本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rの外周部各々には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L,2C,2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。なお、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合がある。
各リール2L,2C,2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L,32C,32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L,2C,2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L,2C,2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33Rと、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)の位置には、透視窓3が配置されている。遊技者は、透視窓3を介して各リール2L,2C,2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。ストップスイッチ8L,8C,8Rは、スロットマシン1の正面側に突出したボタンである。遊技者は、スロットマシン1の正面側から奥行側に向けてストップスイッチを押圧することによって、押圧した箇所に対応するストップスイッチを操作することができる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L,2C,2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、その停止を第3停止もしくは最終停止と称する。左リール2Lを第1停止することを左第1停止、左リール2Lを第2停止することを左第2停止、左リール2Lを第3停止することを左第3停止と称する。中リール2Cを第1停止することを中第1停止、中リール2Cを第2停止することを中第2停止、中リール2Cを第3停止することを中第3停止と称する。右リール2Rを第1停止することを右第1停止、右リール2Rを第2停止することを右第2停止、右リール2Rを第3停止することを右第3停止と称する。
本実施の形態では、遊技者がストップスイッチ8L,8C,8Rを操作する手順(押し順、停止順とも称する)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、該スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。なお、遊技者側設定スイッチ70は、内部にLEDを備えており、点灯および消灯により、遊技者の操作を有効に受け付けるか否かを報知することができる。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が点灯することで、遊技者側設定スイッチ70の操作が有効に受け付けられることが遊技者に報知される。このように、遊技者側設定スイッチ70が点灯することによって、遊技者の操作を促すことができる。一方、遊技者側設定スイッチ70が消灯することで、遊技者側設定スイッチ70の操作が有効に受け付けられないことが遊技者に報知される。
前面扉1bには、演出に関する操作を行うためのパネルスイッチ150および演出用スイッチ56が設けられている。パネルスイッチ150は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの下方に位置する下部パネル400の略中央に設けられており、演出用スイッチ56は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの右側に設けられている。パネルスイッチ150および演出用スイッチ56は、いずれもスロットマシン1の正面側に突出したボタンであり、スロットマシン1の正面側から奥行側に向けて進退移動可能である。遊技者は、スロットマシン1の正面側から奥行側に向けてパネルスイッチ150を押圧することによって、パネルスイッチ150を操作することができる。同様に、遊技者は、スロットマシン1の正面側から奥行側に向けて演出用スイッチ56を押圧することによって、演出用スイッチ56を操作することができる。なお、パネルスイッチ150および演出用スイッチ56は、内部にLEDを備えており、点灯および消灯により、遊技者の操作を有効に受け付けるか否かを報知することができる。たとえば、パネルスイッチ150が点灯することで、パネルスイッチ150の操作が有効に受け付けられることが遊技者に報知される。このように、パネルスイッチ150が点灯することによって、遊技者の演出操作を促すことができる。一方、パネルスイッチ150が消灯することで、パネルスイッチ150の操作が有効に受け付けられないことが遊技者に報知される。
パネルスイッチ150および演出用スイッチ56は、操作受付が有効な期間内において、所定時間(たとえば、1秒間)に亘って押圧し続ける操作が行われることによって、連続的な操作(連打ともいう)が可能である。但し、パネルスイッチ150および演出用スイッチ56は、点灯する前の操作受付が無効な期間から押圧し続けられた場合には、その後、点灯して操作受付が有効な期間になったとしても当該押圧操作は無効になる。このため、遊技者に対して、パネルスイッチ150や演出用スイッチ56が確実に点灯した後に、パネルスイッチ150や演出用スイッチ56を操作させるように促すことができる。なお、点灯する前から押圧し続けられた場合は、点灯後にスピーカ53,54から警告音が出力されるものであってもよい。このようにすれば、遊技者により適切にパネルスイッチ150や演出用スイッチ56を操作させることができる。
また、パネルスイッチ150および演出用スイッチ56は、ストップスイッチ8L、8C、8Rに比較的近い位置に設けられており、パネルスイッチ150および演出用スイッチ56の操作方向と、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作方向とは同一である。このため、遊技者がパネルスイッチ150や演出用スイッチ56を過剰に強く押圧すると、その振動がストップスイッチ8L,8C,8Rにも伝わり、遊技者の意志に関わらずストップスイッチ8L,8C,8Rが押圧されてしまう虞もある。したがって、本実施の形態においては、後述するように、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されても遊技者の有利度(利益)に影響を与えてしまうことがない場合に限り、パネルスイッチ150や演出用スイッチ56の演出操作を促すようになっている。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L,22C,22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23と、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24とが設けられている。
前面扉1bの内側には、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド(図示は省略)、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイドよりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ(図示は省略)が設けられている。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ60が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ60を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ60を操作できない。つまり、店側設定スイッチ60は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ60を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ60は、図4に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ61を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ60の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L,2C,2Rと、リールモータ32L,32C,32Rと、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図5参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100の前面には、BB終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aが設けられている。ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L,8C,8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件にATに制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。ナビストックは、後述するAT抽選で獲得可能である。ATでは、1ゲームあたりのメダルの払出率(賭数の設定のために消費したメダルの枚数に対する払い出されたメダルの枚数の比率)が1以上となる。このため、ATは遊技者にとって有利な状態であり、さらに、ATに制御される権利となるナビストックは遊技者にとって有利な特典である。
さらに、電源ボックス100の前面には、BB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bと、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。なお、内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更することを「設定変更」ともいう。
電源ボックス100には、設定値を変更する際に操作される設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが搭載されている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
電源ボックス100が設けられた側面と対向する側面の上方位置には、前面扉1bの開閉を検出するためのドア開放検出スイッチ25が設けられている。ドア開放検出スイッチ25は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているときにはON状態になる一方で、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を開放しているときにはOFF状態になる。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが特定の図柄の組合せであるか否かを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L,2C,2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1のみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。また、入賞ラインL1とは別に、図柄の組合せによって入賞が判定されない無効ラインが定められている。図示は省略するが、本実施の形態の場合、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回転し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインL1上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞が発生すると、その入賞に応じて定められた数のクレジットが加算される。クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルがメダル払出口9(図2参照)から払い出される。入賞ラインL1上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行する。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置を構成してもよい。
本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図5に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L,8C,8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、ドア開放検出スイッチ25と、リールセンサ33L,33C,33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L,22C,22Rと、リセットスイッチ23と、設定値表示器24と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、パネルスイッチ150と、リールモータ32L,32C,32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L,32C,32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイドの駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ60と、遊技者側設定スイッチ70とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55、可動手段901〜903、および発光報知手段951〜953などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53,54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。また、たとえば、設定変更されたとき(設定変更に伴ってRAM41cが初期化されたときともいえる)、あるいは設定変更以外の場合にRAM41cが初期化されたときには、サブ制御部91は、スピーカ53,54から音声出力するとともに、演出効果LED52を点灯させる。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53,54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、演出制御基板90に接続された可動手段901〜903の駆動制御を行う可動手段駆動回路99およびその他の回路とが搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
[払出率の設定]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、前面扉1bを開放させ、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行して、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。RAM41cの格納領域は、重要ワーク、特別ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、設定キースイッチ37がON、リセット/設定スイッチ38がOFFの状態での起動時、リセットスイッチ23がONの状態での起動時、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時、設定キースイッチ37およびリセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、およびリセットスイッチ23がONの状態での起動時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がON、リセット/設定スイッチ38がOFFの状態であり、設定変更に伴って行われる初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワークおよび特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の終了時に行っているが、設定変更状態の移行前に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりしてもよい。
[可動手段の動作確認]
次に、可動手段901〜903の動作確認について説明する。図6は、可動手段901〜903の動作を説明するための図である。可動手段901〜903は、演出時などに可動する部材である。可動手段901は、初期位置911と可動位置921との間を移動する。初期位置911は液晶表示器51の表示領域には重畳しない位置である。また、可動位置921は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段902は、初期位置912と可動位置922との間を移動する。初期位置912は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。また、可動位置922は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段903は、初期位置913と可動位置923との間を移動する。初期位置913および可動位置923は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。
本実施の形態では、サブ制御部91は確認動作制御手段として動作し、所定の条件時に可動手段901〜903の動作確認を行う。なお、所定の条件時とは、たとえば、スロットマシン1の電源投入時や、可動手段901〜903の動作エラーを検出したときなど、可動手段901〜903の動作や初期位置を確認したいときなどである。
たとえば、本実施の形態においては、スロットマシン1に供給される電源電圧が電断検出回路98により監視され、電源電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号がサブCPU91aに対して出力されるようになっており、サブCPU91aに対して電圧低下信号が出力されたときには、その時点におけるゲームの進行状況を示す各種データをRAM91cに設定する。これにより、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された際に、その前に電断が生じたときの状態に復帰可能であり、電断時のゲームの進行状況を把握することができるようになっている。
そして、サブ制御部91は、スロットマシン1への供給される電力が停止された場合に、スロットマシン1への電力供給が再開された際に、最初に初期制御を実行して起動時の処理を行う。初期制御では、サブ制御部91の起動処理を実行した後、メイン制御部41から受信したコマンドの種類、すなわちメイン制御部41の制御状態に応じて異なるタイミングで、可動手段901〜903の動作確認を行う初期動作処理を実行する。初期動作処理では、可動手段901〜903が正常に作動するか否かを判定し、その後、可動手段901〜903を用いた演出を行う際に、初期動作処理における判定結果に応じた制御を実行する。
初期動作処理において、サブ制御部91は、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図6(A)〜(C))。なお、図示する例では、動作確認前に可動手段901〜903は初期位置911〜913に存在しているが(図6(A))、動作確認前に可動手段901〜903が初期位置911〜913に存在していない場合であっても、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図6(C))。その後、サブ制御部91は、可動手段901〜903を、可動位置921〜923から初期位置911〜913まで移動させる(図6(C)〜(E))。
このように可動手段901〜903の動作確認を行うことで、動作確認後には可動手段901〜903を初期位置911〜913に移動させることができる。また、たとえば、動作確認における可動手段901〜903の動作をセンサ(図示せず)で検出することで、可動手段901〜903が正常に動作するか否かを確認することができる。
なお、可動手段901〜903の動作確認では可動手段901〜903が実際に移動するため、動作確認の終了までに時間がかかる。そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定は、演出制御基板90が動作を行うために必要な設定を行う処理である。たとえば、サブ制御部91は初期設定手段として動作し、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。たとえば、液晶表示器51に演出画像などを表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
図6に示す例では、可動手段901〜903が初期位置911〜913から可動位置921〜923までに移動する間(図6(A)〜(C))に、演出制御基板90の初期設定を行っている。また、演出制御基板90の初期設定を完了することにより、たとえば、液晶表示器51に演出画像を表示させることができる(図6(C)〜(E))。
上述したとおり、初期動作処理が行われる確認動作実行期間に可動手段901〜903が移動中であっても、演出制御基板90の初期設定期設定が完了した後には、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理をサブ制御部91が行うことができる。しかしながら、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そこで、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。また、本実施の形態では、遊技者側設定スイッチ70は、点灯および消灯することができる。そこで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにすることで、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。
図7は、スロットマシン1の電源投入後における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
図8は、たとえば可動手段901〜903の動作に不具合があり、通常時よりも可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
通常時の可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。しかしながら、図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、通常時よりも長くなり、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までである。
そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなる。したがって、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70を点灯する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。したがって、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長い。このように、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t3と時刻t4との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
