本発明に係るスロットマシンを実施するための形態の一例を実施の形態に基づいて以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
具体的に、前面扉1bは、筐体1aの開口を閉鎖することができ、前面扉1bが筐体1aの開口を閉鎖している状態(前面扉1bが閉じている状態)では、前面扉1b側の係止片(図示略)が筐体1a側の係止部(図示略)に係止され、前面扉1bの閉鎖状態が維持される。係止片は、シリンダ錠に連結されており、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止が解除されることで前面扉1bが開放する。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2および図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部各々には、図2に示すように、たとえば、「黒7(たとえば、リール2Lの領域番号18の図柄)」、「網7(たとえば、リール2Lの領域番号5の図柄)」、「白7(たとえば、リール2Lの領域番号4の図柄)」、「黒BAR(たとえば、リール2Lの領域番号11の図柄)」、「白BAR(たとえば、リール2Lの領域番号15の図柄)」、「リプレイ(たとえば、リール2Lの領域番号19の図柄)」、「スイカ(たとえば、リール2Lの領域番号14の図柄)」、「チェリー(たとえば、リール2Lの領域番号10の図柄)」、「ベル(たとえば、リール2Lの領域番号20の図柄)」、および、「プラム(たとえば、リール2Lの領域番号7の図柄)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。遊技者は、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して各リール2L、2C、2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5と、クレジットを用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態においては、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rとが、前面扉1bを構成する操作パネルの前面、つまり同一面上に設けられている。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、ボーナス終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aと、ボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bとが設けられている。
ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるATゲーム数が付与されていることを条件にATに制御される。ATには、付与されたATゲーム数を消化するまで制御される。このため、ATゲーム数が多いほど、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利といえる。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24と、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド(図示略)と、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ29と、前面扉1bの開閉を検出するドアセンサ60(図5参照)とが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態(たとえば、後述のドア開放エラー状態)および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23が設けられている。リセットスイッチ23は、カバー23aに覆われている。リセットスイッチ23を覆うカバー23aは、前面扉1bを開放しなければ触れることは不可能である。このため、店員は、前面扉1bを開放し、さらにカバー23aを開けてリセットスイッチ23を外部に露呈させなければ、リセットスイッチ23を操作できない。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ80が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ80を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ80を操作できない。つまり、店側設定スイッチ80は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ80を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ80は、図4に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ81を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ80の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2Rと、リールモータ32L、32C、32Rと、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100には、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選やAT抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施の形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに入賞を発生させる図柄の組合せが揃った際に、当該図柄の組合せがばらけ目であったとしても、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインLNに小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインLNに小役を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与(クレジット加算、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダルが排出)されて、1ゲームが終了する。
図5に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5と、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、ドアセンサ60と、リールセンサ33L、33C、33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
さらに、遊技制御基板40には、リセットスイッチ23を覆うカバー23aが開けられたときに出力される検出信号も入力される。メイン制御部41は、この検出信号を検出することで、カバー23aが開放されたことを認識することができる。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、ペイアウト表示器13と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、流路切替ソレノイド30と、リールモータ32L、32C、32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ80と、遊技者側設定スイッチ70と、ドアセンサ60とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
なお、ドアセンサ60は、遊技制御基板40に接続される信号線が途中で分岐されて演出制御基板90にも接続され、ドアセンサ60の検出信号が遊技制御基板40および演出制御基板90の双方に入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図3参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53、54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、ドアセンサ60の検出状態を監視し、前面扉1bが開状態か閉状態かを判定するドア監視回路99aと、前面扉1bの開放履歴を記憶可能なドア開放履歴記憶回路99bとが搭載されている。
ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開放を監視する回路である。本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態のときには前面扉1bは開状態にあると判定される一方で、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態のときには前面扉1bは閉状態にあると判定される。言い換えると、前面扉1bが開放されているときにはドアセンサ60の検出信号がON状態となり、前面扉1bが閉鎖されているときにはドアセンサ60の検出信号がOFF状態となる。
また、本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態となったときに、前面扉1bの開放検出が有効となる。前面扉1bの開放検出が有効となる状態をドア開放エラー状態とも称する。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されることによって無効となる。さらに、前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが開放されているときにリセットスイッチ23が操作されることによっても無効となる。前面扉1bの開放検出が有効から無効になることを、ドア開放エラー状態の解除とも称する。
ドア監視回路99aは、スロットマシン1に電力が供給されている期間では、サブ制御部91による要求に応じて判定結果をサブ制御部91に対して送信するとともに、前面扉1bの開状態を判定するごとに、当該判定結果と判定時の時間情報(日付情報および時刻情報)とを履歴データとしてドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
一方、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給が停止されている期間では、バックアップ電源により供給される電力で作動して、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を監視し、前面扉1bの開状態を判定するごとに、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
このようにして、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、常時、前面扉1bの開状態を監視し続けることが可能となる。
ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された判定結果と時間情報とを含む履歴データを記憶する回路であり、所定回数分(たとえば、100回分)の履歴データを記憶するための記憶領域を備えている。ドア開放履歴記憶回路99bは、記憶されている所定回数分の履歴データのうちの最も古い履歴データを、ドア監視回路99aから新たに送信された履歴データに順次更新するように記憶する。このため、現時点から所定回数前までの履歴データが記憶領域に記憶される。ドア開放履歴記憶回路99bには、サブ制御部91からもアクセスでき、ドア開放履歴記憶回路99bは、サブ制御部91による要求に応じて、履歴データをサブ制御部91に対して送信可能である。
ドア監視回路99a、ドア開放履歴記憶回路99b、およびドアセンサ60には、停電時においてバックアップ電源が供給される。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止されている状況においても、ドアセンサ60は、前面扉1bの開閉状態を示すON−OFF信号を出力可能である。ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を判定し、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された履歴データを順次記憶し、記憶された履歴データを記憶領域の容量内で保持し続ける。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
[ドアセンサの構造]
次にドアセンサ60の構造について図3、図6、および図7に基づいて説明する。
図3に示すように、ドアセンサ60は、筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bの内側の上方で回動軸と反対側の角部に設けられている。筐体1a内側の回動軸と反対側であってドアセンサ60に対応する角部には、ドアセンサ60の検出片60bが当接される検出片受け部材61が設置されている。なお、以下では、ドアセンサ60において検出片受け部材61に対向する面側をドアセンサ60の後方側とし、前面扉1bの前面側を向く面側をドアセンサ60の前方側として説明する。
ドアセンサ60は、図6(a)に示すように、ドアセンサ本体の内部において、ドアセンサ後方側の進出位置xからドアセンサ前方側の退避位置zの間を、外力により移動可能な検出片60bと、検出片60bが進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yにあるか否かを検出可能な検出器60aと、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢する付勢バネ60cとを備えている。検出器60aは、投光部と受光部からなり、投光部からの光が検出片60bにより遮断され受光部が受光しなくなることで検出片60bが検出位置yにあることを検出するフォトセンサである。
検出片60bおよび検出器60aは、その位置関係が外部から視認困難となるように周囲を被覆する非透明のケース体60dに収容されており、ケース体60dに設けられた挿通孔60eを介して検出片60bの先端のみが外部に露呈する。
検出片60bは、図6に示すように、断面視で略L字状に形成されている。検出片60bの一端側は、検出片60bが進出位置xにあるときにセンサ本体の外部に進出する進出部であり、他端側は、検出片60bが検出位置yにあるときに検出器60aにより検出される検出部である。
検出器60aは、センサ本体内部の検出位置yに配置されており、検出片60bが検出位置yにあるか否かを示す検出信号を出力する。ドアセンサ60は、検出器60aにより検出片60bが検出されないとき、すなわち前面扉1bが開放されている開状態であるときにはON状態、検出器60aにより検出片60bが検出されるとき、すなわち前面扉1bが閉鎖されている閉状態であるときにはOFF状態の検出信号を出力する。
付勢バネ60cは、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢しており、検出片60bに外力が加えられていないときには検出片60bを進出位置xに位置させるようになっている一方で、検出片60bに外力が加えられることで付勢バネ60cが縮み、検出片60bが退避位置zまで移動可能となる。
検出片受け部材61は、図6(a)に示すように、断面視で開口が前面扉1b側を向く凹状に形成されており、凹状の凹部61aがドアセンサ60に対向するように筐体1aに固定されている。検出片受け部材61の凹部61aは、検出片60bの進出部と当接可能となっており、凹部61aの深さwは、検出片60bの進出位置xから検出位置yまでの長さとほぼ等しく形成されている。一方、検出片受け部材61においてドアセンサ60と対向する面には、図6(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時にドアセンサ60に当接する当接部61cが凹部61aを囲うように形成されている。
図6(a)に示すように、前面扉1bの開放時には、検出片60bには外力が加えられることがなく、付勢バネ60cで付勢されて進出位置xに位置する。検出器60aでは検出片60bが検出されない。図7に示すように、このときのタイミングt1では、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。ドア開放報知は、サブ制御部91により行われ、前面扉1bが開状態である旨を店員などに知らせる報知である。
図6(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時には、ドアセンサ60が前面扉1bとともに筐体1aの方向に移動されて検出片60bの進出部と検出片受け部材61の凹部61aとが当接することで、検出片60bが外力を受けて進出位置xから退避位置zの方向(退避方向)に移動する。前面扉1bが移動されて完全に閉鎖された状態では、ドアセンサ60と検出片受け部材61の当接部61cとが当接した状態となる。これにより、検出片60bは、検出片受け部材61の凹部61aの深さw分だけ退避方向に移動されることで、進出位置xから検出位置yまで移動する。図7に示すように、このときのタイミングt3では、検出器60aにおいて検出片60bの検出部が検出され、ドアセンサ60の検出信号は、OFF状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号の出力を停止する制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態となった後のタイミングt3でドア開放報知を終了させる。
図6(c)に示すように、ドアセンサ60の検出片60bが検出片受け部材61以外の指などで押されて退避方向に移動されると、検出片60bは、外力の大きさに応じて検出位置yを超えて退避位置zまで移動される。このようなときには、前面扉1bの開放時と同様に、検出器60aでは検出片60bが検出されずに、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行い、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。
このように、検出位置yが、検出片60bの移動可能な進出位置xと退避位置zとの間に設定されているため、検出片60bを検出片受け部材61以外の指などで押されて退避方向に移動させる場合には、検出片60bが検出位置yに位置しにくくなる。このため、ドアセンサ60の出力信号は、前面扉1bの開放時と同様にOFF状態となりやすくなる。
検出片60bおよび検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成である。このため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となる。
前面扉1bの閉鎖時において、検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aに当接し、検出片受け部材61における凹部61aを囲う当接部61cがドアセンサ60に当接する。このため、前面扉1bの閉鎖時において検出片60bは、周囲が検出片受け部材61の周壁61bにより囲われることとなり、外部から検出片60bにアクセスできない。
スロットマシン1では、筐体1aの開口を閉塞する前面扉1bが、係止片と径止部とにより通常では閉じられた状態に維持され、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止を解除することで開放できる。
前面扉1bには、前面扉1bの開放を検出するドアセンサ60が設けられており、前面扉1bが開放された際に、その旨を特定可能とすることで、何らかの不正がされた可能性を発見できる。
従来のドアセンサでは、検出片が押し込まれた状態で前面扉1bの閉鎖が検出されるため、検出片を押し込んで粘着テープで固定するだけで容易に、前面扉1bの実際の開閉状況にかかわらず、常に前面扉1bの閉状態を検出させるようできてしまう。このため、ドアセンサ60による前面扉1bの開放が検出されずに、前面扉1bを開放させることが可能となり、不正が行われたことを特定できなくなる虞があった。
これに対して、本実施の形態に係るスロットマシン1では、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bが開状態において進出位置xにあり、前面扉1bが開状態から閉状態となる場合に進出位置xから進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yまで移動可能であって、検出片60bの位置が検出位置yであるか否かが検出器60aにより検出される。さらに、メイン制御部41およびドア監視回路99aは、検出片60bが検出位置yにある旨が検出されたときに、前面扉1bが閉状態であると判定し、検出片60bが検出位置yにない旨が検出されたときに前面扉1bが開状態であると判定する。これにより、検出片60bを手で押し込んだり、検出片60bをテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片60bを前面扉1bの閉状態が判定される検出位置yとすることが困難となり、前面扉1bが開状態であるにもかかわらず、閉状態と誤って判定させることが困難となる。このため、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bおよび検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成である。このため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに対して一端を軸として移動させることが可能な前面扉1b側に検出片60bが設けられている。このため、検出片60bの状況を確認し易い位置へ移動可能となるため、検出片60bに不正な細工が施されているか否かを容易に確認できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bの閉状態において該検出片60bと対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動する。このため、前面扉1bが開状態から閉状態となる際に、検出片60bが対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動する。これにより、前面扉1bを開定状態から閉状態とした場合に、検出片60bを確実に検出位置yへ移動させることができるとともに、前面扉1bの閉状態において安定した状態で検出片60bを検出位置yに停止させることができる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60により、前面扉1bの開放が検出される。このため、前面扉1bが開放しているにもかかわらず、閉状態と誤って判定されることにより、前面扉1bが開放されて、不正な部品が取り付けられたり、基板が交換されたりするなどの不正がされた可能性を特定できなくなってしまうことを防止できる。
本実施の形態においては、スロットマシン1への電力供給が停止していても、ドア監視回路99aにより前面扉1bが開状態か否かを判定可能とするためのバックアップ電源を備えており、スロットマシン1への電力供給が停止している期間においても、前面扉1bが開状態か否かを判定可能となり、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
本実施の形態においては、ドア開放履歴記憶回路99bにより前面扉1bが開状態であると判定された履歴データが記憶されるので、履歴データに基づいて過去に前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
[ドア開放エラー状態]
次に、図7を参照しながら、ドア開放エラー状態について説明する。
図7に示すように、前面扉1bが開放されたタイミングt1においては、ドアセンサ60の検出がON状態となる。このとき、前面扉1bの開放検出が有効となる(ドア開放エラー状態)。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されること、またはリセットスイッチ23が操作されることによって無効になる(つまり、ドア開放エラー状態が解除される)。図7に示す例の場合、タイミングt2でリセットスイッチ23がONされて、ドア開放エラー状態が解除される。
さらに、ドア開放エラー状態が解除されたタイミングt2においては、メイン制御部41からサブ制御部91に対してドア開放エラー解除コマンドが送信される。サブ制御部91は、ドア開放エラー解除コマンドを受信することにより、ドア開放エラー状態の解除を認識可能である。
本実施の形態においては、サブ制御部91が実行するドア開放報知の報知態様として、エラー解除前報知態様およびエラー解除後報知態様といった互いに異なる2種類の報知態様が用意されている。エラー解除前報知態様は、エラー解除後報知態様よりも目立つ態様である。このため、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときよりも、前面扉1bが開状態であることを店員などに対して知らせ易くなっている。
たとえば、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、演出効果LED52が赤色に点灯するとともに液晶表示器51の画面上の大部分の領域で「扉開放」の文字画像が表示され、さらに、スピーカ53、54から「扉が開いています」の音声が出力される。一方、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除前報知態様と同様に演出効果LED52が赤色に点灯するが、液晶表示器51の画面上の一部の領域でしか「扉開放」の文字画像が表示されず、しかも、スピーカ53、54からは音声が出力されない。
このように、エラー解除前はエラー解除後よりも報知態様が目立つ態様である。これにより、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態になったときには、前面扉1bが開放された旨をいち早く店員に知らせることができ、不正行為を未然に防止できる。また、ドア開放エラー状態が解除された後は、前面扉1bが開放されていることを店員がすでに知っているため、目立たない態様で前面扉1bが開放されている旨を念のため知らせることができる。
図7に示すように、サブ制御部91は、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったとき(図7のタイミングt1)から、リセットスイッチ23がONされてドア開放エラー状態が解除されたとき(図7のタイミングt2)までの期間において、エラー解除前報知態様でドア開放報知を行い、ドア開放エラー状態が解除されたとき(図7のタイミングt2)から前面扉1bが閉鎖されたとき(図7のタイミングt3)までの期間において、エラー解除後報知態様でドア開放報知を行う。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが開放されるとドア開放エラー状態になり、リセットスイッチ23が操作されるとドア開放エラー状態が一旦解除されるが、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉鎖されなければ、再度、前面扉1bの開放検出が有効になってドア開放エラー状態に制御される。
さらに、サブ制御部91は、リセットスイッチ23の操作によってドア開放エラー状態が一旦解除されたときには、エラー解除前報知態様からエラー解除後報知態様にドア開放報知の報知態様を変更し、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉状態にされずにドア開放エラー状態に再び制御されたときには、エラー解除後報知態様からエラー解除前報知態様にドア開放報知の報知態様を再び変更する。
[払出率の設定]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、ドアセンサ60の検出信号がON状態であり、かつドア開放エラー状態が解除されていることを条件に、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行する。設定変更状態に移行すると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
払出率の設定値を確認するためには、以下の作業が必要である。まず、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態において、店員は、前面扉1bを開放する。このとき、メイン制御部41によりドア開放エラー状態に制御される。次に、店員は、カバー23aを開けてリセットスイッチ23を操作する。これにより、ドア開放エラー状態が解除される。ここで、ドア開放エラー状態が解除されたときには、設定キースイッチ37が操作されたときの入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられる一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときには、設定キースイッチ37が操作されても入力信号はメイン制御部41により有効に受け付けられない。このため、店員は、ドア開放エラー状態を解除した後に設定キースイッチ37を操作することにより、入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられて、設定キースイッチ37がON状態となる。設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
