JP4998533B2 - 印刷装置 - Google Patents
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Description
そこで、プリンタに紙幅センサを設け、この紙幅センサの出力結果に基づいて、印刷開始位置を決定することが提案されている。
しかし、このような方法では、印刷を行う前にキャリッジを走査方向に移動させ、紙の両側端を検出する必要がある。つまり、印刷を行う前に、キャリッジを移動させる動作が必要となるので、印刷時間が長くなってしまっていた。
本発明は、印刷開始位置を適切な位置にするとともに、印刷時間を短縮させることを目的とする。
本出願に係る発明は、ノズル及び紙幅センサを含むキャリッジ、前記キャリッジの位置を検出するリニア式エンコーダー及び前記リニア式エンコーダーの出力するパルス数をカウントしたカウント値を記憶する記憶部、を含む被印刷体に印刷を行う印刷装置であって、キャリブレーション動作及び印字動作が可能であり、前記キャリブレーション動作は、前記紙幅センサが前記被印刷体の側端を検出する検出手段、及び前記被印刷体の側端を検出したときの前記カウント値を記憶部に記憶する記憶手段、を有し、前記印字動作は、前記記憶手段で記憶された前記カウント値を読み出す読出手段と、前記紙幅センサが前記被印刷体の側端を検出する印字動作内検出手段、前記被印刷体の側端を検出したときの前記カウント値を前記記憶部に記憶する印字動作内記憶手段、及びノズルがインクを吐出する吐出手段、を有することを特徴とする。
印刷開始位置から走査方向に沿ってドット列を形成し、被印刷体に印刷を行う印刷装置であって、前記走査方向における前記被印刷体の端部を検出可能なセンサを備え、前記印刷開始位置は、他の前記被印刷体の前記端部の検出結果に基づいて、決定されることを特徴とする印刷装置。このような印刷装置によれば、印刷開始位置を適切な位置にするとともに、印刷時間を短縮させることができる。
また、かかる印刷装置であって、被印刷体の全表面を対象として印刷を行い、前記印刷開始位置は、前記走査方向において、被印刷体の端より外側の位置又は端の位置であることが好ましい。
印刷開始位置から走査方向に沿ってドット列を形成し、被印刷体に印刷を行う印刷装置であって、前記走査方向における前記被印刷体の端部を検出可能なセンサを備え、前記センサは、前記走査方向に移動可能なキャリッジに設けられ、エンコーダを用いて前記キャリッジの位置を検出し、前記他の被印刷体の前記端部を検出したときの前記キャリッジの位置に関する情報を記憶し、前記被印刷体の幅に関する情報又は前記被印刷体に形成される余白に関する情報のうちの少なくとも一方の情報を取得し、前記被印刷体を印刷するとき、前記キャリッジの位置に関する情報を読み出し、前記被印刷体の幅に関する情報及び前記余白に関する情報のうちの少なくとも一方の情報と、前記キャリッジの位置に関する情報と、に基づいて、前記印刷開始位置を決定することを特徴とする印刷装置。このような印刷装置によれば、印刷開始位置を適切な位置にするとともに、印刷時間を短縮させることができる。
<インクジェットプリンタの構成について>
図1、図2、図3および図4を参照しつつ、印刷装置としてインクジェットプリンタを例にとって、その概要について説明する。なお、図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの全体構成の説明図である。また、図2は、本実施形態のインクジェットプリンタのキャリッジ周辺の概略図である。また、図3は、本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユニット周辺の説明図である。また、図4は、本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユニット周辺の斜視図である。
本実施形態のインクジェットプリンタは、紙搬送ユニット10、インク吐出ユニット20、クリーニングユニット30、キャリッジユニット40、計測器群50、および制御ユニット60を有する。
図5は、リニア式エンコーダ51の説明図である。
リニア式エンコーダ51は、キャリッジ41の位置を検出するためのものであり、リニアスケール511と検出部512とを有する。
リニアスケール511は、所定の間隔(例えば、1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられており、プリンタ本体側に固定されている。
