JPWO2018139523A1 - スパンボンド不織布 - Google Patents

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Abstract

本発明は、単繊維繊維径が細径ながら紡糸性に優れたポリオレフィン繊維からなり、柔軟で均一性の高いスパンボンド不織布を提供する。本発明は、ポリオレフィン系樹脂からなる単繊維繊維径が6.5〜14.5μmの繊維で構成され、メルトフローレートが155〜850g/10分のスパンボンド不織布であって、厚みのCV値が13%以下のスパンボンド不織布に関する。

Description

本発明は、ポリオレフィン繊維からなる柔軟で均一性の高い、特に衛生材料用途に好適なスパンボンド不織布に関するものである。
一般に、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料用の不織布には、風合い、肌触り、柔軟性および高い生産性が求められている。しかし近年では、紙おむつや生理用ナプキンの製造工程で多用される超音波接着での加工安定性のため、厚みムラが少なく均一性の高い不織布が求められるようになってきた。
柔軟性や均一性の向上には、用いられる繊維の細径化が効果的であることが知られているものの、生産性が低いこと、また生産性を上げるために高い紡糸速度で延伸することにより糸切れが発生し、安定して生産できないことが課題であった。
従来、不織布に用いられる繊維の細径化に関しては、様々な提案がなされている。例えば、紡糸速度を5,000m/分のように高速にすることにより、使用繊維を細径化することが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この提案では、確かに紡糸速度を高めることにより生産性を上げ、かつ繊維の強度を向上させることができるものの、比較的メルトフローレートの小さいポリプロピレン系樹脂を原料として用いているため、糸切れが発生しやすく、安定して生産できないという課題があった。
また比較的メルトフローレートの大きいポリプロピレン系樹脂を原料として用い、ドラフト比を1500以上とすることにより、単繊維繊度を1.5d以下まで細径化し、柔軟性と強度を両立させる方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、この提案で規定されているドラフト比は孔径と繊維径からなる式であり、メルトフローレートの大きい、すなわち低粘度の原料を大きい孔径の口金で紡糸することを規定しているため、口金圧が掛かりにくく均一な紡出ができずに糸切れや繊維径ムラを発生させ、安定して均一な不織布を得がたいという課題があった。
日本国特開2013−159884号公報 日本国特許第4943349号公報
そこで本発明の目的は、上記の課題に鑑み、単繊維繊維径が細径ながら紡糸性に優れたポリオレフィン繊維からなり、柔軟で均一性の高い、特に衛生材料用途に好適なスパンボンド不織布を提供することにある。
本発明のスパンボンド不織布は、ポリオレフィン系樹脂からなる単繊維繊維径が6.5〜14.5μmの繊維で構成され、メルトフローレートが155〜850g/10分のスパンボンド不織布であって、厚みのCV値が13%以下であることを特徴とするスパンボンド不織布である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1.0〜2.8μmである。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、KES法による平均曲げ剛性Bが0.001〜0.020gf・cm2/cmである。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のポリオレフィン系樹脂に炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されていることである。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記の脂肪酸アミド化合物の添加量は、0.01〜5.0質量%である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記の脂肪酸アミド化合物は、エチレンビスステアリン酸アミドである。
本発明によれば、単繊維が細径ながら紡糸安定性に優れ、かつ高生産性のポリオレフィン繊維からなり、柔軟性、機械強度に優れたスパンボンド不織布が得られる。また本発明によれば、前記の特性に加え、厚みのCV値が13%以下と均一性に優れているため、特に衛生材料の製造工程で多用される超音波接着の加工安定性を向上させることができる。
