JP4275637B2 - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無段変速機構を備えるハイブリッド車両の駆動装置に関する。
エンジンおよび電動モータを駆動源とするハイブリッド車両の駆動方式としては、発電用の動力源としてエンジンを駆動し、走行用の動力源として電動モータを駆動するシリーズ方式や、走行用の主要な動力源としてエンジンを駆動し、発進時や加速時に電動モータを補助的に駆動するパラレル方式がある。また、シリーズ方式とパラレル方式とを組み合わせることにより、走行状況に応じて電動モータとエンジンとの一方または双方を駆動させるようにしたシリーズ・パラレル方式も開発されている。
ところで、エンジン動力を駆動輪に伝達するパラレル方式やシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両にあっては、駆動装置に変速機構を組み込むことにより、車両の動力性能を向上させるようにしたものが多い。このような駆動装置としては、ベルト式の無段変速機構を組み込むことによってエンジン動力やモータ動力を無段階に変速させるようにした駆動装置が提案されている (たとえば、特許文献1参照)。この駆動装置は、プライマリプーリに固定される電動モータと、プライマリプーリにクラッチ機構を介して連結されるエンジンとを有しており、低速域ではクラッチ機構を開放することによりモータ動力を用いて駆動輪を駆動する一方、高速域ではクラッチ機構を締結することによりエンジン動力を用いて駆動輪を駆動している。
特開2000−23313号公報
しかしながら、特許文献1に記載された駆動装置にあっては、電動モータがプライマリプーリに固定されるため、電動モータを動力源として用いることのない高速域であっても、プライマリプーリと共に電動モータが回転することになり、エンジン動力を無駄に消費することになっていた。特に、ハイブリッド車両は永久磁石を備える永久磁石界磁式の電動モータを採用することが多く、永久磁石による引き摺りトルクの発生に伴って、エンジンには大きな負荷がかかることになっていた。また、電動モータに対する通電制御によって誘起電圧を抑制することにより、永久磁石による引き摺りトルクを打ち消すことも可能であるが、このような通電制御を実行することは、バッテリの電力を無駄に消費することになっていた。このように、電動モータを動力源として用いることのない走行状況において、エンジン動力によって電動モータを回転させることは、ハイブリッド車両のエネルギ効率を低下させる要因となっていた。
また、エネルギ効率の低下を回避するため、電動モータにクラッチ機構を設けることにより、走行状況に応じて電動モータを駆動系から切り離すことも考えられるが、従来のクラッチ機構をそのまま用いることは、クラッチ機構を作動させる油圧や電力を確保する必要があるとともに、クラッチ機構の締結制御を実行するための制御手段も必要となるため、駆動装置の高コスト化を招くことになる。
本発明の目的は、電動モータを駆動系から切り離すことによってエネルギ効率を向上させるようにした駆動装置の低コスト化を達成することにある。
本発明のハイブリッド車両の駆動装置は、動力源としてエンジンと電動モータとを備え、駆動ベルトが巻き掛けられる一対のプーリの溝幅を変化させて動力を無段変速するハイブリッド車両の駆動装置であって、前記エンジンに連結される回転軸に軸方向移動自在に設けられ、前記回転軸に固定される固定シーブとともに一方の前記プーリを形成する可動シーブと、前記可動シーブと回転中心を相互に重ねて設けられ、ハウジングに固定されるステータとともに前記電動モータを形成するロータと、前記可動シーブと前記ロータとの間に設けられ、前記可動シーブの軸方向移動によって締結状態と開放状態とに切り換えられるクラッチ機構とを有することを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両の駆動装置は、前記可動シーブを減速側に移動させることによって前記クラッチ機構は締結状態に切り換えられる一方、前記可動シーブを増速側に移動させることによって前記クラッチ機構は開放状態に切り換えられることを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両の駆動装置は、前記可動シーブと前記固定シーブとにより入力側のプライマリプーリが形成されることを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両の駆動装置は、前記クラッチ機構は噛合クラッチまたは摩擦クラッチであることを特徴とする。
