JP3722031B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一本体内に発熱素子による加熱源と誘導加熱コイルを備えた加熱調理器の天板温度を検知して表示する表示回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高周波磁界により負荷鍋底に渦電流を誘起して加熱する誘導加熱コイルと、ハロゲンやシーズヒータなどの発熱源を同一本体内に収納した複合型の加熱調理器が開発されている。
【0003】
以下に従来の加熱調理器について説明する。図5は、二つの誘導加熱コイルと、ひとつの電熱線ヒータを有する従来の加熱調理器の構成を示す回路図で、商用電源1に周波数変換装置3が電源スイッチ2を介して、接続されている。周波数変換装置3には、加熱コイル4が接続されている。トランス5の一次側は周波数変換装置3の入力端子に並列に接続され、二次側は直流電源回路6に接続されており、直流電源回路6の直流出力電圧は、周波数変換装置3の制御回路17と温度検知回路15bに供給される。
【0004】
同様に、周波数変換装置7には、加熱コイル8が接続されている。トランス9の一次側は周波数変換装置7の入力端子に並列に接続され、二次側は直流電源回路10に接続されており、直流電源回路10の直流出力電圧は、周波数変換装置7の制御回路21と温度検知回路19bとリレー制御回路13に供給される。また、電熱線ヒータ11とリレー12の接点の直列回路が、周波数変換装置7の入力端子に並列に接続され、リレー制御回路13はリレー12の駆動コイルを駆動する。
【0005】
サーミスタ14aとサーミスタ15aは加熱コイル4の上部に位置するセラミック製の天板の裏面に当接して取り付けられ、温度検知回路14bと温度検知回路15bにそれぞれ接続されている。温度検知回路14bの出力信号は高温表示ランプ16bが接続された高温表示回路16aに出力される。
【0006】
同様にサーミスタ18aとサーミスタ19aは加熱コイル8の上部に位置するセラミック製の天板の裏面に当接して取り付けられ、温度検知回路18bと温度検知回路19bにそれぞれ接続されている。温度検知回路18bの出力信号は高温表示ランプ20bが接続された高温表示回路20aに出力される。
【0007】
また、サーモスタット22aは電熱線ヒータ11の上部近傍に設けられ、温度検知回路22bに接続される。温度検知回路22bの出力信号は高温表示ランプ23bが接続された高温表示回路23aに出力される。トランス24の一次側は商用電源1に電源スイッチ2を介さずに接続され、二次側は直流電源回路25に接続され、直流電源回路25は、温度検知回路14b,18b,22bと高温表示回路16a,20a,23aに直流電源を供給する。
【0008】
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作を説明する。電源スイッチ2をオンし、周波数変換装置3を動作させると加熱コイル4に高周波電流が供給され、加熱コイル4の上部近傍の天板上に置かれた負荷鍋底に、渦電流が誘起されて、負荷鍋が加熱され、天板にその熱が伝導して天板の温度が上昇する。サーミスタ14aは天板に当接されて配置されており、天板の温度が約70℃に到達すると、高温表示回路16aに信号を出力し、高温表示ランプ16bが点灯する。
【0009】
サーミスタ15aもサーミスタ14aと同様、天板に当接され負荷の温度を天板の温度を介して検知し、制御回路17に温度情報を出力する。制御回路17はこの温度情報に基づき、周波数変換装置3の出力を制御して加熱コイル4で加熱される負荷の温度が異常に上昇したりするのを防止したり、負荷の温度を一定に制御する。サーミスタ18aもサーミスタ15aと同様に加熱コイル8で加熱される負荷の異常な温度上昇を防止したり、負荷の自動温度調節に使用される。
【0010】
電源スイッチ2をオフすると、周波数変換装置3への電源の供給が遮断されるので、加熱コイル4による負荷鍋の加熱動作は停止される。しかし、温度検知回路14bと高温表示回路16aの直流電源は、直流電源回路25から電源スイッチ2のオフに関係なく供給されるので、電源スイッチ2がオフされてからも、高温表示ランプ16bを継続して点灯し、天板の温度が約70℃以下になると消灯する。
【0011】
同様に、高温表示ランプ20bと高温表示ランプ23bに関しても、電源スイッチ2のオン、オフにかかわらず、加熱コイル8上部の天板温度と、電熱線ヒータ22上部の天板温度が、それぞれ、約70℃を越えれば点灯し、それ以下であれば消灯する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の加熱調理器において、3個のヒーターに個別に3個の高温表示ランプがそれぞれ設けられているので、高温表示ランプが多くなりスペースを多く必要とするとともに、コストが多くかかるという課題、あるいはサーミスタ15aやサーミスタ15bが天板に正常に接触していなかったり、温度検知回路19bが故障していても使用者がそれを認識するのが難しく、負荷の異常な温度上昇を引き起こす恐れがあるという課題があった。
【0013】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、誘導加熱ヒーターと電熱線ヒーターを同一本体に有する加熱調理器において、高温表示ランプの個数を減じて設置スペースを小さくし、高温表示機能を実現するためのコストを抑制するとともに、負荷の異常な温度上昇を抑制するために設けられた温度検知素子や温度検知回路の異常を使用者が認識しやすくすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の第1の手段は、負荷鍋を載置する天板と、前記天板の下方に位置し、熱の輻射により前記天板上部の負荷鍋を加熱する発熱素子と、前記天板の下方に位置し、誘導加熱により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、天板が高温であることを表示する単独の高温表示素子を備え、前記高温表示手段は前記誘導加熱コイル近傍に比べ前記発熱体近傍の前記天板が極めて高い温度となり手を触れれば瞬時に火傷をする可能性が高いことを使用者により強く認識させるべく前記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは負荷鍋の温度にかかわらず、前記発熱素子の近傍あるいは、前記発熱素子の上方の前記天板の温度に応じてのみ前記天板温度が高温であることを表示する構成とするものである。
