JP2000058249A - 誘導加熱装置 - Google Patents
誘導加熱装置Info
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Abstract
を低減でき、かつ異常時においてもスイッチング素子の
破壊のない安全な誘導加熱装置を提供することを目的と
している。 【解決手段】 電流共振型のインバータ構成とし、スイ
ッチング素子13をゼロ電流で遮断するようにし、かつ
所定値以上の電圧がスイッチング素子13に発生した場
合、自己短絡する手段を設けて、低損失かつ異常時にお
けるスイッチング素子13の破壊のない安全な誘導加熱
装置としている。
Description
トランなどで使用される誘導加熱調理器などの誘導加熱
装置に関するもので、詳しくは、そのインバータ回路構
成と制御方法に関するものである。
成と制御方法について、図21〜23に基づいて説明す
る。
回路である。1は直流電源で、具体的には商用交流電源
から整流器を介して得ている。2は加熱コイルで、図に
は特に記していないが、この上に被加熱物が載置され、
加熱コイル2からの高周波磁界により誘導加熱される。
3は加熱コイル2と並列接続された共振コンデンサ、4
はスイッチング素子で、この素子のオン・オフにより、
加熱コイルに高周波電流が供給される。スイッチング素
子4には駆動電力がバイポーラトランジスタなどより大
幅に少なくてすむIGBTを用いており、その耐圧は9
00V、電流定格は60Aである。5はスイッチング素
子4と並列接続された逆導通ダイオード、6はスイッチ
ング素子4のコレクタ−エミッタ間電圧などを検知し、
スイッチング素子4のオン・オフを制御する制御回路で
ある。
部波形を示した図である。(ア)は制御回路6から出力
されるスイッチング素子4のドライブ信号で、HIGH
の時にスイッチング素子4がオンする。(イ)はスイッ
チング素子4及び逆導通ダイオード5に流れる電流を示
している。(ウ)はスイッチング素子4のコレクターエ
ミッタ間に生じる電圧である。
グ素子4がオンからオフに遷移する期間(すなわちター
ンオフ時)のコレクタ電流、コレクタ−エミッタ間電圧
を拡大した図である。図でテール電流とはIGBT特有
の現象であり、素子のスイッチング速度が低速なものほ
ど、その発生期間が長い。またテール電流の温度特性は
正であり、スイッチング素子が高温になるほど発生期間
は長くなり、損失が大きくなる。
生するスイッチング素子4の損失は、図22のドライブ
信号がHIGHの期間中に発生する導通損失と、図23
に示すターンオフ時の損失すなわちターンオフ損失の二
つに分類される。
タ電流と、そのコレクタ電流と相関のあるオン電圧の積
で決定される。一般に導通損失の損失温度特性は、ほぼ
フラットか、スイッチング素子の性能によっては負であ
る。
は20kHz〜30kHz程度の周波数でオン・オフし
ており、その発生損失は素子性能にもよるが、概略30
〜40W程度である。また発生損失のうち、ターンオフ
損失の比率は、動作周波数にもよるが、概略30〜50
%程度である。発生損失が大きいため、スイッチング素
子4はヒートシンクに取り付けられ、冷却ファンによっ
て強制冷却されている。
来の誘導加熱装置には以下に記す課題があった。
するため、その騒音が大きく、使用者に不快感を与える
というものである。この騒音は特に鍋物など調理器を使
用者が囲んで使用する場合において問題となる。炊飯器
に応用したものにおいては、タイマー炊飯などで早朝あ
るいは深夜などに動作させた場合、同様にこの騒音が使
用者に不快感を与える。この課題は、一般の電熱ヒータ
タイプ、あるいはガスコンロなどの調理器においてはな
いことから、誘導加熱装置特有の重大な課題である。ま
た損失全体の温度特性は、ターンオフ損失の温度特性が
支配的であり、スイッチング素子4の素子温度が上昇す
ると、損失も上昇するため、ファンによる強制空冷の設
計は充分な検討が必要であり、開発工数上の問題も抱え
ている。
異常原因(瞬時停電や雷サージなどの電源異常あるい
は、外来ノイズなど)で、所定タイミングから外れた場
合、スイッチング素子4の耐圧以上の電圧が発生する可
能性があるというものである。一般にスイッチング素子
4は、耐圧以上の電圧がかかると即時に破壊するため、
