JP7409524B2 - スパンボンド不織布 - Google Patents

スパンボンド不織布 Download PDF

Info

Publication number
JP7409524B2
JP7409524B2 JP2022568596A JP2022568596A JP7409524B2 JP 7409524 B2 JP7409524 B2 JP 7409524B2 JP 2022568596 A JP2022568596 A JP 2022568596A JP 2022568596 A JP2022568596 A JP 2022568596A JP 7409524 B2 JP7409524 B2 JP 7409524B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
spunbond nonwoven
core
sheath
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022568596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023090199A1 (ja
Inventor
大樹 島田
格 中嶋
現 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Publication of JPWO2023090199A1 publication Critical patent/JPWO2023090199A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7409524B2 publication Critical patent/JP7409524B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/005Synthetic yarns or filaments
    • D04H3/007Addition polymers
    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/08Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating
    • D04H3/14Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating with bonds between thermoplastic yarns or filaments produced by welding
    • D04H3/147Composite yarns or filaments
    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/08Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating
    • D04H3/16Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of strengthening or consolidating with bonds between thermoplastic filaments produced in association with filament formation, e.g. immediately following extrusion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

本発明は、スパンボンド不織布に関するものである。
紙おむつや生理用ナプキン等の衛生用品の多くは、衛生上の問題から使用後に焼却処分や埋め立て処分がなされており、資源の消費やごみの増加による環境負荷が大きいことが問題となっている。こうした問題への対応として、製品の薄型化や軽量化が進められている。
紙おむつの主要な素材として使用されているスパンボンド不織布でも、以前から低目付化の取り組みがなされている。例えば、低目付化しても耐水性に優れ、かつ柔らかさや引張強度も高い不織布として、繊度が0.7~1.5dtexのポリプロピレンスパンボンド不織布と繊維径が1~3μmのポリプロピレンメルトブロー不織布とからなり、特定の範囲の5%モジュラス指数を有するスパンボンド/メルトブロー積層不織布が提案されている(特許文献1参照。)。
特許第4245970号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では高強度化の効果が限定的であり、近年要求される低目付化の水準においては実用に供しうる強度を実現することが困難であった。
そこで、本発明の目的は、低目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたスパンボンド不織布を提供することにある。
本発明のスパンボンド不織布は、次の構成を有する。
[1]ポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布であって、前記スパンボンド不織布は融着部と非融着部とを有し、前記非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する前記非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)が0.10~0.90である、スパンボンド不織布。
[2]前記非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsが1.0以上8.0以下である、請求項1に記載のスパンボンド不織布。
[3]前記スパンボンド不織布が示差走査型熱量測定法で単一の融解ピーク温度Tm(℃)を有する、[1]または[2]に記載のスパンボンド不織布。
[4]前記スパンボンド不織布の目付あたりの引張強伸度積が1.20(N/50mm)/(g/m)以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のスパンボンド不織布。
[5]鞘成分のポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートが芯成分のポリオレフィン系樹脂のメルトフローレートよりも10g/10分~200g/10分大きい、請求項[1]~[4]のいずれかに記載のスパンボンド不織布。
本発明によれば、低目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたスパンボンド不織布が得られる。これらの特性から、本発明のスパンボンド不織布は、特に衛生材料用途として好適に用いることができる。
本発明のスパンボンド不織布は、ポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布であって、前記のスパンボンド不織布は融着部と非融着部とを有し、前記の非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する前記の非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)が0.10~0.90である。
このようにすることにより、低目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたスパンボンド不織布とすることができる。
以下に、これら本発明の構成要素について詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する範囲に何ら限定されるものではない。
[ポリプロピレン系樹脂]
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維は、ポリプロピレン系樹脂を主成分としてなる。ポリプロピレン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂などの他のポリオレフィン系樹脂と比較して紡糸性や強度特性に優れることから好適である。なお、この発明において、「ポリプロピレン系樹脂」とは、繰り返し単位に占めるプロピレン単位のモル分率が60モル%~100モル%である樹脂のことを指す。「ポリエチレン系樹脂」についても同様である。また、本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンと各種α-オレフィンとの共重合体などが挙げられる。ここで「主成分」とは、芯鞘型複合繊維全体に対して、50質量%以上を占めることを意味する。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂について、プロピレンの単独重合体の割合が60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。このようにすることで良好な紡糸性を維持し、かつ強度を向上させることができる。
本発明で用いられる複合繊維を構成する素材(以下「熱可塑性樹脂」と称する場合もある)としてはポリプロピレン系樹脂とともにその他の樹脂を含む2種以上の混合物であってもよい。前記混合物としてポリエチレン、ポリ-4-メチル-1-ペンテンなどのその他のオレフィン系樹脂や熱可塑性エラストマー等を含有する樹脂組成物を用いることもできる。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂には、本発明の効果をさらに高めるために、あるいは、他の特性を付与するために本発明の効果を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、耐光安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、帯電助剤、紡曇剤、ブロッキング防止剤、ポリエチレンワックスを含む滑剤、結晶核剤、および顔料等の添加物、あるいは他の重合体を必要に応じて添加することができる。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂の融点(Tmr)は、120℃~200℃であることが好ましい。この融点(Tmr)を好ましくは120℃以上、より好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上とすることにより、実用に耐え得る耐熱性を得やすくなる。また、融点を好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、さらに好ましくは170℃以下とすることにより、口金から吐出された糸条を冷却し易くなり、繊維同士の融着を抑制し細い繊維径でも安定した紡糸が行い易くなる。ここでポリプロピレン系樹脂の融点(Tmr)とは、ポリプロピレン系樹脂を示差走査型熱量測定法(DSC)によって測定して得られる、最大の(最も高温の)融解ピーク温度を指す。
本発明の芯鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布の芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(以下、MFRと略すことがある。)は、10g/10分~100g/10分であることが好ましい。ポリプロピレン系樹脂のMFRを好ましくは10g/10分以上とし、より好ましくは20g/10分以上とし、さらに好ましくは30g/10分以上とすることにより、細い繊維径でも安定して紡糸することができ、肌触りに優れ、地合が均一なスパンボンド不織布とすることができる。一方、芯成分のポリプロピレン系樹脂のMFRを好ましくは100g/10分以下とし、より好ましくは80g/10分以下とし、さらに好ましくは60g/10分以下とすることにより、単糸強度の低下を抑制し、強度に優れたスパンボンド不織布とすることができる。
