは、X線透過長をL、被検体の減衰係数をμとした場合、式(1)のように表される。
【数1】
ここで、減衰係数μは被検体の材質に依存する。したがって式(1)からは被検体のサイズや材質が変わるとCT画像の分解能や検出能も変わることがわかる。そしてこのことがX線CT装置を使用した診断や検査においてその結果の判定を難しくする一因となっている。
【0021】
図3の検出能曲線400と分解能曲線401は、前述のASTM E1441‐95に記載されている一般的な評価手法に基づいて作成したものである。具体的には、図4に示すような円柱形の標準試験片300を用い、その中心位置301での検出器出力から分解能や検出能を評価したものである。このように円柱形の標準試験片300を用いれば、X線源1、アレイ検出器2および被検体支持台3の幾何学的配置などの装置固有の設計条件を元に検出能曲線400や分解能曲線401を作成することができる。なお、標準試験片300には、分解能や検出能をCT画像上で視覚的に評価できるようにするための模擬的な構造として円筒状の孔hが設けられている。
【0022】
中心位置301での検出器出力は標準試験片300における最大X線透過長経路での検出器出力である。したがって周辺位置302での分解能や検出能は、この中心位置301での分解能や検出能に比べて高くなっている。すなわち中心位置301についてのCT画像は、標準試験片300の中心を通る減衰の大きなX線4−1や4−2による検出器出力データを用いて再構成されるのに対して、周辺位置302のCT画像は、減衰の大きなX線4−1だけでなく、標準試験片300周辺部を通る減衰の小さなX線4−3も用いて再構成され、このために周辺位置302での分解能や検出能は、中心位置301での分解能や検出能に比べて高くなる。また実際の被検体5は標準試験片300のように円柱形であるとは限らないが、円柱形でない被検体の場合でもその分解能や検出能は、同じ理由により、その被検体における最大X線透過長Lを直径とする標準試験片300の中心位置301における分解能や検出能よりよくなる。
【0023】
以上のことから、直進位置kでの2次元CT画像の保証分解能・検出能は、検出器最小出力判定手段21で求めた第1の最小検出器出力dkminを図3のようなデータ構成の分解能・検出能変換テーブル22に当てはめることで求めることができる。同様に、3次元CT画像の保証分解能・検出能も、検出器最小出力判定手段21で求めた第2の最小検出器出力dminを分解能・検出能変換テーブル22に当てはめることで求めることができる。分解能・検出能変換テーブル22は、以上のような原理に基づいており、検出器最小出力判定手段21から最小値dkminや最小値dminを受け取ると、それを当てはめて保証分解能と保証検出能を導出し、その結果を出力する。なお後述のようにして表示手段4などに表示する保証値には、以上のようにして求めた分解能や検出能の値に余裕度を付加するようにしてもよい。
【0024】
次に部分体積効果評価手段30について具体的に説明する。それにあたってまず部分体積効果について説明する。図1のX線CT装置では被検体5に対して所定の厚み(スライス厚)を有したX線4が照射される。そのため、X線4の扇形平面と平行する端面が被検体5にあると、その端面部位においてスライス厚方向でX線4の一部のみが被検体5の内部を透過し、残りが被検体5周囲の空気層を透過する状態を生じることになる。図5に被検体5の端面部位を撮影する状態を模式化して示し、また図6に端面部位でない部分を撮影する状態を模式化して示す。図5に示す端面部位の撮影では、上述のようにX線4はその一部のみが被検体内部を透過し残りは被検体5周囲の空気層を透過する。このためX線4のスライス厚HはX線4の被検体透過厚Zに一致しない。一方、図6に示す端面部位でない部分の撮影では、X線4はその全てが被検体4の内部を透過する。このためX線4のスライス厚HはX線4の被検体透過厚Zに一致する。部分体積効果は、このようにX線4がそのスライス厚方向で被検体5の端面をかすめることにより生じ、特に3次元CT画像を扱う場合に問題となり、2次元CT画像を扱う場合には問題にならないのが通常である。
【0025】
図7は部分体積効果の説明図である。横軸は直進位置k(図5や図6におけるz方向に相当)を、縦軸はアレイ検出器2のチャンネルi、回転位置jにおける検出器出力dk(i、j)を空気層データA(i)で規格化したdk(i、j)/A(i)を示している。図中では、dk(i、j)/A(i)=1の部分が空気層領域415、dk(i、j)/A(i)=exp(−μL)の部分が被検体領域、そしてそれらの中間部分が端面領域となる。図5からもわかるように、端面領域における実際の検出器出力[dk(i、j)/A(i)]410は式(2)に従う。
【数2】
