JPS6262430B2 - - Google Patents

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JPS6262430B2
JPS6262430B2 JP13120780A JP13120780A JPS6262430B2 JP S6262430 B2 JPS6262430 B2 JP S6262430B2 JP 13120780 A JP13120780 A JP 13120780A JP 13120780 A JP13120780 A JP 13120780A JP S6262430 B2 JPS6262430 B2 JP S6262430B2
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output
signal
input
level
circuit
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JP13120780A
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Yoshihisa Tajima
Masayuki Morishima
Shinichi Kasahara
Shigemoto Hara
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Sanyo Denki Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Denki Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP13120780A priority Critical patent/JPS5755087A/ja
Publication of JPS5755087A publication Critical patent/JPS5755087A/ja
Publication of JPS6262430B2 publication Critical patent/JPS6262430B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は誘導加熱調理器に関する。
誘導加熱調理器は商用交流電源を整流して脈流
とし、或はこの脈流電源をさらに平滑して直流に
変換し、この直流電源によりインバータ回路を約
20〜40KHz程度の高周波数にて発振させこれによ
り発生する高周波交番電流をワークコイルに加え
て磁界を発生させこの磁界をワークコイルに近接
して配置した鉄系金属よりなる調理鍋に加えてこ
れを誘導加熱するものである。
一般に家庭用電気機器にあつては、最大電流容
量は、約15A程度に制限されているため、これ以
上の電流を電気機器に通電することは、事実上で
きず、誘導加熱調理器においても、通電々流が上
記制限電流を越えないよう保護回路を設ける場合
が多い。かかる保護回路は、入力電流が制限電流
に達すると負荷に供給される電力を低下させ過大
電流通電を阻止するものであるが、手動摘みを操
作して出力調節を行ない、出力を上昇させた場
合、途中で上記保護回路がはたらいて、摘みの位
置は出力最状状態にあるのに実際には出力が低下
している場合が発生する。このような事態は、全
ての負荷に起こるわけではなく、鉄鍋では最大出
力時であつても制限電流には達せず、他方18−8
ステンレス製鍋では、保護回路がはたらく場合が
ある。それ故、正確な出力を知ろうとすれば、保
護回路が動作する調理器を憶えておかなければな
らず、きわめて使い勝手の悪い調理器となつてし
まう。また出力表示装置を備えた場合であつて
も、出力増加途中で、保護回路が動作すれば、出
力が低下したことを知ることができるが、一般の
使用者には、なぜ出力が低下したのかわからず、
不安感を与える原因ともなりやすい。
本発明は、このような事情を考慮してなされた
ものであり、電源投入直後或は、一定時間のみ強
制的に出力「強」とし、保護回路がはたらく鍋に
あつては、予め電力レベルを低下させた状態で、
出力調節可能とし、保護回路がはたらかない鍋に
あつては、そのままの状態から出力調節を可能と
するものである。
以下本発明実施例を図を参照して説明する。第
1図において1は商用交流電源、SPWは電源スイ
ツチ、2は4個のダイオード(図示せず)をブリ
ツジ接続してなる整流回路、CHはチヨークコイ
ル、COはチヨークコイルCHを介して整流回路2
に接続されたコンデンサで、商用交流周波数
(50/60Hz)に対してはインピーダンスが高くか
つ高周波に対してはインピーダンスが低い10μF
程度の小容量の高周波バイパスコンデンサが使用
される。したがつてコンデンサC0とチヨークコ
イルCHの接続点には、0〜140V間で振動する脈
流信号VCC1(第3図)が得られる。Lは一端側
をチヨークコイルCHを介して整流回路2の正極
側に接続されたワークコイル、GTRはスイツチ
ング素子例えばスイツチングトランジスタで、コ
レクタをワークコイルL他端に、エミツタを整流
回路2の負極側に、またベースを後述する駆動回
路3に接続されている。このスイツチングトラン
ジスタGTRとしては本実施例で使用する大容量
のジヤイアントトランジスタ或はゲート・ターン
オフ・サイリスタGTO等が使用できる。また上
記ワークコイルLは渦巻状に巻回されており、こ
れに近接してセラミツク板等の絶縁性トツププレ
ート4が配置されさらにこのトツププレート4上
には鉄系金属よりなる調理鍋5が載置される。し
たがつてワークコイルLにて発生する高周波交番
磁界はトツププレート4を透過して鍋5に加えら
れる。C1はスイツチングトランジスタGTRと並
列に接続された共振コンデンサ、D1はスイツチ
ングトランジスタGTRと逆並列に接続されたダ
イオードである。これらの各部分によりインバー
タ回路が構成される。CTはワークコイルLとダ
イオードD1間の線路に巻かれたカレントトラン
スで、出力端子Xに入力電圧に比例した電圧xを
出力する。6は制御電源で、電源スイツチSPW
介して交流電源1が供給され、それぞれ所定の値
をもつ直流電圧VCC2、VDDおよび脈流信号VCC3
