明 細 書
印刷装置、 プログラム、 及び、 印刷方法 技術分野
本発明は、 紙などの被印刷体に印刷を行う 印刷装置、 印刷方法 に関する。 また、 本発明は、 このよ う な印刷装置を制御するプロ グラムに関する。 背景技術
紙、 布、 フ ィ ルム等の各種の被印刷体に画像を印刷する印刷装 置と して、 インクを断続的に吐出して印刷を行うイ ンクジエ ツ ト プリ ンタが知られている。 このよ う なイ ンクジエツ トプリ ンタで は、 紙を搬送方向に移動させて位置決めする工程と、 走査方向に ノ ズルを移動させなが らイ ンク を吐出する工程と を交互に繰り 返し、 印刷を行っている。
このよ う なイ ンク ジエ ツ トプリ ンタでは、 紙の側端をガイ ドに 案内させながら、 紙を搬送方向に移動させている。 しかし、 ガイ ドが設けられる位置は、 製造誤差のため、 プリ ンタ毎に個体差が ある。 そのため、 プリ ンタ毎に、 印刷開始位置が異なるおそれが あった。
そこで、 プリ ンタに紙幅センサを設け、 この紙幅センサの出力 結果に基づいて、 印刷開始位置を決定する こ とが提案されてい る。
この場合、 紙幅センサは、 ノズルを移動させるためのキヤ リ ツ ジに設けられているこ とがある。 そして、 プリ ンタは、 印刷を行 う前に紙幅センサによって紙の両側端を検出し、 その両側端の検 出結果に基づいて、 印刷開始位置を決定していた。
しかし、 このよ う な方法では、 印刷を行う前にキャ リ ッジを走 査方向に移動させ、 紙の両側端を検出する必要がある。 つま り 、
印刷を行 う 前に、 キヤ リ ッジを移動させる動作が必要と なるの で、 印刷時間が長く なって しまっていた。
本発明は、 印刷開始位置を適切な位置にする と と もに、 印刷時 間を短縮させるこ とを目的とする。 発明の開示
主たる発明は、 印刷開始位置から走査方向に沿って ドッ ト列を 形成し、 被印刷体に印刷を行う印刷装置であって、 前記走査方向 における前記被印刷体の端部を検出可能なセンサを備え、 前記印 刷開始位置は、 他の前記被印刷体の前記端部の検出結果に基づい て、 決定されるこ とを特徴とする。
本発明の他の特徴については、 本明細書及び添付図面の記載に よ り 明 らかにする。 図面の簡単な説明
図 1 は、 本実施形態のインクジエ ツ トプリ ンタの全体構成の説明 図である。
図 2は、 本実施形態のイ ンク ジヱ ッ トプリ ンタのキヤ リ ッジ周辺 の概略図である。
図 3 は、 本実施形態のイ ンク ジヱッ トプリ ンタの搬送ュニッ ト周 辺の説明図である。
図 4は、 本実施形態のインク ジヱ ッ トプリ ンタの搬送ュニッ ト周 辺の斜視図である。
図 5 は、 リ ニア式エンコーダの構成の説明図である。
図 6 Aは、 C Rモータ 4 2が正転している と きにおける出力信号 の波形のタイ ミ ングチャー トである。 .
図 6 Bは、 C Rモータ 4 2 が反転している ときにおける出力信号 の波形のタイ ミ ングチヤ一トである。
図 7は、 ノ ズルの配列を示す説明図である。
図 8 は、 紙幅セ ンサの説明図である。
図 9 は、 紙幅センサが走査方向に沿つて複数箇所で計測を してい るこ と を示す説明図である。
図 1 0は、 プリ ンタ全体とガイ ドュ-ッ トの斜視図である。
図 1 1 は、 印刷開始位置について説明するための図である。
図 1 2 Aは、 印刷領域が紙 Sの右側に片寄ったと きの説明図であ る。
図 1 2 Bは、 印刷領域が紙 Sの左側に片寄ったときの説明図であ る。
図 1 3 は、 キャ リ ブレーシ ョ ン動作のフロー図である。
図 1 4 は、 印刷動作のフロー図である。
図 1 5 は、 コンピュータシステムの外観構成を示した説明図であ る。
図 1 6 は、 図 1 5 に示したコ ン ピュータシステムの構成を示すブ ロ ック図である。
図 1 7 は、 ユーザーイ ンターフ ェースを示す説明図である。
図 1 8 は、 印刷データのフォーマツ トの説明図である。
図面に用いた主な符号の凡例を以下に示す。
1 0 紙搬送ユニッ ト、 1 1 A 紙揷入口、 1 1 B ロール紙揷 入口、 1 3 給紙ローラ、 1 4 プラテン、 1 5 紙送り モータ ( P Fモータ) 、 1 6 紙送り モータ ドライ ノく ( P Fモータ ドラ ィパ) 、 1 7 A 紙送り ローラ、 1 7 B 排紙ローラ、 1 8 A、 1 8 B フ リ ーローラ、 2 0 イ ンク吐出ユニッ ト、 2 1 へッ ド 、 2 2 ヘ ッ ド ドライ ノ 、 3 0 ク リ ーニングユ ニ ッ ト 、 3 1 ポンプ装置、 3 2 ポンプモータ、 3 3 ポンプモータ ドラ イ ノ 、 3 5 キヤ ッビング装置、 4 0 キャ リ ッジユニッ ト、 4 1 キャ リ ッジ、 4 2 キャ リ ッジモータ ( C Rモータ) 、 4 3 キャ リ ッジモータ ドライ ノ ( C Rモータ ドライバ) 、 4 4 プー リ 、 4 5 タイ ミ ングベル ト、 4 6 ガイ ドレール、 5 0 計測
4
器群、 5 1 リ エァ式エンコーダ、 5 1 1 リ ニアスケール、 5 1 2 検出部、 5 1 2 A 発光ダイオー ド、 5 1 2 B コ リ メ一 タ レンズ、 5 1 2 C 検出処理部、 5 1 2 D フォ トダイオー ド、 5 1 2 Ε 信号処理回路、 5 1 2 F コ ンノ レータ、 5 2 ロー タ リー式エンコーダ、 5 3 紙検出センサ、 5 4 紙幅センサ、 6 0 制御ユニッ ト、 6 1 C P U、 6 2 タイマ、 6 3 イ ン ターフェース部、 6 4 A S I C、 6 5 メ モ リ 、 6 6 D C コ ン ト ローラ、 6 7 ホス ト コンピュータ 8 0 ガイ ドュニッ ト、 8 1 固定ガイ ド、 8 2 可動ガイ ド、 発明を実施するための最良の形態
本明細書および添付図面の記載によ り 少なく と も、 以下の事 項が明 らかとなる。
印刷開始位置から走査方向に沿って ドッ ト列を形成し、 被印刷 体に印刷を行う 印刷装置であって、 前記走査方向における前記被 印刷体の端部を検出可能なセンサを備え、 前記印刷開始位置は、 他の前記被印刷体の前記端部の検出結果に基づいて、 決定される こ と を特徴とする印刷装置。 このよ う な印刷装置によれば、 印刷 開始位置を適切な位置にすると と もに、 印刷時間を短縮させる こ とができる。
かかる印刷装置であって、 前記他の被印刷体の前記端部の検出 結果を記憶し、 前記被印刷体を印刷する とき、 記憶された前記検 出結果を読み出して、 その検出結果に基づいて前記印刷開始位置 を決定するこ とが望ま しい。 このよ う な印刷装置によれば、 記憶 された情報に基づいて印刷開始位置を決定しているので、 印刷を 行うたぴに端部を検出する必要がなく 、 印刷時間を短縮させるこ とができ る。
かかる印刷装置であって、 前記センサは、 前記走查方向に移動 可能なキャ リ ッジに設けられているこ とが望ま しい。 また、 前記
センサが前記他の被印刷体の前記端部を検出 したと きの前記キ ャ リ ツジの位置に関する情報に基づいて、 前記印刷開始位置を決 定する こ とが好ま しい。 また、 前記キャ リ ッジの位置は、 ェンコ ーダを用いて検出するこ とが好ま しい。 このよ う な印刷装置によ れば、 キャ リ ッジの位置に基づいて、 被印刷体の端部の位置を検 出する こ とができる。 '
かかる印刷装置であって、 前記センサが前記他の被印刷体の前 記端部を検出 したと きの前記キヤ リ ッ ジの位置に関する情報を 記憶し、 前記被印刷体を印刷する と き、 記憶された前記キヤ リ ッ ジの位置に関する情報を読み出 し、 読み出された前記キヤ リ ッジ の位置に関する情報に基づいて、 前記印刷開始位置を決定するこ とが望ま しい。 このよ う な印刷装置によれば、 記憶されたキヤ リ ッジの位置に基づいて印刷開始位置を決定しているので、 印刷を 行う たびに端部の位置を検出する必要がなく 、 印刷時間を短縮さ せる こ とができる。
