JP7283386B2 - スパンボンド不織布 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂からなる繊維により構成され、特に衛生材料用途としての使用に適したスパンボンド不織布に関するものである。
一般に、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料用の不織布には、風合い、肌触り、柔軟性および高い生産性が求められている。特に、紙おむつのトップシートは肌に直接触れる素材であることから、肌触りや柔軟性に対する要求が高い用途の一つである。
このように、風合い、肌触りおよび柔軟性を向上させる手段としては、従来から不織布を構成する繊維の繊維径をコントロールする手法が効果的であることが知られている。例えば、繊維の繊度と吸着力を特定の範囲とすることにより、繊維自体の曲げ柔らかさを向上させたスパンボンド不織布が提案されている(特許文献1参照)。
また、比較的メルトフローレートの大きいポリプロピレン系樹脂を原料として用い、ドラフト比を1500以上とすることにより、単繊維繊度を1.5デニール以下まで細径化し、柔軟性と強度を両立させる方法が提案されている(特許文献2参照)。
日本国特開2013-159884号公報 日本国特許第4943349号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、比較的メルトフローレートの小さい、すなわち高粘度のポリプロピレン系樹脂を原料として用い、紡糸速度を5,000m/分のように高速化することにより繊維を細径化しているため、糸切れが発生しやすく、安定的に生産をすることが困難であった。
さらに特許文献1においては、70℃以上の融点を有するエステル化合物を含有させることにより、不織布にすべすべ感を付与して肌触りを向上させることも示されている。しかしながら、この提案では確かに摩擦係数は低下するものの、要求されるレベルに照らすと不織布の滑らかさは十分満足できるものではなく、さらなる肌触りの向上が求められていた。
一方、特許文献2に開示された方法では、比較的メルトフローレートの大きいポリプロピレン系樹脂を原料として用い、ドラフト比を1500以上とすることにより細径化しているため、低粘度の原料を大きい孔径の口金で紡糸する必要がある。このことにより、口金背圧が掛かりにくく、均一な紡出ができずに糸切れや繊維径ムラが発生しやすいという課題がある他、地合均一性にも改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、上記の課題に鑑み、単繊維径が細径ながら紡糸性が良好で生産性の高いポリオレフィン系繊維からなり、地合が均一であり、表面が滑らかで風合いや肌触りに優れ、さらに高い柔軟性を有するスパンボンド不織布を提供することにある。
本発明のスパンボンド不織布は、ポリオレフィン系樹脂からなる繊維により構成されたスパンボンド不織布であって、前記の繊維の平均単繊維径が6.5~11.9μmであり、反射光輝度による繊維分散度が10以下で、かつ少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1.0~2.6μmである、スパンボンド不織布である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のスパンボンド不織布の見掛密度は0.05~0.3g/cmである。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のスパンボンド不織布の少なくとも片面のKES法による平均摩擦係数MIUは、0.1~0.5である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のスパンボンド不織布のKES法による平均摩擦係数の変動MMDは、0.008以下である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のスパンボンド不織布のメルトフローレートは、155~850g/10分である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のポリオレフィン系樹脂に炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されていることである。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記の脂肪酸アミド化合物の添加量は、0.01~5.0質量%である。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記の脂肪酸アミド化合物はエチレンビスステアリン酸アミドである。
本発明のスパンボンド不織布の好ましい態様によれば、前記のスパンボンド不織布はポリプロピレン系樹脂からなる繊維により構成されてなることである。
本発明によれば、単繊維径が細径ながら紡糸性が良好で生産性の高いポリオレフィン繊維からなり、地合が均一であり、表面が滑らかで風合いや肌触りに優れ、さらに高い柔軟性を有するスパンボンド不織布が得られる。これらの特性から、本発明のスパンボンド不織布は、特に衛生材料用途として好適に用いることができる。
本発明のスパンボンド不織布は、ポリオレフィン系樹脂からなる繊維により構成されたスパンボンド不織布であって、前記の繊維の平均単繊維径が6.5~11.9μmであり、反射光輝度による繊維分散度が10以下で、かつ少なくとも片面のKES法(Kawabata Evaluation System)による表面粗さSMDが1.0~2.6μmであるスパンボンド不織布である。
このようにすることにより、地合が均一であり、表面が滑らかでざらつき感が小さく、風合いや肌触りに優れ、かつ柔軟性に優れたスパンボンド不織布とすることができる。以下に、これらの詳細について説明する。
[ポリオレフィン系樹脂]
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂について、例えば、ポリプロピレン系樹脂およびポリエチレン系樹脂が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンと各種α-オレフィンとの共重合体などが挙げられる。
また、ポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレンの単独重合体もしくはエチレンと各種α-オレフィンとの共重合体などが挙げられる。
