明 細 書 フルオレン誘導体の結晶多形体およびその製造方法 技術分野
本発明は、 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フル オレンの新規結晶多形体、 およびその製造方法に関する。 背景技術
近年、 9, 9一ビス (4 -- (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォレ ンなどのフルオレン誘導体は、 耐熱性、 透明性に優れ、 高屈折率を備えたポリ マー (例えばエポキシ樹脂、 ポリエステル、 ポリエーテル、 ポリ力一ポネート 等) を製造するための原料として有望であり、 光学レンズ、 フィルム、 プラス チック光ファイバ一、 光ディスク基盤、 耐熱性樹脂やェンジニヤリングプラス チックなどの素材原料として期待されている。 これらの用途において熱的、 光学的に優れたポリマ一を作るためには、 高い 分子量、 狭い分子量分布および未反応モノマーやオリゴマ一含有率が低いこと が重要であり、 原料モノマーである 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエト キシ) フエニル) フルオレンが高純度で反応性に優れていることが望まれる。 このため、 原料モノマーの純度や反応性に大きく影響を与える結晶形や融点を 制御することはより優れたポリマーを得るための重要な因子である。 またポリ マーの製造において優れた性能を維持し、 より安定した製造を行うためには一 定の品質を維持できる特定の結晶形を作り分けることが必要であつた。 ところで、 9, 9一ビス (4— (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フル オレンの製造方法としては、 硫酸とチオール類を触媒としてフルォレノンとフ エノキシエタノールを脱水縮合させる方法 (特許文献 1) 、 9, 9—ビス (4 一ヒドロキシフエニル) フルオレンとエチレンカーボネートを反応させる方法 (非特許文献 1) が開示されている。 また、 我々はその製造法とは別異の新規 な製造方法について出願した (特許文献 2) 。 しかしながら特許文献 1には、 本発明に係る化合物の精製方法について記載されており、 非特許文献 1には本 発明に係る化合物の融点が 1 26〜1 28 °Cである旨記載されているが、 該化 合物について異なる結晶多形体が存在すること、 又異なる結晶多形体間の関係 或いは工業的実施のために必要なそれぞれの結晶多形体の製造方法等の一定の 品質を維持するための情報がこれまで全く知られていなかった。
[特許文献 1 ] 特開平 7— 1 6 5 6 5 7号
[特許文献 2] 特開 200 7— 230 1 6号
[非特許文献 1] J o u r n a l o f Ap p l i e d P o l yme r S c i e n c e, 1 9 9 5, Vo l . 58, 1 1 8 9 - 1 1 97 発明の開示
本発明の目的は、 一定の品質を維持し、 ポリマー原料として優れた 9, 9 - ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの新規な結晶多 形体を提供することであり、 また、 その結晶多形体の製造方法を提供すること
にある。 本発明者らは、 前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、 9, 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンには、 従来から知られて いる融解吸熱最大が示差走査熱分析で 1 00〜 1 30でである結晶多形体 (以 下多形体 Aと称する) の他に、 融解吸熱最大が示差走査熱分析で 1 50°C〜1 80でである新規な結晶多形体 (以下多形体 Bと称する) が存在する事を見出 した、 また、 本発明者らは、 かかる多形体 Bを選択的に得る製造方法を見出す ことにより本発明を完成するに至った。 即ち、 本発明は、 下記 (1) 〜 (1 1) を提供するものである。
(1) ヘテロポリ酸の存在下、 フルォレノンと 2—フエノキシエタノールとを 反応させた後、 得られた反応混合物から 50°C未満で 9, 9一ビス (4一 (2 ーヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの析出を開始させることにより 9 , 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精 製物を得、 次いで、 該粗精製物を芳香族炭化水素溶媒、 ケトン溶媒およびエス テル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも 1つの溶媒に溶解させた後に 50 以上で 9 , 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォレ ンの析出を開始させる 9, 9一ビス (4— (2—ヒドロキシエトキシ) フエ二 ル) フルオレンの結晶多形体の製造方法。
