JPH11228737A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH11228737A
JPH11228737A JP3175198A JP3175198A JPH11228737A JP H11228737 A JPH11228737 A JP H11228737A JP 3175198 A JP3175198 A JP 3175198A JP 3175198 A JP3175198 A JP 3175198A JP H11228737 A JPH11228737 A JP H11228737A
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JP
Japan
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rubber
formula
rubber composition
group
weight
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Application number
JP3175198A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sugimoto
健一 杉本
Masahiro Hojo
将広 北條
Shigeki Kamo
重貴 加茂
Yoshihisa Tomotaki
善久 友滝
Akinori Oka
昭範 岡
Takeshi Hirayama
健 平山
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Otsuka Chemical Co Ltd
Bridgestone Corp
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Bridgestone Corp
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Publication date
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Priority to ES04002030T priority patent/ES2271710T3/es
Priority to ES98911181T priority patent/ES2232938T3/es
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱老化防止性に優れたゴム組成物を提供す
る。 【解決手段】 天然ゴム及び合成ゴムから成る群から選
ばれた少なくとも1種のゴムから成るゴム成分100重
量部に対して、下記一般式(I)又は(II)で表わされ
る置換ヒドラジド化合物から選ばれる少なくとも1種を
0.05〜20重量部を配合してなることを特徴とする
ゴム組成物。 【化1】 〔式(I)中のR1〜R2又は式(II)中のR3〜R4は、
それぞれ炭素数1〜18からなるアルキル基、シクロア
ルキル基、芳香族環(硫黄、窒素、酸素原子を含む置換
基を1つ以上持つものも含む)、水素、アルケニル基、
アミノ基、アルキルアミノ基であり、それぞれ同じでも
異なっても良い。また、式(II)中のXは、下記式で表
される何れか一つである。〕 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱老化防止性に優
れたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムの熱老化は、一般に知られている高
分子の自動酸化機構に従って起こり、この過程で生じる
パーオキシラジカルを不活性化することが熱老化防止に
対して有効である。
【0003】従来より、一般に、ジフェニルジアミン
系、ヒンダードフェノール系の化合物が老化防止剤とし
て使用されている。これらの化合物は、ゴムの自動酸化
劣化の過程で生じるパーオキシラジカルに>NH、−O
HのHを与えて不活性化して自身はより安定なラジカル
を経て安定な化合物へと変化していく。このようにパー
オキシラジカルを不活性化してラジカル連鎖反応を断ち
切ることにより老化防止を図る手法は広く知られてい
る。
【0004】しかしながら、上記従来のジフェニルジア
ミン系、ヒンダードフェノール系の老化防止剤は、とも
に老化防止作用を有するものであるが、一般に配合量を
増量した時に、老化防止効果は配合量の少ない領域では
対応して増加するが、多量に使用した場合、効果の増加
は次第に鈍くなり、場合によってはブルーム等により低
下することもあり、適切な使用量を制限するという課題
