本発明に係るスロットマシンを実施するための形態の一例を実施の形態に基づいて以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
具体的に、前面扉1bは、筐体1aの開口を閉鎖することができ、前面扉1bが筐体1aの開口を閉鎖している状態(前面扉1bが閉じている状態)では、前面扉1b側の係止片(図示略)が筐体1a側の係止部(図示略)に係止され、前面扉1bの閉鎖状態が維持される。係止片は、シリンダ錠に連結されており、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止が解除されることで前面扉1bが開放する。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部各々には、たとえば、「黒7」、「網7」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「白チェリー」、および「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。遊技者は、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して各リール2L、2C、2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5と、クレジットを用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態においては、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rとが、前面扉1bを構成する操作パネルの前面、つまり同一面上に設けられている。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、ボーナス終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aと、ボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bとが設けられている。
ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件にATに制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24と、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド(図示略)と、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ29と、前面扉1bの開閉を検出するドアセンサ60(図4参照)とが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態(たとえば、後述のドア開放エラー状態)および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23が設けられている。リセットスイッチ23は、カバー23aに覆われている。リセットスイッチ23を覆うカバー23aは、前面扉1bを開放しなければ触れることは不可能である。このため、店員は、前面扉1bを開放し、さらにカバー23aを開けてリセットスイッチ23を外部に露呈させなければ、リセットスイッチ23を操作できない。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ80が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ80を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ80を操作できない。つまり、店側設定スイッチ80は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ80を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ80は、図3に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ81を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ80の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2Rと、リールモータ32L、32C、32Rと、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100には、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが特定の図柄の組合せであるか否かを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれにも小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれかに小役を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与(クレジット加算、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダルが排出)されて、1ゲームが終了する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5と、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、ドアセンサ60と、リールセンサ33L、33C、33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
さらに、遊技制御基板40には、リセットスイッチ23を覆うカバー23aが開けられたときに出力される検出信号も入力される。メイン制御部41は、この検出信号を検出することで、カバー23aが開放されたことを認識することができる。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、ペイアウト表示器13と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、流路切替ソレノイド30と、リールモータ32L、32C、32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ80と、遊技者側設定スイッチ70と、ドアセンサ60とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
なお、ドアセンサ60は、遊技制御基板40に接続される信号線が途中で分岐されて演出制御基板90にも接続され、ドアセンサ60の検出信号が遊技制御基板40および演出制御基板90の双方に入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53、54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、ドアセンサ60の検出状態を監視し、前面扉1bが開状態か閉状態かを判定するドア監視回路99aと、前面扉1bの開放履歴を記憶可能なドア開放履歴記憶回路99bとが搭載されている。
ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開放を監視する回路である。本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態のときには前面扉1bは開状態にあると判定される一方で、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態のときには前面扉1bは閉状態にあると判定される。言い換えると、前面扉1bが開放されているときにはドアセンサ60の検出信号がON状態となり、前面扉1bが閉鎖されているときにはドアセンサ60の検出信号がOFF状態となる。
また、本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態となったときに、前面扉1bの開放検出が有効となる。前面扉1bの開放検出が有効となる状態をドア開放エラー状態とも称する。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されることによって無効となる。さらに、前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが開放されているときにリセットスイッチ23が操作されることによっても無効となる。前面扉1bの開放検出が有効から無効になることを、ドア開放エラー状態の解除とも称する。
ドア監視回路99aは、スロットマシン1に電力が供給されている期間では、サブ制御部91による要求に応じて判定結果をサブ制御部91に対して送信するとともに、前面扉1bの開状態を判定するごとに、当該判定結果と判定時の時間情報(日付情報および時刻情報)とを履歴データとしてドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
一方、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給が停止されている期間では、バックアップ電源により供給される電力で作動して、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を監視し、前面扉1bの開状態を判定するごとに、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
このようにして、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、常時、前面扉1bの開状態を監視し続けることが可能となる。
ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された判定結果と時間情報とを含む履歴データを記憶する回路であり、所定回数分(たとえば、100回分)の履歴データを記憶するための記憶領域を備えている。ドア開放履歴記憶回路99bは、記憶されている所定回数分の履歴データのうちの最も古い履歴データを、ドア監視回路99aから新たに送信された履歴データに順次更新するように記憶する。このため、現時点から所定回数前までの履歴データが記憶領域に記憶される。ドア開放履歴記憶回路99bには、サブ制御部91からもアクセスでき、ドア開放履歴記憶回路99bは、サブ制御部91による要求に応じて、履歴データをサブ制御部91に対して送信可能である。
ドア監視回路99a、ドア開放履歴記憶回路99b、およびドアセンサ60には、停電時においてバックアップ電源が供給される。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止されている状況においても、ドアセンサ60は、前面扉1bの開閉状態を示すON−OFF信号を出力可能である。ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を判定し、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された履歴データを順次記憶し、記憶された履歴データを記憶領域の容量内で保持し続ける。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
[ドアセンサの構造]
次にドアセンサ60の構造について図2、図5、および図6に基づいて説明する。
図2に示すように、ドアセンサ60は、筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bの内側の上方で回動軸と反対側の角部に設けられている。筐体1a内側の回動軸と反対側であってドアセンサ60に対応する角部には、ドアセンサ60の検出片60bが当接される検出片受け部材61が設置されている。なお、以下では、ドアセンサ60において検出片受け部材61に対向する面側をドアセンサ60の後方側とし、前面扉1bの前面側を向く面側をドアセンサ60の前方側として説明する。
ドアセンサ60は、図5(a)に示すように、ドアセンサ本体の内部において、ドアセンサ後方側の進出位置xからドアセンサ前方側の退避位置zの間を、外力により移動可能な検出片60bと、検出片60bが進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yにあるか否かを検出可能な検出器60aと、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢する付勢バネ60cとを備えている。検出器60aは、投光部と受光部からなり、投光部からの光が検出片60bにより遮断され受光部が受光しなくなることで検出片60bが検出位置yにあることを検出するフォトセンサである。
検出片60bおよび検出器60aは、その位置関係が外部から視認困難となるように周囲を被覆する非透明のケース体60dに収容されており、ケース体60dに設けられた挿通孔60eを介して検出片60bの先端のみが外部に露呈する。
検出片60bは、図5に示すように、断面視で略L字状に形成されている。検出片60bの一端側は、検出片60bが進出位置xにあるときにセンサ本体の外部に進出する進出部であり、他端側は、検出片60bが検出位置yにあるときに検出器60aにより検出される検出部である。
検出器60aは、センサ本体内部の検出位置yに配置されており、検出片60bが検出位置yにあるか否かを示す検出信号を出力する。ドアセンサ60は、検出器60aにより検出片60bが検出されないとき、すなわち前面扉1bが開放されている開状態であるときにはON状態、検出器60aにより検出片60bが検出されるとき、すなわち前面扉1bが閉鎖されている閉状態であるときにはOFF状態の検出信号を出力する。
付勢バネ60cは、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢しており、検出片60bに外力が加えられていないときには検出片60bを進出位置xに位置させるようになっている一方で、検出片60bに外力が加えられることで付勢バネ60cが縮み、検出片60bが退避位置zまで移動可能となる。
検出片受け部材61は、図5(a)に示すように、断面視で開口が前面扉1b側を向く凹状に形成されており、凹状の凹部61aがドアセンサ60に対向するように筐体1aに固定されている。検出片受け部材61の凹部61aは、検出片60bの進出部と当接可能となっており、凹部61aの深さwは、検出片60bの進出位置xから検出位置yまでの長さとほぼ等しく形成されている。一方、検出片受け部材61においてドアセンサ60と対向する面には、図5(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時にドアセンサ60に当接する当接部61cが凹部61aを囲うように形成されている。
図5(a)に示すように、前面扉1bの開放時には、検出片60bには外力が加えられることがなく、付勢バネ60cで付勢されて進出位置xに位置する。検出器60aでは検出片60bが検出されない。図6に示すように、このときのタイミングt1では、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。ドア開放報知は、サブ制御部91により行われ、前面扉1bが開状態である旨を店員などに知らせる報知である。
図5(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時には、ドアセンサ60が前面扉1bとともに筐体1aの方向に移動されて検出片60bの進出部と検出片受け部材61の凹部61aとが当接することで、検出片60bが外力を受けて進出位置xから退避位置zの方向(退避方向)に移動する。前面扉1bが移動されて完全に閉鎖された状態では、ドアセンサ60と検出片受け部材61の当接部61cとが当接した状態となる。これにより、検出片60bは、検出片受け部材61の凹部61aの深さw分だけ退避方向に移動されることで、進出位置xから検出位置yまで移動する。図6に示すように、このときのタイミングt3では、検出器60aにおいて検出片60bの検出部が検出され、ドアセンサ60の検出信号は、OFF状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号の出力を停止する制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態となった後のタイミングt3でドア開放報知を終了させる。
図5(c)に示すように、ドアセンサ60の検出片60bが検出片受け部材61以外の指などで押されて退避方向に移動されると、検出片60bは、外力の大きさに応じて検出位置yを超えて退避位置zまで移動される。このようなときには、前面扉1bの開放時と同様に、検出器60aでは検出片60bが検出されずに、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行い、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。
このように、検出位置yが、検出片60bの移動可能な進出位置xと退避位置zとの間に設定されているため、検出片60bを検出片受け部材61以外の指などで押されて退避方向に移動させる場合には、検出片60bが検出位置yに位置しにくくなる。このため、ドアセンサ60の出力信号は、前面扉1bの開放時と同様にOFF状態となりやすくなる。
検出片60bおよび検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成である。このため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となる。
前面扉1bの閉鎖時において、検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aに当接し、検出片受け部材61における凹部61aを囲う当接部61cがドアセンサ60に当接する。このため、前面扉1bの閉鎖時において検出片60bは、周囲が検出片受け部材61の周壁61bにより囲われることとなり、外部から検出片60bにアクセスできない。
スロットマシン1では、筐体1aの開口を閉塞する前面扉1bが、係止片と径止部とにより通常では閉じられた状態に維持され、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止を解除することで開放できる。
前面扉1bには、前面扉1bの開放を検出するドアセンサ60が設けられており、前面扉1bが開放された際に、その旨を特定可能とすることで、何らかの不正がされた可能性を発見できる。
従来のドアセンサでは、検出片が押し込まれた状態で前面扉1bの閉鎖が検出されるため、検出片を押し込んで粘着テープで固定するだけで容易に、前面扉1bの実際の開閉状況にかかわらず、常に前面扉1bの閉状態を検出させるようできてしまう。このため、ドアセンサ60による前面扉1bの開放が検出されずに、前面扉1bを開放させることが可能となり、不正が行われたことを特定できなくなる虞があった。
これに対して、本実施の形態に係るスロットマシン1では、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bが開状態において進出位置xにあり、前面扉1bが開状態から閉状態となる場合に進出位置xから進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yまで移動可能であって、検出片60bの位置が検出位置yであるか否かが検出器60aにより検出される。さらに、メイン制御部41およびドア監視回路99aは、検出片60bが検出位置yにある旨が検出されたときに、前面扉1bが閉状態であると判定し、検出片60bが検出位置yにない旨が検出されたときに前面扉1bが開状態であると判定する。これにより、検出片60bを手で押し込んだり、検出片60bをテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片60bを前面扉1bの閉状態が判定される検出位置yとすることが困難となり、前面扉1bが開状態であるにもかかわらず、閉状態と誤って判定させることが困難となる。このため、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bおよび検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成である。このため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに対して一端を軸として移動させることが可能な前面扉1b側に検出片60bが設けられている。このため、検出片60bの状況を確認し易い位置へ移動可能となるため、検出片60bに不正な細工が施されているか否かを容易に確認できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bの閉状態において該検出片60bと対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動する。このため、前面扉1bが開状態から閉状態となる際に、検出片60bが対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動する。これにより、前面扉1bを開定状態から閉状態とした場合に、検出片60bを確実に検出位置yへ移動させることができるとともに、前面扉1bの閉状態において安定した状態で検出片60bを検出位置yに停止させることができる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60により、前面扉1bの開放が検出される。このため、前面扉1bが開放しているにもかかわらず、閉状態と誤って判定されることにより、前面扉1bが開放されて、不正な部品が取り付けられたり、基板が交換されたりするなどの不正がされた可能性を特定できなくなってしまうことを防止できる。