(2) ヘテロポリ酸の存在下、 フルォレノンと 2—フエノキシエタノールとの 反応が、 脱水条件下で行われる前記 (1) 項に記載の製造方法。
(3) ヘテロポリ酸が、 構成元素としてリンまたはケィ素と、 バナジウム、 モ リブデンおよびタングステンから選ばれる少なくとも 1つの元素を含むヘテロ ポリ酸である前記 (1) 項または (2) 項に記載の製造方法。
(4) ヘテロポリ酸が、 ヘテロポリ酸無水物または予め脱水処理されたへテロ ポリ酸である前記 (1) 項〜 (3) 項のいずれかに記載の製造方法。
(5) 溶媒が、 芳香族炭化水素溶媒である前記 (1) 項〜 (4) 項のいずれか に記載の製造方法。
(6) 溶媒が、 トルエンまたはキシレンである前記 (1) 項〜 (4) 項のいず れかに記載の製造方法。
(7) 融解吸熱最大が示差走査熱分析で 1 5 0°C〜 1 80°Cである 9, 9ービ ス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの結晶多形体。 ( 8 ) 融解吸熱最大が示差走査熱分析で 1 60°C〜 166°Cである 9, 9ービ ス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの結晶多形体。 (9) C u— K α線による粉末 X線回折パターンにおける回折角 20が 1 2. 3 ° 、 1 3. 5 ° 、 1 6. 1 ° 、 1 7. 9° 、 1 8. 4° 、 20. 4° 、 2 1 . 0 ° 、 23. 4 ° および 24. 1 ° にピークを有する 9, 9—ビス (4一 ( 2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの結晶多形体。
(1 0) 回折角 20の最大ピークが 1 8. 4° である前記 (9) 項に記載の結 晶多形体。
(1 1) ヘテロポリ酸の存在下、 フルォレノンと 2—フエノキシエタノールと を反応させた後、 得られた反応混合物から 50°C未満で 9, 9一ビス (4一 ( 2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの析出を開始させることによ り 9 , 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗 精製物を得、 次いで、 該粗精製物を芳香族炭化水素溶媒、 ケトン溶媒およびェ
ステル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも 1つの溶媒に溶解させた後に 5 0 EC以上で 9, 9一ビス (4一 ( 2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォ レンの析出を開始させて得られる 9 , 9—ビス (4— ( 2—ヒドロキシェトキ シ) フエニル) フルオレンの結晶多形体。 図面の簡単な説明
[図 1 ] 図 1は比較例 1で得られた結晶 (多形体 A ) の示差走査熱量測定 ( D S C ) 曲線を示す図である。
[図 2 ] 図 2は実施例 2で得られた結晶 (多形体 B ) の示差走査熱量測定 ( D S C ) 曲線を示す図である。
[図 3 ] 図 3は比較例 1で得られた結晶 (多形体 A ) の粉末 X線回折パター ンを示す図である。
[図 4 ] 図 4は実施例 2で得られた結晶 (多形体 B ) の粉末 X線回折パタ一 ンを示す図である。 発明を実施するための形態
まず、 ヘテロポリ酸の存在下、 フルォレノンと 2—フエノキシエタノールと を反応させた後、 得られた反応混合物から 5 0 °C未満で 9 , 9一ビス (4一 ( 2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの析出を開始させることによ り 9 , 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗 精製物を得る方法について説明する。 本発明に用いられるヘテロポリ酸とは、 一般的には異なる 2種以上の無機酸 ' 素酸が縮合して生成した化合物の総称であり、 中心の酸素酸とその周りで縮合 する別種の酸素酸の組み合わせにより種々のへテロポリ酸が可能である。 中心 の酸素酸を形成する数の少ない元素をへテロ元素といい、 その周りで縮合する 酸素酸を形成する元素をポリ元素という、 ポリ元素は単一種類の元素であって もよいし、 複数種類の元素であってもよい。 