JP2000091716A - 多層配線基板とその製造方法 - Google Patents

多層配線基板とその製造方法

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JP2000091716A JP26192798A JP26192798A JP2000091716A JP 2000091716 A JP2000091716 A JP 2000091716A JP 26192798 A JP26192798 A JP 26192798A JP 26192798 A JP26192798 A JP 26192798A JP 2000091716 A JP2000091716 A JP 2000091716A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線をめっき形成した転写版を用いて、配線
を多層に形成する多層配線基板の製造方法で、配線の重
なり箇所における電気的絶縁性を向上できる多層配線基
板の製造方法を提供する。同時に、そのような製造方法
により得られた多層配線基板を提供する。 【解決手段】 支持体上に所定形状にめっき形成された
導電性層からなる配線部を設けた転写用原版を複数版用
い、順次、各転写用原版の配線部を接着剤層を介して配
線基板用のベース基板側に転写して、該ベース基板上に
配線部を多層にして設けた多層配線基板であって、各層
の配線は、少なくとも一部をベース基板に接着剤層を介
して固定されており、下層の配線層の配線を跨ぐ配線の
うち、少なくとも一部の配線は、下層の配線層の配線を
跨ぐ箇所において、ベース基板もしくは他の配線と接触
しないように、下層の配線層の配線および必要に応じて
設けられたダミー層に支持され、下側に中空部を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板に関
するもので、特に、信号の高速化に対応できる、電気特
性の良い多層配線基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高密度化に伴い、これに用い
られる配線基板においても、高密度化の要求に対応する
ため、金属配線の片面配線から両面配線への転換、更に
多層化、薄型化も進められている。このような中、配線
基板の金属配線の形成は、一般には、絶縁性の基板の上
全面に金属配線部を形成するための金属層を形成してお
き、これをエッチング等により金属層の所定領域を除去
して配線部を形成するサブトラクティブ法、あるいはめ
っき等により形成された金属配線部を直接ないし間接的
に絶縁性の基板に、付け加え形成していくアディティブ
法が用いられている。サブトラクティブ法の場合は、通
常、絶縁性基板に貼りつけられた金属層(銅箔)をエッ
チング加工により配線部を形成するもので、技術的に完
成度が高く、コストも安いが、金属層の厚さ等によるる
制約から配線部の微細加工が難しいという問題がある。
一方、アディティブ法の場合は、めっきにより金属配線
部を形成するため、配線部の微細化は可能であるが、コ
スト信頼性の面で難がある。尚、配線基板のベース基板
としてはBTレジン基板等の、ガラスクロスをその中に
含んだ絶縁性のエポキシ樹脂基板が一般に用いられる。
そして、ベース基板の一面ないし両面に金属配線部を形
成したものが単層の配線基板である。
【0003】多層配線基板は、ベース基板の片面ないし
両面に金属配線部を形成した単層の配線基板、複数層
を、各単層の配線基板間にガラス布にエポキシ樹脂等を
含浸させた半硬化状態のプリプレグを置き、加圧積層し
たものである。多層配線基板の単層配線基板同志の接続
は、通常、ドリル加工により作成されたスルホール内部
に無電界メッキを施す等により行っており、その作製が
煩雑で製造コスト面でも問題があった。また、バイアホ
ールを作成することにより層間接続を行う場合には、複
雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コス
トの低減の妨げとなっていた。
【0004】結局、サブトラックティブ法により作製さ
れた多層基板は、配線の微細化に限界があるという理由
で高密度化には限界があり、且つ、製造面や製造コスト
面でも問題があった。これに対応するため、基材上に、
めっきにより形成された金属層(銅めっき層)をエッチ
ングすることにより作成された金属配線(配線部)と絶
縁層とを順次積層して作製する多層基板の作製方法が試
みられるようになってきた。この方法の場合には、高精
細の配線と任意の位置での金属配線間の接続が可能とな
る。絶縁性の基材上ないし絶縁層上への金属層(銅めっ
き層)からなる配線部の形成は、通常、絶縁性の基材上
ないし絶縁層上へスパッタリング、蒸着、無電解めっき
等で導通層となる金属薄膜を直接形成した後、電気めっ
き等により全面に厚付け金属層を形成し、次いで該金属
層上にレジストを所定のパターンに形成して、該レジス
トを耐腐蝕マスクとしてレジストの開口部から露出した
部分のみをエッチングすることにより行う。しかし、こ
の多層基板の作製方法は、金属層のめっき形成工程、レ
ジストのパターニング工程、エッチング工程を交互に複
数回行うため、工程が複雑となる。また、基材上に金属
配線(配線部)、絶縁層を1層づつ積み上げる直接プロ
セスのため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の
再生が困難となり、製造コストの低減に支障を来すとい
う問題がある。
【0005】上記のように、従来の配線部を複数層設け
た多層配線基板としては、その作製方法から、配線の微
細化に対応でき、且つ量産性に優れた構造のものは得ら
れていなかった。この為、本出願人により、ベース基板
の一面に第1層目の配線層を設けた後に、該第1層目の
配線層上に、順次、2層目以降の配線層を、配線を形成
した転写版より転写して設け、配線層を多層にした多層
配線基板の製造方法が提案されている。この方法におけ
る転写は、転写版の配線部の所定領域に粘着性あるいは
接着性を有する絶縁樹脂層を設け、該絶縁樹脂層をベー
ス基板の第1層目の配線層が形成された面側に向け、配
線を形成するベース基板と、該転写版とを圧着し、配線
部のみをベース基板側に残して転写版を剥離して行うも
のである。この方式の場合、転写版の配線をレジスト製
版によりめっき形成するため、配線の微細化に対応で
き、且つ量産性に優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】更に、最近では、配線
の微細化、量産性に加え、信号の高速化に対応できる、
電気的特性の良い多層配線基板が求められている。本発
明は、これに対応するもので、具体的には、配線をめっ
き形成した転写版を用いて、配線を多層に形成した多層
配線基板で、信号の高速化に対応できる電気特性の良い
多層配線基板を提供しようとするものである。同時に、
そのような多層配線基板の製造方法を提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、支持体上に所定形状にめっき形成された導電性層か
らなる配線部を設けた転写用原版を複数版用い、順次、
各転写用原版の配線部を接着剤層を介して配線基板用の
ベース基板側に転写して、該ベース基板上に配線部を多
層にして設けた多層配線基板であって、各層の配線は、
少なくとも一部をベース基板に接着剤層を介して固定さ
れており、下層の配線層の配線を跨ぐ配線のうち、少な
くとも一部の配線は、下層の配線層の配線を跨ぐ箇所に
おいて、ベース基板もしくは他の配線と接触しないよう
に、下層の配線層の配線および必要に応じて設けられた
ダミー層に支持され、下側に中空部を備えていることを
特徴とするものである。そして、上記において、下側に
中空部を備えている配線を支持する下層の隣接する配線