なお、上述した例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を同時に動作させていたが、これに限らない。たとえば、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を個別に動かすようにしてもよい。具体例としては、初めに可動手段901を可動位置921まで動作させ、その後、可動手段901を可動位置921から初期位置911まで動作させる。続いて、可動手段902を可動位置922まで動作させ、その後、可動手段902を可動位置922から初期位置912まで動作させる。続いて、可動手段903を可動位置923まで動作させ、その後、可動手段903を可動位置923から初期位置913まで動作させる。なお、可動手段901〜903の動作確認順は、どのような順番であってもよい。また、複数の可動手段901〜903の動作確認のタイミングが重なっていてもよい。たとえば、可動手段901の動作確認を行っている途中に、可動手段902や可動手段903の動作確認を開始してもよい。
また、可動手段901〜903の動作確認を個別に行う場合には、所定の可動手段901〜903の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。たとえば、可動手段901〜903のうち、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理と同時に動作するのが煩わしいのは可動手段901のみである場合、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。
図9は、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とする場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間である。また、可動手段902の確認動作実行期間は、時刻t1から時刻t5までの期間である。また、可動手段903の確認動作実行期間は、時刻t5から時刻t6までの期間である。
また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
[内部抽選]
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、大きく分けて、遊技者にとって有利な特別遊技状態への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、遊技者によりメダルが用いられることなく次のゲームを行うことが可能な賭数が設定される再遊技役とがある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役ともいう。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越される。
内部抽選は、各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。RAM41cの所定領域には、判定値テーブルが格納されている。0〜65535の判定値の範囲内で定められた各役に対応する判定値の範囲(判定値数)は、判定値テーブルによって特定可能である。メイン制御部41は、取得した乱数値と判定値テーブルにより特定される各役の判定値の範囲とに応じて入賞を許容するか否かの判定を行う。
具体的には、内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態、および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選する。
[リールの停止制御]
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御を優先し、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わない。
なお、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わない。
本実施の形態において、メイン制御部41は、停止操作に伴い、全てのリール2L,2C,2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン上に入賞に対応する役が揃ったか否かを判定し、いずれかの入賞に対応する役が揃っていると判定した場合には、入賞時の制御を行う。たとえば、小役が揃っている場合には、揃った小役に応じたメダルを付与する制御を行い、再遊技役が揃っている場合には、リプレイゲーム(再遊技)を付与する制御などを行う。
[入賞役]
図10および図11は、本実施の形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、および役に関連する技術事項について説明するための図である。
図10を参照して、入賞役のうちの特別役について説明する。特別役としてはBB(ビッグボーナス)が設けられている。
BBは、通常遊技状態において入賞ラインL1に「白7−ベル−リプレイ」、「白7−リプレイ−白7」、および「白7−リプレイ−チェリーa」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がBBに移行する。BBは、当該BB中において払い出されたメダルの総数が360枚を超えることで終了する。
次に、図11を参照して、入賞役のうちの小役および再遊技役について説明する。小役には、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9、1枚1、1枚2、中段ベル、右上がりベル、下段ベル、中段チェリー、および下段チェリーが含まれる。これに対して、再遊技役には、中段リプレイおよび右上がりリプレイが含まれる。
なお、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、および1枚ベル9を1枚ベルともいい、1枚1および1枚2を1枚役ともいう。
1枚ベルの各々は、単独では左リール、中リール、および右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ、当選している1枚ベルに入賞しないが、同時に当選する役の種類によっては、いずれかの役が入賞する。1枚ベルの各々が入賞したときには、「ベル−ベル−ベル」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃い、メダルが1枚払い出される。
1枚役の各々は、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。1枚役の各々が入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
中段ベルは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。中段ベルが入賞したときには、メダルが8枚払い出される。
右上がりベルは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。右上がりベルが入賞したときには、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃う。右上がりベルが入賞したときには、メダルが8枚払い出される。
下段ベルは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。下段ベルが入賞したときには、「ベル−ベル−ベル」の組合せが下段、すなわち無効ラインLM2に揃う。下段ベルが入賞したときには、メダルが8枚払い出される。
中段チェリーは、左リール、中リール、および右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ入賞しない。中段チェリーが入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
下段チェリーは、左リール、中リール、および右リールの停止操作を適正なタイミングで行わなければ入賞しない。下段チェリーが入賞したときには、「チェリー」の図柄が左リールの下段に導出される。下段チェリーが入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
中段リプレイは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。中段リプレイが入賞したときには、リプレイゲームが付与される。
右上がりリプレイは、停止操作のタイミングにかかわらず入賞する。右上がりリプレイが入賞したときには、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃う。右上がりリプレイが入賞したときには、リプレイゲームが付与される。
[抽選対象役]
次に、図12を参照して、抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、内部抽選を行うようになっており、内部抽選の対象となる役の各々に対して判定値数が設定されている。各役に対応する判定値の範囲は、RAM41cの所定領域に格納された判定値テーブルにより特定可能である。RAM41cには、通常状態用の判定値テーブルと、内部中用の判定値テーブルと、BB用の判定値テーブルとが記憶されており、メイン制御部41は、制御中の遊技状態の種類に応じた判定値テーブルを用いて、判定値の範囲を特定し、内部抽選処理を実行する。本実施の形態においては、複数の入賞役が同時に読出されて、異なる入賞役が重複して当選し得る。図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に判定値数を示す。○印は抽選対象役となることを意味する。図9は、抽選対象役ごとに読み出される役の組合せを示している。入賞役の“+”は、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを意味する。
○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施の形態では設定値にかかわらず共通)である。本実施の形態におけるスロットマシン1では、判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「3000」が設定されている抽選対象役の当選確率は、3000/65536となる。
内部抽選の対象役には、押し順ベルA1、押し順ベルA2、押し順ベルA3、押し順ベルB1、押し順ベルB2、押し順ベルB3、押し順ベルC1、押し順ベルC2、押し順ベルC3、押し順ベルD1、押し順ベルD2、押し順ベルD3、弱チェリー、強チェリー、通常ベル、BB中押し順ベル、通常リプレイ、およびBBが含まれる。図13に示すように、これら各抽選対象役は、予め決められた当選組合せから構成される。
押し順ベルA1および押し順ベルA2は、中左右の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの役(中段ベルや右上がりベル、主役ともいう)が入賞するため、中左ベルともいう。
押し順ベルA3および押し順ベルB3は、中第1停止でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い役(下段ベル、主役ともいう)が入賞するため、中ベルともいう。
押し順ベルB1および押し順ベルB2は、中右左の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い役(中段ベル、主役ともいう)が入賞するため、中右ベルともいう。
押し順ベルC1および押し順ベルC2は、右左中の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い役(中段ベルや右上がりベル、主役ともいう)が入賞するため、右左ベルともいう。
押し順ベルC3および押し順ベルD3は、右第1停止でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い役(下段ベル、主役ともいう)が入賞するため、右ベルともいう。
押し順ベルD1および押し順ベルD2は、右中左の手順でストップスイッチが操作されたときに、当選役のうちの最も払い出しの多い役(中段ベルや右上がりベル、主役ともいう)が入賞するため、右中ベルともいう。
なお、押し順ベルA1、押し順ベルA2、押し順ベルA3、押し順ベルB1、押し順ベルB2、押し順ベルB3、押し順ベルC1、押し順ベルC2、押し順ベルC3、押し順ベルD1、押し順ベルD2、および押し順ベルD3を押し順ベルともいう。
図12に示すように、通常状態においては、全ての押し順ベル、弱チェリー、強チェリー、通常ベル、通常リプレイ、およびBBが内部抽選の対象役となる。内部中においては、全ての押し順ベル、弱チェリー、強チェリー、通常ベル、および通常リプレイが内部抽選の対象役となる。BBにおいては、BB中押し順ベルが内部抽選の対象役となる。
[当選役に対応するリール制御]
次に、当選役に対応するリール制御について説明する。図14は、押し順ベル当選時のリール制御を説明するための図である。
押し順ベルA1または押し順ベルA2が当選しているゲームにおいては、中左右の手順(正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役を入賞させ、中左右以外の手順(不正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役以外の役(副役ともいう)を入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
押し順ベルA3または押し順ベルB3が当選しているゲームにおいては、中第1停止(正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役を入賞させ、中第1停止以外の手順(不正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに副役を入賞させるリール制御が行われる。
押し順ベルB1または押し順ベルB2が当選しているゲームにおいては、中右左の手順(正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役を入賞させ、中右左以外の手順(不正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに副役を入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
押し順ベルC1または押し順ベルC2が当選しているゲームにおいては、右左中の手順(正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役を入賞させ、右左中以外の手順(不正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに副役を入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
押し順ベルC3または押し順ベルD3が当選しているゲームにおいては、右第1停止(正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役を入賞させ、右第1停止以外の手順(不正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに副役を入賞させるリール制御が行われる。
押し順ベルD1または押し順ベルD2が当選しているゲームにおいては、右中左の手順(正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに主役を入賞させ、右中左以外の手順(不正解手順ともいう)でストップスイッチが操作されたときに副役を入賞させるか、あるいは、いずれの役も入賞させないリール制御が行われる。
このように、押し順ベルのいずれかに当選したときには、当選役の種類に応じた正解手順でリールを停止させたときに、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのいずれかが必ず入賞し、8枚のメダルを獲得できる一方で、不正解手順でリールを停止させたときに、1枚のメダルを獲得できるか、1枚もメダルを獲得できない。このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた正解手順でリールを停止させたか否かによって払い出されるメダル数の期待値が変わる。
押し順ベルのいずれかに当選しても、その種類が分からなければ正解手順を意図的に選択することはできず、正解手順でリールを停止させることができれば、8枚のメダルを確実に獲得できるものの、正解手順でリールを停止させることができなければ、メダルを獲得できても1枚のみであり、メダルを1枚も獲得できないこともある。しかし、本実施の形態では、ATに制御されているときには、押し順ベルが当選したゲームにおいて、正解手順が報知される。よって、ATに制御されたときには、押し順ベルが当選したゲームにおいて、賭数に用いる3枚を超える8枚のメダルを獲得できるため、払出率が1以上となる。
弱チェリーが当選しているゲームにおいては、左第1停止により、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させたときに、「チェリー」が左リールの下段に停止するリール制御が行われる。一方、強チェリーが当選しているゲームにおいては、左第1停止により、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させたときに、「チェリー」が左リールの中段に停止するリール制御が行われる。中第1停止または右第1停止のときには、弱チェリーおよび強チェリーいずれの当選時においても、その後、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させたときに、「チェリー」が左リールの下段に停止するリール制御が行われる。このため、左第1停止により、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールを停止させた結果として、左リールの中段に「チェリー」が停止するか否かによって、強チェリーの当選であるか、弱チェリーの当選であるかを遊技者に認識させることができる。弱チェリーおよび強チェリーはともに1枚2と同時当選するため、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミング以外のタイミングで左リールを停止させたときには、必ず1枚2が入賞する。
通常ベルが当選しているゲームにおいては、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段ベルが必ず入賞するリール制御が行われる。
BB中押し順ベルが当選しているゲームにおいては、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段ベル、右上がりベル、および下段ベルのうちのいずれかを入賞させるリール制御が行われる。
通常リプレイが当選しているゲームにおいては、いずれの停止順でストップスイッチが操作されたとしても、中段リプレイまたは右上がりリプレイが必ず入賞するリール制御が行われる。
BBが当選しているゲームにおいては、「白7」を入賞ラインL1上に導出させるタイミングで左リールを停止させたときに限り、BBを入賞させるリール制御が行われる。言い換えると、「白7」を入賞ラインL1上に導出させるタイミングで左リールを停止させない限りは、BBに入賞することがなく、BBの当選フラグは次のゲーム以降に持ち越される。
以上のように、押し順ベル、弱チェリー、強チェリー、およびBBは、当選したゲームにおいて、ストップスイッチの操作(停止順や停止タイミング)に応じて遊技者の有利度(利益)が異なる表示結果が導出される。たとえば、押し順ベルの当選時は、正解手順でストップスイッチが操作されると主役が入賞して8枚のメダルを獲得できるが、不正解手順でストップスイッチが操作されると副役が入賞するか、あるいは入賞を取りこぼす。また、弱チェリーや強チェリーの当選時は、左リールにおいて「チェリー」が表示される停止タイミングでストップスイッチが操作されると下段チェリーや中段チェリーが入賞するが、それ以外の停止タイミングでストップスイッチが操作されると下段チェリーや中段チェリーの入賞を取りこぼし、チェリー当選したか否かを認識することもできない。さらに、BBの当選時は、左リールにおいて「白7」が表示される停止タイミングでストップスイッチが操作されるとBBに入賞するが、それ以外の停止タイミングでストップスイッチが操作されるとBBの入賞を取りこぼして遊技状態をBBに移行させることができない。
一方、通常ベル、BB中押し順ベル、および通常リプレイは、当選したゲームにおいて、ストップスイッチの操作(停止順や停止タイミング)に応じて遊技者の有利度が異なる表示結果が導出されることはない。すなわち、通常ベル、BB中押し順ベル、および通常リプレイは、当選したゲームにおいて、ストップスイッチの操作(停止順や停止タイミング)に関わらず、遊技者の有利度が同一となる表示結果が導出される。たとえば、通常ベルの当選時は、ストップスイッチの操作に関わらず中段ベルが必ず入賞し、通常リプレイの当選時は、ストップスイッチの操作に関わらず中段リプレイまたは右上がりリプレイが必ず入賞する。
なお、上記のように、ストップスイッチの操作(停止順や停止タイミング)に応じて遊技者の有利度が異なる表示結果が導出される抽選対象役を目押し役ともいい、ストップスイッチの操作(停止順や停止タイミング)に関わらず遊技者の有利度が同一となる表示結果が導出される抽選対象役を目押し不要役ともいう。
[AT抽選]
本実施の形態において、メイン制御部41は、抽選条件1〜6のいずれかが成立した場合にATに制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するAT抽選を実行する。AT抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か、および付与する場合にはその個数が決定される。なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数が上乗せ加算される。
図15を参照しながら、AT抽選について説明する。図15は、AT抽選テーブルおよびAT抽選の抽選条件について説明するための図である。
図15(b)に示すように、抽選条件1は、弱チェリー当選したことを条件とする。抽選条件2は、強チェリー当選したことを条件とする。抽選条件3は、BB当選したことを条件とする。抽選条件4は、押し順ベル当選したことを条件とする。抽選条件5は、押し順リプレイ当選したことを条件とする。抽選条件6は、通常ベル当選したことを条件とする。つまり、抽選条件1〜4は、目押し役に当選したときに成立する条件であり、抽選条件5,6は、目押し不要役に当選したときに成立する条件である。
図15(a)に示すように、メイン制御部41は、AT抽選テーブルに基づき、成立した抽選条件に応じて異なる当選確率で、ナビストックを付与するか否か、および付与する場合のナビストック数を決定する。
[期待演出]
図16を参照しながら、AT抽選が行われた以降でメイン制御部41によって実行される期待演出について説明する。期待演出は、ナビストックが付与されるか否かを遊技者に示唆するとともに、その後、ナビストックが付与されるか否かを遊技者に確定的に報知することによって、AT抽選におけるAT当選、すなわちナビストックの付与を遊技者に期待させる演出である。
メイン制御部41は、AT抽選の実行後(実行直後、あるいは実行後の所定期間において)、期待演出抽選を実行して期待演出の種類を決定する。また、メイン制御部41は、AT抽選の結果および期待演出抽選の結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41から受信したコマンドに基づいて、メイン制御部41によって実行される期待演出(特に、パネルスイッチ150の点灯制御やフリーズ制御)に合わせて、期待演出を実行する。