本実施の形態においては、スロットマシン1への電力供給が停止していても、ドア監視回路99aにより前面扉1bが開状態か否かを判定可能とするためのバックアップ電源を備えており、スロットマシン1への電力供給が停止している期間においても、前面扉1bが開状態か否かを判定可能となり、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
本実施の形態においては、ドア開放履歴記憶回路99bにより前面扉1bが開状態であると判定された履歴データが記憶されるので、履歴データに基づいて過去に前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
[ドア開放エラー状態]
次に、図6を参照しながら、ドア開放エラー状態について説明する。
図6に示すように、前面扉1bが開放されたタイミングt1においては、ドアセンサ60の検出がON状態となる。このとき、前面扉1bの開放検出が有効となる(ドア開放エラー状態)。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されること、またはリセットスイッチ23が操作されることによって無効になる(つまり、ドア開放エラー状態が解除される)。図6に示す例の場合、タイミングt2でリセットスイッチ23がONされて、ドア開放エラー状態が解除される。
さらに、ドア開放エラー状態が解除されたタイミングt2においては、メイン制御部41からサブ制御部91に対してドア開放エラー解除コマンドが送信される。サブ制御部91は、ドア開放エラー解除コマンドを受信することにより、ドア開放エラー状態の解除を認識可能である。
本実施の形態においては、サブ制御部91が実行するドア開放報知の報知態様として、エラー解除前報知態様およびエラー解除後報知態様といった互いに異なる2種類の報知態様が用意されている。エラー解除前報知態様は、エラー解除後報知態様よりも目立つ態様である。このため、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときよりも、前面扉1bが開状態であることを店員などに対して知らせ易くなっている。
たとえば、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、演出効果LED52が赤色に点灯するとともに液晶表示器51の画面上の大部分の領域で「扉開放」の文字画像が表示され、さらに、スピーカ53、54から「扉が開いています」の音声が出力される。一方、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除前報知態様と同様に演出効果LED52が赤色に点灯するが、液晶表示器51の画面上の一部の領域でしか「扉開放」の文字画像が表示されず、しかも、スピーカ53、54からは音声が出力されない。
このように、エラー解除前はエラー解除後よりも報知態様が目立つ態様である。これにより、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態になったときには、前面扉1bが開放された旨をいち早く店員に知らせることができ、不正行為を未然に防止できる。また、ドア開放エラー状態が解除された後は、前面扉1bが開放されていることを店員がすでに知っているため、目立たない態様で前面扉1bが開放されている旨を念のため知らせることができる。
図6に示すように、サブ制御部91は、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったとき(図6のタイミングt1)から、リセットスイッチ23がONされてドア開放エラー状態が解除されたとき(図6のタイミングt2)までの期間において、エラー解除前報知態様でドア開放報知を行い、ドア開放エラー状態が解除されたとき(図6のタイミングt2)から前面扉1bが閉鎖されたとき(図6のタイミングt3)までの期間において、エラー解除後報知態様でドア開放報知を行う。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが開放されるとドア開放エラー状態になり、リセットスイッチ23が操作されるとドア開放エラー状態が一旦解除されるが、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉鎖されなければ、再度、前面扉1bの開放検出が有効になってドア開放エラー状態に制御される。
さらに、サブ制御部91は、リセットスイッチ23の操作によってドア開放エラー状態が一旦解除されたときには、エラー解除前報知態様からエラー解除後報知態様にドア開放報知の報知態様を変更し、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉状態にされずにドア開放エラー状態に再び制御されたときには、エラー解除後報知態様からエラー解除前報知態様にドア開放報知の報知態様を再び変更する。
[払出率の設定]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、ドアセンサ60の検出信号がON状態であり、かつドア開放エラー状態が解除されていることを条件に、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行する。設定変更状態に移行すると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
払出率の設定値を確認するためには、以下の作業が必要である。まず、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態において、店員は、前面扉1bを開放する。このとき、メイン制御部41によりドア開放エラー状態に制御される。次に、店員は、カバー23aを開けてリセットスイッチ23を操作する。これにより、ドア開放エラー状態が解除される。ここで、ドア開放エラー状態が解除されたときには、設定キースイッチ37が操作されたときの入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられる一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときには、設定キースイッチ37が操作されても入力信号はメイン制御部41により有効に受け付けられない。このため、店員は、ドア開放エラー状態を解除した後に設定キースイッチ37を操作することにより、入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられて、設定キースイッチ37がON状態となる。設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
[内部抽選]
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。
本実施の形態では、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、ビッグボーナス(以下ではBBと称す)、通常遊技状態があり、このうちRBやBBでは賭数の規定数(上限数)として2が定められており、通常遊技状態では賭数の規定数(上限数)として3が定められている。このため、遊技状態がRBやBBであれば、賭数として2が設定されるとゲームを開始させることが可能となり、通常遊技状態であれば、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せ(たとえば、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」)であってもよいし、異なる図柄を含む組合せ(たとえば、「BAR−リプレイ−リプレイ」)であってもよい。
役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大別すると、メダルの払い出しを伴う小役と、遊技用価値を用いた賭数の設定を行わずとも入賞したゲームで設定されていた賭数を自動設定させることにより次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)と、遊技状態の移行を伴う特別役(BB、RB)とがある。本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」ともいい、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ラインL1〜L5のいずれかに停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越される。
スロットマシン1における役としては、図7に示すように、特別役としてビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)が、小役としてスイカ、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても右リールについて入賞ラインのいずれかに「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、いずれの遊技状態においても1枚のメダルが払い出される。なお、「白チェリー」の図柄が右リールの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインにチェリーの組合せが揃い、2本の入賞ライン上でチェリーに入賞するため、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せまたは「スイカ−スイカ−BAR」の組合せが揃ったときに入賞となり、RBやBBでは15枚のメダルが払い出され、通常遊技状態では12枚のメダルが払い出される。ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、RBやBBでは15枚のメダルが払い出され、通常遊技状態では10枚のメダルが払い出される。
リプレイとしては、第1〜第3のリプレイが設けられている。第1のリプレイは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。第2のリプレイは、「BAR−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。第3のリプレイは、「黒7−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じである。
RBは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したときのいずれか早いほうで終了する。
BBは、通常遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せ、「網7−網7−網7」の組合せ、または「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BBが入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。BB中は、常にRBに制御される。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が465枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かにかかわらずRBも終了する。
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定する。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態および特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
本実施の形態では、図7に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RBやBBであるかによって内部抽選の対象となる役が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態においては、特別役の持越中であるか否かによっても内部抽選の対象となる役が異なる。遊技状態が通常遊技状態であり、いずれの特別役も持ち越されていない状態では、BB、RB、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態が通常遊技状態であり、いずれかの特別役が持ち越されている状態では、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態がRB(BB中を含む)では、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
なお、本実施の形態においては、BBに対応する図柄組合せが3種類、リプレイに対応する図柄組合せが3種類、スイカに対応する図柄組合せが2種類定められている例について説明したが、内部抽選では、図柄組合せごとに対象役として読み出される。たとえば、BBについては、「黒7−黒7−黒7」の組合せ、「網7−網7−網7」の組合せ、「白7−白7−白7」の組合せが内部抽選の対象役として順に読み出される。リプレイについても、第1〜第3のリプレイが、内部抽選の対象役として順に読み出される。スイカについても、図柄組合せごとに、対象役として順に読み出される。
なお、BBに対応する図柄組合せが3種類、リプレイに対応する図柄組合せが3種類、スイカに対応する図柄組合せが2種類については、各々、図柄組合せごとに対象役として読み出されるものに限らず、複数種類の図柄組合せ全てが一つの対象役として読み出されるようにしてもよい。たとえば、リプレイが対象役として読み出されて当選した場合には、第1〜第3のリプレイのいずれもが入賞ライン上に停止することが許容されるようにしてもよい。
内部抽選で用いられる判定値数は、設定値1〜6に対応して、図柄組合せごとに定められている。当選率は、設定値1〜6に対応して、図柄組合せごとに定められている。このため、内部抽選においては、設定値に対応して図柄組合せごとに定められた当選率にしたがって、図柄組合せの導出(発生)が許容される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークの値)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選する。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御を優先し、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わない。
なお、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞する。このような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞する。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わない。
本実施の形態において、メイン制御部41は、停止操作に伴い、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン上に入賞に対応する役が揃ったか否かを判定し、いずれかの入賞に対応する役が揃っていると判定した場合には、入賞時の制御を行う。たとえば、小役が揃っている場合には、揃った小役に応じたメダルを付与する制御を行い、再遊技役が揃っている場合には、リプレイゲームを付与する制御などを行う。
[コマンド]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メイン制御部41が演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、ドア開放エラー解除コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、設定終了コマンド、確認終了コマンド、モード選択開始コマンド、モード特定コマンド、およびモード選択終了コマンドなどを含む複数種類のコマンドを送信する。
BETコマンドは、メダルの投入枚数(賭数の設定に使用されたメダル枚数)、およびBET音の出力の有無を特定可能なコマンドである。BETコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数、および出力する音の種類(BET音かクレジット音)を特定可能なコマンドである。クレジットコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドである。リール回転開始コマンドは、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドである。リール停止コマンドは、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドである。入賞判定コマンドは、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドである。払出開始コマンドは、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが開始されたときに送信される。
払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドである。払出終了コマンドは、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払い出しが終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(通常遊技状態、当選中、RB)を特定可能なコマンドである。遊技状態コマンドは、ゲームの終了時に送信される。
ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたことを特定可能なコマンドである。ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたときに送信される。
設定開始コマンドは、払出率を設定するための設定変更操作がされて設定変更状態に移行することを特定可能なコマンドである。設定開始コマンドは、設定変更状態に移行する際に送信される。
確認開始コマンドは、設定確認状態に移行することを特定可能なコマンドである。確認開始コマンドは、設定確認状態に移行する際に送信される。
設定終了コマンドは、設定変更状態を終了することを特定可能なコマンドである。設定終了コマンドは、設定変更状態を終了する際に送信される。
確認終了コマンドは、設定確認状態を終了することを特定可能なコマンドである。確認終了コマンドは、設定確認状態を終了する際に送信される。
モード選択開始コマンドは、消費電力を抑えるための節電モードに設定するか否かのモード選択状態に移行することを特定可能なコマンドである。モード選択開始コマンドは、モード選択状態に移行する際に送信される。
モード特定コマンドは、選択されたモードを特定可能なコマンドである。モード特定コマンドは、モード選択状態において節電モードに設定するか否かの選択が行われたときに送信される。
モード選択終了コマンドは、モード選択状態を終了することを特定可能なコマンドである。モード選択終了コマンドは、モード選択状態を終了する際に送信される。
サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行する。演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行される。
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音あり)を受信したときに実行中の演出を中止する。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出をキャンセルすることができる。これにより、演出よりも次のゲームに早く進みたい遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。サブ制御部91は、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音あり)を受信したときに、賭数に応じた回数分、所定のBET音(たとえば「ピッ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。
一方、サブ制御部91は、BETコマンドのうちのBETコマンド(BET音なし)を受信したときには、BET音をスピーカ53、54から出力させることなく、かつ実行中の演出を中止することなく継続させる。なお、BETコマンドを受信したときには、その種類にかかわらず、実行中の演出をキャンセルさせるとともに、BET音を出力させるようにしてもよい。
サブ制御部91は、クレジットコマンドのうちのクレジットコマンド(通常)を受信したときに、所定のクレジット音(たとえば「ダ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。これにより、クレジットされたことを気付かせやすくすることができる。
サブ制御部91は、クレジットコマンドのうちのクレジットコマンド(BET音あり)を受信したときには、BET音と同じ音(たとえば「ピッ!」という効果音)をスピーカ53、54から出力させる。
