JP2009055991A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供する。
【解決手段】 本発明の遊技機は、複数の図柄を表示する図柄表示手段と、図柄表示手段の下方に設けられ、周方向に回転する可動役物(例えば、後述のルーレット装置100)と、可動役物の周方向に設けられた複数の通過口(例えば、後述のボール通過口102)と、図柄表示手段に予め定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、遊技球を可動役物の周辺の所定領域に投入する遊技球投入部と、複数の通過口のうち遊技球が通過した通過口を検出する通過口検出手段(例えば、後述のボール検出センサ120)と、通過口検出手段により遊技球が通過した通過口に応じて、複数の処理の中から一の処理を決定して実行する処理実行手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、スロットマシン或いはパチスロと称される遊技機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表わしたリールを複数配列して構成した機械的可変表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示するように構成した電気的可変表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、可変表示装置を駆動させ、各リールを回転させることにより図柄を可変表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により各リールの回転を順次停止させる。この時、表示窓内に現れた各リールの図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが所定の入賞態様(入賞役)になれば、メダル、コイン等の遊技媒体を払い出すことで遊技者に利益を付与する。
このような遊技機には、複数種類の入賞役が設定されている。例えば、入賞したとき、所定数のメダルを払い出すと共に、通常の状態である「一般遊技状態」よりも条件の良い遊技状態を所定期間発生させる特定の入賞役が設けられる。このような特定の入賞役としては、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える特別増加入賞役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える特別入賞役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)とがある。これらBB及びRBは、まとめて一般に「ボーナス」と称される。また、入賞したとき、1回のメダルの払い出しで終わる入賞役を、一般に「小役」と称している。
また、このような遊技機において、回転リールの停止時に入賞役を構成する図柄が有効ライン上に揃うのは、遊技機の内部抽籤で入賞役に当籤したとき(具体的には、マイクロコンピュータでの乱数抽出による抽籤で当籤したとき)に限られる。また、遊技者によるリールの停止操作が可能な遊技機(例えば、停止ボタンを備えたスロットマシンで、一般に「パチスロ」と称される)では、内部抽籤で入賞役に当籤(以下、「内部当籤」という)し、且つ、遊技者による停止操作が所定のタイミングでなされたときに、入賞役を構成する図柄が有効ライン上に揃うように制御される。
更にこのような遊技機において、内部当籤をランプの点滅やスピーカからの出音で報知することが行われている。また、直接遊技の結果に影響を与えない演出用のリール(以下、「演出リールという」)を遊技機の正面に設け、その動作や表示内容によって、内部当籤を報知するようにした遊技機も開発されている。このような遊技機においては、例えば、演出リールの停止図柄の種類によって、小役やボーナスの内部当籤を報知するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−70437号公報
しかしながら、遊技者は内部当籤が報知されることを期待して遊技を行うが、上記ランプや演出リールを用いて当該報知を行う場合、複数種類の演出が設定されていても、一日に出現する演出が限られてしまう可能性があり、その報知態様が単調となり、遊技者の内部当籤に対する期待感を十分に高めるまでには至らず、遊技者の興趣を損なう恐れがあるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の遊技機は、複数の図柄(例えば、後述のリール3L、3C、3Rの外周上に描かれた図柄)を表示する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L、3C、3R)と、遊技価値が投入されたことを条件に遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、後述の投入メダルセンサ22S、BETボタン11・12、図18のステップS31の処理)と、開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の主制御回路71、後述の図17のステップS8の処理)と、開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段(例えば、後述の主制御回路71、後述のステッピングモータ49L、49C、49R)と、遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、後述の停止ボタン7L、7C、7R)停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役とに基づいて、図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段(例えば、後述の主制御回路71、後述の図18のステップS10の処理)と、図柄表示手段の下方に設けられ、周方向に回転する可動役物(例えば、後述のルーレット装置100)と、可動役物の周方向に設けられた複数の通過口(例えば、後述のボール通過口102)と、図柄表示手段に予め定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、遊技球(例えば、後述のボール101)を可動役物の周辺の所定領域(例えば、後述のルーレット盤110)に投入する遊技球投入部(例えば、後述のボール投入部111)と、複数の通過口のうち遊技球が通過した通過口を検出する通過口検出手段(例えば、後述のボール検出センサ120)と、通過口検出手段により遊技球が通過した通過口に応じて、複数の処理の中から一の処理を決定して実行する処理実行手段(例えば、後述の図18の処理)と、を備える。
上記構成により、周方向に回転する可動役物に設けられた所定の通過口に遊技球が通過されたことを条件に、複数の処理から一の処理を決定するので、可動役物の停止動作に遊技者の注目を引きつけることができ、高揚状態をより長く持続することができる。例えば、所定の場所にボールが通過されたことを条件に、有利な遊技状態に移行したり、多彩な演出をしたりすることができるので、演出が単調にならず、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
本発明の遊技機は、遊技に関する演出を行う演出手段(例えば、後述の液晶表示装置5、スピーカ21L、21R)を更に備え、処理実行手段は、複数の通過口のうち通過口検出手段により遊技球が通過した通過口に応じて、複数の演出データの中から一の演出データを決定して演出手段による演出を制御する。
上記構成により、可動役物に設けられた所定の場所に遊技球が通過されたことを条件に、複数の演出データの中から一の演出データを決定して演出を制御するので、多彩な演出をすることができ、例えば、所定の場所に遊技球が通過されたことを条件に、内部当籤役を報知するための演出をする報知態様をすることができ、報知態様が単調にならず、可動役物の停止動作に遊技者の注目を引き付けることができるので、演出効果の高い内部当籤の報知を行うことにより、遊技者の興趣を高めることが可能な新感覚の遊技機を提供することができる。
本発明の遊技機は、遊技球は、通過口を通過し易い第1の遊技球(例えば、後述のボール101a)と、第1の遊技球よりも大きく第1の遊技球よりも通過口を通過し難い第2の遊技球(例えば、後述のボール101b)とを有し、遊技球投入部は、図柄表示手段に定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、第1の遊技球と、第2の遊技球のうちのいずれかを遊技球として所定領域に投入する。
上記構成により、可動役物の周方向を可動する遊技球は、内部当籤役を参照して、通過口に通過し易い遊技球と通過し難い遊技球が可動役物へ投入されるので、例えば、BB又はRBに内部当籤した場合には、通過部に通過し易い遊技球が投入されるので、遊技球がBB又はRB通過口に通過し易くなる。また、通過口に通過し易いボールとし難いボールの色を異なる色とすることで、可動役物の停止動作に遊技者の注目を引き付けることができ、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
本発明の遊技機は、遊技球投入部は、図柄表示手段に予め定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、複数の遊技球を所定領域に投入する。
上記構成により、特定の図柄が停止されたことを条件に、可動役物の周方向を可動する遊技球を所定の通過口に通過することができるので、例えば、リーチ目が揃った場合であっても、遊技者は可動役物により内部当籤に対する注目を引き付けることができ、更に特定の遊技状態に内部当籤したことを見逃すことがないので、遊技者の興趣を高めることが可能な新感覚の遊技機を提供することができる。
本発明の遊技機は、通過口の周囲に設けられ、所定領域を転動する遊技球が通過口を通過するのを変化させる遊技球変化手段(例えば、後述の給電コイル131)と、内部当籤役決定手段によって決定された内部当籤役に応じて、複数の制御データのうち一の制御データを決定して遊技球変化手段による変化を制御する遊技球変化制御手段(例えば、後述の電源制御部134)と、を更に備える。
上記構成により、内部当籤役を参照して、遊技球の通過口を制御することができるので、例えば、BBに内部当籤している場合には、必ず所定の通過口に遊技球を通過させることができるので、遊技者は内部当籤が報知されることを期待して遊技を行うことができ、可動役物により内部当籤に対する注目を引き付けることができるので、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
本発明によれば、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
以下、本発明の遊技機を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本実施形態で説明する遊技機は、所謂『パチスロ機』であり、複数の図柄の変動表示を入賞ライン上に停止して表示される図柄に基づいて特定の入賞態様が成立するように、遊技者の操作の検知により変動表示を停止可能に構成されている。なお、遊技機は、コインやメダル、遊技球等の他、遊技者に付与された、若しくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものである。以下の説明においては、遊技媒体及び遊技価値をメダルとし、遊技者が『パチスロ機』で遊技を開始する際に遊技媒体を借り入れる遊技媒体払出装置をメダル払出装置として説明する。
<遊技機の機械的構成>
図1は、遊技機の外観を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る液晶表示装置の正面図である。図3は、本発明の実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。図4は、本発明の実施例の擬似リールの斜視図である。遊技機1は全体を形成しているキャビネット2を有している。キャビネット2は、遊技者に対向する前面側全体が開口されたキャビネット本体2aと、キャビネット本体2aの開口を開閉する開閉扉であるドア部2bとを有している。ドア部2bは、キャビネット本体2aにおける幅方向の一端部を回転中心として回動可能に設けられている。また、キャビネット本体2aは、前面側の開口に対向された背面壁と、背面壁の両側に配置された側面壁とで横断面が長方形形状に形成されている。
