WO2002006087A1 - Structure de montage de baguette de toit pour vehicule - Google Patents

Description

明細書 車両用ルーフモールディングの取付構造 発明の分野

本発明は、 ルーフパネルおよびサイドストラクチャの接合部に形成される取付 溝にルーフモールディングを取り付ける車両用ルーフモールディングの取付構造 に関する。

背景技術

図 4 Aおよび図 4 Bには従来の車両用ルーフモールディングの取付構造が示さ れる。

図 4 Aに示すように、 ルーフパネル Rおよびサイドストラクチャ Sの接合部に 形成された取付溝 Gにル一フモ一ルディング Mが装着される。 ルーフパネル尺の ルーフパネル本体 1 0は、 その側縁から下方に延びる第 1立壁 1 1と、 その第 1 立壁 1 1の下端から水平方向に延びる底壁 1 2とを備え、 サイドストラクチャ S は、 その側縁から下方に延びる第 2立壁 1 3と、 その第 2立壁 1 3の下端から水 平方向に延びる底壁 1 4とを備える。 ルーフパネル Rの底壁 1 2とサイドストラ クチャ Sの底壁 1 4とは重ね合わされて溶接 1 5により接合され、 取付溝 Gの水 平な底壁 1 6を構成する。 ルーフパネル Rの第 1立壁 1 1は下端側が鉛直方向に 対して車体内側に傾斜し、 サイドストラクチャ Sの第 2立壁 1 3は下端側が鉛直 方向に対して車体外側に傾斜しているので、 取付溝 Gの溝幅は上方から下方に向 かって広がつている。

合成樹脂製のルーフモ一ルディング Mは蓋部 1 7、 基幹部 1 8および第 1、 第 2リップ部 1 9， 2 0を備えており、 蓋部 1 7は取付溝 Gの上部開口を覆い、 蓋 部 1 7から下方に延びる基幹部 1 8の下端から左右方向に延びる第 1、 第 2リツ プ部 1 9 , 2 0は上方に折れ曲がるように弾性変形して、 それぞれ第 1立壁 1 1 および第 2立壁 1 3に当接する。

図 4 Bに示す従来例は、 ルーフパネル Rの第 1立壁 1 1が鉛直方向下向きに延 びている点が異なつており、 その他の構造は図 4 Aに示す従来例と同じである。 図 4 Aおよび図 4 Bに示したルーフモールディングの取付構造は、 例えば日本特 開平 1 1— 2 9 1 8 3 6号公報により公知である。

ところで、 図 4 Aに示す従来例は、 ルーフモールディング Mの蓋部 1 7の一端 に矢印 a方向の引上力が加わると、 蓋部 1 7の他端が矢印 b方向に滑るため、 ル ーフモールディング Mは第 1リップ部 1 9と第 1立壁 1 1との接点 cを中心に回 転しょうとする。 しかしながら、 第 2立壁 1 3が斜めに傾斜していることにより、 第 2リップ部 2 0は第 2立壁 1 3に沿って上方に移動し難くなつてルーフモール ディング Mの取付溝 Gからの脱落が防止される。 またルーフモールディング Mの 蓋部 1 7の他端に矢印 d方向の引上力が加わると、 蓋部 1 7の一端が矢印 e方向 に滑るため、 ルーフモールディング Mは第 2リップ部 2 0と第 2立壁 1 3との接 点 f を中心に回転しょうとする。 しかしながら、 第 1立壁 1 1が斜めに傾斜して いることにより、 第 1リップ部 1 9は第 1立壁 1 1に沿って上方に移動し難くな つてルーフモ一ルディング Mの取付溝 Gからの脱落が防止される。

このように、 図 4 Aに示す従来例は、 第 1立壁 1 1および第 2立壁 1 3の傾斜 により、 左右のリップ部 1 9 , 2 0の上方への移動を規制してルーフモールディ ング Mの脱落を防止することができるが、 ルーフパネル Rをプレス成形する際に 鉛直方向に対して傾斜した第 1立壁 1 1がアンダーカツトになっているために、 プレス金型の構造が複雑ィ匕してコストアツプの要因となる問題がある。