ヘテロポリ酸を構成する酸素酸のへテロ元素は特に限定されるものではない が、 例えば、 銅、 ベリリウム、 ホウ素、 アルミニウム、 炭素、 ケィ素、 ゲルマ 二ゥム、 スズ、 チタン、 ジルコニウム、 セリウム、 トリウム、 窒素、 リン、 ヒ 素、 アンチモン、 バナジウム、 ニオブ、 タンタル、 クロム、 モリブデン、 タン ダステン、 ウラン、 セレン、 テルル、 マンガン、 ヨウ素、 鉄、 コバルト、 ニッ ケル、 ロジウム、 オスミウム、 ィルジゥム、 白金が挙げられる。 好ましくはリ ンまたはケィ素である。 また、 ヘテロポリ酸を構成する酸素酸のポリ元素は特 に限定されるものではないが、 例えば、 バナジウム、 モリブデン、 タンダステ ン、 ニオブ、 タンタルが挙げられる。 好ましくはバナジウム、 モリブデン、 タ ングステンである。 ヘテロポリ酸骨格を構成するへテロポリ酸ァニオンとしては種々の組成のも のを使用できる。 例えば、 X M 1 2 0 4 Q、 X M 1 2 0 4 2、 X M 1 8 0 6 2、 X M 6 O 2 4などが挙げられる。 好ましいヘテロポリ酸ァニオンの組成は、 X M 1 2 0 4。 である。 各式中、 Xはへテロ元素であり、 Mはポリ元素である。 これらの組成 を有するヘテロポリ酸として、 具体的には、 リンモリブデン酸、 リンタンダス テン酸、 ケィモリブデン酸、 ケィタングステン酸、 リンパナドモリブデン酸な
どが例示される。 ヘテロポリ酸は、 遊離のへテロポリ酸であってもよく、 プロトンの一部もし くはすべてを他のカチオンで置き換えて、 ヘテロポリ酸の塩として使用するこ ともできる。 従って、 本発明で言うヘテロポリ酸とはこれらのヘテロポリ酸の 塩も含まれる。 プロトンと置換可能なカチオンとしては、 例えば、 アンモニゥ ム、 アルカリ金属、 アルカリ土類金属などが挙げられる。 ヘテロポリ酸は無水物であってもよく、 結晶水含有物であってもよいが、 無 水物の方がより反応が早く、 また副生成物の生成が抑制され好ましい。 結晶水 含有物の場合、 予め減圧乾燥や溶媒との共沸脱水等の脱水処理を行うことによ り無水物と同様の効果を得ることができる。 ヘテロポリ酸は活性炭、 アルミナ 、 シリカ一アルミナ、 ケイソゥ土などの担体に担持した形態で用いてもよい。 これらのヘテロポリ酸は単独で使用してもよく、 2種以上を組み合わせて使用 することもできる。 また、 必要に応じて、 本発明の目的を損なわない範囲でへ テロポリ酸以外の他の触媒を併用してもよい。 ヘテロポリ酸の使用量は特に限定されるものではないが、 充分な反応速度を 得るには、 フルォレノンに対して、 0 . 0 0 0 1重量倍以上、 好ましくは 0 . 0 0 1〜3 0重量倍、 更に好ましくは 0 . 0 1〜 5重量倍である。
2—フエノキシエタノールの使用量は、 特に限定されるものではないが、 副 反応抑制及び経済性の点から、 通常、 フルォレノン 1モルに対して、 2〜 5 0 モル、 好ましくは 2 . 5〜2 0モル、 さらに好ましくは 3〜 1 0モルである。 また、 2—フエノキシエタノールを反応溶媒として用いることもできる。 フルォレノンと 2—フエノキシエタノールとの反応を実施する方法は、 特に 限定されるものではないが、 通常、 フルォレノンと 2—フエノキシエタノール とへテロポリ酸を反応装置に仕込み、 空気中又は窒素、 ヘリウムなどの不活性 ガス雰囲気下、 トルエン、 キシレンなどの不活性溶媒存在下又は非存在下で加 熱攪拌することにより行うことができる。 この際、 触媒含有水や反応生成水な ど、 反応系内の水分を除去する、 脱水条件下で反応を行うことにより、 脱水し ない場合より反応が早く進行し、 副生成物の生成が抑制され、 より高収率で目 的物を得ることができる。 脱水方法としては、 特に限定されるものではないが 、 例えば、 脱水剤の添加による脱水、 減圧による脱水、 常圧又は減圧下、 溶媒 との共沸による脱水などが挙げられる。 反応に用いられる脱水剤としては、 特に限定されるものではないが、 モレキ ユラーシーブ、 硫酸ナトリウム、 硫酸マグネシウムなどが挙げられる。 脱水剤 の使用量は特に限定されるものではないが、 脱水効果および経済性の点から、 通常フルォレノンに対して、 0 . 0 0 0 1重量倍以上、 好ましくは 0 . 0 0 1 〜 1 0 0重量倍、 更に好ましくは 0 . 0 1〜 5 0重量倍である。 反応に用いられる共沸脱水溶媒としては、 特に限定されるものではないが、 トルエン、 キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、 クロ口ベンゼン、 ジクロロべ ンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素溶媒、 ペンタン、 へキサン、 ヘプタン
