JPH0940810A - ワイパーブレードゴム - Google Patents

ワイパーブレードゴム

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JPH0940810A
JPH0940810A JP7224445A JP22444595A JPH0940810A JP H0940810 A JPH0940810 A JP H0940810A JP 7224445 A JP7224445 A JP 7224445A JP 22444595 A JP22444595 A JP 22444595A JP H0940810 A JPH0940810 A JP H0940810A
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JP
Japan
Prior art keywords
rubber
wiper blade
tetrafluoroethylene polymer
pts
wiping
Prior art date
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Pending
Application number
JP7224445A
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English (en)
Inventor
Katsuya Kawakami
勝也 川上
Hirotaka Oshiumi
宏隆 鴛海
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ThreeBond Co Ltd
Original Assignee
ThreeBond Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は拭掃性が良く拭掃されるガラス面に対
する摩擦係数を低減せしめた、車両等に使用するワイパ
ーのブレードゴムに関するものである。 【解決手段】加硫ゴム100重量部中に四フッ化エチレ
ン重合体5〜60重量部と、ヒンダードフェノール類、
グリニャール試薬より選ばれる求電子試薬0.1〜10
重量部が共に存在する自己潤滑性ゴムをワイパーブレー
ドゴムとして使用することにより拭掃時における低摩擦
力化が達成されスティクスリップが起こらず、しかもす
じなどが残らない拭掃能力の高いワイパーブレードが達
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両等に使用するワイパ
ーのブレードゴムに関するものであり、特に拭掃される
ガラス面に対する摩擦係数を低減せしめたブレードゴム
である。
【0002】
【従来の技術】ワイパーの使用目的は雨や霧、泥などに
より自動車ドライバーの視界が妨げられたときに即座に
視界の確保ができるようにフロントやリアウィンドゥさ
らにはヘッドライトカバーやミラー等の汚れを払拭する
ことにある。
【0003】従来、ワイパーブレードゴムとして用いら
れる天然ゴム、合成ゴムは柔軟であり、湾曲したフロン
トガラスに密着し、雨水、雪、泥等を払拭するのに適し
た材質であるが、反面このままではガラスとゴムとの摺
動抵抗が大きすぎてモーターが停止したり大きな振動や
音を伴う等の不具合が生じる。このため従来からゴム表
面の低摩擦化がなされている。
【0004】例えば、特公昭35−4608号,特公昭
37−3807号,特開昭51−146031号ではゴ
ム表面を化学的にハロゲン化物で樹脂化し、硬化層を設
け低摩擦化する方法が提案されている。また、特開昭5
5−113545号,特開昭52−111135号,特
開昭55−15873号に記載があるように、モリブデ
ンやグラファイト、四フッ化エチレン重合体(PTF
E)等の粉体を単体または合成ゴム合成樹脂に有機溶剤
を媒体として含有させ、ゴム表面に塗布コーティングす
る方法もある。さらに、ゴム表面に四フッ化エチレン重
合体や他のプラスチックフィルムを接着したものが特開
昭58−132535号に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来までの方法
は以下の問題がある。表面をハロゲン化物で処理する方
法は、表面硬度が大きく変わり耐久性が劣り表面にクラ
ックが入ることがある。ゴム表面のクラックはワイパー
作動時にガラスにすじが残るなどの不具合が生じる。さ
らに、この方法では、摩擦係数を下げる効果はそれほど
期待できず小雨時の含水率が低いときには摩擦係数が大
きくなりスティックスリップが生じ、振動や不快音を伴
う場合がある。
【0006】また、モリブデンや四フッ化エチレン重合
体、グラファイト等の滑剤を塗布する方法は使用時に脱
落する傾向が大きく耐久性が悪い。また、小雨時の含水
率が低いときに摩擦係数が大きくなるとさらに滑剤がゴ
ムから脱落しやすくなる。さらに、砂や塵、泥等に含ま
れる硬質粉に対して剥離や欠損等が発生し耐摩耗性にお
いて問題があった。また、この方法はガラスとの接触す
る拭掃部のエッジ精度が劣り拭掃性能が低下する。