演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、精算を通知する払出開始コマンドを受信した場合には、原則として、実行中の演出を中止して、演出状態(液晶表示器51の表示状態、スピーカ53、54からの効果音など)を客待ち状態にする。クレジットや賭数の精算を行うのは遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
しかし、精算を通知する払出開始コマンドのうち、リプレイゲームにおけるクレジット精算を通知する払出開始コマンドを受信したときには、リプレイ入賞により設定された賭数が残存しており、以降において少なくとも1ゲームが行われるため、実行中の演出をその後も継続する(客待ち状態にもならない)。
次に、本実施の形態のメイン制御部41が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[ゲーム処理]
図8は、メイン制御部41が設定変更の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
S1におけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S2における内部抽選処理では、メイン制御部41は、S1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて各役への入賞を許容するか否かを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
S3におけるリール回転処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
S4における入賞判定処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
S5における払出処理では、メイン制御部41は、S4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞が小役の場合には該小役の種類に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払い出しなどの処理を行い、再遊技役の場合には再遊技役の種類を特定可能なリプレイゲームフラグをRAM41cに設定してリプレイゲームを付与可能にする処理などを行う。払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算ならびにメダルの払い出しにより遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S6におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。ゲーム終了時処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、通常コマンド送信用バッファに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信される。
[BET処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のS1で実行するBET処理について説明する。図9〜図11は、メイン制御部41が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。
BET処理では、メイン制御部41は、まず、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数をRAM41cに設定し(S11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
メイン制御部41は、次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定した場合には(S12でY)、前回ゲームにおいて入賞した再遊技役が、第1のリプレイであったか否かを判定する(S13)。第1のリプレイであったか否かは、設定されているリプレイゲームフラグから特定される。
メイン制御部41は、第1のリプレイであったと判定したときには(S13でY)、賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(S14では便宜上、“BETコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド用送信バッファに設定する(S14)。
一方、メイン制御部41は、第1のリプレイではなかったと判定したとき、つまり第2または第3のリプレイであったときには(S13でN)、賭数が3加算される旨、およびサブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(S15では便宜上、“BETコマンド(BET音なし)”と示している。)を通常コマンド用送信バッファに設定する(S15)。設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定されるごとにBET音を出力するのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させない。これにより、第1のリプレイ入賞を遊技者に気付かせやすくすることができるのに対し、第2または第3のリプレイ入賞を遊技者に気付かせ難くすることができる。
次に、メイン制御部41は、BETカウンタの値を1加算し(S16)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S17)、BETカウンタの値が規定数でなければ(S17でN)、S16に戻る。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると(S17でY)、S18へ移行する。メイン制御部41は、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20、およびスタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S18)。上限値であると判定されたときには(S18でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(S19)、S21に進む。投入不可フラグが設定されると、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。なお、BETカウンタが第2または第3のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させずに、たとえば、S37でYと判定された後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
メイン制御部41は、上限値でないと判定したとき、つまりクレジット投入が可能であると判定したときには(S18でN)、S20に進む。なお、メイン制御部41は、リプレイゲームでないと判定した場合には(S12でN)、そのままS20に進む。
メイン制御部41は、S20においては、投入待ち前の設定を行ってS21に進む。投入待ち前の設定では、RAM41cに投入不可フラグが設定されている場合は投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受け付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受け付けてクレジット加算される。
メイン制御部41は、投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。なお、メイン制御部41は、BETカウンタが第1のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17のみを点灯させる。メイン制御部41は、BETカウンタが第2または第3のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、S20において投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を点灯させ、たとえば、S37でYと判定された後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)が出力された後に、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
メイン制御部41は、投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(S21)。メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態であると判定した場合には(S21でY)、流路切替ソレノイド30の電源をONの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S22)、S24に進む。メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態でないと判定した場合には(S21でN)、流路切替ソレノイド30の電源をOFFの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S23)、S24に進む。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONの状態であるか否かを判定し、設定キースイッチ37がONであれば(S24でY)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(S25)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が0であれば(S25でY)、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(S26)、設定確認処理(S27)、すなわち設定確認状態に移行する。S26で設定された確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。メイン制御部41は、S27における設定確認処理が終了した後は、S21に戻る。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONではない場合(S24でN)またはBETカウンタの値が0ではない場合には(S25でN)、S30に進む。
メイン制御部41は、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する(S30)。メイン制御部41は、投入メダルの通過が検出されていなければ(S30でN)、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば(S30でY)、投入メダルフラグをクリアし(S31)、RAM41cに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(S32)。メイン制御部41は。メダルの投入が可能な状態でなければ(S32でN)、S45に進む。
メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態であれば(S32でY)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定する(S33)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でなければ(S33でN)、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S34)、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S21に戻る。S34で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S33でY)、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していたか否かを判定する(S36)。第2または第3のリプレイであったか否かは、リプレイゲームフラグから特定される。メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していなかったと判定したときには(S36でN)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S38では便宜上、“クレジットコマンド(通常)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S38)、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(S40)。S38で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2または第3のリプレイが入賞していたと判定したときには(S36でY)、規定数分のBET音が出力されたか否かを判定する(S37)。具体的には、メイン制御部41は、S39に示すクレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否かを判定する。第2または第3のリプレイ入賞後において賭数が設定される際には、S15で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2または第3のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
メイン制御部41は、規定数分のBET音が出力されていないときには(S37でN)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(S39では便宜上、“クレジットコマンド(BET音あり)”と示している。以下同様)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S39)、RAM41cにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(S40)。S39で設定されたクレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
一方、メイン制御部41は、規定数分のBET音が既に出力されているときには(S37でY)、クレジットコマンド(通常)を通常コマンド送信用バッファに設定する(S38)。これにより、第2または第3のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2または第3のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力される。
なお、S36およびS37の次のステップとして、S40を実行した後に、対応するS38またはS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをS38またはS39において設定するようにしてもよい。
メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(S41)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が50でなければ(S41でN)、S21に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば(S41でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(S42)、S21に戻る。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S45)。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定される。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定した場合(S45でN)、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S50に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば(S45でY)、S46に進み、立上りエッジをクリアする。メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(S47)。
メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でなければ(S47でN)、S21に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば(S47でY)、投入不可フラグをRAM41cに設定するとともに、流路切替ソレノイド30の電源をOFFの状態とし(S48)、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し、ゲーム開始時の設定を行う(S49)。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS20において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受け付けられず、メダル払出口9から払い出される。S49の後、BET処理を終了して図8のS2に進む。
メイン制御部41は、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S50)。メイン制御部41は、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ(S50でN)、S51に進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば(S50でY)、図11のS65に進み、立上りエッジをクリアする。
メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(S66)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S66でY)、S21に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ(S66でN)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(S67)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0であれば(S67でY)、S21に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ(S67でN)、賭数が1加算される旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定する(S68)。
メイン制御部41は、クレジットカウンタの値を1減算し(S69)、BETカウンタの値を1加算して(S70)、S21に戻る。S68で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、1枚BETスイッチ5の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。なお、第2または第3のリプレイ入賞後において、S66でYと判定されたときには、S37と同様の判定を行い、規定数分、BET音が出力されていないときには、S39と同様の処理を行うようにして、BET音を出力させるようにしてもよい。
メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立ち上がり示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S51)。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ(S51でN)、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば(S51でY)、図11のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
メイン制御部41は、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(S76)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数であれば(S76でY)、S80に進み、BETカウンタの値が規定数でなければ(S76でN)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(S77)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0であれば(S77でY)、S80に進む。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0でなければ(S77でN)、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
メイン制御部41は、BETカウンタが加算されたか否かを判定し(S80)、BETカウンタが加算されていなければ(S80でN)、S21に戻る。一方、メイン制御部41は、BETカウンタが加算されていれば(S80でY)、加算された数分賭数が加算された旨、および、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(S81)、S21に進む。S81で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