本発明の芯鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布の鞘成分のポリプロピレン系樹脂のMFRは、芯成分のポリプロピレン系樹脂のMFRよりも10g/10分~200g/10分大きいことが好ましい。鞘成分のポリプロピレン系樹脂のMFRを、芯成分のポリプロピレン系樹脂のMFRよりも好ましくは10g/10分以上、より好ましくは15g/10分以上、さらに好ましくは20g/10分以上大きくすることにより、紡糸時に芯成分に紡糸応力を集中させ、芯成分の配向を促進させるとともに、鞘成分の配向を抑制させることができる。一方、鞘成分のポリプロピレン系樹脂のMFRが、芯成分のポリプロピレン系樹脂のMFRよりも200g/10分を超えて大きいと、芯鞘型複合繊維の単糸強度が低下するとともに、熱接着時に過度に軟化しやすくなり、熱ロールに貼り付くなどの操業上の問題が発生するため好ましくない。鞘成分のポリプロピレン系樹脂のMFRは、芯成分のポリプロピレン系樹脂のMFRよりも150g/10分を超えて大きくないことがより好ましく、芯成分のポリプロピレン系樹脂のMFRよりも100g/10分を超えて大きくないことがさらに好ましい。
なお、海島型複合繊維の芯成分または鞘成分のポリプロピレン系樹脂のMFRを測定・解釈などするときは、「鞘成分」とあるのを「海成分」と、「芯成分」とあるのを「島成分」と読み替えた上で、測定などを行うこととする。
本発明に係るポリプロピレン系樹脂のMFRは、ASTM D1238(A法)によって測定される値を採用する。この規格によれば、ポリプロピレン系樹脂は荷重:2.16kg、温度:230℃にて測定することが規定されている。
もちろん、MFRの異なる2種類以上の樹脂を任意の割合でブレンドして、本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂のMFRを調整することもできる。この場合、主となるポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂中、最も大きな質量%を占めるポリプロピレン系樹脂のことを指す)に対してブレンドする樹脂のMFRは、10g/10分~1000g/10分であることが好ましく、より好ましくは20g/10分~800g/10分、さらに好ましくは30g/10分~600g/10分である。このようにすることにより、ブレンドしたポリプロピレン系樹脂に部分的に粘度斑が生じることを防ぎ、単繊維径や単繊維繊度を均一化したり、細い繊維でも安定して紡糸したりすることができる。
本発明のスパンボンド不織布には、滑り性や柔軟性を向上させるために、ポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維の全体もしくは鞘成分に、炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物が含有されていることが好ましい態様である。
ポリプロピレン系樹脂に混合される脂肪酸アミド化合物の炭素数を好ましくは23以上とし、より好ましくは30以上とすることにより、脂肪酸アミド化合物が過度に繊維表面に露出することを抑制し、紡糸性と加工安定性に優れたものとし、高い生産性を保持することができる。一方、脂肪酸アミド化合物の炭素数を好ましくは50以下とし、より好ましくは42以下とすることにより、脂肪酸アミド化合物が繊維表面に移動しやすくなり、スパンボンド不織布に滑り性と柔軟性を付与することができる。
本発明で使用される炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物としては、飽和脂肪酸モノアミド化合物、飽和脂肪酸ジアミド化合物、不飽和脂肪酸モノアミド化合物、および不飽和脂肪酸ジアミド化合物などが挙げられる。
具体的には、炭素数23以上50以下の脂肪酸アミド化合物として、テトラドコサン酸アミド、ヘキサドコサン酸アミド、オクタドコサン酸アミド、ネルボン酸アミド、テトラコサペンタエン酸アミド、ニシン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレンヒドロキシステアリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、ジステアリルセバシン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、およびヘキサメチレンビスオレイン酸アミドなどが挙げられ、これらは複数組み合わせて用いることもできる。
本発明では、これらの脂肪酸アミド化合物の中でも、特に飽和脂肪酸ジアミド化合物であるエチレンビスステアリン酸アミドが好ましく用いられる。エチレンビスステアリン酸アミドは、熱安定性に優れているため溶融紡糸が可能であり、このエチレンビスステアリン酸アミドが配合されたポリプロピレン系樹脂を含む繊維により、高い生産性を保持しながら、滑り性や柔軟性に優れたスパンボンド不織布を得ることができる。
本発明では、この脂肪酸アミド化合物の添加量は、0.01質量%~5.0質量%であることが好ましい態様である。脂肪酸アミド化合物の添加量を好ましくは0.01質量%~5.0質量%とし、より好ましくは0.1質量%~3.0質量%とし、さらに好ましくは0.1質量%~1.0質量%とすることにより、紡糸性を維持しながら適度な滑り性と柔軟性を付与することができる。
ここでいう添加量とは、本発明のスパンボンド不織布を構成するポリプロピレン系樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂全体に対して添加した脂肪酸アミド化合物の質量パーセントを言う。例えば、芯鞘型複合繊維を構成する鞘部成分のみに脂肪酸アミド化合物を添加する場合でも、芯鞘成分全体量に対する添加割合を算出している。
ポリプロピレン系樹脂からなる繊維に対する脂肪酸アミド化合物の添加量を測定する方法としては、例えば、前記の繊維から添加剤を溶媒抽出し、液体クロマトグラフ質量分析(LS/MS)などを用いて定量分析する方法が挙げられる。このとき抽出溶媒は脂肪酸アミド化合物の種類に応じて適宜選択されるものであるが、例えばエチレンビスステアリン酸アミドの場合には、クロロホルム-メタノール混液などを用いる方法が一例として挙げられる。
[ポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維]
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維の複合形態としては、例えば、同心芯鞘型、偏心芯鞘型および海島型などの複合形態を用いることができる。中でも、紡糸性に優れ、熱接着により繊維同士を均一に接着させることができることから、芯鞘型の複合形態とすること、すなわち、前記の複合繊維が芯鞘型複合繊維であることが好ましく、同心芯鞘型の複合形態とすること、すなわち、前記の複合繊維が同心芯鞘型の芯鞘型複合繊維であることがより好ましい態様である。
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維は、平均単繊維繊度が0.5dtex~3.0dtexであることが好ましい。平均単繊維繊度を好ましくは0.5dtex以上とし、より好ましくは0.6dtex以上とし、さらに好ましくは0.7dtex以上とすることにより、紡糸性の低下を防ぎ、生産安定性に優れたスパンボンド不織布とすることができる。一方、平均単繊維繊度を好ましくは3.0dtex以下とし、より好ましくは2.0dtex以下とし、さらに好ましくは1.5dtex以下とすることにより、肌触りに優れ、地合が均一であり、強度に優れたスパンボンド不織布とすることができる。平均単繊維繊度は、後述する紡糸温度、単孔吐出量、紡糸速度などによって制御することができる。
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維は、平均単繊維径が8μm~20μmであることが好ましい。平均単繊維径を好ましくは8μm以上とし、より好ましくは9μm以上とし、さらに好ましくは10μm以上とすることにより、紡糸性の低下を防ぎ、生産安定性に優れたスパンボンド不織布とすることができる。一方、平均単繊維径を好ましくは20μm以下とし、より好ましくは17μm以下とし、さらに好ましくは14μm以下とすることにより、肌触りに優れ、地合が均一であり、強度に優れたスパンボンド不織布とすることができる。平均単繊維径は、後述する紡糸温度、単孔吐出量、紡糸速度などによって制御することができる。
本発明において、前記のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維の平均単繊維径(μm)は、以下の手順によって算出される値を採用するものとする。
(1)スパンボンド不織布からランダムに小片サンプル(100×100mm)を10個採取する。
(2)マイクロスコープまたは走査型電子顕微鏡で500~2000倍の表面写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の非融着部の芯鞘型複合繊維の幅(直径)を測定する。芯鞘型複合繊維の断面が異形の場合には断面積を測定し、同一の断面積を有する正円の直径を求める。
(3)測定した100本の直径の値の平均し、小数点以下第二位を四捨五入して平均単繊維径(μm)とする。
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維は、鞘成分の質量比率が20質量%~80質量%であることが好ましい。鞘成分の質量比率が好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上であることにより、熱接着時に鞘成分同士が強固に融着し、実用に供しうる十分な強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。一方、鞘成分の比率が好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下であることにより、高配向である芯成分の割合を増やし、芯鞘型複合繊維の単糸強度を向上させ、実用に供しうる十分な強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。
本発明のスパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維の断面形状としては、丸断面、扁平断面、およびY型やC型などの異形断面を用いることができる。中でも、扁平断面や異形断面のような構造由来の曲げにくさがなく、柔軟性に優れたスパンボンド不織布とすることができることから、丸断面が好ましい態様である。また断面形状として中空断面を適用することもできるが、紡糸性に優れ、細い繊維径でも安定して紡糸できることから、中実断面が好ましい態様である。
[スパンボンド不織布]
本発明のスパンボンド不織布は、前記のポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布であって、前記スパンボンド不織布は融着部と非融着部とを有し、前記非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する前記非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)が0.10~0.90である。このようにすることにより、低目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたスパンボンド不織布とすることができる。