【0015】
また、第2の手段は、負荷鍋を載置する天板と、前記天板の下方に位置し、熱の輻射により前記天板上部の負荷鍋を加熱する発熱素子と、前記天板の下方に位置し、誘導加熱により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは前記負荷の温度を検知し前記負荷の温度制御機能に使用される温度検知素子と、前記天板が高温であることを表示する単独の高温表示手段と、前記発熱素子と、前記誘導加熱コイルへの通電を遮断する電源スイッチを備え、前記電源スイッチオン時においては、前記高温表示手段は前記発熱素子の近傍あるいは上方の前記天板の温度、あるいは前記温度検知素子により検知される前記誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少なくともひとつが所定の温度に到達すると表示し、前記電源スイッチオフ時においては、前記高温表示手段は前記誘導加熱コイル近傍に比べ前記発熱体近傍の前記天板が極めて高い温度となり手を触れれば瞬時に火傷をする可能性が高いことを使用者により強く認識させるべく前記誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度にかかわらず、前記発熱素子の近傍あるいは前記発熱素子の上方の前記天板の温度に応じてのみ前記天板温度が高温であることを表示する構成とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、加熱効率が高く加熱スピードも速い誘導加熱を可能とする誘導加熱コイルと、発熱素子を加熱源として同時に有するので、調理可能なメニューを増加させることができ、また、天板が高温であることを表示する高温表示素子を備えているので、使用者は単独の高温表示手段の表示により天板の温度が高く、火傷の危険性のあることを認識することができる。
【0017】
また、高温表示手段は誘導加熱コイル近傍に比べ発熱体近傍の天板が極めて高い温度となり手を触れれば瞬時に火傷をする可能性が高いことを使用者により強く認識させるべく誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度にかかわらず、発熱素子の近傍あるいは、発熱素子の上方の天板の温度に応じてのみ前記天板温度が高温であることを表示する構成であるので、誘導加熱コイル上部の天板の温度を表示するための高温表示回路を省略して、回路構成を簡略化することができる。
【0018】
また、誘導加熱コイルによる加熱調理においては、天板温度は高くなるものの、負荷鍋の温度が天板に伝導して天板が熱くなるものであって、発熱素子による加熱調理時発熱素子近傍の天板温度が極めて高い温度となるのに比べれば、天板の温度が非常に低く、加熱動作停止後天板温度低下速度も速いので、調理直後負荷鍋を除去して手で触れても、瞬時に重度の火傷を負う可能性は極めて少なく、火災を引き起こす恐れも少ない。したがって、上記のように誘導加熱コイル近傍の温度を表示する機能を省略しても、安全性が大きく損なわれることはない。
【0019】
逆に、高温表示手段を、手で触れれば瞬時にひどい火傷を負う可能性のある、発熱体付近の温度に応じてのみ機能させることにより、発熱体の危険度をより強く的確に使用者に認識させることができるものである。
【0020】
また、複数の加熱源を有するにもかかわらず、単独の高温表示手段を有する構成であるので、上述のように温度検知回路および高温表示回路が簡素な回路となり安価となるが、さらに高温表示手段の設置スペースが少なくて済むあるいは、同一スペース内で、高温表示手段自身の表示面積を拡大して警告効果を高めることができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成と同様、負荷鍋を載置する天板と、天板の下方に位置し、熱の輻射により天板上部の負荷鍋を加熱する発熱素子と、天板の下方に位置し、誘導加熱により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは前記負荷の温度を検知し前記負荷の温度制御機能に使用される温度検知素子と、前記天板が高温であることを表示する単独高温表示手段を備えるとともに、さらに発熱素子と、誘導加熱コイルへの通電を遮断する電源スイッチを備え、電源スイッチオン時においては、高温表示手段は、発熱素子の近傍あるいは上方の前記天板の温度上方の温度、あるいは前記温度検知素子により検知される前記誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少なくともひとつが所定の温度に到達すると表示するので、天板あるいは負荷の温度が高温となっていることを使用者が単独の高温表示手段により認識することができるとともに、天板あるいは負荷の温度を検知する温度検知素子が負荷の温度制御機能にも使用されている場合には高温表示手段が表示することによって、負荷温度を検知する検知回路が正常に動作することを確認することができる。
【0022】
