WO2005063555A1

WO2005063555A1 - 鞍乗型車両

Info

Publication number: WO2005063555A1
Application number: PCT/JP2004/019338
Authority: WO
Inventors: Chi Hua Hsiao; Shing-Yang Wang; Chung En Lee; Wen-Chin Shih
Original assignee: Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-12-31
Filing date: 2004-12-24
Publication date: 2005-07-14
Also published as: CN1902082A; CN1902082B; CN1634738A; ES2370251T3; EP1700779A1; EP1700779B1; CN100519316C; JPWO2005063555A1; EP1700779A4; JP3878652B2; ATE526200T1

Abstract

　自動二輪車は、レンズ（５ｂ）を有するテールライト（５）と、レンズ（３ｂ）を有する左右のリアウインカー（３）と、テールライト（５）とリアウインカー（３）とを仕切る仕切部（２ａ）を有するカバー（２）とを備えている。平面視において、リアウインカー（３）と仕切部（２ａ）とテールライト（５）との輪郭は、略Ｖ字状に形成されている。レンズ（３ｂ）の後端部（３ｄ）は、レンズ（５ｂ）の前端部よりも後方に位置している。レンズ（３ｂ）は、レンズ（５ｂ）の上端部よりも下方且つ下端部よりも上方に位置している。後方から見て、レンズ（３ｂ）の内側端部は、レンズ（５ｂ）の外側端部よりも内側に位置している。レンズ（３ｂ）、仕切部（２ａ）、及びレンズ（５ｂ）は、表側に向かって凸状の稜線を備えている。それらの稜線は、側面視において後方斜め上向きに延びており、互いに連続している。

Description

明細書

鞍乗型車両

技術分野

[0001] 本発明は、自動二輪車等の鞍乗型車両に係り、特に、鞍乗型車両のリアウィンカー及びテールライトの配置構造に関する。

背景技術

[0002] 従来から、自動二輪車等において、テールライトと左右のリアウィンカーとが一体となってデザインされたいわゆるリアコンビネーションライトが知られている（例えば、特許文献 1参照)。リアコンビネーションライトでは、テールライト及びリアウィンカー（以下、これらをまとめて単にライトと言う）は連続的に並んでおり、一体的に形成されている。そのため、リアコンビネーションライトを備えた車両では、ライトの視認性を確保しながら、それらの一体感によってデザイン性が向上し、また、テール部のコンパクトィ匕が図られる。なお、ライトの視認性とは、車両を目視する人 (例えば、歩行者、他の自動二輪車等のライダー、自動車のドライバーなど)等にとってのライトの見やすさのことである。

[0003] 図 15—図 17に示すように、テールライト 101とリアウィンカー 102とが分離され、それらの間がカバー 103の仕切部 103aによって仕切られた車両も知られている（例えば、非特許文献 1参照）。なお、符号 101a、 102a (図 15—図 17におけるクロスハツチング部分）は、それぞれテールライト 101、リアウィンカー 102のレンズである。この種の車両は、テールライト 101及びリアウィンカー 102の視認性がより優れている。し力しながら、この種の車両では、左右のリアウィンカー 102同士の距離が長くなり、車両のテール部が大きくなりがちであった。

特許文献 1：特開 2002-104268号公報

非特許文献 1 :「YJ50Rサービスマニュアル」，ヤマハ発動機株式会社， 1999年 8月 , Pl-l

発明の開示

発明が解決しょうとする課題 [0004] 近年、鞍乗型車両において、テール部のコンパクトィ匕とライトの視認性向上とを高度なレベルで両立させることが期待されている。本発明は、テール部のコンパクトィ匕とライトの視認性向上とを高度なレベルで両立させることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明に係る鞍乗型車両は、レンズを有するテールライトと、それぞれレンズを有する左右のリアウィンカーと、前記テールライトと前記各リアウィンカーとの間に位置する仕切部を有するカバーと、を備え、平面視における前記リアウィンカーと前記仕切部と前記テールライトとの輪郭は、略 V字状に形成され、前記各リアウィンカーのレンズの後端部は、前記テールライトのレンズの前端部よりも後方に位置し、前記各リアウィンカーのレンズの少なくとも一部は、前記テールライトのレンズの上端部よりも下方且つ前記テールライトのレンズの下端部よりも上方に位置しているものである。

[0006] なお、本明細書において、レンズの前端部とは、当該レンズの部分のうち最も前側に位置している部分をいう。例えば、当該レンズが前方に向力つて先細りの形状を有している場合には、当該先細り形状の突端がレンズの前端部となる。表面から見て当該レンズの前側が、前後方向と直交する方向に延びる直線状の辺によって形成されている場合には、この辺がレンズの前端部となる。同様に、レンズの後端部、上端部、下端部とは、それぞれ当該レンズの最も後側、上側、下側に位置している部分をいう。また、レンズの内側端部、外側端部とは、それぞれ当該レンズの最も内側、外側に位置している部分をいう。

