JP2000113974A - 誘導加熱装置 - Google Patents

誘導加熱装置

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Publication number
JP2000113974A
JP2000113974A JP10283676A JP28367698A JP2000113974A JP 2000113974 A JP2000113974 A JP 2000113974A JP 10283676 A JP10283676 A JP 10283676A JP 28367698 A JP28367698 A JP 28367698A JP 2000113974 A JP2000113974 A JP 2000113974A
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JP
Japan
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switching element
voltage
predetermined value
frequency
induction heating
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Application number
JP10283676A
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English (en)
Inventor
Motonari Hirota
泉生 弘田
Atsushi Fujita
篤志 藤田
Naoaki Ishimaru
直昭 石丸
Keiichi Sato
圭一 佐藤
Hideki Omori
英樹 大森
Toshiyuki Kosaka
俊幸 小坂
Kazuhiko Asada
和彦 麻田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成で、スイッチング素子の損失
を低減でき、かつ確実な保護機能を有する、小形かつ低
コストの誘導加熱装置を提供すること。 【解決手段】 電流共振型のインバータ構成とし、スイ
ッチング素子13をゼロ電流で遮断するようにし、スイ
ッチング素子13の両端電圧を検知して第1の所定値以
上で停止する停止手段19と、第2の所定値以上でスイ
ッチング素子13が自己クランプするクランプ手段18
を設け、前記第1の所定値を前記第2の所定値よりも小
としたことにより、低損失かつ確実な保護機能を実現で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般家庭及びレスト
ランなどで使用される誘導加熱調理器などの誘導加熱装
置に関するもので、さらに詳しくはその高周波電力変換
手段(以下インバータとする)のスイッチング素子の低
損失化及び保護動作に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導加熱装置のインバータ回路構
成と制御方法について、図9〜11に基づいて説明す
る。
【0003】図9は誘導加熱装置のインバータの基本回
路である。1は直流電源で、具体的には商用交流電源か
ら整流器を介して得ている。2は加熱コイルで、図には
特に記していないが、この上に被加熱物が載置され、加
熱コイル2からの高周波磁界により誘導加熱される。3
は加熱コイル2と並列接続された共振コンデンサ、4は
スイッチング素子で、この素子のオン・オフにより、加
熱コイルに高周波電流が供給される。スイッチング素子
4には駆動電力がバイポーラトランジスタなどより大幅
に少なくてすむIGBTを用いており、その耐圧は90
0V、電流定格は60Aである。5はスイッチング素子
4と並列接続された逆導通ダイオード、6はスイッチン
グ素子4のコレクタ−エミッタ間電圧などを検知し、ス
イッチング素子4のオン・オフを制御する制御回路であ
る。
【0004】図10は図9のインバータの動作時の各部
波形を示した図である。(ア)は制御回路6から出力さ
れるスイッチング素子4のドライブ信号で、HIGHの
時にスイッチング素子4がオンする。(イ)はスイッチ
ング素子4及び逆導通ダイオード5に流れる電流を示し
ている。(ウ)はスイッチング素子4のコレクターエミ
ッタ間に生じる電圧である。
【0005】図11は図10の動作波形中、スイッチン
グ素子4がオンからオフに遷移する期間(すなわち電流
遮断時=ターンオフ時)のコレクタ電流、コレクタ−エ
ミッタ間電圧を拡大した図である。図でテール電流とは
IGBT特有の現象であり、素子のスイッチング速度が
低速なものほど、その発生期間が長い。またテール電流
