以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1実施形態に係るパチンコ遊技装置は、操作ハンドルを操作することにより遊技球を遊技盤に打ち出し可能な発射手段を備えるとともに、当該遊技盤に打ち出された遊技球がその遊技機内で循環して発射手段に戻り当該遊技盤に打ち出し可能とされたものであり、図1、2に示すように、遊技部2と、遊技球供給部3とを連結させることにより構成されている。
遊技部2は、本パチンコ遊技装置1の主要部を構成するもので、操作ハンドル4を操作することにより遊技球を遊技盤5に打ち出し可能な発射手段11(図12、13及び図15参照)と、払出手段15とを有して構成されている。遊技盤5には、種々役物や複数の釘、或いは風車等が形成されているとともに、遊技球が入賞可能な入賞口が種々形成されている。そして、かかる入賞口に遊技球が入賞すると、払出手段15に払出信号を送信し得るようになっている。
また、遊技盤5の略中央には、液晶表示装置等から成る図柄表示手段(不図示)が配設されており、その画面に所定の図柄や背景等を表示し得るようになっている。そして、始動条件が成立(例えば始動口に遊技球が入賞)したときに、当該図柄表示手段の画面に図柄を変動表示させ、特定の図柄が停止表示(例えば、複数の同一の図柄が停止表示)されることにより「大当たり」状態として大入賞口を所定時間及びタイミングで開口させ、多数の遊技球を獲得できるよう構成されている。然るに、図柄表示手段においては、図柄の変動表示に加え、所定の演出表示(例えば「大当たり状態」となる期待度を示す演出等)を行わせ得るよう構成されている。
発射手段11は、操作ハンドル4の回動操作と連動して遊技球を遊技盤5に打ち出し可能とされたもので、図15に示すように、矩形状のケース内に待機部位11aが形成されるとともに、打ち出し手段11b等を内在させたものである。待機部位11aは、Mガイドから成り、送出し手段7の供給口7bから供給された遊技球を待機させるための部位である。打ち出し手段11bは、操作ハンドル4の操作と連動して回動軸L2を中心に回動自在なもので、その一部には、遊技球を殴打する殴打部11baを有している。
而して、送出し手段7の供給口7bから遊技球が供給され、その遊技球が待機部位11aにて待機した状態において(図15(a)参照)、打ち出し手段11bが回動軸L2を中心に同図右回りに回動し、殴打部11baにて殴打することにより遊技球が打ち出される(同図(b)参照)。打ち出された遊技球は、遊技部2内に形成された案内レールにて案内されつつ遊技盤5の上部に至るようになっている。
さらに、遊技部2には、図12に示すように、遊技盤5に打ち出されて入賞口(例えば大入賞口や普通入賞口など)に入賞した遊技球、及び何れの入賞口にも入賞せずアウト孔(遊技盤5の最下部位に形成された孔)に入った遊技球を当該遊技部2の前面側(貯留部6側)に排出させる排出口2bが形成されているとともに、図13に示すように、遊技盤5に向かって打ち出されたものの当該遊技盤5(厳密には遊技盤5の遊技領域)に至らなかったファウル球としての遊技球を当該遊技部2の前面側(貯留部6側)に排出させる排出口2cが形成されている。
一方、遊技部2の下部背面側には、図2、図16、17に示すように、後で詳述する遊技球供給部3と連結可能な連結部2dが配設されている。この連結部2dの内部には、図16〜18に示すように、受け口2dbが形成された受け皿部2daと、払出手段15とが配設されている。受け皿部2daは、遊技球供給部3から供給された遊技球を受け口2dbを介して受け、その遊技球を下部に配設された払出手段15まで案内するためのものである。
払出手段15は、遊技盤5に打ち出された遊技球が所定の入賞口(例えば大入賞口や普通入賞口など)に入賞することより賞球としての遊技球が払い出されるもので、図19、20に示すように、受け皿部2daから案内された遊技球を導入する一対の供給口15a、15bと、供給された遊技球を下方に吐出させる吐出口15cが形成された筐体と、モータ16と、回転羽根17とから主に構成されている。
