JP3465497B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP3465497B2 JP27576696A JP27576696A JP3465497B2 JP 3465497 B2 JP3465497 B2 JP 3465497B2 JP 27576696 A JP27576696 A JP 27576696A JP 27576696 A JP27576696 A JP 27576696A JP 3465497 B2 JP3465497 B2 JP 3465497B2
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武 北泉
潔 井崎
信二 近藤
秀和 山下
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Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭及び業務
用などで使用される誘導加熱調理器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導加熱調理器の温度制御方法を
第5図を参照して説明する。8は直流電源であり、加熱
コイル3の通電回路にはスイッチング素子6例えばIG
BTを挿入してある。前記スイッチング素子4には逆並
列にフライホイ−ルダイオ−ド7を接続してあり、また
加熱コイル3には並列に共振コンデンサ5を接続してい
る。そして、前記加熱コイル3、スイッチング素子6、
フライホイールダイオード7、及び共振コンデンサ5に
てインバータ回路が構成される。鍋1は前記加熱コイル
3と電磁結合しており、また鍋1と加熱コイル3の間に
はセラミック等で生成されているトッププレート2があ
る。鍋1の温度はトッププレート2の裏面に設けられた
温度検知手段11により温度検知され、温度検知手段1
1の出力に従い制御回路10を用いて、温度制御を行っ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の誘導加熱調理器では、温度検出手段から制御回路
までの配線が必要であり、配線による断線の危険がある
とともに、例えば加熱コイルと鍋がインバータ回路から
遠方に存在する場合に、加熱コイルに加えて、温度検出
部の配線を行う必要がある。本発明はこのような課題を
解決するもので、温度検出手段から制御回路までの配線
の必要ない誘導加熱調理器を提供することを目的として
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、加熱コイル近傍にアルミ板を設置し、トッ
ププレート下部に設けられた温度検出手段が設定温度以
上であることを検出した場合に、スイッチ手段によりア
ルミ板等の導体板を短絡させ、その時の共振電圧の変化
を検出し、インバータ回路を停止させるように構成した
ものであり、これにより、温度検出部から制御回路まで
の配線の必要ない温度検出手段のある誘導加熱調理器が
得られる。
【0005】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、加熱コ
イルとこの加熱コイルの通電回路に設けられたスイッチ
ング素子及びフライホイルダイオードと前記加熱コイル
に共振させる共振コンデンサからなるインバータ回路と
前記加熱コイルと電磁結合する鍋と前記鍋と前記コイル
の間に設けられたトッププレートと前記加熱コイルの周
囲に設けられたアルミ板等の導体板と前記鍋の温度を検
知する温度検知手段と前記温度検知手段により前記アル
ミ板を開閉するスイッチ手段を有し、鍋の温度が異常に
上昇した場合に前記アルミ板を閉じることにより共振電
圧を変化させ、前記電圧を検知回路で検知し、前記検知
回路の出力によりインバータ回路を停止させる誘導加熱
調理器としたものであり、温度検出部から制御回路まで
の配線がなく、断線のない誘導加熱調理器として作用す
るものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、前記加熱コイル
の周囲に補助コイルと鍋の温度を検知する温度検知手段
と前記温度検知手段により前記補助コイルを開閉するス
イッチ手段を有し、鍋の温度が異常に上昇した場合に補
助コイルを閉じることにより共振電圧を変化させ、前記
電圧を検知回路で検知し、前記検知回路の出力によりイ
ンバータ回路を停止させる誘導加熱調理器としたもので
あり、。安価な構成で温度検出部から制御回路までの配
線のない誘導加熱調理器として作用するものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、前記アルミ板を