の温度特性は正であり、スイッチング素子が高温になる
ほど発生期間は長くなり、損失が大きくなる。
【0006】以上より、本インバータの動作によって発
生するスイッチング素子4の損失は、図10のドライブ
信号がHIGHの期間中に発生する導通損失と、図11
に示すターンオフ時の損失すなわちターンオフ損失の二
つに分類される。
【0007】導通損失は、スイッチング素子4のコレク
タ電流と、そのコレクタ電流と相関のあるオン電圧の積
で決定される。一般に導通損失の損失温度特性は、ほぼ
フラットか、スイッチング素子の性能によっては負であ
る。
【0008】本インバータにおいてスイッチング素子4
は20kHz〜30kHz程度の周波数でオン・オフし
ており、その発生損失は素子性能にもよるが、概略30
〜40W程度である。また発生損失のうち、ターンオフ
損失の比率は、動作周波数にもよるが、概略30〜50
%程度である。発生損失が大きいため、スイッチング素
子4はヒートシンクに取り付けられ、冷却ファンによっ
て強制冷却されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の誘導加熱装置では、動作時に冷却ファンが駆動する
ため、その騒音が大きく、使用者に不快感を与えるとい
うものである。この騒音は特に鍋物など調理器を使用者
が囲んで使用する場合において問題となる。特に、炊飯
器に応用したものにおいては、タイマー炊飯などで早朝
あるいは深夜などに動作させた場合、同様にこの騒音が
使用者に不快感を与える。この課題は、一般の電熱ヒー
タタイプ、あるいはガスコンロなどの調理器においては
ないことから、誘導加熱装置特有の重大な課題となる。
損失全体の温度特性は、ターンオフ損失の温度特性が支
配的であり、スイッチング素子4の素子温度が上昇する
と、損失も上昇するため、ファンによる強制空冷の設計
は充分な検討が必要であり、開発工数上の問題も抱えて
いる。
【0010】また、スイッチング素子4の損失が大きい
ため、動作時の消費電力も大きく、素子の制御が、なん
らかの異常原因(瞬時停電や雷サージなどの電源異常あ
るいは、外来ノイズなど)で、所定タイミングから外れ
た場合、スイッチング素子4の耐圧以上の電圧が発生す
る可能性があるため、その保護回路の設計に開発工数が
大きくかかるという課題も生じていた。一般にスイッチ
ング素子4は、耐圧以上の電圧がかかると即時に破壊す
るため、スイッチング素子4の両端電圧と、入力電圧を
検知して、異常時には即座に発振を停止する保護回路が
必要となり、この保護回路はコストアップの要因のひと
つとなっていた。
【0011】本発明は上記従来の課題を解決し、スイッ
チング素子の損失を充分低減して、冷却ファン騒音の低
減や、消費電力の低減及び、簡易かつ確実な保護回路に
よるコストダウンを達成できる、快適かつ省エネルギー
さらに安価な誘導加熱装置を実現することを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、高周波磁界によって被加熱物を加熱する加
熱コイルと、前記加熱コイルへ供給される電流を高周波
スイッチングするスイッチング素子とを有し、前記スイ
ッチング素子に流れる高周波電流は、共振電流として、
前記スイッチング素子に流れる電流が略零の時に遮断す
る構成とした高周波電力変換手段と、前記スイッチング
素子の両端電圧が第1の所定値以上の時に高周波発振を
停止する停止手段と、前記スイッチング素子の両端電圧
が、第2の所定値以上の時に前記スイッチング素子は自
己クランプするクランプ手段とを有し、前記第1の所定
値は前記第2の所定値よりも小としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、高周波磁
界によって被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱
コイルへ供給される電流を高周波スイッチングするスイ
ッチング素子とを有し、前記スイッチング素子に流れる
高周波電流は、共振電流として、前記スイッチング素子
に流れる電流が略零の時に遮断する構成とした高周波電
力変換手段と、前記スイッチング素子の両端電圧が第1
の所定値以上の時に高周波発振を停止する停止手段と、
前記スイッチング素子の両端電圧が、第2の所定値以上
の時に前記スイッチング素子は自己クランプするクラン
プ手段とを有し、前記第1の所定値は前記第2の所定値
よりも小としたことを特徴とする誘導加熱装置とするも
のである。
【0014】本構成により、スイッチング素子に流れる
電流は共振波形となり、その電流がゼロあるいは、逆導
通ダイオードに流れている間にターンオフするため、ス
イッチング素子の損失として、ターンオフ損失は発生せ
ず、導通損失のみとなり、スイッチング素子の損失を大