を出力する。ここで直流電圧VCC2は、約24Vで
あり、駆動回路3の駆動用電源として利用され
る。また直流電圧VDDは制御電源6内の定電圧回
路7により約13Vの値をもつ安定な直流電圧とさ
れ、後述する各回路の駆動用電源として利用され
る。さらに脈流信号VCC3は0〜40Vの振幅幅を
もち、起動回路8に加えられる。
起動回路8は駆動電源として電圧VDDを、また
信号として脈流信号VCC3を入力してインバータ
回路を起動する起動信号を出力するものである。
該回路8について説明すると、VR1は一端を電源
DDに他端をコンデンサC2の一端に接続された
可変抵抗、Q1は電源VDDがアノードにまた可変
抵抗VR1、コンデンサC2接続点電位がゲートに加
えられるSCRで、そのカソードは接地されてい
る。R1,C3はSCR,Q1のアノード・カソード間
に並列に介挿された抵抗およびコンデンサで、電
源投入時に生じる可能性のある突入電流等ノイズ
を吸収するものである。NAND1はSCR,Q1のア
ノード電位が抵抗R2を介して得られる信号Aが
一端に加えられるナンドゲートで、ゲート開放時
信号Aがこのゲートの閾値電圧Vth以上となつた
とき導通する。Q2はナンドゲートNAND1の出力
がコンデンサC4、抵抗R3を経てそのベースに加
えられるトランジスタでそのコレクタは抵抗R4
を介して電源VDDに、またエミツタは抵抗R5
介して接続されている。C5はトランジスタQ2
コレクタ側に接続されたコンデンサで、その出力
としてパルス信号Bを得る。INV1はトランジス
タQ2のコレクタに接続されコレクタ電位を反転
するインバータ、D2はインバータINV1出力端に
設けられた逆流防止用ダイオードで起動パルスC
を出力する。
9は出力制御回路で、Q3はカレントトランジ
スCTの端子Xからの信号xが抵抗R7を介してそ
のベースに加えられるトランジスタで、そのコレ
クタは抵抗R8を介して電源VDDにまたインバー
タINV2の入力端に接続されそのエミツタは接地
されている。D3はトランジスタQ3のベース・エ
ミツタ間に接続され入力信号Xを半波整流するダ
イオード、INV3は上記インバータINV2の出力か
抵抗R9,R10を介して加えられるインバータで、
その入力端は起動回路8のダイオードD2のカソ
ードに接続され起動信号Cが加えられる。C6
抵抗R9,R10間接続点(以後Y点という)アース
間に設けられたコンデンサ、INV4はインバータ
INV3の出力が入力されるインバータで、上記イ
ンバータINV3とともにシユミツト回路を構成し
ている。R11は、インバータINV3の入力端とイン
バータINV4の出力端との間に介挿された抵抗で
インバータのスイツチング速度を速くするもので
ある。C7,R12,D4はコンデンサ、抵抗およびダ
イオードでインバータINV4の出力端とアースと
の間に接続されている。上記コンデンサC7、抵
抗R12接続点(以後Zo点という)電位は抵抗R13
介してインバータINV5に入力され、さらにこの
インバータINV5の出力は他のインバータINV6
加えられる。これら2個のインバータINV5
INV6はシユミツト回路を構成している。R14
INV5の入力端とインバータINV6の出力端の間に
介挿された抵抗である。インバータINV6の出力
は、抵抗R15を介して駆動回路3へ加えられる。
なおこの駆動回路3は上記インバータINV6から
の出力信号をトランジスタ或はトランス(図示せ
ず)にて増幅し、これをスイツチングトランジス
タGTRのベースに加えられるもので、この起動
信号が正信号のときスイツチングトランジスタ
GTRをターンオンし、他方負信号のときターン
オフするよう構成されている。かかる増幅回路よ
りなる駆動回路3は、上述の如く周知の回路構成
で実現できるからその詳細は省略する。
10はフリツプフロツプ固定回路で、C7は一
端に電源VDDが加えられるコンデンサ、Q4はこ
のコンデンサC7の他端に抵抗R16を介してそのベ
ースが接続されるトランジスタで、このトランジ
スタQ4のコレクタは抵抗R17を介してフリツプフ
ロツプFF3を構成するナンドゲートNAND8の入
力に接続され、またエミツタは接地されている。
D5はトランジスタQ4のベース・エミツタ間に接
続されたダイオードでコンデンサC7の充電電荷
を放電するものである。このフリツプフロツプ固
定回路10は電源投入時フリツプフロツプFF3
ナンドゲートNAND8の出力を、Hレベルに固定
するはたらきをなす。
11は、保護回路で、支流入力電流が制限電
流、例えば一般家庭であれば15Aに達したとき負
荷への供給電力を低下させて入力電流を制限電流
以下にするはたらきをなす。またこの保護回路1
1は鍋5の材料の違いによる過大入力や、偶発的
な突入電流の発生による電気部品の破損から装置
を保護するはたらきもなす。図中INV7は、交流
電源1より供給される電流を検出するカレント・
トランスCT2出力端の電流信号を差動増幅器OP1
を介して入力するインバータで、その入力信号レ
ベルは、抵抗R37および可変抵抗R38により調節さ
れる。FF1は2個のナンドゲートNAND2
NAND3よりなるフリツプフロツプでインバータ
INV7の出力はナンドゲートNAND2の一入力に加
えられ、また他方のナンドゲートNAND3の一入
力にはフリツプフロツプFF3のナンドゲート
NAND9出力が加えられリセツトされる。Q5はフ
リツプフロツプFF1のナンドゲートNAND2の出
力が抵抗R19を介してそのベースに入力されるト
ランジスタで、コレクタは抵抗R20を介してトラ
ンジスタQ6のコレクタにまたエミツタは抵抗R21
を介して接地されている。R22,D9はインバータ
INV7の入力端とアースとの間に並列に介挿され
た抵抗およびダイオードで、カレントトランス
CT1出力信号Xを抵抗R18とともに分圧し半波整
流するものである。
12は無負過検知回路でトツププレート4上に
載置されていた鍋5を取り去つたときこれを検知
するものである。ナンドゲートNAND4の一入力
端には抵抗R5の出力端より信号Aが、また他の
入力端には抵抗R23,R24を介して分圧されたカレ
ントトランスCT1の検知出力信号Xが入力され
る。この信号Xの分圧信号は同時にカウンタ