メイン制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立ち上がりを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する(S52)。メイン制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出されていなければ(S52でN)、S21に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば(S52でY)、S53に進み、立上りエッジをクリアする。メイン制御部41は、RAM41cにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(S54)。
メイン制御部41は、リプレイゲームであると判定しなかったときには(S54でN)、BETカウンタの値が0か否かを判定し(S56)、BETカウンタの値が0でなければ(S56でN)、S57に進み、ホッパーモータ34bを駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われるとともに、メダルの払出開始および賭数精算を通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。S57における賭数精算処理の後、メイン制御部41は、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアして(S58)、S21に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
これに対し、S54においてメイン制御部41は、リプレイゲームであると判定したときや、S56においてBETカウンタの値が0であると判定したときには、S59において、ホッパーモータ34bを駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(クレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)を行うとともに、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う。
S57における賭数精算処理の後、メイン制御部41は、RAM41cに設定されている投入不可フラグをクリアして(S58)、S22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、かつ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
[ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミング]
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングについて説明する。図12(a)〜(d)は、図9〜図11に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
図12(a)は、小役入賞せずにメダル払い出しがなかった後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、図8のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図9のS10〜S12の処理が実行された後において、S20以降の処理が実行されることにより、図12(a)に示されるようにメダルの投入または精算が許容される。
図12(b)は、小役入賞してメダル払い出しが行われた後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払い出しが行われた後にゲームが終了し、その後、図8のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図9のS10〜S12の処理が実行された後において、S20以降の処理が実行されることにより、図12(b)に示されるようにメダルの投入または精算が許容される。
図12(c)は、リプレイ入賞した後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングを説明するための図である。リプレイ入賞が発生している場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、図8のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図9のS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了したタイミング以降(つまり、賭数設定が完了したタイミング、または当該タイミングより後)であってS19においてクレジット可能であると判定された後において、S20以降の処理が実行されることにより、図12(c)に示されるようにメダルの投入または精算が許容される。
以上、図9のS12〜S20や図12(c)で示したように、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、メダルの検出に応じて図10のS36〜S40が行われて、クレジットに加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
図10のS52〜S59に示されるように、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数がリプレイ入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
本実施の形態におけるスロットマシン1によれば、以下の課題を解決することができる。従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(たとえば190ms(ミリ秒))に制限されている。このため、操作タイミングにかかわらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施の形態では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要する。
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。たとえば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、たとえば入賞役について同一の図柄により構成しようとした場合、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順(押し順、操作タイミングなど)にかかわらずリプレイ入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該リプレイを構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
このような課題を解決するために、本実施の形態のスロットマシン1においては、再遊技役に、外形が同一の図柄のみから構成される「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が入賞ラインに停止されることにより発生する第1のリプレイと、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む「BAR−リプレイ−リプレイ」や「黒7−リプレイ−リプレイ」が入賞ラインに停止されることにより発生する第2および第3のリプレイとを設けた。これにより、リプレイのための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、および配置の制限内で、リプレイの種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2または第3のリプレイ入賞が発生した場合には、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む組合せが停止されるため、第1のリプレイ入賞が発生した場合よりもリプレイ入賞の発生に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
本実施の形態における第3のリプレイを構成する図柄には、リプレイとは異なるBBを構成する「黒7」が含まれる。このため、たとえばBB入賞しなかったといった残念感などが生じることに起因して、第3のリプレイ入賞の発生に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
図9のS13〜S15で示したように、第1のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される。一方、第2または第3のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2または第3のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができ、投入したメダルが受け入れられないなどといった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
図10のS36〜S39で示したように、BET音を出力させない第2または第3のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力される。このため、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにもかかわらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、図12(c)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングは、リプレイ入賞による自動BETが開始される(または開始された)ときであってもよい。
図12(d)は、ゲーム終了後においてメダルの投入または精算が許容されるタイミングについての変形例を説明するための図である。図12(d)に示すように、リプレイ入賞が発生している場合には、払い出しが行われることなくゲームが終了し、その後、図8のS6の処理や、次のゲームのためのS1の処理、図9のS10〜S12の処理が行われた後に、自動BETの処理(S16、S17)が開始される。つまり、図9のS10〜S12の処理が行われた後は、自動BETの処理(S16、S17)の開始が確定するため、自動BETの処理が開始されるといえる。よって、図12(d)に示すように、自動BETの処理が開始される(または開始された)ときに、メダルの投入または精算を許容するようにしてもよい。
第1の例として、たとえば、図9のS12においてYと判定された場合にS18と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(S16、S17と同様の処理)が開始されるようにするとともにクレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、S20と同様の処理を行った以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしてもよい。一方、S18と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、S19以降の処理と同様の処理を行うようにしてもよい。
第2の例として、たとえば、メダルの投入または精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、または、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目のS16に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)ごとに当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(または開始された)ときに、メダルの投入または精算を許容するようにしてもよい。
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上させることができる。
[ドア開放エラー解除処理]
図13を参照しながら、メイン制御部41が実行するドア開放エラー解除処理について説明する。ドア開放エラー解除処理は、店員がドア開放エラー状態を解除するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたか否かを判定する(S100)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされていないと判定したときには(S100でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたと判定したときには(S100でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S101)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S101でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S101でY)、現在がドア開放エラー状態であるか否かを判定する(S102)。メイン制御部41は、ドア開放エラー状態ではない、つまり、すでにドア開放エラー状態が解除されていると判定したときには(S102でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態であると判定したときには(S102でY)、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されているか否かを判定する(S103)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが閉鎖されていると判定したときには(S103でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されていると判定したときには(S103でY)、S100におけるリセットスイッチ23の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、ドア開放エラー状態を解除する(S104)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対してドア開放エラーが解除されたことを特定可能なドア開放エラー解除コマンドをサブ制御部91に送信し(S105)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによってリセットスイッチ23が不正に操作される虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出されていないと、リセットスイッチ23の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。つまり、リセットスイッチ23が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときにはドア開放エラー状態の解除が禁止される。これにより、ドア開放エラー状態の解除が不正に行われてしまうことを防止できる。
しかも、リセットスイッチ23はカバー23aで覆われており、カバー23aの開放が検出されないとリセットスイッチ23の操作が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。このため、不正にドア開放エラー状態を解除することをより効果的に防止できる。
[店側払出率確認処理]
図14を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側払出率確認処理について説明する。店側払出率確認処理は、店員が払出率の設定値を確認するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONされたか否かを判定する(S190)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONされていないと判定したときには(S190でN)、店側払出率確認処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONされたと判定したときには(S190でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S191)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S191でN)、店側払出率確認処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S191でY)、ドア開放エラー状態が解除されているか否かを判定する(S192)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態が解除されていないと判定したときには(S192でN)、店側払出率確認処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放エラー状態がすでに解除されていると判定したときには(S192でY)、S190における設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、サブ制御部91に対して設定確認状態に移行することを特定可能な確認開始コマンドを送信し(S193)、設定確認状態に移行する(S194)。
設定確認状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S195)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S196)。
その後、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFされたか否かを判定する(S197)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFされていないと判定したときには(S197でN)、設定キースイッチ37がOFFされるまで待機する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFFされたと判定したときには(S197でY)、サブ制御部91に対して設定確認状態を終了することを特定可能な確認終了コマンドを送信し(S198)、設定確認状態を終了する(S199)。その後、メイン制御部41は、店側払出率確認処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けたり、特殊な機械を用いたりすることによって、ドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出された状態が不正に作り出される虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、設定確認状態に移行しない。つまり、設定キースイッチ37が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには設定確認状態への移行が禁止される。これにより、不正に設定値を確認されてしまうことを防止できる。
[店側払出率設定処理]
図15を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側払出率設定処理について説明する。店側払出率設定処理は、店員が払出率の設定値を変更するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、電源の切替後に設定キースイッチ37がON状態にされたか否かを判定する(S110)。つまり、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がOFF状態からON状態に切り替わったときに、設定キースイッチ37がON状態になっているか否かを判定する。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFF状態であると判定したときには(S110でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態であると判定したときには(S110でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S111)。つまり、メイン制御部41は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているか否かを判定する。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S111でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S111でY)、ドア開放エラー状態が解除されているか否かを判定する(S112)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態が解除されていないと判定したときには(S112でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、すでにドア開放エラー状態が解除されていると判定したときには(S112でY)、S110における設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、サブ制御部91に対して設定変更状態に移行することを特定可能な設定開始コマンドを送信する(S113)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する(S114)。
