WO2012029740A1 - ボール抽選装置 - Google Patents

Abstract

ボール抽選装置は、複数の抽選用ボールを個別に排出可能な排出部と、排出された抽選用ボールが入ることが可能な複数の孔を有する抽選フィールドと、各種の制御を行うホスト制御装置と、抽選用ボールを回収可能な回収機構とを備える。ビンゴゲームが行われるとき、ホスト制御装置は、排出部から排出された抽選用ボールが抽選フィールドへ投入される投入時点が所定の規則に従う「通常モード」と、上記投入時点が人為的操作に従う「ディーラーモード」とにボール抽選装置を設定可能である。

Description

ボール抽選装置

　本発明は、ボールを用いて抽選を行うボール抽選装置に関する。

　例えば特許文献１には、投入された抽選用ボールが転がるフィールドと、抽選用ボールが入ることが可能な複数のポケットが設けられたルーレット部とを有する抽選装置が開示されている。この抽選装置で抽選が実行されるときは、複数の抽選用ボールがフィールドへ投入され、投入された複数の抽選用ボールの各々が、複数のポケットのいずれに入るかにより抽選結果が決定される。

特開２００４－８９５１４号公報

　しかし、従来のボール抽選装置では、ボールは自動的にのみルーレット部に向けて放出される。

　本発明は、抽選用ボールの投入操作を人間が行うことが可能なボール抽選装置を提供する。

　本発明に係るボール抽選装置は、抽選に用いられる複数の抽選用ボールを個別に排出可能な排出部と、排出部から排出された抽選用ボールが入ることが可能な複数の孔を有する抽選フィールドと、排出部から排出された抽選用ボールが複数の孔のいずれに入るかにより抽選結果を決定する抽選結果決定部と、前記孔に入った各抽選用ボールを回収する回収機構と、排出部から排出された各抽選用ボールが抽選フィールドへ投入される投入時点（抽選用ボールが抽選フィールドを転がり始める時点）が所定の規則に依存する第１モードと、投入時点が人為的操作に依存する第２モードとにボール抽選装置を設定可能なモード設定部と、を備えることを特徴とする。

　本発明によれば、１回の抽選で用いる複数の抽選用ボールが抽選フィールドへ投入される時点（投入時点）が、第２モードのときは、例えば店員またはプレイヤーといった人間による操作（人為的操作）に依存する。すなわち、本発明によれば、人間による操作が介入する形で抽選を行うことが可能なボール抽選装置を提供できる。つまり、抽選における抽選用ボールの投入を人間が行うことが可能となる。
　回収機構で回収された複数の抽選用ボールを排出部へ搬送する搬送機構を設ければ、その複数の抽選用ボールを、複数回の抽選で繰り返し使用することが可能である。また、少なくとも１回の抽選で用いられる個数の抽選用ボールを貯留する第１貯留部を設けるようにしてもよい。一方、搬送部が、回収機構で回収された複数の抽選用ボールを貯留する機能を有していてもよい。

　ボール抽選装置の一態様は、排出部から排出された抽選用ボールを抽選フィールドへ案内可能なレール部と、レール部を通過する抽選用ボールが抽選フィールドへ導かれることを許可する第１状態と、当該抽選用ボールが抽選フィールドへ導かれないように阻止する第２状態とに設定可能な阻止部材と、排出部から抽選用ボールが排出される排出時点（排出部から抽選用ボールが放出される時点）を制御する排出制御部とをさらに備え、前記モード設定部は、前記第１モードにおいて前記阻止部材を前記第１状態に設定し、前記第２モードにおいて前記阻止部材を前記第２状態に設定してよい。この態様によれば、第２モードにおいて阻止部材が第２状態に設定されるので、排出部から排出されてレール部を通過する抽選用ボールが抽選フィールドへ導かれないように阻止され、当該抽選用ボールは、人為的に取り出し可能に一時的に貯留される。したがって、抽選フィールドへの進行が阻止されて一時的に貯留された抽選用ボールを、人間が取り出して抽選フィールドへ投げ入れることが可能となる。すなわち、第２モードのときの投入時点は、例えば店員またはプレイヤーといった人間が、進行が阻止された抽選用ボールを取り出して抽選フィールドへ投げ入れる投入操作に依存するので、人間による操作が介入する形で抽選を行うことができる。阻止部材により抽選フィールドへの進行が阻止された抽選用ボールが一時的に貯留される場所は任意に設定可能である。例えばレール部上に貯留されてもよい。また、例えば抽選フィールドの外部に設けられるとともに抽選用ボールを人為的に取り出し可能に貯留する第２貯留部に、ボールが貯留されてもよい。この態様では、阻止部材により抽選用ボールの進行経路が切り替わり、排出部から排出されてレール部を通過する抽選用ボールは、抽選フィールドへは導かれずに第２貯留部へ導かれ、そこで一時的に貯留される。

　ボール抽選装置は、排出部から抽選用ボールが排出されてから所定の判定期間が経過するまでに、複数の孔のいずれかに当該抽選用ボールが入らなかった場合は異常と判断する異常検出部をさらに備えてもよく、第２モードにおける判定期間の時間長は、第１モードにおける判定期間の時間長よりも大きい値に設定されてもよい。第１モードのときは、排出部から排出された抽選用ボールは、そのまま抽選フィールドへ導かれるのに対し、第２モードのときは、排出部から排出された抽選用ボールは、一旦その進行が阻止された後に、人間により取り出されて抽選フィールドへ投入されるので、抽選用ボールが、排出部から排出されてから複数の孔のいずれかに入るまでの時間長は、第１モードでのそれに比べて長い。このため、第１モードと第２モードとで判定期間の時間長が同じであると、第２モードのときに異常と判断され、ゲームを進行させることができなくなることが多い。上述の態様では、第２モードにおける判定期間の時間長は、第１モードにおける判定期間の時間長よりも長くなるように設定されるので、第２モードのときにエラーが発生することを抑制できる。これにより、正常にゲームを進行させることが可能となるという利点がある。

　また、上述の異常検出部は、第１モードのときは異常判定動作を実行し、第２モードのときは異常判定動作を実行しないくてもよい。この態様によれば、第２モードのときにエラーが発生することはないので、不要な異常の判断がされずに正常にゲームを進行させることが可能となるという利点がある。