あるいはダミー層と、配線あるいはダミー層とで形成さ
れる間隔が、中空部を維持できる所定間隔以下であるこ
とを特徴とするものである。そしてまた、上記におい
て、ダミー層が絶縁層と導電性層の2層からなることを
特徴とするものである。また、上記において、ダミー層
が絶縁層のみからなることを特徴とするものである。ま
た、上記において、配線の接着剤層が、配線の下部全面
に形成されていることを特徴とするものである。また、
上記において、ベース基板の配線形成側の面に、常温な
いし加熱により粘着性あるいは接着性を呈する絶縁樹脂
層を設けていることを特徴とするものである。尚、ここ
では、多層配線基板については、そのベース基板の一面
側に対し、該一面からより遠い場合を上、より近いもの
を下としている。
【0008】本発明の多層配線基板の製造方法は、支持
体上に所定形状にめっき形成された導電性層からなる配
線部を設けた転写用原版を複数版用い、順次、各転写用
原版の配線部を接着剤層を介して配線基板用のベース基
板側に転写して、該ベース基板上に配線部を多層にして
設けた多層配線基板で、各層の配線は、少なくとも一部
をベース基板に接着剤層を介して固定されており、且
つ、下層の配線層の配線を跨ぐ配線のうち、少なくとも
一部の配線は、下層の配線層の配線を跨ぐ箇所におい
て、ベース基板もしくは他の配線と接触せず下側に中空
部を備えている多層配線基板の製造方法であって、第1
層目の配線層は、転写版の配線上およびまたはベース基
板に設けられた接着剤層となる絶縁樹脂層を介してベー
ス基板側に転写形成するもので、第2層目以降の第N層
目の配線層の形成は、第N層目の配線層の配線が下層で
ある第1層目〜(N−1)層目の配線層の配線と重なる
箇所の、第1層目〜(N−1)層目の配線層の配線上
部、および第N層目の配線層の配線が形成されるベース
基板の領域に設けられた接着剤層を介して、配線層のみ
を転写して形成するものであり、下層の配線層の配線を
跨ぐ配線のうち、少なくとも一部の配線については、そ
の転写に先立ち、予め、下層の配線層の配線を跨ぐ箇所
において、ベース基板もしくは他の配線と接触しないよ
うに、該配線を支持するためのダミー層を必要に応じて
形成しておくことを特徴とするものである。また、本発
明の多層配線基板の製造方法は、支持体上に所定形状に
めっき形成された導電性層からなる配線部を設けた転写
用原版を複数版用い、順次、各転写用原版の配線部を接
着剤層を介して配線基板用のベース基板側に転写して、
該ベース基板上に配線部を多層にして設けた多層配線基
板で、各層の配線は、少なくとも一部をベース基板に接
着剤層を介して固定されており、且つ、下層の配線層の
配線を跨ぐ配線のうち、少なくとも一部の配線は、下層
の配線層の配線を跨ぐ箇所において、ベース基板もしく
は他の配線と接触せず下側に中空部を備えている多層配
線基板の製造方法であって、第1層目の配線層は、転写
版の配線上およびまたはベース基板に設けられた接着剤
層となる絶縁樹脂層を介してベース基板側に転写形成す
るもので、第2層目以降の各配線層は、順次、各転写原
版の配線部上に設けられた接着剤層となる絶縁樹脂層を
介してベース基板側に転写形成するもので、下層の配線
層の配線を跨ぐ配線のうち、少なくとも一部の配線につ
いては、その転写に先立ち、予め、下層の配線層の配線
を跨ぐ箇所において、ベース基板もしくは他の配線と接
触しないように、該配線を支持するためのダミー層を必
要に応じて形成しておくことを特徴とするものである。
そして、上記において、第2層目の以降の第N層目の配
線層の形成に際しては、第N層目の配線層の配線が下層
である第1層目〜(N−1)層目の配線層の配線と重な
る箇所の、第1層目〜(N−1)層目の配線層の配線上
部に接着剤層となる絶縁樹脂層を設けた後に、転写版か
ら配線層のみを転写して形成するものであることを特徴
とするものである。そして、上記において、配線層を形
成するための転写版に、ダミー層を設けておき、配線層
の転写形成の際に、ダミー層をベース基板側に転写形成
するものであることを特徴とするものであり、ダミー層
は、配線層と同じ導電性層、あるいは、配線層となる導
電性層と該導電性層上に設けられた絶縁樹脂層と同じ絶
縁樹脂層からなり、転写版の配線層となる導電性層の作
製工程、あるいは、前記工程と、配線となる導電性層上
への絶縁樹脂層形成工程で作製されるものであることを
特徴とするものである。尚、ここでは、転写版について
は、転写版のベースとなる基板の一面側に対し、該一面
からより遠い場合を上、より近いものを下としている。
【0009】
【作用】本発明の多層配線基板は、このような構成にす
ることにより、配線の微細化に対応でき、量産性に優
れ、且つ信号の高速化に対応できる電気的特性の良い多
層配線基板の提供を可能としている。特に、配線の重な
り箇所において、配線が中空に保持され、配線層間の容
量が小さくなり、電気特性を良いものとし、結果、信号
の高速化に対応できるものとしている。具体的には、支
持体上に所定形状にめっき形成された導電性層からなる
配線部を設けた転写用原版を複数版用い、順次、各転写
用原版の配線部を接着剤層を介して配線基板用のベース
基板側に転写して、該ベース基板上に配線部を多層にし
て設けた多層配線基板であって、各層の配線は、少なく
とも一部をベース基板に接着剤層を介して固定されてお
り、下層の配線層の配線を跨ぐ配線のうち、少なくとも
一部の配線は、下層の配線層の配線を跨ぐ箇所におい
て、ベース基板もしくは他の配線と接触しないように、
下層の配線層の配線および必要に応じて設けられたダミ
ー層に支持され、下側に中空部を備えていることによ
り、これを達成している。更に、具体的には、下側に中
空部を備えている配線を支持する下層の隣接する配線あ
るいはダミー層と、配線あるいはダミー層とで形成され
る間隔が、中空部を維持できる所定間隔以下であること
によりこれを達成している。配線層が銅を主材質とし、
厚さ約5〜10μm、幅約10〜500μmとし、接着
剤層を10〜20μ厚に、転写版の配線上ないしベース
基板側の配線上や、ベース基板に設けた場合、上記所定
間隔は100μm程度である。ダミー層としては、絶縁
層のみあるいは、絶縁層と導電性層とを重ねた状態のも
のでも良い。また、絶縁性が確保できれば導電性層のみ
でも良い。
【0010】また、配線の下部全面に配線の接着剤層と
なる絶縁樹脂層が形成されている構造は、作製上、有利
な構造でもある。即ち、この構造は、配線部を設けた転
写版の、配線上に、配線の接着剤層となる絶縁樹脂層を
設けた状態で、該接着剤層を介して配線を転写形成する
こととにより得られるが、配線層間の絶縁性と、転写の
際の配線の固定を、簡単に確実にできる。また、ベース
基板の配線形成側の面に、常温ないし加熱により粘着性
あるいは接着性を呈する絶縁樹脂層を設けていることに
より、ベース基板として適用できる材質を、絶縁性の樹
脂フィルム、ガラス板の他に、導電性の金属板にまで拡
大できるものとしている。また、その製造の面において
も、自由度を大きくするものである。
【0011】本発明の多層配線基板の製造方法は、この
ような構成にすることにより、配線の微細化に対応で
き、量産性に優れ、且つ信号の高速化に対応できる電気
的特性の良い本発明の多層配線基板の製造方法の提供を
可能としている。そして、サブトラクティブ法のような
フォトリソを用いたエッチング加工では、達成困難な3
次元構造の形成が可能である。詳しくは、転写用の原版
を用いて配線部を多層配線基板用のベース基板の一面側
に転写形成していくため、生産性が良く量産に向いてお
り、転写版の配線部を選択めっきによめっき形成して作
製することにより、配線の微細化を可能とし、配線の多
層化とともに配線の高密度化を可能としている。また、
ベース基板の配線形成側の面に、常温ないし加熱により
