JPH11261217A - 多層配線基板とその製造方法 - Google Patents

多層配線基板とその製造方法

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JPH11261217A
JPH11261217A JP7123998A JP7123998A JPH11261217A JP H11261217 A JPH11261217 A JP H11261217A JP 7123998 A JP7123998 A JP 7123998A JP 7123998 A JP7123998 A JP 7123998A JP H11261217 A JPH11261217 A JP H11261217A
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wiring
layer
conductive
metal
metal wiring
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JP7123998A
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Hiroto Yoshinuma
吉沼  洋人
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線の微細化に対応でき、量産性に優れ、且
つ多層配線にも対応できる配線基板を提供する。同時
に、そのような配線基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ベース基板の少なくとも一面に面全体わ
たり絶縁層を設け、該絶縁層上に、めっき形成された金
属配線層、複数層を、順次転写して設けた多層配線基板
であって、配線が他の配線と上下に重なり合う箇所にお
いては、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を隣接する
上下の配線間に設けており、下の配線と上下に重なり合
う箇所とその近傍以外の、下に他の配線がない配線ない
し配線部分は、前記絶縁層上に直接積層されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板に関
するもので、特に、配線の多様化に対応できる多層配線
基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高密度化に伴い、これに用い
られる配線基板においても、高密度化の要求に対応する
ため、金属配線の片面配線から両面配線への転換、更に
多層化、薄型化も進められている。このような中、配線
基板の金属配線の形成は、一般には、絶縁性の基板の上
全面に金属配線部を形成するための金属層を形成してお
き、これをエッチング等により金属層の所定領域を除去
して配線部を形成するサブトラクティブ法、あるいはめ
っき等により形成された金属配線部を直接ないし間接的
に絶縁性の基板に、付け加え形成していくアディティブ
法が用いられている。サブトラクティブ法の場合は、通
常、絶縁性基板に貼りつけられた金属層(銅箔)をエッ
チング加工により配線部を形成するもので、技術的に完
成度が高く、コストも安いが、金属層の厚さ等によるる
制約から配線部の微細加工が難しいという問題がある。
一方、アディティブ法の場合は、めっきにより金属配線
部を形成するため、配線部の微細化は可能であるが、コ
スト信頼性の面で難がある。尚、配線基板のベース基板
としてはBTレジン基板等の、ガラスクロスをその中に
含んだ絶縁性のエポキシ樹脂基板が一般に用いられる。
そして、ベース基板の一面ないし両面に金属配線部を形
成したものが単層の配線基板である。
【0003】多層配線基板は、ベース基板の片面ないし
両面に金属配線部を形成した単層の配線基板、複数層
を、各単層の配線基板間にガラス布にエポキシ樹脂等を
含浸させた半硬化状態のプリプレグを置き、加圧積層し
たものである。多層配線基板の単層配線基板同志の接続
は、通常、ドリル加工により作成されたスルホール内部
に無電界メッキを施す等により行っており、その作製が
煩雑で製造コスト面でも問題があった。また、バイアホ
ールを作成することにより層間接続を行う場合には、複
雑なフォトリソグラフィー工程が必要であり、製造コス
トの低減の妨げとなっていた。
【0004】結局、サブトラックティブ法により作製さ
れた多層基板は、配線の微細化に限界があるという理由
で高密度化には限界があり、且つ、製造面や製造コスト
面でも問題があった。これに対応するため、基材上に、
めっきにより形成された金属層(銅めっき層)をエッチ
ングすることにより作成された金属配線(配線部)と絶
縁層とを順次積層して作製する多層基板の作製方法が試
みられるようになってきた。この方法の場合には、高精
細の配線と任意の位置での金属配線間の接続が可能とな
る。絶縁性の基材上ないし絶縁層上への金属層(銅めっ
き層)からなる配線部の形成は、通常、絶縁性の基材上
ないし絶縁層上へスパッタリング、蒸着、無電解めっき
等で導通層となる金属薄膜を直接形成した後、電気めっ
き等により全面に厚付け金属層を形成し、次いで該金属
層上にレジストを所定のパターンに形成して、該レジス
トを耐腐蝕マスクとしてレジストの開口部から露出した
部分のみをエッチングすることにより行う。しかし、こ
の多層基板の作製方法は、金属層のめっき形成工程、レ
ジストのパターニング工程、エッチング工程を交互に複
数回行うため、工程が複雑となる。また、基材上に金属
配線(配線部)、絶縁層を1層づつ積み上げる直接プロ
セスのため、中間工程でトラブルが発生すると、製品の
再生が困難となり、製造コストの低減に支障を来すとい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
配線部を複数層設けた多層配線基板としては、その作製
方法から、配線の微細化に対応でき、且つ量産性に優れ
た構造のものは得られていなかった。本発明は、これに
対応するもので、配線の微細化に対応でき、量産性に優
れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板を提供しよう
とするものである。同時に、そのような配線基板の製造
方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の多層配線基板
は、ベース基板の少なくとも一面に面全体わたり絶縁層
を設け、該絶縁層上に、めっき形成された金属配線層、
複数層を、順次転写して設けた多層配線基板であって、
配線が他の配線と上下に重なり合う箇所においては、絶
縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を隣接する上下の配線
間に設けており、下の配線と上下に重なり合う箇所とそ
の近傍以外の、下に他の配線がない配線ないし配線部分
は、前記絶縁層上に直接積層されていることを特徴とす
るものである。そして、上記において、絶縁層は、粘着
性もしくは接着性を有するものである。あるいは、絶縁
層が熱可塑性樹脂であることを特徴とするものであり、