回転羽根17は、回転軸L3を中心として回転可能とされるとともに、遊技球を上部で受けつつ下部で落下させるための案内凹部17a、17bが周方向の左右それぞれに形成されている。かかる案内凹部17aは、供給口15aに対応した位置とされ、案内凹部17bは、供給口15bに対応した位置となるよう設定されている。而して、回転羽根17が回転すると、図19に示すように、案内凹部17aにて案内された遊技球が吐出口15cから落下した後、図20に示すように、案内凹部17bにて案内された遊技球が吐出口15cから落下するよう構成されている。このようにして、遊技盤5に打ち出された遊技球が所定の入賞口に入賞した信号に基づき、モータ16が駆動して回転羽根17を回転させると、供給口15a、15bから導入された遊技球は、それぞれ案内凹部17a、17bにて案内されつつ吐出口15cから交互に落下し得るようになっている。
遊技球供給部3は、遊技部2とは別個配設され、発射手段11に遊技球を供給するとともに、その供給する遊技球の数をカウントする計数手段8と、払出手段15で払い出された遊技球の数をカウントする払出用計数手段14とを有したもので、貯留部6と、本体部3aとから主に構成されている。なお、本体部3aの前面側には、記憶手段Kとしての記憶媒体(例えば読み出し及び書き込み可能な携帯型記憶媒体)を挿入可能な挿入部3bが2つ形成されているとともに、側面側に遊技部2における連結部2dと連結可能な連結部3cが形成されている。
かかる遊技球供給部3は、図2、3に示すように、島設備Sに固定されるものとされ、遊技部2を当該島設備Sの所定位置Saに取り付けた状態にて当該遊技部2と遊技球供給部3とが連結されるよう構成されている。すなわち、島設備Sには、図3に示すように、遊技部2を取り付けるための所定位置Saと、遊技球供給部3を固定するための切欠部Sbとが形成されており、遊技部2を所定位置Saに取り付けると、当該遊技部2に形成された嵌合部2aと切欠部Sbとが連なるようになっている。そして、切欠部Sbに遊技球供給部3を固定させると、図1、2に示すように、遊技部2の嵌合部2aに本体部3aが嵌合して当該遊技部2と遊技球供給部3とが連結されるとともに、遊技部2の前面側に貯留部6が位置することとなる。
貯留部6は、発射手段11に供給可能な遊技球を遊技者が取出可能な状態で貯留可能な部位から成り、遊技球供給部3を遊技部2に連結させた状態で、遊技者側に突出するよう構成されている。この貯留部6は、図5〜8に示すように、貯留凹部6aaが形成された受け皿6aと、送出し手段7、案内路R1及び迂回路R2を収容するためのケース6bと、ケース6bの背面側開口を塞ぐプレート状の蓋部6cとから主に構成されている。
受け皿6aは、遊技球供給部3を遊技部2に連結させた状態で、遊技部2の前面側に位置しつつ遊技球を貯留可能とされたもので、その貯留凹部6aaの側壁には、遊技球が通過可能な開口6acが形成されているとともに、その底面から遊技球が流通可能な流通路6abが延設されている。開口6acは、ケース6bに形成された開口6baと対応した位置に形成されており、これら開口6ac、6baに案内路R1の一端が接続されるようになっている。
流通路6abは、遊技球供給部3を遊技部2に連結させた状態で、貯留部6から発射手段11まで連通して当該貯留部6の遊技球を発射手段11に流通可能なもので、その途中に計数手段8及び遮断手段10が配設されている(図21、22参照)。具体的には、流通路6abは、その一端が貯留凹部6aaの底面で開口しつつ他端が開口6bcに臨ませて形成されており、当該開口6bcから遊技球が送出し手段7に至るようになっている。この送出し手段7に至った遊技球は、順次、発射手段11に送り出しされるよう構成されており、これにより、貯留凹部6aaの遊技球が発射手段11まで流通し得るのである。