かかる印刷装置であって、 前記被印刷体の端部と前記印刷開始 位置との相対的な位置関係に関する情報を取得し、 この情報と前 記端部の検出結果とに基づいて、 前記印刷開始位置を決定する こ とが望ま しい。 また、 前記被印刷体の端部と前記印刷開始位置と の相対的な位置関係に関する情報と は、 前記被印刷体に形成され る余白に関する情報であるこ とが好ま しい。
かかる印刷装置であって、 前記被印刷体に関する情報を取得 し、 前記被印刷体に関する情報と前記端部の検出結果と に基づい て、 前記印刷開始位置を決定するこ とが望ま しい。 また、 前記被 印刷体に関する情報とは、 前記被印刷体の幅に関する情報である こ とが好ま しい。
また、 かかる印刷装置であって、 被印刷体の全表面を対象と し て印刷を行い、 前記印刷開始位置は、 前記走査方向において、 被印刷体の端よ り 外側の位置又は端の位置である こ と が好ま し
レヽ 0
このよ う な印刷装置によれば、 いわゆる縁な し印刷を行 う 際 に、 印刷開始位置を適切な位置にする と と もに、 印刷時間を短縮 させる こ とができ る。
印刷開始位置から走査方向に沿つて ドッ ト列を形成し、 被印刷 体に印刷を行う印刷装置であって、 前記走査方向における前記被 印刷体の端部を検出可能なセンサを備え、 前記センサは、 前記走 查方向に移動可能なキヤ リ ッジに設けられ、 エンコーダを用いて 前記キヤ リ ッジの位置を検出し、 前記他の被印刷体の前記端部を 検出したと きの前記キヤ リ ッジの位置に関する情報を記憶し、 前 記被印刷体の幅に関する情報又は前記被印刷体に形成される余 白に関する情報の う ちの少なく と も一方の情報を取得し、 前記被 印刷体を印刷する とき、 前記キヤ リ ッジの位置に関する情報を読 み出し、 前記被印刷体の幅に関する情報及び前記余白に関する情 報の う ちの少なく と も一方の情報と、 前記キヤ リ ッジの位置に関 する情報と、 に基づいて、 前記印刷開始位置を決定するこ とを特 徴とする印刷装置。 このよ う な印刷装置によれば、 印刷開始位置 を適切な位置にする と と もに、 印刷時間を短縮させるこ と ができ る。
また、 印刷開始位置から走查方向に沿つて ドッ ト列を形成し、 被印刷体に印刷を行う印刷装置に、 前記走査方向における前記被 印刷体の端部を検出させる機能と、 他の前記被印刷体の前記端部 の検出結果に基づいて、 前記印刷開始位置を決定する機能と、 を 実現させるこ と を特徴とするプロ グラム。 このよ う なプロ グラム によれば、 印刷開始位置を適切な位置にする と と もに、 印刷時間 を短縮させるよ う に印刷装置を制御す.るこ とができる。
また、 印刷開始位置から走査方向に沿って ドッ ト列を形成し、 被印刷体に印刷を行う印刷装置に、 前記走査方向における前記被 印刷体の端部を検出させる機能と、 他の前記被印刷体の前記端部
の検出結果に基づいて、 前記印刷開始位置を決定する機能と、 を 実現させるためのコー ドを有する、 コ ンピュータ読み取り可能な 記録媒体も実現可能である。
また、 被印刷体に印刷を行う印刷方法であって、 走査方向にお ける他の被印刷体の端部を検出するステップと、 他の被印刷体の 端部の検出結果に基づいて、 印刷開始位置を決定するステツプ と、 決定された前記印刷開始位置から走査方向に沿ってイ ンク滴 を吐出して、 前記他の被印刷体とは異なる被印刷体に印刷を行う ステップと、 を有する印刷方法。
また、 コ ンピュータ本体と印刷装置と を備え、 印刷開始位置か ら走查方向に沿って ドッ ト列を形成し、 被印刷体に印刷を行う コ ンピュータシステムであって、 前記走査方向における前記被印刷 体の端部を検出可能なセンサを備え、 前記印刷開始位置は、 他の 前記被印刷体の前記端部の検出結果に基づいて、 決定されるこ と を特徴とする コ ンピュータシステム。 このよ う なコ ンピュータ シ ステムによれば、 印刷開始位置を適切な位置にする と と もに、 印 刷時間を短縮させるこ とができる。
= = =印刷装置 (イ ンク ジエツ トプリ ンタ) の概要- = =
くイ ンク ジエ ツ トプリ ンタの構成について〉
図 1 、 図 2、 図 3および図 4を参照しつつ、 印刷装置と してィ ンク ジエ ツ トプリ ンタ を例にと って、 その概要について説明す る。 なお、 図 1 は、 本実施形態のイ ンクジェ ッ トプリ ンタの全体 構成の説明図である。 また、 図 2は、 本実施形態のイ ンクジエ ツ トプリ ンタのキャ リ ッジ周辺の概略図である。 また、 図 3 は、 本 実施形態のイ ンク ジエ ツ トプリ ンタの搬送ュニッ ト周辺の説明 図である。 また、 図 4 は、 本実施形態のイ ンクジェ ッ トプリ ンタ の搬送ュ-ッ ト周辺の斜視図である。
本実施 '形態のイ ンク ジエツ トプリ ンタは、 紙搬送ュ -ッ ト 1 0 、 イ ンク 吐出ユニッ ト 2 0 、 ク リ ーニングユニッ ト 3 0 、 キヤ
リ ッジュニッ ト 4 0 、 計測器群 5 0、 および制御ュニッ ト 6 0 を 有する。
紙搬送ュ-ッ ト 1 0 は、 被印刷体である例えば紙を印刷可能な 位置に送り込み、 印刷時に所定の方向 (図 1 において紙面に垂直 な方向 (以下、 紙搬送方向という) ) に所定の移動量で紙を移動 させるためのものである。 すなわち、 紙搬送ュニッ ト 1 0 は、 紙 を搬送する搬送機構と して機能する。 紙搬送ュ-ッ ト 1 0は、 紙 挿入口 1 1 A及ぴロール紙揷入口 1 1 B と、給紙モータ (不図示) と、 給紙ローラ 1 3 と、 プラテン 1 4 と、 紙送りモータ (以下、 P F モータ とい う) 1 5 と、 紙送りモータ ドライ ノく (以下、 P F モータ ドライ ノくという) 1 6 と、 紙送り ローラ 1 7 Aと排紙ロ ー ラ 1 7 B と、 フ リ ーローラ 1 8 Aとフ リ ーローラ 1 8 B と を有す る。 ただし、 紙搬送ュニッ ト 1 0が搬送機構と して機能するため には、 必ずしも、 これらの構成要素を全て要するというわけでは ない。
紙揷入口 1 1 Aは、 被印刷体である紙を挿入する と こ ろであ る。 ロ ール紙揷入口 1 1 Bは、 ロール紙を揷入する と ころである。 給紙モータ (不図示) は、 紙揷入口 1 1 Aに揷入された紙をプリ ンタ内に搬送するモータであ り、 パルスモータで構成される。 給 紙ローラ 1 3は、 紙揷入口 1 1 に挿入された紙をプリ ンタ内に自 動的に搬送する ローラであ り、 給紙モータ 1 2 によって駆動され る。 給紙ローラ 1 3 は、 略 D形の横断面形状を有している。 給紙 ローラ 1 3 の円周部分の周囲長さは、 P F モータ 1 5 までの搬送 距離よ り も長く 設定されているので、 この円周部分を用いて被印 刷体を P F モータ 1 5 まで搬送できる。 なお、 給紙ローラ 1 3 の 回転駆動力と分離パッ ド (不図示) の摩擦抵抗と によって、 複数 の被印刷体が一度に給紙されるこ とを防いでいる。 被印刷体の搬 送のシーケンスについては、 後で詳述する。
プラテン 1 4 は、印刷中の紙 S を支持する。 P Fモータ 1 5 は、
被印刷体である例えば紙を紙搬送方向に送り 出すモータであり 、 D Cモータで構成される。 P F モータ ドライバ 1 6 は、 P F モー タ 1 5 の駆動を行う ためのものである。 紙送り ローラ 1 7 Aは、 給紙ローラ 1 3 によってプリ ンタ内に搬送された紙 S を印刷可 能な領域まで送り 出すローラであ り 、 P Fモータ 1 5 によって駆 動される。 フ リ ーローラ 1 8 Aは、 紙送り ローラ 1 7 Aと対向す る位置に設けられ、 紙 S を紙送り ローラ 1 7 A との間に挟むこ と によって紙 Sを紙送り ローラ 1 7 Aに向かって押さえる。
排紙ローラ 1 7 Bは、 印刷が終了 した紙 S をプリ ンタの外部に 排出するローラである。 排紙ローラ 1 7 Bは、 不図示の歯車によ り 、 P F モータ 1 5 によって駆動される。 フ リ ーローラ 1 8 Bは、 排紙ローラ 1 7 B と対向する位置に設けられ、 紙 S を排紙ローラ 1 7 B と の間に挟むこ と によって紙 S を排紙ロ ーラ 1 7 B に向 かって押さえる。