また、電源スイッチオフ時においては、高温表示手段は前記誘導加熱コイル近傍に比べ前記発熱体近傍の前記天板が極めて高い温度となり手を触れれば瞬時に火傷をする可能性が高いことを使用者により強く認識させるべく誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度にかかわらず、発熱素子の近傍あるいは、発熱素子の上方の天板の温度に応じてのみ前記天板温度が高温であることを表示するようにしているため、使用者は、電源スイッチオフ後、高温表示手段が所定の表示をしているときは、誘導加熱コイル近傍の天板ではなく、発熱体近傍の天板が熱いということを明確に認識することができる。調理終了後天板温度が極めて高く温度の低下に時間を多く必要とする発熱素子近傍が、極めて高温であることを電源スイッチオフ後も継続して表示させ、調理直後、発熱体上部の天板に誤って触れてひどい火傷をするのを防止することができる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1の回路図に示すように、商用電源27に電源スイッチ28を介して、周波数変換装置29,周波数変換装置33,電熱ヒータ37とリレー38の直列回路が並列に接続されている。周波数変換装置29には加熱コイル30が、周波数変換装置33には加熱コイル34が接続されている。
【0025】
温度センサーであるサーミスタ40,サーミスタ42は、それぞれ加熱コイル30,加熱コイル34の上部に位置し、負荷を載置するためのセラミック製の天板裏面に当接して取り付けられている。サーミスタ44は電熱ヒータ37の上部近傍に設けられている。サーミスタ40は温度検知回路41に、サーミスタ42は温度検知回路43に、サーミスタ44は温度検知回路45にそれぞれ接続されている。
【0026】
温度検知回路41の出力信号は周波数変換装置29の制御回路49が入力し、温度検知回路43の出力信号は周波数変換装置33の制御回路50が入力している。温度検知回路45の出力信号は、リレー38のオンオフを制御するリレー制御回路39と高温表示回路46に出力され、高温表示回路46は高温表示LED47のオンオフを制御する。
【0027】
加熱モニター回路48は、フォトカプラ51を介して制御回路49の加熱動作の有無に対応する信号と、制御回路50の加熱動作の有無に対応した信号と、リレー駆動回路39の加熱動作の有無に対応した信号を入力することによって、加熱コイル30と加熱コイル34と電熱ヒーター37の少なくともひとつが加熱動作中であれば”加熱有り”の信号を高温表示回路46に出力する。
【0028】
制御回路50には周波数変換装置33の印加電圧を監視して電源スイッチ28のオンオフを検知する機能があり、電源スイッチ28のオンオフを判別してその判別結果をリレー駆動回路39と高温表示回路46に出力する。
【0029】
電源トランス31は、電源スイッチ28を介して商用電源27に接続され、電源トランス31の出力電圧を整流・平滑し直流電圧に変換する電源回路32が、周波数変換装置29の制御回路49と温度検知回路41の直流電源電圧を供給する。電源トランス35は、電源スイッチ28を介さずに商用電源27に接続され、電源回路36が周波数変換装置33の制御回路50,温度検知回路43,温度検知回路45,高温表示回路46,リレー駆動回路39の直流電源電圧を供給する。
【0030】
また、周波数変換装置33の制御回路50と温度検知回路43と温度検知回路45と高温表示回路46とリレー駆動回路39の一部あるいは全部が1個のマイクロコンピュータで構成されている。
【0031】
図2は、図1の回路が内蔵された加熱調理器の平面図で、加熱コイル30と加熱コイル34と電熱ヒータ37が、セラミック製の天板52の下部に破線で示すように配置され、高温表示LED47も、同様に天板49の下部に設けられている。
【0032】
以上のように構成された加熱調理器について、その動作を説明する。電源スイッチ28をオンして、周波数変換装置29を動作させると、加熱コイル30に高周波電流が供給されて、加熱コイル30から高周波磁界が発生し、図2の加熱コイル30上部の天板52上に載置されたホーロー鍋等の負荷鍋底に渦電流を誘起して加熱する。同様に周波数変換装置33を動作させて、加熱コイル34により、負荷鍋を加熱することができる。
【0033】
リレー駆動回路39は、制御回路50から電源スイッチ28がオンされたという信号を入力し、かつ操作部等からの加熱命令を入力すると、リレー38をオンオフして、電熱ヒーター37の出力電力を調節する。
【0034】
加熱コイル30により加熱された負荷鍋の温度が上昇すると、加熱コイル30近傍の天板裏面に当接して、取り付けられているサーミスタ40の温度を温度検知回路41が検知し、周波数変換装置29の制御回路49に信号を出力して負荷鍋の温度の制御を行なう。サーミスタ42と温度検知回路43と周波数変換装置33の制御回路50も同様に加熱コイル34により加熱される負荷鍋の温度制御を行なう。
【0035】
電熱ヒーター37が発熱すると、この上部近傍に設けられたサーミスタ44と温度検知回路45がその温度を検知して、その検知温度が約300℃以上に上昇しないように、リレー駆動回路39に信号を送付して、リレー38をオンオフして、電熱ヒーター37の通電を制御する。温度検知回路45は、また、サーミスタ44の検知温度が約70℃を越えると高温表示回路46に信号を出力し、高温表示LED47を点灯する。
【0036】
電源トランス31の一次側は、電源スイッチ28を介して商用電源27に接続されているので、電源スイッチ28をオフすると周波数変換装置29と温度検知回路41の電源供給も遮断される。
【0037】
一方、電源トランス35は電源スイッチ28を介さずに商用電源27に接続されているので、電源スイッチ28のオンオフにかかわらず、周波数変換装置33の制御回路50と温度検知回路43と温度検知回路45と高温表示回路46とリレー駆動回路39の一部あるいは全部が含まれるマイクロコンピュータが動作可能な状態を維持する。したがって、電源スイッチ28がオフした場合、あるいは、すべての加熱源の加熱動作が停止すると、制御回路50または加熱モニター回路48から高温表示回路46にこれに対応した信号が出力され、このときサーミスタ44の検知温度が約70℃を越えているときは、高温表示LED47の表示を点灯から点滅へと変化させる。
