JP3168956B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP3168956B2
JP3168956B2 JP27547097A JP27547097A JP3168956B2 JP 3168956 B2 JP3168956 B2 JP 3168956B2 JP 27547097 A JP27547097 A JP 27547097A JP 27547097 A JP27547097 A JP 27547097A JP 3168956 B2 JP3168956 B2 JP 3168956B2
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利明 岩井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘導加熱調理器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、誘導加熱調理器はその安全・清潔
・高効率という優れた特徴により一般家庭や業務用等
に、国内だけでなく海外においても広く普及されつつあ
る。
【0003】以下に従来構成の誘導加熱調理器について
説明する。図4は従来構成の誘導加熱調理器のブロック
図である。図4において11は交流電源、12は交流電
源11を直流に変換する整流回路、13は負荷鍋を加熱
する加熱コイル、14は共振コンデンサ、15はスイッ
チング素子、16は逆導通ダイオードで、加熱コイル1
3と共振コンデンサ14とスイッチング素子15と逆導
通ダイオード16でインバータ回路17が構成されてい
る。18は交流電源11からの入力電力を検知する入力
電力検知手段、19は前記負荷鍋に供給する電力を設定
する入力電力設定手段、20はスイッチング素子15の
ターンオン時の両端電圧を検知するターンオン電圧検知
手段、22はスイッチング素子15を駆動するドライブ
回路、23は入力電力検知手段18の検知電力が入力電
力設定手段19で設定された電力となるようにスイッチ
ング素子15のオン時間を制御する制御手段、24は入
力電力のデューティー制御により入力電力設定手段19
で設定された電力を実現するデューティー制御手段であ
る。
【0004】図5はスイッチング素子15のターンオン
時に発生するスイッチング素子15の両端電圧Vonと
負荷への供給電力の特性を示す。負荷鍋を加熱した際に
スイッチング素子15の損失が誘導加熱調理器の冷却限
界となるVonを点で示してあり、Vonのしきい値は
それより低い電圧で設定されている。
【0005】以上のように構成された従来構成の誘導加
熱調理器では、制御手段23がスイッチング素子15を
オンオフさせることにより加熱コイル13に高周波電流
が流れ、加熱コイル13上方に載置された負荷鍋に電力
が供給される。負荷鍋に供給される電力はスイッチング
素子15のオン時間を変化させることにより自在に変化
させることができるが、図5に示すようにスイッチング
素子15のオン時間が短く負荷鍋への供給電力が小さい
場合には、スイッチング素子15のVonが大きくなり
スイッチング素子15に過大な電流が印加され、スイッ
チング素子15の損失が誘導加熱調理器の冷却限界を越
えて破壊に至る恐れがある。そこで、スイッチング素子
15の損失が調理器の冷却限界を越えないようにVon
のしきい値を設定して、スイッチング素子15のVon
がしきい値を越える際には、デューティー制御手段24
が動作して、入力電力設定手段19で設定された電力よ
り高い電力でのデューティー制御により、入力電力設定
手段19で設定された電力を実現していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、ターンオン電圧検知手段20は加熱動作
中は常時スイッチング素子15のVonを検知している
ため、加熱開始時に低入力で加熱スタートし入力電力設
定手段19で設定された電力まで徐々に増加させるソフ
トスタートを採用する場合、銅張り鍋に代表される加熱
コイル13と磁気結合のよい負荷では、ソフトスタート
時にスイッチング素子15のVonがしきい値を越える
ため、全ての入力電力設定において加熱開始と同時にデ
ューティー制御手段24が動作してしまうという問題が
あった。スイッチング素子15のVonがしきい値より
低くなるまでソフトスタート開始時の入力電力を大きく
すると上記の問題は解決するが、ソフトスタート開始時