[0007] 上記鞍乗型車両によれば、平面視におけるリアウィンカーと仕切部とテールライトとの輪郭が略 V字状に形成されているので、車両のテール部の幅が短くなり、テール部のコンパクトィ匕を図ることができる。一方、各リアウィンカーのレンズの後端部がテールライトのレンズの前端部よりも後方に位置し、さらに、各リアウィンカーのレンズの少なくとも一部が、テールライトのレンズの上端部よりも下方且つ下端部よりも上方に位置しているので、各リアウィンカーとテールライトとは、前後方向及び上下方向に関して少なくとも部分的に重なり合つている。そのため、上記鞍乗型車両によれば、テールライト又はリアウィンカーの面積が大きくなつている。よって、テール部がコンパクトになっているにも拘わらず、テールライト又はリアウィンカーの面積が大きくなつているため、視認性が向上する。したがって、上記鞍乗型車両によれば、テール部のコンノタト化とライトの視認性向上とを高度なレベルで両立させることができる。

[0008] 本発明に係る他の車両は、レンズを有するテールライトと、それぞれレンズを有する左右のリアウィンカーと、前記テールライトと前記各リアウィンカーとの間に位置する仕切部を有するカバーと、を備え、平面視における前記リアウィンカーと前記仕切部と前記テールライトとの輪郭は、略 V字状に形成され、後方から見て、前記各リアウインカーの内側の端部は、前記テールライトの外側の端部よりも内側に位置し、前記各リアウィンカーのレンズの少なくとも一部は、前記テールライトのレンズの上端部よりも下方且つ前記テールライトのレンズの下端部よりも上方に位置しているものである。

[0009] 上記車両によれば、後方から見て、各リアウィンカーの内側の端部がテールライトの外側の端部よりも内側に位置し、さらに、各リアウィンカーのレンズの少なくとも一部が、テールライトのレンズの上端部よりも下方且つ下端部よりも上方に位置しているので、各リアウィンカーとテールライトとは、左右方向及び上下方向に関して少なくとも部分的に重なり合つている。よって、テール部がコンパクトになっているにも拘わらず、テールライト又はリアウィンカーの面積が大きくなつているため、視認性が向上する。したがって、上記鞍乗型車両によれば、テール部のコンパクトィ匕とライトの視認性向上とを高度なレベルで両立させることができる。

発明の効果

[0010] 以上のように、本発明によれば、車両のテール部のコンパクトィ匕とライトの視認性向上とを高度なレベルで両立させることができる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]第 1実施形態に係る自動二輪車の側面図である。

[図 2]第 1実施形態に係る自動二輪車の後部の平面図である。

[図 3]第 1実施形態に係る自動二輪車のテール部の側面図である。

[図 4]第 1実施形態に係る自動二輪車のテール部の背面図である。

[図 5]図 3の V— V線断面図である。

[図 6]図 3の VI— VI線断面図である。

[図 7]第 2実施形態に係る自動二輪車のテール部の平面図である。 [図 8]第 2実施形態に係る自動二輪車のテール部の側面図である。

[図 9]第 3実施形態に係る自動二輪車の要部の平面図である。

圆 10]第 3実施形態に係る自動二輪車の要部の側面図である。

圆 11]第 3実施形態に係る自動二輪車の要部の背面図である。

[図 12]他の実施形態に係る自動二輪車のテール部の側面図である。

[図 13]他の実施形態に係る自動二輪車のテール部を概念的に示した平面図である。

[図 14]他の実施形態に係る自動二輪車のテール部を概念的に示した平面図である。

[図 15]従来の自動二輪車の後部の側面図である。

[図 16]従来の自動二輪車の後部の平面図である。

圆 17]従来の自動二輪車の後部の背面図である。

符号の説明

2 カノく一

2a 仕切部

3 ウィンカー（リアウィンカー)

3a 光源

3b レンズ

5 テーノレライト

5b レンズ

11 自動二輪車 (鞍乗型車両)

21 -26 稜線

発明を実施するための最良の形態

[0013] 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。

[0014] (第 1実施形態）

図 1に示すように、実施形態に係る鞍乗型車両は、いわゆるスタータ型の自動二輪車 11である。ただし、本発明に係る鞍乗型車両は、スタータ型の自動二輪車に限らず、他の形式の自動二輪車であってもよ、。「自動二輪車」には、スタータの他、モータバイク等も含まれる。また、本発明に係る鞍乗型車両は、自動二輪車に限定される訳ではない。鞍乗型車両には、 ATV (All-terrain vehicles)、スノーモービル等も含まれる。

