JP2000151051A - 配線基板とその製造方法 - Google Patents

配線基板とその製造方法

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JP2000151051A JP11162786A JP16278699A JP2000151051A JP 2000151051 A JP2000151051 A JP 2000151051A JP 11162786 A JP11162786 A JP 11162786A JP 16278699 A JP16278699 A JP 16278699A JP 2000151051 A JP2000151051 A JP 2000151051A
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  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
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  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベース基板の少なくとも一面に微細な配線を
形成し、且つ、電気的接続に信頼性の高い充填タイプの
スルホールを設けた配線基板で、更に、電気的な特性の
面で信頼性できる、配線基板を提供する。 【解決手段】 所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通
孔の少なくとも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性
の電着樹脂層を設けたシート状の金属材料をベース基板
とし、該ベース基板の貫通孔に導電性物質を充填形成し
て、充填タイプのスルホールを設け、且つ、該ベース基
板の片面ないし両面に、配線部を1層ないし複数層形成
した配線基板であって、使用する際に、ベース基板のシ
ート状の金属材料部分をグランド基板として使用するこ
とができるように、配線の一部を、その表面部に電着樹
脂層を設けていない金属材料の貫通孔部に設けられた充
填タイプのスルホールを介して金属材料に接続してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板とその製
造方法に関するもので、特に、高信頼性を有す充填タイ
プのスルーホールを形成した配線基板と、その製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置は、電子機器の高性能
化と軽薄短小の傾向からLSI、ASICに代表される
ように、ますます高集横化、高性能化の一途をたどって
きている。これに伴い、信号の高速処埋には,パッケー
ジ内部のスイッチングノイズが無視できない状況になっ
てきて、特に、ICの同時スイッチングノイズにはパッ
ケージ内部配線の実効インダクタンスが大きく影響を与
える為、主に、電源やグランドの本数を増やしてこれに
対応してきた。この結果、半導体装置の高集積化、高機
能化は外部端子総数の増加を招き、半導体装置の多端子
化が求められるようになってきた。多端子IC、特にゲ
ートアレイやスタンダードセルに代表されるASICあ
るいは、マイコン、DSP(Digital Sign
al Processor)等をコストパフオーマンス
高くユーザに提供するパッケージとしてリードフレーム
を用いたプラステイックQFP(Quad Flat
Package)が主流となり、現在では300ピンを
超えるものまで実用化に至っている。QFPは、ダイパ
ッド上に半導体素子を搭載し、銀めっき等の表面処理が
なされたインナーリード先端部と半導体素子の端子とを
ワイヤにて結線し、封止樹脂で封止を行い、この後、ダ
ムバー部をカットし、アウターリードを設けた構造で多
端子化に対応できるものとして開発されてきた。ここで
用いる単層リードフレームは、通常、42合金(42%
ニッケルー鉄合金)あるいは銅合金などの電気伝導率が
高く、且つ機械的強度が大きい金属材を素材とし、フオ
トエッチング法かあるいはスタンピング法により、外形
加工されていた。
【0003】しかし、半導体素子の信号処理の高速化、
高機能化は、更に多くの端子数を必要とするようになっ
てきた。QFPでは外部端子ピッチを狭めることによ
り、パッケージサイズを大きくすることなく多端子化に
対応してきたが、外部端子の狭ピッチ化に伴い、外部端
子自体の幅が細くなり、外部端子の強度が低下するた
め、フオーミング等の後工程におけるアウターリードの
スキュ一対応やコプラナリティー(平坦性)維持が難し
くなり、実装に際しては、パッケージ搭載精度維持が難
しくなるという問題を抱えていた。このようなQFPの
実装面での間題に対応するため、BGA(Ball G
rig Array)と呼ぱれるプラスッテイックパッ
ケージが開発されてきた。このBGAは、通常、両面基
板の片面に半導体素子を搭載し、もう一方の面に球状の
半田ボールを通じて半導体素子と外部端子(半田ボー
ル)との導通をとったもので、実装性の対応を図ったパ
ッケージである。BGAはパッケージの4辺に外部端子
を設けたQFPに比べ、同じ外部端子数でも外部端子間
隔(ピッチ)を大きくとれるという利点があり、半導体
実装工程を難しくすることなく、入出力端子の増加に対
応できた。このBGAはBTレジン(ビスマレイド樹
脂)を代表とする耐熟性を有する平板(樹脂板)の基材
の片面に半導体素子を塔載するダイパッドと半導体素子
からボンディングワイヤにより電気的に接続されるボン
ディングパッドを持ち、もう一方の面に、外部回路と半
導体装置との電気的、物理的接続を行う格子状あるいは
千鳥状に二次元的に配列された半田ボールにより形成し
た外部接続端子をもち、外部接続端子とボンディングパ
ッドの間を配線とスルーホール、配線により電気的に接
続している構造である。
【0004】しかしながら、このBGAは、めっき形成
したスルホールを介して、半導体素子とボンディングワ
イヤで結線を行う配線と、半導体装置化した後にプリン
ト基板に実装するための外部接続端子部(単に外部端子
部とも言う)とを、電気的に接続した複雑な構造で、樹
脂の熱膨張の影響により、スルホール部に断線を生じる
等信頼性の面で問題があり、且つ作製上の面でも問題が
多かった。
【0005】この為、作製プロセスの簡略化、信頼性の
向上をはかり、従来のリードフレームの作製と同様、金
属薄板をエッチング加工等により所定の形状加工し、こ
れ(リードフレームとも言う)をコア材として、配線を
形成したBGAタイプの半導体装置も種々提案されてい
る。このタイプのものは、基本的に、金属薄板の板厚に
加工精度、配線の微細化が制限される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ビスマ
レイド樹脂を用いたBGAは、多端子化には有利である
ものの、信頼性の面、作製上の面で問題が多く、また金
属薄板をエッチング加工等により所定の形状加工したも
の(リードフレーム)をコア材として配線を形成したB
GAタイプ(エリアアレイタイプとも言う)のものは、
近年の更なる多端子化には対応できないという問題があ
る。本発明は、これらの問題に対応するもので、ベース
基板の少なくとも一面に微細な配線を形成し、且つ、電
気的接続に信頼性の高い充填タイプのスルホールを設け
た配線基板を提供しようとするものである。更には、電
気的な特性の面で信頼性できる、配線基板を提供しよう
とするものである。具体的には、所定の位置に複数の貫
通孔を設け、貫通孔の少なくとも1つの表面部を除き、
表面に接着絶縁性の電着樹脂層を設けたシート状の金属
材料をベース基板とし、該ベース基板の貫通孔に導電性
物質を充填形成して、充填タイプのスルホールを設け、
且つ、該ベース基板の片面ないし両面に、配線部を1層
ないし複数層形成した配線基板であって、使用する際
に、ベース基板のシート状の金属材料部分をグランド基
板として使用することができるように、配線の一部を、
金属材料に接続している配線基板を提供しようとするも
のである。同時に、そのような配線基板の製造方法を提
供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、所
定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通孔の少なくとも1
つの表面部を除き、表面に接着絶縁性の電着樹脂層を設
けたシート状の金属材料をベース基板とし、該ベース基
板の貫通孔に導電性物質を充填形成して、充填タイプの
スルホールを設け、且つ、該ベース基板の片面ないし両
面に、配線部を1層ないし複数層形成した配線基板であ
って、使用する際に、ベース基板のシート状の金属材料
部分をグランド基板として使用することができるよう
に、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層を設けてい
ない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タイプのスル
ホールを介して金属材料に接続していることを特徴とも
のである。そして、上記において、ベース基板の第1の
面に配線を設け、第1の面に対向する第2の面には、外
部回路と接続するための外部端子部を設けたエリアアレ
イタイプの半導体装置用の配線基板であって、充填タイ
プのスルホールの第2の面側の部分を、あるいは、該部
分に一体的に連結した導電性層を盛り上げて設けてこれ
を外部端子部としていることを特徴とするものである。
そしてまた、上記において、外部端子部の最表面に、半
田層ないし金層を設けていることを特徴とするものであ
る。また、上記において、ベース基板の貫通孔に充填形
成される導電性物質が、銅であることを特徴とするもの
である。また、上記において、配線は、銅層を主材質と
し、少なくとも、配線の表面に金層を積層して設けたこ
とを特徴とするものである。また、上記において、電着
樹脂層が、ポリイミド樹脂であることを特徴とするもの
である。また、上記において、金属材料がニッケルであ
ることを特徴とするものである。
【0008】本発明の配線基板の製造方法は、所定の位
置に複数の貫通孔を設け、貫通孔の少なくとも1つの表
面部を除き、表面に接着絶縁性の電着樹脂層を設けたシ
ート状の金属材料をベース基板とし、該ベース基板の貫
通孔に導電性物質を充填形成して、充填タイプのスルホ
ールを設け、且つ、該ベース基板の片面ないし両面に、
配線部を1層ないし複数層形成した配線基板で、使用す