[遊技内容に関する技術事項]
図8および図9は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。図8および図9の名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、入賞ラインLN上に停止することで、その入賞役の入賞が発生する図柄の組合せを示している。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。払出枚数欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与)を示している。また、図9の遊技状態欄には、入賞時に移行される遊技状態を示している。また、「/」は、「または」を示している。例えば、図9の転落リプレイについて、図柄の組合せは、「ベル‐リプレイ‐ベル」となり、入賞時にはRT1に制御され、付与される価値は再遊技付与である。
図10は、移行出目の図柄組合せを示す図である。移行出目は、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合(当選しているが操作手順や操作タイミングによって入賞を発生させることができなかった場合)に、入賞ラインLNに揃う出目である。RT0、2、3中において移行出目が入賞ラインLN上に停止すると、RT1へ移行される。
図11は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図12は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。本実施の形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図12の上図の再遊技役欄の数値参照)で当選するRT0〜3のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかのRTに制御される(図11の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図12の上図の開始条件・終了条件欄の参照)。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図12の下図の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図13および図14は、遊技状態毎に抽選対象役(以下、当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。例えば、ベルは、RT0〜RT3いずれかの状態において、360/65536で当選する抽選対象役である。
また、図13および図14には、抽選対象役に対応する指標図柄が示されている。指標図柄とは、入賞を発生させる図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止したときに、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄をいう。たとえば、ベル〜右ベル4およびベルリプレイの指標図柄は「ベル」であり、弱スイカおよび強スイカの指標図柄は「スイカ」であり、弱チェリー〜中段チェリーの指標図柄は「チェリー」であり、特別リプレイの指標図柄は「BAR」(白BARおよび黒BARの双方、あるいはいずれか一方)であり、通常リプレイおよびリプレイGR1〜GR23の指標図柄は「リプレイ」である。本実施の形態では、いずれかの抽選対象役に当選したときおよびいずれかの入賞役の入賞が発生したときに対応する指標図柄を報知する告知演出を実行する。
図15は、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示す図である。例えば、弱チェリーは、下段チェリーである。弱スイカは、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとを含む。よって、内部抽選で弱スイカに当選したときには、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとに当選したことになる。
図16および図17は、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。当選した抽選対象役毎に、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに、その右の停止する図柄組合せに示す入賞役の図柄組合せが入賞ラインLNに停止させるリール制御が行なわれる。例えば、リプレイGR1が当選したときにおいて、押し順が左中右であるときは、昇格リプレイ1が導出されて、押し順が左中右以外であるときは通常リプレイが導出される。また、例えば、左ベルが当選したときにおいて、押し順が左第1停止であるときは、右下がりベルが導出されて、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベルまたは移行出目が導出される。
スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム処理を行って1回のゲームを制御する。図18は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
S1におけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S2における内部抽選処理では、メイン制御部41は、S1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて各役への入賞を許容するか否かを決定する処理を行う(図13〜図15など参照)。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
S3におけるリール回転処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する(図16、図17など参照)。
S4における入賞判定処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果のうち、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せに応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する(図8〜図10など参照)。
S5における払出処理では、メイン制御部41は、S4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞が小役の場合には該小役の種類に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払い出しなどの処理を行い、再遊技役の場合には再遊技役の種類を特定可能なリプレイゲームフラグをRAM41cに設定してリプレイゲームを付与可能にする処理などを行う。払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算ならびにメダルの払い出しにより遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S6におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する(図11、図12など参照)。ゲーム終了時処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信される。
[コマンド]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。本実施の形態では、メイン制御部41が演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、ドア開放エラー解除コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、設定終了コマンド、確認終了コマンド、モード選択開始コマンド、モード特定コマンド、およびモード選択終了コマンドなどを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数(賭数の設定に使用されたメダル枚数)、およびBET音の出力の有無を特定可能なコマンドである。BETコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数、および出力する音の種類(BET音かクレジット音)を特定可能なコマンドである。クレジットコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果(当選した抽選対象役の種類、あるいははずれ)を特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドである。リール回転開始コマンドは、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドである。リール停止コマンドは、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドである。入賞判定コマンドは、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドである。払出開始コマンドは、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが開始されたときに送信される。
払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドである。払出終了コマンドは、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払い出しが終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(通常遊技状態、当選中、RB)を特定可能なコマンドである。遊技状態コマンドは、ゲームの終了時に送信される。
ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたことを特定可能なコマンドである。ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたときに送信される。
設定開始コマンドは、払出率を設定するための設定変更操作がされて設定変更状態に移行することを特定可能なコマンドである。設定開始コマンドは、設定変更状態に移行する際に送信される。
確認開始コマンドは、設定確認状態に移行することを特定可能なコマンドである。確認開始コマンドは、設定確認状態に移行する際に送信される。
設定終了コマンドは、設定変更状態を終了することを特定可能なコマンドである。設定終了コマンドは、設定変更状態を終了する際に送信される。
確認終了コマンドは、設定確認状態を終了することを特定可能なコマンドである。確認終了コマンドは、設定確認状態を終了する際に送信される。
モード選択開始コマンドは、消費電力を抑えるための節電モードに設定するか否かのモード選択状態に移行することを特定可能なコマンドである。モード選択開始コマンドは、モード選択状態に移行する際に送信される。
モード特定コマンドは、選択されたモードを特定可能なコマンドである。モード特定コマンドは、モード選択状態において節電モードに設定するか否かの選択が行われたときに送信される。
モード選択終了コマンドは、モード選択状態を終了することを特定可能なコマンドである。モード選択終了コマンドは、モード選択状態を終了する際に送信される。
サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行する。演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行される。
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音あり)を受信したときに実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出をキャンセルすることができる。これにより、演出よりも次のゲームに早く進みたい遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。サブ制御部91は、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音あり)を受信したときに、賭数に応じた回数分、所定のBET音(たとえば「ピッ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。
一方、サブ制御部91は、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音なし)を受信したときには、BET音をスピーカ53、54から出力させることなく、かつ実行中の演出を中止することなく継続させる。なお、BETコマンドを受信したときには、その種類にかかわらず、実行中の演出をキャンセルさせるとともに、BET音を出力させるようにしてもよい。
サブ制御部91は、クレジットコマンドのうちのクレジットコマンド(通常)を受信したときに、所定のクレジット音(たとえば「ダ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。これにより、クレジットされたことを気付かせやすくすることができる。
サブ制御部91は、クレジットコマンドのうちのクレジットコマンド(BET音あり)を受信したときには、BET音と同じ音(たとえば「ピッ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。
演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、精算を通知する払出開始コマンドを受信した場合には、原則として、実行中の演出を中止して、演出状態(液晶表示器51の表示状態、スピーカ53、54からの効果音など)を客待ち状態にする。クレジットや賭数の精算を行うのは遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
しかし、精算を通知する払出開始コマンドのうち、リプレイゲームにおけるクレジット精算を通知する払出開始コマンドを受信したときには、リプレイ入賞により設定された賭数が残存しており、以降において少なくとも1ゲームが行われるため、実行中の演出をその後も継続する(客待ち状態にもならない)。
[BET処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のS1で実行するBET処理について説明する。図19〜図21は、メイン制御部41が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、メイン制御部41は、まず、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数をRAM41cに設定し(S11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
メイン制御部41は、次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定した場合には(S12でY)、前回ゲームにおいて入賞した再遊技役が、第1のリプレイであったか否かを判定する(S13)。第1のリプレイとは、再遊技役のうち、ベルリプレイおよび特別リプレイ以外のリプレイ(通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1,2、特殊リプレイなど)をいう。第1のリプレイであったか否かは、設定されているリプレイゲームフラグから特定可能となる。このために、リプレイ入賞時には、入賞したリプレイに対応するリプレイゲームフラグが設定される。
メイン制御部41は、第1のリプレイであったと判定したときには(S13でY)、賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(S14では便宜上、“BETコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド用送信バッファに設定する(S14)。
一方、メイン制御部41は、第1のリプレイではなかったと判定したとき、つまり第2または第3のリプレイであったときには(S13でN)、賭数が3加算される旨、およびサブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(S15では便宜上、“BETコマンド(BET音なし)”と示している。)を通常コマンド用送信バッファに設定する(S15)。設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。第2のリプレイとは、ベルリプレイをいい、第3のリプレイとは特別リプレイをいう。なお、第1〜第3のリプレイは、本実施の形態で説明したものに限るものではない。
これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定されるごとにBET音を出力するのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させない。また、第2および第3のリプレイは、入賞時に「ベル」や「白BARあるいは黒BAR」が無効ライン上に揃うリプレイである。これにより、第1のリプレイ入賞時には、リプレイ入賞であることを遊技者に気付かせやすくすることができるのに対し、第2または第3のリプレイ入賞時であっても、リプレイ入賞していることを遊技者に気付かせ難くすることができる。
次に、メイン制御部41は、BETカウンタの値を1加算し(S16)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S17)、BETカウンタの値が規定数でなければ(S17でN)、S16に戻る。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると(S17でY)、S18へ移行する。メイン制御部41は、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20、およびスタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S18)。上限値であると判定されたときには(S18でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(S19)、S21に進む。投入不可フラグが設定されると、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。なお、BETカウンタが第2または第3のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させずに、たとえば、S37でYと判定された後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
メイン制御部41は、上限値でないと判定したとき、つまりクレジット投入が可能であると判定したときには(S18でN)、S20に進む。なお、メイン制御部41は、リプレイゲームでないと判定した場合には(S12でN)、そのままS20に進む。
メイン制御部41は、S20においては、投入待ち前の設定を行ってS21に進む。投入待ち前の設定では、RAM41cに投入不可フラグが設定されている場合は投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受け付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受け付けてクレジット加算される。
メイン制御部41は、投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。なお、メイン制御部41は、BETカウンタが第1のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17のみを点灯させる。メイン制御部41は、BETカウンタが第2または第3のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を点灯させ、たとえば、S37でYと判定された後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
メイン制御部41は、投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(S21)。メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態であると判定した場合には(S21でY)、流路切替ソレノイド30の電源をONの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S22)、S24に進む。メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態でないと判定した場合には(S21でN)、流路切替ソレノイド30の電源をOFFの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S23)、S24に進む。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、設定キースイッチ37がONであれば(S24でY)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(S25)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が0であれば(S25でY)、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(S26)、設定確認処理(S27)、すなわち設定確認状態に移行する。S26で設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。メイン制御部41は、S27における設定確認処理が終了した後は、S21に戻る。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONではない場合(S24でN)またはBETカウンタの値が0ではない場合には(S25でN)、S30に進む。
メイン制御部41は、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する(S30)。メイン制御部41は、投入メダルの通過が検出されていなければ(S30でN)、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば(S30でY)、投入メダルフラグをクリアし(S31)、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(S32)。メイン制御部41は。メダルの投入が可能な状態でなければ(S32でN)、S45に進む。
メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態であれば(S32でY)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定する(S33)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でなければ(S33でN)、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S34)、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S21に戻る。S34で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S33でY)、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していたか否かを判定する(S36)。第2または第3のリプレイであったか否かは、リプレイゲームフラグから特定される。メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していなかったと判定したときには(S36でN)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S38では便宜上、“クレジットコマンド(通常)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S38)、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(S40)。S38で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していたと判定したときには(S36でY)、規定数分のBET音が出力されたか否かを判定する(S37)。具体的には、メイン制御部41は、S39に示すクレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否かを判定する。第2または第3のリプレイ入賞後において賭数が設定される際には、S15で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2または第3のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
メイン制御部41は、規定数分のBET音が出力されていないときには(S37でN)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S39では便宜上、“クレジットコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S39)、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(S40)。S39で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
一方、メイン制御部41は、規定数分のBET音が既に出力されているときには(S37でY)、クレジットコマンド(通常)を通常コマンド送信用バッファに設定する(S38)。これにより、第2または第3のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2または第3のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力される。
なお、S36およびS37の次のステップとして、S40を実行した後に、対応するS38またはS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをS38またはS39において設定するようにしてもよい。
メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S41)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が50でなければ(S41でN)、S21に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば(S41でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(S42)、S21に戻る。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S45)。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定される。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定した場合(S45でN)、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S50に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば(S45でY)、S46に進み、立上りエッジをクリアする。メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(S47)。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でなければ(S47でN)、S21に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば(S47でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30の電源をOFFの状態とし(S48)、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し、ゲーム開始時の設定を行う(S49)。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS20において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受け付けられず、メダル払出口9から払い出される。S49の後、BET処理を終了して図18のS2に進む。
メイン制御部41は、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S50)。メイン制御部41は、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ(S50でN)、S51に進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば(S50でY)、図21のS65に進み、立上りエッジをクリアする。
メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(S66)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S66でY)、S21に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ(S66でN)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(S67)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0であれば(S67でY)、S21に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ(S67でN)、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定する(S68)。
メイン制御部41は、クレジットカウンタの値を1減算し(S69)、BETカウンタの値を1加算して(S70)、S21に戻る。S68で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、1枚BETスイッチ5の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。なお、第2または第3のリプレイ入賞後において、S66でYと判定されたときには、S37と同様の判定を行い、規定数分、BET音が出力されていないときには、S39と同様の処理を行うようにして、BET音を出力させるようにしてもよい。
メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立ち上がり示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S51)。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ(S51でN)、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば(S51でY)、図21のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(S76)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S76でY)、S80に進み、BETカウンタの値が規定数でなければ(S76でN)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(S77)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0であれば(S77でY)、S80に進む。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0でなければ(S77でN)、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
メイン制御部41は、BETカウンタが加算されたか否かを判定し(S80)、BETカウンタが加算されていなければ(S80でN)、S21に戻る。一方、メイン制御部41は、BETカウンタが加算されていれば(S80でY)、加算された数分賭数が加算された旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S81)、S21に進む。S81で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
メイン制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S52)。メイン制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出されていなければ(S52でN)、S21に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば(S52でY)、S53に進み、立上りエッジをクリアする。メイン制御部41は、RAM41cにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(S54)。
メイン制御部41は、リプレイゲームであると判定しなかったときには(S54でN)、BETカウンタの値が0か否かを判定し(S56)、BETカウンタの値が0でなければ(S56でN)、S57に進み、ホッパーモータ34bを駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始および賭数精算を通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、メイン制御部41は、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアして(S58)、S21に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
これに対し、S54においてメイン制御部41は、リプレイゲームであると判定したときや、S56においてBETカウンタの値が0であると判定したときには、S59において、ホッパーモータ34bを駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(クレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)を行うとともに、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。
S57における賭数精算処理の後、メイン制御部41は、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアして(S58)、S22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、かつ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
[ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミング]
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングについて説明する。図22(a)〜(d)は、図19〜図21に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
図22(a)は、小役入賞せずにメダル払い出しがなかった後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、図18のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図19のS10〜S12の処理が実行された後において、S20以降の処理が実行されることにより、図22(a)に示されるようにメダルの投入または精算が許容される。
図22(b)は、小役入賞してメダル払い出しが行われた後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払い出しが行われた後にゲームが終了し、その後、図18のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図19のS10〜S12の処理が実行された後において、S20以降の処理が実行されることにより、図22(b)に示されるようにメダルの投入または精算が許容される。
図22(c)は、リプレイ入賞した後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングを説明するための図である。リプレイ入賞が発生している場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、図18のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図19のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了したタイミング以降(つまり、賭数設定が完了したタイミング、または当該タイミングより後)であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S20以降の処理が実行されることにより、図22(c)に示されるようにメダルの投入または精算が許容される。
以上、図19のS12〜S20や図22(c)で示したように、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、メダルの検出に応じて図20のS36〜S40が行われて、クレジットに加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
図20のS52〜S59に示されるように、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数がリプレイ入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
本実施の形態におけるスロットマシン1によれば、以下の課題を解決することができる。従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(たとえば190ms(ミリ秒))に制限されている。このため、操作タイミングにかかわらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施の形態では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要する。なお、たとえば、右下がりスイカ、上段スイカ、中段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役などについては、入賞を発生させる図柄組合せに、引き込み可能範囲内に配列されていない図柄が含まれている。このため、これらの入賞役に当選していても、操作手順や操作タイミングによって入賞を発生させることができない取りこぼしが発生し得る。
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。たとえば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、たとえば入賞役について同一の図柄により構成しようとした場合、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順(押し順、操作タイミングなど)にかかわらずリプレイ入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該リプレイを構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
このような課題を解決するために、本実施の形態のスロットマシン1においては、再遊技役に、外形が同一の図柄のみから構成される「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が入賞ラインに停止されることにより発生する第1のリプレイ(たとえば、通常リプレイ)と、外形が同一または類似とはいえない図柄(黒7、ベル、黒BAR、白BARなど)を含む第2または第3のリプレイ(ベルリプレイ、特別リプレイ)を設けた。これにより、リプレイのための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、および配置の制限内で、リプレイの種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2または第3のリプレイ入賞が発生した場合には、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む組合せが停止されるため、第1のリプレイ入賞が発生した場合よりもリプレイ入賞の発生に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
本実施の形態における第3のリプレイを構成する図柄には、リプレイとは異なる図柄であっていわゆるボーナスなどを想起させる「(白または黒)BAR」や「(黒、網、白)7」が含まれる。また、特別リプレイ入賞したときには、無効ライン上に「黒BAR」あるいは「白BAR」が揃う。このため、第3のリプレイ入賞の発生に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
図19のS13〜S15で示したように、第1のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される。一方、第2または第3のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2または第3のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができ、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
図20のS36〜S39で示したように、BET音を出力させない第2または第3のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力される。このため、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにもかかわらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、図22(c)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングは、リプレイ入賞による自動BETが開始される(または開始された)ときであってもよい。
図22(d)は、ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングについての変形例を説明するための図である。図22(d)に示すように、リプレイ入賞が発生している場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、図18のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図19のS10〜S12の処理が行われた後に、自動BETの処理(S16、S17)が開始される。つまり、図19のS10〜S12の処理が行われた後は、自動BETの処理(S16、S17)の開始が確定するため、自動BETの処理が開始されるといえる。よって、図22(d)に示すように、自動BETの処理が開始される(または開始された)ときに、メダルの投入または精算を許容するようにしてもよい。
第1の例として、たとえば、図19のS12においてYと判定された場合にS18と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(S16、S17と同様の処理)が開始されるようにするとともにクレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、S20と同様の処理を行った以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしてもよい。一方、S18と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、S19以降の処理と同様の処理を行うようにしてもよい。
第2の例として、たとえば、メダルの投入または精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、または、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目のS16に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)ごとに当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(または開始された)ときに、メダルの投入または精算を許容するようにしてもよい。
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
[ドア開放エラー解除処理]
図23を参照しながら、メイン制御部41が実行するドア開放エラー解除処理について説明する。ドア開放エラー解除処理は、店員がドア開放エラー状態を解除するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたか否かを判定する(S100)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされていないと判定したときには(S100でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたと判定したときには(S100でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S101)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S101でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S101でY)、現在がドア開放エラー状態であるか否かを判定する(S102)。メイン制御部41は、ドア開放エラー状態ではない、つまり、すでにドア開放エラー状態が解除されていると判定したときには(S102でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態であると判定したときには(S102でY)、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されているか否かを判定する(S103)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが閉鎖されていると判定したときには(S103でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されていると判定したときには(S103でY)、S100におけるリセットスイッチ23の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、ドア開放エラー状態を解除する(S104)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対してドア開放エラーが解除されたことを特定可能なドア開放エラー解除コマンドをサブ制御部91に送信し(S105)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによってリセットスイッチ23が不正に操作される虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出されていないと、リセットスイッチ23の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。つまり、リセットスイッチ23が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときにはドア開放エラー状態の解除が禁止される。これにより、ドア開放エラー状態の解除が不正に行われてしまうことを防止できる。
しかも、リセットスイッチ23はカバー23aで覆われており、カバー23aの開放が検出されないとリセットスイッチ23の操作が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。このため、不正にドア開放エラー状態を解除することをより効果的に防止できる。
[店側払出率確認処理]
図24を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側払出率確認処理について説明する。店側払出率確認処理は、店員が払出率の設定値を確認するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONされたか否かを判定する(S190)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONされていないと判定したときには(S190でN)、店側払出率確認処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONされたと判定したときには(S190でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S191)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S191でN)、店側払出率確認処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S191でY)、ドア開放エラー状態が解除されているか否かを判定する(S192)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態が解除されていないと判定したときには(S192でN)、店側払出率確認処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放エラー状態がすでに解除されていると判定したときには(S192でY)、S190における設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、サブ制御部91に対して設定確認状態に移行することを特定可能な確認開始コマンドを送信し(S193)、設定確認状態に移行する(S194)。
設定確認状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S195)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S196)。
その後、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFされたか否かを判定する(S197)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFされていないと判定したときには(S197でN)、設定キースイッチ37がOFFされるまで待機する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFされたと判定したときには(S197でY)、サブ制御部91に対して設定確認状態を終了することを特定可能な確認終了コマンドを送信し(S198)、設定確認状態を終了する(S199)。その後、メイン制御部41は、店側払出率確認処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けたり、特殊な機械を用いたりすることによって、ドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出された状態が不正に作り出される虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、設定確認状態に移行しない。つまり、設定キースイッチ37が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには設定確認状態への移行が禁止される。これにより、不正に設定値を確認されてしまうことを防止できる。
[店側払出率設定処理]
図25を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側払出率設定処理について説明する。店側払出率設定処理は、店員が払出率の設定値を変更するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、電源の切替後に設定キースイッチ37がON状態にされたか否かを判定する(S110)。つまり、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がOFF状態からON状態に切り替わったときに、設定キースイッチ37がON状態になっているか否かを判定する。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFF状態であると判定したときには(S110でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態であると判定したときには(S110でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S111)。つまり、メイン制御部41は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているか否かを判定する。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S111でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S111でY)、ドア開放エラー状態が解除されているか否かを判定する(S112)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態が解除されていないと判定したときには(S112でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、すでにドア開放エラー状態が解除されていると判定したときには(S112でY)、S110における設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、サブ制御部91に対して設定変更状態に移行することを特定可能な設定開始コマンドを送信する(S113)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する(S114)。
設定変更状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S115)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S116)。その後、メイン制御部41は、店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを判定する(S117)。メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されたと判定したときには(S117でY)、表示値を1更新し(S118)、更新後の表示値を設定値表示器24に表示する(S119)。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されなかったと判定したときには(S117でN)、スタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(S119)。メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されなかったと判定したときには(S119でN)、S117の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されたと判定したときには(S119でY)、設定値表示器24に表示された表示値を設定値に変換して、RAM41cに記憶する(S120)。
次に、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して設定変更状態を終了することを特定可能な設定終了コマンドを送信する(S121)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態を終了し(S122)、店側払出率設定処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって設定キースイッチ37が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて設定キースイッチ37が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、設定変更状態に移行しない。つまり、設定キースイッチ37が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには設定変更状態への移行が禁止される。これにより、不正に払出率が設定されてしまうことを防止できる。
[店側演出設定処理]
図26を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側演出設定処理について説明する。店側演出設定処理は、店員が遊技中の演出態様の基準となる設定を変更するための処理であり、割込処理によって実行される。