【0007】さらに、フィルムを貼り合わせる方法でも
密着性、コストアップの問題があり、エッジの柔軟性が
失われるため拭掃性能が悪く拭き残しが発生する等の問
題がある。
【0008】以上のようにゴムの表面を加工して摩擦係
数を低くする方法はいずれも不都合な点がある。そこ
で、ゴム組成物に有機または無機滑剤を添加混合し滑性
を有するゴムを作成する手段が知られている。この手段
はゴムそのものが潤滑性を持つので長期間の潤滑性を期
待できる。しかし、この手段によってゴムに充分な滑性
を付与するのにはかなり多量の滑剤を添加する必要があ
り、かかる多量の添加によりゴム本来の持つ弾性特性を
損なってしまい、ワイパーとして使用するにはガラスの
曲面をきれいに拭掃するだけの柔軟性がなくなってしま
い、使用できなかった。
【0009】この発明の目的は、前記のような従来の問
題点を解消し、ゴム本来の弾性特性を実質上損なうこと
なく長期間均一かつ優れた滑性を保持するゴムを使用し
た耐摩耗性、低摩耗特性および耐候性に優れるワイパー
ブレードゴムを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、ワイパーブレードゴムと
して、加硫ゴム組成物に滑剤の一種である四フッ化エチ
レン重合体と求電子試薬が共に存在する自己潤滑性ゴム
を使用することにより上記目的を効果的に達成できるこ
とを見いだした。
【0011】本発明で使用するゴム組成物は詳しくは、
未加硫ゴム組成物に四フッ化エチレン重合体と求電子試
薬を加え加硫処理することにより加硫ゴム中のゴム分子
に四フッ化エチレン重合体が化学結合ないし化学吸着し
することにより得られる。求電子試薬が滑剤である四フ
ッ化エチレン重合体分子から電子をとって四フッ化エチ
レン重合体分子を正に荷電しこれがゴム分子中の負の荷
電部と電気的に結合すなわち化学結合ないし化学吸着す
るものと思われ、その結果従来の滑剤混入ゴムとは本質
的に異なっている。
【0012】本発明で用いるゴム成分としては通常用い
られている天然ゴム(NR)およびスチレンブタジエン
ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(N
BR)、クロロプレンゴム(CR)、ポリイソプレンゴ
ム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、エチレンプ
ロピレンゴム(EPR)、およびエチレン−プロピレン
−ジエン三元重合体ゴム(EPDM)、クロロスルホン
化ポリエチレンゴム(CMS)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ゴム(EVA)等の合成ゴムが適宜用いられ
る。ただし、シリコーンゴムは好ましくない。従って本
発明で用いられるゴム成分は炭素主鎖を持つゴムといえ
る。
【0013】滑剤としては四フッ化エチレン重合体を用
いることを必須とする。四フッ化エチレン重合体は市販
されている適宜の粉末を用いることができるが、特に低
重合グレードで粒径が10〜50μm程度のものが好ま
しい。ここで、四フッ化エチレン重合体とはポリ四フッ
化エチレンまたは四フッ化エチレンと他のコモノマーと
の共重合体である。このような四フッ化エチレン重合体
の使用料はゴム成分100重量部に対し5〜60、特に
10〜50重量部が好ましい。
【0014】求電子試薬は求電子性を持ち、ゴムに対し
相溶性がありゴムの性質を害さないものであれば本質的
にいずれでもよい。好ましい求電子試薬の例としてはヒ
ンダードフェノール類やグリニャール試薬がある。ヒン
ダードフェノール類の具体例してはペンタエリスリチル
−テトラキス[3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエ
チレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N,N
−’ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン等が、またグ
リニャール試薬の具体例としてはイソプロピル塩化マグ
ネシウム(RMgCl系)、イソオクチルヨウ化マグネ
シウム(RMgI系)等がある(Rはアルキルを表
す)。求電子試薬の使用料は通常ゴム成分100重量部
に対し0.1〜10重量部、特に0.2〜5重量部が好
ましい。
【0015】未加硫ゴムには上記成分以外に加硫剤、加
硫助剤、加工助剤、補強剤、軟化剤、着色剤、増量剤、
老化防止剤および紫外線吸収剤等通常のゴム組成物に添
加されている公知の成分を適宜添加し得る。
【0016】加硫剤は用いるゴム成分に応じ、硫黄、過
酸化物等適宜公知の加硫剤を公知の態様で用い得る。加
硫処理は公知の加硫条件に従って行われる。通常加圧下
に150℃以上、例えば160〜190℃程度に未加硫
ゴム組成物を加熱することによって好ましく実施され
る。
【0017】この発明にともなうワイパーブレードゴム
は成形工程において特に限定した手段を必要とするもの
ではなく、通常のプレス成形方法で成形することができ
る。また、ワイパーブレードゴムの形状も特に限定した