　ボール抽選装置の他の態様は、人為的操作を受け付ける操作受付部をさらに備え、モード設定部は、排出部から抽選用ボールが排出される排出時点を制御する排出制御部を備え、前記第１モードにおいて、前記排出制御部は 、前記所定の規則に従って前記排出時点を制御し、前記第２モードにおいて、前記排出制御部は、前記操作受付部にて前記人為的操作を受け付けた時点に応じて前記排出時点を制御してもよい。この態様によれば、第２モードのときのボールの投入時点は、例えば店員またはプレイヤーといった人間による操作を操作受付部にて受け付けた時点に依存するので、抽選用ボールの投入時点を人間が調節することができる。

　モード設定部は、第１モードのときに所定の条件が充足されると、そのときに行われていた抽選結果決定部による抽選結果の決定が終了した直後に第２モードに切り替えてもよい。この態様によれば、第１モードから第２モードへの切り替えがシームレスに行われるという利点がある。

本発明の実施形態に係るゲーム装置の外観を示す図である。 ゲーム装置の制御系統の概略を示すブロック図である。 ゲーム装置のボール抽選装置の詳細な構成を示す斜視図である。 ボール抽選装置の第１レール部および第１状態にある阻止部材を示す斜視図である。 ボール抽選装置の第１レール部および第２状態にある阻止部材を示す斜視図である。 ボール抽選装置の抽選機構の詳細な構成を示す、抽選機構の斜め上方から見た斜視図である。 抽選機構の詳細な構成を示す、抽選機構の斜め下方から見た斜視図である。 ゲーム装置の表示部に表示されるビンゴカードの映像を示す図である。

Ａ．第１実施形態
　図１は、本発明の第１実施形態に係るゲーム装置１００の外観を示す図である。このゲーム装置１００ではボール抽選ゲームの一例としてビンゴゲームが実行される。図１に示すように、ゲーム装置１００は、ボール抽選装置１０と、ボール抽選装置１０を取り囲むように設けられる複数のステーション２０と、ディーラー用ステーション２００とを備える。このゲーム装置１００には、プレイヤーがクレジットの預入を行うためのクレジット預入端末３００が設けられているが、これの詳細な説明は省略する。

　各ステーション２０では、１人のプレイヤーがゲームを行うことができる。各ステーション２０は、プレイヤーがトークンコイン（メダルと呼ばれることもある）を投入するためのコイン投入口（図示省略）と、ゲームの進行状況に応じた映像が表示される表示部３０とを備える。本実施形態では、表示部３０は、液晶型のタッチパネルで構成され、プレイヤーがゲームに関する操作を行うための操作部としても機能する。なお、本実施形態では、１つのステーションで１人のプレイヤーがゲームを行うことができるが、これに限らず、１つのステーション２０で複数のプレイヤーがゲームを行うことができててもよい。さらに、ステーション２０の台数は任意である。

　ディーラー用ステーション２００では、例えば店員が各種の設定操作を行うことができる。ディーラー用ステーション２００は、各種の操作を受け付ける操作受付部２０１を備える。操作受付部２０１は、各種の操作ボタン２０２，２０３を含む。

　図２は、ゲーム装置１００の制御系統の概略を示すブロック図である。ボール抽選装置１０は、ホスト制御装置４０と後述の抽選機構５０とを含む。ホスト制御装置４０は、コンピュータであって、抽選機構５０、複数のステーション２０およびディーラー用ステーション２００を含むゲーム装置１００全体を制御する。

　図３は、ボール抽選装置１０の詳細な構成を示す斜視図である。ここでは、ステーション２０などの他の要素の図示は省略されている。図３に示すように、ボール抽選装置１０は、複数の抽選用ボールlbが転動可能なフィールド１５０と、複数の抽選用ボールlbが入ることが可能な複数の抽選ポケットが形成されたルーレット部を含む抽選機構５０とを備える。さらに、ボール抽選装置１０は、後述するビンゴゲームに用いられる複数の抽選用ボールlbを貯留可能な第１貯留部６０と、第１貯留部６０に貯留された複数の抽選用ボールlbを第１貯留部６０から個別に（１つずつ）排出可能な第１排出部６１と、第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbをフィールド１５０へ案内可能な第１レール部６２とを備える。さらに、ボール抽選装置１０は、後述の特別ゲームに用いられる複数の抽選用ボールlbを貯留する特別ゲーム用貯留部６３と、特別ゲーム用貯留部６３に貯留されていた複数の抽選用ボールlbを特別ゲーム用貯留部６３から個別に（１つずつ）排出可能な第２排出部６４と、第２排出部６４から排出された抽選用ボールlbを抽選フィールド１１へ導くスパイラル形状の第２レール部６５とを備える。さらに、ボール抽選装置１０は、複数の抽選ポケットに入った抽選用ボールlbを回収するための回収機構７０と、回収機構７０で回収された抽選用ボールlbが搬出される経路を、第１貯留部６０への第１分配ライン８１または特別ゲーム用貯留部６３への第２分配ライン８２に切り替えるルート切替部７６と、回収機構７０で回収された抽選用ボールlbを第１貯留部６０または特別ゲーム用貯留部６３へ搬送するための搬送機構８０とを備える。この明細書では、フィールド１５０の上面と、抽選機構５０の上面との組合せを「抽選フィールド１１」と呼ぶ。抽選機構５０は抽選ポケットが形成されたルーレット部を有するので、この抽選フィールド１１は、複数の抽選用ボールlbが入ることが可能な複数の孔（抽選ポケット）を有していると捉えることができる。

　図４および図５に示すように、第１レール部６２は、一対の側壁（右側壁１０６，左側壁１０７）と底板１０８とを備える。底板１０８には、板状のベース部材１０３が接続されている。ベース部材１０３の上面には、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbを阻止可能な阻止部材１０５が設けられる。