遊技機の全体を形成している筐体としてのキャビネット2の正面には、液晶表示装置5が設置されている。液晶表示装置5は、後述するが、液晶表示装置5の背面側に配置された3個のリール3L・3C・3Rと同期する疑似リール4L・4C・4Rや、キャラクタ等による演出画像等を表示することが可能となっている。尚、本実施の形態においては、液晶表示装置5が、リール4L・4C・4Rの前面に設けられている場合について説明するが、本発明において、液晶表示装置5が設けられる位置は、特に限定されるものではない。
液晶表示装置5の下方には、斜め上方に開口したリール表示窓28が形成されている。そして、リール表示窓28の奥には、3個のリール3L・3C・3Rが設けられている。本発明の実施形態では、リール3L・3C・3Rは、複数の図柄を表示する図柄表示手段として機能する。3個のリール3L・3C・3Rは、それぞれその外周面に複数の図柄からなる図柄列が記されている。図柄列は、図8に示すように、「00」〜「20」のコードナンバーが付された複数種類の図柄からなっている。具体的には、「赤7」、「青7」、「ベル」、「スイカ」、「Replay」及び「チェリー」の図柄からなっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。上記の図柄列中における「赤7」、「青7」は、特定の入賞態様を構成するものとして設定されている。ここで、特定の入賞態様とは、後述のBB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)のボーナスが成立する入賞態様を意味する。
リール3L・3C・3Rの下方には、後述の可動役物(以下、ルーレット装置)100が周方向に回転可能に設置されている。また、ルーレット装置100の周方向には、複数の通過口(以下、ボール通過口)102が設けられ、ルーレット装置100の周辺の所定領域には、遊技中に遊技球(以下、ボール)101を転動するための領域を有するルーレット盤110がルーレット装置100と同期するように回転可能に着設されている。
図2に示すように、液晶表示装置5の背面側には、3個の疑似リール4L・4C・4Rが設けられている。3個の疑似リール4L・4C・4Rは、それぞれ外形状が半円柱状であり(図3)、湾曲面を液晶表示装置5の方向に向けて、水平に並設されている。3個の疑似リール4L・4C・4Rは、図4に示すように、リール本体としてのリール本体部42L・42C・42Rと、リール画像表示手段としてのリール画像表示パネル41L・41C・41Rを有している。リール本体部42L・42C・42Rは、外形状が半円柱状を有している。また、リール画像表示パネル41L・41C・41Rは、リール本体部42L・42C・42Rの湾曲面の全面を覆うように着設されている。
リール画像表示パネル41L・41C・41Rは、有機ELディスプレイを湾曲させることにより形成されている。尚、複数の有機ELディスプレイを繋ぎ合わせることにより形成されていてもよい。ここで、有機ELディスプレイとは、電圧をかけると発光する有機物質を利用したディスプレイであり、発光体をガラス、プラスチック、フィルム等の基板に蒸着し、これに直流電圧をかけて表示を行う形式のディスプレイをいう。この有機ELディスプレイは、自発光型の素子であるため、視野角の制限が無く視認性に優れているため遊技者の目の位置によって図柄が見えにくくなることがない。また、バックライトが不要なため、薄型化(2mm程度)・軽量化が可能である。尚、本実施形態においては、リール画像表示パネル41L・41C・41Rに有機ELディスプレイを使用しているが、その他にもバックライトを備えたLCDを用いてもよい。
リール画像表示パネル41L・41C・41Rには、リール3L・3C・3Rと同じ複数の図柄で構成されたリール画像が表示されるようになっている。リール画像の複数の図柄は、キャビネット2正面から液晶表示装置5を介して視認可能となっている。また、リール3L・3C・3Rの回転及び停止と同期するように、リール画像を変動表示するようなっている。即ち、疑似リール4L・4C・4Rは、スタートレバー6が操作されると、各リール3L・3C・3Rと共に回転を開始する。従って、遊技者が疑似リール4L・4C・4Rを視認しながらリールの停止操作を行った場合であっても、リール3L・3C・3Rを視認しながらリールの停止操作を行った場合と同じ遊技結果を得ることもでき、キャラクタ等による演出画像等を表示することも可能である。
リール3L・3C・3R及び疑似リール4L・4C・4Rの各図柄は、キャビネット2の正面から縦方向に3つずつ、合計9つの図柄が視認できるようになっている。また、図2に示すように、視認可能な9つの図柄の停止位置に対応して、5本の入賞ラインが設定されている(図2では疑似リール4L・4C・4Rの例を示す)。即ち、上下方向に3つ並ぶ図柄を水平に横切るトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向に横切るクロスダウンライン8a、クロスアップライン8eが設けられている。これら各入賞ラインは、遊技者に視認可能に表示してもよいし、表示しなくてもよい。
これらの入賞ラインは、後述の1−BETボタン11、最大BETボタン12を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、1枚賭け時は1本(センターライン8cのみ)、2枚賭け時(1−BETボタン11を2回操作(押圧又は、メダルを2枚投入)は3本(センターライン8cに加え、トップライン8b、ボトムライン8d)、最大枚数(本実施例では3枚)賭け時は5本(2枚賭け時の3本に加え、クロスダウンライン8a、クロスアップライン8e)が有効化される。入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組み合せを構成する図柄が何れかの有効化された入賞ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役の入賞が成立することとなる。以下の説明において、有効化された入賞ラインを有効ラインと言う場合がある。
図1に戻って、リール表示窓28の左下側には、払出枚数及びクレジット数を表示する表示部17が設けられている。表示部17は、7セグメント表示部からなり、最大4桁の数値が表示される。そして、左側2桁部分には、貯留されているメダルの枚数(クレジット数)が表示され、右側2桁部分には、入賞成立時のメダルの払出枚数が表示される。
表示部17の右側には、メダル投入ランプ18、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cが設けられている。メダル投入ランプ18は、メダルの投入が受け付け可能であるときに点滅する。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲーム(単位遊技)を行うために賭けられたメダルの数(以下、BET数ともいう)に応じて点灯する。尚、一のゲームは、全てのリールが停止したとき、又は、メダルの払い出しが行われる場合には、メダルが払い出されたときに終了する。
また、表示部17の左側には、遊技開始表示ランプ19及びリプレイランプ20が設けられている。遊技開始表示ランプ19は、入賞ライン8a〜8eの少なくとも1本が有効化されたときに点灯する。リプレイランプ20は、後述の「リプレイ」に入賞したときに点灯する。即ち、リプレイランプ20が点灯している場合は、メダルを投入することなく、ゲームを開始できる。
表示部17の下方には、水平面を有する台座部10が形成されている。台座部10の左側には、1−BETボタン11及び最大BETボタン12が設けられている。1−BETボタン11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚をゲームへの賭け枚数とし、2回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚をゲームへの賭け枚数とする。最大BETボタン12は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数(本実施例では、3枚)をゲームへの賭け枚数とする。このBETボタン11・12を操作することで、上述の入賞ライン8a〜8eが有効化されるようになっている。本発明の実施形態では、BETボタン11・12は、遊技価値が投入されたことを条件に遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段として機能する。
また、台座部10の前面部の左寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット/払い出しを押し操作により切り替える貯留メダル精算ボタン14(以下、C/Pボタン14と言う)が設けられている。このC/Pボタン14の切り替えにより「払い出し」が選択された場合には、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受部16に溜められる。一方、「クレジット」が選択された場合には、遊技機が備えるメモリ(例えば、後述するRAM33等)にメダル数がクレジットとして記憶される。
C/Pボタン14の右側には、遊技者の操作によりリール3L・3C・3Rを回転させるためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央には、3個のリール3L・3R・3Cの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L・7C・7Rが設けられている。本発明の実施形態では、停止ボタン7L・7C・7Rは、遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段として機能する。
台座部10の下方には、メダルを貯留するメダル受部16が配置されている。メダル受部16の略中央部には、メダル払出口15が配置されている。
台座部10の右側には、メダル投入口22が設けられている。さらに、キャビネット2の下方の左右には、スピーカ21L・21Rが設けられている。また、液晶表示装置5の上方には、LEDランプ29が設けられており、遊技状態に応じた演出に伴い、点滅等するようになっている。
スピーカ21L・21Rは、リール画像表示パネル41L・41C・41Rに表示されるリール画像の複数の図柄が回転表示される際、リール回転効果音を出力するようになっている。なお、リール回転効果音を遊技者に十分聞こえさせるために、例えば、遊技機から出力されるBGM等よりも大きくすることが望ましいが、これに限定されることはない。また、スピーカ21L・21Rから出力されるリール回転効果音の音量は、リール画像表示パネル41L・41C・41Rに表示されるリール画像の複数の図柄の変動表示の回転速度が大きくなる程、大きくなるようにされている。
ここで、液晶表示装置5の構造について説明する。液晶表示装置5は、図4に示すように、保護ガラス52と表示板53とからなる正面パネル51、透明液晶パネル54、導光板55、反射フィルム56、所謂白色光源である蛍光ランプ57a・57b、58a・58b、ランプホルダ59a〜59h、及び、透明液晶パネル駆動用のICを搭載したテーブルキャリアパッケージ(TCP)からなり、TCPは、透明液晶パネル54の端子部に接続したフレキシブル基板(図示せず)等により構成される。この液晶表示装置5は、既に述べたように、リール3L・3C・3Rより手前側に設けられている。また、この疑似リール4L・4C・4Rと液晶表示装置5とは、所定の間隔をあけて設けられている。
保護ガラス52及び表示板53は、透明な部材で構成されている。表示板53には、上述のBETランプ9a〜9c等に対応する位置に絵柄等が形成されている。すなわち、表示板53の絵柄等が形成されている領域が、正面パネル51における絵柄形成領域51bであり、表示板53の絵柄等が形成されていない領域が、正面パネル51における表示窓51aである(図2参照)。なお、正面パネル51に絵柄形成領域51bを形成せず、正面パネル51の全面を表示窓51aとしてもよい。この場合、表示板53に絵柄を形成しないか、又は、表示板53を省略すればよい。なお、表示板53の裏面側に配置される各種ランプ及び各種表示部を動作させる電気回路等は図示していない。