該熱可塑性樹脂がポリイミドであることを特徴とするも
のである。そしてまた、上記において、配線が他の配線
と上下に重なり合う箇所で、絶縁性樹脂層を上下の配線
間に設けた部分と、導電性樹脂層を上下の配線間に設け
た部分とを共に有することを特徴とするものである。
【0007】尚、ここでは、ベース基板の一面において
ベース基板面に垂直方向のベース基板からの距離の大小
を上下と言っており、配線が重なるとは、ベース基板の
一面側の異なる配線について、ベース基板面における面
方向の位置が同じで、ベース基板面に垂直方向の距離が
異なる部分があることを意味している。また、ここで
は、配線部分とは、配線の一部分を意味している。下の
配線と上下に重なり合う箇所の近傍とは、配線が他の下
の配線と上下に重なり合う箇所と同じように、配線の下
に絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を設けた方が作製
上、構造上無理がない、前記箇所に連続する比較的近い
領域を意味している。また、配線が他の配線と上下に重
なり合う箇所で、絶縁性樹脂層を隣接する上下の配線間
に設けた部分においては、上下の配線はこの箇所におい
て電気的に分離されており、配線が他の配線と上下に重
なり合う箇所で、導電性樹脂層を隣接する上下の配線間
に設けた部分においては、上下の配線はこの箇所におい
て電気的に接続されている。
【0008】本発明の多層配線基板の製造方法は、ベー
ス基板の少なくとも一面に面全体わたり、粘着性もしく
は接着性を有するか、あるいは熱可塑性の絶縁層を設
け、該絶縁層上にめっき形成された金属配線層、複数層
を、順次転写して設ける多層配線基板の製造方法であっ
て、第1層目の金属配線層は、全ての配線部が第1の絶
縁層上に直接転写して設けられ、第2層目以降の金属配
線層は、転写されるベース基板側の位置に他の金属配線
層の配線が露出している、配線ないし配線部分について
は、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を介し、転写さ
れるベース基板側の位置に他の金属配線層の配線が露出
してない、配線ないし配線部分については、絶縁層上に
直接、転写して形成するものであることを特徴とするも
のである。そして、上記において、少なくとも1つの金
属配線層は、表面が導電性でめっき剥離性の良い導電性
基板の面上に、配線の形状を露出させるように、絶縁材
料からなる耐めっき性のマスクを形成し、めっきにより
該導電性基板の露出した部分に導電性金属薄膜を形成し
たもので、該導電性基板を転写用基板として、導電性基
板から導電性金属薄膜をベース基板側に圧着して転写す
ることを特徴とするものである。あるいは、上記におい
て、少なくとも1つの金属配線層は、表面が導電性でめ
っき剥離性の良い導電性基板の面上に、配線の形状を露
出させるように、絶縁材料からなる耐めっき性のマスク
を形成し、めっきにより該導電性基板の露出した部分に
導電性金属薄膜を形成したもので、該めっきにより形成
された導電性金属薄膜を、一旦、補助基板に転写し、更
に補助基板から導電性金属薄膜をベース基板側に圧着し
て転写することを特徴とするものである。そして、上記
において、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層は、ベー
ス基板側にあるいはめっき形成された導電性金属薄膜上
にディスペンス法(ディスペンサー塗布方法とも言う)
あるいは印刷法により塗布形成されることを特徴とする
ものである。あるいは、上記において、絶縁性樹脂層あ
るいは導電性樹脂層を、めっき形成された導電性金属薄
膜上に電着により形成することを特徴とするものであ
る。尚、ここでは、全ての配線部とは配線の全ての領域
を意味している。
【0009】
【作用】本発明の多層配線基板は、このような構成にす
ることにより、配線の微細化に対応でき、量産性に優
れ、且つ多層配線にも対応できる配線基板の提供を可能
としている。また、フィルム、ガラス金属等、種々の材
質からなるベース基板に適用が可能で、配線の自由度も
大きく、薄型化も可能としており、結局、材質や配線の
自由度が大きく、且つ量産性に優れた、高密度な配線基
板の提供を可能としている。詳しくは、ベース基板の少
なくとも一面に面全体わたり絶縁層を設け、該絶縁層上
に、めっき形成された金属配線層、複数層を、順次転写
して設けた多層配線基板であって、配線が他の配線と上
下に重なり合う箇所においては、絶縁性樹脂層あるいは
導電性樹脂層を隣接する上下の配線間に設けており、下
の配線と上下に重なり合う箇所とその近傍以外の、下に
他の配線がない配線ないし配線部分は、前記絶縁層上に
直接積層されていることにより、更に具体的には、該絶
縁層は、粘着性もしくは接着性を有するものである、あ
るいは、熱可塑性樹脂であることにより、これを達成し
ている。即ち、めっき形成により金属配線層を形成する
ために配線の微細化を可能とし、転写によりベース基板
に金属配線層を複数層順次形成していくことにより、生
産性の面でも量産に対応できるものである。特に、ベー
ス基板の一面に面全体わたり粘着性ないし接着性を有す
るあるいは熱可塑性の絶縁層を設けていることにより、
下に他の配線がない、配線ないし配線部分を、絶縁層上
に直接積層できるものとしており、また、ベース基板の
材質としてはフィルム、ガラス金属等、種々の材質が適
用できる。これ以外の部分、即ち下に配線がある、配線
ないし配線部分のみを、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹
脂層を介して、配設すれば良く、生産性の面で良い構造
と言える。更に、配線が他の配線と上下に重なり合う箇
所で、絶縁性樹脂層を上下の配線間に設けた部分と、導
電性樹脂層を上下の配線間に設けた部分とを共に有する
ことにより、配線が他の配線と上下に重なり合う箇所
で、絶縁性樹脂層を隣接する上下の配線間に設けた部分
においては、上下の配線はこの箇所において電気的に分
離し、配線が他の配線と上下に重なり合う箇所で、導電
性樹脂層を隣接する上下の配線間に設けた部分において
は、上下の配線はこの箇所において電気的に接続するこ
とができ、結果、配線の自由度、換言すれば回路設計の
自由度を大きくしている。即ち、サブトラクティブ法の
ようなフォトリソを用いたエッチング加工では、達成困
難な3次元構造の形成が可能である。尚、熱可塑性樹脂
としてはポリイミド樹脂が絶縁性、耐熱性の点で好まし
い。
【0010】本発明の配線基板の製造方法は、このよう
な構成にすることにより、本発明の配線の微細化に対応
でき、量産性に優れ、且つ配線の多様化にも対応できる
配線基板の製造を可能としている。詳しくは、アディテ
ィブ法により金属配線部を製造するために、配線部の微
細化に対応でき、転写工程により作製するために、生産
性の面で量産化に対応できるものとしている。詳しく
は、ベース基板の少なくとも一面に面全体わたり、粘着
性もしくは接着性を有するか、あるいは熱可塑性の絶縁
層を設け、該絶縁層上に、めっき形成された金属配線層
を複数層順次転写して、設ける多層配線基板の製造方法