計数手段8は、流通路6abを流通する遊技球を順次通過させ得る通過孔8aを有するとともに、その通過孔8aを通過した遊技球の数をカウントするためのセンサから成るものである。かかる計数手段8により、遊技球供給部3にて発射手段11に供給する遊技球の数をカウントすることができ、そのカウントされた遊技球数は、挿入部3bに挿入された記憶媒体から成る記憶手段Kにて記憶されるようになっている。而して、本実施形態においては、計数手段8でカウントされた遊技球を貸し球として記憶手段Kに記憶させるよう構成されている。
遮断手段10は、流通路6abの途中に配設されて当該流通路6abにおける遊技球の流通を任意に遮断し得るものであり、本実施形態においては、計数手段8の近傍であって当該計数手段8より流通路6abの手前側(貯留凹部6aa側)に配設されたものである。具体的には、遮断手段10は、図8〜11に示すように、規制部材10aと、軸10cを中心に回動可能な回動部材10bと、スプリング10dと、回動部材10bを回動させるための駆動源としてのアクチュエータ9とから主に構成されている。
規制部材10aは、回動部材10bの一端に接続されており、流通路6abにおける遊技球の流通を許容した開位置(図9参照)と、流通路6abに突出して遊技球の流通を遮断した閉位置(図10、11参照)との間で移動可能とされている。而して、遊技状態においては、図9に示すように、規制部材10aが開位置とされており、遊技球の発射手段11への供給を行わせるとともに、所定のタイミング(本実施形態においては、持ち球がなくなった時点)で、図10、11に示すように、アクチュエータ9を作動させて回転部材10bを回転させ、規制部材10aを閉位置とするようになっている。なお、アクチュエータ9の作動が停止すると、スプリング10dの付勢力により、回動部材10bが初期位置まで回動し、規制部材10aが開位置となるよう構成されている。
送出し手段7は、発射手段11に順次遊技球を送り出すためのもので、本実施形態においては、遊技球供給部3におけるケース6bに固定されている。この送出し手段7は、図14に示すように、導入口7a及び供給口7bを有した筐体と、軸L1を中心に回動可能な送出し部材7cと、送出し部材7cを回動させるアクチュエータ7d(ソレノイド等)とを有して構成されている。然るに、送出し手段7は、貯留部6を構成するケース6bの開口6bcに導入口7aを臨ませて固定されるとともに、遊技球供給部3を遊技部2に連結させた状態で、発射手段11の待機部位11aに向かって供給口7bが臨むようになっている。
而して、流通路6abを流通して導入口7aから導入された遊技球は、送出し部材7cにて嵌入され(図14(a)参照)、その嵌入状態にて送出し部材7cが軸L1を中心に回動する(同図(b)参照)。そして、送出し部材7cが所定位置に達すると、嵌入された遊技球が落下して供給口7bから吐出されることとなる(同図(c)参照)。なお、アクチュエータ7dは、導入口7aから遊技球を導入させ得る位置(同図(a))と供給口から遊技球を吐出させ得る位置(同図(c)との間を往復動させるよう作動する。これにより、流通路6abを流通した遊技球を送出し部材7cにて順次切り出して発射手段11に供給し得るようになっている。
案内路R1は、遊技部2と遊技球供給部3とを連結させた状態で、排出口2bと接続された筒状部材から成り、発射手段11により遊技盤5に発射された遊技球を遊技球供給部3に案内する遊技球の流路から成るものである。具体的には、遊技盤5に打ち出されて入賞口(例えば大入賞口や普通入賞口など)に入賞した遊技球、及び何れの入賞口にも入賞せずアウト孔(遊技盤5の最下部位に形成された孔)に入った遊技球は、排出口2bから排出され、案内路R1を介して貯留部6を構成する受け皿6aに至り、貯留凹部6aaにて貯留される。その後、貯留凹部6aaにて貯留された遊技球は、操作ハンドル4の操作に応じて流通路6abを流通し、発射手段11にて再び遊技盤5に向かって発射されることとなる。