■ イ ンク吐出ュ-ッ ト 2 0 は、 被印刷体である例えば紙にイ ンク を吐出するためのものである。 イ ンク吐出ユニッ ト 2 0 は、 へッ ド 2 1 と、 ヘッ ド ドライバ 2 2 とを有する。 ヘッ ド 2 1 は、 イ ン ク吐出部であるノズルを複数有し、 各ノズルから断続的にィ ンク を吐出する。 ヘッ ド ドライ ノく 2 2は、 ヘッ ド 2 1 を駆動して、 へ ッ ドから断続的にィ ンク を吐出させるためのものである。
ク リ ーユングュ-ッ ト 3 0は、 へッ ド 2 1 のノ ズルの目詰ま り を防止するためのものである。 ク リー-ングュニッ ト 3 0 は、 ポ ンプ装置 3 1 と、 キヤ ッ ビング装置 3 5 と を有する。 ポンプ装置 は、 ヘッ ド 2 1 のノ ズルの 目詰ま り を防止するた.め、 ノズルから イ ンクを吸い出すものであ り 、 ポンプモータ 3 2 とポンプモータ ドライバ 3 3 とを有する。 ポンプモータ 3 2 は、 へッ ド 2 1 のノ ズルからイ ンク を吸引する。 ポンプモータ ドライ ノく 3 3 は、 ポン プモータ 3 2 を駆動する。 キヤ ッ ビング装置 3 5は、 へッ ド 2 1 のノ ズルの目詰ま り を防止するため、 印刷を行わないと き (待機
時) に、 ヘッ ド 2 1 のノズルを封止する。
キャ リ ッジユニッ ト 4 0 は、 ヘッ ド 2 1 を所定の方向 (図 1 に おいて紙面の左右方向 (以下、 走査方向とい う) ) に走査移動さ せるためのものである。 キャ リ ッジユニッ ト 4 0 は、 キャ リ ッジ 4 1 と、 キャ リ ッジモータ (以下、 C Rモータ とレヽ う) 4 2 と、 キヤ リ ッジモータ ドライ ノく (以下、 C Rモータ ドライバという) 4 3 と、 プーリ 4 4 と、 タイ ミ ングベル ト 4 5 と、 ガイ ドレール 4 6 と を有する。 キヤ リ ッジ 4 1 は、 走查方向に移動可能であつ て、 ヘッ ド 2 1 を固定している (したがって、 ヘッ ド 2 1 のノ ズ ルは、 走查方向に沿って移動しながら、 断続的にイ ンクを吐出す る) 。 また、 キャ リ ッジ 4 1 は、 イ ンクを収容するイ ンクカー ト リ ッジ 4 8を着脱可能に保持している。 C Rモータ 4 2 は、 キヤ リ ッジを走査方向に移動させるモータであり 、 D Cモータで構成 される。 C Rモータ ドライ ノく 4 3 は、 C Rモータ 4 2 を駆動する ためのものである。 プーリ 4 4は、 C Rモータ 4 2 の回転軸に取 付けられている。 タイ ミ ングベル ト 4 5 は、 プーリ 4 4 によって 駆動される。 ガイ ドレール 4 6 は、 キヤ リ ッジ 4 1 を走査方向に 案内する。
計測器群 5 0 には、 リ ニア式エンコーダ 5 1 と、 ロータ リ ー式 エンコーダ 5 2 と、 紙検出センサ 5 3 と、 紙幅センサ 5 4 とがあ る。 リ ニア式エンコーダ 5 1 は、 キャ リ ッジ 4 1 の位置を検出す るためのものである。 ロータ リー式エンコーダ 5 2 は、 紙送り 口 ーラ 1 7 Aの回転量を検出するためのものである。 なお、 ェンコ ーダの構成等については、 後述する。 紙検出センサ 5 3 は、 印刷 される紙の先端の位置を検出するためのものである。 この紙検出 センサ 5 3は、 給紙ローラ 1 3が紙送り ローラ 1 7 Aに向かって 紙を搬送する途中で、 紙の先端の位置を検出できる位置に設けら れている。 なお、 紙検出センサ 5 3 は、 機械的な機構によって紙 の先端を検出するメカニカルセンサである。 詳しく 言う と、 紙検
出センサ 5 3 は紙搬送方向に回転可能なレバーを有し、 この レバ —は紙の搬送経路内に突出する よ う に配置されている。 そのた め、 紙の先端がレバーに接触し、 レバーが回転させられるので、 紙検出センサ 5 3 は、 こ の レバーの動きを検出する こ と によつ て、 紙の先端の位置を検出する。 紙幅センサ 5 4 は、 キヤ リ ッジ 4 1 に取付けられている。 紙幅センサ 5 4は、 発光部 5 4 1 と受 光部 5 4 3 を有する光学センサであ り 、 紙によって反射された光 を検出するこ とによ り 、 紙幅センサ 5 4の位置における紙の有無 を検出する。 そして、 紙幅センサ 5 4は、 キャ リ ッジ 4 1 によつ て移動しながら紙の端部の位置を検出し、 紙の幅を検出する。 ま た、 紙幅センサ 5 4は、 キャ リ ッジ 4 1 の位置によって、 紙の先 端を検出できる。 紙幅センサ 5 4 は、 光学センサなので、 紙検出 センサ 5 3 よ り も位置検出の精度が高い。
制御ュニッ ト 6 0 は、 プ リ ンタ の制御を行う ためのも のであ る。 制御ュュッ ト 6.0 は、 C P U 6 1 と、 タイマ 6 2 と、 イ ンタ 一フェース部 6 3 と、 A S I C 6 4 と、 メ モリ 6 5 と、 D Cコ ン トローラ 6 6 とを有する。 C P U 6 1 は、 プリ ンタ全体の制御を 行う ためのものであ り 、 D Cコ ン ト ローラ 6 6、 P Fモータ ドラ イ ノく 1 6、 C Rモータ ドライバ 4 3、 ポンプモータ ドライ ノく 3 2 およびヘッ ド ドライ ノ 2 2 に制御指令を与える。 タイマ 6 2は、 C P U 6 1 に対して周期的に割り込み信号を発生する。 イ ンター フェース部 6 3 は、 プリ ンタの外部に設けられたホス ト コ ンピュ ータ 6 7 との間でデータの送受信を行う。 A S I C 6 4 は、 ホス ト コ ンピュータ 6 7 力、らイ ンターフェース部 6 3 を介して送ら れてく る印刷情報に基づいて、 印刷の解像度やへッ ドの駆動波形 等を制御する。 メモ リ 6 5 は、 A S I C 6 4及ぴ C P U 6 1 のプ ロ グラ ムを格納する領域や作業領域等を確保するためのもので あ り 、 R AM、 E E P R OM等の記憶手段を有する。 D Cコ ン ト ローラ 6 6 は、 C P U 6 1 から送られてく る制御指令と計測器群
5 0からの出力に基づいて、 P Fモータ ドライバ 1 6及ぴ C Rモ ータ ドライ ノ 4 3 を制御する。
<エン コーダの構成について >
図 5 は、 リ ニア式エンコーダ 5 1 の説明図である。
リ ニア式エンコーダ 5 1 は、 キヤ リ ッジ 4 1 の位置を検出する ためのも のであ り 、 リ ニアスケール 5 1 1 と検出部 5 1 2 と を有 する。
リ ニアス ケール 5 1 1 は、 所定の間隔 (例えば、 1 / 1 8 0ィ ンチ ( 1 イ ンチ = 2. 5 4 c m) ) 毎にス リ ッ トが設けられてお り 、 プリ ンタ本体側に固定されている。
検出部 5 1 2 は、 リ ニ アスケール 5 1 1 と対向して設けられて おり 、 キャ リ ッジ 4 1側に設けられている。 検出部 5 1 2 は、 発 光ダイオー ド 5 1 2 Aと、 コ リ メータ レンズ 5 1 2 B と、 検出処 理部 5 1 2 C とを有しており、 検出処理部 5 1 2 Cは、 複数 (例 えば、 4個) のフォ ト ダイ オー ド 5 1 2 D と、 信号処理回路 5 1 2 E と、 2個のコ ンノ レータ 5 1 2 F a 、 5 1 2 F b と を備えて いる
発光ダイオー ド 5 1 2 Aは、 両端の抵抗を介して電圧 V c c が 印力 Bされる と光を発し、 こ の光はコ リ メ ータ レンズに入射され る。 コ リ メータ レンズ 5 1 2 Bは、 発光ダイオー ド 5 1 2 A力、ら 発せられた光を平行光と し、 リ ニアスケール 5 1 1 に平行光を照 射する。 リ ニアスケールに設けられたス リ ッ トを通過した平行光 は、 固定ス リ ッ ト (不図示) を通過して、 各フォ トダイオー ド 5 1 2 Dに入射する。 フォ トダイオー ド 5 1 2 Dは、 入射した光を 電気信号に変換する。 各フォ トダイオー ドから出力される電気信 号は、 コ ンパ レータ 5 1 2 F a 、 5 1 2 F b におレヽて比較され、 比較結果がパルス と して出力される。 そして、 コ ンパ レータ 5 1 2 F a 、 5 1 2 F bから出力されるパルス E N C— A及びパルス E N C— Bが、 リ エァ式エ ンコーダ 5 1 の出力となる。
