JP3316267B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用車や軽トラック用
のタイヤトレッド部材として好適なゴム組成物、詳しく
は優れた耐摩耗性を維持しながら高い反発弾性を具備す
るタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム補強用のカーボンブラックには、具
備特性に応じた多様の品種があり、これらの品種特性が
ゴムに配合した組成物の諸性能を決定付けるための主要
な因子となる。このため、通常ゴムへの配合に当たって
は、部材用途に適合する品種特性のカーボンブラックを
選定使用する手段が慣用されている。
【0003】例えば、ここ数年来、省資源、省エネルギ
ーの社会的要求に対応するため低燃費タイヤの開発が盛
んにおこなわれてきたが、このような低燃費タイヤに対
しては比較的粒子径が大きい品種のカーボンブラックを
相対的に少ない量でゴム成分に配合した低発熱性で高反
発弾性を備えるゴム組成物が有効である。ところが、粒
子径が大きく比表面積の小さなカーボンブラックのゴム
配合は、低燃費性能を改善する目的には有効であるが、
湿潤路面での制動性および耐摩耗性といった面の特性低
下が避けられない。したがって、粒子径が小さく、比表
面積の大きいカーボンブラックを用いて配合ゴムに高耐
摩耗性と高反発弾性を与える低発熱性とを同時に付与す
ることができれば、タイヤトレッド用ゴム部材として理
想的なものとなる。
【0004】本出願人は、上述した背反的ゴム性能を配
合するカーボンブラックの特性面、とくに粒子径、比表
面積、ストラクチャー等の基本特性に加え、より一層ミ
クロな選択的特性を付加することによって両立させる研
究を系統的に継続しており、既に下記のような開発提案
をおこなっている。 (1) 窒素吸着比表面積(N2SA)が60m2/g以上、圧縮DB
Pが112ml/100g 以上のカーボンブラックに凝集体の
ストークスモード径および同分布を一定値以上に維持さ
せた、配合ゴムに高補強性能と高反発弾性を同時に付与
することができるカーボンブラック(特公平1−53978
号公報) 。 (2) N2 SA60m2/g以上、DBP108ml/100g 以
上、一定比表面積当たりの真比重値を公知のカーボンブ
ラックのそれより著しく低い特定範囲に設定するととも
に着色力ならびに凝集体モード径当たりの分布幅を一定
値以上に維持する特性のカーボンブラックを配合した高
耐摩耗性と高反発弾性を兼備するゴム組成物(特開昭59
−140241号公報) 。 (3) N2 SAが65〜84m2/g、N2 SA/ヨウ素吸着
量(IA)の比が1.10〜1.35の範囲にあり、圧縮D
BP、ブラックネス、ヨウ素吸着量および凝集体モード
径を変数とする関係式値を一定値以上に設定した、配合
ゴムに高耐摩耗性と高反発弾性を同時に付与することが
できるカーボンブラック(特開昭62−58792 号公報) 。 (4) N2 SAが75〜105m2/g、圧縮DBP110ml
/100g 以上で、一定比表面積当たりの真比重値を公知の
カーボンブララックのそれより低い特定範囲に設定する
と共に、粒子凝集体空隙直径ならびに凝集体モード径当
たりの分布幅を一定値以上に維持させた、配合ゴムに高
耐摩耗性と高反発弾性を併有させることができるカーボ
ンブラック(特開平1−201367号公報) 。 (5) 窒素吸着比表面積(N2SA)が60〜100m2/gのハー
ド系領域に属し、かつアグリゲート粒間ポアのモード径
(Dp)がDp ≦ 1.543×(Dstモード径)−55.0〕の関
係式を満たすフアーネスカーボンブラックを配合した、
高水準の反発弾性を保持しながら優れた耐摩耗性を有す
る低発熱性ゴム組成物(特開平4−209640号公報)。
【0005】このほか、米国特許第4360627号明
細書にはタイヤトレッドラバー用として、N2 SA85
〜95m2/g、24M4 DBP100〜104ml/100g 、T
int95〜105%で、凝集体ストークスモード径の分
布(ΔD50)を180mμ以上とした高耐摩耗性と高反
発弾性を達成するカーボンブラックが開示され、また米
国特許第4548980号明細書には、省エネルギー用
タイヤに必要な低ころがり抵抗と高度のウエットグリッ
プ性能を得るためのカーボンブラック特性として、N2
SA75〜105m2/g、N2 SA−IA≧15、N2
A−CTABSA≦5、24M4 DBP≦110、Tint
90〜110、ΔTint ≦−3が示されている。
【0006】しかしながら、低燃費タイヤに対する品質
要求はますます高度化しており、より高水準の反発弾性
と耐摩耗性を両立させたゴム組成物の開発が引き続き求
められているのが現状である。このような要請に対処す
るため、本出願人は更に75≦N2 SA(m2/g)≦12
5、70≦CTAB(m2/g)≦120、90≦Tint(%)≦
125、105≦24M4DBP(ml/100g) ≦130、0.