のスイッチング素子15のオン時間が長くなるためスイ
ッチング素子15を最初にオンする時に発生する短絡電
流が過大となり、スイッチング素子15の安全動作領域
を越えて破壊するという問題があった。
【0007】また、一度デューティー制御手段24が動
作すると、加熱停止するまで入力電力設定手段19で設
定された電力を入力電力のデューティー制御により実現
するため、入力電力の設定が変更されたり、加熱コイル
13上方に載置される負荷鍋が磁気結合のよいものから
悪いものへ変更されて、スイッチング素子15のVon
がしきい値より低くなりデューティー制御する必要が無
い状態においても、デューティー制御を継続するという
問題があった。
【0008】また、所定の電力より大きい電力でスイッ
チング素子15のVonがしきい値を越える場合には、
最大電力付近の入力電力でデューティー制御をするた
め、フリッカによる影響を抑制するにはデューティーの
周期を非常に長くする必要があり、加熱むらが発生して
負荷鍋の温度リップルが大きくなるという問題があっ
た。また、最大電力に近い領域でスイッチング素子15
のVonがしきい値を越える場合には、スイッチング素
子15の損失が冷却可能な範囲でデューティー制御をす
ると、負荷鍋へ供給される電力が所望の値より極端に小
さくなり、高火力が必要とされる焼き物調理等で調理性
能が低下するという問題があった。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、イン
バータ回路の動作が安定した状態でのみ、スイッチング
素子のターンオン時の両端電圧が所定の値を越える場
合、入力電力のデューティー制御を行い、スイッチング
素子に過大な電流が印加されるのを防止する誘導加熱調
理器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、交流電源を高周波電力に変換するためのイ
ンバータ回路と、前記インバータ回路に供給する電力を
設定するための入力電力設定手段と、前記交流電源から
の供給電力が前記入力電力設定手段で設定される電力と
等しくなるように前記インバータ回路に使用されるスイ
ッチング素子のオン時間を制御する制御手段とを備え、
前記インバータ回路に使用されるスイッチング素子のタ
ーンオン時の両端電圧を検知するターンオン電圧検知手
段と、前記ターンオン電圧検知手段の検知結果の有効性
を判定するターンオン電圧判定手段を有し、前記制御手
段は、前記ターンオン電圧検知手段の検知電圧が所定値
を超えて、かつ前記ターンオン電圧判定手段での判定結
果が有効と判定された場合に、デューティー制御による
電力供給状態に変更してなる誘導加熱調理器とする
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、交流電
源を高周波電力に変換するためのインバータ回路と、前
記インバータ回路に供給する電力を設定するための入力
電力設定手段と、前記交流電源からの供給電力が前記入
力電力設定手段で設定される電力と等しくなるように前
記インバータ回路に使用されるスイッチング素子のオン
時間を制御する制御手段とを備え、前記インバータ回路
に使用されるスイッチング素子のターンオン時の両端電
圧を検知するターンオン電圧検知手段と、前記ターンオ
ン電圧検知手段の検知結果の有効性を判定するターンオ
ン電圧判定手段を有し、前記制御手段は、前記ターンオ
ン電圧検知手段の検知電圧が所定値を超えて、かつ前記
ターンオン電圧判定手段での判定結果が有効と判定され
た場合に、デューティー制御による電力供給状態に変更
してなることにより、スイッチング素子のターンオン時
の両端電圧(ターンオン電圧)が所定の値を越えても、
加熱起動時はターンオン電圧判定手段により無効とする
ことができるので、加熱起動時のソフトスタート等にて
発生するターンオン電圧を検知して不要にデューティー
制御が行われることがなく連続加熱制御により所望の入
力電力を得ることができる。また、電力安定時にスイッ
チング素子のターンオン電圧が所定の値を越えると、タ
ーンオン電圧判定手段にてターンオン電圧検知手段の検
知結果が有効と判定され、デューティー制御により所望
の入力電力を実現し、スイッチング素子の損失を低減す
ることができる。
【0012】請求項2記載の発明は、特に、入力電力設
定手段による設定電力が変更された場合に、所定時間デ
ューティー制御手段の機能を解除してなることにより、
スイッチング素子のターンオン電圧が所定の値を越えて