る際に、ベース基板のシート状の金属材料部分をグラン
ド基板として使用することができるように、配線の一部
を、その表面部に電着樹脂層を設けていない金属材料の
貫通孔部に設けられた充填タイプのスルホールを介して
金属材料に接続している配線基板の製造方法であって、
少なくとも順に、(A)所定の貫通孔部の表面のみマス
キングしながら、充填タイプのスルホール形成用の貫通
孔を所定の位置に設けたシート状の金属材料の表面に、
電着により絶縁性の電着樹脂層を形成して、ベース基板
を作製するベース基板作製工程と、(B)少なくとも一
面が導電性である基材の導電性面に、充填タイプのスル
ホールと接続し、且つ充填タイプのスルホール形成領域
を覆うための端子部を含む配線部を選択めっきによりめ
っき形成した転写版と、前記電着樹脂層を形成したベー
ス基板とを、転写版の配線部側をベース基板の第1の面
側にして、位置合わせして、密着させる工程と、(C)
転写版の配線部側をベース基板の第1の面側に密着させ
た状態のまま、第2の面側から露出した、配線部の端子
部に導電性層を電解めっきによりめっき形成して、ベー
ス基板の貫通孔部を、第2の面に達するように埋めて、
充填タイプのスルホールを形成するめっき工程と、
(D)配線部のみをベース基板に残した状態で、転写版
を剥離する転写版剥離工程とを有すること、あるいはま
た、少なくとも順に、(E)充填タイプのスルホール形
成用の貫通孔を所定の位置に設けたシート状の金属材料
の表面に、電着により絶縁性の電着樹脂層を形成して、
ベース基板を作製するベース基板作製工程と、(F)少
なくとも一面が導電性である基材の導電性面に、充填タ
イプのスルホールと接続し、且つ充填タイプのスルホー
ル形成領域を覆うための端子部を含む配線部を選択めっ
きによりめっき形成した転写版と、前記電着樹脂層を形
成したベース基板とを、転写版の配線部側をベース基板
の第1の面側にして、位置合わせして、密着させる工程
と、(G)転写版の配線部側をベース基板の第1の面側
に密着させた状態のまま、少なくとも、電着樹脂層に覆
われている所望の貫通孔の面の一部分を、あるいは所望
の貫通孔周辺の一部分を露出させた後、第2の面側から
露出した、配線部の端子部に導電性層を電解めっきによ
りめっき形成して、ベース基板の貫通孔部を、第2の面
に達するように埋めて、充填タイプのスルホールを形成
するめっき工程と、(H)配線部のみをベース基板に残
した状態で、転写版を剥離する転写版剥離工程とを有す
ることを特徴とするものである。そして、上記におい
て、転写版剥離工程の後に、ベース基板の第1の面側お
よびまたは第2の面側に、別の転写版を用いて配線層を
転写形成する工程を有することを特徴とするものであ
る。そしてまた、上記における転写版の配線部は、導電
性である基材の導電性面側から順に、金、ニッケル、
銅、ニッケルの4層、あるいは、金、ニッケル、銅の3
層をめっき形成したものであることを特徴とするもので
ある。あるいはまた、上記おける転写版の配線部は、導
電性である基材の導電性面側から順に、錫、銅の2層を
めっき形成したものであることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明の配線基板の製造方法は、所
定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通孔の少なくとも1
つの表面部を除き、表面に接着絶縁性の電着樹脂層を設
けたシート状の金属材料をベース基板とし、該ベース基
板の貫通孔に導電性物質を充填形成して、充填タイプの
スルホールを設け、且つ、該ベース基板の片面ないし両
面に、配線部を1層ないし複数層形成した配線基板で、
使用する際に、ベース基板のシート状の金属材料部分を
グランド基板として使用することができるように、配線
の一部を、その表面部に電着樹脂層を設けていない金属
材料の貫通孔部に設けられた充填タイプのスルホールを
介して金属材料に接続している配線基板の製造方法であ
って、少なくとも順に、(a)所定の貫通孔部の表面の
みマスキングしながら、充填タイプのスルホール形成用
の貫通孔を所定の位置に設けたシート状の金属材料の表
面に、電着により絶縁性の電着樹脂層を形成して、ベー
ス基板を作製するベース基板作製工程と、(b)ベース
基板の第1の面側に銅箔をラミネートするラミネート工
程と、(c)ベース基板の第1の面と対向する第2の面
側から露出した、銅箔部に導電性層を電解めっきにより
めっき形成して、ベース基板の貫通孔部を、第2の面に
達するように埋めて、充填タイプのスルホールを形成す
るめっき工程と、(d)ベース基板の第1の面側にラミ
ネートされた銅箔の表面に作製する配線部の形状に合わ
せてレジストを製版し、レジストを耐エッチング性マス
クとしてエッチングし、更にレジストのみを剥離して配
線部を形成する配線部形成工程とを有すること、あるい
はまた、少なくとも順に、(e)充填タイプのスルホー
ル形成用の貫通孔を所定の位置に設けたシート状の金属
材料の表面に、電着により絶縁性の電着樹脂層を形成し
て、ベース基板を作製するベース基板作製工程と、
(f)ベース基板の第1の面側に銅箔をラミネートする
ラミネート工程と、(g)転写版の配線部側をベース基
板の第1の面側に密着させた状態のまま、少なくとも、
電着樹脂層に覆われている所望の貫通孔の面の一部分
を、あるいは所望の貫通孔周辺の一部分を露出させた
後、ベース基板の第1の面と対向する第2の面側から露
出した、銅箔部に導電性層を電解めっきによりめっき形
成して、ベース基板の貫通孔部を、第2の面に達するよ
うに埋めて、充填タイプのスルホールを形成するめっき
工程と、(h)ベース基板の第1の面側にラミネートさ
れた銅箔の表面に作製する配線部の形状に合わせてレジ
ストを製版し、レジストを耐エッチング性マスクとして
エッチングし、更にレジストのみを剥離して配線部を形
成する配線部形成工程とを有することを特徴とするもの
である。そして、上記において、配線部形成工程の後
に、ベース基板の第1の面側およびまたは第2の面側
に、転写版を用いて配線層を転写形成する工程を有する
ことを特徴とするものである。
【0010】そして、上記のめっき工程において、ベー
ス基板の第2の面の貫通孔領域周辺にまで達し、盛り上
がる様に導電性層を電解めっきを行い、貫通孔部に充填
タイプのスルホールを形成するとともに、該充填タイプ
のスルホールに一体的に連結した外部端子部を形成する
ことを特徴とするものである。
【0011】そしてまた、上記において、めっき形成さ
れた外部端子部上に半田めっきないし金めっきを施すこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、上記における貫通孔を所定の位置に
設けたシート状の金属材料の形成は、少なくとも一面が
導電性である基材の、導電性面に、貫通孔を形成する領
域のみにレジストを設け、該導電性面のレジストに覆わ
れていない領域に導電性層をめっき形成した後、めっき
形成された導電性層を前記基材から剥離して形成するも
のであることを特徴とするものである。
【0013】また、上記における貫通孔を所定の位置に
設けたシート状の金属材料の形成は、少なくとも一面が
導電性である基材の、導電性面に、貫通孔を形成する領
域のみにレジストを設け、該導電性面のレジストに覆わ
れていない領域に導電性層をめっき形成した後、めっき
形成された導電性層を前記基材から剥離して形成するも
のであることを特徴とするものである。あるいはまた、
上記における貫通孔を所定の位置に設けたシート状の金
属材料の形成は、所定の厚さの金属シートを素材として
用い、形成する貫通孔部に対応する形状にレジストを該
金属シート面に製版して、レジストを耐エッチング性マ
スクとして金属シートをエッチングして形成するもので
あることを特徴とするものである。あるいはまた、上記
における貫通孔を所定の位置に設けたシート状の金属材
料の形成は、所定の厚さの金属シートを素材として用
い、打抜きにより貫通孔を設けて形成するものであるこ
とを特徴とするものである。
【0014】尚、ここでは、シート状の金属材料の貫通
孔の大きさについては、シート状の金属材料の表面に、
電着により絶縁性の電着樹脂層を形成して、ベース基板
を作製する際に、貫通孔が埋まることがない十分な大き
さを前提としている。しかし、仮に何らかの原因によ
り、幾つかの貫通孔が電着樹脂層で埋まってしまった場
合には、その部分については、レーザ照射等により電着
樹脂層を除去しても良い。
【0015】
【作用】本発明の配線基板は、このような構成にするこ
とにより、ベース基板の少なくとも一面に微細な配線を
形成し、且つ、電気的接続に対して信頼性の高い充填タ
イプのスルホールを設け、且つ電気的な特性の面で信頼
できる配線基板の提供を可能としている。具体的には、
所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通孔の少なくとも
1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性の電着樹脂層を
設けたシート状の金属材料をベース基板とし、該ベース
基板の貫通孔に導電性物質を充填形成して、充填タイプ
のスルホールを設け、且つ、該ベース基板の片面ないし
両面に、配線部を1層ないし複数層形成した配線基板で
あって、使用する際に、ベース基板のシート状の金属材
料部分をグランド基板として使用することができるよう
に、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層を設けてい
ない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タイプのスル
ホールを介して金属材料に接続していることによりこれ
を達成している。即ち、信頼性の高い充填タイプのスル
ホールを形成した構造で、ベース基板の表裏の電気的接
続を信頼できるものとしている。そして、使用する際
に、ベース基板のシート状の金属材料部分をグランド基
板として使用することができるように、配線の一部を、
その表面部に電着樹脂層を設けていない金属材料の貫通
孔部に設けられた充填タイプのスルホールを介して金属
材料に接続していることにより、ベース基板のシート状
の金属材料部分をグランド基板として使用することによ
り、電気的な特性を良くでき、また、配線部を選択めっ
き形成により作製した転写版より、転写形成することも
できる構造で、配線の微細化にも対応できる。
【0016】更に具体的には、充填タイプのスルホール
の第2の面側の部分を、あるいは、該部分に一体的に連
