JPH11293036A - ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物 - Google Patents

ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物

Info

Publication number
JPH11293036A
JPH11293036A JP9360598A JP9360598A JPH11293036A JP H11293036 A JPH11293036 A JP H11293036A JP 9360598 A JP9360598 A JP 9360598A JP 9360598 A JP9360598 A JP 9360598A JP H11293036 A JPH11293036 A JP H11293036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sulfur
rubber
formula
vulcanizing agent
compounds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9360598A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Chikashi Yatsuyanagi
史 八柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP9360598A priority Critical patent/JPH11293036A/ja
Publication of JPH11293036A publication Critical patent/JPH11293036A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加硫物性を低下させることなく加硫中に、モ
ルホリン、ジメチルアミン、ピペリジインなどを副生し
ない化合物を用いるゴム加硫剤。 【解決手段】 式(I) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム用加硫剤及び
そのゴム組成物に関し、更に詳しくは、ベンゾチアゾー
ル構造を有するゴム用加硫剤及びそれをジエン系ゴムに
配合してなるゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴムの加硫には主として硫黄が加
硫剤として使用されており、硫黄で加硫されたゴムの架
橋はポリスルフィド性結合であることが知られている。
しかし、このポリスルフィド結合は、熱的には安定でな
く、しかも硫黄の割合が多くなるに従って不安定になる
という問題があった。このような問題にを解決するため
に、例えば、ポリ(アルキレンテトラスルフィド)のよ
うな加硫剤の使用が提案されており、実際に熱的安定性
に優れた加硫ゴムが得られている。しかし、このような
加硫剤は加硫促進剤の使用が必要であり、加硫促進剤の
多くは加硫工程中にモルホリン、ジメチルアミン、ピペ
リジンなどのようなニトロソアミンなどの発ガン性化合
物といわれる化合物を副生させるおそれがあるといわれ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、前記した従来のゴム加硫技術の問題点を解決して、
加硫物性を実質的に損なうことなく、加硫中にモルホリ
ン、ジメチルアミン、ピペリジンなどのようなニトロソ
アミンなどの化合物を発生するおそれのある化合物を副
生しないゴム用加硫剤を提供することにある。本発明の
他の目的は、具体的には、加硫ゴム中におけるスルフィ
ド結合の硫黄の数が主に1または2であり、加硫促進剤
を使用することなく、加硫が進行するゴム用加硫剤を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、式
(I)
【0005】
【化2】
【0006】で示される化合物からなるゴム用加硫剤が
提供される。
【0007】本発明に従えば、また、ジエン系ゴムと、
式(I):
【0008】
【化3】
【0009】で示される化合物からなるゴム用加硫剤又
はそれを硫黄又は硫黄供与体とから成るゴム用加硫促進
剤を、有効硫黄に換算して0.5〜10重量部含むゴム
組成物が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、ゴム用加硫剤と
して使用される式(I)で示される化合物は、2−メル
カプトベンゾチアゾールのアルカリ金属塩と一塩化硫
黄、二塩化硫黄又はこれらの混合物との反応により合成
することができる。たとえば、2−メルカプトベンゾチ
アゾールナトリウム塩2モルと塩化硫黄1モルを、アル
コールを反応溶媒として、室温〜還流温度で4時間〜2
0時間反応させる。次に、反応終了後、過剰の水を加
え、ろ過し、残渣をさらに水で洗浄し、未反応の2−メ
ルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩と塩化硫黄を除
去する。得られた反応生成物を、乾燥し、次に、例えば
メタノールで再結晶することにより、融点116〜11
8℃の化合物(I)を得ることができる。
【0011】本発明に係るゴム用加硫剤は、硫黄加硫可
能な任意のゴムの加硫剤として使用することができ、特
に、ジエン系ゴムの加硫剤として好適に使用することが
できる。そのようなジエン系ゴムとしては、例えば天然
ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴ
ム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム
(IIR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)また
は任意の混合物とすることができる。
【0012】本発明に係る加硫剤は、前記化合物(I)
の加硫剤に加えて、硫黄及び/又は他の硫黄供与体を併
用してもよい。そのような硫黄としては通常のゴム加硫
用に使用されている任意の硫黄とすることができ、その
形態としては、昇華硫黄、沈降硫黄、硫黄華、コロイド
硫黄がなどがあげられる。
【0013】本発明において前記式(I)の化合物と併
用することができる硫黄供与体としては、例えば日本ゴ
ム協会編、ゴム工業便覧<新版>、昭和48年11月1
5日発行、第169頁に記載の多硫化ゴムをあげること
ができる。具体的にはポリ(エチレンテトラスルフィ
ド)、ポリ(プロピレンテトラスルフィド)、ポリ(テ
トラエチレンスルフィド)などを例示できる。
【0014】またシーエムシー発行(1988年1月6
