JP2631994B2 - タイヤトレッド用カーボンブラック - Google Patents
タイヤトレッド用カーボンブラックInfo
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- JP2631994B2 JP2631994B2 JP63023776A JP2377688A JP2631994B2 JP 2631994 B2 JP2631994 B2 JP 2631994B2 JP 63023776 A JP63023776 A JP 63023776A JP 2377688 A JP2377688 A JP 2377688A JP 2631994 B2 JP2631994 B2 JP 2631994B2
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- Japan
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- carbon black
- rubber
- tire tread
- diameter
- surface area
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09C—TREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
- C09C1/44—Carbon
- C09C1/48—Carbon black
- C09C1/50—Furnace black ; Preparation thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/02—Elements
- C08K3/04—Carbon
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/10—Solid density
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/12—Surface area
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/19—Oil-absorption capacity, e.g. DBP values
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、乗用車のタイヤトレッドのような高度の耐
摩耗性と反発弾性が要求されるゴム部材として好適に使
用される新規特性のカーボンブラックに関する。
摩耗性と反発弾性が要求されるゴム部材として好適に使
用される新規特性のカーボンブラックに関する。
ゴム補強用のカーボンブラックには、具備特性に応じ
た多様な品種があり、これらの品種特性が配合するゴム
組成物の諸性能を決定する主要因子となる。このため通
常ゴム成分との配合にあたっては、部材用途に適合する
品種特性のカーボンブラックが選定使用される。
た多様な品種があり、これらの品種特性が配合するゴム
組成物の諸性能を決定する主要因子となる。このため通
常ゴム成分との配合にあたっては、部材用途に適合する
品種特性のカーボンブラックが選定使用される。
近似、自動車の低燃費性に対する要求から、タイヤト
レッド用ゴム部材として高度の耐摩耗性を有するととも
に反発弾性の優れたゴム組成物が強く望まれている。
レッド用ゴム部材として高度の耐摩耗性を有するととも
に反発弾性の優れたゴム組成物が強く望まれている。
一般にタイヤトレッドのような苛酷な走行条件下で高
度の耐摩耗性が要求されるゴム部材には、粒子径が小さ
く比表面積の大きいハード級カーボンブラックが適用さ
れている。一方タイヤトレッド部の転動抵抗を軽減して
低燃費化をはかるためには、粒子径が大きく、比表面積
の小さいカーボンブラックあるいは一定粒子径当りの凝
集体分布巾の広いカーボンブラックを用いてゴムの反発
弾性を増大させることが必要である。このようにゴムに
高度の耐摩耗生とともに大きな反発弾性を付与すること
は、カーボンブラックの補強性能として相反関係にあ
り、これら両特性を併有させることは困難である。
度の耐摩耗性が要求されるゴム部材には、粒子径が小さ
く比表面積の大きいハード級カーボンブラックが適用さ
れている。一方タイヤトレッド部の転動抵抗を軽減して
低燃費化をはかるためには、粒子径が大きく、比表面積
の小さいカーボンブラックあるいは一定粒子径当りの凝
集体分布巾の広いカーボンブラックを用いてゴムの反発
弾性を増大させることが必要である。このようにゴムに
高度の耐摩耗生とともに大きな反発弾性を付与すること