紡糸性や強度の特性の観点から、特にポリプロピレン系樹脂が好ましく用いられる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂について、プロピレンの単独重合体の割合が60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。上記範囲とすることで良好な紡糸性を維持し、かつ強度を向上させることができる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂としては、2種以上の混合物であってもよく、またその他のオレフィン系樹脂や熱可塑性エラストマー等を含有する樹脂組成物を用いることもできる。
また、上記のポリオレフィン系樹脂を組み合わせた複合型繊維としても用いられる。複合型繊維の複合形態としては、例えば、同心芯鞘型、偏心芯鞘型および海島型などの複合形態を挙げることができる。中でも、紡糸性に優れ、熱接着により繊維同士を均一に接着させることができることから、同心芯鞘型の複合形態とすることが好ましい態様である。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、帯電防止剤、紡曇剤、ブロッキング防止剤、滑剤、核剤、および顔料等の添加物、あるいは他の重合体を必要に応じて添加することができる。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂の融点は、80~200℃であることが好ましく、より好ましくは100~180℃であり、さらに好ましくは120~180℃である。融点を好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120℃以上とすることにより、実用に耐え得る耐熱性が得られやすくなる。また、融点を好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下とすることにより、口金から吐出された糸条を冷却し易くなり、繊維同士の融着を抑制し安定した紡糸が行い易くなる。
本発明のスパンボンド不織布の原料であるポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(以下、MFRと記載する場合がある。)は、好ましくは155~850g/10分であり、より好ましくは155~600g/10分であり、さらに好ましくは155~400g/10分である。
このポリオレフィン系樹脂のMFRは、ASTM D1238(A法)によって測定される値を採用する。
なお、この規格によれば、例えば、ポリプロピレンは荷重:2.16kg、温度:230℃にて、ポリエチレンは荷重:2.16kg、温度:190℃にて測定することが規定されている。
MFRの異なる2種類以上の樹脂を任意の割合でブレンドして、ポリオレフィン系樹脂のMFRを調整することも当然可能である。この場合、主となるポリオレフィン系樹脂に対してブレンドする樹脂のMFRは、10~1000g/10分であることが好ましく、より好ましくは20~800g/10分、さらに好ましくは30~600g/10分である。上記範囲とすることにより、ブレンドしたポリオレフィン系樹脂に部分的に粘度斑が生じ、繊度が不均一化したり、紡糸性が悪化したりすることを防ぐことができる。
また、後述する繊維を紡出する際、部分的な粘度斑の発生を防ぎ、繊維の繊度を均一化し、さらに繊維径を後述するように細くするため、用いる樹脂に対して、この樹脂を分解してMFRを調整することも考えられる。しかしながら、例えば、過酸化物、特に、ジアルキル過酸化物等の遊離ラジカル剤などを添加しないことが好ましい。この手法を用いた場合、部分的に粘度斑が発生して繊度が不均一化し、十分に繊維径を細くすることが困難となる他、粘度斑や分解ガスによる気泡で紡糸性が悪化する場合もある。
本発明のスパンボンド不織布には、滑り性や柔軟性を向上させるために、構成繊維であるところのポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン系繊維に、炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されていることが好ましい態様である。
ポリオレフィン系樹脂に混合される脂肪酸アミド化合物の炭素数を好ましくは23以上とし、より好ましくは30以上とすることにより、脂肪酸アミド化合物が過度に繊維表面に露出することを抑制し、紡糸性と加工安定性に優れたものとし、高い生産性を保持することができる。一方、脂肪酸アミド化合物の炭素数を好ましくは50以下とし、より好ましくは42以下とすることにより、脂肪酸アミド化合物が繊維表面に移動しやすくなり、スパンボンド不織布に滑り性と柔軟性を付与することができる。
本発明で使用される炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物としては、例えば、飽和脂肪酸モノアミド化合物、飽和脂肪酸ジアミド化合物、不飽和脂肪酸モノアミド化合物、および不飽和脂肪酸ジアミド化合物などが挙げられる。
具体的には、炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物として、テトラドコサン酸アミド、ヘキサドコサン酸アミド、オクタドコサン酸アミド、ネルボン酸アミド、テトラコサエンタペン酸アミド、ニシン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、ジステアリルセバシン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、およびヘキサメチレンビスオレイン酸アミドなどが挙げられ、これらは複数組み合わせて用いることもできる。
本発明では、これらの脂肪酸アミド化合物の中でも、特に飽和脂肪酸ジアミド化合物であるエチレンビスステアリン酸アミドが好ましく用いられる。エチレンビスステアリン酸アミドは、熱安定性に優れているため溶融紡糸が可能であり、このエチレンビスステアリン酸アミドが配合されたポリオレフィン系樹脂からなる繊維により、高い生産性を保持しながら、滑り性や柔軟性に優れたスパンボンド不織布を得ることができる。
本発明では、このポリオレフィン系樹脂からなる繊維に対する脂肪酸アミド化合物の添加量は、0.01~5.0質量%であることが好ましい態様である。脂肪酸アミド化合物の添加量を好ましくは0.01~5.0質量%とし、より好ましくは0.1~3.0質量%とし、さらに好ましくは0.1~1.0質量%とすることにより、紡糸性を維持しながら適度な滑り性と柔軟性を付与することができる。
ここでいう添加量とは、本発明のスパンボンド不織布を構成するポリオレフィン系樹脂全体に対して添加した脂肪酸アミド化合物の質量パーセントを言う。例えば、芯鞘型複合繊維を構成する鞘部成分のみに脂肪酸アミド化合物を添加する場合でも、芯鞘成分全体量に対する添加割合を算出している。
ポリオレフィン系樹脂からなる繊維に対する脂肪酸アミド化合物の添加量を測定する方法としては、例えば、前記の繊維から添加剤を溶媒抽出し、液体クロマトグラフ質量分析(LS/MS)などを用いて定量分析する方法が挙げられる。このとき抽出溶媒は脂肪酸アミド化合物の種類に応じて適宜選択されるものであるが、例えばエチレンビスステアリン酸アミドの場合には、クロロホルム-メタノール混液などを用いる方法が一例として挙げられる。