日)、高分子添加剤の最新技術、第298〜299頁に
記載の硫黄系加硫剤を用いることができる。具体的には
N,N′−ジチオジ(ポリメチレンイミン)、N,N′
−ビス(2−ベンゾチアゾイルチオ)ピペラジンなどを
あげることができる。
【0015】更に特開昭47−9488号公報、特開昭
47−5391号公報、特公昭57−15611号公報
に記載のSSO,SSS型と呼ばれる加硫促進剤(例え
ば2,4−ジ(O,O′−ジイソプロピルホスホロトリ
チオイル)−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジ
ン、2−(O,O′−ジイソプロピルホスホロトリチオ
イル)−4,6−ジ(N,N−ジエチルアミノ)−1,
3,5−トリアジン)も本発明の硫黄供与体として好適
に例示される。
【0016】本発明に式(I)の化合物と他の硫黄又は
硫黄供与体との使用割合には特に限定はないが、好まし
くは全硫黄供与体に対して(式I)の化合物を10重量
%以上である。
【0017】本発明に係るゴム組成物の配合比にも特に
限定はないがジエン系ゴム100重量部に対し、好まし
くは式(I)の加硫剤又はそれを含む加硫剤組成物と、
有効硫黄として0.5〜10重量部、好ましくは1〜6
重量部である硫黄の配合量が少な過ぎると未加硫となり
十分な物性が得られず、逆に多過ぎると伸びが低下して
好ましくない。
【0018】本発明の加硫剤は特に加硫促進剤を使用し
なくても十分加硫可能であるが、チアゾール系、スルフ
ェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバメート系、グ
アニジン系、チオ尿素系、ジチオホスフェート系、キサ
ンテート系などの促進剤を使用してもよい。
【0019】本発明に係るゴム組成物には、ゴム配合成
分として一般に使用されているカーボンブラック、シリ
カ、タルク、クレーなどの充填剤、補強剤、酸化亜鉛、
酸化マグネシウムなどの活性化剤、さらにはワックス、
酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、素練り促進剤、粘着樹
脂、プロセスオイルなどを添加することができ、その配
合剤も一般的な範囲である。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0021】加硫剤調製例1 2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩56gを
メタノール100mLに溶解し、これに一塩化硫黄20g
を滴下した。滴下終了後、室温でさらに6時間反応させ
た。次に、反応混合物に蒸留水300mlを加えてガラス
フィルターでろ過し、更に数回蒸留水で結晶を洗浄し、
乾燥して目的の化合物を得た。得られた化合物の元素分
析の結果(括弧内は理論値)は以下の通りであった。 C:46.25%(46.13%),H:2.22%
(2.21%),N:7.62%(7.68%),S:
43.91%(43.98%)
【0022】加硫剤調製例2 2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩56gを
メタノール100mLに溶解し、これに二塩化硫黄15.
2gを滴下した。滴下終了後、反応温度を60℃に上
げ、12時間反応させた。次に反応混合物に蒸留水30
0mLを加え、ガラスフィルター上でろ過し、更に数回蒸
留水で結晶を洗浄し、乾燥して目的の化合物を得た。得
られた化合物の元素分析の結果(括弧内は理論値)は以
下の通りである。 C:42.31%(42.40%),H:2.09%
(2.03%),N:6.99%(7.06%),S:
48.61%(48.51%)
【0023】標準例1〜5、実施例1〜4及び比較例1 サンプルの調製 表Iに示す配合(重量部)の各成分のうち加硫剤と加硫
促進剤を除く成分を密閉型ミキサーで3〜5分混練し、
約165℃に達したときに内容物を放出した。得られた
マスターバッチに表Iに示す加硫剤と加硫促進剤をオー
プンロールで混練してゴム組成物を得た。得られたゴム
組成物の未加硫物性を測定し、表Iに示す。
【0024】次に、得られたゴム組成物を15×15×
0.2cmの金型中で、160℃で20分間プレス加硫し
て目的とする試験片を調製し、加硫物性を評価した。結
果は表Iに示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】なお表Iの配合において、マスターバッチ
の配合は以下の通りである。
【0028】マスターバッチ配合(重量部) IR(日本ゼオンNipol IR 2200) 100.0 N339(東海カーボン、シーストKH) 50.0 酸化亜鉛(亜鉛華3号) 3.0 工業用ステアリン酸 1.0 老化防止剤6C*1 1.0 合 計 155.0 *1:N−フェニル−N′−(1,3−ジメチルブチル)−P−フェニレンジア ミン
【0029】表Iに示した結果の評価法は以下の通りで
ある。未加硫物性 スコーチ時間:JIS K6300に基づき125℃に
て、粘度が5ポイント上昇する時間 加硫時間(t95):JIS K6300に基づき16
0℃にて95%加硫度に達した時間
【0030】加硫物性(100℃×96時間の空気変化
処理前と処理後) JIS硬度:JIS K6253に基づき室温で測定 100%モジュラス:JIS K6251(ダンベル状
3号型)に準じて測定 破断伸び:JIS K6251(ダンベル状3号型)に
準じて測定
【0031】表はポリイソプレンゴム/N339カーボ
ンブラック系での例である。実施例1〜4は調製例1及
び2で製造した加硫剤を用いた際の例である。また、標
準例1〜5は既存の加硫剤を用いた場合の例である。標
準例では、148℃×30分加硫後で未処理の物性に対
して100℃×96時間空気老化処理時の物性の変化が
大きい。特に標準例1〜4では100%伸長時モジュラ
ス、破断伸び等が極めて変化している。一方、実施例に
おいては、100%伸長時モジュラス、破断伸びの変化
が抑えられている。既存の加硫剤として耐熱老化性に優
れているといわれているTTを用いた実施例5と比較し
ても、老化後の変化が抑えられている。一方、調製例1
の加硫剤を用いた場合には、比較例1にあるように有効
硫黄量が0.5重量部以下では、なかなか加硫せず、1
48℃×30分加硫後の物性も非常に悪化していること
がわかる。
【0032】
【発明の効果】以上の通り、本発明に従えば、ジエン系
ゴムに、前記式(I)の加硫剤又はこれを硫黄及び/又
は硫黄供与体と併用して配合することにより、加硫物性
を実質上損なうことなく、モルホリン、ジメチルアミ
ン、ピペリジンなどのニトロソアミンなどを発生するこ