店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、演出における音量の基準となる大きさ(第1音量段階)と、演出における光量の基準となる大きさ(第1光量段階)とを設定することができる。さらに、店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、非節電状態となる通常モードまたは節電状態となる節電モードを設定することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられたか否かを判定する(S130)。メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられたと判定したときには(S130でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S131)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S131でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S131でY)、ドア開放エラー解除コマンドを受信したか否かを判定する(S132)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー解除コマンドを受信していないと判定したときには(S132でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、すでにドア開放エラー解除コマンドを受信していると判定したときには(S132でY)、S130における店側設定スイッチ80のチャンネル切替操作に基づく入力信号を有効に受け付け、演出における音量および光量の基準となる大きさを、切り替え後のチャンネル設定に対応する第1音量段階および第1光量段階に設定する(S133)。なお、このとき設定された第1音量段階および第1光量段階は、即座に演出の音量および光量に反映されず、その後、遊技者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたときに設定画面が表示されたときに反映される。その後、メイン制御部41は、店側演出設定処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって店側設定スイッチ80が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて店側設定スイッチ80が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、店側設定スイッチ80の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができない。つまり、店側設定スイッチ80が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには音量および光量の基準設定が禁止される。これにより、不正に音量および光量の基準設定をすることを防止できる。
一方、メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられていないと判定したときには(S130でN)、全てのストップスイッチが同時に長押しされたか否かを判定する(S134)。メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされなかったと判定したときには(S134でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされたと判定したときには(S134でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S135)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S135でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S135でY)、ドア開放エラー解除コマンドを受信したか否かを判定する(S136)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー解除コマンドを受信していないと判定したときには(S136でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、すでにドア開放エラー解除コマンドを受信していると判定したときには(S136でY)、S134におけるストップスイッチの操作に基づく入力信号を有効に受け付け、サブ制御部91に対してモード選択状態に移行することを特定可能なモード選択開始コマンドを送信する(S137)。
モード選択状態において、メイン制御部41は、店員によって通常モードまたは節電モードが選択されたか否かを判定する(S138)。メイン制御部41は、所定期間内にいずれかのモードが選択されたと判定したときには(S138でY)、選択されたモードを設定する(S139)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して選択されたモードを特定可能なモード特定コマンドを送信する(S140)。これにより、サブ制御部91は、選択されたモードに応じて各種の演出手段を制御する。たとえば、節電モードに設定されたときには、通常モード時に比べて、演出に用いるLEDの数を減らしたり、LEDの光量を下げたりといった制御を行う。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にいずれのモードも選択されなかったと判定したとき(S138でN)、またはモード特定コマンドを送信した後(S140の後)には、終了操作されたか否かを判定する(S141)。この終了操作は、スタートスイッチ7を長押しすることによって行われる。メイン制御部41は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S141でN)、S138の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が長押しされたと判定したときには(S141でY)、サブ制御部91に対してモード選択状態を終了することを特定可能なモード選択終了コマンドを送信し(S142)、店側演出設定処理を終了する。
ここで、ストップスイッチは、前面扉1bの外側に配置されるため、たとえば、店員以外の遊技者であっても操作することが可能である。このため、遊技中に遊技者が不意に全てのストップスイッチを同時に長押ししてしまって、節電モードが設定されてしまう虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、ストップスイッチの操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、節電モードの設定をすることができない。つまり、全てのストップスイッチが同時に長押しされても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには節電モードの設定が禁止される。これにより、店員が意図しないときに不正に節電モードが設定されてしまうことを防止できる。
[音量および光量の設定画面]
図27を参照しながら、音量および光量の設定画面について説明する。
図27に示すように、本実施の形態においては、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、液晶表示器51の画面上に音量および光量を調整するための設定画面が表示される。
設定画面では、音量設定領域52aにおいて、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。これを音量表示ともいう。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。
設定画面では、光量設定領域52bにおいて、遊技者が設定可能な光量の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。
なお、第2音量段階と第2音量段階の切り替えは、ストップスイッチ8Cの操作によって可能である。
さらに、設定画面では、キャラクタ演出領域52cにおいて、遊技中に実際に用いられる演出画面の一部である、味方キャラクタと敵キャラクタのバトル演出の画面が表示される。本実施の形態においては、このバトル演出をサンプルに用いて、遊技者が音量および光量を設定することができる。具体的には、遊技者が第2音量段階を上げれば、味方キャラクタの音声(図27の例では、「参ったか!!」の音声)の音量が上がり、遊技者が第2音量段階を下げれば、味方キャラクタの音声の音量が下がる。また、遊技者が第2光量段階を上げれば、バトル演出の画面の光量が上がって明るくなり、遊技者が第2光量段階を下げれば、バトル演出の画面の光量が下がって暗くなる。
このように、遊技中の実際の演出を例にして演出中の音量および光量の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図28を参照しながら、店側設定スイッチ80の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ80のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ80のチャンネルに対して、設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される数字が対応づけられている。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「2」になり、光量の初期表示が「30%」になる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「14」になり、光量の初期表示が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ80のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図28における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図27の音量設定領域52aにおける数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ80のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ80のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図27の光量設定領域52bにおける数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ80のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[遊技者側演出設定処理]
図29を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更するための処理であり、割込処理によって実行される。
遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S151でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S151でN)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、図27に示した設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、図27は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の一例が示されている。この場合、音量設定領域52aにおいては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域52aにおいては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、図27の光量設定領域52bにおいては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
[音量変更操作処理]
図30を参照しながら、図29のS157でサブ制御部91が実行する音量変更操作処理について説明する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中であるか否かを判定する(S170)。本実施の形態においては、遊技者の変更操作によって音量が変更されたときには、図27の音量設定領域52aにおいて、選択された音量に基づき強調表示が移動する。さらに、音量設定領域52aにおいて行われるバトル演出を利用して確認音が出力される。たとえば、図27の例に示すように、「参ったか!!」の音声が確認音として出力される。確認音が出力されることによって、遊技者が変更後の音量を確認することができる。確認音出力中タイマは、確認音の出力時間に合わせてカウントし、カウント値が所定値に達するとタイマアップとなり、カウントを停止する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中でないと判定したときには(S170でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最大の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最大の音量へ変更操作されたと判定したときには(S171でY)、すでに最大の音量に変更済みであるか否かを判定する(S172)。
サブ制御部91は、未だ最大の音量に変更済みではないと判定したときには(S172でN)、演出における音量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した音量設定とに応じた音量に設定する(S177)。その後、サブ制御部91は、S177の処理で設定した音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに最大の音量に変更済みであると判定したときには(S172でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最大の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ80のチャンネル設定に対応した最大音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
サブ制御部91は、S171の処理において、最大の音量へ変更操作されていないと判定したときには(S171でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最小の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されたと判定したときには(S174でY)、すでに最小の音量に変更済みであるか否かを判定する(S175)。
サブ制御部91は、すでに最小の音量に変更済みであると判定したときには(S175でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最小の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ80のチャンネル設定に対応した最小音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S176)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されていないと判定したとき(S174でN)、もしくは未だ最小の音量に変更済みではないと判定したときには(S175でN)、S177の処理に移行する。
サブ制御部91は、S179の処理において、確認音出力中タイマのカウントを開始する(S179)し、音量変更操作処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、S170の処理において、確認音出力中タイマのカウント中であると判定したときには(S170でY)、確認音出力中タイマのカウントを1減算する(S180)。その後、サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント値が所定値に達することによってタイマアップしたか否かを判定する(S181)。サブ制御部91は、タイマアップしていないと判定したときには(S181でN)、音量変更操作処理を終了する。一方、サブ制御部91は、タイマアップしたと判定したときには(S181でY)、確認音の出力を終了し(S182)、音量変更操作処理を終了する。
このように、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが開放したときには、該前面扉1bの外側が隣接するスロットマシンまで近寄る場合がある。このような場合、遊技者以外の他人、たとえば隣に座る遊技者が遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞がある。また、前面扉1bを開放しながらのメダル詰まりの解消作業や、払出率の設定値の変更作業をしているときに、店員が気づかずに遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞もある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1で遊技する遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止できる。
さらに、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける。このため、遊技者が設定中にメダル詰まりなどの解消作業によって一旦前面扉1bが開放しても、その後、再び前面扉1bが閉鎖されたときには継続してその続きから音量および光量の設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
本実施の形態においては、音量および光量の初期表示、つまり設定画面が表示されたときに最初に強調表示される音量および光量が、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて異なる。たとえば、図28に示すように、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「1」から「3」に変更すれば、音量の初期表示も「3」から「6」に変更し、光量の初期表示も「30%」から「60%」に変更する。仮に、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態にかかわらず、音量および光量の初期表示が一定であれば、遊技者は実際の音量および光量を誤認してしまう。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「1」および「3」のいずれにおいても、音量の初期表示が常に「2」であれば、遊技者は実際の音量を誤認してしまう。
しかし、音量および光量の初期表示が、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて変化するため、遊技者は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態を把握しやすく、実際の音量を誤認してしまうことがない。これにより、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
さらに、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで、音量および光量の初期表示が異なるため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
音量および光量の初期表示が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには、最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)となり、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)となる。このため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量や光量を調整できる。さらに、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくなることがない。このため、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止できる。
店側設定スイッチ80のチャンネル設定が変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映される。つまり、店員が店側設定スイッチ80のチャンネル設定を変更しても、そのときには音量や光量に反映されず、その後、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作して設定画面が表示されて、該設定画面の表示が終了したときに初めて音量や光量に反映される。たとえば、通常、遊技者は、第1音量段階や第1光量段階を設定することができないため、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがあるが、このような場合であっても、設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を認識することができる。このため、遊技者の意図しないタイミングで音量や光量が変更されることを防止できる。
第2音量段階の設定時においては、バトル演出の音声を用いた確認音が出力されるため、実際の演出音を聞きながらでも音量の設定を確認でき、遊技者は、容易に音量を設定することができる。さらに、第2光量段階の設定時においては、バトル演出の画面の光量が変更するため、実際の演出画面を見ながらでも光量の設定を確認でき、遊技者は、容易に光量を設定することができる。
店側設定スイッチ80のチャンネルとして、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量および光量での設定を防止できる。
音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にすることができる。このため、遊技者が短期間に連続して変更操作したとしても、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止できる。
さらに、現在が最小の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに下げようとした場合には、最小の音量の確認音が出力される。また、現在が最大の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに上げようとした場合には、最大の音量の確認音が出力される。このため、遊技者に音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを認識させることができ、注意を促すことができる。
以上のように、本実施の形態においては、前面扉1bが開放されている期間中に、ドア開放エラー状態が解除されたときには、設定確認または設定変更のための設定キースイッチ37の操作、音量および光量の基準設定のための店側設定スイッチ80の操作、および節電モード設定のためのストップスイッチの操作が有効に受け付けられる一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときにはこれらの上記操作は有効に受け付けられない。これにより、前面扉1bの開放が検出される状態を不正に作り出されてしまっても、ドア開放エラー状態を解除しないと上記の各種設定のための操作が有効に受け付けられないため、不正に各種設定がされてしまうことを防止できる。
前面扉1bが開放されているときには、ドア開放エラー状態を解除するためのリセットスイッチ23の操作が有効に受け付けられる一方で、前面扉1bが閉鎖されているときには、リセットスイッチ23の操作は有効に受け付けられない。これにより、不正にドア開放エラー状態が解除されてしまうことを防止できる。
ドア開放エラー状態が解除された後においては、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが開放されているときには、再度、ドア開放エラー状態となる。これにより、前面扉1bの開放が検出される状態を不正に作り出され、かつドア開放エラー状態が解除されたとしても、所定期間が経過するまでに上記の各種設定のための操作が受け付けられなければ、再度、ドア開放エラー状態となるため、より効果的に不正に各種設定がされてしまうことを防止できる。
ドア開放エラー状態においては、前面扉1bが開放されている旨を報知するドア開放報知が行われる。これにより、ドア開放報知によって、ドア開放エラー状態であることを店員などに知らせることができる。
ドア開放エラー状態が解除される前においては、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われ、ドア開放エラー状態が解除された後においては、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われ、エラー解除前報知態様とエラー解除後報知態様とは互いに異なる報知態様である。これにより、ドア開放報知における報知態様に応じて、ドア開放エラー状態であること、およびドア開放エラー状態が解除されていることのいずれであるかを店員に知らせることができる。
[ゲームの流れ]
ここで、図11および図12を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。なお、本実施の形態では、サブ制御部91は、当選状況に応じてATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御する場合にはATに制御する期間を特定するためのATゲーム数(ATの有利度)を決定するAT抽選を行う。AT抽選においてATに制御すると決定される割合、および、付与されることが期待できるATゲーム数(平均ゲーム数)による遊技者にとっての有利度合いは、たとえば、小役のうち中段チェリー、強スイカ、ベルに当選したときが最も高く、次に、弱チェリー、強チェリー、弱スイカに当選したときが高く、これら以外の小役に当選したときが最も低くなるように、AT抽選が行われる。サブ制御部91は、AT中においては遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行する。
RT0〜3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。本実施の形態におけるスロットマシン1では、RT0〜RT3において非AT中のときに、左第1停止させるように設計されている(左第1停止以外のときはペナルティが付与される)。このため、遊技者は、非AT中のときには、左第1停止するように停止操作を行う。その結果、ゲームの流れは以下のようになる。
設定変更状態が終了した後において、RT3に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT3ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT3においてナビ演出が実行されることがないため、RT3において中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選すると、第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出される(図17参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
RT1では、昇格リプレイに入賞することにより、RT0に移行する。昇格リプレイに入賞するためには、図16で示したように、リプレイGR1〜6の何れかに当選しかつ昇格リプ入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。また、リプレイGR1〜6のうち、左第1停止した場合に昇格リプレイ入賞となるリプレイGR1、2には、図14で示したように、リプレイGR1〜6の何れかに当選した場合のうち1/15の確率でしか当選しない。
また、RT0に制御された場合でも、当該RT0への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図14および図16で示したように、RT0では、リプレイGR11〜13に当選する可能性があり、このときに、左第1停止すると2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に転落してしまう。
さらに、RT0で中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選したときには、左第1停止すると第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。また、図14および図16で示したように、RT0では、リプレイGR21〜23に当選する可能性があり、このときに、左第1停止すると特殊リプレイが入賞してRT2に制御される可能性がある。しかし、RT2に制御された場合でも、中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選したときには、左第1停止すると第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、リプレイGR1〜6の何れかに当選したときに、昇格リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行させることができる。RT0では、リプレイGR11〜13の何れかに当選したときに、通常リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT0を維持することができる。また、RT0では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT0を維持させることができる。さらに、RT0では、リプレイGR21〜23の何れかに当選したときに、特殊リプレイを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、特殊リプレイ入賞によりRT2に移行させることができる。
RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうち何れかに当選したときに、右下がりベルまたは中段ベルを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT2に制御されるように、かつRT2が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT2において消化されることとなる。本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT2においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。ATのゲーム数はARTに制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT0でリプレイGR21〜23のいずれかに当選し、特殊リプレイが入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTで付与されたATゲーム数を消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT2への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT2中は、非AT中であるため、前述したように左第1停止される。一方、中ベル1〜4または右ベル1〜4のうち何れかに当選したときには、左第1停止すると第2停止と第3停止のタイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、ARTが終了した後のRT2中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。本実施の形態では、ARTが有利状態、ART終了後のRT2が特定状態、RT3,RT1,RT0が通常状態となっている。
[告知演出について]
次に、図31〜図35を参照し、告知演出を説明する。サブ制御部91は、いずれかの抽選対象役に当選したとき、および、いずれかの入賞役ついての入賞が発生したときに、対応する指標図柄を報知する告知演出を行うための告知演出処理を実行する。告知演出としては、開始タイミングや演出内容が異なる複数種類の演出が設けられている。サブ制御部91は、メイン制御部41からの内部当選コマンドや入賞判定コマンドに基づいて告知演出を実行するか否かおよび実行する場合の告知演出の種類を決定する。
サブ制御部91は、スタートスイッチ7操作時に送信される内部当選コマンドに基づいて、図31(a)に示す第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照して告知演出抽選を行う。第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選では、告知演出のパターンとしてパターンA〜Dの4種類と、告知演出を実行しない「演出なし」のうちのいずれかに決定される。第1告知演出パターン抽選用テーブルは、スタートスイッチ7操作時に告知演出を実行するか否かの決定および実行する場合の告知演出の種類の決定に用いる振分率が、内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて異なるように設定されている。
小役のうち中段チェリー、強スイカ、ベルのいずれかに当選しているときには、70%の割合でパターンAに決定され、15%の割合でパターンBに決定され、10%の割合でパターンCに決定され、5%の割合でパターンDに決定される。また、小役のうち弱チェリー、強チェリー、弱スイカのいずれかに当選しているとき、および、小役のうち先に説明した小役以外のいずれかに当選しているときには、各々、対応する振分率にしたがって告知抽選が行われる。また、いずれかのリプレイに当選しているときには、60%の割合でパターンAに決定され、40%の割合で演出なしに決定される。
前述したように、AT抽選における有利度合いは、中段チェリー、強スイカ、ベルが最も高く、次に、弱チェリー、強チェリー、弱スイカが高くなるように定められている。一方、告知演出のパターンは、AT抽選における有利度合いが高い抽選対象役に当選しているときほど、パターンAが選択されやすく、順にパターンB、Cが選択されやすく、パターンDが選択されにくい。このため、告知演出の種類からAT抽選における有利度合いを推測することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
これに対して、サブ制御部91は、入賞判定コマンドに基づき入賞が発生したことを特定したときには、図31(b)に示す第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照して告知演出抽選を行う。なお、本実施の形態におけるサブ制御部91は、すでにパターンAに基づく告知演出を実行しているときには、入賞が発生した場合であっても第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行わない。
第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選では、告知演出のパターンとしてパターンYおよびZのいずれかに決定される。第2告知演出パターン抽選用テーブルは、告知演出の種類の決定に用いる振分率が、入賞ラインLNおよび無効ラインLM1〜4のうちのいずれかのライン上に指標図柄揃いがあるか否か、および指標図柄揃いが停止したラインがいずれのラインであるかに応じて異なるように設定されている。
入賞発生ゲームにおいて、当選していた抽選対象役に応じた指標図柄(図13、図14参照)揃いとなっているラインがあり、そのラインが入賞ラインLNであるときには100%の割合でパターンYに決定され、そのラインが入賞ラインLNと交差する無効ラインLM3またはLM4であるとき(つまり指標図柄が入賞ラインLN上に停止しているとき)には50%の割合でパターンYかパターンZのいずれかに決定され、それ以外のライン(つまり無効ラインLM1またはLM2)であるときには100%の割合でパターンYに決定される。また、入賞発生したがいずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、100%の割合でパターンYに決定される。
サブ制御部91は、第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照して決定した告知演出についてはスタートスイッチ7操作時から開始し、第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照して決定した告知演出については入賞発生時から開始し、各パターンに応じた演出内容となる態様で実行する。サブ制御部91は、告知演出のパターンに応じた態様で、スピーカ53、54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御を行うが、その程度(度合)は前述した店や遊技者により設定される音量や光量に応じて変化する。
次に、告知演出の演出内容を、図31〜図35を参照してパターン毎に説明する。まず、パターンAの告知演出の演出内容について説明する。パターンAの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、スタートスイッチ7操作時から次ゲームの開始操作まで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方に表示される。次ゲームの開始操作とは、今回ゲームの結果がはずれかあるいは小役入賞後であるときにはBET操作やメダル投入、リプレイ入賞後であるときにはスタートスイッチ操作などをいう。
パターンAの告知演出を実行したがいずれの入賞も発生しなかったときには、表示結果導出時に指標図柄の表示を消去して、告知演出を終了する。また、パターンAの告知演出を実行したゲームにおいて入賞が発生したときであって、いずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、後述するパターンZと同様の演出内容に切り替える一方、指標図柄揃いが存在するときには、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させずに次ゲームの開始操作がされるまで維持する。
ここで、図32を参照して、パターンAの告知演出の具体例を説明する。図32は、液晶表示器51の表示領域51a内に着目した図であり、指標図柄が「スイカ」である強スイカに当選したときの告知演出の一例を説明するための図である。なお、図33〜図35についても同様に、表示領域51a内に着目した図であり、強スイカに当選したときの告知演出の一例を説明する。
図32(a)は、スタートスイッチ7操作により強スイカに当選したときに、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方に表示することにより、告知演出が開始されたときの演出例を示している。なお、リール2L〜2Rの矢印は回転中であることを示す。
図32(b)は、第1停止がされた後、第2停止がされたときの演出例である。指標図柄である「スイカ」の図柄は、告知演出開始時からの態様を変化させることなく、少なくとも表示結果が導出されるまで継続して表示される。図32(b)では、第1停止および第2停止に伴って、リール2Lおよびリール2Cの回転が停止しており、無効ラインLM3上にスイカが停止されている。
図32(c)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル‐スイカ‐黒7」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、指標図柄である「スイカ」が無効ラインLM3上に停止される。また、入賞ラインLN上においてリール2Cのスイカが停止されているから、図32(a)で表示された告知演出が継続して実行されている。
図32(d)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例である。図32(d)に示されるように、図32(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。
図32(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル‐スイカ‐黒7」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したものの、指標図柄である「スイカ」揃いがいずれの無効ラインLM上にも存在しなかったときの演出例である。第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル‐スイカ‐黒7」が表示されると、透視窓3の上方に表示されていた指標図柄の「スイカ」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル・スイカ・黒7」が強調表示される。本実施の形態において、告知演出における強調表示とは、点滅表示することをいう(図32(e)内の点囲いは点滅状態を表しているものとする)。これにより、入賞を発生させた図柄組合せが強調して表示されることにより、いずれのラインにも「スイカ」揃いが存在しないにもかかわらず指標図柄である「スイカ」の表示のみが継続して表示されることにより遊技者を誤解させてしまう不都合の発生を防止できる。なお、図32(e)では、図32(b)で表示されていた指標図柄の「スイカ」が縮小表示されているが、これに限らず、図32(b)で表示されていた指標図柄の「スイカ」を変化させずに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。また、図32(c)や(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作が行われることにより終了する。
図32(f)は、第3停止されて入賞ラインLN上にはずれ目となる「ベル‐スイカ‐ベル」が表示されてスイカ入賞が発生しなかったときの演出例である。いずれの入賞も発生しなかったときには、図32(f)に示されるように、図32(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。これにより、ゲーム終了後において告知演出が継続して実行されることにより、入賞が発生しているかのような誤解を遊技者に与えてしまう不都合の発生を防止できる。
次に、パターンB〜Dの告知演出の演出内容について説明する。パターンB〜Dの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、スタートスイッチ7操作時からパターン毎に定められた停止操作がされるまで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方に表示される。パターン毎に定められた停止操作とは、停止操作の手順・タイミングや、その後入賞が実際に発生するか否かにかかわらず、パターンBについては第3停止操作が、パターンCについては第2停止操作が、パターンDについては第1停止操作が定められている。
ここで、図33を参照して、パターンCの告知演出の具体例を説明する。図33(a)に示すように、スタートスイッチ7操作により強スイカに当選したときには、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方に表示されて、告知演出が開始される。
図33(b)は、第1停止操作されたときの演出例であるが、図33(a)で開始された告知演出が継続して実行されている。また、図33(c)は、第2停止操作されたときの演出例であり、図33(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。なお、第1停止操作により停止した出目により入賞が発生しないことが確定しているか否か、第2停止以降の操作手順にかかわらず入賞発生が確定しているか否か、および、実際に入賞発生するか否かなどにかかわらず、パターンCの告知演出は、一律に第2停止時に終了する。パターンBやパターンDについても同様に、スタートスイッチ7操作時に開始された告知演出は、パターンBであれば一律に第3停止時に終了し、パターンDであれば一律に第1停止時に終了する。
次に、パターンYの告知演出の演出内容について説明する。パターンYの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、入賞発生時から次ゲームの開始操作まで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方において強調表示される。
ここで、図34を参照して、パターンYの告知演出の具体例を説明する。図34(a)は、強スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM3上に指標図柄である「スイカ」の図柄が停止した状況を示している。図34(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル‐スイカ‐黒7」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、指標図柄である「スイカ」が無効ラインLM3上に停止される。また、入賞ラインLN上においてリール2Cのスイカが停止されているから、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方において強調表示される。図34(c)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例を示しており、図34(b)で開始された告知演出の表示が消えて、告知演出が終了している。
次に、パターンZの告知演出の演出内容について説明する。パターンZの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が表示されるとともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せが強調表示される。
ここで、図35を参照して、パターンZの告知演出の具体例を説明する。図35(a)は、強スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、いずれの無効ラインLM上においても指標図柄である「スイカ」揃いとなり得ない図柄が停止したときを示している。
図35(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル‐スイカ‐白7」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したが、いずれの無効ラインLMにも指標図柄である「スイカ」揃いが停止されていないときの演出例である。この場合、右下がりスイカの入賞が発生しているため指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方において表示されるが、いずれのライン上にも「スイカ」揃いが停止されていない。このため、指標図柄の「スイカ」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル・スイカ・白7」を強調表示する。また、図35(c)に示されるように、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて、告知演出が終了する。
次に、指標図柄揃いが入賞ラインLNと交差しない無効ラインLM1、LM2に停止したときの具体例を説明する。図35(d)は、強スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM1上において指標図柄である「スイカ」が2つ停止されたときを示している。
図35(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル‐黒7‐リプレイ」が表示されて上段スイカの入賞が発生したとき、つまり指標図柄揃いが無効ラインLM1上に停止されたときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上には、指標図柄である「スイカ」が停止されていない。このため、指標図柄の「スイカ」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル・黒7・リプレイ」を強調表示する。なお、図35(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて終了する。
次に、前述した実施の形態における告知演出により得られる主な効果を説明する。
(1) 図31〜図35で説明した告知演出によれば、第3停止操作されて表示結果が導出されたときにおいて、当該表示結果のうちの入賞ラインLN上にない図柄のみを示唆することがない。このため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(2) パターンAの告知演出のうち図32(a)〜(d)で説明した演出内容によれば、表示結果導出時の告知演出の態様は開始時から変化していない。このため、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
また、指標図柄揃いがいずれのラインにも存在しない場合であっても、図32(e)で説明したようにパターンZと同様の演出内容に切り替える一方、入賞さえも発生しなかった場合には、図32(f)で説明したように告知演出を終了させるため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまうことも防止できる。
(3) 図33で説明したパターンB〜Dの告知演出によれば、表示結果が導出される以前に告知演出を終了させる。このため、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
また、パターンB〜Dの告知演出は、操作手順や入賞の有無にかかわらず、予め定められたタイミングで終了するため、処理を共通化させることができる。その結果、処理負担を増大させてしまうことを防止できる。
(4) 図31(b)のパターンYの振分率に示されるように、指標図柄のみを強調表示するパターンYの告知演出は、指標図柄揃いが入賞ラインLNおよび無効ラインLM3、LM4のいずれかに存在するときにのみ実行され、無効ラインLM1、2上に存在するときや指標図柄揃い自体が存在しない場合には実行されない。つまり、示唆対象の指標図柄が入賞ラインLN上にない場合にはパターンYの告知演出が実行されない。その結果、遊技の結果を誤認させることなく、パターンYの告知演出を実行できる。
(5) 図35で説明したパターンZの告知演出によれば、抽選対象役に対応する指標図柄(図13、図14参照)を表示するとともに、入賞ラインLN上に停止している入賞を発生させる図柄組合せが表示される。このため、パターンZの告知演出が実行されたときには、導出された表示結果にかかわらず、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
また、図35(b)で示したように、入賞ラインLN上に停止している入賞を発生させる図柄組合せが、指標図柄よりも強調して表示される。このため、指標図柄による示唆によって遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[指標図柄を示唆する方法について]
前述した実施の形態では、指標図柄の画像を表示することにより、告知演出により指標図柄を示唆する例について説明した。しかし、指標図柄を示唆する方法は、指標図柄を想起できるものであれば、指標図柄の画像を表示するものに限らず、たとえば、指標図柄の名称(たとえば、「スイカ」といったメッセージ)を表示するもの、指標図柄の大部分を占める色(たとえば、「スイカ」の皮に相当する緑と黒の模様)を表示するものや、指標図柄の名称を音声で出力するもの、指標図柄毎にLEDを予め設け、示唆する指標図柄に対応するLEDを点灯させるものなど、どのようなものであってもよい。また、告知演出のパターン毎に、指標図柄を示唆する方法を異ならせるようにしてもよい。
[表示結果導出以前から開始される告知演出について]
前述した実施の形態では、表示結果導出以前から開始される告知演出として、スタートスイッチ7操作時に開始されるパターンA〜Dを例示した。しかし、表示結果導出以前から開始される告知演出を開始するタイミングは、スタートスイッチ7操作時に限らず、リール回転開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、および、乱数抽選に応じて決定されるタイミングなど、どのようなタイミングであってもよく、パターンA〜D毎に開始タイミングが異なるものであってもよい。
また、遊技者にとっての有利度合いに応じて開始タイミングを異ならせるようにしてもよい。たとえば、AT抽選の有利度合いが高い抽選対象役当選時(中段チェリーなど)には、AT抽選の有利度合いが低い抽選対象役当選時(左ベルなど)よりも、告知演出の開始タイミングが遅くなるようにしてもよい。
また、図31(a)で説明したとおり、当選状況に応じて告知演出のパターンを決定する例について説明したが、さらに細分化して告知演出のパターンを決定してもよい。たとえば、小役当選時のうちの「左記以外のいずれかに当選時」に該当する当選状況には、図15に示す左ベル1〜右ベル4が含まれる。このうち、左ベル1〜左ベル4については、中段ベルを含まない一方、中ベル1〜右ベル4については、中段ベルを含む。このため、中ベル1〜右ベル4当選時には入賞ラインLN上にベル揃いとなり得るが、左ベル1〜左ベル4当選時には入賞ラインLN上にベル揃いとなり得ない。この点に着目し、たとえば、中ベル1〜右ベル4当選時と左ベル1〜左ベル4当選時とで異なる振分率にしたがって告知演出抽選を実行するようにしてもよく、また、中ベル1〜右ベル4当選時には、左ベル1〜左ベル4当選時には決定され得ない特別なパターンに決定され得るようにしてもよい。
[パターンAによる告知演出について]
パターンAによる告知演出は、図32(c)(e)および(f)で示したように、表示結果が導出されると、指標図柄揃いの有無および入賞の有無に応じて演出内容を変化させる例について説明したが、これに限らず、表示結果が導出されても、指標図柄揃いの有無および入賞の有無にかかわらず演出内容を変化させず、図32(b)で開始した告知演出の態様を変化させずに継続表示するようにしてもよい。また、表示結果導出前後において告知演出の態様を一律に変化させないものではなく、入賞が発生しなかったときには告知演出を終了させる一方で、入賞が発生したときには変化させることなく継続表示するようにしてもよい。このように構成した場合であっても、表示結果が導出されたときの告知演出の態様は、当該告知演出開始時から変化しておらず、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
また、パターンAによる告知演出実行中において表示結果が導出されたときに指標図柄揃いが入賞ラインLNおよび無効ラインLM3、LM4のうちのいずれかに存在する場合には、パターンYの告知演出と同様に、指標図柄を強調表示するようにしてもよい。この場合、指標図柄揃いが入賞ラインLNおよび無効ラインLM3、LM4のうちのいずれにも存在しない場合には、指標図柄を強調表示せずに告知演出開始時の態様を維持するようにしてもよい。
また、パターンAによる告知演出は、開始されてから表示結果導出までその態様を変化させない例について説明した。しかし、開始されたときの態様と、表示結果が導出されたときの態様とが一致してさえあれば、開始された後から表示結果が導出されるまでにおいて、告知演出の態様を変化させるものであってもよい。たとえば、停止操作毎に変化し、第3停止操作で告知演出開始時の態様に戻るようにしてもよい。このように構成した場合であっても、前述した実施の形態において説明した効果と同様の効果を奏する。
また、図31(a)のパターンAの演出内容欄で示したとおり、パターンAの告知演出を実行したゲームにおいて入賞が発生したときであって、いずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、パターンZと同様の演出内容に切り替える一方、指標図柄揃いが存在するときには、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させずに次ゲームの開始操作がされるまで維持する例について説明した。しかし、これに限らず、パターンAの告知演出を実行したゲームにおいて入賞が発生したときにおける告知演出の場合分けは、入賞ラインLNおよび入賞ラインLNと交差する無効ラインLM3、LM4のいずれかに指標図柄揃いが存在するか否かで分けるようにしてもよい。たとえば、指標図柄揃いが入賞ラインLN、無効ラインLM3、LM4のいずれにも存在しないときには、パターンZと同様の演出内容に切り替える一方、指標図柄揃いが入賞ラインLN、無効ラインLM3、LM4のいずれかに存在するときには、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させずに次ゲームの開始操作がされるまで維持するようにしてもよい。これにより、たとえば、指標図柄揃いが入賞ラインLM1やLM2に存在するときであっても、告知演出の態様を変化させることなく図32(c)で示した指標図柄のみを示唆する告知演出が実行されてしまうことを防止できる。
また、指標図柄揃いが存在するか否かにかかわらず、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するか否かで分けるようにしてもよい。具体的に、たとえば、パターンAの告知演出を実行したゲームにおいて入賞が発生したときにおいて、指標図柄が入賞ラインLN上に存在しないとき(たとえば、無効ラインLM1上にスイカ揃い時など)には、パターンZと同様の演出内容に切り替える一方、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときには、指標図柄揃いが存在するか否かにかかわらず、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させずに次ゲームの開始操作がされるまで維持するようにしてもよい。これにより、たとえば、指標図柄が入賞ラインLN上に存在しないときにおいて、告知演出の態様を変化させることなく図32(c)で示した指標図柄のみを示唆する告知演出が実行されてしまうことを防止できる。このように構成した場合であっても、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまうことも防止できる。
このように構成した場合であっても、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときに所定確率でパターンZと同様の演出内容に切り替えるようにしてもよい。たとえば、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときで指標図柄揃いが存在するときには、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させず(あるいはパターンYに切り替え)、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときで指標図柄揃いが存在しないときには所定確率(たとえば50%)で入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させず(あるいはパターンYに切り替え)、所定確率(たとえば50%)でパターンZと同様の演出内容に切り替えるようにしてもよい。入賞発生時において指標図柄が入賞ラインLN上に存在しないときには、指標図柄揃いが存在するか否かにかかわらず、パターンYの告知演出に切り替えられることがない。
[パターンB〜Dによる告知演出について]
表示結果が導出される以前において終了させる告知演出として、パターンB〜Dを例示したが、パターンB〜Dのうちいずれか一のパターンしか設けられていないものであってもよい。