結した導電性層を盛り上げて設けてこれを外部端子部と
した、ベース基板の第1面に配線を設け、第1の面に対
向する第2の面には、外部回路と接続するための外部端
子部を設けたエリアアレイタイプの半導体素子搭載用の
配線基板とする場合には、特に有効で、第1の面の配線
と第2の面側の外部端子部との電気接続を確実にでき、
配線部の引き回し距離を短くでき、且つ、ベース基板の
シート状の金属材料部分をグランド基板として使用する
ことにより、電気的な特性の面で優れたものとできる。
更に、選択めっきにより形成された配線とすることによ
り、半導体素子の多端子化にも対応できるものとしてい
る。即ち、BTレジン(ビスマレイド樹脂)基板を用い
たBGA(Ball Grid Array)用の基板
のように、コア基板の一面に半導体素子を搭載し、他の
面には外部端子部を設け、コア部に設けられた充填タイ
プのスルホールを介して両面を電気的に接続するタイプ
のエリアアレイタイプの半導体素子搭載用の配線基板
で、近年の更なる多端子化にも対応できる微細配線、多
層配線を有し、且つ、コア部に設ける表裏の電気的接続
を高い信頼性を有する充填タイプのスルホールとするこ
とができる配線基板の提供を可能としている。結局、ベ
ース基板の第1面に配線を設け、第1の面に対向する第
2の面には、外部回路と接続するための外部端子部を設
けたエリアアレイタイプの半導体素子搭載用の配線基板
で、近年の半導体素子の多端子化、信号の高速化に対応
できる配線基板の提供を可能としている。
【0017】尚、プリント基板への実装のため外部端子
部の最表面に、半田層ないし金層を設けておくことが好
ましい。また、ベース基板の貫通孔に充填形成される導
電性物質としては、導電性、処理性、経済的な面から銅
が好ましい。また、配線としては、導電性、処理性、経
済的な面から銅を主材質とすることが好ましく、半導体
素子との電気的接続の点から、および化学的な安定性の
面から配線の表面の一部ないし全部に金層を設けておく
ことが好ましい。また、電着樹脂層としては、接着絶縁
性を有するもので、強度、化学的安定性の面からポリイ
ミド樹脂を好ましい例として挙げることができる。ま
た、金属材料としては、導電性、処理性、経済的な面か
ら、銅ニッケル、42合金等が好ましいが、特に、ニッ
ケルであることにより、電気絶縁信頼性の面で有利であ
る。
【0018】また、ベース基板の両面を充填タイプのス
ルホールで電気的に接続し、且つ、ベース基板の少なく
とも一面に微細な配線を多層に形成した多層配線基板の
提供を可能としている。尚、本発明の配線基板をCSP
(Chip Size Package)タイプの配線
基板や、MCM(Multi Chip Modul
e)配線基板にも適用できることは言うまでもない。
【0019】本発明の配線基板の製造方法は、このよう
な構成にすることにより、比較的、簡単に、本発明の配
線基板の作製を可能とするものである。特に、ベース基
板の第1面側に転写版にめっき形成した配線部を、電着
樹脂層を介して転写形成する場合、配線部の微細化を可
能としている。また、ベース基板の第1面側に、電着樹
脂層を介しラミネート銅箔をエッチングして配線部を形
成する場合には、該配線部の形成をより簡単なものとで
きる。ベース基板の第1面側に配線部を転写により形成
した後、あるいはエッチングにより形成した後、ベース
基板の第1の面側およびまたは第2の面側に、更に転写
版を用いて配線層を転写形成する工程を有することによ
り、微細な配線を多層に設けることを可能としている。
【0020】電着樹脂層は、接着絶縁性を有し、電気的
絶縁性、強度の点で優れたものが好ましいが、特に限定
はされない。例えば、カルボキシル基を有する溶剤可溶
性ポリイミド、溶剤、中和剤を含むポリイミド電着液を
用いて電着形成されたものが挙げられる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を挙げて、図
に基づいて説明する。図1(a)は本発明の配線基板の
実施の形態の第1の例の一部断面図で、図1(b)その
配線部を説明するための図で、図1(c)は配線の層構
成を説明するための断面図で、図2は本発明の配線基板
の実施の形態の第2の例の一部断面図で、図3は本発明
の配線基板の実施の形態の第3の例の一部断面図で、図
4は本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第1の
例の工程図で、図5は本発明の配線基板の製造方法の実
施の形態の第2の例の工程図で、図6は本発明の配線基
板の製造方法の実施の形態の第4の例の工程図で、図7
は本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第4の例
の工程の一部を示した図である。尚、図1(c)は図1
(a)のA1−A2における断面図を示し、図1(b)
の点線領域は充填タイプのスルホール領域を示す。図1
〜図5ともに、説明を分かり易くするために、特徴部の
一部断面を示したものである。図1〜図5中、110は
ベース基板、110Aは第1の面、110Bは第2の
面、110Mは金属材料、115、115Mは貫通孔
部、120は電着樹脂層、130は転写版、131は導
電性基板、133は配線部(めっき導電性層)、133
Aは端子部、133Bはリード、133Cは接続端子
部、141、143はニッケル層、142は銅層、14
4は金層、150、150Aは充填タイプのスルホー
ル、155、155Aは外部端子部、160は下地めっ
き層、165はハンダめっき層、165Aは金めっき
層、170は配線部(めっき導電性層)、175は絶縁
性接着剤層、190は導電性ペースト、210は導電性
基板、220はレジスト、230はマスキング材、24
0は銅箔、250はレジスト、400は転写版、410
は導電性基板、420はレジスト、430導電性層であ
る。
【0022】はじめに、本発明の配線基板の実施の形態
の例を挙げる。先ず、第1の例を図1に基づいて説明す
る。第1の例は、ベース基板110の第1の面110A
に配線133を設け、第1の面110Aに対向する第2
の面110Bには、外部回路と接続するための外部端子
部155、155Aを設けたエリアアレイタイプの半導
体素子搭載用の配線基板で、第1の面110A側に半導
体素子(図示していない)を搭載するものである。そし
て、所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通孔の少なく
とも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性の電着樹脂
層120を設けたシート状の金属材料110Mをベース
基板110とし、該ベース基板110の貫通孔に導電性
物質を充填形成して、充填タイプのスルホール150、
150Aを設けた配線基板で、使用する際に、ベース基
板110のシート状の金属材料110M部分をグランド
基板として使用することができるように、配線133─
─部を、その表面部に電着樹脂層を設けていない金属材
料の貫通孔部に設けられた充填タイプのスルホール15
0Aを介して金属材料に接続している。そしてまた、第
1の例の配線基板は、充填タイプのスルホール150、
150Aの第2の面側の部分に一体的に連結した導電性
層を盛り上げて設け、これを外部端子部155としてい
る。外部端子部155は、二次元的に配列(エリアアレ
イとも言う)されている。尚、ここでは、充填タイプの
スルホールのうち金属材料110Mの貫通孔の表面に電
着樹脂層120を設け、金属材料110Mと電気的に接
続していないものを150とし、金属材料110Mの貫
通孔の表面に電着樹脂層120を設けずに金属材料11
0Mと電気的に接続しているものを150Aとしてい
る。そして、充填タイプのスルホール150、150A
に一体的に設けられた外部端子部をそれぞれ、155、
155Aとしている。
【0023】配線部133は、めっき形成された転写版
から転写形成されたもの、あるいは、銅箔をエッチング
形成したもので、配線の微細化が可能で、半導体素子の
多端子化に対応できる。配線部133が、めっき形成さ
れた転写版から転写形成されたもの場合、図1(c)に
示すように、配線133の層構成の1例としては、銅層
142を配線133の主材質とし、電着樹脂層120側
から順にニッケル層141、銅層142、ニッケル層1
43、金層144を積層した構成が挙げられる。この場
合、ニッケル層141は、マイグレーション防止及び配
線密着性を上げるための層で、144は半導体素子の端
子(パッド)と直接ないしワイヤを介してと接続する
際、接続を容易とするためのもので、ニッケル層143
は金層144の下引き層である。ニッケル層141、銅
層142、ニッケル層143、金層144の各層厚さは
それぞれ、1μm、5〜10μm、1μm、0.5μm
程度である。尚、配線133の層構成は、必ずしもこれ
に限定はされない。また、配線133の表面、全体に金
層を設けた場合には、化学的に安定した構成となり、好
ましい。配線133の別の層構成としては、例えば、銅
層を配線133の主材質とし、電着樹脂層120側から
順に銅層、ニッケル層、金層を設けた構成や、銅を主材
質とし、電着樹脂層120側から順に銅層、錫層を設け
た構成が挙げられる。また、場合によっては、配線13
3を銅単層として配線基板を作製する場合もある。
【0024】金属材料110Mとしては、硬さ、加工性
等の性質が要求され、材質としてはニッケルが挙げられ
るが、他の材質、銅、42合金等も使用できる。
【0025】充填タイプのスルホール150、150A
は、ベース基板110の貫通孔部を埋めるように、導電
性物質によりめっき形成されており、配線133の端子
部133Aに直接めっき接続している。また、充填タイ
プのスルホール150、150Aと一体的に連結して、
外部端子部155、155Aが第2面110Bの貫通孔
領域周辺にまで達し、盛り上がる様に導電性層によりめ
っき形成されている。貫通孔を埋める導電性物質、外部
端子部155の導電性層としては、銅めっきが挙げられ
るが、これに限定はされない。
【0026】外部端子部155、155Aの表面には、
実装用のめっきを施しておくが、外部端子部155が銅
めっきの場合は、通常、ニッケル(Ni)めっきからな
る下地めっき層160、ハンダめっき層165を設けて
いる。また、異方性導電性層を用いて実装する場合に
は、これに限定されない。例えば、外部端子部155、
155Aが銅めっきの場合は、ニッケルめっきからなる
下地めっき層160上に金めっき層を施し、これを最表
面層としておく。
【0027】電着樹脂層120は、常温、加熱により接