であって、第1層目の金属配線層は、全ての配線部が第
1の絶縁層上に直接転写して設けられ、第2層目以降の
金属配線層は、転写されるベース基板側の位置に他の金
属配線層の配線が露出している、配線ないし配線部分に
ついては、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を介し、
転写されるベース基板側の位置に他の金属配線層の配線
が露出してない、配線ないし配線部分については、絶縁
層上に直接、転写して形成するものであることにより、
これを達成している。更に、具体的には、少なくとも1
つの金属配線層は、表面が導電性でめっき剥離性の良い
導電性基板の面上に、配線の形状を露出させるように、
絶縁材料からなる耐めっき性のマスクを形成し、めっき
により該導電性基板の露出した部分に導電性金属薄膜を
形成したもので、該導電性基板を転写用基板として、導
電性基板から導電性金属薄膜のみをベース基板側に圧着
して転写するか、あるいは、少なくとも1つの金属配線
層は、表面が導電性でめっき剥離性の良い導電性基板の
面上に、配線の形状を露出させるように、絶縁材料から
なる耐めっき性のマスクを形成し、めっきにより該導電
性基板の露出した部分に導電性金属薄膜を形成したもの
で、該めっきにより形成された導電性金属薄膜のみを、
一旦、転写用基板に転写し、更に転写用基板から導電性
金属薄膜のみをベース基板側に圧着して転写することに
より、これを達成している。導電性基板としては、ステ
ンレス材(SUS304等)が用いられる。特に、ベー
ス基板の一面に面全体わたり粘着性ないし接着性を有す
るか、あるいは熱可塑性の絶縁層を設けていることによ
り、下に他の配線がない、配線ないし配線部分を容易に
絶縁層上に直接積層できるものとしている。この為、こ
れ以外の部分、即ち下に配線がある、配線ないし配線部
分のみを、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を介し
て、配設すれば良く、例えば、この処理をディスペン
サ、印刷法等により行うことができ、工程を簡略化で
き、生産性の面で優れている。また、絶縁性樹脂層ある
いは導電性樹脂層を電着形成した導電性の金属薄膜上
に、更に電着形成することにより、更に、作業性の良い
ものとしている。
【0011】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の多層配線基板の実
施の形態を挙げ、図面に基づいて説明する。図1(a)
は本発明の多層配線基板の実施の形態の第1の例を示し
た概略斜視図で、図1(b)は、図1(a)の金属配線
140に沿う配線の重なり部の断面図で、図2は、本発
明の多層配線基板の実施の形態の第2の例を示した概略
斜視図で、図2(b)は、図2(a)の金属配線140
に沿う配線の重なり部の断面図で、図3(a)は本発明
の多層配線基板の実施の形態の第3の例を示した概略斜
視図で、図3(b)は、図3(a)の金属配線140に
沿う配線の重なり部の断面である。尚、図1〜図3はと
もに、説明を分かり易くするため、回路構成をごく簡単
なものとして特徴部を示してある。図1〜図3中、10
0、200、300は多層配線基板、110はベース基
板、120は絶縁層、130、131、140、14
1、160、161、162は金属配線、135、14
5は端子部、150は絶縁性樹脂層、170は絶縁性樹
脂層、171は絶縁性樹脂層、172は導電性樹脂層で
ある。
【0012】実施の形態の第1の例について説明する。
第1の例は、配線が他の配線と上下に重なり合う箇所に
おいては、絶縁性樹脂層を隣接する上下の配線間に設
け、且つ、下の配線と上下に重なり合う箇所とその近傍
以外の、下に他の配線がない配線ないし配線部分は、絶
縁層上に直接積層されている多層配線基板の例で、金属
配線層が2層からなるものである。図1に示す第1の例
の多層配線基板100は、ベース基板110の一面上に
絶縁層120を設け、絶縁層120上に、めっき形成さ
れた金属薄膜からなる金属配線層を2層順次転写して設
けた多層配線基板で、配線が互いに上下となる全ての箇
所において、上下の配線が互いに電気的に分離されてい
る。1層目の金属配線層は金属配線130、131およ
び端子部135とからなり、全ての配線部が絶縁層12
0上に直接積層されている。2層目の金属配線層は金属
配線140、141および端子部145とからなり、配
線が他の配線と上下に重なり合う箇所においては、絶縁
性樹脂層150を上下の配線間に設けており、下の配線
と上下に重なり合う箇所とその近傍以外の、下に他の配
線がない配線ないし配線部分は、絶縁層120上に直接
積層されている。即ち、金属配線130、131と、金
属配線140とが重なる箇所においては、上下の配線間
に配線間に絶縁性の樹脂層150を設け、金属配線13
0、131、141、端子部135、145の下には他
の配線がなく、これらを直接、絶縁層120に積層して
いる。
【0013】絶縁層120としては、粘着性もしくは接
着性を有するもので、特に、その製造面からは、熱可塑
性の樹脂層が好ましい。熱可塑性の樹脂としては、ポリ
イミド樹脂、シリコーン含有ポリイミド樹脂、ポリエー
テルイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース系、
ポリスチレン系が挙げられ、特に、ポリエーテルイミ
ド、ポリアミドイミド、アルキル鎖含有ポリイミド等の
ポリイミド樹脂が絶縁性、耐熱性の点で好ましい。ま
た、絶縁性を確保するためにフッ素樹脂、シリコーン等
を樹脂中に、混入しても良い。絶縁層120の厚さとし
ては、転写性を考慮して決めるが、通常、1μm〜1m
m程度が好ましい。
【0014】金属配線や金属端子を形成する金属薄膜の
材質としては、導電性や、コスト的な面からはめっき銅
が好ましいが、必要に応じて、Ni(ニッケル)、Au
(金)、Cr(クロム)、Ag(銀)、Pt(白金)等
でも良い。めっき銅の場合、その厚さは、配線の幅にも
よるが1μm以上は必要である。
【0015】絶縁性樹脂層150としては、熱硬化性樹
脂が好ましいが、これに限定はされない。熱硬化性樹脂
としては、エポキシ、フェノール、メラミンポリエステ
ル、シリコーン等がある。それぞれ、必要に応じ、硬化
剤、変成剤、充填剤等を、適宜選んで使用する。
【0016】ベース基板110としては、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の導電性
の金属板、あるいは、ガラス板、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリル等の
絶縁性樹脂基板等が挙げられる金属配線層としてめっき
銅配線層が用いられる場合には、ベース基板の材質とし
ては、銅の熱膨張係数に近い熱膨張係数をもつもの、例
えばステンレス(SUS304)やBTレジン等のプリ
ント基板に用いられるガラスクロス入りのエポキシ樹脂
が用いられる。ステンレス(SUS304)やBTレジ
ン等のプリント基板に用いられるガラスクロス入りのエ
ポキシ樹脂の熱膨張係数は、銅とほぼ同じで、17pp
mである。