W などの脂肪族炭化水素溶媒、 ジクロロメタン、 1, 2—ジクロ口ェタンなどの ハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒、 ジェチルエーテル、 ジー i s o—プロピルェ 一テル、 メチルー t一ブチルエーテル、 ジフエ二ルェ一テル、 テトラヒドロフ ラン、 ジォキサンなどの脂肪族および環状エーテル溶媒、 酢酸ェチル、 酢酸ブ チルなどのエステル溶媒、 ァセトニトリル、 プロピオ二トリル、 プチロニトリ ル、 ベンゾニトリルなどの二トリル溶媒、 N, N—ジメチルホルムアミド、 N , N—ジメチルァセトアミド、 1ーメチルー 2—ピロリジノンなどのアミド溶 媒、 などが挙げられる。 好ましくは芳香族炭化水素溶媒、 ハロゲン化芳香族炭 化水素溶媒であり、 さらに好ましくはトルエン、 キシレン、 クロ口ベンゼン、 ジクロロベンゼンである。 その使用量は特に限定されるものではないが経済性 の点から、 フルォレノンに対して、 通常 0. 1重量倍以上、 好ましくは 0. 5 〜100重量倍、 さらに好ましくは 1〜 20重量倍である。 反応温度は使用する原料、 溶媒の種類により異なるが、 通常、 50〜300 、 好ましくは 80〜2 50Τ 更に好ましくは 1 20~1 80°Cである。 反 応は液体クロマトグラフィーなどの分析手段で追跡することができる。 反応後、 得られた反応混合物は、 そのまま 50°C未満で 9, 9—ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンを析出させてもよいが、 通 常、 洗浄、 濃縮、 希釈、 活性炭処理等の後処理を施した後に、 50°C未満で 9 , 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンを析出さ せる。 必要により上記の後処理を施された反応混合物から 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンを析出させる操作は、 必要 により溶媒と混合された反応混合物を 50°C以上、 溶媒の沸点以下 (好ましく は 70〜1 1 0°C) とし、 これを 50°C未満に冷却することにより実施される 。 5 0°C以上では反応混合物から 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシェトキ シ) フエニル) フルオレンの結晶が析出する場合は、 50°C以上では結晶が析 出しなくなる量の希釈溶媒と反応混合物とを混合した後に、 得られた混合物を 5 0°C以上、 溶媒の沸点以下 (好ましくは 70〜 1 1 0T ) とし、 これを 50 °C未満に冷却することにより実施すればよい。 希釈溶媒としては、 上記の反応 に用いる溶媒として例示したものや、 メタノール、 エタノール、 プロパノール 、 イソプルパノール、 ブ夕ノール、 tーブタノール、 イソブタノールおよびべ ンタノール等のアルコール溶媒等が挙げられる。 冷却終点の温度は、 50°C未満であれば特に限定されず、 通常一 20〜49 で、 好ましくは 0〜40°C、 より好ましくは 1 0〜3 0°Cである。 冷却速度も 特に限定されず、 通常、 毎分 0. 0 1〜2°C、 好ましくは、 毎分 0. 1〜0. 5°Cである。 冷却途中で、 反応混合物に 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシ エトキシ) フエニル) フルオレンの結晶を種晶として添加してもよい。 かかる 結晶は、 通常、 多形体 Aである。 析出した結晶は濾過等により回収される。 得られた結晶は、 上記の反応に用 いた溶媒等を用いて洗浄されてもよいし、 乾燥されてもよい。 かくして得られ る 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗 精製物は、 通常、 多形体 Aであり、 その純度は、 通常 8 5 %以上である。 次に 説明する結晶化により、 実質的に単一な多形体 Bを得る目的において、 その純
度は 85 %以上であることが好ましく、 90 %以上であることがより好ましく 、 9 5 %以上であることがさらに好ましい。 本発明において 「実質的に単一な 」 とは、 単一または、 多形体 Aまたは多形体 Bのいずれかが他の結晶形の 1 0 重量%以下、 好ましくは 5重量%以下で含まれる事を意味する。 ここで記載し た多形体 Aまたは多形体 B以外の結晶多形体が存在する場合においては、 上記 で示した割合をそれら他の結晶多形体のいずれにおいても参考とする。 本発明における多形体 Aは、 下記 (a) 〜 (c) の少なくとも 1つの特徴を 有する。
(a) 示差走査熱分析による融解吸熱最大が 1 00~1 30 、 好ましくは 1 14〜123t:、 より好ましくは 1 1 6〜1 20°Cである。
(b) C u— Κα線による粉末 X線回折パターンにおける回折角 20が 7. 9 ° 、 1 1. 6° 、 1 2. 7° 、 14. 2。 、 1 7. 4° 、 18. 7° および 2 1. 8° に特徴的なピークを有する。