は、カーボンブラックの補強性能として相反関係にあ
り、これら両特性を併有させることは困難である。
そこで近年、カーボンブラックの粒子径、比表面積、
ストラクチャーなどの基本特性に加えて、カーボンブラ
ックの諸特性をよりミクロに評価し、これら選択的な特
性を有するカーボンブラックをゴムに配合することによ
り、耐摩耗性と反発弾性を具備させることが種々提案さ
れている。
ストラクチャーなどの基本特性に加えて、カーボンブラ
ックの諸特性をよりミクロに評価し、これら選択的な特
性を有するカーボンブラックをゴムに配合することによ
り、耐摩耗性と反発弾性を具備させることが種々提案さ
れている。
例えば、本出願人は窒素吸着比表面積（N2SA）が60m2
/g以上、DBP吸油量が108ml/100g以上のカーボンブラッ
クを対象に、一定比表面積当りの真比重を公知のカーボ
ンブラックのそれよりも著しく低い特定範囲に設定する
とともに着色力ならびに凝集体のモード径当りの分布巾
を一定値以上に維持することにより高耐摩耗性と高反発
弾性を同時に付与したゴム組成物を提案した（特開昭59
−140241）。また、本出願人は窒素吸着比表面積（N2S
A）が140m2/g以上のカーボンブラックを対象にして、カ
ーボンブラックの一定比表面積当りの粒子凝集体の空隙
を相対的に大きく設定することによりゴム成分との混練
過程における分散加工性を改良して、高度の耐摩耗性を
有するゴム組成物を提案した（特願昭62−154474）。
/g以上、DBP吸油量が108ml/100g以上のカーボンブラッ
クを対象に、一定比表面積当りの真比重を公知のカーボ
ンブラックのそれよりも著しく低い特定範囲に設定する
とともに着色力ならびに凝集体のモード径当りの分布巾
を一定値以上に維持することにより高耐摩耗性と高反発
弾性を同時に付与したゴム組成物を提案した（特開昭59
−140241）。また、本出願人は窒素吸着比表面積（N2S
A）が140m2/g以上のカーボンブラックを対象にして、カ
ーボンブラックの一定比表面積当りの粒子凝集体の空隙
を相対的に大きく設定することによりゴム成分との混練
過程における分散加工性を改良して、高度の耐摩耗性を
有するゴム組成物を提案した（特願昭62−154474）。
しかにながら耐摩耗性を高度に保持するとともにより
大きな反発弾性を有するゴム組成物に対する要求は依然
として高い。
大きな反発弾性を有するゴム組成物に対する要求は依然
として高い。
本発明はこのような状況下に更に研究を進め、窒素吸
着比表面積（N2SA）が75〜105m2/gの範囲において一定
比表面積当りの真比重を更に小さく設定し、かつ粒子凝
集体空隙直径を更に大きく設定するとともに凝集体モー
ド径当りの分布巾をブロード化することにより、着色力
を一定以上に保持させる必要はなく、相反する上記両特
性の効果的併有が可能であることを知見して完成したも
のである。
着比表面積（N2SA）が75〜105m2/gの範囲において一定
比表面積当りの真比重を更に小さく設定し、かつ粒子凝
集体空隙直径を更に大きく設定するとともに凝集体モー
ド径当りの分布巾をブロード化することにより、着色力
を一定以上に保持させる必要はなく、相反する上記両特
性の効果的併有が可能であることを知見して完成したも
のである。
すなわち本発明のタイヤトレッド用カーボンブラック
は、窒素吸着比表面積（N2SA）が75〜105m2/g、圧縮DBP
吸油量が110ml/100g以上のハード系領域に属し、単一ピ
ークを示す凝集体分布におけるstが112〜148nm、ΔDs
tが115〜132nmの範囲にあり、かつ下記の選択的な特性
を有することを構成的な特徴とする。
は、窒素吸着比表面積（N2SA）が75〜105m2/g、圧縮DBP
吸油量が110ml/100g以上のハード系領域に属し、単一ピ
ークを示す凝集体分布におけるstが112〜148nm、ΔDs
tが115〜132nmの範囲にあり、かつ下記の選択的な特性
を有することを構成的な特徴とする。
真比重≦1.9080−0.0016〔N2SA〕 粒子凝集体空隙直径（nm）≧62.2−0.236〔N2SA〕 但し、粒子凝集体空隙直径（nm）≧48 凝集体分布巾ΔDst（nm）≧30.6＋0.618〔st〕 本発明のカーボンブラックは、窒素吸着比表面積（N2
SA）が75〜105m2/g、圧縮DBP吸油量が110ml/100g以上の
通常タイヤトレッド部に用いられるハード系領域に属す
るものである。
SA）が75〜105m2/g、圧縮DBP吸油量が110ml/100g以上の
通常タイヤトレッド部に用いられるハード系領域に属す
るものである。
本発明のカーボンブラックは更に真比重≦1.9080−0.
