JP2931884B2 - 電気調理器 - Google Patents

電気調理器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気ヒータや、誘導加
熱によって被加熱物を加熱調理する電気調理器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電気ヒータや、誘導加熱によって鍋など
の被加熱物を加熱し調理する電気調理器は、ヒータの温
度や、ヒータ近傍の温度が所定の温度を越えている場
合、使用者が誤って高温部分に触れて火傷をすることが
あるため、火傷警告報知を行うものがある。例えば、特
開平2−288087号公報に示すように、メインスイ
ッチのON/OFF状態にかかわらず制御回路を動作さ
せ、電気ヒータが断電されたときに、雰囲気温度あるい
は被加熱部の温度が所定温度より低くなるまで、また
は、所定時間が経過するまで報知動作を行うものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、使用者がメインスイッチをOFFした
後、火傷をする恐れがなくなっても制御回路は通電され
ているため、全く無駄な電力を消費していることにな
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、商用電源から制御回路
用電源回路へのラインにリレーによるON/OFF手段
を設け、メインスイッチがONになった場合にリレーを
駆動する第1のリレー駆動回路を適数個の加熱手段と並
列に接続し、制御回路用電源回路に制御回路からのリレ
ー駆動信号によりリレーを駆動する第2のリレー駆動回
路を接続し、メインスイッチのON/OFF状態を検出
するメインスイッチ検出回路を同じく適数個の加熱手段
と並列に接続し、制御回路に加熱手段の近傍の温度を検
出する温度センサと、温度センサが所定の温度以上を検
出した時に報知を行う報知手段を接続し、制御回路はメ
インスイッチOFF後温度センサの検出温度が所定温度
以下になるまで報知回路による報知を継続しその後リレ
ー駆動信号を解除し全ての電源系統を遮断するものとす
る。
【0005】
【作用】上記のように構成したことにより、制御回路用
電源回路へ供給するリレーの駆動はメインスイッチON
時に第1のリレー駆動回路により行い、その後メインス
イッチをOFFしても制御回路からのリレー駆動信号に
より第2のリレー駆動回路で保持し、メインスイッチO
FF後は温度センサの検出温度が所定温度以下になるま
で報知回路による報知を継続しその後リレー駆動信号を
解除することにより、全ての電源系統を遮断する作用を
する。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を用いて
説明する。図1は本発明の一実施例における電気調理器
の要部ブロック回路図、図2は同リレー駆動関係の回路
構成図、図3は同動作タイミング図である。
【0007】図1において、商用電源1はメインスイッ
チ3を介して片側のライン(以下Aラインと記す)とG
NDラインとで加熱手段側の電源を構成し、リレー4の
a接点を介してもう一方のライン(以下Bラインと記
す)とGNDラインとで制御側の電源を構成している。
【0008】Aラインと商用電源1のGNDライン間に
はリレー4のコイル側を駆動する第1のリレー駆動回路
5、加熱手段8(本実施例では抵抗加熱方式とする)、
もう一方の加熱手段9(本実施例では誘導加熱方式とす
る)及びメインスイッチ検出回路10を並列に接続す
る。
【0009】Bラインと商用電源1のGNDライン間に
は制御回路用電源回路7が接続してあり、制御回路用電
源回路7は制御回路2の電源電圧及び商用電源1の同期
パルスを出力し、リレー4のコイル側を駆動する第2の
リレー駆動回路6のコイル用電源を供給している。
【0010】メインスイッチ検出回路10はメインスイ
ッチ3のON/OFF状態を検出しその結果を制御回路
2に出力する。
【0011】制御回路2は加熱手段8、9の操作のため
の入力キー11、加熱手段8、9近傍の温度を検出する
温度センサ13、及び前記メインスイッチ検出回路10
の出力を入力し、報知手段12に制御信号と、第2のリ
レー駆動回路6にリレー駆動信号と、加熱手段8及び加
熱手段9に加熱制御信号を出力する。
【0012】報知手段12は使用者に対して報知、警告
を行うものであり、本実施例ではブザーとする。温度セ
ンサ13の検出温度が使用者が火傷をする恐れのある所
定の温度より高い場合は報知手段12により報知する。
【0013】図2において、リレー駆動回路5は1次側
をメインスイッチ3を介して商用電源1に接続した電源
側トランス501と、その2次側に接続した整流素子5
02と、整流後の平滑トランジスタ503と、整流後の
+電源側とベース抵抗505を介して接続したトランジ
スタ506からなり、トランジスタ506のエミッタは
−電源側に接続する。リレー4のコイルには逆流防止ダ
イオード504を通して+電源と、トランジスタ506
のコレクタを接続する。
【0014】リレー駆動回路6はトランジスタ602
と、そのベースプルアップ抵抗601と、トランジスタ
602のコレクタに接続したトランジスタ605のベー
ス抵抗604と、トランジスタ605からなり、トラン
ジスタ602のエミッタは+電源側に接続し、トランジ
スタ605のエミッタは−電源側に接続する。また、リ
レー4のコイルには逆流防止ダイオード603を通して
+電源と、トランジスタ605のコレクタを接続する。
リレー4のコイルにはダイオード401を電源に逆並列
に接続する。制御回路2からリレー駆動回路6の制御は
抵抗606を通して行う。
【0015】制御回路用電源回路7はリレー4のa接点
を介して商用電源1に接続した電源側トランス701
と、その2次側に接続した整流素子702と、整流後の
平滑コンデンサ703と、安定化電源704からなり、
