明 細 書 ― ゴム組成物及び空気入 り タ イ ヤ 技術分野
本発明は、 老化防止性に優れたゴム製品を与えるゴム組成物及び空気入りタイ ャに関する。 背景技術
従来より、 天然ゴム及び Z又は合成ゴムからなるゴム組成物を用いたゴム製品 の老化を防止するため、 種々の老化防止剤がこれまでに開発されてきている。 また、 近年の省資源、 省エネルギーの社会的要求に対応するために、 ゴム業界 において、 低発熱性ゴム組成物の開発が盛んに行われるようになって来ている。 従来より、 一般に、 ジフヱ二ルジァミン系、 ヒンダードフヱノール系の化合物 が老化防止剤として使用されている。 これらの化合物は、 ゴムの自動酸化劣化の 過程で生じるパーォキシラジカルに > N H、 一 O Hの Hを与えて不活性化して自 身はより安定なラジカルを経て安定な化合物へと変化していく。 このようなパー ォキシラジカルを不活性化してラジカル連鎖反応を断ち切ることにより老化防止 を図る手法が広く知られている。
しかしながら、 上記従来のジフヱ二ルジァミン系、 ヒンダードフヱノール系の 老化防止剤は、 ともに老化防止作用を有するものであるが、 一般に配合量を増量 した時に、 老化防止効果は配合量の少ない領域では対応して増加するが、 多量に 使用した場合、 効果の増加は次第に鈍くなり、 場合によってはブルーム等により 低下することもあり、 適切な使用量に制限する必要がある。
また、 ジフエ二ルジァミン系の老化防止剤は、 ゴムの劣化の前後での弾性率の 変化率が大きく、 ゴム組成物の配合内容と劣化の条件によっては、 著しくゴムを
硬化させ、 ゴム物性を低下させる場合がある。 - 一方、 ヒ ドラジド化合物等の老化防止特性については、 ジヒ ドラジド化合物に よるグリーンス トレングス向上効果を発揮させるもの (米国特許第 4 1 2 4 7 5 0号) 、 ヒ ドラジド及びヒドラジンの水素部分が置換された化合物群が耐オゾン 性を向上させるもの (英国特許 9 0 9 7 5 3号) 、 または、 油展ゴムの安定剤と しての効果を有するもの (英国特許 1 3 3 0 3 9 3号) などが知られている。 また、 特公平 7 _ 5 7 8 2 8号には特定のヒ ドラジド化合物は、 ゴム製品に低 発熱性化効果を与えることができ、 特に、 このヒドラジド化合物のうちでイソフ タル酸ジヒ ドラジド ( I D H ) 、 3—ヒ ドロキシ一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ドは、 少量で低発熱性化効果を現すことができることが記載されている。
しかしながら、 これらの公報に記載のヒ ドラジド化合物は、 一般の硫黄加硫系 からなるゴム組成物に配合することで、 加硫反応の開始を大幅に短縮させてしま い、 ムーニー粘度を上昇させ、 作業性を大きく損うために配合量をごく少量に限 られ、 十分な老化防止効果が得られないものである。
本発明は、 上記従来の課題に鑑み、 これを解消しょうとするものであり、 老化 防止特性に優れたゴム製品を与えるゴム組成物、 および優れた老化防止特性とと もに、 タイヤを始めとしたゴム工業界で多く利用される硫黄加硫配合で作業性を 低下させることのないゴム組成物を提供することを目的とする。
さらに、 本発明は、 低発熱性を維持しながら、 ム一ニー粘度増加を抑制して、 作業性を向上させることができる低発熱性ゴム組成物を提供することを目的とす る。
また、 本発明は、 老化防止特性に優れた空気入りタイヤ、 さらには低発熱性に も優れた空気入りタイヤを提供することを目的とする。 発明の開示
本発明者らは、 上記従来の課題について鋭意検討した結果、 老化防止能力を維
持しながら、 加硫反応に影響を与えにくいようにヒ ドラジド基をさまざまな方法 で修飾した結果、 特定のヒドラジド化合物が上記目的を達成すること、 さらに、 これらの化合物のあるものは、 低発熱性化効果もあることを新規に見い出し、 本 発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、 本発明は、 下記 (1 ) 〜 (17) の構成を有する。
( 1 ) 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも 1種のゴムか ら成るゴム成分 1 0 0重量部に対して、 下記一般式 (I ) 〜 (! V ) で表わされる ヒ ドラジド化合物群から選ばれる少なくとも 1種を 0 . 0 5〜 2 0重量部を配合 してなることを特徴とするゴム組成物。
( I )
〔式中、 Aは芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む 置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 ヒダントイン環 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 炭素原子数 1 ~ 1 8の飽和又は不飽和直鎖状炭化水素からなる群より選んだ 1種 であり、 R i〜R
4は水素及び炭素数 1〜1 8からなるアルキル基、 シクロアルキ ル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) であり、 それぞれ同じでも異つていてもよく、 またアルキル基のときは と R
2、 R
3と R
4が結合して環を形成してもよい。 〕
〔式 (Π ) 中の Yは、 水素、 アミノ基、 炭素数 1〜1 8からなるアルキル基、 シ クロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少な くとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 ピリジル基又は
ヒ ドラジノ基であり、 R5、 R6はそれぞれ、 水素及び炭素数 1〜!: 8からなるァ ルキル基、 シクロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒 素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) であり、 同じでも異なっても良く、 またアルキル基のときは R 5と R6が結合して 環を形成してもよい。 〕
〇
II
R7-C-NH-NH-X-R8 (ΠΙ)
〔式 (IE) 中の R7、 R8は、 それぞれ炭素数 1〜18からなるアルキル基、 シク 口アルキル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 窒素、 酸素のうち少なくとも 1原子を含 む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 アルケニル基、 アミノ基、 アルキ ルァミノ基であり、 それぞれ同じでも異なっても良い。 Xは単結合又は下記式で 表される何れか一つである。 〕
〔式 (IV) 中の R9は、 水素、 アルコキシ基、 ァミノ基、 置換ァミノ基、 炭素数 1〜18からなるアルキル基、 シクロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭 素、 硫黄、 酸素、 窒素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換 されていてもよい) であり、 R1()、 Rtlは、 それぞれ水素、 炭素数 1〜18から なるアルキル基、 シクロアルキル基、 アルケニル基、 、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていて もよい)であり、同一でも異つていても良く、 またアルキル基のときは R10と Ru
が結合して環を形成してもよい〕 。 -
(2) ゴム成分として、 天然ゴム (ポリイソプレンゴムを含む) を 30phr以 上含有する上記 (1) 記載のゴム組成物。
(3) 補強性充填剤を 20〜150重量部配合してなる上記 (1) 又は (2) に記載のゴム組成物。
(4) 補強性充填剤がカーボンブラックである上記 (3) 記載のゴム組成物。
(5) 前記一般式 (I) 〜 (! V) で表されるヒドラジド化合物において、 一般 式 (I) の Α、 (Π) の Y、 (m) の R7及び (IV) の R9がフニニル基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換され ていてもよい) 又はナフチル基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素原子のうち少なくとも
1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) である上記 (1) 〜 (4) の何れか 1つに記載のゴム組成物。
(6) 前記式 ( I) で表される化合物が、 N2, N4—ジ (1ーメチルェチリデ ン) イソフタル酸ジヒ ドラジド、 N2, N4—ジ (1—メチルプロピリデン) イソ フタル酸ジヒドラジド、 N2, N4—ジ (1, 3—ジメチルブチリデン) イソフタ ル酸ジヒ ドラジドである上記 (5) に記載のゴム組成物。
(7) 前記一般式 (Π) で表わされるヒ ドラジド化合物が、 N' — (1ーメチ ルェチリデン) サリチル酸ヒ ドラジド、 N' — ( 1 _メチルプロピリデン) サリ チル酸ヒ ドラジド、 N' - (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、 N' _ ( 2—フリルメチレン) サリチル酸ヒ ドラジド、 1ーヒ ドロキシ一 N' — (1—メチルェチリデン)ー 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 1—ヒ ドロキシ一N' 一 (1—メチルプロピリデン) 一2—ナフトェ酸ヒドラジド、 1ーヒドロキシ一 Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) _ 2 _ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 1—ヒド 口キシ一 N' ― (2—フリルメチレン) 一 2—ナフトェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒド ロキシ _Ν' — ( 1—メチルェチリデン) 一 2—ナフトェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシー N' — (1一メチルプロピリデン) 一 2 _ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3
—ヒ ドロキシ一 N' - (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラ ジド、 3—ヒ ドロキシ一 N' - ( 2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラ ジ ドである上記 (5) 記載のゴム組成物。
(8) 前記一般式 (m) で表わされるヒ ドラジ ド化合物が、 N—ベンゾィルー Ν' ーフヱニルヒ ドラジ ド、 1—ベンズアミ ドグァ二ジン又は 1一べンゾィルセ ミカルバジ ドである上記 (5) 記載のゴム組成物。
(9) 前記一般式 (IV) で表されるヒ ドラジ ド化合物が N' - (1ーメチルェ チリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' ― (1—メチルプロピリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) ベンゼ ンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — ( 1ーフヱニルェチリデン) ベンゼンスルホン 酸ヒ ドラジド、 N' ― (2—ヒ ドロキシベンジリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ド ラジ ド、 N' —ジフエニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — (2 —フリルメチレン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' — (1—メチルェチリ デン) _ ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' — (1—メチルプロピリデン) —ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' ― (1, 3—ジメチルブチリデン) — ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' —ベンジリデンー ρ— トルエンスル ホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — ( 1ーフヱニルェチリデン) 一ρ—トルエンスルホン 酸ヒ ドラジ ド、 N' — (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 ρ—トルエンスルホン 酸ヒ ドラジド、 N' —ジフヱニルメチレン一 ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' 一 (2—フリルメチレン) 一ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジドである上記
(5) 記載のゴム組成物。
(10) ナフチルァミ ン系、 ρ—フヱニレンジアミ ン系、 ヒ ドロキノ ン誘導体、 ビスフヱノール系、 トリスフエノ一ル系、 ポリフヱノール系、 ジフヱニルァミ ン 系、 キノ リ ン系、 モノフヱノール系、 チオビスフヱノール系、 ヒンダ一ド · フヱ ノール系の老化防止剤から選ばれる少なく とも 1種を 0. 1〜5. 0重量部配合 してなる上記 (1)〜(9) の何れか一つに記載のゴム組成物。
(11) 天然ゴム及びジェン系ゴムを主成分とするゴム成分 1 0 Q重量部に対し、 上記一般式 ( I ) 〜 (! V) で表されるヒ ドラジド化合物群の少なくとも 1種を
0. 05〜5重量部配合してなるゴム組成物を用いることを特徴とする空気入り タイヤ。
(12) 天然ゴム及びジェン系ゴムを主成分とするゴム成分 1 0 0重量部に対し、 上記一般式 ( I ) 〜 (IV) で表されるヒ ドラジド化合物群の少なくとも 1種を
0. 0 5〜5重量部配合してなるゴム組成物をタイヤ卜レツ ド部に用いることを 特徴とする上記 (11) 記載の空気入りタイヤ。
(13) 天然ゴム及びジェン系ゴムを主成分とするゴム成分 1 0 0重量部に対し て、 上記一般式(Π)で表されるヒ ドラジド化合物群の少なくとも 1種を 0. 05 〜5重量部を配合してなるゴム組成物をタイヤトレッ ド部に用いることを特徴と する上記 (12) 記載の空気入りタイヤ。
(14) 一般式 (Π) で表されるヒドラジド化合物が、 N' — (1ーメチルェチ リデン) サリチル酸ヒ ドラジド、 N' — (1—メチルプロピリデン) サリチル酸 ヒ ドラジド、 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒドラジド、 N' ― (2—フリルメチレン) サリチル酸ヒ ドラジド、 1—ヒ ドロキシ一 N' ―
(1ーメチルェチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 1—ヒ ドロキシ一 N' 一 (1—メチルプロピリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 1ーヒ ドロキシ一 N' ― (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジド、 1ーヒ ド 口キシ一 N' - (2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ド 口キシ一 N' — (1ーメチルェチリデン) 一 2—ナフトェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシー N' — (1一メチルプロピリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3 —ヒ ドロキシ一 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラ ジド、 3—ヒドロキシ一 N' — (2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラ ジドである上記 (13) 記載の空気入りタイヤ。
(15) 天然ゴム及びジェン系ゴムを主成分とするゴム成分 1 00重量部に対し、
窒素吸着比表面積 (N2SA) が 30〜180m2Zgで、 かつジブチルフタレー ト吸油量(DB P)が 60〜 200m l Zl O O gであるカーボンブラックを 30 〜70重量部と、 前記一般式 (I) 中の Aが芳香族基である上記 (12) 記載の空 気入りタイヤ。
(16) 天然ゴム及びジェン系ゴムを主成分とするゴム成分 100重量部に対し、 窒素吸着比表面積 (N2SA) が 30〜180m2Zgで、 かつジブチルフタレー ト吸油量(DB P)が 60〜200m l Z100 gであるカーボンブラックを 30 〜 70重量部と、 前記一般式 (Π) 中の Yがヒ ドロキシル基又はアミノ基で置換 された芳香族基である上記 (13) 記載の空気入りタイヤ。