図16は、期待演出抽選テーブルおよび期待演出の内容について説明するための図である。図16(c)に示すように、本実施の形態においては、期待演出として、操作演出A、操作演出B、操作演出C、フリーズ演出A、およびフリーズ演出Bが設けられている。
操作演出Aは、AT抽選の抽選条件が成立したゲームのスタート操作時、すなわち全リール回転中に実行される。操作演出Aが実行されると、全リール回転中にパネルスイッチ150が点灯するとともに、液晶表示器51に「パネルスイッチを連打しろ」といった文字画像が表示される。これにより、遊技者は、パネルスイッチ150の連打を促される。操作受付の有効期間中に遊技者がパネルスイッチ150を連打すると、ナビストックが付与されていれば液晶表示器51に「ナビ獲得」といった文字画像が表示され、ナビストックが付与されていなければ液晶表示器51に「残念」といった文字画像が表示される。これにより、ナビストックが付与されるか否かが遊技者に報知される。一方、操作受付の有効期間中に遊技者がパネルスイッチ150を連打しない、あるいは連打が有効に受け付けられなければ、操作演出Aはキャンセルされて、ナビストックが付与されるか否かが報知されない。なお、操作演出Aがキャンセルされた場合、ナビストックが付与されていればATに制御されたときに報知され、ナビストックが付与されていなければ何らの報知もされない。
操作演出Bは、AT抽選の抽選条件が成立したゲームの全リール停止後、たとえば、第3停止の直後に実行される。操作演出Bが実行されると、全リール停止後にパネルスイッチ150が点灯するとともに、液晶表示器51に「パネルスイッチを連打しろ」といった文字画像が表示される。これにより、遊技者は、パネルスイッチ150の連打を促される。操作受付の有効期間中に遊技者がパネルスイッチ150を連打すると、ナビストックが付与されていれば液晶表示器51に「ナビ獲得」といった文字画像が表示され、ナビストックが付与されていなければ液晶表示器51に「残念」といった文字画像が表示される。これにより、ナビストックが付与されるか否かが遊技者に報知される。一方、操作受付の有効期間中に遊技者がパネルスイッチ150を連打しない、あるいは連打が有効に受け付けられなければ、操作演出Bはキャンセルされて、ナビストックが付与されるか否かが報知されない。なお、操作演出Bがキャンセルされた場合、ナビストックが付与されていればATに制御されたときに報知され、ナビストックが付与されていなければ何らの報知もされない。
ここで、パネルスイッチ150は、所定時間に亘って押圧し続けることによって連打が可能であるが、パネルスイッチ150が点灯した後に押圧しなければ、連打が有効に受け付けられない。このため、遊技者は、ナビストックが付与されるか否かを知るために、操作演出A,Bによってパネルスイッチ150が確実に点灯した後に、パネルスイッチ150を押圧するようになる。このように、操作演出A,Bによって遊技者に適切にパネルスイッチ150を操作させることができる。
操作演出Cは、AT抽選の抽選条件が成立したゲームから数えて5ゲーム目のスタート操作時、すなわち5ゲーム目の全リール回転中に実行される。操作演出Cが実行されると、全リール回転中にパネルスイッチ150が点灯するとともに、液晶表示器51に「パネルスイッチを1回操作しろ」といった文字画像が表示される。これにより、遊技者は、パネルスイッチ150の1回の操作を促される。操作受付の有効期間中に遊技者がパネルスイッチ150を1回操作すると、ナビストックが付与されていれば液晶表示器51に「ナビ獲得」といった文字画像が表示され、ナビストックが付与されていなければ液晶表示器51に「残念」といった文字画像が表示される。これにより、ナビストックが付与されるか否かが遊技者に報知される。一方、操作受付の有効期間中に遊技者がパネルスイッチ150を操作しなければ、操作演出Cはキャンセルされて、ナビストックが付与されるか否かが報知されない。なお、操作演出Cがキャンセルされた場合、ナビストックが付与されていればATに制御されたときに報知され、ナビストックが付与されていなければ何らの報知もされない。なお、操作演出Cは、5ゲーム目の内部抽選で目押し役が当選した場合は、50%の確率でキャンセルされるか、あるいは50%の確率で5ゲーム目の全リール停止後に実行タイミングが変更される。
フリーズ演出Aは、AT抽選の抽選条件が成立したゲームのスタート操作時に実行される。フリーズ演出Aが実行されると、遊技の進行が所定の遅延期間に亘って遅延するフリーズに制御され、フリーズ中に擬似遊技が行われる。擬似遊技は、停止図柄の組合せに応じて入賞が発生可能な本遊技とは異なり、フリーズ中にリールが回転し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によってリールが仮停止するといった本遊技に似た遊技である。但し、擬似遊技においては、停止図柄の組合せに応じて入賞は発生しない。フリーズ演出Aでは、ナビストックが付与されていれば擬似遊技において7揃いの図柄組合せが導出されて液晶表示器51に「ナビ獲得」といった文字画像が表示され、ナビストックが付与されていなければ擬似遊技において7揃い以外の図柄組合せが導出されて液晶表示器51に「残念」といった文字画像が表示される。これにより、ナビストックが付与されるか否かが遊技者に報知される。また、擬似遊技中においては、パネルスイッチ150が点灯する。パネルスイッチ150が連打されて有効に受け付けられると、フリーズ制御が解除され、即座にナビストックが付与されるか否かが遊技者に報知される。
フリーズ演出Bは、AT抽選の抽選条件が成立したゲームのスタート操作時に実行される。フリーズ演出Bが実行されると、フリーズに制御される。フリーズ中においては、リールが回転し、特定のタイミングでパネルスイッチ150が点灯する。パネルスイッチ150が1回操作されるとリールが仮停止して特定の図柄組合せが停止する。ナビストックが付与されていれば7揃いの図柄組合せが導出されて液晶表示器51に「ナビ獲得」といった文字画像が表示され、ナビストックが付与されていなければ擬似遊技において7揃い以外の図柄組合せが導出されて液晶表示器51に「残念」といった文字画像が表示される。これにより、ナビストックが付与されるか否かが遊技者に報知される。
このように、パネルスイッチ150は、フリーズ演出Aでは演出のキャンセルに用いられるのに対して、フリーズ演出Bではナビストックが付与されるか否かを報知するための演出操作に用いられる。
図16(a),(b)に示すように、メイン制御部41は、期待抽選テーブルに基づき、AT抽選においてナビストックが付与されたか否か、および成立した抽選条件に応じて異なる当選確率で、期待演出を実行するか否か、および実行する場合の期待演出の種類を決定する。
ここで、目押し役に当選したゲームにおいては、有利度の高い表示結果を導出させるため、遊技者は集中してリールの停止操作を行うが、未だ全てのリールが回転しているときに操作演出が実行されてしまうと、操作演出に気を取られてしまい、リールの停止操作に対する集中力が欠けてしまう。このように集中力が欠けてしまった場合、押し順ベルに当選してもナビ演出に従うことができずに主役の入賞を取りこぼしてしまったり、チェリーに当選しても左リールにおいて「チェリー」が表示される停止タイミングでストップスイッチを操作できなくなってしまったり、BBに当選してもBBの入賞を取りこぼしてしまったりする虞がある。このように、操作演出の実行によって遊技者の有利度に影響を与えてしまう虞がある。
さらに、目押し役のうち、押し順ベルに当選したときには、主役を入賞させるための操作手順がナビ演出によって報知される。たとえば、中左ベルに当選したゲームのナビ演出では、ストップスイッチの操作前の全リール回転中に液晶表示器51に「213」といったナビ画像や「中だ!」といったナビ画像が表示される。このようなナビ画像が表示されるタイミングである全リール回転中に操作演出が実行されてしまうと、「パネルスイッチを連打しろ」といった文字画像と、「213」や「中だ!」のナビ画像とが重なってしまい、ナビ画像が見え辛くなるなどの不都合が生じてしまう。なお、本実施の形態においては、押し順ベルに当選したゲームでナビ画像が表示されるが、弱チェリー、強チェリー、およびBBといった、その他の目押し役に当選したゲームでナビ画像が表示される場合であっても、上記の問題は生じ得る。たとえば、BBに当選したゲームにおいて、全リール回転中に「7を狙え!」といったナビ画像が表示されるタイミングと同じタイミングで操作演出が実行されてしまうと、「パネルスイッチを連打しろ」といった文字画像と、「7を狙え!」のナビ画像とが重なってしまい、ナビ画像が見え辛くなるなどの不都合が生じてしまう。
そこで、本実施の形態においては、ナビストックが付与されたか否かに関わらず、目押し役が当選したときに成立する抽選条件1〜4が成立したときよりも、目押し不要役が当選したときに成立する抽選条件5,6が成立したときの方が高い確率で、操作演出が実行されるようになっている。
たとえば、AT抽選の抽選条件が成立したゲームで実行される操作演出Aおよび操作演出Bは、抽選条件1〜4が成立したときには40%の確率(たとえば、抽選条件1の場合は操作演出Aが10%で操作演出Bが30%の確率)でいずれかの操作演出が実行されるのに対して、抽選条件5,6が成立したときには70%の確率(たとえば、抽選条件5の場合は操作演出Aが60%で操作演出Bが10%の確率)でいずれかの操作演出が実行される。これにより、操作演出を好適に実行でき、遊技者の有利度に影響を与えてしまうことを防止することができるとともに、操作演出における文字画像とナビ画像とが重なってしまうことも防止することができる。
さらに、本実施の形態においては、ナビストックが付与されたか否かに関わらず、目押し役が当選したときに成立する抽選条件1〜4が成立したときよりも、目押し不要役が当選したときに成立する抽選条件5,6が成立したときの方が高い確率で、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される前、すなわち全リール回転中に操作演出が実行されるようになっている。その一方で、目押し不要役が当選したときに成立する抽選条件5,6が成立したときよりも、目押し役が当選したときに成立する抽選条件1〜4が成立したときの方が高い確率で、全リール停止後に操作演出が実行されるようになっている。
たとえば、抽選条件1〜4が成立したときには0%もしくは10%の確率でしか全リール回転中に行われる操作演出Aが実行されないのに対して、抽選条件5,6が成立したときには60%もしくは70%の確率で操作演出Aが実行される。これにより、操作演出を好適に実行でき、遊技者の有利度に影響を与えてしまうことを防止することができるとともに、操作演出における文字画像とナビ画像とが重なってしまうことも防止することができる。また、たとえば、抽選条件1〜4が成立したときには30%もしくは40%の確率で全リール停止後に行われる操作演出Bが実行されるのに対して、抽選条件5,6が成立したときには0%もしくは10%の確率でしか操作演出Bが実行されない。これにより、操作演出を好適に実行でき、遊技者の有利度に影響を与えてしまうことを防止することができるとともに、操作演出における文字画像とナビ画像とが重なってしまうことも防止することができる。
また、パネルスイッチ150の操作方向と、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作方向とは同一であるため、操作演出に促されてパネルスイッチ150を操作したときには、その振動でストップスイッチ8L,8C,8Rが遊技者の意図しない操作態様で勝手に操作されてしまうことがある。しかし、上記のように、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によって遊技者の有利度に影響が与えられる目押し役に当選したゲームでは、目押し不要役に当選したゲームに比べて低い確率でしか操作演出が実行されず、さらに、目押し役に当選したゲームでは、目押し不要役に当選したゲームに比べて低い確率でしか全リール回転中に操作演出が実行されない。このように、操作演出を好適に実行することによって、遊技者の有利度に影響を与えてしまうことを防止することができる。
また、操作演出Cは、AT抽選の抽選条件が成立したゲームから数えて5ゲーム目の全リール回転中に行われることが予め決められているが、5ゲーム目の内部抽選によって目押し役が当選した場合は、50%の確率でキャンセルされるか、あるいは50%の確率で5ゲーム目の全リール停止後に実行タイミングが変更される。このように、操作演出Cを実行予定のゲームが決まっていても、内部抽選の結果が目押し役および目押し不要役のうちのいずれであるかに応じて操作演出Cを好適に実行することができ、遊技者の有利度に影響を与えてしまうことを防止することができるとともに、操作演出における文字画像とナビ画像とが重なってしまうことも防止することができる。
[初期化処理]
図17を参照しながら、メイン制御部41が実行する初期化処理の一例について説明する。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態にされたか否かを判定する(S110)。つまり、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がOFF状態からON状態に切り替わったときに、設定キースイッチ37がON状態になっているか否かを判定する。もしくは、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がON状態において設定キースイッチ37がON状態に切り替わったか否かを判定する。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態であると判定したときには(S110でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S111)。つまり、メイン制御部41は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているか否かを判定する。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S111でY)、初期化処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S111でN)、サブ制御部91に対して設定変更状態に移行することを特定可能な設定コマンドを送信する(S112)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する(S113)。
設定変更状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S114)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S115)。その後、メイン制御部41は、店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを判定する(S116)。メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されたと判定したときには(S116でY)、表示値を1更新し(S117)、更新後の表示値を設定値表示器24に表示する(S115)。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されなかったと判定したときには(S116でN)、スタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(S118)。メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されなかったと判定したときには(S118でN)、S116の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されたと判定したときには(S118でY)、設定キースイッチ37がOFF状態にされたか否かを判定する(S119)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFF状態にされていない、すなわちON状態のままであると判定したときには(S119でN)、S116の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFF状態にされたと判定したときには(S119でY)、初期化処理を実行してRAM41cを初期化する(S120)。その後、メイン制御部41は、設定値表示器24に表示された表示値を設定値に変換して、RAM41cに記憶する(S121)。
次に、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して設定変更状態を終了することを特定可能な設定終了コマンドを送信する(S122)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して待機コマンドを送信するまでの時間を計測するため、タイマを60秒間セットする(S123)。なお、待機コマンドとは、遊技者待ちの待機状態へ移行する旨を示すコマンドである。サブ制御部91は、待機コマンドを受信することを条件に、待機状態へ移行して後述するデモ演出(デモンストレーション演出)を開始する。その後、メイン制御部41は、設定変更状態を終了し(S124)、初期化処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない設定キースイッチ37を店員が操作することによって、遊技に関する有利度に大きく影響する払出率の設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ設定キースイッチ37が操作されたことを条件に、払出率の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって設定キースイッチ37が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて設定キースイッチ37が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、これらのような不正行為によって設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるため、払出率の設定が不正に行われてしまうことを防止することができる。
メイン制御部は、S110において、設定キースイッチ37がON状態ではない、すなわちOFF状態であると判定したときには(S110でN)、リセットスイッチ23がON状態にされたか否かを判定する(S125)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23がON状態にされていない、すなわちOFF状態のままであると判定したときには(S125でN)、RAM41cが正常であるか否かを判定する(S126)。一方、メイン制御部は、リセットスイッチ23がON状態にされたと判定したときには(S125でY)、S127に移行する。
メイン制御部は、S126において、RAM41cが正常であると判定したときには(S126でY)、初期化処理を終了する。一方、メイン制御部41は、RAM41cが正常ではない、すなわち異常であると判定したときには(S126でN)、S127に移行する。
メイン制御部は、S127において、初期化処理を実行してRAM41cを初期化する(S127)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して初期化した旨を示す初期化コマンドを送信し(S128)、サブ制御部91に対して待機コマンドを送信するまでの時間を計測するため、タイマを60秒間セットする(S129)。その後、メイン制御部41は、初期化処理を終了する。
[報知処理]
図18を参照しながら、サブ制御部91が実行する報知処理について説明する。報知処理は、初期化処理において設定変更されたとき(設定変更に伴ってRAM41cが初期化されたときともいえる)、あるいはリセットスイッチ23の操作やRAM異常によってRAM41cが初期化されたときに、その旨を報知するための処理である。本実施の形態においては、設定変更されたことの報知には、演出効果LED52を用いた設定変更ランプ報知と、スピーカ53,54を用いた設定変更音声報知とが含まれ。初期化処理が行われたことの報知には、演出効果LED52を用いた初期化ランプ報知と、スピーカ53,54を用いた初期化音声報知とが含まれる。なお、設定変更ランプ報知および初期化ランプ報知を単に「ランプ報知」、設定変更音声報知および初期化音声報知を単に「音声報知」ともいう。
サブ制御部91は、メイン制御部41から設定コマンドを受信したか否かを判定する(S220)。サブ制御部91は、設定コマンドを受信したと判定したときには(S220でY)、演出効果LED52を所定の色(たとえば、赤色)で点灯することによって設定変更されたことを報知する設定変更ランプ報知を開始する(S221)。次に、サブ制御部91は、スピーカ53,54から警告音(たとえば、「設定変更中」の音声)を所定間隔で繰り返し出力することによって設定変更されたことを報知する設定変更音声報知を開始するまでの時間を計測するため、タイマを30秒間セットする(S222)。その後、サブ制御部91は、報知処理を終了する。
サブ制御部91は、S220において、設定コマンドを受信していないと判定したときには(S220でN)、メイン制御部41から初期化コマンドを受信したか否かを判定する(S223)。サブ制御部91は、初期化コマンドを受信したと判定したときには(S223でY)、演出効果LED52を所定の色(たとえば、黄色)で点灯することによって初期化処理が行われたことを報知する初期化ランプ報知を開始する(S224)。次に、サブ制御部91は、スピーカ53,54から警告音(たとえば、「初期化中」の音声)を所定間隔で繰り返し出力することによって初期化処理が行われたことを報知する初期化音声報知を開始するまでの時間を計測するため、タイマを30秒間セットする(S225)。その後、サブ制御部91は、報知処理を終了する。
サブ制御部91は、S223において、初期化コマンドを受信していないと判定したときには(S223でN)、S222でセットしたタイマに基づき設定変更音声報知を開始するタイミングになったか否かを判定する(S225)。サブ制御部91は、設定変更音声報知を開始するタイミングになったと判定したときには(S225でY)、設定変更音声報知を開始する(S227)。これにより、設定変更された場合は、設定変更ランプ報知を開始してから30秒間経過後に設定変更音声報知が開始する。その後、サブ制御部91は、報知処理を終了する。
サブ制御部91は、S225において、設定変更音声報知を開始するタイミングになっていないと判定したときには(S225でN)、S225でセットしたタイマに基づき初期化音声報知を開始するタイミングになったか否かを判定する(S228)。サブ制御部91は、初期化音声報知を開始するタイミングになったと判定したときには(S228でY)、初期化音声報知を開始する(S229)。これにより、初期化処理が行われた場合は、初期化ランプ報知を開始してから30秒間経過後に初期化音声報知が開始する。その後、サブ制御部91は、報知処理を終了する。
サブ制御部91は、S228において、初期化音声報知を開始するタイミングになっていないと判定したときには(S228でN)、メイン制御部41から待機コマンドを受信したか否かを判定する(S230)。サブ制御部91は、待機コマンドを受信したと判定したときには(S223でY)、設定変更されたことの報知中であるか否かを判定する(S231)。
サブ制御部91は、設定変更されたことの報知中であると判定したときには(S231でY)、実行中の設定変更ランプ報知および設定変更音声報知を終了し(S232)、待機状態へ移行してデモ演出を開始するためのデモ演出制御を実行する(S233)。これにより、設定変更ランプ報知は60秒間継続して報知された後、また、設定変更音声報知は30秒間継続して報知された後、待機状態に制御されるタイミングで終了する。