着絶縁性を示すもので、電気的絶縁性、強度等に優れる
ものが好ましく、特に限定はされないが、ポリイミド樹
脂層が挙げられる。電着樹脂層120は、シート状の金
属材料110Mの表面を覆い、金属材料110Mととも
にベース基板110を形成しており、配線部133は、
この電着樹脂層120にて金属材料110Mに接着保持
されている。
【0028】図1(b)に示すように、各配線部133
の充填タイプのスルホール150あるいは150Aと接
続する端子部133Aは、リード133Bに接続し、更
にリード133Bの端子部133Aとは反対側の延長部
に半導体素子の端子(パッド)と直接ないしワイヤを介
して接続する接続端子部133Cを有する。本例では端
子部133Aは、充填タイプのスルホール150あるい
は150Aの形成領域全体(図1(b)の点線円領域
内)を覆うように設けられているが、必ずしも全体を覆
う必要はない。このことは、配線部133(端子部13
3Aを含む)の形成する際に、形成精度をそれほど必要
しないことを意味する。尚、図1(b)は、配線形状の
1例で、配線の形状は使用目的にあわせてとる。
【0029】また、本例の配線基板は、半導体素子の端
子(パッド)と接続端子部133Cとを直接接続(フリ
ップチップ方式等)させる場合には、配線基板のサイズ
をほぼチップサイズとするCSP用の配線基板とするこ
ともできる。
【0030】次いで、第2の例を図2に基づいて説明す
る。図2に示す第2の例の配線基板は、第1の例におい
て、外部端子部155、155Aをベース基板110の
第2面側にほぼ揃えたものである。第1の例と同様、外
部端子部155、155Aの表面には、実装用のめっき
を施しておくが、外部端子部155が銅めっきの場合
は、ニッケル(Ni)めっきからなる下地めっき層16
0、ハンダめっき層165を最表面層とするか、あるい
は、図2のように、ニッケルめっきからなる下地めっき
層160上に金めっき層165Aを施し、これを最表面
層としておく。
【0031】次いで、第3の例を図3に基づいて説明す
る。第3の例も、第1の例と同様、ベース基板110の
第1の面110Aに配線133を設け、第1の面に対向
する第2の面には、外部回路と接続するための外部端子
部155、155Aを設けたエリアアレイタイプの半導
体素子搭載用の配線基板で、第1の面110A側に半導
体素子(図示していない)を搭載するものである。そし
て、所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通孔の少なく
とも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性の電着樹脂
層120を設けたシート状の金属材料110Mをベース
基板110とし、該ベース基板110の貫通孔に導電性
物質を充填形成して、充填タイプの充填タイプのスルホ
ール150、150Aを設けた配線基板で、使用する際
に、ベース基板110のシート状の金属材料110M部
分をグランド基板として使用することができるように、
配線133の一部を、その表面部に電着樹脂層120を
設けていない金属材料110Mの貫通孔部に設けられた
充填タイプのスルホール150Aを介して金属材料11
0Mに接続している。第3の例は、第1の例のように、
充填タイプのスルホール150、150Aの第2の面1
10B側の部分に一体的に連結した導電性層を盛り上げ
て、これを外部端子部155としたものでなく、第2の
面110B側にも配線170を設けたもので、充填タイ
プのスルホール150、150Aを形成する導電性物質
を、第2の面110Bにほぼ沿うように設け、且つ、第
2の面110Bに配線層170を絶縁性樹脂層175を
介して形成し、充填タイプのスルホール150、150
Aと該配線層170とを導電性ペースト190により電
気的に接続している。
【0032】配線部133は、第1の例のようにめっき
形成されたもの、あるいは、ベース基板110の第1の
面110Aにラミネートした銅箔をエッチングして形成
したものである。充填タイプのスルホール150、15
0Aは、この配線133の端子部133Aにめっき形成
されたものである。配線部133の形状は、少なくとも
図1(b)に示す端子部133Aと、リード133Bと
を備えたもので、その使用目的に応じてた形状をとる。
配線部170は、ベース基板110の第2の面110B
側に、第1の例の配線と同様、選択めっき形成された配
線を絶縁性の接着材層175を介して転写形成したもの
であり、導電性のペースト190により、充填タイプの
スルホール150に電気的に接続している。配線部17
0の形状も、その使用目的に応じてとる。ベース基板1
10や、充填タイプのスルホール150、150Aにつ
いては、第1の例と同じである。
【0033】第1の例〜第3の例の変形例としては、第
1面110A側の配線部を2層以上に形成したものや、
第2面110B側の配線部を2層以上としたものも挙げ
られる。
【0034】次に、本発明の配線基板の製造方法の実施
の形態を挙げる。先ず、第1の例を図4、図1に基づい
て説明する。第1の例は、図1に示す、本発明の配線基
板の実施の形態の第1の例で、配線部133を銅箔をエ
ッチングして作製する製造する方法の例である。先ず、
充填タイプのスルホールを形成するための貫通孔115
を所定の位置に設けたシート状の金属材料110Mを用
意する。(図4(c))充填タイプのスルホールを形成
するための貫通孔115を所定の位置に設けたシート状
の金属材料110Mを形成する第1の方法としては、図
4(a)〜図4(b)に示すようなめっき形成による方
法が挙げられる。この方法は、導電性基材210の一面
に、貫通孔を形成する領域のみにレジスト220を設け
(図4(a))、該導電性基板210の一面のレジスト
220に覆われていない領域に導電性層をめっき形成し
て、シート状の金属材料110Mを形成した(図4
(b))後、金属材料110Mを導電性基材210から
剥離して使用するものである。第2の方法としては、所
定の厚さの金属シートを素材として用い、形成する貫通
孔部に対応する形状にレジストを該金属シート面に製版
して、レジストを耐エッチング性マスクとして金属シー
トをエッチングしてシート状の金属材料110Mを形成
する方法が挙げられる。第3の方法としては、所定の厚
さの金属シートを素材として用い、打抜きにより貫通孔
を設けてシート状の金属材料110Mを形成する方法が
挙げられる。
【0035】次に、シート状の金属材料110Mの所定
の貫通孔部115Mの表面のみマスキング材230でマ
スキングしながら、充填タイプのスルホール形成用の貫
通孔を所定の位置に設けたシート状の金属材料の表面
に、電着により絶縁性の電着樹脂層を形成して、ベース
基板110を作製する。(図4(d))
【0036】電着樹脂層120は、電着により、金属材
料110Mの表面に形成されるが、常温あるいは加熱に
より接着性(粘着性)を示すもので、絶縁信頼性、化学
的安定性、強度に優れたものが好ましい。電着樹脂層1
20を電着形成するための電着液に用いられる高分子と
しては、電着性を有する各種アニオン性、またはカチオ
ン性合成高分子樹脂を挙げることができる。アニオン性
高分子樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、マレイン化油樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あ
るいは、これらの樹脂の任意の組合せによる混合物とし
て使用できる。さらに、上記のアニオン性合成樹脂とメ
ラミン樹脂、フエノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性
樹脂とを併用しても良い。また、カチオン性合成高分子
樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂等を単独で、あるいは、これらの任意の組合せに
よる混合物として使用できる。さらに、上記のカチオン
性合成高分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等
の架橋性樹脂を併用しても良い。また、上記の高分子樹
脂に粘着性を付与するために、ロジン系、テルペン系、
石油樹脂等の粘着性付与樹脂を必要に応じて添加するこ
とも可能である。上記高分子樹脂は、アルカリ性または
酸性物質により中和して水に可溶化された状態、または
水分散状態で電着法に供される。すなわち、アニオン性
合成高分子樹脂は、トリメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールア
ミン等のアミン類、アンモニア、苛性カリ等の無機アル
カリで中和する。カチオン性合成高分子樹脂は、酢酸、
ぎ酸、プロピオン酸、乳酸等の酸で中和する。そして、
中和された水に可溶化された高分子樹脂は、水分散型ま
たは溶解型として水に希釈された状態で使用される。
【0037】特に、絶縁性、強度、化学的安定性の面か
ら電着樹脂層120がポリイミド樹脂であるとが好まし
い。例えば、カルボキシル基を有する溶剤可溶性ポリイ
ミド、溶剤、中和剤を含むポリイミド電着液を用いて電
着形成されるものが挙げられる。
【0038】次いで、ベース基板110の第1の面11
0A側に銅箔240をラミネートする。(図4(e)) 銅箔240は、厚さ5〜100μm、好ましくは9〜3
0μm程度のものを用い、電着樹脂層120を接着剤層
としてラミネートする。
【0039】次いで、ベース基板110の第1の面11
0Aと対向する第2の面110B側から露出した、銅箔
部240に導電性層を電解めっきによりめっき形成し
て、ベース基板110の貫通孔部115を、埋めて、充
填タイプのスルホール150、150Aを形成し(図4
(f))、更に電解めっきを継続し、ベース基板110
の第2の面110Bの貫通孔115領域周辺にまで達
し、盛り上がる様に導電性層を形成し、貫通孔部115
に充填タイプのスルホール150、150Aを形成する
とともに、該充填タイプのスルホールに一体的に連結し
た外部端子部155、155Aを形成する。(図4
(g)) 電解めっきとしては、銅めっきが挙げられる。尚、この
電解めっきはめっき浴中で行う。
【0040】次いで、ベース基板110の第1の面11
0A側にラミネートされた銅箔240の表面に作製する
配線部の形状に合わせてレジスト250を製版し(図4
(h))、レジスト250を 耐エッチング性マスクと
してエッチングし(図4(i))、更にレジスト250