(17) 一般式 (V)
ZC (=0) NHN-C (CH3) (CH2CH (CH3) 2) (V) 〔式中 Zは 3—ヒ ドロキン一 2 _ナフチル基、 1ーヒ ドロキシ一 2—ナフチル基、 2—ヒドロキシフヱニル基又は 2, 6—ジヒ ドロキシフヱ二ル基を表す。 〕 で表 されるヒ ドラゾン誘導体。 図面の簡単な説明
図 1は、 空気入りタイヤの一例を示す部分縦断面図を示し、 (A) は本発明の 特徴である 卜レツ ド部を示す。 発明を実施するための最良の形態
以下に、 本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なく とも 1種のゴムから成るゴム成分 100重量部に対して、 下記一般式(I)〜(! V) で表わされるヒドラジド化合物から選ばれる少なくとも 1種を 0. 05〜 20重 量部を配合して成ることを特徴とするものである。
〇 0 "
II II ノ R3 , 、
C = NHNC-A-CNHN=C< …… (I)
K 2 R 4
〔式中、 Aは芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む 置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 ヒダントイン環 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 炭素原子数 1〜1 8の飽和又は不飽和直鎖状炭化水素からなる群より選んだ 1種 であり、 Ri〜R4は水素及び炭素数 1〜 18からなるアルキル基、 シクロアルキ ル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい)であり、それぞれ同じでも異つていてもよく、 またアルキル基のときは と R2、 R3と R4が結合して環を形成してもよい。 〕
〔式 (Π) 中の Yは、 水素、 アミノ基、 炭素数 1〜1 8からなるアルキル基、 シ クロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少な くとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 ピリジル基又は ヒ ドラジノ基であり、 R5、 R6はそれぞれ、 水素及び炭素数 1〜1 8からなるァ ルキル基、 シクロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒 素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) であり、 同じでも異なってもよく、 またアルキル基のときは R 5と R6が結合して 環を形成してもよい。 〕
〇
II
RT-C-NH-NH-X-RS …… (Π)
〔式 (m) 中の R7、 R8は、 それぞれ炭素数 1〜1 8からなるアルキル基、 シク
口アルキル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 窒素、 酸素のうち少なくとも 1原子を含 む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 アルケニル基、 アミノ基、 アルキ ルァミノ基であり、 それぞれ同じでも異なっても良い。 Xは単結合又は下記式で 表される何れか一つである。 〕
H一
〔式 (IV) 中の R 9は、 水素、 アルコキシ基、 アミノ基、 置換アミノ基、 炭素数 1〜1 8からなるアルキル基、 シクロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭 素、 硫黄、 酸素、 窒素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換 されていてもよい) であり、 R 1 0、 R nは、 それぞれ水素、 炭素数 1〜1 8から なるアルキル基、 シクロアルキル基、 アルケニル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸 素、 窒素原子のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていても よい)であり、 同一でも異なっていても良く、またアルキル基のときは R 1 0と R n が結合して環を形成してもよい〕 。
ヒ ドラジド化合物の老化防止作用機構は、 従来のジフエニルジアミン系老化防 止剤と同様に〉 N Hを構造中に含み、 これがゴムの自動酸化過程で生じるバーオ キシラジカルにプロ トンを与えて安定化させることにより、 老化防止作用を示す ものと考えられる。
本発明に用いる前記一般式 (I ) 〜 (! V) で表わされる化合物群からなるヒド ラジド化合物は、 加硫反応の開始を早めるヒドラジド基をケトン、 アルデヒ ド、 スルホン酸等により修飾したものであり、 このヒ ドラジド化合物が老化防止剤と しての効果を保ちつつ加硫促進剤やィォゥとの反応を抑制するために、 老化防止
効果と作業性を両立できると推察される (この点については後述する実施例等で 更に詳しく説明する) 。
また、 本発明で用いる上記式 ( I ) 〜 (! I) で表わされるのうち、 それぞれの A及び Yが置換基を有する芳香族基であるヒ ドラジド化合物は、 老化防止効果の 他にゴムの低発熱性化効果を維持しながら粘度増加を抑制する作用をも有するも のであり、 その作用機構は該ヒ ドラジド化合物の配合によりゴムポリマーとの反 応性を低下させ、 かつ、 カーボンブラックとの反応性を維持向上させる機能を有 するものである。
本発明において使用する化合物 ( I ) の Aとしては、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよ い) 、 ヒダントイン環 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む 置換基 1つ以上で置換されていてもよい) 、 エチレン基、 テトラメチレン基、 へ プタメチレン基、 ォクタメチレン基、 ォクタデカメチレン基、 7, 11—ォクタ デカジェニレン基のような炭素数 1 ~ 18の飽和又は不飽和直鎖状炭化水素等が 挙げられる。
また、 !^〜1^4は水素及び炭素数 1~18からなるアルキル基、 シクロアルキ ル基、 芳香族基 (炭素、 硫黄、 酸素、 窒素のうち少なくとも 1原子を含む置換基 1つ以上で置換されていてもよい) であり、 それぞれ同じでも異なってもよく、 アルキル基のときは R!と R2、 R3と R4が結合して環を形成してもよい。
上記一般式 ( I ) で表わされる具体的な化合物としては、 イソフタル酸ジヒ ド ラジド、 ァジピン酸ジヒ ドラジドの誘導体である N2, N4—ジ (1—メチルェチ リデン) イソフタル酸ジヒ ドラジド、 N2, N4—ジ (1—メチルェチリデン) Ύ ジピン酸ジヒドラジド、 N2, N4—ジ (1—メチルプロピリデン) イソフタル酸 ジヒ ドラジド、 N2, N4—ジ (1—メチルプロピリデン) アジピン酸ジヒ ドラジ ド、 N2, N4—ジ (1—メチルブチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジト、 N2, N4—ジ (1—メチルブチリデン) アジピン酸ジヒ ドラジト、 N2, N4—ジ (1,
3—ジメチルブチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジド、 N 2, N 4—ジ (1 , 3— ジメチルブチリデン) アジピン酸ジヒ ドラジ ド、 N 2, N 4—ジ ( 1ーフヱニルェ チリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジド、 N 2, N 4—ジ (1ーフヱニルェチリデン) アジピン酸ジヒ ドラジ ドなどが挙げられるが、 これらのイソフタル酸ジヒ ドラジ ド、 ァジピン酸ジヒ ドラジ ドの誘導体以外でも下記のジヒ ドラジ ド化合物の誘導 体も同様の効果が得られる。
例えば、 テレフタル酸ジヒ ドラジド、 ァゼライン酸ジヒ ドラジ ド、 コノヽク酸ジ ヒ ドラジド、 ィコサノイツクジカルボン酸ジヒ ドラジドなどの誘導体である。 この中でも老化防止効果と高い低発熱性化効果が得られ、 かつ、 ムーニー粘度 値上昇抑制の顕著な N 2, N 4—ジ ( 1ーメチルェチリデン) イソフタル酸ジヒ ド ラジド、 N 2, N 4—ジ (1一メチルプロピリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジ ド、 N 2, N 4—ジ (1 , 3—ジメチルブチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジドなどの イソフタル酸ジヒ ドラジ ドの誘導体が最も本発明に対する効果が大きく、 低発熱 性を維持しながらムーニー粘度値を低減することができる。
本発明に用いる前記一般式 (Π ) で表わされる化合物群からなるヒ ドラジ ド化 合物は、 具体的には次のような化合物が挙げられる。
Yが芳香族基であるものとしては、
N' 一 (1ーメチルェチリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ド、
N' - ( 1ーメチルプ口ピリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 ( 1 , 3—ジメチルブチリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ド、
N' 一ベンジリデン安息香酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 ( 4—ジメチルァミノべンジリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 4—メ トキシベンジリデン) 安息香酸ヒ ドラジド、
N' ― ( 2—ヒ ドロキシベンジリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ト、
Ν' ― ( 4ーヒ ドロキシベンジリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフヱニルェチリデン安息香酸ヒ ドラジド、
' — (1—フヱニルメチレン) 安息香酸ヒ ドラジ ド、 -
Ν' ― ( 一 (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) 安息香酸ヒ ドラ ジド、
Ν' 一 ( 2—フリルメチレン) 安息香酸ヒ ドラジド、
Ν' - (1ーメチルェチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (1—メチルプロピリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 1—メチルプチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 ( 2—フリルメチレン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
2, 6—ジヒ ドロキシー N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 安息香酸ヒ ドラ ジ ド、
N' - (1ーメチルェチリデン) 一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (1—メチルプロピリデン) 一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' 一べンジリデン一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' ― ( 4ージメチルァミノべンジリデン) 一 1_ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' - (4—メ トキシベンジリデン) 一 1—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (4—ヒ ドロキンべンジリデン) 一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' ― ( 1—フヱニルェチリデン) 一 1一ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフエニルメチレン一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (a- (2, 4ージヒ ドロキシフエニル) ベンジリデン) 一 1—ナフ 卜ェ 酸ヒ ドラジド、
Ν' 一 (2—フリルメチレン) 一 1—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (1—メチルェチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' ― (1—メチルプロピリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
Ν' —ベンジリデン一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、 ―
Ν' - (4—ジメチルアミノベンジリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、
Ν' - (4—メ トキシベンジリデン) 一2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジ ド、
N' _ (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (4ーヒ ドロキシベンジリデン) _ 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (1ーフヱニルェチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフエニルメチレン一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (a - (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) 一2—ナフ トェ 酸ヒ ドラジ ド、
1ーヒ ドロキン一 N' - (1ーメチルェチリデン) 一 2_ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 1ーヒ ドロキシ一 N' - (1—メチルプロピリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ 卜'、、
1—ヒ ドロキシ一 N' — (1—メチルブチリデン) 一 2_ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 1—ヒ ドロキシ一 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ド ラジド、
1—ヒ ドロキシ一 N' - (2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、 3—ヒ ドロキシ一 N' — (1—メチルェチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシ一 N' — (1—メチルプロピリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ト"、
3—ヒ ドロキシ一 N' — (1ーメチルブチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシ一 N' ― (1, 3—ジメチルブチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ド ラジド、
3—ヒ ドロキシ一 N' - (1—フヱニルェチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド'、
3—ヒ ドロキシ一 N' ― (2—フリルメチレン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ドの 他に 4ーヒ ドロキシ安息香酸ヒ ドラジド、 アントラニル酸ヒ ドラジ ドが挙げられ、
これらの N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジド、 1—ヒ ドロキシ一N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、 2, 6—ジヒ ドロキシ一 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 安息香酸ヒ ドラ ジド、 3—ヒ ドロキシ一 N' - (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ 酸ヒ ドラジ ドは新規物質である。
Yがアルキル基であるものとしては、