一方、サブ制御部91は、設定変更されたことの報知中ではないと判定したときには(S231でN)、初期化処理が行われたことの報知中であるか否かを判定する(S234)。サブ制御部91は、初期化処理が行われたことの報知中であると判定したときには(S234でY)、実行中の初期化ランプ報知および初期化音声報知を終了し(S235)、待機状態へ移行してデモ演出を開始するためのデモ演出制御を実行する(S233)。これにより、初期化ランプ報知は60秒間継続して報知された後、また、初期化音声報知は30秒間継続して報知された後、待機状態に制御されるタイミングで終了する。
サブ制御部91は、S234において初期化処理が行われたことの報知中ではないと判定したとき(S234でN)、およびS233の後、報知処理を終了する。
以上のように、設定変更(設定変更に伴う初期化処理も含む)が行われたときには、設定変更ランプ報知と設定変更音声報知とで開始タイミングが異なる。たとえば、図19に示すように、本実施の形態においては、サブ制御部91がメイン制御部41から設定コマンドを受信すると、設定変更ランプ報知が最初に開始され、その後、30秒間経過したときに設定変更音声報知が開始する。このため、仮に設定変更ランプ報知の報知時間を十分に確保せずとも、遅れて開始した設定変更音声報知が継続していれば、十分な報知時間を確保することができる。これにより、演出効果LED52およびスピーカ53,54といった複数の報知手段を用いながらも無駄なく好適に報知時間を確保することができる。
また、設定変更が行われたときには、設定変更ランプ報知と設定変更音声報知とで報知の継続時間が異なる。たとえば、図19に示すように、本実施の形態においては、設定変更ランプ報知は60秒間継続して報知されるのに対して、設定変更音声報知は30秒間継続して報知される。このため、設定変更音声報知の報知時間を十分に確保せずとも、設定変更ランプ報知によって十分な報知時間を確保することができる。これにより、演出効果LED52およびスピーカ53,54といった複数の報知手段を用いながらも無駄なく好適に報知時間を確保することができる。
さらに、スピーカ53,54による設定変更音声報知は、スピーカ53,54以外の手段である演出効果LEDによる設定変更ランプ報知よりも短い時間で報知される。このため、設定変更されたことを報知する対象ではないスロットマシン1の周辺の人に対して設定変更音声報知の音声が長時間に亘り聞こえてしまうことを防止することができ、スロットマシン1の周辺の人が煩わしく感じてしまうことを防止することができる。一方、スピーカ53,54以外の手段、たとえば、本実施の形態のような演出効果LED52による設定変更ランプ報知は、音声出力のように、報知対象以外の人に気づかれる可能性が低いため、設定変更音声報知よりも長時間に亘り報知対象の人に対してのみ報知することができる。
また、図19に示すように、設定変更ランプ報知および設定変更音声報知は、待機状態に制御されてデモ演出が実行されるタイミングで終了する。つまり、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定コマンドを受信した後、60秒間経過したときに待機状態に制御してデモ演出を実行する。なお、待機状態に制御するまでの60秒間は、遊技可能な状態である。この60秒間に限り、設定変更ランプ報知および設定変更音声報知が行われる。待機状態に制御するまでの60秒間において、遊技が開始(賭数設定やスタート操作)された場合でも、設定変更ランプ報知および設定変更音声報知は継続する。そして、デモ演出が開始すると、設定変更ランプ報知および設定変更音声報知は終了して、デモ演出用のランプ報知および音声報知に切り替わる。このため、設定変更されたことの報知の終了タイミングを分かり易くすることができる。
初期化処理(設定変更に伴う初期化処理以外の初期化処理)が行われたときには、初期化ランプ報知と初期化音声報知とで開始タイミングが異なる。たとえば、図19に示すように、本実施の形態においては、サブ制御部91がメイン制御部41から初期化コマンドを受信すると、初期化ランプ報知が最初に開始され、その後、30秒間経過したときに初期化音声報知が開始する。このため、仮に初期化ランプ報知の報知時間を十分に確保せずとも、遅れて開始した初期化音声報知が継続していれば、十分な報知時間を確保することができる。これにより、演出効果LED52およびスピーカ53,54といった複数の報知手段を用いながらも無駄なく好適に報知時間を確保することができる。
また、初期化処理が行われたときには、初期化ランプ報知と初期化音声報知とで報知の継続時間が異なる。たとえば、図19に示すように、本実施の形態においては、初期化ランプ報知は60秒間継続して報知されるのに対して、初期化音声報知は30秒間継続して報知される。このため、初期化音声報知の報知時間を十分に確保せずとも、初期化ランプ報知によって十分な報知時間を確保することができる。これにより、演出効果LED52およびスピーカ53,54といった複数の報知手段を用いながらも無駄なく好適に報知時間を確保することができる。
さらに、スピーカ53,54による初期化音声報知は、スピーカ53,54以外の手段である演出効果LEDによる初期化ランプ報知よりも短い時間で報知される。このため、初期化処理が行われたことを報知する対象ではないスロットマシン1の周辺の人に対して初期化音声報知の音声が長時間に亘り聞こえてしまうことを防止することができ、スロットマシン1の周辺の人が煩わしく感じてしまうことを防止することができる。一方、スピーカ53,54以外の手段、たとえば、本実施の形態のような演出効果LED52による初期化ランプ報知は、音声出力のように、報知対象以外の人に気づかれる可能性が低いため、初期化音声報知よりも長時間に亘り報知対象の人に対してのみ報知することができる。
また、図19に示すように、初期化ランプ報知および初期化音声報知は、待機状態に制御されてデモ演出が実行されるタイミングで終了する。つまり、待機状態に制御するまでの60秒間に限り、初期化ランプ報知および初期化音声報知が行われる。待機状態に制御するまでの60秒間において、遊技が開始(賭数設定やスタート操作)された場合でも、初期化ランプ報知および初期化音声報知は継続する。そして、デモ演出が開始すると、初期化ランプ報知および初期化音声報知は終了して、デモ演出用のランプ報知および音声報知に切り替わる。このため、初期化処理が行われたことの報知の終了タイミングを分かり易くすることができる。
なお、上述した図17の初期化処理は、遊技店の開店前など、基本的には遊技者が立ち会わない状況で行われる。たとえば、遊技店の開店前において、店員によって設定変更や初期化処理が行われることもあるが、この場合、デモ演出が実行された状態で遊技店を開店させることで、デモ演出が実行された状態で遊技者に遊技させるようになっている。このため、設定変更されたことの報知や初期化処理が行われたことの報知がされたとしても、デモ演出が実行されるまでに終了させることによって、遊技者に不信感を抱かせることはない。その一方で、デモ演出が実行されるまでの期間においては、設定変更されたことの報知や初期化処理が行われたことの報知を継続させることによって、店員に設定変更や初期化処理が正しく行われたことを確認させることができる。
[初期動作処理]
上述したように、本実施の形態においては、サブ制御部91によって確認動作実行期間において初期動作処理が行われ、可動手段901〜903が動作確認される。初期動作処理は、一時的に設定変更報知や初期化報知と並行して行われる。
図20(a)に示すように、スロットマシン1への電力供給が開始されると、メイン制御部41は、初期設定処理を開始する。初期設定処理とは、メイン制御部41がスロットマシン1への電力供給が開始されたときに実行する処理であり、図17に示す初期化処理を一部に含む。初期化処理においては、電源電圧が正常であるか否か、RAM41cが正常であるか否か、設定変更状態に移行するための操作がされたか否かなどの処理が行われる。メイン制御部41は、初期設定処理において、スロットマシン1への電力供給が開始され、かつ設定変更状態に移行せずに復帰する場合に、サブ制御部91に対して復帰コマンドを送信するようになっている。
メイン制御部41は、サブ制御部91に対して復帰コマンドを送信すると、メイン処理に移行して通常のゲームに関する制御を実行する。これに対して、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されると、メイン制御部41が起動する前に初期制御を開始させて、初期制御を行っている旨を示す初期画面を液晶表示器51に表示させつつ起動処理を実行し、所定のコマンドを受信するまで待機する。そして、所定のコマンドとして復帰コマンドを受信することで、可動手段901〜903の動作確認のために初期動作を開始させる。
このように、本実施の形態において、サブ制御部91は、メイン制御部41がメイン処理に移行するときに送信される復帰コマンドを受信したときに、可動手段901〜903の初期動作処理を実行する。
一方、図20(b)に示すように、設定キースイッチ37がON状態でスロットマシン1への電力供給が開始されると、メイン制御部41は、初期設定処理において設定変更処理を開始させて設定変更状態に移行し、設定コマンドをサブ制御部91に対して送信する。その後、上述のようにリセット/設定スイッチ38の操作により設定値が選択され、スタートスイッチ7の操作により設定が確定され、設定キースイッチ37がOFF状態にされることで、設定変更状態を終了させてメイン処理に移行し、遊技を進行可能な状態とする。
これに対して、サブ制御部91は、起動処理において可動手段901〜903の演出での作動を不許可に設定し、起動処理の後に、設定コマンドを受信することで、設定変更中である旨を示す報知画面を液晶表示器51に表示させて設定変更が行われている旨を報知する設定変更報知を行う。その後、サブ制御部91は、設定終了コマンドを受信することで、その後、待機コマンドを受信するまで設定変更報知を継続させるとともに、初期動作処理を開始して、可動手段901〜903の初期動作を実行して、初期動作処理の結果に応じてその後の演出での可動手段901〜903の作動の許可または不許可の設定を行う。
このように、サブ制御部91は、メイン制御部41が設定変更状態であるとき、すなわちメイン制御部41がゲームを進行させることが不能な特別な制御を実行している状態で起動したときは、可動手段901〜903の初期動作処理を実行せず、可動手段901〜903の初期動作を制限して、設定変更状態が終了された後に、初期動作処理を実行し、可動手段901〜903の初期動作を行う。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41が設定変更状態を終了させた後、待機コマンドを受信するまで設定変更報知を継続するとともに、可動手段901〜903の初期動作処理を開始することで、設定変更報知と可動手段901〜903の初期動作を並行して行う。
以上のように、本実施の形態のサブ制御部91は、可動手段901〜903を備えており、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、可動手段901〜903が正常に作動するか否かを判定するために初期動作させる初期動作処理を実行可能である。
ここで、このような構成では、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能な状態か否かに関わらず、一律に、サブ制御部91が可動手段901〜903の初期動作処理を実行する場合、たとえば、メイン制御部41の設定変更状態に移行している場合など、ゲームの進行が不能な場合であれば、可動手段901〜903の初期動作を行う必要がないが、このような場合であってもサブ制御部91において可動手段901〜903の初期動作を行うための不要な制御が実行されることとなる。
これに対して、本実施の形態において、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能なメイン処理の制御が行われている状態(通常状態)の場合には、初期動作処理を実行し、メイン制御部41がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態、本実施の形態においては、設定変更状態)の場合には、初期動作処理を実行しないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41が特別状態の場合に、不要な初期動作処理の制御を行わずに済む。
なお、本実施の形態において、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能なメイン処理の制御が行われている状態(通常状態)とは、メイン処理の制御が行われている状態であり、ゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態)とは、設定変更処理が実行されている状態であるが、特別状態は、ゲームの進行が不能な制御状態であれば、設定変更処理以外の制御状態、たとえば、RAM異常によるエラー処理や、メイン制御部41側において設定値を確認する状態であってゲームの進行が不能な設定確認状態や、リール2L、2C、2Rの回転に異常があってゲームの進行が不能なリール回転エラー状態、その他の異常であってゲームの進行が不能なエラー状態であってもよく、このような構成とすることで、本実施の形態と同様に、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41がゲームの進行が不能な状態の場合に、不要な初期動作処理の制御を行わずに済む。
また、本実施の形態において、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側においてゲームの進行が可能なメイン処理の制御が行われている状態(通常状態)の場合には、可動手段901〜903の初期動作処理を実行し、メイン制御部41がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態(特別状態)の場合には、初期動作処理を実行せず、その後、メイン制御部41側が特別状態から通常状態に移行したときに、初期動作処理を実行する構成であるが、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側が特別状態である場合には、その後スロットマシン1への電力供給が停止されるまでにメイン制御部41側が通常状態に移行しても初期動作処理を実行しない構成、すなわちサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41側が通常状態で復帰した場合にのみ初期動作処理を実行する構成であってもよい。
また、本実施の形態のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41がゲームの進行が不能な特別な制御を実行している状態となった場合には、該特別状態の解除条件(本実施の形態においては、設定変更状態において設定キースイッチ37がOFF状態にされること)が成立して、通常状態に移行したときに可動手段901〜903の初期動作を実行することで、通常状態に移行して、その後の演出において可動手段901〜903が作動され得る状態となり、初期動作により可動手段901〜903が正常に作動するか否かの判定が必要となったときに、初期動作制御を実行させることができる。
また、本実施の形態のサブ制御部91は、メイン制御部41が特別状態の解除条件(本実施の形態においては、設定変更状態において設定キースイッチ37がOFF状態にされること)が成立して通常状態に移行した後、メイン制御部41が特別状態に制御されていたことを、通常状態に移行したときから所定期間にわたり報知する設定変更報知を実行しており、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに、メイン制御部41が特別状態に制御された場合には、該特別状態の解除条件が成立して通常状態に移行したときに、設定変更報知と並行して可動手段901〜903の初期動作処理を実行するようになっており、通常状態に移行後の設定変更報知と初期動作処理とが並列して実行されることで、設定変更報知および初期動作処理に要する時間が短縮され、ゲームを速やかに開始可能となる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、メイン制御部41での制御状況を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信可能である一方、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて演出の制御を行うことが可能な構成であり、メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始され、初期設定処理においてRAM41cが正常であることが判定されることで、通常状態であるメイン処理に移行したときに、正常にメイン処理に復帰した旨を示す復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信し、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後、復帰コマンドを受信したときに可動手段901〜903の初期動作処理を実行するようになっており、スロットマシン1への電力供給が開始されても復帰コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において可動手段901〜903の初期動作を制限することができる。
また、本実施の形態のメイン制御部41は、メイン制御部41での制御状況を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信可能である一方、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて演出の制御を行うことが可能な構成であり、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態でスロットマシン1への電力供給が開始され、特別状態である設定変更状態に制御するときに、設定変更状態の制御を開始する旨を示す設定コマンドをサブ制御部91に対して送信し、設定変更状態の制御が行われている状態で、設定キースイッチ37がOFF状態とされることにより設定変更状態が終了してメイン処理に移行したとき、すなわち特別状態の解除条件が成立して通常状態であるメイン処理に移行したときに、設定変更状態が終了された旨を示す設定終了コマンドをサブ制御部91に対して送信するようになっている一方で、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始され、設定コマンドを受信して特別状態に移行したことが特定された後、設定終了コマンドを受信したときに可動手段901〜903の初期動作処理を実行するようになっており、スロットマシン1への電力供給が開始されても設定終了コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において可動手段901〜903の初期動作を制限することができる。
また、本実施の形態のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後、復帰コマンドを受信するか、設定コマンド、設定終了コマンドの順で両方のコマンドを受信する前にこれらのコマンド以外のコマンドを受信した場合、すなわちメイン制御部41が電源投入時に送信する所定のコマンドを正常に受信できなかった場合には、その後演出を実行させないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されてもメイン制御部41が電源投入時に送信する所定コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において演出の実行を制限することができる。
また、本実施の形態のサブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が開始された後復帰コマンドを受信する前に復帰コマンド以外のコマンドを受信した場合、すなわち復帰コマンドを正常に受信できなかった場合には、その後演出を実行させないようになっているので、スロットマシン1への電力供給が開始されても所定コマンドを受信しない場合、すなわちメイン制御部41側で通常状態に移行したことが確認できない場合にはサブ制御部91側において演出の実行を制限することができる。
また、本実施の形態のサブ制御部91は、ゲームの進行が不能な特別状態である設定変更状態において、可動手段901〜903の初期動作を実行しない構成であるとともに、設定変更状態において設定変更状態である旨を示す表示を液晶表示器51に表示して、設定変更状態である旨を報知する設定変更報知を実行可能であり、可動手段901は、初期動作において液晶表示器51の表示領域51aと重なる位置に動作するようになっており、特別状態において初期動作が行われないので、液晶表示器51の表示領域51aに表示された設定変更状態である旨を示す表示の視認が妨げられることがない。
[店側演出設定処理]
図21を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側演出設定処理について説明する。店側演出設定処理は、店員が遊技中の演出態様の基準となる設定を変更する際に実行される処理である。店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、演出における音量の基準となる大きさ(第1音量段階)と、演出における光量の基準となる大きさ(第1光量段階)とを設定することができる。さらに、店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、非節電状態となる通常モードまたは節電状態となる節電モードを設定することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられたか否かを判定する(S130)。メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられたと判定したときには(S130でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S131)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S131でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S131でN)、演出における音量および光量の基準となる大きさを、切り替え後のチャンネル設定に対応する第1音量段階および第1光量段階に設定する(S132)。なお、このとき設定された第1音量段階および第1光量段階は、即座に演出の音量および光量に反映されず、その後、遊技者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたときに設定画面が表示されたときに反映される。その後、メイン制御部41は、店側演出設定処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない店側設定スイッチ60を店員が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側設定スイッチ60が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって店側設定スイッチ60が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて店側設定スイッチ60が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、これらのような不正行為によって店側設定スイッチ60が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられていないと判定したときには(S130でN)、全てのストップスイッチが同時に長押しされたか否かを判定する(S133)。メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされなかったと判定したときには(S133でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされたと判定したときには(S133でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S134)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S134でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S134でN)、サブ制御部91に対してモード選択状態に移行することを特定可能なモード選択開始コマンドを送信する(S135)。