【0017】次に、実施の形態の第2の例について説明
する。第2の例は、第1の例と同様、配線が他の配線と
上下に重なり合う箇所においては、絶縁性樹脂層を隣接
する上下の配線間に設け、且つ、下の配線と上下に重な
り合う箇所とその近傍以外の、下に他の配線がない配線
ないし配線部分は、絶縁層上に直接積層されている多層
配線基板の例で、金属配線層が3層のものである。図2
に示す第2の例の多層配線基板200は、絶縁層120
上に、めっき形成された金属薄膜からなる金属配線層を
3層順次転写して設けた多層配線基板で、第1の例と、
同様、配線が互いに上下となる全ての箇所において、上
下の配線が互いに電気的に分離されている。図2には、
説明を分かり易くするため、図1に示す第1の例の多層
配線基板100に対し、更に、3層目の金属配線層(金
属配線160)を設けたものを挙げてある。第1の例と
異なり、更に、金属配線層160を絶縁性樹脂層170
を介して、金属配線層131、140上に設けている。
図2(a)の金属配線140に沿う断面の形状は図2
(b)のようになり、第2の例では、金属配線層140
と金属配線層160、および金属配線層131と金属配
線層160とは電気的に分離された状態である。勿論、
金属配線140と、金属配線130、131とは電気的
に絶縁性樹脂層150により電気的に分離されている。
絶縁性樹脂層170としては熱硬化性樹脂が好ましい
が、必ずしもこれに限定はされない。金属配線層160
については、第1の例と同様、めっき銅配線が好まし
い。尚、他の各部の材質については、第1の例で挙げた
ものが適用される。
【0018】(変形例)第1の例、第2の例は共に、配
線が互いに上下となる全ての箇所において、上下の配線
が互いに電気的に分離されるものであるが、これらの変
形例としては、金属配線層が4層以上の多層配線基板に
おいても、同様に、配線が互いに上下となる全ての箇所
において、上下の配線が互いに電気的に分離される構造
が挙げられる。
【0019】次に、実施の形態の第3の例について説明
する。第3の例は、第1の例、第2の例と同様、下の配
線と上下に重なり合う箇所とその近傍以外の、下に他の
配線がない配線ないし配線部分は、絶縁層上に直接積層
されており、且つ、配線が他の配線と上下に重なり合う
箇所で、絶縁性樹脂層を上下の配線間に設けた部分と、
導電性樹脂層を上下の配線間に設けた部分とを共に有す
る多層配線基板の例である。図3に示す第3の例の多層
配線基板300は、絶縁層120上に、めっき形成され
た金属薄膜からなる金属配線層を3層順次転写して設け
た多層配線基板で、配線が互いに上下となる箇所におい
て、電気的な接続をもつ部分と、電気的に分離される部
分とを共に有するものである。説明を分かり易くするた
め、図3には、図1に示す第1の例の多層配線基板10
0に対し、金属配線161、162を3層目の金属配線
層として設けたものを挙げてある。第2の例と同様に、
金属配線層161を絶縁性樹脂層171を介して、金属
配線層131、140上に設けているが、第2の例とは
異なり、金属配線層162を導電性樹脂層172を介し
金属配線140上に、そして、絶縁性樹脂層171を介
して、金属配線層130上に設けている。図3(a)の
金属配線140に沿う断面の形状は図3(b)のように
なる。金属配線層140と金属配線層161、および金
属配線層131と金属配線層161とは電気的に分離さ
れ、金属配線140と金属配線162とは電気的に接続
され、金属配線130と金属配線162とは電気的に分
離されている。勿論、金属配線140と、金属配線13
0、131とは電気的に絶縁性樹脂層150により電気
的に分離されている。絶縁性樹脂層171、導電性樹脂
層172としては熱硬化性樹脂が好ましいが、必ずしも
これに限定はされない。金属配線層161、162につ
いては、第1の例、第2の例と同様、めっき銅配線が好
ましい。尚、他の各部の材質については、第1の例で挙
げたものが適用される。
【0020】(変形例)第3の例として、説明を簡単に
するため金属配線層が3層の多層配線基板を挙げたが、
この変形例としては、金属配線層が2層の多層配線基板
や、4層以上の多層配線基板についても、同様に、配線
が互いに上下となる箇所において、電気的な接続をもつ
部分と、電気的に分離される部分とを共に有する構造を
挙げることができる。
【0021】次いで、本発明の多層配線基板の製造方法
の実施の形態を挙げる。実施の形態の第1の例の工程を
図4に基づいて説明する。第1の例は、図1に示す多層
配線基板の実施の形態の第1の例の製造方法の1例を示
したものである。まず、めっき剥離性の良い導電性基板
410(図4(a))の面に、耐めっき性のレジスト4
20を所定の形状に製版して(図4(b))、1層目の
金属配線430(図1の金属配線130、131に相
当)をめっき形成しておき(図4(c))、めっき部
(金属配線430)を、作製する多層配線基板(図1の
100に相当)のベース基板110の一面に設けた絶縁
層120側にして、圧着して(図4(d))、導電性基
板410を剥離し、絶縁層120上に金属配線430を
導電性基板410から転写形成する。(図4(e)) 絶縁層120としては、粘着性もしくは接着性を有する
か、熱可塑性を有する樹脂で、熱可塑性を有する樹脂で
ある場合には、所定の温度に熱をかけて転写する。感光
性のレジスト420としては、特に限定されないが、耐
めっき性や処理性の良いものが好ましい。金属配線43
0としてめっき銅配線層が一般に用いられるが、この場
合、ベース基板の材質としては、銅の熱膨張係数に近い
熱膨張係数をもつもの、例えばステンレス(SUS30
4)やBTレジン等のプリント基板に用いられるガラス
クロス入りのエポキシ樹脂が用いられる。また、導電性
の基板410としてはステンレス基板(SUS304)
が用いられる。次いで、ベース基板110上の絶縁層1
20に形成された金属配線430の、2層目の金属配線
と重なる箇所のみに、絶縁性樹脂層をディスペンス塗布
方法により塗布する。(図4(f)) 一方、別のめっき剥離性の良い導電性基板415(図4
(g)に、2層目の金属配線140作製のため、耐めっ
き性のレジスト425を所定形状に形成し(図4
(h))、露出したレジストの開口部425Aに金属配
線140を形成しておく。(図4(i)) この場合も、金属配線としてめっき銅配線層が一般に用
いられ、導電性の基板415としてはステンレス基板
(SUS304)が用いられる。次いで、同様にして、
金属配線140側を、ベース基板110上の金属配線1
30、131(430に相当)側に向け(図4
(j))、圧着し、金属配線140を導電性の基板41
5からベース基板110側に転写する。(図4(k)) 絶縁層120として熱可塑性樹脂、絶縁性樹脂層150
として、熱硬化性樹脂を用いた場合には、所定の熱をか
け絶縁層120に金属配線140が転写しやすいように
し、更に、絶縁性樹脂層150を硬化させる。
【0022】実施の形態の第2の例の工程を図5に基づ
いて説明する。第2の例は、図2に示す多層配線基板の
実施の形態の第2の例の製造方法の1例を示したもので
ある。図4に示す第1の例のようにして、図1に示す多
