JP5468524B2 - 鞍乗り型車両の前部構造 - Google Patents

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本発明は、鞍乗り型車両の前部構造に関する。
自動二輪車には、左右一対のヘッドライトを設けたフロントカウルを備え、このフロントカウルの上部に後上方に延出するウインドスクリーンを設けたスクリーン付き車両が知られている。この種の車両には、フロントカウルの左右一対のヘッドライト間に挟まれる領域(フロントカウル中央部)に、ウインドスクリーンの下縁とフロントカウルとの間に導風口を備え、この導風口を介してフロントカウルとウインドスクリーンとの間の隙間に走行風を導風する導風構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。かかる構造によれば、ウインドスクリーン裏側に走行風の一部を導入してスクリーン裏側が負圧になることを防ぎ、走行風の巻き込みを抑えることが可能となる。
また、フロントカウルに、ヘッドランプと、ウインカーランプと、ヘッドランプとウインカーランプとの前方に連続するレンズとを一体的に配したコンビネーションランプを設けた自動二輪車が知られている。この種のコンビネーションランプには、ヘッドランプよりも左右の上方にウインカーランプを配置し、前側の各灯火器をコンパクトに配した構造がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−265625号公報 特開2009−234479号公報
しかしながら、特許文献1記載の従来の構造では、フロントカウル中央部に導風構造を形成した場合、ヘッドライトの発光面積が導風構造によって減少されてしまう事態や、ヘッドライトの形状やレイアウトが導風構造によって制約されてしまう事態が生じる課題があった。このため、ヘッドライトの制約を回避しながら、十分な導風を行うことができない。
ところで、特許文献2記載の従来の構造では、フロントカウルが車体前方から後方へ向かって車幅方向外側へ拡がる形状を有し、このフロントカウルに沿ってヘッドライトの左右にウインカーランプが配置されるので、左右のウインカーランプが、ヘッドライトのレンズ部分やヘッドライト周囲のカウル部分よりも奥に位置する。
このため、車両の右斜め前から見ると、左側のウインカーランプがレンズ部分やカウル部分に隠れて見えにくくなり、車両の左斜め前から見ると、右側のウインカーランプが見えにくくなる。車両を右又は左から見る場合に、その反対側のウインカーランプも視認できるとより望ましい。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、フロントカウルにコンビネーションランプを設けた構造で、車両の左右一側から他側のウインカーの視認性を向上した鞍乗り型車両の前部構造を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、車両の前部に配されると共に、ヘッドランプ(42)と、ウインカーランプ(43)と、当該ヘッドランプ(42)とウインカーランプ(43)との前方に連続するレンズ(41B)と、を有するコンビネーションランプを備える鞍乗り型車両の前部構造において、前記レンズ(41B)における前記ウインカーランプ(43)の前方かつ車幅方向内側には、車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条(51)が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、レンズにおけるウインカーランプの前方かつ車幅方向内側には、車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条が設けられるので、フロントカウルにコンビネーションランプを設けた構造で、車両の左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
上記構成において、前記凹条(51)は、前記ウインカーランプ(43)が収容されるウインカー室(43A)の上下幅全体に渡って設けられるようにしてもよい。この構成によれば、ウインカーの発光面を可及的に縦長にすることができ、より視認性を高めることができる。
また、上記構成において、前記凹条(51)は、車両後方にいくに従って幅狭に形成され、車体後方に最も奥の最奥部(51A)が、車幅方向外側に偏って設けられるようにしてもよい。この構成によれば、凹部の車幅方向外側部分を、車幅方向内側に極力傾けることでき、より左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
また、上記構成において、前記凹条(51)の後方にはポジションランプ(44)が設けられるようにしてもよい。この構成によれば、凹部後方のデッドスペースを有効利用できる。
また、本発明は、車両の前部を覆うフロントカウル(31)と、このフロントカウル(31)に配されると共に、ヘッドランプ(42)と、ウインカーランプ(43)と、ヘッドランプ(42)とウインカーランプ(43)との間にフロントカウル(31)を露出させて各ランプを覆うレンズ(41B)と、を有するコンビネーションランプを備える鞍乗り型車両の前部構造において、前記ヘッドランプ(42)と前記ウインカーランプ(43)との間に露出するフロントカウル(31)と、前記ウインカーランプ(43)を覆うレンズ(41B)とによって、前記ウインカーランプ(43)の前方かつ車幅方向内側にて車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条(51)が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、ヘッドランプとウインカーランプとの間に露出するフロントカウルと、ウインカーランプを覆うレンズとによって、ウインカーランプの前方かつ車幅方向内側にて車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条が設けられるので、車両の左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