透明液晶パネル54は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明な基板と、これに対向する透明な基板との間隙部に液晶が封入されて形成されている。この透明液晶パネル54の表示モードは、ノーマリーホワイトに設定されている。ノーマリーホワイトとは、液晶を駆動していない状態で白表示(表示面側に透過した光が外部より視認可能である)となる構成である。ノーマリーホワイトに構成された透明液晶パネル54を採用することにより、液晶を駆動することができない事態が生じた場合であっても、疑似リール4L・4C・4Rに表示された図柄等の識別情報の可変表示及び停止表示を視認することができ、遊技を継続することができる。すなわち、そのような事態が発生した場合でも、リール3L・3C・3Rに表示された識別情報(例えば、図柄)の変動表示態様及び停止表示態様を中心とした遊技を行うことができる。
導光板55は、蛍光ランプ57a・57bからの光を透明液晶パネル54へ導き出す(透明液晶パネル54を照明する)ためのものであり、透明液晶パネル54の裏側に設けられ、例えば、2cm程度の厚さを有するアクリル系樹脂等の透明部材(導光機能を有する)で構成されている。
反射フィルム56は、例えば、白色のポリエステルフィルムやアルミ薄膜に銀蒸着膜を形成したものが用いられ、導光板55に導入された光を導光板55の正面側へ向けて反射させる。この反射フィルム56は、反射領域56A及び非反射領域(透過領域)56Bにより構成されている。
蛍光ランプ57a・57bは、導光板55の上端部及び下端部に沿って配置され、両端はランプホルダ59により支持されている。この蛍光ランプ57a・57bから照射される光は、反射フィルム56の反射領域56Aで反射して透明液晶パネル54を照明する。
蛍光ランプ58a・58bは、反射フィルム56の裏側の上方位置及び下方位置に疑似リール4L・4C・4Rに向かって配置されている。この蛍光ランプ58a・58bから出て疑似リール4L・4C・4Rの表面で反射して非反射領域56Bへ入射した光は、透明液晶パネル54を照明する。
このように、蛍光ランプ57a・57bから照射され、反射フィルム56の反射領域56Aで反射した光と、蛍光ランプ58a・58bから照射され、疑似リール4L・4C・4Rの表面で反射して非反射領域56Bへ入射した光とが、透明液晶パネル54を照明する。従って、反射フィルム56の非反射領域56Bに対応する液晶表示装置5の領域は、液晶を駆動しているか否かによって、透明/非透明の状態に切り替わる領域であり、反射フィルム56の反射領域56Aに対応する液晶表示装置の領域は、液晶を駆動しているか否かに係らず非透明状態となる。
遊技機は、液晶表示装置5の一部の領域のみが、透明/非透明の状態に切り替わる領域であるが、本発明の遊技機において、液晶表示装置5の表示画面は、その全領域が透明/非透明の状態に切り替わる領域であってもよい。この場合、液晶表示装置5の全領域を透過状態又は非透過状態に切り替わる領域とする場合、反射フィルム56を全て非反射領域56Bとするか、反射フィルム56を省略すればよい。
<遊技機の電気的構成:主制御回路71>
上記の構成において、図5に示す遊技機の制御動作について説明する。
遊技機は、図4に示すように、主基板に設けられた主制御回路71と、副基板に設けられた副制御回路72とで動作が制御されている。図4に示す主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)31と、主基板側記憶手段であるROM(Read Only Memory)32及びRAM(Random Access Memory)33を有している。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生する。サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。そして、CPU31は、これらの乱数発生器36及びサンプリング回路37でサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽籤テーブルに基づいて、内部当籤役を決定するようになっている。本発明の実施形態では、主制御回路71は、開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段として機能する。
尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンビュータ30内で、即ち、CPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
主制御回路71のRAM33には、種々の情報が一時的に格納される。例えば、遊技状態、一の遊技におけるメダル投入数、一の遊技におけるメダル払出数等が格納される。
一方、主制御回路71のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽籤テーブルや停止ボタンの操作に応じてリール3L・3C・3Rの停止態様を決定するための停止テーブル群等の各種のデータテーブルと、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。また、ROM32には、後述のメインルーチン等の各処理ルーチンを実行するプログラム等が格納されている。
上記のマイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、表示部17、メダル投入ランプ24、遊技開始表示ランプ25)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L・3C・3Rを回転駆動するステッピングモータ49L・49C・49Rと、がある。本発明の実施形態では、主制御回路71、ステッピングモータ49L・49C・49Rは、表示される図柄の変動を行う図柄変動手段として機能する。
さらに、ステッピングモータ49L・49C・49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、ルーレット駆動回路136、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令等の制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、主制御回路71は、制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段に接続されている。主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1―BETスイッチ11S、最大BETスイッチ12S、C/Pスイッチ14S、投入メダルセンサ22S。リール停止信号回路46、リール位置検出回路47、払出完了信号回路44、ルーレット装置100があり、これらもI/Oボート38を介してCPU31に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。1―BETスイッチ11S、最大BETスイッチ12S、C/Pスイッチ14Sは、それぞれ、1―BETボタン11、最大BETボタン12、C/Pボタン14の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。本発明の実施形態では、投入メダルセンサ22Sは、遊技価値が投入されたことを条件に遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段として機能する。
リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L・7C・7Rの操作に応じて停止信号を発生する。本発明の実施形態では、主制御回路71は、図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段として機能する。リール位置検出回路47は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L・3C・3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路44は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
リール位置検出回路47は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L・3C・3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路44は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
ルーレット駆動回路136は、CPU31からの信号を受けてルーレット装置100を所定方向(例えば、時計回り方向)に所定速度(例えば、2π[rad/s])で回転駆動させるように制御する。また、ルーレット装置100は、ルーレット駆動回路136の操作を検出し、CPU31へボール101を検出するための信号を供給する。
上記の主制御回路71は、副制御回路72にコマンドや情報等を一方向に出力可能に接続されている。副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に耕成され、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御、スピーカ21L・21R・21Bからの音の出力制御、及び、LEDランプ29からの光の出力制御を行う。
<遊技機の電気的構成:副制御回路の動作72>
上記の構成において、図6に示す遊技機の制御動作について説明する。尚、本実施形態においては、主制御回路71から副制御回路72に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路72から主制御回路71に対して信号を送信できないように構成したが、これに限らず、副制御回路72から主制御回路71に対して信号を送信できるように構成してもよい。
主制御回路71は、副制御回路72にコマンドや情報等を一方向に出力可能に接続されている。副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に構成され、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御、スピーカ21L・21R・21Bからの音の出力制御、及び、LEDランプ29からの光の出力制御を行う。本発明の実施形態では、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R、21Bは、遊技に関する演出を行う演出手段として機能する。
副制御回路72は、主制御回路71を構成する主基板とは別の副基板上に構成され(図6)、マイクロコンピュータ(以下『サブマイクロコンピュータ』という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L、21R、21Bにより出音される音を制御する音源IC78及び増幅器としてのパワーアンプ79、LEDランプ29を駆動するLED駆動回路77を備えている。
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、副基盤側記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納している。また、プログラムROM75は、制御プログラムの実行時に用いられる各種のデータを格納している。本発明の実施形態では、プログラムROM75は、複数の通過口のうち遊技球が通過した通過口に応じて複数の演出データ(後述の図15の遊技状態、後述の図16の報知小役)と、液晶表示装置5やスピーカ21L、21R、21B等を制御するための複数の演出データ(図15の演出パターン、図16の報知パターン)を制御するためのデータを関連付けて記憶している。
また、ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成され、演出処理ルーチン実行時の一時記憶手段としての演出処理領域を備える。例えば、ワークRAM76は、主制御回路71から受け取った内部当籤役や入賞が不成立であったスロットゲームの連続回数を示す遊技カウント数等のデータを一時的に記憶する。
尚、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周期、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
