JP3292109B2 - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP3292109B2
JP3292109B2 JP24382497A JP24382497A JP3292109B2 JP 3292109 B2 JP3292109 B2 JP 3292109B2 JP 24382497 A JP24382497 A JP 24382497A JP 24382497 A JP24382497 A JP 24382497A JP 3292109 B2 JP3292109 B2 JP 3292109B2
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裕二 藤井
佳洋 山下
昭久 仲野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一本体内に発熱
素子による加熱源と誘導加熱コイルを備えた加熱調理器
の天板温度を検知して表示する表示回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波磁界により負荷鍋底に渦電
流を誘起して加熱する誘導加熱コイルと、ハロゲンやシ
ーズヒータなどの発熱源を同一本体内に収納した複合型
の加熱調理器が開発されている。
【0003】以下に従来の加熱調理器について説明す
る。図5は、二つの誘導加熱コイルと、ひとつの電熱線
ヒータを有する従来の加熱調理器の構成を示す回路図
で、商用電源1に周波数変換装置3が電源スイッチ2を
介して、接続されている。周波数変換装置3には、加熱
コイル4が接続されている。トランス5の一次側は周波
数変換装置3の入力端子に並列に接続され、二次側は直
流電源回路6に接続されており、直流電源回路6の直流
出力電圧は、周波数変換装置3の制御回路に供給され
る。
【0004】同様に、周波数変換装置7には、加熱コイ
ル8が接続されている。トランス9の一次側は周波数変
換装置7の入力端子に並列に接続され、二次側は直流電
源回路10に接続されており、直流電源回路10の直流
出力電圧は、周波数変換装置7の制御回路21と温度検
知回路19bとリレー制御回路13に供給される。ま
た、電熱線ヒータ11とリレー12の接点の直列回路
が、周波数変換装置7の入力端子に並列に接続され、リ
レー制御回路13はリレー12の駆動コイルを駆動す
る。
【0005】サーミスタ14aとサーミスタ15aは加
熱コイル4の上部に位置するセラミック製の天板の裏面
に当接して取り付けられ、温度検知回路14bと温度検
知回路15bにそれぞれ接続されている。温度検知回路
14bの出力信号は高温表示ランプ16bが接続された
高温表示回路16aに出力される。
【0006】同様にサーミスタ18aは加熱コイル8の
上部に位置するセラミック製の天板の裏面に当接して取
り付けられ、温度検知回路18bと温度検知回路19b
に接続されている。温度検知回路18bの出力信号は高
温表示ランプ20bが接続された高温表示回路20aに
出力される。
【0007】また、サーモスタット22aは電熱線ヒー
タ11の上部近傍に設けられ、温度検知回路22bに接
続される。温度検知回路22bの出力信号は高温表示ラ
ンプ23bが接続された高温表示回路23aに出力され
る。トランス24の一次側は商用電源1に電源スイッチ
2を介さずに接続され、二次側は直流電源回路25に接
続され、直流電源回路25は、温度検知回路14b,1
8b,22bと高温表示回路16a,20a,23aに
直流電源を供給する。
【0008】以上のように構成された加熱調理器につい
て、以下その動作を説明する。電源スイッチ2をオン
し、周波数変換装置3を動作させると加熱コイル4に高
周波電流が供給され、加熱コイル4の上部近傍の天板上
に置かれた負荷鍋底に、渦電流が誘起されて、負荷鍋が
加熱され、天板にその熱が伝導して天板の温度が上昇す
る。サーミスタ14aは天板に当接されて配置されてお
り、天板の温度が約70℃に到達すると、高温表示回路
16aに信号を出力し、高温表示ランプ16bが点灯す
る。
【0009】サーミスタ15aもサーミスタ14aと同
様、天板に当接され負荷の温度を天板の温度を介して検
知し、制御回路17に温度上方を出力する。制御回路1
7はこの温度情報に基づき、周波数変換装置3の出力を
制御して加熱コイル4で加熱される負荷の温度が異常に
上昇したりするのを防止したり、負荷の温度を一定に制
御する。サーミスタ18aもサーミスタ15aと同様に
加熱コイル8で加熱される負荷の異常な温度上昇を防止
したり、負荷の自動温度調節に使用される。
【0010】電源スイッチ2をオフすると、周波数変換
装置3への電源の供給が遮断されるので、加熱コイル4
による負荷鍋の加熱動作は停止される。しかし、温度検
知回路14bと高温表示回路16aの直流電源は、直流
電源回路25から電源スイッチ2のオフに関係なく供給
されるので、電源スイッチ2がオフされてからも、高温
表示ランプ16bを継続して点灯し、天板の温度が約7
0℃以下になると消灯する。
【0011】同様に、高温表示ランプ20bと高温表示
ランプ23bに関しても、電源スイッチ2のオン、オフ
にかかわらず、加熱コイル8上部の天板温度と、電熱線
ヒータ22上部の天板温度が、それぞれ、約70℃を越