まず、本発明のスパンボンド不織布は、融着部と非融着部とを有する。このようにすることにより、柔軟性や肌触りを保持しつつ、実用に供しうる十分な強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。融着部とは芯鞘型複合繊維同士が融着している箇所を指し、非融着部とは芯鞘型複合繊維同士が融着しておらず断面形状を保持している箇所を指す。
そして、本発明のスパンボンド不織布は、前記の配向比率(Os/Oc)が、0.10~0.90である。前記の配向比率(Os/Oc)が好ましくは0.10以上、より好ましくは0.15以上、さらに好ましくは0.20以上であることにより、紡糸時に繊維内層に過度に延伸応力が集中し、紡糸安定性が低下することを防ぐことができる。一方、前記の配向比率(Os/Oc)が好ましくは0.90以下、より好ましくは0.85以下、さらに好ましくは0.80以下であることにより、熱接着時に繊維表層のみを軟化させることができる。なかでも好ましくは0.70以下、特に好ましくは0.50以下である。配向パラメータは、ラマン分光法で得られるラマンスペクトルにおいて、例えばポリプロピレンの場合は、810cm-1と840cm-1付近のラマンバンドの強度から求めることができる。ポリプロピレンの場合、810cm-1と840cm-1付近のラマンバンドは入射光の偏光に対して強い異方性を示すことが知られている。これらは、CH変角振動とC-C伸縮振動のカップリングモード、CH変角振動モードにそれぞれ帰属される。これらのうち、810cm-1のラマンバンドについては、振動モードのラマンテンソルの主軸は分子の主鎖方向に対し平行であり、一方で、840cm-1のラマンバンドでは直交している。よって、これらのラマンバンドの偏光方向に対するバンド強度比から、分子鎖の配向が得られる。
本発明でいう配向パラメータIは、I810/I840(I810:810cm-1付近のラマンバンド強度、I840:840cm-1付近のラマンバンド強度)の値として求められる。
本発明においては、前記配向比率を前記のようにすることにより、繊維内層の分子配向を残留させつつ、繊維同士を強固に熱接着させることができるため、実用に供しうる強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。また、前記の非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsを小さくすることにより、柔軟性に優れたスパンボンド不織布とすることができる。
ここで、本発明における芯鞘型複合繊維の配向パラメータとは、数値が大きいほど分子鎖が特定の方向に配向していることを示し、数値が小さいほど芯鞘型複合繊維を構成するポリプロピレン系樹脂の分子鎖がランダムに配向していることを示す指標(単位なし)である。なお、この配向パラメータは完全にランダムに配向しているとき、1.0となる。
そして、本発明において、スパンボンド不織布の非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分が配向パラメータOsおよび芯成分が配向パラメータOcは、以下の方法で測定される。なお、本発明では海島型複合繊維も芯鞘型複合繊維に含まれるものとし、海島型複合繊維の場合においては、前記の芯鞘型複合繊維の場合と同様、配向パラメータOs、Ocを測定・解釈などするとき、「鞘成分」とあるのを「海成分」と、「芯成分」とあるのを「島成分」と読み替えた上で、測定などを行うこととする。
(1)非融着部の中央付近(周囲の融着部から概ね等距離となる箇所)の芯鞘型複合繊維をサンプリングし、繊維片の試料をビスフェノール系エポキシ樹脂で樹脂包埋する。
(2)樹脂が硬化した後、ミクロトームにより切片を切り出す。切片厚みは2μmとする。この際、切断面が楕円形となるよう繊維軸から傾けて切断し、以降では楕円形の短軸の厚みが一定厚を示す箇所を選択して測定する。なお、切断角度が4°以内とすることで、2μmの膜厚内では繊維軸と平行とみなすことができる。
(3)非融着部の芯鞘型複合繊維の切片の繊維表層から中心部にかけて、繊維軸方向(平行方向)および繊維軸方向に直交する方向(垂直方向)の偏光を入射し、ラマンスペクトルのライン測定を行う。
(4)非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分、鞘成分それぞれの位置において、平行方向、垂直方向のそれぞれについて、810cm-1付近および840cm-1付近のラマンバンド強度I810およびI840を算出し、その強度比I810/I840を算出する。
(5)以下の式(a)に基づいて配向パラメータを算出する。芯成分が独立した複数の領域に分割されている場合は、すべての領域で配向パラメータを測定し、最も高い値を採用する。
配向パラメータ=(I810/I840平行/(I810/I840垂直 (a)
(6)芯鞘型複合繊維の繊維軸方向に場所を変えて3箇所で同様の測定を行い、配向パラメータの平均値を算出し、小数点以下第二位を四捨五入する。
なお、非融着部の中央付近(周囲の融着部から概ね等距離となる箇所)の芯鞘型複合繊維をサンプリングすることが困難である場合は、以下の手順で測定することもできる。
(1)スパンボンド不織布の試料をビスフェノール系エポキシ樹脂で樹脂包埋する。
(2)樹脂が硬化した後、スパンボンド不織布の非融着部の中央付近(周囲の融着部から概ね等距離となる箇所)が切断面となるようミクロトームにより切片を切り出す。切片厚みは2μmとする。切断角度が繊維軸から4°以内である箇所を選択して以降の測定を行う。
(3)非融着部の芯鞘型複合繊維の切片の繊維表層から中心部にかけて、繊維軸方向(平行方向)および繊維軸方向に直交する方向(垂直方向)の偏光を入射し、ラマンスペクトルのライン測定を行う。
(4)非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分、鞘成分それぞれの位置において、平行方向、垂直方向のそれぞれについて、810cm-1付近および840cm-1付近のラマンバンド強度I810およびI840を算出し、その強度比I810/I840を算出する。
(5)以下の式(a)に基づいて配向パラメータを算出する。芯成分が独立した複数の領域に分割されている場合は、すべての領域で配向パラメータを測定し、最も高い値を採用する
配向パラメータ=(I810/I840平行/(I810/I840垂直 (a)
(6)スパンボンド不織布の異なる非融着部について3箇所で同様の測定を行い、配向パラメータの平均値を算出し、小数点以下第二位を四捨五入する。
本発明のスパンボンド不織布は、前記の非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsが1.0~8.0であることが好ましい。非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsが好ましくは1.0以上、より好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2.0以上であることにより、熱接着時に繊維表層が過度に軟化し熱ロールに貼り付くなどの操業上の問題が発生することを防ぐことができる。一方、非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsが好ましくは8.0以下、より好ましくは6.0以下、さらに好ましくは5.0以下であることにより、柔軟性を向上させるとともに、熱接着時に繊維表層が軟化しやすくなり、繊維同士を強固に熱接着させることができるため、強度に優れたスパンボンド不織布とすることができる。非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsは、前記のポリプロピレン系樹脂のMFR、融点、添加剤、芯鞘型複合繊維の鞘成分の質量比率、および/または、後述する紡糸温度、紡糸速度などによって制御することができる。
本発明のスパンボンド不織布は、前記の非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcが4.0以上であることが好ましく、5.0以上であることがより好ましく、6.0以上であることがさらに好ましい。なかでも8.0~20.0であることが好ましい。非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcが通常4.0以上、好ましくは5.0以上、より好ましくは6.0以上、さらに好ましくは8.0以上、特に好ましくは9.0以上、最も好ましくは10.0以上であることにより、繊維内層の強度を向上させ、熱接着後に実用に供しうる強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。また熱接着時に繊維表層が過度に軟化し熱ロールに貼り付くなどの操業上の問題が発生することを防ぐことができる。一方、非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcが好ましくは20.0以下、より好ましくは19.0以下、さらに好ましくは18.0以下であることにより、柔軟性を向上させるとともに、紡糸時の繊維内層への過度な延伸応力集中を抑え、紡糸安定性を向上させることができる。非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcは、前記のポリプロピレン系樹脂のMFR、融点、添加剤、芯鞘型複合繊維の鞘成分の質量比率、および/または、後述する紡糸温度、紡糸速度などによって制御することができる。
また、本発明のスパンボンド不織布は、示差走査型熱量測定法(DSC)で単一の融解ピーク温度Tm(℃)を有することが好ましい。なお、本発明において、「スパンボンド不織布が示差走査型熱量測定法で単一の融解ピーク温度Tm(℃)を有する」とは、下記の測定方法の(3)に記載の融解吸熱ピークが、実質的に1つのピークしか観測されないことを言う。このようにすることにより、熱接着時に低融点成分が溶融し熱ロールに貼り付くなどの操業上の問題を発生させることなく、繊維同士を十分な温度で強固に熱接着させることができるため、実用に供しうる強度を有するスパンボンド不織布が得られ易くなる。
ここで示差走査型熱量測定法(DSC)により得られるスパンボンド不織布の融解ピーク温度Tm(℃)は、以下の手順によって算出される値を採用するものとする。
(1)スパンボンド不織布の繊維片を試料量0.5~5mgサンプリングする。
(2)示差走査型熱量測定法(DSC)を用い、昇温速度20℃/分で、常温から温度200℃まで昇温しDSC曲線を得る。
(3) DSC曲線から融解吸熱ピークのピークトップ温度を読み取り、スパンボンド不織布の融解ピーク温度Tm(℃)とする。
本発明のスパンボンド不織布は、少なくとも片面のKES法による表面粗さSMDが1μm~3μmであることが好ましい。KES法による表面粗さSMDが好ましくは1.0μm以上、より好ましくは1.3μm以上、さらに好ましくは1.6μm以上であることにより、スパンボンド不織布が過度に緻密化して風合いが悪化したり、柔軟性が損なわれたりすることを防ぐことができる。一方、KES法による表面粗さSMDが好ましくは3.0μm以下、より好ましくは2.8μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下であることにより、表面が滑らかでざらつき感が小さく、肌触りに優れたスパンボンド不織布とすることができる。KES法による表面粗さSMDは、前記の芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、スパンボンド不織布の地合、および/または、後述する熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明においてKES法による表面粗さSMDは、以下のように測定される値を採用するものとする。