0016〔N2SA〕、粒子凝集体空隙直径（nm）≧62.2−0.23
6〔N2SA〕、但し、粒子凝集体空隙直径（nm）≧48、凝
集体分布巾はΔDst（nm）≧30.6＋0.6118〔st〕、の
関係を充足する選択的特性を具備することを特徴とする
ものであり、ゴムに配合した場合に耐摩耗性を維持しつ
つ、高度の反発弾性の付与を可能とするものである。
0016〔N2SA〕、粒子凝集体空隙直径（nm）≧62.2−0.23
6〔N2SA〕、但し、粒子凝集体空隙直径（nm）≧48、凝
集体分布巾はΔDst（nm）≧30.6＋0.6118〔st〕、の
関係を充足する選択的特性を具備することを特徴とする
ものであり、ゴムに配合した場合に耐摩耗性を維持しつ
つ、高度の反発弾性の付与を可能とするものである。
上記の特性項目のうち、真比重が1.9080−0.0016〔N2
SA〕以下、単一ピークを示す凝集体分布におけるstが
112〜148nmでΔDstが115〜132nmの範囲にあって凝集体
分布巾ΔDst（nm）が30.6＋0.6118〔st〕以上の特性
は、真比重が低位にあると共に凝集体分布巾がブロード
化した粒子性状を示し、配合ゴムに対し耐摩耗性の低下
を抑制しつつ反発弾性を向上させるために有効機能す
る。また、粒子凝集体空隙直径（nm）が62.2−0.236〔N
2SA〕以上の粒子組織を有するカーボンブラックは一定
比表面積当りの異方性が顕著に発達したアグリゲート構
造を示し、ゴム成分との配合過程において相互作用を改
善して耐摩耗性の向上に寄与する。
SA〕以下、単一ピークを示す凝集体分布におけるstが
112〜148nmでΔDstが115〜132nmの範囲にあって凝集体
分布巾ΔDst（nm）が30.6＋0.6118〔st〕以上の特性
は、真比重が低位にあると共に凝集体分布巾がブロード
化した粒子性状を示し、配合ゴムに対し耐摩耗性の低下
を抑制しつつ反発弾性を向上させるために有効機能す
る。また、粒子凝集体空隙直径（nm）が62.2−0.236〔N
2SA〕以上の粒子組織を有するカーボンブラックは一定
比表面積当りの異方性が顕著に発達したアグリゲート構
造を示し、ゴム成分との配合過程において相互作用を改
善して耐摩耗性の向上に寄与する。
上記したカーボンブラックの各特性値は、以下の測定
方法による値が用いられる。
方法による値が用いられる。
（１）真比重 カーボンブラック資料を落とし蓋付るつぼに採り650
±25℃の温度で５分間脱揮処理を施したのちピクノメー
ターに適量秤取し、少量のベンゼンで浸漬してから２〜
5mmHgの真空下で気泡発生がみとめられなくなるまで減
圧脱気する。ついでピクノメーターにベンゼンを充満し
て25±0.1℃の高温水槽中に30分間保持したのち秤量す
る。真比重は、次式により算出される。
±25℃の温度で５分間脱揮処理を施したのちピクノメー
ターに適量秤取し、少量のベンゼンで浸漬してから２〜
5mmHgの真空下で気泡発生がみとめられなくなるまで減
圧脱気する。ついでピクノメーターにベンゼンを充満し
て25±0.1℃の高温水槽中に30分間保持したのち秤量す
る。真比重は、次式により算出される。
ただし、Ａはピクノメーターの質量、Ｃはピクノメー
ター＋ベンゼンの質量、Ｄはピクノメーター＋カーボン
ブラック試料の質量、Ｅはピクノメーター＋カーボンブ
ラック試料＋ベンゼンの質量、そしてd4 25はベンゼンの
比重である。この方法で測定したIRB No.5の真比重は
1.7781である。
ター＋ベンゼンの質量、Ｄはピクノメーター＋カーボン
ブラック試料の質量、Ｅはピクノメーター＋カーボンブ
ラック試料＋ベンゼンの質量、そしてd4 25はベンゼンの
比重である。この方法で測定したIRB No.5の真比重は
1.7781である。
（２）粒子凝集体空隙直径 マイクロメリティック社製水銀ポロシメーター（pore
Sizer9300）を用い、専用セル（3ml）中にJIS K6221
（1982）５「乾燥試料の作り方」に従って乾燥処理し、
粒度250〜500μに調整したカーボンブラックペレットを
0.2g装填した後、圧力25〜20000psiの範囲内で水銀を圧
入し、圧入される水銀量が急激に増加する点の圧力を測
定する。凝集体空隙直径は次式により算出される。
Sizer9300）を用い、専用セル（3ml）中にJIS K6221
（1982）５「乾燥試料の作り方」に従って乾燥処理し、
粒度250〜500μに調整したカーボンブラックペレットを
0.2g装填した後、圧力25〜20000psiの範囲内で水銀を圧
入し、圧入される水銀量が急激に増加する点の圧力を測
定する。凝集体空隙直径は次式により算出される。
したがって、圧力が25psiの場合の凝集体空隙直径は7