えれば点灯し、それ以下であれば消灯する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の加熱
調理器において、3個のヒーターに個別に3個の高温表
示ランプがそれぞれ設けられているので、高温表示ラン
プが多くなりスペースを多く必要とするとともに、コス
トが多くかかるという課題、あるいはサーミスタ15a
やサーミスタ15bが天板に正常に接触していなかった
り、温度検知回路19bが故障していても使用者がそれ
を認識するのが難しく、負荷の異常な温度上昇を引き起
こす恐れがあるという課題があった。
【0013】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、誘導加熱ヒーターと電熱線ヒーターを同一本体に有
する加熱調理器において、高温表示ランプの個数を減じ
て設置スペースを小さくし、高温表示機能を実現するた
めのコストを抑制するとともに、負荷の異常な温度上昇
を抑制するために設けられた温度検知素子や温度検知回
路の異常を使用者が認識しやすくすることを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の手段は、負荷鍋を載置する天板と、前記天板
の下方に位置し、熱の輻射により前記天板上部の負荷鍋
を加熱する発熱素子と、前記天板の下方に位置し、誘導
加熱により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記発
熱素子の上方の前記天板あるいはその近傍の温度、また
は前記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは負荷鍋
の温度のいずれかひとつが所定の温度に到達すると表示
する単独の高温表示手段と、前記高温表示手段の断線を
検知する断線検知回路を備え、前記断線検知回路は、高
温表示手段の断線を検知した時、前記発熱素子の出力を
抑制するとともに少なくともひとつの誘導加熱コイルを
動作可能とする構成としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項記載の発明は、高温表示
手段を単独の表示手段で構成して、発熱素子の上方の天
板あるいはその近傍の温度または誘導加熱コイルの上方
の天板あるいは負荷鍋の温度のいずれかひとつが、所定
以上の温度となったとき表示するので、それぞれの加熱
源に対応した複数の高温表示素子を設ける場合とほぼ同
様の警告効果を単独の高温素子により得ることができ
る。したがって高温表示手段の個数を少なくし、安価な
加熱調理器を提供することができる、あるいは高温表示
手段の設置すペースが少なくて済むあるいは、同一スペ
ース内で、高温表示手段自身の表示面積を拡大して火傷
防止のための警告効果を高めた安全な加熱調理器を提供
することができる。
【0016】さらに、高温表示手段の断線を検知する断
線検知回路が高温表示素子の断線を検知した時、発熱素
子出力を抑制する構成であるので、高温表示手段の断線
時、極めて温度の高く加熱停止後の温度下降速度の遅い
発熱素子の上部の天板に誤って触れてひどい火傷を負う
恐れを少なくすることができる。
【0017】また、高温表示手段の断線時、すべての加
熱源の出力を抑制するのではなく、少なくともひとつの
誘導加熱コイルを動作可能としているので、高温表示素
子の故障を修理するまで調理ができないという不都合を
使用者に与えることを避けることができるものである。
【0018】
【実施例】(参考例1) 以下本発明の一参考例について、図面を参照しながら説
明する。
【0019】図1の回路図に示すように、商用電源27
に電源スイッチ28を介して、周波数変換装置29,周
波数変換装置33,電熱ヒータ37とリレー38の直列
回路が並列に接続されている。周波数変換装置29には
加熱コイル30が、周波数変換装置33には加熱コイル
34が接続されている。
【0020】温度センサーであるサーミスタ40,サー
ミスタ42は、それぞれ加熱コイル30,加熱コイル3
4の上部に位置し、負荷を載置するためのセラミック製
の天板裏面に当接して取り付けられている。サーミスタ
44は電熱ヒータ37の上部近傍に設けられている。サ
ーミスタ40は温度検知回路41に、サーミスタ42は
温度検知回路43に、サーミスタ44は温度検知回路4
5にそれぞれ接続されている。
【0021】温度検知回路41の出力信号は周波数変換
装置29の制御回路49が入力し、温度検知回路43の
出力信号は周波数変換装置33の制御回路50が入力し
ている。温度検知回路45の出力信号は、リレー38の
オンオフを制御するリレー制御回路39と高温表示回路
46に出力され、高温表示回路46は高温表示LED4
7のオンオフを制御する。
【0022】加熱モニター回路48は、フォトカプラ5
1を介して制御回路49の加熱動作の有無に対応する信
号と、制御回路50の加熱動作の有無に対応した信号
と、リレー駆動回路39の加熱動作の有無に対応した信
号を入力することによって、加熱コイル30と加熱コイ
ル34と電熱ヒーター37の少なくともひとつが加熱動
作中であれば”加熱有り”の信号を高温表示回路46に
出力する。
【0023】制御回路50には周波数変換装置33の印
加電圧を監視して電源スイッチ28のオンオフを検知す
る機能があり、電源スイッチ28のオンオフを判別して
その判別結果をリレー駆動回路39と高温表示回路46
に出力する。