[0015] 自動二輪車 11は、車両本体 12と、車両本体 12の前側に設けられた前輪 13と、車両本体 12の後側に設けられた後輪 14とを備えている。車両本体 12の中央部からテール部にかけては、シート 15が設けられている。後輪 14の後方斜め上側には、マツドガード 16が設けられている。

[0016] シート 15の下方には、図示しない燃料タンク等が配置されており、燃料タンク等の周囲にはカバー 2が設けられている。カバー 2は、車両本体 12のテール部力も左右両側方にわたって配置されている。カバー 2は、車両本体 12の最後尾及び側部を覆つていることから、いわゆるテールカバーとしてだけでなぐサイドカバーとしても機能する。本実施形態では、カバー 2は左右に分割された一対のカバー部材によって形成されている。ただし、カバー 2は一体物であってもよぐまた、 3つ以上の部材によつて組み立てられていてもよい。なお、以下の説明では、車両の前側、後側を単に前側、後側といい、シート 15に着座した乗員から見て右側、左側をそれぞれ単に右側、左側という。

[0017] 図 2に示すように、平面視において、カバー 2の輪郭は略楕円形に形成されている。カバー 2の後側には、テールライト 5を嵌め込むための切欠部 20が設けられている。平面視において、切欠部 20は後方に向力つて広がる略 V字型に形成されている。カバー 2の両側部の後側には、ウィンカー 3を嵌め込むためのウィンカー配置穴 4がそれぞれ形成されている。図 3に示すように、ウィンカー配置穴 4は、側面視において略三角形状に形成されている。切欠部 20とウィンカー配置穴 4との間には、カバー 2 の仕切部 2aが設けられている。ウィンカー配置穴 4は、略 V字型のカバー 2の途中に形成されている。具体的には、ウィンカー配置穴 4は、カバー 2の滑らかな面 (後述の稜線 21, 23, 24以外に段差のない面）に形成されている（図 2参照)。このことにより、ウィンカー 3とカバー 2との一体感が向上している。

[0018] 図 3に示すように、カバー 2は、側面視において後方斜め上向きに延びている。力バー 2は、カバー 2の延伸方向、すなわち、後方斜め上方向に延びる稜線 21を備えている。稜線 21は、カバー 2の一部が表側に向力つて凸状となった線状部分であり、ここでいう「稜線」には、表側に向力つて凸状に屈曲した部分は勿論のこと、急角度で湾曲した部分も含まれる。したがって、湾曲した部分であっても、外部から見て線状の形態が識別できる限り、本明細書でいうところの「稜線」に該当する。以下に説明する各稜線 22— 26も同様である。

[0019] 図 3に示すように、ウィンカー配置穴 4にはウィンカー 3が嵌め込まれている。ウィンカー 3は、光源 3aと、光源 3aを覆う透明のレンズ 3bとを有している。なお、光源 3aの種類は特に限定されない。レンズ 3bは無色透明であってもよぐ色付きの透明であつてもよい。十分な視認性を確保できる限り、レンズ 3bは不透明であってもよい。

[0020] 図 3に示すように、側方から見て、レンズ 3bは、前端部 3eから後方に向かって広がつた略三角形状に形成されている。そのため、レンズ 3bは、コンパクトな外観を呈しつつ、十分な表面積を有している。レンズ 3bはいわゆる横長のレンズであり、レンズ 3 bの縦方向（略鉛直方向）の長さは、横方向（略水平方向）の長さよりも長い。また、側方から見た場合だけでなぐ後方力見た場合であっても、レンズ 3bの横方向長さは縦方向長さよりも長くなつている。レンズ 3bはカバー 2に沿って配置されるため、その全体をコンパクトにしつつ表面積を大きくすることができる。レンズ 3bの後辺 3fは、後方斜め上向きに傾斜している。なお、符号 3dはレンズ 3bの後端部である。図 4に示すように、後方から見て、後端部 3dはレンズ 3bの最も内側に位置していることから、本実施形態では後端部 3dはレンズ 3bの内側端部にも該当する。

[0021] 図 3に示すように、レンズ 3bは、後方斜め上向きに延びる稜線 22と、稜線 22の中途部から下方に延びる稜線 26とを有している。すなわち、レンズ 3bは、略前後方向に延びる稜線 22と、略上下方向に延びる稜線 26とを備えている。稜線 22は、カバー 2 の稜線 21の延長線上に位置しており、稜線 21にほぼ連続している。なお、稜線 22, 26は、直線状に延びていてもよぐ曲線 (湾曲線及び屈曲線を含む)状に延びていてもよい。