　図４および図５に示すように、阻止部材１０５は、底板１１２と、底板１１２の側縁から立ち上がる側壁１１３と、底板１１２上の空間を仕切るとともに抽選用ボールlbの進行を阻止可能な阻止板１１４とを有する。阻止板１１４の一端は側壁１１３の途中に連結されている。底板１１２に垂直な方向から見ると、阻止板１１４は、略Ｌ字形に延びているように見える。図４および図５に示すように、阻止板１１４は、側壁１１３の途中から当該側壁１１３の延在方向と垂直に延びる第１部分１１５と、側壁１１３の延在方向と平行に延びる第２部分１１６と、第１部分１１５と第２部分１１６を繋ぐ湾曲部分１１７とからなる。側壁１１３と第２部分１１６との間の幅は、第１レール部６２の幅（右側壁１０６と左側壁１０７との間の幅）とほぼ同じである。この明細書では、底板１１２と側壁１１３と阻止板１１４とで囲まれた部分を「第２貯留部１１８」と呼ぶ。この第２貯留部１１８は、抽選フィールド１１の外部に設けられ、進行が阻止された抽選用ボールlbを人為的に取り出し可能な状態で貯留する。本実施形態では、ディーラー用ステーションにいる人であるディーラー（例えば店員）が、第２貯留部１１８に貯留された抽選用ボールlb（進行が阻止された抽選用ボールlb）を取り出すことができる。

　阻止部材１０５は、底板１１２の先端付近に設けられる回転軸（詳細な図示は省略）を介してベース部材１０３に連結される。阻止部材１０５は、ホスト制御装置４０の制御の下、当該回転軸を中心として回転可能である。これにより、阻止部材１０５のベース部材１０３に対する相対的な位置が可変である。本実施形態では、図４に示すように、阻止部材１０５の側壁１１３が第１レール部６２の左側壁１０７に繋がるように、阻止部材１０５の位置が設定されたときは、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbは第２貯留部１１８へは導かれずに、抽選フィールド１１へ導かれる（第１状態）。つまり、第１状態では、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行が阻止されることはなく、当該抽選用ボールlbは抽選フィールド１１へ導かれる。また、図５に示すように、阻止部材１０５の側壁１１３が第１レール部６２の右側壁１０６に繋がり、阻止部材１０５の阻止板１１４が第１レール部６２の左側壁１０７に繋がるように、阻止部材１０５の位置が設定されたときは、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbは抽選フィールド１１へは導かれずに、第２貯留部１１８に貯留される（第２状態）。つまり、第２状態では、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行が阻止されて、当該抽選用ボールlbは抽選フィールド１１へは導かれない。なお、第１状態と第２状態との切り替えは、ホスト制御装置４０の制御によらず、手動で行われてもよい。

　詳しくは後述するが、本実施形態では、ボール抽選装置１０を、人間が介入することなくビンゴゲームが行われる「通常モード」（第１モード）から、人間が介入する「ディーラーモード」（第２モード）に切り替えることが可能である。「通常モード」のときは、ホスト制御装置４０（モード設定部）は、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行が阻止されずに当該抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ導かれるように、阻止部材１０５の位置を制御する。より具体的には、図４に示すように、ホスト制御装置４０は、阻止部材１０５の側壁１１３が第１レール部６２の左側壁１０７に繋がるように、阻止部材１０５の位置を制御する。これにより、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbは、抽選フィールド１１へ導かれる。

　また、「ディーラーモード」のときは、ホスト制御装置４０（モード設定部）は、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行が阻止されて当該抽選用ボールが抽選フィールド１１へ導かれないように、阻止部材１０５の位置を制御する。より具体的には、図５に示すように、ホスト制御装置４０は、阻止部材１０５の側壁１１３が第１レール部６２の右側壁１０６に繋がり、阻止部材１０５の阻止板１１４が第１レール部６２の左側壁１０７に繋がるように、阻止部材１０５の位置を制御する。これにより、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行は阻止されて、当該抽選用ボールlbは抽選フィールド１１へは導かれずに、第２貯留部１１８に貯留される。

　図６および図７は、図３に示す装飾用部材Ｄｃが取り外された状態の抽選機構５０の詳細な構成を示す斜視図である。図６および図７に示すように、抽選機構５０は、上側に配置されるルーレット板５１と下側に配置される保持板５２とが重ね合わされて一体に回転可能なルーレット部５３と、ルーレット板５１に対する保持板５２の相対的な角度位置を変更するためのスライドモータユニット５４と、ルーレット部５３を回転させるための回転機構５５とを備える。

　ルーレット板５１は、抽選用ボールlbが通過可能な複数の抽選ポケットＰが周方向に沿って形成された略円形で内側に向かうほど低くなるように形成された板である。抽選ポケットＰは全部で２５個設けられており、各抽選ポケットＰには、１～２５までの数字が時計回りに順番に対応している。ルーレット板５１の表面（上面）のうち、複数の抽選ポケットＰに囲まれた領域Ｔｉには、スライドモータユニット５４が取り付けられるとともに、図３の装飾用部材Ｄｃが載せられる。ルーレット板５１の表面のうち、複数の抽選ポケットＰが形成された領域の外側の領域Ｔｏは、フィールド１５０の裏面に位置し、フィールド１５０で覆われている。さらに、ルーレット板５１の裏面（下面）の中央には、回転機構５５に含まれる後述のシャフト５６の先端が連結される。本実施形態では、ルーレット板５１は、回転機構５５によって支持されている。

　保持板５２は、ルーレット板５１の下方（裏面側）に配置される。図６および図７に示すように、保持板５２は、抽選用ボールlbが通過可能であって、かつ複数の抽選ポケットＰと同数の穴Ｈが周方向に沿って形成されるとともに、シャフト５６が貫通させられる貫通穴Ｐhが中央に形成された略円形の板である。図７に示すように、隣接する穴Ｈ同士の間には平板状のリブＦが介在する。また、保持板５２には、当該保持板５２に対して鉛直上方に突出する接続部材９０が設けられている。さらに、保持板５２は、保持板５２を支持してルーレット板５１を支持しない支持機構（図示省略）によって支持されている。

　図６に示すように、スライドモータユニット５４は、スライドモータ９２と、スライドモータ９２によって駆動されて回転するねじ軸９４と、ねじ軸９４に取り付けられるスライド部材９６とを含む。スライドモータ９２が回転すると、ねじ軸９４も回転する。ねじ軸９４が回転することにより、ねじ軸９４に取り付けられたスライド部材９６は、ねじ軸９４の軸方向に沿って直線的に移動する。また、スライドモータ９２の回転を逆転させると、スライド部材９６は逆方向に移動する。図６において、矢印Ａはスライド部材９６が移動する方向を示す。