整流後の電源ラインはリレー駆動回路6に接続する。
【0016】図3は、メインスイッチ3の状態、リレー
駆動回路5、6の電源電圧V1、V2、リレー駆動信号
V3、V4、及びリレー4のa接点状態を時系列に示し
たものである。
【0017】時間T1においてメインスイッチ3がOF
FからON状態になるとリレー駆動回路5の電源電圧V
1が上昇し、リレー駆動信号V3が発生し、T2におい
てリレー4のa接点がOFFからONに切り替わる。リ
レー4がONすると制御回路用電源回路7がON状態に
なり、リレー駆動回路6の電源電圧V2が上昇し、制御
回路2に電源が供給されて制御回路2の制御が開始され
る。そしてT3において制御回路2からリレー駆動信号
V4が出力される。しかし、すでにリレー4がONして
いる状態には影響を与えない。
【0018】T4において使用者がメインスイッチ3を
ONからOFFに切り替えると、メインスイッチ検出回
路10の出力により、制御回路2はメインスイッチ3が
OFFした後の制御に移行する。また、リレー駆動回路
5の電源電圧V1は下降し、T5においてリレー駆動信
号V3は停止する。しかし、リレー駆動信号V4は出力
されたままなのでリレー4のON状態は継続され、商用
電源1は制御回路用電源回路7にのみ接続された状態と
なる。ここで、加熱手段8、9使用中あるいは使用後の
温度センサ13の検出温度が所定の温度より高い場合、
つまり使用者が誤って火傷をする恐れのある場合に、報
知手段12で火傷警報等を行うような制御をする。
【0019】メインスイッチ3がOFFした後、T6に
おいて温度センサ13の検出温度が使用者が火傷をする
恐れがない温度まで降下したと制御回路2が判断した場
合には、もはや制御回路2が制御するべき対象がないの
で、リレー駆動信号V4を解除する。その結果リレー4
はOFFとなり、商用電源1から電気調理器に供給され
る電力はすべて遮断される。
【0020】T4からT6の間に再びメインスイッチ3
がONになった場合は、リレー駆動回路5によりリレー
4が駆動する回路動作となるが、リレー4はすでにON
しているので問題はない。このとき、メインスイッチ検
出回路10の出力によって制御回路2はメインスイッチ
3がONになったことを判断し、通常の制御に移行す
る。
【0021】本実施例では加熱手段8は抵抗加熱方式と
し、加熱手段9は誘導加熱方式としたが、抵抗加熱方式
又は誘導加熱方式のいずれか一つでも、二つでも、いず
れかの組合せでもかまわない。
【0022】本実施例では報知手段12はブザーとした
が、使用者に対して報知、警告等を行うものであれば表
示灯、発光素子、音声発生装置等のいずれか一つでも、
二つでも、いずれかの組合せでもかまわない。
【0023】
【発明の効果】本発明は、制御回路用電源回路に供給す
る電源ラインにリレーによるON/OFF手段を設け、
メインスイッチがONになった場合にリレーを駆動する
第1のリレー駆動回路と、制御回路からのリレー駆動信
号によりリレーを駆動する第2のリレー駆動回路の双方
で駆動する構成とし、メインスイッチのON/OFF状
態を検出するメインスイッチ検出回路と、加熱手段の近
傍の温度を検出する温度センサと、温度センサが所定の
温度以上を検出した時に報知を行う報知手段とを設けた
から、メインスイッチOFF後は加熱手段の近傍の温度
が所定温度以下になるまで報知回路による火傷警告を継
続し、火傷警告が必要なくなった場合に電気調理器のす
べての電源を遮断することができ、使用者が調理をして
いない場合の無駄な電力消費を減らす効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電気調理器の要部ブロ
ック回路図である。
【図2】同じくリレー駆動関係の回路構成図である。
【図3】同じく動作タイミング図である。
【符号の説明】
1 商用電源 2 制御回路 3 メインスイッチ 4 リレー 5、6 リレー駆動回路 7 制御回路用電源回路 8、9 加熱手段 10 メインスイッチ検出回路 12 報知手段 13 温度センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源(1)からメインスイッチ(3)を
    介して接続した適数個の加熱手段(8)、(9)と、この加
    熱手段(8)、(9)等を制御する制御回路(2)と、制御回
    路(2)に接続された制御回路用電源回路(7)とからなる
    電気調理器において、商用電源(1)と制御回路用電源回
    路(7)の間にリレー(4)を設け、制御回路用電源回路
    (7)に制御回路(2)からのリレー駆動信号によりリレー
    (4)を駆動する第2のリレー駆動回路(6)を接続し、メ
    インスイッチ(3)がONになった場合にリレー(4)を駆
    動する第1のリレー駆動回路(5)を加熱手段(8)、(9)
    と並列に接続し、メインスイッチ(3)のON/OFF状
    態を検出するメインスイッチ検出回路(10)を同じく加
    熱手段(8)、(9)と並列に接続し、制御回路(2)に加熱
    手段(8)、(9)の近傍の温度を検出する温度センサ(1
    3)と、この温度センサ(13)が所定の温度以上を検出
    した時に報知を行う報知手段(12)を接続し、前記リレ
    ー(4)の駆動はメインスイッチ(3)ON時に第1のリレ
    ー駆動回路(5)により行い制御回路(2)のリレー駆動信
    号により第2のリレー駆動回路(6)で保持し、制御回路
    (2)はメインスイッチ(3)OFF後に温度センサ(13)
    の検出温度が所定温度以下になるまで報知手段(12)に
    よる報知を継続しその後リレー駆動信号を解除すること
    により全ての電源系統を遮断するものとしたことを特徴
    とする電気調理器。
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