とのない加硫剤をうることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:06)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で示される化合物からなるゴム用加硫剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のゴム用加硫剤と、硫黄
    又は硫黄供与体とを含んでなるゴム用加硫剤組成物。
  3. 【請求項3】 ジエン系ゴム100重量部に対し、請求
    項1の加硫剤を、有効硫黄に換算し0.5〜10重量部
    配合してなるゴム組成物。
  4. 【請求項4】 ジエン系ゴム100重量部に対し、請求
    項2の加硫剤組成物を有効硫黄に換算し0.5〜10重
    量部配合してなるゴム組成物。
JP9360598A 1998-04-06 1998-04-06 ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物 Pending JPH11293036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9360598A JPH11293036A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9360598A JPH11293036A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11293036A true JPH11293036A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14086971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9360598A Pending JPH11293036A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11293036A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009235346A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Bridgestone Corp 加硫促進剤、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2017099138A1 (ja) 2015-12-08 2017-06-15 住友精化株式会社 ゴム用添加剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009235346A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Bridgestone Corp 加硫促進剤、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2017099138A1 (ja) 2015-12-08 2017-06-15 住友精化株式会社 ゴム用添加剤
KR20180093002A (ko) 2015-12-08 2018-08-20 스미토모 세이카 가부시키가이샤 고무용 첨가제
US10774199B2 (en) 2015-12-08 2020-09-15 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. Additive for rubber

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5637950B2 (ja) ゴム・カーボンブラック用カップリング剤及びそれを含むタイヤ用ゴム組成物
JP3142653B2 (ja) ジエンゴム加硫物の製法
US4621121A (en) Vulcanizable mixture containing bis-(2-ethylamino-s-triazin-6-yl)-tetrasulfide
US4119588A (en) Reversion resistant rubber compositions with thio carbamyl sulfenamides
US3705135A (en) Inhibiting premature vulcanization of diene rubbers with n-thioformamides
EP1319039B1 (en) Pyrimidine derivatives as hardness stabilizers
JP3690890B2 (ja) 低発熱性ゴム組成物
JPH06234885A (ja) 加工性及びゴム加硫物特性の改良されたゴム組成物
JPH07507559A (ja) 2−ピラジン誘導体及び該誘導体のゴムでの使用
JPH0689181B2 (ja) ゴム組成物
JPH11293036A (ja) ゴム用加硫剤およびそのゴム組成物
JP3538213B2 (ja) ポリスルフィド化合物、ジエン系ゴムの加硫法、加硫系及びジエン系加硫ゴム製造方法
US6465604B2 (en) Pyrimidine derivatives as hardness stabilizers
US4873291A (en) Rubber vulcanization system with triazine compounds
US4839433A (en) Salicylimines as cure activators for nonhalogenated rubbers
JP2010196030A (ja) ゴム組成物
JPH10251449A (ja) ゴム組成物
JPH0499762A (ja) 芳香族ジチオカルボン酸のスルフアイド誘導体、その製法及びこれより成る天然−及び合成ゴム用の架橋剤
JPS62115045A (ja) ゴム組成物
AU594615B2 (en) Rubber vulcanization system
JPH06207043A (ja) 極性置換基を導入するのに適した新規加硫促進剤
JP2001031797A (ja) ゴム組成物
US4877845A (en) Cure activators for nonhalogenated rubbers
CA1070699A (en) .alpha.-(ALPHA-ALKYLBENZYLTHIO)SUCCINIMIDE
US3853825A (en) Cyanoisothiazolyl bis(thiobenzothiazoles)