デューティー制御を行っている状態で、電力設定が変更
されるとデューティー制御を解除するので、ターンオン
電圧が所定の値以下となる電力設定に変更された場合に
は連続加熱制御で所望の電力を実現することが可能とな
り、デューティー制御による加熱むらや温度リップルの
発生を最小限にとどめることができる。
【0013】請求項3記載の発明は、加熱可能な負荷の
存在の有無を検知する負荷検知手段を備え、制御手段
は、前記負荷検知手段にて加熱可能な負荷が有り状態に
移行したと判定された場合に、所定時間デューティー制
御手段の機能を解除してなることにより、スイッチング
素子のターンオン電圧が所定の値を越えてデューティー
制御を行っている状態で負荷が取り除かれると加熱を停
止し、その後加熱コイル上方に別の材質の磁気結合の悪
い負荷が載置されると、連続加熱制御で所望の電力を実
現することが可能となり、デューティー制御による加熱
むらや温度リップルの発生を最小限にとどめることがで
きる。
【0014】請求項4記載の発明は、特に、デューティ
ー制御手段の機能が動作している時に、交流電源からの
供給電力が所定の電力以上で、かつスイッチング素子の
ターンオン時の両端電圧が所定の値を越えた場合にスイ
ッチング素子の駆動を停止してなることにより、高火力
時にスイッチング素子のターンオン電圧が所定の値を越
える場合には加熱を停止するので、大電力でのデューテ
ィー制御によるフリッカの発生や加熱むらを低減するこ
とができる。
【0015】請求項5記載の発明は、デューティー制御
手段の機能が動作している時に、交流電源からの供給電
力が所定の電力以上で、かつスイッチング素子のターン
オン時の両端電圧が所定の値を越えた場合にスイッチン
グ素子の駆動を停止するとともに、その旨を報知してな
ることにより、高火力時にスイッチング素子のターンオ
ン電圧が所定の値を越えて加熱停止する場合に表示手段
にて表示を行うので、加熱が停止したことを使用者が一
目で判断でき、またその時の負荷が誘導加熱調理器に適
していないことを認識することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0017】図1において11は交流電源、12は交流
電源11を直流に変換する整流回路、13は負荷鍋を加
熱する加熱コイル、14は共振コンデンサ、15はスイ
ッチング素子、16は逆導通ダイオードで、加熱コイル
13と共振コンデンサ14とスイッチング素子15と逆
導通ダイオード16でインバータ回路17が構成されて
いる。18は交流電源11からの入力電力を検知する入
力電力検知手段、19は負荷鍋への供給電力を設定する
入力電力設定手段、20はスイッチング素子15のター
ンオン時の両端電圧を検知するターンオン電圧検知手
段、21はターンオン電圧検知手段の検知電圧が所定時
間以上連続して予め設定されたしきい値を超えると、タ
ーンオン電圧検知手段20の検知結果が有効と判定する
ターンオン電圧判定手段、22はスイッチング素子を駆
動するドライブ回路、23は入力電力検知手段18の検
知電力が入力電力設定手段19で設定された電力となる
ようにスイッチング素子15のオン時間を制御する制御
手段、24は入力電力のデューティー制御により前記入
力電力設定手段19で設定された電力を実現するデュー
ティー制御手段、25は入力電力検知手段18の検知電
力とスイッチング素子15の両端電圧から加熱可能な負
荷鍋の有無を検知する負荷検知手段、26は調理器の動
作状態を表示する表示手段、27は報知手段である。
【0018】図2はインバータ回路17の動作時の、ス
イッチング素子15と逆導通ダイオード16に流れる電
流と両端電圧の関係を示す図である。図2において、
(a)は入力電力が小さい場合、(b)は入力電力が大
きい場合のそれぞれの関係を示す。
【0019】図3はスイッチング素子15のターンオン
時に発生するスイッチング素子15の両端電圧Vonと
負荷鍋への供給電力の特性を示す。図3において負荷A
および負荷Cはホーロー鍋や銅張り鍋に代表される加熱
コイル13との磁気結合のよい負荷鍋、負荷Bは非磁性
鍋に代表される加熱コイル13との磁気結合の悪い負荷
鍋を示す。また、負荷鍋を加熱した際にスイッチング素
子15の損失が誘導加熱調理器の冷却限界となるVon
をそれぞれ点で示してあり、Vonのしきい値はそれよ
り低い電圧で設定されている。
【0020】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、その動作を説明する。加熱コイル13上方に負
