JP2009249764A - フィルター用不織布およびそれを用いたフィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、生分解性連続フィラメントからなる部分的に熱圧着された長繊維不織布であって、フィルター通過速度3.0m/minにおける圧力損失が50Pa以下、QF値が0.02〜0.09Pa−1で、剛軟度が1〜25mNであることを特徴とするフィルター用不織布である。
【選択図】図1
Description
しかしながら、焼却処理では、多額の費用が必要となり、その上、焼却時の排煙や二酸化炭素の発生や有毒ガス発生の可能性があり、大気汚染や地球の温暖化という点で問題があった。また、埋没処理する場合には、濾材を構成する不織布が半永久的にその形状を維持するため、土壌汚染の原因になる可能性があるうえ、廃棄のために極めて広大な土地が必要になるといった問題があった。
すなわち、
(1)生分解性連続フィラメントからなる部分的に熱圧着された長繊維不織布であって、フィルター通過速度3.0m/minにおける圧力損失が50Pa以下、QF値が0.02〜0.09Pa−1で、縦方向の剛軟度が1〜25mNであることを特徴とするフィルター用不織布。
QF値(Pa−1)=−[ln(1−[捕集性能(%)]/100)]/[圧力損失(Pa)]
前記式における捕集性能と圧力損失は以下の測定方法、あるいはこれと同等の結果が得られる測定方法で測定されるものである。すなわち不織布の任意の部分から、15cm×15cmのサンプルを3個採取し、それぞれのサンプルについて、図1に示す捕集性能測定装置で捕集性能と圧力損失を測定するものである。この捕集性能測定装置は、測定サンプルMをセットするサンプルホルダー1の上流側にダスト収納箱2を連結し、下流側に流量計3、流量調整バルブ4、ブロワ5を連結した構成となっている。また、サンプルホルダー1にパーティクルカウンター6を接続し、切替コック7を介して、測定サンプルMの上流側のダスト個数と下流側のダスト個数をそれぞれ測定することができる。捕集性能の測定にあたっては、ポリスチレン粒子を含む溶液(例えばナカライテック製0.309Uポリスチレン10重量%溶液)を蒸留水で希釈し(例えばナカライテック製0.309Uの場合は200倍まで希釈)、ダスト収納箱2に充填する。次にサンプルMをホルダー1にセットし、風量をフィルター通過速度が3.0m/minになるように流量調整バルブ4で調整し、ダスト濃度を2万〜7万個/(2.83×10−4m3(0.01ft3))の範囲で安定させ、サンプルMの上流のダスト個数D2および下流のダスト個数D1をパーティクルカウンター6(例えばリオン社製、KC−01D)でダスト粒径0.3〜0.5μmの範囲についてそれぞれ測定し、下記計算式にて求めた数値の小数点以下第1位を四捨五入した値を捕集性能(%)とするものである。
ここで、D1:下流のダスト個数(3回の合計)
D2:上流のダスト個数(3回の合計)
また、圧力損失(Pa)は上記捕集性能測定時のサンプルMの上流と下流の静圧差を圧力計8で読み取り、3サンプルの平均値の小数点以下第一位を四捨五入して算出するものである。
Br=RG×(aWa+bWb+cWc)×{(L−12.7)2/d}×3.375×10−5
本発明において、前記生分解性連続フィラメントは、脂肪族ビスアミドおよび/またはアルキル置換型の脂肪族モノアミドを含有するものが好ましい。その含有量としては、不織布全重量に対して0.1〜5.0wt%が好ましい。
本発明において用いられる脂肪族ビスアミドは特に制限されるものではないが、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミド、および芳香族系脂肪酸ビスアミド等であり、例えばメチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスバルミチン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド等が挙げられ、これらを複数種類混合して使用してもよい。
熱圧着部分の圧着面積率は、以下の方法によって求められる。すなわち、不織布からランダムに小片サンプル3個を採取し、走査型電子顕微鏡で1枚の写真の中に圧着部分が5箇所以上写るよう倍率を10〜200倍に調整したのちに、サンプル1個につき1枚、計3枚の写真を撮影する。写真1枚あたりの圧着部分の面積S1’を測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して圧着部分の面積S1(mm2)を求める。また、撮影した写真の総面積S2’を測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して写真の総面積S2(mm2)を求める。さらに得られた値から下記式を用いて熱圧着部分の圧着面積率RS(%)を求め、小数点以下第一位を四捨五入して算出する。
RS=S1/S2×100