また、終了タイミングは、停止操作タイミングである例について説明したが、表示結果が導出される以前のタイミングであればこれに限らず、告知演出開始から所定時間(たとえば、2秒)経過したときに終了させるものであってもよく、また、示唆している指標図柄揃いとなる条件が不成立となったとき(指標図柄が「スイカ」である場合においていずれのライン上にも「スイカ」を揃えることができない出目となったときなど)に終了させるものなどであってもよい。
[表示結果導出後から開始される告知演出について]
前述した実施の形態では、表示結果導出後から開始される告知演出として、入賞発生時に開始されるパターンYおよびZを例示した。パターンYおよびZの告知演出は、入賞発生すると必ず実行される例について説明したが、これに限らず、入賞が発生したときに所定の実行確率で実行されるようにしてもよい。また、実行確率は、入賞した入賞役の種類や、指標図柄揃いの有無、指標図柄揃いのラインなどに応じて異なるように定められているものであってもよい。
[パターンYによる告知演出について]
パターンYによる告知演出は、指標図柄揃いが入賞ラインLNか無効ラインLM3、LM4のいずれかに存在するときにのみ実行される例についいて説明したが、これに限らず、指標図柄揃いが入賞ラインLNか無効ラインLM3、LM4のいずれにも存在しない場合であっても、入賞が発生した場合であって示唆対象となる指標図柄が入賞ラインLN上に存在する場合には実行され得るようにしてもよく、さらにこの場合には、指標図柄のみを表示するのではなく、指標図柄を含む入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを表示するようにしてもよい。
また、パターンYによる告知演出の態様は、指標図柄揃いが入賞ラインLN上であるか無効ラインLM3、LM4上であるかにかかわらず、同じである例について説明した。しかし、これに限らず、パターンYによる告知演出の態様は、指標図柄揃いが入賞ラインLN上であるときと、無効ラインLM3、LM4上であるときとで異ならせてもよい。たとえば、指標図柄揃いが入賞ラインLN上であるときには、表示領域51aにおいて指標図柄を水平ライン上で移動表示させる演出を実行するのに対し、指標図柄揃いが無効ラインLM3上であるときには、表示領域51aにおいて指標図柄を無効ラインLM3と同様に右下がりとなるライン上で移動表示させる演出を実行するようにしてもよい。
[パターンZによる告知演出について]
パターンZなどによる告知演出のように、指標図柄と、入賞を発生させた入賞ライン上の入賞図柄組合せとを表示する場合には、一方が指標図柄(あるいは入賞の種類)を示し、他方が入賞ライン上の入賞図柄組合せを示している旨を特定可能な情報(たとえば、「「ベル・スイカ・白7」が停止して「スイカ」入賞だ!」といったメッセージなど)を併せて表示するようにしてもよい。
また、入賞ライン上の入賞図柄組合せを示唆する演出としては、入賞を発生させた入賞ライン(複数の入賞ラインが設けられている場合においては入賞発生した入賞ライン)上の入賞図柄組合せを表示するものに限らず、たとえば、入賞を発生させた入賞ライン上に対応するリールLED55のみを点灯制御させるものであってもよく、また、入賞を発生させた入賞ライン上に停止しているリールの図柄(たとえば中段の図柄)を視認可能とし、その他の位置にあるリールの図柄(たとえば中段以外の図柄)を視認不可能あるいは視認困難となるように制御するものであってもよい。たとえば、その他の位置にある図柄を視認不可能にする制御としては、入賞を発生させた入賞ライン以外を隠蔽することが可能な可動部材を設けて、当該可動部材を駆動させる制御であってもよい。また、その他の位置にある図柄を視認困難とする制御としては、入賞を発生させた入賞ライン以外の領域を不透過な状態とする制御や、入賞を発生させた入賞ライン以外の領域において画像を表示する制御であってもよい。なお、この場合、指標図柄を示唆する演出は、図32(c)で示した告知演出と同様の演出を行うようにしてもよい。
前述した実施の形態におけるパターンZによる告知演出では、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを強調表示することにより、当該図柄組合せを指標図柄よりも目立たせる例を説明した。しかし、入賞ラインLN上の図柄組合せを指標図柄よりも目立たせる方法は、これに限らず、たとえば、図柄組合せを指標図柄よりも大きく表示するものであってもよい。具体的には、図35(f)に示すように、指標図柄である「スイカ」を表示する領域よりも、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域の方が大きくなるように設定されており、「スイカ」よりも「ベル・黒7・リプレイ」を大きく表示することにより、「ベル・黒7・リプレイ」を目立たせるようにしてもよい。なお、図35(f)における点線で囲まれる領域のうち、狭い領域は、指標図柄を表示する領域を示し、広い領域は、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域を示している。この場合においても、入賞ラインLN上の図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。
パターンZによる告知演出は、指標図柄揃いが入賞ラインLN上に存在するときには実行されない例について説明したが、これに限らず、指標図柄揃いが入賞ラインLN上に存在するときにも実行され得るようにしてもよい。
また、パターンZによる告知演出の態様は、指標図柄揃いのラインや指標図柄揃いの有無にかかわらず、同じである例について説明した。しかし、これに限らず、パターンZによる告知演出の態様は、指標図柄揃いのラインや指標図柄揃いの有無に応じて異ならせてもよい。指標図柄揃いの有無に応じて異ならせる例として、たとえば、指標図柄揃いがある場合には、図35で示した態様で告知演出を実行するのに対し、指標図柄揃いがない場合には、指標図柄を表示せずに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せのみを表示するようにしてもよい。
さらに、パターンZによる告知演出により表示される入賞ラインLN上に停止している図柄組合せは、図柄そのものの画像である例について説明した。しかし、外形が互いに類似する複数種類の図柄が所定のリールに配列されており、入賞ラインLN上であって所定のリールの図柄が、その外形が互いに類似する複数種類の図柄のいずれであっても入賞発生となる図柄組合せが設けられているスロットマシンにおいて、パターンZによる告知演出として当該図柄組合せを表示するときには、所定のリールに対応する図柄として、複数種類の図柄すべてを表示するものであってもよく、複数種類の図柄のうち実際に停止している図柄を表示するものであってもよく、複数種類の図柄のいずれとも類似する図柄(リールには配列されていない図柄)を表示するものであってもよい。
具体的に、たとえば、図2のリール2Lに示すベルの図柄をベルaとし、ベルaと外形が類似するベルb(たとえば、ベルaの外枠線が二重線のものなど)とした場合に、ベルaとベルbとがリール2Lに配列されており、図35(b)で示した右下がりスイカを構成する左図柄がベルaであってもベルbであっても発生するスロットマシンにおいては、パターンZによる告知演出として当該図柄組合せを表示するときには、「ベルa/ベルb・スイカ・白7」と表示してもよく、実際に入賞ラインLN上に停止しているベルが「ベルa」であるときには「ベルa・スイカ・白7」と表示してもよく、また、ベルaとベルbとの双方と類似するベルc(たとえば、ベルaの外枠線だけであり外枠線内に線が描かれていないものなど)が存在する場合に実際に停止しているベルの図柄の種類にかかわらず「ベルc・スイカ・白7」と表示するようにしてもよい。なお、外形が類似の図柄とは、外形が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する図柄をいい、その結果、観念的に同じ図柄であると認識できる(異なる図柄であると認識し難い)図柄をいう。
また、パターンZによる告知演出は、表示結果が導出される以前から実行されるものでってもよい。たとえば、スタートスイッチ7操作時において、当選状況から特定される指標図柄と、入賞ラインLN上に停止され得る図柄組合せ(入賞図柄組合せ)とを表示することによる告知演出を開始するようにしてもよい。より具体的には、スタートスイッチ7操作時に、図35(b)や図35(e)で示した告知演出を実行し、遊技者に指標図柄および入賞図柄組合せを狙わせるようにしてもよい。また、パターンZによる告知演出の演出内容としては、指標図柄と入賞図柄組合せが含まれるものであれば、図35(b)や図35(e)で示したものに限らず、透視窓3から視認される遊技の結果と類似する画像を表示するようにしてもよい。たとえば、図35(e)に示す遊技の結果が導出され得る当選状況であるときには、スタートスイッチ7操作時において、3×3のマトリクスを表示し、そのマトリクス上における上段ライン(無効ラインLM1に相当)に指標図柄としての「スイカ」が揃い、中段ライン(入賞ラインLNに相当)に入賞図柄組合せとして「ベル・黒7・リプレイ」が停止され、その他のマスについては空欄(図柄なし)にした画像を告知演出として表示するようにしてもよい。つまり、遊技の結果である入賞図柄組合せと、当該遊技の結果に関連性を有する指標図柄とを、これから導出される遊技の結果の一例として告知するようにしてもよい。これにより、遊技者は、指標図柄である「スイカ」を上段に狙って停止操作することができるとともに、入賞図柄組合せがすでに表示されていることから、指標図柄である「スイカ」を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。なお、入賞図柄組合せが複数種類存在する場合には、指標図柄とともにすべての入賞図柄組合せを表示し、表示結果が導出されたときに入賞ラインLN上に停止されている入賞図柄組合せのみ表示するように表示を切り替えるようにしてもよく、また、指標図柄とともに予め定められた一の入賞図柄組合せのみを表示し、表示結果が導出されたときに入賞ラインLN上に停止されている入賞図柄組合せのみ表示するように表示を切り替えるようにしてもよい。
また、パターンZによる告知演出により、入賞ラインLN上の図柄組合せが液晶表示器51に表示されるときの1つ1つの図柄の大きさは、リール2L〜2Rに配列されている実際の図柄の大きさ(たとえば、縦25mm×横35mmなど)と同じ大きさで表示されるか、あるいは、実際の図柄より大きくなるように表示されるものであってもよい。これにより、液晶表示器51に表示された図柄がリール2L〜2Rに配列されている図柄と異なる図柄を示しているといった誤解を遊技者に与えてしまうことを防止でき、わかりやすく報知することができる。
[表示結果導出後においても実行される告知演出の終了タイミングについて]
前述した実施の形態において、表示結果導出後においても実行される告知演出の終了タイミングとしては、次ゲームの開始操作がされたタイミングを例示したが、これに限らず、次ゲームの開始操作がされるまでに、所定時間(5秒)が経過したときに終了させるようにしてもよい。
[告知演出における強調について]
前述した実施の形態では、告知演出における強調として、示唆対象を点滅表示させる例を説明したが、これに限らず、示唆対象の大きさを拡大表示させるものであってもよく、示唆対象とは異なる画像の色を変化させる(たとえば背景色を黒色に変化)ものであってもよい。また、表示の仕方で強調するものに限らず、スピーカ53、54から特定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを特定の態様で点灯させる制御を行うものであってもよい。強調する場合であっても、前述した店や遊技者により設定される音量や光量に応じた程度で告知演出を実行するものであってもよく、あるいは店や遊技者により設定される音量や光量にかかわらず予め定められた程度で告知演出を実行するようにしてもよい。
[告知演出抽選について]
前述した実施の形態では、パターンAの告知演出を実行したときには、表示結果導出後においても告知演出が継続され得るため、第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行わない例について説明したが、これに限らず、パターンBに基づく告知演出を実行していたゲームにおいて入賞が発生した場合についても、第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行わないようにしてもよく、また、パターンA〜Dに基づく告知演出を実行していたゲーム終了時においては、一律に第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行わないようにしてもよい。
また、パターンAに基づく告知演出を実行したときであっても、そのゲームにおいて入賞が発生したときには、第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行い、パターンAに基づく告知演出から、告知演出抽選の結果に応じたパターンによる告知演出に切り替えて、当該告知演出を開始するようにしてもよい。このように構成した場合であっても、前述した実施の形態で説明した効果と同様の効果を奏する。
また、図31(b)で示した第2告知演出パターン抽選用テーブルでは、指標図柄揃いが存在するか否かおよび指標図柄揃いとなったラインに応じて、告知演出のパターンを決定する例について説明した。しかし、入賞時の告知演出は、指標図柄揃いが存在するか否かにかかわらず、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するか否かに応じてパターンを決定するようにしてもよい。このように構成した場合であっても、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまうことも防止できる。
たとえば、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときには、指標図柄揃いが存在しないときであっても、パターンZの告知演出が決定され、指標図柄が入賞ラインLN上に存在しないときには、指標図柄揃いが存在しているときであっても、パターンYの告知演出が決定されるようにしてもよい。よって、パターンZの告知演出は、図34(b)で示したように指標図柄揃いが入賞ラインLN上にあるときや、無効ラインLM3、LM4上にあるときだけでなく、指標図柄揃いがなくても指標図柄が入賞ラインLN上にあるとき(たとえば図35(b)の表示結果導出時)においても実行可能となるようにしてもよい。一方、指標図柄揃いがあったとしても指標図柄が入賞ラインLN上にないとき(たとえば図35(e)の表示結果導出時)には、パターンZの告知演出を実行せず、パターンYの告知演出を実行可能となるようにしてもよい。なお、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときであっても所定確率でパターンZの告知演出を実行するようにしてもよい。
このように構成した場合であっても、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときに所定確率でパターンZを実行するようにしてもよい。たとえば、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときで指標図柄揃いが存在するときには、必ずパターンYを実行し、指標図柄が入賞ラインLN上に存在するときで指標図柄揃いが存在しないときには所定確率(たとえば50%)でパターンYを実行し、所定確率(たとえば50%)でパターンZを実行するようにしてもよい。指標図柄が入賞ラインLN上に存在しないときには、指標図柄揃いが存在するか否かにかかわらず、パターンYの告知演出が実行されることがない。
[告知演出実行可能期間について]
前述した実施の形態では、スロットマシン1の状態にかかわらず図31に示すように、当選状況や入賞状況に応じて告知演出を実行する例について説明した。しかし、告知演出は、所定の期間中のみに実行するものであってもよい。たとえば、AT中においては、ナビ演出が実行されるため、非AT中においてのみ告知演出を実行可能となるようにしてもよい。なお、このように構成した場合でも、AT中において遊技者にとっての有利度合いが極めた高まったとき(たとえば、ATゲーム数が上乗せされたときなど)には、AT中であっても例外的に告知演出を実行するようにしてもよい。これにより、所定の期間中に実行される告知演出にプレミア感を持たせることができ遊技の興趣を向上させることができる。
[エラーの解除について]
本実施の形態においては、図23に示したエラーの解除処理を例示して、前面扉1bの開放エラーの解除について説明したが、その他の態様であってもよい。
たとえば、オーバーフロータンク35が満タン状態となったときに検出されるオーバーフローエラー、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが無くなったときに検出されるメダル補給エラー、ホッパータンク34a内やホッパータンク34aからメダル払出口9までの経路内にメダル以外の異物が滞留したり、メダル払出口9にメダルが詰まったりしたときなどに検出されるホッパーエラー、メダルセレクタ29内の投入メダルセンサ31によってメダル以外の異物を検出したときなどに検出されるセレクターエラーリールが正常に回転および停止しないときなどに検出されるリールエラーなど、メイン制御部41によって管理されるその他のエラーの解除に対して、図23に示した解除処理を適用してもよい。
たとえば、メイン制御部41からのコマンドが欠落したときに検出されるコマンド欠落、メイン制御部41からのコマンドが異常であるときに検出されるコマンド異常、AT回数が異常な値となったときに検出されるATカウンタエラーなど、サブ制御部91によって管理されるその他のエラーの解除に対して、図23に示した解除処理を適用してもよい。
本実施の形態においては、ドア開放エラー状態を解除する方法として、リセットスイッチ23を操作するものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bを開放するための鍵を左に回すなどの操作によってドア開放エラー状態を解除するものであってもよいし、リセットスイッチ23以外のエラー解除のためのスイッチが設けられていてもよい。
また、リセットスイッチ23などのエラー解除のためのスイッチは、スロットマシン1の内部(たとえば、筐体1aの内側や前面扉1bの内側)に設けられていてもよいし、スロットマシン1の外部(たとえば、筐体1aの外側や前面扉1bの外側)に設けられていてもよい。なお、前面扉1bを開放できる店員のみが操作できることに鑑みると、エラー解除のためのスイッチは、スロットマシン1の内部に設けられている方が好ましい。さらに、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられたエラー解除のためのスイッチが設けられていてもよい。いずれにしても、前面扉1bを開放していることを条件にエラー解除のためのスイッチを操作可能である態様が好ましい。
本実施の形態においては、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったときに、リセットスイッチ23を操作してドア開放エラー状態を解除し、その後、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)をすることで、設定変更状態に移行するなど各種設定が実行可能であった。しかし、このようなエラー解除および設定方法に限らない。
たとえば、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったときに、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)を行い、さらに、リセットスイッチ23を操作することでドア開放エラー状態が解除され、設定変更などに移行するなど各種設定が実行可能となるものであってもよい。あるいは、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったときに、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)を行い、さらに、再度、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)を行うことでドア開放エラー状態が解除され、設定変更などに移行するなど各種設定が実行可能となるものであってもよい。いずれにしても、前面扉1bが開放されていることを条件にドア開放エラー状態が解除され、さらに、ドア開放エラー状態が解除されたことを条件に各種設定が実行可能となるものが好ましい。
本実施の形態においては、図23に示すように、リセットスイッチ23を覆うカバー23aの開放が検出されたことを条件に、ドア開放エラー状態が解除されるものであったが、このようなソフトウェアを用いた処理に限らず、カバー23aに店員のみが所有する鍵を付けて、店員のみがカバー23aを開放できるものであってもよい。
本実施の形態においては、リセットスイッチ23が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときには当該操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、これによって、不正にドア開放エラー状態が解除されることを防止するものであった。つまり、本実施の形態の場合、前面扉1bが閉鎖されているときには、リセットスイッチ23が作動して操作可能であって、当該操作に基づく信号がメイン制御部41などの制御部に入力されるが、当該信号に基づいて制御部が処理不可能となるものであった。しかし、このようなものに限らず、前面扉1bが閉鎖されているときには、リセットスイッチ23が作動不能(たとえば、固定されて動かない)となるもの、あるいは、リセットスイッチ23が作動して操作可能であるが、当該操作に基づく信号が制御部に入力されない(たとえば、制御部の入力センサに電力が供給されないなど)ものであってもよい。
[エラーの報知態様について]
本実施の形態においては、演出効果LED52、液晶表示器51、およびスピーカ53,54を用いてドア開放報知が行われたが、この他の報知手段を用いてドア開放報知が行われてもよい。
また、エラー解除前報知態様におけるドア開放報知と、エラー解除後報知態様におけるドア開放報知とでは、用いられる報知手段の種類および数は同じであってもよいし、異なっていてもよい。いずれにしても、エラー解除前報知態様は、エラー解除後報知態様よりも目立つ態様であるものが好ましい。
本実施の形態においては、ドア開放エラー状態が解除された後、所定期間が経過したときには、再度、ドア開放エラー状態となり、ドア開放報知の報知態様も、エラー解除後報知態様からエラー解除前報知態様に変更されるものであったが、これに限らない。たとえば、ドア開放エラー状態の解除後に再度、ドア開放エラー状態となることが繰り返し行われたときには、不正行為の疑いがあるため、この場合は、ドア開放エラー状態が解除された後であっても、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われるものであってもよい。
[店側の設定について]
本実施の形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モードの設定をすることができた。さらに、本実施の形態においては、設定確認または設定変更のための設定キースイッチ37の操作、音量および光量の基準設定のための店側設定スイッチ80の操作、および節電モード設定のためのストップスイッチの操作について、ドア開放エラー状態が解除されたときには有効に受け付けて各種設定を可能とする一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときには有効に受け付けずに各種設定を不可能とするものであった。
しかし、ドア開放エラー状態の解除有無に応じて有効または無効となる操作によって可能な設定は、これ以外のものであってもよい。たとえば、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real
time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
さらに、上述したようなメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替える手段を備えるものであってもよい。たとえば、図36は、変形例における店側の設定画面を示す図である。図36を参照しながら、メイン側の設定とサブ側の設定との切り替えについて説明する。
スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側の設定画面を表示するための呼出操作が店員によってされたときには、図36(a)に示す設定画面であるホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面では、メイン側の設定を行うためのモードと、サブ側の設定を行うためのモードとのうちのいずれかを選択することができる。
メイン側設定モードが選択されたときには、図36(b)に示すように、メイン側の設定の一例である、払出率の設定と、スイッチの押圧設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。払出率設定が選択されたときには、図36(c)に示すように、1〜6のうちのいずれかの設定値を選択可能な画面が表示される。
一方、サブ側設定モードが選択されたときには、図36(d)に示すように、サブ側の設定の一例である、音量の設定と、光量の設定と、節電モードの設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。音量設定が選択されたときには、図36(e)に示すように、0〜Fのうちのいずれかの段階を選択可能な画面が表示される。
このように、店員は、メイン側の設定とサブ側の設定とを選択的に切り替えることができるため、容易に遊技に関する設定を行うことができる。また、1つの操作(たとえば、呼出操作)に基づいて液晶表示器51の画面上にメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替えるための設定画面(たとえば、ホールメニュー画面)が表示されるため、より分かりやすく、かつ容易に遊技に関する設定を行うことができる。
本実施の形態においては、設定変更などの各種設定をするための操作手段が操作されても、ドア開放エラー状態が解除されていないときには当該操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、これによって、不正に各種設定が行われてしまうことを防止するものであった。つまり、本実施の形態の場合、ドア開放エラー状態の解除前では、操作手段が作動して操作可能であって、当該操作に基づく信号がメイン制御部41などの制御部に入力されるが、当該信号に基づいて制御部が処理不可能となるものであった。しかし、このようなものに限らず、ドア開放エラー状態の解除前では、操作手段が作動不能(たとえば、固定されて動かない)となるもの、あるいは、操作手段が作動して操作可能であるが、当該操作に基づく信号が制御部(たとえば、制御部の入力センサに電力が供給されないなど)に入力されないものであってもよい。
[遊技者側の設定について]
本実施の形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[店側の設定操作について]
本実施の形態においては、店員が払出率の設定および確認をするためには、筐体1a内部の電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37を操作することが条件であった。また、音量や光量の基準設定をするためには、前面扉1bの内側に設けられた店側設定スイッチ80を操作することが条件であった。このため、前面扉1bを開放することができる店員のみが設定キースイッチ37を操作して払出率の設定および確認をすることができ、同様に、前面扉1bを開放することができる店員のみが店側設定スイッチ80を操作して音量や光量の基準設定をすることができた。
しかし、設定時に店員が操作する操作手段は、スロットマシン1の内部(たとえば、筐体1aの内側や前面扉1bの内側)に設けられていてもよいし、スロットマシン1の外部(たとえば、筐体1aの外側や前面扉1bの外側)に設けられていてもよい。なお、前面扉1bを開放できる店員のみが操作できることに鑑みると、各種設定を実行するための操作手段は、スロットマシン1の内部に設けられている方が好ましい。さらに、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられた操作手段が設けられていてもよい。いずれにしても、前面扉1bを開放していることを条件に各種設定を実行するための操作手段を操作可能である態様が好ましい。
さらに、設定時に店員のみが操作可能な操作手段は、節電モードの設定と同様に、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを店員のみが知っている特殊な順番で操作することによって、遊技に関する設定をすることができるものであってもよい。
なお、節電モードを設定するための操作手段も、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよい。