[0022] 図 2及び図 4に示すように、レンズ 3bは、カバー 2よりも表側に張り出している。レンズ 3bの後端部 3dにおける左右方向への傾斜角は、カバー 2の傾斜角よりも大きくなつている。特に、レンズ 3bは略上下方向に延びる稜線 26を有していることから、平面視において外側に突出し、目立った形状に形成されている。図 2に示すように、平面視において、レンズ 3bは略三角形状に形成されている。また、レンズ 3bは略前後方向に延びる稜線 22を有していることから、後方から見て外側に突出し、目立った形状に形成されている。これ〖こより、ウィンカー 3の視認性が向上している。

[0023] 図 3に示すように、カバー 2の仕切部 2aは、レンズ 3bの後辺 3fと略平行な帯状に形成され、側面視において、鉛直方向力も傾斜した方向に延びている。仕切部 2aの幅、すなわち仕切部 2aの長手方向と直交する方向の長さは、長手方向にわたってほぼ一定である。したがって、ウィンカー 3とテールライト 5とは、ほぼ一定の間隔で仕切られている。仕切部 2aは、側面視において後方斜め上向きに延びる稜線 23, 24を有している。稜線 23はウィンカー 3の稜線 22と連続しており、さらに、稜線 24は稜線 23 と連続している。

[0024] テールライト 5は、図示しない光源と、この光源を覆うレンズ 5bとを備えている。レンズ 5bは透明であってもよぐ不透明であってもよい。レンズ 5bは、側面視において後方斜め上向きに延びる稜線 25を有している。稜線 25は、仕切部 2aの稜線 24と連続している。テールライト 5のレンズ 5bは、稜線 25を境にして上部と下部とに分かれており、稜線 25の下側には後ろ上がりに傾斜した面 5aが形成され、稜線 25の上側には後ろ下がりに傾斜した面が形成されている。図 2に示すように、平面視において、テールライト 5は後方に向力つて凸状に湾曲した輪郭を有している。ここでは、前述の稜線 25が上記輪郭を形成している。図 4に示すように、テールライト 5は、後方から見て略台形に形成されており、その上辺（すなわち稜線 25)及び下辺は、上方に向かつて凸状に湾曲している。

[0025] 図 2に示すように、平面視において、左右のウィンカー 3と仕切部 2aとテールライト 5 との輪郭は、略 V字状に形成されている。ここで、両仕切部 2aの前端部における接線 B同士がなす角 Aの角度は、 40° — 140° が好ましい。テールライト 5は、上記両接線 Bの前方内側に配置されている。また、両ウィンカー 3の車幅方向（図 2の上下方向）の外端部同士の距離 L1と、両ウィンカー 3の後端部の車幅方向の距離 L2との比率 L1ZL2は、 1. 5以上が好ましい。

[0026] 図 3に示すように、各ウィンカー 3のレンズ 3bの後端部 3dは、テールライト 5のレンズ 5bの前端部 5dよりも後方に位置している。なお、図 4に示すように、後方から見て、前端部 5dはレンズ 5bの最も外側に位置していることから、当該前端部 5dはレンズ 5b の外側端部にも該当する。

[0027] 図 3に示すように、各ウィンカー 3のレンズ 3bは、テールライト 5のレンズ 5bの上端部 5cよりも下方且つ下端部 5eよりも上方に位置している。すなわち、レンズ 3bとレンズ 5 bとは、前後方向及び上下方向に関して、少なくとも部分的に重なっている。

[0028] 図 4に示すように、後方から見て、各ウィンカー 3のレンズ 3bの内側端部 3dは、テールライト 5のレンズ 5bの外側端部 5dよりも内側に位置している。詳しくは、右側のレンズ 3bの内側端部 3dは、レンズ 5bの外側端部 5dよりも左側に位置しており、左側のレンズ 3bの内側端部 3dは、レンズ 5bの外側端部 5dよりも右側に位置している。

[0029] 前述したように、カバー 2の稜線 21、ウィンカー 3のレンズ 3bの稜線 22、仕切部 2a の稜線 23, 24、及びテールライト 5のレンズ 5bの稜線 25は、ほぼ連続しており、側面視において後方斜め上向きに延びている。そのため、後方力見ると、これらの稜線 21— 25は、互いに重なっていない（図 4参照）。したがって、これらの稜線 21— 25は、後方力も容易に識別することができる。また、後方から見て、ウィンカー 3のレンズ 3 bは仕切部 2aの稜線 23, 24と重ならない位置に配置されている。ウィンカー 3の光源 3aも、稜線 23, 24とは重なっていない。