(c) 嵩密度が 0. 2〜0. 4 gZ cm3 である。 次に、 上記 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フル オレンの粗精製物を芳香族炭化水素溶媒、 ケトン溶媒およびエステル溶媒から なる群から選ばれる少なくとも 1つの溶媒に溶解させた後に 5 0°C以上で 9, 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシェトキシ) フエニル) フルオレンの析出を開 始させて 9, 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォレ ンの多形体 Aを製造する方法について説明する。 芳香族炭化水素溶媒としては、 例えばトルエン、 キシレン、 メシチレン等が 、 ケトン溶媒としては、 例えばアセトン、 メチルェチルケトン、 メチルイソブ チルケトン、 シクロへキサノン等が、 エステル溶媒としては、 例えば酢酸ェチ ル、 酢酸ブチル等が、 それぞれ挙げられる。 好ましくはトルエン、 キシレン、 アセトン、 酢酸ェチルであり、 より好ましくはトルエン、 キシレンであり、 さ らに好ましくはトルエンである。 これらの溶媒は 2種以上の混合物として用い る事ができる。 溶媒の使用量は、 50°C以上で 9, 9一ビス (4一 (2—ヒド ロキシエトキシ) フエニル) フルオレンが析出する範囲であれば、 特に限定さ れるものではないが、 通常 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フ ェニル) フルオレンに対して 0. 5重量倍〜 20重量倍、 好ましくは 1重量倍 〜1 0重量倍、 更に好ましくは 1. 5重量倍〜 7重量倍である。 溶媒量が多い と経済性、 生産性が悪くなるばかりでなく実質的な単一の結晶形を得る事がで きない場合がある。 また溶媒量が少ないと充分な精製効果が得られず不純物が 多くなるばかりでなく実質的な単一の結晶形を得る事ができない場合がある。 本発明における結晶多形体の製造は、 9, 9一ビス (4— (2—ヒドロキシ エトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物を芳香族炭化水素溶媒、 ケトン溶 媒およびエステル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも 1つの溶媒に 5 0°C より高い温度で溶解させた後に、 得られた混合物を冷却して、 50°C以上、 溶 媒の沸点未満 (好ましくは 6 0〜1 00°C、 より好ましくは 70〜 900 の 温度範囲で 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォ レンの結晶の析出を開始させることにより実施される。 溶解時の温度は特に限 定されるものではないが、 通常、 55°C以上、 使用する溶媒の沸点以下、 好ま
しくは 60〜1 50°C、 更に好ましくは 70〜1 1 0°Cである。 この温度が低 いと実質的な単一の結晶形を得る事ができない場合がある。 5 Ot以上で結晶 の析出を開始させた後は、 混合物をさらに冷却してもよい。 冷却終点の温度は 特に限定されるものではないが、 通常一 20〜50°C、 好ましくは 0〜40°C 、 更に好ましくは 1 0〜30°Cである。 この温度が低いと純度が低下する傾向 にあり、 この温度が高いと溶媒へのロス量が多くなり経済性、 生産性が悪くな る。 冷却速度は特に限定されるものではないが、 通常、 毎分 0. 0 1〜2 、 好ましくは、 毎分 0. 1〜0. 5 である。 冷却途中で、 混合物中に 9, 9 - ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの結晶を種晶と して添加することが好ましい。 結晶種を添加する場合は、 多形体 Bの結晶種を 準安定域幅、 例えば、 9, 9—ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエ二 ル) フルオレンの飽和溶解点の温度より 1〜 1 0で、 好ましくは 1〜3Τ:低い 温度で加えることが好ましい。 添加される結晶種の量は、 用いた 9, 9一ビス (4 - (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物に対して 0. 0 1〜1 0重量%、 好ましくは 0. 1〜1重量%、 更に好ましくは 0. 3 〜0. 7重量%である。 析出した結晶は濾過等により回収される。 得られた結晶は、 用いた溶媒等を 用いて洗浄されてもよいし、 乾燥されてもよい。 かくして得られる 9, 9ービ ス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの結晶は、 通常、 多形体 Βであり、 その純度は、 通常 9 5%以上である。 本発明における多形体 Βは、 下記 (d) 〜 (ί) の少なくとも 1つの特徴を 有する。