CNTのクロツク入力端CKに接続されている。
ZD1は抵抗R24と並列接続されたツエナーダイオ
ードでナンドゲートNAND4を保護するものであ
る。
13はトツププレート4上に鍋5を載置したと
きこれを検知する負荷検知回路で、上記カウンタ
CNTを有している。このカウンタCNTは10個の
出力端子をもちクロツクパルスを計数してそれぞ
れ対応出力端子より信号を発するいわゆるジヨン
ソンカウンタとして知られるものである。本実施
例では上記出力端子のうち第6出力端子q6すなわ
ち6発のクロツクパルスが件数されたとき信号を
出力する端子が使用される。それ故このカウンタ
CNTは信号Xのパルスのうち一定値以上の値を
もつパルスを計数し、このパルス数が6個になつ
たとき出力q6を発生する。この数値「6」は負荷
の存在と、無負荷若しくは小物負荷の存在の判定
基熟となるもので6個以上のとき負荷なしと判定
され、また5個以下のとき負荷ありと判定され
る。なお上記カウンタCNTの端子CLは、クリア
信号入力端子で、起動回路8から信号Aが加えら
れて、光流信号の半周期ごとにクリアされる。
FF2はナンドゲートNAND5,NAND6よりなるフ
リツプフロツプで、ナンドゲートNAND5の一入
力端には、起動回路8より信号Bが加えられ、ま
たナンドゲートNAND6の一入力端にはカウンタ
CNTの出力信号がインバータINV8を介して加え
られる。ナンドゲートNAND7はSCR,Q1からの
信号AおよびナンドゲートNAND5の出力信号I
を2入力とし出力Jを得る。FF3は、ナンドゲー
トNAND8,NAND9よりなるフリツプフロツプ
で、上記ナンドゲートNAND4の出力信号Kおよ
びフリツプフロツプ固定回路10の出力をナンド
ゲートNAND8の一入力端に、またナンドゲート
NAND7の出力信号JをナンドゲートNAND9の一
入力端にそれぞれ入力し、ナンドゲートNAND9
の出力より信号Lを得る。この信号Lは、逆流防
止用ダイオードD7を介してインバータINV3の入
力側Y点に入力される。R25,D6はナンドゲート
NAND5の出力端とナンドゲートNAND7の入力端
間に介挿された抵抗およびダイオードで、ナンド
ゲートNAND4出力KがLレベルとなつたとき、
ナンドゲートNAND9の入力側をLレベルとし、
フリツプフロツプFF3の2入力がともにLレベル
になるのを防ぐものである。
14は前述の無負荷検知回路12および負荷検
知回路13の機能を停止する動作解除回路で、ナ
ンドゲートNAND9の一入力端とアースとの間に
常開スイツチS0および抵抗R26を介挿してなる。
このスイツチS0の操作によりフリツプフロツプ
FF3の出力は、H(ハイ)レベルに固定され加熱
動作は負荷の有無に関係なく実行される。この動
作解除回路14は、小物負荷と同程度の負荷をも
つ小型の調理鍋を加熱したい場合等に利用され
る。
15は温度・出力調節回路で、出力一定状態で
調理鍋の加熱温度を制御する温度調節機能と、出
力を所定の範囲(本実施例では約500Wないし約
1350Wの範囲)で調節できる出力調節機能とを有
している。本例では温度調節は、60℃〜100℃ま
での低温領域と、160℃〜200℃までの高温領域に
分割しているが、これは一温度領域のみでも、ま
た3以上の温度領域とすることもできる。かかる
温度調節機能は、天ぷら料理等最適調理温度を有
するものに利用して有効である。他方出力調節機
能は、その出力を500Wから1350Wの範囲で切換
えることにより、調理鍋へのエネルギー供給量す
なわち他の調理器でいえば火力に相当するものを
調節するものであり、料理途中で出力を変えた方
がよい場合、例えば最初出力を「強」とし、後出
力を「弱」とする方がよい場合等に利用される。
また湯を沸かしたい場合等に利用される。また湯
を沸かしたい場合は出力「強」とすれば最も早く
沸かすことができる。なお温度調節或は出力調節
の表示は後述する出力表示回路にてなされ、温度
調節機能がはたらいている場合、設定温度に達す
るまでは発光ダイオードLED1〜LED5が点灯して
おり、設定温度に達すると消灯する。これにより
設定温度に達したかどうか判る。また出力調節機
能がはたらいている場合は、出力に応じて所望の
発光ダイオードLED1〜LED5が点灯することとな
る。
図にもどつて構成の説明を続けると、Thは電
源VDDとアース間にコンデンサC9とともに介挿
された感熱素子で例えば負特性サーミスタが使用
される。S1〜S4は3接点切換スイツチで端子
上をスライド接片が移動するものであり、各ス
イツチはともに連動するよう構成されている。こ
こでスイツチS1,S2は、温度調節用であつて加熱
温度領域の切換えに、スイツチS3は温度調整から
出力調節への切換えに、またスイツチS4は基準レ
ベルの設定に使用される。ここでスイツチS1の端
子はそれぞれ抵抗R27,R28を介して電源VDD
に接続され端子は抵抗R32を介して接地され
る。スイツチS1の共通端子はサーミスタThの
一端および差動増幅器op2の負電位入力端に接
続されている。スイツチS2の端子、はそれぞ
れ抵抗R29,R30を介して差動増幅器op2の負電位
入力端およびサーミスタThの一端に接続され
また端子は空位にある。このスイツチS2の共通
端子は可変抵抗VR2を介して接地されるととも
に、スイツチS3の端子に接続されている。スイ
ツチS3の端子は共通の抵抗R31を介して接地
され、共通端子は抵抗R20を介してZo点に接続
されている。スイツチS4の端子は抵抗R33を介
して接地され、端子はともに空位にあり、ま
た共通端子は抵抗R34を介して差動増幅器op2
正電位入力端に接続される。この正電位入力端
には、直流電圧VDDが抵抗R35,R36により分圧さ
れて基準電圧として入力される。また抵抗R36
はコンデンサC10が並列に介挿される。op2は上述
の差動増幅器で、正電位入力端に入力する信号
が負電位入力端に入力する信号より大きいと
き、Hレベル信号を出力し、逆に負電位入力信号
が正電位入力信号より大きいときLレベル信号を
出力する。この差動増幅器op2の出力は、ナンド
ゲートNAND1の一入力端に加えられる。ここで
上記各スイツチS1〜S4の具体的構成について第2