形状にしなくても公知の形状に成形すれば本発明の性能
は充分発揮することができる。
【0018】さらに、本発明は摺動部に前記潤滑性ゴム
組成物を使えばよくその他の部分は一般のゴム、プラス
チックあるいは金属で複合成形してもよい。もちろん、
ブレード部分全体を潤滑性ゴムで成形してもよい。
【0019】
【作用】本発明は前記組成の潤滑性ゴムを使用すること
によりガラスに対する摩擦を小さくすることができワイ
パーのモーターの過負荷を防止し、スティックスリップ
現象を生じることがなく、拭き残しやすじも発生しな
い。これにより、運転手の視界を明瞭にしてしかも不快
音を生じないため運転に集中でき安全に運転することが
できる。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例および比較例により説明
する。
【0021】ゴム組成物の調製および成形 表1に示す未加硫ゴム組成物をバンバリーミキサーで混
練りし、成形金型内でワイパーブレードの形状に成形
し、175℃、10分間150kg/cmの加圧下で
加硫した。ただし、表中Rはイソオクチルを示し、C
Z,DM,TTはそれぞれ川口化学工業(株)製の加硫
促進剤を示す。
【0022】前述のゴムの特性を測定した。その結果を
表2に示す。
【0023】前述のようにして作成されたワイパーブレ
ードゴムを車両のワイパーブレードにとりつけて、ワイ
パー性能の試験を行った。ワイパーは毎分55回往復す
るように作動させ、ガラス表面は乾燥状態霧吹き状
態(部分的に乾燥した状態が存在する)放水状態、
(全体に水を散布しつづける)の3種の状態で拭掃性、
スティックスリップ現象の有無を観察した。さらに、ワ
イパーを100時間連続運転させた後の、スティックス
リップ現象の有無を観察した。その結果を表3に示す。
【0024】表2の評価結果からも明らかなとおり比較
例2の四フッ化エチレン重合体粉末を単に混入させただ
けの加硫ゴムは圧縮永久歪が倍増し弾性の大幅低下を示
している。また、実施例1、2、3の組成物は比較例1
に比べ摩擦係数が低い。
【0025】ワイパーブレードゴムとしての性能は、比
較例1ではの放水状態ではスティックスリップが起こ
らないが乾燥部分が少しでも存在するとスティックスリ
ップが起こり、その振動により拭掃性も悪くなる。一
方、実施例1〜3では拭掃性能がよいにもかかわらずス
ティックスリップが起こっていない。比較例2では比較
例1に比べてかなり低摩擦性に優れているがその反面弾
性が低下しているため拭掃性が悪くなる。しかも、連続
作動後はスティックスリップが起こってしまう。つまり
耐久性に乏しい。それに比べ実施例1〜3では耐久性を
備えていて拭掃性がよくスティックスリップも起こらな
い。
【0026】
【発明の効果】本発明の自己潤滑性ゴムをワイパーブレ
ードに用いることにより払拭時における低摩擦力化が達
成され、乾燥状態においてもスティックスリップが起こ
らずしかもすじなどが残らない拭掃能力の高いワイパー
ブレードが達成される。スティックスリップが起こらな
いということにより騒音や振動が起こらない。また、低
摩擦下によりワイパーを作動させるモーターの小型化、
小電力化、長寿命化が可能となる。
【表1】
【表2】
【表3】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27:18)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加硫ゴム100重量部中に四フッ化エチレ
    ン重合体5〜60重量部と、求電子試薬0.1〜10重
    量部が共に存在する自己潤滑性ゴムからなることを特徴
    としたワイパーブレードゴム
  2. 【請求項2】求電子試薬がヒンダードフェノール類、グ
    リニャール試薬より選ばれる請求項1に記載のワイパー
    ブレードゴム
JP7224445A 1995-07-28 1995-07-28 ワイパーブレードゴム Pending JPH0940810A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998044040A1 (en) * 1997-04-02 1998-10-08 Bridgestone Corporation Rubber composition and pneumatic tires

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998044040A1 (en) * 1997-04-02 1998-10-08 Bridgestone Corporation Rubber composition and pneumatic tires
US6380288B1 (en) 1997-04-02 2002-04-30 Bridgestone Corporation Rubber composition and pneumatic tires

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