[ポリオレフィン系樹脂からなる繊維]
本発明のスパンボンド不織布を構成する繊維は、平均単繊維径が6.5~11.9μmであることが重要である。平均単繊維径を6.5μm以上とし、好ましくは7.5μm以上とし、より好ましくは8.4μm以上とすることにより、紡糸性の低下を防ぎ、安定して品質の良いスパンボンド不織布を生産することができる。一方、平均単繊維径を11.9μm以下とし、好ましくは11.2μm以下とし、より好ましくは10.6μm以下とすることにより、柔軟性を向上させ、かつ均一性の高いスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明においては、前記のスパンボンド不織布を構成する繊維の平均単繊維径(μm)は、以下の手順によって算出される値を採用するものとする。
(1)ポリオレフィン系樹脂を溶融紡糸し、エジェクターで牽引・延伸した後、ネット上に不織繊維ウェブを捕集する。
(2)ランダムに小片サンプル(100×100mm)10個を採取する。
(3)マイクロスコープで500~1000倍の表面写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本のポリオレフィン繊維の幅を測定する。
(4)測定した100本の値の平均値から平均単繊維径(μm)を算出する。
本発明のスパンボンド不織布を構成する繊維は、単繊維径のCV値が7%以下であることが好ましい。単繊維径のCV値を好ましくは7%以下とし、より好ましくは6%以下とし、さらに好ましくは5%以下とすることにより、表面にざらつき感が生じることを防ぎ、均一性の高いスパンボンド不織布とすることができる。単繊維径のCV値には、紡糸口金の背圧や糸冷却条件、延伸条件の均一性が支配的であり、これらを適切に調整することにより制御することができる。
[スパンボンド不織布]
本発明のスパンボンド不織布の反射光輝度による繊維分散度は、10以下であることが重要である。反射光輝度による繊維分散度は、スパンボンド不織布を0.1×0.1インチの格子で区切って識別した場合の繊維の分散度合いを示す指標であり、繊維分散度が小さい方が、繊維が均一に分散し、地合均一性に優れた不織布となる。反射光輝度による繊維分散度を10以下とし、好ましくは9.5以下とし、より好ましくは9以下とすることにより、繊維を十分に開繊させて地合を均一化し、表面に凹凸が発生したり、物性にばらつきが生じたりすることを防ぐことができる。また、紙おむつ等の製造工程で一般的に用いられる超音波接着においても、部分的に接着不良や過接着を発生させることなく、安定して均一な接着が可能となる。繊維分散度は、スパンボンド不織布のメルトフローレートや繊維の平均単繊維径を適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明のスパンボンド不織布の反射光輝度による繊維分散度は、より詳細には、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)黒台紙(ACカード黒♯350)にスパンボンド不織布を貼る。
(2)フルカラー200dpiでスキャンして、スパンボンド不織布のカラースキャン画像を作成し、JPG形式で保存する。
(3)スキャン画像から6×6インチ(1200×1200ピクセル)の画像を切り出す。
(4)0.1×0.1インチ(20×20ピクセル)の格子単位に分割する。
(5)それぞれの格子において、以下の式を用い、各画素についてYUVカラースペースで定義された輝度の平均値(平均輝度)を算出し、それらの平均輝度の標準偏差を求める。
・(各画素の輝度)=0.29891×R+0.58661×G+0.11448×B
ここで、R、G、BはそれぞれRGBカラーモデルの赤色、緑色、青色の輝度を表している。
(6)スパンボンド不織布の幅方向等間隔に1mあたり3点で行い、各点の標準偏差の平均値を求め、小数点以下第二位を四捨五入して繊維分散度とする。
本発明のスパンボンド不織布は、少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1.0~2.6μmであることが重要である。KES法による表面粗さSMDを1.0μm以上とし、好ましくは1.3μm以上とし、より好ましくは1.6μm以上とし、さらに好ましくは2.0μm以上とすることにより、スパンボンド不織布が過度に緻密化して風合いが悪化したり、柔軟性が損なわれたりすることを防ぐことができる。一方、KES法による表面粗さSMDを2.6μm以下とし、好ましくは2.5μm以下とし、より好ましくは2.4μm以下とし、さらに好ましくは2.3μm以下とすることにより、表面が滑らかでざらつき感が小さく、肌触りに優れたスパンボンド不織布とすることができる。KES法による表面粗さSMDは、平均単繊維径や単繊維径のCV値、繊維分散度などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明においてKES法による表面粗さSMDは、以下のように測定される値を採用するものとする。
(1)スパンボンド不織布から幅200mm×200mmの試験片を、スパンボンド不織布の幅方向等間隔に3枚採取する。
(2)試験片を試料台にセットする。
(3)10gfの荷重をかけた表面粗さ測定用接触子(素材:φ0.5mmピアノ線、接触長さ:5mm)で試験片の表面を走査して、表面の凹凸形状の平均偏差を測定する。
(4)上記の測定を、すべての試験片の縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)で行い、これらの計6点の平均偏差を平均して小数点以下第二位を四捨五入し、表面粗さSMD(μm)とする。
本発明のスパンボンド不織布の少なくとも片面のKES法による平均摩擦係数MIUは、0.1~0.5であることが好ましい。平均摩擦係数MIUを好ましくは0.5以下とし、より好ましくは0.45以下とし、さらに好ましくは0.4以下とすることにより、不織布表面の滑り性を向上させ、肌触りをより良好なスパンボンド不織布とすることができる。一方、平均摩擦係数MIUを好ましくは0.1以上とし、より好ましくは0.15以上とし、さらに好ましくは0.2以上とすることにより、滑剤を過度に添加して紡糸性が悪化したり、糸条をネットに捕集する際に糸条が滑り地合が悪化したりすることを防ぐことができる。KES法による平均摩擦係数MIUは、平均単繊維径や繊維分散度などを調整したり、ポリオレフィン系樹脂に滑剤を添加したりすることにより制御することができる。