(1)スパンボンド不織布から幅200mm×200mmの試験片を、スパンボンド不織布の幅方向等間隔に3枚採取する。
(2)試験片を試料台にセットする。
(3)10gf(0.098N)の荷重をかけた表面粗さ測定用接触子(素材:φ0.5mmピアノ線、接触長さ:5mm)で試験片の表面を走査して、表面の凹凸形状の平均偏差を測定する。
(4)上記の測定を、すべての試験片の縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)で行い、これらの計6点の平均偏差を平均して小数点以下第二位を四捨五入し、表面粗さSMD(μm)とする。
なお、スパンボンド不織布の長手方向(縦方向)とは、スパンボンド不織布の製造工程においてスパンボンド不織布が巻取装置に引取られる方向のことをいい、機械方向ともいう。横方向は、長手方向に対し、スパンボンド不織布の幅方向をいう。
本発明のスパンボンド不織布のKES法による摩擦係数MIUは、0.01~0.30であることが好ましい。摩擦係数MIUが好ましくは0.30以下、より好ましくは0.20以下、さらに好ましくは0.15以下であることにより、不織布表面の滑り性を向上させ、肌触りに優れたスパンボンド不織布とすることができる。一方、摩擦係数MIUが好ましくは0.01以上、より好ましくは0.03以上、さらに好ましくは0.05以上であることにより、紡糸した糸条を捕集コンベアに捕集する際に糸条同士が滑り地合均一性が悪化することを防ぐことができる。KES法による摩擦係数MIUは、前記のポリプロピレン系樹脂の添加剤、芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、スパンボンド不織布の地合、および/または、後述する熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明においてKES法による摩擦係数MIUは、以下のように測定される値を採用するものとする。
(1)スパンボンド不織布から幅200mm×200mmの試験片を、スパンボンド不織布の幅方向等間隔に3枚採取する。
(2)試験片を試料台にセットする。
(3)50gf(0.49N)の荷重をかけた接触摩擦子(素材:φ0.5mmピアノ線(20本並列)、接触面積:1cm)で試験片の表面を走査して、摩擦係数を測定する。
(4)上記の測定を、すべての試験片の縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)で行い、これらの計6点の平均偏差を平均して小数点以下第四位を四捨五入し、摩擦係数MIUとする。
本発明のスパンボンド不織布のMFRは、10g/10分~300g/10分であることが好ましい。スパンボンド不織布のMFRが好ましくは10g/10分以上、より好ましくは15g/10分以上、さらに好ましくは20g/10分以上であることにより、細い繊維径でも安定して紡糸することができ、肌触りに優れ、地合が均一であり、強度を優れたスパンボンド不織布とすることができる。一方、スパンボンド不織布のMFRが好ましくは300g/10分以下、より好ましくは200g/10分以下、さらに好ましくは100g/10分以下であることにより、強度の低下を抑制するとともに、熱接着時に過度に軟化しやすくなり熱ロールに貼り付くなどの操業上の問題が発生することを防ぐことができる。
本発明に係るスパンボンド不織布のMFRは、ASTM D1238 (A法)によって測定される値を採用する。この規格によれば、ポリプロピレン系樹脂は荷重:2.16kg、温度:230℃にて測定することが規定されている。
本発明のスパンボンド不織布の目付は、10g/m~100g/mであることが好ましい。目付が好ましくは10g/m以上、より好ましくは13g/m以上、さらに好ましくは15g/m以上であることにより、実用に供し得る十分な強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。一方、目付が好ましくは100g/m以下、より好ましくは50g/m以下、さらに好ましくは30g/m以下であることにより、衛生材料用の不織布としての使用に適した柔軟性を有するスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の目付は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.2 単位面積当たりの質量」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)20cm×25cmの試験片を、試料の幅1m当たり3枚採取する。
(2)標準状態におけるそれぞれの質量(g)を量る。
(3)その平均値を1m当たりの質量(g/m)で表する。
本発明のスパンボンド不織布の厚みは、0.05mm~1.5mmであることが好ましい。厚みが好ましくは0.05mm~1.5mm、より好ましくは0.08mm~1.0mm、さらに好ましくは0.10mm~0.8mmであることにより、柔軟性と適度なクッション性を備え、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適したスパンボンド不織布とすることができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の厚さ(mm)は、JIS L1906:2000「一般長繊維不織布試験方法」の「5.1」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)直径10mmの加圧子を使用し、荷重10kPaで不織布の幅方向等間隔に1mあたり10点の厚さを0.01mm単位で測定する。
(2)上記10点の平均値の小数点以下第三位を四捨五入する。
また、本発明のスパンボンド不織布の見掛密度は、0.05g/cm~0.30g/cmであることが好ましい。見掛密度が好ましくは0.30g/cm以下、より好ましくは0.25g/cm以下、さらに好ましくは0.20g/cm以下であることにより、繊維が密にパッキングしてスパンボンド不織布の柔軟性が損なわれることを防ぐことができる。一方、見掛密度が好ましくは0.05g/cm以上、より好ましくは0.08g/cm以上、さらに好ましくは0.10g/cm以上であることにより、毛羽立ちや層間剥離の発生を抑え、実用に耐え得る十分な強度や取り扱い性を備えたスパンボンド不織布とすることができる。見掛密度は、芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、および/または、後述する熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明において、見掛密度(g/cm)は、上記の四捨五入前の目付と厚みから、次の式に基づいて算出し、小数点以下第三位を四捨五入したものとする
見掛密度(g/cm)=[目付(g/m)]/[厚さ(mm)]×10-3
本発明のスパンボンド不織布の剛軟度は、65mm以下であることが好ましい。剛軟度が好ましくは65mm以下、より好ましくは60mm以下、さらに好ましくは55mm以下であることにより、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した優れた柔軟性を得ることができる。また、剛軟度が極端に低いと取り扱い性に劣るため、剛軟度は10mm以上であることが好ましい。剛軟度は、前記のポリプロピレン系樹脂のMFR、添加剤、芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、スパンボンド不織布の目付、非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)、および/または、後述する熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
本発明のスパンボンド不織布の目付あたりの引張強伸度積は、1.20(N/50mm)/(g/m)以上であることが好ましく、1.20(N/50mm)/(g/m)~10.0(N/50mm)/(g/m)であることがより好ましい。目付あたりの引張強伸度積が好ましくは1.20(N/50mm)/(g/m)以上、より好ましくは1.3(N/50mm)/(g/m)以上、さらに好ましくは1.4(N/50mm)/(g/m)以上であることにより、柔軟で肌触りや風合いが良く、かつ低目付でも強度に優れたスパンボンド不織布とすることができる。一方、目付あたりの引張強伸度積が好ましくは10.0(N/50mm)/(g/m)以下であることにより、スパンボンド不織布の柔軟性が低下したり、風合いが損なわれたりすることを防ぐことができる。目付あたりの引張強伸度積は、前記のポリプロピレン系樹脂のMFR、添加剤、芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、スパンボンド不織布の非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)、および/または、後述する紡糸速度、熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の目付あたりの引張強伸度積は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.3 引張強さ及び伸び率(ISO法)」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)50mm×300mmの試験片を、長片側が不織布の縦方向(不織布の長手方向)、横方向(不織布の幅方向)となるそれぞれの向きで、不織布の幅1m当たり3枚採取する。
(2)試験片をつかみ間隔200mmで引張試験機にセットする。
(3)引張速度100mm/分で引張試験を実施し、最大強力、最大強力時の伸度を測定する。ここで、伸度は100分率(%)換算しないこととする。
(4)各試験片で測定した最大強力、最大強力時の伸度の平均値を求め、次の式に基づいて目付あたりの引張強伸度積を算出し、小数点以下第三位を四捨五入する
目付あたりの引張強伸度積((N/50mm)/(g/m))=[最大強力の平均値(N/50mm)]×[最大強力時の伸度の平均値(-)]/目付(g/m)。