がある。また、ジフェニルジアミン系の老化防止剤は、
ゴムの劣化の前後での弾性率の変化率が大きく、ゴム組
成物の配合内容と劣化の条件によっては、著しくゴムを
硬化させ、ゴム物性を低下させる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、ゴム
物性を低下させることなく、熱老化防止性に優れたゴム
組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題について、鋭意検討した結果、天然ゴム及び合成
ゴムから成る群から選ばれた少なくとも1種のゴムから
成るゴム成分に対して、特定の置換ヒドラジド化合物を
特定量配合することにより、上記目的のゴム組成物を得
ることに成功し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明のゴム組成物は、下記(1)〜(6)に存す
る。 (1) 天然ゴム及び合成ゴムから成る群から選ばれた少な
くとも1種のゴムから成るゴム成分100重量部に対し
て、下記一般式(I)又は(II)で表わされる置換ヒド
ラジド化合物から選ばれる少なくとも1種を0.05〜
20重量部を配合してなることを特徴とするゴム組成
物。
【化3】 〔式(I)中のR1〜R2又は式(II)中のR3〜R4は、
それぞれ炭素数1〜18からなるアルキル基、シクロア
ルキル基、芳香族環(硫黄、窒素、酸素原子を含む置換
基を1つ以上持つものも含む)、水素、アルケニル基、
アミノ基、アルキルアミノ基であり、それぞれ同じでも
異なっても良い。また、式(II)中のXは、下記式で表
される何れか一つである。〕
【化4】 (2) 前記一般式(I)又は(II)で表わされる置換ヒド
ラジド化合物において、式(I)及び(II)中のR1
3は、それぞれフェニル基、ナフチル基である上記(1)
記載のゴム組成物。 (3) 前記一般式(I)で表わされる置換ヒドラジド化合
物が1−ベンゾイル−2−フェニルヒドラジドである上
記(1)又は(2)記載のゴム組成物。 (4) 一般式(II)で表わされる置換ヒドラジド化合物が
4−ベンゾアミドグアニジン又は4−ベンゾイルセミカ
ルバジドである上記(1)又は(2)記載のゴム組成物。 (5) ナフチルアミン系、p−フェニレンジアミン系、ヒ
ドロキノン誘導体、ビス,トリス,ポリフェノール系、
ジフェニルアミン系、キノリン系、モノフェノール系、
チオビスフェノール系、ヒンダード・フェノール系の老
化防止剤から選ばれる少なくとも1種を0.1〜5.0
重量部配合してなる上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の
ゴム組成物。 (6) ナフチルアミン系、p−フェニレンジアミン系、ジ
フェニルアミン系の老化防止剤から選ばれる少なくとも
1種を0.1〜5.0重量部配合してなる上記(1)〜(4)
の何れか一つに記載のゴム組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び合
成ゴムから成る群から選ばれた少なくとも1種のゴムか
ら成るゴム成分100重量部に対して、下記一般式
(I)又は(II)で表わされる置換ヒドラジド化合物か
ら選ばれる少なくとも1種を0.05〜20重量部を配
合してなることを特徴とするものである。
【化5】 〔式(I)中のR1〜R2又は式(II)中のR3〜R4は、
それぞれ炭素数1〜18からなるアルキル基、シクロア
ルキル基、芳香族環(硫黄、窒素、酸素原子を含む置換
基を1つ以上持つものも含む)、水素、アルケニル基、
アミノ基、アルキルアミノ基であり、それぞれ同じでも
異なっても良い。また、式(II)中のXは、下記式で表
される何れか一つである。〕
【化6】
【0008】本発明で用いる前記一般式(I)又は(I
I)で表わされる置換ヒドラジド化合物は、新規な熱老
化防止剤として使用するものであり、その作用機構は充
分解明されていないが、従来のジフェニルジアミン系老
化防止剤と同様に>NHを構造中に含み、これがゴムの
自動酸化過程で生じるパーオキシラジカルにプロトンを
与えて安定化させることにより、老化防止作用を示すも
のと考えられる(この点に関しては更に後述する実施例
等で説明する)。前記一般式(I)又は(II)で表わさ
れる置換ヒドラジド化合物としては、例えば、N−ベン
ゾイル−N´−メチルヒドラジン、N,N´−ジメチル
ヒドラジン、N−ベンゾイル−N´−エチルヒドラジ
ン、N−ベンゾイル−N´−n−ブチルヒドラジン、N
−ベンゾイル−N´−イソブチルヒドラジン、N−ベン
ゾイル−N´−t−ブチルヒドラジン、N−ベンゾイル
−N´−ステアリルヒドラジン、N−ベンゾイル−N´