荷鍋を載置して加熱を開始すると、制御手段23からの
信号によりドライブ回路22がスイッチング素子15を
駆動し、スイッチング素子15のオンオフ動作により加
熱コイル13に高周波電流が供給され、加熱コイル13
上方に載置された負荷鍋が誘導加熱される。負荷鍋に供
給される電力はスイッチング素子15のオン時間を変え
ることにより自在に変化させることができる。
【0021】ホーロー鍋や銅張り鍋のように加熱コイル
13との磁気結合がよい負荷鍋では入力電力が小さいと
きは、図2(a)に示すようにスイッチング素子15の
オン時間が短く加熱コイル13に流れる電流が少ないた
め、スイッチング素子15がオフしている間に加熱コイ
ル13と共振コンデンサ14の共振により発生する電圧
の振幅が小さく、スイッチング素子15の両端電圧が0
V以下に達しないので、スイッチング素子15をターン
オンした時にスイッチング素子15に過大な電流が流れ
る。
【0022】加熱開始時は負荷鍋に供給する電力を小さ
く、その後徐々に供給電力を増やしていき所定の電力と
なるように制御するソフトスタートを行っている。この
ため図3の負荷Aや負荷Cのように最初はターンオン電
圧がしきい値を越えるが、負荷への供給電力が大きくな
りターンオン電圧判定手段21で設定されている時間内
にターンオン電圧がしきい値より低くなると、ターンオ
ン電圧判定手段21はターンオン電圧検知手段20の検
知結果を無効と判定するので、制御手段23は連続加熱
制御にて入力電力設定手段19で設定された電力となる
ようにスイッチング素子15のオン時間を制御する。
【0023】いま、加熱コイル13上方に負荷Aが載置
されて入力電力設定手段にて負荷鍋への供給電力がP1
となるように設定されると、図3に示すようにソフトス
タートが終了し負荷への供給電力がP1に達しても、タ
ーンオン電圧はしきい値を越えているので、所定時間以
上連続してターンオン電圧がしきい値より高くなり、タ
ーンオン電圧判定手段21はターンオン電圧検知手段2
0の検知結果を有効と判定して、デューティー制御手段
24によりP1より大きい入力電力のデューティー制御
をして負荷鍋への供給電力がP1となるように制御す
る。
【0024】次に、入力電力設定手段19にて負荷鍋へ
の供給電力をP1からP2に変更すると、デューティー
制御手段24はデューティー制御を解除して、連続加熱
制御で負荷への供給電力がP2となるようにスイッチン
グ素子15のオン時間を制御する。図3に示すように負
荷鍋へ供給される電力がP2の時はターンオン電圧はし
きい値より低いので、供給電力がP2に達した後も引き
続き連続加熱制御にて加熱する。
【0025】次に、負荷鍋への供給電力を再びP1と設
定してデューティー制御にて加熱中に、負荷Aを加熱コ
イル13上方から外すと、負荷検知手段25が負荷鍋無
し状態と判定して加熱を停止する。そしてその後負荷B
が加熱コイル13上方に載置されると、負荷検知手段2
5は加熱可能な負荷鍋が載置された状態であると判断し
て、デューティー制御手段24はデューティー制御を解
除し連続加熱制御にて加熱を再開する。図3に示すよう
に負荷Bでは負荷鍋へ供給される電力がP1でもターン
オン電圧はしきい値より低いので、供給電力がP1に達
した後も引き続き連続加熱制御にて加熱する。
【0026】次に、負荷鍋を負荷Cに変更し入力電力設
定手段19にて負荷鍋への供給電力がP4となるように
設定されると、図3に示すように負荷Cでは負荷鍋へ供
給される電力がP4でもターンオン電圧がしきい値を越
えるので、所定時間以上連続してターンオン電圧がしき
い値より高くなり、ターンオン電圧判定手段21はター
ンオン電圧検知手段20の検知結果を有効と判定する。
本例の調理器では負荷鍋への供給電力がP3以上でター
ンオン電圧がしきい値を越えると加熱を停止するように
設定されているので、負荷鍋への供給電力がP3より大
きいP4でターンオン電圧判定手段21にてターンオン
電圧検知手段20の検知結果が有効と判定されているこ
の状態では加熱を停止する。そして加熱を停止すると同
時に、表示手段26にて加熱停止を示す表示を行い、報
知手段27にて報知を行う。
【0027】なお、本実施例においてはインバータ回路
17を一石電圧共振型としたが、インバータ回路17の
構成についてこのタイプに限定しない。
【0028】また、ターンオン電圧判定手段21でのタ
ーンオン検知手段20の検知結果の有効性の判定方法に
