JPWO2017073552A1 - 自動変速機 - Google Patents

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Abstract

自動変速機は、第1の動力伝達経路(a1)に介在される第1の係合要素(C1)と、第2の動力伝達経路(a2)において入力軸(30)と歯車列(50)との間に介在される第2の係合要素(C2)と、第2の動力伝達経路(a2)において第2の係合要素(C2)よりも車輪(8L,8R)側に介在される第3の係合要素(TWC)と、を備える。第1の係合要素(C1)は、無段変速機構(40)と、第2の動力伝達経路(a2)の第1の動力伝達経路(a1)に対する車輪(8L,8R)側の連結部分と、の間に位置し、前進走行時には係合状態、後進走行時には解放状態、惰性走行時には解放状態に切換可能である。第2の係合要素(C2)及び第3の係合要素(TWC)は、前進走行時には少なくとも一方が解放状態、後進走行時には両方とも係合状態に切り換わる。

Description

本発明は、例えば駆動源と車輪とを駆動連結しつつ無段変速可能な無段変速機構を備えた自動変速機に関する。
従来、ベルト式無段変速機構(CVT)等の無段変速機構を搭載した車両用の自動変速機が普及している。ベルト式無段変速機構を搭載した自動変速機としては、例えば、ベルト式無段変速機構のプライマリプーリと内燃エンジンとの間に前後進切換機構を介在させたものが知られている。しかしながら、この自動変速機では前進時及び後進時のいずれの場合にもベルト式無段変速機構の挟持圧が必要になるので、内燃エンジンの負荷の軽減が望まれていた。そこで、後進時にはベルト式無段変速機構を使用しないように、後進専用の歯車列を利用し、変速比を固定する自動変速機が開発されている。このような自動変速機としては、例えば、内燃エンジンに駆動連結される入力軸と、車輪に駆動連結される出力軸と、入力軸及び出力軸を連結可能なベルト式無段変速機構と、入力軸及び出力軸を連結可能な歯車列と、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。この自動変速機では、第1軸上に、入力軸、歯車列との接断機構、前進用クラッチ、プライマリプーリが順に配置され、第1軸と平行な第2軸上に、セカンダリプーリ、後進用クラッチ、出力軸が順に配置されている。
この自動変速機では、前進時には、前進用クラッチを係合状態にして入力軸と無段変速機構とを接続し、接断機構を切断状態にして入力軸と歯車列とを切り離し、後進用クラッチを解放状態にして歯車列と出力軸とを切り離すことで、入力軸の回転を前進用クラッチ及び無段変速機構を介して出力軸に伝達する。また、この自動変速機では、後進時には、前進用クラッチを解放状態にして入力軸と無段変速機構とを切り離し、接断機構を接続状態にして入力軸と歯車列とを接続し、後進用クラッチを係合状態にして歯車列と出力軸とを接続することで、入力軸の回転を接断機構、歯車列、後進用クラッチを介して出力軸に伝達する。この自動変速機によれば、後進時には無段変速機構を介することなく駆動力を伝達することができるので、挟持圧を不要にして内燃エンジンの負荷を軽減することができる。
特開昭63−57957号公報
しかしながら、特許文献1に記載の自動変速機では、セカンダリプーリと出力軸とが直結しているので、前進走行中の車両が減速して低速走行になってアイドリングストップ制御を実行して内燃エンジンが停止した際に、機械式オイルポンプが停止して無段変速機構の挟持圧が減圧してベルトが滑ってしまうことを防止するため、例えば、電動オイルポンプを使用して挟持圧を発生させなければならなかった。
そこで、無段変速機構を利用した前進走行と無段変速機構を利用せずに歯車列を利用した後進走行とを切換可能でありながら、アイドリングストップ制御時に駆動源の停止により挟持圧が発生しなくなっても電動オイルポンプ等の他の挟持圧発生部を必要としない自動変速機を提供することを目的とする。
本開示に係る自動変速機は、車両の駆動源に駆動連結される入力軸と、車輪に駆動連結される出力軸と、変速比を連続的に変更可能な無段変速機構と、前記入力軸と前記出力軸とを前記無段変速機構を介して連結する第1の動力伝達経路に介在され、前進走行時には係合状態、後進走行時には解放状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第1の係合要素と、前記第1の動力伝達経路における前記無段変速機構及び前記第1の係合要素の前記駆動源側と前記無段変速機構及び前記第1の係合要素の前記車輪側とを歯車列を介して連結する第2の動力伝達経路において、前記入力軸と前記歯車列との間に介在され、後進走行時には係合状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第2の係合要素と、前記第2の動力伝達経路において前記第2の係合要素よりも前記車輪側に介在され、前進走行時には少なくとも前記第2の係合要素が係合状態である場合は解放状態、後進走行時には係合状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第3の係合要素と、を備え、前記第1の係合要素は、前記無段変速機構と、前記第2の動力伝達経路の前記第1の動力伝達経路に対する前記車輪側の連結部分と、の間に位置すると共に、惰性走行時には解放状態に切換可能である。