モード選択状態において、メイン制御部41は、店員によって通常モードまたは節電モードが選択されたか否かを判定する(S136)。メイン制御部41は、所定期間内にいずれかのモードが選択されたと判定したときには(S136でY)、選択されたモードを設定する(S137)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して選択されたモードを特定可能なモード特定コマンドを送信する(S138)。これにより、サブ制御部91は、選択されたモードに応じて各種の演出手段を制御する。たとえば、節電モードに設定されたときには、通常モード時に比べて、演出に用いるLEDの数を減らしたり、LEDの光量を下げたりといった制御を行う。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にいずれのモードも選択されなかったと判定したとき(S136でN)、またはモード特定コマンドを送信した後には、終了操作されたか否かを判定する(S139)。この終了操作は、スタートスイッチ7を長押しすることによって行われる。メイン制御部41は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S139でN)、S136の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が長押しされたと判定したときには(S139でY)、サブ制御部91に対してモード選択状態を終了することを特定可能なモード選択終了コマンドを送信し(S140)、店側演出設定処理を終了する。
このように、全てのストップスイッチを店員が同時に長押しすることによって、節電モードの設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ全てのストップスイッチが同時に長押しされたことを条件に、節電モードの設定が可能である。
ここで、ストップスイッチは、前面扉1bの外側に配置されるため、たとえば、店員以外の遊技者であっても操作することが可能である。このため、遊技中に遊技者が不意に全てのストップスイッチを同時に長押ししてしまって、節電モードの設定がされてしまう虞がある。
しかし、本実施の形態においては、全てのストップスイッチが同時に長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには節電モードの設定が禁止されるため、店員が意図しないときに節電モードの設定が行われてしまうことを防止することができる。
[音量および光量の設定画面]
図22を参照しながら、音量および光量の設定画面について説明する。
図22に示すように、本実施の形態においては、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、液晶表示器51の画面上に音量および光量を調整するための設定画面が表示される。
設定画面では、音量設定領域52aにおいて、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。これを音量表示ともいう。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。
設定画面では、光量設定領域52bにおいて、遊技者が設定可能な光量の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。
なお、第2音量段階と第2音量段階の切り替えは、ストップスイッチ8Cの操作によって可能である。
さらに、設定画面では、キャラクタ演出領域52cにおいて、遊技中に実際に用いられる演出画面の一部である、味方キャラクタと敵キャラクタのバトル演出の画面が表示される。本実施の形態においては、このバトル演出をサンプルに用いて、遊技者が音量および光量を設定することができる。具体的には、遊技者が第2音量段階を上げれば、味方キャラクタの音声(図11の例では、「参ったか!!」の音声)の音量が上がり、遊技者が第2音量段階を下げれば、味方キャラクタの音声の音量が下がる。また、遊技者が第2光量段階を上げれば、バトル演出の画面の光量が上がって明るくなり、遊技者が第2光量段階を下げれば、バトル演出の画面の光量が下がって暗くなる。
このように、遊技中の実際の演出を例にして演出中の音量および光量の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図23を参照しながら、店側設定スイッチ60の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ60のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ60のチャンネルに対して、設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される数字が対応づけられている。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「2」になり、光量の初期表示が「30%」になる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「14」になり、光量の初期表示が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図23における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図22の音量設定領域52aにおける数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図22の光量設定領域52bにおける数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[遊技者側設定スイッチの点灯・消灯]
図24を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側設定スイッチ70の点灯および消灯の制御について説明する。上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する。よって、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを報知するために、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてゲーム中であるか否かを判定する。たとえば、本実施の形態では、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに「内部当選コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、ゲームの終了時に「遊技状態コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。よって、サブ制御部91は、「内部当選コマンド」を受信してから「遊技状態コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、「遊技状態コマンド」を受信してから「内部当選コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S201)。ゲーム中ではないと判定した場合(S201でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S202)。可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S202でN)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が消灯中であるか否かを判定する(S203)。遊技者側設定スイッチ70が消灯中であると判定した場合(S203でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を点灯させ(S204)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S203で遊技者側設定スイッチ70が消灯中ではないと判定した場合(S203でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
一方、S201でゲーム中であると判定した場合(S201でY)や、S202で可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S202でY)には、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が点灯中であるか否かを判定する(S205)。遊技者側設定スイッチ70が点灯中であると判定した場合(S205でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ(S206)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S205で遊技者側設定スイッチ70が点灯中ではないと判定した場合(S205でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。したがって、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを遊技者に報知することができる。したがって、ゲーム中において、遊技者による無効な操作を防ぐことができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70を消灯させているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。たとえば、図6に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70を点灯させると、演出制御基板90の初期設定が完了していないにも関わらず遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されやすくなる。たとえば、演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70が操作されると、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで遊技者に操作されにくいようにすることができ、たとえば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。たとえば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、確認動作実行期間や演出制御基板90の初期設定が行われているときに遊技者側設定スイッチ70を遊技者に操作されにくいようにすることができる。これにより、たとえば、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、たとえば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
[遊技者側演出設定処理]
図25を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更する際に実行される処理である。遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S1501)。ゲーム中であると判定した場合(S1501でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、ゲーム中ではないと判定した場合(S1501でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S1502)。可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S1502でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S1502でN)、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S151でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S151でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、図22に示した設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、図22は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の一例が示されている。この場合、音量設定領域52aにおいては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域52aにおいては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、図22の光量設定領域52bにおいては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止しているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。たとえば、図6に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可すると、たとえば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、演出制御基板90の初期設定が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。たとえば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、たとえば、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、たとえば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
以上のように、本実施の形態では、サブ制御部91(確認動作制御手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する。また、サブ制御部91(特定制御実行手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても、設定画面を表示しない(特定制御を実行しない)。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴い、設定画面が表示されると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴って設定画面が表示されることが無くなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、液晶表示器51(表示手段)は、表示領域に演出表示を行うようにしてもよい。また、可動手段901,902は、液晶表示器51の表示領域(たとえば、可動位置921,922)に重畳するように動作するようにしてもよい。また、設定スイッチ70の操作に伴って液晶表示器51に設定画面(特定情報)を表示するようにしてもよい。
本実施の形態では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、設定スイッチ70の操作に伴って液晶表示器51に設定画面が表示されることが無い。よって、液晶表示器51に表示される設定画面の視認性を妨げないようにできる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、液晶表示器51(表示手段)は、表示領域に演出表示を行うようにしてもよい。また、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行うようにしてもよい。たとえば、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。たとえば、液晶表示器51に演出画像などを表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
このように、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定をおこなうことにより、演出制御基板90の初期設定に長い時間を要さないようにすることができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、演出制御基板90の初期設定が終了するまで、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、前面扉1bの開放中は、遊技者側設定スイッチ70が無効としてもよい。これにより、前面扉1bの開放中に、演出に関する設定をいたずらされたり、事故的に演出に関する設定をいじってしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1において、演出制御基板90(演出制御手段)は通常状態と省電力状態(節電状態ともいう)とを設定するための設定手段を備え、デモ演出を実行するときに、設定手段により通常状態が設定されているときは通常モードのデモ演出を実行し、設定手段により省電力状態が設定されているときは省電力モード(節電モードともいう)のデモ演出を実行するようにしてもよい。
このように、設定手段によって設定された状態に基づいてデモ演出を実行することで、デモ演出を実行するための処理が好適に行われる。
また、本実施の形態のスロットマシン1において、通常モードのデモ演出は、特定時間の演出を繰り返す演出であり、省電力モードのデモ演出は、演出手段(液晶表示器51、演出効果LED52、リールLED55)を特定状態にしておく演出であってもよい。
このように、通常デモ演出と省電力デモ演出とを設けることで、デモ演出を実行するための処理が好適に行われる。
また、本実施の形態のスロットマシン1において、ゲーム中にエラー(異常)が発生したときには該ゲームの終了後にエラー信号(セキュリティ信号)を出力し、払い出しのあるゲーム中にエラーが発生した場合には払出信号の外部出力完了前にエラー信号の出力を開始するようにしてもよい。
このようなタイミングでエラー信号の出力を開始することで、エラーの発生契機を判別することができる。
[音量変更操作処理]
図26を参照しながら、図25のS157でサブ制御部91が実行する音量変更操作処理について説明する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中であるか否かを判定する(S170)。本実施の形態においては、遊技者の変更操作によって音量が変更されたときには、図22の音量設定領域52aにおいて、選択された音量に基づき強調表示が移動する。さらに、音量設定領域52aにおいて行われるバトル演出を利用して確認音が出力される。たとえば、図22の例に示すように、「参ったか!!」の音声が確認音として出力される。確認音が出力されることによって、遊技者が変更後の音量を確認することができる。確認音出力中タイマは、確認音の出力時間に合わせてカウントし、カウント値が所定値に達するとタイマアップとなり、カウントを停止する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中でないと判定したときには(S170でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最大の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最大の音量へ変更操作されたと判定したときには(S171でY)、すでに最大の音量に変更済みであるか否かを判定する(S172)。
サブ制御部91は、未だ最大の音量に変更済みではないと判定したときには(S172でN)、演出における音量の大きさを、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した音量設定とに応じた音量に設定する(S177)。その後、サブ制御部91は、S177の処理で設定した音量の確認音をスピーカ53,54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに最大の音量に変更済みであると判定したときには(S172でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最大の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ60のチャンネル設定に対応した最大音量の確認音をスピーカ53,54から出力し(S173)、S179の処理に移行する。
サブ制御部91は、S171の処理において、最大の音量へ変更操作されていないと判定したときには(S171でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最小の音量へ変更操作したか否かを判定する(S174)。サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されたと判定したときには(S174でY)、すでに最小の音量に変更済みであるか否かを判定する(S175)。
サブ制御部91は、すでに最小の音量に変更済みであると判定したときには(S175でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最小の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ60のチャンネル設定に対応した最小音量の確認音をスピーカ53,54から出力し(S176)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されていないと判定したとき(S174でN)、もしくは未だ最小の音量に変更済みではないと判定したときには(S175でN)、S177の処理に移行する。
サブ制御部91は、S179の処理において、確認音出力中タイマのカウントを開始する(S179)し、音量変更操作処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、S170の処理において、確認音出力中タイマのカウント中であると判定したときには(S170でY)、確認音出力中タイマのカウントを1減算する(S180)。その後、サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント値が所定値に達することによってタイマアップしたか否かを判定する(S181)。サブ制御部91は、タイマアップしていないと判定したときには(S181でN)、音量変更操作処理を終了する。一方、サブ制御部91は、タイマアップしたと判定したときには(S181でY)、確認音の出力を終了し(S182)、音量変更操作処理を終了する。
このように、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが開放したときには、該前面扉1bの外側が隣接するスロットマシンまで近寄る場合がある。このような場合、遊技者以外の他人、たとえば隣に座る遊技者が遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞がある。また、前面扉1bを開放しながらのメダル詰まりの解消作業や、払出率の設定値の変更作業をしているときに、店員が気づかずに遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞もある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1で遊技する遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