図には特に記載していないが、スイッチング素子4の両
端電圧や、入力電圧を検知して、異常時には即座に発振
を停止する保護回路が必要となっている。この保護回路
は、インバータ定数(加熱コイル2や共振コンデンサ3
などの電気的定数)と密接な関係があり(インバータ定
数によって通常動作時のコレクタ−エミッタ間電圧の波
形が異なるため)、種々の誘導加熱装置の開発毎に、回
路定数を見直す必要があり、開発工数上のネックのひと
つとなっている。
ァン騒音を充分低減でき、かつ上記保護回路が不要にも
関わらず、スイッチング素子破壊を防止できる安全な誘
導加熱装置を簡単な構成で実現することを目的とするも
のである。
に本発明は、直流電源と、チョークコイルと、自己消弧
型のスイッチング素子と、前記スイッチング素子に直列
に接続された逆阻止ダイオードと、並列に接続された加
熱コイルと共振コンデンサと、前記スイッチング素子の
オンオフ信号を発生する発振回路を含む制御回路とを有
し、前記直流電源と、前記加熱コイルと、前記チョーク
コイルと、前記スイッチング素子は直列に接続され、前
記スイッチング素子は、両端電圧が所定値以上のとき、
自己短絡する自己短絡手段を有する誘導加熱装置等を提
供するものである。
と、チョークコイルと、自己消弧型のスイッチング素子
と、前記スイッチング素子に直列に接続された逆阻止ダ
イオードと、並列に接続された加熱コイルと共振コンデ
ンサと、前記スイッチング素子のオンオフ信号を発生す
る発振回路を含む制御回路とを有し、前記直流電源と、
前記加熱コイルと、前記チョークコイルと、前記スイッ
チング素子は直列に接続され、前記スイッチング素子
は、両端電圧が所定値以上のとき、自己短絡する自己短
絡手段を有する誘導加熱装置とするものである。
電流は共振波形となり、その電流がゼロあるいは、逆導
通ダイオードに流れている間にターンオフするため、ス
イッチング素子の損失として、ターンオフ損失は発生せ
ず、導通損失のみとなり、スイッチング素子の損失を大
幅に低減することができる。さらにターンオフ損失がな
いため、損失温度特性は、ほぼフラットあるいは負の特
性となり、熱的に極めて安定で冷却設計の容易なインバ
ータ回路を得ることができる。また、上記所定値をスイ
ッチング素子の耐圧よりも低めに設定することにより、
なんらかの異常原因で、素子の耐圧以上の電圧が発生し
た場合においても、スイッチング素子自体が自己短絡
(自己クランプ)して破壊を免れるため、従来必要であ
った外部回路による保護(外部回路により異常を検知
し、スイッチング素子をオフさせる保護動作)を必要と
しない。
導加熱装置において、スイッチング素子はIGBTなど
の電圧駆動型素子とし、そのコレクタ−ゲート間に直列
に接続されたツェナーダイオードとダイオードを挿入す
る構成としたものである。本構成により、ツェナーダイ
オードのクランプ電圧を、IGBTの耐圧よりも低めに
設計していれば、上記自己短絡動作を極めて少ない部品
で、達成することができる。
導加熱装置において、スイッチング素子はIGBTなど
の電圧駆動型素子とし、そのゲートにスイッチング素子
の両端電圧を抵抗分割した電圧を与える構成として、通
常動作時はスイッチング素子のスレッシュ電圧以下であ
り、かつ、スイッチング素子の耐圧以下でスレッシュ電
圧以上となる抵抗分割値に設計することにより、上記自
己短絡動作を極めて少ない部品で、さらに請求項2記載
の構成よりも安価に実現することができる。
導加熱装置において、スイッチング素子の駆動回路を介
して自己短絡させる構成としており、請求項2の構成と
比較して安価となり、かつ請求項3の構成と比較して、
通常動作時(オフ時)にゲート電圧を充分低くできるた
め、スイッチング素子のスレッシュ電圧の差異に関わる
設計を施す必要のない誘導加熱装置を実現できる。
導加熱装置において、スイッチング素子としてIGBT
を用い、さらにIGBTのスイッチング速度とオン電圧
トレードオフばらつきの中で、オン電圧が低く、スイッ
チング速度が遅い素子を選択して設ける構成としている
ため、導通時の損失が、一般のばらつき範囲よりも低く
(オン電圧が低いため)なり、結果必要な冷却が大幅に
緩和できる誘導加熱装置を実現できる。
導加熱装置において、スイッチング素子としてMCTな