【0038】
以上のように、本実施例によれば加熱効率が高く加熱スピードも速い誘導加熱を可能とする加熱コイル30,34と素子自身が発熱する電熱ヒータ37を加熱源として同時に有するので、調理可能なメニューを増加させることができる。また、天板52の発熱ヒータ37の近傍部が高温であることを表示する高温表示LED47を備えているので、使用者はその表示により天板52の温度が高く、火傷の危険性のあることを認識することができる。
【0039】
また、高温表示LED47は加熱コイル30,34の上方の天板52あるいは負荷鍋の温度にかかわらず、電熱ヒータ37の近傍あるいは、電熱ヒータ37の上方の天板52の温度に応じて表示する構成であるので、加熱コイル30,34の上部の天板52の温度を表示するための高温表示LEDおよびその駆動回路を省略することができ、回路構成を簡略化することができる。
【0040】
また、加熱コイル30,34による加熱調理においては、天板52の温度は高くなるものの、加熱原理から負荷鍋の温度が天板52に伝導して天板52が熱くなるものであって、電熱ヒータ37による加熱調理時、電熱ヒータ37近傍の天板52の温度が極めて高い温度となるのに比べれば、天板52の温度が非常に低く、加熱動作停止後における天板52の温度低下速度も速いので、調理直後負荷鍋を除去して手で触れても、瞬時に重度の火傷を負う可能性は極めて少なく、火災を引き起こす恐れも少ない。したがって、上記のように加熱コイル30,34近傍の温度を表示する機能を省略しても、安全性が大きく損なわれることはない。
【0041】
逆に、高温表示LED47を、手で触れれば瞬時にひどい火傷を負う可能性のある、電熱ヒータ37付近の温度に応じてのみ機能させることにより、電熱ヒータ37の危険度をより強く的確に使用者に認識させることができるものである。
【0042】
また、3個の加熱源を有するにもかかわらず、単一の高温表示LED47を有する構成であるので、温度検知回路45と高温表示回路46と高温表示素子47が簡素な回路となり安価となるとともに、高温表示LED47の設置スペースが少なくて済むあるいは、同一スペース内で、高温表示LED47自身の表示面積を拡大して警告効果を高めることができる。
【0043】
また、電熱ヒータ37と、加熱コイル30,34および周波数変換装置29,33への通電を遮断する電源スイッチ28を備え、制御回路50と温度検知回路45と高温表示回路46の電源とリレー駆動回路39の電源が、電源回路36から電源スイッチ28のオンオフに関係なく供給される構成であるので、電源スイッチ28のオフ時、あるいはすべての加熱源の加熱動作が停止した時、サーミスタ44の検知温度が高い場合には、高温表示LED47を点滅して使用者に警告し、電源スイッチ28オフ後の火傷を防止し、安全性を確保するとともに、周波数変換装置33の制御回路50,加熱モニター回路48,温度検知回路43,リレー駆動回路39,温度検知回路45,高温表示回路46を一個のマイクロコンピュータで構成して、回路を小型化あるいは簡素化することができる。
【0044】
また、周波数変換装置29の制御回路49は、周波数変換装置33の制御回路50と異なり、電源スイッチ28のオフにより電源供給が遮断される構成であるので電源スイッチ28のオフ時の待機電力を節約することができるものである。
【0045】
なお、上記第1の実施例では、加熱コイルが2個と電熱ヒーターが1個が組合わされた加熱調理器の一例を示したが、これに限定されるものではなく、誘導加熱コイルと発熱体がそれぞれひとつ以上含まれていれば同様の構成で同様の効果を得ることができる。
【0046】
また、電熱ヒーターは、ハロゲンヒーターなどの発熱素子でも同様の効果が得られるのはあきらかである。
【0047】
また、高温表示LED101は表示面積を増加させるために複数個のLEDを接続して同時に点灯させても同様の効果が得られる。
【0048】
また、制御回路50に電源スイッチ28のオンオフ検知機能を持たせたがこれに限らず、別回路で電源オフ検知回路を設けてもよい。
【0049】
また、制御回路50の電源スイッチ28のオンオフ判別結果を示す出力信号を加熱モニター回路48に入力してもよい。
【0050】
(実施例2)
以下、本発明の第2の実施例について図3により説明する。電源スイッチ28を介して周波数変換装置53,電源トランス55,周波数変換装置57,電熱ヒーター61とリレー62の直列回路が商用電源27に接続されている。電源トランス64は電源スイッチ28を介さずに商用電源27に接続されている。電源トランス55に接続された電源回路56から制御電源電圧が周波数変換装置53の制御回路76と温度検知回路67に供給され、温度検知回路67には加熱コイル54の近傍の天板裏面に設けられたサーミスタ66が接続されている。電源トランス59に接続された電源回路60からは制御電源電圧が周波数変換装置57の制御回路77と温度検知回路70に供給され、温度検知回路70には加熱コイル58の近傍の天板裏面に設けられたサーミスタ69が接続されている。電源トランス64に接続された電源回路63から制御電源電圧がリレー駆動回路63と温度検知回路73と高温表示回路74に供給され、温度検知回路73には電熱ヒータ61の近傍に設けられたサーミスタ72が接続されている。
【0051】
温度検知回路67と温度検知回路70からフォトカプラ68とフォトカプラ71を介して高温表示回路74に信号が出力される。温度検知回路73からも高温表示回路74に信号が出力される。温度検知回路67からはまた制御回路76に信号が出力され、温度検知回路70からは制御回路77に信号が出力される。オンオフ検知回路78は、電源スイッチ28のオンオフに応じた信号を高温表示回路74に出力する。