[0030] 次に、ウィンカー 3の取付構造について説明する。図 5及び図 6に示すように、ウインカー 3の反射鏡 3cには、レンズ 3bの周縁部に係合する係合部 31が形成されている。レンズ 3bは係合部 31に固定された後、反射鏡 3c及び光源 3a (図 5及び図 6では図示せず）と一体となって、カバー 2のウィンカー配置穴 4に裏側力表向きに嵌め込まれる。反射鏡 3cには、ねじ穴が形成された取付座 32が設けられ、カバー 2の内側にも、ねじ穴が形成された取付座 33が設けれている。ウィンカー 3がウィンカー配置穴 4に嵌め込まれた後、取付座 32と取付座 33とはねじ 34によって固定される。これにより、ウィンカー 3はカバー 2に固定される。

[0031] 以上が第 1実施形態に係るウィンカー 3及びテールライト 5の組立構造 1である。

[0032] 以上のように、自動二輪車 11によれば、平面視において（図 2参照）、ウィンカー 3 と仕切部 2aとテールライト 5との輪郭が略 V字状に形成されてヽるので、テール部の幅が短くなり、テール部のコンパクトィ匕を図ることができる。

[0033] 一方、ウィンカー 3のレンズ 3bの後端部 3dがテールライト 5のレンズ 5bの前端部 5d よりも後方に位置し、さらに、レンズ 3bがレンズ 5bの上端部 5cよりも下方且つ下端部 5eよりも上方に位置しているので、ウィンカー 3及びテールライト 5の面積が大きくなつている。また、後方から見て、レンズ 3bの内側端部 3dがレンズ 5bの外側端部 5dよりも内側に位置しているので、ウィンカー 3及びテールライト 5の面積がさらに大きくなつている。

[0034] よって、テール部の幅が短くなつているにも拘わらず、ウィンカー 3及びテールライト 5の面積が大きくなつているため、それらライト (すなわち、ウィンカー 3及びテールライト 5)の視認性を向上させることができる。したがって、テール部のコンパクトィ匕とライトの視認性向上とを高度なレベルで両立させることができる。また、テール部の流線形ィ匕を図ることができ、ウィンカー 3とテールライト 5との一体感を確保することができる

[0035] ウィンカー 3のレンズ 3bは、表側に向力つて凸状の稜線 22, 26を有している。一般に、稜線部分は目立ちやすぐ遠方力であっても容易に視認することができる。したがって、自動二輪車 11によれば、ウィンカー 3の視認性をさらに向上させることができる。なお、稜線 22, 26はウィンカー 3の一部に過ぎないため、ウィンカー 3の全体を大きくしなくても視認性を向上させることができる。そのため、車両のコンパクトィ匕を図りつつ視認性を向上させることができる。

[0036] また、カバー 2の仕切部 2aも、表側に向力つて凸状の稜線 23, 24を有している。そのため、仕切部 2aは凹凸形状を有することとなり、仕切部 2aの剛性が高くなる。したがって、仕切部 2aの幅を狭くすることができ、テール部のより一層のコンパクトィ匕を図ることがでさる。

[0037] また、自動二輪車 11では、後方から見て、ウィンカー 3のレンズ 3bの稜線 22と仕切部 2aの稜線 23, 24とが重なっていない。そのため、仕切部 2aに邪魔されることなくゥインカ一 3を容易に識別することができる。したがって、ウィンカー 3の視認性がさらに向上する。

[0038] また、ウィンカー 3の光源 3aは、後方から見て仕切部 2aの稜線 23, 24と重ならない位置に配置されている。そのため、仕切部 2aに邪魔されることなくウィンカー 3を容易に識別することができる。したがって、ウィンカー 3の視認性をさらに向上させることができる。

[0039] また、自動二輪車 11によれば、テールライト 5のレンズ 5bと仕切部 2aとウィンカー 3 のレンズ 3bとは、略前後方向に延び且つ互いに連続する稜線 22— 25を有して、る。したがって、テールライト 5とカバー 2とウィンカー 3との一体感を向上させることができる。

[0040] 本実施形態では、ウィンカー 3のレンズ 3bが透明であることから、ウィンカー 3の点滅を明瞭且つ鮮明に識別することができる。また、ウィンカー 3がコンパクトな印象を与えるので、デザイン性を向上させることができる。

[0041] テールライト 5のレンズ 5bの後部には、後ろ上がりに傾斜した面 5aが形成されている。このようにレンズ 5bの後部が傾斜面となっているので、鉛直面となっている場合に比べて、レンズ 5bの表面積が大きくなる。そのため、テールライト 5の視認性をさらに向上させることができる。