60≦ΔDst/Dst≦0.95、18≦dn(nm)≦2
8、CTAB+5.83(dn)<225の選択的特性
を有するカーボンブラックをジエン系合成ゴムおよび/
または天然ゴム100重量部に対し30〜100重量の
割合で配合したタイヤトレッド用ゴム組成物を開発した
(特願平5−18167 号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の先行技術による
タイヤトレッド用ゴム組成物は、従来技術とは異なるカ
ーボンブラックの粒子コロイダル性状と配合ゴム性能と
の技術的因果関係を解明して開発されたもので、乗用車
や軽トラック等のタイヤトレッドゴム用として好適な反
発弾性と耐摩耗性を兼備する。
【0008】しかしながら、引き続く開発過程で該先行
技術によるカーボンブラックの選択特性に新たに水分吸
着速度に関する限定項目を付加すると、配合ゴムの耐摩
耗性と反発弾性のバランス化が高水準域で達成しえるこ
とを確認した。
【0009】本発明は前記知見に基づいて開発されたも
ので、その目的は、乗用車や軽トラックを対象としたタ
イヤのトレッドゴム用として好適な高水準の耐摩耗性と
反発弾性を兼備するタイヤトレッド用ゴム組成物を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエ
ン系合成ゴムおよび/または天然ゴムからなるゴム成分
100重量部に対し下記 (1)〜(8) の選択的特性を有す
るカーボンブラックを30〜100重量部の割合で配合
してなることを構成上の特徴とする。 (1) 75≦N2 SA(m2/g)≦125 (2) 70≦CTAB(m2/g)≦120 (3) 90径≦Tint(%)≦125 (4) 105≦24M4DBP(ml/100g) ≦130 (5) 0.60≦ΔDst/Dst≦0.95 (6) 18≦dn(nm)≦28 (7) CTAB+5.83(dn)<225 (8) V≦3.5×10-10 但し、上式において、N2 SAは窒素吸着比表面積、C
TABはCTAB比表面積、Tint は比着色力(対比試
料IRB #3)、24M4DBPは圧縮DBP吸油量、Dst
はディスクセントリフュージ装置(DCF) により測定され
るカーボンブラックアグリゲートのストークスモード
径、ΔDstは同ストークス径分布の半値幅、dnは電子
顕微鏡平均粒子直径、Vは温度22〜23℃、相対湿度
92〜94%中に乾燥カーボンブラックを暴露したとき
の暴露時間2400秒における単位面積当たりの水分吸
着速度を示す。
【0011】上記構成によるカーボンブラックの各特性
には、以下の測定方法によって得られる値が用いられ
る。 N2 SA(窒素吸着比表面積);ASTM D3037
−88“Standard Test Method for Carbon Black-Surf
ace Area by Nitrogen Absorption ”MethodBによる。
この方法によるIRB #6のN2 SA測定値は、76m2
/gである。 CTAB比表面積;ASTM D3765−89“Stan
dard Test Method for Carbon Black-CTAB(Cetyltrimet
hylammonium Bromide) Surface Area ”による。この方
法によるIRB #6のCTAB比表面積測定値は、77
m2/gである。 Tint (比着色力);JIS K6221−82「ゴム
用カーボンブラックの試験方法」6・1・3項により、
対比試料をIRB #3として測定する。この方法による
IRB #6の測定値は100である。 24M4DBP(圧縮DBP吸油量);ASTM D349
3−91“Standard Test Method for Carbon Black −