本発明は、レンズにおけるウインカーランプの前方かつ車幅方向内側には、車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条が設けられるので、フロントカウルにコンビネーションランプを設けた構造で、車両の左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
また、凹条は、ウインカーランプが収容されるウインカー室の上下幅全体に渡って設けられるようにすれば、ウインカーの発光面を可及的に縦長にすることができ、より視認性を高めることができる。
また、凹条は、車両後方にいくに従って幅狭に形成され、車体後方に最も奥の最奥部が、車幅方向外側に偏って設けられるようにすれば、凹部の車幅方向外側部分を、車幅方向内側に極力傾けることでき、より左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
また、凹条の後方にはポジションランプが設けられるようにすれば、凹部後方のデッドスペースを有効利用できる。
また、ヘッドランプとウインカーランプとの間に露出するフロントカウルと、ウインカーランプを覆うレンズとによって、ウインカーランプの前方かつ車幅方向内側にて車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条が設けられるので、車両の左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
本発明の鞍乗り型車両の第1実施形態に係る自動二輪車の前部側面図である。 フロントカウルを周辺構成と共に示す正面図である。 図2のIII−III断面図である。 第2実施形態の説明に供するフロントカウルを周辺構成と共に示す正面図である。 図2のV−V断面図である。 第3実施形態に係る自動二輪車の前部側面図である。 フロントカウルを周辺構成と共に示す正面図である。 図7のA−A断面図である。 図7のB−B断面図である。 フロントカウルを周辺構成と共に示す斜視図である。 第4実施形態の説明に供するフロントカウルを周辺構成と共に示す正面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。
<第1実施形態>
図1は、本発明の鞍乗り型車両の第1実施形態に係る自動二輪車の前部を示す側面図である。この自動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2のヘッドパイプ20に操舵自在に支持される左右一対のフロントフォーク3と、これらフロントフォーク3の上端部に取り付けられて車体前部の上部に位置する操舵用のハンドル4と、フロントフォーク3に回転自在に支持された前輪5と、前輪5の上方を覆うフロントフェンダ6と、車体を覆う車体カウル(カウリングとも言う)11とを備えている。
なお、車体フレーム2には、前輪5後方位置にエンジンが支持され、エンジン後方にはスイングアーム(リアフォークとも言う)を介して駆動輪である後輪が支持される。また、ハンドル4後方には、車体フレーム2に支持される乗員用シートが設けられ、この乗員用シートに運転者が着座することにより運転者がハンドル操舵等の運転操作を行う。
車体カウル11は、合成樹脂等の剛性を有する材料を射出成形して形成される。この車体カウル11は、車体フレーム2の前部を覆うフロントカウル31を備え、フロントカウル31は、ヘッドパイプ20にカウルブラケット(不図示)を介して支持されている。
このフロントカウル31は、ヘッドパイプ20の前方を覆うように配設され、前面の車幅方向中央位置にヘッドライト41が設けられると共に、このヘッドライト41上方であるフロントカウル31上部にウインドスクリーン35が設けられている。
このフロントカウル31は、前端から後方へ向かって車幅方向外側に拡がる前方凸形状を有し、空気抵抗の低減に有利な形状に形成されている。
図2は、フロントカウル31を周辺構成と共に示す正面図である。
ウインドスクリーン35は、透明樹脂等の透明材料で形成されており、図1及び図2に示すように、左右一対のスクリーン支持ステー(ステー部)36及びボルト37を介してフロントカウル31に取り付けられる。図1に示すように、このウインドスクリーン35は、フロントカウル31のヘッドライト41の上縁41X近傍からフロントカウル31の前面に沿って後上方へ延出し、フロントカウル31の上縁31Xよりも上方へ延びて乗員の上半身前方に位置する。
図2に示すように、このウインドスクリーン35は、フロントカウル31の前面幅とほぼ同じ幅広形状で上下に延出する幅広大型ウインドスクリーンに形成されている。このため、このウインドスクリーン35は、乗員の上半身を広く覆い、十分なウインドプロテクション効果(乗員への風圧や風切り音の低減、空気の流れを整流する効果)を奏することができる。
ここで、ウインドスクリーン35をフロントカウル31前面側にステー支持する構成の場合、従来では、ウインドスクリーンと乗員との間(=ウインドスクリーン裏側)が負圧になるのを防止するために、ウインドスクリーンとフロントカウルとの間に大きい隙間(クリアランス)を空け、ウインドスクリーン裏型に十分に走行風を導入できるようにしていた。
これに対し、本構成では、従来の構成に比して、ウインドスクリーン35とフロントカウル31との間の隙間、つまり、ウインドスクリーン35裏面とフロントカウル31前面との間の隙間を従来よりも小さくしており、この隙間は、車体走行時の振動によりウインドスクリーン35がフロントカウル31に擦れるのを防止可能な最小隙間に設定されている。
