JP2015076416A - 不織布、及びそれを用いたセパレータ、並びに固体電解コンデンサ - Google Patents

不織布、及びそれを用いたセパレータ、並びに固体電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高性能なコンデンサ用セパレータを安定的に提供することができる不織布を与える。
【解決手段】熱可塑性樹脂繊維で構成され構成された層を少なくとも一層以上含む不織布であって、地合の変動係数が2.5未満である不織布。
【選択図】図1

Description

本発明は、特定構成の不織布を用いたコンデンサ用セパレータに関する。
電子機器の信頼性向上及び高性能化に伴って、従来よりも高寿命で、かつ電気特性の高い電解コンデンサが求められている。その一つとして、電子機器の高周波領域でのインピーダンス特性に優れたコンデンサが求められている。この目的で、電気伝導性の高い、固体電解質又はテトラシアノキノジメタン錯塩等を用い、高周波領域でインピーダンスが低い固体電解コンデンサが実用化されている。また、固体電解コンデンサは、電解液を用いないため、高寿命でかつ信頼性が高い電気部品である。よって、固体電解コンデンサは、電気製品の安全性をより高めることができることによってその使用が拡大している。一方、固体電解コンデンサとしては、その高容量化の要求に対応するために巻回型とよばれるコンデンサが用いられている。この巻回型コンデンサは典型的には次のような方法で形成する。即ち、陰極の電極箔と陽極の電極箔との間にセパレ−タが介在するように、陰極、陽極及びセパレータを巻回する。その後、この巻回物に、単量体(電気伝導性の高いモノマー、テトラシアノキノジメタン錯塩等)、導電性高分子の微粒子が分散している導電性高分子分散水溶液、又は導電性高分子溶液等、の液体を導電性高分子の材料として含浸する。その後、この導電性高分子の材料の重合又は結合によって、電極間に固体電解質層を形成する。このようにして形成した固体電解コンデンサは、電子伝導性を利用したコンデンサ素子として使用できる。従来、固体電解コンデンサにおいて用いられてきたセパレータは、電解液型のコンデンサと同じく、抄造法によるパルプ又はマニラ麻等のセルロース成分を主体とする湿式不織布や、ガラス繊維不織布、及び乾式メルトブロー法による樹脂を主体とする不織布であった。
しかし従来のセパレータは、不具合及び改良すべき課題を抱えていた。パルプ又はマニラ麻等の主体とする湿式不織布を用いたセパレータは、通常の状態でも水分を多く含み、かつ、コンデンサを製造する工程で、さらに水分等を多く吸収しており、コンデンサの不良率を高くする原因になっていた。即ち、面実装化に供されている電子部品の内部に、セルロースを主成分とするセパレータから持ち込まれる揮発性物質である水分が多く含まれると、リフローはんだ等の実装工程において、熱により一気に揮発し、部品を壊し、不良率を高くしていた。この為、従来のパルプ又はマニラ麻等を主体とするセパレータでは、コンデンサを製造する工程の中で、パルプ等におけるセルロースに含まれる水分等を揮発させる目的で乾燥工程を過大にする方法、又はセルロース成分を炭化する方法によって、コンデンサ素子における水分の含有率が少なくなるようにコンデンサ部品を仕上げていた。これらの方法は、設備を大掛かりにし、工程に過大なエネルギーを要求するため、結果的に固体電解コンデンサのコストアップになるだけでなく、コンデンサ素子自体の性能劣化にも繋がっていた。固体電解コンデンサの性能を大きく左右する要因の一つは、弁作用のあるアルミニウム等の金属箔の表面全体に、陽極となる誘電体酸化皮膜層(例えば固体アルミ電解コンデンサでは、酸化アルミ層)を、連続層でかつ均一の厚みとなるように形成させる必要があることに関する。従来のパルプ又はマニラ麻等を主体とする湿式不織布を用いたセパレータでは、水分等を揮発させる加熱工程、又はセルロース等の炭化工程で、この酸化皮膜層に損傷(熱による劣化、又はセルロースから出るガス成分による酸化皮膜層の汚染、による損傷)が起こり、結果として、漏れ電流が大きくなったり、ショート発生率が高くなるなど、コンデンサの性能を悪くなるという課題を有していた。
さらには、特許文献1、特許文献2に記載の技術では、ビニロン繊維及び/又はビニロン繊維と合成繊維との混抄の不織布を用いて均一な固体電解質層を形成する試みがなされている。また、ビニロン繊維等を用いた混抄不織布では、不織布を形成する際にバインダーが用いられる。バインダーは、セパレータを細くスリットした場合に、巻回工程で繊維同士がばらけたり、不織布が伸びてしまったりして、安定な巻回物ができないことを防止するために使用している。
しかしながら、上記に記載の方法では、バインダーを除去する工程が必要であり、せっかく合成繊維を使用したにもかかわらず、わざわざ、工程を増やすことになっていた。また、バインダーの除去のために水分等を用い且つこの水分等を除去する必要が生じていた。これらはコンデンサ素子の性能を劣化させていた。またバインダーは、良好な金属酸化層の形成に悪影響を与えるために耐電圧等が上がらない原因となること、及び固体電解質層の形成に悪影響を与えること、によって、容量及び内部抵抗等のコンデンサ性能に悪影響を与えていた。
ガラス繊維不織布を用いたセパレータにおいては、ガラス繊維が脆性材料であるために、加工の際の折り曲げ又は捻れによって折れてしまい、不良率の増加をもたらすという問題があった。よって、実質的にこれを用いた製品は実現されていない。
乾式メルトブロー法による樹脂を主体とする不織布を用いたセパレータにおいては、不織布の破断強力が弱く、少しの力で伸びるようなものであった。その原因は、繊維を形成する樹脂の結晶化度が低いか、繊維が十分延伸されていないことである。よって、コンデンサを形成する際の巻回工程での不良率が高く、実際の使用はできなかった。また、当該不織布は、その表面が、摩擦・磨耗に弱く、工程上で表面に毛羽、毛玉等の異物が発生しやすかった一方、摩擦・磨耗に耐える為に圧着条件を強くすると繊維間隙が緻密になりすぎ、モノマー等の、導電性高分子の材料となる液体がセパレータ内部にまで十分浸透していない部分が生じ、均一な固体電解質層を形成ことができなかった。よって、乾式メルトブロー法による樹脂を主体とする不織布は、導電性高分子とセパレータの間に剥離が大きくなることでESR(Equivalent Series Resistance、等価直列抵抗)が高くなったり、容量出現率が極めて悪くなったりするという課題を有していた。
これらの問題を解決するために、種々の方法が考案されている。例えば、特許文献3〜6では、スパンボンド法による不織布を用いたセパレータが記載されている。
特許第3319501号公報 特許第3399515号公報 特許第4013460号公報 特許第3606137号公報 特開2001−60535号公報 特許第3965871号公報
上記特許文献3〜6に記載されている樹脂を主体とするスパンボンド法による不織布では、固体電解質との密着性・接着性が極めてよく、高周波数領域でのインピーダンスを低減できる効果が確認されている。しかし、スパンボンド法による不織布は、従来の技術で作成した不織布をセパレータとして用いたコンデンサは素子化工程での不良率も高く、かつコンデンサの電気特性も優れたものではなかった。本発明者らは、この原因を鋭意検討したところ、スパンボンド法による不織布は、目付、厚み、強度等の均一性が従来多く用いられている湿式不織布に比べて悪化しており、これがコンデンサの特性に影響を与えていることを見出した。ここでいう不織布の分散性、均一性とは単位当たりの不織布性能の斑を示しており、具体的には目付、厚み、通気性、繊維間距離(空隙量)等の各不織布物性の斑を示す。