　さらに、図６に示すように、ルーレット板５１の表面における領域Ｔｉのうち、ねじ軸９４に近い領域には、長穴９８が形成されている。長穴９８の長手方向は、ねじ軸９４の軸方向（すなわちスライド部材９６の移動方向）と平行である。この長穴９８には、保持板５２に固定された接続部材９０が貫通する。また、接続部材９０とスライド部材９６とは互いに接続されている。接続部材９０とスライド部材９６とが接続された状態で、スライド部材９６が長穴９８の長手方向に沿って移動することで、保持板５２が、ルーレット板５１に対して、スライド部材９６の移動距離に応じた角度だけ回転する。つまり、接続部材９０と接続されたスライド部材９６を、長穴９８の長手方向に沿って移動させることで、ルーレット板５１に対する保持板５２の相対的な角度位置を変更することができる。

　本実施形態では、ビンゴゲームが行われるときは、ホスト制御装置４０は、隣接する穴Ｈ同士の間に介在する保持板５２のリブＦと、ルーレット板５１の抽選ポケットＰとが重なり合い、抽選ポケットＰに入った抽選用ボールlbが、落下せずに当該抽選ポケットＰと重なり合うリブＦで保持されるように保持板５２の角度を調節するように、スライドモータユニット５４を制御する。このときのルーレット部５３の状態を「ボールホールド状態（ball-hold status）」と呼ぶ。このときのスライド部材９６の位置を「第１の位置」と呼ぶ。

　また、本実施形態では、１回のビンゴゲームが終了した後、抽選ポケットＰに入った抽選用ボールlbを回収するとき、または、後述の特別ゲームが行われるときは、ホスト制御装置４０は、保持板５２の穴Ｈとルーレット板５１の抽選ポケットＰとが重なり合い、抽選ポケットに入った抽選用ボールlbが、当該抽選ポケットと重なり合う穴Ｈから落下するように保持板５２の角度を調節するように、スライドモータユニット５４を制御する。このときのルーレット部５３の状態を「ボールスルー状態（ball-through status）」と呼ぶ。このときのスライド部材９６の位置を「第２の位置」と呼ぶ。

　ルーレット部５３の状態を「ボールスルー状態」から「ボールホールド状態」に切り替えるとき、ホスト制御装置４０は、スライド部材９６が、第２の位置から第１の位置に向かって移動するようにスライドモータユニット５４を制御する。これにより、保持板５２がルーレット板５１に対して反時計回りに回転する。隣接する穴Ｈ同士の間に介在する保持板５２のリブＦとルーレット板５１の抽選ポケットＰとが重なり合うと、ホスト制御装置４０はスライドモータユニット５４の回転を停止し保持板５２の回転は停止する。一方、ルーレット部５３の状態を「ボールホールド状態」から「ボールスルー状態」に切り替えるとき、ホスト制御装置４０は、スライド部材９６が、第１の位置から第２の位置に向かって移動するようにスライドモータユニット５４を制御する。これにより、保持板５２がルーレット板５１に対して時計回りに回転する。保持板５２の穴Ｈとルーレット板５１の抽選ポケットＰとが重なり合うと、ホスト制御装置４０はスライドモータユニット５４の回転を停止し保持板５２の回転は停止する。
　スライドモータユニット５４を駆動しない状態では、ねじ軸９４に対してスライド部材９６および接続部材９０が固定的に連結された状態にあるため、保持板５２はルーレット板５１に対して移動不可能である。この状態で、ルーレット板５１に固定されたシャフト５６を回転させると、ルーレット板５１とともに保持板５２は回転する。

　図６および図７に示すように、回転機構５５は、シャフト５６と、モータユニット５７と、タイミングベルト５８とを含む。モータユニット５７には駆動用モータ（図示省略）が含まれる。当該駆動用モータの回転がタイミングベルト５８を介してシャフト５６に伝達されることで、シャフト５６が回転する。シャフト５６が回転することで、ルーレット部５３が回転する。詳細には、シャフト５６が回転すると、ルーレット板５１と保持板５２とスライドモータユニット５４とが一緒に回転する。すなわち、「ボールホールド状態」または「ボールスルー状態」のどちらかの状態でルーレット部５３を回転させることが可能となる。また、ルーレット部５３が回転している最中に、「ボールホールド状態」から「ボールスルー状態」へ、または「ボールスルー状態」から「ボールホールド状態」へ切り替えることも可能である。

　ルーレット部５３の下方に設けられた回収機構７０から回収された抽選用ボールlbはルート切替部７６へ送られる。図３に示すように、ルート切替部７６の出口側は、第１分配ライン８１と第２分配ライン８２に分岐している。ホスト制御装置４０の制御の下、ルート切替部７６は、抽選用ボールlbが搬出される経路を、第１分配ライン８１および第２分配ライン８２のうちの何れかに切り替える。搬送機構８０は、抽選用ボールlbを第１貯留部６０へ搬送するための第１搬送ラインと、特別ゲーム用貯留部６３へ搬送するための第２搬送ラインとを有している。第１分配ライン８１は第１搬送ラインに繋がり、第２分配ライン８２は第２搬送ラインに繋がっている。

　ルート切替部７６により、抽選用ボールlbが搬出される経路が第１分配ライン８１に切り替えられたときは、第１分配ライン８１に搬出された抽選用ボールlbは、搬送機構８０における第１搬送ラインを通って第１貯留部６０へ送られる。また、ルート切替部７６により、抽選用ボールlbが搬出される経路が第２分配ライン８２に切り替えられたときは、第２分配ライン８２に搬出された抽選用ボールlbは、搬送機構における第２搬送ラインを通って特別ゲーム用貯留部６３へ送られる。

　次に、ゲーム装置１００で実行されるゲームの流れを具体的に説明する。本実施形態では、ゲーム装置１００で実行可能なゲームの種類は、ビンゴゲームおよび特別ゲームの２種類である。特別ゲームは、所定の条件が充足されると開始されるゲームであり、ビンゴゲームとは別のゲームである。