粘着性あるいは接着性を呈する絶縁樹脂層を設けること
により、ベース基板の材質は、導電性のものにも適用で
き、作製の自由度を大きくしている。
【0012】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の実施の形態を挙
げ、図に基づいて説明する。図1(a)は本発明の多層
配線基板の実施の形態の第1の例の特徴部を示した図
で、図1(a)はその配線130に沿った断面図で、図
2は図1に示す第1の例の変形例を説明するための概略
断面図で、図3(a)は実施の形態の第2の例の特徴部
を示した図で、図3(b)は実施の形態の第3の例の特
徴部を示した図で、図4〜図8は、それぞれ、本発明の
多層配線基板の製造方法の実施の形態の第1の例〜第5
の例を説明するための工程図である。図1〜図8中、1
10はベース基板、113はベース基材、115は絶縁
樹脂層、120、130は(導電性層からなる)配線、
125、135、135Aは絶縁樹脂層、140はダミ
ー層、143はダミー配線、145はダミー絶縁層、1
80は中空部、400、405、500、505、60
0、605、705は転写版、410、510、610
および415、515、615は基板、420、52
0、620および425、525、625はレジスト、
420A、425A、520A、525A、620A、
625Aはレジスト開口部、430、530、630、
730、830および435、535、635、735
は導電性層、440、540、640、740、840
および、545、645、745は絶縁性層、450は
絶縁性層、760、860はダミー層、861はダミー
配線、862はダミー絶縁層である。
【0013】はじめに、本発明の多層配線基板の実施の
形態を挙げる。先ず、実施の形態の第1の例を、図1に
基づいて説明する。第1の例は、所定形状にめっき形成
された導電性層からなる配線部を設けた転写用原版、2
版を用い、順次、各転写用原版の配線部を接着剤層を介
して配線基板用のベース基板110側に転写して、ベー
ス基板110上に、配線部を2層にして設けた多層配線
基板で、各層の配線は、少なくとも一部をベース基板1
10に接着剤層を介して固定されており、下層(第1層
目)の配線層の配線120を跨ぐ配線130は、下層の
配線層の配線120を跨ぐ箇所において、ベース基板1
10と接触しないように、下層の配線層の配線120に
支持され、下側に中空部180を備えているものであ
る。下層(第1層目)の配線層の配線120は、全て、
ベース基板110に接着剤層である絶縁樹脂層125を
介して固定されており、上層(第2層目)の配線層の配
線130は、下層の配線120を跨ぐ箇所においてはベ
ース基板110に直接固定されていないが、A0箇所
等、一部は、接着剤層である絶縁樹脂層135を介して
ベース基板110に固定されている。本例の場合は、接
着剤層となる絶縁樹脂層125、135が、それぞれ、
配線120、130の下部全面に形成されている。そし
て、上層(第2層目)の配線層の配線130の支持は、
下層の配線120のみでしており、後述する図3に示す
第2の例や第3の例の多層配線基板のように支持用の回
路の配線ではないダミー層を設けたものではない。上層
の配線130を支持する下層の配線120の間隔は、中
空部180を維持できる、所定間隔以下に隣接されてい
る。
【0014】めっき形成された導電性層からなる配線1
20、130の材質としては、導電性や、コスト的な面
からはめっき銅が好ましく、めっき銅の場合、その厚さ
は、配線の幅にもよるが1μm以上は必要である。
【0015】本例では、ベース基板110は単一のベー
ス基材からなるが、これに限定はさない。単一のベース
基材からなるものの他には、例えば、ベース基材の配線
を形成する側の面に、常温や加熱により粘着性ないし接
着性を呈する絶縁樹脂層を設けたもの等が挙げられる。
そして、ベース基材としては、アルミニウム、銅、ニッ
ケル、鉄、ステンレス、チタン等の導電性の金属板、あ
るいは、ガラス板、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリイミド、ポリエチレン、アクリル等の絶縁性樹脂基
板(フィルム)等が挙げられる。配線層としてめっき銅
配線層が用いられる場合には、ベース基材としては、銅
の熱膨張係数(17ppm)に近い熱膨張係数をもつも
の、例えばステンレス(SUS304)やBTレジン等
のプリント基板に用いられるガラスクロス入りのエポキ
シ樹脂が好ましい。
【0016】絶縁樹脂層125、135としては、常温
もしくは、加熱により粘着性を示すものであれば良く、
例えば、使用する高分子としては、粘着性を有する合成
高分子樹脂を挙げることができる。合成高分子樹脂とし
ては、アクリル性樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化
油樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これら
の樹脂の任意の組合せによる混合物として使用できる。
さらに、上記のアニオン性合成樹脂とメラミン樹脂、フ
エノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを併用し
ても良い。また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与する
ために、ロジン系、テルペン系、石油樹脂等の粘着性付
与樹脂を必要に応じて添加することも可能である。特
に、絶縁性、強度、化学的安定性の面から接着剤層がポ
リイミド樹脂であることが好ましい。
【0017】第1の変形例は、第1の例において、第1
の例の単一のベース基材のベース基板110に代え、ベ
ース基材113の配線形成側の面に、常温ないし加熱に
より粘着性あるいは接着性を呈する絶縁樹脂層115を
設けたベース基板110を用いたものである。この場合
は、第1の例に比べ、配線のベース基板への接着の自由
度を上げることができる。図1(a)に相当する箇所
は、図2(a)のようになる。第2の変形例は、第1の
例において、第1の例の単一のベース基材のベース基板
110として、常温ないし加熱により粘着性あるいは接
着性を呈するものを用い、下層(第1層目)の配線層の
配線120を絶縁樹脂層125を介してベース基板11
0へ固定し、上層の配線130の配線の形成には、下層
の配線120との重なり部分にのみ接着剤層となる絶縁
樹脂層135Aを設けて配線120に固定し、且つ、配
線120との重なり箇所以外はベース基板120に直接
固定させたものである。図1(a)に相当する箇所は、
図2(b)のようになる。第3の変形例は、第1の例に
おいて、第1の例のベース基材単体のベース基板110
として、常温ないし加熱により粘着性あるいは接着性を
呈するものを用い、下層(第1層目)の配線層の配線1
20を絶縁樹脂層125を介してベース基板110へ固
定し、下層の上層と重なる部分には接着剤層となる絶縁
樹脂層135Aを設け、且つ、上層の配線130の、下
層の配線120との重なり合う側の面全体に接着剤層と
なる絶縁樹脂層135を設けて、配線120におよびベ
ース基板110に絶縁樹脂層135を介して固定したも
のである。図1(a)に相当する箇所は、図2(c)の
ようになる。第4の変形例は、ベース基材113の配線
形成側の面に、常温ないし加熱により粘着性あるいは接
着性を呈する絶縁樹脂層115を設けたベース基板11
0を用い、下層の配線120は、直接ベース基板110
の絶縁樹脂層115を介して固定されている。そして、
上層の配線130は、下層の配線120との重なり部分
にのみ接着剤層となる絶縁樹脂層135Aを設けて、配
線120に固定され、且つ、配線の重なり箇所以外は、
直接ベース基板110の絶縁樹脂層115に接着固定さ