−シクロヘキシルヒドラジン、N−ベンゾイル−N´−
フェニルヒドラジン、N−ベンゾイル−N´−α−ナフ
チルヒドラジン、N−ベンゾイル−N´−β−ナフチル
ヒドラジン、N−エチル−N´−サリチロイルヒドラジ
ン、N−n−ブチル−N´−サリチロイルヒドラジン、
N−イソブチル−N´−サリチロイルヒドラジン、N−
t−ブチル−N´−サリチロイルヒドラジン、N−サリ
チロイル−N´−ステアリルヒドラジン、N−シクロヘ
キシル−N´−サリチロイルヒドラジン、N−フェニル
−N´−サリチロイルヒドラジン、N−α−ナフチル−
N´−サリチロイルヒドラジン、N−β−ナフチル−N
´−サリチロイルヒドラジン、
【0009】N−エチル−N´−α−ナフトイルヒドラ
ジン、N−n−ブチル−N´−α−ナフトイルヒドラジ
ン、N−イソブチル−N´−α−ナフトイルヒドラジ
ン、N−t−ブチル−N´−α−ナフトイルヒドラジ
ン、N−α−ナフトイル−N´−ステアリルヒドラジ
ン、N−シクロヘキシル−N´−α−ナフトイルヒドラ
ジン、N−α−ナフトイル−N´−フェニルヒドラジ
ン、N−α−ナフトイル−N´−α−ナフチルヒドラジ
ン、N−α−ナフトイル−N´−β−ナフチルヒドラジ
ン、N−エチル−N´−β−ナフトイルヒドラジン、N
−n−ブチル−N´−β−ナフトイルヒドラジン、N−
イソブチル−N´−β−ナフトイルヒドラジン、N−t
−ブチル−N´−β−ナフトイルヒドラジン、N−β−
ナフトイル−N´−ステアリルヒドラジン、N−シクロ
ヘキシル−N´−β−ナフトイルヒドラジン、N−β−
ナフトイル−N´−フェニルヒドラジン、N−β−ナフ
トイル−N´−α−ナフチルヒドラジン、N−β−ナフ
トイル−N´−β−ナフチルヒドラジン、
【0010】N−エチル−N´−バレリルヒドラジン、
N−n−ブチル−N´−バレリルヒドラジン、N−イソ
ブチル−N´−バレリルヒドラジン、N−t−ブチル−
N´−バレリルヒドラジン、N−ステアリル−N´−バ
レリルヒドラジン、N−シクロヘキシル−N´−バレリ
ルヒドラジン、N−フェニル−N´−バレリルヒドラジ
ン、N−α−ナフチル−N´−バレリルヒドラジン、N
−β−ナフチル−N´−バレリルヒドラジン、N−エチ
ル−N´−イソバレリルヒドラジン、N−n−ブチル−
N´−イソバレリルヒドラジン、N−イソブチル−N´
−イソバレリルヒドラジン、N−t−ブチル−N´−イ
ソバレリルヒドラジン、N−イソバレリル−N´−ステ
アリルヒドラジン、N−シクロヘキシル−N´−イソバ
レリルヒドラジン、N−イソバレリル−N´−フェニル
ヒドラジン、N−イソバレリル−N´−α−ナフチルヒ
ドラジン、N−イソバレリル−N´−β−ナフチルヒド
ラジン、
【0011】N−エチル−N´−ピバロイルヒドラジ
ン、N−n−ブチル−N´−ピバロイルヒドラジン、N
−イソブチル−N´−ピバロイルヒドラジン、N−t−
ブチル−N´−ピバロイルヒドラジン、N−ピバロイル
−N´−ステアリルヒドラジン、N−シクロヘキシル−
N´−ピバロイルヒドラジン、N−フェニル−N´−ピ
バロイルヒドラジン、N−α−ナフチル−N´−ピバロ
イルヒドラジン、N−β−ナフチル−N´−ピバロイル
ヒドラジン、N−エチル−N´−ステアロイルヒドラジ
ン、N−n−ブチル−N´−ステアロイルヒドラジン、
N−イソブチル−N´−ステアロイルヒドラジン、N−
t−ブチル−N´−ステアロイルヒドラジン、N−ステ
アロイル−N´−ステアリルヒドラジン、N−シクロヘ
キシル−N´−ステアロイルヒドラジン、N−フェニル
−N´−ステアロイルヒドラジン、N−α−ナフチル−
N´−ステアロイルヒドラジン、N−β−ナフチル−N
´−ステアロイルヒドラジン、
【0012】N−ベンゾイル−N´−ブチリルヒドラジ
ン、N−ベンゾイル−N´−ピバロイルヒドラジン、N
−ベンゾイル−N´−ステアロイルヒドラジン、N−ベ
ンゾイル−N´−α−ナフトイルヒドラジン、N−ベン
ゾイル−N´−β−ナフトイルヒドラジン、N−ベンゾ
イル−N´−サリチロイルヒドラジン、N,N´−ジベ
ンゾイルヒドラジン、1−ベンゾイルセミカルバジド、
N−ブチリル−4−サリチロイルヒドラジン、N−ピバ
ロイル−4−サリチロイルヒドラジン、N−サリチロイ
ル−4−ステアロイルヒドラジン、N−α−ナフトイル
−4−サリチロイルヒドラジン、N−β−ナフトイル−
4−サリチロイルヒドラジン、N,N´−ジサリチロイ
ルヒドラジン、1−サリチロイルセミカルバジド、
【0013】N−ブチリル−N´−α−ナフトイルヒド
ラジン、N−α−ナフトイル−N´−ピバロイルヒドラ
ジン、N−α−ナフトイル−N´−ステアロイルヒドラ
ジン、N−ブチリル−N´−β−ナフトイルヒドラジ
ン、N−β−ナフトイル−N´−ピバロイルヒドラジ