より詳しくは、本発明者らは、以下のことを見出した。不織布性能がばらついていることで、コンデンサの素子化工程での不良率が高くなる。即ち、不織布の目付斑が大きいことで、スリットしてセパレータにした時(巻回型では、セパレータのスリット幅は、通常1mm〜20mm程度である)の強度斑が大きくなり、素子形成(巻回)工程で張力をかけた時に目付が小さい、即ち強度が弱い部分が破断し、工程不良に繋がる。加えて、目付が小さい部分は伸度も高くセパレータの幅入りが大きくなり、金属箔同士が接触しショートの原因となる。
これに関して、昨今の電子機器小型化に伴いコンデンサ素子の小型化が進んでおり、高さ10mm未満の素子に対応するセパレータが要求されている。高さ10mm未満の素子に対応するには、少なくとも8.5mm以下でのセパレータが必要となり、同幅での素子化が可能な引張強度が必要となるが、従来の技術では非常に難しく、同文献にも小型化コンデンサが設計できることが記載されていない。また、セパレータの厚みをより薄く、より嵩密度を小さくすることで、素子の小型化、あるいは高容量化設計が可能となる。即ち、厚みを50μ未満にすることや嵩密度を0.5g/cm未満にすることで、より高性能なコンデンサの設計が可能であるが、従来の技術では、より厚みを薄くし且つ嵩密度を低くすると、素子化工程で耐えうる強度を保持することが難しく、製品の実現には至らなかった。
また、コンデンサの電気特性にも不織布の性能斑は大きな影響を及ぼしていることが分かった。即ち、陽極上の誘電体酸化被膜層を再形成する際に素子に含浸させる化成液や、固体電解質層を形成する際に素子に含浸させるモノマー、酸化剤等の導電性高分子材料の素子内分布が不均一になり、緻密で均一な誘電体酸化被膜層、あるいは固体電解質層を形成することができなかった。不均一な誘電体酸化被膜層が形成されると素子に電圧をかけた時に、誘電体酸化被膜層が薄い部分より電流が漏れ(いわゆる漏れ電流)、ショートの原因となる。また、高耐圧の素子設計が不可能であった。一方、固体電解質層が不均一であると、先に挙げた誘電体酸化被膜層との接触面積が減り、金属箔に対する理想的な容量を引き出すことが出来ず、従来のコンデンサと比較して容量出現率が低下していた。よって、スパンボンド法による不織布をセパレータに用いた製品は、ほとんど実用化されなかった。
上述の問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、高性能なコンデンサ用セパレータを安定的に提供することができる不織布を与えることである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、以下の不織布を、特にコンデンサ用セパレータとして用いることにより、より高生産に、かつ高性能(具体的には、高容量、及び低ESR(Equivalent Series Resistance))なコンデンサを得られることを見いだし、本発明をなすに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
熱可塑性樹脂繊維で構成された層を少なくとも一層以上含む不織布であって、地合の変動係数が2.5未満である不織布。
[2]
前記不織布の少なくとも一層が熱可塑性合成長繊維でできた層で構成されている、[1]に記載の不織布。
[3]
厚み10〜60μm、及び目付け3〜30g/mを有する、[1]又は[2]に記載の不織布。
[4]
配向度が3.0以下である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の不織布。
[5]
該熱可塑性樹脂繊維の繊維径が、3〜30μmである[1]〜[4]のいずれか1項に記載の不織布。
[6]
熱的結合部を有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の不織布。
[7]
親水化加工されている、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の不織布。
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の不織布を用いた、産業機材、建築資材、衛生資材、生活資材、フィルター用基材、コーティング用基材、及び電子材料基材。
[9]
[1]〜[7]のいずれかに記載の不織布を含む、蓄電池用セパレータ材料、または蓄電池用セパレータ支持体。
[10]
[1]〜[7]のいずれかに記載の不織布を含むセパレータを備える、蓄電池。
[11]
[1]〜[7]のいずれかに記載の不織布を含む固体電解コンデンサ用セパレータ。
[12]
[11]のセパレータを備える、固体電解コンデンサ。
本発明は、特に、コンデンサ用セパレータとして好ましい不織布を与えることを可能とした。よって本発明の不織布をセパレータに用いたコンデンサは、安定した生産工程で、且つ歩留りが良いために低コストで生産できる。また本発明で得られるコンデンサは、高容量で、且つ低ESRであるため、高性能である。
本発明の一つの実施態様で用いられるスパンボンド不織布を製造するための装置の概略図である。 実施例の態様での図1の装置の一部の拡大図である。 図3は、本発明で得られた不織布をセパレータとして用いたコンデンサの模式図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明は、熱可塑性樹脂繊維で構成された層を1層以上含む不織布であって、該不織布の地合の変動係数が2.5未満を満たす、分散性、均一性の高い不織布を提供する。本発明は、従来技術より均一性の高い不織布であり、各種資材用途に展開できる。特に好ましい用途としては、電池用セパレータ、及びキャパシタ(コンデンサ)用セパレータである。更に好ましい用途として、固体電解用コンデンサが挙げられる。
本発明の不織布は、熱可塑性樹脂で構成されていることを特徴とする。従来、セパレータとして一般的に用いられてきた、マニラ麻若しくはパルプ系の紙素材が主体とされたセパレータ、又はその他のバインダーを多く用いたセパレータを用いた固体電解コンデンサの製造において、再化成を行う場合、この工程の前に、バインダーを水、アルコール等の揮発性溶液で(具体的にはバインダーのみを溶解する溶液で)除去するバインダー除去工程が行われていた。また、従来のセパレータでは、マニラ麻又はパルプ系の素材が、コンデンサ素子内で水分を含まないようにするため、乾燥工程を入れたり、またパルプ等を炭化させ、水分をほとんど含まない状態にしたりしていた。また、高周波領域での低インピーダンスは、水分等が存在すると達成することが難しく、セルロース素材のままでは、その素材が持つ誘電率の高さから、より低インピーダンスの素子を形成することができなかった。また、これらの炭化工程又は乾燥工程を行う際に、実質的に陽極となる誘電体層(即ち陽極箔に形成されている酸化皮膜層、例えば酸化アルミ層)に損傷が起こっていた。このため、従来の工程では、炭化工程又は乾燥工程の後に、再化成工程が過剰に行われてきた。この再化成工程においては、実質的な陽極となる誘電体酸化皮膜層を、より均一に形成(即ち、ピンホール又は厚み分布がなく、より均一な厚みで)する必要がある。均一な誘電体酸化皮膜層によって、コンデンサ素子の耐電圧が上がり、もれ電流を低く抑えることができ、ひいては高容量のコンデンサ素子を製造できる。従って本発明の熱可塑性樹脂で構成された不織布をセパレータとして用いることにより、バインダー除去工程が不要で、炭化工程及び乾燥工程による熱をより低減することができ、誘電体酸化皮膜層を均一化でき、より高性能のコンデンサ素子を得ることが可能となる。
本発明の不織布は、地合の変動係数が2.5以下であることを特徴とする。本発明者らは、固体電解コンデンサのセパレータ性能に大きく影響するのが、不織布の分散性、均一性であることを見出した。本発明でいう不織布の分散性、均一性とは、繊維を集積しシート状にしたときの繊維斑であり、不織布性能としては単位面積あたりの目付斑に繋がる。目付は主に、厚み、通気性、孔径、強度等、不織布の諸物性に相関性があり、目付が小さいほど、厚みは薄く、通気性は高く、孔径は大きく、強度は弱くなる。スパンボンド法による不織布は、固体電解コンデンサとして用いた場合に欠点を有していたが、これは抄造法で得られる不織布と比較し、分散性、均一性が悪いことが原因であることが分かった。