どの電圧駆動型のサイリスタ動作素子を用いる構成とし
ており、請求項5の構成と比べて、さらに低損失化を図
ることができる。
導加熱装置において、自己短絡復帰後所定時間オフ状態
を継続する構成としたものである。本構成により、自己
短絡の連続によるスイッチング素子の熱破壊を防ぐこと
が可能となる。
導加熱装置において、自己短絡復帰後、発振回路のオン
オフ信号に関わらず、所定時間オフ状態を継続する構成
としたものである。本構成により、何らかの異常原因で
発振回路のオンオフ信号が不正常となっている場合にお
いても、スイッチング素子の破壊を防ぐことが可能とな
る。
導加熱装置において、自己短絡復帰後、所定時間オフ状
態を継続し、さらに前記所定時間後発振状態となるが、
前記発振により、再度スイッチング素子の両端に所定値
以上の電圧が発生し、自己短絡するという動作が所定回
継続する場合は、前記所定時間以上のオフ状態となる構
成としたものである。本構成により、例えば誘導加熱さ
れる被加熱物が異常状態になっている時などに不要な発
振を軽減することが可能となり、結果スイッチング素子
の損失を低減できる。
誘導加熱装置において、自己短絡復帰後、所定時間オフ
状態を継続し、さらに前記所定時間後発振状態となる
が、前記発振により、再度スイッチング素子の両端に所
定値以上の電圧が発生し、自己短絡するという動作が所
定回継続する場合は、前記所定時間以上のオフ状態とな
り、負荷異常の報知を行う構成としたものである。本構
成により、使用者に負荷異常の状態を知らせることがで
きる。
ついて説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す図
である。図1において11は、直流電源で、具体的には
商用交流電源を整流器を介して得ている。12は、直流
電源11に直列に接続された加熱コイルで、図には特に
記載していないが、コイル上に鍋などの被加熱物が載置
されている。16は加熱コイル12と並列に接続された
共振コンデンサである。15はチョークコイルで加熱コ
イル12と直列に接続されている。
チング素子13の制御を行う。18は、自己短絡手段
で、スイッチング素子13の両端が所定値(具体的には
通常動作時に発生する電圧よりも高く、スイッチング素
子13の耐圧よりも低い値)以上となったときスイッチ
ング素子13を自己短絡させるものである。
子13の駆動信号と電流(Ic)電圧(Vce)波形で
ある。図でスイッチング素子は駆動信号がHIGHの時
にオンし、LOWの時にオフする。図2(イ)に示すよ
うに電流波形は本インバータ回路構成にすることによ
り、共振波形となり、スイッチング素子13に流れる電
流がゼロまたは、逆導通ダイオード14に電流が流れて
いる間にオフするため、従来のターンオフ損失は発生せ
ず、大幅な低損失化が可能となる。
素子13のオンオフタイミングが狂い、スイッチング素
子13にサージ電圧が発生したときのスイッチング素子
13の駆動信号と電流(Ic)電圧(Vce)波形であ
る。
流が流れている状態で、オフとなった時、スイッチング
素子13の両端電圧には極めて高いサージ電圧が発生す
るが、本実施例の場合、所定値において、スイッチング
素子13が自己短絡し、スイッチング素子13の耐圧を
越えることがない。
3の駆動信号と電流(Ic)電圧(Vce)と駆動端子
電圧(Vge)の拡大波形で、自己短絡手段18により
スイッチング素子13の両端電圧が所定値を越えると、
駆動端子電圧が上昇し、スイッチング素子13のスレッ
シュ電圧を超えて、自己短絡させる。
施例によれば簡単な構成でスイッチング素子13の損失
を低減し、かつ異常時でもスイッチング素子13の耐圧
破壊がない誘導加熱装置を得ることができる。本実施例
の構成において、チョークコイル15は、加熱コイル1
2とスイッチング素子13の間に直列に接続された構成
としているが、直流電源11と、加熱コイル15の間に
挿入した構成としても同様の動作を得られる。またチョ
ークコイル15に流れる電流は高周波電流であるため、
図19の様に、加熱コイル12をチョークコイルとし、
チョークコイル15を加熱コイルとしてもよい。なお、
図20の様に、共振コンデンサの他端を直流電源11の
グランド側に接続しても同様の効果が得られることはい
うまでもない。
について説明する。図5は本発明の第2の実施例を示す