ついても、本例では所定時間以上連続してターンオン電
圧がしきい値を越えた場合に有効と判定したが、スイッ
チング素子15のオン時間が所定時間以上の場合に有効
と判定する方法や、インバータ回路17の発振周波数が
所定の周波数以下で有効と判定する方法、入力電力が所
定の値以上で有効と判定する方法、スイッチング素子の
両端電圧の最大値が所定の電圧以上で有効とする方法、
ソフトスタート開始後所定の時間が経過すると有効と判
定する方法等が挙げられる。
【0029】また、負荷検知手段についても、本例では
入力電力検知手段18の検知電力とスイッチング素子1
5の両端電圧から加熱可能な負荷鍋の有無を判定した
が、その他重量センサーや光学センサーの信号より負荷
鍋の有無を検知する方法が挙げられる。
【0030】以上のように本実施例によれば、スイッチ
ング素子15のターンオン電圧がしきい値を越えても、
加熱開始時のソフトスタートによるものであればターン
オン電圧判定手段21にてターンオン電圧検知手段の検
知結果が無効と判定され、連続加熱制御により所望の入
力電力を得ることができる。また、電力安定時にスイッ
チング素子15のターンオン電圧がしきい値を越える
と、ターンオン電圧判定手段21にてターンオン電圧検
知手段20の検知結果が有効と判定され、デューティー
制御により所望の入力電力を実現し、スイッチング素子
の損失を低減することができる。
【0031】また、ターンオン電圧が所定の値を越えて
デューティー制御を行っている状態で、電力設定が変更
されるとデューティー制御を解除するので、ターンオン
電圧が所定の値以下となる電力設定に変更された場合に
は連続加熱制御で所望の電力を実現することが可能とな
り、デューティー制御による加熱むらや温度リップルの
発生を最小限にとどめることができる。
【0032】また、ターンオン電圧が所定の値を越えて
デューティー制御を行っている状態で負荷が取り除かれ
ると加熱を停止し、その後加熱コイル上方に別の材質の
磁気結合の悪い負荷が載置されると、連続加熱制御で所
望の電力を実現することが可能となり、デューティー制
御による加熱むらや温度リップルの発生を最小限にとど
めることができる。
【0033】また、高火力時にターンオン電圧がしきい
値を越える場合には加熱を停止するので、大電力でのデ
ューティー制御によるフリッカの発生や加熱むらを低減
することができる。さらにその時、表示手段26にて表
示を行い、また報知手段27にて報知を行うので、加熱
が停止したことを使用者が一目で判断でき、またその時
の負荷鍋が誘導加熱調理器に適していないことを認識す
ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
ば、スイッチング素子のターンオン時の両端電圧が所
定の値を越えても、加熱開始時のソフトスタートによる
ものであれば、インバータ回路の動作が安定する電力安
定時にスイッチング素子のターンオン電圧が所定の値を
越えた場合のみ、デューティー制御にて所望の電力で加
熱することができる。これにより、ターンオン時にスイ
ッチング素子に印加される過大な電流を抑制し、スイッ
チング素子の損失が低減するという効果が得られ、また
ソフトスタート時だけスイッチング素子のターンオン電
圧が所定の値を越える場合にデューティー制御で加熱す
ることを禁止し、不要なデューティー制御によるフリッ
カの発生や加熱むらを防止する効果が得られる。
【0035】また、請求項2記載の発明によれば、ス
ッチング素子のターンオン電圧が所定の値を越えてデュ
ーティー制御を行っている状態で、負荷鍋に供給する電
力設定を変更すると、自動的にデューティー制御を解除
して連続加熱制御で所望の電力にて加熱することが可能
となり、デューティー制御による加熱を最小限とし、連
続加熱制御可能な電力設定でのデューティー制御による
フリッカの発生や加熱むらおよび温度リップルの発生を
制限するという効果が得られる。
【0036】また、請求項3記載の発明によれば、ス
ッチング素子のターンオン時の両端電圧が所定の値を越
えてデューティー制御を行っている状態で材質の異なる
負荷に変更すると、使用者が機器の設定を操作すること
無く、自動的にデューティー制御を解除して連続加熱制
御で所望の電力にて加熱することが可能となり、連続加
熱制御可能な負荷のデューティー制御によるフリッカの
発生や加熱むらを制限するという効果が得られる。
【0037】また、請求項4記載の発明によれば、高
