JP4643751B2 - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents
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Description
第1実施形態は差分処理画像の表示を行うマルチスライスCT透視に関する。
図4は、本実施形態の入力器を示す図である。この入力器は、使用する検出器例と画像束ね、及び差分処理画像を指定するための手段であって、入力器6内に設けられる。尚、入力器6は、ガントリ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャビネット3上のいずれかの箇所に設けられる。
図7はプリコリメータの開口幅を制御する機構を示す図である。
次に、上記の設定に従い、図8(a)に示すように、プリコリメータ22は検出器6列分に相当する開口幅とし、マルチスライスCT透視が開始される。
次に、上記の設定に従い、図8(a)に示すように、プリコリメータ22は検出器6列分に相当する開口幅とし、マルチスライスCT透視が開始される。
本実施形態における「差分処理」とは、再構成ユニット36が再構成した複数断面の画像のうちの少なくとも一枚の画像を特定画像と差分処理して差分画像を生成することである。この場合の「特定画像」とは、再構成ユニット36が画像収集の最初に再構成した同一断面位置の画像である。
表示プロセッサ37はメインコントローラ30からの指示に従って、再構成された3枚の画像をディスプレイ5に表示させる。図8(b)に示すディスプレイ5はこの場合の表示例を示す。
図9は本実施形態のマルチスライスCT透視システムを利用して穿刺を行った場合における第1の表示例を示す図である。この表示例は、被検体に穿刺針を挿入し始めてからこの穿刺針がターゲットに到達するまでの一連の表示例を示しており、術者は画像2に表示されているターゲットに対し、画像2のスライス幅からはみ出さないように穿刺針を挿入する。
図10は本実施形態のマルチスライスCT透視システムを利用して穿刺を行った場合における第2の表示例を示す図である。この表示例は、肋骨等を避けるため被検体に対し斜めに穿刺針を挿入する場合の表示例を示しており、術者は画像3に表示されているターゲットに対し、画像1及び画像2に表示される位置を経て穿刺針を挿入する。
上述した実施形態は、画像収集の最初に再構成された同一断面位置の画像との差分を取るものであったが、直前あるいは所定時間前に再構成された画像との差分を取るようにしても良い。これにより、ぜん動や穿刺針の挿入による臓器の移動等による影響が差分画像に表れてしまうことを防止でき、差分画像が観察しやすくなる。
差分表示を指定した画像について、その差分値が所定の閾値を超えた場合は、図11に示すように、警告を表示(図11の例では「注意」という表示)させても良い。図11(a)は画像3に穿刺針が到達し、画像3の差分値が閾値を超えた結果、画像3の下部にメッセージが表示された場合を示し、図11(b)は画像1に穿刺針が到達し、画像1の差分値が閾値を超えた結果、画像1の下部にメッセージが表示された場合を示している。
第2実施形態は閾値処理画像の表示を行うマルチスライスCT透視に関する。
図12は、本実施形態の入力器を示す図である。この入力器は、使用する検出器例と画像束ね、及び閾値処理画像を指定するための手段であって、入力器6内に設けられる。尚、入力器6は、ガントリ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャビネット3上のいずれかの箇所に設けられる。
本実施形態における「閾値処理」とは、再構成ユニット36が再構成した複数断面の画像のうちの少なくとも一枚の画像の画素の値を所定の閾値と比較し、この閾値を超えた画素のみからなる画像を生成することである。閾値は、被検体と被検体への挿入物(ここでは穿刺針)とを弁別可能とする特定の画素の値(例えばCT値)であり、例えば本実施形態ではCT値500を閾値として設定する。
表示プロセッサ37はメインコントローラ30からの指示に従って、再構成された3枚の画像をディスプレイ5に表示させる。この場合の表示例は第1実施形態の図9と同様であり、画像1及び画像3が閾値処置画像である。閾値処理画像においてはCT値が500以上の部分のみが表示される。このため、CT値が500以上である穿刺針のみが表示されることになる。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に警告表示を行っても良い。
上述した第2実施形態では、画素値が閾値を超えた画素値からなる閾値処理画像を得るものとして説明したが、次のような画像を得るようにしても良い。
上述した実施形態では、複数枚の画像を並べて表示する場合について説明したが、画像の表示方法はこれに限定されない。スライス位置の異なる3枚の画像をそれぞれRGBに対応させて作成するとともに、これらを重畳して1枚の画像として表示してもよい。
画像2:CT値=MIN→MAX:GREEN=0→255
画像3:CT値=MIN→MAX:BLUE=0→255 (式1)
ここで、MINとMAXは表示されるCT値のウインドウ幅に対応しており、観察者が任意に設定可能である。これにより画像は次式(2)の通りとなる。
GREEN=CT値(画像2)
BLUE=CT値(画像3) (式2)
例えば画像1又は3に対応するスライス位置に針がはみ出した場合、穿刺針の色が赤又は青に変化して表示される。すなわち、画像上の色の変化に基づいて穿刺針のはみだしを検知できる。
第3実施形態は、合計3枚のマルチスライスCT透視における関心画像の拡大表示に関する。すなわち、本実施形態のマルチスライスCT透視システムは、再構成ユニットによって再構成された複数断面の画像のうち、少なくとも一枚の画像を他の画像よりも拡大して表示する。ここで、本実施形態のシステムは、断面位置がほぼ中央の画像を拡大表示するが、被検体に挿入された挿入物の位置を検出し、その検出位置に対応する画像を拡大表示する。
図17は、本実施形態の入力器を示す図である。この入力器は、使用する検出器例と画像束ね、及び拡大表示画像を指定するための手段であって、入力器6内に設けられる。尚、入力器6は、ガントリ1、寝台2、又は図1に示したように制御キャビネット3上のいずれかの箇所に設けられる。