迂回路R2は、遊技部2と遊技球供給部3とを連結させた状態で、排出口2cと接続された筒状部材から成り、ファウル球としての遊技球を計数手段8を経ずに当該発射手段11に戻すための流路から成るものである。この迂回路R2は、その先端が流通路6abの途中であって計数手段8より発射手段11側に接続されて成る(図22参照)ものとされている。これにより、発射手段11により遊技盤5に向かって発射され、且つ、前記遊技盤5(遊技領域)に至らなかったファウル球としての遊技球は、迂回路R2を介して流通路6abにおける計数手段8より下流側に至り、操作ハンドル4の操作に応じて発射手段11にて再び遊技盤5に向かって発射されることとなる。
上記のように、本実施形態においては、図21に示すように、遊技部2と遊技球供給部3とが別体構成とされているとともに、図22に示すように、これら遊技部2と遊技球供給部3とを連結させることにより、遊技部2の排出口2bが案内路R1の他端と接続されるとともに、遊技部2の排出口2cが迂回路R2の他端と接続され、且つ、送出し手段7と発射手段11とが連結されて、それぞれの遊技球の流通経路が形成されることとなる。而して、本実施形態に係るパチンコ遊技装置1は、遊技部2と遊技球供給部3とを連結させることにより、これら遊技部2と遊技球供給部3との間で遊技球を循環させるようになっている。
より具体的には、本実施形態においては、操作ハンドル4を操作することにより遊技球を遊技盤5に打ち出し可能な発射手段11を備えた遊技部2と、該遊技部2とは別個配設され、発射手段11に遊技球を供給するとともに、その供給する遊技球の数をカウントする計数手段8を有した遊技球供給部3とを具備し、発射手段11から発射された遊技球が遊技球供給部3を経て再び当該発射手段11に戻る循環経路を有している。一方、遊技部2は、遊技球供給部3に遊技球を送り得る排出口(2b、2c)と、遊技球供給部3から遊技球を受け得る受け部(本実施形態においては発射手段11の待機部位11a)とを備え、排出口(2b、2c)及び受け部がそれぞれ接続されることによって循環経路が形成される(すなわち、排出口(2b、2c)が遊技球供給部3の案内路R1及び迂回路R2のそれぞれと接続されるとともに、発射手段11が送出し手段7と接続されて循環経路が形成される)ようになっている。
ところで、既述のように、遊技球供給部3には、遊技部2の連結部2dと連結可能な連結部3cが形成されている。この連結部3cは、図16、17に示すように、プーリP1及びP2に懸架された搬送ベルト12と、プーリP2を回転駆動させて搬送ベルト12を回動させる駆動源としてのモータ13と、払出用計数手段14と、収容皿部3cbとを有している。また、連結部3cにおける連結部2dの受け口2dbと対向する部位には、当該受け部2dbに遊技球を通過させ得る通過口3caが形成されている。
搬送ベルト12は、所定角度傾斜して配設され、その上端部が通過口3caと連通されるとともに、下端部が収容皿部3cbと連通されている。また、搬送ベルト12の搬送面には、遊技球を受け得る複数の突起12aが形成されており、モータ13を駆動して搬送ベルト12を回動させると、収容皿部3cb内の遊技球を順次上部側に搬送し、通過口3caから排出可能とされている。
払出用計数手段14は、払出手段15で払い出された遊技球を順次通過させ得る通過孔14aを有するとともに、その通過孔14aを通過した遊技球の数をカウントするためのセンサから成るもので、遊技部2と遊技球供給部3とが連結された状態で払出手段15における吐出口15cの下方に位置すべく配設されている。かかる払出用計数手段14により、賞球として払い出された遊技球の数をカウントすることができ、そのカウントされた遊技球数は、挿入部3bに挿入された記憶憶媒体から成る記憶手段Kにて記憶されるようになっている。而して、本実施形態においては、払出用計数手段14でカウントされた遊技球を賞球として記憶手段Kに記憶させるよう構成されている。