本自動変速機によると、第1の係合要素は、無段変速機構と、第2の動力伝達経路の第1の動力伝達経路に対する車輪側の連結部分と、の間に位置すると共に、惰性走行時には解放状態に切換可能である。このため、減速中、停止前におけるアイドリングストップ制御時に、第1の係合要素を解放状態に切り換えることにより、車輪は回転しながらも駆動源及び無段変速機構は停止するので、無段変速機構のベルトの滑りを防止することができる。これにより、無段変速機構を利用した前進走行と、無段変速機構を利用せずに歯車列を利用した後進走行とを切換可能でありながら、アイドリングストップ制御時に駆動源の停止により挟持圧が発生しなくなっても電動オイルポンプ等の他の挟持圧発生部を必要としないようにできる。
実施の形態に係る自動変速機を搭載した車両を示すスケルトン図である。 実施の形態に係る自動変速機の係合表である。 実施の形態に係る自動変速機の変形例を搭載した車両を示すスケルトン図である。 実施の形態に係る自動変速機の更なる変形例を搭載した車両を示すスケルトン図である。
以下、自動変速機3の実施の形態を、図1Aに沿って説明する。自動変速機3を搭載した車両1は、内燃エンジン(駆動源)2と、自動変速機3と、自動変速機3を制御するECU4及び油圧制御装置5と、車輪8L,8R等とを備えている。内燃エンジン2は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であり、自動変速機3に連結されている。また、本実施の形態では、自動変速機3は、所謂FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型としている。但し、自動変速機3は、FF型には限られず、FR(フロントエンジン・リアドライブ)型であってもよい。
自動変速機3は、自動変速機3の入力軸30と、発進装置10と、無段変速機構40と、歯車列50と、カウンタシャフト部60と、ディファレンシャル装置80と、左右の駆動軸82L,82Rと、これらを収容するミッションケース90とを備えている。自動変速機3は、互いに平行な軸である第1軸AX1〜第4軸AX4を備えている。
第1軸AX1は、内燃エンジン2のクランク軸20と同軸である。この第1軸AX1上には、クランク軸20に駆動連結される入力軸30、発進装置10、発進装置10の出力側に連結される中間軸31、中間軸31に取り付けられた第2のクラッチ(第2の係合要素)C2、第2のクラッチC2に取り付けられた第1のギヤ32、無段変速機構40のプライマリプーリ41及びその回転軸であるプライマリ軸47、が配置されている。第2のクラッチC2は、内周部が中間軸31に取り付けられると共に、外周部が第1のギヤ32と一体回転するよう取り付けられている。
第2軸AX2上には、無段変速機構40のセカンダリプーリ42及びその回転軸であるセカンダリ軸48、出力軸33、セカンダリ軸48及び出力軸33を係脱可能な第1のクラッチ(第1の係合要素)C1、ツーウェイクラッチ(第3の係合要素)TWC、ツーウェイクラッチTWCに取り付けられた第2のギヤ34、出力軸33に取り付けられたドライブギヤ35、が配置されている。ツーウェイクラッチTWCは、内周部が出力軸33に取り付けられると共に、外周部が第2のギヤ34と一体回転するよう取り付けられている。
第3軸AX3上には、カウンタシャフト部60のカウンタ軸61、ドリブンギヤ62、ドライブギヤ63が配置されている。第4軸AX4上には、ディファレンシャル装置80及び左右の駆動軸82L,82Rが配置されている。各駆動軸82L,82Rには、左右の車輪8L,8Rが設けられている。
自動変速機3では、入力軸30と出力軸33とを無段変速機構40を介して連結する動力伝達経路を第1の動力伝達経路a1とし、第1の動力伝達経路a1には第1のクラッチC1が介在されている。本実施の形態では、第1のクラッチC1は、無段変速機構40よりも車輪8L,8R側に配置されている。第1のクラッチC1は、不図示の油圧サーボに対する油圧の給排により係脱される多板あるいは単板の摩擦板を有し、摩擦板同士の摩擦による係脱により動力伝達を接断する摩擦係合要素である。第1のクラッチC1は、前進走行時には係合状態、後進走行時には解放状態、惰性走行時には解放状態に切換可能であり、動力伝達を接断する。
本実施の形態では、セカンダリ軸48及び出力軸33を係脱可能な第1の係合要素として、摩擦係合要素である第1のクラッチC1を適用した場合について説明したが、これには限られない。第1の係合要素としては、動力伝達を接断可能であれば構成は限定されず、摩擦係合要素の他、噛合いクラッチやツーウェイクラッチ等であってもよい。即ち、第1のクラッチC1は、無段変速機構40と後述する第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する車輪8L,8R側の連結部分と、の間に位置している。
また、第1の動力伝達経路a1における無段変速機構40及び第1のクラッチC1の内燃エンジン2側と、無段変速機構40及び第1のクラッチC1の車輪8L,8R側とを、歯車列50を介して連結する動力伝達経路を第2の動力伝達経路a2とする。第2の動力伝達経路a2には、動力伝達を接断するツーウェイクラッチTWCと、ツーウェイクラッチTWCよりも内燃エンジン2側に配置された第2のクラッチC2とが、介在されている。