図7は、ヘッド21の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド21の下面には、濃ブラックインクノズル群KDと、淡ブラックインクノズル群KLと、濃シアンインクノズル群CDと、淡シアンインクノズル群CLと、濃マゼンタインクノズル群MDと、淡マゼンタノズル群MLと、イエローインクノズル群YDが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態ではn個)備えている。なお、各ノズル群を示す符号の最初のアルファベットはインク色を意味しており、また、添え字の「D」は濃度が比較的高いインクであることを意味しており、また、添え字の「L」は濃度が比較的低いインクであることをそれぞれ意味している。
本実施形態では、紙幅センサ54は、紙までの距離PGを検出し、距離PGに基づいて、検出位置における紙の有無を検出している。そして、紙幅センサ54は、走査方向に沿って紙の有無を検出することによって紙の両端部を検出し、紙の幅を検出している。
同図において、紙幅センサ54は、発光部541と、2つの受光部(第1受光部543A及び第2受光部543B)とを有する。発光部541は、発光ダイオードを有し、被印刷体である紙Sに光を照射する。第1受光部543Aは、受光した光量に応じた電気信号を出力する受光素子を有する。第2受光部543Bは、第1受光部543Aと同様の受光素子を有している。第2受光部543Bは、第1受光部543Aと比較して、発光部541から遠い位置に設けられている。
一方、キャリッジ41の走査方向の位置は、前述の通りリニア式エンコーダ51によって、検出することができる。つまり、紙幅センサ54による距離PGの測定位置は、リニア式エンコーダ51によって検出される。
したがって、紙幅センサ54が検出した距離PGが切り換わったときのキャリッジの位置を検出すれば、紙の端部を検出することができる。なお、この紙の両端部を検出すれば、紙の幅を検出することが可能である。
図10は、プリンタ全体とガイドユニットの斜視図である。
プリンタ1は、前述した構成要素のほか、筐体3、上蓋5、操作部7及び表示部9を有する。筐体3は、前述の構成要素(例えば、紙搬送ユニット10、インク吐出ユニット20、クリーニングユニット30、キャリッジユニット40、計測器群50、制御ユニット60等)を中に収めるための箱である。上蓋5は、筐体3に設けられた回転軸(不図示)を中心に開閉方向に回転可能な蓋である。上蓋5を開くと、筐体3の中に収められた例えば紙搬送ユニット10やキャリッジユニット40が見える。上蓋5は、例えばカートリッジ交換時や紙詰まり時等に、開閉される。操作部7は、筐体3に設けられており、ボタンを有する。ユーザーは、ボタンを操作することによって、プリンタ1の各種の設定を行うことができる。表示部9は、筐体3に設けられており、ランプを有する。ランプの点滅により、プリンタ1の動作確認等を行うことができる。なお、表示部9は、ランプではなく、液晶表示パネルであっても良い。
<印刷開始位置について>
図11は、印刷開始位置について説明をするための図である。同図において、既に説明された構成要素については同じ符号を付しているので、説明を省略する。なお、同図において、紙Sは、両側端を固定ガイド81と可動ガイド83とによって規制され、傾きを抑制されながら給紙されている。
同図において、『待機位置』とは、非印刷時にキャリッジ41が待機しているときのキャリッジ41の位置であって、いわゆるホームポジションである。この位置の付近には前述のキャッピング装置35が設けられている。キャリッジ41が非印刷時に待機位置にあるとき、キャッピング装置35がヘッド21のノズルを封止し、ノズルの目詰まりを防止する。そして、待機位置のあるキャリッジ41は、印刷指令を受けたとき、印刷領域に向かって、走査方向に移動を開始する。
ただし、印刷可能位置から印刷開始位置までの間の距離を、どのプリンタに対しても一定量とすると、以下に説明するに、印刷位置がずれてしまい、左右の余白が均等にならない。
そこで、本実施形態では、プリンタ毎の印刷開始位置を決定するため、以下に示された手順によってキャリブレーション動作を行っている。
図13は、キャリブレーション動作のフロー図である。このキャリブレーション動作は、プリンタの工場出荷前またはユーザがプリンタにキャリブレーション動作を指示したときに、行われる。なお、このキャリブレーション動作は、プリンタの制御ユニット60によって制御される。
キャリッジ41が印刷可能位置に到達したとき、リニア式エンコーダ51がキャリッジの移動に応じてパルス信号の出力が始まるので、このパルス数をカウントする(S103)。なお、このカウントしたパルス数は、印刷可能位置から移動した移動量に関する情報となる。キャリッジ41は、印刷可能位置を通過した後、さらに印刷領域に向かって移動する。