N' - (1—メチルェチリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (1—メチルプロピリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' —ベンジリデンプロピオン酸ヒ ドラジド、
N' 一 (4ージメチルァミノべンジリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (4—メ トキシベンジリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (2—ヒ ドロキシベンジリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (4—ヒ ドロキシベンジリデン) プロピオン酸ヒ ドラジド、
Ν' ― (1—フヱニルェチリデン) プロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフエニルメチレンプロピオン酸ヒ ドラジド、
N' - (a - (2, 4ージヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) プロピオン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (2—フリルメチレン) プロピオン酸ヒ ドラジド、
Ν' ― (1—メチルェチリデン) 一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジド、
Ν' ― (1—メチルプロピリデン) 一 2 _メチルプロピオン酸ヒ ドラジド、
N' - (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジド、
Ν' 一べンジリデン一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' ― (4—ジメチルァミノべンジリデン) 一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド'、
Ν' 一 (4—メ トキシベンジリデン) 一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、
' 一 (4—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 2 _メチルプロピオン酸ヒ ドラジド、 N' - (1—フヱニルェチリデン) 一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジド、 N' ージフエニルメチレン一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 一 (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) 一 2—メチルプ 口ピオン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (2—フリルメチレン) 一 2—メチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (1ーメチルェチリデン) 一 2, 2' —ジメチルプロピオン酸ヒ ドラジド、
N' - (1一メチルプロピリデン) 一2, 2' ージメチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド'、
Ν' - (1, 3—ジメチルブチリデン) 一2, 2' —ジメチルプロピオン酸ヒ ド ラジド、
N' —ベンジリデン一 2, 2' —ジメチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (4—ジメチルァミノべンジリデン) 一2, 2' —ジメチルプロピオン酸 ヒ ドラジ ド、
N' — (4—メ トキシベンジリデン) 一 2, 2' ージメチルプロピオン酸ヒ ドラ ジド、
N' 一 (4—ヒ ドロキシベンジリデン) 一2, 2' ージメチルプロピオン酸ヒ ド ラジド、
Ν' ― ( 1ーフヱニルェチリデン) 一2, 2' —ジメチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、、
N' —ジフエニルメチレン一 2, 2' —ジメチルプロピオン酸ヒ ドラジド、
N' — (ひ ー (2, 4—ジヒ ドロキシフエニル) ベンジリデン) 一 2, 2' —ジ メチルプロピオン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (2—フリルメチレン) 一2, 2' —ジメチルプロピオン酸ヒ ドラジド、 N' - (1—メチルェチリデン) オクタン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (1一メチルプロピリデン) オクタン酸ヒ ドラジド、
N' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) オクタン酸ヒ ドラジ ド、 - Ν' 一べンジリデンオクタン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (4—ジメチルアミノベンジリデン) オクタン酸ヒ ドラジド、
N' 一 ( 4ーメ トキシベンジリデン) オクタン酸ヒ ドラジ ド、
N' - ( 4—ヒ ドロキシベンジリデン) オクタン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 ( 1—フヱニルェチリデン) オクタン酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフエニルメチレンオクタン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( a - ( 2 , 4ージヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) オクタン酸ヒ ド ラジ ド、
N' — ( 2 _フリルメチレン) オクタン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 ( 1—メチルェチリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1一メチルプロピリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (1 , 3—ジメチルブチリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' —ベンジリデンステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (4—ジメチルアミノベンジリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジド、
Ν' - ( 4ーメ トキシベンジリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 2—ヒ ドロキシベンジリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (4—ヒ ドロキンべンジリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' ― ( 1—フエニルェチリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' ―ジフエ二ルメチレンステアリ ン酸ヒ ドラジド、
N' - ( - ( 2 , 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) ステアリ ン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (2—フリルメチレン) ステアリン酸ヒ ドラジ ド。
Yがピリジル基、 ヒ ドラジノ基であるものとしては、 N' ― ( 1—メチルェチ リデン) イソニコチン酸ヒ ドラジド、 N' — (1—メチルプロピリデン) イソ二 コチン酸ヒ ドラジド、 N' ― ( 1 , 3—ジメチルブチリデン) イソニコチン酸ヒ
ドラジド、 N' — (1ーフヱニルェチリデン) イソニコチン酸ヒ ドラジ ド等のィ ソニコチン酸ヒ ドラジ ドの誘導体の他に、 カルボヒ ドラジ ドの誘導体が挙げられ る
これらのヒ ドラジド化合物の中で、 老化防止効果、 低発熱性効果を併せもつも のとして好ましいものは、 下記化合物である。
Ν' ― ( 1—メチルェチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 1一メチルプロピリデン) サリチルヒ ドラジ ド、
N' — (1 , 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 2—フリルメチレン) サリチル酸ヒ ドラジ ド、
1ーヒ ドロキシ一N' — (1—メチルェチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、 1ーヒ ドロキシー N' — (1—メチルプロピリデン) _ 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジ ド'、
1—ヒ ドロキシー N' - ( 1 , 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ド ラジ ド、
3—ヒ ドロキン一 N' - ( 2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシ一N' - ( 1—メチルェチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシ一 N' - ( 1—メチルプロピリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジ ド'、
3—ヒ ドロキシー N' _ ( 1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ド ラジド、
3—ヒ ドロキシー N' - ( 2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド。 なお、 上記式 ( I ) 〜 (! I ) で表わされるヒ ドラジド化合物の合成方法は、 Pant, U. C.; Ramchandran, Reena ; Joshi, B. C. Rev. Roum. Chim. (1979)24(3), 471- 82の 文献に記載されており、 ヒ ドラジドを有する化合物を所定のアルデヒ ド及びケト ンなどと反応させることにより、 容易に合成することができる。 なお、 具体的な 合成例は更に実施例の欄で説明する。
前記一般式 (ΠΙ) で表わされるヒ ドラジド化合物としては、 例えば、 N_ベン ゾィルー N' —メチルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一N' —ェチルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一N' —n—ブチルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一N' —イソブ チルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一 N' _ t _ブチルヒ ドラジン、 N—べンゾィ ルー N' —ステアリルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一N' —シクロへキシルヒ ド ラジン、 N—ベンゾィル一 N' —フヱニルヒ ドラジン、 N—ベンゾィルー N' - 一ナフチルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一 N' _ /3—ナフチルヒ ドラジン、 N —ェチルー N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N— n—ブチル一N' —サリチロイ ルヒ ドラジン、 N—イソブチル一 N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N— t—ブチ ルー N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N—ステアリル一N' —サリチロイルヒ ド ラジン、 N—シクロへキシル一N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N—フエ二ルー N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N—ひ一ナフチル一N' —サリチロイルヒ ドラ ジン、 N— 3—ナフチル一 N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N—ェチルー N' - a—十つ トイノレヒ ドラジン、 N— n—ブチルー N' — a—ャっ トイノレヒ ドラジン、 N—イソブチルー N' — α—ナフ トイルヒ ドラジン、 N— t—ブチル一 N' - a 一ナフ トイノレヒ ドラジン、 N—ステアリル一 N' — a—ャっ トイノレヒ ドラジン、 N—シクロへキシル一N' —ひ一ナフ トイルヒ ドラジン、 N—フヱニル一 N' — α—ナフ トイノレヒ ドラジン、 ナフ トイル一 N' — 一ナフ トイノレヒ ドラ ジン、 Ν— α—ナフ トイル一 Ν'— /3—ナフ トイノレヒ ドラジン、 Ν—ェチル一 N' — β—ナフ トイノレヒ ドラジン、 Ν— η—ブチル一 N' — β—ナフ トイノレヒ ドラジ ン、 Ν—イソブチル一 N' — /5—ナフ トイルヒ ドラジン、 N— t—ブチル一 N' — β—ナフ トイノレヒ ドラジン、 Ν—ステアリル一N' — β—ナっ トイルヒ ドラジ ン、 Ν—シクロへキシル一N'— ^—ナフ トイルヒ ドラジン、 Ν—フエ二ルー N' — β—ナフ トイノレヒ ドラジン、 Ν— 一ナフチル一 N' — 一ナフ トイノレヒ ドラ ジン、 N— S—ナフチルー N' — 一ナフ トイルヒ ドラジン、 N—ェチルー N' —バレリルヒ ドラジン、 N— n—ブチル一 N' —バレリルヒ ドラジン、 N—イソ
ブチルー N' —バレリルヒ ドラジン、 N— t —ブチル一N' —バレリルヒ ドラジ ン、 N—ステアリル一N'—バレリルヒ ドラジン、 N—シクロへキシル一 N'—バ レリルヒ ドラジン、 N—フエ二ルー N' —バレリルヒ ドラジン、 N—ひ一ナフチ ル一 N' —バレリルヒ ドラジン、 N— 3—ナフチル一 N' —バレリルヒ ドラジン、 N—ェチル一 N' —イソバレリルヒ ドラジン、 N _ n—ブチル一N' —イソバレ リルヒ ドラジン、 N—イソブチルー N' —イソバレリルヒ ドラジン、 N— t—ブ チル一 N' —イソバレリルヒ ドラジン、 N—イソバレリル一 N' —ステアリルヒ ドラジン、 N—シクロへキシル一N' —イソバレリルヒ ドラジン、 N—イソバレ リル一 N' —フエニルヒ ドラジン、 N—イソノ《レリルー N' — ナフチルヒ ド ラジン、 Ν—イソバレリル一 N' —/S—ナフチルヒ ドラジン、 Ν—ェチルー N' —ビバロイルヒ ドラジン、 Ν _ η—ブチルー N' —ビバロイルヒ ドラジン、 Ν— イソブチル一N' —ビバロイルヒ ドラジン、 Ν— t 一ブチル一N' —ビバロイル ヒ ドラジン、 N—ステアリル一N' —ビバロイルヒ ドラジン、 N—シクロへキシ ル一 N' —ビバロイルヒ ドラジン、 N—フエニル一 N' —ビバロイルヒ ドラジン、 N— 一ナフチル一 N'—ビバロイルヒ ドラジン、 N— 3—ナフチル一 N'—ビバ ロイルヒ ドラジン、 N—ェチル一 N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N _ n—ブチ ルー N'—ステアロイルヒ ドラジン、 N—ィソブチルー N'—ステアロイルヒ ドラ ジン、 N— t—ブチルー N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N—ステアリル一 N' ーステアロイルヒ ドラジン、 N—シクロへキシル一N' —ステアロイルヒ ドラジ ン、 N—フエ二ルー N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N—ひ一ナフチル一 N' - ステアロイルヒ ドラジン、 N— /3—ナフチル一 N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一 N' —ブチリルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一N' —ビバロイ ルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一 N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N—ベンゾィ ル一 N' — α—ナフ トイルヒ ドラジン、 N—ベンゾィル一N' ナフ トイル ヒ ドラジン、 Ν—ベンゾィル一 N' —サリチロイルヒ ドラジン、 Ν, Ν' ージべ ンゾィルヒ ドラジン、 1—ベンゾィルセミカルバジド、 Ν—ブチリルー N' —サ