本発明のスパンボンド不織布は、ポリオレフィン系樹脂からなる単繊維繊維径が6.5〜14.5μmの繊維で構成され、メルトフローレートが155〜850g/10分のスパンボンド不織布であって、厚みのCV値が13%以下のスパンボンド不織布である。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂については、例えば、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンと各種α-オレフィンとの共重合体などが挙げられる。また、ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体もしくはエチレンと各種α-オレフィンとの共重合体などが挙げられる。紡糸性や強度の特性からは、特にポリプロピレン系樹脂が好ましく用いられる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂としては、2種以上の混合物であってもよく、また、その他のオレフィン系樹脂や熱可塑性エラストマー等を含有する樹脂組成物を用いることもできる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、帯電防止剤、紡曇剤、ブロッキング防止剤、滑剤、核剤、および顔料等の添加物、あるいは他の重合体を必要に応じて添加することができる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂の融点は、80〜200℃であることが好ましく、より好ましくは100〜180℃である。融点を好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上とすることにより、実用に耐え得る耐熱性が得られやすくなる。また、融点を好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下とすることにより、口金から吐出された糸条を冷却し易くなり、繊維同士の融着を抑制し安定した紡糸が行い易くなる。
本発明のスパンボンド不織布のメルトフローレート(以下、MFRと記載する場合がある)は、155〜850g/10分であることが重要である。MFRを155〜850g/10分、好ましくは155〜600g/10分、より好ましくは155〜400g/10分とすることにより、生産性を高くするために高い紡糸速度で延伸したとしても、粘度が低いため変形に対し容易に追従することができ安定した紡糸が可能となる。また、高い紡糸速度で延伸することにより、繊維の配向結晶化を進め高い機械強度を有する繊維とすることができる。
スパンボンド不織布のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D−1238により、荷重が2160gで、温度が230℃の条件で測定される。
上記のスパンボンド不織布の原料であるポリオレフィン系樹脂のMFRは、上記の理由と同じく150〜850g/10分であり、好ましくは150〜600g/10分であり、より好ましくは150〜400g/10分である。このポリオレフィン系樹脂のMFRも、ASTM D−1238により、荷重が2160gで、温度が230℃の条件で測定される。
本発明のスパンボンド不織布を構成するポリオレフィン繊維は、単繊維繊維径が6.5〜14.5μmであることが重要である。単繊維繊維径を6.5〜14.5μm、好ましくは7.5〜13.5μm、より好ましくは8.4〜11.8μmとすることにより、柔軟でかつ均一性の高い不織布を得ることができる。
本発明のスパンボンド不織布における単位目付当たりの引張強度は、1.8N/5cm/(g/m)以上であることが好ましい。単位目付当たりの引張強度を1.8N/5cm/(g/m)以上、好ましくは2.0N/5cm/(g/m)以上、さらに好ましくは2.2N/5cm/(g/m)以上とすることにより、紙おむつ等を製造する際の工程通過性や製品としての使用に耐え得るものとなる。また、上限値については、あまりに高い場合は、柔軟性を損なう恐れがあるため、10.0N/5cm/(g/m)以下であることが好ましい。引張強度は、紡糸速度、エンボスロールの圧着率、温度および線圧等により、調整することができる。
本発明のスパンボンド不織布における厚みのCV値は、13%以下である。厚みのCV値を13%以下、好ましくは8%以下、より好ましくは6%以下とすることにより、均一性の高い不織布となり、紙おむつ等の製造工程で多用されている超音波接着において、安定して均一な接着が可能となる。一方、CV値が13%より大きい、すなわち厚みムラが大きい不織布の場合には、厚みが大きい箇所での接着不足や厚みが薄い箇所での過接着による穴あきを発生させることがある。CV値は、単繊維繊維径と紡糸速度によって調整することができる。
本発明のスパンボンド不織布における厚みの範囲としては、0.05〜1.5mmであることが好ましい。厚みの範囲が好ましくは0.05〜1.5mm、より好ましくは0.10〜1.0mm、さらに好ましくは0.10〜0.8mmとすることにより、柔軟性と適度なクッション性を備え、特に紙おむつ向けに好ましく用いることができる。