【0024】電源トランス31は、電源スイッチ28を
介して商用電源27に接続され、電源トランス31の出
力電圧を整流・平滑し直流電圧に変換する電源回路32
が、周波数変換装置29の制御回路49と温度検知回路
41の直流電源電圧を供給する。電源トランス35は、
電源スイッチ28を介さずに商用電源27に接続され、
電源回路36が周波数変換装置33の制御回路50,温
度検知回路43,温度検知回路45,高温表示回路4
6,リレー駆動回路39の直流電源電圧を供給する。
【0025】また、周波数変換装置33の制御回路50
と温度検知回路43と温度検知回路45と高温表示回路
46とリレー駆動回路39の一部あるいは全部が1個の
マイクロコンピュータで構成されている。
【0026】図2は、図1の回路が内蔵された加熱調理
器の平面図で、加熱コイル30と加熱コイル34と電熱
ヒータ37が、セラミック製の天板52の下部に破線で
示すように配置され、高温表示LED47も、同様に天
板49の下部に設けられている。
【0027】以上のように構成された加熱調理器につい
て、その動作を説明する。電源スイッチ28をオンし
て、周波数変換装置29を動作させると、加熱コイル3
0に高周波電流が供給されて、加熱コイル30から高周
波磁界が発生し、図2の加熱コイル30上部の天板52
上に載置されたホーロー鍋等の負荷鍋底に渦電流を誘起
して加熱する。同様に周波数変換装置33を動作させ
て、加熱コイル34により、負荷鍋を加熱することがで
きる。
【0028】リレー駆動回路39は、制御回路50から
電源スイッチ28がオンされたという信号を入力し、か
つ操作部等からの加熱命令を入力すると、リレー38を
オンオフして、電熱ヒーター37の出力電力を調節す
る。
【0029】加熱コイル30により加熱された負荷鍋の
温度が上昇すると、加熱コイル30近傍の天板裏面に当
接して、取り付けられているサーミスタ40の温度を温
度検知回路41が検知し、周波数変換装置29の制御回
路49に信号を出力して負荷鍋の温度の制御を行なう。
サーミスタ42と温度検知回路43と周波数変換装置3
3の制御回路50も同様に加熱コイル34により加熱さ
れる負荷鍋の温度制御を行なう。
【0030】電熱ヒーター37が発熱すると、この上部
近傍に設けられたサーミスタ44と温度検知回路45が
その温度を検知して、その検知温度が約300℃以上に
上昇しないように、リレー駆動回路39に信号を送付し
て、リレー38をオンオフして、電熱ヒーター37の通
電を制御する。温度検知回路45は、また、サーミスタ
44の検知温度が約70℃を越えると高温表示回路46
に信号を出力し、高温表示LED47を点灯する。
【0031】電源トランス31の一次側は、電源スイッ
チ28を介して商用電源27に接続されているので、電
源スイッチ28をオフすると周波数変換装置29と温度
検知回路41の電源供給も遮断される。
【0032】一方、電源トランス35は電源スイッチ2
8を介さずに商用電源27に接続されているので、電源
スイッチ28のオンオフにかかわらず、周波数変換装置
33の制御回路50と温度検知回路43と温度検知回路
45と高温表示回路46とリレー駆動回路39の一部あ
るいは全部が含まれるマイクロコンピュータが動作可能
な状態を維持する。したがって、電源スイッチ28がオ
フした場合、あるいは、すべての加熱源の加熱動作が停
止すると、制御回路50または加熱モニター回路48か
ら高温表示回路46にこれに対応した信号が出力され、
このときサーミスタ44の検知温度が約70℃を越えて
いるときは、高温表示LED47の表示を点灯から点滅
へと変化させる。
【0033】以上のように、本実施例によれば加熱効率
が高く加熱スピードも速い誘導加熱を可能とする加熱コ
イル30,34と素子自身が発熱する電熱ヒータ37を
加熱源として同時に有するので、調理可能なメニューを
増加させることができる。また、天板52の発熱ヒータ
37の近傍部が高温であることを表示する高温表示LE
D47を備えているので、使用者はその表示により天板
52の温度が高く、火傷の危険性のあることを認識する
ことができる。
【0034】また、高温表示LED47は加熱コイル3
0,34の上方の天板52あるいは負荷鍋の温度にかか
わらず、電熱ヒータ37の近傍あるいは、電熱ヒータ3
7の上方の天板52の温度に応じて表示する構成である
ので、加熱コイル30,34の上部の天板52の温度を
表示するための高温表示LEDおよびその駆動回路を省
略することができ、回路構成を簡略化することができ
る。
【0035】また、加熱コイル30,34による加熱調
理においては、天板52の温度は高くなるものの、加熱
原理から負荷鍋の温度が天板52に伝導して天板52が
熱くなるものであって、電熱ヒータ37による加熱調理
時、電熱ヒータ37近傍の天板52の温度が極めて高い
温度となるのに比べれば、天板52の温度が非常に低
く、加熱動作停止後における天板52の温度低下速度も
速いので、調理直後負荷鍋を除去して手で触れても、瞬
時に重度の火傷を負う可能性は極めて少なく、火災を引
き起こす恐れも少ない。したがって、上記のように加熱
コイル30,34近傍の温度を表示する機能を省略して
も、安全性が大きく損なわれることはない。
【0036】逆に、高温表示LED47を、手で触れれ
ば瞬時にひどい火傷を負う可能性のある、電熱ヒータ3
7付近の温度に応じてのみ機能させることにより、電熱