n-Dibutyl Phthalate Absorption Number of Compresse
d Sample”による。この方法によるIRB #6の24M4D
BP測定値は、87ml/100g である。
【0012】Dst, ΔDst;乾燥カーボンブラック試料
を少量の界面活性剤を含む20vol%エタノール水溶液と
混合してカーボンブラック濃度50mg/lの分散液を作製
し、これを超音波で十分に分散させて試料とする。ディ
スク・セントリフュージ装置(英国Joyes Lobel 社製)
を8000rpm の回転数に設定し、スピン液(2wt% グ
リセリン水溶液)を10ml加えたのち、1mlのバッファ
ー液(20vol%エタノール水溶液)を注入する。ついで、
カーボンブラック分散液0.5mlを注射器で加えて遠心
沈降を開始し、同時に記録計を作動させて光学的にカー
ボンブラックアグリゲートのストークス相当径の分布曲
線を作成する。得られた分布曲線における最大頻度のス
トークス相当径をDst(nm)とし、最大頻度の50%の頻
度が得られる大小2点のストークス相当径の差をΔDst
(nm)とする。この測定法によるIRB #6のDstは92
nm、ΔDstは68nmである。
【0013】dn(電子顕微鏡平均粒子直径);カーボ
ンブラック試料を超音波洗浄器により周波数28kHz で
30秒間クロロホルムに分散させたのち、分散試料をカ
ーボン支持膜に固定する〔詳細は例えば「粉体物性図
説」(粉体工学研究会他編)P68(C)「水面膜法」に記載
されている〕。これを電子顕微鏡で直接倍率20000
倍、総合倍率80000〜100000倍に撮影し、得
られた写真からランダムに1000個のカーボンブラッ
ク粒子の直径を計測し、3nmごとに区分して作成したヒ
ストグラムから算術平均粒子直径(dn)を求める。 V(水分吸着速度);110℃で1時間減圧乾燥し、減
圧下で放冷したカーボンブラック1.0000g を、温
度22〜23℃、相対湿度92〜94%としたグローブ
ボックス内の天秤に載せ、水分吸着によるカーボンブラ
ックの重量変化を時間経過毎に測定して水分吸着量の増
加曲線(W)を得る。この曲線Wから暴露時間2400
秒における単位面積当たりの水分吸着速度Vを次式によ
って求める。 V=δW/δt
【0014】本発明の特性を備えるフアーネスカーボン
ブラックは、炉頭部に接線方向空気供給口と炉軸方向に
装着された燃焼バーナーを備える燃焼室と、該燃焼室と
同軸的に連設された原料油噴射ノズルを有する3段階の
狭径反応室および広径反応室により構成されるオイルフ
アーネス炉を用い、原料油の分割導入条件、燃料油およ
び空気の供給量、酸素ガスの添加条件などを調整するこ
とによって製造することができる。
【0015】上記のカーボンブラックは、常法に従って
イソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、ス
チレンブタジエンゴム等のジエン系合成ゴム、天然ゴム
もしくは前記ジエン系合成ゴムと天然ゴムとの混合ゴム
に配合する。カーボンブラックの配合比率は、ゴム成分
100重量部に対し30〜100重量部に設定する。前
記のカーボンブラック配合量が30重量部を下廻ると配
合ゴムに十分な耐摩耗性が付与されず、100重量部を
越えると配合物の粘度が上昇するため混練加工性が著し
く減退する。配合に際しては、加硫剤、加硫促進剤、老
化防止剤、加硫助剤、軟化剤、可塑剤等の必要成分とと
もに混練して本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物を得
る。
【0016】
【作用】本発明で特定したカーボンブラックの選択的特
性項目は、それぞれ配合ゴムに対して次のように機能す
る。すなわち、N2 SAが75〜125m2/g、CTAB