然るに、遊技部2と遊技球供給部3とが連結されると、図18に示すように、連結部2dと連結部3cとが連結されて、通過口3caと受け口2dbと連通した状態とされるとともに、払出手段15の下方に収容皿部3cbが位置するよう構成されている。而して、連結部2dの払出手段15から払い出されて落下した遊技球は、払出用計数手段14を通過して収容皿部3cbに至るとともに、搬送ベルト12により搬送されて受け皿部2daに至るようになっている。
すなわち、遊技部2と遊技球供給部3とが連結されると、図22に示すように、払出手段15で払い出される遊技球を循環させる循環経路Jが形成されることとなり、パチンコ遊技装置1毎に配設された払出循環機構が構成されることとなる。かかる払出循環機構は、パチンコ遊技装置1毎に独立して構成されており、遊技部2側の払出手段15で払い出された遊技球の数を遊技球供給部3側の払出用計数手段14でカウントし得るようになっている。
記憶手段Kは、計数手段8及び払出用計数手段14でカウントされた遊技球数を記憶可能とされており、既述のように、計数手段8でカウントされた遊技球を貸し球として記憶する一方、払出用計数手段14でカウントされた遊技球を賞球として記憶するよう構成されている。これにより、貸し球の数と賞球の数との合計である持ち球分だけ発射手段11にて遊技球を発射させるよう構成することができ、本実施形態においては、持ち球がなくなった時点で遮断手段10を作動させて発射手段11に供給される遊技球の流通を遮断し、当該発射手段11による発射が不可能とされている。
上記実施形態によれば、循環経路(本実施形態における貯留部6、送出し手段7、発射手段11、遊技盤5を経由する循環経路)にて循環過程の遊技球であって発射手段11に供給可能な遊技球を遊技者が取出可能とされたので、それぞれの遊技装置毎で遊技球を循環させるものにおいて遊技者が遊技球を手に取ることができるものとしてリアリティを向上させることができるとともに、メンテナンス等における遊技球の取り扱いを容易とすることができる。
具体的には、遊技盤5に打ち出された遊技球を発射手段11に戻して循環させる循環経路にて循環過程の遊技球であって発射手段11に供給可能な遊技球を遊技者が取出可能な状態で貯留可能な貯留部6を備えたので、従来の汎用的なパチンコ遊技装置と同様な外観とすることができ、遊技者に対する違和感を抑制することができる。
加えて、本実施形態によれば、操作ハンドル4を操作することにより遊技球を遊技盤5に打ち出し可能な発射手段11を備えた遊技部2と、該遊技部2とは別個配設され、発射手段11に遊技球を供給するとともに、その供給する遊技球の数をカウントする計数手段8を有した遊技球供給部3とを具備したので、遊技機固有のものとして必須な構成要素(例えば、遊技に関わる構成要素又は遊技機独自の意匠に関わる構成要素)を遊技部2に具備させることができ、機種交換に伴うコスト低減を図ることができる。
また、遊技球供給部3は、島設備Sに固定されるものとされ、遊技部2を当該島設備Sの所定位置Saに取り付けた状態にて当該遊技部2と遊技球供給部3とが連結されて成るので、遊技球供給部3と遊技部2との連結時における互いの位置決めをより容易に行わせることができ、これらの連結作業をよりスムーズに行わせることができる。また、遊技球供給部3を独立して島設備S側に固定させることができるので、機種交換に伴って遊技部2を交換する際、当該遊技球供給部3を流用させることができる。
さらに、計数手段8と発射手段11との間に送出し手段7が配設されたので、発射手段11に対して1個ずつ順次遊技球を供給することができる。特に本実施形態によれば、遊技球供給部3に送出し手段7が配設されたので、遊技部2側の構成要素を削減することができ、機種交換に伴うコスト低減をより一層図ることができる。上記実施形態においては、遊技球供給部3に送出し手段7が配設されているが、図23、24に示すように、遊技部2に送出し手段7が配設されたものとしてもよい。