本発明のスパンボンド不織布は、少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1.0〜2.8μmであることが重要である。KES法による表面粗さSMDを1.0μm以上とし、好ましくは1.3μm以上とし、より好ましくは1.6μm以上とし、さらに好ましくは2.0μm以上とすることにより、スパンボンド不織布が過度に緻密化して風合いが悪化したり、柔軟性が損なわれたりすることを防ぐことができる。
一方、KES法による表面粗さSMDを2.8μm以下とし、好ましくは2.6μm以下とし、より好ましくは2.4μm以下とし、さらに好ましくは2.3μm以下とすることにより、表面が滑らかでざらつき感が小さく、肌触りに優れたスパンボンド不織布とすることができる。KES法による表面粗さSMDは、単繊維繊維径が小さい方が小さくなる傾向であり、また厚みのCV値が小さい方が小さくなる傾向であり、これらを適切に調整することにより制御することができる。
本発明のスパンボンド不織布のKES法による平均曲げ剛性Bは、0.001〜0.020gf・cm/cmであることが好ましい。KES法による平均曲げ剛性Bを好ましくは0.020gf・cm/cm以下とし、より好ましくは0.017gf・cm/cm以下とし、さらに好ましくは0.015gf・cm/cm以下とすることにより、特に、衛生材料用のスパンボンド不織布として用いる場合に、十分な柔軟性を得ることができる。また、KES法による平均曲げ剛性Bが極端に低い場合には取り扱い性に劣る場合があるため、平均曲げ剛性Bは0.001gf・cm/cm以上であることが好ましい。KES法による平均曲げ剛性Bは、目付、単繊維繊維径および熱圧着条件(圧着率、温度および線圧)によって調整することができる。
本発明のスパンボンド不織布には、柔軟性を向上させるために構成繊維であるところのポリオレフィン繊維に炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されていることが好ましい態様である。ポリオレフィン繊維に混合される脂肪酸アミド化合物の炭素数により、脂肪酸アミド化合物の繊維表面への移動速度が変わることが知られている。脂肪酸アミド化合物の炭素数を好ましくは23以上、より好ましくは30以上とすることにより、脂肪酸アミド化合物が過度に繊維表面に出ることを抑制し、紡糸性と加工安定性に優れ、高い生産性を保持することができる。
また、脂肪酸アミド化合物の炭素数を好ましくは50以下、より好ましくは42以下とすることにより、脂肪酸アミド化合物が繊維表面に出やすくなり、スパンボンド不織布の高速生産に適した滑り性と柔軟性を付与することができる。
本発明で使用される炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物としては、飽和脂肪酸モノアミド化合物、飽和脂肪酸ジアミド化合物、不飽和脂肪酸モノアミド化合物、および不飽和脂肪酸ジアミド化合物などが挙げられる。
具体的には、炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物として、テトラドコサン酸アミド、ヘキサドコサン酸アミド、オクタドコサン酸アミド、ネルボン酸アミド、テトラコサエンタペン酸アミド、ニシン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、ジステアリルセバシン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、およびヘキサメチレンビスオレイン酸アミドなどが挙げられ、これらは複数組み合わせて用いることもできる。
本発明では、これらの脂肪酸アミド化合物の中でも、特に飽和脂肪酸ジアミド化合物であるエチレンビスステアリン酸アミドが好ましく用いられる。エチレンビスステアリン酸アミドは、熱安定性に優れているため溶融紡糸が可能であり、このエチレンビスステアリン酸アミドが配合されたポリオレフィン繊維により、高い生産性を保持しながら、柔軟性に優れたスパンボンド不織布を得ることができる。
本発明では、このポリオレフィン繊維に対する脂肪酸アミド化合物の添加量は、0.01〜5.0質量%であることが好ましい態様である。脂肪酸アミド化合物の添加量が好ましくは0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.1〜3.0質量%、さらに好ましくは0.1〜1.0質量%とすることにより、紡糸性を維持しながら適度な滑り性と柔軟性を付与することができる。
ここでいう添加量とは、本発明のスパンボンド不織布を構成するポリオレフィン繊維、具体的には、ポリオレフィン繊維を構成する樹脂全体に対して添加した脂肪酸アミド化合物の質量パーセントを言う。例えば、芯鞘型複合繊維を構成する鞘部成分のみに脂肪酸アミド化合物を添加する場合でも、芯鞘成分全体量に対する添加割合を算出している。