層配線基板100を作製した(図5(a))後、3層目
の金属配線160と重なる、金属配線140の上、およ
び金属配線131上の露出部にのみ、絶縁性樹脂層17
0をディスペンス塗布方法等により塗布する。(図5
(b)) 一方、別のめっき剥離性の良い導電性の基板510(図
5(c)に、3層目の金属配線160作製のため、耐め
っき性のレジスト520を所定形状に形成し(図5
(d))、露出したレジストの開口部520Aに金属配
線160を形成しておく。(図5(e)) 次いで、同様にして、金属配線160側を、ベース基板
110上の金属配線140側に向け、圧着し(図5
(f))、金属配線160を導電性の基板510からベ
ース基板110側に転写する。(図5(g)) 絶縁層120として熱可塑性樹脂、絶縁性樹脂層170
として熱硬化性樹脂を用いた場合には、所定の熱をかけ
絶縁層120に金属配線160が転写しやすいように
し、更に、絶縁性樹脂層170を硬化させる。
【0023】実施の形態の第3の例の工程を図6に基づ
いて説明する。第3の例は、図3に示す多層配線基板の
実施の形態の第3の例の製造方法の1例を示したもので
ある。図4に示す第1の例のようにして、図1に示す多
層基板100を作製した(図6(a))後、3層目の金
属配線161と重なる、金属配線140の上、および金
属配線130上の露出部、および、金属配線162と重
なる金属配線130上の露出部にのみ、絶縁性樹脂層1
71をディスペンス塗布方法等により塗布し、更に、3
層目の金属配線162と重なる、金属配線140の上の
みに導電性樹脂層172をディスペンス塗布方法等によ
り塗布しておく。(図6(b)) 一方、別のめっき剥離性の良い導電性の基板610(図
6(c)に、3層目の金属配線161、162作製のた
め、耐めっき性のレジスト620を所定形状に形成し
(図6(d))、露出したレジストの開口部620Aに
金属配線161、162を形成しておく。(図6
(e)) 次いで、同様にして、金属配線161、162側を、ベ
ース基板110上の金属配線140側に向け(図6
(f))、圧着し、金属配線161、162を導電性の
基板610からベース基板110側に転写する。(図6
(g)) 絶縁層120として熱可塑性樹脂、絶縁性樹脂層17
1、導電性樹脂層172として熱硬化性樹脂を用いた場
合には、所定の熱をかけ絶縁層120に金属配線16
1、162が転写しやすいようにし、更に、絶縁性樹脂
層171、導電性樹脂層172を硬化させる。
【0024】実施の形態の第4の例の工程を図7に基づ
いて説明する。第4の例は、図3に示す多層配線基板の
実施の形態の第3の例の製造方法の別の1例を示したも
ので、第3の例における、ディスペンス塗布方法による
金属配線140上への絶縁性樹脂層171、導電性樹脂
層172の形成を行わずに、めっき形成された金属配線
161、162上にディスペンス塗布方法により、それ
ぞれ、絶縁性樹脂層171、導電性樹脂層172の塗布
を行い、絶縁性樹脂層171、導電性樹脂層172を介
して、それぞれ、金属配線161、162をベース基板
110側に転写するものである。
【0025】実施の形態の第5の例の工程を図8に基づ
いて説明する。第5の例は、図2に示す多層配線基板2
00の製造方法の別の1例で、第2の例における、ディ
スペンス塗布方法による金属配線140上への絶縁性樹
脂層170の形成を行わずに、めっき形成された金属配
線160上に電着により絶縁樹脂層(電着接着層とも言
う)173を形成するもので、絶縁樹脂層173を介し
て金属配線160をベース基板110側に転写するもの
である。図4に示す第1の例のようにして、図1に示す
多層配線基板100を作製しておく。(図8(a)) 一方、別のめっき剥離性の良い導電性の基板810(図
8(b)に、3層目の金属配線160作製のため、耐め
っき性のレジスト820を所定形状に形成し(図8
(c))、露出したレジストの開口部820Aに金属配
線160を形成しておく。(図8(d)) この後、図8(d)に示す金属配線160上に、更に、
絶縁樹脂層173を電着形成しておく。(図8(d)) 次いで、同様にして、金属配線160側を、ベース基板
110上の金属配線140側に向け、圧着し(図8
(f))、金属配線160を導電性の基板810からベ
ース基板110側に転写する。(図8(g))
【0026】絶縁樹脂層173は、金属配線160上に
電着により設けられたものをそのまま接着剤層として用
いたものであり、金属配線160の形成と絶縁樹脂層1
73の形成を連続して行うことができ、これにより量産
性の良いものとなる。絶縁樹脂層173は、電着性を持
ち、常温もしくは、加熱により粘着性を示すものであれ
ば良く、例えば、使用する高分子としては、粘着性を有
するアニオン性、またはカチオン性合成高分子樹脂を挙
げることができる。
【0027】アニオン性合成高分子樹脂としては、アク
リル性樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油樹脂、ボ
リブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リイミド樹脂等を単独で、あるいは、これらの樹脂の任
意の組合せによる混合物として使用できる。さらに、上
記のアニオン性合成樹脂とメラミン樹脂、フエノール樹
脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂とを併用しても良い。
また、カチオン性合成高分子樹脂としては、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタジエン樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、ある
いは、これらの任意の組合せによる混合物として使用で
きる。さらに、上記のカチオン性合成高分子樹脂とポリ
エステル樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂を併用して
も良い。また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与するた
めに、ロジン系、テルペン系、石油樹脂等の粘着性付与
樹脂を必要に応じて添加することも可能である。上記高
分子樹脂は、アルカリ性または酸性物質により中和して
水に可溶化された状態、または水分散状態で電着法に供
される。すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類、アンモ
ニア、苛性カリ等の無機アルカリで中和する。カチオン
性合成高分子樹脂は、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸、乳酸
等の酸で中和する。そして、中和された水に可溶化され
た高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水に希釈
された状態で使用される。
【0028】実施の形態の第6の例の工程を図9に基づ
いて説明する。第6の例は、図3に示す多層配線基板3
00の製造方法の別の1例で、めっき形成された金属配