【0052】
上記の構成において、電源スイッチ28をオンし、加熱コイル54か加熱コイル58か電熱ヒータ61を動作させ,サーミスタ66あるいはサーミスタ69の検知温度が約65℃を越えると、温度検知回路67あるいは温度検知回路70はフォトカプラ68あるいはフォトカプラ71を介して高温表示回路74に信号を出力し、サーミスタ72の検知温度が約65℃を越えると温度検知回路73は高温表示回路74に信号を出力する。高温表示回路74は、フォトカプラ68,71あるいは温度検知回路73からの出力信号を監視することにより、サーミスタ66,69,72いずれかの検知温度が約65℃を越えると、高温表示LED75を点灯する。
【0053】
また、温度検知回路67と温度検知回路70と温度検知回路73は負荷の温度あるいは天板温度がさらに高温になり、サーミスタ66,69,72の検知温度が所定の温度に到達すると制御回路76,制御回路77,リレー駆動回路63に制御信号を出力してそれぞれの加熱出力を抑制して、負荷のあるいは天板の温度を自動制御する。
【0054】
サーミスタ66あるいはサーミスタ69が65℃を越えており、サーミスタ72が65℃に到達していない場合、電源スイッチ28をオフすると、電源トランス55,59の一次側入力が商用電源27から切り離され、温度検知回路67,70の制御電源が供給されなくなるのでフォトカプラ68,71の出力がオフする。高温表示回路74は、フォトカプラ68,71からの出力信号がなくなるので高温表示LED75の表示を点灯から消灯に変更する。
【0055】
一方電源トランス64の一次巻線は電源スイッチ28のオンオフに関係なく商用電源27に接続されているので、電源スイッチ28をオフしても電源回路65から温度検知回路73に制御電源電圧が継続して供給される。したがってサーミスタ66あるいはサーミスタ69が約65℃を越えているいないにかかわらず、サーミスタ72が約65℃に到達している場合には、電源スイッチ28をオフすると、高温表示回路73からの出力信号と、オンオフ検知回路78の出力信号により、高温表示LED75は点灯から点滅にかわる。
【0056】
以上のように、本実施例によれば、電源スイッチ28のオン時においては、電源回路65により電熱ヒータ61の近傍の温度を検知する温度検知回路73とリレー駆動回路63に、電源回路56,60により加熱コイル66,69の上方の天板あるいは負荷鍋の温度を検知する温度検知回路67,70と制御回路76,77に、それぞれ制御電源を供給する構成とし、天板の温度を検知するサーミスタ66,69が、その検知出力により加熱コイル54,58の出力を制御するので、加熱コイル54,58により負荷鍋の自動温度調節や温度過昇防止を行なうことができる。
【0057】
また、サーミスタ66,69の検知出力により、天板あるいは負荷が所定の温度に到達すると高温表示LED75を点灯させるので、サーミスタ66,69および温度検知回路67,70が正常に機能していることを、使用者は高温表示LED75が点灯するかどうかで確認することができる。すなわち上記の場合、サーミスタ66,69の温度が約65℃に到達すると、高温表示LED75が点灯するように設定してあり、湯沸し時、湯が沸騰した時、サーミスタ66,69は約100℃になるので、その際に高温表示LED75が点灯しなければ、サーミスタ66,69あるいは温度検知回路67,70あるいは高温表示LED75が異常であると推定することができる。また、湯沸し時には約100℃以上にはサーミスタ66,69の温度は上昇しないので温度設定が大きく高温側にずれていないことも確認できる。したがって、サーミスタ66,69あるいは温度検知回路67,70の動作の故障に気付かず、負荷鍋の温度が異常に上昇して、例えばてんぷら火災などが起こるのを防止することができる。
【0058】
また、高温表示LED75は電熱ヒータ61の近傍あるいは上方の天板の温度、あるいは加熱コイル54,58の上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少なくともひとつが所定の温度以上となったとき所定の表示を行なう構成であるので、単一の表示素子で複数の加熱源において負荷の温度が高温であること、あるいは加熱コイル54,58で加熱される負荷鍋の温度調節機能が正常であることを表示することができる。
【0059】
また、電源スイッチ28のオフ時において電源の供給を遮断する電源回路56,60により、温度検知回路67,70に対して制御電源を供給し、電源スイッチのオンオフにかかわらず電源を供給する電源回路65により温度検知回路73と高温表示回路74に制御電源を供給する構成であるので、電源スイッチ28をオフすると、高温表示LED75は加熱コイル54,58の上方の天板あるいは負荷鍋の温度に関係なく、電熱ヒータ61の近傍あるいは、電熱ヒータ61の上方の天板の温度に応じて点滅表示する。
【0060】
したがって、使用者は、電源スイッチ28のオフ後、高温表示LED75が点滅表示をしているときは、加熱コイル54,58の近傍の天板ではなく、電熱ヒータ61近傍の天板が熱いということを明確に認識することができる。すなわち、調理終了後天板温度が極めて高く温度の低下に時間を多く必要とする電熱ヒータ61近傍が、極めて高温であることを電源スイッチ28のオフ後も継続して表示させ、調理直後、電熱ヒータ61上部の天板に誤って触れて火傷をするのを防止することができる。
【0061】
また、電熱ヒータ61の上方の天板あるいはその近傍の温度を検知する温度検知回路73および高温表示回路74と、電熱ヒータ61の出力を制御するリレー駆動回路63には、ともに電源スイッチのオンオフにかかわらず電源を供給する電源回路65から電源を供給する構成としているので、それらを同一マイクロコンピュータなどの集積回路で構成することができ、回路を簡素化あるいは小型化することができる。