本発明のスパンボンド不織布の目付あたりの横方向(不織布の幅方向)の引張強力は、0.40(N/25mm)/(g/m)以上であることが好ましく、0.40(N/25mm)/(g/m)~2.00(N/25mm)/(g/m)であることがより好ましい。目付あたりの引張強力が好ましくは0.40(N/25mm)/(g/m)以上、より好ましくは0.60(N/25mm)/(g/m)以上、さらに好ましくは0.80(N/25mm)/(g/m)以上であることにより、実用に供しうる強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。一方、目付あたりの横方向の引張強力が好ましくは2.00(N/25mm)/(g/m)以下であることにより、スパンボンド不織布の柔軟性が低下したり、風合いが損なわれたりすることを防ぐことができる。なお、スパンボンド不織布の引張強力は縦方向(不織布の長手方向)と横方向(不織布の幅方向)があるが、一般的には横方向の引張強力の方が縦方向の引張強力よりも小さくなることから、目付あたりの横方向の引張強力が0.4~2.00(N/25mm)/(g/m)であることにより、縦方向においても実用に供しうる強度を有するスパンボンド不織布とすることができる。目付あたりの横方向の引張強力は、前記のポリプロピレン系樹脂のMFR、添加剤、芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、スパンボンド不織布の非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)、および/または、後述する紡糸速度、熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の目付あたりの横方向の引張強力は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.3 引張強さ及び伸び率(ISO法)」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)25mm×200mmの試験片を、長片側が不織布の横方向(不織布の幅方向)となるように、不織布の幅1m当たり3枚採取する。
(2)試験片をつかみ間隔100mmで引張試験機にセットする。
(3)引張速度100mm/分で引張試験を実施し、最大強力を測定する。
(4)各試験片で測定した最大強力の平均値を求め、次の式に基づいて目付あたりの引張強力を算出し、小数点以下第三位を四捨五入する。
目付あたりの横方向の引張強力((N/25mm)/(g/m))=[最大強力の平均値(N/25mm)]/目付(g/m)。
本発明のスパンボンド不織布の目付あたりの縦方向の5%伸長時応力は、0.40(N/25mm)/(g/m)以上であることが好ましく、0.40(N/25mm)/(g/m)~2.00(N/25mm)/(g/m)であることがより好ましい。目付あたりの縦方向の5%伸長時応力が好ましくは0.40(N/25mm)/(g/m)以上、より好ましくは0.50(N/25mm)/(g/m)以上、さらに好ましくは0.60(N/25mm)/(g/m)以上であることにより、スパンボンド不織布の生産時や衛生材料用途としての加工時の張力による伸びを抑制し、高い歩留まりで安定して生産することができる。また目付あたりの縦方向の5%伸長時応力が好ましくは2.00(N/25mm)/(g/m)以下であることにより、スパンボンド不織布の柔軟性が低下したり、風合いが損なわれたりすることを防ぐことができる。目付あたりの縦方向の5%伸長時応力は、前記のポリプロピレン系樹脂のMFR、添加剤、芯鞘型複合繊維の平均単繊維径、スパンボンド不織布の非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)、および/または、後述する紡糸速度、熱接着の条件(接着部の形状、圧着率、温度、および線圧等)などを適切に調整することにより制御することができる。
なお、本発明において、スパンボンド不織布の目付あたりの縦方向の5%伸長時応力は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.3 引張強さ及び伸び率(ISO法)」に準じ、以下の手順によって測定される値を採用するものとする。
(1)25mm×200mmの試験片を、長片側が不織布の縦方向(不織布の長手方向)となるように、不織布の幅1m当たり3枚採取する。
(2)試験片をつかみ間隔100mmで引張試験機にセットする。
(3)引張速度100mm/分で引張試験を実施し、5%伸長時の応力(5%伸長時応力)を測定する。
(4)各試験片で測定した5%伸長時応力の平均値を求め、次の式に基づいて目付あたりの縦方向の5%伸長時応力を算出し、小数点以下第三位を四捨五入する
目付あたりの縦方向の5%伸長時応力((N/25mm)/(g/m))=[5%伸長時応力の平均値(N/25mm)]/目付(g/m)。
[スパンボンド不織布の製造方法]
次に、本発明のスパンボンド不織布を製造する方法の好ましい態様について、具体的に説明する。
本発明のスパンボンド不織布は、スパンボンド法により製造される長繊維不織布である。スパンボンド法は、生産性や機械的強度に優れている他、短繊維不織布で起こりやすい毛羽立ちや繊維の脱落を抑制することができる。また、捕集したスパンボンド不織繊維ウェブあるいは熱圧着したスパンボンド不織布(どちらもSと表記する)を、SS、SSSおよびSSSSと複数層積層することにより、生産性や地合均一性が向上するため好ましい態様である。
スパンボンド法では、まず溶融した熱可塑性樹脂を紡糸口金から長繊維として紡出し、これをエジェクターにより圧縮エアで吸引延伸した後、移動するネット上に繊維を捕集して不織繊維ウェブを得る。さらに得られた不織繊維ウェブに熱接着処理を施し、スパンボンド不織布が得られる。
紡糸口金やエジェクターの形状は特に制限されないが、例えば、丸形や矩形等、種々の形状のものを採用することができる。なかでも、圧縮エアの使用量が比較的少なくエネルギーコストに優れること、糸条同士の融着や擦過が起こりにくく、糸条の開繊も容易であることから、矩形口金と矩形エジェクターの組み合わせが好ましく用いられる。
本発明では、熱可塑性樹脂を押出機において溶融し、計量して、製造すべき芯鞘型複合繊維用の紡糸口金へと供給し、長繊維として紡出する。熱可塑性樹脂を溶融し紡糸する際の紡糸温度は、180℃~250℃であることが好ましく、より好ましくは200℃~240℃であり、さらに好ましくは220℃~230℃である。紡糸温度を上記範囲内とすることにより、安定した溶融状態とし、優れた紡糸安定性を得ることができる。
紡出された長繊維の糸条は、次に冷却される。紡出された糸条を冷却する方法としては、例えば、冷風を強制的に糸条に吹き付ける方法、糸条周りの雰囲気温度で自然冷却する方法、および紡糸口金とエジェクター間の距離を調整する方法等が挙げられ、またはこれらの方法を組み合わせる方法を採用することができる。また、冷却条件は、紡糸口金の単孔あたりの吐出量、紡糸温度および雰囲気温度等を考慮して適宜調整して採用することができる。
次に、冷却固化された糸条は、エジェクターから噴射される圧縮エアによって牽引され、延伸される。
紡糸速度は、3000m/分~6000m/分であることが好ましく、より好ましくは3500m/分~5500m/分であり、さらに好ましくは4000m/分~5000m/分である。紡糸速度を3000m/分~6000m/分とすることにより、高い生産性を有することになり、また繊維の配向結晶化が進み、高強度の長繊維を得ることができる。前述したとおり、本発明のポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維は、紡糸安定性に優れ、速い紡糸速度でも安定して生産することができる。
続いて、得られた長繊維を、移動するネット上に捕集して不織繊維ウェブを得る。
本発明では、前記の不織繊維ウェブに対して、ネット上でその片面から熱フラットロールを当接して仮接着させることも好ましい態様である。このようにすることにより、ネット上を搬送中に不織繊維ウェブの表層がめくれたり吹き流れたりして地合が悪化することを防いだり、糸条を捕集してから熱圧着するまでの搬送性を改善することができる。
続いて、得られた不織繊維ウェブを、融着させることにより融着部を形成させ、意図するスパンボンド不織布を得ることができる。
不織繊維ウェブを融着させる方法は特に制限されないが、例えば、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール、および上下一対のフラット(平滑)ロールの組み合わせからなる熱カレンダーロールなど、各種ロールにより熱融着させる方法、ホーンの超音波振動により熱融着させる方法、および不織繊維ウェブに熱風を貫通させて芯鞘型複合繊維の表面を軟化または融解させ、繊維交点同士を熱融着させるなどの方法が挙げられる。
なかでも、上下一対のロール表面にそれぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、または片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロールを用いることが好ましい。このようにすることで、生産性良く、スパンボンド不織布の強度を向上させる融着部と、風合いや肌触りを向上させる非融着部と、を設けることができる。
熱エンボスロールの表面材質としては、十分な熱圧着効果を得て、かつ片方のエンボスロールの彫刻(凹凸部)が他方のロール表面に転写することを防ぐため、金属製ロールと金属製ロールを対にすることが好ましい態様である。
このような熱エンボスロールによるエンボス接着面積率は、5~30%であることが好ましい。接着面積を好ましくは5%以上、より好ましくは8%以上、さらに好ましくは10%以上とすることにより、スパンボンド不織布として実用に供し得る強度を得ることができる。一方、接着面積を好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下、さらに好ましくは20%以下とすることにより、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。超音波接着を用いる場合でも、接着面積率は同様の範囲であることが好ましい。
ここでいう接着面積とは、接着部がスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。具体的には、一対の凹凸を有するロールにより熱接着する場合は、上側ロールの凸部と下側ロールの凸部とが重なって不織繊維ウェブに当接する部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。また、凹凸を有するロールとフラットロールにより熱接着する場合は、凹凸を有するロールの凸部が不織繊維ウェブに当接する部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。また、超音波接着する場合は、超音波加工により熱溶着させる部分(接着部)のスパンボンド不織布全体に占める割合のことを言う。熱接着時に接着部に十分な熱が加わり、接着部の芯鞘型複合繊維全体が融着している場合、接着部と融着部の面積は等しいとみなすことができる。
熱エンボスロールや超音波接着による接着部の形状は特に制限されないが、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、正六角形および正八角形などを用いることができる。また接着部は、スパンボンド不織布の長手方向(搬送方向)と幅方向にそれぞれ一定の間隔で均一に存在していることが好ましい。このようにすることにより、スパンボンド不織布の強度のばらつきを低減することができる。
熱接着時の熱エンボスロールの表面温度は、使用している鞘成分を構成する熱可塑性樹脂の融点(以降、Tms(℃)と記載することがある)に対し30℃低い温度から10℃高い温度(すなわち、(Tms-30℃)~(Tms+10℃))とすることが好ましい態様である。熱ロールの表面温度を前記熱可塑性樹脂の融点に対し好ましくは-30℃(すなわち、(Tms-30℃)、以下同様)以上とし、より好ましくは-20℃(Tms-20℃)以上とし、さらに好ましくは-10℃(Tms-10℃)以上とすることにより、強固に熱接着させ実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることができる。また、熱エンボスロールの表面温度を前記熱可塑性樹脂の融点に対し好ましくは+10℃(Tms+10℃)以下とし、より好ましくは+5℃(Tms+5℃)以下とし、さらに好ましくは+0℃(Tms+0℃)以下とすることにより、過度な熱接着を抑制し、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。