払出率の設定をするための操作手段と、音量および光量の基準設定をするための操作手段と、節電モードを設定するための操作手段とは、本実施の形態のように異なる手段であってもよいし、これら全て、もしくは一部が共通する手段であってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施の形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[店側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるものであった。店側設定スイッチ80が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるものであった。全てのストップスイッチが長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図36に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図36に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施の形態においては、店員が店側設定スイッチ80を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施の形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施の形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
第2音量段階および第2光量段階を示す表示は、図27に示す例に限らない。たとえば、図37に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、まず、初期表示としてバーが表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図37では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図37では1つ減らす)ようにしてもよい。
たとえば、図38に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、音量調整ボタンの操作(図38では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施の形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
図30の音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にしているが、これに限らない。たとえば、確認音が出力中に行われた音量の変更操作を有効にするとともに、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっていてもよい。これにより、遊技者が短期間に連続して変更操作したときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。さらに、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
[設定画面の表示について]
本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには、継続して設定画面が表示されるものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには一旦設定画面の表示を止め、その後、再び前面扉1bが開放した後に開放前の設定画面を再表示するものであってもよい。このようにしても、設定中に一旦前面扉1bが開放しても、開放前の続きから設定を行うことができ、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているか否かにかかわらず、設定画面が表示されてから10分経過したときには当該設定画面の表示を止めるものであってもよい。さらに、前面扉1bが開放しているときに限り、設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bの閉鎖中に10分経過しても設定画面は表示し続けるが、前面扉1bの開放中に10分経過すると設定画面は表示されなくなるものであってもよい。
設定画面を表示可能な期間が過ぎて、設定画面が表示されなった後には、デモ画面などの設定画面以外の所定の画面に切り替わるものであってよい。
設定画面の表示は、遊技者の終了操作に基づき終了するものであってもよいし、時間の経過で終了するものであってもよい。さらに、設定画面の表示は、遊技者の終了操作および時間の経過のいずれによっても終了するものであってもよい。
[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]
リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしてもよい。
本実施の形態においては、図22(c)および(d)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであってもよい。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであってもよい。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、たとえば、図19のS14で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がS17でYと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであってもよく、図19のS15で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がS17でYと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであってもよい。S17においてYと判定された後、所定条件が成立したときに、S20に移行可能となるようにしてもよい。
本実施の形態においては、再遊技役の種類として、第1のリプレイ、第2のリプレイ、および第3のリプレイが設けられている例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類としては、いずれかの再遊技役のみが設けられているものであってもよい。
本実施の形態においては、再遊技役の種類にかかわらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成してもよい。たとえば、第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
本実施の形態においては、再遊技役の種類にかかわらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成してもよい。たとえば、第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
[リプレイ入賞後のフリーズについて]
リプレイ入賞後にゲームの進行を所定の解除条件が成立するまで遅延させる制御(いわゆるフリーズ)を行うようにしてもよい。たとえば、図19のS18においてNOと判定されて、クレジット可能である場合に、所定の解除条件が成立するまでS20に移行させないようにしてもよい。所定の解除条件は、所定期間が経過することにより成立するものであってもよく、所定の操作が検出されたことにより成立するものであってもよい。
メダル投入部4から投入されたメダルの流路には、流路切替ソレノイド30が設けられているが、この流路切替ソレノイド30よりメダル投入部4側(上流側)にメダルを検出するフリーズ解除用センサAを設け、フリーズ中においてフリーズ解除用センサAによりメダルが検出されたときに所定の解除条件を成立させるようにしてもよい。ゲーム開始されるときには図20のS48で示したように流路切替ソレノイドがOFFとなるため、ゲーム終了後のS20における処理が行われるまでは、リプレイ入賞時を含むゲーム終了時にもその状態が維持されており、仮にメダルが投入されてもメダル払出口9から排出される。
しかし、リプレイ入賞後において発生させるフリーズ中においてメダルを投入した場合には、そのメダルがフリーズ解除用センサAにより検出されることによりフリーズが解除され、S20の処理が行われて、S22により流路切替ソレノイドがONとなり、当該メダルが流路切替ソレノイドよりも下流側に配置されている投入メダルセンサ31により検出されて、メダル払出口9から排出されることなくS40によりクレジット加算される。これにより、リプレイ入賞後においても(クレジットカウンタが50に達していないときには)、小役入賞時やはずれ時と同様に、メダルを投入しなければ、次のゲームを開始させることができないようにすることができる。このように構成する場合で、ベル揃いやBAR揃いが無効ラインに停止されたときに第2および第3のリプレイ入賞が発生するから、ゲーム終了時の図柄組合せからもリプレイ入賞したと遊技者に思わせないことができ、次のゲームを開始するためには賭数を設定する必要があるといった印象を遊技者に抱かせることができる。投入されたメダルによりフリーズが解除されるが、当該フリーズを解除させる契機となったメダルはメダル払出口9から排出されることなくクレジット加算されるため、遊技者に煩わしさを感じさせることなく利便性を向上させることができる。
[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]欄で説明したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときとする場合であっても、上記の例と同様にゲームの進行を所定の解除条件が成立するまで遅延させる制御(いわゆるフリーズ)を行うようにしてもよい。第1の例においては、たとえば、賭数設定が開始するタイミング(クレジットカウンタの値が50でないと判定された後)で、第2の例においては、たとえば、割込処理の割込みを許可するタイミングで、各々、フリーズを発生させるようにしてもよく、これにより上記した例と同様の効果を奏する。
なお、リプレイ入賞後においてフリーズを発生させる場合には、当該フリーズが解除された後に、リプレイ入賞による1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理や、リプレイ中LED20、および、スタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を行う。上記の例では、フリーズの解除条件が、フリーズ解除用センサAによりメダルが検出されることにより成立する例について説明したが、これに限らず、これに加えて、1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6への操作によっても成立するように構成してもよい。
[精算処理について]
本実施の形態においては、精算処理に関して、メダル投入あるいは1枚BETスイッチ5かMAXBETスイッチ6が操作されることにより賭数が設定されている状態において、精算スイッチ10が操作されると、図20のS56でNOと判定されてS57において賭数精算処理を行い、その後、再び精算スイッチ10が操作されると、S56でYと判定されてS59においてクレジット精算処理を行う例、つまり最初の精算操作で賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行う例について説明した。しかし、精算処理は、このようなパターンで行うものに限らず、以下のようなパターンで行うものであってもよい。
パターンa:最初の精算操作でクレジット精算を行い、次の精算操作で賭数精算を行うものであってもよい。たとえば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにS59に進んでクレジット精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときにS57に進んで賭数精算を行うようにしてもよい。
パターンb:最初の精算操作で賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合、最初の精算操作で賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、次の精算操作で43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであってもよい。この場合において、最初の精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしてもよく、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしてもよい。
パターンc:1回の精算操作で、まず賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、S56でNOと判定されたときには、賭数精算を行った後に引き続いてクレジット精算を行い、S56でYと判定されたときには、クレジット精算を行うようにしてもよい。
パターンd:1回の精算操作で、まずクレジット精算を行い、その後に引き続いて賭数精算を行うものであってもよい。たとえば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにはクレジット精算を行った後に引き続いて賭数精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには賭数精算を行うようにしてもよい。
パターンe:1回の精算操作で、まず賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合に精算操作が行われることにより、賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、その後に引き続いて43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであってもよい。この場合において、精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしてもよく、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしてもよい。
[BET音について]
本実施の形態においては、第1のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させ、第2または第3のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させない例について説明した。しかし、入賞したリプレイの種類にかかわらず、自動BETされたときにはBET音を出力させないようにしてもよく、逆に自動BETされたときにはBET音を出力させるようにしてもよい。
本実施の形態においては、BET音の有無について、BETコマンドの種類によって判別する例について説明したが、これに限らず、入賞判定コマンドにより入賞していた再遊技役の種類を判別することにより、BET音の有無を判別するようにしてもよい。
本実施の形態においては、入賞した再遊技役の種類にかかわらず、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行う例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイ入賞後において自動BETされた後においてのみ1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行い、第2または第3のリプレイ入賞後において自動BETされた後においては当該処理を行わないようにしてもよい。
本実施の形態においては、第2または第3のリプレイ入賞後においてメダルが投入された際に、S39においてクレジットコマンド(BET音あり)が出力されて、BET音を出力させる例について説明したが、これに限らず、入賞したリプレイの種類にかかわらずBET音を出力させるようにしてもよい。たとえば、S36では、リプレイ入賞であったか否かを判定するようにしてもよい。
本実施の形態においては、リプレイ入賞後においてクレジット加算された場合に、規定数分までBET音を出力させる例について説明したが、クレジット加算された場合に限らず、たとえば、1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6が操作された場合にも、操作に応じて規定数分までBET音を出力させるようにしてもよい。
[ドアセンサについて]
本実施の形態においては、前面扉1bの閉状態において検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aの底面に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させるようになっているが、たとえば、前面扉1bを閉状態とした際に、検出片60bが筐体1a側の平面部に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させる構成としてもよい。このようにすることで、検出片60bが検出位置となる移動距離を推測することが困難となるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60が前面扉1bに配置されており、ドアセンサ60の検出片60bが筐体1aに配置された検出片受け部材61に当接するように構成されているが、ドアセンサ60を筐体1aに配置するとともに前面扉1bにおいてドアセンサ60の検出片60bと対応する位置に検出片受け部材61を配置するように構成してもよい。このようにすることで、ドアセンサ60を前面扉1bに配置して検出片受け部材61を筐体1aに配置する場合と同様に、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bが進出位置から退避位置まで直線的に移動する構成であるが、たとえば、図39(a)に示すように、前面扉1bの開状態においては第1の角度から第2の角度まで揺動可能な係止片60b’を備え、図39(b)に示すように、前面扉1bの閉状態においては係止片60b’が、第1の角度と第2の角度との間の特定角度となるように、閉状態を維持するための係止部61’に係止された状態となる構成において、係止片60b’の角度が特定角度であるか否かを検出する検出器60a’を設け、係止片60b’の角度が特定角度の場合に閉状態と判定し、図39(a)、(c)に示すように、係止片60b’の角度が第1の角度または第2の角度の場合に開状態と判定する構成としてもよい。このような構成であっても、図39(c)に示すように、係止片60b’を押下することで前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号を分岐させて遊技制御基板40および演出制御基板90にそれぞれ入力させる構成であるが、ドアセンサ60の検出信号を遊技制御基板40にのみ入力させ、遊技制御基板40のメイン制御部41がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよいし、ドアセンサ60の検出信号を演出制御基板90にのみ入力させ、演出制御基板90のドア監視回路99aやサブ制御部91がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよい。また、遊技制御基板40にのみ入力させる構成においては、メイン制御部41がドアセンサ60の検出状態を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、メイン制御部41およびサブ制御部91の双方で前面扉1bの開閉状態を判定可能となる構成としてもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに固定された検出片受け部材61に当接することで検出片60bが移動する構成であるが、検出片受け部材が固定されておらず移動可能な部材であってもよい。たとえば、検出片受け部材を検出片の進退方向と同じ方向に移動可能とするとともに付勢部材でドアセンサ60側に付勢しておき、検出片が検出片受け部材に当接することで、検出片受け部材が予め定められた所定距離移動するように構成することにより、検出片と検出片受け部材とが当接すると、検出片が、検出片を付勢する付勢力と検出片受け部材を付勢する付勢力とが均衡する位置に移動することとなる。この際、検出片が移動する位置を検出位置とすることで、検出位置は、検出片受け部材の凹部の深さwのように視認し得る長さから推測することは困難であり、センサ外部から検出位置を把握しにくくなるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bの先端が平坦に形成されているが、検出片60bの先端部分を鋭角状に形成するようにしてもよい。このようにすることで、仮に粘着テープ等で検出片60bを検出位置に固定できたとしても、検出片60bの先端により粘着テープが破損しやすくなり、検出片60bを検出位置に維持することが困難となる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60を前面扉1bが開状態か閉状態かを検出する検出手段として適用しているが、第1部材と第2部材とを備え、第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態となる構成において、特定状態であるか、あるいは非特定状態であるかを検出する検出手段としてドアセンサ60と同様の構成の検出手段を適用してもよい。このような構成においても検出片を押し込んだり、検出片をテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片を特定状態が判定される検出位置とすることが困難となり、非特定状態であるにも関わらず、特定状態と誤って判定させることが困難となるため、特定状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
ここで、特定状態とは、本実施例のように第2部材(前面扉1b)の一端が第1部材(筐体1a)に取り付けられた構造において、第2部材(前面扉1b)の他端を第1部材(筐体1a)に当接または近接させた状態(閉状態)だけでなく、第2部材を第1部材に対してスライド移動可能な構造において、第2部材を第1部材に対してスライド移動させることで第2部材の一部を第1部材の所定位置に当接または近接された状態、第2部材を第1部材に対して取り外し可能な構造において、第2部材を第1部材に対して当接または近接した状態で取り付けた状態などが該当する。
たとえば、図40に示すように、スロットマシン1の本体側の基板ケース取付部800を第1部材として適用し、基板ケース取付部800に対して取り付けられる基板ケース900を第2部材として適用してもよい。
この場合には、図40に示すように、基板ケース取付部800に、ドアセンサ60と同様の検出手段803の検出片が基板ケース900に対向するように配置する。また、基板ケース900の底面部に検出片を受けるための検出片受け溝901を形成する。検出片受け溝901の深さは、検出手段803の検出片の進出位置から検出位置までの距離と同じ長さに形成しておく。そして、検出片受け溝901の図中左端部を検出手段803の検出片に当接させつつ基板ケース900の底面を基板ケース取付部800に当接させた状態で、基板ケース900を基板ケース取付部800に沿って図中左方向にスライドさせて、所定の取り付け位置まで移動させる。これにより、検出片受け溝901により検出手段803の検出片が、検出片受け溝901の深さ分だけ退避方向に移動されることとなり、基板ケース取付部800に基板ケース900が取り付けられた状態であることを判定できる。
また、図40に示すように、基板ケース取付部800の表面に、基板ケース900の検出片受け溝901と対応するように突起802を形成しておくことで、基板ケース900を基板ケース取付部800に取り付けた際に、検出片受け溝901が塞がれて、検出手段803に外部からアクセスできないようにすることができる。
また、前面扉1bや基板ケース900以外にも、第1部材に対して特定状態となる第2部材として、スロットマシン本体(前面扉や筐体など)に一端が枢支され、他端を係止させることで両端がスロットマシン本体に対して取り付けられた状態となるリールユニット、カバー部材、基板ケース、基板など、スロットマシン本体から取り外し可能なリールユニット、メダルセレクタ、カバー部材、基板ケース、基板、スイッチなどを適用してもよい。
[その他の変形例]
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筐体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[ATに関する決定および制御について]
前述した実施の形態では、遊技者にとって有利な期間としてのATに関する決定および制御を、サブ制御部が実行する例について説明した。より具体的に、サブ制御部は、メイン制御部からのコマンドに基づいて、ATに制御するか否かを決定するAT抽選と、ATの有利度合い(たとえば、ATに制御可能となるゲーム数)を決定する有利度抽選と、AT抽選および有利度抽選の結果に基づいてATに制御するAT制御とを実行する例について説明した。
しかし、有利な期間としてのATに関する決定および制御については、メイン制御部のみにより実行するようにしてもよい。メイン制御部のみにより実行する例としては、たとえば、メイン制御部によりAT抽選および有利度抽選を行い、その結果に基づいてATに制御するためのATフラグを設定し、ATフラグ設定中の内部抽選の結果に応じてナビ演出を実行させる場合に内部抽選の結果に応じた操作手順を特定可能なナビ演出を実行させるためのナビコマンドをサブ制御部に送信するようにしてもよい。これにより、サブ制御部は、ナビコマンドに基づいて操作手順を特定可能なナビ演出を実行するようにしてもよい。なお、メイン制御部は、ナビコマンドを送信するものに限らず、内部結果コマンドと、AT中であることを特定可能なAT中コマンドとをサブ制御部に送信し、サブ制御部は、受信したAT中コマンドからAT中であると判定しているゲームにおいて、ナビ演出を実行させる内部結果コマンドを受信したときに、対応する操作手順を特定可能なナビ演出を実行するようにしてもよい。
また、有利な期間としてのATに関する決定および制御をメイン制御部のみにより実行するようにした場合には、AT中であることを報知可能な報知手段(たとえば、各リールに対応する演出効果LEDなどの発光手段)をメイン制御部自身により制御するようにしてもよい。また、メイン制御部が直接管理するAT中であるか否かをメイン制御部自身が判定(ATフラグが設定されているか否か判定)し、その判定結果に応じて、メイン制御部は、AT中である旨を示すAT中信号を外部出力するようにしてもよい。
[その他の構成]
前述した実施の形態におけるスロットマシンは、以下の構成を備えるものであってもよい。
(1) 前面側を開閉可能な開閉部材(たとえば、前面扉1b、前枠100b,2101、下扉枠2103、ガラス扉枠2102)と、
前記開閉部材の開放を検出する開放検出手段(たとえば、ドアセンサ60)と、
異常(たとえば、ドア開放エラー)を検出する異常検出手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記異常検出手段による異常検出を無効にさせるための特定操作(たとえば、図23のS100)を受け付け可能な特定操作受付手段(たとえば、図23のS104)とを備え、
前記特定操作受付手段は、前記開放検出手段により前記開閉部材の開放が検出されているときには前記特定操作を受け付け可能である(たとえば、図23のS101でYの判定)一方で、前記開放検出手段により前記開閉部材の開放が検出されていないときには前記特定操作を受け付け不可能である(たとえば、図23のS101でNの判定)。
このような構成によれば、開閉部材の開放が検出されていないと異常検出を無効にさせるための特定操作が受け付けられないため、不正に異常検出が無効にされてしまうことを防止できる。
「前記開放検出手段により前記開閉部材の開放が検出されていないときには前記特定操作を受け付け不可能である」とは、操作手段(たとえば、リセットスイッチ23)が作動不能となって操作不可能となる場合、操作手段は作動して操作可能であるが当該操作に基づく信号が制御部(たとえば、メイン制御部41、サブ制御部91)に入力されない場合、および操作手段は作動して操作可能でありかつ当該操作に基づく信号が制御部に入力されるが当該信号に基づいて制御部が処理不可能となる場合を含む。
(2) 上記(1)のスロットマシンにおいて、
所定事象(たとえば、設定確認、設定変更、演出設定、節電モード設定)を発生させるための所定操作(たとえば、図24のS190、図25のS110、図26のS130,S134)を受け付け可能な操作受付手段(たとえば、図24のS193、図25のS113、図26のS133,S137)と、
前記操作受付手段により受け付けられた操作に基づき遊技に関する設定(たとえば、音量および光量の設定)を行うことが可能な設定手段(たとえば、図29のS158の処理、図30のS177の処理)と、
前記開閉検出手段により前記開閉部材の開放が検出されているときに、前記設定手段による設定を禁止する禁止手段(たとえば、図29のS151でYと判定したときには遊技者側演出設定処理を終了する部分)とを備える。
このような構成によれば、操作受付手段により操作が受け付けられても、開閉部材が開放されているときには遊技に関する設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で遊技に関する設定が行われてしまうことを防止できる。
(3) 上記(2)のスロットマシンにおいて、
前記遊技に関する設定を行うための設定画面(たとえば、図27に示す設定画面)を表示する表示手段(たとえば、図29のS153の処理)をさらに備え、
前記表示手段は、前記開閉検出手段によって前記開閉部材の閉鎖が検出されているときに前記設定画面を表示した状態において、当該開閉部材が開放して再び閉鎖された後には、当該開放前に表示していた当該設定画面を表示する(たとえば、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける部分)。