　まず、ビンゴゲームが実行されるときの様子を説明する。プレイヤーがゲームを開始する初期の状態では、ホスト制御装置４０は、まずビンゴゲームを実行するようにゲーム装置１００を制御する。本実施形態では、ルーレット部５３の状態を規定するモードとして、ボールホールドモード（ball-hold mode）とボールスルーモード（ball-through mode）が設けられており、ホスト制御装置４０は、ビンゴゲームを行うときは「ボールホールドモード」を選択し、それに応じてゲーム装置１００を制御する。ボールホールドモードにおいて、ホスト制御装置４０は、ルーレット部５３が「ボールホールド状態」となるようにスライドモータユニット５４を制御する。これにより、抽選用ボールlbが抽選ポケットＰに入っても、当該抽選用ボールlbは落下せずにルーレット部５３に保持される。また、ホスト制御装置４０は、図８のようなビンゴカードＢＫの映像が表示されるように、各ステーション２０の表示部３０を制御する。ビンゴカードＢＫは、１～２５までの数字が５行×５列のマトリクス状にランダムに配列されたカードであり、実際にはプレイヤーには表示部３０上の映像としてのみ提示される。ビンゴカードＢＫにおける数字の配列は、ステーション２０ごと（プレイヤーごと）に異なるように設定される。

　ボールホールドモードで、ホスト制御装置４０（排出制御部）は、ルーレット部５３が回転するように回転機構５５を制御するとともに、所定の規則に従って複数の抽選用ボールlbを個別に排出するように第１排出部６１を制御する。こうして、第１排出部６１から抽選用ボールlbが排出される排出時点（第１排出部６１から抽選用ボールlbが発射される時点）は、所定の規則に依存する。本実施形態では、１回のビンゴゲームが行われるたびに、６個の抽選用ボールlbが、第１排出部６１から順次に排出される。後述するように、それらの排出された抽選用ボールlbは、最終的に抽選フィールド１１へ投入される。そして、フィールド１５０上を転がる抽選用ボールlbの各々は、回転するルーレット部５３の複数の抽選ポケットＰのうちの何れかに入る。ボールホールドモードでは、ルーレット部５３にボールlbが保持されるため、プレイヤーはどのポケットＰにボールlbが入ったのか確認することが容易である。

　ホスト制御装置４０（抽選結果決定部）は、１回のビンゴゲームで使用される６個の抽選用ボールlbの各々が、複数の抽選ポケットＰのいずれに入るかによって抽選結果を決定する。より具体的には以下のとおりである。前述したように、各抽選ポケットＰは、１～２５までの数字の何れかに対応している。抽選用ボールlbが複数の抽選ポケットＰのうちの何れかに入ると、各プレイヤーのビンゴカードＢＫにおける数字のうち、その入った抽選ポケットＰに対応する数字が有効すなわち記入済み（filled）となる。ホスト制御装置４０は、有効すなわち記入済み（filled）となった数字が、ビンゴカードＢＫ上で、縦、横、あるいは斜め方向に５個並んだときに「ビンゴ」が成立したと判定する。

　１回のビンゴゲームが終了すると、ホスト制御装置４０は、ルーレット部５３が停止するように回転機構５５を制御するとともに、「ボールスルーモード」を選択する。なお、ルーレット部５３を停止させる制御、および、「ボールスルーモード」を選択する制御の順番は問わない。また、両者を同時に実行してもよい。

　ボールスルーモードにおいて、ホスト制御装置４０は、ルーレット部５３が「ボールスルー状態」となるようにスライドモータユニット５４を制御する。これにより、抽選ポケットＰに入っていた６個の抽選用ボールlbは、それぞれの抽選ポケットＰから一斉に落下して回収機構７０へ回収される。

　このとき、ホスト制御装置４０は、回収機構７０から送られてくる抽選用ボールlbが搬出される経路が第１分配ライン８１となるようにルート切替部７６を制御する。これにより、第１分配ライン８１に搬出された抽選用ボールlbは、搬送機構８０における第１搬送ラインを通って第１貯留部６０へ導かれる。つまり、回収された６個の抽選用ボールlbは再び第１貯留部６０へ搬送されて、次のビンゴゲームに用いられる。そして、次のビンゴゲームを開始するときは、ホスト制御装置４０は再び「ボールホールドモード」を選択して、上述したような制御を行う。

　本実施形態では、ビンゴゲームが行われるときのモードとして、店員が介入することなくビンゴゲームが行われる「通常モード」から、店員等がゲームに介入する場合に「ディーラーモード」に切り替えることが可能である。プレイヤーがビンゴゲームを開始する初期の状態では、ホスト制御装置４０は、「通常モード」を選択して、それに応じた制御を行う。

　「通常モード」でゲームが進行しているときは、ホスト制御装置４０は、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行が阻止されずに当該抽選用ボールが抽選フィールド１１へ導かれるように、阻止部材１０５の位置を制御する（図４参照）。これにより、第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbは、全て抽選フィールド１１へ導かれる。本実施形態では、「通常モード」および「ディーラーモード」の何れの場合であっても、第１排出部６１から抽選用ボールlbが排出される排出時点は、所定の規則に依存する。したがって、「通常モード」のときに、第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ投入される投入時点（当該抽選用ボールlbが抽選フィールド１１を転がり始める時点）は、所定の規則に依存する。
　なお、「通常モード」および「ディーラーモード」での所定の規則は互いに異なっていてもよい。「通常モード」では、６個の抽選用ボールlbが、所定の時間差を持って順番に抽選フィールド１１へ投入されるように第１排出部６１から排出される。例えば、１つの抽選用ボールlbがいずれかの抽選ポケットＰに入った後に、次の抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ投入されるように排出される規則が利用されてもよい。また、４個目の抽選用ボールlbまでは、この規則に従い、残り２つの抽選用ボールlbが連続して抽選フィールド１１へ投入されるように排出され、抽選フィールド１１上に２つの抽選用ボールlbが存在するような規則が利用されてもよい。さらに、６個の抽選用ボールlbの各々が抽選フィールド１１へ投入される時間間隔をランダムに決定してもよい。
　一方、「ディーラーモード」では、店員が第２貯留部１１８に貯留された抽選用ボールlbを手に取って抽選フィールド１１へ投入する時点を、ホスト制御装置４０は把握することができない。このため、投入された抽選用ボールlbがいずれかの抽選ポケットＰに入った後に、次の抽選用ボールlbが排出されるような規則が好適である。また、第２貯留部１１８に抽選用ボールlbの有無を検知するセンサを設け、第２貯留部１１８に貯留された抽選用ボールlbが店員により取り出されたことを当該センサにより検知されると、次の抽選用ボールlbが排出されるような規則が利用されてもよい。