まずは、スリット、及び素子形成(巻回)工程では、強度斑があることで引張強度の弱い(目付が小さい)部分で破断が生じ、また伸度が高い部分ではセパレータの幅入りが、目付の小さい部分では金属箔同士の接触が生じてショートの原因にもつながり、工程不良率に直結した。特に近年電化製品の小型化により需要が急増している小型コンデンサでは、数mm程度(通常は5mm〜20mm程度)のスリット品が要求されており、細幅でも素子化可能なセパレータが要求されている。また、厚み斑が大きいほど巻回時のリード線位置ずれが大きくなり、後工程でゴム挿入不良に繋がる。
次に誘電体酸化被膜層の再形成(再化成)工程、及び固体電解質層の形成工程で最も重要な点としては、均一な誘電体酸化被膜層、均一な固体電解質層を形成させることが重要となる。その点でセパレータ性能が非常に重要となる。上記に記載した通り、十分なセパレータの空隙量を確保していなければ、セパレータ自体が含浸時の抵抗成分となり種々の溶液(化成液、及び固体電解質材料)に対してセパレータを介して素子全体に含浸させることは難しい。しかしながら、十分なセパレータ空隙量を有していても、金属箔(とくに陽極箔)表面への供給が不十分であれば、均一層が形成されず、満足なコンデンサ性能は得られない。即ち、不織布に目付斑があると、化成液や固体電解質材料の供給が不均一となり、均一な各層の形成が不可能となる。具体的には、目付斑が大きく、繊維が密集しているでは、セパレータ空隙部分から供給される各種溶液に対して繊維が障害となり金属箔表面に供給されない。特にエッチング処理を施してある金属表面はひだ状になっており、ひだ内部まで溶液を含浸させることが難しくなる。化成液が均一に金属箔表面に含浸しなければ、均一な誘電体酸化被膜層が形成されず、層が薄い部分で漏れ電流やショートの原因となる。また、固体電解質材料(モノマー、酸化剤等)が金属箔表面に均一に含浸しなければ、金属箔表面(特に陽極箔表面にある誘電体酸化被膜層)への接触面積が小さくなり、金属箔の理想容量を引出しにくくなり、結果的にコンデンサの容量出現率が低くなる。
不織布の分散性、均一性の指標としては、地合の変動係数を用いることが出来る。本発明の地合の変動係数の範囲は2.5以下であることを特徴とする。地合の変動係数が2.5を超えた場合、上記に記載した、素子形成(巻回)工程での工程不良率が極めて高くなったり、コンデンサ性能として、容量出現率が低くなったり、漏れ電流、ショートが発生する場合がある。セパレータとして良好な性能を発現させるためのより好ましい範囲は2.3以下であり、更に好ましい範囲は2.0以下である。
本発明は、2層以上を含む積層不織布であることがより好ましい。積層させることで、上記に挙げた分散性、均一性を向上させることが可能となる。つまり、固体電解質層を素子内に均一に構築でき、低ESR、高容量な素子設計が可能となる。加えて、セパレータ内部に緻密な構造をとることでセパレータ自体の耐電圧を上げるとともに、化成液の含浸斑が少なくなり、均一な誘電体酸化被膜層の形成が可能となり、ショート、漏れ電流の少ないコンデンサを安定して生産することが可能となる。
本発明の不織布は、少なくとも一層が熱可塑性合成長繊維でできた層で構成されていることが好ましい。該不織布が得られれば、特に製法は限定されない。製法として、例えばスパンボンド法で得られる不織布が挙げられる。該不織布は繊維と、繊維との間隙にある空隙とから構成されており、一般的に固体電解コンデンサはこの空隙部分に固体電解質が充填され、その性能を発揮する。スパンボンド法により得られた不織布は、他の方法で得られた乾式不織布よりもこの空隙部分が大きく、十分確保されている。例えば、メルトブロー法により得られた不織布においては、平均的な孔径が数μmであるのに対して、同空隙率、同嵩密度のスパンボンド法により得られた不織布においては、平均的な孔径が数十μ〜数百μmである。好ましい孔径としては、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であり、かつ500μm以下、300μm以下、又は100μm以下である。即ち、コンデンサを製造する工程の中で、固体電解質を充填させる工程において、モノマー、酸化剤等の固体電解質材料に対するセパレータの含浸性がよい、つまり繊維間に存在する空隙の大きさ(孔径)が大きい程、含浸時の通液抵抗が少なく、セパレータを介して固体電解質が素子内に十分に充填され、優れたコンデンサ性能を発揮できる。とりわけ、固体電解質層が十分に素子内に充填されているほど、電子伝導性が良好となり、低ESRコンデンサの設計が可能となる。従来のセルロース主体の不織布セパレータでは、250℃以上の高熱をかける炭化工程により繊維を細繊維化することで、この十分な空隙量を確保し、化成液、あるいは固体電解質材料の含浸性を向上させ、一定のコンデンサ性能を満たしていたが、上記にも記載したようにこの炭化工程は、製造コストの増加、及び誘電体酸化被膜層の損傷による性能劣化を引き起こすため、実用化には至っていたが多くの欠点を有していた。本発明のスパンボンド法により得られた不織布セパレータを用いることで、従来より高性能なコンデンサの提供が可能となった。
本発明の不織布における熱可塑性樹脂としては、例えば後述で列挙する結晶性樹脂で構成される長繊維が挙げられる。また、上記結晶性樹脂と、上記結晶性樹脂の融点より低い融点の熱可塑性樹脂とを混合して用いることが出来る。混合は単一の樹脂から構成される繊維を混ぜても良いし、1本の繊維中に2種以上の融点の異なる樹脂が含まれていても良い。例えば芯と鞘とから成り、鞘の熱可塑性樹脂の融点が芯の熱可塑性樹脂の融点より低い鞘芯糸を用いることが出来る。例えば芯がPET、鞘が共重合PETの鞘芯糸が使用できる。熱可塑性樹脂としては、特に融点180℃以上の結晶性樹脂が好ましい。融点が180℃以上であれば、コンデンサを製造する工程での各熱履歴(乾燥、炭化、熱歪を除く工程等の、コンデンサ素子製造における熱がかかる処理)を経ても、安定したセパレータ構造を形成できる。また融点が180℃以上であれば、本発明の固体電解コンデンサを、コンデンサ部品として回路基板上に実装する場合に、一般のはんだづけ又はリフローはんだで掛かる熱に対してコンデンサ素子構造が安定に保たれ、コンデンサの性能劣化が防止され、不良率が低減される。これらの工程安定性は、固体電解コンデンサ素子を製造する工程、及び部品を実装する条件に応じて、当該関係者が適宜設計する。上記の意味で、上記の結晶性樹脂である熱可塑性樹脂の融点は、好ましくは220℃以上、より好ましくは240℃以上であり、また好ましくは350℃以下である。特に、融点180℃以上の結晶性樹脂である場合、上記に挙げるような効果が良好に発揮される。
なお、本明細書で記載する「結晶性樹脂」とは、不織布の状態で示差走査熱量計(DSC)にて測定された結晶化度が10%以上である樹脂を意味する。DSCによる結晶化度の測定は、サンプル重量5mg、昇温速度10℃/min、走査温度50〜300℃の測定条件として、融解熱(ΔH)を算出し結晶化度(Xc)を求める。Xcは次式より求める。
Xc=(ΔHTm−ΔHTcc)/(ΔH0)*100 (1)
ここで、Xc:結晶化度(%)、ΔHTm:融点での融解熱(J/g)、ΔHTcc:結晶化熱量(J/g)、ΔH0:樹脂の結晶化度100%時の融解熱の文献値(J/g)である。