なお、上記振動による傷つきを回避可能であれば、ウインドスクリーン35とフロントカウル31を近接させる構成に限らず、ウインドスクリーン35とフロントカウル31を密着させてもよい。
ヘッドライト41は、ウインドスクリーン35下方でスクリーン35の下縁35Yに近接し、かつ、この下縁35Yに沿って車幅方向に延びる横長のヘッドライトに形成されている。
このヘッドライト41は、ヘッドライト41の幅方向中心を車幅方向中心に揃えて配置されており、車体正面視でフロントカウル31前面にて車幅方向中心から左右に延びると共に、ヘッドライト41の発光面(レンズ面)とフロントカウル31の前面とがほぼ同一面で連続し、フロントカウル31の面一化(フラッシュサーフェース化)が図られている。
ところで、フロントカウル中央部に導風構造を設け、この導風構造を避けてヘッドライトを配置する従来構造では、ヘッドライトの発光面積、形状及びレイアウト等が制約を受けてしまうことがある。
そこで、本構成では、ヘッドライト41のレンズ41Bには、車両後方側へ凹む左右一対のレンズ側凹部51L,51Rを設ける構成とし、フロントカウル31には、上記左右一対のレンズ側凹部51L,51Rに連続してウインドスクリーン35裏側で上方に延出する左右一対のカウル側凹部61L,61Rを設ける構成としている。以下、本構成の導風構造を周辺構成と共に詳述する。
図3は、図2のIII−III断面を示している。
図2及び図3に示すように、このヘッドライト41は、車幅方向中央に前方を照らす灯体であるヘッドランプ42を有し、このヘッドランプ42の左右に、ウインカー用灯体であるウインカーランプ43を有する単一のコンビネーションランプに構成されている。
このヘッドライト41は、ヘッドランプ42及びウインカーランプ43が装着される樹脂製の横長ケースであるハウジング41Aと、ハウジング41Aの前面を覆うように取り付けられる透明樹脂製(或いはガラス製)のレンズ41Bとを備えている。
ハウジング41Aには、ヘッドランプ42が収容されるヘッドランプ室42Aと左右のウインカーランプ43が収容される左右のウインカー室43Aとを各々仕切る左右の仕切り壁41L,41Rが一体に形成されている。
左右の仕切り壁41L,41Rは、ハウジング後壁41Cからハウジング側壁41DL,41DRに沿って前方へ延びると共に上下方向に延在して各ランプ室42A,43Aを車幅方向で仕切って独立させ、各ランプ42,43の照射光(図3中、実線矢印で示す)を独立的に前方照射させる。車体正面視では、これら仕切り壁41L,41Rは、上方に行くに従って車幅方向外側に拡がる傾斜仕切り壁に形成されており、これら仕切り壁41L,41Rに沿って左右一対のレンズ側凹部51L,51Rが延びている(図2参照)。
仕切り壁41L、41Rの表面(左右両面)には、アルミ蒸着等が施されてリフレクタ面(反射面)が形成されており、各ランプ42,43の照射光を反射して効率よく外部(車体前方)に照射させる。
なお、このハウジング41Aでは、仕切り壁41L、41Rの表面に限らず、各ランプ室42A,43Aに露出するハウジング内面(ハウジング後壁41Cの前面、ハウジング側壁41DL,41DRの車幅方向内側面等)にも、アルミ蒸着等が施されてリフレクタ面(反射面)が形成される。
レンズ41Bは、ハウジング41A内に形成された全てのランプ室42A,43Aの前方を覆う横長の単一部品で形成される。このレンズ41Bは、ハウジング41Aの前方開口を覆うようにハウジング41A前端に連結され、レンズ41Bとハウジング41Aとの間には、雨水等の浸入を防止するシール部材45が挟持される。
図2及び図3に示すように、このレンズ41Bの前面には、車体後方側へ凹む左右一対のレンズ側凹部51L,51Rが設けられている。これらレンズ側凹部51L,51Rは、レンズ41Bを樹脂成形する際に一体に形成され、レンズ41Bの下縁よりも上方位置から上方へ延びてレンズ41Bの上縁まで延在する。そして、これらレンズ側凹部51L,51Rの上端は、フロントカウル31とウインドスクリーン35との間の隙間を形成し、後上方へ延出する左右一対のカウル側凹部61L,61Rの下側開放端部61Yに連続する。
このため、車体が走行した場合には、車体前方からの走行風が、左右のレンズ側凹部51L,51Rを通って、左右のカウル側凹部61L,61Rに沿ってフロントカウル31とウインドスクリーン35との間を流れ、ウインドスクリーン35裏側の空間に円滑に導入される。
すなわち、左右のレンズ側凹部51L,51Rは、ウインドスクリーン35裏側へ導風する導風凹部として機能し、これによって、導風構造が形成される。
なお、上記レンズ側凹部51L,51Rは、レンズ41Bの下縁41Yよりも上方位置から上方へ延びるので、レンズ41Bの下縁41Y側には凹凸がない。このため、レンズ41Bの下縁41Yとフロントカウル31との間を段差無く容易に連続させることができる。
さらにレンズ41Bについて詳述する。このレンズ41Bは、幅方向中央から左右に延びる中央レンズ部41B1と、中央レンズ部41B1の左右に位置する左右一対のレンズ側凹部51L,51Rと、左右一対のレンズ側凹部51L,51Rから幅方向外側に延びる左右一対の外側レンズ部41B2とを備えている。上記レンズ側凹部51L,51Rは、車幅方向中心を基準として左右対称形状に形成されており、以下、特に区別して説明する必要がない場合は、レンズ側凹部51と表記する。
中央レンズ部41B1は、ヘッドランプ42の前方に位置し、車幅方向中央から車幅方向外側かつ後方へ傾斜する前方凸形状の傾斜面を形成する。
また、左右一対のレンズ側凹部51は、水平断面視で、車体後方側ほど幅狭となる断面視V字形状を有し、最も車体後方側に位置する最奥部51Aから車幅方向内側かつ前方へ傾斜して中央レンズ部41B1につながる内側傾斜面(第1傾斜面)を構成する内側傾斜部(第1傾斜部)51Bと、最奥部51Aから車幅方向外側かつ前方へ傾斜して外側レンズ部41B2につながる外側傾斜面(第2傾斜面)を形成する外側傾斜部(第2傾斜部)51Cとを備えている。