本発明のスパンボンド不織布の剛軟度は、70mm以下であることが好ましい態様である。剛軟度を好ましくは70mm以下、より好ましくは67mm以下、さらに好ましくは64mm以下とすることにより、特に、衛生材料用の不織布として用いる場合に、十分な柔軟性を得ることができる。また、剛軟度の下限については、あまりに低い剛軟度とすると不織布の取り扱い性に劣る場合があるため、10mm以上であることが好ましい。剛軟度は、目付、単繊維繊維径およびエンボスロール(圧着率、温度および線圧)によって調整することができる。
本発明のスパンボンド不織布の目付は、10〜100g/mであることが好ましい。目付を好ましくは10g/m以上、より好ましくは13g/m以上とすることにより、実用に供し得る機械的強度のスパンボンド不織布を得ることができる。一方、不織布を衛生材料用途で使用する場合には、目付を好ましくは100g/m以下、より好ましくは50g/m以下、さらに好ましくは30g/m以下とすることにより、衛生材料に適した適度な柔軟性を有するスパンボンド不織布が得られる。
次に、本発明のスパンボンド不織布を製造する好ましい態様について、具体的に説明する。
スパンボンド不織布を製造するためのスパンボンド法は、樹脂を溶融し、紡糸口金から紡糸した後、冷却固化して得られた糸条に対し、エジェクターで牽引し延伸して、移動するネット上に捕集して不織繊維ウェブ化した後、熱接着する工程を要する製造方法である。
用いられる紡糸口金やエジェクターの形状としては、丸形や矩形等種々のものを採用することができる。なかでも、圧縮エアの使用量が比較的少なく、糸条同士の融着や擦過が起こりにくいという観点から、矩形口金と矩形エジェクターの組み合わせを用いることが好ましい態様である。
本発明において、ポリオレフィン系樹脂を溶融し紡糸する際の紡糸温度は、200〜270℃であることが好ましく、より好ましくは210〜260℃であり、さらに好ましくは220〜250℃である。紡糸温度を上記範囲内とすることにより、安定した溶融状態とし、優れた紡糸安定性を得ることができる。
ポリオレフィン系樹脂を押出機において溶融し計量して、紡糸口金へと供給し、長繊維として紡出する。紡糸口金の孔径については、特に規定するものではないが、本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂は比較的高いMFRであることから、孔径0.5mm以下が好ましく、より好ましくは孔径0.4mm、さらに好ましくは孔径0.3mmである。孔径の大きい口金で細い繊維を紡糸すると、口金背圧が掛かりづらく、吐出不良による繊維ムラ、地合の不均一性(厚みムラ)、さらには糸切れを引き起こすため好ましくない。次のノズル径と繊維径の関係式で1500未満が好ましい態様である。
(ノズル径(mm)2)/(繊維径(mm)2)< 1500
紡出された長繊維の糸条は、次に冷却される。紡出された糸条を冷却する方法としては、例えば、冷風を強制的に糸条に吹き付ける方法、糸条周りの雰囲気温度で自然冷却する方法、および紡糸口金とエジェクター間の距離を調整する方法等が挙げられ、またはこれらの方法を組み合わせる方法を採用することができる。また、冷却条件は、紡糸口金の単孔あたりの吐出量、紡糸する温度および雰囲気温度等を考慮して適宜調整して採用することができる。
次に、冷却固化された糸条は、エジェクターから噴射される圧縮エアによって牽引され、延伸される。
紡糸速度は、3,500〜6,500m/分であることが好ましく、より好ましくは4,000〜6,500m/分であり、さらに好ましくは4,500〜6,500m/分である。紡糸速度を3,500〜6,500m/分とすることにより、高い生産性を有することになり、また繊維の配向結晶化が進み高い強度の長繊維を得ることができる。このため高い強度の繊維で構成される不織布も強力に優れたものとなる。
また、前述したとおり、通常では紡糸速度を上げていくと、紡糸性は悪化して糸条を安定して生産することができないが、本発明では、従来には見出されていない特定の範囲のMFRを有するポリオレフィン系樹脂を用いることにより、意図するポリオレフィン繊維を安定して紡糸することができる。
続いて、得られた長繊維を、移動するネット上に捕集して不織繊維ウェブ化する。本発明においては、高い紡糸速度で延伸するため、エジェクターから出た繊維は、高速の気流で制御された状態でネットに捕集されることとなり、繊維の絡みが少なく均一性の高い不織布を得ることができる。
続いて、得られた不織繊維ウェブを、熱接着により一体化することにより、意図するスパンボンド不織布を得ることができる。
上記の不織繊維ウェブを熱接着により一体化する方法としては、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール、および上下一対のフラット(平滑)ロールの組み合わせからなる熱カレンダーロールなど各種ロールにより、熱接着する方法が挙げられる。
熱接着時のエンボス接着面積率は、5〜30%であることが好ましい。接着面積を好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上とすることにより、スパンボンド不織布として実用に供し得る強度を得ることができる。一方、接着面積を好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下とすることにより、特に衛生材料用のスパンボンド不織布として用いる場合に、十分な柔軟性を得ることができる。