設定変更状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S115)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S116)。その後、メイン制御部41は、店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを判定する(S117)。メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されたと判定したときには(S117でY)、表示値を1更新し(S118)、更新後の表示値を設定値表示器24に表示する(S119)。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されなかったと判定したときには(S117でN)、スタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(S119)。メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されなかったと判定したときには(S119でN)、S117の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されたと判定したときには(S119でY)、設定値表示器24に表示された表示値を設定値に変換して、RAM41cに記憶する(S120)。
次に、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して設定変更状態を終了することを特定可能な設定終了コマンドを送信する(S121)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態を終了し(S122)、店側払出率設定処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって設定キースイッチ37が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて設定キースイッチ37が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、設定キースイッチ37の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、設定変更状態に移行しない。つまり、設定キースイッチ37が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには設定変更状態への移行が禁止される。これにより、不正に払出率が設定されてしまうことを防止できる。
[店側演出設定処理]
図16を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側演出設定処理について説明する。店側演出設定処理は、店員が遊技中の演出態様の基準となる設定を変更するための処理であり、割込処理によって実行される。
店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、演出における音量の基準となる大きさ(第1音量段階)と、演出における光量の基準となる大きさ(第1光量段階)とを設定することができる。さらに、店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、非節電状態となる通常モードまたは節電状態となる節電モードを設定することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられたか否かを判定する(S130)。メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられたと判定したときには(S130でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S131)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S131でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S131でY)、ドア開放エラー解除コマンドを受信したか否かを判定する(S132)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー解除コマンドを受信していないと判定したときには(S132でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、すでにドア開放エラー解除コマンドを受信していると判定したときには(S132でY)、S130における店側設定スイッチ80のチャンネル切替操作に基づく入力信号を有効に受け付け、演出における音量および光量の基準となる大きさを、切り替え後のチャンネル設定に対応する第1音量段階および第1光量段階に設定する(S133)。なお、このとき設定された第1音量段階および第1光量段階は、即座に演出の音量および光量に反映されず、その後、遊技者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたときに設定画面が表示されたときに反映される。その後、メイン制御部41は、店側演出設定処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって店側設定スイッチ80が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて店側設定スイッチ80が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、店側設定スイッチ80の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができない。つまり、店側設定スイッチ80が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには音量および光量の基準設定が禁止される。これにより、不正に音量および光量の基準設定をすることを防止できる。
一方、メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられていないと判定したときには(S130でN)、全てのストップスイッチが同時に長押しされたか否かを判定する(S134)。メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされなかったと判定したときには(S134でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされたと判定したときには(S134でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S135)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S135でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S135でY)、ドア開放エラー解除コマンドを受信したか否かを判定する(S136)。メイン制御部41は、未だドア開放エラー解除コマンドを受信していないと判定したときには(S136でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、すでにドア開放エラー解除コマンドを受信していると判定したときには(S136でY)、S134におけるストップスイッチの操作に基づく入力信号を有効に受け付け、サブ制御部91に対してモード選択状態に移行することを特定可能なモード選択開始コマンドを送信する(S137)。
モード選択状態において、メイン制御部41は、店員によって通常モードまたは節電モードが選択されたか否かを判定する(S138)。メイン制御部41は、所定期間内にいずれかのモードが選択されたと判定したときには(S138でY)、選択されたモードを設定する(S139)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して選択されたモードを特定可能なモード特定コマンドを送信する(S140)。これにより、サブ制御部91は、選択されたモードに応じて各種の演出手段を制御する。たとえば、節電モードに設定されたときには、通常モード時に比べて、演出に用いるLEDの数を減らしたり、LEDの光量を下げたりといった制御を行う。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にいずれのモードも選択されなかったと判定したとき(S138でN)、またはモード特定コマンドを送信した後(S140の後)には、終了操作されたか否かを判定する(S141)。この終了操作は、スタートスイッチ7を長押しすることによって行われる。メイン制御部41は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S141でN)、S138の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が長押しされたと判定したときには(S141でY)、サブ制御部91に対してモード選択状態を終了することを特定可能なモード選択終了コマンドを送信し(S142)、店側演出設定処理を終了する。
ここで、ストップスイッチは、前面扉1bの外側に配置されるため、たとえば、店員以外の遊技者であっても操作することが可能である。このため、遊技中に遊技者が不意に全てのストップスイッチを同時に長押ししてしまって、節電モードが設定されてしまう虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、ストップスイッチの操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、節電モードの設定をすることができない。つまり、全てのストップスイッチが同時に長押しされても、前面扉1bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには節電モードの設定が禁止される。これにより、店員が意図しないときに不正に節電モードが設定されてしまうことを防止できる。
[音量および光量の設定画面]
図17を参照しながら、音量および光量の設定画面について説明する。
図17に示すように、本実施の形態においては、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、液晶表示器51の画面上に音量および光量を調整するための設定画面が表示される。
設定画面では、音量設定領域52aにおいて、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。これを音量表示ともいう。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。
設定画面では、光量設定領域52bにおいて、遊技者が設定可能な光量の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。
なお、第2音量段階と第2音量段階の切り替えは、ストップスイッチ8Cの操作によって可能である。
さらに、設定画面では、キャラクタ演出領域52cにおいて、遊技中に実際に用いられる演出画面の一部である、味方キャラクタと敵キャラクタのバトル演出の画面が表示される。本実施の形態においては、このバトル演出をサンプルに用いて、遊技者が音量および光量を設定することができる。具体的には、遊技者が第2音量段階を上げれば、味方キャラクタの音声(図17の例では、「参ったか!!」の音声)の音量が上がり、遊技者が第2音量段階を下げれば、味方キャラクタの音声の音量が下がる。また、遊技者が第2光量段階を上げれば、バトル演出の画面の光量が上がって明るくなり、遊技者が第2光量段階を下げれば、バトル演出の画面の光量が下がって暗くなる。
このように、遊技中の実際の演出を例にして演出中の音量および光量の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図18を参照しながら、店側設定スイッチ80の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ80のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ80のチャンネルに対して、設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される数字が対応づけられている。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「2」になり、光量の初期表示が「30%」になる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「14」になり、光量の初期表示が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ80のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図18における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図17の音量設定領域52aにおける数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ80のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ80のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図17の光量設定領域52bにおける数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ80のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[遊技者側演出設定処理]
図19を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更するための処理であり、割込処理によって実行される。
遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S151でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S151でN)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、図17に示した設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、図17は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の一例が示されている。この場合、音量設定領域52aにおいては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域52aにおいては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、図17の光量設定領域52bにおいては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
[音量変更操作処理]
図20を参照しながら、図19のS157でサブ制御部91が実行する音量変更操作処理について説明する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中であるか否かを判定する(S170)。本実施の形態においては、遊技者の変更操作によって音量が変更されたときには、図17の音量設定領域52aにおいて、選択された音量に基づき強調表示が移動する。さらに、音量設定領域52aにおいて行われるバトル演出を利用して確認音が出力される。たとえば、図17の例に示すように、「参ったか!!」の音声が確認音として出力される。確認音が出力されることによって、遊技者が変更後の音量を確認することができる。確認音出力中タイマは、確認音の出力時間に合わせてカウントし、カウント値が所定値に達するとタイマアップとなり、カウントを停止する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中でないと判定したときには(S170でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最大の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最大の音量へ変更操作されたと判定したときには(S171でY)、すでに最大の音量に変更済みであるか否かを判定する(S172)。
サブ制御部91は、未だ最大の音量に変更済みではないと判定したときには(S172でN)、演出における音量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した音量設定とに応じた音量に設定する(S177)。その後、サブ制御部91は、S177の処理で設定した音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに最大の音量に変更済みであると判定したときには(S172でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最大の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ80のチャンネル設定に対応した最大音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
サブ制御部91は、S171の処理において、最大の音量へ変更操作されていないと判定したときには(S171でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最小の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されたと判定したときには(S174でY)、すでに最小の音量に変更済みであるか否かを判定する(S175)。
サブ制御部91は、すでに最小の音量に変更済みであると判定したときには(S175でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最小の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ80のチャンネル設定に対応した最小音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S176)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されていないと判定したとき(S174でN)、もしくは未だ最小の音量に変更済みではないと判定したときには(S175でN)、S177の処理に移行する。
サブ制御部91は、S179の処理において、確認音出力中タイマのカウントを開始する(S179)し、音量変更操作処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、S170の処理において、確認音出力中タイマのカウント中であると判定したときには(S170でY)、確認音出力中タイマのカウントを1減算する(S180)。その後、サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント値が所定値に達することによってタイマアップしたか否かを判定する(S181)。サブ制御部91は、タイマアップしていないと判定したときには(S181でN)、音量変更操作処理を終了する。一方、サブ制御部91は、タイマアップしたと判定したときには(S181でY)、確認音の出力を終了し(S182)、音量変更操作処理を終了する。
このように、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが開放したときには、該前面扉1bの外側が隣接するスロットマシンまで近寄る場合がある。このような場合、遊技者以外の他人、たとえば隣に座る遊技者が遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞がある。また、前面扉1bを開放しながらのメダル詰まりの解消作業や、払出率の設定値の変更作業をしているときに、店員が気づかずに遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞もある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1で遊技する遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止できる。
さらに、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける。このため、遊技者が設定中にメダル詰まりなどの解消作業によって一旦前面扉1bが開放しても、その後、再び前面扉1bが閉鎖されたときには継続してその続きから音量および光量の設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