【0062】
また、加熱コイル54,58の出力を制御する制御回路76,77に対しては、電源スイッチ28のオフにより電源の供給を遮断する電源回路56,60により制御電源を供給する構成としているので、加熱コイル54,58の出力を制御する制御回路76,77と加熱コイル54,58の上方の天板あるいは負荷鍋の温度を検知する温度検知回路67,70やその他の付随する回路をそれぞれ他のマイクロコンピュータなどの集積回路で構成し、回路を簡素化あるいは小型化するとともに、電源スイッチ28のオフ後の待機電力を節約することができる。
【0063】
(参考例1)
以下、本発明の第1の参考例について図4により説明する。電源スイッチ80,周波数変換装置81,加熱コイル82,電源トランス83,電源回路84,周波数変換装置85,加熱コイル86,電源回路88,電熱ヒータ89,リレー90,リレー駆動回路91,サーミスタ92,温度検知回路93,フォトカプラ94,サーミスタ95は、それぞれ図3に示す第2の実施例の対応する(ただし付された番号は異なる)部品あるいは回路ブロックと同様の機能を有するもので説明を省略する。
【0064】
図4において図3に示す第2の実施例と異なる点は以下の通りである。使用者が操作により命令を入力する入力回路104,105を分離して示している。入力回路104の出力信号を受けてLED106を駆動し、加熱コイル82が運転中であることを示す表示回路102,入力回路105の出力信号を受けてLED107,LED108をそれぞれ駆動し、加熱コイル86,電熱ヒータ89がそれぞれ運転中であることを示す表示回路103が記載されている。高温表示回路100は高温表示LED101の断線検知機能を有し、高温表示LED101の断線検知時に信号をリレー駆動回路91に信号を出力する。
【0065】
図3の電源トランス59に対応する部品が省略され、リレー駆動回路91,温度検知回路99,高温表示回路100,表示回路103,入力回路105と、周波数変換装置85の制御回路110,温度検知回路96には電源回路88から制御電源が供給され、制御回路110とリレー駆動回路91と高温表示回路100は同一マイクロコンピュータにより構成される。入力回路105と表示回路103は別のひとつのマイクロコンピュータにより構成され前記両コンピュータはシリアル通信により情報をやり取りする構成となっている。
【0066】
サーモスタット90は電熱ヒータ89の温度を検知して電熱ヒータ89の過熱を防止し、サーモスタット98のオンオフを検知する高温表示回路100により電熱ヒータ近傍の温度を検知して高温表示LED101を点灯あるいは点滅して高温であることを表示する。
【0067】
高温表示回路100はフォトカプラ94と温度検知回路96と温度検知回路99の出力信号を入力し、サーミスタ92の温度が約65℃の検知温度以上になるか、サーミスタ95の温度が約65℃の検知温度以上になるか、サーモスタット98の温度が約65℃の検知温度以上になると高温表示LED101を点灯する(以下”通常の点灯モード”と呼ぶ)。
【0068】
この”通常の点灯モード”が、入力回路105の特定の複数の入力キーを同時にオンしたままで、電源スイッチ80をオフからオンにすることにより、マイクロコンピュータがこれを読み取り、サーミスタ92の温度が約45℃の検知温度以上で、かつサーミスタ95の温度が約45℃の検知温度以上で、かつサーモスタット98が約65℃の検知温度以上となったときに点灯するモードに変更される(以下”検査モード”と呼ぶ)。
【0069】
この”検査モード”においては、LED106はサーミスタ92が前記の検知温度に到達すると点灯する温度表示素子に変更され、LED107はサーミスタ95が前記の検知温度に到達すると点灯する温度到達表示素子に変更され、LED108はサーモスタット98前記の検知温度に到達すると点灯する温度到達表示素子に変更される。
【0070】
上記の構成により、”通常の点灯モード”においては、加熱コイル82,加熱コイル86,電熱ヒータ89のいずれかひとつの近傍の天板温度が高温になると、高温表示LED101が点灯し、使用者に高温であることを報知することができる。
【0071】
また、高温表示LED101が断線しているのを高温表示回路100が検知するとリレー駆動回路99に信号を送りリレー90の駆動を禁止し、高温表示LED101が断線して表示できない状態で発熱ヒータ89が高温になるのを防止し使用者が誤って火傷をするのを防止することができる。
【0072】
また、高温表示LED101の断線を高温表示回路100が検知すると、リレー駆動回路91に信号を出力するので、リレー駆動回路91は電熱ヒータ89の駆動を禁止あるいは出力を制限する。この時、加熱コイル82と加熱コイル86の加熱動作は禁止あるいは制限しないので高温表示LED101の故障時に加熱調理が全く不可能になるのを回避することができる。誘導加熱コイルによる調理においては、鍋に電流を誘起して鍋自身を発熱させるという原理上の違いから、調理直後の加熱コイル82,加熱コイル86上部あるいはその近傍の天板温度は、電熱ヒータ使用時のヒータ上部あるいはその近傍の温度に比較して低く、触れても瞬時にひどい火傷をする可能性が比較的低く最低限の安全は確保できる。
【0073】
また、特定の操作により、サーミスタ92とサーミスタ95とサーモスタット98がすべてそれぞれ設定された検知温度以上になると高温表示LED101が点灯するという”検査モード”に変更されるので、サーミスタ92とサーミスタ95とサーモスタット98付近の温度を同時に加熱して上昇させ、高温表示LED101の点灯の有無を監視することにより温度センサーあるいは検知回路がすべて正常に動作していることを検知することができる。また、”検査モード”においてはサーミスタ92とサーミスタ95の検知温度を低下させているので、加熱開始から高温表示LED101が点灯するのを待つ時間を短縮することができる。