第2のクラッチC2は、不図示の油圧サーボに対する油圧の給排により係脱される多板あるいは単板の摩擦板を有し、摩擦板同士の摩擦による係脱により動力伝達を接断する摩擦係合要素である。第2のクラッチC2は、第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する内燃エンジン2側の連結部分に配置され、入力軸30と同軸の中間軸31と歯車列50との間に介在されている。第2のクラッチC2は、後進走行時には係合状態に切り換わることにより、動力伝達を接断する。本実施の形態では、中間軸31及び歯車列50を係脱可能な第2の係合要素として、摩擦係合要素である第2のクラッチC2を適用した場合について説明したが、これには限られない。第2の係合要素としては、動力伝達を接断可能であれば構成は限定されず、摩擦係合要素の他、噛合いクラッチやツーウェイクラッチ等であってもよい。
ツーウェイクラッチTWCは、第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する車輪8L,8R側の連結部分に配置され、出力軸33と歯車列50との間に介在されている。ツーウェイクラッチTWCは、出力軸33から歯車列50への動力伝達を切断し、歯車列50から出力軸33への動力伝達を接続するよう設定されている。即ち、ツーウェイクラッチTWCは、第2の動力伝達経路a2において第2のクラッチC2よりも車輪8L,8R側に介在され、くさび作用による係脱により機械的に動力伝達を接断する。また、ツーウェイクラッチTWCは、前進走行時には少なくとも第2のクラッチC2が係合状態である場合は解放状態、後進走行時には係合状態に切り換わることにより、動力伝達を接断する。
発進装置10は、トルクコンバータ11と、それをロックアップし得るロックアップクラッチ12とを有している。トルクコンバータ11は、中間軸31を介して無段変速機構40に駆動連結している。トルクコンバータ11は、自動変速機3の入力軸30に接続されたポンプインペラ11aと、作動流体である油を介してポンプインペラ11aの回転が伝達されるタービンランナ11bと、それらの間に配置されると共にケース90に固定されたワンウェイクラッチ11dにより一方向に回転が規制されたステータ11cとを有している。タービンランナ11bは、中間軸31に接続されている。ロックアップクラッチ12は、フロントカバー12aと中間軸31とを係脱可能であり、トルクコンバータ11をロックアップ状態及びアンロックアップ状態に切換可能である。
無段変速機構40は、変速比を連続的に変更可能であり、本実施の形態ではベルト式無段自動変速機構を適用している。但し、これには限られず、無段変速機構40として、例えばトロイダル式無段変速機構やコーンリング式無段変速機構等を適用してもよい。無段変速機構40は、第1軸AX1上に配置されるプライマリプーリ41と、第2軸AX2上に配置されるセカンダリプーリ42と、それら両プーリ41,42に巻回された無端状のベルト(例えば金属製プッシュタイプベルト、金属製プルタイプベルト、金属リング等のあらゆる無端ベルトを含む)43とを有している。
プライマリプーリ41は、それぞれが対向する円錐状に形成された壁面を有し、プライマリ軸47に対して軸方向移動不能に固定された固定シーブ41aと、プライマリ軸47に対して軸方向移動可能に支持された可動シーブ41bとを有しており、これら固定シーブ41aと可動シーブ41bとによって形成された断面V字状となる溝部によりベルト43を挟持している。
セカンダリプーリ42は、それぞれが対向する円錐状に形成された壁面を有し、セカンダリ軸48に対して軸方向移動不能に固定された固定シーブ42aと、セカンダリ軸48に対して軸方向移動可能に支持された可動シーブ42bとを有しており、これら固定シーブ42aと可動シーブ42bとによって形成された断面V字状となる溝部によりベルト43を挟持している。これらプライマリプーリ41の固定シーブ41aとセカンダリプーリ42の固定シーブ42aとは、ベルト43に対して軸方向反対側となるように配置されている。
プライマリプーリ41の可動シーブ41bの背面側には、油圧サーボ45が配置されており、セカンダリプーリ42の可動シーブ42bの背面側には、油圧サーボ46が配置されている。
歯車列50は、第2のクラッチC2とツーウェイクラッチTWCとの間を接続して設けられている。歯車列50は、第1のギヤ32に噛合する第1のアイドラギヤ(アイドラギヤ)51と、第1のアイドラギヤ51及び第2のギヤ34のそれぞれに噛合する第2のアイドラギヤ(アイドラギヤ)52と、を有している。即ち、歯車列50は、入力軸30の回転を逆転して出力軸33に伝達する複数のアイドラギヤからなる。
第1のクラッチC1は、第1の動力伝達経路a1において、無段変速機構40と、第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する車輪8L,8R側の連結部分、即ちツーウェイクラッチTWCと、の間に位置する。