　「通常モード」でビンゴゲームが行われているときに、所定の条件が充足されると、ホスト制御装置４０（モード設定部）は、そのときに行われていたビンゴゲームが終了した直後に（つまり抽選結果の決定が終了した直後に）「ディーラーモード」にボール抽選装置を切り替える。これにより、「通常モード」から「ディーラーモード」への切り替えがシームレスに行われる。より具体的には、ホスト制御装置４０は、「通常モード」でビンゴゲームが行われているときに、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にて店員による「ディーラーモード」への切替操作を受け付けたことを検知すると、そのときに行われていたビンゴゲームが終了した直後に「ディーラーモード」を選択し、それに応じた制御を行う。本実施形態では、ディーラー用ステーション２００にいる店員が、操作受付部２０１の操作ボタン２０２を押すことで切替操作を行う。つまり、「通常モード」から「ディーラーモード」への切り替えを行うことができる。なお、上述の所定の条件は任意に設定可能である。例えばホスト制御装置４０は、予め定められた所定の時刻に到達したことを検知すると、そのときに行われていたビンゴゲームが終了した直後に「ディーラーモード」を選択してもよい。
　なお、「ディーラーモード」を中止して「通常モード」に戻すキャンセル機能が、ゲーム装置１００に付加されてもよい。「ディーラーモード」をキャンセルした場合、その次以降の抽選用ボールlbは、「通常モード」の所定の規則に従って抽選フィールド１１へ投入される。

　「ディーラーモード」では、ホスト制御装置４０は、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbの進行が阻止されて当該抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ導かれないように、阻止部材１０５の位置を制御する（図５参照）。これにより、第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbは、全て第２貯留部１１８に貯留される。

　本実施形態では、「ディーラーモード」でビンゴゲームが行われるときは、ディーラー用ステーション２００にいる店員が、第２貯留部１１８に貯留された抽選用ボールlb（進行が阻止された抽選用ボールlb）を取り出して抽選フィールド１１へ投げ入れる。したがって、このときの投入時点（抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ投入される時点）は、店員によるボール投入操作に依存する。このとき、店員は、マイクパフォーマンス等を行いながら、好適な時点に、第２貯留部１１８に貯留された抽選用ボールlbを順次に抽選フィールド１１へ投げ入れることで、ゲームアーケード内を盛り上げることができる。なお、マイクパフォーマンスは、各ステーション２０から収集したゲームの進行状況に関する情報（各プレイヤーのＢＥＴ枚数、各プレイヤーのＷＩＮ枚数、あるプレイヤーにとって入って欲しいポケットの番号等）がディーラー用ステーション２００ののディスプレイ（不図示）に表示されるようにし、それらの情報に基づいて行われる。

　以上に説明したように、本実施形態では、「ディーラーモード」のときは、店員が、抽選用ボールlbの投入時点を決定することができるので、マイクパフォーマンスの時間を自在に調整できるようになり、効果的に盛り上げを行うことが可能となる。しかも、ゲームセンター内のプレイヤーの客層や数の状況に応じてイベント（マイクパフォーマンス）を開始する時点が変動するので、場内の状況に合わせて店員が望む時点で、「通常モード」から「ディーラーモード」への連続的な移行が可能となる。また、「ディーラーモード」の終了後、「通常モード」への連続的な移行を行ってもよい。例えば、場内の状況に合わせて、１回のビンゴゲームを「ディーラーモード」としたり、複数回のビンゴゲームを「ディーラーモード」とするなど、ゲームアーケード側の任意なイベント運営が可能となる。

　また、本実施形態では、ビンゴゲームが行われるとき、ホスト制御装置４０は、第１排出部６１から抽選用ボールlbが排出されてから所定の判定期間が経過するまでに、複数の抽選ポケットＰのいずれかに当該抽選用ボールlbが入らなかった場合はタイムアウト異常と判断するタイムアウト異常判定動作を実行する。上述したように、「通常モード」のときは、第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbは、そのまま抽選フィールド１１へ導かれるのに対し、「ディーラーモード」のときは、第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbは、一旦第２貯留部１１８に貯留された後に、そこから店員に取り出されて抽選フィールド１１へ投入されるので、抽選用ボールlbが、第１排出部６１から排出されてから複数の抽選ポケットＰのいずれかに入るまでの時間長は、「通常モード」のときに比べて長くなる。このため、「通常モード」と「ディーラーモード」とでタイムアウト異常の判定期間の時間長が同じであると、「ディーラーモード」のときにタイムアウト異常と判断されてしまいゲームを進行させることができなくなる。本実施形態では、「ディーラーモード」におけるタイムアウト異常の判定期間の時間長は、「通常モード」におけるタイムアウト異常の判定期間の時間長よりも長くなるように設定されるので、「ディーラーモード」のときにエラーが発生することを抑制できる。これにより、不要なタイムアウト異常の判断がされないため正常にゲームを進行させることが可能となる。

　次に、特別ゲームが実行されるときの様子を説明する。ホスト制御装置４０は、ビンゴゲーム中に所定の条件が充足されると、そのときのビンゴゲームが終了した直後から特別ゲームを実行する。なお、所定の条件の種類は任意である。例えばあるプレイヤーのビンゴの成立回数が所定回数を超えると、特別ゲームが開始されてもよい。

　ホスト制御装置４０は、特別ゲームを行うときは「ボールスルーモード」を選択し、ルーレット部５３が「ボールスルー状態」となるようにスライドモータユニット５４を制御する。この状態で、ホスト制御装置４０は、ルーレット部５３が回転するように回転機構５５を制御するとともに、特別ゲーム用貯留部６３に貯留されていた複数（例えば７０個）の抽選用ボールlbを順次に排出するように第２排出部６４を制御する。第２排出部６４から排出された各抽選用ボールlbは、所定の時間差で、スパイラル形状の第２レール部６５を通過してフィールド１５０へ導かれる。そして、フィールド１５０上を転がる抽選用ボールlbは、回転するルーレット部５３の複数の抽選ポケットＰのうちの何れかに入る。

　特別ゲームにおいては、抽選用ボールlbが、複数の抽選ポケットＰのうちの何れかに入ると、抽選用ボールlbが入った抽選ポケットＰに対応する数字に応じた数のトークンコインがプレイヤーに払い出される。本実施形態では、全ての抽選ポケットＰに抽選用ボールlbが入った場合は、ホスト制御装置４０は、「特別賞」への入賞条件を満たしていると判断し、大量のトークンコイン（例えば１０００枚のトークンコイン）をプレイヤーに対して払い出すように制御する。トークンコインの代わりに、クーポン（coupon）またはバウチャー（voucher）が払い出されてもよい。