熱接着時の熱エンボスロールの線圧は、50N/cm~500N/cmとすることが好ましい。ロールの線圧を好ましくは50N/cm以上とし、より好ましくは100N/cm以上とし、さらに好ましくは150N/cm以上とすることにより、強固に熱接着させ実用に供しうる強度のスパンボンド不織布を得ることができる。一方、熱エンボスロールの線圧を好ましくは500N/cm以下とし、より好ましくは400N/cm以下とし、さらに好ましくは300N/cm以下とすることにより、衛生材料用のスパンボンド不織布として、特に紙おむつ用途での使用に適した適度な柔軟性を得ることができる。
また本発明では、スパンボンド不織布の厚みを調整することを目的に、上記の熱エンボスロールによる熱接着の前および/あるいは後に、上下一対のフラットロールからなる熱カレンダーロールにより熱圧着を施すことができる。上下一対のフラットロールとは、ロールの表面に凹凸のない金属製ロールや弾性ロールのことであり、金属製ロールと金属製ロールを対にしたり、金属製ロールと弾性ロールを対にしたりして用いることができる。
また、ここで弾性ロールとは、金属製ロールと比較して弾性を有する材質からなるロールのことである。弾性ロールとしては、例えば、ペーパー、コットンおよびアラミドペーパー等のいわゆるペーパーロールや、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエステル系樹脂および硬質ゴム、およびこれらの混合物からなる樹脂製のロールなどが挙げられる。
本発明のスパンボンド不織布は、柔軟性や肌触りに優れ、地合が均一であり、実用に供しうる十分な強度を有し、かつ生産性に優れることから、衛生材料、医療材料、生活資材および工業資材等に幅広く用いることができる。特に衛生材料では使い捨ておむつ、生理用品および湿布材の基布等、医療材料では防護服やサージカルガウン等として好適に用いることができる。
次に、実施例に基づき、本発明のスパンボンド不織布について具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各物性の測定において、特段の記載がないものは、前記の方法に基づいて測定を行ったものである。
[測定方法]
(1)樹脂のメルトフローレート(MFR)(g/10分):
樹脂のMFRは、荷重が2.16kgで、温度が230℃の条件で前記の方法により測定した。
(2)スパンボンド不織布を構成する芯鞘型複合繊維の平均単繊維径(μm):
株式会社キーエンス製電子顕微鏡「VHX-D500」を用いて、前記の方法により測定した。
(3)紡糸速度(m/分):
上記の平均単繊維径と樹脂の固体密度(0.91g/cm)から、長さ10000m当たりの質量を平均単繊維繊度(dtex)として、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。平均単繊維繊度と、各条件で設定した紡糸口金単孔から吐出される樹脂の吐出量(以下、単孔吐出量と略記する。)(g/分)から、次の式に基づき、紡糸速度を有効数字二桁として算出した
紡糸速度(m/分)=(10000×[単孔吐出量(g/分)])/[平均単繊維繊度(dtex)]。
(4)スパンボンド不織布の非融着部の芯鞘型複合繊維の配向パラメータ:
測定装置には、愛宕物産株式会社製トリプルラマン分光装置「T-64000」を用いて、前記の方法により測定した。測定条件は、次のとおりで実施した。
・測定モード:顕微ラマン(偏光測定)
・対物レンズ:×100
・ビーム径:1μm
・光源:Arレーザー/514.5nm
・レーザーパワー:60mW
・回折格子:Single1800gr/mm
・クロススリット:100μm
・検出器:CCD/Jobin Yvon 1024×256。
(5)スパンボンド不織布の融解ピーク温度Tm(℃):
測定装置にはPerkin-Elmer社製「DSC8500」を使用し、前記の方法により測定した。測定条件は、次のとおりで実施した。
・装置内雰囲気:窒素(20mL/分)
・温度・熱量校正:高純度インジウム(Tm=156.61℃、ΔHm=28.70J/g)
・温度範囲:20℃~200℃
・昇温速度:20℃/分
・試料量:約0.5~4mg
・試料容器:アルミニウム製標準容器。
なお、表中スパンボンド不織布が単一の融解ピーク温度Tm(℃)を観測した場合は、その値を、複数の融解ピーク温度Tm(℃)を観測した場合は、それぞれの値を記載した。
また、実施例において用いたポリプロピレン系樹脂の融点は、用いるポリプロピレン系樹脂をサンプリングする以外は上記融解ピーク温度の測定法と同様に融解ピーク温度を測定し、得られる最大の(最も高温の)融解ピーク温度とした。
(6)スパンボンド不織布の縦方向の剛軟度(mm):
スパンボンド不織布の剛軟度は、JIS L1913:2010「一般不織布試験方法」の「6.7 剛軟度(JIS法及びISO法)」の「6.7.4 ガーレ法」に記載の方法に準じて、不織布の縦方向(長手方向)の測定を行った。なお、いずれのスパンボンド不織布も、縦方向(長手方向)の剛軟度の方が横方向(幅方向)の剛軟度よりも大きかった。縦方向の剛軟度は小さいほど柔軟性に優れる方向にあるが、65mm以下を合格とした。
(7)スパンボンド不織布の目付あたりの引張強力(N/25mm/(g/m)):
測定装置には株式会社エー・アンド・デイ(A&D)製「RTG-1250」を使用し、前記の方法により測定した。目付あたりの横方向の引張強力は高いほど縦方向においても強度が高い方向にあるが、0.80(N/25mm)/(g/m)以上を合格とした。
(8)スパンボンド不織布の目付あたりの引張強伸度積(N/50mm/(g/m)):
測定装置には株式会社エー・アンド・デイ(A&D)製「RTG-1250」を使用し、前記の方法により測定した。目付あたりの引張強伸度積は大きいほどスパンボンド不織布が柔軟で肌触りや風合いと強度のバランスに優れる方向にあるが、1.20(N/50mm)/(g/m)以上を合格とした。
(実施例1)
メルトフローレート(MFR)が35g/10分、融点が163℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を芯成分とし、MFRが60g/10分、融点が163℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を鞘成分として使用し、それぞれ押出機で溶融し、孔径φが0.40mmで、孔深度が0.8mmの紡糸口金から、紡糸温度が235℃、単孔吐出量が0.40g/分で、鞘成分比率30質量%の同心芯鞘型複合繊維を紡出した。紡出した糸条を冷却固化した後、これをエジェクターにおいて圧縮エアによって牽引、延伸し、移動するネット上に捕集し、ポリプロピレン系長繊維からなるスパンボンド不織繊維ウェブを形成した。なお、形成した不織繊維ウェブを構成する芯鞘型複合繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。
引き続き、形成した不織繊維ウェブを、以下の上ロール、下ロールから構成される上下一対の熱エンボスロールを用いて、線圧:500N/cm、熱接着温度:140℃の条件で熱接着し、融着部と非融着部を有する目付15g/mのスパンボンド不織布を得た。
(上ロール):金属製で水玉柄の彫刻がなされた、接着面積率11%のエンボスロール
(下ロール):金属製フラットロール
得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
目付を10g/mとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
目付を30g/mとしたこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
鞘成分比率を50質量%とし、熱接着温度を145℃としたこと以外は実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例5)
エジェクターにおいて圧縮エアの圧力を調整したこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は11.2μmであり、これから換算した紡糸速度は4400m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例6)
MFRが170g/10分、融点が161℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を鞘成分として使用したこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例7)
MFRが30g/10分、融点が148℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を鞘成分として使用し、上下一対の熱エンボスロールによる熱接着温度を130℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(実施例8)
MFRが20g/10分、融点が163℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を芯成分として使用したこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布は地合が均一で、肌触りに優れたものであった。評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
メルトフローレート(MFR)が35g/10分、融点が163℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂のみを使用した単成分繊維とし、熱接着温度を150℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れが2回発生した。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。なお、熱接着温度を155℃とした場合、シート端部が熱ロールへ貼り付く問題が発生し、搬送性が不良であった。
(比較例2)
MFRが45g/10分、融点が163℃のホモポリマーからなるポリプロピレン樹脂を鞘成分として使用し、熱接着温度を150℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法により、融着部と非融着部を有するスパンボンド不織布を得た。形成したスパンボンド不織繊維ウェブを構成する繊維の特性は、平均単繊維径は14.0μmであり、これから換算した紡糸速度は2900m/分であった。紡糸性については、1時間の紡糸において糸切れは見られず良好であった。得られたスパンボンド不織布について評価した結果を表1に示す。
Figure 0007409524000001
実施例1~8の、ポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維からなり、非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)が0.10~0.90を満足するスパンボンド不織布は、低目付でも優れた強度を有し、柔軟性や肌触りに優れたものであった。
一方、比較例1の単一のポリプロピレン樹脂からなるスパンボンド不織布や比較例2のOs/Ocが0.90よりも大きいスパンボンド不織布は、強度や柔軟性に劣るものであった。