図に基いて説明しておく。18は調理器操作面、
16はこの操作面18に設けられた切換摘みで、
この切換摘み16を上方より下方へ3段階(図中
矢印で示す)に切換えることにより上2段で温度
調節、下段で出力調節が可能となる。すなわち、
上段にはスイツチS1〜S4の端子が、中段には端
子が、さらに下段には端子がそれぞれ設定さ
れる。そしていまの場合端子設定状態は60℃な
いし100℃の低温加熱領域、端子設定状態は160
℃ないし200℃の高温加熱領域、端子設定状態
は出力調節領域に設定されている。LED1〜LED5
は出力表示をなす発光ダイオードである。例えば
いま端子設定状態にあるとすると、差動増幅器
op2の正電位入力端に加わる基準電位は、スイ
ツチS4の端子に連なる抵抗R33の並列挿入によ
り低いレベルになる。他方負電位入力端に加わ
る比較電圧は、抵抗R27,R29、サーミスタThお
よび可変抵抗VR2によつて決まりかつ温度上昇に
よりサーミスタThの抵抗値は低下することか
ら、比較電圧が基準電圧に達し差動増幅器op2
出力をLレベル変えてしまう。それ故、低温加熱
領域での温度調節が可能となる。他方端子に切
換えた場合は、スイツチS4の端子は空位にある
から、前述の抵抗R33の並列介挿は遮断され、差
動増幅器op2の正電位入力端子の基準電位を変
える。それ故R28,R30、サーミスタThおよび可
変抵抗VR2で決まる比較電圧により低温領域と同
様に動作し、高温領域での加熱が可能となる。こ
のようにして設定された各温度領域においてさら
に任意の温度に設定するときはスライド摘み17
が使用される。このスライド摘み17は可変抵抗
VR2を制御するもので、リニアな温度制御が可能
となる。端子設定状態は、出力調節を可能とす
るもので、その詳細は後述するが、上記同様可変
抵抗VR2の制御により可変調節できるものであ
る。
ここで温度調節用スイツチS1および出力調節用
スイツチS3には、その機能上次のような条件が付
される。まずスイツチS1の端子間の切換えに
際しては切換切片が一旦端子から離れた後に端
子に接触する構成がとられなければならない。
なぜなら仮にこの端子間切換時に両方が接続
状態になつたとすると、各端子に連結された
抵抗R27,R28が並列に接続されることとなりサー
ミスタThとの合成抵抗が瞬間的に減少し、した
がつて差動増幅器op2の負電位入力信号が上昇し
て基準電圧を越えその出力をLレベルに変え加熱
動作を停止してしまうからである。かかるスイツ
チとしては周知の非短絡型(non−shorting)ス
イツチが使用される。
次にスイツチS3の端子の切換えに際して
は、切換時3端子にともに接触する期間が存在す
る短絡型(shortig)スイツチが使用されねばな
らない。これは例えば端子からへ切換えられ
るとき、遮断状態が生じると、この間の抵抗値が
無限大となり、コンデンサC7とにより決まる時
定数がトランジスタGTRの定格以上となり、こ
れを破壊する惧れがあるからである。
19は出力表示回路で、カレントトランスCT1
の出力信号Xが、ダイオードD8を介して整流さ
れ、さらにコンデンサC11にて平滑されて入力さ
れる。ZD2はこの直流変換されたカレントトラン
スCT1信号が加えられるツエナーダイオードで上
記信号がそのツエナー電圧以上となつたとき導通
する。LED1は上記ツエナーダイオードZD2のカ
ソードに抵抗R37を介して連結された発光ダイオ
ード、LED2,LED3,LED4,LED5はそれぞれ抵
抗R38,R39,R40,R41およびツエナーダイオード
ZD3,ZD4,ZD5,ZD6を介して上記ツエナーダイ
オードZD2のカソード側にそれぞれ並列に接続さ
れた発光ダイオードである。ここでツエナーダイ
オードZD3〜ZD6および抵抗R38〜R41のツエナー
電圧および抵抗値は図中右方向へいくほど値を大
きくしてある。これにより例えばカレントトラン
スCT出力電圧信号xが上昇すれば、図中左端の
発光ダイオードLED1から順次右方向へ点灯して
いき、その出力のレベルを表示する。これら発光
ダイオードLED1〜LED5は操作面18上に配置さ
れる。
次にこのような構成の誘導加熱調理器の動作を
説明する。
(1) 正常な加熱動作がなされる場合 トツププレート4上に、適正な負荷をもつ鍋
5が載置される。また温度出力調節回路15
は、切換摘み16によりスイツチS1〜S4が端子
に設定されているとする。なおこの設定状態
では60〜100℃までの低温加熱領域にあり、か
つスライド摘み17によりさらに任意の温度例
えば80℃に決定されることは既述の通りであ
る。かかる状態でいま第3図に示す期間Toに
おいて電源イツチSPWをオンしたとすると、制
御電源6から脈流電源VCC3が出力し起動回路
8に加えられる。その電圧VCC3のOVから始ま
る期間T1においてOVから所定の時間t1後に
SCR,Q1がターンオフとなる。なお上記時間t1
は、可変抵抗VR1とコンデンサC2の時定数によ
り決定され約1msecである。かかるSCR,Q1
のアノード・カソード間電圧信号Aを第3図に
示す。このSCR,Q1の導通は、脈流電源VCC3
がOVから立上つた後t1時間後から、再びOVに
近づいた時点t2まで続く。このようなSCR,Q1
のターン・オン・フオフが脈流電源VCC3の周
期に応じて繰返される。この電源VCC3の周期
は商用交流信号の1/2であり、10msec(50Hzの
場合)である。上記SCR,Q1が導電するとナ
ンドゲートNAND1の一入力端はHレベルから
Lレベルに変る。このときナンドゲート
NAND1の他方の入力はHレベルにあるからナ
ンドゲートNAND1の出力はLレベルからHレ
ベルに変る。上記ナンドゲートNAND1の他の
入力については既述した如く温度・出力調節回
路15の差動増幅器op2の出力信号が加えら
れ、加熱初期状態ではサーミスタThは常温に
あるからその出力はHレベルとなつている。
さてHレベルに変つたナンドゲートNAND1
の出力信号はコンデンサC4および抵抗R3を経
てトランジスタQ2に加わり、これを上記コン
デンサC4、抵抗R3の時定数で決まる期間導通
し、トランジスタQ2のコレクタには信号Dが
得られる。この信号DはインバータINV1にて