図 6 A及ぴ図 6 Bは、 リ ニア式エンコーダ 5 1 の 2種類の出力 信号の波形を示すタイ ミ ングチャー トであ り、 詳しく は、 図 6 A は、 C Rモータ 4 2が正転している と きにおける出力信号の波形 のタイ ミ ングチャー トであり 、 図 6 Bは、 C Rモータ 4 2 が反転 している と き における出力信号の波形のタイ ミ ングチヤ一 ト で ある。
図 6 A及び図 6 Bに示す通 り 、 C Rモータ 4 2の正転時および 反転時のいずれの場合であっても、 パルス E N C— Aとパルス E N C— B とは、 位相が 9 0度ずれている。 C Rモータ 4 2が正転 している と き、 すなわち、 キヤ リ ッジ 4 1 が主走查方向に移動し ている と きは、 図 6 Aに示す通り 、 パルス E N C— Aは、 パルス E N C— B よ り も 9 0度だけ位相が進んでいる。 一方、 C Rモー タ 4 2が反転している ときは、 図 6 Bに示す通り 、 パルス E N C — Aは、 ノ、。ルス E N C— B よ り も 9 0度だけ位相が遅れている。 各パルス の 1周期 Tは、 キヤ リ ッジ 4 1 力 S リ ニアスケーノレ 5 1 1 のス リ ッ ト の間隔 (例えば、 1 Z 1 8 0イ ンチ ( 1 イ ンチ = 2. 5 4 c m) ) を移動する時間に等しい。
キャ リ ッジ 4 1 の位置の検出は、 以下のよ う に行う。 まず、 ノ ルス E N C— A又は E N C— Bについて、 立ち上が りエッジ又は 立ち下り エッジを検出し、 検出されたエッジの個数をカ ウン トす る。 このカ ウン ト数に基づいて、 キャ リ ッジ 4 1 の位置を演算す る。 カ ウン ト数は、 C Rモータ 4 2が正転している ときに一つの エッジが検出される と 『 + 1 』 を加算し、 C Rモータ 4 2が反転 している と きに一つのエッジが検出される と『一 1 』を加算する。 パルス E N Cの周期は リ ニア ス ケール 5 1 1 のス リ ッ ト間隔に 等しいので、 カ ウン ト数にス リ ッ ト間隔を乗算すれば、 カ ウン ト 数が 『 0』 のときのキヤ リ ッジ 4 1 の位置からの移動量を求める こ とができる。 つま り 、 こ の場合における リ ニァ式エン コーダ 5 1 の解像度は、 リ エアスケール 5 1 1 のス リ ッ ト間隔と なる。 ま
た、 パルス E N C— Aとパルス E N C— Bの両方を用いて、 キヤ リ ッジ 4 1 の位置を検出 しても良い。 パルス E N C— Aとパルス E N C— Bの各々 の周期は リ ニア ス ケール 5 1 1 の ス リ ッ ト 間 隔に等しく 、 かつ、 ノ ルス E N C— Aと ノ ルス E N C— B と は位 相が 9 0度ずれている ので、 各パルス の立ち上が り エッジ及ぴ立 ち下が り エ ッジを検出 し、 検出されたエッジの個数をカ ウン トす れば、 カ ウン ト数 『 1』 は、 リ ニアスケール 5 1 1 のス リ ッ ト 間 隔の 1 / 4 に対応する。 よって、 カ ウン ト数にス リ ッ ト間隔の 1 ノ 4 を乗算すれば、 カ ウン ト数が 『 0』 の と きのキャ リ ッジ 4 1 の位置から移動量を求める こ とができ る。 つま り 、 この場合にお ける リ ニア式エンコーダ 5 1 の解像度は、 リ ニアスケール 5 1 1 のス リ ツ ト間隔の 1 Z 4 と なる。
キヤ リ ッ ジ 4 1 の速度 V c の検出は、 以下のよ う に行う。 まず、 パルス E N C— A又は E N C— Bについて、 立ち上が り エッ ジ又 は立ち下 り エッ ジを検出する。 一方、 パルス のエッジ間の時間間 隔をタイマカ ウンタによってカ ウン トする。 このカ ウン ト値力、ら 周期 Τ (Τ = Τ 1 、 Τ 2、 · · · ) が求め られる。 そ して、 リ ニ ァスケール 5 1 1 のス リ ッ ト間隔を ; L とする と、 キヤ リ ッ ジの速 度は、 / Τと して順次求めるこ とができ る。 また、 パルス Ε Ν C— Αとパルス E N C— Βの両方を用いて、 キヤ リ ッジ 4 1 の速 度を検出 しても良い。 各パルスの立ち上が り エッジと立ち下が り エッジを検出する こ と によ り 、 リ ニアス ケール 5 1 1 のス リ ツ ト 間隔の 1 Z 4 に対応するエ ッ ジ間の時間間隔をタイ マカ ウ ンタ によってカ ウン トする。 こ のカ ウン ト値から周期 T ( T = T 1 、 Τ 2、 · · · ) が求められる。 そ して、 リ ニアスケール 5 1 1 の ス リ ッ ト間隔を え とする と、 キャ リ ッジの速度 V c は、 V c 二 え / ( 4 T ) と して順次求める こ とができる。
なお、 ロータ リ ー式エンコーダ 5 2では、 プリ ンタ本体側に設 け られた上記 リ ニアスケール 5 1 1 の代わ り に紙送 り ローラ 1
7 Aの回転に応じて回転する回転円板 5 2 1 を用いる点と、 キヤ リ ッジ 4 1 に設けられた検出部 5 1 2 の代わ り にプリ ンタ本体 側に設けられた検出部 5 2 2 を用いる点が異なるだけャ、 他の構 成はリ ニア式エンコーダ 5 1 とほぼ同様である (図 4参照) 。
なお、 ロータ リー式エンコーダ 5 2 は、 直接的には、 紙送り 口 ーラ 1 7 Aの.回転量を検出するのであって、 紙の搬送量を検出し ていない。 しかし、 紙送り ローラ 1 7 Aが回転して紙を搬送する と き、 紙送り ローラ 1 7 Aと紙との間の滑り によって、 搬送誤差 が生じている。 したがって、 ロータ リ ー式エンコーダ 5 2 は、 直 接的には、 紙の搬送量の搬送誤差を検出できない。 そこで、 ロー タ リ ー式エンコーダ 5 2 が検出 した回転量と搬送誤差と の関係 を表すテーブルを作成し、 そのテーブルを制御ュニッ ト 6 0のメ モリ 6 5に格納している。 そして、 ロータ リ ー式エンコーダの検 出結果に基づいてテーブルを参照し、 搬送誤差を検出するこ とに している。 このテーブルは、 回転量と搬送誤差との関係を表すも のに限られず、 搬送回数等と搬送誤差との関係を表すものであつ ても良い。 また、 紙質に応じて滑り が異なるので、 紙質に応じた 複数のテーブルを作成し、 メモリ 6 5 に格納しても良い。
<ノズルの構成について >
図 7は、 へッ ド 2 1 の下面におけるノ ズルの配列を示す説明図 である。 ヘッ ド 2 1 の下面には、 濃ブラ ックイ ンク ノ ズル群 K D と、 淡ブラ ッ クイ ンク ノ ズル群 K L と 、 濃シアンイ ンク ノ ズル群 C D と、 淡シアンィ ンク ノ ズル群 C L と、 濃マゼンタイ ンク ノ ズ ル群 M D と'、 淡マゼンタノ ズル群 M L と、 イェローイ ンク ノ ズル 群 Y D が形成されている。 各ノ ズル群は、 各色のイ ンクを吐出す るための吐出口であるノ ズルを複数個 (本実施形態では n個) 備 えている。 なお、 各ノズル群を示す符号の最初のアルファべッ ト はイ ンク色を意味してお り 、 また、 添え字の 「 D 」 は濃度が比 較的高いイ ンクであるこ とを意味しており 、また、添え字の「 L 」
は濃度が比較的低いイ ンクであるこ とをそれぞれ意味している。 各ノズル群の複数のノズルは、 紙搬送方向に沿つて、 一定の間 隔 (ノズルピッチ : k · D ) でそれぞれ整列している。 ここで、 Dは、 紙搬送方向における最小の ドッ ト ピッチ (つま り 、 紙 Sに 形成される ドッ トの最高解像度での間隔) である。 また、 kは、 1 以上の整数である。