が70〜120m2/g、Tint が90〜125%、24M4D
BPが105〜130ml/100g の範囲は、高度の耐摩耗
性と適度の低発熱性を保持させるための要件となるな
る。N2 SA、CTAB、Tint および24M4DBPが前
記の下限値を下廻ると十分な耐摩耗性を付与することが
できなくなる。逆にN2 SA、CTABが前記の上限値
を越えると発熱性が増大して反発弾性が減退する傾向を
示す。またTint が上限値を外れると発熱性が増大する
ほか、ゴム成分に対するカーボンブラックの分散性が低
下し、24M4DBPが上限値を上廻ると配合ゴムの粘度が
高くなって加工性の低下を招く。
【0017】ΔDst/Dstの値はカーボンブラックのア
グリゲート分布幅を示す指標となるが、この値が0.6
未満では発熱性が増大し、0.95を越えると耐摩耗性
が減退する。dnが18nmを下廻るとカーボンブラック
のアグリゲートを構成する基本粒子が小さくなり過ぎて
発熱性の増大が促進され、他方28nmを越えるようにな
ると補強性能が後退する。
【0018】カーボンブラックのdnとCTABとの間
には、一般にdnが大きくなるに伴ってCTABは小さ
くなる関係があるが、両者が〔CTAB+5.83(d
n)<225〕の関係式を満たす場合、すなわち一定d
nに対してCTABが相対的に小さくなると、アグリゲ
ートを構成する1つの基本粒子直径が小さいにも拘らず
その表面積が小さい独特の性状を呈し、この性状に基づ
いて配合ゴムに耐摩耗性と低発熱性を同時に付与させる
ことが可能となる。前記の関係式を満たさない特性のカ
ーボンブラックは、耐摩耗性または低発熱性のいずれか
一方もしくは両方共にタイヤトレッドに要求される十分
なゴム性能を得ることができない。
【0019】カーボンブラックの水分吸着速度は粒子の
表面性状と密接な関係があるが、該水分吸着速度Vが
3.5×10-10 以下にある本発明のカーボンブラック
は従来のカーボンブラックに比べて水分の吸着速度が遅
く、カーボンブラック表面の水分吸着に有効な活性サイ
トの量および反応性が低いことに特徴付けられる。カー
ボンブラックへの水分吸着の機構は複雑で、例えば親水
性の表面官能基が少ないか、疎水性の表面官能基が多い
と水分吸着の速度が小さくなることが予測できるが、水
分がカーボンブラックに物理吸着することも考えられ
る。本発明のカーボンブラックは、水分吸着に係わる活
性サイトは少ないが、ポリマーに対する活性サイトが多
く、この特異な特性がゴム成分に配合した場合の相互作
用を改善して配合ゴムに対し耐摩耗性を損ねずに低発熱
性を付与する機能を果たすものと推測される。
【0020】このような配合カーボンブラックの性状特
性ならびに機能が総合的に作用して、ゴム組成物に優れ
た耐摩耗性と低発熱性を示す高水準の反発弾性を同時に
バランスよく付与することが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
【0022】実施例1〜3、比較例1〜6、参考例1〜
3 炉頭部に接線方向空気供給口と炉軸方向に装着した燃焼
バーナーを有する燃焼室(直径900mm,長さ1000mm) 、該
燃焼室と同軸的に連結され各々炉壁を貫通する原料油噴
射ノズルを備える第1段狭径反応室(実施例は直径200m
m,長さ600mm 、比較例は直径220mm,長さ400mm)、第2段
狭径反応室(実施例は直径180mm,長さ500mm 、比較例は
直径190mm,長さ500mm)、第3段狭径反応室(実施例は直
径260mm,長さ500mm 、比較例は直径240mm,長さ400mm)、
および引き続く広径反応室(直径450mm)とから構成され
たオイルファーネス炉を設置した。原料油には、比重(1
5/4 ℃)1.073、粘度(エングラー40/20 ℃)2.