反転され起動信号Cとなり、出力制御回路9内
のインバータINV3に加えられる。この起動信
号CによりインバータINV3の入力はHレベル
となりしたがつて次段のインバータINV4の出
力EはHレベルに変る。なお信号Eから信号G
までの波形は20〜40KHzの高周波発振となり、
第3図に示す波形に比して時間スケールが格段
に小さいので、第4図として別に図示する。
さて信号EはコンデンサC7およびZo点接地
間の合成抵抗の時定数により決まる時間立下り
その出力すなわちインバータINV5の入力信号
は波形Fに示す如く立上り時より漸次減少する
パルスとなる。この信号FがインバータINV5
の閾値電圧Vth以上のときインバータINV6の出
力GはHレベルとなる。この信号Gは抵抗R15
を介して駆動回路3に加えられここで増幅され
てスイツチングトランジスタGTRをターンオ
ンする。このトランジスタGTRの導通により
ワークコイルLに負荷働流iLが流れ始め、こ
の電流iLはカレントトランスCT1にて検知さ
れ、その出力端Xに負荷への入力電圧に比例し
た電圧信号xが得られる。この信号xが一定値
まで上昇するとこの信号はトランジスタQ3
ターンオンし、インバータINV2の入力をLレ
ベルに変える。したがつてインバータINV2
出力はHレベルとなり次段のインバータINV3
へ加えられる。ここでコンデンサC6とインバ
ータINV3,INV4は遅延回路を形成しているた
め、インバータINV4の出力はインバータINV3
の入力に対して僅かな時間遅れて発生する。な
お上記遅延回路の意義については後述する。上
記インバータINV4の出力がHレベルとなると
インバータINV5の入力はHレベル、インバー
タINV6の出力もまたHレベルとなる。またコ
ンデンサC7とZo点一接地間合成抵抗により決
まる時定数によつてコンデンサC7の充電時間
が決まり充電が終了するとZo点一接地間電圧
は低下する。この電圧がインバータINV5の閾
値電圧Vthより低くなるとインバータINV6出力
GはLレベルに変り、駆動回路3を停止してス
イツチングトランジスタGTRをターンオフす
る。いまこの期間を第4図にTaで示す。その
後前記期間TaにてワークコイルLに充電され
たエネルギーの放電が始まり(期間Tb)、この
エネルギーは共振コンデンサC1に充電され
る。コンデンサC1への充電が終了すると続く
期間TcにてコンデンサC1の充電々荷はコンデ
ンサC1から、ワークコイルL、コンデンサC0
を通つて再びコンデンサC1に至る経路を通つ
て放電され、同時にワークコイルLに充電され
る。続いてワークコイルLに充電された電荷の
放電がワークコイルL、コンデンサC0、ダイ
オードD1、ワークコイルLよりなる経路を通
つてなされる(期間Td)。かくして起動信号C
による振動の1サイクルが終了する。その後電
流iLがゼロから正方向に立上つたとき出力する
カレントトランスCT1の信号xがトランジスタ
Q3に加えられこれをターンオンとする。これ
によりインバータINV3の入力はLレベル、出
力はHレベルに変る。
一方、電源スイツチSPWを投入すると、フリ
ツプフロツプ固定回路10のコンデンサC7
抵抗R16およびトランジスタQ4のベース・エミ
ツタ間抵抗の時定数によりコンデンサC7が充
電され、トランジスタQ4のベース・エミツタ
間に所定値以上の電圧が加わるため初期の一定
時間(約1sec)のみトランジスタQ4は導通状
態となる。このトランジスタQ4の導通により
フリツプフロツプFF3のナンドゲートNAND8
の入力がLレベルに固定される。したがつて、
フリツプフロツプFF3のナンドゲートNAND
9の出力はLレベルとなりこのLレベル信号に
より抵抗R10への入力はLレベルにホールドさ
れる。したがつてインバータINV2の出力が上
述の如くHレベルとなつても、次段のインバー
タINV3の入力はLレベルのまま変化せず、し
たがつて駆動回路3への信号は出力されずトラ
ンジスタGTRはオフ状態を保持する。それ故
上記期間Td以後はワークコイルLおよび共振
コンデンサC1により減衰振動が生じる。これ
を第4図および第5図の期間T1に示す。この
減衰振動はトツププレート4上に正常な鍋5が
載置されていることから急速に衰える。この減
衰振動は、カレントトランスCT1にて検知され
その出力Xは抵抗R23,R24にて分圧されてナン
ドゲートNAND4へ加えられると同時にカウン
タCNTのクロツク端子CKへ入力される。ここ
で上記信号xに含まれる閾値電圧Vth以上のパ
ルスのみが計数されるが、今の場合このパルス
数は2発程度である。よつて出力q6はLレベル
のままでありインバータINV8の出力HはHレ
ベルのまま変化しない。なおフリツプフロツプ
FF2のナンドゲートNAND5の入力にはトラン
ジスタQ2のコレクタからコンデンサC5を経て
得られるパルス信号Bが、期間T1の初期にて
印加されるためナンドゲートNAND5の出力信
号IはHレベルにある。
続く期間T2において起動パルスCが発生す
ると、この起動信号Cは前述の如く出力制御回
路9を経て駆動回路3に加えられ、さらにトラ
ンジスタGTRがターンオンとなつて発振が開
始される。一方起動パルスCの発生に伴いこの
間ナンドゲートNAND7の出力JはLレベルに
変り、この信号Jは、次段のナンドゲート
NAND9に入力してこのフリツプフロツプFF3
を反転してナンドゲートNAND9出力LをHレ
ベルに変える。したがつて上記起動パルスにて
一サイクルの発振が終了し、負荷電流がiLがゼ
ロから立上つたとき、カレントトランスCT1
子Xに信号x現われると、この信号xによりト
ランジスタQ3がターンオンされ、インバータ
INV2の入力をLレベルとする。これによりイ
ンバータINV2の出力はHレベル、さらにイン
バータINV3,INV4およびINV5,INV6を経て出
力されたHレベル信号Gは駆動回路3に加わり
スイツチングトランジスタGTRを導通し、負
荷電流iLが流れ始める。かかる場合ナンドゲ
ートNAND9の出力LはHレベルにあるから、
インバータINV3の入力側はHレベルにホール
ドされており、カレントトランスCT1からの信
号xがここで遮断されることはない。このよう
にして自励発振が継続されこの発振は脈流電源