(d) 示差走査熱分析による融解吸熱最大が 1 50〜1 80で、 好ましくは 1 60〜1 66°C、 より好ましくは 1 63〜: L 6 5°C、 特に 1 64°Cである。 ( e) C u— Κ α線による粉末 X線回折パターンにおける回折角 20が 1 2. 3° 、 13. 5° 、 1 6. 1 ° 、 17. 9 ° 、 1 8. 4° 、 20. 4° 、 2 1 . 0° 、 23. 4° および 24. 1 ° に特徴的なピークを有する。
け) 嵩密度が 0. 5以上、 好ましくは 0. 6~0. 8 g/cm3 である。 本発明によれば、 一定の品質を維持し、 ポリマー原料として優れた 9, 9一 ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの新規な結晶多 形体およびその製造方法を提供することができる。 また、 本発明により得られ る多形体 Bは、 公知の多形体 Aよりも嵩密度が高いため、 容積効率等の点でェ 業的な取扱いに有利である。 実施例
以下に実施例および試験例を挙げて本発明を具体的に説明するが、 本発明は これに何ら限定されるものではない。 実施例 1 :粗精製物の製造
攪拌機、 窒素吹込管、 温度計および冷却管を付けた水分離器を備えたガラス 製反応器に、 トルエン 400 gおよびリンタングステン酸 3. 2 5 gを仕込み 、 トルエン還流下、 共沸脱水した。 そこに、 フルォレノン 1 2 9. 6 g (0. 712モル) 、 2—フエノキシエタノール 9 94. 9 g (7. 2 0モル) およ
びトルエン 1 1 8. 7 gを加え、 トルエン還流下、 反応により生成する水を系 外に除去しながら 21時間攪拌した。 得られた反応混合物にトルエン 1560 gを加え、 得られた混合物を 70°Cに調整し、 水 52 0 gで 4回洗浄した。 得 られた有機層を減圧濃縮することにより、 トルエンおよび過剰の 2—フエノキ シエタノールを除去した。 得られた混合物にトルエン 1 80 0 gを加え、 80 で 9, 9一ビス (4一 ( 2—ヒドロキシェトキシ) フエニル) フルオレンを 溶解させた後、 得られた溶液を活性炭で脱色処理した。 得られた溶液を徐々に 冷却したところ、 42 °Cで結晶が析出し始め、 そのまま 30°Cまで冷却した。 析出した結晶を濾過により取り出し、 該結晶を乾燥させることにより、 9, 9 一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物の 白色結晶 280 g (収率 88. 8 %、 純度 9 1. 8 %) を得た。 得られた結晶 の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 10 5°C、 嵩密度は 0. 24 g / c m3であった。 実施例 2 :多形体 Bの製造
実施例 1で得られた 9, 9—ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエ二 ル) フルオレンの粗精製物 80 gとトルエン 640 gの懸濁液を 90°Cに加熱 し、 同温度で 1時間攪拌して均一な溶液とした。 この溶液を 80でまで冷却し 、 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレン (多 形体 B) 0. 4 gを結晶種として添加し、 同温度で 2時間攪拌して結晶を析出 させた。 この液を毎分 0. 2°Cの冷却速度で 20 °Cまで冷却し、 同温度で 1時 間攪拌することにより、 さらに結晶を析出させた。 析出した結晶を濾過により 取り出し、 該結晶を減圧乾燥させることにより、 9, 9一ビス (4一 (2—ヒ ドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの白色結晶 73. 0 g (収率 9 1. 3 %、 純度 99. 2 ) を得た。 得られた結晶の融点 (示差走査熱分析による 融解吸熱最大) は 1 64. 0°C、 嵩密度は 0. 7 5 gZ cm3であった。 実施例 3 :粗精製物の製造