幅に低減することができる。さらにターンオフ損失がな
いため、損失温度特性は、ほぼフラットあるいは負の特
性となり、熱的に極めて安定で冷却設計の容易なインバ
ータ回路を得ることができる。
【0015】また、上記第1の所定値を第2の所定値よ
り小とすることにより、通常使用状態で発生の可能性が
ある無負荷起動などは、停止手段で停止し、電源異常や
制御回路誤動作によるスイッチング素子の耐圧を瞬時に
越えるモードにおいては、まずクランプ動作させ、その
後停止手段によって停止させることができ、簡易かつ確
実な保護機能を実現することができる。
【0016】請求項2記載の発明は、高周波磁界によっ
て被加熱物を加熱する加熱コイルと前記加熱コイルへ供
給される電流を高周波スイッチングするスイッチング素
子とを有し、前記スイッチング素子に流れる高周波電流
は、共振電流として、前記スイッチング素子に流れる電
流が略零の時に遮断する構成とした高周波電力変換手段
と、前記スイッチング素子に流れる電流の微分値を検知
して、前記スイッチング素子の両端電圧に発生するサー
ジ電圧が第1の所定値以上の時に高周波発振を停止する
停止手段と、前記スイッチング素子の両端電圧が、第2
の所定値以上の時に前記スイッチング素子は自己クラン
プするクランプ手段とを有し、前記第1の所定値は前記
第2の所定値よりも小としたことを特徴とする誘導加熱
装置とするものである。
【0017】本構成により、特に、停止手段における電
圧検知を電流検知としているため、電圧検知で避けられ
ない待機時の電力消費を低減でき、さらに省エネルギー
の誘導加熱装置を実現できるものである。
【0018】請求項3記載の発明は、特に、配線のイン
ダクタンスを用いて前記スイッチング素子に流れる電流
の微分値を検知する停止手段としたものである。
【0019】本構成により、配線のインダクタンスを利
用することにより、極めて簡素かつ低コストの構成で請
求項2の誘導加熱装置を実現できるものである。
【0020】請求項4記載の発明は、特に、前記スイッ
チング素子の両端電圧を抵抗分圧し、前記抵抗分圧出力
が第1の所定値以上の時高周波発振を停止する停止手段
とし、かつ前記抵抗分圧出力が第2の所定値以上の時に
自己クランプするクランプ手段としたものである。
【0021】本構成により、停止手段の電圧検知とクラ
ンプ手段を抵抗分圧で兼ねることができるため、簡易か
つ低コストの誘導加熱装置を実現できるものである。
【0022】請求項5記載の発明は、特に、前記スイッ
チング素子を電圧駆動素子とし、前記抵抗分圧出力を前
記電圧駆動素子の駆動端子へ接続したものである。
【0023】本構成により、より簡素かつ低コストの誘
導加熱装置を実現できるものである。
【0024】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に
ついて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示
す図である。図1において11は、直流電源で、具体的
には商用交流電源を整流器を介して得ている。12は、
直流電源11に直列に接続された加熱コイルで、図には
特に記載していないが、コイル上に鍋などの被加熱物が
載置されている。16は加熱コイル12と並列に接続さ
れた共振コンデンサである。15はチョークコイルで加
熱コイル12と直列に接続されている。13はスイッチ
ング素子で、本実施例の場合、耐圧900VのIGBT
を使用している。14は逆導通ダイオードで、スイッチ
ング素子13と並列に接続されている。スイッチング素
子13の高周波スイッチングにより、加熱コイル12を
介して被加熱物へ高周波電力が供給されるので、20は
高周波電力変換手段である。また本回路構成にすること
により、通常動作において、正常な発振信号をスイッチ
ング素子13に加えれば、スイッチング素子13に流れ
る電流は共振電流となり、かつその電流が略零の時(逆
導通ダイオードに電流が流れている時を含む)に遮断す
ることが可能である。
【0025】17は発振回路を含む制御回路で、スイッ
チング素子13の制御を行う。18は、自己クランプ手
段で、スイッチング素子13の両端が第2の所定値(具
体的には通常動作時に発生する電圧よりも高く、スイッ
チング素子13の耐圧よりも低い値であり、本実施例の
場合は、通常動作時の電圧が400V程度で、スイッチ
ング素子13の耐圧が900Vであるので、600Vと
している。)以上となったときスイッチング素子13を
自己クランプさせるものである。本実施例の場合、スイ
ッチング素子13のコレクタ側とゲートの間に耐圧60
0Vのツェナーダイオードと逆阻止ダイオードを直列に
接続したものを挿入することにより実現している。
【0026】19はスイッチング素子13の両端電圧を