本発明によれば、可動シーブとロータとの間に、可動シーブの軸方向移動によって締結状態と開放状態とに切り換えられるクラッチ機構を設けるようにしたので、変速比に基づいて可動シーブとロータとの連結状態を制御することができる。これにより、大きな駆動トルクが要求されるダウンシフト時には、プーリと電動モータとを連結することにより、エンジン動力に加えてモータ動力をプーリに伝達することができ、車両の動力性能を向上させることが可能となる。また、大きな駆動トルクが不要となるアップシフト時には、プーリと電動モータとを切り離すことにより、エンジン動力を用いてロータを回転させてしまうことがないため、エンジンにかかる負荷を軽減することができ、エンジンの燃費性能や排気性能を向上させることが可能となる。しかも、クラッチ機構は可動シーブの軸方向移動に応じて、機械的に締結状態と開放状態とに切り換えられるため、駆動装置の低コスト化を達成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるハイブリッド車両の駆動装置10を示すスケルトン図である。図1に示すように、この駆動装置10は動力源としてエンジン11と電動モータ12とを備えており、車両走行時には主要な動力源としてエンジン11が駆動される一方、発進時には電動モータ12が補助的に駆動されるようになっている。つまり、図示する駆動装置10は、パラレル方式のハイブリッド車両に搭載される駆動装置となっている。また、駆動装置10は、エンジン11に駆動される回転軸としてのプライマリ軸13と、これに平行となるセカンダリ軸14とを有しており、プライマリ軸13とセカンダリ軸14との間にはベルト式の無段変速機構15が設けられている。そして、無段変速機構15を介して変速されたエンジン動力やモータ動力は、セカンダリ軸14から減速機構16やディファレンシャル機構17を介して左右の駆動輪18,19に伝達されることになる。
プライマリ軸13にはプライマリプーリ20が設けられており、このプライマリプーリ20はプライマリ軸13に固定される固定シーブ20aと、これに対向してプライマリ軸13に軸方向に移動自在となって装着される可動シーブ20bとを有している。また、セカンダリ軸14にはセカンダリプーリ21が設けられており、このセカンダリプーリ21はセカンダリ軸14に固定される固定シーブ21aと、これに対向してセカンダリ軸14に軸方向に移動自在となって装着される可動シーブ21bとを有している。
プライマリプーリ20とセカンダリプーリ21には駆動ベルト22が巻き掛けられており、プライマリプーリ20とセカンダリプーリ21とのプーリ溝幅を変化させ、駆動ベルト22の巻き付け径を変化させることにより、プライマリ軸13の回転を無段階に変速させてセカンダリ軸14に伝達することができる。駆動ベルト22のプライマリプーリ20に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ21に対する巻き付け径をRsとすると、無段変速機構15の変速比はRs/Rpとなる。
プライマリプーリ20のプーリ溝幅を変化させるために、プライマリ軸13にはプランジャ23が固定され、可動シーブ20bにはプランジャ23の外周面に移動自在に接触するプライマリシリンダ24が固定されており、プランジャ23とプライマリシリンダ24とによって作動油室25が区画されている。一方、セカンダリプーリ21のプーリ溝幅を変化させるために、セカンダリ軸14にはプランジャ26が固定され、可動シーブ21bにはプランジャ26の外周面に移動自在に接触するセカンダリシリンダ27が固定されており、プランジャ26とセカンダリシリンダ27とによって作動油室28が区画されている。それぞれのプーリ20,21のプーリ溝幅は、プライマリ側の作動油室25に導入されるプライマリ圧Ppと、セカンダリ側の作動油室28に導入されるセカンダリ圧Psとを調圧することによって制御される。
また、プライマリプーリ20にエンジン動力を伝達するため、クランク軸11aとプライマリ軸13との間にはトルクコンバータ30および前後進切換機構31が設けられている。トルクコンバータ30はクランク軸11aに連結されるポンプシェル30aとこれに対面するタービンランナ30bとを備えており、タービンランナ30bにはタービン軸32が連結されている。また、トルクコンバータ30内には、走行状態に応じてクランク軸11aとタービン軸32とを締結するためのロックアップクラッチ33が組み込まれている。