リチロイルヒ ドラジン、 N—ビバロイル一 N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N— サリチロイル一 N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N— 一ナフ トイルー N' —サ リチロイルヒ ドラジン、 N— /3—ナフ トイルー N' —サリチロイルヒ ドラジン、 N, N' ージサリチロイルヒ ドラジン、 1—サリチロイルセミカルバジ ド、 N— ブチリル一 N' — 一ナフ トイルヒ ドラジン、 N—ひ一ナフ トイルー N' —ビバ ロイルヒ ドラジン、 N—ひ一ナフ トイル一 N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N— ブチリル一 N' — S—ナフ トイルヒ ドラジン、 N— /3—ナフ トイルー N' —ビバ ロイルヒ ドラジン、 N— —ナフ トイル一 N' —ステアロイルヒ ドラジン、 N, N' —ジブチリルヒ ドラジン、 N, N' —ジピバロィルヒ ドラジン、 1—ベンズ アミ ドグァ二ジン、 1—ベンゾィルチオセミカルバジドなどが挙げられる。 本発明で用いる前記一般式 (ΠΙ) で表わされるヒ ドラジド化合物において、 式
( m) 中の R 7はフヱニル基、 ナフチル基であることが好ましく、 具体的には、
N—ベンゾィルー N' —フエニルヒ ドラジン、 1—ベンズアミ ドグァ二ジン又は 1一べンゾィルセミカルバジドであることが望ましい。 これらの場合は、 更に優 れた老化防止作用を発揮することとなる。
これらのヒ ドラジド化合物は、 各種ヒドラジド化合物を酢酸溶液中酢酸ナ卜リ ゥム等の存在下でベンゾイルク口ライ ドなどと反応することにより、 容易に合成 することができる。 なお、 具体的な合成例は更に実施例の欄で説明する。
本発明に用いる上記一般式 (IV) で表わされるスルホン酸ヒ ドラジド化合物の 具体的な化合物としては、 以下の化合物が挙げられる。
N' - (1ーメチルェチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 ' 一 ( 1一メチルプロピリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' 一べンジリデンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' ― (4—ジメチルァミノべンジリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (4—メ トキシベンジリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (2—ヒ ドロキンべンジリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (4—ヒ ドロキシベンジリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、
N' - ( 1ーフヱニルェチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' -ジフヱニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、
N' 一 {a- (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) ベンゼンスルホ ン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' ― (2—フリルメチレン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1—メチルェチリデン) 一ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (1—メチルプロピリデン) 一ρ_トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' —ベンジリデン一 ρ一 トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (4—ジメチルァミノべンジリデン) 一 ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド'、
N' - (4—メ トキシベンジリデン) _ ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' ― (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' ― (4—ヒ ドロキシベンジリデン) _ ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、 Ν' - (1—フヱニルェチリデン) _ρ— トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、 Ν' —ジフヱニルメチレン一 ρ—トルエンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - ( - (2, 4ージヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) 一 p— トルェン スルホン酸ヒ ドラジド、
P
N' ― (2—フリルメチレン) 一 p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1ーメチルェチリデン) 一 1—ナフ夕レンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (1—メチルプロピリデン) 一 1一ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' —ベンジリデンー 1一ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (4ージメチルァミノべンジリデン) 一 1_ナフタレンスルホン酸ヒ ドラ ジド、
N' 一 (4ーメ トキシベンジリデン) 一1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' ― (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' - (4—ヒ ドロキンべンジリデン) 一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' - (1—フヱ二ルェチリデン) _ 1_ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 Ν' -ジフエニルメチレン一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (a- (2, 4—ジヒ ドロキシフエニル) ベンジリデン) 一 1—ナフタレ ンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (2—フリルメチレン) 一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (1—メチルェチリデン) 一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、
N' 一 (1—メチルプロピリデン) 一2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) _ 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' —ベンジリデンー 2 _ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' ― (4—ジメチルァミノべンジリデン) 一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラ ジド、
N' - (4—メ トキシべンジリデン) 一 2 _ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' 一 (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド- N' ― (4—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド. Ν' 一 (1—フヱニルェチリデン) 一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' —ジフエニルメチレン一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (a- (2, 4—ジヒ ドロキシフエニル) ベンジリデン) 一 2—ナフタレ ンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (2—フリルメチレン) 一 2—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' 一 (1—メチルェチリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (1 _メチルプロピリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' —ベンジリデンプ口パンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (4—ジメチルァミノべンジリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (4—メ トキシベンジリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (2—ヒ ドロキンべンジリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (4—ヒ ドロキシベンジリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - ( 1—フヱニルェチリデン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフヱニルメチレンプロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - ( - (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) プロパンスルホ ン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (2—フリルメチレン) プロパンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (1ーメチルェチリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (1—メチルプロピリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' _ (1, 3—ジメチルブチリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジド、
N' 一べンジリデンィソプロピルスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (4—ジメチルァミノべンジリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジド
N' — (4—メ トキシベンジリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (2—ヒ ドロキシベンジリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (4—ヒ ドロキシベンジリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (1ーフヱニルェチリデン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' —ジフエニルメチレンィソプロピルスルホン酸ヒ ドラジド、
N' - {a - (2, 4ージヒ ドロキシフエニル) ベンジリデン) ィ-ソプロピルス ルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (2—フリルメチレン) イソプロピルスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (1ーメチルェチリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 ( 1—メチルプロピリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' —ベンジリデンメタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (4—ジメチルァミノべンジリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - (4ーメ トキシベンジリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (2—ヒ ドロキンべンジリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (4—ヒ ドロキンべンジリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' - ( 1—フヱニルェチリデン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' —ジフエニルメチレンメ夕ンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' - (α- (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) メタンスルホン 酸ヒ ドラジド、
N' ― (2—フリルメチレン) メタンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' _ (1—メチルェチリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' — (1一メチルプロピリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジド、 Ν' —ベンジリデンドデカンスルホン酸ヒ ドラジド、
N' 一 (4ージメチルァミノべンジリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' — (4—メ トキシベンジリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' _ (2—ヒ ドロキシベンジリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' 一 (4—ヒ ドロキシベンジリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' 一 (1—フヱニルェチリデン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' —ジフヱニルメチレンドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' - (α - (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) ドデカンスルホ ン酸ヒ ドラジ ド、
N' ― (2—フリルメチレン) ドデカンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' ― (1—メチルェチリデン) _ ρ— ドデシルベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、
N' 一 (1—メチルプロピリデン) _ρ— ドデシルベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ト"、
N' - (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 ρ— ドデシルベンゼンスルホン酸ヒ ド ラジ ド、
N' —ベンジリデン一 ρ— ドデシルベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (4ージメチルァミノべンジリデン) 一 ρ— ドデシルベンゼンスルホン酸 ヒ ドラジ ド、
Ν' ― (4ーメ トキシベンジリデン) 一 ρ— ン酸ヒ ドラ ジド、
Ν' - (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 Ρ— ン酸ヒ ド ラジド、
Ν' 一 (4—ヒ ドロキンべンジリデン) 一 Ρ— ン酸ヒ ド ラジド、
N' 一 ( 1—フヱニルェチリデン) _ρ— ド- ン酸ヒ ドラジ ド'、
Ν' —ジフヱニルメチレン一 ρ— ン酸ヒ ドラジド、 N' - (a- (2, 4—ジヒ ドロキシフヱニル) ベンジリデン) 一 Pー ドデシル ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