カウンタシャフト部60は、カウンタ軸61と、このカウンタ軸61と一体回転するドリブンギヤ62及びドライブギヤ63を有している。ドリブンギヤ62は、ドライブギヤ35に噛合している。ドライブギヤ63は、ドリブンギヤ62より小径で、ディファレンシャル装置80のリングギヤ83に噛合している。
ディファレンシャル装置80は、ディファレンシャルギヤを内包したデフケース81を有しており、デフケース81は比較的大径のリングギヤ83を固定して有している。リングギヤ83は、デフケース81を介してディファレンシャルギヤに接続されており、ディファレンシャルギヤを介してデフケース81に支持された左右の駆動軸82L,82Rが接続されている。したがって、無段変速機構40で無段変速された出力回転は、カウンタシャフト部60を介してディファレンシャル装置80に伝達され、ディファレンシャル装置80において左右の駆動軸82L,82Rの差回転が吸収されつつ、それら左右の駆動軸82L,82Rに接続された車輪8L,8Rに出力される。即ち、出力軸33は、車輪8L,8Rに駆動連結されている。
ECU4は、例えば、CPUと、処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備えており、油圧制御装置5への制御信号等、各種の信号を出力ポートから出力する。また、ECU4は、車両1の走行停止状態や運転者による加減速の意思に基づいて、自動変速機3を前進モード及び後進モード等の間で切換可能である。
油圧制御装置5は、例えばバルブボディにより構成されており、不図示のオイルポンプから供給された油圧からライン圧やモジュレータ圧等を生成し、ECU4からの制御信号に基づいて第1クラッチC1、第2クラッチC2、無段変速機構40、ロックアップクラッチ12をそれぞれ制御するための油圧を給排可能である。
以上のように構成された自動変速機3は、図1Aのスケルトン図に示す第1クラッチC1と第2クラッチC2とが、図1Bの係合表に示す組み合わせで係脱されることにより、前進モードと後進モードとのいずれかが選択されて達成されるか、あるいはいずれも選択されずにニュートラル状態になる。尚、図1B中、「(○)」は、後進時において、内燃エンジン2側から車輪8L,8R側へは接続されるが、車輪8L,8R側から内燃エンジン2側へは切断されて、エンジンブレーキは作用しない状態を示す。
このように、ECU4は、第1のクラッチC1を係合状態、第2のクラッチC2を解放状態にし、また、ツーウェイクラッチTWCはECU4の判断ではなく機械的に切断状態(解放状態)になり、内燃エンジン2の駆動力を入力軸30から出力軸33に第1の動力伝達経路a1を介して伝達することにより前進走行する前進モードを実行可能である。また、ECU4は、第1のクラッチC1を解放状態、第2のクラッチC2を係合状態にし、また、ツーウェイクラッチTWCはECU4の判断ではなく機械的に接続状態(係合状態)になり、内燃エンジン2の駆動力を入力軸30から出力軸33に第2の動力伝達経路a2を介して伝達することにより後進走行する後進モードを実行可能である。また、ECU4は、第1のクラッチC1を解放状態、第2のクラッチC2及びツーウェイクラッチTWCの少なくとも一方を解放状態にして入力軸30と出力軸33との動力伝達を切断状態にすることにより惰性走行可能な切断モードを実行可能である。本実施の形態では、ECU4は、切断モードにおいて、第1のクラッチC1を解放状態、ツーウェイクラッチTWCを解放状態にして無段変速機構40と車輪8L,8Rとの動力伝達を切断状態にすることにより惰性走行可能にしている。また、本実施の形態では、前進モードは、前進走行時において専用に用いられ、後進モードは、後進走行時において専用に用いられる。
次に、上述した自動変速機3の動作について、説明する。
内燃エンジン2の始動後、車両1が内燃エンジン2の駆動力により前進走行する際は、ECU4は、前進モードを選択し、第1のクラッチC1を係合状態にし、第2のクラッチC2を解放状態にする。これにより、内燃エンジン2の駆動力は、入力軸30から発進装置10を介して中間軸31に伝達され、プライマリプーリ41に入力される。この時、第2のクラッチC2は解放状態であるので、中間軸31の回転は歯車列50には伝達されない。
プライマリプーリ41の回転は、ベルト43を介してセカンダリプーリ42に伝達され、第1のクラッチC1に入力される。この時、第1のクラッチC1は係合状態であるので、セカンダリ軸48の回転は出力軸33に伝達される。ツーウェイクラッチTWCは、出力軸33から歯車列50への動力伝達を切断するよう設定されているので、出力軸33の回転は歯車列50には伝達されることなく、ドライブギヤ35に伝達される。ドライブギヤ35の回転は、カウンタシャフト部60を介してディファレンシャル装置80に伝達され、左右の駆動軸82L,82Rから車輪8L,8Rに伝達される。このように、自動変速機3は前進モードとなり、内燃エンジン2の駆動力は第1の動力伝達経路a1を介して車輪8L,8Rに伝達される。