本発明のスパンボンド不織布の少なくとも片面のKES法による平均摩擦係数の変動MMDは、0.002~0.008であることが好ましい。平均摩擦係数の変動MMDを好ましくは0.008以下とし、より好ましくは0.0077以下とし、さらに好ましくは0.0075以下とすることにより、スパンボンド不織布の表面のざらつき感をより低減することができる。一方、平均摩擦係数の変動MMDを好ましくは0.002以上とし、より好ましくは0.004以上とし、さらに好ましくは0.005以上とすることにより、生産設備が複雑化したり、生産性が極端に低下したりすることを防ぐことができる。KES法による平均摩擦係数の変動MMDは、平均単繊維径や単繊維径のCV値、繊維分散度などを調整したり、ポリオレフィン系樹脂に滑剤を添加したりすることにより制御することができる。
なお、本発明においてKES法による平均摩擦係数MIU、平均摩擦係数の変動MMDは、以下のように測定される値を採用するものとする。
(1)スパンボンド不織布から幅200mm×200mmの試験片を、スパンボンド不織布の幅方向等間隔に3枚採取する。
(2)試験片を試料台にセットする。
(3)50gfの荷重をかけた接触摩擦子(素材:φ0.5mmピアノ線(20本並列)、接触面積:1cm)で試験片の表面を走査して、平均摩擦係数を測定する。
(4)上記の測定を、すべての試験片の縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)で行い、これらの計6点の平均偏差を平均して小数点以下第四位を四捨五入し、平均摩擦係数MIUとする。また、前記の計6点の平均摩擦係数の変動をさらに平均して小数点以下第四位を四捨五入し、平均摩擦係数の変動MMDとした。
また、本発明においては、スパンボンド不織布の風合いに関して、官能試験によって評価される。
本発明のスパンボンド不織布のMFRは、155~850g/10分であることが好ましい。MFRを好ましくは155~850g/10分とし、より好ましくは155~600g/10分、さらに好ましくは155~400g/10分とすることにより、繊維が延伸される際の細化挙動が安定し、生産性を高くするために速い紡糸速度で延伸したとしても、安定した紡糸が可能となる。また細化挙動を安定させることにより糸揺れを抑制し、シート状に捕集する際のムラが発生しにくくなる。さらに、安定して速い紡糸速度で延伸することが可能となるため、繊維の配向結晶化を進め、高い機械強度を有する繊維とすることができる。
本発明に係るスパンボンド不織布のメルトフローレート(MFR)は、ASTM D1238 (A法)によって測定される値を採用する。
なお、この規格によれば、例えば、ポリプロピレンは荷重:2.16kg、温度:230℃にて、ポリエチレンは荷重:2.16kg、温度190℃にて測定することが規定されている。
本発明のスパンボンド不織布の目付は、10~100g/mであることが好ましい。目付を好ましくは10g/m以上とし、より好ましくは13g/m以上とし、さらに好ましくは15g/m以上とすることにより、実用に供し得る機械的強度のスパンボンド不織布を得ることができる。一方、目付を好ましくは100g/m以下、より好ましくは50g/m以下、さらに好ましくは30g/m以下とすることにより、衛生材料用の不織布としての使用に適した適度な柔軟性を有するスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の目付は、JIS L1913(2010年)の「6.2 単位面積当たりの質量」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)20cm×25cmの試験片を、試料の幅1m当たり3枚採取する。
(2)標準状態におけるそれぞれの質量(g)を量る。
(3)その平均値を1m当たりの質量(g/m)で表する。
本発明のスパンボンド不織布の厚みは、0.05~1.5mmであることが好ましい。厚みを好ましくは0.05~1.5mm、より好ましくは0.08~1.0mm、さらに好ましくは0.10~0.8mmとすることにより、柔軟性と適度なクッション性を備え、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適したスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の厚さ(mm)は、JIS L1906(2000年)の「5.1」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)直径10mmの加圧子を使用し、荷重10kPaで不織布の幅方向等間隔に1mあたり10点の厚さを0.01mm単位で測定する。
(2)上記10点の平均値の小数点以下第三位を四捨五入する。
また、本発明のスパンボンド不織布の見掛密度は、0.05~0.3g/cmであることが好ましい。見掛密度を好ましくは0.3g/cm以下とし、より好ましくは0.25g/cm以下とし、さらに好ましくは0.20g/cm以下とすることにより、繊維が密にパッキングしてスパンボンド不織布の柔軟性が損なわれることを防ぐことができる。
一方、見掛密度を好ましくは0.05g/cm以上とし、より好ましくは0.08g/cm以上とし、さらに好ましくは0.10g/cm以上とすることにより、毛羽立ちや層間剥離の発生を抑え、実用に耐え得る強力や取り扱い性を備えたスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明において、見掛密度(g/cm)は、上記の四捨五入前の目付と厚みから、次の式に基づいて算出し、小数点以下第三位を四捨五入したものとする。
・見掛密度(g/cm)=[目付(g/m)]/[厚さ(mm)]×10-3
本発明のスパンボンド不織布の剛軟度は、70mm以下であることが好ましい。剛軟度を好ましくは70mm以下とし、より好ましくは67mm以下とし、さらに好ましくは64mm以下とすることにより、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。また、剛軟度が極端に低い場合には取り扱い性に劣る場合があるため、剛軟度は10mm以上であることが好ましい。剛軟度は、目付、単繊維径および熱圧着条件(圧着率、温度および線圧等)によって調整することができる。
本発明のスパンボンド不織布のKES法による平均曲げ剛性Bは、0.001~0.02gf・cm/cmであることが好ましい。KES法による平均曲げ剛性Bを好ましくは0.02gf・cm/cm以下とし、より好ましくは0.017gf・cm/cm以下とし、さらに好ましくは0.015gf・cm/cm以下とすることにより、特に、衛生材料用のスパンボンド不織布として用いる場合に、十分な柔軟性を得ることができる。また、KES法による平均曲げ剛性Bが極端に低い場合には取り扱い性に劣る場合があるため、平均曲げ剛性Bは0.001gf・cm/cm以上であることが好ましい。KES法による平均曲げ剛性Bは、目付、単繊維径および熱圧着条件(圧着率、温度および線圧等)によって調整することができる。