[0042] 自動二輪車 11によれば、テールライト 5とウィンカー 3との間に仕切部 2aがあるため、テールライト 5及びウィンカー 3の視認性をより向上させることができる。また、仕切部 2aの幅は、仕切部 2aの長手方向にわたって略一定である。そのため、テールライト 5とウィンカー 3とは略一定幅で仕切られることになり、それらのシグナルがより明確に区別されやすくなる。したがって、テールライト 5及びウィンカー 3の視認性をより一層向上させることができる。

[0043] また、仕切部 2aの幅が略一定であるので、仕切部 2aの長手方向のほぼ全域において、テールライト 5とウィンカー 3とをより近づけて配置することが可能となる。したがつて、テールライト 5のレンズ 5b及びウィンカー 3のレンズ 3bの面積を十分に確保しつつ、テール部をコンパクトにすることができる。

[0044] また、仕切部 2aは、側面視において後方斜め上方向に延びている。すなわち、仕切部 2aは、側面視において鉛直方向から傾斜した方向に延びている。これにより、仕切部 2aを挟んでテールライト 5とウィンカー 3とが向かい合う辺同士は、どちらも前下がりに傾斜することとなる。そのため、それらの辺の長さが長くなり、テールライト 5 及びウィンカー 3の視認性をさらに向上させることができる。

[0045] また、自動二輪車 11によれば、ウィンカー 3のレンズ 3bは表側に向力つて張り出しているので、識別容易な形状を呈しており、且つ面積が大きくなる。そのため、ウィンカー 3の視認性をより一層向上させることができる。

[0046] さらに、ウィンカー 3のレンズ 3bは、カバー 2よりも表側に張り出している。そのため、ウィンカー 3の視認性をさらに向上させることができる。カロえて、ウィンカー 3のレンズ 3 bは、平面視においてカバー 2よりも左右方向の外側に張り出している。そのため、ゥインカ一 3のレンズ 3bの表面積を大きくしても、カバー 2の左右方向の膨らみが少なくなり、自動二輪車 11のテール部をさらにコンパクトにすることができる。

[0047] また、ウィンカー 3は平面視において略三角形状に形成されているので、識別容易な形状を有している。したがって、配置の観点だけでなぐ形状的な観点からも、ウインカー 3の視認性を向上させることができる。

[0048] 自動二輪車 11では、平面視において、両仕切部 2aの前端部における接線 B同士がなす角 Aの角度は、 40° — 140° である。したがって、テール部の幅を抑えることができ、視認性を向上しつつテール部のコンパクトィ匕を図ることができる。

[0049] さらに、平面視において、テールライト 5は両接線 Bの前方内側に配置されているので、テール部をより一層小型化することができる。

[0050] また、自動二輪車 11においては、両ウィンカー 3の車幅方向の外端部同士の距離

L1と、両ウィンカー 3の後端部の車幅方向の距離 L2との比率 L1ZL2が、 1. 5以上である。そのため、ウィンカー 3の視認性を向上しつつテール部のコンパクトィ匕を図ることができる。

[0051] (第 2実施形態）

次に、図 7及び図 8を参照しながら、第 2実施形態に係る鞍乗型車両について説明する。本実施形態は、第 1実施形態の自動二輪車 11において、テール部に変更を加えたものである。第 1実施形態と対応する部分には、第 1実施形態と同様の符号を付す。

[0052] 第 2実施形態においても、テールライト 5とウィンカー 3とは、カバー 2の仕切部 2aによって仕切られている。図 7に示すように、平面視におけるウィンカー 3と仕切部 2aとテールライト 5との輪郭は、略 V字状に形成されて、る。

[0053] 図 8に示すように、各ウィンカー 3のレンズ 3bの後端部 3dは、テールライト 5のレンズ 5bの前端部 5dよりも後方に位置している。なお、本実施形態では、レンズ 5bの前端部 5dは、レンズ 5bの下端部でもある。本実施形態においても、レンズ 3bは、レンズ 5 bの上端部 5cよりも下方且つ下端部 5dよりも上方に位置している。また、後方から見て、各ウィンカー 3のレンズ 3bの内側端部（=後端部 3d)は、テールライト 5のレンズ 5 bの外側端部（ =前端部 5d)よりも内側に位置して、る。

[0054] 図 8に示すように、カバー 2、ウィンカー 3のレンズ 3b、カバー 2の仕切部 2a、テールライ卜 5のレンズ 5biま、表佃 Jに向力つて凸状の稷線 21、 22、 23、 25をそれぞれ有している。これら稜線 21, 22, 23, 25はほぼ連続しており、側面視において後方斜め上向きに延びている。本実施形態においても、仕切部 2aの稜線 23とウィンカー 3の稜線 22とは、後方から見て重なっていない。テールライト 5には、後ろ上がりに傾斜した面 5aが形成されている。仕切部 2aは鉛直方向から傾斜した方向に延びており、仕切部 2aの幅は略一定である。