【0074】
以上のように、本実施例によれば高温表示LED101は発熱ヒータ89の近傍あるいは上方の天板の温度、あるいは加熱コイル82、あるいは加熱コイル86の上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少なくともひとつが約65℃以上となったとき、点灯する構成であるので、単一の表示素子で複数の加熱源を有する加熱調理器において負荷の温度が高温であることを表示することができる。したがって、高温表示素子の個数を最小限として安価な加熱調理器を提供することができるとともに、高温表示素子の設置スペースが少なくできる。あるいは、同一スペース内で、高温表示素子自身の表示面積を拡大して火傷防止のための警告効果を高めた安全な加熱調理器を提供することができる。
【0075】
また、サーミスタ92,95の温度検知結果に基づき、加熱コイル82,95で加熱される負荷の加熱出力を制御すると同時に高温表示LED101の表示を行なうので、使用者は加熱調理をする都度、高温LED101が点灯するかどうかで、負荷の温度調節機能が正常であることを確認することができる。
【0076】
電源スイッチ80のオンオフにかかわらず電源を供給する電源回路88により、温度検知回路96,制御回路110,温度検知回路99,リレー駆動回路91,高温表示回路100に制御電源を供給し、電源スイッチ80のオフにより電源の供給を遮断する電源回路84により、温度検知回路93,制御回路109に対して制御電源を供給する構成であるので、電源スイッチ80のオン時には、すべての加熱源近傍の天板あるいは負荷の温度を検知してその検知出力で加熱源の出力制御をしたり、高温表示LED101を点灯したりすることができる。また、電源スイッチ80のオフ時には、温度検知回路93,制御回路109の電源供給を遮断して待機電力を減ずることができる。
【0077】
なお、この場合には加熱コイル82の上方の天板あるいは負荷鍋の温度を検知できなくなるが、瞬時にひどい火傷をしたり、火災になる温度まで上昇する機会は少なく加熱停止後の温度低下速度も速い。また、天板下部の加熱コイル82の温度は、発熱体ほど上昇せず余熱も少ないので、電源スイッチオフ後に誘導加熱コイルの温度を監視して冷却ファンなどを回転する必要もない。一方、電源スイッチ80のオフ時に、温度検知回路96に制御電源が供給され、加熱コイル86の上方の天板あるいは負荷鍋の温度を検知することは可能であるが上記の理由で高温表示LED101を点灯あるいは点滅させる様に構成されていない。
【0078】
また、電源スイッチ80のオフ時には電源回路88により、温度検知回路99に制御電源を供給する構成であるので、電源スイッチ80オフ後においても、継続して発熱体89の上方の天板あるいはその近傍の温度を監視でき、その検知結果に応じて高温表示LED101により表示することができる。したがって、電源スイッチオフ80直後、触れれば瞬時に火傷をする恐れのある発熱ヒータ89に誤って触れるのを防止したり、継続して冷却ファンを回し、発熱体による余熱で内部部品の温度が上昇したりすることを防止することができる。
【0079】
また、電源スイッチ80のオンオフにかかわらず電源を供給する電源回路88が高温表示回路100と発熱ヒータ89の出力を制御するリレー駆動回路91と加熱コイル86の出力を制御する制御回路110に制御電源を供給する構成であるので、これらの回路を同一マイクロコンピュータなどの集積回路で構成することができる。また、電源スイッチ80のオフにより電源供給を遮断する電源回路84が制御回路109と温度検知回路93に制御電源を供給する構成であるので、これらを別の1個のマイクロコンピュータなどの集積回路で構成することができるので回路を簡素化あるいは小型化することができる。
【0080】
また、高温表示回路100は、高温表示LED101の断線を検知する断線検知機能を有しており、高温表示LED101の断線を検知した時、電熱ヒータ89の出力を抑制するので、高温表示LED101の断線時、極めて温度の高い電熱ヒータ89の上部の天板温度に誤って触れて火傷を負うのを防止することができる。
【0081】
一方、高温表示LED101の断線時、その近傍の温度が比較的低く調理終了後の温度低下の速い加熱コイル82,加熱コイル86に関しては出力を抑制しないので、高温表示LED101の故障を修理するまで調理ができなくなるという不都合を使用者に与えるのを避けることができるものである。
【0082】
また、温度検知回路93あるいは温度検知回路96あるいは温度検知回路99のいずれかひとつが所定以上の温度を検知したとき高温表示LED101が点灯する”通常点灯モード”を、入力回路104と入力回路105の入力キーの入力操作で、温度検知回路93と温度検知回路96と温度検知回路99のすべてが所定以上の温度を検知したとき高温表示LED101がともに所定以上の温度となったとき点灯する”検査モード”に切り替え可能としているので、機器に内臓された加熱源に対してそれぞれ設けられた高温検知回路がすべて正常に動作するかどうかの確認を高温表示LED101の表示の有無で容易に行なうことができるものである。
【0083】
また、上記”通常点灯モード”における温度検知回路93と温度検知回路96の検知温度(約65℃)より、”検査モード”における温度検知回路93と温度検知回路96の検知温度を低く設定した(約45℃)ので、加熱コイル82と加熱コイル86に対してそれぞれ設けられた高温検知回路93と高温検知回路96がすべて正常に動作するかどうかの確認を、より迅速に行なうことができるものである。
【0084】