不織布を部分的に熱圧着する方法は特に限定されるものではないが、熱エンボスロールによる接着、あるいは超音波発振装置とエンボスロールとの組み合わせによる接着が好ましいものである。特に熱エンボスロールによる接着は、不織布の強度を向上させる点から最も好ましいものである。熱エンボスロールによる熱接着の温度は、不織布の繊維表面に存在する最も融点の低いポリマーの融点より5〜50℃低いことが好ましく、10〜40℃低いことがより好ましい。熱エンボスロールによる熱接着の温度と、不織布の繊維表面に存在する最も融点の低いポリマーの融点の温度差が5℃を下回る場合は、熱接着が強くなり過ぎる傾向であり、好ましくない。50℃を上回る場合は熱接着が不十分となる場合があり好ましくない。
RL=L1/L2
1つの不織布に熱圧着部分の形状が複数ある場合は、熱圧着部分の縦横比は以下の方法によって求められる。すなわち、1つの不織布に熱圧着部分の形状Aと形状Bが存在する場合、前記算出方法に基づき、熱圧着部分Aの縦方向の長さL1A(mm)、横方向の長さL2A(mm)、熱圧着部分Bの縦方向の長さL1B(mm)、横方向の長さL2B(mm)を求める。
RSA=S1A/S2×100
RSB=S1B/S2×100
得られた値から下記式を用いて熱圧着部分の縦横比RLを求め、小数点以下第二位を四捨五入して算出する。
RL=[{RSA/(RSA+RSB)}×L1A/L2A]+[{RSB/(RSA+RSB)}×L1B/L2B]
本発明のフィルター用不織布の目付は90〜350g/m2の範囲が好ましい。目付が90g/m2以上であると、剛性が得られ捕集性能が低下する傾向がない。目付が350g/m2以下であれば、目付が高すぎて圧力損失が上昇する可能性が低く、さらにはコスト面からも好ましい方向である。より好ましい目付の範囲は100〜320g/m2である。さらに好ましくは150〜260g/m2である。ここでいう目付は、縦50cm×横50cmのサイズの試料を3個採取して各重量をそれぞれ測定し、得られた値の平均値を単位面積当たりに換算、小数点以下第一位を四捨五入することで求められる。
なお、本発明において、縦方向とは不織布の長手方向を指し、横方向とは不織布の幅方向を指す。
不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡で500〜3000倍の写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維を任意に選び出し、その太さを測定した。繊維は断面が円形と仮定し、太さを繊維径(μm)とした。それらの平均値の小数点以下第二位を四捨五入して算出した繊維径とポリマーの密度から繊度を算出し、小数点第三位を四捨五入して求めた。繊維断面が非円形の場合は、内接円の直径と外接円の直径の平均値を繊維径と仮定し、求めた。
不織布からランダムに縦方向50cm×横方向50cmの試料を3個採取して、各試料の重量をそれぞれ測定し、得られた値の平均値を単位面積当たりに換算し、小数点以下第一位を四捨五入した。
不織布より幅方向に1m当たり10個のサンプルを採取し、JIS L1906(2000年版)に基づいてディスク径10mm、荷重10kPaで測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して求めた。
不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡で50〜1000倍の熱圧着部分の断面写真を撮影した。熱圧着部分の厚みを熱圧着部分1箇所につき3箇所、計30箇所測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して求めた。
不織布からランダムに小片サンプル3個を採取し、走査型電子顕微鏡で1枚の写真の中に圧着部分が5箇所以上写るよう倍率を10〜200倍に調整したのちに、サンプル1個につき1枚、計3枚の写真を撮影した。写真1枚あたりの圧着部分の面積S1’を測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して圧着部分の面積S1(mm2)を求めた。また、撮影した写真の総面積S2’を測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して写真の総面積S2(mm2)を求めた。さらに得られた値から下記式を用いて熱圧着部分の圧着面積率RS(%)を求め、小数点以下第一位を四捨五入して算出した。
RS=S1/S2×100
(6)熱圧着部分の縦横比
不織布からランダムに小片サンプル3個を採取し、走査型電子顕微鏡で20〜100倍の熱圧着部分の写真を撮影した。熱圧着部分の縦方向の最大長さL1’および横方向の最大長さL2’を熱圧着部分1箇所につきそれぞれ1箇所、計3箇所ずつ測定し、それらの平均値の小数点以下第三位を四捨五入して圧着部分の縦方向の長さL1(mm)および横方向の長さL2(mm)を求めた。得られた値から下記式を用いて熱圧着部分の縦横比RLを求め、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。