ここでいう接着面積とは、一対の凹凸を有するロールにより熱接着する場合は、上側ロールの凸部と下側ロールの凸部とが重なって不織繊維ウェブに当接する部分の不織布全体に占める割合のことを言う。また、凹凸を有するロールとフラットロールにより熱接着する場合は、凹凸を有するロールの凸部が不織繊維ウェブに当接する部分の不織布全体に占める割合のことを言う。
熱エンボスロールに施される彫刻の形状としては、円形、楕円形、正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、正六角形および正八角形などを用いることができる。
熱ロールの表面温度は、使用しているポリオレフィン系樹脂の融点に対し−50〜−15℃とすることが好ましい態様である。熱ロールの表面温度をポリオレフィン系樹脂の融点に対し好ましくは−50℃以上、より好ましくは−45℃以上とすることにより、適度に熱接着させ不織布形態を保持することができる。また、熱ロールの表面温度をポリオレフィン系樹脂の融点に対し好ましくは−15℃以下、より好ましくは−20℃以下とすることにより、過度な熱接着を抑制し、特に衛生材料用のスパンボンド不織布として用いる場合に、十分な柔軟性を得ることができる。
熱接着時の熱エンボスロールの線圧は、50〜500N/cmであることが好ましい。ロールの線圧を好ましくは50N/cm以上、より好ましくは100N/cm以上、さらに好ましくは150N/cm以上とすることにより、十分に熱接着させ不織布として実用に供しうる強度を得ることができる。一方、ロールの線圧を好ましくは500N/cm以下、より好ましくは400N/cm以下、さらに好ましくは300N/cm以下とすることにより、特に衛生材料用の不織布として用いる場合に、十分な柔軟性を得ることができる。
本発明のスパンボンド不織布は、柔軟で極めて高い均一性を有することから、使い捨て紙おむつやナプキンなどの衛生材料用途に好適に利用することができる。衛生材料のなかでも、特に紙おむつのバックシートに好適に利用することができる。
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(1)ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)(g/10分):
ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートは、ASTM D−1238により、荷重が2160gで、温度が230℃の条件で測定した。
(2)単繊維繊維径(μm):
エジェクターで牽引し、延伸した後、ネット上に捕集した不織ウェブからランダムに小片サンプル10個を採取し、マイクロスコープで500〜1000倍の表面写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維の幅を測定し、平均値から単繊維繊維径(μm)を算出した。
(3)紡糸速度(m/分):
上記の単繊維繊維径と使用する樹脂の固形密度から長さ10,000m当たりの質量を単繊維繊度として、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。単繊維繊度(dtex)と、各条件で設定した紡糸口金単孔から吐出される樹脂の吐出量(以下、単孔吐出量と略記する。)(g/分)から、次の式に基づき、紡糸速度を算出した。
・紡糸速度=(10000×単孔吐出量)/単繊維繊度。
(4)目付(g/m):
JIS L1913(2010年)6.2「単位面積当たりの質量」に基づき、20cm×25cmの試験片を、試料の幅1m当たり3枚採取し、標準状態におけるそれぞれの質量(g)を量り、その平均値を1m当たりの質量(g/m)で表した。
(5)厚みCV値(%):
圧縮弾性率測定装置(INTEC株式会社製、型番SE−15)を使用し、測定子サイズが2cmで、荷重が7cNの条件で、CD方向に等間隔で10点を測定し、それをMD方向の異なる場所で繰り返して計3回行い、合計30点を測定し、得られた標準偏差(mm)と平均値(mm)を用い、下記式によって算出した。
・厚みのCV値=標準偏差(mm)/平均値(mm)×100。
(6)スパンボンド不織布のKES法による表面粗さSMD(μm):
KES法による標準試験で、スパンボンド不織布の表面粗さSMDを測定した。まず、幅200mm×200mmの試験片をスパンボンド不織布の幅方向等間隔に3枚採取し、カトーテック社製KES−FB4−AUTO−A自動化表面試験機を用いて、試験片を試料台にセットし、10gfの荷重をかけた表面粗さ測定用接触子(素材:φ0.5mmピアノ線、接触長さ:5mm)で試験片の表面を走査して、表面の凹凸形状の平均偏差を測定した。この測定をすべての試験片の縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)で行い、これらの計6点の平均偏差を平均して小数点以下第二位を四捨五入し、表面粗さSMD(μm)とした。表面粗さSMDはスパンボンド不織布の両面で測定し、表1にはこれらのうち小さい方の値を記載した。