更に、左右一対の外側レンズ部41B2は、車幅方向外側かつ後方へ傾斜する傾斜面を形成する。
すなわち、本構成では、図3に照射光を実線矢印で示すように、ヘッドランプ42の照射光は、中央レンズ部41B1及び左右のレンズ側凹部51の一部である内側傾斜部51Bを通って前方(前側方を含む)に照射される。また、左右のウインカーランプ43の照射光は、左右の外側レンズ部41B2及び左右のレンズ側凹部51の他部である外側傾斜部51Cを通って前方へ照射される。
この場合、中央レンズ部41B1及び左右の内側傾斜部51Bによって左右に拡がる前方凸形状のレンズ面が形成されるので、ヘッドランプ42の照射範囲を左右に広く設定することができ、ヘッドランプ光の効果的な拡散が可能となる。
また、左右の外側レンズ部41B2及び左右の外側傾斜部51Cによっても、左右に拡がる前方凸形状のレンズ面が形成されるので、ウインカーランプ光の効果的な拡散が可能となり、周囲からの視認性を向上することができる。
左右のレンズ側凹部51L,51Rの最奥部51Aは、仕切り壁41L,41Rの前端に近接しつつ該仕切り壁41L,41Rに沿って延びており、このため、上記レンズ側凹部51L,51Rは、車体正面視で、上方かつ車幅方向外側に傾斜する傾斜導風凹部となっている(図2参照)。
この構成により、レンズ側凹部51を形成する一対の傾斜面を構成する内側傾斜部51Bと外側傾斜部51Cを利用して、ヘッドランプ42及びウインカーランプ43の照射範囲を左右に拡げつつ、左右の最奥部51Aによって外部から仕切り壁41L,41Rを目立たなくすることができ、外観性を向上することができる。
次に、フロントカウル31の左右一対のカウル側凹部61L,61Rについて説明する。これらカウル側凹部61L,61Rについても、車幅方向中心を基準として左右対称形状に形成されており、以下、特に区別して説明する必要がない場合は、カウル側凹部61と表記する。
これらカウル側凹部61は、フロントカウル31を樹脂成形する際に一体に形成され、図1及び図2に示すように、レンズ41Bの上縁41Xからフロントカウル31の上縁31Xに渡って連続し、車体後方側へ凹む凹形状を有している。これらカウル側凹部61は、レンズ41B側のレンズ側凹部51と同じ断面形状を有しており、フロントカウル31におけるスクリーン支持ステー36の左右を上下に延び、上方かつ車幅方向外側に傾斜する傾斜導風凹部に形成されている。
より具体的には、左右のカウル側凹部61は、車体正面視で(図2参照)、レンズ41B左右のレンズ側凹部51に連続する直線傾斜凹部であって、その上縁61Xがフロントカウル31の上縁31Xと一致し、車体側面視では(図1参照)、フロントカウル31に沿って後下方に延びる凹部となるように形成されており、レンズ側凹部51の最奥部51Aと連続する最奥部61Aと、レンズ側凹部51の内側傾斜部51B及び外側傾斜部51Cに各々連続する内側傾斜部61B及び外側傾斜部61Cとを有している。
このため、レンズ41B左右のレンズ側凹部51から導入された走行風を、ウインドスクリーン35裏側の左右に流して乗員との間の空間に幅広く供給することができる。また、左右のカウル側凹部61がフロントカウル31の上縁31Xまで延在するので、フロントカウル31裏側へ十分に走行風を供給することができる。
これにより、ウインドスクリーン35と乗員との間の空間が負圧になる事態を効果的に防ぐことができ、走行風の巻き込みを抑えることができる。また、スクリーン支持ステー36の左右スペースを利用して、フロントカウル31側にカウル側凹部61を設けるので、かかる空きスペースの範囲内でカウル側凹部61の幅や形状等の設計変更が容易である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ヘッドライト41のレンズ41Bには、車両後方側へ凹むレンズ側凹部51が設けられ、当該レンズ側凹部51は、フロントカウル31とウインドスクリーン35との間の隙間を形成するカウル側凹部61の下側開放端部61Yに連続するように設けられるので、ウインドスクリーン35裏側へ十分に導風を行うことができる。
しかも、この構成は、ヘッドライト41のレンズ41Bそのものが導風構造を兼用するので、導風構造が、ヘッドライト41の発光面積、形状及びレイアウト等のいずれも制約することがなく、ヘッドライト41の発光面積の拡大、及び、形状やレイアウトの自由度を確保することが可能となる。
また、本構成では、レンズ側凹部51を、レンズ41Bの左右両側に設けるので、走行風をウインドスクリーン35の裏側に幅広く導風させることができ、車幅方向中央部に導風構造を設ける場合に比して、左右に拡散させるための構造を別途設けなくても、導入した走行風を左右に拡散させやすくすることができる。
また、上記レンズ側凹部51を、ヘッドランプ室42Aとウインカー室43Aとを仕切る仕切り壁41L,41Rに沿うように設けるので、レンズ側凹部51を形成する一対の傾斜面を構成する内側傾斜部51Bと外側傾斜部51Cとを利用して、ヘッドランプ42及びウインカーランプ43の照射範囲を拡げることができ、照射光の効果的な拡散が可能である。また、レンズ側凹部51によって外部から仕切り壁41L,41Rを目立たなくすることができる。
さらに、本構成では、フロントカウル31には、ヘッドライト41のレンズ側凹部51と連続するように凹み、フロントカウル31とウインドスクリーン35との間の隙間を形成し、後上方へ延出するカウル側凹部61が設けられるので、ウインドスクリーン35裏側への導風を効率よく行うことができ、導風効果をより高めることができる。