ヒータ37の危険度をより強く的確に使用者に認識させ
ることができるものである。
【0037】また、3個の加熱源を有するにもかかわら
ず、単一の高温表示LED47を有する構成であるの
で、温度検知回路45と高温表示回路46と高温表示素
子47が簡素な回路となり安価となるとともに、高温表
示LED47の設置スペースが少なくて済むあるいは、
同一スペース内で、高温表示LED47自身の表示面積
を拡大して警告効果を高めることができる。
【0038】また、電熱ヒータ37と、加熱コイル3
0,34および周波数変換装置29,33への通電を遮
断する電源スイッチ28を備え、制御回路50と温度検
知回路45と高温表示回路46の電源とリレー駆動回路
39の電源が、電源回路36から電源スイッチ28のオ
ンオフに関係なく供給される構成であるので、電源スイ
ッチ28のオフ時、あるいはすべての加熱源の加熱動作
が停止した時、サーミスタ44の検知温度が高い場合に
は、高温表示LED47を点滅して使用者に警告し、電
源スイッチ28オフ後の火傷を防止し、安全性を確保す
るとともに、周波数変換装置33の制御回路50,加熱
モニター回路48,温度検知回路43,リレー駆動回路
39,温度検知回路45,高温表示回路46を一個のマ
イクロコンピュータで構成して、回路を小型化あるいは
簡素化することができる。
【0039】また、周波数変換装置29の制御回路49
は、周波数変換装置33の制御回路50と異なり、電源
スイッチ28のオフにより電源供給が遮断される構成で
あるので電源スイッチ28のオフ時の待機電力を節約す
ることができるものである。
【0040】なお、上記第1の参考例では、加熱コイル
が2個と電熱ヒーターが1個が組合わされた加熱調理器
の一例を示したが、これに限定されるものではなく、誘
導加熱コイルと発熱体がそれぞれひとつ以上含まれてい
れば同様の構成で同様の効果を得ることができる。
【0041】また、電熱ヒーターは、ハロゲンヒーター
などの発熱素子でも同様の効果が得られるのはあきらか
である。
【0042】また、高温表示LED101は表示面積を
増加させるために複数個のLEDを接続して同時に点灯
させても同様の効果が得られる。
【0043】また、制御回路50に電源スイッチ28の
オンオフ検知機能を持たせたがこれに限らず、別回路で
電源オフ検知回路を設けてもよい。
【0044】また、制御回路50の電源スイッチ28の
オンオフ判別結果を示す出力信号を加熱モニター回路4
8に入力してもよい。
【0045】(参考例2) 以下、本発明の第2の参考例について図3により説明す
る。電源スイッチ28を介して周波数変換装置53,電
源トランス55,周波数変換装置57,電熱ヒーター6
1とリレー62の直列回路が商用電源27に接続されて
いる。電源トランス64は電源スイッチ28を介さずに
商用電源27に接続されている。電源トランス55に接
続された電源回路56から制御電源電圧が周波数変換装
置53の制御回路76と温度検知回路67に供給され、
温度検知回路67には加熱コイル54の近傍の天板裏面
に設けられたサーミスタ66が接続されている。電源ト
ランス59に接続された電源回路60からは制御電源電
圧が周波数変換装置57の制御回路77と温度検知回路
70に供給され、温度検知回路70には加熱コイル58
の近傍の天板裏面に設けられたサーミスタ69が接続さ
れている。電源トランス64に接続された電源回路63
から制御電源電圧がリレー駆動回路63と温度検知回路
73と高温表示回路74に供給され、温度検知回路73
には電熱ヒータ61の近傍に設けられたサーミスタ72
が接続されている。
【0046】温度検知回路67と温度検知回路70から
フォトカプラ68とフォトカプラ71を介して高温表示
回路74に信号が出力される。温度検知回路73からも
高温表示回路74に信号が出力される。温度検知回路6
7からはまた制御回路76に信号が出力され、温度検知
回路70からは制御回路77に信号が出力される。オン
オフ検知回路78は、電源スイッチ28のオンオフに応
じた信号を高温表示回路74に出力する。
【0047】上記の構成において、電源スイッチ28を
オンし、加熱コイル54か加熱コイル58か電熱ヒータ
61を動作させ,サーミスタ66あるいはサーミスタ6
9の検知温度が約65℃を越えると、温度検知回路67
あるいは温度検知回路70はフォトカプラ68あるいは
フォトカプラ71を介して高温表示回路74に信号を出
力し、サーミスタ72の検知温度が約65℃を越えると
温度検知回路73は高温表示回路74に信号を出力す
る。高温表示回路74は、フォトカプラ68,71ある
いは温度検知回路73からの出力信号を監視することに
より、サーミスタ66,69,72いずれかの検知温度
が約65℃を越えると、高温表示LED75を点灯す
る。
【0048】また、温度検知回路67と温度検知回路7
0と温度検知回路73は負荷の温度あるいは天板温度が
さらに高温になり、サーミスタ66,69,72の検知
温度が所定の温度に到達すると制御回路76,制御回路
77,リレー駆動回路63に制御信号を出力してそれぞ
れの加熱出力を抑制して、負荷のあるいは天板の温度を
自動制御する。
【0049】サーミスタ66あるいはサーミスタ69が
65℃を越えており、サーミスタ72が65℃に到達し
ていない場合、電源スイッチ28をオフすると、電源ト
ランス55,59の一次側入力が商用電源27から切り