CC1が下降し0V付近になり、増幅率が低下し
てトランジスタGTRがオフとなる時点t2まで続
く。この状態を第4図および第5図の期間
T2,T3に示す。かかる発振は交流周波数の半
周期ごとに繰返され各周期内では約20〜40KHz
の高周波発振が実行され、ワークコイルLには
20〜40KHzの高周波交番電流が流れる。これに
よりワークコイルLに近接配置された鍋5に高
周波交番磁界が印加されることとなり誘導加熱
が実施される。このようにして加熱が開始され
るとトツププレート4裏面に設けられたサーミ
スタThにより鍋5の温度が検知されスライド
摘み17の調整により予め決められた温度80℃
に達すると差動増幅器op2の負電位入力端入
力信号が正電位入力端入力信号より大きくな
る。それ故差動増幅器op2の出力はHレベルか
らLレベルへ変り、起動回路8内のナンドゲー
トNAND1を閉じ、起動パルスCの発生を停止
する。これにより出力制御回路9への起動パル
ス送出はなくなるからインバータ回路は発振を
停止し加熱動作は中止される。その後鍋5の温
度が下り、サーミスタThの抵抗値が上昇する
と、差動増幅器op2の負電位信号入力端信号
は下降し再び正電位信号入力端信号より小さ
くなり、差動増幅器op2の出力はHレベルに変
つてナンドゲートNAND1を開き再び起動パル
スCの送出を開始し、インバータ発振を開始
し、加熱動作を再開する。このようにして鍋5
の加熱温度は設定温度80℃に保たれる。
ここで出力増加回路16について説明する、
先に電源投入時フリツプフロツプ固定回路10
の動作によりフリツプフロツプFF3のナンドゲ
ートNAND8の入力がLレベルに固定されると
説明した。すなわち、ナンドゲートNAND8
出力は、Hレベルとなり、コンデンサC12が抵
抗R39を介して充電され、インバータINV8の入
力はHレベルとなる。これにより、インバータ
INV8の出力はLレベル、インバータINV9の出
力はHレベルとなり、トランジスタQ6はオ
フ、トランジスタQ7はオンとなる。トランジ
スタQ7の導通によりZo点接地間に抵抗R40が追
加され、出力制御回路9の返振周波数は低下、
すなわち出力が増加する。その後期間T2にお
いて、鍋検知がなされ、フリツプフロツプFF3
が反転し、ナンドゲートNAND8の出力がLレ
ベルに変ると、コンデンサC12の放電期間だけ
インバータINV8の入力レベルはHレベルに保
たれる。この保持期間は抵抗R39、コンデンサ
C12の時定数により決定され、約3ないし5秒
間に設定される。これにより電源投入後、数秒
間は最大出力が調理鍋5に供給されることにな
る。かかる時間経過後は、インバータ
(INV8)の入力は、HレベルからLレベルに変
り、インバータINV8の出力はHレベル、イン
バータINV9の出力はLレベルとなる。したが
つてトランジスタQ6がオン、トランジスタQ7
がオフとなり、トランジスタQ6の導通によ
り、Zo点接地間に抵抗R20およびスイツチS3
介して可変抵抗VR2が直列接続されることとな
り、この可変抵抗VR2の調節により、出力制御
が行なわれる。なお上記出力増加回路16の動
作により、カレント・トランスCT2に過大電流
が検出され、保護回路11が動作した場合につ
いては後述する。
次に前述した遅延回路の意義について説明す
る。この遅延回路はコンデンサC6、インバー
タINV3,INV4にて構成されインバータINV4
出力EをインバータINV3入力に対し僅かな時
間(約2μsec)だけ遅らせるものである。通
常周波数制御により出力調節を行なう場合、共
振周波数を例えば低周波数側(出力強)で調節
すると、周波数が高くなつたとき(出力弱)回
路上の抵抗分R(=2πf0L+1/2πfoC)が大き くなりコンデンサC1の充電容量が小さくなつて
早く放電が終了する。それ故スイツチングトラン
ジスタGTRのコレクタ・エミツタ間電圧が0Vに
下らないようにトランジスタGTRがオン状態と
なり、発熱さらには破損の原因となる。第6図波
形Mは共振周波数を低周波数側で調整しかつ低周
波数領域すなわち出力大の場合の動作状態を示
し、負荷電流iLおよびスイツチングトランジス
タGTRのコレクタ・エミツタ間電圧VCEは正常
な関係にあることを示す。他方同図波形Nは上述
の如く低周波数側で調整しかつ高周波領域すなわ
ち出力小の状態で動作させた場合を示しスイツチ
ングトランジスタGTRのコレクタ・エミツタ間
電圧VCEが0Vに下らないうちにトランジスタ
GTRが導通していることが判る。これを防止す
るためにインバータINV4の出力Eを僅か遅らせ
てスイツチングトランジスタCTRのオン時間を
僅か遅らせ、コレクタ・エミツタ間電圧VCEが完
全に0Vになつた後にトランジスタGTRがターン
オンされるのである。
次に出力制御動作について説明する。出力制御
を行なうときは、温度・出力調節回路15のスイ
ツチS1〜S4を端子へ切換え、さらに可変抵抗
VR2を調整する。かくすれば、Zo点接地間合成抵
抗(この合成抵抗は、可変抵抗VR2、抵抗R12
R20より構成される)が変化し、コンデンサC7
の時定数が変化し、インバータINV5の入力信号
Fが立上り時から閾値電圧Vthまで低下する時間
Taを変えることができる。したがつてスイツチ
ングトランジスタGTRの導通時間を変えること
ができることとなり、この変化に応じてワークコ
イルLに充電される電磁エネルギーの量が変えら
れる。すなわちこの時間Taを短かく設定する
と、ワークコイルLへ供給される電磁エネルギー
は小さくなり出力は低下する。このとき発振周波
数は上昇する。他方上記時間Taを長く設定する
と、ワークコイルLへ供給される電磁エネルギー
は大きくなり出力は増大する。このとき発振周波
数は低下する。この出力レベルは出力表示回路1
9により表示される。すなわち、出力が徐々に上
昇していくと、カレントトランスCT1の出力信号
xもこれに比例して上昇する。この電圧信号xは
交流信号であるからダイオードD8およびコンデ
ンサC11により整流、平滑され、次段のツエナー
ダイオードZD2に印加される。上記整流平滑され
た信号がツエナーダイオードZD2のツエナー電圧
以上になるとこのツエナーダイオードZD2を通し