200nmであり、圧力20000psiの場合の凝集体空隙直径は9
nmとなる。
200nmであり、圧力20000psiの場合の凝集体空隙直径は9
nmとなる。
本測定法を用いてIRB No.5（N2SA80.3m2/g）を測定
したところ粒子凝集体空隙直径は40nmであった。
したところ粒子凝集体空隙直径は40nmであった。
（３）凝集体分布巾（st,ΔDst） JIS K6221（1982）５「乾燥試料の作り方」に基づい
て乾燥したカーボンブラック試料を少量の界面活性剤を
含む20vol％エタノール水溶液と混合して、カーボンブ
ラック濃度50mg/の分散液を作成し、超音波で十分に
分散させて試料とする。ディスク・セントリフュージ装
置（英国Joyes Loebl社製）を8000rpmの回転速度に設定
し、スピン液（温度25℃の2wt％グリセリン水溶液）を1
0ml加えたのち1mlのバッファー液（温度25℃の20vol％
エタノール水溶液）を注入する。ついで温度25℃のカー
ボンブラック分散液0.5mlを注射器で加えて遠心沈降を
開始し、同時に記録計を作動させて光学的に凝集体スト
ークス相当径の分布曲線を作成する。得られた分布曲線
における最大頻度のストーク相当径をst（ｍμ）と
し、最大頻度の50％の頻度が得られる大小２点のストー
クス相当径の差をΔDst（nm）とする。この測定方法に
よるASTM Ｄ−24 Standard Reference Black C−３
（N234）のstは80nm、ΔDstは60nmとなる。
て乾燥したカーボンブラック試料を少量の界面活性剤を
含む20vol％エタノール水溶液と混合して、カーボンブ
ラック濃度50mg/の分散液を作成し、超音波で十分に
分散させて試料とする。ディスク・セントリフュージ装
置（英国Joyes Loebl社製）を8000rpmの回転速度に設定
し、スピン液（温度25℃の2wt％グリセリン水溶液）を1
0ml加えたのち1mlのバッファー液（温度25℃の20vol％
エタノール水溶液）を注入する。ついで温度25℃のカー
ボンブラック分散液0.5mlを注射器で加えて遠心沈降を
開始し、同時に記録計を作動させて光学的に凝集体スト
ークス相当径の分布曲線を作成する。得られた分布曲線
における最大頻度のストーク相当径をst（ｍμ）と
し、最大頻度の50％の頻度が得られる大小２点のストー
クス相当径の差をΔDst（nm）とする。この測定方法に
よるASTM Ｄ−24 Standard Reference Black C−３
（N234）のstは80nm、ΔDstは60nmとなる。
本発明のカーボンブラックは、頭部に燃焼バーナーお
よび原料油噴射ノズルを備える燃焼室とこれに連続する
熱分解導管から構成された発生部を２系列設け、両発生
部の熱分解導管を円筒状の主反応ゾーンに収斂会合した
Ｙ字型構造のオイルファーネス炉を用い、別系列で発生
したカーボンブラック中間生成ガス流を主反応ゾーンに
同時に高速導入して相互衝突させる方法（特開昭59−49
267号）によって製造される。この際、操業条件として
全空気供給量、燃料油供給量、燃料燃焼率および原料油
導入量を各発生系列で変動させ、かつ主反応ゾーンの炉
後部でカーボンブラック生成ガス流を２段階の位置で冷
却し、炉内反応停止条件を制御することによって本発明
の特性を満たすカーボンブラックを製造することができ
る。
よび原料油噴射ノズルを備える燃焼室とこれに連続する
熱分解導管から構成された発生部を２系列設け、両発生
部の熱分解導管を円筒状の主反応ゾーンに収斂会合した
Ｙ字型構造のオイルファーネス炉を用い、別系列で発生
したカーボンブラック中間生成ガス流を主反応ゾーンに
同時に高速導入して相互衝突させる方法（特開昭59−49
267号）によって製造される。この際、操業条件として
全空気供給量、燃料油供給量、燃料燃焼率および原料油
導入量を各発生系列で変動させ、かつ主反応ゾーンの炉
後部でカーボンブラック生成ガス流を２段階の位置で冷
却し、炉内反応停止条件を制御することによって本発明
の特性を満たすカーボンブラックを製造することができ
る。
本発明のカーボンブラックは、これらの特性値として
対応する窒素吸着比表面積（N2SA）に比べて真比重値が
著しく低く、また粒子凝集体空隙直径が著しく大きいこ
とを特徴とし、更に凝集体分布巾が広いという独特のコ
ロイダル性状を具備しているものである。これら具備特
性の全てを充足することにより、ゴムに配合した場合に
耐摩耗性の低下を招くことなく、反発弾性の著しい向上
がもたらされる。
対応する窒素吸着比表面積（N2SA）に比べて真比重値が
著しく低く、また粒子凝集体空隙直径が著しく大きいこ