のみを剥離して配線133を形成する。(図4(j)) レジスト250としては処理性の良いものが好ましい
が、特に限定はされない。エッチング液としては、塩化
第2鉄溶液等が用いられる。尚、レジスト250の塗布
は、銅箔240をラミネートした後に、充填タイプのス
ルホール150、150Aをめっき形成する前にの行っ
ても良い。
【0041】この後、必要に応じ、更に外部端子部15
5、155Aに実装用に、下地めっき層160としてニ
ッケルめっき層をめっきし、最表層に半田メッキ層16
5を設けておく。(図1(a)) また、配線133の表面部には、半導体素子搭載用に、
金めっき層を施しておく。ニッケルめっきを金めっき層
の下地層とする場合には、配線133の層構成は、ベー
ス基板側から順に、銅層、ニッケル層、金層になる。
【0042】先ず、第2の例を図5、図1に基づいて説
明する。第2の例は、図1に示す、本発明の配線基板の
実施の形態の第1の例で、配線部133がめっき形成さ
れた転写版から転写形成される製造方法の1例である。
先ず、第1の例と同様にして、充填タイプのスルホール
を形成するための貫通孔115Mを所定の位置に設けた
シート状の金属材料110Mを用意する。(図4
(c)) 一方、ステンレス(SUS304)等の導電性基材41
0の一面にレジスト420を塗布し、所定形状に開口部
を設けた(図5(a))後、レジスト420の開口から
露出した領域に電解めっきにより、導電性層430をめ
っき形成して、配線部形成用の転写版400を形成して
おく。(図5(b)) レジスト420としては、ノボラックレジスト等が用い
られるが、耐めっき性のもので処理性の良いものであれ
ば、これに限定されない。尚、必要に応じ、めっき前処
理を行っておく。尚、転写版の導電性層430(配線
部)は、導電性基材基材の面側から順に、金、ニッケ
ル、銅、ニッケルの4層形成したものを用いた場合に
は、作製される配線基板の配線部133の層構成は、図
1(c)に示すようなる。
【0043】次いで、転写版400と、前記電着樹脂層
120を形成したベース基板110とを、転写版の導電
性層430(配線部)側をベース基板110の第1の面
110A側にして、位置合わせして、密着させる。(図
5(c)) 密着は、必要に応じ、所定の圧、熱をかけて行う。
【0044】次いで、転写版400の導電性層430
(配線部)側をベース基板110の第1の面110A側
に密着させた状態のまま、第1の例と同様、第2の面1
10B側から露出した、導電性層430(配線部)に導
電性層を電解めっきによりめっき形成して、ベース基板
の貫通孔部を埋めて、充填タイプのスルホール150、
150Aを形成し(図5(d))、更に電解めっきを継
続し、ベース基板110の第2の面110Bの貫通孔1
15領域周辺にまで達し、盛り上がる様に導電性層を形
成し、貫通孔部115に充填タイプのスルホール15
0、150Aを形成するとともに、該充填タイプのスル
ホールに一体的に連結した外部端子部155、155A
を形成する。(図5(e)) 尚、この電解めっきはめっき浴中で行うため、転写版4
00の裏面(導電性層430形成側と反対の面)は、場
合によっては、他のレジストやマスキング材で覆っても
良い。
【0045】次いで、導電性層430(配線部133)
のみをベース基板110に残した状態で、転写版400
を剥離する。(図5(f)) この後、必要に応じ、更に外部端子部155、155A
に実装用に、下地めっき層160としてニッケルめっき
層をめっきし、最表層に半田メッキ層165を設けてお
く。(図1(a)) 上記のようにして、図1に示す配線基板は作製できる。
【0046】次いで、第3の例を挙げ、簡単に説明す
る。第3の例は、図3に示す第3の例の配線基板を作製
する方法である。第2の例の製造方法のようにして、図
5(d)のめっき工程までを行い、この段階でめっきを
止めて、ベース基板110の第1の面110A側に配線
133を設け、且つ、充填タイプのスルホール150、
150Aを形成する。尚、ベース基板110の第2の面
110B側にめっき形成された導電性層が多少盛り上っ
た状態でも良いが、できるだけ第2の面110Bに揃え
る。必要に応じては研磨等により、第2の面110Bに
揃える。次いで、配線部133のみをベース基板110
に残した状態で(転写して)、転写版を剥離した後、ベ
ース基板110の第2の面110B側に、配線133を
ベース基板110の第1の面110A側に形成したのと
同様にして、絶縁性接着剤層175を介して配線170
を形成し、導電性ペースト190を所定の位置に塗布、
乾燥して、必要な電気的接続を行った後、必要に応じ、
熱処理をして、配線基板を得る。(図3) 尚、絶縁性接着剤層175の形成は、ディスペンス塗布
法、印刷塗布法等で形成しても良いが、転写版に形成さ
れた配線部の上に電着により形成し、これを介して配線
部を転写しても良い。接着剤層175としては、常温も
しくは、加熱により接着性(粘着性)を示すものであれ
ば良く、使用する高分子としては、電着樹脂層120形
成に用いられるような合成高分子樹脂が使用できる。
【0047】次いで、第4の例を図6、図1に基づいて
説明する。第4の例は、図1に示す、第1の例の配線基
板を製造方法で、第1の例と同様、配線部133を銅箔
をエッチングして作製する製造する方法の1例である
が、第1の例とは異なり、シート状の金属材料110M
表面全部へ、電着樹脂層120を形成した後、所定の貫
通孔115の壁面を覆う電着樹脂層120、あるいは所
定の貫通孔115周辺の電着樹脂層120を除去して、
貫通孔115の壁面の一部、あるいは所定の貫通孔周辺
の一部分を露出させた後に、充填タイプのスルホールを
形成するための電解めっきを行うものである。第1の例
と同様にして、充填タイプのスルホールを形成するため
の貫通孔115を所定の位置に設けたシート状の金属材
料110Mを形成した(図6(a))後、シート状の金
属材料110Mの表面に 電着により絶縁性の電着樹脂
層を形成して、ベース基板110を作製する。(図6
(b)) 電着に際しては、図4に示す第1の例のように、貫通孔
のマスキングは行わず、全貫通孔の表面を覆うように電
着する。次いで、第1の例と同様、ベース基板110の
第1の面110A側に銅箔240をラミネートする。
(図6(c)) 次いで、この状態で、所望の貫通孔の壁面(単に面とも
言う)を覆う電着樹脂層を除去して、少なくともこの面
の一部分、あるいは、この貫通孔周辺の一部分を露出さ
せる。(図6(d)) 図6(d)では、貫通孔の壁面全体について露出させる
ように図示しているが、少なくとも、電着樹脂層に覆わ
れている所望の貫通孔の面の一部分を、あるいは所望の
貫通孔周辺の一部分を露出させれば良い。除去方法とし
ては、レーザー光を用いて、電着樹脂層を除去する方法
が挙げられるが、これに限定はされない。これにより、
特定の貫通孔の壁面のみが露出した状態となる。この状
態は第1の例の図4(e)に相当する。以下は、第1の
例と同様にして、ベース基板110の第1の面110A
と対向する第2の面110B側から露出した、銅箔部2
40に導電性層を電解めっきによりめっき形成して、ベ
ース基板110の貫通孔部115を、埋めて、充填タイ
プのスルホール150、150Aを形成し(図6
(e))、更に電解めっきを継続し、ベース基板110
の第2の面110Bの貫通孔115領域周辺にまで達
し、盛り上がる様に導電性層を形成し、貫通孔部115
に充填タイプのスルホール150、150Aを形成する
とともに、該充填タイプのスルホールに一体的に連結し
た外部端子部155、155Aを形成する。(図6
(f)) 次いで、第1の例と同様にして、ベース基板110の第
1の面110A側にラミネートされた銅箔240の表面
に作製する配線部の形状に合わせてレジスト250を製
版し(図6(g))、レジスト250を 耐エッチング
性マスクとしてエッチングし(図6(h))、更にレジ
スト250のみを剥離して配線133を形成する。(図
6(i)) この後、必要に応じ、更に外部端子部155、155A
に実装用に、下地めっき層160としてニッケルめっき
層をめっきし、最表層に半田メッキ層165を設けてお
く。(図1(a)) 尚、各処理については第1の例に準じるので、ここでは
説明を省略する。
【0048】次いで、第5の例を挙げる。第5の例は、
図1に示す、第1の例の配線基板を製造方法で、第2の
例と同様、配線部133がめっき形成された転写版から
転写形成される製造方法の1例であるが、第2の例とは
異なり、第4の例のように、シート状の金属材料110
M表面全部へ、電着樹脂層120を形成した後、所定の
貫通孔115の壁面を覆う電着樹脂層120、あるいは
所定の貫通孔115周辺の電着樹脂層120を除去し
て、貫通孔115の壁面の一部、あるいは所定の貫通孔
周辺の一部分を露出させた後に、充填タイプのスルホー
ルを形成するための電解めっきを行うものである。図7
に示すように、転写版400と、電着樹脂層120を形
成したベース基板110とを、転写版の導電性層430
(配線部)側をベース基板110の第1の面110A側
にして、位置合わせして、密着させた(図7(a))
後、所望の貫通孔115の壁面を覆う、あるいは所望の
貫通孔115周辺の電着樹脂層をレーザ照射等により除
去して、照射部分を露出させる。(図7(b)) 以降は、第2の例と同様に処理して配線基板を得る。
【0049】
【実施例】更に、実施例を挙げて本発明を説明する。 (実施例1)実施例1は、図1に示す第1の例配線基板
で、配線層133の層構成が銅単体のものを、配線基板
の製造方法の実施の形態の第2の例の方法にて作製した
ものである。図4(a)〜図4(d)、図5に基づいて
説明する。先ず、転写版400(図5(b))の作製の
以下のようにして行った。導電性基材410として厚さ
0.1mmのステンレス材(SUS304)を用意し、
この一面に市販のフォトレジスト、OMR−85(東京
応化工業株式会社製)をスピンコート法により膜厚約1
μmに塗布して、オーブン85°C、30分間乾燥を行
った。そして、所定のフォトマスクを用いて、露光装置
P−202−G(大日本スクリーン製造株式会社製)を
用いて密着露光を行った。露光条件は、30count
とした。その後、現像、水洗、乾燥をし、所定のパター
ンを有するレジスト層(図5(a)の420に相当)を
形成した。(図5(a)) 上記、導電性基材410とと含燐銅電極とを対向させて
下記の組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬し、直流電源の陽
極に含燐銅電極を、陰極に導電性基材410を接続し、
電流密度2A/dm2 で24分間の通電を行い、レジス