また、 各ノズル群のノズルは、 下流側のノズルほど若い番号が 付されている ( # 1 〜 # n ) 。 また、 各ノ ズル群のノ ズルは、 紙 搬送方向の位置に関して、 隣のノズル群のノ ズルの間に位置する よ う に設けられてレ、る。 例えば、 淡ブラ ッ クイ ンク ノ ズル群 K L の一番ノ ズル # 1 は、 紙搬送方向の位置に関して、 濃ブラ ックィ ンク ノズル群 K D の一番ノズル # 1 と二番ノズル # 2 との間に設 けられている。 また、 紙幅センサ 5 4は、 紙搬送方向の位置に関 して、 一番下流側にある n番ノ ズル :! Φ n とほぼ同じ位置に設けら れている。 各ノ ズルには、 各ノ ズルを駆動してイ ンク滴を吐出さ せるための駆動素子と してピエゾ素子 (不図示) が設けられてい る。
なお、 印刷時には、 紙 Sが紙搬送ュニッ ト 1 0 によって間欠的 に所定の搬送量で搬送され、 その間欠的な搬送の間にキャ リ ッジ 4 1 が走査方向に移動して各ノズルからイ ンク滴が吐出される。
= = =紙の端部の検出 = = =
本実施形態では、 紙幅センサ 5 4は、 紙までの距離 P Gを検出 し、 距離 P Gに基づいて、 検出位置における紙の有無を検出して いる。 そして、 紙幅センサ 5 4は、 走査方向に沿って紙の有無を 検出するこ と によって紙の両端部を検出し、 紙の幅を検出してい る。
図 8は、 距離 P Gを検出する紙幅センサ 5 4 の説明図である。 なお、 同図から分かる通り 、 紙幅センサ 5 4 は、 ギャ ップセンサ と しての機能を有する。
同図において、 紙幅センサ 5 4 は、 発光部 5 1 と、 2つの受 光部(第 1受光部 5 4 3 A及び第 2受光部 5 4 3 B ) と を有する。 発光部 5 4 1 は、 発光ダイオー ドを有し、 被印刷体である紙 Sに 光を照射する。 第 1 受光部 5 4 3 Aは、 受光した光量に応じた電 気信号を出力する受光素子を有する。 第 2受光部 5 4 3 Bは、 第 1受光部 5 4 3 Aと同様の受光素子を有している。 第 2受光部 5 4 3 Bは、 第 1受光部 5 4 3 Aと比較して、 発光部 5 4 1 から遠 い位置に設けられている。
発光部 5 4 1 から発せられた光は、 紙 Sに入射する。 紙 Sに入 射された光は、 紙によって反射される。 紙 S によって反射された 光は、 受光素子に入射する。 受光素子に入射した光は、 受光素子 によって、 入射した光量に応じた電気信号に変換される。
プラテン 1 4 の上に紙 Sがある場合、 距離 P Gが小さ く なる。 したがって、 紙 S によって反射された光は、 主に第 1 受光部 5 4 3 Aに入射し、 第 2受光部 5 4 3 Bには拡散光しか入射しない。 したがって、 第 1受光部 5 4 3 Aの出力信号は、 第 2受光部 5 4
3 Bの出力信号よ り も大き く なる。
一方、 プラテン 1 4 の上に紙 Sがない場合、 距離 P Gが大き く なる。 したがって、 プラテン 1 4 によって反射された光は、 主に 第 2受光部 5 4 3 B に入射し、 第 1受光部 5 4 3 Aには拡散光し か入射しない。 したがって、 第 2受光部 5 4 3 Bの出力信号は、 第 1 受光部 5 4 3 Aの出力信号よ り も大き く なる。
したがって、 2つの受光部の出力信号の比と距離 P G (又は紙 の有無) との関係を予め求めていれば、 受光部の出力信号の比に 基づいて、 検.出位置における紙の有無を検出するこ とが可能であ る。 この場合、 受光部の出力信号の比と距離 P G (又は紙の有無) と の関係に関する情報をテーブルと してメ モ リ 6 5 に記憶して おく のが良い。
図 9 は、 紙幅センサ 5 4が走査方向に沿って複数の個所で距離
P Gを計測しているこ と を示す説明図である。 同図において、 同 じ構成要素のものは同 じ符号を付しているので、 説明を省略す る。
同図において、 紙幅センサ 5 4 は、 キャ リ ッジ 4 1 に設けられ ている。 したがって、 紙幅センサ 5 4 は、 キャ リ ッジが移動する のに伴って、 走査方向に移動可能である。 そのため、 紙幅センサ 5 4 は、 走查方向に沿って、 複数の個所で距離 P Gを検出するこ とができ る。
一方、 キヤ リ ッジ 4 1 の走査方向の位置は、 前述の通り リ ニア 式エンコーダ 5 1 によって、 検出するこ とができる。 つま り 、 紙 幅センサ 5 4 による距離 P Gの測定位置は、 リ ニア式エンコーダ 5 1 によって検出される。
したがって、 紙幅センサ 5 4が検出した距離 P Gが切 り換わつ たと きのキヤ リ ッジの位置を検出すれば、 紙の端部を検出するこ とができる。 なお、 この紙の両端部を検出すれば、 紙の幅を検出 するこ とが可能である。
= = =カイ ドュニッ ト = = =
図 1 0 は、 プリ ンタ全体とガイ ドュニッ トの斜視図である。 プリ ンタ 1 は、 前述した構成要素のほか、 箧体 3 、 上蓋 5、 操 作部 7及び表示部 9 を有する。 筐体 3 は、 前述の構成要素 (例え ば、 紙搬送ユニッ ト 1 0 、 イ ンク吐出ユエッ ト 2 0 、 タ リ ーユン グユニッ ト 3 0、 キャ リ ッジュュッ ト 4 0、 計測器群 5 0、 制御 ユニッ ト 6 0等) を中に収めるための箱である。 上蓋 5 は、 筐体 3 に設けられた回転軸 (不図示) を中心に開閉方向に回転可能な 羞である。 上蓋 5 を開く と、 筐体 3 の中に収められた例えば紙搬 送ュニッ ト 1 0やキヤ リ ッジュニッ ト 4 0が見える。 上畫 5 は、 例えばカー ト リ ッジ交換時や紙詰ま り 時等に、 開閉される。 操作 部 7 は、 筐体 3に設けられており 、 ボタンを有する。 ユーザーは、 ポタンを操作するこ と によって、 プリ ンタ 1 の各種の設定を行う
こ とができ る。 表示部 9 は、 筐体 3 に設けられており 、 ランプを 有する。 ランプの点滅によ り 、 プリ ンタ 1 の動作確認等を行う こ とができ る。 なお、 表示部 9 は、 ランプではなく 、 液晶表示パネ ノレであっても良い。
ガイ ドユニッ ト 8 0 は、 紙揷入口 1 1 Aから紙 S をプリ ンタ内 に供給する際に、 紙の姿勢を維持するためのものである。 ガイ ド ュニッ ト 8 0 は、 固定ガイ ド 8 1 と、 可動ガイ ド 8 2 とを備えて いる。 固定ガイ ド 8 1 は、 プリ ンタ本体と一体的に設けられてお り 、 走査方向と垂直なガイ ド面を有している。 紙 Sが紙揷入口 1 1 Aから給紙されるとき、 固定ガイ ド 8 1 は、 ガイ ド面において 紙の側端と接触し、 紙を搬送する ときに紙 s を搬送方向に案内す る。 可動ガイ ド 8 2は、 プリ ンタ本体に対して走查方向に移動可 能に設けられており、 走査方向と垂直なガイ ド面を有している。 様々な大き さの紙をセッ トできる よ う に、 可動ガイ ド 8 2は走査 方向の位置を変えるこ とができる。 そして、 紙の一端を固定ガイ ドに接触させ、 紙の他端を可動ガイ ド 8 2 に接触させる。 紙の両 側端を固定ガイ ドと可動ガイ ドによって規制するこ とによ り 、 紙 が給紙される と きの紙の傾きを抑制している。
= = =印刷開始位置の決定 = = =
<印刷開始位置について >
図 1 1 は、 印刷開始位置について説明をするための図である。 同図において、 既に説明された構成要素については同じ符号を付 しているので、 説明を省略する。 なお、 同図において、 紙 Sは、 両側端を固定ガイ ド 8 1 と可動ガイ ド 8 3 とによって規制され、 傾きを抑制されながら給紙されている。
同図において、 『待機位置』 とは、 非印刷時にキャ リ ッジ 4 1 が待機している ときのキヤ リ ッジ 4 1 の位置であって、 いわゆる ホームポジショ ンである。 この位置の付近には前述のキヤ ッ ピン グ装 g 3 5が設けられている。 キヤ リ ッジ 4 1 が非印刷時に待機
位置にある とき、 キヤ ッビング装置 3 5がへッ ド 2 1 のノ ズルを 封止し、 ノ ズルの目詰ま り を防止する。 そして、 待機位置のある キヤ リ ッジ 4 1 は、印刷指令を受けたと き、印刷領域に向かって、 走査方向に移動を開始する。