本実施の形態においては、音量および光量の初期表示、つまり設定画面が表示されたときに最初に強調表示される音量および光量が、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて異なる。たとえば、図18に示すように、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「1」から「3」に変更すれば、音量の初期表示も「3」から「6」に変更し、光量の初期表示も「30%」から「60%」に変更する。仮に、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態にかかわらず、音量および光量の初期表示が一定であれば、遊技者は実際の音量および光量を誤認してしまう。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「1」および「3」のいずれにおいても、音量の初期表示が常に「2」であれば、遊技者は実際の音量を誤認してしまう。
しかし、音量および光量の初期表示が、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて変化するため、遊技者は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態を把握しやすく、実際の音量を誤認してしまうことがない。これにより、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
さらに、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで、音量および光量の初期表示が異なるため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
音量および光量の初期表示が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには、最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)となり、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)となる。このため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量や光量を調整できる。さらに、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくなることがない。このため、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止できる。
店側設定スイッチ80のチャンネル設定が変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映される。つまり、店員が店側設定スイッチ80のチャンネル設定を変更しても、そのときには音量や光量に反映されず、その後、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作して設定画面が表示されて、該設定画面の表示が終了したときに初めて音量や光量に反映される。たとえば、通常、遊技者は、第1音量段階や第1光量段階を設定することができないため、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがあるが、このような場合であっても、設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を認識することができる。このため、遊技者の意図しないタイミングで音量や光量が変更されることを防止できる。
第2音量段階の設定時においては、バトル演出の音声を用いた確認音が出力されるため、実際の演出音を聞きながらでも音量の設定を確認でき、遊技者は、容易に音量を設定することができる。さらに、第2光量段階の設定時においては、バトル演出の画面の光量が変更するため、実際の演出画面を見ながらでも光量の設定を確認でき、遊技者は、容易に光量を設定することができる。
店側設定スイッチ80のチャンネルとして、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量および光量での設定を防止できる。
音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にすることができる。このため、遊技者が短期間に連続して変更操作したとしても、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止できる。
さらに、現在が最小の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに下げようとした場合には、最小の音量の確認音が出力される。また、現在が最大の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに上げようとした場合には、最大の音量の確認音が出力される。このため、遊技者に音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを認識させることができ、注意を促すことができる。
以上のように、本実施の形態においては、前面扉1bが開放されている期間中に、ドア開放エラー状態が解除されたときには、設定確認または設定変更のための設定キースイッチ37の操作、音量および光量の基準設定のための店側設定スイッチ80の操作、および節電モード設定のためのストップスイッチの操作が有効に受け付けられる一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときにはこれらの上記操作は有効に受け付けられない。これにより、前面扉1bの開放が検出される状態を不正に作り出されてしまっても、ドア開放エラー状態を解除しないと上記の各種設定のための操作が有効に受け付けられないため、不正に各種設定がされてしまうことを防止できる。
前面扉1bが開放されているときには、ドア開放エラー状態を解除するためのリセットスイッチ23の操作が有効に受け付けられる一方で、前面扉1bが閉鎖されているときには、リセットスイッチ23の操作は有効に受け付けられない。これにより、不正にドア開放エラー状態が解除されてしまうことを防止できる。
ドア開放エラー状態が解除された後においては、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが開放されているときには、再度、ドア開放エラー状態となる。これにより、前面扉1bの開放が検出される状態を不正に作り出され、かつドア開放エラー状態が解除されたとしても、所定期間が経過するまでに上記の各種設定のための操作が受け付けられなければ、再度、ドア開放エラー状態となるため、より効果的に不正に各種設定がされてしまうことを防止できる。
ドア開放エラー状態においては、前面扉1bが開放されている旨を報知するドア開放報知が行われる。これにより、ドア開放報知によって、ドア開放エラー状態であることを店員などに知らせることができる。
ドア開放エラー状態が解除される前においては、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われ、ドア開放エラー状態が解除された後においては、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われ、エラー解除前報知態様とエラー解除後報知態様とは互いに異なる報知態様である。これにより、ドア開放報知における報知態様に応じて、ドア開放エラー状態であること、およびドア開放エラー状態が解除されていることのいずれであるかを店員に知らせることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[エラーの解除について]
本実施の形態においては、図13に示したエラーの解除処理を例示して、前面扉1bの開放エラーの解除について説明したが、その他の態様であってもよい。
たとえば、オーバーフロータンク35が満タン状態となったときに検出されるオーバーフローエラー、ホッパータンク34aに貯留されたメダルが無くなったときに検出されるメダル補給エラー、ホッパータンク34a内やホッパータンク34aからメダル払出口9までの経路内にメダル以外の異物が滞留したり、メダル払出口9にメダルが詰まったりしたときなどに検出されるホッパーエラー、メダルセレクタ29内の投入メダルセンサ31によってメダル以外の異物を検出したときなどに検出されるセレクターエラーリールが正常に回転および停止しないときなどに検出されるリールエラーなど、メイン制御部41によって管理されるその他のエラーの解除に対して、図13に示した解除処理を適用してもよい。
たとえば、メイン制御部41からのコマンドが欠落したときに検出されるコマンド欠落、メイン制御部41からのコマンドが異常であるときに検出されるコマンド異常、AT回数が異常な値となったときに検出されるATカウンタエラーなど、サブ制御部91によって管理されるその他のエラーの解除に対して、図13に示した解除処理を適用してもよい。
本実施の形態においては、ドア開放エラー状態を解除する方法として、リセットスイッチ23を操作するものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bを開放するための鍵を左に回すなどの操作によってドア開放エラー状態を解除するものであってもよいし、リセットスイッチ23以外のエラー解除のためのスイッチが設けられていてもよい。
また、リセットスイッチ23などのエラー解除のためのスイッチは、スロットマシン1の内部(たとえば、筐体1aの内側や前面扉1bの内側)に設けられていてもよいし、スロットマシン1の外部(たとえば、筐体1aの外側や前面扉1bの外側)に設けられていてもよい。なお、前面扉1bを開放できる店員のみが操作できることに鑑みると、エラー解除のためのスイッチは、スロットマシン1の内部に設けられている方が好ましい。さらに、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられたエラー解除のためのスイッチが設けられていてもよい。いずれにしても、前面扉1bを開放していることを条件にエラー解除のためのスイッチを操作可能である態様が好ましい。
本実施の形態においては、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったときに、リセットスイッチ23を操作してドア開放エラー状態を解除し、その後、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)をすることで、設定変更状態に移行するなど各種設定が実行可能であった。しかし、このようなエラー解除および設定方法に限らない。
たとえば、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったときに、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)を行い、さらに、リセットスイッチ23を操作することでドア開放エラー状態が解除され、設定変更などに移行するなど各種設定が実行可能となるものであってもよい。あるいは、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったときに、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)を行い、さらに、再度、設定変更などの各種操作(たとえば、設定キースイッチ37をON)を行うことでドア開放エラー状態が解除され、設定変更などに移行するなど各種設定が実行可能となるものであってもよい。いずれにしても、前面扉1bが開放されていることを条件にドア開放エラー状態が解除され、さらに、ドア開放エラー状態が解除されたことを条件に各種設定が実行可能となるものが好ましい。
本実施の形態においては、図13に示すように、リセットスイッチ23を覆うカバー23aの開放が検出されたことを条件に、ドア開放エラー状態が解除されるものであったが、このようなソフトウェアを用いた処理に限らず、カバー23aに店員のみが所有する鍵を付けて、店員のみがカバー23aを開放できるものであってもよい。
本実施の形態においては、リセットスイッチ23が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときには当該操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、これによって、不正にドア開放エラー状態が解除されることを防止するものであった。つまり、本実施の形態の場合、前面扉1bが閉鎖されているときには、リセットスイッチ23が作動して操作可能であって、当該操作に基づく信号がメイン制御部41などの制御部に入力されるが、当該信号に基づいて制御部が処理不可能となるものであった。しかし、このようなものに限らず、前面扉1bが閉鎖されているときには、リセットスイッチ23が作動不能(たとえば、固定されて動かない)となるもの、あるいは、リセットスイッチ23が作動して操作可能であるが、当該操作に基づく信号が制御部に入力されない(たとえば、制御部の入力センサに電力が供給されないなど)ものであってもよい。
[エラーの報知態様について]
本実施の形態においては、演出効果LED52、液晶表示器51、およびスピーカ53,54を用いてドア開放報知が行われたが、この他の報知手段を用いてドア開放報知が行われてもよい。
また、エラー解除前報知態様におけるドア開放報知と、エラー解除後報知態様におけるドア開放報知とでは、用いられる報知手段の種類および数は同じであってもよいし、異なっていてもよい。いずれにしても、エラー解除前報知態様は、エラー解除後報知態様よりも目立つ態様であるものが好ましい。
本実施の形態においては、ドア開放エラー状態が解除された後、所定期間が経過したときには、再度、ドア開放エラー状態となり、ドア開放報知の報知態様も、エラー解除後報知態様からエラー解除前報知態様に変更されるものであったが、これに限らない。たとえば、ドア開放エラー状態の解除後に再度、ドア開放エラー状態となることが繰り返し行われたときには、不正行為の疑いがあるため、この場合は、ドア開放エラー状態が解除された後であっても、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われるものであってもよい。
[店側の設定について]
本実施の形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モードの設定をすることができた。さらに、本実施の形態においては、設定確認または設定変更のための設定キースイッチ37の操作、音量および光量の基準設定のための店側設定スイッチ80の操作、および節電モード設定のためのストップスイッチの操作について、ドア開放エラー状態が解除されたときには有効に受け付けて各種設定を可能とする一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときには有効に受け付けずに各種設定を不可能とするものであった。
しかし、ドア開放エラー状態の解除有無に応じて有効または無効となる操作によって可能な設定は、これ以外のものであってもよい。たとえば、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
さらに、上述したようなメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替える手段を備えるものであってもよい。たとえば、図21は、変形例における店側の設定画面を示す図である。図21を参照しながら、メイン側の設定とサブ側の設定との切り替えについて説明する。
スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側の設定画面を表示するための呼出操作が店員によってされたときには、図21(a)に示す設定画面であるホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面では、メイン側の設定を行うためのモードと、サブ側の設定を行うためのモードとのうちのいずれかを選択することができる。
メイン側設定モードが選択されたときには、図21(b)に示すように、メイン側の設定の一例である、払出率の設定と、スイッチの押圧設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。払出率設定が選択されたときには、図21(c)に示すように、1〜6のうちのいずれかの設定値を選択可能な画面が表示される。
一方、サブ側設定モードが選択されたときには、図21(d)に示すように、サブ側の設定の一例である、音量の設定と、光量の設定と、節電モードの設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。音量設定が選択されたときには、図21(e)に示すように、0〜Fのうちのいずれかの段階を選択可能な画面が表示される。
このように、店員は、メイン側の設定とサブ側の設定とを選択的に切り替えることができるため、容易に遊技に関する設定を行うことができる。また、1つの操作(たとえば、呼出操作)に基づいて液晶表示器51の画面上にメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替えるための設定画面(たとえば、ホールメニュー画面)が表示されるため、より分かりやすく、かつ容易に遊技に関する設定を行うことができる。
本実施の形態においては、設定変更などの各種設定をするための操作手段が操作されても、ドア開放エラー状態が解除されていないときには当該操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、これによって、不正に各種設定が行われてしまうことを防止するものであった。つまり、本実施の形態の場合、ドア開放エラー状態の解除前では、操作手段が作動して操作可能であって、当該操作に基づく信号がメイン制御部41などの制御部に入力されるが、当該信号に基づいて制御部が処理不可能となるものであった。しかし、このようなものに限らず、ドア開放エラー状態の解除前では、操作手段が作動不能(たとえば、固定されて動かない)となるもの、あるいは、操作手段が作動して操作可能であるが、当該操作に基づく信号が制御部(たとえば、制御部の入力センサに電力が供給されないなど)に入力されないものであってもよい。
[遊技者側の設定について]
本実施の形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[店側の設定操作について]
本実施の形態においては、店員が払出率の設定および確認をするためには、筐体1a内部の電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37を操作することが条件であった。また、音量や光量の基準設定をするためには、前面扉1bの内側に設けられた店側設定スイッチ80を操作することが条件であった。このため、前面扉1bを開放することができる店員のみが設定キースイッチ37を操作して払出率の設定および確認をすることができ、同様に、前面扉1bを開放することができる店員のみが店側設定スイッチ80を操作して音量や光量の基準設定をすることができた。
しかし、設定時に店員が操作する操作手段は、スロットマシン1の内部(たとえば、筐体1aの内側や前面扉1bの内側)に設けられていてもよいし、スロットマシン1の外部(たとえば、筐体1aの外側や前面扉1bの外側)に設けられていてもよい。なお、前面扉1bを開放できる店員のみが操作できることに鑑みると、各種設定を実行するための操作手段は、スロットマシン1の内部に設けられている方が好ましい。さらに、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられた操作手段が設けられていてもよい。いずれにしても、前面扉1bを開放していることを条件に各種設定を実行するための操作手段を操作可能である態様が好ましい。
さらに、設定時に店員のみが操作可能な操作手段は、節電モードの設定と同様に、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを店員のみが知っている特殊な順番で操作することによって、遊技に関する設定をすることができるものであってもよい。
なお、節電モードを設定するための操作手段も、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよい。
払出率の設定をするための操作手段と、音量および光量の基準設定をするための操作手段と、節電モードを設定するための操作手段とは、本実施の形態のように異なる手段であってもよいし、これら全て、もしくは一部が共通する手段であってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施の形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[店側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるものであった。店側設定スイッチ80が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるものであった。全てのストップスイッチが長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図21に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図21に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施の形態においては、店員が店側設定スイッチ80を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施の形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施の形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