また図 4 Bに示す従来例は、 ルーフパネル Rの第 1立壁 1 1が鉛直方向に延び ていてアンダーカツトになっていないために、 プレス金型の構造を簡素化してコ ストダウンを図ることができる。 しかしながら、 ルーフモールディング Mの蓋部 1 7の他端が矢印 d方向に引き上げられ、 蓋部 1 7の一端が矢印 e方向に滑りな がらルーフモールディング Mが接点 f を中心に回転しょうとしたとき、 第 1立壁 1 1が傾斜していないために、 第 1リップ部 1 9が第 1立壁 1 1を矢印 g方向に 滑ってルーフモールディング Mが脱落し易くなる問題がある。

発明の開示

本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、 ルーフパネルあるいはサイドス トラクチャの加工性を確保しながらル一フモ一ルディングの取付溝からの脱落を 確実に防止できるようにすることを目的とする。

上記目的を達成するために、 本発明の特徴によれば、 ルーフパネルおよびサイ ドストラクチャの接合部に形成される取付溝にルーフモールディングを取り付け る車両用ルーフモールディングの取付構造において、 前記取付溝は、 ルーフパネ ル本体およびサイドストラクチャの一方の側縁からアンダーカツ卜なしに下方に 延びる第 1立壁と、 ルーフパネル本体およびサイドストラクチャの他方の側縁か ら下方に延びて下端側が第 1立壁から離れるように傾斜した第 2立壁と、 第 1、 第 2立壁の下端間を接続する底壁とを備え、 前記ルーフモールディングは、 取付 溝を覆う蓋部と、 蓋部の下面から下方に延びて第 1立壁に対向する側面に切欠が 形成された基幹部と、 基幹部の下端から左右に延びて第 1立壁および第 2立壁に 弾性的に当接する一対のリップ部とを備え、 前記ルーフパネル本体およびサイド ストラクチャの他方はルーフモールディングの蓋部が当接可能な段部を備えたこ とを特徴とする車両用ルーフモールディングの取付構造が提案される。

上記構成によれば、 ルーフモールディングの蓋部をル一フパネル本体およびサ ィドストラクチャの他方の段部に当接させ、 そこを支点としてル一フモールディ ングを回転させると、 一方のリップ部が取付溝の第 1立壁に押し付けられた荷重 で基幹部が切欠において折れ曲がり、 両リップ部および基幹部が取付溝に嵌合し てルーフモールディングが取り付けられる。 このようにしてルーフモールディン グが取付溝に取り付けられると、 取付溝の第 1立壁に当接する一方のリップ部を 支点としてルーフモールディングを回転させようとしても、 他方のリップ部が当 接する第 2立壁が傾斜しているために前記回転が規制され、 ルーフモ一ルディン グの脱落が防止される。 また前記段部と蓋部との当接部を支点としてルーフモー ルディングを回転させようとしても、 前記段部よりも低い位置にある一方のリッ プ部が第 1立壁に強く干渉するために前記回転が規制され、 ルーフモールディン グの脱落が防止される。 そしてルーフパネル本体およびサイドストラクチャの一 方の側縁から第 1立壁がアンダーカツトなしに延びているために、 ルーフパネル あるいはサイドストラクチャを加工するプレス金型の構造を簡素化してコストダ ゥンに寄与することができる。

図面の簡単な説明

図 1〜図 3は本発明の一実施例を示すもので、 図 1はル一フモ一ルディングを 装着した自動車の斜視図、 図 2は図 1の 2— 2線拡大断面図、 図 3はルーフモー ルディングの装着時の作用説明図である。 図 4 Aおよび図 4 Bは従来の車両用ル —フモールディングの取付構造を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施例を図 1〜図 3に基づいて説明する。