『印刷可能位置』 とは、 へッ ド 2 1 の ノ ズルがイ ンクを吐出す るこ とが可能になる位置である。 しかし、 キャ リ ッジ 4 1 が印刷 可能位置にある と き、 ノ ズルの下には紙がないので、 仮にノ ズル からのイ ンクの吐出が開始される と、 イ ンクはプラテン 1 4 に着 弾し、 プラテンを汚すこ とになる。 キャ リ ッジ 4 1 が印刷可能位 置にある と き、 キャ リ ッジ 4 1 が走查方向に移動する と、 リ ニア 式エンコーダ 5 1 からパルス信号が出力される。 したがって、 キ ャ リ ッジ 4 1 が印刷可能位置よ り も印刷領域側 (同図において、 印刷可能位置よ り も左側) に位置している と き、 制御ュニッ ト 6 0 は、 リ ニア式エンコーダ 5 1 の出力信号に基づいて、 キヤ リ ッ ジ 4 1 の印刷可能位置からの移動量を検出するこ とができる。 な お、 キヤ リ ッジが走査方向に所定の移動量で移動する と リ ニア式 エンコーダ 5 1 からパルス信号が出力される ので、 制御ユニッ ト 6 0 は、 リ ニア式エンコーダ 5 1 からのパルス信号をカ ウン トす るこ と によって、 キヤ リ ッジ 4 1 の走查方向の位置を検出するの である。
『印刷開始位置』 とは、 ヘッ ド 2 1 のノ ズルがイ ンク の吐出を 開始する位置であって、 印刷方式によ り変動する位置である。 同 図では、 紙 S の側端から 3 m mの余白をあけて印刷を行う方式を 示している。 印刷開始位置は、 リ ニア式エンコーダ 5 1 から出力 されるパルス信号をカウン ト して求められる。 同図では、 印刷可 能位置から移動量 Xに相当するパスル数を力 ゥン ト している。 な お、 こ の移動量 Xは、 印刷時に所定量の余白 ( 3 m m ) があく よ う に、 プリ ンタ毎に設定される値である。 移動量 Xの設定につい ては、 後述する。
『印刷終了位置』 とは、 ヘッ ド 2 1 のノ ズルがイ ンクの吐出を 終了する位置であって、 印刷方式によ り変動する位置である。 同 図では、 紙 S の側端から 3 m mの余白をあけて印刷を行う方式を 示している。 したがって、 紙 S に印刷される領域の幅は、 紙の幅 P W力 ら 6 m mを引いた値 ( P W— 6 m m ) である。
紙 S に印刷される領域は、 左右均等の余白をあけているこ とが 望ま しい。 一方、 紙幅センサ 5 4が紙の両端位置を検出してから 左右均等の余白をあけるよ う に印刷を行う と、 紙の両端位置を検 出する動作が必要になるので、 印刷動作が遅れてしま う。
そこで、 本実施形態のプリ ンタは、 印刷を開始する ときに紙の 両端位置の検出結果を用いずに、 印刷可能位置から所定の移動量
Xだけ移動したと きに印刷を開始している。 これによ り 、 印刷開 始時に紙の両端位置の検出動作が不要になるので、 印刷動作を早 めるこ とができる。
ただし、 印刷可能位置から印刷開始位置までの間の距離を、 ど のプリ ンタに対しても一定量とする と、 以下に説明するに、 印刷 位置がずれてしまい、 左右の余白が均等にならない。
例えば、 固定ガイ ドの取付け誤差のため、 固定ガイ ド 8 1 が理 想的な取付け位置に対して左側に設けられている と、 図 1 2 Aに 示された通り 、 印刷領域が紙 Sの右側に片寄り 、 均等な余白を形 成する こ とができない。 また、 他にも、 リ ニア式エンコーダの取 付け誤差のため印刷可能位置が右側に位置する よ う になっても、 印刷領域は、 紙 Sの右側に片寄る よ う になる。
また、 例えば、 固定ガイ ドの取付け誤差のため、 固定ガイ ド 8 1 が理想的な取付け位置に対して右側に設けられている と、 図 1 2 Bに示された通り 、 印刷領域が紙 S の左側に片寄り、 均等な余 白を形成するこ とができない。 また、 他にも、 リ ニア式ェンコ一 ダの取付け誤差のため印刷可能位置が左側に位置する よ う にな つても、 印刷領域は、 紙 S の左側に片寄るよ う になる。
したがって、 印刷領域を紙 Sの中央に位置させて、 左右の余白 が均等になるよ う にするため、 印刷可能位置から印刷開始位置。ま での間の距離 Xは、 プリ ンタ毎に変える必要がある。
そこで、 本実施形態では、 プリ ンタ毎の印刷開始位置を決定す るため、 以下に示された手順によってキャ リ ブレーショ ン動作を 行ってレ、る。
<キヤ リ プレーショ ン動作 >
図 1 3 は、 キャ リ ブレーショ ン動作のフロー図である。 このキ ャ リ ブレーショ ン動作は、 プリ ンタの工場出荷前またはユーザが プリ ンタにキャ リ ブレーショ ン動作を指示した と きに、 行われ る。 なお、 このキャ リ ブレーショ ン動作は、 プリ ンタの制御ュ - ッ ト 6 0 によって制御される。
まず、 プリ ンタがキヤ リ ブレーシ ョ ン指令を受ける ( S 1 0 1 ) 。 この指令は、 コ ンピュータ本体側からの信号、 または、 操 作部 7から入力された信号によって、 プリ ンタに与えられる。 な お、 このと きのキャ リ ッジ 4 1 は、 通常、 待機位置にある。
次に、 C Rモータを駆動して、 キャ リ ッジを走査方向に移動さ せる ( S 1 0 2 ) 。 そして、 キャ リ ッジ 4 1 は、 待機位置から印 刷可能位置に向かって移動する。
キヤ リ ッジ 4 1 が印刷可能位置に到達したと き、 リ ニア式ェン コーダ 5 1 がキヤ リ ッジの移動に応 じてパルス信号の出力が始 まるので、 このパルス数を力 ゥン トする ( S 1 0 3 ) 。 なお、 こ のカウン ト したパルス数は、 印刷可能位置から移動した移動量に 関する情報となる。 キャ リ ッジ 4 1 は、 印刷可能位置を通過した 後、 さ らに印刷領域に向かって移動する。
印刷可能位置から更にキヤ リ ッジが移動する と、 紙幅センサ 5 4が紙の側端を検出する ( S 1 0 4 ) 。 すなわち、 最初に紙幅セ ンサ 5 4 はプラテン 1 4があるこ と を示す信号を出力するが、 そ の後に紙があるこ と を示す信号を出力するので、 出力信号が切り
換わったとき、 その位置に紙の側端が位置している と して検出さ れる。
最後に、 紙の側端を検出したときのカ ウン ト値を補正値と して メ モ リ 6 5 の E E P R O Mに記憶する ( S 1 0 5 ) 。
メ モ リ 6 5 に記憶された補正値は、 印刷可能位置から紙の側端 までの距離に相当するパルス数になる。 この補正値は、 プリ ンタ の製造誤差に応じて、 プリ ンタ毎に異なる値になる。
例えば、 固定ガイ ド 8 1 が理想的な取付け位置に対して左側に 設けられている と き、 捕正値は、 大きい値になる。 また、 リ エア 式エンコーダの取付け誤差のため印刷可能位置が右側に位置す るよ う になっても、 補正値は、 大きい値になる。
また、 例えば、 固定ガイ ド 8 1 が理想的な取付け位置に対して 右側に設けられている と き、 補正値は、 小さい値になる。 また、 リ ニア式エンコーダの取付け誤差のため印刷可能位置が左側に 位置するよ う になっても、 補正値は、 小さい値になる。
このよ う に、 本実施形態によれば、 たと えプリ ンタ毎に製造誤 差があつたと しても、 プリ ンタの個体差に応じて印刷開始位置を 決定し、 製造誤差を較正するこ とができる。
そして、 本実施形態のプリ ンタは、 以下に示す通 り 、 この補正 値を用いて印刷可能位置から印刷開始位置までの距離 Xを算出 し、 紙に印刷を行う。
<印刷動作 >
図 1 4は、 印刷動作のフロー図である。 こ こで示された印刷動 作は、 1 回目のパスにおける印刷動作である。 ここで、 『パス』 とは、 ノズル (又はキヤ リ ッジ若しく はへッ ド) が走査方向に 1 回走査移動するこ とをい う。 なお、 この印刷動作は、 プリ ンタの 制御ュニッ ト 6 0 によって制御される。
まず、 プリ ンタが印刷指令を受ける ( S 1 0 1 ) 。 この印刷指 令は、 コ ンピュータ本体側から送信された印刷信号が契機と な
る。
次に、 紙の左右に形成される余白の幅を決定する ( S 1 0 2 ) 。 余白の幅は、 通常、 紙幅から印刷領域の幅を引いた値の半分であ る。 こ こ で、 紙幅は、 印刷する紙の情報を取得すれば、 決定する こ とができる。 また、 印刷領域の幅は、 コ ン ピュータ本体側から 送信された印刷信号の中に、 印刷領域の幅に関する情報が含まれ ている。 なお、 コ ンピュータ本体側から送信された印刷信号の中 に余白の幅に関する情報が含まれている と きは、 プリ ンタ側で余 白の幅を決定する必要はない。