一方、CT画像は被検体5の減衰係数の2次元表示に相当することから、理想的には、検出器出力検出器出力[dk(i、j)/A(i)]410は、式(3)に示すように、減衰係数としてZ/Hに比例した値、つまりμZ/Hにより与えられるべきである。
【数3】
すなわち、この理想的な検出器出力411と実際の検出器出力410の差が、部分体積効果の原因となっており、実際には、dk(i、j)/A(i)=1/2+(1/2)exp(−μL)となる位置が被検体境界位置412であるのに、CT画像では、dk(i、j)/A(i)=exp(−1/2μL)となる位置をCT画像上の境界位置413と誤認識してしまう。両者の差は、被検体5の減衰係数μと端面における最大X線透過長Lがわかれば容易に計算可能である。
【0026】
部分体積効果評価手段30では、検出器最小出力判定手段21と同様にコンピュータ・プログラムとして構成されている検出器最小出力比判定手段31が検出器出力比最小時の検出器出力を求め、この検出器出力比最小時検出器出力をもとに部分体積効果変換テーブル32から保証部分体積効果を求める。その検出器最小出力比判定手段31においてなされる処理の流を図8に示す。検出器最小出力比判定手段31においては、まず処理201として各X線検出器2−iのそれぞれについて予め測定しておいた空気層データA(i)を読み込む。次いで相隣接する直進位置kとk−1のそれぞれにおける検出器出力dk−1(i、j)とdk(i、j)を検出器出力データメモリから読み込み(処理204)、その両者の比rk(i、j)=dk−1(i、j)/dk(i、j)を求める(処理205)。端面は+Z側にも−Z側にも存在しうるので、rk(i、j)>1の場合にはその逆数をとる(処理206)。以上により一つの直進位置kに関してimax×jmax個の比rk(i、j)が得られるので、その中から最小値rkminを求める(処理207)。以上の処理204〜207は、処理202で設定した最初の直進位置k=1から始めて処理208で直進位置を更新しながら直進数kmaxになるまで繰り返す(処理203)。この繰り返しによりkmax−1個の最小値rkminが得られる。処理209では、このkmax−1個の最小値rkminの中から最小値rminを求める。次いでこのrminに対応する2つの検出器出力dk−1(i、j)/A(i)とdk(i、j)/A(i)のうちの小さい方を出力比最小時の検出器出力drminとして求め(処理210)、それを部分体積効果変換テーブル32へ引き渡す(処理211)。ここで、図7に示すように、出力比最小となるデータ組414は被検体の端面位置に現れる。したがってdrminは、X線がそのスライス厚の方向について全て端面における最大X線透過長(被検体最大端面長)を通過したときの検出器出力に相当する。
【0027】
図9に、部分体積効果変換テーブル32に格納されるデータの一構成例を示す。このデータは部分体積効果曲線420として構成されており、横軸は出力比最小時検出器出力drminで、縦軸は任意の単位で表わされる部分体積効果である。この場合も検出器出力dは上記の式(1)で表される。したがって分解能や検出能の場合と同様に、被検体のサイズや材質が変わると部分体積効果も変わる。そしてこのことも同様に、X線CT装置を使用した診断や検査においてその結果の判定を難しくする一因となっている。
【0028】
図9の部分体積効果曲線420は、分解能や検出能の場合と同様に、図4における円柱形の標準試験片300の中心位置301での端面について前述した式(2)(3)基づいて評価したものである。実際には、周辺位置302での部分体積効果は、中心位置301と比較してその影響が小さくなる。これは、検出能や分解能の場合と同様、中心位置301では標準試験片300の中心を通る減衰の大きなX線4−1や4−2の検出データを用いてCT画像が再構成されるのに対して、周辺位置302では減衰の大きなX線4−1だけでなく、標準試験片300の周辺部を通る減衰の小さなX線4−3も用いてCT画像が再構成されるためである。また実際の被検体は標準試験片300のように円柱形であるとは限らないが、円柱形でない被検体の場合でもその部分体積効果は、同じ理由により、その被検体における最大X線透過長Lを直径とする標準試験片300の中心位置301における部分体積効果より小さくなる。このことから、3次元CT画像の保証部分体積効果は、最小検出器出力比判定手段31で求めた出力比最小時検出器出力drminを部分体積効果変換テーブル32に当てはめることで求めることができる。部分体積効果変換テーブル32は、このような原理に基づいており、最小検出器出力比判定手段31から出力比最小時検出器出力drminを受け取ると、それを当てはめて保証部分体積効果を導出し、その結果を出力する。なお後述のようにして表示手段4などに表示する保証値には、以上のようにして求めた部分体積効果の値に余裕度を付加するようにしてもよい。