本発明で、融点180℃以上の結晶性樹脂の具体的な例としては、ポリアルキレンテレフタレート樹脂(PET、PBT、PTT等)及びその誘導体;N6、N66、N612等のポリアミド系樹脂及びその誘導体;ポリオキシメチレンエーテル系樹脂(POM等)、PEN、PPS、PPO、ポリケトン樹脂、PEEK等のポリケトン系樹脂;TPI等の熱可塑性ポリイミド樹脂;等が挙げられる。また、これらの樹脂を主体とする共重合体又は混合物も好ましい。実用強度に影響の無い範囲においては、少量のポリオレフィン等低融点成分を加えて改質を行っても構わない。なお、上記の具体例のうち、N6、N66、N612等のポリアミド系樹脂及びその誘導体は、合成樹脂としては、吸水率が大きいため、吸水性の観点では、ポリアミド系樹脂及びその誘導体よりも、他の樹脂の方が有利である。また、繊維及び不織布を製造する際の容易性、汎用性及びコストの観点では、PET系樹脂、PPS系樹脂、及びPEEK系樹脂がより好ましい。また、誘電率及びtanδ等の電気特性の観点では、PET系樹脂、PPS系樹脂、PPO系樹脂、及びPEEK系樹脂が好ましい。コンデンサ素子である部品中に残ることを考慮すると、より低ESRを実現するためには電気特性が良好な樹脂を選定することが好ましい。不織布層を形成するために用いる熱可塑性樹脂は、本発明の固体電解コンデンサの使用目的に合わせて適宜選択する。
本発明の不織布は、厚みが10〜60μmの不織布であることが好ましい。不織布の厚みが10μm以上であれば、スリットされた不織布の強度が高く、巻回工程で良好に巻くことができ、加工工程の不良率が少ない。コンデンサ素子において、セパレータの幅は、通常数mmである。この幅が細くなるほど、セパレータの強度が小さくなり、切れやすくなる。また厚みが10μm以上であれば、コンデンサ素子を製造する工程で、電極間の間隔を十分保持することができ、コンデンサ素子において絶縁不良が起こることがない。一方、不織布の厚みが60μm以下であれば、陰極箔と陽極箔とセパレータとを巻回した時の厚みが大きくなり過ぎず、電子部品として小型の製品を得ることができる。また、大きさが規定されたコンデンサ部品であるならば、より多くの面積を巻くことができ、単位体積当たりでより高容量となる。また厚みが60μm以下であれば、セパレータである不織布からコンデンサに持ち込まれる水分がより少なくなり、より高性能のコンデンサ素子が得られる。この意味で、不織布の厚みはより好ましくは、13μm〜50μmであり、更に好ましくは、15〜45μmである。なお本明細書で記載する厚みは、JIS L−1906に準拠して測定できる。
本発明の不織布は、目付が3〜30g/mの不織布であることが好ましい。不織布の目付けが3g/m以上であれば、スリットされた不織布の強度が高く、巻回工程で良好に巻くことができ、加工工程の不良率が少ない。また、化成液、及び固体電解質の材料となる液体(高分子電解質を形成するためのモノマー等)が、セパレータとなる不織布に浸み込みやすいため、耐電圧が高く、高容量のコンデンサ素子を形成できる。また、不織布の目付けが3g/m以上であれば、不織布自体の形成も容易であり、斑(即ち表面の不均一な形状)のない不織布が得られ、結果としてコンデンサ素子の不良率を低減できる。一方、不織布の目付けが30g/m以下であれば、積層不織布からコンデンサ素子への持ち込み水分量を低減できるため、前述の理由で良好なコンデンサ素子性能が得られる。また該目付けが30g/m以下であれば、セパレータに対して一定厚みが要求される場合に、積層不織布の目付けが大き過ぎず固体電解質層を形成するための繊維空隙が適度であることにより、コンデンサ素子の電気伝導率を高くでき、低ESRの素子を形成できる。これらの意味で、積層不織布の目付けはより好ましくは、5〜25g/mである。
さらに好ましくは、8〜20g/mである。
特に好ましい態様において、セパレータを構成する不織布は、地合の変動係数が2.5未満、厚み10〜50μm及び目付け3〜30g/mを有する。一般に低目付で低厚みのセパレータを用いる事で、高容量・低ESR・低もれ電流のコンデンサとなる傾向はあるものの、素子を作るコンデンサ素子生成に至るスリット工程・巻回工程・再化成工程・固体電解質層形成工程の各工程での不良率を小さくする事は難しいが、本願のセパレータを用いる事でコンデンサ性能と工程不良率の低減を両立させる事が出来る。
上記の厚みと目付けとから計算される、不織布の見掛け密度としては、0.1〜0.8g/cmが好ましい。0.8g/cmを超えると、セパレータ内の空隙量が少なくなり、各種溶液(化成液、固体電解質材料等)の含浸性が悪くなり、コンデンサ容量の低下に繋がる。0.1g/cm以下であると、空隙部分が大きな孔(いわゆるピンホール)となり、加電圧時にショートを引き起こす。この意味でより好ましい範囲は、0.2〜0.7g/cmである。
本発明の不織布は、配向度が3.0以下の不織布であることが好ましい。ここでいう不織布の配向度とは、セパレータにおけるコンデンサ素子の高さ方向に対する巻回方向の繊維配向度であり、この値が高いほど、巻回方向に繊維が配向されていることを示す。即ち、素子形成(巻回)工程では、ある一定張力をかけた時にこの配向度が高過ぎると、セパレータの幅入りが大きくなり、素子化した時のショート発生率が高くなる。また、誘電体酸化被膜形成(再化成)工程や固体電解質形成工程では、この配向度が高過ぎると、素子への各種溶液(化成液、及びモノマー、酸化剤等の固体電解質材料)の吸液工程では素子の高さ方向に液を吸い上げる為、素子に対する液の吸い上げ性が悪くなり、素子全体に溶液が行き渡らなくなる。即ち、漏れ電流、ショートが発生しやすくなるだけでなく、ESRが高くなり、理想的な容量を得ることが出来なくなる。本発明のセパレータは、配向度が3.0以下の不織布であることが好ましく、より好ましいのは、2.7以下であり、さらに好ましいのは2.5以下である。
本発明の不織布は、繊維径が3〜30μmであることが好ましい。繊維径が30μm以上であると、固体電解質層が不均一に分布され、コンデンサ素子内の電気抵抗が高くなり、ESRが高くなる。繊維径が3μm以下であると、繊維間にある空隙体積が緻密になり、粘度の高い固体電解質材料(モノマーや酸化剤)の吸い上げ性が悪くなる。結果、素子全体に固体電解質が分布されず、容量が低下し、ESRが高くなる。
一実施態様において、本発明の不織布の製造方法は、スパンボンド法により熱可塑性合成長繊維を紡糸してフィラメントを得る工程;前記フィラメントをコロナ帯電させる工程;及び前記帯電させたフィラメントを、分散装置を用いて気流を制御しながら開繊・分散して、均一なウェブを得る工程を含む。この分散装置は、好ましくは平板状であり、帯電しているフィラメントがウェブを形成するときに、気流の影響によって不均一となるのを防ぐことができる。
本発明者らは、帯電しているフィラメントが、捕集面の動作、高温の紡口等に起因するわずかな気流の影響を受けて、不均一にウェブを形成すると考え、気流の影響を排除するような分散装置の使用が有益であることを見出した。このような分散装置は、スパンボンド不織布製造装置、特にコロナ帯電を用いるスパンボンド不織布製造装置において、ウェブを形成する際に設置して気流の影響を排除できれば、どのような形状又は設置位置でもよく、当業者は、適宜このような分散装置を選択することができる。例えば、実施例においては、垂直に降下してくる帯電フィラメントに対して4°の角度で設置している分散板を用いているが、この角度や位置は、吐出量、紡糸口温度、ネット速度等により変えるべきである。
図1は、本発明の一つの実施態様で用いられるスパンボンド不織布を製造するための装置20の概略図である。この装置は、不織布の製造幅に相当する幅を有する紡口10、該紡口から押し出されたフィラメント群12が導入されるエアサッカー13、該エアサッカー13に間隙を設けることなく順に連設されたチャンネル14、コロナ帯電用チャンネル装置15、及び分散板16から構成される。このような構成において、紡口10から押し出されたフィラメント群12は、エアサッカー13及びチャンネル14を経て、コロナ帯電用チャンネル装置15に送られ、ここでコロナ放電により帯電され、捕集面18上に堆積されてウェブ19を形成する。この際、分散板16を用いて気流を制御することによって、この繊維群を静電気及び空気流の流れで開繊・分散して、ウェブの均一性を高めている。