前後進切換機構31は、ダブルピニオン式の遊星歯車列34、前進用クラッチ35および後退用ブレーキ36を備えており、前進用クラッチ35や後退用ブレーキ36を作動させることにより、エンジン動力の伝達経路を切り換えるようにしている。前進用クラッチ35および後退用ブレーキ36を共に開放すると、タービン軸32とプライマリ軸13とは切り離され、前後進切換機構31はプライマリ軸13にエンジン動力を伝達しないニュートラル状態に切り換えられる。また、後退用ブレーキ36を開放した状態のもとで前進用クラッチ35を締結すると、タービン軸32の回転がそのままプライマリプーリ20に伝達される一方、前進用クラッチ35を開放した状態のもとで後退用ブレーキ36を締結すると、タービン軸32の回転が逆転されてプライマリプーリ20に伝達されるようになっている。
また、プライマリプーリ20に向けてモータ動力を出力する電動モータ12は、ハウジング37に固定されるステータ38と、プライマリ軸13に回転自在に支持されるロータ39とを有しており、ステータ38を形成する積層板にはコイル38aが巻き付けられ、ロータ39を形成する積層板には図示しない永久磁石が組み込まれている。このような電動モータ12のロータ39にはプライマリシリンダ24に向けて延びるスリーブ40が設けられており、このスリーブ40の外周面にはスプライン歯40aが形成されている。また、プライマリシリンダ24にはロータ39に向けて延びるスリーブ41が設けられており、このスリーブ41の内周面にはロータ39のスプライン歯40aに噛み合うスプライン歯41aが形成されている。なお、ロータ39と可動シーブ20bとはプライマリ軸13に設けられており、それぞれの回転中心は相互に重なるようになっている。
続いて、駆動装置10の制御系について説明する。図2は駆動装置10の制御系を示す概略図である。図2に示すように、プライマリプーリ20やセカンダリプーリ21に作動油を供給するため、駆動装置10にはエンジン11に駆動されるオイルポンプ42が設けられている。オイルポンプ42の吐出口に接続されるセカンダリ圧路43は、セカンダリプーリ21の作動油室28に接続されるとともにセカンダリ圧調整弁44の調圧ポート44aに接続されている。このセカンダリ圧調整弁44によって調圧されるセカンダリ圧Psは、セカンダリ圧路43を介してセカンダリプーリ21の作動油室28に供給され、可動シーブ21bを軸方向移動させることにより、駆動ベルト22の滑りを抑制するようにセカンダリプーリ21を締め付け動作させることになる。
また、セカンダリ圧路43はプライマリ圧調整弁45の入力ポート45aに接続されており、プライマリ圧調整弁45の出力ポート45bから延びるプライマリ圧路46はプライマリプーリ20の作動油室25に接続されている。このプライマリ圧調整弁45によって調圧されるプライマリ圧Ppは、プライマリ圧路46を介してプライマリプーリ20の作動油室25に供給され、可動シーブ20bを軸方向移動させることにより、プライマリプーリ20のプーリ溝幅を制御して変速比を設定することになる。
ここで、プライマリ圧Ppはセカンダリ圧Psを減圧した圧力であるが、作動油室25の受圧面積は作動油室28に比べて大きく設定されるため、プライマリ圧Ppを制御することにより、プライマリプーリ20の溝幅を変化させるとともに、駆動ベルト22を介してセカンダリプーリ21の溝幅を変化させることができる。セカンダリ圧調整弁44とプライマリ圧調整弁45はそれぞれ電磁圧力制御弁であり、CVT制御ユニット47からソレノイドコイル44b,45cに供給される電流値を制御することによって、セカンダリ圧Psとプライマリ圧Ppを調圧することができる。
このように、無段変速機構15の変速制御を実行するCVT制御ユニット47は、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)を備えており、このCPUにはバスラインを介してROM、RAMおよびI/Oポートが接続される。ROMには制御プログラムや各種マップデータなどが格納され、RAMにはCPUで演算処理したデータが一時的に格納されており、I/Oポートを介してCPUには各種センサから車両の走行状態を示す検出信号が入力されるようになっている。CVT制御ユニット47に検出信号を入力する各種センサとしては、プライマリプーリ20の回転数を検出するプライマリ回転数センサ50、セカンダリプーリ21の回転数を検出するセカンダリ回転数センサ51、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度を検出するアクセルペダルセンサ52、車速を検出する車速センサ53、スロットルバルブのスロットル開度を検出するスロットル開度センサ54、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ55などがある。