(7)スパンボンド不織布のKES法による曲げ剛性B(gf・cm/cm):
KES法による標準試験で、スパンボンド不織布の曲げ剛性B値を測定した。まず、タテ方向(不織布の長手方向)とヨコ方向(不織布の幅方向)で幅200mm×200mmの試験片を各3枚採取し、カトーテック社製KES−FB2曲げ特性試験機を用いて、1cmの間隔のチャックに試料を把持して、1cm間隔のチャックに試料を把持して、曲率−2.5〜+2.5cm−1の範囲で、0.50cm−1の変形速度で純曲げ試験を行い、測定した値を平均し、小数点以下第四位を四捨五入して曲げ剛性B値を求めた。
(8)剛軟度(mm):
JIS L1913(2010年度版)の(6.7.3項)に準拠して、幅25mm×150mmの試験片を5枚採取し、45°の斜面をもつ水平台の上に試験片の短辺をスケール基線に合わせて置く。手動により試験片を斜面の方向に滑らせて、試験片の一端の中央点が斜面と接したとき、他端の位置の移動長さをスケールによって読む。試験片5枚の裏表について測定し、平均値を算出した。
(9)単位目付当たりの引張強度(N/5cm)/(g/m):
JIS L1913(2010年)の6.3.1に準じ、サンプルサイズ5cm×30cm、つかみ間隔20cm、引張速度10cm/分の条件でMDとCD方向の各3点の引張試験を行い、サンプルが破断した時の強度を引張強度(N/5cm)とし、平均値について小数点以下第二位を四捨五入して算出した。続いて、算出した引張強度(N/5cm)を、上記(3)で求めた目付(g/m)から、次の式より小数点以下第二位を四捨五入して単位目付当たりの引張強度を算出した。
・単位目付当たりの引張強度=引張強度(N/5cm)/目付(g/m)。
(10)スパンボンド不織布のメルトフローレート(MFR)(g/10分):
JIS K7210(1999年度版)に準じて、荷重2160g、温度230℃で測定した。
(実施例1)
メルトフローレート(MFR)が170g/10分のポリプロピレン樹脂を押出機で溶融し、紡糸温度が235℃で、孔径φが0.30mmの矩形口金から、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した糸条を、冷却固化した後、矩形エジェクターでエジェクターの圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって、牽引し延伸し、移動するネット上に捕集してポリプロピレン長繊維からなる不織繊維ウェブを得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は9.8μmであり、これから換算した紡糸速度は4,632m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。
引き続き、得られた不織繊維ウェブを、上ロールに金属製で水玉柄の彫刻がなされた接着面積率16%のエンボスロールを用い、下ロールに金属製フラットロールで構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧が30N/cmで、熱接着温度が130℃の温度で熱接着し、目付が18g/mのスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
ポリプロピレン樹脂のMFRを300g/10分にしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、ポリプロピレン長繊維からなるスパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は9.2μmであり、これから換算した紡糸速度は5,342m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
ポリプロピレン樹脂のMFRを800g/10分にしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は8.4μmであり、これから換算した紡糸速度は6,422m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
単孔吐出量を0.75g/分としたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は14.4μmであり、これから換算した紡糸速度は5,064m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
単孔吐出量を0.56g/分とした以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は12.4μmであり、これから換算した紡糸速度は5,111m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