画像制御回路81は、画像制御IC82や画像制御ワークRAM83、画像ROM86、及びビデオRAM87を備えている。画像制御ワークRAM83は、画像制御プログラムを画像制御IC82で実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROM86は、演出用の画像データ等を格納する。画像データは、演出画像を生成するためのパーツとなるデータであり、これら画像データの一つ以上の組合せにより、演出画像を表示可能にしている。画像ROM86は、複数の通過口のうち遊技球が通過した通過口に応じて複数の演出データ(後述の図15の遊技状態、後述の図16の報知小役)と、液晶表示装置5やスピーカ21L、21R、21B等を制御するための複数の演出データ(図15の演出パターン、図16の報知パターン)を記憶している。
ビデオRAM87は、画像制御IC82で画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。ビデオRAM87は、液晶表示装置5の画面全体に対応した表示データ領域を有しており、この表示データ領域に画像データが格納されたときに、表示データ領域に対応する液晶表示装置5の表示位置に画像データを画面表示させる。
画像制御IC82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基づき、画像制御プルグラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。具体的には、演出用画像の画像データ等をビデオRAM87において構成することによって、液晶表示装置5に演出画像等を表示するようになっている。
上記の主制御回路71におけるメインルーチンにより各種の処理が実行されると、処理に応じた結果や内容がコマンドやデータとして副制御回路72に入力される。副制御回路72においては、図示しない演出処理ルーチン等をそれぞれ独立して実行している。そして、演出処理ルーチンの実行によりコマンドに基づいた演出画像等を液晶表示装置5に表示させる。例えば、メダル投入を示すコマンドが入力された場合には、スタートレバー6の操作を促す演出画像等を液晶表示装置5に表示させる。また、液晶表示装置5からの演出にともなって、或いは独立して、LEDランプ29からの光の出力による演出、スピ-カ21L・21R・21Bからの音の出力による演出を行う。
<遊技状態>
次に、遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1は、『一般遊技状態』、『内部当簸状態』、『RB遊技状態』及び『BB一般遊技状態』からなる4種類の遊技状態を出現させる。これら「4種類」の各遊技状態は、基本的に、内部当籤する可能性のある役の種類、再遊技に内部当籤する確率及び入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別、内部当籤と入賞成立との関係により区別される。
『一般遊技状態』は、基本的に、所謂「出呼率」(遊技に賭けちれた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が「1」よりも小さい遊技状態であり、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態である。
『内部当籤状態』は、『一般遊技状態』においてBB又はRBに内部当籤し、BB又はRBに入賞していない場合に発生し、基本的に、一又は複数のゲームにわたり、BB又はRBに対応する図柄組み合わせが入賞ライン上に沿って並ぶことが許容された遊技状態である。『一般遊技状態』においてBB、RBに内部当籤すると、その内部当籤役が持越役としてセットされ、以降のゲームに持ち越されるようになる。ここで、内部当籤役の持ち越しとは、次以降のゲームにおいてBB、RBに内部当籤しなくても、BB、RBに入賞できるようにすることである。具体的には、内部当籤状態では、BB、RBに内部当籤することはないが、内部当籤役が『なし(ハズレ)』となった場合にBB、RBに入賞できるようになっている。
『BB一般遊技状態』は、『一般遊技状態』又は『内部当籤状態』において、BBに内部当籤し、BBに入賞した場合に発生する。BBの入賞は、『一般遊技状態』又は『内部当籤状態』において「赤7−赤7−赤7」又は「青7−青7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。『BB一般遊技状態』は、30回の小役ゲーム又は3回のRB(レギュラーボーナス)を消化すると終了する。なお、『BB一般遊技状態』は、所定枚数のメダルの払い出しが完了すれば終了するようにしてもよい。
『RB遊技状態』は、『一般遊技状態』よりも出玉率の期待値が高く、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も有利な遊技状態である。『RB遊技状態』は、『一般遊技状態』、『内部当籤状態』又は『BB一般遊技状態』においてRB(レギュラーボーナス)に入賞した場合に発生する。RBの入賞は、『一般遊技状態』、『内部当籤状態』又は『BB一般遊技状態』において「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。なお、『BB一般遊技状態』においてRBの入賞が成立することを、一般に『JACIN』と称し、その後のゲームを『JACゲーム』と称す。なお、各遊技状態間の移行は、ボーナス図柄の組み合せが入賞ライン上に表示されたとき等により移行する。
<図柄組み合せと払い出し枚数>
次に、遊技状態と入賞成立を示す図柄組み合わせとメダルの払い出し枚数との関係を説明する。一般遊技状態及び内部当籤状態においては、『BB』、『RB』と『再遊技(リプレイ)』と『スイカの小役』と『ベルの小役』と『チェリーの小役』とに入賞する可能性がある。『BB』は、「青7−青7−青7」又は「赤7−赤7−赤7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。『RB』は、「赤7−赤7−青7」が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。このときのメダルの払い出し枚数は「0枚」である。また、『再遊技(リプレイ)』は、「Replay−Replay−Replay」が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次回のゲームを行うことができる。また、スイカの小役,ベルの小役、チェリーの小役の場合、それぞれ6枚、10枚、6枚のメダルが払い出される。
BB一般遊技状態では、RB、再遊技(リブレイ)、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に入賞する可能性がある。BB一般遊技状態では、BBに入賞する場合はない。また、RB遊技状態においでは、スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役に入賞する可能性がある。スイカの小役、ベルの小役、チェリーの小役の場合、それぞれ6枚、10枚、6枚のメダルが払い出される。また、RB遊技状態においては、『BB』、『RB』及び『再遊技(リプレイ)』に入賞する場合はない。
<ルーレット装置の構成>
図8は、本発明の実施形態に係るルーレット装置の構成を示す図である。図8に示すように、ルーレット装置100は、中央固定部112、ボール通過口102、ルーレット盤110から構成されている。ルーレット装置100は、周方向に回転する。中央固定部112は、遊技中回転駆動されないように固定され、ルーレット装置100及びルーレット盤110の中央付近を固定支持し、ボール通過口102は、ルーレット装置100の周方向に設けられ、ボール101が通過する領域を有し、ルーレット盤110は、ルーレット装置100の周辺の所定領域であって、ボール101が転動する領域である。
ルーレット装置100は、所定の遊技開始操作の検出に基づいて回転し、ボール101が通過する通過口102の周辺には、BBへ当籤したことを示す表示として「BB」、RBへ当籤したことを示す表示として「RB」、小役に当籤したことを示す表示として「ベル」等が表示されている、ボール101が通過した通過口に応じて、複数の処理の中から一の処理を決定して実行する。例えば、BBと表示された通過口102aへボール101が通過されたことを条件に、BB遊技状態へ移行する処理を実行したり、RBと表示された通過口102bへボール101が通過されたことを条件に、RB遊技状態へ移行する処理を実行したり、ベルと表示された通過口102cへボール101が通過されたことを条件に、ベルが内部当籤していることを報知する処理を実行することができる。
ルーレット盤110は、ルーレット装置100の中心方向から外周方向へと上昇して傾斜されており、リール3L、3C、3Rに表示された図柄が、予め定められた図柄が揃ったことを条件に、後述する遊技投入部111(以下、ボール投入部)からボールが投入され、ルーレット盤110が周方向へ回転することで、ボール101は円周軌道を描いて転動する。ルーレット盤110を転動したボール101は、所定の時間経過後、複数のボール通過口102のうちの一のボール通過口を通過する。
ボール101は、ボール通過口102を通過し易いボール101aとボール101aよりも大きくボール通過口102を通過し難いボール101bを有しており、リール3L、3C、3Rに表示された図柄が、予め定められた図柄が揃ったことを条件に、後述するボール投入部111からルーレット盤110へ投入される。例えば、BB又はRBへ内部当籤した場合には、ボール投入部111からボール通過部102を通過し易いボール101aが投入され、BB又はRBへ内部当籤していない場合には、ボール投入部111からボール通過部102を通過し難いボール101bが投入されることとなる。
本発明の実施形態では、通過口102の周辺に、BBへ当籤したことを示す表示として「BB」、RBへ当籤したことを示す表示として「RB」、小役に当籤したことを示す表示として「ベル」等が表示されている場合について説明したが、これに限定されず、いずれか一つが表示される場合であってもよい。
また、本発明の実施形態では、ボール101は、ボール通過口102を通過し易いボール101aとボール101aよりも大きくボール通過口102を通過し難いボール101bを有しており、リール3L、3C、3Rに表示された図柄が、予め定められた図柄が揃ったことを条件に、後述するボール投入部111からルーレット盤110へ投入される場合について説明したが、これに限定されず、ボール101の色を変えて遊技者に認識可能としてもよい。例えば、BBへ内部当籤した場合には、ボール投入部111から金色のボール101が投入され、RBへ内部当籤した場合には、ボール投入部111から銀色のボール101b投入される場合であってもよい。
更に、本発明の実施形態では、ボール101は、リール3L、3C、3Rに表示された図柄が、予め定められた図柄が揃ったことを条件に、後述するボール投入部111から内部当籤役を参照して、ボール投入部111から投入されるボール101の数を変えても良い。例えば、BB又はRBへ内部当籤した場合には、ボール投入部111から複数のボールが投入され、BB又はRBへ内部当籤していない場合には、ボール投入部111からBB又はRBへ内部当籤した場合より少ない数のボールが投入される場合であってもよい。
図9は、本発明の実施形態に係るルーレット装置のボール通過口の矢視断面図である。図9に示すように、ボール通過口102は、ボール通過部115、ボール検出センサ120と、給電コイル131から構成されている。ボール通過部115は、後述のように、ボール通過口を通過したボール101を回収し、ボール検出センサ120は、ボール101が通過した通過口を検出し、検出信号をメインCPU31へ送る。本発明の実施形態では、ボール検出センサ120は、複数の通過口のうち遊技球が通過した通過口を検出する通過口検出手段として機能する。
給電コイル131は、ボール通過口102の周囲に設けられ、後述のように、ルーレット盤110を転動しているボール101がボール通過口102を通過するのを変化させる。本発明の実施形態では、給電コイル131は、所定領域を転動する遊技球が通過口を通過するのを変化させる遊技球変化手段として機能する。例えば、BBへ内部当籤した場合には、BBと表示された通過口102aに備えられた給電コイル131へ電力が供給され、電磁誘導によりボール101は、BBと表示された通過口102aを通過する。
図10は、本発明の実施形態に係る図8の線A−Aでルーレット装置を切断した断面図である。図10に示すように、ボール101は、リール3L、3C、3Rに表示された図柄が、予め定められた図柄が揃ったことを条件に、ボール投入部111からルーレット盤110へ投入される。ボール101は図示しないボール発射装置によりルーレット盤110へと投入され、ルーレット盤110上を転動する。