図である。図2において21は、ツェナーダイオードと
ダイオードを直列に接続したものを、スイッチング素子
13のコレクタ−ゲート間に挿入して、第1の実施例の
自己短絡手段18を実現している。スイッチング素子1
3は電圧制御型の素子として、IGBTを用いている。
その他の部分は第1の実施例と同様である。ツェナーダ
イオードのクランプ電圧は、第1の実施例と同様の所定
値になっている。本実施例の動作は上記第1の実施例の
動作と同じとなる。以上より、自己短絡手段18を極め
て簡易な部品構成で実現できる。
について説明する。図6は本発明の第3の実施例を示す
図である。図3おいて22は、スイッチング素子13の
両端電圧を抵抗分割した構成となっており、その分割電
圧は、スイッチング素子13のゲートに供給する構成と
して、第1の実施例の自己短絡手段18を実現してい
る。スイッチング素子13は電圧制御型の素子として、
IGBTを用いている。その他の部分は第1の実施例と
同様である。抵抗分割される電圧は、第1の実施例と同
様に、通常動作時においては、スイッチング素子13の
スレッシュ電圧を超えずかつ、スイッチング素子13の
耐圧以下でスレッシュ電圧を超える値に設計されてい
る。図7は自己短絡時のスイッチング素子13の駆動信
号と電流(Ic)電圧(Vce)と駆動端子電圧(Vg
e)の拡大波形である。本実施例の動作は上記第1の実
施例の動作とほぼ同じとなるが、自己短絡時の駆動端子
電圧波形(Vge)が抵抗分割のため、若干異なる。以
上より、自己短絡手段18を極めて簡易な部品構成で実
現でき、かつ第2の実施例と比べて、抵抗だけで実現可
能なため安価となる。
について説明する。図8は本発明の第4の実施例を示す
図である。図8において、23はスイッチング素子13
の両端電圧検知回路で、24は、スイッチング素子13
の駆動回路である。両端電圧検知回路23は、所定値以
上の電圧が発生したとき、駆動回路24を介してスイッ
チング素子13を自己短絡させる構成としている。スイ
ッチング素子13は電圧制御型の素子として、IGBT
を用いている。その他の部分は第1の実施例と同様であ
る。図9は、自己短絡時のスイッチング素子13の駆動
信号と電流(Ic)電圧(Vce)と駆動端子電圧(V
ge)の拡大波形である。駆動回路24は、スイッチン
グ素子13のターンオン、ターンオフを制限する制限抵
抗を充分大きくしているため、急峻な駆動端子電圧波形
とならず、図9に示すような緩やかな波形となり、本実
施例の動作は上記第1の実施例の動作とほぼ同じとな
る。以上より、第2の実施例と比較して、安価な構成と
なり(両端電圧検知回路は、抵抗とトランジスタ程度の
簡単な部品で可能となる)かつ第3の実施例と比較し
て、スイッチング素子13のスレッシュ電圧ばらつきな
どに関わる設計が不要となる。
について説明する。図1は本発明の第5の実施例を示す
図となる。図1において、スイッチング素子13はIG
BTとし、そのIGBTの素子性能選択方法を図10に
示す。図10は一般的なIGBTのスイッチング速度と
オン電圧ばらつきのトレードオフカーブを示す。図のよ
うに素子性能ばらつきはスイッチング速度が高速なもの
はオン電圧が高く、逆にスイッチング速度が低速なもの
はオン電圧が低くなる。本実施例の場合の選択範囲は、
オン電圧が低く、スイッチング速度が低速なものとして
いる。本実施例におけるスイッチング素子13の損失モ
ードは導通損失のみであり、導通損失はオン電圧と相関
があるため、本選択により通常のばらつきよりも低損失
な誘導加熱装置を簡単に得ることが可能となる。従来の
構成の誘導加熱装置においては、本実施例の選択をする
と、ターンオフ損失が大きくなり、結果熱的に不安定な
ものとなるが、本実施例においてはターンオフ損失がな
く、またスイッチング素子13に電流が流れているとき
に誤って遮断してしまった時においてもスイッチング速
度が低速なものほどサージ電圧は小となることから、本
選択は、本実施例に最適なものとなる。
について説明する。図11は本発明の第6の実施例を示
す図となる。図11において、スイッチング素子25は
MCTなどの電圧駆動型サイリスタ動作素子を用いてい
る。その他の部分は第1の実施例と同様である。一般的
にこれらの素子はIGBTよりもオン電圧が低くなる反