ト420に覆われていない導電性基材410の露出部に
膜厚約10μmの銅めっき膜を導電性層430として形
成し、転写版400を得た。(図5(b)) (硫酸銅めっき浴の組成) CuSO4 ・5H2 0 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 0.15ml/l(Clとして60ppm)
【0050】また、シート状の金属材料110Mの作製
を以下のようにして行った。導電性基材210として厚
さ0.1mmのステンレス材(SUS304)を用意
し、この一面に市販のフォトレジスト、AR−900
(東京応化工業株式会社製)をスピンコート法により膜
厚約20μmに塗布して、オーブン85°C、30分間
乾燥を行った。そして、所定のフォトマスクを用いて、
露光装置P−202−G(大日本スクリーン製造株式会
社製)を用いて密着露光を行った。露光条件は、600
countとした。その後、現像、水洗、乾燥をし、所
定のパターンを有するレジスト層(図4(a)の220
に相当)を形成した。(図4(a)) 導電性基材210とNi電極とを対向させ、下記組成の
スルファミン酸ニッケル浴中に浸漬し、直流電源の陽極
にNi電極を、陰極に導電性基材210を接続し、電流
密度5A/dm2 で20分間の通電を行い、レジスト2
20に覆われていない導電性基材210の露出部に膜厚
約20μmのNiめっき膜を形成して、シート状の金属
材料110Mを形成した。(図4(b)) この後これを剥がしてシート状の金属材料110Mのみ
を得た。(図4(c)) (スルファミン酸ニッケル浴の組成) Ni(NH2 SO3 2 ・6H2 0 400g/l H3 BO3 30g/l NiCl2 /6H2 0 15g/l 添加剤(メルテック株式会社製) ナイカルPC−3 30ml/l ニッケルグリームNAW−4 0.02ml/l 浴温度 55°C pH 4.0
【0051】次いで、シート状の金属材料110Mの所
定位置の貫通孔のみマスキング材230でその表面を覆
い、シート状の金属材料110Mを白金電極と対向さ
せ、下記のようにして調整したアニオン型の電着液中に
浸漬し、定電圧電源の陽極にシート状の金属材料110
Mを、陰極に白金電極を接続し、150Vの電圧で5分
間の電着を行い、これを150°C、5分間で乾燥、熱
処理して、金属材料110Mの表面に厚さ15μmの接
着性を有する絶縁樹脂層(電着樹脂層120に相当)を
形成して、ベース基板110を得た。(図4(d)) 以下のようにポリイミドワニスを作製し、電着液の調整
を行った。 <ポリイミドワニスの製造>11容量の三つ口セパラブ
ルフラスコにステンレス製イカリ攪拌器,窒素導入管及
びストップコックの付いたトラップの上に玉付き冷却管
をつけた還流冷却器を取り付ける。窒素気流中を流しな
がら温度調整機のついたシリコーン浴中にセパラブルフ
ラスコをつけて加熱した。反応温度は浴温で示す。3、
4、3’、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無
水物(以後BTDAと呼ぶ)32.22g(0.lモ
ル)、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)
スルホン(m−BAPS)21.63g(0.05モ
ル),γ−バレロラクトン1.5g(0.015モ
ル)、ピリジン2.37g(0.03モル)、NMP
(N−メチル−2−ピロリドンの略)200g、トルエ
ン30gを加えて、窒素を通じながらシリコン浴中,室
温で30分撹件(200rpm)、ついで昇温して18
0℃、l時間、200rpmに攪拌しながら反応させ
る。トルエン−水留出分15mlを除去し、空冷して、
BTDA16.11g(0.05モル)、3、5ジアミ
ノ安息香酸(以後DABzと呼ぶ)15.22g(0.
1モル)、NMP119g、トルエン30gを添加し、
室温で30分攪拌したのち(200rpm)、次いで昇
温して180℃に加熱攪拌しトルエンー水留出分15m
lを除去する。その後、トルエンー水留出分を系外に除
きながら、180℃、3時間、加熱、撹拌して反応を終
了した。20%ポリイミドワニスを得た。 <電着液の調製>20%濃度ポリイミドワニス100g
に3SN(NMP:テトラヒドロチオフェンー1、l−
ジオキシド=l:3(重量)の混合溶液)150g、ベ
ンジルアルコール75g、メチルモルホリン5.0g
(中和率200%)、水30gを攪拌して水性電着液を
調製する。得られた水性電着液は、ポリイミド7.4
%、pH7.8、暗赤褐色透明液である。
【0052】上記のようにして作製した転写版400の
導電性層430(配線部に相当)形成側を、上記ベース
基板110の第1の面110Aに下記条件にて圧着させ
(図5(c))、圧着状態のまま、下記の銅めっき浴中
で、ベース基板110の、第2の面側から露出した、転
写版400の導電性層430(配線部に相当)上に導電
性層を電解めっきによりめっき形成して、ベース基板1
10の貫通孔部を、埋めて、充填タイプのスルホール1
50、150Aを形成し(図5(d))、更に電解めっ
きを継続し、ベース基板110の第2の面110Bの貫
通孔115領域周辺にまで達し、盛り上がる様に導電性
層を形成し、貫通孔部115に充填タイプのスルホール
150、150Aを形成するとともに、該充填タイプの
スルホールに一体的に連結した外部端子部155、15
5Aを形成した。(図5(e)) 尚、電解めっきは、直流電源の陽極に含燐銅電極、陰極
に転写版400の導電性基材410を接続し、接続し、
電流密度4A/dm2 で30分間の通電を行い、ベース
基板の貫通孔部に膜厚約25μmの銅めっき膜を形成し
たものである。 (圧着条件) 圧力 5kg/cm2 温度 200°C (硫酸銅めっき浴の組成) CuSO4 ・5H2 0 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 0.15ml/l(Clとして60ppm)
【0053】次いで、外部端子部155、155A表面
のみにニッケルめっきを施し、次いで定法による半田め
っきを施した。 (ニッケルめっき浴組成) めっき液:日本高純度化学株式会社製のWHN pH 2.8 液温 50°C このようにして、図1に示す第1の例の配線基板を作製
した。
【0054】(実施例2)実施例2は、実施例1の銅単
層の配線部133に代え、表面部にニッケルめっきを下
地とし、表面に金めっき層を設けた配線を有するもの
で、転写版400の導電性層430(配線部に相当)を
導電性基材410の面側から順に、金めっき、ニッケル
めっき、銅めっきとしたものである。それ以外について
は、実施例1と同じであるため、ここでは、転写版40
0の作成工程のみを説明する。実施例1と同様にして、
導電性基材410として厚さ0.1mmのステンレス材
(SUS304)を用意し、この一面に市販のフォトレ
ジスト、OMR−85(東京応化工業株式会社製)をス
ピンコート法により膜厚約1μmに塗布して、オーブン
85°C、30分間乾燥を行った。そして、所定のフォ
トマスクを用いて、露光装置P−202−G(大日本ス
クリーン製造株式会社製)を用いて密着露光を行った。
露光条件は、30countとした。その後、現像、水
洗、乾燥をし、所定のパターンを有するレジスト層(図
5(a)の420に相当)を形成した。(図5(a)) 次いで、上記、導電性基材410と白金チタン電極を対
向させてテンペレジストK−91S(日本高純度化学株
式会社製)の電解金めっき浴中で浸漬し、直流電源の陽
極に白金電極を、陰極に導電性基材410を接続し、電
流密度0.4A/dm2 で4.5分間の通電を行い、レ
ジスト420に覆われていない露出部に膜厚約1μmの
金めっき層を形成した。次いで、金めっき層を形成した
導電性基材410を、下記のニッケルめっき液WHN
(日本高純度化学株式会社製)に浸漬し、直流電源の陽
極に電解ニッケル板を、陰極に導電性基材410を接続
し、電流密度1A/dm2 で5分間の通電を行い、金め
っきが形成されている部分上に約1μmのニッケル膜を
形成した。次いで、ニッケル膜を形成された導電性基材
410と、含燐銅電極を対向させ、下記組成の硫酸銅め
っき浴中に浸漬し、直流電源の陽極に含燐銅電極、陰極
に導電性基材410を接続し、接続し、電流密度2A/
dm2 で24分間の通電を行い、ベース基板の貫通孔部
に膜厚約10μmの銅めっき膜を形成した。 (金めっき液) メッキ液:テンペレジストK−91S(日本高純度化学
株式会社製) pH 7.3 液温 65°C (ニッケルめっき浴組成) めっき液:WHN(日本高純度化学株式会社製) pH 2.8 液温 50°C (硫酸銅めっき浴の組成) CuSO4 ・5H2 0 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 0.15ml/l(Clとして60ppm)
【0055】(実施例3)実施例3は、実施例1と同
様、充填タイプのスルホール150、150Aと外部端
子部155、155Aを形成した後、外部端子部の表面
に、下記の条件にて金めっきを行ったもので、外部端子
部の表面部に金層を設けた配線基板の作製である。 (金めっき液) メッキ液:テンペレジストK−91S(日本高純度化学
株式会社製) pH 7.3 液温 65°C 電流密度:0.4A/dm2 で4.5分間の通電
【0056】(実施例4)実施例4は、実施例1と同
様、充填タイプのスルホール150、150Aと外部端
子部155、155Aを形成した後、外部端子部の表面
に、下記の条件にて錫めっきを行ったもので、外部端子
部の表面部に錫めっき層を設けた配線基板の作製であ
る。 (錫めっきえきおよびめっき条件) 硫酸第一錫 55g/l 硫酸 100g/l クレゾールスルホン酸 100g/l ゼラチン 2g/l ベータナフトール 1g/l 電流密度:1A/dm2 液温 20°C
【0057】(実施例5)実施例5は、実施例1におい
て配線部133の形成を、図4に示すように工程にて行
ったものであり、ベース基板110の作製は同じ条件で
行い、図4(e)以降の工程を以下のように実施した。
電解銅箔240を下記条件にて、ベース基板110の第
1面110A貼り合わせた(ラミネートした)後、ポジ
型のレジスト250(AR−900、東京応化工業株式
会社製)を銅箔240の全面に塗布して80°C30分
間乾燥した。(図4(e)) 次いで、実施例1と同様にして、ベース基板110の第
1の面と対向する第2の面側から露出した、銅箔240
部に銅めっきしてベース基板の貫通孔部を、導電性層を