とを特徴とし、更に凝集体分布巾が広いという独特のコ
ロイダル性状を具備しているものである。これら具備特
性の全てを充足することにより、ゴムに配合した場合に
耐摩耗性の低下を招くことなく、反発弾性の著しい向上
がもたらされる。
頭部にウインドボックスを介して燃焼バーナーと原料
油噴射ノズルを装着した内径400mm、長さ800mm（うち円
錐部200mm）の燃焼室および内径80mm、長さ700mmの熱分
解導管を備える第１発生部と、同様に燃焼バーナーと原
料油噴射ノズルを到着した内径650mm、長さ800mm（うち
円錐部200mm）の燃焼室および内径110mm、長さ1000mmの
熱分解導管を備える第２発生部からなる２系列の発生部
を、内径300mm、長さ4000mmの後段広径部位と内径135m
m、長さ850mmの前段狭径部位を連設した主反応ゾーンの
前面に交角60゜で収斂結合させたＹ字型構造のオイルフ
ァーネス炉を設置した。
油噴射ノズルを装着した内径400mm、長さ800mm（うち円
錐部200mm）の燃焼室および内径80mm、長さ700mmの熱分
解導管を備える第１発生部と、同様に燃焼バーナーと原
料油噴射ノズルを到着した内径650mm、長さ800mm（うち
円錐部200mm）の燃焼室および内径110mm、長さ1000mmの
熱分解導管を備える第２発生部からなる２系列の発生部
を、内径300mm、長さ4000mmの後段広径部位と内径135m
m、長さ850mmの前段狭径部位を連設した主反応ゾーンの
前面に交角60゜で収斂結合させたＹ字型構造のオイルフ
ァーネス炉を設置した。
原料油には比重（15/4℃）1.0703、粘度（エングラ
ー,40/20℃）2.10、ベンゼン不溶分0.03％、相関係数
（BMCI）140、初期沸点103℃の芳香族炭化水素油を、ま
た燃料油としては比重（15/4℃）0.903、粘度（CST50
℃）16.1、残炭分5.4％、硫黄分1.8％、引火点96℃の炭
化水素油を用いた。
ー,40/20℃）2.10、ベンゼン不溶分0.03％、相関係数
（BMCI）140、初期沸点103℃の芳香族炭化水素油を、ま
た燃料油としては比重（15/4℃）0.903、粘度（CST50
℃）16.1、残炭分5.4％、硫黄分1.8％、引火点96℃の炭
化水素油を用いた。
上記の反応炉、原料油および燃料油を用い、表１に示
した発生条件を適用して本発明のカーボンブラックを製
造した。
した発生条件を適用して本発明のカーボンブラックを製
造した。
表２に製造されたカーボンブラックの各種特性ならび
に計算値を示した。
に計算値を示した。
表１においてRun No.1〜４（本発明例）は、各発生系
列の条件を適宜制御するとともに、カーボンブラック生
成ガス流を２段階にわたって冷却することにより製造し
たものであり、表２に示すように全ての特性項目が本発
明の特定範囲に入っている。しかし、比較例No.5のカー
ボンブラックは発生系列の燃焼条件を同一に設定し、冷
却位置が１段の条件で製造したため真比重および粒子凝
集体空隙直径が本発明の特性要件から外れている。な
お、表２に比較例６〜８として示したカーボンブラクは
従来技術により製造されたカーボンブラックで、窒素吸
着比表面積（N2SA）および圧縮DBP吸油量は本発明と同
等水準にあるがその他の特性項目が本発明の範囲を外れ
るものである。
列の条件を適宜制御するとともに、カーボンブラック生
成ガス流を２段階にわたって冷却することにより製造し
たものであり、表２に示すように全ての特性項目が本発
明の特定範囲に入っている。しかし、比較例No.5のカー
ボンブラックは発生系列の燃焼条件を同一に設定し、冷
却位置が１段の条件で製造したため真比重および粒子凝
集体空隙直径が本発明の特性要件から外れている。な
お、表２に比較例６〜８として示したカーボンブラクは
従来技術により製造されたカーボンブラックで、窒素吸
着比表面積（N2SA）および圧縮DBP吸油量は本発明と同
等水準にあるがその他の特性項目が本発明の範囲を外れ
るものである。
次に、表２の各種カーボンブラック試料を表３に示す
配合比率でポリブタジエンゴム（BR）／油展スチレンブ
タジエンゴム（SBR）系の合成ゴム成分に配合した。
配合比率でポリブタジエンゴム（BR）／油展スチレンブ
タジエンゴム（SBR）系の合成ゴム成分に配合した。
表３の配合物を145℃の温度で加硫処理（加硫時間
は、40分）して得たゴム組成物につき、各種のゴム特性
を測定した。結果を表２の配合カーボンブラック試料Ru
n No.に対応させて表４に示した。ゴム特性のうち、ラ
ンボーン耐摩耗性についてはランボーン摩耗試験機（機
械的スリップ機構）をもちい、次の条件で測定した。