本発明のスパンボンド不織布の目付あたりの5%伸長時応力(以下、目付あたりの5%モジュラスと記載することがある。)は、0.06~0.33(N/25mm)/(g/m)であることが好ましく、より好ましくは0.13~0.30(N/25mm)/(g/m)であり、さらに好ましくは0.20~0.27(N/25mm)/(g/m)である。上記範囲とすることにより、実用に供しうる強度を保持しつつ、柔軟で触感に優れたスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の目付あたりの5%伸長時応力は、JIS L1913(2010年)の「6.3 引張強さ及び伸び率(ISO法)」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)25mm×300mmの試験片を、不織布の縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)それぞれについて幅1m当たり3枚採取する。
(2)試験片をつかみ間隔200mmで引張試験機にセットする。
(3)引張速度100mm/分で引張試験を実施し、5%伸長時の応力(5%モジュラス)を測定する。
(4)各試験片で測定した縦方向と横方向の5%モジュラスの平均値を求め、次の式に基づいて目付あたりの5%モジュラスを算出し、小数点以下第三位を四捨五入する。
・目付あたりの5%モジュラス((N/25mm)/(g/m))=[5%モジュラスの平均値(N/25mm)]/目付(g/m)。
[スパンボンド不織布の製造方法]
次に、本発明のスパンボンド不織布を製造する方法の好ましい態様について、具体的に説明する。
本発明のスパンボンド不織布は、スパンボンド法により製造される長繊維不織布である。不織布の製造方法は特に制限されないが、例えば、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、湿式法、カード法およびエアレイド法等を挙げることができる。特にスパンボンド法は、生産性や機械的強度に優れている他、短繊維不織布で起こりやすい毛羽立ちや繊維の脱落を抑制することができる。また、捕集したスパンボンド不織繊維ウェブあるいは熱圧着したスパンボンド不織布(どちらもSと表記する)を、SS、SSSおよびSSSSと複数層積層することにより、生産性や地合均一性が向上するため好ましい態様である。
スパンボンド法では、まず溶融した熱可塑性樹脂を紡糸口金から長繊維として紡出し、これをエジェクターにより圧縮エアで吸引延伸した後、移動するネット上に繊維を捕集して不織繊維ウェブを得る。さらに得られた不織繊維ウェブに熱接着処理を施し、スパンボンド不織布が得られる。
紡糸口金やエジェクターの形状は特に制限されないが、例えば、丸形や矩形等、種々の形状のものを採用することができる。なかでも、圧縮エアの使用量が比較的少なくエネルギーコストに優れること、糸条同士の融着や擦過が起こりにくく、糸条の開繊も容易であることから、矩形口金と矩形エジェクターの組み合わせが好ましく用いられる。
本発明では、ポリオレフィン系樹脂を押出機において溶融し、計量して紡糸口金へと供給し、長繊維として紡出する。ポリオレフィン系樹脂を溶融し紡糸する際の紡糸温度は、200~270℃であることが好ましく、より好ましくは210~260℃であり、さらに好ましくは220~250℃である。紡糸温度を上記範囲内とすることにより、安定した溶融状態とし、優れた紡糸安定性を得ることができる。
紡糸口金の背圧は、0.1~6.0MPaとすることが好ましい。背圧を好ましくは0.1~6.0MPaとし、より好ましくは0.3~6.0MPaとし、さらに好ましくは0.5~6.0MPaとすることにより、吐出均一性が悪化して繊維径ばらつきが生じたり、耐圧性を上げるために口金が大型化したりすることを防ぐことができる。紡糸口金の背圧は口金の吐出孔径や吐出孔深度、紡糸温度などにより調整することができ、なかでも吐出孔径の寄与が大きい。
紡出された長繊維の糸条は、次に冷却される。紡出された糸条を冷却する方法としては、例えば、冷風を強制的に糸条に吹き付ける方法、糸条周りの雰囲気温度で自然冷却する方法、および紡糸口金とエジェクター間の距離を調整する方法等が挙げられ、またはこれらの方法を組み合わせる方法を採用することができる。また、冷却条件は、紡糸口金の単孔あたりの吐出量、紡糸温度および雰囲気温度等を考慮して適宜調整して採用することができる。
次に、冷却固化された糸条は、エジェクターから噴射される圧縮エアによって牽引され、延伸される。
紡糸速度は、3,500~6,500m/分であることが好ましく、より好ましくは4,000~6,500m/分であり、さらに好ましくは4,500~6,500m/分である。紡糸速度を3,500~6,500m/分とすることにより、高い生産性を有することになり、また繊維の配向結晶化が進み、高強度の長繊維を得ることができる。通常では紡糸速度を上げていくと、紡糸性は悪化して糸状を安定して生産することができないが、前述したとおり特定の範囲のMFRを有するポリオレフィン系樹脂を用いることにより、意図するポリオレフィン繊維を安定して紡糸することができる。
続いて、得られた長繊維を、移動するネット上に捕集して不織繊維ウェブを得る。
本発明では、不織繊維ウェブに対して、ネット上でその片面から熱フラットロールを当接して仮接着させることも好ましい態様である。このようにすることにより、ネット上を搬送中に不織繊維ウェブの表層がめくれたり吹き流れたりして地合が悪化することを防いだり、糸条を捕集してから熱圧着するまでの搬送性を改善することができる。
続いて、得られた不織繊維ウェブを、熱接着することにより、意図するスパンボンド不織布を得ることができる。
不織繊維ウェブを熱接着する方法は特に制限されないが、例えば、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール、および上下一対のフラット(平滑)ロールの組み合わせからなる熱カレンダーロールなど、各種ロールにより熱接着する方法や、ホーンの超音波振動により熱溶着させる超音波接着などの方法が挙げられる。
なかでも、生産性に優れ、部分的な熱接着部で強度を付与し、かつ非接着部で不織布ならではの風合いや肌触りを保持することができることから、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、または片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロールを用いることが好ましい態様である。
熱エンボスロールの表面材質としては、十分な熱圧着効果を得て、かつ片方のエンボスロールの彫刻(凹凸部)が他方のロール表面に転写することを防ぐため、金属製ロールと金属製ロールを対にすることが好ましい態様である。