このように、本構成では、上記凹部51,61によりウインドスクリーン35裏側への導風路を確実に確保できるので、ウインドスクリーン35とフロントカウル31との間の隙間(クリアランス)を従来よりも小さくし、或いは、該隙間をほぼ零にしても、ウインドスクリーン35裏側へ十分に導風を行うことが可能である。つまり、本構成によれば、ウインドスクリーン35とフロントカウル31との間の隙間の設計自由度を向上させることも可能である。
<第2実施形態>
図4及び図5は、第2実施形態を示す。
なお、上記実施形態と同じ構成は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、左右のレンズ側凹部51には、その表面(前面)から突出するリブ(水切りリブ)81,82が一体的に各々設けられている。
これらリブ81,82は、レンズ41Bを樹脂成形する際に一体に形成され、上下一対で設けられている。図4に示すように、上側リブ81は、レンズ側凹部51の上縁近傍にて、レンズ側凹部51の幅一杯に渡って延在する凸条リブに形成され、下側リブ82は、上側リブ81下方でレンズ側凹部51の幅一杯に渡って延在する凸条リブに形成される。
また、図5に二点鎖線で示すように、各リブ81,82は、レンズ側凹部51を全て塞ぐものではなく、レンズ側凹部51内に走行風通路を確保しつつこの走行風に混在する雨水のそれ以上の上方への流れを堰き止める所定高さ(前方への突出量に相当)のリブに形成され、本構成では、レンズ側凹部51に沿ってV字状に延びるリブ形状に形成されている。
この構成によれば、上記リブ81,82によってレンズ側凹部51に沿って上方(ウインドスクリーン35側)に流れる走行風の水切りを行うことができる。しかも、上下一対のリブ81,82を設けているので、一方のリブ82で堰き止められなかった水滴を他方のリブ81で堰き止めることができ、水切りの確実性を向上できる。また、これらリブ81,82は、レンズ41Bを補強する補強リブとしても機能し、レンズ41Bの剛性を十分に確保することが可能である。
これによって、水切り用のリブ81,82を簡易な構成で部品点数を増やすことなく設けることができ、コストをかけずに設けることができる。
なお、リブ81,82の形状は、上記V字状に限らず、走行風通路を確保しながら水切りが可能な範囲で、様々な形状を広く適用することが可能である。
<第3実施形態>
図6は、本発明の鞍乗り型車両の第3実施形態に係る自動二輪車1の前部を示す側面図であり、図7は、フロントカウル31を周辺構成と共に示す正面図である。なお、上記実施形態と同じ構成は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
この自動二輪車1のフロントカウル31には、前面の車幅方向中央位置にヘッドライト41が設けられると共に、このヘッドライト41上方であるフロントカウル31上部にウインドスクリーン35が設けられている。
このヘッドライト41は、車幅方向中央に前方を照らす灯体であるヘッドランプ42と、ウインカー用灯体である左右一対のウインカーランプ43と、これらランプ42,43の前方に連続するレンズ41Bとを有するコンビネーションランプ(以下、コンビランプという)101に構成されている。
コンビランプ101は、ウインドスクリーン35下方でスクリーン35の下縁35Yに近接し、かつ、この下縁35Yに沿って左右が斜め上方に延び、正面視で略V字形状の横長のライトに形成されている。
このコンビランプ101は、当該ランプ101の幅方向中心を車幅方向中心に揃えて配置されており、車体正面視でフロントカウル31前面にて車幅方向中心から左右に延び、レンズ41Bとフロントカウル31の前面とがほぼ同一面で連続し、フロントカウル31の面一化(フラッシュサーフェース化)が図られている。
コンビランプ101は、車幅方向中央に単一のヘッドランプ42を有し、このヘッドランプ42を中心に左右に離れた位置に、左右一対のウインカーランプ43を有し、このヘッドランプ42とウインカーランプ43との間に、左右一対のポジションランプ(車幅灯)44を有している。
このコンビランプ101のレンズ41Bには、ウインカーランプ43の前方かつ車幅方向内側に、車両後方側へ凹むと共に上下方向に延びる左右一対のレンズ側凹部51L,51Rが設けられている。このため、レンズ側凹部51L,51Rが、フロントカウル31とウインドスクリーン35との間の隙間の下側開放端部61Yに連続し、車体が走行した場合には、車体前方からの走行風が、左右のレンズ側凹部51L,51Rを通って、フロントカウル31とウインドスクリーン35との間を流れ、ウインドスクリーン35裏側の空間に円滑に導入することができる。
図8は、図7のA−A断面を示し、図9は、図7のB−B断面を示している。なお、図8には、説明を判りやすくするため、ヘッドランプ42、ウインカーランプ43及びポジションランプ44の各位置を仮想線(二点差線)で示している。
図8及び図9に示すように、このコンビランプ101は、ヘッドランプ42が装着される樹脂製のヘッドランプ側ハウジング142と、ウインカーランプ43とポジションランプ44とが装着される樹脂製のウインカ側ハウジング143とを独立して備えている。
フロントカウル31の中央には、ヘッドランプ42用の開口部K1が形成され、この開口部K1の裏側に、上記ヘッドランプ42が装着されるヘッドランプ側ハウジング142が、不図示の締結部材によって装着され、フロントカウル31の左右には、ウインカー/ポジションランプ用の開口部K2が各々形成され、これら開口部K2の裏側に、ウインカー/ポジションランプ43,44が装着されるウインカ側ハウジング143が、不図示の締結部材によって装着される。これによって、フロントカウル31の各開口部K1,K2が、各ランプ42〜44のハウジング142,143によって裏側から覆われる。
これらハウジング142,143の前面には、アルミ蒸着等が施されてリフレクタ面(反射面)が形成され、各ランプ42〜44の照射光を反射して車体前方等に効率よく照射させることができる。また、このリフレクタ面により、各ランプ42〜44の照射範囲を適切に調整できる。