RL=L1/L2
1つの不織布に熱圧着部分の形状が複数ある場合は、熱圧着部分の縦横比は以下の方法によって求めた。すなわち、1つの不織布に熱圧着部分の形状Aと形状Bが存在する場合、前記算出方法に基づき、熱圧着部分Aの縦方向の長さL1A(mm)、横方向の長さL2A(mm)、熱圧着部分Bの縦方向の長さL1B(mm)、横方向の長さL2B(mm)を求めた。
また熱圧着部分の圧着面積率についても、前記圧着面積率の算出方法に基づき、熱圧着部分Aの面積S1A(mm2)、熱圧着部分Bの面積S1B(mm2)、写真の総面積S2(mm2)を求め、さらに得られた値から下記式を用いて熱圧着部分Aの圧着面積率RSA(%)、熱圧着部分Bの圧着面積率RSB(%)を算出した。
RSA=S1A/S2×100
RSB=S1B/S2×100
得られた値から下記式を用いて熱圧着部分の縦横比RLを求め、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。
RL=[{RSA/(RSA+RSB)}×L1A/L2A]+[{RSB/(RSA+RSB)}×L1B/L2B]
(7)引張強力(N/5cm)
不織布からランダムに5cm×30cmの試料を3個採取して、つかみ間隔20cm、引張速度10cm/minの条件で縦方向、横方向とも定速伸長型引張試験機にて引張試験を行い、試料が破断するまで引っ張ったときの最大強力を引張強力とした。シート縦方向、横方向それぞれの平均値について小数点以下第一位を四捨五入して算出した。
粉塵の捕集性能は、以下の方法で測定した。
ここで、D1:下流のダスト個数(3回の合計)
D2:上流のダスト個数(3回の合計)
また圧力損失(Pa)は上記捕集性能測定時のサンプルMの上流と下流の静圧差を圧力計8で読み取り、3サンプルの平均値の小数点以下第一位を四捨五入して算出した。
さらにQF値は上記の方法で求めた捕集性能と圧力損失の値を用いて以下の式により算出し、小数点以下第三位を四捨五入したものである。
(9)剛軟度(mN)
剛軟度の測定は、JIS−L1085(1998年版)の6.10.3(a)に記載のガーレ試験機(株式会社東洋精機製作所製ガーレ・柔軟度試験機)にて実施した。ガーレ試験機での剛軟度は以下の方法により求めた。すなわち、試料から長さ38.1mm(有効試料長L25.4mm)、幅d25.4mmの試験片を試料の任意の20点から採取する。ここで長繊維不織布においては、不織布の長手方向を試料の長さ方向とする。採取した試験片をそれぞれチャックに取り付け、可動アームA上の目盛り1−1/2”(1.5インチ=3.81cm)に合わせてチャックを固定する。次に振り子Bの支点から下部のおもり取付孔a,b,cに適当なおもりWa,Wb,Wc(g)を取り付けて可動アームAを定速回転させ、試験片が振り子Bから離れるときの目盛りRG(mgf)を読む。目盛りは小数点以下第一位の桁で読む。ここでおもり取付孔に取り付けるおもりは、目盛りRGが4〜6になるよう設定した。得られた目盛りRGの値から下記式を用いて剛軟度の20回の平均値を求め、小数点以下第一位を四捨五入して試料の剛軟度Br(mN)を算出した。
Br=RG×(aWa+bWb+cWc)×{(L−12.7)2/d}×3.375×10−5
実施例1
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂を原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.1wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944)を0.05wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を5.0wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を10.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率8%、圧着部分縦横比1.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率30%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比0.8となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付90g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比20.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付90g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率10%、圧着部分縦横比20.