線161、162上に、それぞれ、電着により、絶縁性
樹脂層171A、導電性樹脂層172Aを形成し、且
つ、ベース基板110側の金属配線140上には、これ
らを形成せずに、金属配線161、162を絶縁性樹脂
層171A、導電性樹脂層172Aを介して、ベース基
板110側に転写するものである。図4に示す第1の例
のようにして、図1に示す多層基板100を作製してお
く。(図9(a)) 一方、別のめっき剥離性の良い導電性の基板910(図
9(b)に、3層目の金属配線161、162作製のた
め、耐めっき性のレジスト920を所定形状に形成し
(図9(c))、露出したレジストの開口部920Aに
金属配線161、162を形成しておく。(図9
(d)) 次いで、絶縁性樹脂層171Aを形成する金属配線16
1上を露出させ、且つ導電性樹脂層172Aを形成する
金属配線162上を覆うように、別の耐めっき性レジス
ト925を所定形状に製版する。(図9(e)) 次いで、絶縁性樹脂層171Aを金属配線161上に電
着形成し(図9(f))、レジスト925のみを剥離除
去した後、導電性樹脂層172Aを金属配線162上に
電着形成する。(図9(g)) 次いで、同様にして、金属配線161、162側を、ベ
ース基板110上の金属配線140側に向け、圧着し
(図9(h))、金属配線161、162を導電性の基
板910からベース基板110側に転写する。(図9
(g))
【0029】実施の形態の第7の例の工程を図10に基
づいて説明する。第7の例は、図1に示す多層配線基板
100の製造方法の別の1例である。この方法は、図4
に示す第1の例のように、導電性基板110にめっき形
成した1層面の金属配線をそのままペース基板上の絶縁
層120へ転写するものではなく、一面に接着剤層10
42を設けた、ベース基材1041と接着剤層1042
からなる補助基材1040の、接着剤層1042側に、
一旦、めっき形成した金属配線1030を転写し、更
に、補助基材1040に転写された、金属配線1030
をベース基材110上の絶縁層120へと転写するもの
である。それ以外の点については第1の例と同様であ
る。
【0030】ここでは、説明を簡単にするため、金属配
線層が2層、3層の多層配線基板を作製する場合につい
て、その製造方法を示したが、これらの方法は、4層以
上の多層配線基板を作製する場合についても、適用でき
るものである。また、第7の例における、めっき形成し
た金属配線層の補助基材への転写と、補助基材から、ベ
ース基板110側への金属配線層の転写する方法を、2
層目以降の金属配線層のベース基板110側への転写の
際にも、適用できることは言うまでもない。
【0031】
【実施例】(実施例1)実施例1は、図4に示す多層基
板の製造方法の第1の例の工程に従い、図1に示す多層
配線基板を形成した後に、図6に示す多層基板の製造方
法の実施の形態の第3の例の工程に従い、図3に示す多
層配線基板を製造する例である。以下、図4、図6及び
図3に基づきこれを説明する。厚さ約100μmのポリ
イミドフィルム基板をベース基材110とし、ベース基
材110の一面上に接着性を有する絶縁層材料(宇部興
産株式会社製 UPA−221C)を全面塗布し、乾燥
して、これを絶縁層(接着剤層)120とした。絶縁層
の厚さは約15μmであった。
【0032】1層目の金属配線層(図3の配線130、
131に相当)、2層目の金属配線層(図3の配線14
0に相当)、3層目の金属配線層(図3の161、16
2に相当)は、それぞれ、以下のようにしてめっき形成
した。先ず、導電性基板として、0.1mm厚のステン
レス板を準備し、このステンレス板上に市販のフォトレ
ジスト(東京応化工業株式会社製 OMR−85)をス
ピンコート法により膜厚約1μmに塗布し、オーブンで
85°C30分間乾燥を行った。そして、各金属配線層
に対応する所定のフォトマスクを用いて、露光装置P−
202−G(大日本スクリーン製造株式会社製)を用い
て密着露光を行った。露光条件は、30countとし
た。その後、現像、水洗、乾燥をし、所定のパターンを
有するフォトレジスト層を形成した。次いで、導電性基
板に所定形状のレジストを形成したもの(以下、転写用
原版とも言う)を、それぞれ、含燐銅電極を対向させて
下記の組成の硫酸銅めっき浴中に浸漬し、直流電源の陽
極に含燐銅電極を陰極に、それぞれ、転写用原版を接続
し、電流密度2A/dm2 で24分間の通電を行い、フ
ォトレジストで被膜されていない導電性基板の露出部に
膜厚約10μmの銅めっき膜を形成し、金属配線とし
た。 (めっき浴組成) CuSo4 ・5H2 O 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 015ml/l(Clとして60ppm) このようにして、1層目〜3層目の金属配線層を形成し
た。
【0033】次いで、絶縁層120を設けたベース基板
110の絶縁層120上に、1層目の金属配線(13
0、131)のみを導電性基板310側から、ベース基
板110側へと転写して形成した。(図4(e)) 圧力:3Kgf/cm2 、温度:200°Cの圧着条件
のもとで転写を行った。
【0034】次いで、1層目の金属配線が形成されたベ
ース基板110の転写された第1層目の金属配線(13
0、131)側に、2層目の金属配線層を、上記と同様
の条件で圧着して、第2層目の配線金属層を転写し(図
4(k))、同様にして、3層目の金属配線を、2層目
の金属配線が形成されたベース基板110側に転写し
た。(図6(g)) 尚、2層目、3層目の金属配線層の転写に際しては、配
線が重なる箇所の上下の配線間で、絶縁性が必要な箇所
においては、配線間に絶縁性樹脂層をディスペンス塗布
方法により絶縁層を有する接着剤(信越化学工業株式会
社製 KE3479)をベース基板側に塗布し、厚み1
0μmの接着性を有する絶縁樹脂層を形成し、且つ、配
線が重なる箇所の上下の配線間で、導電性が必要な箇所
においては、配線間に導電性樹脂層をディスペンス塗布
方法により導電層を有する接着剤(信越化学工業株式会
社製 KE3472)をベース基板側に塗布し、厚み1
0μmの接着性を有する導電性樹脂層を形成した。(図
6(b))
【0035】この後、200°C1時間の条件でベース
基材の絶縁樹脂層150、絶縁樹脂層161、導電樹脂
層162を硬化させて、3層の配線パターン層を備えた
多層配線基板を得た。
【0036】(実施例2)実施例2は、図4に示す多層
基板の製造方法の第1の例の工程に従い、図1に示す多
層配線基板を形成した後に、図7に示す多層基板の製造
方法の実施の形態の第4の例の工程に従い、図3に示す
多層配線基板を製造する例である。絶縁樹脂層あるいは
導電樹脂層の形成以外は実施例1と同様に行った。
【0037】(実施例3)実施例3は、図4に示す多層
基板の製造方法の第1の例の工程に従い、図1に示すよ
うな多層配線基板を形成した後に、図9に示す多層基板
の製造方法の実施の形態の第6の例の工程に従い、図3
に示すような多層配線基板を製造する例である。以下、
図4、図9及び図3に基づきこれを説明する。1層目〜
3層目の金属層の形成、およびベース基板110、絶縁