電解めっきによりめっき形成して、埋めて、充填タイプ
のスルホール150、150Aを形成し(図4
(f))、さらに継続して銅めっきを行い、外部端子部
155、155Aを形成した。(図4(g)) この後、ベース基板110の第1の面110A側の銅箔
240面にポジ型のレジスト250を塗布、所定のマス
クで露光し、現像し(図4(h))、銅箔240が露出
している部分を塩化第2鉄(43ボーメ)で除去し(図
4(i))、レジスト250を除去した。(図4
(j)) さらに、250°C、1時間硬化熱処理して配線基板を
得た。
【0058】(実施例6)実施例6は、実施例1におい
て、所定厚さの金属材料をエッチング加工して、シート
状の金属材料110Mを、形成したものである。以下、
金属材料110Mをエッチング加工工程のみを記す。約
20μm厚の電解銅箔にポジ型のレジストAR−90
0、東京応化工業株式会社製)を約10μm厚に塗布形
成した後、所望の充填タイプのスルーホール領域に合わ
せた形状のマスクを用いて露光し、現像を行い、レジス
トから露出した部分を塩化第2鉄でエッチング除去し、
該レジストを剥離して金属材料110Mを得た。
【0059】(実施例7)実施例7は、実施例1と同様
の、図1に示す第1の例配線基板で、配線層133の層
構成が銅単体のものを、配線基板の製造方法の実施の形
態の第5の例の方法にて作製したもので、金属シード1
10Mの貫通孔115にマスキングをせずに、電着樹脂
層120の形成を行って形成したベース基板110を、
転写版400(図7(a))と密着した(図7(b))
後、レーザ照射により、所望の貫通孔の壁面を覆う電着
樹脂層を除去した。(図7(c)) レーザ光としてはUV−YAGレーザを用いた。その他
の処理については実施例1と同様で、ここでは説明を省
略する。
【0060】
【発明の効果】本発明は、上記のように、ベース基板の
少なくとも一面に微細な配線を形成し、且つ、電気的接
続に対して信頼性の高い充填タイプのスルホールを設
け、且つ電気的な特性の面で信頼できる配線基板の提供
を可能とした。より具体的には、本発明の配線基板は、
信頼性の高い充填タイプのスルホールを形成した構造
で、ベース基板の表裏の電気的接続を信頼できるもの
で、更に、使用する際に、ベース基板のシート状の金属
材料部分をグランド基板として使用することができるよ
うに、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層を設けて
いない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タイプのス
ルホールを介して金属材料に接続していることにおり、
ベース基板のシート状の金属材料部分をグランド基板と
して使用することにより、電気的な特性を良くできる。
更にまた、配線部を選択めっき形成により作製した転写
版より、転写形成することもできる構造で、配線の微細
化にも対応できる。そして、同時に、そのような製造方
法により作製された配線基板の提供を可能とした。これ
により、具体的には、充填タイプのスルホールを有する
多層配線基板や、近年の多端子化に対応でき、且つ、電
気的接続に対し信頼性の高いエリアアレイタイプ半導体
装置用の配線基板の提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の第1の例の特
徴部を示した図
【図2】本発明の配線基板の実施の形態の第2の例の特
徴部を示した断面図
【図3】本発明の配線基板の実施の形態の第3の例の特
徴部を示した断面図
【図4】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第
1の例の工程図
【図5】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第
2の例の工程図
【図6】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第
4の例の工程図
【図7】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態の第
5の例の工程の一部を示した図
【符号の説明】
110 ベース基板 110A 第1の面 110B 第2の面 110M 金属材料 115、115M 貫通孔部 120 電着樹脂層 130 転写版 131 導電性基板 133 貫通孔部 133A 端子部 133B リード 133C (半導体素子との接続用の)
端子部 141、143 ニッケル層 142 銅層 144 金層 150、150A 充填タイプのスルホール 155、155A 外部端子部 160 下地めっき層(Niめっき
層) 165 ハンダめっき層 165A 金めっき層 170 配線部(めっき導電性層) 175 絶縁性接着剤層 190 導電性ペースト 210 導電性基板 220 レジスト 230 マスキング材 240 銅箔 250 レジスト 400 転写版 410 導電性基板 420 レジスト 430 導電性層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/44 H05K 3/44 Z Fターム(参考) 5E315 AA02 AA05 AA11 BB01 BB16 CC11 CC21 DD13 DD15 DD17 DD20 DD27 GG07 5E317 AA24 BB03 BB05 BB11 BB12 BB13 BB15 BB18 CC13 CC25 CC31 CC52 CD27 CD32 GG11 GG14 5E339 AB02 AD03 AE01 BC02 BD03 BD06 BD08 BE13 CC01 CC10 CD01 CE12 CE16 CF16 CF17 DD02 5E343 AA02 AA07 AA18 AA22 AA38 BB17 BB18 BB23 BB24 BB33 BB34 BB44 BB54 BB66 BB71 CC62 DD43 DD56 DD63 ER11 GG13

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通
    孔の少なくとも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性
    の電着樹脂層を設けたシート状の金属材料をベース基板
    とし、該ベース基板の貫通孔に導電性物質を充填形成し
    て、充填タイプのスルホールを設け、且つ、該ベース基
    板の片面ないし両面に、配線部を1層ないし複数層形成
    した配線基板であって、使用する際に、ベース基板のシ
    ート状の金属材料部分をグランド基板として使用するこ
    とができるように、配線の一部を、その表面部に電着樹
    脂層を設けていない金属材料の貫通孔部に設けられた充
    填タイプのスルホールを介して金属材料に接続している
    ことを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ベース基板の第1の
    面に配線を設け、第1の面に対向する第2の面には、外
    部回路と接続するための外部端子部を設けたエリアアレ
    イタイプの半導体装置用の配線基板であって、充填タイ
    プのスルホールの第2の面側の部分を、あるいは、該部
    分に一体的に連結した導電性層を盛り上げて設けてこれ
    を外部端子部としていることを特徴とする配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、外部端子部
    の最表面に、半田層ないし金層を設けていることを特徴
    とする配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3において、ベース基板
    の貫通孔に充填形成される導電性物質が、銅であること
    を特徴とする配線基板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、配線は、銅
    層を主材質とし、少なくとも、配線の表面に金層を積層
    して設けたことを特徴とする配線基板。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5において、電着樹脂層
    が、ポリイミド樹脂であることを特徴とする配線基板。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6において、金属材料が
    ニッケルであることを特徴とする配線基板。
  8. 【請求項8】 所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通
    孔の少なくとも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性
    の電着樹脂層を設けたシート状の金属材料をベース基板
    とし、該ベース基板の貫通孔に導電性物質を充填形成し
    て、充填タイプのスルホールを設け、且つ、該ベース基
    板の片面ないし両面に、配線部を1層ないし複数層形成
    した配線基板で、使用する際に、ベース基板のシート状
    の金属材料部分をグランド基板として使用することがで
    きるように、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層を
    設けていない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タイ
    プのスルホールを介して金属材料に接続している配線基
    板の製造方法であって、少なくとも順に、(A)所定の
    貫通孔部の表面のみマスキングしながら、充填タイプの
    スルホール形成用の貫通孔を所定の位置に設けたシート
    状の金属材料の表面に、電着により絶縁性の電着樹脂層
    を形成して、ベース基板を作製するベース基板作製工程
    と、(B)少なくとも一面が導電性である基材の導電性
    面に、充填タイプのスルホールと接続し、且つ充填タイ
    プのスルホール形成領域を覆うための端子部を含む配線
    部を選択めっきによりめっき形成した転写版と、前記電
    着樹脂層を形成したベース基板とを、転写版の配線部側
    をベース基板の第1の面側にして、位置合わせして、密
    着させる工程と、(C)転写版の配線部側をベース基板
    の第1の面側に密着させた状態のまま、第2の面側から
    露出した、配線部の端子部に導電性層を電解めっきによ