次に、内燃エンジン2のアイドリング中あるいは停止後、車両1が内燃エンジン2の駆動力によらずに惰性により前進走行する際は、ECU4は、エンジンブレーキを使用するか、ニュートラル状態で惰性走行、即ち切断モードを選択するかを判断する。ECU4がエンジンブレーキを使用すると判断した場合は、第1のクラッチC1を係合状態にし、第2のクラッチC2を解放状態にし、ロックアップクラッチ12を係合状態にする。これにより、車輪8L,8Rからの回転は、ディファレンシャル装置80及びカウンタシャフト部60を介してドライブギヤ35及び出力軸33に伝達される。この時も、ツーウェイクラッチTWCにより、出力軸33の回転は歯車列50には伝達されず、第1のクラッチC1を介して無段変速機構40に入力される。無段変速機構40の回転は中間軸31及びロックアップクラッチ12を介して内燃エンジン2に逆入力され、エンジンブレーキが作動する。
また、ECU4が切断モードを選択し、自動変速機3をニュートラル状態にして惰性走行すると判断した場合は、第1のクラッチC1及び第2のクラッチC2を解放状態にする。これにより、車輪8L,8Rからの回転は、ディファレンシャル装置80及びカウンタシャフト部60を介してドライブギヤ35及び出力軸33に伝達されるが、出力軸33の回転は無段変速機構40及び歯車列50のいずれにも伝達されずに、自動変速機3においては大きな制動力を受けることなく惰性走行が実現される。
次に、車両1が内燃エンジン2の駆動力により後進走行する際は、ECU4は、後進モードを選択し、第1のクラッチC1を解放状態にし、第2のクラッチC2を係合状態にする。これにより、内燃エンジン2の駆動力は、入力軸30から発進装置10を介して中間軸31に伝達され、第2のクラッチC2が係合状態であるので、歯車列50に伝達される。これにより、第2のクラッチC2の回転が、第1のアイドラギヤ51及び第2のアイドラギヤ52を経てツーウェイクラッチTWCに伝達される。ツーウェイクラッチTWCは、歯車列50から出力軸33への動力伝達を接続するよう設定されているので、歯車列50からの回転は出力軸33からドライブギヤ35に伝達される。ドライブギヤ35の回転は、カウンタシャフト部60を介してディファレンシャル装置80に伝達され、左右の駆動軸82L,82Rから車輪8L,8Rに伝達される。一方、中間軸31の回転はプライマリプーリ41に入力され、セカンダリプーリ42が回転されるが、第1のクラッチC1は解放状態であるので、回転は出力軸33には伝達されない。このように、自動変速機3は後進モードとなり、内燃エンジン2の駆動力は第2の動力伝達経路a2を介して車輪8L,8Rに伝達される。
以上説明したように、本実施の形態の自動変速機3によると、第1のクラッチC1は、無段変速機構40と、第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する車輪8L,8R側の連結部分と、の間に位置すると共に、惰性走行時には解放状態に切換可能である。このため、減速中、停止前におけるアイドリングストップ制御時には、切断モードを選択して実行することにより、車輪8L,8Rは回転しながらも内燃エンジン2及び無段変速機構40は停止するので、無段変速機構40のベルトの滑りを防止することができる。これにより、無段変速機構40を利用した前進走行と無段変速機構40を利用せずに歯車列50を利用した後進走行とを切換可能でありながら、アイドリングストップ制御時に内燃エンジン2の停止により挟持圧が発生しなくなっても電動オイルポンプ等の他の挟持圧発生部を必要としないようにできる。
また、第1のクラッチC1が無段変速機構40よりも車輪8L,8R側に介在されているので、第1のクラッチC1を解放状態にしたニュートラル状態での前進の惰性走行時、即ち切断モード時に、無段変速機構40に車輪8L,8R側からの回転が伝達されることがない。このため、惰性走行時に無段変速機構40が連れ回される場合に比べて、より減速度を小さくすることができる。
また、本実施の形態の自動変速機3では、第1のクラッチC1は、第1の動力伝達経路a1において、無段変速機構40と、第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する車輪8L,8R側の連結部分と、の間に位置する。このため、前進走行時において、車輪8L,8R側からの悪路走行時等に発生する衝撃トルクの入力が無段変速機構40に達する前に、この衝撃トルクを第1のクラッチC1により吸収することができる(トルクヒューズ)。このため、衝撃トルクが無段変速機構40に達してしまった場合に起こり得るベルト滑りの発生を、抑制することができる。また、停車中に第2のクラッチC2を解放状態にして無段変速機構40で変速することができ、例えば、2速発進を実現することができる。
ここで、例えば特許文献1のように、後進用クラッチが第2軸上に配置されている場合、第2軸上に配置された後進用クラッチは、後進時に歯車列からの駆動力を出力軸に伝達するため、伝達トルクが大きいことから多数の摩擦板を有するか、あるいは摩擦板が大径になっている。このため、前進時に後進用クラッチを解放状態にした際に、出力軸の回転に対して引き摺り抵抗が大きくなってしまい、燃費が悪くなるという問題があった。
これに対し、本実施の形態の自動変速機3では、第2の動力伝達経路a2において、第2のクラッチC2がツーウェイクラッチTWCよりも内燃エンジン2側に介在されているので、第2のクラッチC2が無段変速機構40よりも車輪8L,8R側の第1の動力伝達経路a1上に配置される場合に比べて、第2のクラッチC2に要求される伝達トルクを小さくすることができる。これにより、第2のクラッチC2の摩擦板を減らす、または摩擦板を小径にすることができるので、前進時に解放状態にした際に、出力軸33の回転に対する引き摺り抵抗を小さくすることができる。よって、この自動変速機3によれば、無段変速機構40を利用した前進走行と歯車列50を利用した後進走行とを切換可能でありながら、前進時における後進用の第2のクラッチC2の引き摺り抵抗を小さくすることができる。