10、トルエン不溶分0.03%、相関係数(BMCI)14
0の芳香族炭化水素油を用い、燃料油としては、比重(1
5/4 ℃)0.903粘度(cst/50 ℃)16.1、残炭分
5.4%、引火点96℃の炭化水素油を用いた。
【0023】上記の反応炉、原料油および燃料油を用
い、各狭径反応室に対する原料油の分割供給量、燃料油
量、空気供給量、酸素ガス供給量等の生成条件を変えて
ファーネスカーボンブラックを製造した。得られたカー
ボンブラックの特性を生成条件と対応させて表1(実施
例1〜3,比較例1〜4)および表2(比較例5〜9)
に示した。また、表2に示した比較例7〜8は下記の市
販ハード系カーボンブラック品種である。 比較例7:N351〔東海カーボン(株)製、シースト
NH〕 比較例8:N339〔東海カーボン(株)製、シースト
KH〕 比較例9:N220〔東海カーボン(株)製、シースト
6〕
【0024】次に、表1および表2の各カーボンブラッ
ク試料を表3に示す配合比により油展スチレンブタジエ
ンゴム〔日本合成ゴム(株)製、JSR1712 〕に配合し
た。
【0025】
【表3】
【0026】表3の配合物を145℃の温度で50分間
加硫して得られた各ゴム組成物につき各種ゴム試験をお
こない、その測定結果を表1および表2に併せて示し
た。なお、ゴム特性の測定は下記によった。 摩耗量;ランボーン摩耗試験機(機械式スリップ機構)
を用い、次の条件で測定した。結果は、比較例7のカー
ボンブラックを100とした場合の相対指数で示した。 試験片:厚さ10mm、外径44mm エメリーホイール:GCタイプ、粒度 #80、硬度H 添加カーボランダム粉:粒度 #80、添加量 約9g/mi
n. エメリーホイール面と試験片の相対スリップ率:24
%、60% 試験片回転数:535rpm 試験荷重:4kg
【0027】tanδ(損失係数);Visco Elastic Spe
ctrometer(岩本製作所製)を用い、次の条件で測定し
た。なお、tanδ(損失係数)は発熱性の指標となる
もので、測定値が小さくなるほど発熱度が低いことを示
す。 試験片:厚さ2mm、長さ30mm、幅5mm 周波数:50Hz 動的歪率:1.2 % 温 度:60℃ その他の特性;JIS K6301「加硫ゴム物理試験
法」によった。
【0028】表1および表2から、実施例のゴム組成物
は同水準の粒子性状を有しながら本発明の選択的特性要
件を外れる比較例に比べ、耐摩耗性が同等で発熱性の指
標となるtanδ(損失係数)が有意に低下しており、
耐摩耗性と反発弾性が高水準下でバランスよく両立して
いることがが認められる。また、その他の補強特性も高
水準に維持されており、総合的なゴム物性は乗用車や軽
トラックのタイヤトレッド用として極めて好適である。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば従来技術
とは異なるカーボンブラックのミクロなコロイダル性状
および表面性状を選択規制することにより、優れた耐摩
耗性を維持しながら低発熱性で高い反発弾性を示すタイ
ヤトレッド用ゴム組成物を提供することができる。した
がって、乗用車や軽トラック用のタイヤトレッド部材に
適用して効果的な低燃費化を図ることが可能となる。
【表1】
【表2】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエン系合成ゴムおよび/または天然ゴ
    ムからなるゴム成分100重量部に対し下記 (1)〜(8)
    の選択的特性を有するカーボンブラックを30〜100
    重量部の割合で配合してなることを特徴とするタイヤト
    レッド用ゴム組成物。 (1) 75≦N2 SA(m2/g)≦125 (2) 70≦CTAB(m2/g)≦120 (3) 90≦Tint(%)≦125 (4) 105≦24M4DBP(ml/100g) ≦130 (5) 0.60≦ΔDst/Dst≦0.95 (6) 18≦dn(nm)≦28 (7) CTAB+5.83(dn)<225 (8) V≦3.5×10-10 但し、上式において、N2 SAは窒素吸着比表面積、C
    TABはCTAB比表面積、Tint は比着色力(対比試
    料IRB #3)、24M4DBPは圧縮DBP吸油量、Dst
    はディスクセントリフュージ装置(DCF) により測定され
    るカーボンブラックアグリゲートのストークスモード
    径、ΔDstは同ストークス径分布の半値幅、dnは電子
    顕微鏡平均粒子直径、Vは温度22〜23℃、相対湿度
    92〜94%中に乾燥カーボンブラックを暴露したとき
    の暴露時間2400秒における単位面積当たりの水分吸
    着速度を示す。
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