攪拌機、 窒素吹込管、 温度計および冷却管を付けた水分離器を備えたガラス 製反応器に、 フルォレノン 86. 4 g (0. 48モル) 、 フエノキシエタノー ル 397. 9 g (2. 88モル) 、 トルエン 3 5 0 gおよび 1 00 °Cで減圧乾 燥し結晶水を除いたリンタングステン酸 [ (H3PW12O40) ] 4. 3 gを加 え、 トルエン還流下、 生成水を反応系外に除去しながら 1 2時間攪拌した。 得 られた反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、 9, 9一ビス ( 4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンが 1 9 7. 3 g (0. 45モル) 生成していた。 この反応液にトルエン 300 gを加え、 水 1 00 g を用いて 80でで水洗をおこなった。 得られた有機層を徐々に冷却したところ 、 12°Cで結晶が析出し始め、 そのまま 1 0°Cまで冷却し 1 2時間攪拌した。 析出した結晶を濾過により取り出し、 該結晶を乾燥させることにより、 9, 9 —ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物の 白色結晶 1 58. 0 g (収率 7 5. 1 %、 L C純度 99. 0 % ) を得た。 得ら れた結晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 0 9°C、 嵩密度は 0. 24 gZ cm3であった。 実施例 4 :粗精製物の製造
攪拌機、 窒素吹込管、 温度計および冷却管を付けた水分離器を備えたガラス
製反応器に、 フルォレノン 86. 4 g (0. 48モル) 、 フエノキシエタノー ル 663. 2 g (4. 80モル) 、 トルエン 3 50 gおよび 100°Cで減圧乾 燥し結晶水を除いたケィタングステン酸 [ (H4 S i W12〇4Q) ] 4. 3 gを 加え、 トルエン還流下、 生成水を反応系外に除去しながら 8時間攪拌した。 得 られた反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、 9, 9—ビス ( 4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンが 20 1. 5 g ( 0. 46モル) 生成していた。 この反応液にトルエン 300 gを加え、 水 1 00 g を用いて 80でで水洗をおこなった。 得られた有機層を減圧濃縮してトルエン および過剰のフエノキシエタノールを除去した。 得られた混合物にトルエン 6 00 gを加え、 80°Cで約 1時間加熱攪拌して均一溶液とした後、 徐々に冷却 したところ、 38°Cで結晶が析出し始め、 そのまま室温まで冷却した。 析出し た結晶を濾過により取り出し、 該結晶を乾燥させることにより、 9, 9一ビス (4— (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物の白色結 晶 1 62. 1 g (収率 92. 0 %、 乙じ純度96. 2 %) を得た。 得られた結 晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 04°C、 嵩密度は 0. 2 3 c m3であった。 実施例 5 :多形体 Bの製造
実施例 4で得た 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物 80 gとトルエン 640 gの懸濁液を 90°Cに加熱し、 同温度で 1時間攪拌して均一な溶液とした。 この溶液を徐々に冷却したところ 、 65°Cで結晶が析出し始め、 そのまま 30°Cまで冷却し、 同温度で 1時間保 温攪拌した。 析出した結晶を濾過により取り出し、 該結晶を減圧乾燥させるこ とにより、 9, 9—ビス (4一 ( 2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォ レンの白色結晶 70. 4 g (収率 88. 0 %、 純度 98. 2 %) を得た。 得ら れた結晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 63. 5°C、 嵩密 度は 0. 7 0 gZcm3であった。 実施例 6 :多形体 Bの製造
実施例 3で得た 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物 60 gとキシレン 3 00 gの懸濁液を 1 00°Cに加熱し 、 同温度で 1時間攪拌して均一な溶液とした。 この液を徐々に冷却したところ 、 70°Cで結晶が析出し始め、 そのまま 1 0°Cまで冷却し、 同温で 1時間保温 攪拌した。 析出した結晶を濾過により取り出し、 該結晶を減圧乾燥させること により、 9 , 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルォレ ンの白色結晶 53. 9 g (収率 8 9. 9 %、 純度99. 5 %) を得た。 得られ た結晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 63. 3°C、 嵩密度 は 0. 7 5 g/ cm3であった。 比較例 1 :多形体 Aの製造