また、本実施の形態の自動変速機3では、第2のクラッチC2は、入力軸30と同軸の中間軸31と歯車列50との間に介在されている。このため、第2のクラッチC2を入力軸30側の第1の動力伝達経路a1上に配置できるので、前進時に第2のクラッチC2が解放状態である場合に、入力軸30側の第1の動力伝達経路a1からの動力伝達により連れ回される歯車列50の歯車数を最小限に抑えることができる。このため、歯車の連れ回りによる回転抵抗の発生を抑えることができる。
また、第2の動力伝達経路a2においては入力軸30側が最も要求トルクが小さくなることが多いので、第2のクラッチC2が、出力軸33側の第1の動力伝達経路a1に配置される場合に比べて、第2のクラッチC2に要求される伝達トルクを最も小さくすることができ、第2のクラッチC2の摩擦板を大幅に減らす、または摩擦板の径を大きく縮小することができ、前進時における出力軸33の回転に対する引き摺り抵抗をより小さくすることができる。
上述した本実施の形態の自動変速機3では、第3の係合要素としてツーウェイクラッチTWCを使用した場合について説明したが、これには限られない。即ち、第3の係合要素は、第2の動力伝達経路a2において第2のクラッチC2よりも車輪8L,8R側に介在され、動力伝達を接断するものであればよく、例えば噛み合いにより係脱するドグクラッチ、あるいは摩擦係合要素を適用してもよい。
また、本実施の形態の自動変速機3では、ツーウェイクラッチTWCは、第2の動力伝達経路a2の第1の動力伝達経路a1に対する車輪8L,8R側の連結部分に配置され、出力軸33と歯車列50との間に介在される場合について説明したが、これには限られない。例えば、図2に示すように、ツーウェイクラッチTWC1を中間軸31の同軸上で、第2の動力伝達経路a2において第2のクラッチC2よりも車輪8L,8R側に隣接して連結して設けてもよい。即ち、ツーウェイクラッチTWC1を、第2のクラッチC2と歯車列50との間に介在させてもよい。この場合、ツーウェイクラッチTWC1は、出力軸33側から入力軸30側への動力伝達を切断し、入力軸30側から出力軸33側への動力伝達を接続するよう設定される。車両1の前進時においては、出力軸33の回転は歯車列50を伝達するが、第2のクラッチC2には伝達されない。この場合も、アイドリングストップ制御時に内燃エンジン2の停止により挟持圧が発生しなくなっても他の挟持圧発生部を必要としないようにでき、また、第2のクラッチC2に要求される伝達トルクを小さくすることができるので、前進時の出力軸33の回転に対する引き摺り抵抗を小さくすることができる。
あるいは、図3に示すように、ツーウェイクラッチTWC2を歯車列50の間、例えば第1のアイドラギヤ51と第2のアイドラギヤ52との間に介在させてもよい。この場合、ツーウェイクラッチTWC2は、出力軸33側から入力軸30側への動力伝達を切断し、入力軸30側から出力軸33側への動力伝達を接続するよう設定される。車両1の前進時においては、出力軸33の回転は歯車列50を途中まで伝達するが、第2のクラッチC2には伝達されない。この場合も、アイドリングストップ制御時に内燃エンジン2の停止により挟持圧が発生しなくなっても他の挟持圧発生部を必要としないようにでき、また、第2のクラッチC2に要求される伝達トルクを小さくすることができるので、前進時の出力軸33の回転に対する引き摺り抵抗を小さくすることができる。
また、本実施の形態の自動変速機3では、第2のクラッチC2は、中間軸31と歯車列50との間に介在される場合について説明したが、これには限られない。例えば、第2のクラッチC2を歯車列50の途中に設けてもよい。いずれの場合も、第2のクラッチC2が出力軸33と歯車列50との間に介在される場合に比べて、第2のクラッチC2に要求される伝達トルクを小さくすることができ、第2のクラッチC2の摩擦板を減らす、または摩擦板を小径にすることができ、前進時における出力軸33の回転に対する引き摺り抵抗を小さくすることができる。
尚、本実施の形態は、以下の構成を少なくとも備える。本実施の形態の自動変速機(3)は、車両(1)の駆動源(2)に駆動連結される入力軸(30)と、車輪(8L,8R)に駆動連結される出力軸(33)と、変速比を連続的に変更可能な無段変速機構(40)と、前記入力軸(30)と前記出力軸(33)とを前記無段変速機構(40)を介して連結する第1の動力伝達経路(a1)に介在され、前進走行時には係合状態、後進走行時には解放状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第1の係合要素(C1)と、前記第1の動力伝達経路(a1)における前記無段変速機構(40)及び前記第1の係合要素(C1)の前記駆動源(2)側と前記無段変速機構(40)及び前記第1の係合要素(C1)の前記車輪(8L,8R)側とを歯車列(50)を介して連結する第2の動力伝達経路(a2)において、前記入力軸(30)と前記歯車列(50)との間に介在され、後進走行時には係合状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第2の係合要素(C2)と、前記第2の動力伝達経路(a2)において前記第2の係合要素(C2)よりも前記車輪(8L,8R)側に介在され、前進走行時には少なくとも前記第2の係合要素(C2)が係合状態である場合は解放状態、後進走行時には係合状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)と、を備え、前記第1の係合要素(C1)は、前記無段変速機構(40)と、前記第2の動力伝達経路(a2)の前記第1の動力伝達経路(a1)に対する前記車輪(8L,8R)側の連結部分と、の間に位置すると共に、惰性走行時には解放状態に切換可能である。