離され、温度検知回路67,70の制御電源が供給され
なくなるのでフォトカプラ68,71の出力がオフす
る。高温表示回路74は、フォトカプラ68,71から
の出力信号がなくなるので高温表示LED75の表示を
点灯から消灯に変更する。
【0050】一方電源トランス64の一次巻線は電源ス
イッチ28のオンオフに関係なく商用電源27に接続さ
れているので、電源スイッチ28をオフしても電源回路
65から温度検知回路73に制御電源電圧が継続して供
給される。したがってサーミスタ66あるいはサーミス
タ69が約65℃を越えているいないにかかわらず、サ
ーミスタ72が約65℃に到達している場合には、電源
スイッチ28をオフすると、高温表示回路73からの出
力信号と、オンオフ検知回路78の出力信号により、高
温表示LED75は点灯から点滅にかわる。
【0051】以上のように、本参考例によれば、電源ス
イッチ28のオン時においては、電源回路65により電
熱ヒータ61の近傍の温度を検知する温度検知回路73
とリレー駆動回路63に、電源回路56,60により加
熱コイル66,69の上方の天板あるいは負荷鍋の温度
を検知する温度検知回路67,70と制御回路76,7
7に、それぞれ制御電源を供給する構成とし、天板の温
度を検知するサーミスタ66,69が、その検知出力に
より加熱コイル54,58の出力を制御するので、加熱
コイル54,58により負荷鍋の自動温度調節や温度過
昇防止を行なうことができる。
【0052】また、サーミスタ66,69の検知出力に
より、天板あるいは負荷が所定の温度に到達すると高温
表示LED75を点灯させるので、サーミスタ66,6
9および温度検知回路67,70が正常に機能している
ことを、使用者は高温表示LED75が点灯するかどう
かで確認することができる。すなわち上記の場合、サー
ミスタ66,69の温度が約65℃に到達すると、高温
表示LED75が点灯するように設定してあり、湯沸し
時、湯が沸騰した時、サーミスタ66,69は約100
℃になるので、その際に高温表示LED75が点灯しな
ければ、サーミスタ66,69あるいは温度検知回路6
7,70あるいは高温表示LED75が異常であると推
定することができる。また、湯沸し時には約100℃以
上にはサーミスタ66,69の温度は上昇しないので温
度設定が大きく高温側にずれていないことも確認でき
る。したがって、サーミスタ66,69あるいは温度検
知回路67,70の動作の故障に気付かず、負荷鍋の温
度が異常に上昇して、例えばてんぷら火災などが起こる
のを防止することができる。
【0053】また、高温表示LED75は電熱ヒータ6
1の近傍あるいは上方の天板の温度、あるいは加熱コイ
ル54,58の上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少な
くともひとつが所定の温度以上となったとき所定の表示
を行なう構成であるので、単一の表示素子で複数の加熱
源において負荷の温度が高温であること、あるいは加熱
コイル54,58で加熱される負荷鍋の温度調節機能が
正常であることを表示することができる。
【0054】また、電源スイッチ28のオフ時において
電源の供給を遮断する電源回路56,60により、温度
検知回路67,70に対して制御電源を供給し、電源ス
イッチのオンオフにかかわらず電源を供給する電源回路
65により温度検知回路73と高温表示回路74に制御
電源を供給する構成であるので、電源スイッチ28をオ
フすると、高温表示LED75は加熱コイル54,58
の上方の天板あるいは負荷鍋の温度に関係なく、電熱ヒ
ータ61の近傍あるいは、電熱ヒータ61の上方の天板
の温度に応じて点滅表示する。
【0055】したがって、使用者は、電源スイッチ28
のオフ後、高温表示LED75が点滅表示をしていると
きは、加熱コイル54,58の近傍の天板ではなく、電
熱ヒータ61近傍の天板が熱いということを明確に認識
することができる。すなわち、調理終了後天板温度が極
めて高く温度の低下に時間を多く必要とする電熱ヒータ
61近傍が、極めて高温であることを電源スイッチ28
のオフ後も継続して表示させ、調理直後、電熱ヒータ6
1上部の天板に誤って触れて火傷をするのを防止するこ
とができる。
【0056】また、電熱ヒータ61の上方の天板あるい
はその近傍の温度を検知する温度検知回路73および高
温表示回路74と、電熱ヒータ61の出力を制御するリ
レー駆動回路63には、ともに電源スイッチのオンオフ
にかかわらず電源を供給する電源回路65から電源を供
給する構成としているので、それらを同一マイクロコン
ピュータなどの集積回路で構成することができ、回路を
簡素化あるいは小型化することができる。
【0057】また、加熱コイル54,58の出力を制御
する制御回路76,77に対しては、電源スイッチ28
のオフにより電源の供給を遮断する電源回路56,60
により制御電源を供給する構成としているので、加熱コ
イル54,58の出力を制御する制御回路76,77と
加熱コイル54,58の上方の天板あるいは負荷鍋の温
度を検知する温度検知回路67,70やその他の付随す
る回路をそれぞれ他のマイクロコンピュータなどの集積
回路で構成し、回路を簡素化あるいは小型化するととも
に、電源スイッチ28のオフ後の待機電力を節約するこ
とができる。
【0058】(実施例) 以下、本発明の第の実施例について図4により説明す