さらに、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける。このため、遊技者が設定中にメダル詰まりなどの解消作業によって一旦前面扉1bが開放しても、その後、再び前面扉1bが閉鎖されたときには継続してその続きから音量および光量の設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
本実施の形態においては、音量および光量の初期表示、つまり設定画面が表示されたときに最初に強調表示される音量および光量が、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて異なる。たとえば、図23に示すように、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「1」から「3」に変更すれば、音量の初期表示も「3」から「6」に変更し、光量の初期表示も「30%」から「60%」に変更する。仮に、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態にかかわらず、音量および光量の初期表示が一定であれば、遊技者は実際の音量および光量を誤認してしまう。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「1」および「3」のいずれにおいても、音量の初期表示が常に「2」であれば、遊技者は実際の音量を誤認してしまう。
しかし、音量および光量の初期表示が、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて変化するため、遊技者は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態を把握しやすく、実際の音量を誤認してしまうことがない。これにより、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
さらに、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで、音量および光量の初期表示が異なるため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
音量および光量の初期表示が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには、最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)となり、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)となる。このため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量や光量を調整できる。さらに、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくなることがない。このため、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止することができる。
店側設定スイッチ60のチャンネル設定が変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映される。つまり、店員が店側設定スイッチ60のチャンネル設定を変更しても、そのときには音量や光量に反映されず、その後、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作して設定画面が表示されて、該設定画面の表示が終了したときに初めて音量や光量に反映される。たとえば、通常、遊技者は、第1音量段階や第1光量段階を設定することができないため、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがあるが、このような場合であっても、設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を認識することができる。このため、遊技者の意図しないタイミングで音量や光量が変更されることを防止することができる。
第2音量段階の設定時においては、バトル演出の音声を用いた確認音が出力されるため、実際の演出音を聞きながらでも音量の設定を確認でき、遊技者は、容易に音量を設定することができる。さらに、第2光量段階の設定時においては、バトル演出の画面の光量が変更するため、実際の演出画面を見ながらでも光量の設定を確認でき、遊技者は、容易に光量を設定することができる。
店側設定スイッチ60のチャンネルとして、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量および光量での設定を防止することができる。
音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にすることができる。このため、遊技者が短期間に連続して変更操作したとしても、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止することができる。
さらに、現在が最小の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに下げようとした場合には、最小の音量の確認音が出力される。また、現在が最大の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに上げようとした場合には、最大の音量の確認音が出力される。このため、遊技者に音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを認識させることができ、注意を促すことができる。
[デモ演出]
本実施の形態のメイン制御部41は、待機状態へ移行する旨を示す待機コマンドを、1ゲーム終了後、賭数が設定されることがなく遊技の終了が推定される時間(本実施の形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが終了し、払出終了コマンドを送信した後に待機状態に移行するときに送信する。さらに、上述したように、メイン制御部41は、設定変更に伴う初期化処理が行われたときや、設定変更以外において初期化処理が行われたときにも、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信することを含むデモ演出の開始条件が成立したときに、図27に示すように、デモ演出(デモンストレーション演出)を開始する。
図28に示すように、デモ演出の開始条件が成立したことによるデモ演出に関する制御では、サブ制御部91は、待機コマンドを受信した場合に、RAM91cに省電力モードの設定がされているか否かを判定し(Sa01)、省電力モードの設定がされていない場合には、通常モードでデモ演出を開始し(Sa02)、省電力モードの設定がされている場合には、省電力モードでデモ演出を開始する(Sa06)。
Sa02のステップで通常モードのデモ演出を開始した場合は、通常モードのデモ演出に対応する演出パターンを選択して、図27(b)に示すように、当該機種に関連する演出映像を液晶表示器51に表示させるとともに、時間の経過に応じて演出効果LED52、リールLED55の点灯態様を変化させるように制御する。通常モードのデモ演出に対応する演出パターンは、開始から終了までに特定時間(本実施の形態では30秒間)を要するように構成されている。また、通常モードのデモ演出を実行する場合には、特定時間を要する演出パターンの演出を繰り返し実行することで、通常モードのデモ演出を継続して実行することができる。
Sa02のステップにおいて通常モードのデモ演出を開始させた後は、MAXBETスイッチ6の操作またはメダル投入部4からのメダルの投入による賭数の設定操作が行われるか(Sa03)、Sa02のステップでデモ演出を開始してから特定時間(本実施の形態では、30秒間)が経過するまで、演出パターンにより規定された制御パターンに従って時間経過に応じた制御を行う(Sa04)。そして、賭数の設定操作が行われることなく特定時間が経過した場合には、Sa02のステップに戻って通常モードのデモ演出を最初から開始して、通常モードのデモ演出を賭数の設定操作が行われるまで繰り返し行う。
Sa03のステップにおいて賭数の設定操作が行われた場合には、デモ演出を終了させて(Sa05)、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う。
一方、Sa06のステップにおいて、省電力モードのデモ演出を開始した場合は、省電力モードのデモ演出に対応する演出パターンを選択して、図27(c)に示すように、「省電力モード中」といったメッセージを液晶表示器51に表示させるとともに、液晶表示器51の輝度を最小値に設定し、演出効果LED52およびリールLED55を消灯状態とするように制御する。省電力モードのデモ演出に対応する演出パターンは、当該パターンによる制御の開始からの経過時間に関わらず開始時の状態で維持するように構成されている。
Sa06のステップにおいて省電力モードのデモ演出を開始させた後は、時間経過に関わらず、賭数の設定操作が行われるまで待機する(Sa07)。そして、賭数の設定操作が行われた場合には、通常モードのデモ演出を開始した場合と同様に、デモ演出を終了させて(Sa05)、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う。
本実施の形態のサブ制御部91は、上述のように省電力モードの設定に応じて通常モードおよび省電力モードのいずれかのモードでデモ演出を実行可能となっており、遊技場の店員などにより設定された設定に従ってデモ演出を実行することとなる。遊技場の店員などによる省電力モードの設定および確認は、メイン制御部41が上述した当選確率(払出率)の設定値の設定変更状態または設定確認状態であるときに行うことが可能である。
具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定コマンドを受信して設定変更状態が開始されたことを特定した場合、または、設定確認コマンドを受信して設定確認状態が開始されたことを特定した場合に、図29に示すように、省電力モードの変更状態に移行して省電力モードの変更画面を液晶表示器51に表示させる。省電力モードの変更画面では、通常モードまたは省電力モードを選択可能である旨、選択中のモード、ストップスイッチ8L,8Rおよびスタートスイッチ7の操作によりモードを選択して決定できる旨のメッセージが表示されるようになっている。省電力モードの変更画面が表示された状態で、通常モードまたは省電力モードのいずれかが選択されて決定された場合には、決定されたモードをデモ演出のモードとしてRAM91cに設定する。その後、メイン制御部41から設定コマンド、設定確認コマンドを受信して設定変更状態または設定確認状態が終了されたことを特定したときに、省電力モードの変更状態を終了して、省電力モードの変更画面の表示を終了する。その後、直ぐに、図30に示すように、RAM91cに設定されているモードのデモ演出、すなわち、デモ演出のモードとして通常モードが設定されている場合には、通常モードのデモ演出を開始させ、省電力モードが設定されている場合には、省電力モードのデモ演出を開始させる。
サブ制御部91は、上述のようにデモ演出の開始条件が成立したときにデモ演出を開始する。当該デモ演出の開始条件は、図31に示すように、デモ演出に移行する前の演出態様すなわち実行中の演出態様ごとに定められている。なお、図31に示す演出態様およびデモ演出の開始条件は一例である。たとえば、本実施の形態においては、デモ演出の開始条件としては、設定変更に伴う初期化処理が行われたときや、設定変更以外において初期化処理が行われたにも成立する。
図31に示すように、実行中の演出態様が、通常背景、特殊背景またはBGM付き特殊背景である場合には、遊技終了または演出メニューの終了から遊技に関連する操作および演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。
図32(a)に示すように、メイン制御部41は、遊技の終了後の60秒間に、遊技に関連する操作が行われなかった場合には、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、通常背景または特殊背景による演出が行われる遊技において停止操作が行われて遊技が終了した後、演出メニューに関連する操作が60秒間行われることなく、待機コマンドを受信した場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合には、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。また、図32(b)に示すように、サブ制御部91は、実行中の演出態様が、BGM付きの特殊背景である場合には、遊技が終了した後、30秒間、遊技に関連する操作および演出メニューに関連する操作が行われない場合に、BGMを停止させ、さらに30秒間すなわち遊技が終了した後から60秒間、演出メニューに関連する操作が行われることなく、待機コマンドを受信した場合には、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、たとえば、図33(a)に示すように、演出メニューの終了後に通常背景、特殊背景またはBGM付き特殊背景による演出を実行中に遊技に関連する操作が行われなかったことによる待機コマンドを受信した場合であって、待機コマンドを受信した際に上述の演出操作経過時間タイマの値が60秒経過前である場合には、演出操作経過時間タイマの値が60秒経過したときにデモ演出を開始させる。
また、図31に示すように、実行中の演出態様が、警告報知である場合には、遊技終了から遊技に関連する操作および演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。図32(c)に示すように、メイン制御部41は、遊技の終了後、60秒間に遊技に関連する操作が行われない場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合に、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、非推奨停止順で停止操作が行われたときに警告報知を開始し、その後、警告報知を継続して、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。ここで、非推奨停止順とは、遊技者に推奨されていないリールの停止順である。本実施の形態では、ATに制御されていないゲームにおいては、左第1停止が推奨されているため、左第1停止以外の停止順が非推奨停止順となる。また、ATに制御されているゲームにおいては、ナビ演出に従った停止順が推奨されているため、ナビ演出に従わない停止順が非推奨停止順となる。なお、推奨手順および非推奨停止順は、設けられていないものであってもよい。
また、特に図示しないが、実行中の演出態様が、入賞の発生を示す入賞報知演出である場合にも、遊技終了から遊技に関連する操作および演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。メイン制御部41は、遊技の終了後、60秒間に遊技に関連する操作が行われない場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合に、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、いずれかの役が入賞したときに入賞報知演出を開始し、その後、入賞報知演出を継続して、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、図31に示すように、エラー報知後である場合には、遊技に関連する操作および演出メニューに関連する操作が行われることなく、エラー解除から60秒経過したことがデモ演出開始条件である。図32(d)に示すように、メイン制御部41は、上述のように60秒間遊技に関連する操作が行われない場合に待機コマンドを送信した後、たとえば、メダルセレクタ29でメダル詰まりが検出されたときなどにエラーコマンドを送信し、当該エラーが解除されたときに再度エラーコマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始し、最初にエラーコマンドを受信したときにデモ演出を終了させるとともにエラー報知を開始させる。そして、再度エラーコマンドを受信したときにエラー報知を終了させてデモ演出前の演出態様に戻る。その後、上述のエラー解除タイマに基づいて、遊技に関連する操作および演出メニューに関する操作が行われることなく60秒が経過したときにデモ演出を開始させる。なお、60秒経過前に精算操作がされ、待機コマンドが送信された場合には、待機コマンドを受信することでデモ演出を開始する。
また、図31に示すように、実行中の演出態様が、演出メニューであり、メニューの表示中、履歴の表示中、キャラクタ選択中である場合には、演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から60秒経過したことがデモ演出開始条件である。図33(b)に示すように、サブ制御部91は、上述のようにストップスイッチ8L,8C,8Rのいずれかが5秒以上継続して押し続けられることで演出メニューの開始操作が行われたときに、演出メニューを開始する。その後、メニューの表示中、履歴の表示中、キャラクタ選択中である状態で、演出操作経過時間タイマの値に基づいて演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から60秒経過したときに、デモ演出を開始させる。なお、演出メニュー中にメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合には、デモ演出を実行せず、演出メニューを継続する。
なお、演出メニューにおいて演出内容を設定するためのパスワードの入力、遊技履歴などを2次元コードに変換して出力可能な構成において、図31に示すように、実行中の演出態様が、演出メニューであり、パスワードの入力中、2次元コードの表示中である場合には、演出メニュー中の最後の操作から5分経過したことがデモ演出開始条件である。図33(c)に示すように、サブ制御部91は、演出メニューを開始させた後、当該パスワードの入力中、2次元コードの表示中である状態で、演出操作経過時間タイマの値に基づいて演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から5分経過したときに、デモ演出を開始させる。なお、演出メニュー中にメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合には、デモ演出を実行せず、演出メニューを継続する。
また、図31に示すように、実行中の演出態様が、省電力モードの変更状態である場合には、当該省電力モードの変更状態の終了がデモ演出開始条件である。図32(e)に示すように、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する際と終了する際に設定コマンドを送信し、設定確認状態に移行する際と終了する際に設定確認コマンドを送信し、設定変更状態または設定確認状態が終了されて設定コマンドまたは設定確認コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、設定開始を示す設定コマンドまたは確認開始を示す設定確認コマンドを受信した際に、省電力モードの変更状態に移行させる。その後は、図32(e)に示すように、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した際に、変更後のモードに応じたデモ演出を直ちに実行する。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41と、メイン制御部41からから送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うサブ制御部91とを備え、メイン制御部41は、待機状態への移行時期を特定可能な待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したことに基づいてデモ演出を実行するとともに、サブ制御部91は、省電力モードに制御するか否かを設定可能とされている。
このような構成において、待機コマンドの受信を受けてデモ演出を実行する処理と、通常モードと省電力モードのいずれのモードに制御する処理とを別個に行う構成とすると、サブ制御部91が行う制御が複雑になってしまうという問題がある。
これに対して、本実施の形態のサブ制御部91は、デモ演出を通常モードと省電力モードのいずれのモードで実行させるかを設定可能とされており、待機コマンドを受信した場合などデモ演出の開始条件が成立してデモ演出を実行するときに、通常モードが設定されている場合には通常モードのデモ演出を実行し、省電力モードが設定されている場合には省電力モードのデモ演出を実行するようになっており、省電力モードが設定されることでデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できるとともに、デモ演出を実行する制御の一環として省電力モードに応じた制御が行われることとなるため、サブ制御部91による制御を簡素化できる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、通常モードのデモ演出として液晶表示器51を用いて特定時間(本実施の形態では、30秒間)を要する演出を繰り返し実行し、省電力モードのデモ演出として液晶表示器51の輝度を最小値に設定するとともに「省電力モード中」のメッセージを表示させるとともに、演出効果LED52およびリールLED55を消灯状態とした一定の状態で経過時間に関わらず維持するように制御するようになっており、通常モードのデモ演出の実行に比べて省電力モードのデモ演出を実行する際のサブ制御部91の処理負荷も軽減できるため、さらに省電力モードのデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できる。
本実施の形態では、メイン制御部41は、1ゲームが終了した後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過したかを計測して、省電力モードの設定として通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過したときに待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したときにデモ演出を実行するようになっており、メイン制御部41で計測した期間に応じてサブ制御部91側でデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによってメイン制御部41側で異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、ストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効でない状態で、ストップスイッチ8L,8C,8Rのいずれかが5秒以上継続して押し続けられることで、遊技者による操作に応じて演出に関連する事項を表示する演出メニューを液晶表示器51に表示させることが可能であり、演出メニューに関する操作が行われてからの期間を、演出操作経過時間タイマにより計測して、省電力モードの変更画面にて通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、演出操作経過時間タイマにより所定期間(本実施の形態では、演出内容に応じて60秒または5分)が計測されたときにデモ演出を実行するようになっており、演出メニューに関連する遊技者の操作を受け付けてから計測した期間に応じてデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによって異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