れている。図1(a)に相当する箇所は、図2(d)の
ようになる。
【0018】常温ないし加熱により粘着性あるいは接着
性を呈する絶縁樹脂層115としては、熱可塑性のもの
が挙げられるが、特に限定はされない。熱可塑性樹脂と
しては、ポリイミド樹脂、シリコン含有ポリイミド樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、セ
ルロース系、ポリスチレン系が挙げられ、特にポリエー
テルイミド、ポリアミドイミド、アルキル鎖含有ポリイ
ミド等のポリイミド樹脂が、絶縁性、耐熱性性の点で好
ましい。また、絶縁性を確保するためにフッ素樹脂、シ
リコーン等を樹脂中に混入しても良い。
【0019】次いで、実施の形態の第2の例を、図3
(a)に基づいて説明する。第2の例は、第1の例と同
様、所定形状にめっき形成された導電性層からなる配線
部を設けた転写用原版、2版を用い、順次、各転写用原
版の配線部を接着剤層を介して配線基板用のベース基板
110側に転写して、ベース基板110上に配線部を2
層にして設けた多層配線基板で、各層の配線は、少なく
とも一部をベース基板110に接着剤層を介して固定さ
れている。そして、本例は、下層(第1層目)の配線層
の配線120を跨ぐ配線130は、下層の配線層の配線
120を跨ぐ箇所において、ベース基板110と接触し
ないように、下層の配線層の配線120と、ダミー配線
143とダミー絶縁樹脂層145からなるダミー層14
0に支持され、下側に中空部180を備えているもので
ある。本例では、下側に中空部180を備えている配線
130を支持する下層の隣接する配線120あるいはダ
ミー配線143とダミー絶縁樹脂層145からなるダミ
ー層140と、配線120あるいはダミー層140とで
形成される間隔は、いずれも、中空部180を維持でき
る所定間隔以下になるように、ダミー層140を設けた
ものである。ダミー層140を設けることにより、配線
の重なり箇所において配線120間の距離を制限する必
要はなくなる。即ち、第1の例に比べ回路の配線設計の
自由度が大きいと言える。また、本例のダミー層は、下
層の配線120を転写形成する際に、予め、転写版に設
けておき、配線120と一緒に転写形成することがで
き、本例は作製の面では有利な構造と言える。本例で
は、第1の例と同様、ベース基板110は単一のベース
基材からなるが、これに限定はされない。ダミー配線1
43、ダミー絶縁樹脂層145の材質としては、第1の
例の配線120、130や絶縁樹脂層125、135の
材質と同様のものが適用できる。その他の各部の材質は
第1の例と同様のものが適用できる。本例の変形例とし
ても、第1の例と同様の各種の例が挙げられる。
【0020】次いで、実施の形態の第3の例を、図3
(b)に基づいて説明する。第3の例も、第1の例、第
2の例と同様、所定形状にめっき形成された導電性層か
らなる配線部を設けた転写用原版、2版を用い、順次、
各転写用原版の配線部を接着剤層を介して配線基板用の
ベース基板110側に転写して、ベース基板110上に
配線部を2層にして設けた多層配線基板で、各層の配線
は、少なくとも一部をベース基板110に接着剤層を介
して固定されている。そして、本例は、下層(第1層
目)の配線層の配線120を跨ぐ配線130は、下層の
配線層の配線120を跨ぐ箇所において、ベース基板1
10と接触しないように、下層の配線層の配線120
と、ダミー絶縁樹脂層145のみからなるダミー層14
0に支持され、下側に中空部180を備えているもので
ある。第3の例は、第2の例のダミー配線143とダミ
ー絶縁樹脂層145からなるダミー層140に代え、ダ
ミー絶縁樹脂層145のみからなるダミー層140とし
たものであり、第2の例と同様、配線120あるいはダ
ミー層140と、配線120あるいはダミー層140と
で形成される間隔が、中空部180を維持できる所定間
隔以下になるように、ダミー層140を設けたものであ
る。ダミー絶縁樹脂層145としては第2の例と同様の
材質が適用できる。その他の各部についても、第2の例
と同様な材質が適用できる。本例の変形例としても、第
1の例と同様の各種の例が挙げられる。
【0021】上記第1の例とその変形例、第2の例、第
3の例はいずれも配線層を2層にしたものであるが、こ
れらの特徴的な構造を、配線層を3層としたものに適用
できることは言うまでもない。また、これらは配線の重
なり部における配線間の固定を絶縁性樹脂層135に限
定しているが、場所により導電樹脂層で固定しても良
い。この場合は、配線の自由度をより大きくできる。
尚、導電樹脂層としては、絶縁樹脂層125、135の
材質として既に述べた樹脂に、導電性の粉末(銀、Ag
−Pd、Ag−Cu合金)などを適当に混合分散させた
ものが挙げられる。
【0022】次に、本発明の多層配線基板の製造方法の
実施の形態を挙げて説明する。先ず、実施の形態の第1
の例を説明する。第1の例は、一面が常温ないし加熱に
より粘着性ないし接着性を有するベース基板110の該
一面に、第1層目の配線120を形成した後に、配線1
20を跨ぐように第2層目の配線130を形成する方法
を示したもので、第1層目の配線120を絶縁樹脂層1
25を介してベース基板110に固定し、上層(第2層
目)の配線130は、下層の配線120との重なる箇所
においてのみ接着剤層となる絶縁樹脂層450(13
5)を介して配線120固定され、且つ、それ以外の箇
所においては、直接ベース基板に固定されている配線基
板の製造方法である。本例は、図2(b)に特徴部の概
略断面を示す第2の変形例の多層配線基板の製造方法の
1例で、対応する各工程の断面を示した図4、及び図2
(b)に基づいて説明する。はじめに、ベース基板11
0上に第1層目の配線層の配線120を形成する。先
ず、ステンレス(SUS304)等の導電性基板410
を用意し、その一面に、形成する配線に合わせてレジス
ト420を形成する。(図4(a)) レジスト420としては、ノボラックレジスト等が用い
られるが、耐めっき性のもので処理性の良いものであれ
ば、これに限定されない。尚、必要に応じ、めっき前処
理を行っておく。次いで、レジストの開口部420A
に、配線部となる導電性層430をめっき形成する。
(図4(b)) 導電性層430としては、通常、銅めっき層が用いられ
る。次いで、導電性層430上に更に、電着により、接
着性の絶縁樹脂層440を電着形成する。(図4
(c)) この状態のものを転写版400とする。電着形成に代
え、ディスペンス塗布や印刷塗布により、導電性層33
0上に、絶縁樹脂層440を形成しても良い。この後、
必要に応じ、熱処理を施し、接着性の絶縁樹脂層440
を硬化させる。尚、導電性層430(配線120に対
応)同志の間隔は、配線130を重ねた場合に、配線1
30の下側に中空部180が形成できる間隔となるよう
に、レジスト420を所定の形状に作成しておく。
【0023】絶縁性樹脂層440としては、常温もしく
は、加熱により粘着性を示すものであれば良く、例え
ば、使用する高分子としては、粘着性を有する合成高分
子樹脂を挙げることができる。合成高分子樹脂として
は、アクリル性樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油
樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これらの
樹脂の任意の組合せによる混合物として使用できる。さ
らに、上記のアニオン性合成樹脂とメラミン樹脂、フエ
ノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを併用して
も良い。また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与するた
めに、ロジン系、テルペン系、石油樹脂等の粘着性付与