転動したボール101は、所定の時間経過後又は一の図柄がリール3L、3C、3Rに揃ったことを条件に、複数のボール通過口102のうちのいずれかのボール通過口115を通過する。ボール通過口115を通過したボール101は、ボール通過孔116を介してボール回収部117へ回収される。
<ルーレット装置の電気的構成>
図11は、本発明の実施形態に係るルーレット装置の電気的構成を示す図である。ルーレット装置100は、ルーレット盤110を転動しているボール101がボール通過口102を通過するのを変化させるため、給電コイル131に対して電磁誘導により電力を供給する。
図11に示すように、本発明の実施形態に係るルーレット装置100の給電装置130は、フラグ133、電源制御部134、給電部132、給電コイル131から構成されている。電源制御部134は、例えば一定の交流ボルトの電力が供給される図示しないメス型フラグ(壁側コンセント)に差し込まれるオス型フラグである。給電部132は、電源制御部134からの電力を給電コイル131へ供給する。本発明の実施形態では、電源制御部134は、内部当籤役に応じて、複数の制御データのうち一の制御データを決定して遊技球変化手段による変化を制御する遊技球変化制御手段として機能する。
具体的には、ルーレット装置100の給電装置130は、特定の図柄が揃ったことを条件に、及び内部当籤役を参照して、給電部132を介して給電コイル131へ電力を供給する。ルーレット装置の周方向を転動するボール101は、給電コイルへ電力が供給されたことにより生じる電磁誘導により、所定のボール通過口115へ誘導される。
この構成において、電源制御部134は、オス型フラグ153に対してメス型フラグから交流電流が供給されると、実際には、いわゆるACアダプタと等として構成される電源制御部134は、交流電流を例えば直流の電源電流に変換し、電源信号として給電部132に出力する。これにより、給電部132は、電源信号を予め設定された周波数を有するパルス状の給電信号に変換し、給電信号を給電コイル131に供給する。
これにより、内部当籤役を参照して、ボール101のボール通過口102を制御することができるので、例えば、BBに内部当籤している場合には、BBに当選していることを示すボール通過口102aにボール101を通過させることができるので、遊技者は内部当籤が報知されることを期待して遊技を行うことができ、ルーレットにより内部当籤に対する注目を引き付けることができるので、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
<演出パターンテーブル>
図12は、本発明の実施形態に係る演出パターンテーブルを示している。演出パターンテーブルは、副制御回路72のプログラムROM75に格納されている。演出パターンテーブルは、遊技状態に応じて各演出パターンが規定されている。
図12に示すように、複数の態様の遊技状態は、液晶表示装置5、スピーカ21L、21Rへ出力するための演出パターンが対応付けられている。この複数の態様の遊技状態は、それぞれ演出パターンの識別子が対応付けられている。例えば、遊技状態が「小役内部当籤中」の場合には、サブCPU74は、内部当籤役に対応した「演出パターン4〜7」を決定し、演出を制御する。
<報知パターンテーブル>
図13は、本発明の実施形態に係る報知パターンテーブルを示している。報知パターンテーブルは、副制御回路72のプログラムROM75に格納されている。報知パターンテーブルは、内部当籤役を報知するための報知小役に対応して演出パターンが規定されている。
図13に示すように、決定された内部当籤役を報知するための報知フラグは、内部当籤役を報知するための演出パターンが対応付けられている。この報知小役は、それぞれ演出パターンの識別子が対応付けられている。例えば、報知小役「ベル」の場合は、サブCPU206は、ベルを報知するための「演出パターンA」を決定し、内部当籤役を参照して演出を制御する。
<演出画面>
図14は、本発明の実施形態に係る特定遊技状態演出画面の例である。同図(a)は、BB内部抽籤画面である。同図(b)は、ルーレット回転中画面である。同図(c)はBB遊技作動中の画面である。
図14(a)に示すように、まず、所定の遊技状態において、BBが内部抽籤中であることを報知する画面が表示される。ここでは、キャラクタが「7」を持っていることでBB内部抽籤していることを報知している。また、擬似リール4L、4C、4Rの有効ライン上に7が揃っている画面が表示される。次に、同図(b)に示すように、所定の図柄が停止されると、ルーレット100が回転していることを示す画面が表示される。ここでは、「ルーレット回転中」という文字が表示される。
ルーレット装置100のルーレット盤110上を転動しているボールが所定のボール通過口102を通過したことを条件にBB遊技状態へ移行する。図14(c)に示すようにBB遊技状態へ移行した場合に、液晶表示装置5には、BBゲームが開始した画面が表示される。ここでは、「BB遊技状態スタート」という文字が表示され、BB遊技状態へ移行したことを表示する。
図15は、本発明の実施形態に係るリーチ目を表示する画面の例である。同図(a)は、ルーレット回転中の画面である。同図(b)は、リーチ目を表示する画面である。同図(c)は、RB遊技作動中の画面である。
図15(a)に示すように、所定の図柄が停止されると、ルーレット100が回転していることを示す画面が表示される。ここでは、「ルーレット回転中」という文字が表示される。同図(b)に示すように、ルーレット回転中に、擬似リール4L、4C、4Rの有効ライン上にリーチ目が揃うと、リーチ目であることが表示される。ここでは、キャラクタの頭に「チェリー」が乗っていることでリーチ目を報知している。
ルーレット装置100のルーレット盤110上を転動しているボールが所定のボール通過口102を通過したことを条件にRB遊技状態へ移行する。図15(c)に示すようにRB遊技状態へ移行した場合には、液晶表示装置5には、RBゲームが開始した画面が表示される。ここでは、「RBゲームスタート」という文字が表示され、RB遊技状態へ移行したことを表示する。
図16は、本発明の実施形態に係る内部当籤役を報知する画面の例であり、図13の演出パターンの例を液晶表示装置5に表示した図である。同図(a)は、「すいか」が内部当籤した画面である。同図(b)は、「チェリー」と「ベル」を報知する画面である。同図(c)は、「チェリー」が内部当籤した画面である。
図16(a)に示すように、ルーレット装置100のルーレット盤110上を転動しているボール101が所定のボール通過口102を通過したことを条件に内部当籤フラグ成立を報知する。ここでは、「すいか」の報知フラグがONとされた場合に「すいか報知中」という文字が表示される。更に、「すいか」が内部当籤すると、「すいかを狙え」の文字が表示される。同図(b)に示すように、ルーレット装置100のルーレット盤110上を転動しているボール101が所定のボール通過口102を複数通過したことを条件に内部当籤フラグ成立を複数報知する。ここでは、「チェリー」と「ベル」の報知フラグが移行された場合に「チェリーとベルを報知中」の文字が表示される。同図(c)に示すように、同図(b)の場合に、「チェリー」が内部当籤すると、「チェリーを狙え」の文字が表示される。
このように、ルーレット装置100のルーレット盤110上を転動しているボール101が所定のボール通過口102を通過したことを条件に内部当籤フラグ成立を報知することができ、この報知フラグは累積的にサブCPU74のワークRAM76へ記憶することができるので、ボール101が所定のボール通過口102を複数通過したことを条件に内部当籤フラグ成立を複数報知することができる。
<主制御回路71の動作:メインルーチン>
図15は、本実施形態に係る遊技機1の主制御回路71の制御動作について説明する。図15は、本発明の実施形態に係るメインルーチンのフローチャートである。図15に示すメインルーチンを参照して、遊技機1の主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
先ず、電源が投入されると、遊技機1は、主制御回路71において図16のメインルーチンを実行することにより遊技を実施可能な状態になると共に、副制御回路72において図示しない演出処理ルーチンを実行することにより液晶表示装置5において演出画像等の表示等を実施したり、スピーカ21L・21R・21Bからの音の出力を実施したり、LEDランプ29による光の出力を実施したり、これらを実施可能な状態になる。
主制御回路71によりメインルーチンが実行されると、図16に示すように、初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、CPU31は、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてCPU31は、ゲ-ム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、CPU31は、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次回のゲームに必要なパラメータの書き込み、次回のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、CPU31は、投入メダルセンサ22S、1−BETスイッチ11S、及び最大BETスイッチ12Sからの入力があるまで待機状態となる(ステップS3)。この後、CPU31は、メダル投入信号を副制御回路72に送信すると共に、スタートレバー6の操作によりスタートスイッチ6Sがオンされたか否かを判定する(ステップS4)。
CPU31は、スタートスイッチ6Sがオンされてない場合には(ステップS4:NO)、ステップS4を繰り返すことにより入力待ちの状態となり、スタートスイッチ6Sがオンされた場合には(ステップS4:YES)、リール回転処理を行う(ステップS5)。その後、CPU31は、抽籤内の乱数を抽出する(ステップS6)。そして、CPU31は、遊技状態監視処理を実行することによって、今回のゲームにおける遊技状態を確認し、セットする(ステップS7)。即ち、CPU31は、今回のゲームの遊技状態を一般遊技状態、BB一般遊技状態、RB遊技状態、及び内部当籤状態の何れかにセットし、遊技状態信号を副制御回路72に送信する。さらに、CPU31は、確率抽出処理を行い(ステップS8)、内部当籤役を決定する。決定した内部当籤役は副制御回路72に送信される。本発明の実施形態では、ステップS8の処理を行うとき、開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段として機能する。
続いて、CPU31は、停止テーブル選択処理を実行する(ステップS9)。具体的には、CPU31は、内部当籤役の種類を用いて特定の停止テーブル群を選択する。かかる停止テーブル群は、後のリール回転停止処理において、リール3L・3C・3Rを停止させる際に使用される。ここで、CPU31は、停止テーブル信号を副制御回路72へ送信する。次に、CPU31は、リール回転停止処理を実行する(ステップS10)。即ち、CPU31は、何れかの停止ボタン7L・7C・7Rが押圧操作されたタイミングや自動停止タイマが「0」になったタイミングで滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。具体的には、CPU31は、決定(選択)された停止テーブル、決定された内部当籤役等に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、CPU31は、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる。尚、CPU31は、停止ボタン7L・7C・7Rが操作され、対応するリールが停止する毎にリール停止信号(左、中、右)を副制御回路72に送信する。また、CPU31は、全てのリール3L・3C・3Rが停止したときに、全リール停止信号を副制御回路72に送信する。
次に、CPU31は入賞判定を行う(ステップS11)。入賞判定とは、センターライン8cにおけるリール3L・3C・3Rの各図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別することである。そして、CPU31は、入賞信号を副制御回路72に送信する。この後、CPU31は、獲得したメダルのクレジット又は払出しを行う(ステップS12)。具体的には、CPU31は、入賞成立によりメダルを獲得する場合は、払出枚数表示部18にメダルの獲得枚数を表示する。そして、CPU31は、遊技者によりC/Pボタン14が切替えられることにより、獲得したメダルを遊技機1内にクレジットするか、メダル払出口15からメダルを払い出すかを決定する。尚、クレジットしたメダルは、次ゲームでBETボタン11、12を押すことによりメダルを賭けることができる。