ポリプロピレン樹脂に脂肪酸アミド化合物として、エチレンビスステアリン酸アミドを1.0質量%添加したこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径が9.9μmであり、これから換算した紡糸速度は4,611m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
ポリプロピレン樹脂のMFRを35g/10分にしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布の製造を試みたが、紡糸開始直後から糸切れが多発したため、製造を中止した。
(比較例2)
ポリプロピレン樹脂のMFRを60g/10分、エジェクター圧力を0.25MPaにしたこと以外は実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は10.4μmであり、これから換算した紡糸速度は4,120m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが10回と不良であった。得られたスパンボンド不織布について評価した。結果を表1に示す。
(比較例3)
ポリプロピレン樹脂のMFRを35g/10分にし、単孔吐出量を0.56g/分とし、そしてエジェクター圧力を0.20MPaとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は16.1μmであり、これから換算した紡糸速度は3,043m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
(比較例4)
ポリプロピレン樹脂のMFRを35g/10分にし、単孔吐出量を0.21g/分とし、そしてエジェクター圧力を0.20MPaとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。得られたポリプロピレン長繊維の特性は、単繊維繊維径は9.9μmであり、これから換算した紡糸速度は3,021m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが0回と良好であった。得られたスパンボンド不織布について、評価した。結果を表1に示す。
Figure 2018139523
実施例1〜6は、高い紡糸速度でも紡糸性が良好であり、高い生産性と安定性を有する結果であった。また、実施例1〜6は、高い紡糸速度で細径化を達成しているため、厚みCV値が小さく、均一性と機械強度に優れ、柔軟性については、特にエチレンビスステアリン酸アミドを添加した実施例6が特に優れていた。
一方、比較例1と2で示すように、比較的MFRの小さいポリプロピレン樹脂を用いた場合は、高い紡糸速度では糸切れが発生し、安定して生産できないという問題が発生した。また、比較例3に示すように、太い単繊維繊維径では均一性が劣位であった。さらに吐出量を少なくし、低い紡糸速度で細径とした比較例4では、紡糸性は良好であったものの、生産性が低く、また低い紡糸速度のため、ネット上へ着地するまでに繊維同士のもつれが発生し均一性が劣る結果であった。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更及び変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2017年1月27日付で出願された日本特許出願(特願2017−012871)に基づいており、その全体が引用により援用される。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン系樹脂からなる単繊維繊維径が6.5〜14.5μmの繊維で構成され、メルトフローレートが155〜850g/10分のスパンボンド不織布であって、厚みのCV値が13%以下であることを特徴とするスパンボンド不織布。
  2. 少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1.0〜2.8μmである請求項1記載のスパンボンド不織布。
  3. KES法による平均曲げ剛性Bが0.001〜0.020gf・cm/cmである請求項1または2記載のスパンボンド不織布。
  4. ポリオレフィン系樹脂に炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のスパンボンド不織布。
  5. 脂肪酸アミド化合物の添加量が、0.01〜5.0質量%であることを特徴とする請求項4記載のスパンボンド不織布。
  6. 脂肪酸アミド化合物が、エチレンビスステアリン酸アミドであることを特徴とする請求項4または5記載のスパンボンド不織布。
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