図2は、図1の分散板16の拡大図である。下記の実施例においては、コロナ帯電用チャネル装置15から垂直に出た帯電しているフィラメント17に対して、4°傾けて分散板を用いている。
本発明の不織布は、熱的結合によって形成された不織布であることが好ましい。熱的結合は、バインダーを用いることなく、不織布強度を高めることができ、また積層不織布においては各層一体化できる点でも好ましい。バインダーを用いた場合、そのバインダーがコンデンサ素子に残る。バインダーがコンデンサ素子性能を劣化させないものであれば、特に問題はないが、バインダーによってコンデンサ性能の劣化が促進する場合には、バインダーを除去する工程が新たに必要となる。また、バインダーを除去する工程が必要な場合は、水、アルコール等の揮発性溶剤を通常使用するため、この溶剤が素子中に残る懸念が発生する。またバインダーは、良好な金属酸化皮膜層の形成及び固体電解質層の形成に悪影響を与えていた。即ち、バインダーが残ると金属箔の表面にバインダーが吸着することによって、酸化皮膜層にピンホールができたり、酸化皮膜層の厚みが不均一になったりする傾向があった。これらは、耐電圧の低下又はショートにつながっていた。また、バインダーの混入により、固体電解質層の形成が阻害されると、容量の低下が内部抵抗の増加につながっていた。以上の理由で、熱のみ繊維同士を結合した、バインダーを用いない不織布が好ましい。
さらに、積層不織布を形成する工程の合理性の観点からも、熱結合により形成された不織布は、よりコストを低減することができるため、好ましい。
熱的結合による不織布の形成は、不織布層にある繊維同士を熱接着することにより実現できる。最も好ましいのは、スパンボンド不織布層を熱ロールで圧着させる方法である。この方法は連続一体化した生産ラインで生産できることから、低目付けで均一な不織布を得ることを目的とした場合好ましい。熱接着工程は、例えば、熱可塑性樹脂(好ましくは熱可塑性樹脂長繊維)の融点よりも50〜120℃低い温度で、線圧100〜1000N/cmで、行うことができる。熱接着工程における線圧が100N/cm未満であると、十分な接着を得て十分な強度を発現することが難しい場合がある。また1000N/cmを越えると、繊維の変形が大きくなり、見掛け密度が高くなって、本発明による効果が得られにくくなる場合がある。
使用される熱ロールは、エンボスや梨地柄のような表面が凹凸性のある金属ロール、または平滑性を有するフラットロールであってもよい。表面凹凸性のあるロールの表面柄については、エンボス柄、梨地柄、矩形柄、線柄等、繊維同士を熱により結合できるものであれば、特に限定しない。
本発明の不織布は、親水化加工されることがより好ましい。不織布が親水化加工されると、化成液、及び固体電解質を形成するためのモノマー等を不織布により含浸させやすくなるため、より高性能のコンデンサ素子を製造できる。親水化加工としては、物理的な加工方法:即ち、コロナ処理又はプラズマ処理による親水化の他、化学的な加工方法:即ち、表面官能基の導入(酸化処理等で、スルホン酸基、カルボン酸基等を導入する)、水溶性高分子(PVA、ポリスチレンスルホン酸、及びポリグルタミン酸)並びに界面活性剤(ノニオン性、陰イオン性、陽イオン性、及び両イオン性の界面活性剤)等の処理剤による加工、等が採用される。処理剤の使用量、官能基導入量等は、固体電解質を形成するためのモノマー等との親和性で選ぶことができる。但し、親水化加工された積層不織布が将来的に水分を含みやすくなる可能性があるため、加工量(即ち、積層不織布の質量に対する、上記の処理剤及び導入される官能基の質量)は、3質量%以下であることが好ましい。
また不織布の親水化加工が難しい場合には、再化成工程、固体電解質形成工程で、含浸させる溶液(化成液、並びにモノマー、酸化剤等の固体電解質材料)に対して親水化処理を施すことが好ましい場合がある。即ち、水溶性高分子(PVA、ポリスチレンスルホン酸、及びポリグルタミン酸)並びに界面活性剤(ノニオン性、陰イオン性、陽イオン性、及び両イオン性の界面活性剤)等の処理剤を各種溶液(化成液、並びにモノマー、酸化剤等の固体電解質材料)に少量添加することで、セパレータへの含浸性を向上させ、高性能なコンデンサ素子を製造できる。
本発明の不織布は、地合性の良好な熱可塑性繊維で構成される不織布であって、様々な用途に用いられる。例えばハウスラップ、壁材、屋根下材等の建築用資材、防音材や吸音材、食品フィルター、エアフィルター、液体フィルター、掃除機フィルター、メンブレン支持体等のフィルター用材料、フィルター資材等をはじめとする産業用資材や農業資材、保護衣、使い捨てオムツ、滅菌ラップ、医療用フィルター等の衛生・医療資材、包装材料、乾燥剤包材、懐炉包材、粘着性を有するテープ基材、ダウン押え、靴材などの生活製品資材等の材料、蓄電用セパレータ、シールド用基材等の電子材料など多くの分野に利用できる。
本発明の不織布は、特に蓄電用セパレータに用いられることが好ましい。
本発明の不織布は、さらに固体電解コンデンサ用セパレータに用いられることがより好ましい。
図3は、本発明の一実施態様で用いられるコンデンサの模式図である。このコンデンサ素子6は、陽極箔2と、陰極箔3と、不織布であるセパレータ1とを巻回することによって形成されている。本発明の典型的な態様においては、例えば図3に示すように、セパレータ1、陽極箔2、セパレータ1、陰極箔3の順に重ねた4層を巻回する。本発明においては、例えば上記のようにして、陽極箔2と陰極箔3との間にセパレータ1が介在するように、すなわち陽極箔と陰極箔とがセパレータを挟み込むように、コンデンサ素子を構成する。
陽極箔2及び陰極箔3には、それぞれの電極を外側に接続するためのリード線4,5が接続されている。接続は、ステッチ、超音波溶接、かしめ等の公知の手法で実現される。このリード線4,5は、陽極箔2及び陰極箔3との接続部、及び外部との電気的な接続を担う外部接続部、からなる導電性金属端子である。このような端子を介して、巻回したコンデンサ素子6から電気エネルギーが最終的に外部に導出される。リード線は、例えば、アルミニウム等からなる。リード線には、導電性を良くするためにメッキ等の加工がされていることも好ましい。
本発明に係るコンデンサを製造する方法は、特に問わず、公知の方法を使用できる。例えば図3に示す構造のコンデンサ素子は、以下の方法で製造できる。まず、化成処理等によって誘電体酸化皮膜層が形成された陽極箔を準備し、該陽極箔、セパレータ、陰極箔、セパレータの順に重ね、これらを巻回する。次いで、巻回物のセパレータに、固体電解質の材料となる液体を含浸することによって、固体電解質層を電極間に形成する。この工程では、固体電解質の材料となる液体(各種の電解質モノマーと開始剤、重合剤等との組合せ、又は錯体等の導電性物質等)を含浸し、その後、重合(モノマーの場合)、錯体形成(錯体の場合)等の、固体電解質の材料に応じた処理を行い、固体電解質層を形成する。後述のポリマーとドーパント等とが結合した重合体の微粒子が分散している導電性高分子分散水溶液、又は導電性高分子溶液等を含浸し、固体電解質層を形成してもよい。なお、上記の固体電解質層の形成前に、後述する再化成工程を行って、陽極及び陰極の電極箔の端部を誘導体化してもよい。
固体電解質層が電極間に形成された後、巻回物を外装ケース(一般的には有底筒状の金属ケース)に入れ、その後、開口部を樹脂等で封止し、コンデンサ素子とする。