このような熱エンボスロールによるエンボス接着面積率は、5~30%であることが好ましい。接着面積を好ましくは5%以上とし、より好ましくは8%以上とし、さらに好ましくは10%以上することにより、スパンボンド不織布として実用に供し得る強度を得ることができる。一方、接着面積を好ましくは30%以下とし、より好ましくは25%以下とし、さらに好ましくは20%以下とすることにより、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。超音波接着を用いる場合でも、接着面積率は同様の範囲であることが好ましい。
ここでいう接着面積とは、接着部がスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。具体的には、一対の凹凸を有するロールにより熱接着する場合は、上側ロールの凸部と下側ロールの凸部とが重なって不織繊維ウェブに当接する部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。また、凹凸を有するロールとフラットロールにより熱接着する場合は、凹凸を有するロールの凸部が不織繊維ウェブに当接する部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。また、超音波接着する場合は、超音波加工により熱溶着させる部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。
熱エンボスロールや超音波接着による接着部の形状は特に制限されないが、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、正六角形および正八角形などを用いることができる。また接着部は、スパンボンド不織布の長手方向(搬送方向)と幅方向にそれぞれ一定の間隔で均一に存在していることが好ましい。このようにすることにより、スパンボンド不織布の強度のばらつきを低減することができる。
熱接着時の熱エンボスロールの表面温度は、使用しているポリオレフィン系樹脂の融点に対し-50~-15℃とすることが好ましい態様である。熱ロールの表面温度をポリオレフィン系樹脂の融点に対し好ましくは-50℃以上とし、より好ましくは-45℃以上とすることにより、適度に熱接着させ実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることができる。また、熱エンボスロールの表面温度をポリオレフィン系樹脂の融点に対し好ましくは-15℃以下とし、より好ましくは-20℃以下とすることにより、過度な熱接着を抑制し、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。
熱接着時の熱エンボスロールの線圧は、50~500N/cmとすることが好ましい。ロールの線圧を好ましくは50N/cm以上とし、より好ましくは100N/cm以上とし、さらに好ましくは150N/cm以上とすることにより、適度に熱接着させ実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることができる。一方、熱エンボスロールの線圧を好ましくは500N/cm以下とし、より好ましくは400N/cm以下とし、さらに好ましくは300N/cm以下とすることにより、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。
また本発明では、スパンボンド不織布の厚みを調整することを目的に、上記の熱エンボスロールによる熱接着の前および/あるいは後に、上下一対のフラットロールからなる熱カレンダーロールにより熱圧着を施すことができる。上下一対のフラットロールとは、ロールの表面に凹凸のない金属製ロールや弾性ロールのことであり、金属製ロールと金属製ロールを対にしたり、金属製ロールと弾性ロールを対にしたりして用いることができる。
また、ここで弾性ロールとは、金属製ロールと比較して弾性を有する材質からなるロールのことである。弾性ロールとしては、例えば、ペーパー、コットンおよびアラミドペーパー等のいわゆるペーパーロールや、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂および硬質ゴム、およびこれらの混合物からなる樹脂製のロールなどが挙げられる。
次に、実施例に基づき、本発明のスパンボンド不織布について具体的に説明する。なお、各物性の測定において、特段の記載がないものは、前記の方法に基づいて測定を行ったものである。
(1)ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)(g/10分):
ポリオレフィン系樹脂のMFRは、荷重が2.16kgで、温度が230℃の条件で測定した。
(2)紡糸速度(m/分):
上記の平均単繊維径と使用するポリオレフィン系樹脂の固体密度から、長さ10,000m当たりの質量を平均単繊維繊度(dtex)として、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。平均単繊維繊度と、各条件で設定した紡糸口金単孔から吐出される樹脂の吐出量(以下、単孔吐出量と略記する。)(g/分)から、次の式に基づき、紡糸速度を算出した。
・紡糸速度(m/分)=(10000×[単孔吐出量(g/分)])/[平均単繊維繊度(dtex)]。
(3)スパンボンド不織布の反射光輝度による繊維分散度:
スパンボンド不織布の反射光輝度による繊維分散度の測定において、画像スキャンにはカラー複合機「DocuCentre-VI C4471 PFS」(富士ゼロックス株式会社)を使用した。
(4)スパンボンド不織布のKES法による表面粗さSMD(μm):
測定には、カトーテック社製自動化表面試験機「KES-FB4-AUTO-A」を用いた。表面粗さSMDはスパンボンド不織布の両面で測定し、表1にはこれらのうち小さい方の値を記載した。
(5)スパンボンド不織布のKES法による平均摩擦係数MIU、スパンボンド不織布のKES法による平均摩擦係数の変動MMD:
測定には、カトーテック社製自動化表面試験機「KES-FB4-AUTO-A」を用いた。平均摩擦係数MIUはスパンボンド不織布の両面で測定し、表1にはこれらのうち小さい方の値を記載した。
(6)スパンボンド不織布のメルトフローレート(MFR)(g/10分):
スパンボンド不織布のメルトフローレートは、ASTM D1238により、荷重が2160gで、温度が230℃の条件で測定した。
(7)スパンボンド不織布の風合い
サイズ100mm×100mmのサンプルを採取し、パネラー20人が不織布を触り、それぞれがスパンボンド不織布の風合いを以下の5段階の基準で評価した。続いて、各パネラーの判断した点数を合計してスパンボンド不織布の風合いとし、80点以上を合格とした。風合いは好ましくは85点以上であり、より好ましくは90点以上である。