このような構成によれば、開閉部材が閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で開閉部材が開放して再び閉鎖されても、開放前の設定画面が表示されるため、設定中に一旦開閉部材が開放しても、開放前の続きから遊技に関する設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
「当該開放前に表示していた当該設定画面を表示する」とは、開閉部材が閉鎖されているときに表示していた設定画面を開放中にも表示し続け、再び開閉部材が閉鎖された後にも引き続き設定画面を表示する場合を含む。また、「当該開放前に表示していた当該設定画面を表示する」とは、開閉部材が閉鎖されているときに表示していた設定画面を開放中には表示せず、再び開閉部材が閉鎖された後には開放前の設定画面を再表示する場合を含む。
(4) 上記(2)または(3)のスロットマシンにおいて、
前記設定手段は、前記遊技に関する設定として、遊技中の演出態様の設定(たとえば、音量および光量の設定)を行うことが可能であり、
前記演出態様の設定を行うための設定画面(たとえば、図27に示す設定画面)を表示する表示手段(たとえば、図29のS153の処理)をさらに備え、
前記表示手段は、前記設定画面として、遊技中の演出を例にして前記演出態様の設定を行うことが可能な画面を表示する(たとえば、図27に示すように、味方キャラクタの音声の音量が上下し、バトル演出の画面の光量が上下する部分)。
このような構成によれば、遊技中の演出を例にして演出態様の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
(5) 上記(2)〜(4)のいずれかのスロットマシンにおいて、
遊技店用の許可条件が成立しているとき(たとえば、店側設定スイッチ80、180を操作可能な状態にしたときなど)に行われる遊技店操作(たとえば、店側設定スイッチ80、180のチャンネルの切替操作)に基づいて、遊技中の演出態様に関する複数段階のうちのいずれかの段階を第1段階(たとえば、第1音量段階、第1光量段階)として設定する遊技店設定手段(たとえば、図26のS133の処理)と、
遊技者用の許可条件が成立しているとき(たとえば、図27に示す設定画面を表示しているとき)に行われる遊技者操作(たとえば、ストップスイッチへの操作)に基づいて、遊技中の演出態様に関する複数段階のうちのいずれかの段階を第2段階(たとえば、第2音量段階、第2光量段階)として設定する遊技者設定手段(たとえば、図29のS158の処理、図30のS177の処理)と、
前記遊技店設定手段によって設定された前記第1段階と前記遊技者設定手段によって設定された前記第2段階とに応じた演出態様で演出を実行する演出実行手段(たとえば、スピーカ53、54、液晶表示器51、演出効果LED52)と、
遊技者が視認可能な表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(たとえば、サブ制御部91による、図27に示す設定画面を表示したり、強調表示される音量段階および光量段階を変更したりする表示制御)とを備え、
前記表示制御手段は、前記遊技者操作が行われるときに前記第2段階を示す段階表示を前記表示領域に表示するとともに(たとえば、サブ制御部91による、図27に示す設定画面を表示する表示制御)、前記段階表示を表示するときの該段階表示の初期表示が、前記遊技店設定手段によって設定された前記第1段階に応じて異なるように(たとえば、図28参照)、前記段階表示を表示する(たとえば、図27に示す設定画面における音量および光量の初期表示を第1音量段階および第1光量段階に応じて表示する表示制御)。
このような構成によれば、好適に演出態様の設定を行うことができる。
(6) 上記(2)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記設定手段は、前記遊技に関する設定として、遊技中の演出態様の設定(たとえば、音量および光量の設定)を行うことが可能であり、
前記演出態様を前記操作受付手段により受け付けられた操作に基づき段階的に変更可能な演出態様変更手段(たとえば、図29のS158および図30のS177の処理において、操作内容に応じて強調表示された音量段階および光量段階に対応した音量および光量に変更する部分)と、
前記操作受付手段により操作が受け付けられたときに、該操作後に前記設定手段により設定される演出態様に対応する確認用の演出を実行する確認用演出実行手段(たとえば、図30のS178において確認音を出力する部分)とをさらに備え、
前記設定手段は、所定範囲内で前記演出態様を設定可能であり(たとえば、図27に示す各音量段階(「2」〜「14」)の範囲内で音量を設定可能)、
前記確認用演出実行手段は、前記設定手段により設定される演出態様が所定範囲の限界にある場合において、該演出態様を前記所定範囲外へ変更するように前記操作受付手段により操作が受け付けられたときには、前記所定範囲の限界の演出態様に対応する確認用の演出を実行する(たとえば、図30のS173において遊技者が操作可能な音量段階の範囲内の最大音量に対応した確認音を出力する部分、またはS176において遊技者が操作可能な音量段階の範囲内の最小音量に対応した確認音を出力する部分)。
このような構成によれば、所定範囲を超えて演出態様の設定を行うために操作受付手段により操作が受け付けられたときには、所定範囲を超過する直前の演出態様に対応する確認用の演出が実行されるため、遊技者に所定範囲を超えて設定しようとしていることを認識させることができる。
(7) 上記(1)のスロットマシンにおいて、
外部からの操作を受け付ける第1操作受付手段(たとえば、設定キースイッチ37)および第2操作受付手段(たとえば、店側設定スイッチ80)と、
前記第1操作受付手段により受け付けられた操作に基づき遊技に関する有利度の設定である第1設定(たとえば、払出率の設定)を行うことが可能な第1設定手段(たとえば、図25のS120の処理)と、
前記第2操作受付手段により受け付けられた操作に基づき前記第1設定とは異なる遊技に関する設定である第2設定(たとえば、音量および光量の基準設定、節電モードの設定)を行うことが可能な第2設定手段(たとえば、図26のS133の処理、S139の処理)と、
前記開閉検出手段により前記開閉部材の閉鎖が検出されているときに、前記第1設定手段および前記第2設定手段による設定を禁止する禁止手段(たとえば、図25のS111でNと判定したときには店側払出率設定処理を終了する部分、図26のS131でNと判定したとき、S135でNと判定したときには店側演出設定処理を終了する部分)とを備える。
このような構成によれば、第1操作受付手段により操作が受け付けられても、開閉部材が閉鎖されているときには遊技に関する有利度の設定が禁止され、さらに、第2操作受付手段により操作が受け付けられても、開閉部材が閉鎖されているときには遊技に関する設定が禁止されるため、遊技に関する設定が不正に行われてしまうことを防止できる。
(8) 上記(7)のスロットマシンにおいて、
前記第2設定手段は、前記第2設定として、遊技中の演出態様の基準となる設定(たとえば、音量および光量の基準設定)を行うことが可能である(図26のS133の処理)。
このような構成によれば、たとえば、店員によって行われる遊技中の演出態様の基準となる設定が不正に行われてしまうことを防止できる。
(9) 上記(7)または(8)のスロットマシンにおいて、
遊技店用の許可条件が成立しているとき(たとえば、店側設定スイッチ80、180を操作可能な状態にしたときなど)に行われる遊技店操作(たとえば、店側設定スイッチ80、180のチャンネルの切替操作)に基づいて、遊技中の演出態様に関する複数段階のうちのいずれかの段階を第1段階(たとえば、第1音量段階、第1光量段階)として設定する遊技店設定手段(たとえば、図26のS133の処理)と、
遊技者用の許可条件が成立しているとき(たとえば、図27に示す設定画面を表示しているとき)に行われる遊技者操作(たとえば、ストップスイッチへの操作)に基づいて、遊技中の演出態様に関する複数段階のうちのいずれかの段階を第2段階(たとえば、第2音量段階、第2光量段階)として設定する遊技者設定手段(たとえば、図29のS158の処理、図30のS177の処理)と、
前記遊技店設定手段によって設定された前記第1段階と前記遊技者設定手段によって設定された前記第2段階とに応じた演出態様で演出を実行する演出実行手段(たとえば、スピーカ53、54、液晶表示器51、演出効果LED52)と、
遊技者が視認可能な表示領域に表示される表示内容を制御する表示制御手段(たとえば、サブ制御部91による、図27に示す設定画面を表示したり、強調表示される音量段階および光量段階を変更したりする表示制御)とを備え、
前記表示制御手段は、前記遊技者操作が行われるときに前記第2段階を示す段階表示を前記表示領域に表示するとともに(たとえば、サブ制御部91による、図27に示す設定画面を表示する表示制御)、前記段階表示を表示するときの該段階表示の初期表示が、前記遊技店設定手段によって設定された前記第1段階に応じて異なるように(たとえば、図28参照)、前記段階表示を表示する(たとえば、図27に示す設定画面における音量および光量の初期表示を第1音量段階および第1光量段階に応じて表示する表示制御)。
このような構成によれば、好適に演出態様の設定を行うことができる。
(10) 上記(7)〜(9)のいずれかのスロットマシンにおいて、
外部からの操作を受け付ける遊技者操作受付手段(たとえば、遊技者側設定スイッチ70、170)と、
前記遊技者操作受付手段により受け付けられた操作に基づき遊技中の演出態様の設定(たとえば、音量および光量の設定)を行うことが可能な遊技者設定手段(たとえば、図29のS158の処理、図30のS177の処理)と、
前記演出態様を前記遊技者操作受付手段により受け付けられた操作に基づき段階的に変更可能な演出態様変更手段(たとえば、図29のS158および図30のS177の処理において、操作内容に応じて強調表示された音量段階および光量段階に対応した音量および光量に変更する部分)と、
前記遊技者操作受付手段により操作が受け付けられたときに、該操作後に前記遊技者設定手段により設定される演出態様に対応する確認用の演出を実行する確認用演出実行手段(たとえば、図30のS178において確認音を出力する部分)とをさらに備え、
前記遊技者設定手段は、所定範囲内で前記演出態様を設定可能であり(たとえば、図27に示す各音量段階(「2」〜「14」)の範囲内で音量を設定可能)、
前記確認用演出実行手段は、前記遊技者設定手段により設定される演出態様が所定範囲の限界にある場合において、該演出態様を前記所定範囲外へ変更するように前記遊技者操作受付手段により操作が受け付けられたときには、前記所定範囲の限界の演出態様に対応する確認用の演出を実行する(たとえば、図30のS173において遊技者が操作可能な音量段階の範囲内の最大音量に対応した確認音を出力する部分、またはS176において遊技者が操作可能な音量段階の範囲内の最小音量に対応した確認音を出力する部分)。
このような構成によれば、所定範囲を超えて演出態様の設定を行うために遊技者操作受付手段により操作が受け付けられたときには、所定範囲を超過する直前の演出態様に対応する確認用の演出が実行されるため、遊技者に所定範囲を超えて設定しようとしていることを認識させることができる。
(11) 上記(7)〜(10)のいずれかのスロットマシンにおいて、
投入された遊技媒体(たとえば、メダル)を検出する遊技媒体検出手段(たとえば、投入メダルセンサ31)と、
賭け操作(たとえば、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6への操作)に応じて賭数の設定に使用可能な遊技用価値(たとえば、クレジットの値であるクレジットカウンタ)を記憶する遊技用価値記憶手段(たとえば、RAM41c)と、
1ゲームに対して設定されている賭数(たとえば、BETカウンタの値)を記憶する賭数記憶手段(たとえば、RAM41c)と、
前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより(たとえば、図20のS30においてY)、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数および前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値のうちのいずれかを更新する遊技媒体検出時更新手段(たとえば、図20のS33〜S35、S40の処理)と、
再遊技表示結果(たとえば、第1〜第3のリプレイ)が導出されることにより(たとえば、図19のS12においてY)、前記遊技用価値を用いることなく次のゲームが開始可能となるように前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新する再遊技導出時更新手段(たとえば、図19のS16、S17の処理)とをさらに備え、
前記遊技媒体検出時更新手段は、
前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後において前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が予め定められた上限数(たとえば、3)未満であるときには前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新し、該上限数に達しているときには前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新する第1遊技媒体検出時更新手段(たとえば、図20のS33〜S35の処理)と、
前記再遊技表示結果が導出された後において前記再遊技導出時更新手段により前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が更新されて次のゲームが開始可能となった以降に前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新する第2遊技媒体検出時更新手段(たとえば、図20のS40。図19のS10〜S12の処理に加えて、さらにS13〜S17の処理により賭数設定が完了した後であってS18においてクレジット可能であると判定された後において、S20以降において実行される。図22(c)参照)とを含む。
このような構成によれば、再遊技表示結果が導出された後であっても、投入された遊技媒体が、賭数が更新されて次のゲームが開始可能となった以降に検出された遊技媒体であることにより、該遊技媒体に応じて遊技用価値を更新することができる。このため、再遊技表示結果が導出された後における遊技用価値の更新が賭数の設定よりも先に行われることを防止できる。その結果、再遊技表示結果の導出後において遊技者に違和感を抱かせることがなく、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、上限数は、予め定められた数であればよく、ひとつの数であってもよく、制御されている遊技状態に応じて定められた数であってもよい。上限数は、ゲームが開始可能となる所定数と同じであってもよく、所定数よりも大きな数であってもよい。
再遊技表示結果が導出された後において遊技用価値が更新可能となる遊技媒体は、再遊技導出時更新手段により賭数記憶手段に記憶されている賭数が更新されて次のゲームが開始可能となった以降に検出された遊技媒体であればよく、たとえば、再遊技導出時更新手段により賭数記憶手段に記憶されている賭数が更新されて次のゲームが開始可能となった以降において所定条件(所定期間経過、所定処理終了など)が成立してから以降に検出された遊技媒体であってもよい(変形例における[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]欄参照)。
(12) 上記(7)〜(11)のいずれかのスロットマシンにおいて、
投入された遊技媒体(たとえば、メダル)を検出する遊技媒体検出手段(たとえば、投入メダルセンサ31)と、
賭け操作(たとえば、1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6への操作)に応じて賭数の設定に使用可能な遊技用価値(たとえば、クレジットの値であるクレジットカウンタ)を記憶する遊技用価値記憶手段(たとえば、RAM41c)と、
1ゲームに対して設定されている賭数(たとえば、BETカウンタの値)を記憶する賭数記憶手段(たとえば、RAM41c)と、
前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより(たとえば、図20のS30においてY)、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数および前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値のうちのいずれかを更新する遊技媒体検出時更新手段(たとえば、図20のS33〜S35、S40の処理)と、
再遊技表示結果(たとえば、第1〜第3のリプレイ)が導出されることにより(たとえば、図19のS12においてY)、前記遊技用価値を用いることなく次のゲームが開始可能となるように前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新する再遊技導出時更新手段(たとえば、図19のS16、S17の処理)とをさらに備え、
前記遊技媒体検出時更新手段は、
前記再遊技表示結果が導出されずにゲームが終了した後において前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより、前記賭数記憶手段に記憶されている賭数が予め定められた上限数(たとえば、3)未未満であるときには前記賭数記憶手段に記憶されている賭数を更新し、該上限数に達しているときには前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新する第1遊技媒体検出時更新手段(たとえば、図20のS33〜S35の処理)と、
前記再遊技表示結果が導出された後において前記再遊技導出時更新手段による前記賭数記憶手段に記憶されている賭数の更新の開始以降に前記遊技媒体検出手段により遊技媒体が検出されることにより、前記遊技用価値記憶手段に記憶されている遊技用価値を更新する第2遊技媒体検出時更新手段(たとえば、図22(d)参照)とを含む。
このような構成によれば、再遊技表示結果が導出された後であっても、投入された遊技媒体が、賭数の更新の開始以降に検出された遊技媒体であることにより、該遊技媒体に応じて遊技用価値を更新することができる。このため、再遊技表示結果が導出された後における遊技用価値の更新が賭数の設定よりも先に行われることを防止できる。その結果、再遊技表示結果の導出後において遊技者に違和感を抱かせることがなく、遊技者の利便性を向上させることができる。
なお、上限数は、予め定められた数であればよく、ひとつの数であってもよく、制御されている遊技状態に応じて定められた数であってもよい。上限数は、ゲームが開始可能となる所定数と同じであってもよく、所定数よりも大きな数であってもよい。
再遊技表示結果が導出された後において遊技用価値が更新可能となる遊技媒体は、再遊技導出時更新手段により賭数記憶手段に記憶されている賭数の更新が開始された以降に検出された遊技媒体であればよく、たとえば、再遊技導出時更新手段により賭数記憶手段に記憶されている賭数の更新が開始された以降において所定条件(所定期間経過、所定処理終了など)が成立してから以降に検出された遊技媒体であってもよい(変形例における[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]欄参照)。
(13) 上記(1)〜(12)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記開閉部材が開放されているときに前記開放検出手段による開放検出を無効(たとえば、ドア開放エラー状態を解除)にする無効手段(たとえば、図23のドア開放エラー解除処理)と、
所定事象(たとえば、設定確認、設定変更、演出設定、節電モード設定)を発生させるための所定操作(たとえば、図24のS190、図25のS110、図26のS130,S134)を受け付け可能な操作受付手段(たとえば、図24のS193、図25のS113、図26のS133,S137)とを備え、
前記操作受付手段は、前記無効手段により前記開放検出が無効にされたときには前記所定操作を受け付け可能である(たとえば、図24のS192でYの判定、図25のS112でYの判定、図26のS132でYの判定、S136でYの判定)一方で、前記無効手段により前記開放検出が無効にされなかったときには前記所定操作を受け付け不可能である(たとえば、図24のS192でNの判定、図25のS112でNの判定、図26のS132でNの判定,S136でNの判定)。
このような構成によれば、開閉部材の開放が検出される状態を不正に作り出されてしまっても、開放検出を無効にしないと所定事象を発生させるための所定操作が受け付けられないため、不正に所定事象が発生されることを防止できる。
「前記無効手段により前記開放検出が無効にされなかったときには前記所定操作を受け付け不可能である」とは、操作手段(たとえば、設定キースイッチ37、店側設定スイッチ80、ストップスイッチ)が作動不能となって操作不可能となる場合、操作手段は作動して操作可能であるが当該操作に基づく信号が制御部(たとえば、メイン制御部41、サブ制御部91)に入力されない場合、および操作手段は作動して操作可能でありかつ当該操作に基づく信号が制御部に入力されるが当該信号に基づいて制御部が処理不可能となる場合を含む。
(14) 上記(13)のスロットマシンにおいて、
前記開放検出手段は、前記無効手段により前記開放検出が無効にされた後(ドア開放エラー状態の解除後)に所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前記開閉部材が開放されているとき(たとえば、ドアセンサ60の検出信号がON状態)には、再度、開閉部材の開放を検出する(たとえば、前面扉1bの開放検出を有効にする)。
このような構成によれば、開閉部材の開放が検出される状態を不正に作り出され、かつ開放検出が無効にされたとしても、所定期間が経過するまでに所定操作が受け付けられなければ、再度、開閉部材の開放が検出される。このため、より効果的に不正に所定事象が発生されることを防止できる。
(15) 上記(13)または(14)のスロットマシンにおいて、
前記開放検出手段により前記開閉部材の開放が検出されている期間(たとえば、図7のタイミングt1からt2までの期間)において、所定情報(たとえば、前面扉1bが開放されている旨)を報知する検出時報知手段(たとえば、演出効果LED52、液晶表示器51、スピーカ53,54)をさらに備える。
このような構成によれば、所定情報の報知によって、開閉部材の開放が検出されていることを店員などに知らせることができる。
(16) 上記(13)〜(15)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記開放検出手段により前記開閉部材の開放が検出されている期間(たとえば、図7のタイミングt1からt2までの期間)において、所定情報(たとえば、前面扉1bが開放されている旨)を報知する検出時報知手段(たとえば、演出効果LED52、液晶表示器51、スピーカ53,54)と、
前記無効手段により前記開放検出が無効にされている期間(たとえば、図7のタイミングt2からt3までの期間)において、所定情報(たとえば、前面扉1bが開放されている旨)を報知する無効時報知手段(たとえば、演出効果LED52、液晶表示器51、スピーカ53,54)とをさらに備え、
前記検出時報知手段における報知態様(たとえば、エラー解除前報知態様)と、前記無効時報知手段における報知態様(たとえば、エラー解除後報知態様)とは互いに異なる報知態様である。
このような構成によれば、報知態様に応じて、開閉部材の開放が検出されていること、および開放検出が無効にされていることのいずれであるかを店員に知らせることができる。
(17) 上記(1)〜(16)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記スロットマシンを構成する第1部材(たとえば、筐体1a)と、
前記スロットマシンを構成する第2部材(たとえば、前面扉1b)と、
前記第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態(たとえば、閉状態)に維持する特定状態維持手段(たとえば、係止片、係止部)と、
外力により第1の位置(たとえば、進出位置x)から第2の位置(たとえば、退避位置z)へ移動可能な可動部材(たとえば、検出片60b)と、
前記可動部材の位置を検出する位置検出手段(たとえば、検出器60a)と、
前記位置検出手段による検出結果に基づいて前記第2部材が前記特定状態か否かを判定する特定状態判定手段(たとえば、メイン制御部41、ドア監視回路99a)とを備え、
前記可動部材は、前記第2部材が前記特定状態でない非特定状態(たとえば、開状態)において前記第1の位置にあり、前記第2部材が前記非特定状態から前記特定状態となる場合に前記第1の位置から前記第1の位置と前記第2の位置との間の特定位置(たとえば、検出位置y)まで移動し、
前記位置検出手段は、前記可動部材の位置が前記特定位置であるか否かを検出し、
前記特定状態判定手段は、前記位置検出手段により前記特定位置である旨が検出されたときに前記第2部材が前記特定状態であると判定し、前記位置検出手段により前記特定位置でない旨が検出されたときに前記第2部材が前記非特定状態であると判定する。
この特徴によれば、特定状態維持手段により第2部材の少なくとも一部が第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態に維持されるとともに、外力により第1の位置から第2の位置へ移動可能な可動部材の位置を検出する位置検出手段により第2部材が特定状態か否かを判定する構成において、非特定状態においては可動部材が第1の位置にあり、非特定状態から特定状態となる場合に可動部材が第1の位置から第1の位置と第2の位置との間の特定位置まで移動し、位置検出手段により可動部材が特定位置である旨が検出されたときに特定状態であると判定され、可動部材が特定位置でない旨が検出されたときに非特定状態であると判定される。これにより、可動部材を押し込んだり、可動部材をテープで押し込んだ状態とした場合でも、可動部材を特定状態が判定される特定位置とすることが困難となり、第2部材が非特定状態であるにも関わらず、特定状態と誤って判定させることが困難となるため、特定状態と誤って判定されることによる不正を防止することができる。
なお、前記第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態とは、たとえば、第2部材の一端が第1部材に取り付けられた構造において、第2部材の他端を第1部材に当接または近接させた状態、第2部材を第1部材に対してスライド移動可能な構造において、第2部材を第1部材に対してスライド移動させることで第2部材の一部を第1部材の所定位置に当接または近接された状態、第2部材を第1部材に対して取り外し可能な構造において、第2部材を第1部材に対して当接または近接した状態で取り付けた状態などが該当する。
(18) 上記(17)のスロットマシンにおいて、
前記可動部材は、前記第2部材に設けられている。
この特徴によれば、第1部材に対して移動させることが可能な第2部材側に可動部材が設けられているため、可動部材に不正な細工が施されているか否かを容易に確認できる。
(19) 上記(17)または(18)のスロットマシンにおいて、
前記可動部材は、前記特定状態において該可動部材と対向する位置に固定された固定部(たとえば、検出片受け部材61)に当接することで前記特定位置に移動する。
この特徴によれば、固定部が特定状態において可動部材と対向する位置に設けられることで、非特定状態から特定状態となる際に、可動部材が対向する位置に固定された固定部に当接することで特定位置に移動するため、非特定状態から特定状態とした場合に、可動部を確実に特定位置へ移動させることができるとともに、特定状態において安定した状態で可動部を特定位置に停止させることができる。
(20) 上記(17)〜(19)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第1部材は、前面が開口する枠部材(たとえば、筐体1a)であり、
前記第2部材は、前記枠部材の開口を塞ぐ前面扉(たとえば、前面扉1b)である。
この特徴によれば、前面扉が開放しているにも関わらず、閉鎖状態と誤って判定されることにより、前面扉が開放されて不正がされた可能性を特定できなくなってしまうことを防止できる。
(21) 上記(17)〜(20)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記スロットマシンへの電力供給が停止していても、前記特定状態判定手段により前記第2部材が前記特定状態か否かを判定可能とするための予備電源(たとえば、バックアップ電源)を備える。
この特徴によれば、スロットマシンへの電力供給が停止している期間においても、特定状態か否かを判定可能となり、スロットマシンへの電力供給の有無にかかわらず、特定状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
(22) 上記(17)〜(21)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記特定状態判定手段により前記第2部材が前記非特定状態であると判定された履歴情報(たとえば、履歴データ)を記憶する履歴情報記憶手段(たとえば、ドア開放履歴記憶回路99b)を備える。
この特徴によれば、履歴情報記憶手段により履歴情報が記憶されることとなるので、履歴情報に基づいて過去に特定状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。