は、40分）して得たゴム組成物につき、各種のゴム特性
を測定した。結果を表２の配合カーボンブラック試料Ru
n No.に対応させて表４に示した。ゴム特性のうち、ラ
ンボーン耐摩耗性についてはランボーン摩耗試験機（機
械的スリップ機構）をもちい、次の条件で測定した。
試験片：厚さ10mm、外径44mm エメリーホイール:GCタイプ、粒度＃80、硬度Ｈ 添加カーボンブラック粉：粒度＃80、添加量約9g/分 試験片回転数:660rpm 試験荷重:4kg 相対スリップ率:24％、60％ また、ピコ耐摩耗については、ASTM Ｄ−2228−76
“Standard Test Method for Rubber Property−Abrasi
on Resistance（Pico Abrader）”に準拠し、次の条件
により測定した。
“Standard Test Method for Rubber Property−Abrasi
on Resistance（Pico Abrader）”に準拠し、次の条件
により測定した。
荷重:44N 回転周期:1Hz 回転数:160回転 上記耐摩耗性の表示数値は、基準カーボンブラック試
料IRB No.5を同条件で配合したゴム組成物の摩耗量を10
0とした際の指数とした。
料IRB No.5を同条件で配合したゴム組成物の摩耗量を10
0とした際の指数とした。
その他のゴム特性は、すべてJIS K6301「一般ゴム試
験方法」によって測定した。
験方法」によって測定した。
表４の結果から、適用したカーボンブラックが本発明
要件を全て具備するRun No.1〜４の場合は、対応するRu
n No.5〜８の比較例に比べて耐摩耗性が優位にあり、反
発弾性の向上が顕著であることが判明する。
要件を全て具備するRun No.1〜４の場合は、対応するRu
n No.5〜８の比較例に比べて耐摩耗性が優位にあり、反
発弾性の向上が顕著であることが判明する。
上記説明で明らかなように本発明のカーボンブラック
を配合したゴム組成物は、高耐摩耗性を有するとともに
極めて大きな反発弾性が付与されるので、苛酷な走行条
件下で使用されるタイヤトレッドの省燃費をはかる上で
極めて有用である。
を配合したゴム組成物は、高耐摩耗性を有するとともに
極めて大きな反発弾性が付与されるので、苛酷な走行条
件下で使用されるタイヤトレッドの省燃費をはかる上で
極めて有用である。
Claims (1)
- 【請求項１】窒素吸着比表面積（N2SA）が75〜105m2/
g、圧縮DBP吸油量が110ml/100g以上のハード系領域に属
し、かつ下記の選択的特性を有するタイヤトレッド用カ
ーボンブラック。 真比重≦1.9080−0.0016〔N2SA〕 粒子凝集体空隙直径（nm）≧62.2−0.236〔N2SA〕、但
し、 粒子凝集体空隙直径（nm）≧48 凝集体分布巾ΔDST（nm）≧30.6＋0.6118〔DST〕
Priority Applications (2)
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| JP63023776A JP2631994B2 (ja) | 1988-02-05 | 1988-02-05 | タイヤトレッド用カーボンブラック |
| US07/604,396 US5069892A (en) | 1988-02-05 | 1990-10-26 | Carbon black for tire tread |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63023776A JP2631994B2 (ja) | 1988-02-05 | 1988-02-05 | タイヤトレッド用カーボンブラック |
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Family
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Family Applications (1)
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-
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1990
- 1990-10-26 US US07/604,396 patent/US5069892A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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