力時にスイッチング素子のターンオン電圧が所定の値を
越える場合には加熱を停止するので、大電力でのデュー
ティー制御によるフリッカの発生や加熱むらをなくすと
いう効果が得られる。また、加熱停止することにより負
荷鍋内部の調理物の調理は進行しないので、デューティ
ー制御で所望の火力が得られないことによる調理上の不
具合を解消できるという効果が得られる。
【0038】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項4記載の発明の効果に加え、加熱が停止したことを使
用者が一目で判断でき、またその負荷鍋が誘導加熱調理
器に適していないことを認識することができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における誘導加熱調理器のブ
ロック図
【図2】同、誘導加熱調理器のインバータ回路の動作波
形図
【図3】同、誘導加熱調理器のターンオン電圧と負荷へ
の供給電力の特性図
【図4】従来例における誘導加熱調理器を示すブロック
【図5】同、誘導加熱調理器のターンオン電圧と負荷へ
の供給電力の特性図
【符号の説明】
11 交流電源 12 整流回路 13 加熱コイル 14 共振コンデンサ 15 スイッチング素子 16 逆導通ダイオード 17 インバータ回路 18 入力電力検知手段 19 入力電力設定手段 20 ターンオン電圧検知手段 21 ターンオン電圧判定手段 22 ドライブ回路 23 制御手段 24 デューティー制御手段 25 負荷検知手段 26 表示手段 27 報知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 周史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−299167(JP,A) 特開 平7−211448(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を高周波電力に変換するための
    インバータ回路と、前記インバータ回路に供給する電力
    を設定するための入力電力設定手段と、前記交流電源か
    らの供給電力が前記入力電力設定手段で設定される電力
    と等しくなるように前記インバータ回路に使用されるス
    イッチング素子のオン時間を制御する制御手段とを備
    え、前記インバータ回路に使用されるスイッチング素子
    のターンオン時の両端電圧を検知するターンオン電圧検
    知手段と、前記ターンオン電圧検知手段の検知結果の有
    効性を判定するターンオン電圧判定手段を有し、前記制
    御手段は、前記ターンオン電圧検知手段の検知電圧が所
    定値を超えて、かつ前記ターンオン電圧判定手段での判
    定結果が有効と判定された場合に、デューティー制御に
    よる電力供給状態に変更してなる誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 制御手段は、入力電力設定手段による設
    定電力が変更された場合に、所定時間デューティー制御
    手段の機能を解除してなる請求項1記載の誘導加熱調理
    器。
  3. 【請求項3】 加熱可能な負荷の存在の有無を検知する
    負荷検知手段を備え、制御手段は、前記負荷検知手段に
    て加熱可能な負荷が有り状態に移行したと判定された場
    合に、所定時間デューティー制御手段の機能を解除して
    なる請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 制御手段は、デューティー制御手段の機
    能が動作している時に、交流電源からの供給電力が所定
    の電力以上で、かつスイッチング素子のターンオン時の
    両端電圧が所定の値を越えた場合にスイッチング素子の
    駆動を停止してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 制御手段は、デューティー制御手段の機
    能が動作している時に、交流電源からの供給電力が所定
    の電力以上で、かつスイッチング素子のターンオン時の
    両端電圧が所定の値を越えた場合にスイッチング素子の
    駆動を停止するとともに、その旨を報知してなる請求項
    4記載の誘導加熱調理器。
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