Claims (15)

  1. ポリプロピレン系樹脂を主成分とする芯鞘型複合繊維からなるスパンボンド不織布であって、前記スパンボンド不織布は融着部と非融着部とを有し、非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsが1.0~8.0、芯成分の配向パラメータOcが4.0以上20.0以下であり、かつ、前記非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する前記非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)が0.10~0.90である、スパンボンド不織布。
  2. 前記非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcが.0以上20.0以下である、請求項1に記載のスパンボンド不織布。
  3. 前記スパンボンド不織布が下記(1)~(3)の手順で示す示差走査型熱量測定法で単一の融解ピーク温度Tm(℃)を有する、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
    (1)スパンボンド不織布の繊維片を試料量0.5~5mgサンプリングする。
    (2)示差走査型熱量測定法(DSC)を用い、昇温速度20℃/分で、常温から温度200℃まで昇温しDSC曲線を得る。
    (3)DSC曲線から融解吸熱ピークのピークトップ温度を読み取り、スパンボンド不織布の融解ピーク温度Tm(℃)とする。
  4. 前記スパンボンド不織布の目付あたりの引張強伸度積が1.20(N/50mm)/(g/m)以上、10.0(N/50mm)/(g/m)以下である、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
  5. 前記鞘成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートよりも10g/10分~200g/10分大きい、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
  6. 前記芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが10g/10分~100g/10分である、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
  7. 前記芯鞘型複合繊維は、鞘成分の質量比率が20質量%~80質量%である、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
  8. 前記ポリプロピレン系樹脂の融点が、120℃~200℃である、請求項1または2に記載のスパンボンド不織布。
  9. 前記ポリプロピレン系樹脂の融点が、120℃~200℃であり、前記芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが10g/10分~100g/10分であり、さらに、前記芯鞘型複合繊維は、鞘成分の質量比率が20質量%~80質量%である、請求項5に記載のスパンボンド不織布。
  10. 前記鞘成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートよりも10g/10分~200g/10分大きい、請求項3に記載のスパンボンド不織布。
  11. 前記芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが10g/10分~100g/10分である、請求項3に記載のスパンボンド不織布。
  12. 前記芯鞘型複合繊維は、鞘成分の質量比率が20質量%~80質量%である、請求項3に記載のスパンボンド不織布。
  13. 前記ポリプロピレン系樹脂の融点が、120℃~200℃である、請求項3に記載のスパンボンド不織布。
  14. 前記芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが10g/10分~100g/10分であり、前記鞘成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートが芯成分のポリプロピレン系樹脂のメルトフローレートよりも10g/10分~200g/10分大きく、前記ポリプロピレン系樹脂の融点が、120℃~200℃であり、さらに、前記芯鞘型複合繊維は、鞘成分の質量比率が20質量%~80質量%である、請求項3に記載のスパンボンド不織布。
  15. メルトフローレートが10g/10分~100g/10分、融点が120℃~200℃であるポリプロピレン系樹脂を芯成分とし、前記芯成分のメルトフローレートよりも10g/10分~200g/10分大きいメルトフローレートで、融点が120℃~200℃であるポリプロピレン系樹脂を鞘成分として、鞘成分の質量比率が20質量%~80質量%となるように芯鞘型複合繊維用の紡糸口金へと供給し、紡糸温度が180℃~250℃で長繊維として紡出し、
    前記長繊維をエジェクターにより圧縮エアで、紡糸速度2900m/分~6000m/分で吸引延伸し、
    移動するネット上に前記長繊維を捕集して、不織繊維ウェブを得て、
    前記不織繊維ウェブを融着させることにより融着部と非融着部とを形成させ、
    前記非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsが1.0~8.0、芯成分の配向パラメータOcが4.0以上20.0以下であり、かつ、前記非融着部の芯鞘型複合繊維の芯成分の配向パラメータOcに対する前記非融着部の芯鞘型複合繊維の鞘成分の配向パラメータOsの比率(Os/Oc)が0.10~0.90であるスパンボンド不織布を得る、
    スパンボンド不織布の製造方法。
JP2022568596A 2021-11-18 2022-11-08 スパンボンド不織布 Active JP7409524B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021187507 2021-11-18
JP2021187507 2021-11-18
PCT/JP2022/041494 WO2023090199A1 (ja) 2021-11-18 2022-11-08 スパンボンド不織布