この場合、例えば遊技部2の正面側下部にステーF2を固定し、当該ステーF2にステーF1を固定させるとともに、そのステーF1に送出し手段7を固定させる。かかる固定状態においては、送出し手段7の供給口7bを発射手段11の待機部位11aに向かって臨ませている。しかるに、貯留部6に形成された流通路6abを流通した遊技球は、導入口7aを介して送出し手段7内に至り、そこから順次発射手段11に送り込まれることとなる。なお、かかる実施形態の場合、送出し手段7は、遊技部2における遊技球供給部3から遊技球を受け得る「受け部」を構成する。
このように、遊技部2に送出し手段7を配設するようにすれば、発射手段11と送出し手段7とを接続させつつ配設することができ、これら発射手段11と送出し手段7との相対的位置決めを確実に行わせることができる。したがって、送出し手段7から発射手段11への遊技球の受け渡しをスムーズに行わせることができるとともに、互いの同期(例えば、発射手段11による1回の発射動作後、送出し手段7による送り出しが行われる如き同期)をより確実に行わせることができる。
また、貯留部6から発射手段11まで連通して当該貯留部6の遊技球を発射手段11に流通可能な流通路6abを形成するとともに、当該流通路6abの途中に計数手段8が配設されたので、遊技者や第三者の手が計数手段8まで届き難くなっており、計数手段8に対する不正行為を抑制させることができる。なお、流通路6abは、遊技球の径より若干大きな内径とされており、遊技者等が手を入れて計数手段8等に触れるのをより困難としている。
また更に、発射手段11に供給可能な遊技球を遊技者が取出可能な状態で貯留可能な貯留部6と、遊技装置(パチンコ遊技装置1)毎に配設されるとともに、払出手段15で払い出される遊技球を所定の循環経路Jにて循環させ得る払出循環機構と、該払出循環機構に配設され、払出手段15で払い出された遊技球の数をカウントする払出用計数手段14と、該払出用計数手段14でカウントされた遊技球数を記憶する記憶手段Kとを備え、払出用計数手段14でカウントされた遊技球を賞球として記憶手段Kに記憶させるので、遊技盤5に打ち出される遊技球を貯留部にて貯留させることによりリアリティを向上させることができるとともに、払い出された遊技球を払出循環機構の循環路Jで循環することにより貯留部の遊技球が持ち出されても遊技店側の経済的損失を抑制することができる。
特に、本実施形態によれば、パチンコ遊技装置1毎に独立した払出循環機構が形成されるので、島設備S側に払い出しのための機構(遊技球の供給樋等)を具備させる必要がなく、当該島設備Sをより簡易な構成とすることができるとともに、払い出された遊技球を遊技者が触れないようにすることができ、賞球の取り扱いを容易とすることができる。また、払出循環機構に払出用計数手段14を具備させ、循環過程の遊技球であって払出手段15から払い出された遊技球の数をカウントするとともに、そのカウントされた遊技球を賞球として記憶手段Kに記憶させるので、パチンコ遊技装置1側で賞球の数を把握することができる。
本実施形態においては、記憶手段Kが、計数手段8でカウントされた遊技球を貸し球として記憶するとともに、払出用計数手段14でカウントされた遊技球を賞球として記憶するよう構成されているため、これら貸し球として記憶された遊技球数と賞球として記憶された遊技球数とによりその遊技者の持ち球を把握することができる。なお、持ち球は、貸し球としての遊技球数と賞球としての遊技球数との合計(発射手段11にて遊技球を打ち出すことに順次減算した値)として記憶される。
さらに、遊技球供給部3は、島設備Sに固定されるものとされ、遊技部2を当該島設備Sの所定位置Saに取り付けた状態にて当該遊技部2と遊技球供給部3とが連結されて払出循環機構の循環経路Jが形成されるので、遊技部2と遊技球供給部3との連結作業と同時に払出循環機構の形成を行わせることができ、作業性を著しく向上させることができると同時に、既述の如く、遊技機固有のものとして必須な構成要素(例えば、遊技に関わる構成要素又は遊技機独自の意匠に関わる構成要素)を遊技部2に具備させることができ、機種交換に伴うコスト低減を図ることができる。