次に、CPU31は、現在の遊技状態が『BB一般遊技状態』又は『RB遊技状態』であるか否かを判定する(ステップS13)。CPU31は、遊技状態が『BB一般遊技状態』又は『RB遊技状態』でない場合には(ステップS13:NO)、続いて、遊技状態が『一般遊技状態』であるか否かを判定する(ステップS14)。『一般遊技状態』である場合(ステップS14:YES)、ステップS2に戻る。CPU31は、『一般遊技状態』でない場合(ステップS14:NO)、即ち、『内部当籤状態』である場合、次に、現在のゲームでBB、RBに入賞したか否かを判定する(ステップS15)。
CPU31は、BB,RBに入賞していない場合(ステップS15:NO)、ステップS2に戻る。CPU31は、BB、RBに入賞した場合(ステップS15:YES)、持越役格納領域をクリアし、持越役の持越を終了する(ステップS16)。そして、CPU31は、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグをオンにし(ステップS17)、S2に戻る。なお、CPU31は、BB作動中フラグ、RB作動中フラグは、遊技状態がBB一般遊技状態、RB遊技状態であるかを判定するためのフラグである。
ステップS13において、CPU31は、遊技状態が『BB一般遊技状態』又は『RB遊技状態』である場合には(ステップS13:YES)、ボーナス(BB、RB)の『遊技数チェック処理』を行う(ステップS18)。CPU31は、この『遊技数チェック処理』では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックすると共に、BB一般遊技状態及びRB遊技状態間における遊技状態の移行(セット)を行う。
次に、CPU31は、ボーナスの終了時であるか否かを判定する(ステップS19)。具体的には、CPU31は、BBの入賞が成立した後では、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回教が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判定する。また、CPU31は、「赤7−赤7−青」が有効ラインに沿って並ぶことによりRBの入賞が成立した後では、RB遊技状態において入賞回教が8回又はゲーム回数が12回であるか否かを判定する。この結果、CPU31は、ボーナスの終了時でないと判定した場合には(ステップS19:NO)、S2に戻る。一方、CPU31は、ボーナスの終了時であると判定した場合には(ステップS19:YES)、ボーナス終了信号を副制御回路72に出力し(ステップS20)、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグをオフにし(ステップS21)、ステップS2に戻る。
<遊技機の動作:副制御回路72>
上記の主制御回路71におけるメインルーチンにより各種の処理が実行されると、処理に応じた結果や内容がコマンドやデータとして副制御回路72に入力される。副制御回路72においては、演出処理ルーチン等をそれぞれ独立して実行している。そして、演出処理ルーチンの実行によりコマンドに基づいた演出画像等を液晶表示装置5に表示させる。例えば、メダル投入を示すコマンドが入力された場合には、スタートレバー6の操作を促す演出画像等を液晶表示装置5に表示させる。また、液晶表示装置5からの演出にともなって、或いは独立して、LEDランプ29からの光の出力による演出、スピ-カ21L・21R・21Bからの音の出力による演出を行う。
<遊技状態処理ルーチン>
図18は、本発明の実施形態に係る遊技状態処理ルーチンを示すフローチャートである。初めに、サブCPU74は、主制御回路71から送信される信号を参照し、開始操作を検出したか否かを判定する(ステップS31)。具体的には、サブCPU74は、図17のステップS3の処理で行われるメダル投入信号を受信したか否かを判定することにより開始操作が行われたか否かを判定する。本発明の実施形態では、ステップS31の処理を行うとき、遊技価値が投入された場合に遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段として機能する。
サブCPU74は、開始操作が検出されていないと判定した場合には(ステップS31:NO)、画像制御IC82を制御することにより画像ROM86よりデフォルト画面データを抽出し(ステップS32)、液晶表示装置5へ出力し(ステップS33)、本ルーチンを終了する。本発明の実施形態では、遊技状態処理は、遊技球が通過した通過口に応じて、複数の処理の中から一の処理を決定して実行する処理実行手段として機能する。
一方、サブCPU74は、開始操作を検出したと判定した場合には(ステップS31:YES)、ルーレット駆動回路136は、CPU31からの信号を参照して、ルーレット装置100を所定方向に所定速度で回転駆動させるように制御し、ルーレット装置100が回転動作を開始する(ステップS34)。
ルーレット駆動回路136は、CPU31からの信号を参照し、後述の遊技球変化処理を実行する(ステップ35)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、リール表示窓28に予め定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃った場合、図17のステップS8の処理で行われる内部当籤役信号を参照し、遊技球変化処理を行う。
次に、ルーレット駆動回路136は、遊技球通過口処理を実行する(ステップS36)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、ボール101が複数のボール通過口102のうち通過したボール通過口102に応じて、後述の遊技球通過口処理を実行する。
サブCPU74は、主制御回路71及びルーレット駆動回路136からの信号を参照し、後述のコマンド受信処理を実行する(ステップS37)。具体的には、サブCPU74は、受信したコマンドに応じた演出パターンをプログラムROM75に格納されている複数の演出パターンから一の演出パターンを決定する。
サブCPU74は、ステップS37において所定のコマンドを受信すると、遊技状態の応じた後述の演出処理を実行する(ステップS38)。具体的には、サブCPU74は、図17のステップS11の処理で行われる入賞信号を参照し、一般遊技状態、BB遊技状態、RB遊技状態に応じて演出処理を実行し、本ルーチンが終了する。
これにより、ルーレット装置100に設けられたボール通過口115のうちボール101が通過したボール通過口102に応じて、複数の処理から一の処理が決定されるので、ルーレット装置100の停止動作に遊技者の注目を引きつけることができ、高揚状態をより長く持続することができる。例えば、所定のボール通過口102にボールが通過した場合、遊技状態が有利な遊技状態に移行したり、多彩な演出をしたりすることができるので、演出が単調にならず、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
<遊技球変化処理ルーチン>
図19は、本発明の実施形態に係る遊技球変化処理ルーチンを示すフローチャートである。初めに、ルーレット駆動回路136は、主制御回路71から送られてくる内部当籤役信号を受信したか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、図17のステップS8の処理で行われる内部当籤役信号を受信したか否かを判定する。
ルーレット駆動回路136は、内部当籤役信号を受信したと判定した場合には(ステップS101:YES)、受信した内部当籤役信号に基づいて内部当籤役がRBか否かを判定する(ステップS102)。
ルーレット駆動回路136は、受信された内部当籤役信号に基づいて現在の内部当籤役がRBではないと判定した場合には(ステップS102:NO)、次に現在の内部当籤役がBB内部当籤役か否かを判定する(ステップS106)。ルーレット駆動回路136は、BB内部当籤役ではないと判定した場合(ステップS106:NO)、又は、内部当籤役信号を受信していないと判定した場合には(ステップS101:NO)、第2のボール101bをボール投入部111よりルーレット盤110へ投入する(ステップS110)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、ボール通過口115を通過し難いボール101bをルーレット盤110へ投入し、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS102において、ルーレット駆動回路136は、内部当籤役がRB内部当籤役であると判定した場合には(ステップS102:YES)、第1のボール101aをボール投入部111よりルーレット盤110へ投入する(ステップ107)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、ボール通過口102を通過し易いボール101aをルーレット盤110へ投入する。
ルーレット駆動回路136は、RBボール投入口102bを検出する(ステップ104)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、複数のボール通過口102からRB遊技状態へ移行するボール通過口102bを検出する。その後、ルーレット駆動回路136は、所定の給電コイル31を制御する(ステップS105)。具体的には、ステップ104において検出したRB遊技状態へ移行するためのボール通過口102bの周辺に設けられた給電コイル131を制御し給電コイル131による電磁石の作用によってボール101の吸引力を変化させ、その後本ルーチンを終了する。尚、ルーレット駆動回路136は、給電コイル131によってボール101の吸引力を変化させる際に、乱数値や内部当籤役の状態によって吸引力の変化状態を選択的に変化させる。
また、ルーレット駆動回路136は、内部当籤役がBB内部当籤役であると判定した場合には(ステップS106:YES)、第1のボール101aをボール投入部111よりルーレット盤110へ投入する(ステップ107)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、ボール通過口115を通過し易いボール101aをルーレット盤110へ投入する。
ルーレット駆動回路136は、BBボール投入口を検出する(ステップS108)。具体的には、複数のボール通過口102からBB遊技状態へ移行するボール通過口102aを検出する。その後、ルーレット駆動回路136は、所定の給電コイル31を制御する(ステップS109)。具体的には、ルーレット駆動回路136は、ステップS108において検出したBB遊技状態へ移行するボール通過口102aの周辺に設けられた給電コイル131を制御し給電コイル131による電磁石によってボール101の吸引力を変化させ、本ルーチンを終了する。
これにより、内部当籤役を参照して、ボール通過口102を通過し易いボール101aと通過し難いボール101bがルーレット盤111へ投入されるので、例えば、BB又はRBに内部当籤した場合には、ボール通過口102に通過し易いボール101aが投入されるので、遊技球がBB又はRB通過口に通過し易くなる。給電コイル131による電磁石によってボール101の吸引力を変化させることができるので、ボール通過口102への入り易さを変化させることができる。
また、特定の図柄が停止した場合、ルーレット装置100の周方向を可動するボール101を所定のボール通過口102に通過することができるので、例えば、リーチ目が揃った場合であっても、遊技者はルーレット装置100により内部当籤に対する注目を引き付けることができ、更に特定の遊技状態に内部当籤したことを見逃すことがないので、遊技者の興趣を高めることが可能な新感覚の遊技機を提供することができる。
本発明の実施形態では、ボール通過口102を通過し易いボール101aと通過し難いボール101bの場合について説明したが、これに限定されず、ボール通過口115に通過し易いボールとし難いボールの色を異なる色とすることで、ルーレット装置100の停止動作に遊技者の注目を引き付けることができ、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
<遊技球通過口処理ルーチン>