ン、N−β−ナフトイル−N´−ステアロイルヒドラジ
ン、N,N´−ジブチリルヒドラジン、N,N´−ジビ
バロイルヒドラジン、ベンズアミドグアニジン、1−ベ
ンゾアミドチオセミカルバジドなどが挙げられる。これ
らの置換ヒドラジド化合物は、1種又は2種以上を混合
して使用することができる。本発明で用いる前記一般式
(I)又は(II)で表わされる置換ヒドラジド化合物に
おいて、式(I)及び(II)中のR1、R3は、それぞれ
フェニル基、ナフチル基であることが好ましく、具体的
には、前記一般式(I)では1−ベンゾイル−2−フェ
ニルヒドラジド、前記一般式(II)では4−ベンゾアミ
ドグアニジン又は4−ベンゾイルセミカルバジドである
ことが望ましい。これらの場合は、更に優れた熱老化防
止作用を発揮することとなる。
【0014】これらの置換ヒドラジド化合物は、各種ヒ
ドラジド化合物を酢酸溶液中酢酸ナトリウム等の存在下
でベンゾイルクロライドなどと反応することにより、容
易に合成することができる。なお、具体的な合成例は更
に実施例の欄で説明する。
【0015】本発明に用いる前記一般式(I)又は(I
I)で表わされる少なくとも1種の置換ヒドラジド化合
物の配合量は、ゴム成分100重量部に対して、0.0
5〜20重量部、好ましくは、0.1〜5.0重量部、
更に好ましくは、0.5〜3.0重量部である。置換ヒ
ドラジド化合物の配合量が0.05重量部未満である
と、目的の本発明の効果を発揮せず、また、配合量が2
0重量部を越えると、効果がほぼ飽和するばかりか、他
物性が低下し、経済的でなく、好ましくない。
【0016】本発明では、上記各種の置換ヒドラジド化
合物の少なくとも1種と、ゴム工業で通常使用される老
化防止剤とを併用することにより、更に優れた熱老化防
止作用を発揮することとなる。従来より2種類以上の老
化防止剤を併用する時、使用する老化防止剤の組み合わ
せにより、相乗効果を示すことが知られており、この相
乗効果の種類としては2種以上のパーオキシラジカル捕
捉剤タイプの老化防止剤同士を併用する時に起こるHomo
synergismと例えばパーオキシラジカル捕捉剤タイプの
老化防止剤と過酸化物分解剤タイプの老化防止剤を組み
合わせる際に異なる作用機構の老化防止剤を併用する時
に起こるHeterosynergismの2つがあることは広く知ら
れている。これに対して、本発明では、上記各種の置換
ヒドラジド化合物が、上述の如く、パーオキシラジカル
捕捉剤タイプの老化防止剤であり、これらを従来のジフ
ェニルジアミン系、ヒンダードフェノール系の他のパー
オキシラジカル捕捉タイプの老化防止剤と併用した場
合、前者のHomosynergismを示し、結果として既存のジ
フェニルジアミン系、ヒンダードフェノール系の老化防
止剤を単独で多量に使用する場合よりも置換ヒドラジド
を併用した場合の方が少量で多くの効果が得られるとい
う特有の効果を発揮することとなる。この置換ヒドラジ
ド化合物を配合した場合、劣化の前後での弾性率の硬化
は、ジフェニルジアミン系老化防止剤を配合した場合よ
りも少ないものとなる。
【0017】併用する老化防止剤としては、例えば、ナ
フチルアミン系、p−フェニレンジアミン系、ヒドロキ
ノン誘導体、ビス,トリス,ポリフェノール系、ジフェ
ニルアミン系、キノリン系、モノフェノール系、チオビ
スフェノール系、ヒンダード・フェノール系などを挙げ
ることができるが、これらの中で、p−フェニレンジア
ミン系、ジフェニルアミン系のアミン系老化防止剤が更
なる老化防止効果の点で好ましい。ジフェニルアミン系
老化防止剤としては、例えば、4,4′−(α−メチル
ベンジル)ジフェニルアミン、4,4′−(α,α−ジ
メチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(p−トルエ
ン−スルホニルアミド)ジフェニルアミン、4,4′−
ジオクチルジフェニルアミンなどが挙げられ、これらの
中で、更に高い老化防止効果の点で4,4′−(α−メ
チルベンジル)ジフェニルアミンが最も好ましい。ま
た、p−フェニレンジアミン系老化防止剤としては、例
えば、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレ
ンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニ
レンジアミン、N−シクロヘキシル−N′−フェニル−
p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−(3−
メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p