層120は実施例1と同じで、転写の圧着条件も実施例
1と同じとした。以下のようにして、3層目の電着形成
された金属配線(図9の金属配線層161に相当)上に
設ける絶縁性樹脂層171は、以下のようにポリイミド
ワニスを作製し、電着液の調整を行った。 <ポリイミドワニスの製造>11容量の三つ口セパラブ
ルフラスコにステンレス製イカリ攪拌器,窒素導入管及
びストップコックの付いたトラップの上に玉付き冷却管
をつけた還流冷却器を取り付ける。窒素気流中を流しな
がら温度調整機のついたシリコーン浴中にセパラブルフ
ラスコをつけて加熱した。反応温度は浴温で示す。3、
4、3’、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無
水物(以後BTDAと呼ぶ)32.22g(0.lモ
ル)、ビス(4−(3‐アミノフェノキシ)フェニル)
スルホン(m‐BAPS)21.63g(0.05モ
ル),パレロラクトン1.5g(0.015モル)、ピ
リジン2.4g(0.03モル)、NMP(Nメチル2
ピロリドンの略)200g、トルエン30gを加えて、
窒素を通じながらシリコン浴中,室温で30分撹件(2
00rpm)、ついで昇温して180℃、l時間、20
0rpmに攪拌しながら反応させる。トルエン−水流出
分15mlを除去し、空冷して、BTDA6.11g
(0.05モル)、3、5ジアミノ安息香酸(以後DA
Bzと呼ぶ)15.216g(0.1モル)、NMP1
19g、トルエン30gを添加し、室温で30分攪拌し
たのち(200rpm)、次いで昇温して180℃に加
熱攪拌しトルエンー水流出分15mlを除去する。その
後、トルエンー水流出分を系外に除きながら、180
℃、3時間、加熱、撹拌して反応を終了した。20%ポ
リイミドワニスを得た。酸当量(l個のC00Hあたり
のボリマー量は1554)は70である。 <電着液の調製>20%濃度ポリイミドワニス100g
に3SN(NMP:テトラヒドロチオフェンー1、l−
ジオキシド=l:3(重量)の混合溶液)150g、ベ
ンジルアルコール75g、メチルモルホリン5.0g
(中和率200%)、水30gを攪拌して水性電着液を
調製する。得られた水性電着液は、ポリイミド7.4
%、pH7.8、暗赤褐色透明液である。
【0038】また、以下のように、3層目の電着形成さ
れた金属配線(金属配線162に相当)上に設ける導電
性樹脂層172の電着液の調整を行った。 <電着液の調整>メチルメタクリレート40重量部、エ
チルメタクリレート35重量部、2一ヒドロキシエチル
メタクリレート15重量部、アクリル酸10重量部、お
よびアゾビスイソプチロニトリル2重量部からなる混合
液を、窒素ガス雰囲気中において105℃に維持したジ
オキ酸100重量部中に3時間を要して滴下し、さら
に、同じ温度で1時間熟成させて、アクリル樹脂(酸価
75、ガラス転移点65℃)溶液を得た。次いで、この
アクリル樹脂溶液をトリエチルアミンで0.6当量中和
した後、固形分含有率が20重量%になるように水を加
え溶液Aを調整した。一方、コータックWE−866
(東レ(株)製:固形分酸価56.8、水酸基価43)
68重量部、サイメル285(三井東圧(株)製、メラ
ミン樹脂)35.5重量部、トリエチルアミン0.7重
量部からなる混含液に、脱イオン水721重量部を加
え、均一なエマルジョンBを調整した。次いで、溶液A
160重量部に銀粉末15重量部を加え、さらにエマル
ジョンB826重量部を加えて、アニオン型の導電樹脂
層用の電着液を調整した。
【0039】また、レジスト925としては、ネガ型感
光性レジスト(日本合成ゴム株式会社製THB−37)
を塗布乾燥し、所定のフオトマスクを用いて密着露光を
行った後、指定のアルカリ現像液で現像し、絶縁樹脂層
171Aが形成される所定の位置のみを露出させ、それ
以外の部分を覆うように製版した。(図9(e)) この後、基板910と白金電極とを対向させて上記で調
整したアニオン型の絶縁樹脂層用の電着液中に浸潰し、
定電圧電源の陽極に基板910を陰極に白金電極を接続
し、150Vの電圧で5分間の電着を行い、これを15
0℃5分間で乾燥、熱処理して、導電性層161上に厚
さ15μmの接着性を有する絶縁樹脂層171Aを形成
した。(図9(f))
【0040】指定の剥離液によりレジスト925を剥離
除去した後、導電性層162上に、導電性基板910と
白金電極とを対向させて、上記で調整レたアニオン型の
導電樹脂層用の電着液中に浸漬し、直流電源の陽極に導
電性基板910を、陰極に白金電極を接続し、50Vの
電圧で1分問の電着を行い、これを80°C30分間乾
燥、熱処理して、導電性層162上の接続部位に厚さ1
5μmの接着性を有する導電樹脂層172Aを形成し
た。(図9(g))
【0041】実施例1と同様にして、1層目、2層目の
金属配線層をベース基板110側に転写した後、上記の
ようにして得られた、3層目の金属配線161、162
と、その上に電着形成された絶縁性樹脂層171A、導
電性樹脂層172Aとを、ベース基板110の1層目、
2層目の金属配線層が形成された側に、圧着し、絶縁性
樹脂層171A、導電性樹脂層172Aを介して金属配
線161、162をベース基板110側に転写した。
(図9(i)) 尚、圧着は、圧力:5kgf/cm2、温度:200℃
の条件下で行った。この後、200℃1時間の条件でベ
ース基板110の絶縁接着層150、絶縁樹脂層171
A、導電樹脂層172Aを硬化させて、3層の金属配線
層を備えた多層配線基板を得た。
【0042】(実施例4)実施例4は、図3に示すよう
な多層配線基板を作製するに際し、図4に示す多層配線
基板の製造方法の第1の例の工程に従い、図1に示すよ
うな多層配線基板を形成した後に、3層目の金属配線層
(図3の金属配線161、162に相当)を転写する
際、予め、絶縁性と接着固定をするための絶縁樹脂層の
形成を実施例3と同様の条件で、めっき形成された金属
配線(図3の161に相当)上に電着形成し、且つ、導
電性と接着固定をするための導電樹脂層の形成を実施例
1と同様の条件で、ディスペンス塗布方法により、転写
後、金属配線(図3の162に相当)と上下に重なる金
属配線140上にのみ行ったものである。その他の条件
は、実施例1と同じである。
【0043】(実施例5)実施例5は、多層配線基板を
作製するに際し、2層目、3層目の金属配線層を転写す
るに際し、導電性と接着固定をするための導電樹脂層の
形成を実施例1と同様の条件で、ディスペンス塗布方法
によりベース基板側に形成し、且つ、2層目、3層目の
金属配線層を転写する際の、絶縁性維持と接着固定をす
るための絶縁樹脂層の形成を実施例3と同様の条件で、
めっき形成された金属配線上に電着形成したものであ
る。その他の条件は、実施例1と同じである。
【0044】(実施例6)実施例6は、図10に示す多
層配線基板の製造方法の実施の形態の第7の例の工程に
おける図10(a)〜図10(f)の金属配線層の転写
方法を、1層目〜3層目の各金属層に適用したものであ
る。補助基板(図10の1040に相当)のベース材
(図10の1041に相当)として、ペットフィルムか
らなる基板 (日東電工株式会社製リバアルファNo.