本実施の形態では、サブ制御部は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モードおよび省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行するようになっており、省電力モードの変更状態の終了後、すぐに通常モードおよび省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出が実行されるので、省電力モードの変更画面により設定されたモードが反映されているか否かを確認することができる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドに基づいて各リールの停止操作の順序を特定し、遊技者に対して推奨する推奨操作態様(本実施の形態では、左ストップスイッチ8Lを第1停止とする操作順)以外の操作態様でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときには、推奨停止順で停止操作を行うように警告する警告報知を実行するようになっており、当該警告報知を実行した後に遊技が進行しない場合に、該警告報知をデモ演出が開始されるときまで継続するようになっており、推奨操作態様でストップスイッチ8L,8C,8Rの操作が適正に行われていないことを確実に認識させることができる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、いずれかの役が入賞したときに入賞報知演出を実行するようになっており、当該入賞報知演出を実行した後に遊技が進行しない場合に、該入賞報知演出をデモ演出が開始されるときまで継続するようになっており、入賞が発生したことを確実に認識させることができる。
なお、本実施の形態では、メイン制御部41は、待機状態に移行する際に待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信することでデモ演出の制御を開始するように構成しているが、サブ制御部91がデモ演出の制御を開始する契機とするコマンドは、待機状態に移行するタイミングで送信されることでデモ演出の実行時期を特定可能となるコマンドでもよいし、デモ演出を実行するタイミングまでの時間を計測する起点となるタイミングで送信されることでデモ演出の実行時期を特定可能となるコマンドでもよい。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、待機状態に移行する際に待機コマンドを送信するようになっており、当該待機コマンドは、サブ制御部91がデモ演出の実行時期を特定するための専用のコマンドであるが、このような専用のコマンドに替えて、サブ制御部91は、デモ演出の実行時期を特定可能なだけでなく他の制御状態を特定可能となる共用のコマンド(たとえば、クレジットの精算終了を示すコマンドなど)に基づいてデモ演出の実行時期を特定するように構成してもよい。このような構成においては、サブ制御部は、特定のコマンドを受信したときにデモ演出を実行する構成でもよいし、特定のコマンドを受信してから所定期間が経過したときにデモ演出を実行する構成でもよい。詳しくは、メイン制御部は、1ゲームが終了したとき、クレジットの精算によるメダルの払い出しが終了したとき、設定変更状態および設定確認状態が終了したときなどの待機状態に移行するタイミングまでの時間を計測する起点となるタイミングとなったときに特定のコマンドを送信し、サブ制御部は、当該特定のコマンドを受信してからの期間を、サブ制御部91内に設定されたタイマにより計測し、省電力モードの変更画面にて通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、当該タイマに基づいて所定期間が計測されたときにデモ演出を実行するように構成してもよい。このような構成とすることで、サブ制御部で計測した期間に応じてデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによって異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
また、本実施の形態では、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モードおよび省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行する構成であるが、たとえば、図34(a)に示すように、新たに設定されたモードが通常モードであれば、初回から通常モードのデモ演出を実行するのに対して、図34(b)に示すように、新たに設定されたモードが省電力モードの場合には、まず初回は通常モードのデモ演出を1ループ実行し、その後、省電力モードのデモ演出を実行する構成としてもよく、このような構成とすることで、省電力モードの変更状態において省電力モードが設定された場合でも省電力モードの変更状態の終了後は一旦通常モードのデモ演出が実行されるので、開店直前に省電力モードに設定されたような状況であっても、開店後すぐの状況ではまず通常モードのデモ演出が実行されるので、開店直後のスロットマシンの見栄えを良くすることができる。
また、省電力モードの変更状態の終了後だけでなく、電源投入後、設定値の設定変更後などの特定状況の後、最初にデモ演出を実行する場合には、省電力モードが設定されている場合であっても、一旦通常モードのデモ演出を実行し、その後省電力モードのデモ演出を実行するようにすることで、開店後すぐの状況ではまず通常モードのデモ演出が実行されることで、開店直後のスロットマシンの見栄えを良くすることができる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、クレジットの精算終了後に待機コマンドを送信し、サブ制御部91は、クレジットの精算終了後に送信された待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始する構成、すなわちクレジットの精算終了後すぐにデモ演出を開始する構成であるが、メイン制御部41は、クレジットの精算終了後、所定期間(たとえば、60秒)経過したときに待機コマンドを送信し、サブ制御部91が待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始するようにしたり、メイン制御部41は、クレジットの精算終了時に特定のコマンドを送信し、サブ制御部91が特定のコマンドを受信してから所定期間(たとえば、60秒)経過したときにデモ演出を開始する構成、すなわちクレジットの精算終了後、所定期間が経過したときにデモ演出を開始する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モードおよび省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行する構成であるが、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過したときに、デモ演出を実行する構成としてもよい。
また、このような構成においては、図35(a)に示すように、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様が通常背景、特殊背景またはGM付き特殊背景であった場合には、省電力モードの変更状態の終了後、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様とする一方、図35(b)に示すように、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様が演出メニューであった場合には、省電力モードの変更状態の終了後、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様である演出メニューではなく、通常背景など、演出メニューが表示される前の演出態様とするようにしてもよく、このようにすることで、演出メニューの実行中に省エネモードの変更状態に移行した場合に、省エネモードの変更状態が終了した後に演出メニューを復帰させるために、現在の演出態様が通常背景、特殊背景などに加え、現在の演出メニューの表示内容まで保持しておく必要がないことから、制御を簡素化できる。
また、本実施の形態では、デモ演出中に演出メニューを表示させる操作を行うことでデモ演出が終了する構成であるが、デモ演出中に所定の操作(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rのいずれかの操作など)により、図36に示すように、デモ演出を継続しつつ、遊技履歴などの情報を液晶表示器51の一部に表示させ、閲覧できる構成とし、その後、所定期間経過によりデモ演出に戻るようにしてもよく、このような構成とすることで、特に、省エネモードのデモ演出の実行中に遊技履歴の閲覧操作などにより、デモ演出が終了するのではなく、遊技履歴などの表示以外は、省エネモードのデモ演出が継続し、遊技履歴などの表示後も通常の演出態様に戻るのではなく、省エネモードのデモ演出が引き続き継続するので、さらに省電力モードのデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できる。
また、本実施の形態では、サブ制御部91は、デモ演出中に賭数の設定操作が行われることで、デモ演出を終了させて、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う構成であるが、賭数の設定操作が行われた際に、所定の遊技開始演出を実行したうえで、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行うようにしてもよく、遊技開始演出では、遊技の開始を歓迎する旨を示すメッセージを表示したり、同様の旨を示すキャラクタの映像を表示させてもよい。このような構成とすることで、遊技を開始可能な状態に移行されたことを確実に認識させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施の形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組合せて実施するようにしてもよく、前述した本実施の形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組合せて実施するようにしてもよい。
[目押し役について]
本実施の形態においては、目押し役として、押し順ベル、弱チェリー、強チェリー、およびBBを例示したが、その他の役であってもよい。たとえば、有利な遊技状態に移行する再遊技役である昇格リプレイを設け、リールの停止順が正解手順であれば昇格リプレイが入賞し、不正解手順であれば昇格リプレイ以外の役(たとえば、遊技状態を維持する維持リプレイや不利な遊技状態に移行する不利リプレイ)が入賞する押し順リプレイを目押し役に用いてもよい。
[目押し不要役について]
本実施の形態においては、目押し不要役として、通常ベルや通常リプレイのようなストップスイッチの操作手順に関わらず、遊技者の有利度が同一となる表示結果として、一の表示結果(たとえば、中段ベルや中段リプレイの図柄組合せ)が必ず導出される役を例示した。しかし、目押し不要役は、ストップスイッチの操作手順に応じて異なる表示結果が導出されるものであってもよい。但し、この場合においては、導出される表示結果が共に遊技者の有利度が同一である方が好ましい。たとえば、ナビ演出が実行される押し順ベルに当選したときにストップスイッチの操作手順に応じて異なるベル図柄の組合せが導出されても、異なるベル図柄の組合せが共にメダルの払出枚数が同じ表示結果であれば、押し順ベルを目押し不要役として用いることもできる。
[操作演出について]
本実施の形態においては、全リール回転中に演出操作を促す操作演出Aと、全リール停止後に演出操作を促す操作演出Bと、5ゲーム目の全リール回転中に演出操作を促す操作演出Cとを設けていたが、その他の操作演出が設けられていてもよい。たとえば、第1停止後に演出操作を促す操作演出が設けられていてもよいし、第2停止後に演出操作を促す操作演出が設けられていてもよい。
また、本実施の形態においては、図16(a),(b)に示す当選確率で期待演出の種類を決定していたが、その他の当選確率で期待演出の種類を決定してもよい。
たとえば、目押し役が当選したときには操作演出が選ばれない、あるいは期待演出抽選自体を実行しないのに対して、目押し不要役が当選したときには所定確率(たとえば、100%や50%の確率)で操作演出が選ばれるものであってもよい。すなわち、目押し役に当選したときには期待演出として操作演出が選ばれず、目押し不要役に当選したときには期待演出として操作演出が選ばれることがあるものであってもよい。
たとえば、目押し役が当選したときには100%の確率で全リール回転中に演出操作を促す操作演出Aが選ばれないのに対して、目押し不要役が当選したときには所定確率(たとえば、100%や50%の確率)で全リール回転中に演出操作を促す操作演出Aが選ばれるものであってもよい。すなわち、目押し役に当選したときには期待演出として全リール回転中に演出操作を促す操作演出Aが選ばれず、目押し不要役に当選したときには期待演出として操作演出Aが選ばれることがあるものであってもよい。なお、本実施の形態においては、目押し不要役が当選したときよりも、目押し役が当選したときの方が高い確率で、全リール停止後に操作演出が実行されるようになっている。しかし、全リール停止後に実行される操作演出についてはストップスイッチの操作に影響がないため、目押し役当選時と目押し不要役当選時とで同じ確率で全リール停止後に操作演出が実行されてもよいし、目押し役が当選したときよりも、目押し不要役が当選したときの方が高い確率で、全リール停止後に操作演出が実行されてもよい。
期待演出が実行されるゲームで当選した目押し役の種類に応じて、選ばれやすい操作演出と、選ばれにくい、あるいは選ばれない操作演出があってもよい。たとえば、全てのリールをタイミングよく停止させないと有利な表示結果が導出されない目押し役に当選したときには、スタート時から第3停止前までの期間で実行される操作演出は選ばれにくい、あるいは選ばれず、全リール停止後に実行される操作演出は選ばれる可能性があってもよい。また、押し順ベルのように、リール回転から第2停止までは上手く操作しないと有利な表示結果が導出されない目押し役に当選したときには、スタート時から第2停止前までの期間で実行される操作演出は選ばれにくい、あるいは選ばれず、第2停止以降で実行される操作演出は選ばれる可能性があってもよい。つまり、操作演出が実行されるゲームにおいて目押し役に当選しているときには、目押し役に対応する有利な表示結果を導出させる際にストップスイッチの操作に影響がある期間は操作演出が実行されにくい、あるいは実行されないものであればよい。
なお、図16(a),(b)に示す当選確率においては、ナビストックが付与されたときと、付与されていないときとで、操作演出A〜Cについては同じ当選確率が設定されていたが、異なる当選確率が設定されていてもよい。この場合であっても、目押し役が当選したときよりも、目押し不要役が当選したときの方が高い確率で、操作演出が実行され、さらに、有利な表示結果を導出させる際にストップスイッチの操作に影響がない期間に操作演出が実行されるものであればよい。
本実施の形態においては、5ゲーム目の全リール回転中に演出操作を促す操作演出Cが選ばれた場合、5ゲーム目において目押し役に当選したときには、50%の確率でキャンセルされるか、あるいは50%の確率で5ゲーム目の全リール停止後に実行タイミングが変更されるものであった。しかし、これに限らず、5ゲーム目において目押し役に当選したときには、100%の確率でキャンセルされてもよいし、100%の確率で5ゲーム目の全リール停止後に実行タイミングが変更されるものであってもよい。
本実施の形態においては、操作演出中に、メイン制御部41側に接続されたパネルスイッチ150を用いて演出操作を行うものであったが、これに限らず、サブ制御部91側に接続された演出用スイッチ56を用いて演出操作を行うものであってもよい。演出用スイッチ56を用いた場合であっても、パネルスイッチ150を用いた場合と同様に、押圧する際の振動がストップスイッチ8L,8C,8Rに伝わって遊技者の意志に関わらずストップスイッチ8L,8C,8Rが押圧されてしまう虞がある。このため、パネルスイッチ150を用いた場合であっても、図16(a),(b)に示す当選確率で期待演出の種類を決定すればよい。
操作演出は、以下のように予めシナリオが決まっている連続演出であってもよい。たとえば、期待演出抽選で連続演出が選択されたときには、1ゲーム目(連続演出が選択された当該ゲーム)でバトル演出に登場するキャラクタ(味方キャラクタや敵キャラクタなど)を決定し、2ゲーム目でバトル演出の画像を液晶表示器51に表示し、3ゲーム目でバトル演出の画像とともに、全リール回転中に遊技者に演出操作を促す画像(たとえば、「パネルスイッチを連打しろ」といった文字画像)を液晶表示器51に表示し、4ゲーム目でナビストックが付与されたか否かの結果を報知する画像を液晶表示器51に表示するものであってもよい。このように、連続演出では、4ゲームに亘るバトル演出を実行するとともに、3ゲーム目では遊技者に演出操作を促すことが予め決められていてもよい。
さらに、上述したような連続演出が実行される場合において、3ゲーム目の内部抽選で目押し役に当選した場合は、所定確率(たとえば、50%の確率)で演出操作を促す画像表示がキャンセルされるか、あるいは所定確率(たとえば、50%の確率)で3ゲーム目の全リール停止後に演出操作を促す画像が表示されるように実行タイミングが変更されるものであってもよい。あるいは、3ゲーム目の内部抽選で目押し役が当選した場合は、演出操作を促す画像表示がキャンセルされ、かつ全リール停止後においても演出操作を促す画像が表示されないものであってもよい。また、この場合、4ゲーム目で演出操作を促す画像を表示してもよい。
なお、連続演出は1種類に限らず、複数種類設けられていてもよく、複数種類の連続演出は、演出が実行されるゲーム数や、遊技者に演出操作を促す予定ゲームが異なるものであってもよい。さらに、遊技者に演出操作を促す予定ゲームが異なる場合であっても、演出操作を促す予定ゲームにおいて目押し役に当選したときには、演出操作を促す画像表示をキャンセルしたり、全リール停止後に演出操作を促す画像が表示されるように実行タイミングを変更したりするものであってもよい。また、連続演出が実行される期間内において、複数のタイミング(複数の予定ゲーム)で演出操作を促し、その都度、目押し役に当選したときには、演出操作を促す画像表示をキャンセルしたり、全リール停止後に演出操作を促す画像が表示されるように実行タイミングを変更したりするものであってもよい。
[待機状態への移行について]
本実施の形態においては、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して設定終了コマンドまたは初期化コマンドを送信した後、60秒のカウント後にサブ制御部91に対して待機コマンドを送信し、サブ制御部91は待機コマンドを受信したことに基づいて待機状態に制御するものであったが、このような方法に限らない。たとえば、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定終了コマンドまたは初期化コマンドを受信したことに基づいて60秒をカウントし、60秒経過後に待機状態に制御するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、前面扉1bが開放しているか否かに関わらず、設定変更に伴う初期化処理が行われた後や設定変更以外の初期化処理が行われた後、60秒間経過後に待機状態に制御されるものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bが閉鎖していれば60秒間経過しても待機状態に制御されないものであってもよい。具体的には、設定終了コマンドまたは初期化コマンドを送信した後、60秒間経過し、かつドアが閉鎖していることを条件にメイン制御部41からサブ制御部91に対して待機コマンドが送信されてもよい。
[設定変更および初期化処理の報知について]
本実施の形態においては、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定コマンドを受信したことに基づき設定変更ランプ報知を開始し、かつ設定変更音声報知を開始するためのタイマをセットするものであったが、これに限らない。たとえば、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定終了コマンドを受信したことに基づき設定変更ランプ報知を開始し、かつ設定変更音声報知を開始するためのタイマをセットするものであってもよい。
本実施の形態においては、設定変更されたことの報知には、演出効果LED52を用いた設定変更ランプ報知と、スピーカ53,54を用いた設定変更音声報知とが含まれていたが、これ以外の手段を用いた報知が含まれていてもよい。たとえば、液晶表示器51に所定画像(たとえば、「設定変更中」の画像)を表示することによって設定変更されたことを報知してもよい。
本実施の形態においては、初期化処理されたことの報知には、演出効果LED52を用いた初期化ランプ報知と、スピーカ53,54を用いた初期化音声報知とが含まれていたが、これ以外の手段を用いた報知が含まれていてもよい。たとえば、液晶表示器51に所定画像(たとえば、「初期化中」の画像)を表示することによって初期化処理が行われたことを報知してもよい。
上記のように、液晶表示器51を用いて設定変更または初期化処理の実行を報知する場合であっても、スピーカ53,54を用いた報知は、液晶表示器51を用いた報知よりも短い時間で報知される方が好ましい。
本実施の形態においては、図19に示すように、ランプ報知(設定変更ランプ報知、初期化ランプ報知)および音声報知(設定変更音声報知、初期化音声報知)の両方が、待機状態に制御されるタイミングで同時に終了するものであったが、これに限らない。たとえば、ランプ報知および音声報知のうちの一方の報知は待機状態に制御されるタイミングよりも前にすでに終了し、他方の報知のみが待機状態に制御されるタイミングで終了するものであってもよい。
本実施の形態においては、図19に示すように、ランプ報知が音声報知よりも早いタイミングで開始し、かつランプ報知と音声報知とで報知の継続期間が同じであったが、これに限らない。
たとえば、音声報知がランプ報知よりも早いタイミングで開始し、かつ音声報知とランプ報知とで報知の継続期間が同じであってもよい。具体的には、設定コマンドや初期化コマンドを受信したときに音声報知が開始され、その後、30秒経過後にランプ報知が行われ、さらに、音声報知およびランプ報知はともに60秒間継続されるものであってもよい。この場合、音声報知はランプ報知よりも30秒早いタイミングで終了し、ランプ報知は音声報知よりも30秒遅いタイミング、かつ待機状態に制御されるタイミングで終了することになる。
たとえば、音声報知とランプ報知とが同じタイミングで開始し、かつ音声報知よりもランプ報知の方が継続期間が長いものであってもよい。具体的には、設定コマンドや初期化コマンドを受信したときに音声報知およびランプ報知が開始され、その後、30秒経過後に音声報知が終了し、さらに30秒経過後、かつ待機状態に制御されるタイミングでランプ報知が終了するものであってもよい。
なお、図17に示す設定変更に伴う初期化処理および設定変更以外の初期化処理は、メイン制御部41が備えるRAM41cの初期化について例示しているが、サブ制御部91が備えるRAM91cについても同時に初期化されるものであってもよい。たとえば、RAM91cに記憶されたナビストック数の情報が初期化されたときにも、音声報知およびランプ報知が行われてもよい。