Ν' 一 (2—フリルメチレン) 一 ρ— ドデシルベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 Ν' 一 (1—メチルェチリデン) 一 4—ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ドラ ジド、
N' - (1一メチルプロピリデン) 一 4一ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ド
ラジド、 -
N' - ( 1, 3—ジメチルブチリデン) 一 4—ァセ 卜アミ ドベンゼンスルホン酸 ヒ ドラジ ド、
N' —ベンジリデン _ 4一ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、
N' 一 (4—ジメチルァミノべンジリデン) 一 4—ァセ トアミ ドベンゼンスルホ ン酸ヒ ドラジ ド、
N' - ( 4—メ トキシベンジリデン) 一 4—ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、
N' 一 (2—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 4—ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸 ヒ ドラジ ド、
N' - ( 4—ヒ ドロキシベンジリデン) 一 4 _ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸 ヒ ドラジ ド、
N' 一 (1ーフヱニルェチリデン) 一 4—ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ド ラジド、
Ν' ―ジフエニルメチレン一 4—ァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' - { a - ( 2 , 4ージヒ ドロキシフエニル) ベンジリデン) 一 4—ァセトァ ミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、
Ν' 一 (2—フリルメチレン) 一 4ーァセトアミ ドベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ これらの各種スルホン酸ヒ ドラジド化合物の中で、 老化防止効果、 原料コスト. 合成の容易さの面から、 好ましくは、 N' — (1—メチルェチリデン) ベンゼン スルホン酸ヒ ドラジド、 N' — (1一メチルプロピリデン) ベンゼンスルホン酸 ヒ ドラジド、 N' — ( 1, 3—ジメチルブチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラ ジド、 N' — ( 1—フヱニルェチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' - ( 2—ヒ ドロキシベンジリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' —ジフエ ニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' - ( 2—フリルメチレン) ベ
ンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — (1ーメチルェチリデン) 一 p— トルエン スルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — ( 1一メチルプロピリデン) 一 p—トルエンスル ホン酸ヒ ドラジ ド、 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 p—トルエンスル ホン酸ヒ ドラジ ド、 N' —べンジリデン一 p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N ' - ( 1ーフヱニルェチリデン) 一 p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' ― ( 2—ヒ ドロキンべンジリデン) _ p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' —ジフエニルメチレン _ p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N ' - ( 2—フリ ルメチレン) 一 p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ドが望ましい。
前記一般式 (IV) で表わされるスルホン酸ヒドラジド化合物は、 従来の老化防 止剤では達し得なかった硬化抑制効果を有するレベルのものであり、 かつ、 特に 老化後の破壊物性に優れた作用を発揮させるものである。
上記硬化抑制効果は、 さまざまな老化反応の中で特にゴムの硬化に最も関連の ある架橋の増加を上記特定のスルホン酸ヒ ドラジド化合物が選択的に抑制してい るものと推察される。
これらの各種スルホン酸ヒ ドラジド化合物は、 ヒドラジド基を有する化合物を 所定のケトン、 アルデヒド化合物と反応させるか、 あるいはヒ ドラジド化合物と スルホン酸クロライ ドなどと反応させることにより、 容易に合成することができ る。 なお、 具体的な合成例は更に実施例の欄で説明する。
上記一般式 (I ) 〜 (! V) で表わされる各種ヒドラジド化合物は、 単独又は 2 種以上を併用することができ、 これらはゴム成分 1 0 0重量部に対し、 0 . 0 5 〜2 0重量部の範囲で用いられ、 好ましくは、 0 . 1〜5 . 0重量部である。 上記ヒドラジド化合物が 0 . 0 5重量部未満では、 目的の本発明の効果を発揮 せず、 2 0重量部超過では効果がほぼ飽和するばかりか他物性が低下するし、 経 済的でなく、 好ましくない。
本発明で用いる前記一般式 ( I ) 〜 (! V) で表わされる各種ヒ ドラジド化合物 は、 単独で使用しても老化防止剤としての効果があるが、 ゴム工業で通常使用さ
れている老化防止剤と併用することで、 さらに高い老化防止効果を得ることがで きる。
従来より 2種類以上の老化防止剤を併用する時、 使用する老化防止剤の組み合 わせにより、 相乗効果を示すことが知られており、 この相乗効果の種類としては 2種以上のパーォキシラジカル捕捉剤タィプの老化防止剤同士を併用する時に起 こる Homosynergismと、 例えばノ、"一ォキシラジカル捕捉剤タイプの老化防止剤と 過酸化物分解剤タィプの老化防止剤の組み合わせのように異なる作用機構の老化 防止剤を併用する時に起こる Heterosynergisraの 2つがあることは広く知られて いる。
本発明では、 上記各種のヒ ドラジド化合物が、 パーォキシラジカル捕捉剤タイ プの老化防止剤であり、 これらを従来のジフ 二ルァミン系、 ヒンダード · フエ ノール系の他のパーォキシラジカル捕捉タイプの老化防止剤と併用した場合、 前 者の Homosynergismを示し、 結果として既存のジフヱニルァミン系、 ヒンダード · フエノール系の老化防止剤を単独で多量に使用する場合よりもヒ ドラジド化合物 を併用した場合の方が少量で多くの効果が得られるという特有の効果を発揮する こととなる。
このヒ ドラジド化合物を配合した場合、 劣化の前後での弾性率の降下は、 ジフエ 二ルジァミン系老化防止剤を配合した場合よりも少ないものとなる。
併用する老化防止剤としては、 例えば、 ナフチルァミン系、 p _フヱニレンジ アミン系、 ヒドロキノン誘導体、 ビスフヱノール系、 トリスフヱノール系、 ポリ フエノール系、 ジフエ二ルァミン系、 キノリン系、 モノフエノール系、 チォビス フエノール系、 ヒンダード 'フヱノール系などを挙げることができるが、 これら の中で、 p—フヱニレンジアミン系、 ジフヱニルァミン系のアミン系老化防止剤 が更なる老化防止効果の点で好ましい。
ジフヱニルァミン系老化防止剤としては、 例えば、 4 , 4 ' ― ( α—メチルベ ンジル) ジフエニルァミ ン、 4 , 4 ' - ( , ひ一ジメチルベンジル) ジフエ二
ルァミ ン、 p—(p— トルエンスルホニルアミ ド)ジフヱニルァミ ン、 4, 4 ' 一 ジォクチルジフヱニルァミンなどが挙げられ、 これらの中で、 更に高い老化防止 効果の点で 4 , 4 ' - ( α _メチルベンジル) ジフヱニルァミンが最も好ましい。 また、 ρ _フヱニレンジアミン系老化防止剤としては、 例えば、 Ν, Ν' —ジ フエ二ルー ρ—フエ二レンジァミ ン、 Ν—イソプロピル一 N ' —フヱニル一 ρ— フエ二レンジァミン、 Ν, N' ージ一 2—ナフチル一 Ρ一フエ二レンジァミン、 Ν—シクロへキシルー N' —フエニル一 ρ—フエ二レンジァミ ン、 Ν—フエニル - N' - ( 3—メタクリロイルォキシ一 2—ヒ ドロキンプロピル) 一 ρ—フエ二 レンジァミ ン、 Ν, N' —ビス ( 1—メチルへプチル) 一 ρ—フエ二レンジアミ ン、 N, N' 一ビス (1 , 4—ジメチルペンチル) _ ρ—フエ二レンジァミ ン、 Ν, Ν' —ビス ( 1—ェチル一 3—メチルペンチル) 一 ρ—フヱニレンジァミ ン、 Ν— ( 1, 3—ジメチルブチル) 一 N' —フヱ二ルー ρ—フエ二レンジァミンな どが挙げられ、 これらの中で、 更に高い老化防止効果及びコスト面から Ν— (1, 3—ジメチルブチル) 一 N' —フヱニル一 ρ _フヱニレンジァミンが最も好まし い。
上記一般式 ( I ) 〜 (! V) で表わされるヒ ドラジド化合物と併用する老化防止 剤は、 単独又は 2種以上を併用することができ、 これらはゴム成分 1 0 0重量部 に対し、 0 . 1〜5 . 0重量部の範囲で用いられ、 好ましくは、 0 . 2 ~ 4 . 0 重量部である。
本発明で用いるゴムは、 天然ゴム、 合成ゴムであり、 合成ゴムとしては、 例え ば、 シス一 1, 4—ポリイソプレン、 スチレン一ブタジエン共重合体、 低シス一 1 , 4一ポリブタジエン、 高シス _ 1 , 4—ポリブタジエン、 エチレン一プロピ レン一ジェン共重合体、 クロ口プレン、 ノヽロゲン化ブチルゴム、 アタリロニトリ ルーブタジエンゴム等が挙げられ、 これらのうち少なくとも 1種を配合すること ができる。 好ましい合成ゴムとしては、 ジェン系合成ゴムである。
これらの天然ゴムおよび合成ゴムのうち、 天然ゴム (ポリイソプレンゴムを含
む) を 3 Ophr以上含有させることにより、 ヒ ドラジド化合物による老化防止効 果に加え低発熱化効果を十分に発揮させることができる。
また、 本発明で用いる補強性充填材としては、 カーボンブラック、 シリカ、 炭 酸カルシウム、 酸化チタンなどの少なくとも 1種を使用することができ、 好まし くはカーボンブラックである。
補強性充填材の配合量は、 前記ゴム成分 100重量部に対して、 20〜150 重量部であり、 好ましくは 25~80重量部である。 補強性充填材の配合量が 20重量部未満であると、 加硫物の破壊特性及び耐摩耗性などが十分でなく、 ま た 150重量部超過では、 作業性等において好ましくない。
補強性充填材として用いる力一ボンブラックとしては、 例えば、 HAF、 I SAF、 S A F等の力一ボンブラックが挙げられる。
上記一般式 ( I ) 〜 (! V) で表わされるヒ ドラジド化合物を配合したゴム組成 物を空気入りタイヤに用いることにより、 老化防止特性に優れた空気入りタイヤ が得られる。
適用するタイヤ部材としてはトレッ ド、 カーカス又はベルトのコ一ティングゴ ム、 サイ ドゴム、 ビードフイラ一、 ゴムチヱ一ファー、 インライナー等がある。 特に、 上記一般式 ( I ) 又は (Π) で表されるヒ ドラジド化合物のうち前述し た一部のものを配合したゴム組成物は低発熱性に優れ、 タイヤトレッ ド部に用い て、 低発熱性に優れた空気入りタイヤを得ることができるが、 この場合、 カーボ ンブラックとしては、 窒素吸着比表面積 (N2S A) が 30~180m2Zgで、 かつジブチルフタレート吸油量 (DB P) が 60〜200m 1 /100 gの特性 を有するものが好ましく、 より好ましくは窒素吸着比表面積が 70〜16 Om2 Zgで、 かつ DB Pが 70〜140m l/100 gである。
力一ボンブラックの N2S Aが 30未満、 DB Pが 60未満では発熱性の改良 効果が少ない。 また、 N2SA180超、 DB P 200超では未加硫ゴム粘度が 上昇し作業性が悪くなる。
上記特性のカーボンブラックの配合量は、 前記ゴム成分 100¾*部に対して、 30〜70重量部が好ましく、 より好ましくは 35〜 60重量部である。
本発明におけるゴム組成物には、 上記ゴム成分、 補強性充填材、 上記式 ( I) 〜 (IV) で表わされるヒ ドラジド化合物の他に、 必要に応じて、 ゴム工業で通常 使用されている加硫剤、 プロセス油、 加硫促進剤、 亜鉛華 (ZnO) 、 ステアリ ン酸、 酸化防止剤、 オゾン劣化防止剤、 シランカップリング剤等の添加剤を配合 することもできる。
本発明で使用できる加硫剤としては、 例えば、 硫黄等が挙げられ、 これらの使 用量は、 ゴム成分 100重量部に対して、 硫黄分として 0. 1〜10重量部、 好 ましくは 0. 5〜 5重量部である。 0. 1重量部未満より少ないと加硫ゴムの破 壊特性、 耐摩耗性が低下し、 10重量部を越えてより多いとゴム弾性が失われる 傾向がある。
本発明で使用できるプロセス油としては、 例えば、 パラフィン系、 ナフテン系、 ァロマチック系等を挙げることができる。 破壊特性、 耐摩耗性を重視する用途に はァロマチック系が、 低発熱性、 低温特性を重視する用途にはナフテン系または パラフィ ン系がそれぞれ用いられ、 その使用量は、 ゴム原料 100重量部に対し て 0〜100重量部であり、 100重量部を越えると加硫ゴムの破壊特性、 低発 熱性が著しく悪化する。
また、 本発明で使用できる加硫促進剤は、 特に限定されるものではないが、 好 ましくは 2 _メルカプトべンゾチアゾール (MBT) 、 ジベンゾチアゾリルジサ ルフアイ ド (DM) 等のチアゾール系、 N—シクロへキシル一 2—べンゾチアゾ リルスルフヱンアミ ド (CBS) 、 N, Ν' —ジンクロへキシル一 2—ベンゾチ ァゾリルスルフヱンアミ ド、 N— t _ブチル _ 2—ベンゾチアゾリルスルフェン アミ ド (BBS) 等のスルフヱンアミ ド系、 ジフヱ二ルグァ二ジン (DPG) 等 のグァニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、 その使用量は、 ゴム成分
100重量部に対して 0. 1〜5重量部、 好ましくは 0. 2〜3重量部である。
本発明のゴム組成物は、 上記ゴム成分、 補強性充填材、 上記式 _( 1) 〜 (IV) で表わされる化合物等をロール、 ィンターナルミキサー等の混練り機を用いて混 練りすることによって得られ、 成形加工後、 加硫を行い、 タイヤトレッ ド、 アン ダートレツ ド、 カーカス、 サイ ドウオール、 ビ一ド部分等のタイヤ用途を始め、 防振ゴム、 ベルト、 ホースその他工業品等の用途にも用いることができる。 特に タイヤトレッ ド用ゴムとして好適に使用される。 実 施 例
以下に、 合成例、 実施例及び比較例を示して本発明を更に詳細に説明するが、 本発明はこれらの実施例に限定されるものではな 、。
実施例、 比較例で得られたゴムについて、 下記の試験方法により特性の評価を 行った。
①ム一二一 ·スコーチ試験
J I S K6300— 1974に基づいて行った。
ム一二一 ·スコーチ試験は 130°Cで測定した。
ム一二一 ·スコーチ試験における MS T (ム一二一 ·スコーチタイム) は、 押 し出し加工及びカレンダー加工などゴムの成形加工時のゴムの焦げやすさを評価 するものであり、 数値が低くなる程、 作業性が悪化することを示す。
②引張試験
J I S K6301-1975に基づいて引張試験を行い、 破断伸び (Eb) 、 破断強力 (Tb) 、 100%伸長時引張応力 (Ml 00) 、 300%伸長時引張 応力 (M300) を測定した。
③硬 さ
J I S K6301-1975に基づいて、 硬さ (Hd) を測定した。
④空気加熱老化試験
ギヤ一式老化試験機で試験温度 100 ± 1 °C、 24時間、 48時間老化後室温
で 5時間以上放置後、 老化前のサンプル同様に上記引張試験を行った。
また、 全てのデータはヒドラジド化合物を加えないブランク配合 (比較例 1) の実測値を 100とした時の指数表示とした。 また変化率は下式により算出した。
⑤発熱性の評価
加硫ゴムの発熱性は、 25°Cにおける t a n 5を測定し評価した。
t a n (5 (25°C) は、 米国レオメ トリックス社製の動的スぺク トロメーター を使用し、 温度 25°C引張の動的歪 1%、 周波数 10 Hzの条件で測定した。 得られた各々の t a n 5の逆数をとり、 コントロール (比較例 3 ヒ ドラジド 化合物無添加) の値を 100とした時の低発熱性化指数で表示した。
なお、 低発熱性化指数の値が大きいほど、 ヒドラジド化合物による低発熱性化 の効果が大きいことになる。
(合成例 1〜 13 )