また、駆動装置10には、エンジン11を駆動制御するエンジン制御ユニット56や、電動モータ12を駆動制御するモータ制御ユニット57が設けられている。前述したCVT制御ユニット47と同様に、これらの制御ユニット56,57にはCPU、ROM、RAMなどが設けられるとともに、スロットル開度、車速、プライマリ回転数、セカンダリ回転数などが入力されている。エンジン制御ユニット56は、図示しないスロットルバルブ、インジェクタ、点火プラグなどに対して制御信号を出力することにより、エンジン回転数やエンジントルクを制御する一方、モータ制御ユニット57は、インバータ58に対して制御信号を出力することにより、バッテリ59から出力される直流電流を交流電流に変換して電動モータ12に供給制御し、モータ回転数やモータトルクを制御するようにしている。さらに、減速時などには電動モータ12を発電機として作動させることにより、電動モータ12によって発電された交流電流が、インバータ58を介して直流電流に変換され、バッテリ59に回収されることになる。なお、CVT制御ユニット47、エンジン制御ユニット56、モータ制御ユニット57は通信ケーブルなどを介して相互に接続されており、無段変速機構15、エンジン11、電動モータ12は相互に協調して制御されるようになっている。
以下、CVT制御ユニット47による無段変速機構15の変速制御について説明する。図3はCVT制御ユニット47の変速制御系を示すブロック図である。図3に示すように、CVT制御ユニット47は、目標プライマリ圧Ppを算出するため、目標プライマリ回転数算出部60、目標変速比算出部61、油圧比算出部62、目標プライマリ圧算出部63を備えている。目標プライマリ回転数算出部60は、車速とスロットル開度に基づいて変速特性マップを参照することにより目標プライマリ回転数Npを算出し、目標変速比算出部61は、目標プライマリ回転数Npと実セカンダリ回転数Ns’とに基づいて目標変速比を算出する。次いで、油圧比算出部62は、目標変速比iに対応する目標プライマリ圧Ppと目標セカンダリ圧Psとの油圧比(Pp/Ps)を算出し、目標プライマリ圧算出部63は、この油圧比に目標セカンダリ圧Psを乗算することにより目標プライマリ圧Ppを算出する。
また、CVT制御ユニット47は、目標プライマリ圧Ppをフィードバック制御するため、実変速比算出部64、フィードバック値算出部65、加算部66を備えている。実変速比算出部64は、実プライマリ回転数Np’と実セカンダリ回転数Ns’とに基づいて実変速比i’を算出し、フィードバック値算出部65は、実変速比i’と目標変速比iとに基づいてフィードバック値を算出する。次いで、加算部66において目標プライマリ圧Ppにフィードバック値が加算され、目標プライマリ圧Ppはフィードバック制御される。そして、フィードバック制御された目標プライマリ圧Ppに基づいて、プライマリ圧調整弁45が制御され、プライマリプーリ20の溝幅が調整される。
さらに、CVT制御ユニット47は、目標セカンダリ圧Psを算出するため、入力トルク算出部67、必要セカンダリ圧算出部68、目標セカンダリ圧算出部69を備えている。入力トルク算出部67は、エンジン回転数とスロットル開度とに基づいて、エンジン11からプライマリ軸13に入力される入力トルクTiを算出し、必要セカンダリ圧算出部68は、目標変速比iに基づいて必要セカンダリ圧を算出する。これらの入力トルクTiと必要セカンダリ圧とは目標セカンダリ圧算出部69に入力され、目標セカンダリ圧算出部69により目標セカンダリ圧Psが算出される。そして、目標セカンダリ圧Psに基づいて、プライマリ圧調整弁45が制御され、セカンダリプーリ21は駆動ベルト22の伝達トルク容量に見合った締め付け力を発生する。