て、まず抵抗R37および発光ダイオードLED1に電
流が流れこの発光ダイオードLED1を点灯する。
さらに出力電圧が上昇すると、次段のツエナーダ
イオードZD3のツエナー電圧を越え、抵抗R38
光ダイオードLED2に通電され、この2番目の発
光ダイオードLED2が点灯する。斯様にして出力
上昇に伴い3番目の発光ダイオードLED3、4番
目の発光ダイオードLED4と点灯していき、最大
出力「強」の状態では全部の発光ダイオード
LED1,LED2……LED5が点灯する。
温度・出力調節回路15は出力制御状態にあつ
てはスイツチSi〜S4が端子に設定されているた
め、差動増幅器op2の負電位入力端子はスイツチ
S1、抵抗R32を介して接地されている。それ故差
動増幅器op2の出力は常にHレベルとなり、この
ままでは加熱温度は無制限に上昇すると考えられ
る。しかしながら、この状態で鍋5が加熱されサ
ーミスタThの温度が上昇していくと、その抵抗
値は低下し、サーミスタTh、スイツチS1、抵抗
R32にて分割されるスイツチS1の共通端子点の
電圧は上昇する。したがつてこの電圧が差動増幅
器op2の正電位入力端側への入力信号より大き
くなると、この差動増幅器op2出力はLレベルに
変り、ナンドゲートNAND1を閉鎖するから起動
パルスCの発生は停止し、インバータ発振は停止
される。それ故無制限に加熱温度が上昇すること
はなく、抵抗R32を適当に選ぶことにより加熱上
限温度を適当に設定しておけば、安全装置として
の役割をもたせることができる。
(2) 過大電流が検知された場合 一般に誘導加熱調理器にあつては、負荷とな
る鍋は鉄系の磁性体鍋等その材質および大きさ
が制限されるが、実際の使用に際しては、加熱
に不適な鍋をトツププレート4上に置くことも
ある。例えばSUS304と表示される18−8ス
テンレス(クロム18%、ニツケル8%を含む)
製鍋を加熱した場合、その抵抗が小さいため制
限電流を越えた過大な電流が流れる。この過大
電流によりプレーカが遮断されたり或は回路素
子を破壊するという危検が生じる。本発明にあ
つては、このような不適当な負荷加熱による過
大電流の発生或はその他の偶発的な原因による
突入電流の発生を検知して、装置の安全化が図
られている。すなわちいまワークコイルLに正
常な負荷電流以上の過大電流が流れたとする
と、この過大電流はカレントトランスCT2によ
つて検出され、差動増幅器op1にて増幅され、
インバータINV7へ入力する。通常はこの検出
信号がインバータINV7の閾値を越えることは
ないが、過大電流発生時にあつては、カレント
トランスCT3検知電圧はこれに比例して上昇す
るから、インバータINV7の閾値電圧以上とな
る。これにより、インバータINV7出力は、L
レベルに変りフリツプフロツプFF1のナンドゲ
ートNAND2の出力はLレレベルからHレベル
にかわる。これ故このHレベル信号はトランジ
スタQ5を導通し、Zo点接地間合成抵抗に新た
に抵抗R21が並列に加わることとなり、その合
成抵抗値は下降する。これによりこの合成抵抗
とコンデンサC7の時定数は小さくなり、スイ
ツチングトランジスタGTRの導通時間Taは短
かくなり、出力は減少する。第7図はカレント
トランスCT2両端間電圧VCT2の波形を示し交
流周波数信号に20〜40KHzの交番電圧信号が含
まれた波形となる。ここで波形VCT2は、上記
保護回路11を付加しない場合、波形VCT2
は、保護回路11を動作させた場合をそれぞれ
示し、期間Tで示す商用交流周波数の半周期内
において、約20〜40KHzの周波数で発振を繰返
している。波形VCT2′に示す時刻taにて過負荷
検知回路11が動作し、発振周波数を上昇して
出力を低下させると、電圧VCT2′は急低下する
ことが判る。これにより負荷への入力電流が過
大になることを防止でき、各回路素子の保護が
図れる。特にこの電圧VCT2′とスイツチングト
ランジスタGTRのコレクタ・エミツタ間電圧
CEは比例関係にあるから、このトランジスタ
GTRの保護が図れることは有意義である。な
おフリツプフロツプFF1のナンドゲート
NAND3の入力端にはフリツプフロツプFF3
ナンドゲートNAND9出力が入力されるから、
無負荷が検知されたときこのフリツプフロツプ
FF1はリセツトされ、トランジスタQ5はオフ状
態となる。したがつてその後再び保護回路11
は停止して、通常の発振駆動がなされ、なお鍋
5が過負荷鍋であれば、カレントトランスCT2
にて過大電流が検知され、前述と同様に保護回
路11がはたらいて出力を低下させる。かかか
る動作が無負荷状態の続く限り行なわれ適正な
負荷に変ると、その後は保護回路11は動作せ
ず正常な加熱動作が続けられる。
第8図は、保護回路11が動作した場合にお
ける出力状態を示し、曲線aは過大負荷による
電力変化状況を、曲線bは、正常負荷による電
力変化状況を示す。すなわち、過大負荷の場
合、摘み17を操作して、出力を増加させてい
くと、制限レベルAに達したとき保護回路11
が動作して出力を下げ、再び増加傾向を辿る。
また正常負荷の場合は、制限レベルにまで達し
ないから保護回路11がはたらくことはない。
本発明にあつては、電源投入時あるいは、無
負荷状態にあつて鍋5が置かれた直後数秒間
は、出力増加回路11の動作により、出力は無
条件に最大となる。それ故、上記ステンレス鍋
の如き過大負荷にあつては、出力設定位置にか
かわらず、保護回路11が動作し、電力レベル
は低下し、出力変化状況は、第8図に、一点鎖
線a′で示す如く直線となる。すなわち、出力設
定摘み17の操作により、出力「弱」から
「強」に変化させたとき、出力はリニヤに増加
することとなる。
(3) 加熱動作中に鍋がトツププレート上から取り
去られた場合 トツププレート4上に適正な鍋5が置かれ加
熱動作が実行中にあるとき、鍋5を取り去る
と、インバータの発振はそのまま続けられ、電
力が無駄に消費されることとなる。それ故この
ような事態が生じたとき、インバータの発振を
停止してやることが望ましい。本実施例はかか
る処置を施したものである。すなわち加熱動作
中に鍋5が取り去られるとインバータを構成す
るワークコイルLと共振コンデンサC1の共振
による減衰振動が長くなり商用周波数信号の半