複数有し、温度検知手段の出力によりアルミ板を順次閉
じ、前記各アルミ板の開閉に応じた共振電圧を検知し、
前記共振電圧により前記インバータの出力を制御する誘
導加熱調理器としたものであり、温度調整が可能で温度
検出部から制御回路までの配線のない誘導加熱調理器と
して作用するものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、前記共振電圧の
変化が一定期間続いた際に、前記インバータを停止させ
る誘導加熱調理器としたものであり、電圧の瞬時変動に
よる共振電圧の変化での誤動作を防止できる誘導加熱調
理器として作用するものである。
【0009】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の第一の実施例を示してい
る。図1において8は直流電源であり、加熱コイル3の
通電回路にはスイッチング素子6例えばIGBTを挿入
してある。前記スイッチング素子6には逆並列にフライ
ホイ−ルダイオ−ド7を接続してあり、また加熱コイル
3には並列に共振コンデンサ5を接続している。そし
て、前記加熱コイル3、スイッチング素子6、フライホ
イールダイオード7、及び共振コンデンサ5にてインバ
ータ回路が構成される。前記加熱コイル3には、電磁結
合される鍋1が配置されており、前記加熱コイル3と鍋
1の間にはトッププレート2が配置される。また、加熱
コイル3の近傍にはアルミ板12があり、トッププレー
ト2の裏部に設けられた温度検知手段11の出力に従
い、スイッチ手段13により、アルミ板12を開閉す
る。そした、スイッチング素子6には共振電圧をモニタ
するためのVce検知回路9が接続してあり、検知回路9
の値によりインバータ回路のON/OFFを行う制御回路10
が接続する構成になる。
【0010】次に、この装置の動作を説明する。まず、
スイッチング素子6がオン状態になることにより、加熱
コイル3及び鍋1に高周波電力が供給される。一定期間
後、スイッチング素子6がオフ状態になり、加熱コイル
3と共振コンデンサ5からなる共振回路が形成されスイ
ッチング素子6のコレクタ端子側には共振電圧が発生す
る。この共振電圧のピーク値は加熱コイル3及び鍋1に
依存した値となる。ここで、トッププレート2の裏部に
設置された例えばサーモスタッドなどの温度検出手段1
1が温度の異常上昇を検知した場合には、スイッチ手段
13により加熱コイル3の近傍に設置されたアルミ板1
2を短絡させることになる。アルミ板12は短絡される
ことにより、加熱コイル3、鍋1よりなるインダクタン
ス値が変化し、共振電圧が低下することになる。この電
圧を、Vce検知回路9で検知することにより、インバー
タを制御回路10を用いて停止させることになる。
【0011】(実施例2)図2は本発明の第二の実施例
を示しており、加熱コイル3の近傍には補助コイル4が
設置された構成である。その他の構成に関しては、前記
図1で示した構成と同一である。
【0012】次に、この装置の動作を説明する。まず、
スイッチング素子6がオン状態になることにより、加熱
コイル3及び鍋1に高周波電力が供給される。一定期間
後、スイッチング素子6がオフ状態になり、加熱コイル
3と共振コンデンサ5からなる共振回路が形成されスイ
ッチング素子6のコレクタ端子側には共振電圧が発生す
る。この共振電圧のピーク値は加熱コイル3及び鍋1に
依存した値となる。ここで、トッププレート2の裏部に
設置された例えばサーモスタッドなどの温度検出手段1
1が温度の異常上昇を検知した場合には、スイッチ手段
13により加熱コイル3の近傍に設置された補助コイル
4を短絡させることになる。補助コイル4は短絡される
ことにより、加熱コイル3、鍋1よりなるインダクタン
ス値が変化し、共振電圧が低下することになる。この電
圧を、Vce検知回路9で検知することにより、インバー
タを制御回路10を用いて停止させることになる。
【0013】(実施例3)図3は本発明の第三の実施例
を示しており、加熱コイル3の近傍には複数のアルミ
板、本例では第一のアルミ板14と第二のアルミ板15
が設置された構成である。その他の構成に関しては、前
記図1で示した構成と同一である。
【0014】次に、この装置の動作を説明する。まず、
スイッチング素子6がオン状態になることにより、加熱
コイル3及び鍋1に高周波電力が供給される。一定期間
後、スイッチング素子6がオフ状態になり、加熱コイル
3と共振コンデンサ5からなる共振回路が形成されスイ
ッチング素子6のコレクタ端子側には共振電圧が発生す
る。この共振電圧のピーク値は加熱コイル3及び鍋1に
依存した値となる。ここで、トッププレート2の裏部に
設置された例えばサーモスタッドなどの温度検出手段1