検知して、その検知電圧が、第1の所定値以上の時に前
記制御回路を介して、スイッチング素子13の発振を停
止する停止手段である。第1の所定値は、第2の所定値
と同様に、通常動作時に発生する電圧よりも高く、スイ
ッチング素子13の耐圧よりも低い値にする必要があ
り、本実施例の場合その値を500Vとして、第2の所
定値よりも低い値としている。また電圧検知は本実施例
の場合抵抗分割により行っている。
【0027】図2は通常動作時におけるスイッチング素
子13の駆動信号と電流(Ic)電圧(Vce)波形で
ある。
【0028】図でスイッチング素子は駆動信号がHIG
Hの時にオンし、LOWの時にオフする。本実施例の場
合の発振周波数は略45kHz程度である。図2(イ)
に示すように電流波形は本インバータ回路構成にするこ
とにより、共振波形となり、スイッチング素子13に流
れる電流が略零または、逆導通ダイオード14に電流が
流れている間にオフするため、従来のターンオフ損失は
発生せず、大幅な低損失化が可能となる。
【0029】図3は無負荷起動時(例えば通常加熱コイ
ル12の上に載置されているはずの負荷(鍋など)が使
用者の載置忘れにより載置されていなかった場合)にお
けるスイッチング素子の各部波形を示す。本実施例にお
いて発振起動のタイミングは商用電源の入力電圧を検知
して、その電圧が充分小さい時(すなわち50Hz/6
0Hzなる周波数できまる電源電圧エンベロープの谷
間)に設定されている。無負荷の場合本実施例のインバ
ータ定数(加熱コイル12のインダクタンス値など)に
おいては、(ウ)に示すように、逆導通ダイオード14
に通常動作時と比べて極めて大きい電流が流れる。逆導
通ダイオード14に大きい電流が流れると、電流のdi
/dtも大きくなるため、リカバリー電流も大きくな
り、結果(エ)に示す様にスイッチング素子の両端電圧
にサージ電圧が発生することになる。
【0030】(ア)に示すように、起動開始直後におい
ては、このサージ電圧は小さいが、電源電圧が増大する
につれて、サージ電圧も大きくなり、第1の所定値に達
したとき停止手段19により発振は停止される。発振停
止をしなかった場合(かつクランプ手段18が存在しな
かった場合)電源電圧ピーク付近で、スイッチング素子
13の耐圧を越えるサージ電圧が発生し、スイッチング
素子13は破壊する。また逆導通ダイオード14の許容
電流にもよるが、過大な電流により逆導通ダイオード1
4が熱破壊することも考えられる。
【0031】図4は、外来ノイズによる制御回路17の
異常動作などで、電源電圧のピーク付近で誤って発振開
始し、かつ無負荷であった場合のスイッチング素子13
の各部波形を示す。この場合は、スイッチング素子13
の両端電圧に発生するサージ電圧が、初発目から極めて
大きい(クランプ手段18がない場合耐圧を越える)値
となるが、クランプ手段18により、スイッチング素子
13が自己クランプし、素子破壊はおこらない。また、
停止手段19はこの電圧を検知して、以降の発振は停止
するため、連続自己クランプの可能性はない。一般にス
イッチング素子13の自己クランプはクランプ時に極め
て大きい損失が発生し、素子の発熱が大であるため、連
続自己クランプを行った場合、熱破壊する可能性があ
る。また、停止手段19だけでは、初発目のサージ電圧
による破壊を免れることはできない。
【0032】以上の説明で明らかなように、本第1の実
施例によれば簡単な構成でスイッチング素子13の損失
を低減できるため、必要冷却の少ない小形かつ低コスト
の誘導加熱装置を得ることができる。また第1の所定値
を第2の所定値より小さい値とすることにより、停止手
段19で、負荷異常検知が可能であり、さらに停止手段
12では間に合わない異常時においては自己クランプ手
段18が動作してスイッチング素子13の破壊を防ぐこ
とが可能である。また従来の誘導加熱装置のように保護
回路に入力電圧を検知する手段は不要であり、低コスト
化が可能である。
【0033】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について説明する。図5は本発明の第2の実施の形態を
示す図である。図5において停止手段19の検知手段は
スイッチング素子13に流れる電流としており、具体的
にはカレントトランスを用いて検出している。さらに停
止手段19の内部でカレントトランス出力を微分する回
路を含んでいる。その他の部分は第1の実施例と同様で
ある。上記したようにスイッチング素子13の両端に発
生するサージ電圧は、電流のdi/dtに起因するもの
であるから、スイッチング素子13に流れる電流の微分
値を検知し、適当な値を設定すれば、第1の実施例と同
様の動作が可能となる。第1の実施例の場合スイッチン