コンビランプ101のレンズ41Bは、透明樹脂製(或いはガラス製)であり、ヘッドランプ42が装着されるヘッドランプ側ハウジング142の前方を覆う中央レンズ部41B1と、ウインカー/ポジションランプ43,44が装着されるウインカ側ハウジング143の前方を覆う左右の外側レンズ部41B2とで構成されている。
これら中央レンズ部41B1と外側レンズ部41B2とは、別体であるが、図7に示すように、中央レンズ部41B1の外縁(車幅方向外側の縁部)と外側レンズ部41B2の外縁(車幅方向内側の縁部)とが密着し、外観上、一体レンズとして認識される。
つまり、本構成では、ヘッドランプ42、ヘッドランプ側ハウジング142及び中央レンズ部41B1によってヘッドランプユニットを構成すると共に、ウインカー/ポジションランプ43,44、ウインカ側ハウジング143及び外側レンズ部41B2によってウインカー/ポジションランプユニットを構成し、これらランプユニットを一体的に配置することによって、コンビランプ101が構成されている。
このため、コンビランプ101を構成する各部品を小型化でき、かつ、ヘッドランプユニット及びウインカー/ポジションランプユニットの各々を独立して着脱自在であり、組立性やメンテナンス性が向上する。
また、図8及び図9に示すように、ウインカーランプ43の前方には、透明樹脂製(或いはガラス製)のインナーレンズ145が配置されている。このインナーレンズ145は、ウインカーランプ43と外側レンズ部41B2との間を仕切るようにウインカ側ハウジング143に装着される。このインナーレンズ145には、レンズカット(不図示)が施され、ウインカーランプ43が直接外部から視認されないようにすると共に、ウインカーランプ光の指向性等を調整する。
このように、ウインカー専用のインナーレンズ145を設けることによって、インナーレンズ145の色やカット形状の変更によってウインカーデザインを変更でき、ウインカーの設計自由度を向上することができる。
また、本構成では、このインナーレンズ145と外側レンズ部41B2との間の空間が、ポジションランプ44が収容されるポジションランプ室44Aとして利用されている。
上記中央レンズ部41B1は、前端が車幅方向中央に位置し、この前端から後方へ向かって車幅方向外側に拡がる前方凸形状の傾斜面に形成されている。
また、外側レンズ部41B2は、中央レンズ部41B1の形状に沿って後方へ向かって車幅方向外側に拡がる傾斜面に形成されている。
より具体的には、この外側レンズ部41B2は、ウインカーランプ43の車幅方向内側に延びる仕切り壁41L,41Rを基準にして、車幅方向内側のレンズ部(51L,51R)が、車両後方側へ凹むと共に上下方向に延びる左右一対のレンズ側凹部51L,51Rに形成されており、車幅方向外側のレンズ部151L,151Rが、後方へ向かって車幅方向外側に拡がる傾斜面に形成されている。
左右一対のレンズ側凹部51L,51Rは、水平断面視で、車体後方側ほど幅狭となる断面視V字形状の溝を形成し(図8、図9参照)、ウインカーランプ43が収容されるウインカー室43Aの上下幅全体に渡って設けられる(図7参照)。
このレンズ側凹部51L,51Rは、最も車体後方側に位置する最奥部51Aから車幅方向内側かつ前方へ傾斜して中央レンズ部41B1につながる内側傾斜面(第1傾斜面)を構成する内側傾斜部(第1傾斜部)51Bと、最奥部51Aから車幅方向外側かつ前方へ傾斜して外側のレンズ部151L,151Rにつながる外側傾斜面(第2傾斜面)を形成する外側傾斜部(第2傾斜部)51Cとを備えている。
このため、図8に照射光を実線矢印で示すように、ヘッドランプ42の照射光は、中央レンズ部41B1を通って前方(前側方を含む)に照射される。また、左右のウインカーランプ43の照射光は、ウインカ側ハウジング143内面のリフレクタ面で反射等することによって様々な方向に出射し、インナーレンズ145の略全面から照射される。
詳述すると、同図8に示すように、インナーレンズ145を通過する照射光には、前方に向かう照射光、車幅方向外側に向かう照射光、車幅方向内側に向かう照射光が存在する。このうち、前方及び車幅方向外側に向かう照射光は、左右の外側レンズ部41B2を通って車外へ照射され、車幅方向内側に向かう照射光は、左右のレンズ側凹部51の外側傾斜部51Cを通って車外へ照射される。
また、ポジションランプ44の照射光は、左右のレンズ側凹部51の内側傾斜部51Bと外側傾斜部51Cとを通って前方へと照射される。
この照射の際、インナーレンズ145は、左右に拡がる前方凸形状のレンズ面を形成するので、ウインカーランプ43の照射範囲を左右に広く設定することができ、ウインカーランプ光の効果的な拡散が可能となる。
さらに、左右の外側レンズ部41B2は、インナーレンズ145よりも車幅方向に広いので、上記インナーレンズ145からのウインカーランプ光の照射を妨げず、これによっても、ウインカーランプ43の照射範囲を左右に広く設定することができる。
しかも、この左右の外側レンズ部41B2についても、レンズ側凹部51L,51Rによって左右に拡がる前方凸形状のレンズ面を形成することができ、これによってもウインカーランプ43の照射範囲を左右に広く設定し易くなり、また、ポジションランプ44の照射範囲も左右に広く設定し易くなる。従って、ウインカーランプ光及びポジションランプ光の効果的な拡散が可能となり、周囲からの視認性を向上することができる。
ここで、図8中、符号WXは、レンズ側凹部51Lによる左側のウインカーランプ43の照射範囲を示している。この図に示すように、ウインカーランプ光は、左側のレンズ側凹部51Lの外側傾斜部51Cを通過し、中央レンズ部41B1を含むフロントカウル31で遮られることなく、自動二輪車1の右斜め前方へ照射される。これによって、自動二輪車1の右斜め前方への照射範囲が拡がる。