−フェニレンジアミン、N,N′−ビス(1−メチルヘ
プチル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ビス
(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミ
ン、N,N′−ビス(1−エチル−3−メチルペンチ
ル)−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチ
ルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン
などが挙げられ、これらの中で、更に高い老化防止効果
及びコスト面からN−(1,3−ジメチルブチル)−
N′−フェニル−p−フェニレンジアミンが最も好まし
い。上記一般式(I)で表わされるヒドラジド化合物と
併用する老化防止剤は、単独又は2種以上を併用するこ
とができ、これらはゴム成分100重量部に対し、0.
1〜5.0重量部の範囲で用いられ、好ましくは、0.
2〜3.0重量部である。上記ヒドラジド化合物が0.
1重量部未満では、更なる老化防止効果を発揮せず、
5.0重量部超過では効果がほぼ飽和するばかりでな
く、ゴム表面へのブルームなど他物性が低下し、しか
も、経済的でない。
【0018】本発明に用いるゴム成分は、天然ゴム及び
/又は合成ゴムであり、合成ゴムとしては、例えば、シ
ス−1,4−ポリイソプレン、スチレンブタジエン共重
合体、N,4−ポリブタジエン、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体、クロロプレン、ハロゲン化ブチルゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等であり、これ
らのうち少なくとも1種を配合することができ、好まし
くは、天然ゴムあるいはジエン系合成ゴムである。
【0019】本発明では、前記置換ヒドラジン化合物の
他に通常ゴム工業において使用される配合剤、例えば、
カーボンブラック、シリカ等の補強性充填剤、プロセス
オイル、上記老化防止剤以外の他の老化防止剤、加硫促
進剤、ステアリン酸や亜鉛華等の加硫促進助剤、硫黄な
どの加硫剤を適宜必要に応じて配合することができる。
【0020】補強性充填剤としては、例えば、カーボン
ブラック、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等が挙
げられる。好ましくは、原材料となるゴム成分100重
量部に対して、20〜150重量部のHAF、ISA
F、SAF級カーボンブラックである。使用できるプロ
セスオイルとしては、例えば、パラフィン系、ナフテン
系、アロマチック系等が挙げられる。
【0021】使用できる加硫促進剤は、特に限定されな
いが、メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジル
ジスルファィド等のチアゾール系、N−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N′−ジ
シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、N′−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェン
アミド等のスルフェンアミド系、ジフェニルグアニジン
等のグアミジン系を挙げられる。その配合量はゴム成分
100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましい。加
硫促進助剤は、特に限定されないが、ステアリン酸、亜
鉛華が挙げられる。加硫剤としては、硫黄等が使用で
き、好ましくは、ゴム成分100重量部に対して0.5
〜5.0重量部である。
【0022】本発明のゴム組成物は、タイヤトレッド、
アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、ビード
部等のタイヤ材料を始め、防振ゴム、ベルト、ホース等
の工業品等の用途に用いることができるが、好ましく
は、タイヤトレッドとしての使用である。
【0023】
【実施例】以下に、合成例、実施例及び比較例を示して
本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0024】(合成例1〜5)本発明における置換ヒド
ラジド化合物のうち、代表的化合物であるN−ベンゾイ
ル−N′−フェニルヒドラジン、N−ベンゾイル−N′
−サリチロイルヒドラジン、N−(2−ヒドロキシ−3
−ナフトイル)−N′−ベンゾイルヒドラジン、ベンズ