グ素子13の両端電圧を抵抗分割により検知していたた
め、待機時にいても分割抵抗に電流が流れ続け待機電力
となるが、本実施例の場合、電流検出としているため、
電力は消費されない。
【0034】以上の説明で明らかなように、本第2の実
施例によれば、サージ電圧の発生がスイッチング素子1
3のdi/dtにあることに着目して、電流の微分値検
知とすることにより、第1の実施例よりも省エネルギー
の誘導加熱装置を簡単な構成で得ることができるもので
ある。
【0035】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について説明する。図6は本発明の第3の実施の形態を
示す図である。図6において、停止手段19は、スイッ
チング素子13のエミッタ近傍と、直流電源11のマイ
ナス側近傍とを接続している。具体的にはこの両端の配
線インダクタンスと接続されていることになり、スイッ
チング素子13に流れる電流のdi/dtに応じた電圧
を検知することができる。その他の部分は第2の実施例
と同様である。以上の構成によりカレントトランスを使
用せず、簡単な構成で、第2の実施例と同様の動作が可
能となり、結果安価な誘導加熱装置を提供できるもので
ある。
【0036】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について説明する。図7は本発明の第4の実施の形態を
示す図である。図7においてクランプ手段18は上記の
ツェナーダイオードを用いた構成ではなく、抵抗分割に
よって、スイッチング素子13の両端電圧を検知する構
成としている。停止手段19はスイッチング素子13の
の両端電圧を検知するが、その電圧が上記第2の所定値
以上の時においては、制御手段17を介してスイッチン
グ素子13を自己クランプさせる電圧を発生する。また
第1の所定値の時は上記動作と同様である。以上より、
自己クランプ手段18を抵抗分割で達成することが可能
となり、より安価な誘導加熱装置を提供することが可能
となる。
【0037】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について説明する。図8は本発明の第5の実施の形態を
示す図である。図8においてクランプ手段18は上記第
4の実施例と比べて、分割抵抗の出力がダイオードを介
して直接スイッチング素子13の駆動端子(ゲート)へ
接続されている。本構成における抵抗分割値は、通常動
作時に発生する電圧では、その分割出力が、スイッチン
グ素子13のスレッシュ電圧より小さく(本実施例の場
合は約2.5V、スレッシュ電圧は最小3V)かつ、サ
ージ電圧発生時においては、スレッシュ電圧を越える値
としている。上記構成とすることにより、第4の実施例
と比べてより高速にスイッチング素子13を自己クラン
プすることが可能となり、第4の実施例と比べてより確
実な保護機能を有する誘導加熱装置を実現できるもので
ある。また本実施例の場合スイッチング素子13として
電圧駆動型素子のIGBTを使用しているが、例えばバ
イポーラトランジスタのような電流駆動型素子において
は駆動電流を確保するために多大な駆動電流が必要とな
るため、電圧駆動型素子を用いる意義は大きいものであ
る。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、スイッチング素子に流れる電流を共振波形とし、
ゼロ電流にて遮断することから、ターンオフ損失が発生
せず、極めて低損失かつ、熱的に安定したインバータが
実現でき、必要冷却の少ない小型かつ低コストの誘導加
熱装置を簡単な構成で得ることができる。
【0039】また、停止手段と、クランプ手段を設ける
ことにより、より信頼性の高い誘導加熱装置を簡易な構
成で得ることができるものである。
【0040】また、請求項2記載の発明によれば、特
に、停止手段の検知対象をスイッチング素子に流れる電
流の微分値とすることにより、更に待機電力の小さい省
エネルギーの誘導加熱装置とすることができる。
【0041】また、請求項3記載の発明によれば、特
に、配線のインダクタンスを利用したスイッチング素子
の電流検知にすることにより、より低コストな誘導加熱
装置を極めて簡単な方法で実現できるものである。
【0042】また、請求項4記載の発明によれば、特
に、クランプ手段の検知部を停止手段の抵抗分割部と兼
用させることにより、部品点数の少ない、安価な誘導加
熱装置を得ることが可能である。
【0043】また、請求項5記載の発明によれば、特
に、より高速にスイッチング素子を自己クランプするこ
とが可能となり、より確実な保護機能を有する誘導加熱
装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の誘導加熱装置の回路構