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付170g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にエチレンビスステアリン酸アミド(日本油脂株式会社製“アルフロー”(登録商標)H−50L)を0.5wt%およびトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率13%、圧着部分縦横比1.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂を原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率13%、圧着部分縦横比1.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度1.31デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にタルク(富士タルク工業株式会社製LMS100)を3.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、移動するネット上に捕集、連続的に圧着率50%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、繊度3.04デシテックス、目付100g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。得られた不織布を、純水の水槽に浸積し、サクションポンプで不織布の片側から吸引して純水を十分浸透させたのち脱水し、110℃で乾燥し、エレクトレット加工されたポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
重量平均分子量が5万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃、熱風温度260℃、熱風圧力0.1MPaで紡糸し、ネットコンベア上に捕集することにより、繊度0.04デシテックス、目付30g/m2のポリ乳酸メルトブロー不織布を得た。
重量平均分子量が5万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃、熱風温度260℃、熱風圧力0.1MPaで紡糸し、ネットコンベア上に捕集することにより、繊度0.03デシテックス、目付40g/m2のポリ乳酸メルトブロー不織布を得た。
また、重量平均分子量が15万で、L−乳酸を98.8wt%、D−乳酸を1.2wt%含有したポリ乳酸樹脂にトリアジン系添加剤(チバ・ジャパン株式会社製、“キマソープ”944(登録商標))を1.0wt%添加したものを原料とし、紡糸温度230℃で、高速圧空にて紡速4400m/分で紡糸し、ネットコンベア上に捕集することにより、繊度6.23デシテックス、目付30g/m2のポリ乳酸スパンボンド不織布を得た。
得られた2種類の不織布を、それぞれ純水の水槽に浸積し、サクションポンプで不織布の片側から吸引して純水を十分浸透させたのち脱水し、110℃で乾燥した。引き続き、乾燥後のポリ乳酸メルトブロー不織布にポリ乳酸スパンボンド不織布を積層し、圧着率10%、圧着部分縦横比11.0となるようなエンボスロールで温度120℃、線圧50kg/cmで熱処理を行い、エレクトレット加工されたフィルター用不織布を得た。
2 ダスト収納箱
3 流量計
4 流量調整バルブ
5 ブロワ
6 パーティクルカウンター
7 切替コック
8 圧力計
M 測定サンプル
Claims (4)
- 生分解性連続フィラメントからなる部分的に熱圧着された長繊維不織布であって、フィルター通過速度3.0m/minにおける圧力損失が50Pa以下、QF値が0.02〜0.09Pa−1で、縦方向の剛軟度が1〜25mNであることを特徴とするフィルター用不織布。
- 前記生分解性連続フィラメントが、脂肪族ビスアミドおよび/またはアルキル置換型脂肪族モノアミドと、ヒンダードアミン系添加剤および/またはトリアジン系添加剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のフィルター用不織布。
- 脂肪族ビスアミドおよび/またはアルキル置換型脂肪族モノアミド0.1〜5.0wt%と、ヒンダードアミン系添加剤および/またはトリアジン系添加剤0.05〜10wt%を含有することを特徴とする請求項2に記載のフィルター用不織布。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のフィルター用不織布がプリーツ形状に加工されてなることを特徴とするフィルター。
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