図20は、本実施形態のマルチスライスCT透視システムによる画像表示例を示す図である。同図(a)は、入力器6により画像1が操作者により指定され、この画像が画像2及び画像3よりも拡大して表示された場合を示し、同図(b)は同様に画像2が指定され、この画像が画像1及び画像3よりも拡大して表示された場合を示し、同図(c)は同様に画像3が指定され、この画像が画像1及び画像2よりも拡大して表示された場合を示している。
画像の配列方法は、図20(a)(b)(c)に示したもののみに限定されない。例えば、同図(d)(e)(f)に示すように、拡大画像を画面のほぼ中央上半分に表示し、他の画像を画面の下半分にスライス方向に沿って並べて表示させても良い。
上記第3実施形態は、拡大表示する画像を操作者が入力器を用いて指定するものであったが、拡大画像を自動的に選択する、次のような構成としても良い。
第3実施形態は、上述した第1又は第2実施形態と組み合わせて実施可能である。例えば、関心画像を指定して拡大表示させ、他の画像は上述した差分処理又は閾値処理して小さく表示するようにしても良い。例えば、図21(b)において、関心画像を画像2として拡大表示し、画像1及び画像3は差分処理又は閾値処理を行って小さく同図のように小さく表示しても良い。
画像の表示枚数及びそのスライス厚は任意である。例えば中央2列(検出器列3、4)を束ねて1画像とし、前後2列づつ(検出器列1と2と5と6)を加え、合計5枚の透視モードとした場合であっても本発明は実施可能である。この場合の例を図22に示す。
上述した実施形態では、全ての画像を一つのディスプレイに表示することとして説明したが、画像の表示方法はこれに限定されない。例えば複数の画像を1枚づつ別のディスプレイに表示するようにしてもよい。これにより個々の画像を大きく表示できるというメリットが得られる。
上述した実施形態では、第3世代CT(X線発生源と検出器が同期して被検体の周囲を回転する)として示したが、この限りではない。本発明は第4世代CT(検出器が円筒状に配列されており、X線発生源が回転する)にも適用可能であるし、第5世代CT(電子ビームをリング又は円筒状に配列した固定されたターゲットに当てX線を発生させ、固定された検出器でそれを受ける)に対しても適用可能である。
上述した実施形態では、6列の検出器例を有するCTとしたが、検出器の列数はこれに限定されない。例えば50列のマルチスライス検出器を有する場合においても適用可能であるし、イメージインテンシファイアを代表とするような面検出器であっても構わない。
一部の画像の再構成条件のみ優れた又は異なる再構成条件としてもいい。例えば、図20又は図21における関心画像のように、拡大表示される画像のみ再構成マトリックスを512×512とし、他の画像の再構成マトリクスを256×256とすることで画像間で再構成条件を変えるようにしても良い。また、画像の更新間隔を関心画像以外は遅くして、敢えて時間分解能を下げても良い。これにより、指定された以外の画像は再構成条件が緩和され、再構成ユニット36の計算パワーを小さく抑えることができる。したがって、再構成装置のコストを抑えることができる。
本発明は特定の画像再構成方法に依存しない。例えば、回転軸方向へのビームの角度(コーン角度)を考慮しない通常のフィルターバックプロジェクションを行う再構成方法を適用しても良いし、Feldkampらの提案したように、回転軸方向へのビームの角度を考慮して、収集したデータをその収集経路に応じてバックプロジェクションして再構成されるような再構成方法を適用しても良い。このFeldkamp再構成を行う場合には、上述した補正ユニットによって各列の収集データが束ねられるのではなく、再構成時に指定されたスライス厚の画像を再構成することになる。この再構成法によれば、検出器列がより多い場合における再構成画像の画質を向上させることができる。
上述した実施形態では、データを束ねるユニットは補正ユニット34であるとして説明を行ったが、データを束ねるユニットはこの補正ユニット34のみに限定されない。例えば、データ収集装置(DAS)24が行ってもいいし、再構成ユニット36が画像を再構成をする以前に行ってもいいし、再構成ユニット36が個々の画像を再構成した後に画像束ねが行なわれても良い。これらの変形を行ったとしても、装置としては同様の効果が得られる。
2…寝台
2a…天板
3…制御キャビネット
5、7…ディスプレイ
6…入力器
Claims (4)
- X線を発生するX線発生手段と、
前記X線発生手段から発生し且つ被検体を透過した透過X線を検出する検出手段と、
前記検出手段からの検出信号に基づき、1スキャンに要する時間よりも短い時間で複数断面の画像を再構成する再構成手段と、
前記再構成手段が再構成した複数断面の画像のうち、断面位置が両端又は両端付近の画像の画素の値を所定の閾値と比較し、当該閾値を超えた画素の値からなる閾値画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理手段により得られた閾値画像と前記再構成手段により再構成された複数断面の画像のうちの前記閾値処理されていない他の画像とを並べて表示する表示手段と、を具備し、
前記閾値は前記被検体と当該被検体への挿入物と弁別可能とする画素の値であることを特徴とすることを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。 - 前記表示手段は、前記閾値画像が他の画像と区別可能となるように色付けすることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
- 前記閾値処理手段による閾値処理における前記閾値の超過を操作者に警告する警告手段をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
- 前記警告手段は、閾値処理対象の画像毎に異なる警告を行うことを特徴とする請求項3に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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