アミドグアニジン、1−ベンゾイルセミカルバジドの5
種を以下の方法により合成した。なお、下記反応にて得
られた化合物の同定・確認については、特記しないかぎ
り、満足のいくプロトン核磁気共鳴スペクトル、赤外線
スペクトル、マススペクトルが得られていることを確認
した。
【0025】(合成例1) (1)N−ベンゾイル−N′−フェニルヒドラジンの合成 温度計及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ(2リッ
トル)に、フェニルヒドラジン216g(2.0mol)
及びエーテル1.5リットルを加え、5℃まで冷却す
る。撹拌下、ベンゾイルクロライド56.2g(0.4
mol)を2時間かけて滴下し、続いて、室温(20℃)
に加温し、12時間撹拌した。結晶を濾別し、脱イオン
水にて十分洗浄した後、減圧乾燥し微褐色結晶を得た。
この反応の収量は61g(0.29mol)であり、収率
は72%であった。
【0026】(合成例2) (2)N−ベンゾイル−N′−サリチロイルヒドラジンの
合成 温度計及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ(1リッ
トル)に、サリチル酸ヒドラジド60.8g(0.4mo
l)、酢酸ナトリウム49.2g(0.6mol)及び酢酸
700mlを加える。撹拌下、ベンゾイルクロライド6
7.4g(0.48mol)を1時間かけて滴下し、室温
(20℃)にて3時間撹拌した。反応終了後、脱イオン
水1.5リットルを添加し、結晶を濾別した。メタノー
ル500mlで十分に洗浄した後、減圧乾燥し微褐色結晶
を得た。この反応の収量は96g(0.37mol)であ
り、収率は94%であった。
【0027】(合成例3) (3)N−(2−ヒドロキシ−3−ナフトイル)−N′−
ベンゾイルヒドラジンの合成 温度計及び撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ(1リッ
トル)に、2−ヒドロキシナフトエ酸ヒドラジド60.
6g(0.3mol)、酢酸ナトリウム36.9g(0.
45mol)及び酢酸800mlを加え、30℃に加温し
た。撹拌下、ベンゾイルクロライド50.6g(0.3
6mol)を1時間かけて滴下し、30℃にて1時間撹拌
した。反応終了後、反応液を脱イオン水1.5リットル
中に添加し、結晶を濾別した。脱イオン水1リットルと
メタノール500mlで十分に洗浄した後、減圧乾燥し微
褐色結晶を得た。この反応の収量は86g(0.28mo
l)であり、収率は93%であった。
【0028】(合成例4) (4)ベンズアミドグアニジンの合成 温度計、撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ(2リット
ル)に、塩酸アミノグニジン88.5g(1.0mo
l)、酢酸ナトリウム205g(2.5mol)及び酢酸1
リットルを加え、10℃まで冷却した。撹拌下、ベンゾ
イルクロライド154.5g(1.1mol)を滴下し、
室温(20℃)にて12時間撹拌した。結晶を濾別した
後、母液を濃縮し、油状物を得た。これを脱イオン水1
リットルに溶解し、48%水酸化ナトリウム水溶液をp
H=13以上になるまで滴下した。析出した結晶を濾別
し、脱イオン水200mlで洗浄した後、減圧乾燥し微褐
色結晶を得た。この反応の収量は111g(0.73mo
l)であり、収率は71%であった。
【0029】(合成例5) (5)1−ベンゾイルセミカルバジドの合成 温度計、撹拌機を取り付けた四つ口フラスコ(1000
ml)に、35%塩酸78.2g(0.75mol)、及び
脱イオン水700mlを加えた。室温(20℃)撹拌下、
安息香酸ヒドラジド68.0g(0.5mol)を添加
し、続いて、シアン酸カリウム60.7g(0.75mo
l)を30分かけて徐々に添加した。30℃にて1時間
撹拌した後、結晶を濾別し、脱イオン水200mlにて洗
浄を行った。これを減圧乾燥し白色結晶を得た。この反
応の収量は71.7g(0.4mol)であり、収率は8
0%であった。
【0030】(実施例1〜10及び比較例1〜4)下記
表1及び表2に示す配合内容のゴム組成物をバンバリー
ミキサーにて混練し、次いで、厚さ約2mmのシ−ト状
(160mm×160mm)にした後、145℃×30
分間でプレス加硫した。得られた実施例1〜10及び比
較例1〜4の加硫ゴムについて、熱老化前と100℃×
48時間の条件で空気中で熱老化後、JIS K630
1−1975に準じて、引張試験を実施し、100%伸
張時の弾性率と破断伸び(%)を求めた。これらの結果
を下記表1及び表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】(表1及び表2の考察)上記表1及び表2