次に、 余白の幅に相当する リ ニア式エンコーダ 5 1 のパルス数 を算出する ( S 1 0 3 ) 。 例えば、 余白の幅が 3 m mであって、 リ ニア式エンコーダ 5 1 カ 0 . 1 4 1 m m毎に 1 回のパルス信号 を出力するならば、 余白の幅 3 m mに相当するパルス数は、 約 2 1 回になる。
次に、 記憶された補正値を読み出す ( S 2 0 4 ) 。 こ こでいう 記憶された補正値とは、 前述のキヤ リ ブレーショ ン動作で求めら れた補正値のこ とである。 そして、 こ の補正値は、 前述した通り 、 印刷可能位置から紙の側端までの距離に相当するパルス数であ る。
次に、 印刷可能位置から印刷開始位置までの距離 Xを算出する ( S 2 0 5 ) 。 印刷可能位置から印刷開始位置までの距離 Xは、 余白の幅に相当するパルス数と補正値と を加算すれば良い。 つま り 、距離 Xを算出するこ と によって、印刷開始位置が決定される。 次に、 C Rモータを駆動して、 キャ リ ッジを走査方向に移動さ せる ( S 2 0 6 ) 。 そして、 キャ リ ッジ 4 1 は、 待機位置から印 刷開始位置に向かって移動する。
キヤ リ ッジ 4 1 が待機位置から印刷開始位置に向かって移動 する途中で、 キャ リ ッジ 4 1 は、 印刷可能位置を通過する。 そし て、 キャ リ ッジ 4 1 が印刷可能位置に到達したと き、 リ ニア式ェ
ンコーダ 5 1 がキヤ リ ッジの移動に応じてパルス信号の出力が 始まるので、 このパルス数をカ ウン トする ( S 2 0 7 ) 。 なお、 距離 Xに対応するパルス数 (余白の幅に相当するパルス数と補正 値と を加算したパルス数) を、 リ ニア式エンコーダ 5 1 からパル ス信号の出力があるたびに、 カ ウン トダウンしても良い。
力 ゥン ト されたパルス数が距離 Xに対応するパルス数になれ ば、 キヤ リ ツジが印刷開始位置に到達したこ と になる ( S 2 0 8 ) 。 このタイ ミ ングで、 ノ ズルからィ ンク の吐出を開始する ( S 2 0 9 ) 。 これによ り 、 印刷の開始位置は、 設定された余白の幅 だけ紙の側端から離れた位置になる。 そして、 キヤ リ ッジが印刷 終了位置に到達したと き ( S 2 1 0 ) 、 ノ ズルから のイ ンク の吐 出を終了する。 これによ り 、 印刷終了位置は、 設定された余白の 幅だけ側端から離れた位置になる。 つま り 、 左右の余白の幅が、 均等に揃えられている。
なお、 次のパス の印刷を行う ときは、 同様の印刷動作の手順を 繰り返す。 ただし、 1 回目 のパスにおいて紙幅センサ 5 4が紙の 両端の位置を検出するこ とができるので、 2回目以降のパス にお ける印刷開始位置と印刷終了位置は、 検出された両端の位置に基 づいて、 決定されても良い。
こ の よ う に、 本実施形態によれば、 印刷を行う たびに紙幅セ ン サ 5 4によって紙の両端を検出する必要がないので、 印刷時間を 短くするこ とができ る。
== == = コ ンピュータシステム等の構成 = = =
次に、 コンピュータシステム、 コンピュータプログラム、 及び、 コ ンピュータプロ グラムを記録した記録媒体の実施形態につい て、 図面を参照しながら説明する。
図 1 5 は、 コンピュータシステムの外観構成を示した説明図で ある。 コ ンピュータシステム 1 0 0 0は、 コ ン ピュータ本体 1 1 0 2 と、 表示装置 1 1 0 4 と、 プリ ンタ 1 1 0 6 と、 入力装置 1
1 0 8 と 、 読取装置 1 1 1 0 と を備えている。 コ ンピュータ本体 1 1 0 2 は、 本実施形態ではミ ニタ ワー型の筐体に収納されてい るが、 これに限られる ものではない。 表示装置 1 1 0 4 は、 C R T (Cathode Ray Tube : 陰極線管) やプラズマディ スプレイや液 晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、 これに限られる ものではない。 プリ ンタ 1 1 0 6 は、 上記に説明 されたプリ ンタ が用い られている。 入力装置 1 1 0 8 は、 本実施形態ではキーボ ー ド 1 1 0 8 Aとマウス 1 1 0 8 Bが用いられてレヽるが、 これに 限られる ものではない。 読取装置 1 1 1 0 は、 本実施形態ではフ レキシブルディ ス ク ドライ ブ装置 1 1 1 0 A と C D — R O M ド ライ ブ装置 1 1 1 0 Bが用い られているが、 これに限られる もの ではなく 、 例えば MO (Magnet Optical) ディ ス ク ドライ ブ装置 や D V D (Digital Versatile Disk) 等の他のものであっても良 レ
図 1 6 は、 図 1 5 に示 したコンピュータシステムの構成を示す プロ ッ ク図である。 コ ンピュータ本体 1 1 0 2 が収納された筐体 内に R AM等の内部メ モ リ 1 2 0 2 と 、 ハー .ドディ スク ドライ ブ ュニッ ト 1 2 0 4等の外部メ モ リ 力 Sさ らに設け られている。
上述 したプリ ンタ の動作を制御する コ ンピュータプロ グラ ム は、 例えばイ ンターネ ッ ト等の通信回線を経由 して、 プリ ンタ 1 1 0 6 に接続されたコ ンピュータ 1 0 0 0 等にダウンロー ドさ せる こ と ができるほか、 コ ンピュータによ る読み取 り 可能な記録 媒体に記録して配布等する こ と もでき る。 記録媒体と しては、 例 えば、 フ レキシブルディ スク F D、 C D— R O M、 D V D— R O M、 光磁気ディ スク MO、 ハー ドディ スク、 メ モ リ 等の各種記録 媒体を用いる こ とができ る。 なお、 このよ う な記憶媒体に記憶さ れた情報は、 各種の読取装置 1 1 1 0 によって、 読み取 り 可能で ある。
図 1 7 は、 コ ンピュータシステムに接続された表示装置 1 1 0
4 の画面に表示されたプリ ンタ ドライバのユーザーイ ンターフ ヱースを示す説明図である。 ユーザーは、 入力装置 1 1 0 8 を用 いて、 プリ ンタ ドライバの各種の設定を行う こ とができ る。
ユーザーは、 この画面上から、 印刷モー ドを選択する こ とがで き る。 例えば、 ユーザーは、 印刷モー ドと して、 高速印刷モー ド 又はフ ァイ ン印刷モー ドを選択するこ とができる。 また、 ユーザ 一は、 この画面上から、 印刷する と きの ドッ トの間隔 (解像度) を選択する こ とができる。 例えば、 ユーザーは、 この画面上から、 印刷の解像度と して 7 2 0 d p i 又は 3 6 0 d p i を選択する こ とができる。
また、 ユーザーは、 この画面上から、 入力装置 1 1 0 8 を介し て、 印刷する紙の種類を選択するこ とができる。 コンピュータ本 体は、 入力装置 1 1 0 8 から紙の種類に関する情報を取得する。 内部メモ リ 1 2 0 · 2は、 紙の種類に関する情報と紙幅に関する情 報と を関連付けたテーブルを記憶している。 コ ンピュータ本体 は、 このテーブルに基づいて、 紙の種類に関する情報から紙幅に 関する情報を取得するこ とができる。 そ して、 印刷を行う と き、 コ ンピュータ本体は、 紙幅に関する情報をプリ ンタ側に送信す る。 なお、 紙の種類に関する情報と紙幅に関する情報とを関連付 けたテーブルは、 プリ ンタ側のメモ リ 6 5 に記憶されていても良 い。 この場合、 コンピュータ本体は紙の種類に関する情報をプリ ンタ側に送信し、 プリ ンタ側は、 このテーブルに基づいて、 受信 した紙の種類に関する情報から紙幅に関する情報を取得する。 また、 ユーザーは、 この画面上から、 入力装置 1 1 0 8 を介し て、 キャ リ ブレーショ ン動作を行う 旨の指示を与えるこ とができ る。 コ ンピュータ本体は、 入力装置 1 1 0 8 からキヤ リ プレ.ーシ ョ ン動作を行う 旨の指示を受けたと き、 プリ ンタ側にキヤ リ ブレ ーシヨ ン指令を送信する。 そして、 プリ ンタは、 コ ンピュータ本 体からキヤ リ ブレーショ ン指令を受信したとき、 前述のキヤ リ ブ