樹脂を必要に応じて添加することも可能である。上記高
分子樹脂は、アルカリ性または酸性物質により中和して
水に可溶化された状態、または水分散状態で電着法に供
される。すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類、アンモ
ニア、苛性カリ等の無機アルカリで中和する。カチオン
性合成高分子樹脂は、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸、乳酸
等の酸で中和する。そして、中和された水に可溶化され
た高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水に希釈
された状態で使用される。特に、絶縁性、強度、化学的
安定性の面から接着剤層がポリイミド樹脂であるとが好
ましい。
【0024】次いで、ベース基板110の配線形成側の
面に、転写版400の絶縁樹脂層440側を向けて合わ
せ、ベース基板110と転写版400とを圧着した(図
4(d))後、転写版400を導電性基板410をレジ
スト420とともに、ベース基板110側から剥がし、
配線部となる導電性層430を絶縁樹脂層440を介し
てベース基板側に転写形成する。(図4(e))
【0025】次いで、ベース基板110上に形成された
導電性層430(配線120に相当)の上面側に接着性
の絶縁樹脂層450(絶縁樹脂層135に相当)を設け
ておく。(図4(f)) 絶縁樹脂層450(絶縁樹脂層135に相当)の形成
は、ディスペンサー塗布法により行うが、これに限定は
されない。ベース基板が導電性の金属剤等からなる場合
には、導電性層430(配線120に対応)の露出した
部分を絶縁樹脂層440を電着形成したように、絶縁樹
脂層450(絶縁樹脂層135Aに対応)電着形成して
も良い。尚、図2(b)における絶縁樹脂層135Aの
断面形状と、図4(f)の絶縁樹脂層450の断面形状
は異なるが、図2(b)はあくまで概略図で、説明を分
かり易くするためのものである。また、ディスペンサー
塗布法により絶縁樹脂層450を設けた場合、必ずし
も、導電性層430の側面を全部覆うとは限らない。
【0026】一方、第1層目の配線層の配線部となる導
電性層430(配線120に対応)を形成した転写版4
00と同様にして、少なくとも一面を導電性とする基板
415の導電性側に所定形状にレジスト425を形成し
て(図4(g))、該レジストの開口部425Aに、第
2層目の配線層の配線部となる導電性層435(配線1
30に相当)を形成した転写版405を作製しておく。
(図4(h))
【0027】次いで、転写版405を、その導電性層4
35をベース基板110側に向けて(図4(i))、合
わせ圧着した後、基板415とレジスト425のみを剥
がし、ベース基板110側に配線130(導電性層43
5に対応)を転写形成する。(図4(j)) このようにして、絶縁樹脂層135A(440に対応)
を介して、配線120上に配線130(導電性層435
に対応)が固定され、且つ、配線130の配線120と
重なる箇所の下側に中空部180が形成された2層の配
線基板が作製される。
【0028】次いで、実施の形態の第2の例を説明す
る。第2の例は、一面が常温ないし加熱により粘着性な
いし接着性を有するベース基板110の該一面に、第1
層目の配線120を形成した後に、配線120を跨ぐよ
うに第2層目の配線130を形成する方法を示したもの
で、第1層目の配線120を絶縁性樹脂層125を介し
て固定し、上層(第2層目)の配線130は、下層の配
線120の上層の配線130と重なる部分のみ絶縁樹脂
層135Aを設け、且つ、上層の配線130下全面に絶
縁樹脂層135を設け、上層の配線130を絶縁樹脂層
135を介して、配線120上、ベース基板110上に
固定している配線基板の製造方法である。本例は、図2
(c)に特徴部の概略断面を示す第3の変形例の多層配
線基板の製造方法の1例で、対応する各工程の断面を示
した図5、及び図2(c)に基づいて説明する。図4に
示す第1の例と同様にして、ベース基板110の一面に
配線層となる導電性層530(配線120に対応)を絶
縁樹脂層540(125に対応)を設け(図5
(e))、更に、配線120上に絶縁性樹脂550を形
成する。(図5(f)) 一方、第1の例と同様にして、第2層目の配線用の導電
性層535を形成し(図5(h))、更に導電性層53
5の表面部に電着により、絶縁樹脂層545を形成し
て、転写版505を得る。(図5(i)) 次いで、転写版505を、その導電性層535をベース
基板110側に向けて(図5(j))、合わせ圧着した
後、基板515とレジスト525のみを剥がし、ベース
基板110側に配線130(導電性層435に相当)を
転写形成する。(図5(k)) このようにして、絶縁樹脂層135(545に対応)を
介して、配線120上およびベース基板110上に、配
線130(導電性層535に対応)が形成され、且つ、
配線130の配線120と重なる箇所の下側に中空部1
80が形成された2層の配線基板が作製される。
【0029】次いで、実施の形態の第3の例を説明す
る。第3の例は、図1に示す第1の例の多層配線基板を
製造する方法の1例で、以下、図6、図1に基づいて説
明する。ベース基板110は単層のベース基材で、アル
ミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の
導電性の金属板、あるいは、ガラス板、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリ
ル等の絶縁性樹脂基板(フィルム)等が適用できる。図
4に示す製造方法と同様にして、ベース基板110の一
面に、絶縁樹脂層640(125に対応)を介して導電
性層630(配線120(対応)を設ける。(図6
(e)) 一方、図5に示す第2の例の方法と同様にして、配線層
となる導電性層635(配線130に対応)とその上に
絶縁樹脂層645(135に対応)を設けた転写版60
5を作製しておく。(図6(h)) 次いで、転写版605を、その導電性層635をベース
基板110側に向けて(図6(i))、合わせ圧着した
後、基板615とレジスト625のみを剥がし、ベース
基板110側に配線130(導電性層635に相当)を
転写形成する。(図6(j)) このようにして、絶縁樹脂層135(645に対応)を
介して、配線120上およびベース基板110上に、配
線130(導電性層635に対応)が形成され、且つ、
配線130の配線120と重なる箇所の下側に中空部1
80が形成された2層の配線基板が作製される。
【0030】次いで、実施の形態の第4の例を説明す
る。第4の例は、図3(b)に示す第3の例の多層配線
基板を製造する方法の1例で、図7、図3(b)に基づ
いて説明する。本例の場合も、ベース基板110は単層
のベース基材で、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、ス
テンレス、チタン等の導電性の金属板、あるいは、ガラ
ス板、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、
ポリエチレン、アクリル等の絶縁性樹脂基板(フィル
ム)等が適用できる。第1の例や第3の例の製造方法と
同様、ベース基板110の一面に、絶縁樹脂層740
(125に対応)を介して導電性層730(配線120
(対応)を設ける。(図7(a)) 次いで、ダミー層をディスペンサー塗布方法により設け
る。(図7(b)) 一方、図5、図6の方法と同様にして、配線層となる導
電性層735(配線130に対応)とその上に絶縁樹脂
層745(135に対応)を設けた転写版705を作製
しておき、転写版705を、その導電性層735をベー
ス基板110側に向けて(図7(c))、合わせ圧着し