本発明における一般式 (I) 及び (Π) で表される化合物のうち、 代表的化合 物である N2, N4—ジ (1—メチルェチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジド、 N' - (1—メチルェチリデン) 安息香酸ヒ ドラジド、 N' —ジフヱニルメチレ ン安息香酸ヒ ドラジド、 N'— ( 1 , 3—ジメチルプチリデン) 安息香酸ヒ ドラ ジド、 Ν'— (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒドラジド、 Ν'_ (2 —フリルメチレン) サリチル酸ヒ ドラジド、 1—ヒ ドロキシ一 N' — (1, 3— ジメチルブチリデン) 一 2—ナフトェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシ一N'—
(1—メチルェチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシ一 N' - (1—メチルプロピリデン) _2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒ ドロキシー Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド、 3—ヒド
口キン一 Ν'— (1—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、 3—ヒ ドロ キシ一 N' - (2—フリルメチレン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド、 N' 一 (1 ーメチルェチリデン) ィソニコチン酸ヒ ドラジドを以下の方法により合成した。
(合成例 1 )
Ν2, Ν4—ジ (1ーメチルェチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジドの合成 温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 イソフタル酸ヒ ドラジド 58. 2 g (0. 3 mol) 及びアセトン 500mlを加え、 24時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結晶を濾別し、 減圧 乾燥することにより目的化合物 (白色結晶) を得た。
この反応の収量は 81. 2 g (0. 23 mol) であり、 収率は 98%であった。 融点 245 °C
!H-NMR (DMS 0) 1. 93 (s, 6 H) , 1. 99 (s, 6H) , 7. 60〜8. 30 (m, 4H) , 10. 54 (b, 2H)
尚、 収率はモル%を表す (収率に関しては以下同様とする) 。
(合成例 2 )
N' - (1—メチルェチリデン) 安息香酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 安息香酸ヒ ドラジド 136 g (1. Omol) 及びアセトン 600mlを加え、 12 時間加熱還流した。 反応液を 5 °C以下に冷却した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥す ることにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 148 g (0. 84 mol) であり、 収率は 84%であった。 融点 143。C
^-NMR (DMS O) 1. 92 (s, 3 H) , 1. 98 (s, 3H) , 7. 40〜了. 95 (m, 5H) , 10. 42 (b, 1 H)
(合成例 3)
' 一ジフヱニルメチレン安息香酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 安息香酸ヒ ドラジド 68. 0 g (0. 5mol) 、 メタノール 700ml及び酢酸 3. 5mlを加えた。 室温撹拌下、 ベンゾフニノ ン 109. 2 g (0. 6mol) を 添加した後、 12時間加熱還流した。 反応液を 5°C以下に冷却した後、 結晶を濾 別し、 減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 103 g (0. 34mol) であり、 収率は 68%であった。 融点 116 °C
Ή-NMR (DMS 0) 7. 30〜7. 70 (m, 15 H) , 10. 05 (b, 1H)
(合成例 4)
Ν' 一 ( 1 , 3 _ジメチルプチリデン) 安息香酸ヒ ドラジドの合成
温度計、 ディーンスターク型還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つロフラス コ (2リッ トル) に、 安息香酸ヒドラジド 68. 0 g (0. 5mol) 及びメチル イソプチルケトン 600mlを加え、 5時間加熱還流した。 反応液を 5 °C以下に冷 却した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 89. 6 g (0. 4 lmol) であり、 収率は 82%であった。 融点 110 °C
'H-NMR (DMS 0) 0. 95 (m, 6H) , 1. 80~2. 30 (m, 6Η) , 7. 40〜7. 95 (m, 5Η) , 10. 5 (b, 1 Η)
(合成例 5 )
Ν' 一 (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジドの合成
ディーンスターク型還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器にメチルイソブチル ケトン 1. 7 f及びサリチル酸ヒドラジド 190. 2 g (1. 25mol) を仕込ん で加温し、 留出する水を除去しながら 5時間加熱還流した。 反応液を 20°Cまで 冷却したのち、 析出した結晶を濾別し、 減圧乾燥して白色結晶を得た。
この反応の収量は 261 g、 収率 89%であった。
このものは、 NMR、 I R分析の結果、 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジドであることが分かつた。
融点 158 °C
^- MR (DMS 0) 0. 90 (m, 6 H) , 1. 89 (s, 3H) ,
I. 97 (m, 1H) , 2. 15 (m, 2H) , 6. 95 (m, 2H) ,
7. 35 (m, 1 H) , 7. 93 (m, 1 H) , 11. 00 (b, 1 H) ,
I I. 75 (b, 1 H)
I R (KB r ) 3400〜2400, 1650, 1550, 1500, 1480, 1390, 1310, 1250, 1160, 1150, 1100, 1060, 910, 760, 660, 570, 540, 480 cm-1
(合成例 6 )
N' ― ( 2—フリルメチレン) サリチル酸ヒ ドラジドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (2リツ トル) に、 サリチル酸ヒドラジド 76. 1 g (0. 5mol) 及びメタノール 1 ίを加え、 室温 撹拌下、 フルフラール 57. 6 g (0. 6mol) を 30分かけて滴下した。 2時 間加熱還流した後、 反応液を 20°C以下に冷却し、 結晶を濾別した。 結晶を少量 のメタノールにて洗浄後、 減圧乾燥することにより目的化合物 (微黄色結晶) を 得た。 この反応の収量は 108. 1 g (0. 47 mol) であり、 収率は 93% であった。
融点 211 °C
W— NMR (DMS 0) 6. 60-8. 50 (m, 10 H) , 11. 2 (b, 1H) , 11. 9 (b, 1H)
(合成例 7 )
1—ヒドロキシ一 N' — (1, 3—ジメチルブチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ドの合成
ディーンスターク型還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器にメチルイソブチル
ケトン 500ml及び 1—ヒ ドロキシー 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド 50. 0 g (0. 25mol) を仕込んで加温し、 留出する水を除去しながら 5時間加熱還流 した。 反応液を 20°Cまで冷却したのち、 口一タリ一エバポレーターにて溶媒を 留出し、 ジェチルエーテルから再結晶させて微黄色色結晶を得た。
この反応の収量は 69. 8 g、 収率 98%であった。
このものは、 NMR、 I R分析の結果 1—ヒ ドロキシ一 N' — (1, 3—ジメ チルプチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジドであることが分かった。
融点 101 °C
!H-NMR (DMSO) 0. 90 (m, 6 H) , 2. 00 (m, 4H) , 2. 23 (m, 2 H) , 7. 93 (m, 1 H) , 7. 56 (m, 2H) ,
7. 88 (m, 2H) , 8. 25 (m, 1H) , 10. 87 (b, 1 H) , 14. 15 (b, 1H)
I R (KB r) 3400〜2600, 1620, 1595, 1530, 1510, 1470, 1420, 1390, 1360, 1340, 1290, 1270, 1205, 1160, 1150, 820, 790, 760
(合成例 8 )
3—ヒドロキシ _Ν' - (1—メチルェチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (3リツ トル) に、 3—ヒドロキシー 2—ナフトェ酸ヒ ドラジド 121. 2 g (0. 6mol) . p- トルエンスルホン酸 1. I 4 g (0. 006mol) 及びアセトン 2 Iを加え、 5時 間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥す ることにより目的化合物 (微黄色結晶) を得た。
この反応の収量は 130. 5 g (0. 54 mol) であり、 収率は 90%であつ た。
融点 241 °C
P T
!H-NMR (DMSO) 1. 96 (s, 3 H) , 2. 03 ( s? 3H) , 7. 32 (m, 2H) , 7. 50 (m, 1 H) , 7. 75 (m, 1 H) ,
7. 95 (m, 1H) , 8. 57 (s, 1 H) , 11. 2 (b, 1 H) ,
11. 62 (b, 1H)
(合成例 9)
3—ヒ ドロキシ一 N' ― ( 1 _メチルプロピリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラ ジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (3リツ トル) に、 3—ヒ ドロキン一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド 121. 2 g (0. 6mol) 及びメ チルェチルケトン 2 fを加え、 5時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却 した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥することにより目的化合物 (微黄色結晶) を得 た。 この反応の収量は 135. 1 g (0. 53πιο1) であり、 収率は 88%で あつた。
融点 240 °C
^-NMR (DMSO) 0. 92〜: L 15 (m, 3 H) , 1. 90〜 2. 05 (m, 3H) , 2. 25-2. 42 (m, 2H) , 7. 75〜
8. 60 (m, 6H) , 11. 00〜: L I. 30 (b, 2H)
(合成例 10 )
3—ヒ ドロキシ一 N' ― (1, 3—ジメチルブチリデン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジドの合成
ディーンスターク型還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器にメチルイソブチル ケトン 500ml及び 3 _ヒ ドロキン一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド 50. 0 g (0. 25mol) を仕込んで加温し、 留出する水を除去しながら 5時間加熱還流 した。 反応液を 20°Cまで冷却したのち、 析出した結晶を濾別し、 減圧乾燥して 微黄色色結晶を得た。
この反応の収量は 67. 6 g、 収率 95%であった。
このものは、 NMR、 I R分析の結果 3—ヒ ドロキン一 N' — (1, 3—ジメ チルプチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ドであることが分かった。
融点 146 °C
•H-NMR (DMS 0) 0. 90 (m, 6 H) , 1. 93 (s, 3H) , 2. 00 (m, 1 H) , 2. 17 (m, 2H) , 7. 38 (m, 2H) ,
7. 46 (m, 1 H) , 7. 75 (m, 1 H) , 7. 95 (m, 1 H) ,
8. 58 (m, 1H) , 11. 15 (b, 1 H) , 11. 65 (b, 1H)
I R (KB r) 3400〜2400, 1650, 1550, 1510,
1470, 1360, 1230, 1170, 1140, 1120, 1050, 950, 900, 880, 770, 740, 670, 600, 550, 480 cm— 1
(合成例 11 )
3—ヒ ドロキシ _Ν' - (1—フエニルメチレン) 一2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (2リ ツ トル) に、 3—ヒ ドロキシ一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド 101 g (0. 5raol) 及びメタノ —ル 1. 5 を加え、 室温撹拌下、 ベンズアルデヒ ド 63. 7 g (0. 6mol) を 30分かけて滴下した。 5時間加熱還流した後、 反応液を 15 °C以下に冷却し、 結晶を濾別した。 結晶を少量のメタノールにて洗浄後、 減圧乾燥することにより 目的化合物 (微黄色結晶) を得た。
この反応の収量は 133. 4 g (0. 46 mol) であり、 収率は 92%であつ た。
融点 232 °C
iH— NMR (DMS 0) 7. 20〜8. 50 (m, 12 H) , 11. 60〜 12. 00 (b, 2H)
(合成例 12)
3—ヒ ドロキン一 N' ― (2—フリルメチレン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジド の合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (2リッ トル) に- 3—ヒ ドロキシ _ 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド 101 g (0. 5mol) 及びメタノ ール 1. 5!を加え、 室温撹拌下、 フルフラール 57. 6 g (0. 6mol) を 30 分かけて滴下した。 5時間加熱還流した後、 反応液を 20°C以下に冷却し、 結曰 曰曰 を濾別した。 結晶を少量のメタノールにて洗浄後、 減圧乾燥することにより目的 化合物 (微黄色結晶) を得た。
この反応の収量は 118. 6 g (0. 42 mol) であり、 収率は 84%であつ た。
融点 211。C
!H-NMR (DMS 0) 6. 60〜8. 50 (m, 1 OH) , 11. 2 (b, 1H) , 11. 9 (b, 1H)
(合成例 13)
Ν' ― (1—メチルェチリデン) イソニコチン酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 イソニコチン酸ヒ ドラジド 68. 5 g (0. 5mol) 及びアセトン 500mlを加 え、 24時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥することにより目的化合物 (白色結晶) を得た。
この反応の収量は 74. 0 g (0. 42mol) であり、 収率は 84%であった。 融点 162 °C
^- MR (DMS 0) 1. 92 (s, 3 H) , 1. 99 (s, 3 H) ,
7. 71 (m, 2H) , 8. 70 (m, 2H) , 10. 69 (b, 1 H)
(実施例 1〜 9、 比較例 1 ~ 2 )
下記表 1〜表 2に示す配合内容に基づいて 25 Omlのラボプラストミル及び 3
インチロールで混練り配合を行った。
得られた実施例 1〜9及び比較例 1〜2の配合ゴム (未加硫ゴム) について、 ム一二一 'スコーチ試験を行い、 また、 これらの配合ゴムの加硫後の引張試験、 空気加熱老化試験を行つた。 これらの結果を下記表 1及び表 2に示す。
表 1
*1 H A F級カーボンブラック