本発明において、固体電解質は、典型的には固体電解質層として不織布によって保持されている。固体電解質を形成するために用いる導電性物質は特に限定されない。典型的には、導電性高分子を与える重合性化合物であるモノマー(即ち電解質モノマー)、又は、導電性高分子の微粒子を分散させた導電性高分子分散水溶液若しくは導電性高分子溶液等の、液体を使用できる。電解質モノマーとしては、例えば、エチレンジオキシチオフェン(例えば3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ピロール、チアゾール、アセチレン、フェニレンビニレン(例えばパラフェニレンビニレン)、アニリン、フェニレン、チオフェン、イミダゾール、フラン等、及びこれらの置換誘導体、等の重合性化合物であるモノマーが挙げられる。また、導電性高分子としては、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリピロール、ポリチアゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン(例えばポリ−p−フェニレンビニレン)、ポリアニリン、ポリビニレン、ポリフェニレン、ポリチオフェン、ポリイミダゾール、ポリフラン等、及びこれらの誘導体、等の電子共役系高分子が挙げられる。また、これらの電子共役系高分子にドーパントを付与する物質を含んでいる導電性高分子が好ましい。さらに、その他の導電性物質として、テトラシアノキノジメタン錯体(TCNQ錯体)及びその誘導体等も使用できる。また、それぞれの導電性物質に応じて、それを固体化するための酸化剤、重合剤、又は錯体形成剤を適宜選択して使用でき、均一な固体電解質を形成する目的でそれぞれ使用される。また、より好ましい態様においては、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸又はポリビニルスルホン酸と、上記の導電性高分子との重合体を形成し、これを不織布に含浸して、固体電解質層を形成する。例えば、好ましい態様においては、3,4−エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸又はポリビニルスルホン酸との重合体を不織布に含浸し、固体電解質層を形成することにより、セパレータに均一に固体電解質層が形成され、より導電性を向上させることができる。本発明では、固体電解質を形成するための材料は、限定されず、より均一で高導電性の固体電解質が形成されるように当業者が選定する。例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンを固体電解質とするコンデンサ素子を製造するためには、3,4−エチレンジオキシチオフェンと、エチレングリコールに溶解したp−トルエンスルホン酸第三鉄を用いた酸化剤とを混合して得た混合溶液を、コンデンサ素子(即ち、陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子)に含浸させ、25℃〜100℃で15時間〜2時間、好適には50℃で4時間、放置する工程を所定回数繰り返す方法を採用できる。この方法の詳細は、特開平9−293639号公報に記載されている。
しかしながら、固体電解質を形成するための材料(モノマー等)は、不織布に含浸される際の当初の状態では、粘度の低い状態であり、且つ該材料(モノマー等)は通常、該材料を展開させる溶剤と共に含浸される。この材料(モノマー等)は、重合等が進んで固体状態に移る際に、まず、より高粘度の液体状態になり、そして最終的に固体状態となる。よってこの際、低粘度状態でもより均一に不織布が該材料(モノマー等)を含浸し、且つ、粘度が高くなるにつれて電解質の凝集力が増して電解質層となった状態でも不織布がより均一に電解質層を保持することが必要である。本発明においては、所望のより均一なセパレータ材料としての不織布を用いるため、不織布の繊維間距離が適度に保たれる。よって高性能の固体電解コンデンサを製造するための1つの重要な要因である、均一な固体電解質の形成を実現できる。
本発明において用いる陽極箔及び陰極箔は、通常金属箔素材である。コンデンサとしての性能を良好に発揮する目的で、弁作用を有する金属を用いることが好ましい。弁作用を有する金属としては、通常用いられるものを使用できる。特にアルミニウム箔及びタンタル箔が好ましい。
陽極及び陰極に使用される金属箔は、良好なコンデンサ性能を得るという観点から、電極の面積を大きくするためにエッチングされていることがより好ましい。
特に、陽極箔としては、誘電体酸化皮膜層が形成された箔を用いる。これにより良好なコンデンサ性能が得られる。
即ち、本発明において用いる電極箔としては、コンデンサ性能を向上させる目的のために、より良い箔を選定すればよい。
陽極箔及び陰極箔の寸法は、製造する固体電解コンデンサの仕様に応じて任意である。セパレータの寸法も任意であるが、両極の電極箔の寸法に応じて、陽極箔及び陰極箔の寸法よりやや大きい幅寸法の物を用いることが好ましい。これにより陽極箔と陰極箔とが直接接することなくセパレータに阻まれるので、ショートする恐れが少なくなる。巻回工程では、セパレータとなる素材には、引張り張力がかかる。この際、セパレ−タの幅方向の寸法安定性が劣っていると、この引張り張力は性能劣化及び不良率増加に繋がる。
陽極箔は、表面に誘電体酸化皮膜層を有する。誘電体酸化皮膜層は、通常、陽極箔の化成処理による表面の誘電体化によって形成されている。化成処理は、通常用いられる化成液、例えばホウ酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム等の水溶液中で電圧を印加して、誘電体となる酸化皮膜層を金属箔表面に生成することによって実現できる。なお本発明においては、陽極箔と陰極箔とセパレータとを巻回した後、電極箔の端部を誘電体化(酸化処理)するために、及びより均一な酸化皮膜層を形成するために、再化成を行ってもよい。再化成は、通常用いられる化成液、例えばホウ酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム等の水溶液中で電圧を印加して、誘電体となる酸化皮膜層を金属箔表面に生成することによって実現できる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、測定方法及び評価方法は次の通りである。特記がない限り、不織布において、長さ方向とはMD方向(マシン方向)であり、幅方向とは該長さ方向と垂直の方向である。
(1)繊維径(μm)
試料(不織布)の各端部10cmを除いて、試料の幅20cm毎の区域から、それぞれ1cm角の試験片を切り取った。各試験片について、マイクロスコープで繊維の直径を30点測定して、測定値の平均値(小数点第2位を四捨五入)を算出し、試料を構成する繊維の繊維径とした。
(2)目付け(g/m
JIS L−1906に規定の方法に従い、縦20cm×横25cmの試験片を、試料の幅方向1m当たり3箇所、長さ方向1m当たり3箇所の、計1m×1m当たり9箇所採取して質量を測定し、その平均値を単位面積当たりの質量に換算して求めた。
(3)厚み(μm)
JIS L−1906に規定の方法に従い、幅1m当たり10箇所の厚みを測定し、その平均値を求めた。荷重は9.8kPaで行った。
また、R値として以下のように求めた。
R=(最大値)−(最小値)
(4)見掛け密度(g/cm
上記(1)にて測定した目付け(g/m)、上記(2)にて測定した厚み(μm)を用い、以下の式により算出した。
見掛け密度=(目付け)/(厚み)
(5)空隙率(μm)
上記(3)にて計算した見掛け密度(g/cm)を用いて、以下の式より算出した。
空隙率=(1−(見掛け密度)/(樹脂密度))/100
(6)地合の変動係数
地合の変動係数は以下のように定義する。フォーメーションテスター(FMT−MIII)により測定する。20×30cmの試験片を採取し、拡散板上に置かれた資料の下から直流低電圧(6V30W)のタングステン電流で光を照射する。CCDカメラにより18×25cmの範囲を撮影した透過像を128×128の画素に分解し、各々の画素の受ける光の強さを測定し、透過率を算出する。地合の変動係数は、測定サンプルの各微小部位(5mm×5mm)の透過率の標準偏差(σ)を平均透過率(E)で除した値(下式)であり、微小単位目付のバラツキを最も端的に評しており、値が小さいほど均一性が高いといえる。