た後、基板715とレジスト725のみを剥がし、ベー
ス基板110側に配線130(導電性層735に相当)
を転写形成する。(図7(d)) このようにして、絶縁樹脂層135(745に対応)を
介して、配線120上およびベース基板110上に、配
線130(導電性層735に対応)が形成され、且つ、
配線130の配線120と重なる箇所の下側に中空部1
80が形成された2層の配線基板が作製される。
【0031】次いで、実施の形態の第5の例を説明す
る。第5の例は、図3(a)に示す第2の例の多層配線
基板を製造する方法の1例で、図8、図3(a)に基づ
いて説明する。図4〜図6に示す製造方法における、転
写版への第1層目の配線120となる導電性層と、その
上に設ける絶縁樹脂層(125に対応)を作製する際
に、ダミー配線となる導電性層861とダミー絶縁層8
62を形成して、これらを合わせてダミー層860とす
るものである。(図8(a)) その他については、図6の第3の製造方法と同じにて、
第2層目の配線130の配線120との重なり箇所下側
に中空部180を設けた配線基板が作製される。(図8
(b))
【0032】
【実施例】(実施例1)実施例1は、図2(d)に示す
第4の変形例の多層配線基板とその特徴部を同じくする
配線層を3層とした多層配線基板を作製したものであ
る。尚、配線が重なる箇所における下層の配線間の距離
は100μm以下に制御した配線層を用いた。そして、
ベース基板上に接着性を有する絶縁樹脂層を設け、該絶
縁樹脂層上に直接、第1層目のめっき形成された導電性
層からなる配線を設けた後、配線が重なり合う下層の配
線部上の上層との接着剤層となる絶縁樹脂層をディスペ
ンサー塗布法により塗布して、順次、第2層目、第3層
目の配線層の配線のみをベース基板側に転写して、形成
したものである。先ず、図4に示す転写版405の作製
方法と同様にして、第1層目の配線層、第2層目の配線
層、第3層目の配線層を形成するための転写版A10、
A20、A30を以下のようにして作製した。以下、図
4(g)、図4(h)を基に転写版の作製を説明する。
使用する3つの転写版A10、A20、A30を以下の
ようにして用意した。基板415として0.1mm厚の
ステンレス板(SUS304)を準備し、このステンレ
ス板からなる基板415の一面上に市販のフォトレジス
ト(東京応化工業株式会社製 OMR−85)をスピン
コート法により膜厚約1μmに塗布し、オーブンで85
°C、30分間乾燥を行った。そして、各配線層に対応
する所定のフォトマスクを用いて、露光装置P−202
−G(大日本スクリーン製造株式会社製)を用いて密着
露光を行った。露光条件は30countとした。その
後、現像、水洗、乾燥をし、所定のパターンを有するレ
ジスト425を形成した。(図4(g)) 次いで、その一面上にフォトレジストが製版された基板
415と含燐銅電極を対向させて下記の組成の硫酸銅め
っき浴中に浸漬し、直流電源の陽極に含燐銅電極を、陰
極に、それぞれ、導電性基板415を接続し、電流密度
2A/dm2 で24分間の通電を行い、フォトレジスト
で被膜されていない基板415の露出部に膜厚約10μ
mの銅めっき膜からなる導電性層435をめっきを形成
し、配線とした。(図4(h)) (めっき浴組成) CuSO4 ・5H2 O 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 0.15ml/l(Clとして60ppm)
【0033】配線を形成するベース基板としては、厚さ
100μmのポリイミドフィルム基材の配線を形成する
側の一面に接着性を有する絶縁材料(宇部興産株式会社
製、UPA−221C)を塗布し、乾燥後約15μmに
なるように絶縁樹脂層を形成したベース基板を準備し
た。
【0034】次いで、上記転写版A10を用い、下記の
条件で圧着し、配線となる導電性層435をベース基板
側に転写し、上記絶縁材料(宇部興産株式会社製、UP
A−221C)を200°Cで1時間熱処理して硬化さ
せて第1層目の配線層をベース基板上に形成した。 (圧着条件) 圧力:3Kg/cm2 温度:200°C
【0035】続いて、第1層目の配線層が形成されたベ
ース基板に対し、第1層目の配線の第2層目の配線部と
重なり合う部分(配線の上側)に、上記絶縁材料(宇部
興産株式会社製、UPA−221C)をディスペンサー
塗布法により塗布し、乾燥して乾燥後15μm厚にし
た。次いで、第2層目の配線形成用の転写版A20を用
い、下記の条件で圧着し、配線となる導電性層435を
ベース基板側に転写した。 (圧着条件) 圧力:1Kg/cm2 温度:200°C 次いで、同様にして、第2層目の配線層形成と同様にし
て、転写版A30を予いて第3層目の配線層をベース基
板側に転写形成した。その後、300°C、1時間の条
件で絶縁材料(宇部興産株式会社製、UPA−221
C)を硬化させて、3層の配線層を備えた本発明の多層
配線基板を得た。配線が重なる箇所においては、いずれ
も上層の配線の下側に中空部を得ることができた。
【0036】(実施例2)実施例2は、実施例1と同様
にして、ベース基板の一面に第1層目の配線層を形成し
た後、図5(g)〜図5(i)の転写方法により、導電
性層上にさらに絶縁樹脂層を電着形成した転写版B1
0、B20、B30を形成し、これらをそれぞれ、第1
層目、第2層目、第3層目の配線層を形成するための転
写版として用い、実施例1と同様にしてし、ベース基板
上に配線層を3層に形成したものである。図5(g)〜
図5(i)の転写版505の作製方法により、転写版B
10、B20、B30を作製したものである。尚、実施
例1と同様、配線が重なる箇所における下層の配線間の
距離は100μm以下に制御した配線層を用いた。転写
版B10、B20、B30を以下のようにして作製した
が、図5(g)〜図5(i)に基づいて説明する。実施
例1のようにして転写版A10、A20、A30と同様
のものを、それぞれ作製し、それぞれについて、転写版
の基板(図5の515に相当)と白金電極とを対向さ
せ、、下記のように調製したアニオン型の絶縁樹脂層用
の電着液中に浸漬し、定電圧電源の陽極に基板515
を、陰極に白金電極を接続し150Vの電圧で5分間の
電着を行い、これを150°C、5分間乾燥、熱処理し
て、基板515の導電性層535上に厚さ15μmの接
着性を有する絶縁樹脂層545を形成した。そして、こ
れらをそれぞれ、第1層目、第2層目、第3層目の配線
層形成用の転写版B10、B20、B30とした。
【0037】ポリイミドワニスを作製し、電着液の調整
は以下のように行った。 <ポリイミドワニスの製造>11容量の三つ口セパラブ
ルフラスコにステンレス製イカリ攪拌器,窒素導入管及
びストップコックの付いたトラップの上に玉付き冷却管
をつけた還流冷却器を取り付ける。窒素気流中を流しな
がら温度調整機のついたシリコーン浴中にセパラブルフ
ラスコをつけて加熱した。反応温度は浴温で示す。3、
4、3’、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無
水物(以後BTDAと呼ぶ)32.22g(0.lモ
ル)、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)
スルホン(m−BAPS)21.63g(0.05モ
ル),γ−バレロラクトン1.5g(0.015モ
ル)、ピリジン2.37g(0.03モル)、NMP
(N−メチル−2−ピロリドンの略)200g、トルエ
ン30gを加えて、窒素を通じながらシリコン浴中,室
温で30分撹件(200rpm)、ついで昇温して18
0℃、l時間、200rpmに攪拌しながら反応させ
る。トルエン−水留出分15mlを除去し、空冷して、
BTDA16.11g(0.05モル)、3、5ジアミ
ノ安息香酸(以後DABzと呼ぶ)15.22g(0.