図 1に示すように、 自動車のルーフパネル Rの左右両側縁と左右のサイドスト ラクチャ S， Sとの接合部に形成された取付溝にルーフモールディング M， Mが 装着される。

図 2に示すように、 ルーフパネル本体 1 0の側縁にはアンダー力ットを持たず に鉛直方向下方に延びる第 1立壁 1 1と、 この第 1立壁 1 1の下端から水平方向 に延びる底壁 1 2とが形成され、 またサイドストラクチャ Sの側縁には斜め下方 に延びる第 2立壁 1 3と、 この第 2立壁 1 3の下端から水平方向に延びる底壁 1 4とが形成されており、 ルーフパネル Rの底壁 1 2とサイドストラクチャ Sの底 壁 1 4とは溶接 1 5されて取付溝 Gの水平な底壁 1 6を構成する。 ルーフパネル Rの第 1立壁 1 1は鉛直方向下方に延び、 サイドストラクチャ Sの第 2立壁 1 3 は下端側が鉛直方向に対して車体外側に傾斜しているので、 取付溝 Gの溝幅は上 方から下方に向かって広がっている。 サイドストラクチャ Sは、 第 2立壁 1 3の 上部外方に段部 2 1を備える。

ルーフモールディング Mは、 取付溝 Gの上部を覆う軟質合成樹脂製の蓋部 1 7 を備える。 帯状に形成された蓋部 1 7は、 その左右方向一端がサイドストラクチ ャ Sの段部 2 1に当接可能である。 蓋部 1 7の下面から下方に延びる基幹部 1 8 は、 その上半部が硬質合成樹脂で構成され、 その下半部が軟質合成樹脂で構成さ れる。 軟質合成樹脂で構成された基幹部 1 8の下半部は、 ルーフパネル Rの第 1 立壁 1 1に対向する側面に三角形状の切欠 2 2と第 1リップ部 1 9とが形成され、 サイドストラクチャ Sの第 2立壁 1 3に対向する側面に第 2リップ部 2 0が形成 される。

次に、 ルーフモールディング Mを取付溝 Gに取り付ける手順を説明する。

図 3に示すように、 ルーフモールディング Mを傾けた状態で蓋部 1 7の一端を サイドストラクチャ Sの段部 2 1に当接させ、 蓋部 1 7の他端を下方に押圧する と、 前記蓋部 1 7の一端を支点 hとしてルーフモールディング Mが矢印 i方向に 回転し、 第 1リップ部 1 9がルーフパネル Rの第 1立壁 1 1の上端と干渉する。 その結果、 第 1リツプ部 1 9が第 1立壁 1 1の上端から受ける荷重で上方に折り 曲がり、 かつ基幹部 1 8の切欠 2 2が潰れるように変形することにより、 第 1リ ップ咅 15 1 9が前記上端を乗り越えて第 1立壁 1 1に沿って矢印 j方向にスライド し、 図 2に示すように、 ルーフモールディング Mが取付溝 Gに装着される。 この 状態で、 第 1立壁 1 1に当接する第 1リップ部 1 9が上向きに折れ曲がり、 第 2 立壁 1 3に当接する第 2リップ部 2 0が上向きに折れ曲がることにより、 ルーフ モールディング Mの取付溝 Gからの脱落を防止する抵抗力が発生する。