第2音量段階および第2光量段階を示す表示は、図17に示す例に限らない。たとえば、図22に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、まず、初期表示としてバーが表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図22では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図22では1つ減らす)ようにしてもよい。
たとえば、図23に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、音量調整ボタンの操作(図23では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施の形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
図20の音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にしているが、これに限らない。たとえば、確認音が出力中に行われた音量の変更操作を有効にするとともに、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっていてもよい。これにより、遊技者が短期間に連続して変更操作したときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。さらに、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
[設定画面の表示について]
本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには、継続して設定画面が表示されるものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには一旦設定画面の表示を止め、その後、再び前面扉1bが開放した後に開放前の設定画面を再表示するものであってもよい。このようにしても、設定中に一旦前面扉1bが開放しても、開放前の続きから設定を行うことができ、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているか否かにかかわらず、設定画面が表示されてから10分経過したときには当該設定画面の表示を止めるものであってもよい。さらに、前面扉1bが開放しているときに限り、設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bの閉鎖中に10分経過しても設定画面は表示し続けるが、前面扉1bの開放中に10分経過すると設定画面は表示されなくなるものであってもよい。
設定画面を表示可能な期間が過ぎて、設定画面が表示されなった後には、デモ画面などの設定画面以外の所定の画面に切り替わるものであってよい。
設定画面の表示は、遊技者の終了操作に基づき終了するものであってもよいし、時間の経過で終了するものであってもよい。さらに、設定画面の表示は、遊技者の終了操作および時間の経過のいずれによっても終了するものであってもよい。
[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]
リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしてもよい。
本実施の形態においては、図12(c)および(d)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであってもよい。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであってもよい。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、たとえば、図9のS14で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がS17でYと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであってもよく、図9のS15で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がS17でYと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであってもよい。S17においてYと判定された後、所定条件が成立したときに、S20に移行可能となるようにしてもよい。
本実施の形態においては、再遊技役の種類として、第1のリプレイ、第2のリプレイ、および第3のリプレイが設けられている例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類としては、いずれかの再遊技役のみが設けられているものであってもよい。
本実施の形態においては、再遊技役の種類にかかわらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成してもよい。たとえば、第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
本実施の形態においては、再遊技役の種類にかかわらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、再遊技役の種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成してもよい。たとえば、第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、第2または第3のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしてもよい。つまり、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
[リプレイの図柄組合せについて]
本実施の形態においては、第1のリプレイの図柄組合せが、同一の図柄(「リプレイ」)のみから構成される例について説明したが、これに限らず、一の図柄と、当該一の図柄と外形が類似する図柄とから構成されるように構成してもよい。外形が類似の図柄とは、外形が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する図柄をいい、その結果、観念的に同じ図柄であると認識できる(異なる図柄であると認識し難い)図柄をいう。たとえば、一の図柄が「REPLAY」という文字が楕円で囲まれた形状の図柄である場合に、「REPLAY」という文字に下線が引かれておりそれらが楕円で囲まれた形状の図柄が一の図柄と形状が類似の図柄であるといえる。
本実施の形態においては、第3のリプレイの図柄組合せが、第1のリプレイの図柄と同一の図柄(「リプレイ」)と、当該図柄とは外形が同一でも類似でもない異なる図柄(「黒7」)とから構成される例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイの図柄と類似の図柄を含むものであってもよく、第1のリプレイの図柄と同一でも類似でもない異なる図柄のみから構成されるものであってもよい。この場合における、異なる図柄は、リプレイ以外の入賞の図柄組合せのいずれにも含まれていない図柄(たとえば、スターマークが付された図柄)であってもよく、リプレイ以外の入賞の図柄組合せに含まれている図柄(たとえば、「黒7」)であってもよい。
本実施の形態においては、スイカの図柄組合せとして2種類示したが、このうち一方の「スイカ−スイカ−BAR」のみをスイカの図柄組合せとし、他方の「スイカ−スイカ−スイカ」を第3のリプレイの図柄組合せとしてもよい。これにより、第3のリプレイの図柄組合せは、第1のリプレイの図柄と同一でも類似でもない異なる図柄のみから構成され、当該異なる図柄がリプレイ以外のスイカ入賞の図柄組合せに含まれている図柄となる。その結果、第3のリプレイが入賞したときに、スイカが入賞したかのような印象を遊技者に抱かせるとともに、次のゲームを開始するためには賭数を設定する必要があるといった印象を遊技者に抱かせることができる。
リプレイに関する図柄組合せ(たとえば、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「黒7−リプレイ−リプレイ」、「スイカ−スイカ−スイカ」など)は、いずれも、入賞ライン上に停止されることによりリプレイ入賞となる例について説明したが、これに限らず、たとえば、リプレイ入賞を発生させる図柄組合せとして上記図柄組合せとは異なる所定図柄組合せが定められており、当該所定図柄組合せが入賞ライン上に停止されたときに、入賞ラインとは異なる無効ライン上に上記図柄組合せが停止されるように構成されているものであってもよい。具体的には、入賞ラインL1〜L5のうち、入賞ラインをL1のみとし、入賞ラインL2〜L5は、入賞を発生させる所定図柄組合せが停止されたとしてもその入賞を発生させることのない無効ラインとして定め、リプレイを発生させる所定図柄組合せが入賞ラインL1上に停止されたときに、無効ラインL2〜L5のいずれかに上記図柄組合せが停止されるように構成してもよい。この場合でも、リプレイ入賞は所定図柄組合せが入賞ライン上に停止されることにより発生しているのであるが、無効ライン上に上記図柄組合せが停止されることにより発生しているように見せることができる。
さらに、このように構成する場合には、スイカの図柄組合せとして示した2種類はそのままスイカ入賞を発生させる図柄組合せとし、第3のリプレイの図柄組合せを、スイカの図柄組合せのうち「スイカ−スイカ−スイカ」が無効ライン上に停止するときに入賞ライン上に停止する図柄組合せとしてもよい。これにより、「スイカ−スイカ−スイカ」が直線上に停止されたときにスイカ入賞したと思わせることができるとともに、次のゲームを開始するためには賭数を設定する必要があるといった印象を遊技者に抱かせることができる。
[リプレイ入賞後のフリーズについて]
リプレイ入賞後にゲームの進行を所定の解除条件が成立するまで遅延させる制御(いわゆるフリーズ)を行うようにしてもよい。たとえば、図9のS18においてNOと判定されて、クレジット可能である場合に、所定の解除条件が成立するまでS20に移行させないようにしてもよい。所定の解除条件は、所定期間が経過することにより成立するものであってもよく、所定の操作が検出されたことにより成立するものであってもよい。
メダル投入部4から投入されたメダルの流路には、流路切替ソレノイド30が設けられているが、この流路切替ソレノイド30よりメダル投入部4側(上流側)にメダルを検出するフリーズ解除用センサAを設け、フリーズ中においてフリーズ解除用センサAによりメダルが検出されたときに所定の解除条件を成立させるようにしてもよい。ゲーム開始されるときには図10のS48で示したように流路切替ソレノイドがOFFとなるため、ゲーム終了後のS20における処理が行われるまでは、リプレイ入賞時を含むゲーム終了時にもその状態が維持されており、仮にメダルが投入されてもメダル払出口9から排出される。
しかし、リプレイ入賞後において発生させるフリーズ中においてメダルを投入した場合には、そのメダルがフリーズ解除用センサAにより検出されることによりフリーズが解除され、S20の処理が行われて、S22により流路切替ソレノイドがONとなり、当該メダルが流路切替ソレノイドよりも下流側に配置されている投入メダルセンサ31により検出されて、メダル払出口9から排出されることなくS40によりクレジット加算される。これにより、リプレイ入賞後においても(クレジットカウンタが50に達していないときには)、小役入賞時やはずれ時と同様に、メダルを投入しなければ、次のゲームを開始させることができないようにすることができる。このように構成する場合で、さらに、[リプレイの図柄組合せについて]欄で示したようにスイカ入賞と思わせる「スイカ−スイカ−スイカ」が入賞ラインあるいは無効ラインに停止されたときに第3のリプレイ入賞が発生するように構成した場合には、ゲーム終了時の図柄組合せからもスイカ入賞したと遊技者に思わせることができ、次のゲームを開始するためには賭数を設定する必要があるといった印象を遊技者に抱かせることができる。投入されたメダルによりフリーズが解除されるが、当該フリーズを解除させる契機となったメダルはメダル払出口9から排出されることなくクレジット加算されるため、遊技者に煩わしさを感じさせることなく利便性を向上させることができる。
[リプレイ入賞後における投入・精算の許容タイミングについて]欄で説明したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始される(あるいは開始された)ときとする場合であっても、上記の例と同様にゲームの進行を所定の解除条件が成立するまで遅延させる制御(いわゆるフリーズ)を行うようにしてもよい。第1の例においては、たとえば、賭数設定が開始するタイミング(クレジットカウンタの値が50でないと判定された後)で、第2の例においては、たとえば、割込処理の割込みを許可するタイミングで、各々、フリーズを発生させるようにしてもよく、これにより上記した例と同様の効果を奏する。
なお、リプレイ入賞後においてフリーズを発生させる場合には、当該フリーズが解除された後に、リプレイ入賞による1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理や、リプレイ中LED20、および、スタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を行う。上記の例では、フリーズの解除条件が、フリーズ解除用センサAによりメダルが検出されることにより成立する例について説明したが、これに限らず、これに加えて、1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6への操作によっても成立するように構成してもよい。
[精算処理について]
本実施の形態においては、精算処理に関して、メダル投入あるいは1枚BETスイッチ5かMAXBETスイッチ6が操作されることにより賭数が設定されている状態において、精算スイッチ10が操作されると、図10のS56でNOと判定されてS57において賭数精算処理を行い、その後、再び精算スイッチ10が操作されると、S56でYと判定されてS59においてクレジット精算処理を行う例、つまり最初の精算操作で賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行う例について説明した。しかし、精算処理は、このようなパターンで行うものに限らず、以下のようなパターンで行うものであってもよい。
パターンa:最初の精算操作でクレジット精算を行い、次の精算操作で賭数精算を行うものであってもよい。たとえば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにS59に進んでクレジット精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときにS57に進んで賭数精算を行うようにしてもよい。
パターンb:最初の精算操作で賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、次の精算操作でクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合、最初の精算操作で賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、次の精算操作で43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであってもよい。この場合において、最初の精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしてもよく、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしてもよい。
パターンc:1回の精算操作で、まず賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、S56でNOと判定されたときには、賭数精算を行った後に引き続いてクレジット精算を行い、S56でYと判定されたときには、クレジット精算を行うようにしてもよい。
パターンd:1回の精算操作で、まずクレジット精算を行い、その後に引き続いて賭数精算を行うものであってもよい。たとえば、S56においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し、クレジットカウンタの値が0でないと判定されたときにはクレジット精算を行った後に引き続いて賭数精算を行い、クレジットカウンタの値が0であると判定されたときには賭数精算を行うようにしてもよい。
パターンe:1回の精算操作で、まず賭数分をクレジット加算することにより賭数精算を行い、その後に引き続いてクレジット精算を行うものであってもよい。たとえば、設定されている賭数が3でクレジットが40である場合に精算操作が行われることにより、賭数分の3をクレジット加算してクレジットを43とすることにより賭数精算を行い、その後に引き続いて43枚メダルを払出すことによりクレジット精算を行うものであってもよい。この場合において、精算操作による賭数精算が行われることにより、クレジットカウンタの値が50を超えてしまう場合も考えられる。この場合には、クレジットカウンタの値が50を超えた値に設定されるようにしてもよく、50を超えた分のメダルに関して賭数精算時に払出すようにしてもよい。
[BET音について]
本実施の形態においては、第1のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させ、第2または第3のリプレイ入賞後において自動BETされたときにはBET音を出力させない例について説明した。しかし、入賞したリプレイの種類にかかわらず、自動BETされたときにはBET音を出力させないようにしてもよく、逆に自動BETされたときにはBET音を出力させるようにしてもよい。
本実施の形態においては、BET音の有無について、BETコマンドの種類によって判別する例について説明したが、これに限らず、入賞判定コマンドにより入賞していた再遊技役の種類を判別することにより、BET音の有無を判別するようにしてもよい。
本実施の形態においては、入賞した再遊技役の種類にかかわらず、BETカウンタの値が加算された後に、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行う例について説明したが、これに限らず、第1のリプレイ入賞後において自動BETされた後においてのみ1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を行い、第2または第3のリプレイ入賞後において自動BETされた後においては当該処理を行わないようにしてもよい。
本実施の形態においては、第2または第3のリプレイ入賞後においてメダルが投入された際に、S39においてクレジットコマンド(BET音あり)が出力されて、BET音を出力させる例について説明したが、これに限らず、入賞したリプレイの種類にかかわらずBET音を出力させるようにしてもよい。たとえば、S36では、リプレイ入賞であったか否かを判定するようにしてもよい。
本実施の形態においては、リプレイ入賞後においてクレジット加算された場合に、規定数分までBET音を出力させる例について説明したが、クレジット加算された場合に限らず、たとえば、1枚BETスイッチ5やMAXBETスイッチ6が操作された場合にも、操作に応じて規定数分までBET音を出力させるようにしてもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施の形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシンは、以下で説明するパチンコ遊技機に置き換えてもよい。パチンコ遊技機200は、スロットマシン1と同一の構成を一部含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。また、上記で説明した本願実施例および変形例の内容は、パチンコ遊技機に適用してもよい。
パチンコ遊技機200の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させるとともに、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示などの各種の変動態様で実行される。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。
パチンコ遊技機200は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否かなどを特定するための情報である。
パチンコ遊技機200は、保留記憶に起因する可変表示において、演出図柄が特定の図柄組合せ(大当り図柄組合せ)で停止表示されれば「大当り」となり、特定遊技状態に制御される。