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2023090199A1 JPWO2023090199A1 (ja) 2023-05-25
JP7409524B2 true JP7409524B2 (ja) 2024-01-09

Family

ID=86396868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022568596A Active JP7409524B2 (ja) 2021-11-18 2022-11-08 スパンボンド不織布

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7409524B2 (ja)
CN (1) CN118202105A (ja)
WO (1) WO2023090199A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005350835A (ja) 2004-06-14 2005-12-22 Kao Corp 不織布
WO2018092444A1 (ja) 2016-11-17 2018-05-24 東レ株式会社 スパンボンド不織布およびその製造方法
JP2022132044A (ja) 2021-02-26 2022-09-07 東レ株式会社 スパンボンド不織布および芯鞘型複合繊維

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1161620A (ja) * 1997-08-25 1999-03-05 Unitika Ltd 成形用長繊維不織布およびその製造方法、同不織布を用いてなる容器形状品およびその製造方法
JP4245970B2 (ja) 2002-04-26 2009-04-02 旭化成せんい株式会社 耐水性不織布

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005350835A (ja) 2004-06-14 2005-12-22 Kao Corp 不織布
WO2018092444A1 (ja) 2016-11-17 2018-05-24 東レ株式会社 スパンボンド不織布およびその製造方法
JP2022132044A (ja) 2021-02-26 2022-09-07 東レ株式会社 スパンボンド不織布および芯鞘型複合繊維

Also Published As

Publication number Publication date
CN118202105A (zh) 2024-06-14
WO2023090199A1 (ja) 2023-05-25
JPWO2023090199A1 (ja) 2023-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6507442B2 (ja) 繊維不織布
KR102281509B1 (ko) 스펀본드 부직포
JP7283386B2 (ja) スパンボンド不織布
JP2022132044A (ja) スパンボンド不織布および芯鞘型複合繊維
WO2018092444A1 (ja) スパンボンド不織布およびその製造方法
JP6935805B2 (ja) スパンボンド不織布
JP6907560B2 (ja) スパンボンド不織布
WO2019078176A1 (ja) スパンボンド不織布
JP2019026955A (ja) スパンボンド不織布
JP7409524B2 (ja) スパンボンド不織布
JP7173021B2 (ja) 積層不織布およびその製造方法
TW201837252A (zh) 熱熔接性複合纖維和使用其的不織布、製品
JP7180761B2 (ja) スパンボンド不織布
JP7173022B2 (ja) 積層不織布およびその製造方法
JP7172250B2 (ja) スパンボンド不織布
JP7040122B2 (ja) スパンボンド不織布
WO2022181591A1 (ja) スパンボンド不織布および芯鞘型複合繊維
WO2022181590A1 (ja) スパンボンド不織布および複合繊維
KR20240105379A (ko) 스펀본드 부직포
WO2023090200A1 (ja) スパンボンド不織布
JP2020196961A (ja) スパンボンド不織布
JP7211070B2 (ja) スパンボンド不織布
JP2022183506A (ja) スパンボンド不織布および芯鞘型複合繊維
JP2023131245A (ja) スパンボンド不織布
JP2020196962A (ja) スパンボンド不織布

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230307

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230822

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20231005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231204

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7409524

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151