図20は、本発明の実施形態に係る遊技球通過口処理ルーチンを示すフローチャートである。初めに、CPU31は、ボール検出センサ120よりボール101が検出されたか否かを判定する(ステップS201)。具体的には、CPU31は、ボール検出センサ120よりボール101検出信号を受信したか否かを判定する。CPU31は、ボール101を検出していないと判定した場合には(ステップS201:NO)、ステップS201の処理を再実行する。
一方、CPU31は、ボール101を検出したと判定した場合には(ステップS201:YES)、次にボール101が検出されたボール通過口102がBB遊技状態へ移行する通過口102aであるか否かを判定する(ステップS202)。CPU31は、ボール101が検出されたボール通過口はBB遊技状態へ移行する通過口102aであると判定した場合には(ステップS202:YES)、遊技状態をBB遊技状態へと遊技状態を移行する(ステップS203)。
次に、CPU31は、BB遊技状態が終了か否かを判定する(ステップS204)。CPU31は、BB遊技状態が終了していないと判定した場合には(ステップS204:NO)、ステップS204の処理を再実行する。一方、CPU31は、BB遊技状態が終了したと判定した場合には(ステップS204:YES)、本ルーチンを終了する。
ステップS202の処理において、CPU31は、ボール101が検出されたボール通過口102aがBB遊技状態へ移行するボール通過口102aではないと判定した場合には(ステップS202:NO)、ボール101が検出されたボール通過口がRB遊技状態へ移行するボール通過口102bであるか否かを判定する(ステップS205)。CPU31は、ボール101が検出されたボール通過口がRB遊技状態へ移行するボール通過口102bであると判定した場合には(ステップS205:YES)、遊技状態をRB遊技状態へと遊技状態を移行する(ステップS206)
次に、CPU31は、RB遊技状態が終了か否かを判定する(ステップS207)。RB遊技状態が終了していないと判定した場合には(ステップS207:NO)、ステップS207の処理を再実行する。一方、CPU31は、BB遊技状態が終了と判定した場合には(ステップS207:YES)、本ルーチンを終了する。
ステップS205の処理において、CPU31は、ボール101が検出された通過口がRB遊技状態へ移行するボール通過口102bではないと判定した場合には(ステップS205:NO)、次に、CPU31は、ボール101が検出されたボール通過口は内部当籤役を報知する通過口102cであるか否かを判定する(ステップS208)。CPU31は、ボール通過口が内部当籤役を報知するボール通過口102cではないと判定した場合には(ステップS208:NO)、本ルーチンを終了する。
一方、CPU31は、ボール通過口が内部当籤役を報知する通過口102cであると判定した場合には(ステップS208:YES)、サブCPU74は、ボール101が通過した内部当籤役報知フラグをONにする(ステップS209)。具体的には、サブCPU74は、CPU31から送信される内部当籤信号を参照して報知フラグをONにする。例えば、ボール101が「ベル」と表示されたボール通過口102cを通過した場合には、サブCPU74は「ベル」の報知フラグをONにする。
次に、サブCPU74は、所定の遊技回数又は所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS210)。サブCPU74は、所定の遊技回数又は所定時間が経過していないと判定した場合には(ステップS210:NO)、ステップS210を再実行する。一方、サブCPU74は、所定の遊技回数又は所定時間が経過していると判定した場合には(ステップS210:YES)、ステップS209でONにセットされた報知フラグをOFFとする(ステップS211)。具体的には、サブCPU74は、主制御回路71で計数された遊技回数又は内蔵時計(図示せず)から所定の遊技時間が経過していると判断した場合には、報知フラグをOFFとし、本ルーチンを終了する。
これにより、例えば、BBに内部当籤している場合には、BB遊技状態へ移行するためのボール通過口115aにボール101を通過させることで、遊技者は内部当籤が報知されることを期待して遊技を行うことができ、ルーレット装置110により内部当籤に対する注目を引き付けることができるので、遊技者の興趣を高めることが可能な演出効果の高い新感覚の遊技機を提供することができる。
<コマンド受信処理ルーチン>
図21は、本発明の実施形態に係るコマンド受信処理サブルーチンを示すフローチャートである。まず、サブCPU74は、演出開始コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS301)。サブCPU74は、演出開始コマンドを受信していないと判断した場合には(ステップS301:NO)、ステップS311の処理へ移す。一方、サブCPU74は、演出開始コマンドを受信していると判断した場合には(ステップS301:YES)、サブCPU74は、報知フラグが有か否かを判断する(ステップS302)。
サブCPU74は、報知フラグが有であると判断した場合には(ステップS302:YES)、当該コマンドに対応した特定演出パターンを選択する(ステップS303)。具体的には、サブCPU74は、内部当籤フラグを報知するための報知フラグをONにして、プログラムROM75に格納されている報知パターンテーブル(図13参照)に基づいて演出パターンを抽出し、報知フラグに応じた演出パターンを決定する。例えば、サブCPU74は、報知フラグが「チェリー」の場合には、「演出パターンD」を抽出し、図16に示すような画像を液晶表示装置5へ表示する。また、サブCPU74は、RBフラグがセットされている場合には、RB用の特定演出パターンを選択し、BBフラグがセットされている場合には、BB用の特定演出パターンを選択する。
一方、サブCPU74は、報知フラグが有ではないと判断した場合には(ステップS302:NO)、プログラムROM75に格納されている演出パターンテーブルの中から通常演出パターンデータを選択する(ステップS304)。具体的には、サブCPU74は、RBフラグがセットされている場合には、RB用の通常演出パターンを選択する。また、サブCPU74は、BBフラグがセットされている場合には、BB用の通常特定演出パターンを選択する。サブCPU74は、特定演出パターンを選択した場合又は通常演出パターンを選択した場合には、選択された演出パターンデータを画像制御回路81及び音源IC78へ供給する(ステップS305)。
次に、サブCPU74は、終了演出コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS311)。サブCPU74は、終了演出コマンドを受信していないと判断した場合には(ステップS311:NO)、処理をステップS321に移す。一方、サブCPU74は、終了演出コマンドを受信したと判断した場合には(ステップS311:YES)、報知フラグが有か否かを判断する(ステップS312)。サブCPU74は、報知フラグが有であると判断した場合には(ステップS312:YES)、終了特定演出パターンを選択する(ステップS313)。
具体的には、サブCPU74は、プログラムROM75に格納されている報知終了演出パターンデータに基づいて演出パターンを抽出する。また、サブCPU206は、RBフラグがセットされている場合には、RB用の終了特定演出パターンを選択し、BBフラグがセットされている場合には、BB用の終了特定演出パターンを選択する。
一方、サブCPU74は、報知フラグが有ではないと判断した場合には(ステップS312:NO)、プログラムROM75に格納されている演出パターンデータの中から終了通常演出パターンの中から、当該コマンドに対応した演出パターンを選択する(ステップS314)。サブCPU74は、終了特定演出パターンを選択した場合又は終了通常演出パターンを選択した場合には、RBフラグがセットされている場合には、RB用の終了通常演出パターンを選択し、BBフラグがセットされている場合には、BB用の終了通常特定演出パターンを選択する。サブCPU74は、選択された演出パターンデータを画像制御回路81及び音源IC78へ供給する(ステップS315)。
次に、サブCPU74は、RB設定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS321)。サブCPU74は、RB設定コマンドを受信していないと判断した場合には(ステップS321:NO)、処理をステップS331へ移す。一方、サブCPU74は、RB設定コマンドを受信したと判断した場合には(ステップS321:YES)、RBフラグをセットする(ステップS322)。なお、RBフラグは、RB開始時にセットされ、RB終了時にクリアされるフラグである。次にサブCPU74は、BB設定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS331)。サブCPU74は、BB設定コマンドを受信していないと判断した場合には(ステップS331:NO)、処理をステップS341に移す。
一方、サブCPU74は、BB設定コマンドを受信したと判断した場合には(ステップS331:YES)、BBフラグをセットする(ステップS332)。なお、BBフラグは、BB開始時にセットされ、BB終了時にクリアされるフラグである。次にサブCPU74は、RB解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。サブCPU74は、RB解除コマンドを受信したと判断した場合には(ステップS341:YES)、RBフラグをクリアする(ステップS342)。
サブCPU74は、BB解除コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS351)。 サブCPU74は、BB解除コマンドを受信していないと判断した場合(ステップS351:NO)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU74は、BB解除コマンドを受信したと判断した場合には(ステップS351:YES)、BBフラグをクリアし(ステップS352)、本サブルーチンを終了する。
これにより、ルーレット装置100に設けられた通過口102をボール101が通過した場合、複数の演出データの中から一の演出データを決定して演出を制御するので、多彩な演出をすることができる。例えば、所定の場所にボール101が通過された場合、内部当籤役を報知するための演出をする報知態様をすることができ、報知態様が単調にならず、ルーレット装置100の停止動作に遊技者の注目を引き付けることができるので、演出効果の高い内部当籤の報知を行うことにより、遊技者の興趣を高めることが可能な新感覚の遊技機を提供することができる。
<一般遊技状態演出処理ルーチン>
図22は、本発明の実施形態に係わる一般遊技状態演出処理ルーチンを示すフローチャートである。サブCPU74は、主制御回路71から送信されるデータを参照して、遊技状態が、一般遊技状態であるか否かを判定する(ステップS401)。サブCPU74は、遊技状態が一般遊技状態ではないと判定した場合には(ステップS401:NO)、ステップS401の処理を再実行する。
サブCPU74は、遊技状態が一般遊技状態であると判定した場合には(ステップS401:YES)、演出パターンデータを有しているか否かを判定する(ステップS402)。具体的には、サブCPU74は、ボール検出センサ120より所定のボール通過口115でボール101が検出された場合に該当する演出パターンデータを有しているか否かを判定する。
サブCPU74は、演出パターンデータを有していないと判定した場合には(ステップS403:NO)、画像ROM86に格納されているデモ画像データを抽出し、液晶表示装置5へ出力する(ステップS407)。
一方、サブCPU74は、ステップS402で演出パターンデータを有していると判定した場合には(ステップS402:YES)、終了演出パターンデータを有しているか否かを判定する(ステップS404)。具体的には、サブCPU74は、ボール検出センサ120より所定のボール通過口115でボール101が検出された場合に該当する終了演出パターンを有しているか否かを判定する。
サブCPU74は、終了演出パターンデータを有していないと判定した場合は(ステップS404:NO)、プログラムROM75に格納されている演出パターンテーブル(図12参照)から通常演出画像を抽出し(ステップS406)、液晶表示装置5へ出力する(ステップS407)。
ステップS304の処理において、サブCPU74は、終了演出パターンデータを有していると判定した場合には(ステップS404:YES)、プログラムROM75に格納されている演出パターンテーブル(図12参照)から一般遊技状態の終了時の通常演出画像を抽出し(ステップS405)、液晶表示装置5へ出力する(ステップ407)。