*2 ノクラック 6 C (大内新興化学工業社製)
[N-(l, 3-ジメチルブチル)- N' -つヱ二ル- p - フエ二レンジァミン〕
*3 ノクセラー C Z (大内新興化学工業社製)
〔N -シクロへキシル- 2-ベンゾチアゾリル
スルフヱンアミ ド〕
表 2
赚例 1 赚例 2 実施例 1 実施例 2 実施例 3 魏例 4 実施例 5 実施例 6 実施例 7 実施例 8 実施例 9 ブランク 薬品 A 薬 an D 架ロロし 薬品 D 薬品 D 薬品 D 薬品 D 薬品 D ^απ Ε S^nn F 配合量 (重量部) 1. 0 1. 0 1. 0 1. 0 0. 5 2. 0 3. 0 5. 0 1. 0 1. 0 ム一二— ML 1+4 100 124 103 98 98 98 84 90 86 98 101
(130°C) MST 100 25 55 67 83 91 80 76 72 88 71 引張纖 EB 100 95 102 100 96 99 101 102 104 103 102
TB 100 98 98 98 90 98 95 94 94 98 95
M300 100 103 93 100 87 98 86 93 91 94 92
100°C24時間 E B 100 102 106 105 104 102 112 112 114 115 105 老化後 TB 100 103 101 101 101 102 103 100 102 104 97 引張讓 M300 100 103 92 96 98 98 98 95 91 89 92 変化率 (%) E B 80 85 83 84 88 83 89 88 98 90 83
TB 93 97 85 95 104 96 100 99 100 98 95
M300 142 125 141 136 144 141 145 145 1 3 134 142
100 °C 48時問 EB 100 110 111 109 109 105 120 124 122 114 111 老化後 TB 100 114 106 106 108 103 114 111 109 107 101 引張纖 M300 100 105 92 98 97 98 96 90 90 89 89 変化率 (%) EB 71 80 76 76 81 75 84 86 83 78 77
TB 81 93 87 87 96 85 96 95 94 98 86
M300 152 147 150 149 152 151 152 148 150 145 148
表 2中の薬品 A〜Fは、 下記のとおりである。 - 薬品 A :安息香酸ヒ ドラジド
薬品 B : N' ― ( 1—メチルェチリデン) 安息香酸ヒ ドラジド
薬品 C : N' —ベンジリデン安息香酸ヒ ドラジド
薬品 D : Ν' -ジフエニルメチレン安息香酸ヒ ドラジド
薬品 Ε : Ν' - ( 2 _フリルメチリデン) 安息香酸ヒ ドラジド
薬品 F : N' ージフエニルメチレンプロピオン酸ヒ ドラジド
(表 2の考察)
上記表 2の結果から明らかなように、 本発明範囲内となる実施例 1〜9は、 本 発明の範囲外となる比較例 1〜2に較べて、 作業性と老化後のゴム物性を高度に 両立することができることが判明した。
具体的にみると、比較例 2では、安息香酸ヒ ドラジドにより、老化後の Ε Β, Τ Β の改良効果があるが M S Τが 1/4となり、作業性が大きく悪化していることが判る。 これに対して、 実施例 1〜4、 8、 9では、 安息香酸ヒ ドラジド及びプロピオ ン酸ヒ ドラジドをヒ ドラゾン化することにより、 M S Τが大幅に延長され、 かつ 老化後の E B, T Bの改良効果はほぼ維持向上していることが判る。 これらの中 でも、 実施例 3〜了の N' —ジフエニルメチレン安息香酸ヒ ドラジドは老化防止 効果が高く、 しかも M S Tへの影響が小さいので 0 . 5重量部以上用いることで 高いレベルで作業性と老化後の破壊物性等を両立することができる。
(実施例 1 0〜 2 8、 比較例 3〜 1 0 )
表 1 (た しゴム種として天然ゴムの 1部を合成ゴムに変えたものもある) 及 び表 3に示す配合内容に基づいて 2 5 0 mlのラボプラストミル及び 3ィンチロー ルで混練り配合を行った。 それぞれの配合ゴムを 1 4 5 °Cで 3 5分間加硫した後、 ムーニー粘度、 引張試験、 老化試験を行い、 さらに、 発熱性の評価も行った。 これらの結果を下記表 3に示す。
表 3
* 1 天然ゴム 100重量部
*2 天然ゴム 60重量部 BR01 (日本合成ゴム(株)製) 40重量部
* 3 天然ゴム 50重量部 S B R 1500 (日本合成ゴム(株)製) 50重量部
* 4 実施例 26は比較例 9の物性値を 100として指数表示を行っている。
* 5 実施例 27は比較例 10の物性値を 100として指数表示を行っている。
表 3 (つづき)
芙 SSI^Jl 芙 4 芙她 CTilD 芙 51 lb 芙 5¾ 夫 丄 δ 芙她 リ丄 y Λ也 J 丄 楽ロロ M ロ 楽ロロ^ 楽ロロ 楽ロロ I 楽ロロロ ί i 架ロロし 楽敢ロ口ロ Λ M/Τ
353 A ¾7 . π u 1 Π 丄 . u n 丄 . U 丄 . Δ . U 丄 . U 丄 . U
1 1 1 1 1 ゴ ム 稱 氺 丄 ネ 丄 氺 丄 氺 丄 丄 氺 丄 * 丄 本 丄 氺 丄 ム一一一si験 M L 1+4 4 o 4 o 44 4 ό 4 o 44 44 4 Z 44
{1 ό ϋ C) M 1 1
丄 1 1. o ^ I d. o 丄 4. 1 /1 Ω I d. ο 丄 Z . 4 丄 1 o. 1丄 1 4. 0
1 -] 1 7
引張 3;験 h 丄 丄 丄 U Π
ϋ 丄 U d 丄 U 丄 丄 U ϋ 丄 丄 i 丄 丄 ί 丄 U t)
丄 ΰ 丄 u丄 丄 U d 丄 U 丄 U 4 丄 (J 4 1 Π
丄 U d o 丄 U 丄 U 3 丄 L) d
Q O
M d U U y o 丄 U Z 丄 U d 丄 U ί 丄 U 4 丄 U d 丄 U 丄 丄 u ΰ 丄 丄 丄
100°C48時間老化後
引張試験 E B 136 1 1 8 119 1 07 1 1 7 129 133 12 1 1 07
T B 1 10 1 1 1 108 108 108 108 106 1 10 1 09
M300 93 100 96 103 99 96 93 100 108 変化率 (%) E B 82 80 82 75 79 82 81 81 78
TB 88 87 86 84 84 85 84 85 86
M300 144 149 142 147 145 142 140 1 45 1 48 低発熱化指数 152 133 131 130 142 152 153 127 135
表 3において薬品 G〜 Sは下記のとおりである。
薬品 G : 3—ヒ ドロキシ一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド
薬品 H : 3—ヒ ドロキシ一 N' - ( 1ーメチルェチリデン) 一 2—ナフ トェ酸 ヒ ドラジ ド
薬品 I : 3—ヒ ドロキシ一 N' — ( 1—メチルプロピリデン) 一 2—ナフ トェ 酸ヒ ドラジ ド
薬品 J : 3—ヒ ドロキシ一 N' — (1ーメチルブチリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸 ヒ ドラジ ド
薬品 K ·· 3—ヒ ドロキシー N' — ( 1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド
薬品 L : 3—ヒ ドロキシ一N' - ( 1一フヱニルェチリデン) 一 2 _ナフ トェ 酸ヒ ドラジ ド
薬品 M: Ν' 一 ( 1ーメチルェチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド
薬品 Ν : N' — ( 1 , 3—ジメチルブチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド 薬品〇 : 1ーヒ ドロキシ一 N' - ( 1 , 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド
薬品 Ρ : イソフタル酸ジヒ ドラジ ド
薬品 Q : Ν 2, Ν 4—ジ ( 1ーメチルェチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジ ド 薬品 R : イソニコチン酸ヒ ドラジ ド
薬品 S : N' ― ( 1—メチルェチリデン) イソニコチン酸ヒ ドラジド
(表 3の考察)
比較例 3〜 8に示すように、 従来のヒ ドラジ ド化合物 〔薬品 G ( 3—ヒ ドロキ シ一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド) 、 薬品 Ρ (イソフタル酸ジヒ ドラジド) 、 薬品 R (イソニコチン酸ヒ ドラジ ド)〕によれば、 高い低発熱性化効果が得られるもの の、 同時に M S Τの減少とさらにはム一ニー粘度の上昇が大きいことが判る。
これに対して、 薬品 H 〔3—ヒ ドロキシ一 N' - (1—メチルェチリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ドラジド〕 は薬品 Gと比較して、 当量では若干低発熱性が劣る ものの、 ムーニー粘度が 5〜10ボイント低下して作業性が大きく向上している ことが判明した。
また、 比較例 4, 5, 6と、 実施例 10, 11, 12, 13及び実施例 16, 17, 18, 19に示したように、 薬品 H及び薬品 Kを増量することで薬品 Gと 同等以上に低発熱性化しながら、 かつ低ム一二一粘度値が達成できる。 また、 薬 品 I (実施例 14) 、 薬品 J (実施例 15) 、 薬品 (実施例 20) 、 薬品 M (実施例 21) 、 薬品 N (実施例 22) 、 薬品 0 (実施例 23) でも、 同様の効 果が得られることが判る。
更に、 薬品 P及び薬品 Rと比較してそれぞれ薬品 Q (N2, N4—ジ (1ーメチ ルェチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジ ド〕 及び薬品 S [ ' ― (1—メチルェ チリデン) イソニコチン酸ヒドラジド〕 とした場合でも同様の低発熱性を維持し ながらムーニー粘度値は大きく低下することが判明した (比較例 7と実施例 24 及び比較例 8と実施例 25) 。
更にまた、 ゴム種を変えて、 薬品 Κを用いたものと無添加のものとを比較した 場合でも同様に低発熱性を維持しながらムーニー粘度値は大きく低下することが 判明した (比較例 9と実施例 26及び比較例 10と実施例
27)
(合成例 14〜18)
本発明における一般式 (Π) で表されるヒ ドラジド化合物のうち、 代表的化合 物である Ν—ベンゾィル一N'—フヱニルヒ ドラジン、 Ν—ベンゾィルー N'—サ リチロイルヒ ドラジン、 Ν— (3—ヒ ドロキン一 2 _ナフ トイル) 一 N' —ベン ゾィルヒ ドラジン、 1一べンズアミ ドグァ二ジン、 1—ベンゾィルセミカルバジ ドの 5種を以下の方法により合成した。
(合成例 14)
N—ベンゾィル一N' —フヱニルヒ ドラジンの合成
温度計及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (2リツ トル) に、 フエニルヒ ドラジン 216 g (2. Omol) 及びエーテル 1. 5リッ トルを加え、 5°Cまで 冷却する。 撹拌下、 ベンゾイルク口ライ ド 56. 2 g (0. 4raol) を 2時間か けて滴下し、 続いて室温 (20°C) に加温し、 12時間撹拌した。 結晶を濾別し、 脱ィォン水にて十分洗浄した後、 減圧乾燥し微褐色結晶を得た。
この反応の収量は 61 g (0. 29 mol) であり、 収率は 72%であった。
融点 169 °C
Ή-NMR (DMSO) 6. 66-7. 95 (m, 11 H) , 10. 36 (b, 1 H)
(合成例 15)
N—ベンゾィル _Ν' —サリチロイルヒ ドラジンの合成
温度計及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 サリチル酸 ヒ ドラジド 60. 8 g (0. 4mol) 、 酢酸ナトリウム 49. 2 g(0. 6mol)及 び酢酸 700mlを加える。 撹拌下、 ベンゾイルク口ライ ド 67. 4 g (0. 48 mol) を 1時間かけて滴下し、 室温 (20°C) にて 3時間撹拌した。 反応終了後、 脱イオン水 1. 5リッ トルを添加し、 結晶を濾別した。 メタノール 500mlで十 分に洗浄した後、 減圧乾燥し微褐色結晶を得た。
この反応の収量は 96 g (0. 37 mol) であり、 収率は 94%であった。 融点 256 °C
一画 R (DMS 0) 6. 80〜8. 00 (m, 9 H) , 10. 65 (s, 2H) , 11. 92 (s, 1H)
(合成例 16 )
N- (3—ヒ ドロキシ一 2—ナフ トイル) 一 N' —ベンゾィルヒ ドラジンの合 成
温度計及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 3—ヒ ドロ キシ一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジド 60. 6 g (0. 3mol) 、 酢酸ナトリウム 3 6. 9 g (0. 45 mol) 及び酢酸 800mlを加え、 30 °Cに加温した。 撹拌下、 ベンゾイルク口ライ ド 50. 6 g (0. 36mol) を 1時間かけて滴下し、 30 °Cにて 1時間撹拌した。 反応終了後、 反応液を脱イオン水 1. 5リツ トル中に添 加し、 結晶を濾別した。 脱イオン水 1リツ トルとメタノール 500mlで十分に洗 浄した後、 減圧乾燥し微褐色結晶を得た。
この反応の収量は 86 g ( 0. 28 mol) であり、 収率は 93 %であつた。
融点 256 °C
Ή-NMR (DMSO) 7. 30〜8. 00 (m, 10 H) , 8. 55 (s, 1H) , 10. 78 (b, 2Η) , 11. 45 (b, 1H)
(合成例 17)
1—ベンズアミ ドグァ二ジンの合成
温度計、 撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (2リッ トル) に、 塩酸アミノグ 二ジン 88. 5 g (1. Omol) 、 酢酸ナトリウム 205 g (2. 5 mol) 及び酢 酸 1リツ トルを加え、 10°Cまで冷却した。 撹拌下、 ベンゾイルク口ライ ド 154. 5 g (1. lmol) を滴下し、 室温 (20°C) にて 12時間撹拌した。 結晶を濾別した後、 母液を濃縮し、 油状物を得た。 これを脱イオン水 1リッ トル に溶解し、 48%水酸化ナトリウム水溶液を p H= 13以上になるまで滴下した c 析出した結晶を濾別し、 脱イオン水 200mlで洗浄した後、 減圧乾燥し微褐色結 曰曰を得た。
この反応の収量は 11 l g (0. 73 mol) であり、 収率は 71%であった。 融点 185 °C
^-NMR (DMSO) 6. 80〜7. 20 (b, 4H) , 7. 25
(m, 3H) , 7. 90 (m, 2Η) , 10. 80 (b, 1Η)
(合成例 18)
1—ベンゾィルセミカルバジ ドの合成 - 温度計、 撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1000ml) に、 35%塩酸 78. 2 g (0. 75mol) 、 及び脱イオン水 700mlを加えた。 室温 (20。C) 撹拌下、 安息香酸ヒ ドラジド 68. 0 g (0. 5mol) を添加し、 続いてシアン 酸カリウム 60. 7 g (0. 75mol) を 30分かけて徐々に添加した。 30°C にて 1時間撹拌した後、 結晶を濾別し、 脱イオン水 20 Oralにて洗浄を行った。 これを減圧乾燥し白色結晶を得た。
この反応の収量は 71. 7 g (0. 4mol) であり、 収率は 80%であった。 融点 220 °C
^-NMR (DMS 0) 6. 00 (b, 2H) , 7. 40〜了. 90 (m, 6H) , 10. 10 (b, 1H)
(実施例 28〜37及び比較例 11〜14)
下記表 4及び表 5に示す配合内容のゴム組成物をバンバリ一ミキサ一にて混練 し、 次いで厚さ約 2mmのシート状 ( 160隨 X 160隨) にした後、 145°Cx 30分間でプレス加硫した。
得られた実施例 28〜37及び比較例 11〜14の加硫ゴムについて、 熱老化 前と 100°Cx 48時間の条件で空気中で熱老化後、 引張試験を実施し、 100 %伸張時の引張応力と破断伸び (%) を求めた。
これらの結果を下記表 5に示す。
表 4
*1 J S R B R 0 1 (日本合成ゴム株式会社製) I S A F級カーボンブラック
*3 ノクラック 6 C (大内新興化学工業社製) 〔N -(1, 3 -ジメチルブチル) -N' -フヱニル- p - フエ二レンジアミン〕
木 4 ノクセラー C Z (大内新興化学工業社製) 〔N -シクロへキシル- 2-ベンゾチアゾリノレ スルフェンアミ ド〕
薬薬薬薬薬薬
表 5 ( ) 内は熱老化前後での変化率 品品品品品品
D F E A c B
N—ベンゾィル一 N' — t—ブチルヒ ドラジン