実施例 4に準じた方法により得られた 9, 9一ビス (4— (2—ヒドロキシ エトキシ) フエニル) フルオレンの粗精製物 1 2 0 gとメタノール 600 gの 懸濁液を 60°Cで 1時間攪拌した。 この間液は懸濁状態のままであった。 この 懸濁液を 1 0°Cまで冷却し、 ろ過した後、 得られた結晶を減圧乾燥することに より 9, 9一ビス (4— (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの 白色結晶 1 07. 0 g (収率 8 9. 2 %、 純度 98. 7 %) を得た。 得られた
結晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 1 8. 8で、 嵩密度は 0. 2 6 g "cm3であった。 実施例 7 :多形体 Bの製造
比較例 1で調製された 9, 9 _ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエ ニル) フルオレン (多形体 A) 8 0 gとトルエン 4 0 0 gの懸濁液を 9 5°Cに 加熱して均一な溶液とし、 この溶液を 8 0 まで冷却し、 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレン (多形体 B) 0. 4 gを結 晶種として添加し、 同温度で 1時間攙拌して結晶を析出させた。 この液を 1 0 でまで徐冷し、 同温度で 1時間保温攙拌することにより、 さらに結晶を析出さ せた。 析出した結晶を濾過により取り出し、 該結晶を減圧乾燥させることによ り、 9, 9—ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの 白色結晶 7 3. 0 g (収率 9 1. 2 %、 純度9 9. 7 %) を得た。 得られた結 晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 64. 0°C、 嵩密度は 0 . 7 8 g/cm3であった。 また、 N a含有量 2 5 p p b、 F e含有量 3 2 p p b、 加熱溶解色(2 2 Q °C/ 3 h r)が APHA 1 0であった。 実施例 8 :多形体 Bの製造
実施例 5で調製された 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシェ卜キシ) フエ ニル) フルオレンの結晶 (多形体 B) 5 0 gとトルエン 2 5 0 gの懸濁液を 9 0でに加熱し、 同温度で 1時間攪拌して均一な溶液とした。 この溶液を徐々に 冷却したところ、 7 2°Cで結晶が析出し始め、 そのまま 1 0 まで冷却し、 同 温度で 1時間保温攪拌した。 析出した結晶を瀘過により取り出し、 該結晶を減 圧乾燥させることにより、 9, 9一ビス (4一 (2—ヒドロキシエトキシ) フ ェニル) フルオレンの白色結晶 4 5. 5 g (収率 9 0. 8 %、 純度 9 8. 9 % ) を得た。 得られた結晶の融点 (示差走査熱分析による融解吸熱最大) は 1 6 3. 7°〇、 嵩密度は0. 7 7 gZcm3であった。 また、 N a含有量 1 0 7 p p b、 F e含有量 7 9 p p b、 加熱溶解色( 2 2 0 t / 3 h r )が A P H A 3 0 であった。 試験例 1 ;結晶多形体の示差走査熱量測定 (D S C)
9, 9一ビス (4一 ( 2—ヒドロキシエトキシ) フエニル) フルオレンの結 晶多形体 1 Omgおよび別に酸化アルミニウム 1 Omgをそれぞれアルミパン に精密に秤取し、 示差走査熱量計 (セイコー電子工業製: D S C 2 2 0 C) を 用い、 酸化アルミニウムを対象として下記条件で測定した。 比較例 1で得られ た多形体 Aおよび実施例 2で得られた多形体 Bに対する結果を、 それぞれ図 1 よび図 2に示す。
操作条件
試藥 :酸化アルミニウム
昇温速度: 1 0°C/m i n
測定範囲: 40— 2 6 0°C
雰囲気 :開放、 窒素 4 0m 1 Zm i n 試験例 2 ;結晶多形体の粉末 X線回折
1 5 Omgをガラス試験板の試料充填部に充填し、 粉末 X線回折装置 (スぺ クトリス製: X' P e r t P RO) を用いて下記の条件で測定した。 比較例 1
で得られた多形体 Aおよび実施例 2で得られた多形体 Bに対する結果を、 それ ぞれ図 3および図 4ならびに表 1およぴ表 2に示す。
X線源 : C u Κ α
出力 : 1. 8 kW (45 k V— 40mA)
測定範囲 : 20 = 5 ° 〜 60 °
スキャン速度: 20 = 1. 2ソ m i n
スリット : D S = 1 ° 、 マスク = 1 5 mm, R S =可変 ( 0. 1 mm〜) ほ 1]
[表 2]