る。電源スイッチ80,周波数変換装置81,加熱コイ
ル82,電源トランス83,電源回路84,周波数変換
装置85,加熱コイル86,電源回路88,電熱ヒータ
89,リレー90,リレー駆動回路91,サーミスタ9
2,温度検知回路93,フォトカプラ94,サーミスタ
95は、それぞれ図3に示す第2の参考例の対応する
(ただし付された番号は異なる)部品あるいは回路ブロ
ックと同様の機能を有するもので説明を省略する。
【0059】図4において図3に示す第2の参考例と異
なる点は以下の通りである。使用者が操作により命令を
入力する入力回路104,105を分離して示してい
る。入力回路104の出力信号を受けてLED106を
駆動し、加熱コイル82が運転中であることを示す表示
回路102,入力回路105の出力信号を受けてLED
107,LED108をそれぞれ駆動し、加熱コイル8
6,電熱ヒータ89がそれぞれ運転中であることを示す
表示回路103が記載されている。高温表示回路100
は高温表示LED101の断線検知機能を有し、高温表
示LED101の断線検知時に信号をリレー駆動回路9
1に信号を出力する。
【0060】図3の電源トランス59に対応する部品が
省略され、リレー駆動回路91,温度検知回路99,高
温表示回路100,表示回路103,入力回路105
と、周波数変換装置85の制御回路110,温度検知回
路96には電源回路88から制御電源が供給され、制御
回路110とリレー駆動回路91と高温表示回路100
は同一マイクロコンピュータにより構成される。入力回
路105と表示回路103は別のひとつのマイクロコン
ピュータにより構成され前記両コンピュータはシリアル
通信により情報をやり取りする構成となっている。
【0061】サーモスタット90は電熱ヒータ89の温
度を検知して電熱ヒータ89の過熱を防止し、サーモス
タット98のオンオフを検知する高温表示回路100に
より電熱ヒータ近傍の温度を検知して高温表示LED1
01を点灯あるいは点滅して高温であることを表示す
る。
【0062】高温表示回路100はフォトカプラ94と
温度検知回路96と温度検知回路99の出力信号を入力
し、サーミスタ92の温度が約65℃の検知温度以上に
なるか、サーミスタ95の温度が約65℃の検知温度以
上になるか、サーモスタット98の温度が約65℃の検
知温度以上になると高温表示LED101を点灯する
(以下”通常の点灯モード”と呼ぶ)。
【0063】この”通常の点灯モード”が、入力回路1
05の特定の複数の入力キーを同時にオンしたままで、
電源スイッチ80をオフからオンにすることにより、マ
イクロコンピュータがこれを読み取り、サーミスタ92
の温度が約45℃の検知温度以上で、かつサーミスタ9
5の温度が約45℃の検知温度以上で、かつサーモスタ
ット98が約65℃の検知温度以上となったときに点灯
するモードに変更される(以下”検査モード”と呼
ぶ)。
【0064】この”検査モード”においては、LED1
06はサーミスタ92が前記の検知温度に到達すると点
灯する温度表示素子に変更され、LED107はサーミ
スタ95が前記の検知温度に到達すると点灯する温度到
達表示素子に変更され、LED108はサーモスタット
98前記の検知温度に到達すると点灯する温度到達表示
素子に変更される。
【0065】上記の構成により、”通常の点灯モード”
においては、加熱コイル82,加熱コイル86,電熱ヒ
ータ89のいずれかひとつの近傍の天板温度が高温にな
ると、高温表示LED101が点灯し、使用者に高温で
あることを報知することができる。
【0066】また、高温表示LED101が断線してい
るのを高温表示回路100が検知するとリレー駆動回路
99に信号を送りリレー90の駆動を禁止し、高温表示
LED101が断線して表示できない状態で発熱ヒータ
89が高温になるのを防止し使用者が誤って火傷をする
のを防止することができる。
【0067】また、高温表示LED101の断線を高温
表示回路100が検知すると、リレー駆動回路91に信
号を出力するので、リレー駆動回路91は電熱ヒータ8
9の駆動を禁止あるいは出力を制限する。この時、加熱
コイル82と加熱コイル86の加熱動作は禁止あるいは
制限しないので高温表示LED101の故障時に加熱調
理が全く不可能になるのを回避することができる。誘導
加熱コイルによる調理においては、鍋に電流を誘起して
鍋自身を発熱させるという原理上の違いから、調理直後
の加熱コイル82,加熱コイル86上部あるいはその近
傍の天板温度は、電熱ヒータ使用時のヒータ上部あるい
はその近傍の温度に比較して低く、触れても瞬時にひど
い火傷をする可能性が比較的低く最低限の安全は確保で
きる。
【0068】また、特定の操作により、サーミスタ92
とサーミスタ95とサーモスタット98がすべてそれぞ
れ設定された検知温度以上になると高温表示LED10
1が点灯するという”検査モード”に変更されるので、
サーミスタ92とサーミスタ95とサーモスタット98
付近の温度を同時に加熱して上昇させ、高温表示LED
101の点灯の有無を監視することにより温度センサー
あるいは検知回路がすべて正常に動作していることを検
知することができる。また、”検査モード”においては
サーミスタ92とサーミスタ95の検知温度を低下させ
ているので、加熱開始から高温表示LED101が点灯
するのを待つ時間を短縮することができる。
【0069】以上のように、本実施例によれば高温表示