1モル)、NMP119g、トルエン30gを添加し、
室温で30分攪拌したのち(200rpm)、次いで昇
温して180℃に加熱攪拌しトルエンー水留出分15m
lを除去する。その後、トルエンー水留出分を系外に除
きながら、180℃、3時間、加熱、撹拌して反応を終
了した。20%ポリイミドワニスを得た。 <電着液の調製>20%濃度ポリイミドワニス100g
に3SN(NMP:テトラヒドロチオフェンー1、l−
ジオキシド=l:3(重量)の混合溶液)150g、ベ
ンジルアルコール75g、メチルモルホリン5.0g
(中和率200%)、水30gを攪拌して水性電着液を
調製する。得られた水性電着液は、ポリイミド7.4
%、pH7.8、暗赤褐色透明液である。
【0038】配線を形成するベース基板としては、厚さ
100μmのポリイミドフィルム基材の配線を形成する
側の一面に接着性を有する絶縁材料(宇部興産株式会社
製、UPA−221C)を塗布し、乾燥後約15μmに
なるように絶縁樹脂層を形成したベース基板を準備し
た。
【0039】次いで、上記転写版B10を用い、下記の
条件で圧着し、配線となる導電性層435をベース基板
側に転写し、上記絶縁材料(宇部興産株式会社製、UP
A−221C)を200°Cで1時間熱処理して硬化さ
せて第1層目の配線層をベース基板上に形成した。 (圧着条件) 圧力:3Kg/cm2 温度:200°C
【0040】続いて、第1層目の配線層が形成されたベ
ース基板に対し、第1層目の配線の第2層目の配線部と
重なり合う部分(配線の上側)に、絶縁材料(宇部興産
株式会社製、UPA−221C)をディスペンサー塗布
法により塗布し、乾燥して乾燥後15μm厚にした。次
いで、第2層目の配線形成用の転写版B20を用い、下
記の条件で圧着し、配線となる導電性層435をベース
基板側に転写した。 (圧着条件) 圧力:1Kg/cm2 温度:200°C 次いで、同様にして、第2層目の配線層形成と同様にし
て、転写版B30を用いて第3層目の配線層をベース基
板側に転写形成した。その後、300°C、1時間の条
件で絶縁材料(宇部興産株式会社製、UPA−221
C)を硬化させて、3層の配線層を備えた本発明の多層
配線基板を得た。配線が重なる箇所においては、いずれ
も上層の配線の下側に中空部を得ることができた。
【0041】(実施例3)実施例3は、図1に示す第1
の例の多層配線基板とその特徴部を同じくする配線層を
3層とした多層配線基板を作製したものである。更に具
体的には、実施例2において、転写版B10、B20、
B30と同様の製造条件により、配線となる導電性層上
に絶縁樹脂層を電着形成した、C10、C20、C30
を、それぞれ、第1層目、第2層目、第3層目の転写版
とし、且つ、ベース基板として、単層の厚さ100μm
のポリイミドフィルムを用いたものである。図1、図5
に基づいて説明する。尚、実施例1と同様、配線が重な
る箇所における下層の配線間の距離は100μm以下に
制御した配線層を用いた。
【0042】次いで、上記転写版C10を用い、下記の
条件で圧着し、配線となる導電性層535をベース基板
側に転写し、絶縁樹脂層545を200°Cで1時間熱
処理して硬化させて第1層目の配線層をベース基板上に
形成した。 (圧着条件) 圧力:5Kg/cm2 温度:200°C
【0043】続いて、第1層目の配線層が形成されたベ
ース基板に対し、第2層目の配線形成用の転写版C20
を用い、下記の条件で圧着し、配線となる導電性層53
5をベース基板側に転写した。 (圧着条件) 圧力:1Kg/cm2 温度:200°C 次いで、同様にして、第3層目の配線層形成と同様にし
て、転写版C30を用いて第3層目の配線層をベース基
板側に転写形成した。その後、300°C、1時間の条
件で絶縁樹脂層545を硬化させて、3層の配線層を備
えた本発明の多層配線基板を得た。配線が重なる箇所に
おいては、いずれも上層の配線の下側に中空部を得るこ
とができた。
【0044】(実施例4)実施例4は、図3(b)に示
す第3の例の多層配線基板とその特徴部を同じくする配
線層を3層とした多層配線基板を作製したものである。
更に具体的には、実施例3において、転写版C10、C
20、C30と同様の製造条件により、配線となる導電
性層上に絶縁樹脂層を電着形成した、D10、D20、
D30を、それぞれ、第1層目、第2層目、第3層目の
転写版とし、且つ、ベース基板として、単層の厚さ10
0μmのポリイミドフィルムを用いたものである。配線
が重なり合う下層の配線層の作製後に、ディスペンサー
塗布方法により絶縁樹脂層からなるダミー層を形成して
から、上層の配線層を転写形成したものである。図3、
図5に基づいて説明する。尚、配線が重なる箇所におけ
る下層の配線間の距離が、100μm以上の場合に、そ
の配線間にダミー層140を設け、少なくとも配線ある
いはダミー層と、配線あるいはダミー層の間隔を100
μm以下とした。転写版D10、D20、D30からの
配線の転写は、実施例3とどうようの条件で行った。ダ
ミー層の形成は、上記絶縁材料(宇部興産 株式会社
製、UPA−221C)を用い、ディスペンサー塗布に
より所定の位置に、乾燥後の厚さを、各配線435と絶
縁樹脂層445の厚さ合わて形成した。本実施例の場合
も、配線が重なる箇所においては、いずれも上層の配線
の下側に中空部を得ることができた。
【0045】
【発明の効果】本発明は、上記のように、配線の微細化
に対応でき、量産性に優れ、配線の微細化に対応でき、
量産性に優れ、且つ信号の高速化に対応できる電気的特
性の良い多層配線基板の提供を可能とした。具体的に
は、配線の重なり箇所において、配線が中空に保持し、
配線層間の容量を小さくし、電気特性を良いものとし、
結果、信号の高速化に対応できるものとした。同時に、
そのような配線基板の製造方法の提供を可能とした。具
体的には、PCBやFPCの他、MCM、BGA等の高
密度配線形成や、磁気ヘッドサスペンション等の配線の
作製に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の実施の形態の第1の例
の特徴部を示した図
【図2】本発明の多層配線基板の実施の形態の第1の例
の変形例を示した概略断面図
【図3】図3(a)は本発明の多層配線基板の実施の形
態の第2の例の特徴部を示した図で、図3(b)は第3
の例の特徴部を示した図
【図4】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の第1の例の工程図
【図5】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の第2の例の工程図
【図6】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の第3の例の工程図
【図7】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の第4の例の工程図
【図8】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の第5の例の工程図
【符号の説明】
110 ベース基板 113 ベース基材 115 絶縁樹脂層 120、130 (導電性層からなる)配
線 125、135、135A 絶縁樹脂層 140 ダミー層 143 ダミー配線 145 ダミー絶縁層 180 中空部 400、405、500、505、600、605、7