1が所定の温度を検知した場合には、スイッチ手段13
により加熱コイル3の近傍に設置された第一のアルミ板
14を短絡させることになる。第一のアルミ板14は短
絡されることにより、加熱コイル3、鍋1よりなるイン
ダクタンス値が変化し、共振電圧が低下することにな
る。この電圧を、Vce検知回路9で検知することによ
り、インバータを制御回路10を用いて出力電力を減少
させることになる。同様に、別の所定温度を検知した場
合には、スイッチ手段13により第二のアルミ板を短絡
させることにより、出力電力を減少させることになる。
【0015】(実施例4)図4は本発明の第四の実施例
を行うためのフロチャートを示している。構成は図1と
同じである。まず、ステップ1では初期動作時に共振電
圧のピーク値(Vce)を読み込む。次にステップ2でV
ceがアルミ板が短絡した場合に下降する値まで下降した
かをモニタし、下降を確認した場合には、ステップ3に
移行して、その状態が一定期間継続しているかを確認す
ることになる。もし、一定時間Vceの低い状態が継続し
た場合には、鍋の温度が異常に上昇しているものと判断
してインバータ回路を停止させることになる。このこと
により、電源の瞬時変化によりVceの変化との識別が可
能になる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、温度検出部から制御回路までの配線が必要ないと
いう有利な効果が得られる。
【0017】また、請求項2記載の発明によれば、安価
な構成で温度検出部から制御回路までの配線が必要ない
という有利な効果が得られる。
【0018】また、請求項3記載の発明によれば、温度
調整が可能でかつ温度検出部から制御回路までの配線が
必要ないという有利な効果が得られる。
【0019】さらに、請求項4記載の発明によれば、電
圧の瞬時変動による共振電圧の変化での誤動作を防止で
きるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の誘導加熱調理器の主要
構成図
【図2】本発明の第二の実施例の誘導加熱調理器の主要
構成図
【図3】本発明の第三の実施例の誘導加熱調理器の主要
構成図
【図4】本発明の第四の実施例の誘導加熱調理器のフロ
チャート
【図5】従来例の誘導加熱調理器の主要構成図
【符号の説明】
1. 鍋 2. トッププレート 3. 加熱コイル 5. 共振コンデンサ 6. 半導体スイッチング素子 7. フライホイールダイオード 8. 電源 9. Vce検知回路 10. 制御回路 11. 温度検知手段 12. アルミ板 13. スイッチ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 秀和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−299166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/12 318 H05B 6/12 335 A47J 27/00 104

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱コイルへの通電を制御するスイッチ
    ング素子及び前記加熱コイルの共振用コンデンサを有す
    るインバータ回路と、前記スイッチング素子または加熱
    コイルの両端電圧を検知する電圧検知回路と、前記加熱
    コイルと電磁結合する鍋と、前記加熱コイルの周囲に設
    けられた導体板と、前記鍋の温度を検知する温度検知手
    段と、前記導体板を閉ループとなすスイッチ手段と、前
    記電圧検知回路の出力に応じて前記スイッチング素子を
    制御する制御回路とを備え、前記スイッチ手段は、前記
    鍋の温度が所定値以上の場合に前記導体板を閉ループと
    なし前記電圧検知回路の出力を変更ならしめてなる誘導
    加熱調理器。
  2. 【請求項2】 導体板は、補助コイルで形成されてなる
    請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】 導体板は、温度検知手段の出力により応
    答の異なる複数のものから構成されてなる請求項1記載
    の誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 制御回路は、導体板の閉ループ状態の継
    続時間に応じてスイッチング素子の制御を変更してなる
    請求項1記載の誘導加熱調理器。
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