の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1
〜10は、本発明の範囲外となる比較例1〜4に較べ
て、熱老化後の100%伸張時の弾性率に優れると共
に、破断伸びが高いことが判明した。本発明の上記各種
ヒドラジド化合物を用いることにより、熱老化防止性に
優れたゴム組成物が得られることが判った。また、当該
置換ヒドラジド化合物とジフェニルジアミン系老化防止
剤とを併用することにより、更に熱老化防止性に優れた
ゴム組成物が得られることが判った。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、優れた熱老化防止効果
を有するゴム組成物が提供される。また、本発明の置換
ヒドラジド化合物から選ばれる少なくとも1種と老化防
止剤とを併用することにより、更に熱老化防止性に優れ
たゴム組成物が提供される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/26 C08K 5/26 5/31 5/31 5/36 5/36 C08L 21/00 C08L 21/00 (72)発明者 友滝 善久 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 (72)発明者 岡 昭範 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内 (72)発明者 平山 健 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚化 学株式会社徳島工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴム及び合成ゴムから成る群から選
    ばれた少なくとも1種のゴムから成るゴム成分100重
    量部に対して、下記一般式(I)又は(II)で表わされ
    る置換ヒドラジド化合物から選ばれる少なくとも1種を
    0.05〜20重量部を配合してなることを特徴とする
    ゴム組成物。 【化1】 〔式(I)中のR1〜R2又は式(II)中のR3〜R4は、
    それぞれ炭素数1〜18からなるアルキル基、シクロア
    ルキル基、芳香族環(硫黄、窒素、酸素原子を含む置換
    基を1つ以上持つものも含む)、水素、アルケニル基、
    アミノ基、アルキルアミノ基であり、それぞれ同じでも
    異なっても良い。また、式(II)中のXは、下記式で表
    される何れか一つである。〕 【化2】
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)又は(II)で表わされ
    る置換ヒドラジド化合物において、式(I)及び(II)
    中のR1、R3は、それぞれフェニル基、ナフチル基であ
    る請求項1記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)で表わされる置換ヒド
    ラジド化合物が1−ベンゾイル−2−フェニルヒドラジ
    ドである請求項1又は2記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(II)で表わされる置換ヒドラジ
    ド化合物が4−ベンゾアミドグアニジン又は4−ベンゾ
    イルセミカルバジドである請求項1又は2記載のゴム組
    成物。
  5. 【請求項5】 ナフチルアミン系、p−フェニレンジア
    ミン系、ヒドロキノン誘導体、ビス,トリス,ポリフェ
    ノール系、ジフェニルアミン系、キノリン系、モノフェ
    ノール系、チオビスフェノール系、ヒンダード・フェノ
    ール系の老化防止剤から選ばれる少なくとも1種を0.
    1〜5.0重量部配合してなる請求項1〜4の何れか一
    つに記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 ナフチルアミン系、p−フェニレンジア
    ミン系、ジフェニルアミン系の老化防止剤から選ばれる
    少なくとも1種を0.1〜5.0重量部配合してなる請
    求項1〜4の何れか一つに記載のゴム組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4608076B2 (ja) * 2000-11-16 2011-01-05 株式会社ブリヂストン ゴム組成物

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