この構成によれば、第1の係合要素(C1)は、無段変速機構(40)と、第2の動力伝達経路(a2)の第1の動力伝達経路(a1)に対する車輪(8L,8R)側の連結部分と、の間に位置すると共に、惰性走行時には解放状態に切換可能である。このため、減速中、停止前におけるアイドリングストップ制御時に、第1の係合要素(C1)を解放状態に切り換えることにより、車輪(8L,8R)は回転しながらも駆動源(2)及び無段変速機構(40)は停止するので、無段変速機構(40)のベルトの滑りを防止することができる。これにより、無段変速機構(40)を利用した前進走行と無段変速機構(40)を利用せずに歯車列(50)を利用した後進走行とを切換可能でありながら、アイドリングストップ制御時に駆動源(2)の停止により挟持圧が発生しなくなっても電動オイルポンプ等の他の挟持圧発生部を必要としないようにできる。
また、第1の係合要素(C1)は、第1の動力伝達経路(a1)において、無段変速機構(40)と、第2の動力伝達経路(a2)の第1の動力伝達経路(a1)に対する車輪(8L,8R)側の連結部分と、の間に位置する。このため、前進走行時において、車輪(8L,8R)側からの急制動による衝撃トルクが無段変速機構(40)に達する前に、この衝撃トルクを第1の係合要素(C1)により吸収することができる。これにより、衝撃トルクが無段変速機構(40)に達してしまった場合に起こり得るベルト滑りの発生を、抑制することができる。
また、後進走行時には、歯車列(50)を介して駆動力を出力するため、後進時には無段変速機構(40)の制御を実行する必要が無く、ECU(4)による制御を簡素化することができる。更に、その際に挟持圧の発生が不要であるため、挟持圧を発生させる場合に比べて必要な油圧が小さくなり、駆動源(2)の負荷を軽減することができる。
また、後進時に係合状態になり前進時に解放状態になる第2の係合要素(C2)が、第2の動力伝達経路(a2)における第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)よりも駆動源(2)側に介在される。このため、第2の係合要素(C2)が、無段変速機構(40)よりも車輪(8L,8R)側の第1の動力伝達経路(a1)に配置される場合に比べて、第2の係合要素(C2)に要求される伝達トルクを小さくすることができる。これにより、第2の係合要素(C2)の摩擦板を減らす、または摩擦板を小径にすることができるので、前進時に解放状態にした際に、出力軸(33)の回転に対する引き摺り抵抗を小さくすることができる。よって、この自動変速機(3)によれば、無段変速機構(40)を利用した前進走行と歯車列(50)を利用した後進走行とを切換可能でありながら、前進時における後進用の第2の係合要素(C2)の引き摺り抵抗を小さくすることができる。
また、第2の係合要素(C2)は、入力軸(30)と歯車列(50)との間に介在されるので、第2の係合要素(C2)を第1の動力伝達経路(a1)上に配置でき、前進時に第2の係合要素(C2)が解放状態である場合に、入力軸(30)側の第1の動力伝達経路(a1)からの動力伝達により連れ回される歯車列(50)の歯車数を最小限に抑えることができる。このため、歯車の連れ回りによる回転抵抗の発生を抑えることができる。また、第2の動力伝達経路(a2)においては入力軸(30)側が最も要求トルクが小さくなることが多いので、第2の係合要素(C2)が、出力軸(33)側の第1の動力伝達経路(a1)に配置される場合に比べて、第2の係合要素(C2)に要求される伝達トルクを最も小さくすることができ、第2の係合要素(C2)の摩擦板を大幅に減らす、または摩擦板の径を大きく縮小することができ、前進時における出力軸(33)の回転に対する引き摺り抵抗をより小さくすることができる。
また、本実施の形態の自動変速機(3)では、前記第1の係合要素(C1)を係合状態、前記第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)を解放状態にして前記駆動源(2)の駆動力を前記入力軸(30)から前記出力軸(33)に前記第1の動力伝達経路(a1)を介して伝達することにより前進走行可能な前進モードと、前記第1の係合要素(C1)を解放状態、前記第2の係合要素(C2)を係合状態、前記第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)を係合状態にして前記駆動源(2)の駆動力を前記入力軸(30)から前記出力軸(33)に前記第2の動力伝達経路(a2)を介して伝達することにより後進走行可能な後進モードと、前記第1の係合要素(C1)を解放状態、前記第2の係合要素(C2)及び前記第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)の少なくとも一方を解放状態にして前記入力軸(30)と前記出力軸(33)との動力伝達を切断状態にすることにより惰性走行可能な切断モードと、に切換可能である。この構成によれば、前進モード及び後進モードの切り換えのみで前後進を切り換えることができるので、例えばプラネタリギヤを用いた前後進切換機構を使用する必要が無く、構成を簡素化することができる。