特に、本実施形態においては、遊技球供給部3は、島設備Sに固定されるものとされ、遊技部2を当該島設備Sの所定位置Saに取り付けた状態にて当該遊技部2と遊技球供給部3とが連結され、当該連結により、遊技盤に打ち出された遊技球が当該遊技球供給部と遊技部との間で循環可能とされ、且つ、前記払出手段で払い出される遊技球を所定の循環経路にて循環させ得る払出循環機構が構成されるので、発射手段11に対する供給のための遊技球の循環経路と、払出循環機構の循環経路とを同時に形成させることができる。
しかるに、本実施形態に係るパチンコ遊技装置1は、遊技部2と遊技球供給部3とを連結させて、これら遊技部2と遊技球供給部3との間で遊技球を循環させて成るので、遊技機固有のものとして必須な構成要素(例えば、遊技に関わる構成要素又は遊技機独自の意匠に関わる構成要素)を遊技部2に具備させることができ、機種交換に伴うコスト低減を図ることができるとともに、遊技者によって貸し出された遊技球を受け皿(貯留部6に相当)に供給する作業や大当たり状態時に払い出された多数の遊技球の取り扱い(特に、受け皿からドル箱と称される収容箱に移し替える作業等)を一切不要とすることができる。
また更に、本実施形態によれば、発射手段11により遊技盤5に発射された遊技球を遊技球供給部3に案内する案内路R1を具備したので、遊技部2と遊技球供給部3との間の遊技球の循環をよりスムーズ且つ確実に行わせることができる。加えて、発射手段11により遊技盤5に向かって発射され、且つ、遊技盤に至らなかったファウル球としての遊技球を計数手段8を経ずに当該発射手段11に戻す迂回路R2を具備したので、計数手段によってファウル球をカウントすることにより重複してカウントしてしまうを回避できるとともに、当該ファウル球としての遊技球をスムーズ且つ確実に発射手段に戻すことができる。
また、上記実施形態によれば、貯留部6から発射手段11まで連通して当該貯留部6の遊技球を発射手段11に流通可能な流通路6abを形成するとともに、当該流通路6abの途中に計数手段8が配設され、且つ、迂回路R2は、その先端が当該流通路6abの途中であって計数手段8より発射手段11側に接続されて成るので、流通路6abの一部を利用しつつファウル球としての遊技球をより確実に発射手段11に戻すことができる。
また、本実施形態においては、遊技部2と遊技球供給部3との間で循環させる過程の発射手段11に供給可能な遊技球を遊技球が取出可能な状態で貯留可能な貯留部6(受け皿6a)を具備しているので、遊技者から完全に遮断された状態で遊技球を循環させる封入式パチンコに比べ、既存の一般的なパチンコ遊技機と同様の感覚を得させることができ、リアリティを向上させることができる。
ここで、本実施形態においては、発射手段11に供給可能な遊技球を遊技者が取出可能な状態で貯留可能な貯留部6と、貯留部6と発射手段11との間に配設され、当該貯留部6から発射手段11に流れる遊技球の数をカウントする計数手段8とを備え、計数手段8でカウントされた遊技球を貸し球として記憶手段Kに記憶させるので、遊技盤5に打ち出される遊技球を貯留部6にて貯留させることによりリアリティを向上させることができるとともに、貯留された遊技球自体に価値はないことから、貯留部6の遊技球が持ち出されても遊技店側の経済的損失を抑制することができる。
特に、本実施形態においては、発射手段11に向かって遊技球を流通させて供給し得る流通路6abを遊技球供給部3に形成するとともに、当該流通路6abの途中に計数手段8を設け、その計数手段8でカウントされた遊技球を貸し球としているので、計数手段8により計数された後であって遊技盤5に打ち出される前の遊技球を不正に取り出して持ち出すことを困難とされており、不正行為をより確実に防止することができる。