5点:非常に良い(クッション性、柔軟性ともに優れた心地よさを感じる。)
4点:良い(5点と3点の中間)
3点:普通(クッション性、柔軟性を感じる。)
2点:悪い(3点と1点の中間)
1点:非常に悪い(クッション性、柔軟性の少なくとも一方を欠いて感じる。)
(実施例1)
メルトフローレート(MFR)が200g/10分、融点が163℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を押出機で溶融し、孔径φが0.30mmで、孔深度が2mmの矩形口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.32g/分で紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、これを矩形エジェクターにおいて、エジェクター圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、移動するネット上に捕集した。これによって、ポリプロピレン長繊維からなる不織繊維ウェブを形成した。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は10.1μmであり、これから換算した紡糸速度は4,411m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
引き続き、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを、以下の上ロール、下ロールから構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧:300N/cm、熱接着温度:130℃の条件で熱接着し、目付18g/mのスパンボンド不織布を得た。
(上ロール):金属製で水玉柄の彫刻がなされた、接着面積率16%のエンボスロール
(下ロール):金属製フラットロール
得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
ホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂をMFRが155g/10分、融点が163℃のものとし、エジェクターの圧力を0.20MPaとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は11.8μmであり、これから換算した紡糸速度は3,216m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
ホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂をMFRが800g/10分、融点が163℃のものとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は8.4μmであり、これから換算した紡糸速度は6,422m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
ホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂をMFRが800g/10分、融点が163℃のものとし、単孔吐出量を0.21g/分としたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は7.2μmであり、これから換算した紡糸速度は5,668m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
(実施例5)
ホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂をMFRが155g/10分のものとし、エジェクターの圧力を0.38MPaとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は10.1μmであり、これから換算した紡糸速度は4,393m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
(実施例6)
ホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を、脂肪酸アミド化合物として、エチレンビスステアリン酸アミドが1.0質量%添加されたものを用いたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は10.1μmであり、これから換算した紡糸速度は4,352m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
ホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂をMFRが60g/10分、融点が163℃のものとし、単孔吐出量を0.43g/分とし、エジェクターの圧力を0.15MPaとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は3,070m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。なお、同じ条件でエジェクター圧力を0.35MPaとした場合、糸切れが多発し、紡糸不可であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。得られたスパンボンド不織布は、平均単繊維径と繊維分散度が大きく、このことにより表面粗さSMDも大きいものであった。
(比較例2)
単孔吐出量を0.43g/分とし、エジェクターの圧力を0.30MPaとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、スパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は12.9μmであり、これから換算した紡糸速度は3,617m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。得られたスパンボンド不織布は、繊維分散度は小さいものの、平均単繊維径が大きく、このことにより表面粗さSMDも大きいものであった。
(比較例3)