N—べンゾィルー N' —フヱニルヒ ドラ ジン
N, Ν' —ジベンゾィルヒ ドラジン
1—ベンゾィルセミ 力ルバジ ド
1—ベンズアミ ドグァ二ジン
Ν- (1, 3—ジメ チルブチル) 一 N' —フヱニル- Ρーフ レンジア ミ ン
(表 4及び表 5の考察) - 上記表 4及び表 5の結果から明らかなように、 本発明範囲となる実施例 28~ 37は、 本発明の範囲外となる比較例 11〜14に較べて、 熱老化後の 100% 伸張時の引張応力に優れると共に、 破断伸びが高いことが判明した。
本発明の上記各種ヒ ドラジド化合物を用いることにより、 熱老化防止性に優れ たゴム組成物が得られることが判つた。 また、 当該ヒ ドラジド化合物とジフニ二 ルジアミン系老化防止剤とを併用することにより、 更に熱老化防止性に優れたゴ ム組成物が得られることが判つた。
(合成例 19〜24)
本発明における一般式 (IV) で表されるスルホン酸ヒ ドラゾン誘導体のうち、 代表的化合物である N' - (1ーメチルェチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラ ジ ド、 N' —ベンジリデンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' - (2—フリル メチレン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド、 N' —ジフヱニルメチレンベンゼン スルホン酸ヒ ドラジド、 N' —べンジリデン一 p— トルエンスルホン酸ヒ ドラジ ド、 N' —べンジリデン一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ドの 6種を以下の 方法により合成した。
(合成例 19 )
N' - (1—メチルェチリデン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ドの合成 温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 86 g (0. 5mol) 、 p— トルエンスルホン酸 0. 95 g (0. 005mol) 及びアセトン 700mlを加え、 約 5時間加熱還流 した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥することによ り白色結晶を得た。
この反応の収量は 97. 5 g (0. 46 mol) であり、 収率は 92%であった。 融点 145 °C
P
Ή-NMR (DMS 0) 1. 77 (s, 6 H) , 7. 50〜7: 90 (m, 5H) , 10. 05 (b, 1 H)
(合成例 20 )
N' —ベンジリデンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リ ツ トル) に、 ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 86 g (0. 5mol) 、 及びメタノール 700ml を加えた。 室温撹拌下、 ベンズアルデヒ ド 63. 6 g (0. 6mol) を 1時間で 滴下し、 約 5時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結晶を濾別 し、 減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 115 g (0. 445 mol) であり、 収率は 89 %であつた。 融点 112 °C
^- MR (DMS 0) 7. 20〜8. 40 (m, 12 H)
(合成例 21 )
Ν' - (2—フリルメチレン) ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド 86 g (0. 5mol) 、 及びメタノール 700ml を加えた。 室温撹拌下、 フルフラール 57. 6 g (0. 6 mol) を 1時間で滴下 し、 約 5時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結晶を濾別し、 減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 94 g (0. 37 mol) であり、 収率は 75%であった。
融点 134 °C
:H-NMR (DMS 0) 6. 52 (m, 1 H) , 6. 80 (m, 1H) , 7. 50〜7. 90 (m, 7H) , 11. 51 (s, 1H)
(合成例 22)
Ν' —ジフヱニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (2リッ トル) に-
ベンゾフエノンヒ ドラゾン 78. 4 g (0. 4mol)、 トリェチルァミン 64. 6 g (0. 64mol) 及びエーテル 1リッ トルを加える。 室温撹拌下、 ベンゼンス ルホン酸クロライ ド 105. 6 g (0. 6 mol)を 1時間かけて滴下した後、 72 時間加熱還流した。 反応液を 20°Cに冷却した後、 脱イオン水 500mlにて二度 洗浄 (分液) した。 エーテル層を無水硫酸マグネシウムにて脱水し、 濾別した後、 その母液をロータリーエバポレーターにて濃縮し、 赤黄色結晶を得た。 この粗結 晶液をジェチルェ一テル 1リ ッ トルに添加し、 30分加熱還流した後、 30°Cに て結晶を濾別した。 これを減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 94. 1 g (0. 28mol) であり、 収率は 70%であった。 融点 190 °C
^-NMR (DMSO) 7. 10〜8. 00 (m, 15 H) , 10. 52 (s, 1H)
(合成例 23)
N' —ベンジリデン一 p—トルエンスルホン酸ヒ ドラジドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に、 p—トルエンスルホン酸ヒ ドラジド 93. 0 g (0. 5 mol) 、 及びメタノール 700mlを加えた。 室温撹拌下、 ベンズアルデヒド 63. 6 g (0. 6mol) を 1時間で滴下し、 約 5時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結 晶を濾別し、 減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 123 g ( 0. 45 mol) であり、 収率は 90 %であつた。 融点 126°C
^- MR (DMSO) 2. 35 (s, 3H) , 7. 20〜7. 80 (m, 1 OH) , 10. 10 (b, 1H)
(合成例 24)
N' 一べンジリデン一 1—ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジドの合成
温度計、 還流冷却器及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ (1リツ トル) に
1一ナフタレンスルホン酸ヒ ドラジ ド 111 g (0. 5mol) 、 及びメタノール 700mlを加えた。 室温撹拌下、 ベンズアルデヒド 63. 6 g (0. 6mol) を 1時間で滴下し、 約 5時間加熱還流した。 反応液を 20°C以下に冷却した後、 結 晶を濾別し、 減圧乾燥することにより白色結晶を得た。
この反応の収量は 145 g (0. 47 mol) であり、 収率は 94%であった。 融点 153 °C
^-NMR (DMSO) 7. 20〜8. 80 (m, 13 H) , 10. 50 (b, 1H)
(実施例 38〜 51及び比較例 15〜 16 )
下記表 6〜7、 表 9〜10に示す配合組成のゴム組成物をバンバリーミキサー で混練りし、 次いで厚さ約 2隨のシ一ト状 ( 16 Ommx 160mm) とした後、 145 °C X 30分間でプレス加硫した。
得られた加硫ゴムは、 熱老化前と 100°Cx 48時間、 空気中で熱老化後、 硬 さ試験及び引張試験を実施し、 硬さ (Hd)、 300%伸張時弾性率(M300)、 破断伸び (Eb) 、 破断強力 (Tb) を求めた。 比較例 15及び 16の値を 100として指数表示した。
これらの結果を下記表 8、 11に示す。
表 6
配合 内 容 (重量部)
天然ゴム 1 0 0
補強性充填材 5 0
ステアリン酸 2. 0
亜鉛華 3. 0
老化防止剤 木 2 1. 0
スルホン酸ヒ ドラジド
加硫促進剤 木 3 0. 8
硫 黄 1. 3
*1 H A F級カーボンブラック
*2 ノクラック 6 C (大内新興化学工業社製)
〔N- (1, 3-ジメチルブチル) -Ν' -フヱニル- ρ - フエ二レンジアミン〕
*3 ノクセラー N S— P (大内新興化学工業社製)
〔N- tert-ブチル -2-ベンゾチァゾリルスルフヱンァミ ド〕
表 7
スルホン酸ヒ ドラジド 配合量
(重量部) 比較例 15 無添加
実施例 38 Ν' -ジフヱニノレメチレンべンゼ'ンス^ /レホン酸ヒ ドラジ ド 1. 0 実施例 39 N' -ジフヱニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 2. 0 実施例 40 Ν' -ジフヱニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド 4. 0 実施例 41 N' - "メチルェチリデン)ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド 2. 0 実施例 42 N' -(l, 3 -ジメチルプチリデン)ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 2. 0 実施例 43 Ν (2-フ リルメ チリデン)ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 2. 0 実施例 44 N' -ジフヱニルメチレン- ρ -トルェンスルホン酸ヒ ドラジ ド 2. 0
表 8
( )内は熱老化前後での変化率
表 9
*4 J S R 1 5 0 2 ( J S R株式会社製)
*5 H A F級カーボンブラック
*6 ノクラック 6 C (大内新興化学工業社製)
CN-C1, 3 -ジメチルブチル) - N' -フヱ二ノレ- P - フエ二レンジアミン〕
*7 ノクセラー N S— P (大内新興化学工業社製)
〔N- tert-ブチル -2-ベンゾチアゾリルスルフュンァミ ド〕 *8 ノクセラー DM— P (大内新興化学工業社製)
*9 ノクセラー D (大内新興化学工業社製)
〔1, 3-ジフヱ二ルグァ二ジン〕
表 1 0
スルホン酸ヒ ドラジド 配合量
(重量部) 比較例 16 無添加
実施例 45 N ' -ジフヱニノレメチレンべンゼ'ンスノレホン酸ヒ ドラジド 1 . 0 実施例 46 Ν' -ジフヱニルメチレンベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 2 . 0 実施例 47 N' -ジフヱニルメチレンベンゼンスノレホン酸ヒ ドラジド 4. 0 実施例 48 Ν' -(1-メチルェチリデン)ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド 2. 0 実施例 49 Ν' -(1, 3 -ジメチルプチリデン)ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジド 2 . 0 実施例 50 Ν' -(2-フ リルメチリデン)ベンゼンスルホン酸ヒ ドラジ ド 2. 0 実施例 51 Ν'ージフエニノレメチレン— ρ トノレエンスノレホン酸ヒ ドラジド 2 . 0
( )内は熱老化前後での変化率
(表 8、 1 1の考察) _ 上記表 8、 1 1の結果から明らかなように、 本発明範囲内となる実施例 3 8〜 5 1は、 本発明の範囲外となる比較例 1 5〜1 6に較べて、 熱老化後であっても 硬さ (H d ) が低減でき、 破断伸び (E b ) 、 破壊強度 (T b ) に優れているこ とが判明した。
(実施例 5 2〜 6 0、 比較例 1 7〜 2 1 )
下記表 1 2に示す配合処方 (重量部) にてゴム組成物を調製した。 タイヤサイ ズ 3 7 0 0 R 5 7のタイヤを作製し、 表 1 2の各々のゴム組成物を図 1に示すタ ィャゴム部材 (トレツ ド部材) に適用した。 なお、 配合するヒ ドラジド化合物 A 〜门ま、 それぞれが等モルとなる量を配合している。
得られた夫々の試作タイヤについて、 タイヤ温度、 耐摩耗性、 耐カツ ト性及び 作業性の評価を下記評価方法にて評価した。 これらの結果を下記表 1 2に示す。 (タイヤ温度の評価)
一定速度、 ステップロード条件のドラムテストを実施し、 タイヤトレッ ド内部 の一定深さ位置の温度を測定し、 コントロール (比較例 1 7 ヒ ドラジド化合物 無添加) の値を 1 0 0とし、 指数で評価した。 指数の値が小さいほど、 低発熱性 化の効果が大きいことになる。
(耐摩耗性の評価)
耐摩耗性は、 2 0 0 0時間走行後のタイヤにおける トレッ ドゴムを下記式
走行距離 Z (走行前溝深さ一走行前溝深さ)
により算出し、 コントロール (比較例 1 7 ) の値を 1 0 0とし、 指数で表示した c 指数の値が大きいほど、 耐摩耗性の改良効果が大き 、ことになる。
(耐カッ ト性の評価)
耐カッ ト性 (耐破壊性) は、 2 0 0 0時間走行後のタイヤにおけるトレッ ドゴ ム表面 3 O cmx 3 0 cm当たりのゴムの欠落していない面積率を求め、 コントロー
ル (比較例 17) の値を 100とし、 指数で表示した。 指数の値が大きいほど、 耐カツ ト性の改良効果が大きいことになる。
(作業性の評価)
ムーニー粘度 ML1 + 4 (130°C) を測定し、 コン トロール (比較例 18 従 来の特開平 4一 136048号公報記載の 3—ヒ ドロキン一 2—ナフ トェ酸ヒ ド ラジド添加) の値を 100とし、 指数で表示した。 指数の値が小さいほど、 作業 性の改良効果が大きいことになる。
¾12
カーボンブラック種: A : N2 20 (N2S A = 120, DB P=119)
*1 サントフレックス 13 (N— (1, 3ジメチル)一 N'—フエ二ルーフ. .二レンジアミ ン) *2 N— t e r tプチルー 2 ベンゾチアゾ一ルスルフェンアミ ド
表 1 2において、 ヒ ドラジド化合物 A〜 Jは次の化合物を表す。
ヒ ドラジ ド化合物:
A : 3—ヒ ドロキシー N' - ( 1—メチルェチリデン) 一 2—ナフ 卜ェ酸ヒ ド ラジ ド
B : 3—ヒ ドロキシ一 N' — ( 1一メチルプロピリデン) 一 2—ナフ トェ酸ヒ ドラジ ド
C : 3—ヒ ドロキシ一 N' - ( 1—メチルブチリデン) 一 2 _ナフ トェ酸ヒ ド ラジ ド
D : 3—ヒ ドロキシ一N' — ( 1 , 3—ジメチルブチリデン) _ 2—ナフ トェ 酸ヒ ドラジ ド
E : Ν' — ( 1—メチルェチリデン) サリチル酸ヒ ドラジド
F : N' - ( 1 , 3—ジメチルプチリデン) サリチル酸ヒ ドラジ ド
G : 1—ヒ ドロキシ一 N' - ( 1, 3—ジメチルブチリデン) 一 2—ナフ トェ 酸ヒ ドラジ ド
Η : Ν 2, Ν 4—ジ (1—メチルェチリデン) イソフタル酸ジヒ ドラジド I : 3—ヒ ドロキシ一 2 _ナフ トェ酸ヒ ドラジド
J : ィソフタル酸ジヒ ドラジド
(表 1 2の考察)
表 1 2から明らかなように、 本発明範囲となる実施例 5 2〜6 0は、 本発明範 囲外となる比較例 1 7〜2 1に較べ、 タイヤ温度、 耐摩耗性、 耐カツ ト性は同等 以上に保ちながら作業性を大きく改善していることが判明した。
個別的にみると、 比較例 1 7 (コントロール) は、 発熱改良剤を何等添加しな いものであり、 この場合は作業性が極端に悪化していることが判る。 比較例 1 8 は、 従来技術となる特開平 4一 1 3 6 0 4 8号公報記載の 3—ヒ ドロキシー 2— ナフトェ酸ヒ ドラジドを、 比較例 1 9はイソフタル酸ジヒ ドラジドを添加したも のであり、 低発熱化は達成されているが、 作業性が極端に悪化することが判る。
比較例 2 0は、 カーボンブラックの量を比較例 1 7より 5重量部減らしたもので あり、 この場合は、 作業性、 耐摩耗性、 耐カツ ト性のバランスは改良されていな いことが判る。 比較例 2 1は、 本発明の化学物質 3—ヒ ドロキシ一 N' _ ( 1— メチルェチリデン) 一 2—ナフトェ酸ヒ ドラジドを使用したものであるが、 カー ボンブラックの量が多量であるので、 耐摩耗性、 耐カツ ト性は向上しているが、 タイヤ温度が上昇してしまい、 しかも、 作業性も大幅に悪化していることが判る。 これに対し、 本発明範囲となる実施例 5 2〜6 0は、 いずれにおいてもタイヤ 温度、 耐摩耗性、 耐カツ ト性は同等以上に保ちながら作業性を大きく改善してい ることが判明した。 産業上の利用可能性
本発明のゴム組成物は、 タイヤトレッ ド、 アンダートレツ ド、 カーカス、 サイ ドウオール、 ビード部等のタイヤ材料を始め、 防振ゴム、 ベルト、 ホース等のェ 業品等の用途に用いることができるが、 特に、 タイヤトレッ ドとして使用すると 低発熱性のタイヤを得ることができる。