地合の変動係数=σ/E×100
サンプルサイズが小さく、上記寸法で試験片が採取不可能な場合は、任意の寸法に裁断した試験片を、同様の寸法切り抜いた同等の光透過率を有する不織布上に張り合わせて18cm×25cmの範囲の透過像を測定した後に、試験片部位のみ光透過率を抽出することでも地合の変動係数をえることが出来る。
(7)繊維配向度
繊維配向度とは、マイクロ波測定により算出した。50mm×50mm角の不織布を準備し、長さ方向の不織布に対して、垂直方向(即ち、幅方向)から直接偏光したマイクロ波を照射した。繊維配向度とは、その偏光方向を変化させた際に不織布を透過するマイクロ波の強度が最大となったときのマイクロ波透過量比で表すことができ、マイクロ波の透過量は、具体的に王子計測機器のMOA−6015型分子配向計(測定周波数:14.5GHz)を用いて測定した。即ち、繊維配向度が大きい程、不織布を構成する繊維が流れ方向に配向していることを示す。
(8)浸透度
試料(不織布)を1m幅につき5点採取し、浸透度を測定した。滴下溶液には基準液を使用し、10mmの高さから0.04mLの基準液を滴下し、10秒後の溶液の濡れ広がり幅を測定し、その平均値として浸透度を求めた。
また、R値として以下のように求めた。
R=(5回測定分の最大値)−(5回測定分の最小値)
(9)平均流量孔径
PMI社のパームポロメーター(型式:CFP−1200AEX)を用いた。測定には浸液にPMI社製のシルウィックを用い、試料を浸液に浸して充分に脱気した後、測定した。
本測定装置は、フィルターを試料として、あらかじめ表面張力が既知の液体にフィルターを浸し、フィルターの全ての細孔を液体の膜で覆った状態からフィルターに圧力をかけ、液膜の破壊される圧力と液体の表面張力とから計算された細孔の孔径を測定する。計算には下記の数式を用いる。
d=C・r/P
(式中、d(単位:μm)はフィルターの孔径、r(単位:N/m)は液体の表面張力、P(単位:Pa)はその孔径の液膜が破壊される圧力、Cは定数である。)
上記の数式より、液体に浸したフィルターにかける圧力Pを低圧から高圧に連続的に変化させた場合の流量(濡れ流量)を測定する。初期の圧力では、最も大きな細孔の液膜でも破壊されないので流量は0である。圧力を上げていくと、最も大きな細孔の液膜が破壊され、流量が発生する(バブルポイント)。さらに圧力を上げていくと、各圧力に応じて流量は増加する。最も小さな細孔の液膜が破壊されたときの圧力における流量が、乾いた状態の流量(乾き流量)と一致する。
本測定装置による測定方法では、ある圧力における濡れ流量を、同圧力での乾き流量で除した値を累積フィルター流量(単位:%)と呼ぶ。累積フィルター流量が50%となる圧力で破壊される液膜の孔径を、平均流量孔径と呼ぶ。この平均流量孔径を、本発明の積層不織布の平均孔径とした。
(10)引張強力
試料(不織布)の各端部10cmを除き、幅15mm×長さ200mm、及び2mm×長さ200mmの試験片を、1m幅につき5箇所切り取った。試験片が破断するまで荷重を加え、MD方向の試験片の最大荷重時の強さの平均値を求めた。
(11)スリット性
試料(不織布)を5.5cm幅にマイクロスリット加工し、正常にスリット出来るかをA〜Dで判定した。A:全く問題なし B:スリット装置の条件を調整すれば問題なし C:スリット装置の条件を調整しても破断、スリット不良等の工程不良が発生する D:不良品が多く発生する。
<コンデンサの初期特性の測定方法>
(12)ショート率(%)
定格電圧を1時間連続的に印加(雰囲気温度105℃)することによりエージングを行った後の、ショートしたコンデンサの比率を百分率(%)で示した。
(13)巻回性
コンデンサの巻回装置を用いて陽極箔、セパレータ、陰極箔、セパレータの4枚を重ねて巻回し、正常に巻回出来るかを、A〜Dで判定した。 A:全く問題なし B:巻回装置の条件を調整すれば問題なし C:巻回装置の条件を調整しても巻回工程で不良品が発生する D:不良品が多く発生するする。
(14)静電容量
測定周波数120HzでLCRメータを用いて測定した。
(15)容量出現率
誘電体酸化皮膜層形成後の素子について30質量%の硫酸水溶液中にて測定した静電容量に対する、作製された固体電解コンデンサの実際の静電容量を、百分率(%)で示した。
(16)もれ電流
コンデンサと直列に1000Ωの保護抵抗器を接続し、定格電圧を印加し、5分後に測定した。
(17)ESR
測定周波数100kHzでLCRメータを用いて測定した。
〔実施例1〜15〕
図1及図2に示すような装置を用いて、以下の方法により、実施例1の不織布を作製し、性能評価を実施した。
熱可塑性樹脂繊維で構成される不織布層を形成した。具体的には、汎用的なPET(熱可塑性樹脂として)の溶液(OCPを溶媒として用い、温度35℃で測定した溶液粘度:ηsp/c=0.67を有する)(溶液粘度は温度35℃の恒温水槽中の粘度管で測定した。以下同じ。)を用い、スパンボンド法により、紡糸温度300℃で、フィラメント群を、移動する捕集ネット面に向けて押し出し、紡糸速度4500m/分で紡糸した。次いで、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させた直後に平板状〔平板の傾斜角4°〕の分散装置を用いてフィラメント群を十分に開繊させた後、熱可塑性樹脂長繊維ウェブを捕集ネット上に形成した。繊維径の調整は、牽引条件を変えることにより行った。
また、積層不織布に関しては、連続して得られた積層ウェブを、エンボスロールにて、所望の厚みとなるように厚みを調整するとともに見掛け密度を調整し、積層不織布を得た。上記の基本条件の下、加工条件を変え、各種不織布を得た。(実施例2〜15)。
〔実施例16〕
熱可塑性樹脂としてPP(日本ポリプロ社製)を用いた。不織布を形成する条件は、以下の通りであり、これ以外は実施例2と同様である。
樹脂の溶融粘度:43g/10分(上記と同様に測定、測定条件:荷重2.1kg、温度230℃)、紡糸温度:230℃、紡糸速度:3300m/分。
また、エンボスロールによる熱接着条件は、線圧:260N/cm、ロール温度:上/下=90℃/90℃とした。
〔実施例17〕
熱可塑性樹脂としてPPS(ポリプラスチック社製フォートロン)を用いた。不織布を形成する条件は、以下の通りであり、これ以外は実施例2と同様である。
樹脂の溶融粘度:70g/10分(キャピラリーレオメーターを用いて測定、測定条件:荷重5kg、温度315.6℃)、紡糸温度:320℃、紡糸速度:8000m/分。
また、エンボスロールによる熱接着条件は、線圧:260N/cm、ロール温度:上/下=150℃/150℃とした。
〔実施例18〕
繊維径18μmのco−PET/PET鞘芯構造の不織布をスパンボンド法より、紡糸した。その後、実施例2と同様に積層させ、任意のカレンダー条件により圧着させ、積層不織布を得た。
〔実施例19〕
まず、熱可塑性樹脂繊維で構成される不織布層として、汎用的なPET(熱可塑性樹脂として)の溶液(OCPを溶媒として用い、温度35℃で測定した溶液粘度:ηsp/c=0.67を有する)(溶液粘度は温度35℃の恒温水槽中の粘度管で測定した。以下同じ。)を用い、スパンボンド法により、紡糸温度300℃で、フィラメント群を、紡糸速度4500m/分で紡糸し、コンベア上に吹き付けた。次いで、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させ、上記の分散装置を用いてフィラメント群を十分に開繊させ、ウェブを得た。繊維径の調整は、牽引条件を変えることにより行った。その後、すぐに極細繊維不織布層として、PETの溶液(OCPを溶媒として用い、温度35℃で測定した溶液粘度:ηsp/c=0.50を有するもの)を用い、紡糸温度300℃、加熱空気1000Nm/hr/mの条件下で、移動する捕集ネットに向けて押し出し、メルトブロウン法により紡糸して、極細繊維で構成される不織布層(I層)/熱可塑性樹脂長繊維で構成される不織布層(II層)からなる2層を含む積層不織布を得た。この際、メルトブロウンノズルから極細繊維ウェブまでの距離を100mmとし、メルトブロウンノズル直下の捕集面における吸引力を0.2kPa、風速を7m/secに設定した。繊維径及び結晶化度の調整は、加熱空気量を調整することにより行う。