日本国特開2013-159884号公報の実施例1を参考にして、本願発明のスパンボンド不織布が得られるか試みた。メルトフローレート(MFR)が35g/10分のポリプロピレン樹脂を押出機で溶融し、孔径φが0.35mmで、孔深度が7mmの矩形口金から、紡糸温度が255℃、単孔吐出量が0.56g/分で紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、これを矩形エジェクターにおいて、エジェクター圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、移動するネット上に捕集した。これによって、ポリプロピレン長繊維からなる不織繊維ウェブを形成した。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は12.5μmであり、これから換算した紡糸速度は5,015m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが多発し不良であった。
引き続き、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを、以下の上ロール、下ロールから構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧:300N/cm、熱接着温度:130℃の条件で熱接着し、目付17g/mのスパンボンド不織布を得た。
(上ロール):金属製で水玉柄の彫刻がなされた、接着面積率6%のエンボスロール
(下ロール):金属製フラットロール
得られたスパンボンド不織布について、糸切れが混入しない部分を選択して評価した。結果を表1に示す。得られたスパンボンド不織布は、平均単繊維径と繊維分散度が大きく、このことにより表面粗さSMDも大きいものであった。
(比較例4)
日本国特開平8-3853号公報の実施例5を参考にして、本願発明のスパンボンド不織布が得られるか試みた。メルトフローレート(MFR)が70g/10分のポリプロピレン樹脂を押出機で溶融し、孔径φが0.60mmで、孔深度が1.2mmの矩形口金から、紡糸温度が245℃、単孔吐出量が0.35g/分で紡出した。紡出した糸条を、冷却固化した後、これを密閉型の矩形エジェクターにおいて、エジェクター圧力を0.35MPaとした圧縮エアによって牽引、延伸し、移動するネット上に捕集した。これによって、ポリプロピレン長繊維からなる不織繊維ウェブを形成した。なお、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は8.4μmであり、これから換算した紡糸速度は6,980m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが多発し不良であった。
引き続き、形成したスパンボンド不織繊維ウェブを、以下の上ロール、下ロールから構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧:300N/cm、熱接着温度:130℃の条件で熱接着し、目付17g/mのスパンボンド不織布を得た。
(上ロール):金属製で水玉柄の彫刻がなされた、接着面積率21%のエンボスロール
(下ロール):金属製フラットロール
得られたスパンボンド不織布について、糸切れが混入しない部分を選択して評価した。結果を表1に示す。得られたスパンボンド不織布は、平均単繊維径は小さいものの、繊維分散度が大きく、このことにより表面粗さSMDも大きいものであった。
Figure 0007283386000001
実施例1~6の平均単繊維径が6.5~11.9μmであり、反射光輝度による繊維分散度が10以下であり、かつKES法による表面粗さSMDが1.0~2.6μmである実施例1~6のスパンボンド不織布は、地合が均一であり、表面が滑らかで風合いや肌触りに優れ、さらに高い柔軟性を有していた。また、平均単繊維径が細くなるほど平均摩擦係数は増加する傾向であったが、エチレンビスステアリン酸アミドを添加した実施例6のスパンボンド不織布は、平均摩擦係数が低減され、さらさら感や柔軟性が増しており、衛生材料用途として特に好適なものであった。
一方、比較例1と比較例3に示す平均単繊維径と繊維分散度が大きく、KES法による表面粗さSMDが大きいスパンボンド不織布、比較例2に示す平均単繊維径が大きく、KES法による表面粗さSMDが大きいスパンボンド不織布、および比較例4に示す反射光輝度による繊維分散度が大きく、KES法による表面粗さSMDが大きいスパンボンド不織布は、本発明の不織布と比較してざらつき感が大きく、風合いや肌触りの劣るものであった。また比較例3と比較例4に示す比較的MFRの小さいポリプロピレン樹脂を用いたスパンボンド不織布は、高い紡糸速度での紡糸性が悪く、安定して生産できるものではなかった。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更及び変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2018年2月28日付で出願された日本特許出願(特願2018-034867)及び2018年7月27日付で出願された日本特許出願(特願2018-141046)に基づいており、その全体が引用により援用される。
本発明のスパンボンド不織布は、生産性が高く、地合が均一であり、表面が滑らかで風合いや肌触りに優れ、さらに高い柔軟性を有することから、使い捨て紙おむつやナプキンなどの衛生材料用途に好適に利用することができる。衛生材料のなかでも、特に紙おむつのバックシートに好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. プロピレンの単独重合体の割合が60質量%以上であるポリプロピレン系樹脂からなる繊維により構成されたスパンボンド不織布であって、前記繊維の平均単繊維径が6.5~11.9μmであり、反射光輝度による繊維分散度が10以下で、かつ少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1.0~2.6μmであり、
    前記スパンボンド不織布の見掛密度が、0.05~0.3g/cm であり、
    前記スパンボンド不織布のメルトフローレートが、155~850g/10分である、
    スパンボンド不織布。
  2. 少なくとも片面のKES法による平均摩擦係数MIUが、0.1~0.5である、請求項1記載のスパンボンド不織布。
  3. 少なくとも片面のKES法による平均摩擦係数の変動MMDが、0.008以下である、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
  4. ポリプロピレン系樹脂に炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されてなる、請求項1~のいずれか1項に記載のスパンボンド不織布。
  5. 脂肪酸アミド化合物の添加量が、0.01~5.0質量%である、請求項記載のスパンボンド不織布。
  6. 脂肪酸アミド化合物が、エチレンビスステアリン酸アミドである、請求項または記載のスパンボンド不織布。
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