成図
【図2】同、誘導加熱装置の通常動作時の動作波形図
【図3】同、誘導加熱装置の異常負荷時の動作波形図
【図4】同、誘導加熱装置の制御回路誤動作時の動作波
形図
【図5】本発明の第2の実施例の誘導加熱装置の回路構
成図
【図6】本発明の第3の実施例の誘導加熱装置の回路構
成図
【図7】本発明の第4の実施例の誘導加熱装置の回路構
成図
【図8】本発明の第5の実施例の誘導加熱装置の回路構
成図
【図9】従来の誘導加熱装置の回路構成図
【図10】同、誘導加熱装置の動作波形図
【図11】同、誘導加熱装置のスイッチング素子のター
ンオフ時の動作波形図
【符号の説明】
12 加熱コイル 13 スイッチング素子 18 クランプ手段 19 停止手段 20 高周波電力変換手段
フロントページの続き (72)発明者 石丸 直昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐藤 圭一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大森 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小坂 俊幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 麻田 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AA02 AA03 AA08 AB04 AB10 AC03 AC07 AC16 AC43 AD03 AD07 AD15 AD23 AD25 AD28 AD30 AD32 AD35 AD37 BD07 CD10 3K059 AA02 AA03 AA08 AB04 AB10 AC03 AC07 AC16 AD07 AD15 AD23 AD25 AD28 AD30 AD32 AD35 AD37 BD07 CD10 CD48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波磁界によって被加熱物を加熱する
    加熱コイルと、前記加熱コイルへ供給される電流を高周
    波スイッチングするスイッチング素子とを有し、前記ス
    イッチング素子に流れる高周波電流は、共振電流とし
    て、前記スイッチング素子に流れる電流が略零の時に遮
    断する構成とした高周波電力変換手段と、前記スイッチ
    ング素子の両端電圧が第1の所定値以上の時に高周波発
    振を停止する停止手段と、前記スイッチング素子の両端
    電圧が、第2の所定値以上の時に前記スイッチング素子
    は自己クランプするクランプ手段とを有し、前記第1の
    所定値は前記第2の所定値よりも小としたことを特徴と
    する誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 高周波磁界によって被加熱物を加熱する
    加熱コイルと、前記加熱コイルへ供給される電流を高周
    波スイッチングするスイッチング素子とを有し、前記ス
    イッチング素子に流れる高周波電流は、共振電流とし
    て、前記スイッチング素子に流れる電流が略零の時に遮
    断する構成とした高周波電力変換手段と、前記スイッチ
    ング素子に流れる電流の微分値を検知して、前記スイッ
    チング素子の両端電圧に発生するサージ電圧が第1の所
    定値以上の時に高周波発振を停止する停止手段と、前記
    スイッチング素子の両端電圧が、第2の所定値以上の時
    に前記スイッチング素子は自己クランプするクランプ手
    段とを有し、前記第1の所定値は前記第2の所定値より
    も小としたことを特徴とする誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 停止手段は、配線のインダクタンスを用
    いてスイッチング素子に流れる電流の微分値を検知して
    なる請求項2記載の誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 停止手段は、スイッチング素子の両端電
    圧を抵抗分圧し、前記抵抗分圧出力が第1の所定値以上
    の時高周波発振を停止するとともに、クランプ手段は、
    前記抵抗分圧出力が第2の所定値以上の時に自己クラン
    プするものとしてなる請求項1記載の誘導加熱装置。
  5. 【請求項5】 スイッチング素子を電圧駆動素子とする
    とともに、抵抗分圧出力を前記電圧駆動素子の駆動端子
    へ接続してなる請求項4記載の誘導加熱装置。
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