[0055] 図 7に示すように、平面視において、ウィンカー 3のレンズ 3bはカバー 2よりも表側に張り出している。本実施形態では、ウィンカー 3は、平面視において略楕円形状に形成されている。また、図 8に示すように、ウィンカー 3は、側面視においても前傾した略楕円形状に形成されている。

[0056] 本実施形態においても、平面視において、両仕切部 2aの前端部における接線同士がなす角の角度は 40° — 140° に設定されている。テールライト 5は、前記両接線の前方内側に配置されている。また、平面視において、両ウィンカー 3の車幅方向の外端部同士の距離と、前記両ウィンカー 3の後端部の車幅方向の距離との比率は、 1. 5以上となっている。

[0057] したがって、第 2実施形態においても、前述の諸効果を得ることができる。

[0058] (第 3実施形態）

図 9一図 11を参照しながら、第 3実施形態に係る鞍乗型車両について説明する。本実施形態も、第 1実施形態の自動二輪車 11において、テール部に変更を加えたものである。第 1実施形態と対応する部分には、第 1実施形態と同様の符号を付す。

[0059] 第 3実施形態においても、テールライト 5とウィンカー 3とは、カバー 2の仕切部 2aによって仕切られている。図 9に示すように、平面視におけるウィンカー 3と仕切部 2aとテールライト 5との輪郭は、略 V字状に形成されている。図 10に示すように、ウィン力一 3のレンズ 3bの後端部 3dは、テールライト 5のレンズ 5bの前端部よりも後方に位置している。なお、本実施形態では、図 11に示す下端部 5eがレンズ 5bの前端部となる。また、図 11に示すように、レンズ 3bは、レンズ 5bの上端部 5cよりも下方且つ下端部 5eよりも上方に位置している。さらに、後方から見て、各ウィンカー 3のレンズ 3bの内側端部 3gは、テールライト 5のレンズ 5bの外側端部 5dよりも内側に位置して、る。

[0060] 図 10に示すように、ウィンカー 3のレンズ 3bは、略水平方向（厳密には後方斜め上方向）に延びる稜線 22と、略上下方向に延びる稜線 26とを備えている。仕切部 2aは、略水平方向に延びる谷線 28を備えている。すなわち、仕切部 2aは、凹んだ面を有している。そのため、ウィンカー 3を後方力も見たときに、仕切部 2aが邪魔になることはない。したがって、ウィンカー 3の視認性を向上させることができる。テールライト 5 の背面 5aは、後ろ上がりに傾斜した面となっている。仕切部 2aは側面視において鉛直方向から傾斜した方向に延びており、仕切部 2aの幅は略一定である。

[0061] 図 9に示すように、ウィンカー 3のレンズ 3bは、カバー 2よりも表側に張り出している。

本実施形態においても、ウィンカー 3は平面視において略三角形状に形成されている。また、ウィンカー 3は、側面視においても略三角形状に形成されている（図 10参照)。一方、本実施形態では、平面視において、ウィンカー 3の後端部 3dはカバー 2 の輪郭よりも内側に凹んでいる。平面視において、両ウィンカー 3の車幅方向の外端部同士の距離と、前記両ウィンカー 3の後端部 3dの車幅方向の距離との比率は、 1. 5以上となっている。

[0062] したがって、第 3実施形態においても、前述の諸効果を得ることができる。

[0063] (その他の実施形態）

前記各実施形態に係るウィンカー 3、仕切部 2a及びテールライト 5の配置は、上下を逆さまにしたような形態で利用することも可能である。例えば、図 12に示す自動二輪車のテール部は、第 3実施形態に係るウィンカー 3及びテールライト 5を上下逆さまにしたような配置構造を備えている。したがって、本実施形態では、テールライト 5は後ろ下がりに傾斜した面 5aを備えている。本実施形態にあっても、前述の諸効果を得ることができる。 [0064] 前記各実施形態では、平面視において、ウィンカー 3とカバー 2の仕切部 2aとテールライト 5との輪郭は、略 V字状に形成されていた。ここで、「略 V字状」とは、平面視において後方力も前方に向力つて左右に広がった左右一対の面（平面であってもよく、曲面であってもよぐそれらの組み合わせであってもよい）を有することを意味する。「略 V字状」とは、必ずしもテールライト 5の後端部に角部又は不連続部があることを意味する訳ではない。テールライト 5の後端部の輪郭は、第 2実施形態（図 7参照）のように、円弧等の傾斜の緩やかな曲線、又は不連続部のない滑らかな曲線で形成されていてもよい。