また、本実施の形態においては、ランプ報知は演出効果LED52を用いているが、それ以外の点灯手段を用いてもよい。たとえば、可動手段901〜903のLEDを用いてランプ報知を行ってもよい。さらに、本実施の形態においては、図20に示すように、設定変更報知が行われている間に可動手段901〜903の確認動作を行う初期動作処理が行われるが、スロットマシン1への電力供給時に実行される初期化処理に対する初期化報知が行われている間に可動手段901〜903の確認動作を行う初期動作処理が行われてもよい。このようにすれば、可動手段901〜903の確認動作を行っている間に、可動手段901〜903のLEDの点灯確認についても、初期化報知によって行うことができる。さらに、図19に示すように、初期化報知において、音声報知よりもランプ報知の方が早いタイミングで開始し、かつ音声報知よりもランプ報知の方が長時間に亘り行われるものであれば、可動手段901〜903のLEDの点灯確認を初期化報知によって確実に行うことができる。つまり、ランプ報知を早いタイミングで開始したり、長時間に亘り行ったりすることで、可動手段901〜903の確認動作中はランプ報知が行われるようにすれば、可動手段901〜903の確認動作中において、可動手段901〜903のLEDの点灯確認を確実に行うことができる。
[店側の設定について]
本実施の形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モード(省電力モード)の設定をすることができた。しかし、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
さらに、上述したようなメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替える手段を備えるものであってもよい。たとえば、図37は、店側の設定画面を示す図である。図37を参照しながら、メイン側の設定とサブ側の設定との切り替えについて説明する。
スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側の設定画面を表示するための呼出操作が店員によってされたときには、図37(a)に示す設定画面であるホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面では、メイン側の設定を行うためのモードと、サブ側の設定を行うためのモードとのうちのいずれかを選択することができる。
メイン側設定モードが選択されたときには、図37(b)に示すように、メイン側の設定の一例である、払出率の設定と、スイッチの押圧設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。払出率設定が選択されたときには、図37(c)に示すように、1〜6のうちのいずれかの設定値を選択可能な画面が表示される。
一方、サブ側設定モードが選択されたときには、図37(d)に示すように、サブ側の設定の一例である、音量の設定と、光量の設定と、節電モードの設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。音量設定が選択されたときには、図37(e)に示すように、0〜Fのうちのいずれかの段階を選択可能な画面が表示される。
このように、店員は、メイン側の設定とサブ側の設定とを選択的に切り替えることができるため、容易に遊技に関する設定を行うことができる。また、1つの操作(たとえば、呼出操作)に基づいて液晶表示器51の画面上にメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替えるための設定画面(たとえば、ホールメニュー画面)が表示されるため、より分かりやすく、かつ容易に遊技に関する設定を行うことができる。
[遊技者側の設定について]
本実施の形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[店側の設定操作について]
本実施の形態においては、店員が払出率の設定をするためには、筐体1a内部の電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37を操作することが条件であった。また、音量や光量の基準設定をするためには、前面扉1bの内側に設けられた店側設定スイッチ60を操作することが条件であった。このため、前面扉1bを開放することができる店員のみが設定キースイッチ37を操作して払出率の設定をすることができ、同様に、前面扉1bを開放することができる店員のみが店側設定スイッチ60を操作して音量や光量の基準設定をすることができた。
しかし、設定時に店員が操作する操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよいし、筐体1aの外部や前面扉1bの外側に設けられていてもよい。たとえば、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられた操作手段が設けられていてもよい。
本実施の形態においては、仮に、操作手段が筐体1aの外部や前面扉1bの外側に設けられており、店員以外の者が操作手段を操作できたとしても、前面扉1bを開放しない限りは払出率の設定や量および光量の基準設定をすることができない。このため、遊技に関する設定が不正に行われてしまうことを防止することができる。なお、店員のみが前面扉1bを開放できる点からすると、店員のみが操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていることが好ましい。
さらに、設定時に店員のみが操作可能な操作手段は、節電モードの設定と同様に、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rを店員のみが知っている特殊な順番で操作することによって、遊技に関する設定をすることができるものであってもよい。
なお、節電モードを設定するための操作手段も、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよい。
払出率の設定をするための操作手段と、音量および光量の基準設定をするための操作手段と、節電モードを設定するための操作手段とは、本実施の形態のように異なる手段であってもよいし、これら全て、もしくは一部が共通する手段であってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施の形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[店側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるものであった。店側設定スイッチ60が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるものであった。全てのストップスイッチが長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図37に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図37に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施の形態においては、店員が店側設定スイッチ60を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施の形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施の形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
第2音量段階および第2光量段階を示す表示は、図22に示す例に限らない。たとえば、図38に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、まず、初期表示としてバーが表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図38では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図38では1つ減らす)ようにしてもよい。
たとえば、図39に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、音量調整ボタンの操作(図39では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施の形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
図36の音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にしているが、これに限らない。たとえば、確認音が出力中に行われた音量の変更操作を有効にするとともに、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっていてもよい。これにより、遊技者が短期間に連続して変更操作したときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。さらに、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
[設定画面の表示について]
本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには、継続して設定画面が表示されるものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには一旦設定画面の表示を止め、その後、再び前面扉1bが開放した後に開放前の設定画面を再表示するものであってもよい。このようにしても、設定中に一旦前面扉1bが開放しても、開放前の続きから設定を行うことができ、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているか否かにかかわらず、設定画面が表示されてから10分経過したときには当該設定画面の表示を止めるものであってもよい。さらに、前面扉1bが開放しているときに限り、設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bの閉鎖中に10分経過しても設定画面は表示し続けるが、前面扉1bの開放中に10分経過すると設定画面は表示されなくなるものであってもよい。
設定画面を表示可能な期間が過ぎて、設定画面が表示されなった後には、デモ画面などの設定画面以外の所定の画面に切り替わるものであってよい。
設定画面の表示は、遊技者の終了操作に基づき終了するものであってもよいし、時間の経過で終了するものであってもよい。さらに、設定画面の表示は、遊技者の終了操作および時間の経過のいずれによっても終了するものであってもよい。
[可動手段の確認動作実行期間における処理について]
上述した例では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、遊技者側設定スイッチ70を消灯させているがこれに限らない。たとえば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにしつつ、遊技者側設定スイッチ70を点灯させるようにしてもよい。また、たとえば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けつつ、遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて、遊技中の演出態様の設定を行っているが、これに限らない。たとえば、演出用スイッチ56を用いて、遊技中の演出態様の設定を行うようにしてもよい。なお、演出用スイッチ56は、たとえば遊技中の演出にも用いられるなど複数の機能を有しているので、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
図40は、遊技中の演出態様の設定に演出用スイッチを用いる場合において、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させる例を示した図である。図示する例では、液晶表示器51にデモ演出(通常モード)が表示されており、液晶表示器51の表示領域の右下に、演出用スイッチ56の機能の説明が表示されている。
また、上述した例では、特定制御の例として設定画面を表示する例を用いて説明したが、これに限らない。たとえば、特定制御としては、履歴の表示や、配当表の表示や、リールの配列表示など、液晶表示器51の表示を変更する制御であってもよい。また、特定制御は、液晶表示器51の表示を変更する制御だけではなく、音声の出力であってもよい。たとえば、特定制御は、隠し演出における音声の出力であってもよい。
また、上述した例では、可動手段901〜903は、液晶表示器51の周囲に配置されているが、これに限らず、可動手段901〜903は、液晶表示器51から離れた位置に配置されていてもよい。たとえば、リール2Lの左側や、リール2Rの右側など、スロットマシン1の筐体1aであれば可動手段901〜903はどこに配置されていてもよい。また、可動手段901〜903は、液晶表示器51に重畳するように動作するものであってもよく、液晶表示器51とは関係のないところで動作するものであってもよい。
また、上述した例では、サブ制御部91が、可動手段901〜903の確認動作を制御する例を用いて説明したが、これに限らず、メイン制御部41が、可動手段901〜903の確認動作を制御するようにしてもよい。この場合、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して可動手段901〜903の制御を指示するコマンドを送信し、可動手段901〜903の確認動作を制御する。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて特定制御の操作入力を行っているが、これに限らない。たとえば、演出用スイッチ56や、MAXベットスイッチ6や、赤外線センサなどによるかざし操作や、タッチパネルなどを用いて、特定制御の操作入力を行ってもよい。なお、メイン制御部41に接続されているスイッチなどを用いて特定制御の操作入力を行う場合には、メイン制御部41からサブ制御部91に対して、操作入力に対応するコマンドを送信する。
また、上述した例では、演出制御基板90は1つのサブ制御部91を備えており、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを実行しているが、これに限らない。たとえば、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備え、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを異なるサブ制御部91が実行してもよい。また、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備えている場合であっても、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などのうち、複数の処理を実行してもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施の形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシン1は、以下で説明するパチンコ遊技機200に置き換えてもよい。パチンコ遊技機200は、スロットマシン1と同一の構成を一部含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。
パチンコ遊技機200の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させるとともに、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示などの各種の変動態様で実行される。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。
パチンコ遊技機200は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否かなどを特定するための情報である。
パチンコ遊技機200は、保留記憶に起因する可変表示において、演出図柄が特定の図柄組合せ(大当り図柄組合せ)で停止表示されれば「大当り」となり、特定遊技状態に制御される。
このようなパチンコ遊技機200は、図41に示すように、額縁状の外枠100aに対して、前枠(セルともいう)100bとガラス扉100cとがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。パチンコ遊技機200は、背面側が開口しているため、パチンコ遊技機200の背面側からであれば、内部に設けられたスイッチや基板に触れることができる。しかし、通常、パチンコ遊技機200は遊技場に設置されるため、パチンコ遊技機200の背面が遊技場の壁に接するか、あるいは、他の遊技機と共に形成される遊技島においてパチンコ遊技機200の背面が他の遊技機の背面と接する。このため、通常、店員以外の者はパチンコ遊技機200の背面側から内部に設けられたスイッチや基板に触れることができない。一方、店員は、前枠100bやガラス扉100cを開放することによって、パチンコ遊技機200の前面側を開放状態にすることができるため、遊技機200が遊技場に設置されていても、内部に設けられたスイッチや基板に触れることができる。なお、以下では、パチンコ遊技機200が遊技場に設置された状態、すなわち、パチンコ遊技機200の背面側が開口していない状態を想定して説明する。
前枠100bにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起104、106が設けられている。この係合突起104、106は、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、外枠100aの係合突起104、106に対向する位置に、係合受け片105、107が設けられている。開放状態の前枠100bを外枠100aに押付けることにより係合突起104、106が係合受け片105、107を乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起104、106が下方に移動し、閉鎖状態が維持される。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起104、106が上方に押上げられ、その結果係合受け片105、107に対する係合突起104、106の係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを開放することができる。
さらに、前枠100bにはガラス扉100c用の係合突起103も設けられており、その係合突起103に対向するガラス扉100c部分には、係合穴102が設けられている。係合突起103は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉100cを前枠100bに押付けることにより係合穴102の下縁部分によって係合突起103が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起103が押下げられ、係合突起103と係合穴102とが係合されてロックされる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば反時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起103が引上げられ、係合突起103と係合穴102との係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを開放することができる。
このようなパチンコ遊技機200においても、スロットマシン1と同様に以下のような構成を備えていてもよい。
たとえば、外枠100aの内部には、遊技中の演出態様の基準設定を行うための店側設定スイッチ160が設けられていてもよい。通常、外枠100aに対しては、前枠100bが閉鎖しているため、前枠100bを開放するための鍵を所有しない店員以外の者は、店側設定スイッチ160を操作することができない。店員は、店側設定スイッチ160を操作することによって、音量の基準設定(第1音量段階)と光量の基準設定(第1光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図21に示す店側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが開放され、かつ店側設定スイッチ160が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定(第1音量段階および第1光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、不正行為によって店側設定スイッチが操作されたとしても、前枠100bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
たとえば、前枠100bの外側には、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ170が設けられていてもよい。遊技者側設定スイッチ170は、前枠100bが閉鎖されたときにはパチンコ遊技機200の前面側に位置することになるため、該パチンコ遊技機200で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ170を操作することによって、音量の設定(第2音量段階)と光量の設定(第2光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図25に示す遊技者側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ170が操作されたことを条件に、図22に示すような設定画面が表示されて音量および光量の設定(第2音量段階および第2光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ170が操作されたとしても、前枠100bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
なお、パチンコ遊技機200における店側演出設定処理および遊技者側演出設定処理では、前枠100bが開放しているか否かを判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであった。しかし、これに限らず、前枠100bに加えてガラス扉100cが開放しているか否かも判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機200においても、図19に示すように、初期化処理が行われたことを報知するランプ報知および音声報知を実行してもよい。たとえば、パチンコ遊技機200は、所定情報を記憶するRAMを備え、店員のRAMクリア操作(たとえば、RAMクリアスイッチをON状態で電源ON)に基づきRAMが初期化されるものであってもよい。また、初期化処理が行われたときには、ランプを用いた初期化ランプ報知と、スピーカを用いた初期化音声報知とが行われてもよい。また、上述したスロットマシン1と同様に、初期化ランプ報知と初期化音声報知とで開始タイミングが異なるものであってもよいし、初期化ランプ報知と初期化音声報知とで報知の継続時間が異なるものであってもよい。さらに、初期化処理が行われたことの報知(初期化ランプ報知、初期化音声報知)は、待機状態に制御されるタイミングで終了し、待機状態でデモ演出が実行されたときには初期化ランプ報知および初期化音声報知とは異なる態様で演出が行われてもよい。
[その他の変形例]
本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施の形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
また、本実施の形態では、3つのリール2L,2C,2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L,2C,2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L,2C,2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。