LED101は発熱ヒータ89の近傍あるいは上方の天
板の温度、あるいは加熱コイル82、あるいは加熱コイ
ル86の上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少なくとも
ひとつが約65℃以上となったとき、点灯する構成であ
るので、単一の表示素子で複数の加熱源を有する加熱調
理器において負荷の温度が高温であることを表示するこ
とができる。したがって、高温表示素子の個数を最小限
として安価な加熱調理器を提供することができるととも
に、高温表示素子の設置スペースが少なくできる。ある
いは、同一スペース内で、高温表示素子自身の表示面積
を拡大して火傷防止のための警告効果を高めた安全な加
熱調理器を提供することができる。
【0070】また、サーミスタ92,95の温度検知結
果に基づき、加熱コイル82,95で加熱される負荷の
加熱出力を制御すると同時に高温表示LED101の表
示を行なうので、使用者は加熱調理をする都度、高温L
ED101が点灯するかどうかで、負荷の温度調節機能
が正常であることを確認することができる。
【0071】電源スイッチ80のオンオフにかかわらず
電源を供給する電源回路88により、温度検知回路9
6,制御回路110,温度検知回路99,リレー駆動回
路91,高温表示回路100に制御電源を供給し、電源
スイッチ80のオフにより電源の供給を遮断する電源回
路84により、温度検知回路93,制御回路109に対
して制御電源を供給する構成であるので、電源スイッチ
80のオン時には、すべての加熱源近傍の天板あるいは
負荷の温度を検知してその検知出力で加熱源の出力制御
をしたり、高温表示LED101を点灯したりすること
ができる。また、電源スイッチ80のオフ時には、温度
検知回路93,制御回路109の電源供給を遮断して待
機電力を減ずることができる。
【0072】なお、この場合には加熱コイル82の上方
の天板あるいは負荷鍋の温度を検知できなくなるが、瞬
時にひどい火傷をしたり、火災になる温度まで上昇する
機会は少なく加熱停止後の温度低下速度も速い。また、
天板下部の加熱コイル82の温度は、発熱体ほど上昇せ
ず余熱も少ないので、電源スイッチオフ後に誘導加熱コ
イルの温度を監視して冷却ファンなどを回転する必要も
ない。一方、電源スイッチ80のオフ時に、温度検知回
路96に制御電源が供給され、加熱コイル86の上方の
天板あるいは負荷鍋の温度を検知することは可能である
が上記の理由で高温表示LED101を点灯あるいは点
滅させる様に構成されていない。
【0073】また、電源スイッチ80のオフ時には電源
回路88により、温度検知回路99に制御電源を供給す
る構成であるので、電源スイッチ80オフ後において
も、継続して発熱体89の上方の天板あるいはその近傍
の温度を監視でき、その検知結果に応じて高温表示LE
D101により表示することができる。したがって、電
源スイッチオフ80直後、触れれば瞬時に火傷をする恐
れのある発熱ヒータ89に誤って触れるのを防止した
り、継続して冷却ファンを回し、発熱体による余熱で内
部部品の温度が上昇したりすることを防止することがで
きる。
【0074】また、電源スイッチ80のオンオフにかか
わらず電源を供給する電源回路88が高温表示回路10
0と発熱ヒータ89の出力を制御するリレー駆動回路9
1と加熱コイル86の出力を制御する制御回路110に
制御電源を供給する構成であるので、これらの回路を同
一マイクロコンピュータなどの集積回路で構成すること
ができる。また、電源スイッチ80のオフにより電源供
給を遮断する電源回路84が制御回路109と温度検知
回路93に制御電源を供給する構成であるので、これら
を別の1個のマイクロコンピュータなどの集積回路で構
成することができるので回路を簡素化あるいは小型化す
ることができる。
【0075】また、高温表示回路100は、高温表示L
ED101の断線を検知する断線検知機能を有してお
り、高温表示LED101の断線を検知した時、電熱ヒ
ータ89の出力を抑制するので、高温表示LED101
の断線時、極めて温度の高い電熱ヒータ89の上部の天
板温度に誤って触れて火傷を負うのを防止することがで
きる。
【0076】一方、高温表示LED101の断線時、そ
の近傍の温度が比較的低く調理終了後の温度低下の速い
加熱コイル82,加熱コイル86に関しては出力を抑制
しないので、高温表示LED101の故障を修理するま
で調理ができなくなるという不都合を使用者に与えるの
を避けることができるものである。
【0077】また、温度検知回路93あるいは温度検知
回路96あるいは温度検知回路99のいずれかひとつが
所定以上の温度を検知したとき高温表示LED101が
点灯する”通常点灯モード”を、入力回路104と入力
回路105の入力キーの入力操作で、温度検知回路93
と温度検知回路96と温度検知回路99のすべてが所定
以上の温度を検知したとき高温表示LED101がとも
に所定以上の温度となったとき点灯する”検査モード”
に切り替え可能としているので、機器に内臓された加熱
源に対してそれぞれ設けられた高温検知回路がすべて正
常に動作するかどうかの確認を高温表示LED101の
表示の有無で容易に行なうことができるものである。
【0078】また、上記”通常点灯モード”における温
度検知回路93と温度検知回路96の検知温度(約65