[0065] また、図 13に示すように、上記「略 V字状」には、 V字状の一部を切り取つたような形状も含まれる。すなわち、上記「略 V字状」は、テールライト 5等の輪郭を後方へ延長した仮想線が略 V字状となる形態も含んでいる。また、上記輪郭は直線状に延びている必要はなぐ途中で角度が変化するものであってもよい。もちろん、図 14に示すように、ウィンカー 3と仕切部 2aとテールライト 5との輪郭がほぼ直線状になって、るものであってもよい。

[0066] ウィンカー 3の形状は、略三角形状又は略楕円形状に限らず、例えば円形、略正方形、略長方形（隅部に丸みが形成されたものを含む)等の他の形状であってもよい。また、テールライト 5の形状も前記各実施形態の形状に限定されるものではない。もちろん、カバー 2の仕切部 2aについても、種々の変形が可能である。

産業上の利用可能性

[0067] 以上のように、本発明は、自動二輪車等の鞍乗型車両について有用である。

Claims

請求の範囲

[1] レンズを有するテールライトと、それぞれレンズを有する左右のリアウィンカーと、前記テールライトと前記各リアウィンカーとの間に位置する仕切部を有するカバーと、を備え、

平面視における前記リアウィンカーと前記仕切部と前記テールライトとの輪郭は、略

V字状に形成され、

前記各リアウィンカーのレンズの後端部は、前記テールライトのレンズの前端部よりも後方に位置し、

前記各リアウィンカーのレンズの少なくとも一部は、前記テールライトのレンズの上端部よりも下方且つ前記テールライトのレンズの下端部よりも上方に位置している、鞍乗型車両。

[2] レンズを有するテールライトと、それぞれレンズを有する左右のリアウィンカーと、前記テールライトと前記各リアウィンカーとの間に位置する仕切部を有するカバーと、を備え、

平面視における前記リアウィンカーと前記仕切部と前記テールライトとの輪郭は、略 V字状に形成され、

後方から見て、前記各リアウィンカーのレンズの内側端部は、前記テールライトのレンズの外側端部よりも内側に位置し、

[3] 後方から見て、前記各リアウィンカーのレンズの内側端部は、前記テールライトのレンズの外側端部よりも内側に位置している、請求項 1に記載の鞍乗型車両。

[4] 前記リアウィンカーのレンズは、表側に向力つて凸状の稜線を有している、請求項 1 又は 2に記載の鞍乗型車両。

[5] 前記仕切部は、表側に向力つて凸状の稜線を有している、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[6] 前記リアウィンカーのレンズ及び前記仕切部のそれぞれは、表側に向かって凸状の稜線を有し、

後方から見て、前記仕切部の稜線と前記リアウィンカーのレンズの稜線とは重なつていない、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[7] 前記仕切部は、表側に向力つて凸状の稜線を有し、

前記リアウィンカーは、後方から見て前記仕切部の稜線と重ならない位置に配置された光源を備えている、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[8] 前記テールライトのレンズと前記仕切部と前記リアウィンカーのレンズとは、それぞれ略前後方向に延び且つ互いに連続する稜線を有して、る、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[9] 前記リアウィンカーのレンズは透明である、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[10] 前記テールライトのレンズは、後ろ上がりに傾斜した面又は後ろ下がりに傾斜した面を有する、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[11] 側面視において、前記仕切部は所定方向に延び、前記仕切部の長手方向に直交する方向の長さは、前記仕切部の長手方向にわたって略一定である、請求項 1又は

2に記載の鞍乗型車両。

[12] 前記仕切部は、側面視にお!/、て鉛直方向から傾斜した方向に延び、

前記仕切部の長手方向に直交する方向の長さは、前記仕切部の長手方向にわたつて略一定である、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[13] 前記リアウィンカーのレンズは、表側に向力つて張り出している、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[14] 平面視において、前記リアウィンカーのレンズは前記カバーよりも表側に張り出している、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[15] 平面視において、前記リアウィンカーは略三角形状に形成されている、請求項 14 に記載の鞍乗型車両。

[16] 平面視において、前記両仕切部の前端部における接線同士がなす角の角度が 40 ° 以上且つ 140° 以下である、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。

[17] 平面視において、前記テールライトは前記両接線の前方内側に配置されている、請求項 16に記載の鞍乗型車両。平面視において、前記両リアウィンカーの車幅方向の外端部同士の距離 L1と、前記両リアウィンカーの後端部の車幅方向の距離 L2との比率 L1ZL2が、 1. 5以上である、請求項 1又は 2に記載の鞍乗型車両。