更に、上記で得た積層ウェブ上に、上記のスパンボンド法により得られる不織布層を積層させ、所定の繊維径及び目付けになるように積層した。得られた積層ウェブを、フラットロールにて、所望の厚みとなるように厚みを調整するとともに見掛け密度を調整し、3層を含む積層不織布を得た。
〔実施例20〕
実施例19と同様に、スパンボンド法により得られる層に極細繊維層を積層させて得られた2層のウェブを、フラットロールにて、所望の厚みとなるように厚みを調整するとともに見掛け密度を調整し、積層不織布を得た。
〔実施例21〕
実施例2と同様に作成した不織布に、サンノプコ製SNウエット970を規定量塗布することで得られた。
[実施例23]
実施例2と同様に積層したウェブを、カレンダーロールとして、横線ロールを用いた以外は、同様の工程により得た。
[実施例24]
実施例2と同様に積層したウェブを、カレンダーロールとして、フラットロールを用いた以外は、同様の工程により得た。
コンデンサ素子及び部品の製法は以下の通りである。上記の各積層不織布を5.5mmにマイクロスリットし、これを、化成処理が施された陽極箔(アルミ箔)と、陰極箔となるアルミ箔との間に介在させて、これらを巻回し、コンデンサ素子を作製した。このコンデンサ素子を、アジピン酸アンモニウム水溶液で再化成した。次いで、このコンデンサ素子を、モノマーである3,4−エチレンジオキシチオフェン(1質量部)と、酸化剤となるp−トルエンスルホン酸第二鉄(2質量部)と、溶剤となるノルマルブタノール(4質量部)とを含む溶液に浸漬して引き上げた後、100℃で放置することによって重合を進め、ポリエチレンジオキシチオフェンの導電性高分子(固体電解質として)を電極箔間に形成した。このようにして得られた素子を、その外周に外装樹脂を被覆し、加硫ブチルゴムの封口部材とともに、アルミニウム合金製の外装ケースに封入した後、封口し、固体電解コンデンサを作製した。得られたコンデンサのサイズは、直径φ8mm、縦寸法8mmであり、2種類の製品を作製した(定格電圧;2.5V、定格静電容量;820μF)。最後に定格電圧を1時間連続的に印加(雰囲気温度105℃)することによりエージングを行った。
〔実施例25〕
実施例25のみセパレータへの親水性を向上させるために、化成液であるアジピン酸アンモニウムにサンノプコ製SNウエット970を数%添加させ、素子に含浸させた。その他の工程は、他の実施例と同様である。
これらの手順で得られた固体電解コンデンサの初期特性を測定した。なお、表2、4に示した実施例及び比較例の試験は、コンデンサ個数20個の平均とした。
各不織布の構成、及び性能を、それぞれ表1に示す。また、それぞれの不織布をセパレータとして用いた時のコンデンサとしての電気特性を、表2に示す。
〔比較例1〜3〕
実施例1と同様にPETを用い、スパンボンド法により、紡糸温度300℃で、フィラメントの長繊維群を、移動する捕集ネット上に向けて押し出し、紡糸速度4500m/分で紡糸し、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させて十分に開繊をさせ、上記のような分散装置を用いずに、熱可塑性樹脂長繊維ウェブを捕集ネット上に形成した。繊維径の調整は、吐出量を変えることにより行った。その後、得られたウェブを、フラットロールにて熱接着した後、コロナ放電加工を実施し、カレンダーロールにて、所望の厚みとなるように厚みを調整するとともに見掛け密度を調整し、不織布を得た。
〔比較例4〕
実施例1と同様にPETを用いて、極細繊維層のみからなる不織布を得た。紡糸温度300℃、加熱空気1000Nm/hr/mの条件下で、メルトブロウン法により紡糸して、ネット上に吹きつけることによって形成した。この際、メルトブロウンノズルからウェブまでの距離を100mmとし、メルトブロウンノズル直下の捕集面における吸引力を0.2kPa、風速を7m/秒に設定した。繊維径及び結晶化度の調整は、吐出量を変えることにより行い、極細繊維不織布層のみからなる不織布を得た。
〔比較例5〕
不織布として、日本高度紙製のレーヨン繊維からなる湿式不織布(RCE3040、繊維径8μm)を用いた。
〔比較例6〕
不織布として、アクリル繊維からなる湿式不織布を用いた。
〔比較例7〕
繊維径16μm、繊維長5mmのPET短繊維を、抄造法にて、25g/mとなるようにネット上に捕集してウェブを得た。なおこの際、繊維同士がばらけないように、また不織布強度を保つために、バインダーとしてポリビニルアルコール(溶解温度70℃)を用い、全体の目付け量を33g/mとした。このウェブを脱水乾燥後、カレンダーロールにて熱圧着して、不織布を得た。
比較例に関して得られた不織布の構成、及び性能を表3に示す。また、それぞれの不織布をセパレータとして用いた時のコンデンサとしての電気特性を、表4に示す。
表2、4から明らかなように、本発明の実施例に係るコンデンサ用セパレータは、比較例のものに比べてコンデンサ性能の少なくともいずれかの項目において優れた性能を示している。
Figure 2015076416
Figure 2015076416
Figure 2015076416
Figure 2015076416
本発明の不織布は、各種電子機器の分野において好適に利用される。
図1及び図2の各符号について、以下に示す。
11 紡口
12 押出しフィラメント
13 エアサッカー
14 連設チャンネル部
15 コロナ帯電用チャネル装置
16 分散板
17 帯電フィラメント
18 捕集面
19 ウェブ
20 スパンボンド不織布製造装置
図3の各符号について、以下に示す。
1 セパレータ
2 陽極箔
3 陰極箔
4 リード線
5 リード線
6 コンデンサ素子

Claims (12)

  1. 熱可塑性樹脂繊維で構成された層を少なくとも一層以上含む不織布であって、地合の変動係数が2.5未満である不織布。
  2. 前記不織布の少なくとも一層が熱可塑性合成長繊維でできた層で構成されている、請求項1に記載の不織布。
  3. 厚み10〜60μm、及び目付け3〜30g/mを有する、請求項1又は2に記載の不織布。
  4. 配向度が3.0以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布。
  5. 該熱可塑性樹脂繊維の繊維径が、3〜30μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布。
  6. 熱的結合部を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の不織布。
  7. 親水化加工されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の不織布を用いた、産業機材、建築資材、衛生資材、生活資材、フィルター用基材、コーティング用基材、及び電子材料基材。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の不織布を含む、蓄電池用セパレータ材料、または蓄電池用セパレータ支持体。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の不織布を含むセパレータを備える、蓄電池。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の不織布を含む固体電解コンデンサ用セパレータ。
  12. 請求項11のセパレータを備える、固体電解コンデンサ。
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