次に、サブCPU74は、演出が終了したか否かを判定し(ステップS408)、演出が終了していないと判定した場合には(ステップS408:NO)、ステップ401へ戻る。一方、サブCPU74は、演出が終了したと判定した場合には(ステップS408:YES)、サブCPU74は、演出パターンデータをクリアして(ステップS409)、本ルーチンを終了する。
<特定遊技状態処理ルーチン>
図23は、本発明の実施形態に係る特定遊技状態処理ルーチンを示すフローチャートである。サブCPU74は、主制御回路71から送信されているデータを参照して、遊技状態が、BB又はRB遊技状態か否かを判定する(ステップS501)。サブCPU74は、BB又はRB遊技状態ではないと判定した場合には(ステップS501:NO)、ステップS501の処理を再実行する。
一方、サブCPU74は、BB又はRB遊技状態であると判定した場合は(ステップS501:YES)、BB又はRBの終了演出パターンデータを有しているか否かを判定する(ステップS502)。具体的には、サブCPU74は、ボール検出センサ120より所定のボール通過口115でボール101が検出された場合に演出パターンデータを有しているか否かを判定する。
サブCPU74は、BB又はRBの終了演出パターンデータを有していると判定した場合には(ステップS502:YES)、BB又はRB終了時の特定演出画像データを抽出し(ステップS503)、液晶表示装置5へ出力する(ステップS505)。具体的には、サブCPU74は、ボール検出センサ120より所定のボール通過口115でボール101が検出された場合に終了演出パターンを有しているか否かを判定し、抽出した演出画像を液晶表示装置5へ出力する。
具体的には、サブCPU74は、プログラムROM75に格納されている報知パターンテーブル(図12参照)に基づいて演出パターンを抽出し、遊技状態に応じた演出パターンを決定する。例えば、サブCPU74は、「BB作動中」の場合には、「演出パターン12〜14」を抽出し、図14、15に示すような画像を液晶表示装置5へ表示する。
サブCPU74は、終了演出パターンデータを有していないと判定した場合は(ステップS502:NO)、画像ROM86に格納されている特定演出画像データを抽出し(ステップS504)、液晶表示装置5へ出力する(ステップS505)。
次に、サブCPU74は、液晶表示装置5に出力された画像による演出が終了か否かを判定する(ステップS506)。サブCPU74は、演出が終了である判定した場合には(ステップS506:NO)、ステップ401の処理を再実行する。一方、サブCPU74は、液晶表示装置5に出力された画像演出が終了であると判定した場合は(ステップS506:YES)、サブCPU74は、演出パターンデータをクリアして(ステップS507)、本ルーチンを終了する。
図24は、本発明の実施形態に係る音出力制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。音源IC78は、サブCPU74から供給される各種のデータに対応した音を生成する。音出力制御処理は、サブCPU274が音源IC78を介して実行する処理である。
初めに、サブCPU74は、演出パターンデータが有か否かの判定をする(ステップS601)。具体的には、サブCPU74は、ボール検出センサ120より所定のボール通過口115でボール101が検出された場合に演出パターンデータを有しているか否かを判定する。サブCPU74は、演出パターンデータが有ではないと判断した場合には(ステップS601:NO)、ステップ601から再実行する。
一方、サブCPU74は、演出パターンデータ(特定演出パターンデータ又は通常演出パターンデータ)が有であると判断した場合には(ステップS601:YES)、終了演出パターンデータが有か否かを判断する(ステップS602)。具体的には、サブCPU74は、ボール検出センサ120より所定のボール通過口115でボール101が検出された場合に終了演出パターンデータを有しているか否かを判定する。
サブCPU74は、終了演出パターンデータが有ではないと判断した場合には(ステップS602:NO)、音源IC78は演出音データを抽出し、バッファに記憶する(ステップS603)。
一方、サブCPU74は、終了演出パターンデータが有ると判断した場合には(ステップS602:YES)、音源IC78は終了時の演出音データを抽出し、バッファに記憶する(ステップS604)。
次に、サブCPU74は、演出パターンデータがBB又はRB用演出パターンデータであるか否かを判断する(ステップS605)。サブCPU74は、BB又はRB用の演出パターンデータではないと判断した場合には(ステップS605:NO)、処理をステップS607に移す。
一方、サブCPU74は、BB用又はRBの演出パターンデータであると判断した場合には(ステップS605:YES)、音源IC78は、特定データを抽出し(ステップS606)、スピーカ21L、21Rへ出力する(ステップS607)。
その後、サブCPU74は、演出が終了していない場合には(ステップS608:NO)、ステップS601の処理を再実行する。一方、サブCPU74は、演出が終了した場合には(ステップS608:YES)、当該パターンデータをクリアして(ステップS609)、処理をステップS601に戻す。
本発明の実施形態では、ルーレット装置100において、ボール101が所定のボール通過部115に通過した場合に遊技状態を移行する場合について説明したが、これに限定されず、ボール101が所定のボール通過部115を通過した場合に、液晶表示装置5及びスピーカ21L、21Rに出力される演出や、ストーリー性のある演出が変化するように演出データを生成してもよい。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る遊技機の斜視図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の表示状態を示す説明図 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る液晶表示装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る遊技機のブロック図である。 本発明の実施形態に係る副制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るリールの図柄配置を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るルーレット装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るルーレット装置のボール通過口の矢視断面図を示す図である。 本発明の実施形態に係るルーレット装置の断面図を示す図である。 本発明の実施形態に係るルーレット装置の電気的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る演出パターンテーブルを示す図である。 本発明の実施形態に係る報知パターンテーブルを示す図である。 本発明の実施形態に係る特定遊技状態演出画面の例である。 本発明の実施形態に係るリーチ目を表示する画面の例である。 本発明の実施形態に係る内部当籤役を報知する画面の例である。 本発明の実施形態に係るメインルーチンのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る遊技状態処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るコマンド処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る遊技球変化処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る遊技球通過口処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る一般遊技状態演出処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る特定遊技状態処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る音出力処理ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 遊技機
2 キャビネット
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
21L・21R スピーカ
22 メダル投入口
29 LEDランプ
71 主制御回路
72 副制御回路
100 ルーレット装置
101 ボール
102 ボール収納部
110 ルーレット盤
111 ボール投入部
112 中央固定部
115 ボール通過部
116 ボール通過孔
117 ボール収納部
120 ボール検出センサ
130 給電装置
131 給電コイル
136 ルーレット駆動回路

Claims (5)

  1. 複数の図柄を表示する図柄表示手段と、
    遊技価値が投入されたことを条件に遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
    前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
    前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて前記図柄表示手段により表示される図柄の変動を行う図柄変動手段と、
    遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
    前記停止操作検出手段により行われる停止操作の検出と前記内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役とに基づいて、前記図柄変動手段により行われる図柄の変動の停止制御を行う停止制御手段と、
    前記図柄表示手段の下方に設けられ、周方向に回転する可動役物と、
    前記可動役物の周方向に設けられた複数の通過口と、
    前記図柄表示手段に予め定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、遊技球を前記可動役物の周辺の所定領域に投入する遊技球投入部と、
    前記複数の通過口のうち前記遊技球が通過した通過口を検出する通過口検出手段と、
    前記通過口検出手段により前記遊技球が通過した通過口に応じて、複数の処理の中から一の処理を決定して実行する処理実行手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技に関する演出を行う演出手段を更に備え、
    前記処理実行手段は、前記複数の通過口のうち前記通過口検出手段により前記遊技球が通過した通過口に応じて、複数の演出データの中から一の演出データを決定して前記演出手段による演出を制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記遊技球は、前記通過口を通過し易い第1の遊技球と、前記第1の遊技球よりも大きく前記第1の遊技球よりも通過口を通過し難い第2の遊技球とを有し、
    前記遊技球投入部は、前記図柄表示手段に定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、前記第1の遊技球と、前記第2の遊技球のうちのいずれかを前記遊技球として前記所定領域に投入することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技球投入部は、前記図柄表示手段に予め定められた複数の図柄のうち一の図柄が揃ったことを条件に、複数の遊技球を前記所定領域に投入することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記通過口の周囲に設けられ、所定領域を転動する遊技球が前記通過口を通過するのを変化させる遊技球変化手段と、
    前記内部当籤役決定手段によって決定された内部当籤役に応じて、複数の制御データのうち一の制御データを決定して前記遊技球変化手段による変化を制御する遊技球変化制御手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊技機。
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