　上述の特別ゲームが行われるとき、ルーレット部５３は「ボールスルー状態」に設定されるので、各抽選ポケットＰに入った抽選用ボールlbは、当該抽選ポケットＰと重なり合う穴Ｈから落下して回収機構７０に回収される。また、このときホスト制御装置４０は、回収機構７０から送られてくる抽選用ボールlbが搬出される経路が第２分配ライン８２となるようにルート切替部７６を制御する。これにより、第２分配ライン８２から搬出された抽選用ボールlbは、搬送機構８０における第２搬送ラインを通って特別ゲーム用貯留部６３へ送られる。つまり、回収された抽選用ボールlbは特別ゲーム用貯留部６３へ搬送されて、再び第２排出部６４から順次に排出される。本実施形態では、ホスト制御装置４０は、第２排出部６４が７０個の抽選用ボールlbを排出し終えた時点で、特別ゲームを終了させる。

　なお、例えば特別ゲームが行われずに、ビンゴゲームだけが行われてもよい。この態様では、特別ゲームに必要な構成（特別ゲーム用貯留部６３、第２排出部６４、第２レール部６５等）は不要となる。

Ｂ．第２実施形態
　次に、本発明の第２実施形態について説明する。第２実施形態では、上述の阻止部材１０５および第２貯留部１１８が設けられず、第１レール部６２を通過する抽選用ボールlbは、全て抽選フィールド１１に導かれる。また、「通常モード」のときは、第１排出部６１から抽選用ボールlbが排出される排出時点は所定の規則に従って決定され、「ディーラーモード」のときは、上記排出時点は、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にて人為的操作を受け付けた時点に応じた時点となる点で、上述の第１実施形態と相違する。その他の構成は、第１実施形態と同様であるので、重複する部分の説明は省略する。

　「通常モード」でビンゴゲームが行われるときは、上述の第１実施形態と同様に、ホスト制御装置４０（排出制御部）は、ルーレット部５３が回転するように回転機構５５を制御するとともに、所定の規則に従って複数の抽選用ボールlbを個別に排出するように第１排出部６１を制御する。第１排出部６１から抽選用ボールlbが排出される排出時点は所定の規則に依存するので、当該抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ投入される投入時点は、所定の規則に依存する。なお、ビンゴゲームの流れは、上述の第１実施形態にて説明した内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。

　一方、「ディーラーモード」でビンゴゲームが行われるときは、ホスト制御装置４０（排出制御部）は、操作受付部２０１にて操作を受け付けた時点に応じて、抽選用ボールlbを個別に排出するように第１排出部６１を制御する。第１排出部６１から抽選用ボールlbが排出される排出時点は、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にて所定の操作を受け付けた時点に依存する。より具体的には、「ディーラーモード」のときは、ホスト制御装置４０は、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にて抽選用ボールlbの排出を指示する操作（以下、「排出指示操作」と呼ぶ）を受け付けたことを検知すると、抽選用ボールlbを排出するように第１排出部６１を制御する。本実施形態では、ディーラー用ステーション２００にいる店員が、所定の操作ボタンを押すことで排出指示操作を行う。

　上述したように、「ディーラーモード」のときの排出時点は、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にて店員による排出指示操作を受け付けた時点に依存するので、このときの投入時点（第１排出部６１から排出された抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ投入される時点）も、当該操作受付部２０１にて店員による排出指示操作を受け付けた時点に依存する。このとき、店員は、マイクパフォーマンス等を行いながら、それに合わせた好適な時点で排出指示操作を行い、抽選用ボールlbを順次に抽選フィールド１１へ投入することで、場内を一層盛り上げることができる。

　この第２実施形態においても、「ディーラーモード」のときは、店員が、抽選用ボールlbの投入時点を決定することができるので、マイクパフォーマンスの時間を自在に調整できるようになり、効果的に盛り上げを行うことが可能となる。

Ｃ．変形例
　以上の実施形態には様々な変形が加えられる。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された２以上の態様は併合され得る。

（１）変形例１
　上述の第１実施形態では、「ディーラーモード」でビンゴゲームが行われるときは、ディーラー用ステーション２００にいる店員が、第２貯留部１１８に貯留された抽選用ボールlbを取り出して抽選フィールド１１へ投げ入れているが、これに限らず、ボール投入操作を行う主体は任意である。例えばプレイヤーがボール投入操作を行ってもよい。この態様では、「ディーラーモード」でビンゴゲームが開始されるときに、ボール投入操作を行うプレイヤーすなわちディーラーを決めるための抽選が行われる。そして、その抽選に当選したプレイヤーは、店員によってディーラー用ステーション２００へ案内され、そこでボール投入操作を行う。このときの投入時点（抽選用ボールlbが抽選フィールド１１へ投入される時点）は、プレイヤーによるボール投入操作に依存する。この態様では、プレイヤーによる所定の操作（ボール投入操作）が介入する形でビンゴゲームを行うことができる。

　なお、例えばビンゴゲームに参加していない第３者（例えばゲームを見ているだけの人）が、ボール投入操作を行ってもよい。要するに、「ディーラーモード」のときの投入時点は、進行が阻止された抽選用ボールlbを取り出して抽選フィールド１１へ投入する人為的操作に依存すればよい。

（２）変形例２
　上述の第２実施形態では、ディーラーモードのときの投入時点は、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にて店員による排出指示操作を受け付けた時点に応じた時点となるが、これに限らず、排出指示操作を行う主体は任意である。例えばプレイヤーが排出指示操作を行うこともできる。この態様では、「ディーラーモード」でビンゴゲームが開始されるときに、排出指示操作を行うプレイヤーを決めるための抽選が行われる。そして、その抽選に当選したプレイヤーは、店員によってディーラー用ステーション２００へ案内され、そこで所定の操作ボタンを押すことで排出指示操作を行う。このときの投入時点は、ディーラー用ステーション２００の操作受付部２０１にてプレイヤーによる排出指示操作を受け付けた時点に応じた時点となる。

　また、各ステーション２０が、上述の操作受付部２０１を備えてもよい。この態様では、上記抽選で当選したプレイヤーは、自分がゲームを行うステーション２０に設けられた所定の操作ボタンを押すことで排出指示操作を行う。このときの投入時点は、ステーション２０の操作受付部２０１にてプレイヤーによる排出指示操作を受け付けた時点に応じた時点となる。