図10に示すように、左側のレンズ側凹部51Lの外側傾斜部51Cは、自動二輪車1のフロントカウル31の右側真横よりも少し前の位置から視認可能である。このため、図10に示すように、フロントカウル31の右側真横に位置する第三者が、外側傾斜部51Cから照射される左側のウインカーランプ光を視認することができる。すなわち、自動二輪車1の右側から左側ウインカーを視認でき、ウインカーの視認性を向上することができる。
さらに、この自動二輪車1の前部構造は、左右対称構造であるため、自動二輪車1の左側から右側ウインカーを視認することもでき、ウインカーの視認性も向上することができる。
このように、本構成では、左右のウインカーランプ43の前方かつ車幅方向内側にレンズ側凹部51L,51Rを各々形成することによって、自動二輪車1の左右一側の斜め前から他側のウインカーの視認性を向上することが可能である。
特に本構成では、図8に示すように、レンズ側凹部51L,51Rの最奥部51Aが、レンズ側凹部51L,51Rの幅W内で、車幅方向外側に偏って設けられている。このため、外側傾斜部51Cの傾斜角度θWが、左右反対に向けて車幅方向(横方向)に大きく傾き、より左右一側の斜め前から他側のウインカーの視認性を向上することが可能である。
また、図7に示すように、左右のレンズ側凹部51L,51Rは、車体前面視で、上方に向かって車幅方向外側に直線状に延びるので、上記レンズ側凹部51L,51Rは、上方かつ車幅方向外側に傾斜する傾斜導風凹部を構成する。この構成により、レンズ側凹部51を形成する一対の傾斜面を構成する内側傾斜部51Bと外側傾斜部51Cとを利用して、ウインカーランプ43及びポジションランプ44の照射範囲を上下に広く確保できる。また、ウインカーランプ43とヘッドランプ42との間を略同幅で延在する帯状のレンズデザインを形成できるので、外観性を向上することもできる。
さらに、左右のレンズ側凹部51の内側傾斜部51Bには、図7に示すように、レンズカット51CTが施されており、この左右一対のレンズカット51CTによってポジションランプ44が直接外部から視認されないようにできると共に、ポジションランプ44の指向性を調整できる。これによって、ポジションランプ44の非点灯時(車両停止時)に、ポジションランプ44の存在が外観から視認されないシンプルなデザインにすることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウインカーランプ43の前方かつ車幅方向内側には、車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条であるレンズ側凹部51L,51Rが設けられるので、コンビランプ101を設けた構造で、自動二輪車1の左右一側のから他側のウインカーの視認性を向上することができる。
なお、上記第1及び第2実施形態においても、レンズ側凹部51L,51Rが、ウインカーランプ43の前方かつ車幅方向内側にて車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条である点で同様の構造であり(図3、図5等を参照)、コンビランプ101を設けた構造で、自動二輪車1の左右一側のから他側のウインカーの視認性を向上することが可能である。
また、本実施形態では、レンズ側凹部51L,51Rによって、ウインドスクリーン35裏側へ十分に導風を行うことができるので、上記第1及び第2実施形態と同様に、ヘッドライト41の発光面積、形状及びレイアウト等のいずれも制約することがなく、ヘッドライト41の発光面積の拡大、及び、形状やレイアウトの自由度を確保することが可能となる等の各種効果を奏する。
また、本実施形態では、図7及び図10に示すように、フロントカウル31には、左右のレンズ側凹部51L,51Rの下縁に連なって上下方向に延びると共に車体後方に凹むカウル側凹部71L,71Rが設けられており、これらカウル側凹部71L,71Rによって、車体前方からの走行風をレンズ側凹部51L,51Rに円滑に導くことができる。
このため、ウインドスクリーン35裏側へより円滑に導風を行うことができる。なお、これらカウル側凹部71L,71Rには、前後方向に貫通する導風口72が設けられ、これら導風口72によりフロントカウル31内に走行風を導入することができる。
また、レンズ側凹部51L,51Rは、ウインカーランプ43が収容されるウインカー室43Aの上下幅全体に渡って設けられるので、ウインカーの発光面を可及的に縦長にすることができ、より視認性を高めることができる。
しかも、レンズ側凹部51L,51Rは、車両後方にいくに従って幅狭に形成される断面視V字形状を有し、車体後方に最も奥の最奥部51Aが、レンズ側凹部51L,51Rの全幅内で車幅方向外側に偏って設けられるので、レンズ側凹部51L,51Rの外側傾斜部51Cを、車幅方向内側(横方向)に極力傾けることでき、より左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することができる。
さらに、レンズ側凹部51L,51Rの後方には、ポジションランプ44を設けたので、レンズ側凹部51L,51R後方のデッドスペースを有効利用できる。
図9に示すように、レンズ側凹部51L,51R後方のデッドスペースは、レンズ側凹部51L,51Rが後方に凹むため、前後長が短いスペースとなるが、ポジションランプ44は、他のランプ42,43より小さいランプで良いので、ポジションランプ44のスペースに十分に活用できる。このため、ポジションランプ44のスペースを別途確保する必要なく、ヘッドランプ42、ウインカーランプ43及びポジションランプ44を備えた小型のコンビランプ101を提供することが可能になる。
<第4実施形態>
図11は、第4実施形態に係る自動二輪車1の正面図である。なお、上記実施形態と同じ構成は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