℃)より、”検査モード”における温度検知回路93と
温度検知回路96の検知温度を低く設定した(約45
℃)ので、加熱コイル82と加熱コイル86に対してそ
れぞれ設けられた高温検知回路93と高温検知回路96
がすべて正常に動作するかどうかの確認を、より迅速に
行なうことができるものである。
【0079】また、上記”検査モード”において温度検
知回路93と温度検知回路96と温度検知回路99のど
れが所定の温度に到達した信号を出力したのかを、”通
常点灯モード”で”加熱中”であることを示す表示素子
であるLED106とLED106とLED107で表
示するよう変更しているので、高温表示LED101が
点灯しない場合に、不具合の起きている温度検知回路が
どれであるかを容易に識別することができ、新たに表示
素子を設ける必要がなく安価に実現することができるも
のである。
【0080】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、それぞれの加熱源に対応した複数の高温表示手段
を設ける場合とほぼ同様の警告効果を単独の高温表示素
子により得ることができるので、高温表示手段の個数を
少なくでき安価な加熱調理器を提供することができると
ともに、高温表示手段の設置スペースが少なくて済むあ
るいは、同一スペース内で、高温表示手段自身の表示面
積を拡大して火傷防止のための警告効果を高めた安全な
加熱調理器を提供することができる。
【0081】また、高温表示手段の断線時、発熱素子の
出力を抑制するので、極めて温度の高く加熱停止後の温
度下降速度の遅い発熱素子の上部の天板に誤って触れて
ひどい火傷を負う恐れを少なくすることができる。さら
に、高温表示手段の断線時、すべての加熱源の出力を抑
制するのではなく、少なくともひとつの誘導加熱コイル
を動作可能としているので、高温表示手段の故障を修理
するまで調理ができないという不都合を使用者に与える
ことを避けることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の参考例の加熱調理器の回路ブロ
ック図
【図2】同、加熱調理器の平面図
【図3】本発明の第2の参考例の加熱調理器の回路ブロ
ック図
【図4】本発明の第の実施例の加熱調理器の回路ブロ
ック図
【図5】従来例の加熱調理器の回路ブロック図
【符号の説明】
28 電源スイッチ 30,34 加熱コイル(誘導加熱コイル) 32 電源回路(第2の電源供給手段) 36 電源回路(第1の電源供給手段) 37 電熱ヒータ(発熱素子) 40,42 サーミスタ(温度検知素子) 47 高温表示LED(高温表示手段) 52 天板 54,58 加熱コイル(誘導加熱コイル) 56,60 電源回路(第2の電源供給手段) 61 電熱ヒータ(発熱素子) 63 制御回路(出力制御回路) 65 電源回路(第1の電源供給手段) 66,69 サーミスタ(温度検知素子) 75 高温表示LED(高温表示手段) 76,77 制御回路(出力制御回路) 80 電源スイッチ 82,86 加熱コイル(誘導加熱コイル) 84 電源回路(第2の電源供給手段) 88 電源回路(第1の電源供給手段) 89 電熱ヒータ(発熱素子) 92,95 サーミスタ(温度検知素子) 93,96,99 温度検知回路 100 高温表示回路(断線検知回路) 101 高温表示LED(高温表示手段) 106,107,108 表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲野 昭久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 野田 効司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−272847(JP,A) 特開 平5−71745(JP,A) 特開 平4−39525(JP,A) 特開 平7−114983(JP,A) 特開 平4−277486(JP,A) 特開 平6−215864(JP,A) 特開 平7−94267(JP,A) 実開 平2−124408(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/12 H05B 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷鍋を載置する天板と、前記天板の下
    方に位置し、熱の輻射により前記天板上部の負荷鍋を加
    熱する発熱素子と、前記天板の下方に位置し、誘導加熱
    により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記発熱素
    子の上方の前記天板あるいはその近傍の温度、または前
    記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは負荷鍋の温
    度のいずれかひとつが所定の温度に到達すると表示する
    単独の高温表示手段と、前記高温表示手段の断線を検知
    する断線検知回路を備え、前記断線検知回路は、前記高
    温表示手段の断線を検知した時、前記発熱素子の出力を
    抑制するとともに少なくともひとつの誘導加熱コイルを
    動作可能とする構成の加熱調理器。
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