また、本実施の形態の自動変速機(3)では、前記第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)はツーウェイクラッチである。この構成によれば、くさび作用又は噛み合いによる係脱により動力伝達を接断できるので、油圧や電力により作動されるクラッチを使用する場合に比べて、接断動作のために外部から供給するエネルギを不要にすることができ、燃費を向上することができる。
また、本実施の形態の自動変速機(3)では、前記第3の係合要素(TWC,TWC1,TWC2)は噛合いクラッチとすることができる。この構成によれば、係合時の伝達トルクを大きくすることができると共に、解放時には動力伝達を確実に切断することができる。
また、本実施の形態の自動変速機(3)では、前記歯車列(50)は、前記入力軸(30)の回転を逆転して前記出力軸(33)に伝達する複数のアイドラギヤ(51,52)からなる。この構成によれば、歯車列(50)として複雑な構成のプラネタリギヤを用いる必要が無いので、構成を簡素化することができる。
本自動変速機は、変速比を連続的に変更可能な無段変速機構を有する変速機構を有する自動変速機に用いることが可能であり、特に無段変速機構を介さずに入力軸と出力軸とを連結可能なものに用いて好適である。
1 車両
2 内燃エンジン(駆動源)
3 自動変速機
8L,8R 車輪
30 入力軸
33 出力軸
40 無段変速機構
50 歯車列
51 第1のアイドラギヤ(アイドラギヤ)
52 第2のアイドラギヤ(アイドラギヤ)
a1 第1の動力伝達経路
a2 第2の動力伝達経路
C1 第1のクラッチ(第1の係合要素)
C2 第2のクラッチ(第2の係合要素)
TWC,TWC1,TWC2 ツーウェイクラッチ(第3の係合要素)

Claims (5)

  1. 車両の駆動源に駆動連結される入力軸と、
    車輪に駆動連結される出力軸と、
    変速比を連続的に変更可能な無段変速機構と、
    前記入力軸と前記出力軸とを前記無段変速機構を介して連結する第1の動力伝達経路に介在され、前進走行時には係合状態、後進走行時には解放状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第1の係合要素と、
    前記第1の動力伝達経路における前記無段変速機構及び前記第1の係合要素の前記駆動源側と前記無段変速機構及び前記第1の係合要素の前記車輪側とを歯車列を介して連結する第2の動力伝達経路において、前記入力軸と前記歯車列との間に介在され、後進走行時には係合状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第2の係合要素と、
    前記第2の動力伝達経路において前記第2の係合要素よりも前記車輪側に介在され、前進走行時には少なくとも前記第2の係合要素が係合状態である場合は解放状態、後進走行時には係合状態に切り換わることにより動力伝達を接断する第3の係合要素と、を備え、
    前記第1の係合要素は、前記無段変速機構と、前記第2の動力伝達経路の前記第1の動力伝達経路に対する前記車輪側の連結部分と、の間に位置すると共に、惰性走行時には解放状態に切換可能である自動変速機。
  2. 前記第1の係合要素を係合状態、前記第3の係合要素を解放状態にして前記駆動源の駆動力を前記入力軸から前記出力軸に前記第1の動力伝達経路を介して伝達することにより前進走行可能な前進モードと、
    前記第1の係合要素を解放状態、前記第2の係合要素を係合状態、前記第3の係合要素を係合状態にして前記駆動源の駆動力を前記入力軸から前記出力軸に前記第2の動力伝達経路を介して伝達することにより後進走行可能な後進モードと、
    前記第1の係合要素を解放状態、前記第2の係合要素及び前記第3の係合要素の少なくとも一方を解放状態にして前記入力軸と前記出力軸との動力伝達を切断状態にすることにより惰性走行可能な切断モードと、に切換可能な請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記第3の係合要素はツーウェイクラッチである請求項1又は2に記載の自動変速機。
  4. 前記第3の係合要素は噛合いクラッチである請求項1又は2に記載の自動変速機。
  5. 前記歯車列は、前記入力軸の回転を逆転して前記出力軸に伝達する複数のアイドラギヤからなる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動変速機。
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