さらに、本実施形態においては、流通路6abに配設され、計数手段8の手前で遊技球の流通を任意に遮断し得る遮断手段10を具備しているので、持ち球がなくなった時点で発射手段11に対する遊技球の供給を遮断することができるとともに、不正行為を検知した際に遮断手段10を作動させて発射手段11に対する遊技球の供給を強制的に遮断させることができる。なお、持ち球がなくなったことは、記憶手段Kで記憶された事項(計数手段8にてカウントした遊技球数と払出用計数手段14にてカウントした遊技球数から算出される数値)にて把握することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るパチンコ遊技装置は、第1実施形態と同様、操作ハンドルを操作することにより遊技球を遊技盤に打ち出し可能な発射手段を備えるとともに、当該遊技盤に打ち出された遊技球がその遊技機内で循環して発射手段に戻り当該遊技盤に打ち出し可能とされたものであり、図25〜27に示すように、貯留部6の内部に送出し機構が配設されたものである。尚、本実施形態に係るパチンコ遊技装置においても、第1実施形態と同様、遊技部2と遊技球供給部3とを連結させることにより構成されるものであり、貯留部6以外は第1実施形態と同様のものである。
送出し機構は、貯留部6の受け皿6a内に配設されたもので、図25に示すように、モータ18と、該モータ18にて回転駆動する駆動ギア19と、該駆動ギア19の外周面に形成された歯と噛み合う歯を有した従動ギア部材20と、該従動ギア部材20を回転自在に支持する固定部材21とから主に構成されている。このうち、従動ギア部材20は、上下方向に貫通して遊技球を通過させ得る複数(本実施形態においては4つ)の通過孔20aを有している。
固定部材21は、受け皿6aの内周面に固定されて従動ギア部材20を回転自在に支持するとともに、内部に遊技球を通過させ得る流通路が形成されている。かかる流通路の一端は上方に臨ませた開口21aとされており、他端は受け皿6aに形成された流通路6abに臨ませた21b(図26(b)参照)とされている。なお、流通路6abの途中には、第1実施形態と同様の計数手段8が形成されている。
一方、受け皿6aにおける貯留凹部6aaの底面には、通過孔20aと合致し得る通過孔が形成(図27中符号Aを付した部位に形成)されており、モータ18を駆動させて駆動ギア19を回転させると、従動ギア部材20が回転し、当該通過孔に対して通過孔20aが順次合致し得るようになっている。これにより、モータ18を駆動させて従動ギア部材20が回転すると、貯留凹部6aaで貯留された遊技球が部位Aにて通過孔20aに挿入されるとともに、その通過孔20aが部位Bに至ると、当該通過孔20aと固定部材21の開口21aとが合致して遊技球が落下し、流通路6abに導かれるようになっている。
このように、本実施形態によれば、モータ18を駆動して従動ギア部材20を回転させることにより、貯留凹部6aaで貯留された遊技球が切り分けられつつ順次発射手段11に送り込まれるとともに、モータ18を停止させれば、遊技球の送り出しを停止することができる。これにより、遊技者の持ち球がなくなった時点で素早く発射手段11に対する遊技球の供給を停止させることができる。
本実施形態に係る送出し機構は、発射手段11に順次遊技球を送り出すものであることから、第1実施形態の送出し手段7に相当するとともに、計数手段8の手前で遊技球の流通を任意に遮断し得るものであることから、第1実施形態の遮断手段10に相当するものである。言い換えるならば、当該送出し機構は、第1実施形態における送出し手段7と遮断手段10との両方の機能を兼ね備えたものである。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、パチンコ遊技装置1毎の払出循環機構が配設されないものであってもよい。また、記憶手段Kが可搬式の記憶媒体でないもの等とすることもできる。なお、遊技球を遊技部2と遊技球供給部3との間で循環させる過程で、当該遊技球を洗浄し得る洗浄手段を具備させたものとしてもよい。