3195M一S)を用いた。1層目の金属配線層を圧
力:3kgf/cm2 、温度:200℃条件下で、補助
基板側からベース基板側に転写した後、2層目、3層目
の金属配線層を順次同様にして、補助基板側から転写し
たが、2層目、3層目の金属配線層を転写するに際し、
導電性と接着固定をするための導電樹脂層の形成、およ
び、絶縁性維持と接着固定をするための絶縁樹脂層の形
成を実施例1と同様の条件で、ディスペンス塗布方法に
より、それぞれ所定の箇所に塗布しておいた。
【0045】
【発明の効果】本発明は、上記のように、配線の微細化
に対応でき、量産性に優れ、且つ多層配線にも対応でき
る配線基板の提供を可能としており、フィルム、ガラス
金属等、種々の材質からなるベース基板への適用を可能
としている。特に、配線が他の配線と上下に重なり合う
箇所で、絶縁性樹脂層を上下の配線間に設けた部分と、
導電性樹脂層を上下の配線間に設けた部分とを共に有す
ることにより、配線の自由度を上げ、サブトラクティブ
法のようなフォトリソを用いたエッチング加工では達成
困難な3次元構造の形成を可能としている。同時に、そ
のような配線基板の製造方法の提供を可能としている。
具体的には、PCBやFPCの他、MCM、BGA等の
高密度配線形成や、磁気ヘッドサスペンション等の配線
の作製に応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の実施の形態の第1の例
を示した概略図
【図2】本発明の多層配線基板の実施の形態の第2の例
を示した概略図
【図3】本発明の多層配線基板の実施の形態の第3の例
を示した概略図
【図4】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の1例を示した工程図
【図5】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の2例を示した工程図
【図6】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の3例を示した工程図
【図7】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の4例を示した工程図
【図8】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の5例を示した工程図
【図9】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形態
の6例を示した工程図
【図10】本発明の多層配線基板の製造方法の実施の形
態の7例を示した工程図
【符号の説明】
100、200、300 多層配線基
板 110 ベース基板 120 絶縁部 130、131、140、141、160、161、1
62 金属配線 135、145 端子部 150 絶縁性樹脂
層 170、171、171A、173 絶縁性樹脂
層 172、172A 導電性樹脂
層 410、415 導電性基板 430 金属配線 425 レジスト 425A 開口部 510、610、710、810 導電性の基
板 520、620、720、820 レジスト 520A、620A、720A、820A 開口部 1010、1015 導電性基板 1020、1025 レジスト 1020A、1025A 開口部 1030 金属配線 1040 補助基板 1041 ベース基材 1042 接着層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】(実施例3)実施例3は、図4に示す多層
基板の製造方法の第1の例の工程に従い、図1に示すよ
うな多層配線基板を形成した後に、図9に示す多層基板
の製造方法の実施の形態の第6の例の工程に従い、図3
に示すような多層配線基板を製造する例である。以下、
図4、図9及び図3に基づきこれを説明する。1層目〜
3層目の金属層の形成、およびベース基板110、絶縁
層120は実施例1と同じで、転写の圧着条件も実施例
1と同じとした。以下のようにして、3層目の電着形成
された金属配線(図9の金属配線層161に相当)上に
設ける絶縁性樹脂層171は、以下のようにポリイミド
ワニスを作製し、電着液の調整を行った。 <ポリイミドワニスの製造>1l容量の三つ口セパラブ
ルフラスコにステンレス製イカリ攪拌器,窒素導入管及
びストップコックの付いたトラップの上に玉付き冷却管
をつけた還流冷却器を取り付ける。窒素気流中を流しな
がら温度調整機のついたシリコーン浴中にセパラブルフ
ラスコをつけて加熱した。反応温度は浴温で示す。3、
4、3’、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無
水物(以後BTDAと呼ぶ)32.22g(0.1モ
ル)、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)
スルホン(m−BAPS)21.63g(0.05モ
ル),γ−バレロラクトン1.5g(0.015モ
ル)、ピリジン2.4g(0.03モル)、NMP(N
−メチル−2−ピロリドンの略)200g、トルエン3
0gを加えて、窒素を通じながらシリコン浴中,室温で
30分撹件(200rpm)、ついで昇温して180
℃、1時間、200rpmに攪拌しながら反応させる。
トルエン−水留出分15mlを除去し、空冷して、BT
DA16.11g(0.05モル)、3、5ジアミノ安
息香酸(以後DABzと呼ぶ)15.216g(0.1
モル)、NMP119g、トルエン30gを添加し、室
温で30分攪拌したのち(200rpm)、次いで昇温
して180℃に加熱攪拌しトルエン−水留出分15ml
を除去した。その後、トルエン−水留出分を系外に除き
ながら、180℃、3時間、加熱、撹拌して反応を終了
させた。20%ポリイミドワニスを得た。酸当量(1個
のC00Hあたりのボリマー量は1554)は70であ
る。 <電着液の調製>20%濃度ポリイミドワニス100g
に3SN(NMP:テトラヒドロチオフェン−1、1−
ジオキシド=1:3(重量)の混合溶液)150g、ベ
ンジルアルコール75g、メチルモルホリン5.0g
(中和率200%)、水30gを攪拌して水性電着液を
調製した。得られた水性電着液は、ポリイミド7.4
%、pH7.8、暗赤褐色透明液であった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース基板の少なくとも一面に面全体わ
    たり絶縁層を設け、該絶縁層上に、めっき形成された金
    属配線層、複数層を、順次転写して設けた多層配線基板
    であって、配線が他の配線と上下に重なり合う箇所にお
    いては、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層を隣接する
    上下の配線間に設けており、下の配線と上下に重なり合
    う箇所とその近傍以外の、下に他の配線がない配線ない
    し配線部分は、前記絶縁層上に直接積層されていること
    を特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、絶縁層は、粘着性も
    しくは接着性を有するものであることを特徴とする多層
    配線基板。
  3. 【請求項3】 請求項1における絶縁層が熱可塑性樹脂
    であることを特徴とする多層配線基板。
  4. 【請求項4】 請求項3における熱可塑性樹脂がポリイ
    ミドであることを特徴とする多層配線基板。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4において、配線が他の
    配線と上下に重なり合う箇所で、絶縁性樹脂層を上下の
    配線間に設けた部分と、導電性樹脂層を上下の配線間に
    設けた部分とを共に有することを特徴とする多層配線基
    板。
  6. 【請求項6】 ベース基板の少なくとも一面に面全体わ
    たり粘着性もしくは接着性を有するか、あるいは熱可塑
    性の絶縁層を設け、該絶縁層上にめっき形成された金属
    配線層、複数層を、順次転写して設ける多層配線基板の
    製造方法であって、第1層目の金属配線層は、全ての配
    線部が第1の絶縁層上に直接転写して設けられ、第2層
    目以降の金属配線層は、転写されるベース基板側の位置
    に他の金属配線層の配線が露出している、配線ないし配
    線部分については、絶縁性樹脂層あるいは導電性樹脂層
    を介し、転写されるベース基板側の位置に他の金属配線
    層の配線が露出してない、配線ないし配線部分について
    は、絶縁層上に直接、転写して形成するものであること
    を特徴とする多層配線基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、少なくとも1つの金
    属配線層は、表面が導電性でめっき剥離性の良い導電性
    基板の面上に、配線の形状を露出させるように、絶縁材
    料からなる耐めっき性のマスクを形成し、めっきにより
    該導電性基板の露出した部分に導電性金属薄膜を形成し
    たもので、該導電性基板を転写用基板として、導電性基
    板から導電性金属薄膜をベース基板側に圧着して転写す
    ることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6において、少なくとも1つの金
    属配線層は、表面が導電性でめっき剥離性の良い導電性
    基板の面上に、配線の形状を露出させるように、絶縁材
    料からなる耐めっき性のマスクを形成し、めっきにより
    該導電性基板の露出した部分に導電性金属薄膜を形成し
    たもので、該めっきにより形成された導電性金属薄膜
    を、一旦、補助基板に転写し、更に補助基板から導電性
    金属薄膜をベース基板側に圧着して転写することを特徴
    とする多層配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし8において、絶縁性樹脂
    層あるいは導電性樹脂層は、ベース基板側にあるいはめ
    っき形成された導電性金属薄膜上にディスペンス法ある
    いは印刷法により塗布形成されることを特徴とする多層
    配線基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし7において、絶縁性樹
    脂層あるいは導電性樹脂層を、めっき形成された導電性
    金属薄膜上に電着により形成することを特徴とする多層
    配線基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015133165A (ja) * 2015-02-23 2015-07-23 大日本印刷株式会社 サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、およびハードディスクドライブ
JP2015149118A (ja) * 2015-05-28 2015-08-20 大日本印刷株式会社 サスペンション用フレキシャー基板の製造方法
CN107197590A (zh) * 2017-06-21 2017-09-22 苏州达方电子有限公司 多层电路板

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