図 2において、 ル一フモ一ルディング Mの蓋部 1 7の一端に矢印 a方向の引上 力が加わると、 蓋部 1 7の他端が矢印 b方向に滑るため、 ルーフモールディング Mは第 1リップ部 1 9と第 1立壁 1 1との接点 cを中心に回転しょうとする。 し かしながら、 第 2立壁 1 3が斜めに傾斜していることにより、 第 2リップ部 2 0 は第 2立壁 1 3に沿って上方に移動し難くなつてルーフモールディング Mの取付 溝 Gからの脱落が防止される。 一方、 ルーフモールディング Mの蓋部 1 7の他端 に矢印 d方向の引上力が加わると、 蓋部 1 7は段部 2 1に当接する一端を支点 h として回転しょうとする。 しかしながら、 前記支点 hの位置は第 1リップ部 1 9 の位置よりも高いため、 第 1リツプ部 1 9の端部の軌跡はラップ量 Lを以て第 1 立壁 1 1よりも大きく張り出すことになる。 これにより、 第 1立壁 1 1が傾斜を 持たないにも拘わらず、 第 1リップ部 1 9が上方に移動する際に大きな抵抗を発 生させることができ、 ルーフモールディング Mの脱落を確実に防止することがで さる。

以上のように、 サイドストラクチャ Sにルーフモールディング Mの蓋部 1 7の 一端が当接可能な段部 2 1を形成し、 この段部 2 1を支点 hとしてルーフモール ディング Mを回転させるので、 第 1立壁 1 1がルーフパネル本体 1 0に対してァ ンダーカツトを持たないようにしてルーフパネル Rを成形するプレス金型の構造 を簡素化しながら、 ルーフモールディング Mの第 1リップ部 1 9が第 1立壁 1 1 に沿って上方にスライドし難くしてルーフモールディング Mの脱落を確実に防止 することができる。 しかもルーフモールディング Mの基幹部 1 8に第 1立壁 1 1 に対向する切欠 2 2を形成したので、 前記段部 2 1を支点 hとしてルーフモール ディング Mを回転させながら取付溝 Gに装着する際に、 前記切欠 2 2を押し潰す ように変形させることにより、 第 1リツプ部 1 9は第 1立壁 1 1の上端を支障な く通過することができる。

以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々 の設計変更を行うことが可能である。

例えば、 実施例ではルーフパネル R側にアンダーカットのない第 1立壁 1 1を 形成し、 サイドストラクチャ S側に段部 2 1を形成しているが、 その位置関係を 反対にし、 サイドストラクチャ S側にアンダーカツトの無い第 1立壁を形成し、 ルーフパネル Rに段部を形成しても良い。

産業上の利用可能性

以上のように、 本発明に係る車両用ルーフモールディングの取付構造は、 ルー フパネル Rおよびサイドストラクチャ Sの接合部に形成した取付溝 Gにル一フモ 一ルディング Mを取り付けるものであれば、 セダン、 バン、 ワゴン， R V等の任 意の種類の自動車に対して適用することができる。

Claims

請求の範囲

1. ルーフパネル （R) およびサイドストラクチャ （S) の接合部に形成される 取付溝 (G) にルーフモールディング （M) を取り付ける車両用ルーフモールデ ィングの取付構造において、

前記取付溝 (G)は、ルーフパネル本体 (10)およびサイドストラクチャ （S) の一方の側縁からアンダーカットなしに下方に延びる第 1立壁 （11) と、 ルー フパネル本体 （10) およびサイドストラクチャ （S) の他方の側縁から下方に 延びて下端側が第 1立壁 （11) 力ら離れるように傾斜した第 2立壁 （13) と、 第 1、 第 2立壁 (11， 13) の下端間を接続する底壁 (16) とを備え、 前記ルーフモールディング （M) は、 取付溝 (G) を覆う蓋部 （17) と、 蓋 部 （17) の下面から下方に延びて第 1立壁 （11) に対向する側面に切欠 （2 2) が形成された基幹部 （18) と、 基幹部 （18) の下端から左右に延びて第 1立壁 （11) および第 2立壁 （13) に弾性的に当接する一対のリップ部 (1 9, 20) とを備.え、

前記ルーフパネル本体 (10) およびサイドストラクチャ (S) の他方はルー フモールディング （M) の蓋部 （17) が当接可能な段部 （21) を備えたこと を特徴とする車両用ルーフモールディングの取付構造。