05 転写版 410、510、610 基板 415、515、615 基板 420、520、620 レジスト 425、525、625 レジスト 420A、425A レジスト開口部 520A、525A レジスト開口部 620A、625A レジスト開口部 430、530、630、730、830 導電性層 435、535、635、735 導電性層 440、540、640、740、840 絶縁性層 545、645、745 絶縁性層 450 絶縁性層 760、860 ダミー層 861 ダミー配線 862 ダミー絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E317 AA11 BB11 CC13 GG12 5E338 AA03 BB63 CC01 CD02 CD05 EE11 5E343 AA02 AA12 BB24 BB66 DD56 DD63 GG14 5E346 AA02 AA05 AA06 AA12 AA15 AA16 BB17 CC08 DD01 DD31 EE31 EE39 GG01 GG02 GG28 HH08 5F033 GG03 MM15 RR21 RR22 RR30 VV01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に所定形状にめっき形成された
    導電性層からなる配線部を設けた転写用原版を複数版用
    い、順次、各転写用原版の配線部を接着剤層を介して配
    線基板用のベース基板側に転写して、該ベース基板上に
    配線部を多層にして設けた多層配線基板であって、各層
    の配線は、少なくとも一部をベース基板に接着剤層を介
    して固定されており、下層の配線層の配線を跨ぐ配線の
    うち、少なくとも一部の配線は、下層の配線層の配線を
    跨ぐ箇所において、ベース基板もしくは他の配線と接触
    しないように、下層の配線層の配線および必要に応じて
    設けられたダミー層に支持され、下側に中空部を備えて
    いることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、下側に中空部を備え
    ている配線を支持する下層の隣接する配線あるいはダミ
    ー層と、配線あるいはダミー層とで形成される間隔が、
    中空部を維持できる所定間隔以下であることを特徴とす
    る多層配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、ダミー層が
    絶縁層と導電性層の2層からなることを特徴とする多層
    配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3において、ダミー層が
    絶縁層のみからなることを特徴とする多層配線基板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、配線の接着
    剤層が、配線の下部全面に形成されていることを特徴と
    する多層配線基板。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5において、ベース基板
    の配線形成側の面に、常温ないし加熱により粘着性ある
    いは接着性を呈する絶縁樹脂層を設けていることを特徴
    とする多層配線基板。
  7. 【請求項7】 支持体上に所定形状にめっき形成された
    導電性層からなる配線部を設けた転写用原版を複数版用
    い、順次、各転写用原版の配線部を接着剤層を介して配
    線基板用のベース基板側に転写して、該ベース基板上に
    配線部を多層にして設けた多層配線基板で、各層の配線
    は、少なくとも一部をベース基板に接着剤層を介して固
    定されており、且つ、下層の配線層の配線を跨ぐ配線の
    うち、少なくとも一部の配線は、下層の配線層の配線を
    跨ぐ箇所において、ベース基板もしくは他の配線と接触
    せず下側に中空部を備えている多層配線基板の製造方法
    であって、第1層目の配線層は、転写版の配線上および
    またはベース基板に設けられた接着剤層となる絶縁樹脂
    層を介してベース基板側に転写形成するもので、第2層
    目以降の第N層目の配線層の形成は、第N層目の配線層
    の配線が下層である第1層目〜(N−1)層目の配線層
    の配線と重なる箇所の、第1層目〜(N−1)層目の配
    線層の配線上部、および第N層目の配線層の配線が形成
    されるベース基板の領域に設けられた接着剤層を介し
    て、配線層のみを転写して形成するものであり、下層の
    配線層の配線を跨ぐ配線のうち、少なくとも一部の配線
    については、その転写に先立ち、予め、下層の配線層の
    配線を跨ぐ箇所において、ベース基板もしくは他の配線
    と接触しないように、該配線を支持するためのダミー層
    を必要に応じて形成しておくことを特徴とする多層配線
    基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 支持体上に所定形状にめっき形成された
    導電性層からなる配線部を設けた転写用原版を複数版用
    い、順次、各転写用原版の配線部を接着剤層を介して配
    線基板用のベース基板側に転写して、該ベース基板上に
    配線部を多層にして設けた多層配線基板で、各層の配線
    は、少なくとも一部をベース基板に接着剤層を介して固
    定されており、且つ、下層の配線層の配線を跨ぐ配線の
    うち、少なくとも一部の配線は、下層の配線層の配線を
    跨ぐ箇所において、ベース基板もしくは他の配線と接触
    せず下側に中空部を備えている多層配線基板の製造方法
    であって、第1層目の配線層は、転写版の配線上および
    またはベース基板に設けられた接着剤層となる絶縁樹脂
    層を介してベース基板側に転写形成するもので、第2層
    目以降の各配線層は、順次、各転写原版の配線部上に設
    けられた接着剤層となる絶縁樹脂層を介してベース基板
    側に転写形成するもので、下層の配線層の配線を跨ぐ配
    線のうち、少なくとも一部の配線については、その転写
    に先立ち、予め、下層の配線層の配線を跨ぐ箇所におい
    て、ベース基板もしくは他の配線と接触しないように、
    該配線を支持するためのダミー層を必要に応じて形成し
    ておくことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、第2層目の以降の第
    N層目の配線層の形成に際しては、第N層目の配線層の
    配線が下層である第1層目〜(N−1)層目の配線層の
    配線と重なる箇所の、第1層目〜(N−1)層目の配線
    層の配線上部に接着剤層となる絶縁樹脂層を設けた後
    に、転写版から配線層のみを転写して形成するものであ
    ることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし請求項9において、配
    線層を形成するための転写版に、ダミー層を設けてお
    き、配線層の転写形成の際に、ダミー層をベース基板側
    に転写形成するものであることを特徴とする多層配線基
    板の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10におけるダミー層は、配線
    層と同じ導電性層、あるいは、配線層となる導電性層と
    該導電性層上に設けられた絶縁樹脂層と同じ絶縁樹脂層
    からなり、転写版の配線層となる導電性層の作製工程、
    あるいは、前記工程と、配線となる導電性層上への絶縁
    樹脂層形成工程で作製されるものであることを特徴とす
    る多層配線基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし請求項11において、
    転写版の配線上に形成する接着剤層となる絶縁樹脂層を
    電着法で形成することを特徴とする多層配線基板の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111447737A (zh) * 2014-12-01 2020-07-24 株式会社村田制作所 电子设备

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