【0029】
図10に、図1における表示手段14に表示される画面の一例を示す。表示手段14は、3次元CT画像301と2次元CT画像302を並べて表示するとともに、分解能・検出能評価手段20で得られる保証分解能と保証検出能、それに部分体積効果評価手段30で得られる保証部分体積効果を表示する。また表示手段14は、選択用のスライダ303を備えており、このスライダ303を移動させることで表示したい2次元CT画像を選択できるようになっており、その選択された2次元CT画像についての分解能と検出能が2次元CT画像保証値表示部305に表示される。3次元CT画像保証値表示部304には、保証部分体積効果と3次元CT画像の保証分解能と保証検出能を表示する。3次元CT画像の保証分解能や保証検出能は、全ての2次元CT画像の保証分解能や保証検出能のうちの最も大きな数値に相当する。
【0030】
以上の第1の実施形態では、検出器最小出力判定手段21と分解能・検出能変換テーブル22を含んでなる分解能・検出能評価手段20により保証分解能と検出能を求め、また検出器最小出力比判定手段31と部分体積効果変換テーブル32を含んでなる部分体積効果評価手段30により部分体積効果を求めるようにしていた。第2の実施形態では、このような構成に代えて以下のような構成をとる。分解能・検出能評価手段は、保証分解能と保証検出能の導出に必要な保証分解能・検出能導出用データを入力するための保証分解能・検出能導出用データ入力手段と、この保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力された保証分解能・検出能導出用データから保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす保証分解能・検出能導出手段を含んだ構成とする。この場合の保証分解能・検出能導出用データとしては、被検体の一つの直進位置におけるX線最大透過長L(2次元CT画像の場合)または各直進位置におけるX線最大透過長L(3次元CT画像の場合)と被検体の減衰係数μなどであり、これらのデータを予め被検体について取得しておき、それを保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力する。保証分解能・検出能導出手段は、入力されたこれらのデータに基づいて上記の式(1)を用いることで第1の検出器最小出力dkminや第2の検出器最小出力dminを求め、さらにこれらのdkminやdminから第1の実施形態における分解能・検出能変換テーブル22の検出能曲線400や分解能曲線401を用いるなどして保証分解能や保証検出能を導出する。
【0031】
一方、部分体積効果評価手段は、保証部分体積効果の導出に必要な保証部分体積効果導出用データを入力するための保証部分体積効果導出用データ入力手段と、この保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力された保証部分体積効果導出用データから保証部分体積効果を導出する処理をなす保証部分体積効果導出手段を含んだ構成とする。この場合の保証部分体積効果導出用データとしては、被検体の端面におけるX線最大透過長L、被検体の減衰係数μなどであり、これらのデータを予め被検体について取得しておき、それを保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力する。保証部分体積効果導出手段は、入力されたこれらのデータに基づいて上記の式(1)を用いることで出力比最小時の検出器出力drminを求め、さらにこのdrminから第1の実施形態における部分体積効果変換テーブル32の部分体積効果曲線420を用いるなどして保証分解能や保証検出能を導出する。その他の構成は第1の実施形態の場合と同様であるので上での説明を援用する。
【0032】
以上の実施形態では、分解能・検出能変換テーブル22や部分体積効果変換テーブル32を理論計算式に基づいて作成するようにしていたが、これに代えて図4に示したような標準試験片を用いて分解能・検出能変換テーブル22や部分体積効果変換テーブル32用のデータを実験的に取得するようにすることも可能である。具体的には、材質や大きさの異なる標準試験片を複数用意し、それらの標準試験片について当該X線CT装置で分解能と検出能や部分体積効果を予め評価し、それらをデータベース化して分解能・検出能変換テーブル22や部分体積効果変換テーブル32を作成する。
【0033】