面、スイッチング速度はIGBTよりも低速になるとい
う性質をもっているが、本実施例においては上記第5の
実施例でも述べたように、極めて低損失化が図れ、かつ
サージ電圧も小もなる。以上より本実施例により、第5
の実施例よりも低損失な誘導加熱装置を得ることができ
る。
について説明する。図12は本発明の第7の実施例を示
す図となる。図12において、26はスイッチング素子
13を駆動する駆動回路、27は、スイッチング素子1
3の駆動端子電圧検知回路と計時手段を有した発振回路
である。その他の部分は第1の実施例と同様である。
グ素子13にサージ電圧が発生した時のスイッチング素
子13の駆動信号と電流(Ic)電圧(Vce)波形で
ある。
13の駆動端子電圧は、発振回路がオフ信号を出してい
るにも関わらず、スレッシュ電圧以上となるため、発振
回路27は、その電圧を検知し、計時手段に設定された
所定時間、次の発信信号を停止する。所定時間を設ける
理由は、スイッチング素子13が自己短絡によって瞬時
的に損失大となり、ジャンクション温度が過渡的に増大
するため、万一連続して自己短絡が発生するモードがお
きた場合に、スイッチング素子13を保護するためであ
る。従って所定時間の設計は、スイッチング素子13が
自己短絡によるジャンクション温度上昇から、定常状態
に戻るまでの時間が目安となり、一般的には数ms〜数
100ms程度で充分となる。以上の動作により、電源
異常時など連続してサージ電圧が発生する可能性がある
モードにおいても、スイッチング素子13の自己短絡は
1回ですみスイッチング素子13の破壊を防ぐことが可
能となる。
について説明する。図14は本発明の第8の実施例を示
す図となる。図14において、28は発振回路、29は
スイッチング素子13を駆動する駆動回路、30はスイ
ッチング素子13の駆動端子電圧を検知し、所定時間駆
動端子電圧をLOWに引き下げる保護回路で計時手段を
有している。その他の部分は第1の実施例と同様であ
る。
グ素子13にサージ電圧が発生した時のスイッチング素
子13の駆動信号と電流(Ic)電圧(Vce)駆動端
子電圧(Vge)波形である。サージ電圧が発生した時
スイッチング素子13の駆動端子電圧は、発振回路がオ
フ信号を出しているにも関わらず、スレッシュ電圧以上
となるため、保護回路30は、その電圧を検知し、計時
手段に設定された所定時間、発振回路側からの駆動信号
の有無に関わらずスイッチング素子13の駆動端子電圧
をLOWに引き下げる。所定時間を設ける理由は、スイ
ッチング素子13が自己短絡によって瞬時的に損失大と
なり、ジャンクション温度が過渡的に増大するため、万
一連続して自己短絡が発生するモードがおきた場合に、
スイッチング素子13を保護するためである。従って所
定時間の設計は、スイッチング素子13が自己短絡によ
るジャンクション温度上昇から、定常状態に戻るまでの
時間が目安となり、一般的には数ms〜数100ms程
度で充分となる。以上の動作により、電源異常時など連
続してサージ電圧が発生する可能性があるモードに加
え、何らかの原因で発振回路動作が一時的に不正常にな
った場合においても、スイッチング素子13の自己短絡
は1回ですみスイッチング素子13の破壊を防ぐことが
可能となる。
について説明する。図16は本発明の第9の実施例を示
す図となる。図16において31は保護回路でその動作
は第8の実施例で述べたものと同様である。32はスイ
ッチング素子13を駆動する駆動回路、33は、保護回
路31の保護動作を検知する発振回路、34は保護回路
31の保護動作回数をカウントするカウント手段であ
る。その他の部分は第1の実施例と同様である。図17
は、無負荷状態など被誘導加熱物が以上の場合における
スイッチング素子13の駆動信号と電流(Ic)電圧
(Vce)波形である。
続してサージ電圧が発生する様になるため、回路側で負
荷の異常を検知することが可能となる。具体的には、保
護回路31の保護動作をカウント手段34でカウント
し、所定回以上となった場合は、発振回路33は発振を
充分長い時間停止する。以上より、無負荷時など加熱動
作が不要の場合において無用の発振を軽減することが回
路側で簡単に行うことができる。
施例について説明する。図18は本発明の第10の実施
例を示す図となる。図18において35は、外部へ負荷