　なお、例えばビンゴゲームに参加していない第３者（例えばゲームを見ているだけの人）が、上述の排出指示操作を行うこともできる。要するに、ディーラーモードのときの投入時点は、操作受付部２０１にて人為的操作を受け付けた時点に依存すればよい。

（３）変形例３
　上述の各実施形態では、ホスト制御装置４０は、「通常モード」および「ディーラーモード」の何れの場合であっても、タイムアウト異常判定動作を実行し、「ディーラーモード」におけるタイムアウト異常の判定期間の時間長は「通常モード」における判定期間の時間長よりも長くなるように設定されているが、これに限らず、例えばホスト制御装置４０は、「通常モード」のときはタイムアウト異常判定動作を実行し、「ディーラーモード」のときはタイムアウト異常判定動作を実行しなくてもよい。この態様によれば、「ディーラーモード」のときにタイムアウトによるエラーが発生することはないので、エラーが発生してゲームが進行できなくなることを確実に防止できるという利点がある。なお、当該タイムアウト異常以外の異常判定動作は行うようにしてもよい。

（４）変形例４
　上述の各実施形態では、「ディーラーモード」でのボール抽選における人為的な介入の態様として、抽選用ボールlbの投入を店員等が行うことができる態様を例示した。さらに、ボール抽選における人為的な介入の態様として、ルーレット部５３の回転速度を店員等が自由に決定することができてもよい。換言すれば、この態様では、ボール抽選装置１０のモード設定部（ホスト制御装置４０）は、ルーレット部５３の回転速度が所定の規則に従う第３モード（「通常モード」）と、ルーレット部５３の回転速度が人為的操作に従う第４モード（「ディーラーモード」）とに設定可能である。

１０……ボール抽選装置、１１……抽選フィールド、２０……ステーション、３０……表示部、４０……ホスト制御装置（抽選結果決定部、モード設定部、排出制御部）、５０……抽選機構、５１……ルーレット板、５２……保持板、５３……ルーレット部、５４……スライドモータユニット、５５……回転機構、５６……シャフト、５７……モータユニット、５８……タイミングベルト、６０……第１貯留部、６１……第１排出部、６２……第１レール部、６３……特別ゲーム用貯留部、６４……第２排出部、６５……第２レール部、７０……回収機構、７１……本体部、７２……第１回収ダクト、７３……第２回収ダクト、７５ａ……第１傾斜面、７５ｂ……第２傾斜面、７６……切替部、７７ａ……第１搬出部、７７ｂ……第２搬出部、８０……搬送機構、８１……第１分配ライン、８２……第２分配ライン、９０……接続部材、９２……スライドモータ、９４……ねじ軸、９６…スライド部材、１００…ゲーム装置、１０３……ベース部材、１０５……阻止部材、１１８……第２貯留部、１５０……フィールド、２０１……操作受付部、lb……抽選用ボール、Ｆ……リブ、Ｈ，Ｈ２……穴、Ｎ……切欠部分、Ｐｈ……貫通穴、Ｐ……抽選ポケット（孔）。
 
 

Claims (6)

1. 　抽選に用いられる複数の抽選用ボールを個別に排出可能な排出部と、
   　前記排出部から排出された前記抽選用ボールが入ることが可能な複数の孔を有する抽選フィールドと、
   　前記排出部から排出された前記抽選用ボールが前記複数の孔のいずれに入るかにより抽選結果を決定する抽選結果決定部と、
   　前記孔に入った前記各抽選用ボールを回収する回収機構と、
   　前記排出部から排出された前記各抽選用ボールが前記抽選フィールドへ投入される投入時点が所定の規則に依存する第１モードと、前記投入時点が人為的操作に依存する第２モードとにボール抽選装置を設定可能なモード設定部と、を備える、
   　ことを特徴とするボール抽選装置。
2. 　前記排出部から排出された前記抽選用ボールを前記抽選フィールドへ案内可能なレール部と、
   　前記レール部を通過する前記抽選用ボールが前記抽選フィールドへ導かれることを許可する第１状態と、当該抽選用ボールが前記抽選フィールドへ導かれないように阻止する第２状態とに設定可能な阻止部材と、
   　前記排出部から前記抽選用ボールが排出される排出時点を制御する排出制御部と、をさらに備え、
   　前記モード設定部は、前記第１モードにおいて前記阻止部材を前記第１状態に設定し、
   　前記第２モードにおいて前記阻止部材を前記第２状態に設定する、
   　ことを特徴とする請求項１に記載のボール抽選装置。
3. 　前記人為的操作を受け付ける操作受付部をさらに備え、
   　前記モード設定部は、前記排出部から前記抽選用ボールが排出される排出時点を制御する排出制御部を備え、
   　前記第１モードにおいて、前記排出制御部は、前記所定の規則に従って前記排出時点を制御し、
   　前記第２モードにおいて、前記排出制御部は、前記操作受付部にて前記人為的操作を受け付けた時点に応じて前記排出時点を制御する、
   　ことを特徴とする請求項１に記載のボール抽選装置。
4. 　前記排出部から前記抽選用ボールが排出されてから所定の判定期間が経過するまでに、前記複数の孔のいずれかに前記抽選用ボールが入らなかった場合は異常と判断する異常検出部をさらに備え、
   　前記第２モードにおける前記判定期間の時間長は、前記第１モードにおける前記判定期間の時間長よりも大きい値に設定される、
   　ことを特徴とする請求項１に記載のボール抽選装置。
5. 　前記排出部から前記抽選用ボールが排出されてから所定の判定期間が経過するまでに、前記複数の孔のいずれかに前記抽選用ボールが入らなかった場合は異常と判断する異常判定動作を実行する異常検出部をさらに備え、
   　前記異常検出部は、前記第１モードのときは前記異常判定動作を実行し、前記第２モードのときは前記異常判定動作を実行しない、
   　ことを特徴とする請求項１に記載のボール抽選装置。
6. 　前記モード設定部は、前記第１モードのときに所定の条件が充足されると、そのときに行われていた前記抽選結果決定部による抽選結果の決定が終了した直後に前記第２モードに切り替える、
   　ことを特徴とする請求項１に記載のボール抽選装置。
    
    

Images