このようなパチンコ遊技機200は、図24に示すように、額縁状の外枠100aに対して、前枠(セルともいう)100bとガラス扉100cとがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠100bにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起104、106が設けられている。この係合突起104、106は、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、外枠100aの係合突起104、106に対向する位置に、係合受け片105、107が設けられている。開状態の前枠100bを外枠100aに押付けることにより係合突起104、106が係合受け片105、107を乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起104、106が下方に移動し、ロックされる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起104、106が上方に押上げられ、その結果係合受け片105、107に対する係合突起104、106の係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを開放することができる。
さらに、前枠100bにはガラス扉100c用の係合突起103も設けられており、その係合突起103に対向するガラス扉100c部分には、係合穴102が設けられている。係合突起103は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開状態のガラス扉100cを前枠100bに押付けることにより係合穴102の下縁部分によって係合突起103が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起103が押下げられ、係合突起103と係合穴102とが係合されてロックされる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば反時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起103が引上げられ、係合突起103と係合穴102との係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを開放することができる。
このようなパチンコ遊技機200においても、スロットマシン1と同様に以下のような構成を備えていてもよい。
たとえば、外枠100aの内部には、遊技中の演出態様の基準設定を行うための店側設定スイッチ180が設けられていてもよい。通常、外枠100aに対しては、前枠100bが閉鎖しているため、前枠100bを開放するための鍵を所有しない店員以外の者は、店側設定スイッチ180を操作することができない。店員は、店側設定スイッチ180を操作することによって、音量の基準設定(第1音量段階)と光量の基準設定(第1光量段階)をすることができる。
また、外枠100aの内部には、ドア開放エラー状態を解除するためのリセットスイッチ123が設けられていてもよい。さらに、パチンコ遊技機200では、図13に示すドア開放エラー解除処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが開放されていないと、リセットスイッチ123の操作が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができないものであってもよい。つまり、リセットスイッチ123が操作されても、前枠100bが閉鎖されているときにはドア開放エラー状態の解除が禁止されるものであってもよい。これにより、ドア開放エラー状態の解除が不正に行われてしまうことを防止できる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図16に示す店側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが開放され、かつドア開放エラー状態が解除されていないと、店側設定スイッチ180が有効に受け付けられず、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができないものであってもよい。つまり、店側設定スイッチ180が操作されても、前枠100bが閉鎖されているときやドア開放エラー状態が解除されていないときには音量および光量の基準設定(第1音量段階および第1光量段階の設定)が禁止されるものであってもよい。これにより、不正に音量および光量の基準設定をすることを防止できるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止できる。
また、ドア開放エラー状態が解除された後においては、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前枠100bが開放されているときには、再度、ドア開放エラー状態となってもよい。これにより、前枠100bの開放が検出される状態を不正に作り出され、かつドア開放エラー状態が解除されたとしても、所定期間が経過するまでに音量および光量の基準設定などの各種設定のための操作が受け付けられなければ、再度、ドア開放エラー状態となるため、より効果的に不正に各種設定がされてしまうことを防止できる。
パチンコ遊技機200においては、前枠100bが開放されている間に、前枠100bが開放されている旨のドア開放報知が行われてもよい。さらに、ドア開放エラー状態の解除前におけるドア開放報知の報知態様は、ドア開放エラー状態の解除後におけるドア開放報知の報知態様よりも目立つ態様であってもよい。これにより、ドア開放報知における報知態様に応じて、ドア開放エラー状態であること、およびドア開放エラー状態が解除されていることのいずれであるかを店員に知らせることができる。
パチンコ遊技機200においては、前枠100bの外側(図21に示す前枠100bの下方部など)には、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ170が設けられていてもよい。遊技者側設定スイッチ170は、前枠100bが閉鎖されたときにはパチンコ遊技機200の前面側に位置することになるため、該パチンコ遊技機200で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ170を操作することによって、音量の設定(第2音量段階)と光量の設定(第2光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図19に示す遊技者側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ170が操作されたことを条件に、図17に示すような設定画面が表示されて音量および光量の設定(第2音量段階および第2光量段階の設定)が可能である。これにより、パチンコ遊技機200においても、遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ170が操作されたとしても、前枠100bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止できる。
なお、パチンコ遊技機200における店側演出設定処理および遊技者側演出設定処理では、前枠100bが開放しているか否かを判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであった。しかし、これに限らず、前枠100bに加えてガラス扉100cが開放しているか否かも判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。
また、ドア開放エラー状態の解除有無に応じて有効または無効となる操作によって可能な設定は、音量および光量の基準設定以外のものであってもよい。たとえば、節電モードの設定などの各種設定や、遊技球の払い出しに関するエラーの解除など、各種エラーの解除に適用してもよい。
ドア開放エラー状態を解除する方法として、リセットスイッチ123を操作するものであったが、これに限らない。たとえば、前枠100bを開放するための鍵を左に回すなどの操作によってドア開放エラー状態を解除するものであってもよい。また、前枠100bを開放したときに外部に露出する基板(たとえば、遊技球の払い出しに関する処理を実行するための払出基板)の上面に設けられたスイッチを操作することでドア開放エラー状態を解除するものであってもよい。
[遊技システムについて]
本実施の形態におけるスロットマシン1およびパチンコ遊技機200を用いて、図25に示すような遊技システムを構築してもよい。なお、図25は、パチンコ遊技機200を用いた遊技システムの例である。
たとえば、パチンコ遊技機200は、遊技を終了させる操作がされたときに、液晶画面上に2次元コードを表示する。図26に示すように、2次元コードには、今回の遊技における大当たり回数やリーチ回数、遊技中に実行されるミッションをクリアした回数、現在設定されている音量のデータや光量のデータなどの遊技履歴の情報が付加される。携帯端末901は、2次元コードを読み取ることができるとともに、インターネット網を介して管理サーバ900に接続して情報のやり取りを行うことができる。このようにして、遊技者は、遊技履歴の情報を管理サーバ900に蓄積して記憶させることができる。
さらに、管理サーバ900に蓄積記憶された遊技履歴をポイントに交換して、該ポイントによって様々な特典が得られるものであってもよい。たとえば、ポイントを消費して音楽データ、映像データ、アプリケーションなどを携帯端末901にダウンロードできるものであってもよい。
なお、2次元コードに加えて、または2次元コードの代わりに、遊技履歴の情報に対応したパスワードが表示されるものであってもよい。遊技者は、パスワードを次回の遊技開始時に、スロットマシン1やパチンコ遊技機200に入力することによって、前回の遊技履歴を引き継いで遊技することができるものであってもよい。
さらに、遊技者は、遊技者側設定スイッチ70、170を操作することによって、上記で説明した2次元コードやパスワードを表示させるものであってもよい。ここで、2次元コードやパスワードは、一旦表示されてしまうと、その後一切、同じ情報を含む2次元コードやパスワードが表示されないものであれば、遊技者以外の他人が遊技者側設定スイッチ70、170に触れて操作してしまうと、遊技者がこれまで遊技したことが無駄になってしまう。しかし、スロットマシン1(パチンコ遊技機200)の電源がON状態であり、かつ前面扉1b(前枠100b)が閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70(170)が操作されたことを条件に、2次元コードやパスワードが表示されるもの、つまり、遊技者側設定スイッチ70(170)が操作されたとしても、前面扉1b(前枠100b)が開放しているときには2次元コードやパスワードの表示が禁止されるものにすれば、遊技者が意図しないときに2次元コードやパスワードが表示されてしまうことを防止できる。
また、遊技者側設定スイッチ70、170を操作することによって、パスワードを入力するための入力画面が表示されたり、パスワードを入力することができたりするものであってもよい。その上で、スロットマシン1(パチンコ遊技機200)の電源がON状態であり、かつ前面扉1b(前枠100b)が閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70(170)が操作されたことを条件に、パスワードを入力するための入力画面が表示されたり、パスワードを入力することができたりするものであってもよい。
[ドアセンサについて]
本実施の形態においては、前面扉1bの閉状態において検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aの底面に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させるようになっているが、たとえば、前面扉1bを閉状態とした際に、検出片60bが筐体1a側の平面部に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させる構成としてもよい。このようにすることで、検出片60bが検出位置となる移動距離を推測することが困難となるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60が前面扉1bに配置されており、ドアセンサ60の検出片60bが筐体1aに配置された検出片受け部材61に当接するように構成されているが、ドアセンサ60を筐体1aに配置するとともに前面扉1bにおいてドアセンサ60の検出片60bと対応する位置に検出片受け部材61を配置するように構成してもよい。このようにすることで、ドアセンサ60を前面扉1bに配置して検出片受け部材61を筐体1aに配置する場合と同様に、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bが進出位置から退避位置まで直線的に移動する構成であるが、たとえば、図27(a)に示すように、前面扉1bの開状態においては第1の角度から第2の角度まで揺動可能な係止片60b’を備え、図27(b)に示すように、前面扉1bの閉状態においては係止片60b’が、第1の角度と第2の角度との間の特定角度となるように、閉状態を維持するための係止部61’に係止された状態となる構成において、係止片60b’の角度が特定角度であるか否かを検出する検出器60a’を設け、係止片60b’の角度が特定角度の場合に閉状態と判定し、図27(a)、(c)に示すように、係止片60b’の角度が第1の角度または第2の角度の場合に開状態と判定する構成としてもよい。このような構成であっても、図27(c)に示すように、係止片60b’を押下することで前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号を分岐させて遊技制御基板40および演出制御基板90にそれぞれ入力させる構成であるが、ドアセンサ60の検出信号を遊技制御基板40にのみ入力させ、遊技制御基板40のメイン制御部41がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよいし、ドアセンサ60の検出信号を演出制御基板90にのみ入力させ、演出制御基板90のドア監視回路99aやサブ制御部91がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよい。また、遊技制御基板40にのみ入力させる構成においては、メイン制御部41がドアセンサ60の検出状態を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、メイン制御部41およびサブ制御部91の双方で前面扉1bの開閉状態を判定可能となる構成としてもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに固定された検出片受け部材61に当接することで検出片60bが移動する構成であるが、検出片受け部材が固定されておらず移動可能な部材であってもよい。たとえば、検出片受け部材を検出片の進退方向と同じ方向に移動可能とするとともに付勢部材でドアセンサ60側に付勢しておき、検出片が検出片受け部材に当接することで、検出片受け部材が予め定められた所定距離移動するように構成することにより、検出片と検出片受け部材とが当接すると、検出片が、検出片を付勢する付勢力と検出片受け部材を付勢する付勢力とが均衡する位置に移動することとなる。この際、検出片が移動する位置を検出位置とすることで、検出位置は、検出片受け部材の凹部の深さwのように視認し得る長さから推測することは困難であり、センサ外部から検出位置を把握しにくくなるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bの先端が平坦に形成されているが、検出片60bの先端部分を鋭角状に形成するようにしてもよい。このようにすることで、仮に粘着テープ等で検出片60bを検出位置に固定できたとしても、検出片60bの先端により粘着テープが破損しやすくなり、検出片60bを検出位置に維持することが困難となる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60を前面扉1bが開状態か閉状態かを検出する検出手段として適用しているが、第1部材と第2部材とを備え、第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態となる構成において、特定状態であるか、あるいは非特定状態であるかを検出する検出手段としてドアセンサ60と同様の構成の検出手段を適用してもよい。このような構成においても検出片を押し込んだり、検出片をテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片を特定状態が判定される検出位置とすることが困難となり、非特定状態であるにも関わらず、特定状態と誤って判定させることが困難となるため、特定状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
ここで、特定状態とは、本実施例のように第2部材(前面扉1b)の一端が第1部材(筐体1a)に取り付けられた構造において、第2部材(前面扉1b)の他端を第1部材(筐体1a)に当接または近接させた状態(閉状態)だけでなく、第2部材を第1部材に対してスライド移動可能な構造において、第2部材を第1部材に対してスライド移動させることで第2部材の一部を第1部材の所定位置に当接または近接された状態、第2部材を第1部材に対して取り外し可能な構造において、第2部材を第1部材に対して当接または近接した状態で取り付けた状態などが該当する。
たとえば、図28に示すように、スロットマシン1の本体側の基板ケース取付部800を第1部材として適用し、基板ケース取付部800に対して取り付けられる基板ケース900を第2部材として適用してもよい。
この場合には、図28に示すように、基板ケース取付部800に、ドアセンサ60と同様の検出手段803の検出片が基板ケース900に対向するように配置する。また、基板ケース900の底面部に検出片を受けるための検出片受け溝901を形成する。検出片受け溝901の深さは、検出手段803の検出片の進出位置から検出位置までの距離と同じ長さに形成しておく。そして、検出片受け溝901の図中左端部を検出手段803の検出片に当接させつつ基板ケース900の底面を基板ケース取付部800に当接させた状態で、基板ケース900を基板ケース取付部800に沿って図中左方向にスライドさせて、所定の取り付け位置まで移動させる。これにより、検出片受け溝901により検出手段803の検出片が、検出片受け溝901の深さ分だけ退避方向に移動されることとなり、基板ケース取付部800に基板ケース900が取り付けられた状態であることを判定できる。
また、図28に示すように、基板ケース取付部800の表面に、基板ケース900の検出片受け溝901と対応するように突起802を形成しておくことで、基板ケース900を基板ケース取付部800に取り付けた際に、検出片受け溝901が塞がれて、検出手段803に外部からアクセスできないようにすることができる。
また、前面扉1bや基板ケース900以外にも、第1部材に対して特定状態となる第2部材として、スロットマシン本体(前面扉や筐体など)に一端が枢支され、他端を係止させることで両端がスロットマシン本体に対して取り付けられた状態となるリールユニット、カバー部材、基板ケース、基板など、スロットマシン本体から取り外し可能なリールユニット、メダルセレクタ、カバー部材、基板ケース、基板、スイッチなどを適用してもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60をスロットマシン1に適用しているが、たとえば、図29に示すように、パチンコ遊技機2001の前枠2101に対して開閉可能に設けられている下扉枠2103が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよい。
図29に示すように、パチンコ遊技機2001の下扉枠2103の内側にドアセンサ60を配置するとともに、前枠2101において下扉枠2103が閉じられた状態でドアセンサ60に対向する位置に検出片受け部材61を配置することで、下扉枠2103が前枠2101に対して閉じられた状態で、ドアセンサ60の検出片が検出片受け部材61に当接して検出位置に移動されることとなり、下扉枠2103が閉状態であることが判定される一方で、下扉枠2103が前枠2101に対して開かれた状態で、ドアセンサ60の検出片が検出片受け部材61に当接されなくなって進出位置に移動されることとなり、下扉枠2103が開状態であることが判定されることとなる。このような場合でも、ドアセンサ60をスロットマシン1の前面扉1bに適応した場合と同様に、下扉枠2103の開閉状態が確実に判定され、下扉枠2103が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
また、図30に示すように、パチンコ遊技機2001の前枠2101に対して開閉可能に設けられているガラス扉枠2102が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよいし、図31に示すように、パチンコ遊技機2001の外枠2100に開閉可能に取り付けられた前枠2101が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよい。これらの場合にも、ガラス扉枠2102や外枠2100が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
[その他の変形例]
上述した実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうち何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンであってもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筐体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。