異常報知を行う報知手段であり、本実施例においては、
LEDを点灯させることにより使用者に負荷異常を知ら
しめる構成としている。その他の部分は第9の実施例と
同様である。第9の実施例において述べた様に、保護回
路31の保護動作が所定回以上続くモードとなった時、
発振回路33は充分長い時間発振を停止するが、このと
き報知手段35は外部へ負荷異常の報知を行う。以上よ
り使用者は、負荷異常状態を即座に知ることが可能とな
る。
れば、スイッチング素子に流れる電流を共振波形とし、
ゼロ電流にて遮断することから、ターンオフ損失が発生
せず、極めて低損失かつ、熱的に安定した誘導加熱装置
を簡単な構成で得ることができる。また電源異常、発振
異常などで、スイッチング素子に耐圧を越えるような電
圧が発生した場合においても、スイッチング素子自体が
自己短絡して破壊を防ぐ構成としているため、従来のよ
うに電圧を検知して、発振を停止する様な開発工数の大
なる保護回路は不要となる。この種の電流共振インバー
タにおいては、上記サージ電圧保護のため、CRスナバ
などを用いてサージ吸収を行う例もあるが、本構成にお
いては不要となることはいうまでもなく、スナバ回路の
コストや発熱も考慮する必要はない。
項1記載の発明の自己短絡動作を、ツェナーダイオード
とダイオードの2つの部品で、簡素かつ確実に行うこと
ができる。
項1記載の発明の自己短絡動作を、抵抗のみで行うこと
ができ、請求項2記載の構成よりも安価となる。
項1記載の発明の自己短絡動作を、スイッチング素子の
駆動回路を介して行うことにより、請求項2と比較して
安価かつ、請求項3の構成よりも簡単な設計で実現する
ことが可能となる。
項1記載の発明のスイッチング素子としてオン電圧が低
く、かつスイッチング速度が低速なIGBTを選択して
用いるため、さらに低損失の誘導加熱装置を得ることが
可能となる。
項1記載の発明のスイッチング素子としてオン電圧が請
求項5記載のスイッチング素子よりも低い電圧駆動型の
サイリスタ動作素子を使用するため、請求項5の発明よ
りもさらに低損失の誘導加熱装置を得ることができる。
従来のインバータ構成の誘導加熱装置においては、この
種の素子はスイッチング速度が低速という問題から、使
用してもIGBTよりは損失が大となる傾向があった
が、本構成においては、損失面さらにサージ電圧面両面
においてIGBTよりも優れることから、本構成に用い
る効果は極めて大きい。
ッチング素子の自己短絡後に所定時間発振を停止するた
め、例えば雷サージなどの電源異常で、連続サージ電圧
が発生する場合においてもスイッチング素子の熱破壊を
招くことはない。
回路からの駆動信号の有無に関わらず、自己短絡後所定
時間スイッチング素子が停止することから、例えば発振
回路にインパルスノイズが重畳し、異常な駆動信号とな
った場合においてもスイッチング素子の破壊を防ぐこと
が可能となる。
荷時などの負荷異常状態を回路側で検知し、無用な発振
継続を防ぐことが可能となる。
求項9記載の発明の効果に加え、使用者などに負荷異常
状態を即座に報知することが可能となる。
路構成を示す回路図
路構成を示す回路図
路構成を示す回路図
路構成を示す回路図
スイッチング素子の選択範囲を示す図
回路構成を示す回路図
回路構成を示す回路図
回路構成を示す回路図
回路構成を示す回路図
の回路構成を示す回路図
る第一の回路構成を示す回路図
る第二の回路構成を示す回路図
波形を示す図
Claims (10)
- 【請求項1】 直流電源と、チョークコイルと、自己消
弧型のスイッチング素子と、前記スイッチング素子に直
列に接続された逆阻止ダイオードと、並列に接続された
加熱コイルと共振コンデンサと、前記スイッチング素子
のオンオフ信号を発生する発振回路を含む制御回路とを
有し、前記直流電源と、前記加熱コイルと、前記チョー
クコイルと、前記スイッチング素子は直列に接続され、
前記スイッチング素子は、両端電圧が所定値以上のと
き、自己短絡する自己短絡手段を有する誘導加熱装置。 - 【請求項2】 スイッチング素子は電圧駆動型素子と
し、コレクタ−ゲート間に、直列に接続されたツェナー
ダイオードとダイオードを挿入する構成とした請求項1
記載の誘導加熱装置。 - 【請求項3】 スイッチング素子は電圧駆動型素子と