また以上の実施形態では、保証分解能と保証検出能に加えて保証部分体積効果も表示するようにしていたが、保証分解能と保証検出能だけを表示し、あるいは保証部分体積効果だけを表示するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、保証分解能や保証検出能を個々の被検体ごとに求めこれをCT画像と併せて表示できるようにしている。このため本発明によれば、X線CT装置を用いてなす被検体の診断や検査などにおいて、より正確な結果をより容易に導くことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態によるX線CT装置の構成を模式化して示す図である。
【図2】検出器最小出力比判定手段における処理の流を示す図である。
【図3】分解能・検出能変換テーブルに格納されるデータの一構成例を示す図である。
【図4】分解能・検出能変換テーブルの作成に用いる標準試験片の例を示す図である。
【図5】被検体の端面部位を撮影する状態を模式化して示す図である。
【図6】被検体の端面部位でない部分を撮影する状態を模式化して示す図である。
【図7】部分体積効果を説明するための図である。
【図8】検出器最小出力比判定手段における処理の流を示す図である。
【図9】部分体積効果変換テーブルに格納されるデータの一構成例を示す図である。
【図10】図1のX線CT装置における表示手段に表示される画面の一例を示す図である。
【図11】従来のX線CT装置における一般的な構成例を模式化して示す図である。
【符号の説明】
1 X線源
2 アレイ検出器
4 X線
5 被検体
13 CT画像作成手段
20 分解能・検出能評価手段
21 検出器最小出力判定手段
22 分解能・検出能変換テーブル
30 部分体積効果評価手段
31 検出器最小出力比判定手段
32 部分体積効果変換テーブル
Claims (6)
- X線源から照射されて被検体を透過してきたX線をアレイ検出器で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段がCT画像を作成するようになっているX線CT装置において、
前記CT画像における保証分解能と保証検出能を評価する分解能・検出能評価手段を備え、この分解能・検出能評価手段で導出した前記保証分解能と保証検出能を前記CT画像と併せて表示できるようにされていることを特徴とするX線CT装置。 - 前記分解能・検出能評価手段は、前記アレイ検出器における各X線検出器からの検出器出力データより検出器最小出力を求める処理をなす検出器最小出力判定手段と、この検出器最小出力判定手段で求めた前記検出器最小出力から前記保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす分解能・検出能変換テーブルを含んでなる請求項1に記載のX線CT装置。
- 前記分解能・検出能評価手段は、前記保証分解能と保証検出能の導出に必要な保証分解能・検出能導出用データを入力するための保証分解能・検出能導出用データ入力手段と、この保証分解能・検出能導出用データ入力手段で入力された前記保証分解能・検出能導出用データから前記保証分解能と保証検出能を導出する処理をなす保証分解能・検出能導出手段を含んでなる請求項1に記載のX線CT装置。
- X線源から照射されて被検体を透過してきたX線をアレイ検出器で検出し、このアレイ検出器からの検出器出力データを用いてCT画像作成手段がCT画像を作成するようになっており、さらに直進スキャン機能により複数の直進位置のそれぞれで前記被検体を撮影して得られる2次元CT画像を重ねて3次元CT画像を得ることができるようになっているX線CT装置において、
前記3次元CT画像における保証部分体積効果を評価する部分体積効果評価手段を備え、この部分体積効果評価手段で導出した前記保証部分体積効果を前記CT画像と併せて表示できるようにされていることを特徴とするX線CT装置。 - 前記部分体積効果評価手段は、前記アレイ検出器における各X線検出器からの検出器出力データを用いて前記複数の直進位置それぞれにおける検出器出力について隣接する同士の出力比をとる処理、この処理で得られた出力比値の中から最小値を求める処理、およびこの処理で求められた出力比最小値に対応する出力比最小時検出器出力を求める処理の各処理をなす検出器最小出力比判定手段と、この検出器最小出力比判定手段で求めた前記出力比最小時検出器出力から前記保証部分体積効果を導出する処理をなす部分体積効果変換テーブルを含んでなる請求項4に記載のX線CT装置。
- 前記部分体積効果評価手段は、前記保証部分体積効果の導出に必要な保証部分体積効果導出用データを入力するための保証部分体積効果導出用データ入力手段と、この保証部分体積効果導出用データ入力手段で入力された前記保証部分体積効果導出用データから前記保証部分体積効果を導出する処理をなす保証部分体積効果導出手段を含んでなる請求項4に記載のX線CT装置。
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