レーシヨ ン動作を行う。 なお、 不図示であるが、 キヤ リ プレーシ ョ ン動作を行 う 旨を指示するためのボタンを画面上に表示して も良い。 これによ り 、 工場出荷時だけでなく 、 ユーザーによる任 意のタイ ミ ングでキャ リ ブレーショ ン動作を行う こ とができる。
図 1 8 は、 コンピュータ本体 1 1 0 2力 らプリ ンタ 1 1 0 6 に 供給される印刷データのフォーマッ トの説明図である。 この印刷 データは、 プリ ンタ ドライバの設定に基づいて画像情報から作成 されるものである。 印刷データは、 印刷条件コマン ド群と各パス 用コマン ド群と を有する。 印刷条件コマン ド群は、 印刷解像度を 示すコマン ドや、 印刷方向 (単方向 Z双方向) を示すコマン ドな どを含んでいる。 また、 各パス用の印刷コマン ド群は、 目標搬送 量コマン ド C Lや、 画素データコマン ド C P とを含んでいる。 画 素データ コマン ド C Pは、 各パスで記録される 'ドッ トの画素毎の 記録状態を示す画素データ P Dを含んでいる。 なお、 同図に示す 各種のコマン ドは、 それぞれヘッダ部とデータ部と を有している が、 簡略して描かれている。 また、 これらのコマン ド群は、 各コ マン ド毎にコ ンピュータ本体側からプリ ンタ側に間欠的に供給 される。 但し、 印刷データは、 このフォーマッ トに限られるもの ではない。
なお、 以上の説明においては、 プリ ンタ 1 1 0 6 が、 コ ンビュ ータ本体 1 1 0 2、 表示装置 1 1 0 4、 入力装置 1 1 0 8 、 及ぴ、 読取装置 1 1 1 0 と接続されてコ ンピュータシステムを構成し た例について説明したが、 これに限られるものではない。例えば、 コ ンピュータシステムが、 コ ンピュータ本体 1 1 0 2 とプリ ンタ 1 1 0 6 から構成されても良く 、 コ ンピュータシステムが表示装 置 1 1 0 4、 入力装置 1 1 0 8及び読取装置 1 1 1 0 のいずれか を備えていなく ても良い。 また、 例えぱ、 プリ ンタ 1 1 0 6 が、 コ ンピュータ本体 1 1 0 2、 表示装置 1 1 0 4、 入力装置 1 1 0 8 、 及ぴ、 読取装置 1 1 1 0 のそれぞれの機能又は機構の一部を
持っていても良い。 一例と して、 プリ ンタ 1 1 0 6 が、 画像処理 を行う画像処理部、 各種の表示を行う表示部、 及び、 デジタル力 メ ラ等によ り 撮影された画像データ を記録した記録メ ディ アを 着脱するための記録メ ディ ア着脱部等を有する構成と しても良 い
また、 上述した実施形態において、 プリ ンタを制御するコ ンビ ユータプログラムが、 制御ュニッ ト 6 0 の記憶媒体であるメモリ 6 5 に取り 込まれていても良い。 そして、 制御ユニッ ト 6 0が、 メ モ リ 6 5 に格納されたコ ンピュータプロ グラムを実行する こ と によ り 、 上述した実施形態におけるプリ ンタの動作を達成して も良い。
このよ う に して実現されたコンピュータシステムは、 システム 全体と して従来システムよ り も優れたシステムとなる。
= = =その他の実施の形態 = = =
上記の実施形態は、 主と してプリ ンタについて記載されている が、 その中には、 印刷装置、 印刷方法、 プロ グラム、 記憶媒体、 コ ンピュータシステム、 表示画面、 画面表示方法、 印刷物の製造 方法、 記録装置、 液体の吐出装置等の開示が含まれているこ とは 言う までもない。
また、 一実施形態と してのプリ ンタ等を説明したが、 上記の実 施形態は、 本発明の理解を容易にするためのものであ り 、 本発明 を限定して解釈するためのものではない。 本発明は、 その趣旨を 逸脱する こ となく 、 変更、 改良され得る と共に、 本発明にはその 等価物が含まれることは言う までもない。 特に、 以下に述べる実 施形態であっても、 本発明に含まれるものである。
く記録装置について〉
前述の実施形態では、 記録装置と してプリ ンタが説明されてい たが、 これに限られるものではない。 例えば、 カラーフィルタ製 造装置、 染色装置、 微細加工装置、 半導体製造装置、 表面加工装
ft、 三次元造形機、 液体気化装置、 有機 E L製造装置 (特に高分 子 E L製造装置) 、 ディ スプレイ製造装置、 成膜装置、 D N Aチ ップ製造装置な どのイ ンク ジエ ツ ト技術を応用 した各種の記録 装置に、 本実施形態と同様の技術を適用 しても良い。 また、 これ らの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。 このよ う な分野に 本技術を適用 しても、 液体を対象物に向かって直接的に吐出 (直 描) するこ とができる とい う特徴があるので、 従来と比較して省 材料、 省工程、 コ ス トダ'ゥンを図るこ と ができ る。
くイ ンク について >
前述の実施形態は、 プリ ンタの実施形態だったので、 染料イ ン ク又は顔料イ ンクをノ ズルから吐出していた。 しかし、 ノ ズルか ら吐出する液体は、 このよ う なイ ンクに限られるものではない。 例えば、 金属材料、 有機材料 (特に高分子材料) 、 磁性材料、 導 電性材料、 配線材料、 成膜材料、 電子イ ンク、 加工液、 遺伝子溶 液などを含む液体 (水も含む) をノ ズルから吐出しても良い。 こ のよ う な液体を対象物に向かって直接的に吐出すれば、 省材料、 省工程、 コス トダウンを図る こ とができる。
< ノ ズノレについて〉
前述の実施形態では、 圧電素子を用いてィ ンク を吐出 してい た。 しかし、 液体を吐出する方式は、 これに限られる ものではな い。 例えば、 熱によ り ノ ズル内に泡を発生させる方式など、 他の 方式を用いてもよい。
く補正値の記憶について 1 >
前述の実施形態によれば、 キヤ リ ブレーショ ン動作によって検 出した補正値は、 エンコーダから出力されるパルス信号のパルス 数 (カ ウン ト値) であった。 しかし、 補正値は、 これに限られる ものではなレ、。
例えば、 紙幅センサが紙の端部を検出したときのキヤ リ ッジの 位置に関する信号であってもよい。 要するに、 補正値は、 紙の端
部の位置を表すものであれば、 他のものでも良いのである。
く補正値の記憶について 2 >
前述の実施形態によれば、 キヤ リ プレーショ ン動作によって検 出した補正値は、 プリ ンタの制御ュ-ッ ト 6 0 のメ モ リ 6 5 に記 憶されていた。 しかし、 補正値を記憶する場所は、 これに限られ るものではない。 例えば、 キャ リ ブレーショ ン動作によって検出 した補正値は、 コ ンピュータ本体側のメ モ リ に記憶されても良 い。 この場合、 プリ ンタは、 キャ リ ブレーショ ン指令を受信して キヤ リ プレーショ ン動作を行った後、 検出された補正値をコ ンビ ユ ータ本体側に自動的に送信するこ とになる。
<余白について >
前述の実施形態では、 紙に印刷を行う際に、 左右に 3 m mの余 白を形成していた。 つま り 、 前述の実施形態では、 紙の端部と印 刷開始位置とが 3 m m離れていた。 しかし、 紙の端部と印刷開始 位置との相対的な位置関係は、 これに限られるものではない。
例えば、 3 m mとは異なる余白の幅であっても良いこ とは言う までもない。
また、 例えば、 いわゆる縁なし印刷のよ う に、 紙の全表面を対 象と した印刷、 即ち余白を作らないよ う な印刷であっても良い。 また、 縁なし印刷を行う場合、 印刷開始位置が、 被印刷体の外側 又は紙の端 (余白ゼロの位置) に位置するよ う にしても良い。 こ れによ り 、 いわゆる縁な し印刷を行う 際に、 印刷開始位置を適 切な位置にする と と もに、 印刷時間を短縮させるこ とができる。 産業上の利用可能性
本発明の印刷装置によれば、 印刷開始位置を適切な位置にする と と もに、 印刷時間を短縮させるこ とができる。