    りめっき形成して、ベース基板の貫通孔部を、第2の面
    に達するように埋めて、充填タイプのスルホールを形成
    するめっき工程と、(D)配線部のみをベース基板に残
    した状態で、転写版を剥離する転写版剥離工程とを有す
    ることを特徴とする配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫通
    孔の少なくとも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁性
    の電着樹脂層を設けたシート状の金属材料をベース基板
    とし、該ベース基板の貫通孔に導電性物質を充填形成し
    て、充填タイプのスルホールを設け、且つ、該ベース基
    板の片面ないし両面に、配線部を1層ないし複数層形成
    した配線基板で、使用する際に、ベース基板のシート状
    の金属材料部分をグランド基板として使用することがで
    きるように、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層を
    設けていない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タイ
    プのスルホールを介して金属材料に接続している配線基
    板の製造方法であって、少なくとも順に、(E)充填タ
    イプのスルホール形成用の貫通孔を所定の位置に設けた
    シート状の金属材料の表面に、電着により絶縁性の電着
    樹脂層を形成して、ベース基板を作製するベース基板作
    製工程と、(F)少なくとも一面が導電性である基材の
    導電性面に、充填タイプのスルホールと接続し、且つ充
    填タイプのスルホール形成領域を覆うための端子部を含
    む配線部を選択めっきによりめっき形成した転写版と、
    前記電着樹脂層を形成したベース基板とを、転写版の配
    線部側をベース基板の第1の面側にして、位置合わせし
    て、密着させる工程と、(G)転写版の配線部側をベー
    ス基板の第1の面側に密着させた状態のまま、少なくと
    も、電着樹脂層に覆われている所望の貫通孔の面の一部
    分を、あるいは所望の貫通孔周辺の一部分を露出させた
    後、第2の面側から露出した、配線部の端子部に導電性
    層を電解めっきによりめっき形成して、ベース基板の貫
    通孔部を、第2の面に達するように埋めて、充填タイプ
    のスルホールを形成するめっき工程と、(H)配線部の
    みをベース基板に残した状態で、転写版を剥離する転写
    版剥離工程とを有することを特徴とする配線基板の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項8ないし9における転写版剥離
    工程の後に、ベース基板の第1の面側およびまたは第2
    の面側に、別の転写版を用いて配線層を転写形成する工
    程を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし10における転写版の
    配線部は、導電性である基材の導電性面側から順に、
    金、ニッケル、銅、ニッケルの4層、あるいは、金、ニ
    ッケル、銅の3層をめっき形成したものであることを特
    徴とする配線基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし10における転写版の
    配線部は、導電性である基材の導電性面側から順に、
    錫、銅の2層をめっき形成したものであることを特徴と
    する配線基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫
    通孔の少なくとも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁
    性の電着樹脂層を設けたシート状の金属材料をベース基
    板とし、該ベース基板の貫通孔に導電性物質を充填形成
    して、充填タイプのスルホールを設け、且つ、該ベース
    基板の片面ないし両面に、配線部を1層ないし複数層形
    成した配線基板で、使用する際に、ベース基板のシート
    状の金属材料部分をグランド基板として使用することが
    できるように、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層
    を設けていない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タ
    イプの充填タイプのスルホールを介して金属材料に接続
    している配線基板の製造方法であって、少なくとも順
    に、(a)所定の貫通孔部の表面のみマスキングしなが
    ら、充填タイプのスルホール形成用の貫通孔を所定の位
    置に設けたシート状の金属材料の表面に、電着により絶
    縁性の電着樹脂層を形成して、ベース基板を作製するベ
    ース基板作製工程と、(b)ベース基板の第1の面側に
    銅箔をラミネートするラミネート工程と、(c)ベース
    基板の第1の面と対向する第2の面側から露出した、銅
    箔部に導電性層を電解めっきによりめっき形成して、ベ
    ース基板の貫通孔部を、第2の面に達するように埋め
    て、充填タイプのスルホールを形成するめっき工程と、
    (d)ベース基板の第1の面側にラミネートされた銅箔
    の表面に作製する配線部の形状に合わせてレジストを製
    版し、レジストを耐エッチング性マスクとしてエッチン
    グし、更にレジストのみを剥離して配線部を形成する配
    線部形成工程とを有することを特徴とする配線基板の製
    造方法。
  14. 【請求項14】 所定の位置に複数の貫通孔を設け、貫
    通孔の少なくとも1つの表面部を除き、表面に接着絶縁
    性の電着樹脂層を設けたシート状の金属材料をベース基
    板とし、該ベース基板の貫通孔に導電性物質を充填形成
    して、充填タイプのスルホールを設け、且つ、該ベース
    基板の片面ないし両面に、配線部を1層ないし複数層形
    成した配線基板で、使用する際に、ベース基板のシート
    状の金属材料部分をグランド基板として使用することが
    できるように、配線の一部を、その表面部に電着樹脂層
    を設けていない金属材料の貫通孔部に設けられた充填タ
    イプの充填タイプのスルホールを介して金属材料に接続
    している配線基板の製造方法であって、少なくとも順
    に、(e)充填タイプのスルホール形成用の貫通孔を所
    定の位置に設けたシート状の金属材料の表面に、電着に
    より絶縁性の電着樹脂層を形成して、ベース基板を作製
    するベース基板作製工程と、(f)ベース基板の第1の
    面側に銅箔をラミネートするラミネート工程と、(g)
    転写版の配線部側をベース基板の第1の面側に密着させ
    た状態のまま、少なくとも、電着樹脂層に覆われている
    所望の貫通孔の面の一部分を、あるいは所望の貫通孔周
    辺の一部分を露出させた後、ベース基板の第1の面と対
    向する第2の面側から露出した、銅箔部に導電性層を電
    解めっきによりめっき形成して、ベース基板の貫通孔部
    を、第2の面に達するように埋めて、充填タイプのスル
    ホールを形成するめっき工程と、(h)ベース基板の第
    1の面側にラミネートされた銅箔の表面に作製する配線
    部の形状に合わせてレジストを製版し、レジストを耐エ
    ッチング性マスクとしてエッチングし、更にレジストの
    みを剥離して配線部を形成する配線部形成工程とを有す
    ることを特徴とする配線基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項13ないし14における配線部
    形成工程の後に、ベース基板の第1の面側およびまたは
    第2の面側に、転写版を用いて配線層を転写形成する工
    程を有することを特徴とする配線基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項8ないし15のめっき工程にお
    いて、ベース基板の第2の面の貫通孔領域周辺にまで達
    し、盛り上がる様に導電性層を電解めっきを行い、貫通
    孔部に充填タイプのスルホールを形成するとともに、該
    充填タイプのスルホールに一体的に連結した外部端子部
    を形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項8ないし16において、めっき
    形成された外部端子部上に半田めっきないし金めっきを
    施すことを特徴とする配線基板の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項8ない17における貫通孔を所
    定の位置に設けたシート状の金属材料の形成は、少なく
    とも一面が導電性である基材の、導電性面に、貫通孔を
    形成する領域のみにレジストを設け、該導電性面のレジ
    ストに覆われていない領域に導電性層をめっき形成した
    後、めっき形成された導電性層を前記基材から剥離して
    形成するものであることを特徴とする配線基板の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項8ない17における貫通孔を所
    定の位置に設けたシート状の金属材料の形成は、所定の
    厚さの金属シートを素材として用い、形成する貫通孔部
    に対応する形状にレジストを該金属シート面に製版し
    て、レジストを耐エッチング性マスクとして金属シート
    をエッチングして形成するものであることを特徴とする
    配線基板の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項8ない17における貫通孔を所
    定の位置に設けたシート状の金属材料の形成は、所定の
    厚さの金属シートを素材として用い、打抜きにより貫通
    孔を設けて形成するものであることを特徴とする配線基
    板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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