メモリ65に記憶された補正値は、印刷可能位置から紙の側端までの距離に相当するパルス数になる。この補正値は、プリンタの製造誤差に応じて、プリンタ毎に異なる値になる。
そして、本実施形態のプリンタは、以下に示す通り、この補正値を用いて印刷可能位置から印刷開始位置までの距離Xを算出し、紙に印刷を行う。
図14は、印刷動作のフロー図である。ここで示された印刷動作は、1回目のパスにおける印刷動作である。ここで、『パス』とは、ノズル(又はキャリッジ若しくはヘッド)が走査方向に1回走査移動することをいう。なお、この印刷動作は、プリンタの制御ユニット60によって制御される。
次に、コンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
¶220上述したプリンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、プリンタ1106に接続されたコンピュータ1000等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置1110によって、読み取り可能である。
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、印刷装置、印刷方法、プログラム、記憶媒体、コンピュータシステム、表示画面、画面表示方法、印刷物の製造方法、記録装置、液体の吐出装置等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、記録装置としてプリンタが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。このような分野に本技術を適用しても、液体を対象物に向かって直接的に吐出(直描)することができるという特徴があるので、従来と比較して省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
前述の実施形態によれば、キャリブレーション動作によって検出した補正値は、エンコーダから出力されるパルス信号のパルス数(カウント値)であった。しかし、補正値は、これに限られるものではない。
例えば、紙幅センサが紙の端部を検出したときのキャリッジの位置に関する信号であってもよい。要するに、補正値は、紙の端部の位置を表すものであれば、他のものでも良いのである。
前述の実施形態によれば、キャリブレーション動作によって検出した補正値は、プリンタの制御ユニット60のメモリ65に記憶されていた。しかし、補正値を記憶する場所は、これに限られるものではない。例えば、キャリブレーション動作によって検出した補正値は、コンピュータ本体側のメモリに記憶されても良い。この場合、プリンタは、キャリブレーション指令を受信してキャリブレーション動作を行った後、検出された補正値をコンピュータ本体側に自動的に送信することになる。
前述の実施形態では、紙に印刷を行う際に、左右に3mmの余白を形成していた。つまり、前述の実施形態では、紙の端部と印刷開始位置とが3mm離れていた。しかし、紙の端部と印刷開始位置との相対的な位置関係は、これに限られるものではない。
例えば、3mmとは異なる余白の幅であっても良いことは言うまでもない。
また、例えば、いわゆる縁なし印刷のように、紙の全表面を対象とした印刷、即ち余白を作らないような印刷であっても良い。また、縁なし印刷を行う場合、印刷開始位置が、被印刷体の外側又は紙の端(余白ゼロの位置)に位置するようにしても良い。これにより、いわゆる縁なし印刷を行う際に、印刷開始位置を適切な位置にするとともに、印刷時間を短縮させることができる。
Claims (1)
- ノズル及び紙幅センサを含むキャリッジ、前記キャリッジの位置を検出するリニア式エンコーダー及び前記リニア式エンコーダーの出力するパルス数をカウントしたカウント値を記憶する記憶部、を含む被印刷体に印刷を行う印刷装置であって、
キャリブレーション動作及び印字動作が可能であり、
前記キャリブレーション動作は、
前記紙幅センサが前記被印刷体の側端を検出する検出手段、及び前記被印刷体の側端を検出したときの前記カウント値を記憶部に記憶する記憶手段、を有し、
前記印字動作は、
前記記憶手段で記憶された前記カウント値を読み出す読出手段と、
前記紙幅センサが前記被印刷体の側端を検出する印字動作内検出手段、
前記被印刷体の側端を検出したときの前記カウント値を前記記憶部に記憶する印字動作内
記憶手段、及び
ノズルがインクを吐出する吐出手段、
を有することを特徴とする印刷装置。
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