また、上記”検査モード”において温度検知回路93と温度検知回路96と温度検知回路99のどれが所定の温度に到達した信号を出力したのかを、”通常点灯モード”で”加熱中”であることを示す表示素子であるLED106とLED106とLED107で表示するよう変更しているので、高温表示LED101が点灯しない場合に、不具合の起きている温度検知回路がどれであるかを容易に識別することができ、新たに表示素子を設ける必要がなく安価に実現することができるものである。
【0085】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、誘導加熱コイルと発熱素子をともに有することで、調理可能なメニューを増加させることができる。また、天板あるいは負荷鍋が高温であることを表示する高温表示手段を単独の表示手段で構成し、かつ誘導加熱コイル近傍に設けられた温度検知素子に関係なく、発熱素子の近傍あるいは上方の天板の温度に応じて表示するように、この高温表示手段に表示機能を持たせることにより、発熱素子による天板などの温度上昇の危険性をより強く使用者に報知することができる。また、高温表示手段の設置スペースが少なくて済むあるいは、同一スペース内で、高温表示手段自身の表示面積を拡大して警告効果を高めた安全な加熱調理器を提供することができるものである。
【0086】
また、請求項2記載の発明によれば、さらに、電源スイッチオン時においては、加熱源のいずれかが天板あるいは負荷の温度が高温となっていることを使用者が認識することができるとともに、天板あるいは負荷の温度を検知する温度検知素子が負荷の温度制御機能にも使用されている場合には高温表示手段が表示することによって、負荷温度を検知する検知回路が正常に動作することを確認することができる。
【0087】
また、電源スイッチオフ時においては、使用者は、電源スイッチオフ後、高温表示手段が所定の表示をしているときは、誘導加熱コイル近傍の天板ではなく、発熱体近傍の天板が熱いということを明確に認識することができる。したがって調理終了後天板温度が極めて高く温度の低下に時間を多く必要とする発熱素子近傍が、極めて高温であることを電源スイッチオフ後も継続して表示させ、調理直後、発熱体上部の天板に誤って触れて火傷をするのを防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の加熱調理器の回路ブロック図
【図2】 同、加熱調理器の平面図
【図3】 本発明の第2の実施例の加熱調理器の回路ブロック図
【図4】 本発明の第1の参考例の加熱調理器の回路ブロック図
【図5】 従来例の加熱調理器の回路ブロック図
【符号の説明】
28 電源スイッチ
30,34 加熱コイル(誘導加熱コイル)
32 電源回路(第2の電源供給手段)
36 電源回路(第1の電源供給手段)
37 電熱ヒータ(発熱素子)
40,42 サーミスタ(温度検知素子)
47 高温表示LED(高温表示手段)
52 天板
54,58 加熱コイル(誘導加熱コイル)
56,60 電源回路(第2の電源供給手段)
61 電熱ヒータ(発熱素子)
63 制御回路(出力制御回路)
65 電源回路(第1の電源供給手段)
66,69 サーミスタ(温度検知素子)
75 高温表示LED(高温表示手段)
76,77 制御回路(出力制御回路)
80 電源スイッチ
82,86 加熱コイル(誘導加熱コイル)
84 電源回路(第2の電源供給手段)
88 電源回路(第1の電源供給手段)
89 電熱ヒータ(発熱素子)
92,95 サーミスタ(温度検知素子)
93,96,99 温度検知回路
100 高温表示回路(断線検知回路)
101 高温表示LED(高温表示手段)
106,107,108 表示手段

Claims (2)

  1. 負荷鍋を載置する天板と、前記天板の下方に位置し、熱の輻射により前記天板上部の負荷鍋を加熱する発熱素子と、前記天板の下方に位置し、誘導加熱により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記天板が高温であることを表示する単独の高温表示手段を備え、前記高温表示手段は前記誘導加熱コイル近傍に比べ前記発熱体近傍の前記天板が極めて高い温度となり手を触れれば瞬時に火傷をする可能性が高いことを使用者により強く認識させるべく前記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは前記負荷鍋の温度にかかわらず、前記発熱素子の近傍あるいは、前記発熱素子の上方の前記天板の温度に応じてのみ前記天板温度が高温であることを表示する加熱調理器。
  2. 負荷鍋を載置する天板と、前記天板の下方に位置し、熱の輻射により前記天板上部の負荷鍋を加熱する発熱素子と、前記天板の下方に位置し、誘導加熱により負荷鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルの上方の前記天板あるいは前記負荷の温度を検知し前記負荷の温度制御機能に使用される温度検知素子と、前記天板が高温であることを表示する単独の高温表示手段と、前記発熱素子と、前記誘導加熱コイルへの通電を遮断する電源スイッチを備え、前記電源スイッチオン時においては、前記高温表示手段は前記発熱素子の近傍あるいは上方の前記天板の温度、あるいは前記温度検知素子により検知される前記誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度の少なくともひとつが所定の温度に到達すると表示し、前記電源スイッチオフ時においては、前記高温表示手段は前記誘導加熱コイル近傍に比べ前記発熱体近傍の前記天板が極めて高い温度となり手を触れれば瞬時に火傷をする可能性が高いことを使用者により強く認識させるべく前記誘導加熱コイルの上方の天板あるいは負荷鍋の温度にかかわらず、前記発熱素子の近傍あるいは前記発熱素子の上方の前記天板の温度に応じてのみ前記天板温度が高温であることを表示する加熱調理器。
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