し、その両端電圧を抵抗分割した電圧をゲートに印加す
る構成とした請求項1記載の誘導加熱装置。 - 【請求項4】 スイッチング素子の駆動回路と、スイッ
チング素子両端電圧検知回路とを有し、前記両端電圧が
所定値以上の時、前記駆動回路を介して、スイッチング
素子が自己短絡する構成とした請求項1記載の誘導加熱
装置。 - 【請求項5】 スイッチング素子は、IGBTとし、I
GBTのスイッチング速度とオン電圧トレードオフばら
つきの中で、オン電圧が低く、スイッチング速度が遅い
素子を選択して設ける構成とした請求項1記載の誘導加
熱装置。 - 【請求項6】 スイッチング素子は、電圧駆動型のサイ
リスタ動作素子とした請求項1記載の誘導加熱装置。 - 【請求項7】 スイッチング素子は、自己短絡復帰後、
所定時間オフ状態を継続する請求項1記載の誘導加熱装
置。 - 【請求項8】 スイッチング素子は、自己短絡復帰後、
発振回路のオンオフ信号に関わらず、所定時間オフ状態
を継続する請求項1記載の誘導加熱装置。 - 【請求項9】 スイッチング素子は、自己短絡復帰後、
所定時間オフ状態を継続し、さらに前記所定時間後発振
状態となるが、前記発振により、再度スイッチング素子
の両端に所定値以上の電圧が発生し、自己短絡するとい
う動作が所定回継続する場合は、前記所定時間以上のオ
フ状態となる請求項1記載の誘導加熱装置。 - 【請求項10】 スイッチング素子は、自己短絡復帰
後、所定時間オフ状態を継続し、さらに前記所定時間後
発振状態となるが、前記発振により、再度スイッチング
素子の両端に所定値以上の電圧が発生し、自己短絡する
という動作が所定回継続する場合は、前記所定時間以上
のオフ状態となり、負荷異常の報知を行う請求項1記載
の誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22139398A JP2000058249A (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22139398A JP2000058249A (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 誘導加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000058249A true JP2000058249A (ja) | 2000-02-25 |
JP2000058249A5 JP2000058249A5 (ja) | 2005-09-15 |
Family
ID=16766071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22139398A Pending JP2000058249A (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000058249A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011090979A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Panasonic Corp | 誘導加熱調理器 |
JP2012074245A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Hitachi Appliances Inc | 誘導加熱調理器 |
-
1998
- 1998-08-05 JP JP22139398A patent/JP2000058249A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011090979A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Panasonic Corp | 誘導加熱調理器 |
JP2012074245A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Hitachi Appliances Inc | 誘導加熱調理器 |
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