波の0V付近でも発振が持続することとなる。
これを第5図波形xに示す図中p1は正常な負荷
が載つている場合、p2は無負荷状態におけるそ
れぞれの発振状態を示し、負荷があるときは発
振は停止しており、負荷がなくなると発振が持
続する。これらの差は、無負荷検知回路12に
よつて検知される。
その動作を第4図および第5図に基いて説明
すると、期間Tiにおいて鍋5を取り去ると、
波形xのp2点に示す如くインバータの発振は持
続している。それ故、続く期間Ti+1にてナ
ンドゲートNAND4の出力Kは信号Aがこのゲ
ートの閾値電圧Vth以上となる期間に上記発
振々動が通過しLレベルに変る。このLレベル
信号によりフリツプフロツプFF3は反転しナ
ンドゲートNAND9の出力Lはレベルに変る。
この信号LのLレベルはY点に加えられてイン
バータINV3入力をLレベルに保持するから、
トランジスタQ3およびインバータINV2を介し
て加えられる自励発振信号xは、ここで遮断さ
れ自励発振は行なわれない。したがつて期間
Ti+1においては最初の起動パルスのみによ
る減衰振動が生じることになる。この減衰振動
は負荷がないことから比較的大きく、カウンタ
CNTへ入力するパルスは6発以上となる。カ
ウンタCNTは入力パルスが6発に達すると出
力q6にHレベル信号を発し、この信号はインバ
ータINV8にて反転されて信号Hとなり、ナン
ドゲートNAND6に入力される。これによりナ
ンドゲートNAND5の出力信号Iは6発のパル
スが発せられる期間のみHレベルとなる。一方
ナンドゲートNAND7の入力には上記信号I
と、信号Aが加えられるからその出力波形はJ
に示す如くHレベルを保つたままであり、次段
のナンドゲートNAND9の出力Lは変化しな
い。それ故自励発振は行なわれず加熱動作は実
行されない。このようにして鍋5をトツププレ
ート4上から取り去つた場合には自動的に発振
が停止し、加熱動作がなされなくなるのであ
る。
次にこのような状態にある装置に適性な鍋5
を置いた場合について説明する。第5図に示す
期間Tjにおいて鍋5が置かれると、続く期間
Tj+1ではなお起動パルスCによる減衰振動
のみが生じる。しかしながら、この減衰振動は
鍋の存在により小さくさるから、カウンタ
CNTで計数されるパルス数は2発程度にすぎ
ない。それ故カウンタCNTからはHレベル信
号は出力されずナンドゲートNAND5の出力I
は信号BによつてHレベルに変つた状態で保持
される。そして続く期間Tj+2の初期におい
てパルス信号Aが発生するとナンドゲート
NAND7の出力JはLレベルに変りフリツプフ
ロツプFF3を反転させナンドゲートNAND9
出力LをHレベルに変える。これにより出力制
御回路9の自励発振禁止は解除され、正常な発
振動作が実行される。
さて調理器が加熱動作状態にあり、かつトツ
ププレート4上に置かれた物体が例えばナイ
フ、フオーク等の不適性な小物負荷である場
合、これを検知して加熱動作を停止することが
必要である。本発明では、これを上述した負荷
検知回路13により達成している。すなわち上
記小物負荷が載置された状態では、減衰振動に
より生じる一定値以上のパルスは6発以上とな
るから、既述の如き鍋を取り去つた場合と同様
の動作で発振動作は停止する。それ故電源をオ
ンとした状態で、トツププレート4上に上記小
物負荷を置いたとしても、これが加熱されるこ
となく、したがつて加熱されたナイフ等に誤ま
つて触れて火傷を負う危険もない。
以上本発明誘導加熱調理器につき詳述したが、
本発明の要旨とするところは、出力増加回路を設
け、電源投入直後、或は無負荷状態にあつて鍋を
載置した直後に数秒間だけ無条件に出力最大と
し、過大負荷であれば、保護回路を動作させて電
力レベルを低下させ、適性負荷であれば、保護回
路は非動作状態のままとする点にある。かかる構
成にすれば、過大負荷加熱時であつても、出力設
定摘みの操作により、出力増加をリニヤに行なう
ことができ、従来装置の如く途中で出力が低下
し、設定摘み位置と実際の出力が異なるという欠
点は解消される。かかる構成は、出力表示装置を
もたない調理器に付与して特に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明誘導加熱調理器の実施例回路
図、第2図は同実施例調理器の斜視図、第3図な
いし第7図は同実施例動作を説明するための信号
波形図、第8図は、出力設定摘み位置と入力電力
の関係を示す曲線図である。 3……駆動回路、8……起動回路、9……出力
制御回路、10……出力遅延回路、11……保護
回路、12……無負荷検知回路、13……負荷検
知回路、15……温度・出力調節回路、19……
出力表示回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 商用交流電源と、該電源を整流して得られる
    脈流電源と、該脈流電源間に接続されワークコイ
    ルおよび発振駆動用スイツチング素子を含むイン
    バータと、上記脈流電源と同一周期の起動信号を
    発生する起動手段と、上記起動信号が入力され任
    意の時間幅をもつ駆動信号を上記スイツチング素
    子に加え、これを導通する出力制御手段と、上記
    ワークコイルに近接配置された鉄若しくは鉄を含
    む金属よりなる調理鍋への入力を検知する負荷電
    流検知手段と、該入力検知手段からの信号により
    上記出力制御手段を駆動し上記インバータを自励
    発振させる誘導加熱調理器であつて、上記交流電
    源の電流を検知する入力電流検知手段と、該入力
    電流検知手段の出力が所定の値に達したとき、上
    記調理鍋へ供給される電力を減少させ上記入力電
    流の増加を阻止する保護手段と、電源投入直後若
    しくは電源投入状態において調理鍋が載置された
    直後に一定時間のみ作動し、上記出力制御手段よ
    り出力される自励発振信号の周波数を低下させ、
    出力最大の状態とする出力増加手段を備えたこと
    を特徴とする誘導加熱調理器。
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