この自動二輪車1においては、フロントカウル31が、ヘッドランプ42とウインカーランプ43との間で上下に渡って露出しており、このフロントカウル31の露出する部分(フロントカバー部31L、31R)と、ウインカーランプ43を覆うレンズである外側レンズ部41B2とで、ウインカーランプ43の前方かつ車幅方向内側に、車両後方側へ凹むと共に上下方向に延びる凹条となる左右一対の凹部251L,251Rを形成している。
詳述すると、フロントカウル31は、ヘッドランプ42とウインカーランプ43との間に上下に渡って帯状に露出する左右一対のフロントカバー部31L、31Rを備えている。
ヘッドライト41は、左右一対のフロントカバー部31L、31Rの間に、単一のヘッドランプ42と、ヘッドランプ42の前方を覆う中央レンズ部41B1とが設けられ、左右一対のフロントカバー部31L、31Rの車幅方向外側に、左右一対のウインカーランプ43と、ウインカーランプ43の前方を覆う左右一対の外側レンズ部41B2とが設けられている。
なお、このヘッドライト41は、中央レンズ部41B1と外側レンズ部41B2とが互いに近接配置されることによって、ヘッドランプ42とウインカーランプ43とを備えるコンビランプ101を構成しており、第3実施形態のポジションランプ44は備えない構成である。
図11に示すように、左右一対のフロントカバー部31L、31Rと外側レンズ部41B2との境は、最も車体後方側に位置する最奥部51Aを構成しており、フロントカバー部31L、31Rには、最奥部51Aから車幅方向内側かつ前方へ傾斜して中央レンズ部41B1につながる内側傾斜面(第1傾斜面)を構成する内側傾斜部(第1傾斜部)51Bが形成される。
一方、外側レンズ部41B2には、最奥部51Aから車幅方向外側かつ前方へ傾斜して外側のレンズ部151L,151Rにつながる外側傾斜面(第2傾斜面)を形成する外側傾斜部(第2傾斜部)51Cが形成される。
従って、フロントカバー部31L、31Rの内側傾斜部51Bと、外側レンズ部41B2の外側傾斜部(第2傾斜部)51Cとによって、左右一対の凹部251L,251Rが構成される。
このように、フロントカウル31と、ウインカーランプ43を覆う外側レンズ部41B2とによって、ウインカーランプ43の前方かつ車幅方向内側に、車両後方側へ凹むと共に上下方向に延びる左右一対の凹部251L,251Rを形成したので、ヘッドランプ42とウインカーランプ43との間にフロントカウル31が露出する構成でも、自動二輪車1の左右一側から他側のウインカーの視認性を向上することが可能であり、かつ、ウインドスクリーン35裏側へより円滑に導風を行うことができる等の上記実施形態と同様の各種効果を奏することが可能である。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、図1等に示す自動二輪車1の前部構造に本発明を適用する場合について説明したが、これに限らず、鞍乗り型車両の前部構造に本発明を広く適用することができる。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 車体フレーム
11 車体カウル
31 フロントカウル
31L、31R フロントカバー部
35 ウインドスクリーン
41 ヘッドライト
41A,142,143 ハウジング
41B レンズ
41L,41R 仕切り壁
42 ヘッドランプ(灯体)
42A ヘッドランプ室
43 ウインカーランプ(灯体)
43A ウインカー室
44 ポジションランプ(灯体)
51,51L,51R,レンズ側凹部(凹条)
51A 最奥部
61,61L,61R,71L,71R カウル側凹部
61Y 下側開放端部
81,82 リブ(水切りリブ)
251L,251R 凹部(凹条)

Claims (5)

  1. 車両の前部に配されると共に、ヘッドランプ(42)と、ウインカーランプ(43)と、当該ヘッドランプ(42)とウインカーランプ(43)との前方に連続するレンズ(41B)と、を有するコンビネーションランプを備える鞍乗り型車両の前部構造において、
    前記レンズ(41B)における前記ウインカーランプ(43)の前方かつ車幅方向内側には、車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条(51)が設けられることを特徴とする鞍乗り型車両の前部構造。
  2. 前記凹条(51)は、前記ウインカーランプ(43)が収容されるウインカー室(43A)の上下幅全体に渡って設けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の前部構造。
  3. 前記凹条(51)は、車両後方にいくに従って幅狭に形成され、車体後方に最も奥の最奥部(51A)が、車幅方向外側に偏って設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の前部構造。
  4. 前記凹条(51)の後方にはポジションランプ(44)が設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の鞍乗り型車両の前部構造。
  5. 車両の前部を覆うフロントカウル(31)と、
    このフロントカウル(31)に配されると共に、ヘッドランプ(42)と、ウインカーランプ(43)と、ヘッドランプ(42)とウインカーランプ(43)との間にフロントカウル(31)を露出させて各ランプを覆うレンズ(41B)と、を有するコンビネーションランプを備える鞍乗り型車両の前部構造において、
    前記ヘッドランプ(42)と前記ウインカーランプ(43)との間に露出するフロントカウル(31)と、前記ウインカーランプ(43)を覆うレンズ(41B)とによって、前記ウインカーランプ(43)の前方かつ車幅方向内側にて車両後方に凹むと共に上下方向に延びる凹条(51)が設けられることを特徴とする鞍乗り型車両の前部構造。
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