図4は変速制御を実行する際に参照される変速特性マップの一例を示す線図である。図4に示すように、変速特性マップには、最大変速比(ロー状態)を示す特性線Lowと最大変速比(オーバードライブ状態)を示す特性線ODとが設定されており、これら特性線Low,ODの間にはスロットル開度に対応した複数の特性線T1〜T8が設定されている。スロットル開度が低い場合には特性線T1に従って目標プライマリ回転数Npが算出され、スロットル開度が高くなるにつれて目標プライマリ回転数Npは特性線T2〜T7に従って算出される。そして、スロットル開度が全開となった場合には、特性線T8に従って目標プライマリ回転数Npが算出されるようになっている。また、低車速域でスロットル開度が増大した場合には、特性線Lowに沿って目標プライマリ回転数Npが設定される一方、高車速域でスロットル開度が減少した場合には、特性線ODに沿って目標プライマリ回転数Npが設定されることになる。
たとえば、車両を停止状態から加速させるため、アクセルペダルを全開まで踏み込んだ場合には、特性線Lowに沿って目標プライマリ回転数Npを上昇させながらA点に達し、変速比をオーバードライブ側に変化させるとともに目標プライマリ回転数Npを若干上昇させながらB点に達する。この状態からアクセルペダルを開放した場合には、変速比をオーバードライブ側に変化させるとともに目標プライマリ回転数Npを低下させながらC点に達し、特性線ODに沿って目標プライマリ回転数Npを低下させながらD点に達する。そして、変速比をロー側に変化させながらE点に達し、車両は変速比をロー側に維持した状態で停止することになる。なお、実際の走行においては、運転者の操作によってスロットル開度が変化するため、図4にA〜E点で示された太線の範囲内において目標プライマリ回転数Npが適宜設定されることになる。
ここで、図4に示すように、変速特性マップには所定の変速比Xが示されており、この変速比Xを上回ってロー側に変速比がダウンシフトされる場合には、エンジン動力とモータ動力との双方を駆動輪に伝達するパラレル走行モードが設定される一方、変速比Xを下回ってオーバードライブ側に変速比がアップシフトされる場合には、エンジン動力のみを駆動輪に伝達するエンジン走行モードが設定されるようになっている。
続いて、パラレル走行モードとエンジン走行モードとの切り換えについて説明する。図5は無段変速機構15および電動モータ12を示すスケルトン図であり、(A)はパラレル走行モードが設定された状態を示し、(B)はエンジン走行モードが設定された状態を示している。
まず、図5(A)に示すように、プライマリプーリ20の溝幅を広げて変速比をロー側にダウンシフトさせるため、可動シーブ20bをロータ39に近づける方向(減速側)に移動させると、変速比Xを上回った時点でスプライン歯41aがスプライン歯40aに対して噛み合い始め、変速比が特性線Lowに達した時点でスプライン歯40a,41aの噛み合い代が最大となる。つまり、変速比Xを上回ってロー側に変速される間は、相互に噛み合うスプライン歯40a,41aを介してロータ39と可動シーブ20bとを連結することが可能となり、エンジン動力とモータ動力とを駆動輪に伝達するパラレル走行モードに設定することが可能となる。
一方、図5(B)に示すように、プライマリプーリ20の溝幅を狭めて変速比をオーバードライブ側にアップシフトさせるため、可動シーブ20bをロータ39から離れる方向(増速側)に移動させると、変速比Xを下回った時点でスプライン歯40a,41aの噛み合いが外れるため、ロータ39と可動シーブ20bとを切り離すことが可能となる。つまり、変速比Xを下回ってオーバードライブ側に変速される間は、電動モータ12からのモータ動力を遮断することができるため、エンジン動力のみを駆動輪に伝達するエンジン走行モードに設定することが可能となる。このように、双方のスプライン歯40a,41aによってクラッチ機構としての噛合クラッチ70が形成されており、この噛合クラッチ70は可動シーブ20bの軸方向移動によって締結状態と開放状態とに切り換えられるようになっている。
これまで説明したように、変速比に応じて締結状態と開放状態とに切り換えられる噛合クラッチ70を用いることにより、大きな駆動トルクが要求されるダウンシフト時には、プライマリプーリ20と電動モータ12とを連結することにより、エンジン動力に加えてモータ動力をプライマリプーリ20に伝達することができ、車両の動力性能を向上させることが可能となる。また、大きな駆動トルクが不要となるアップシフト時には、プライマリプーリ20と電動モータ12とを切り離すことができるため、エンジン動力を用いてロータ39を回転させてしまうことがなく、エンジン11にかかる負荷を軽減するとともにエンジン11の燃費性能や排気性能を向上させることが可能となる。しかも、噛合クラッチ70はプライマリプーリ20の動きに応じて、機械的に締結状態と開放状態とに切り換えることができる極めて簡単な構造であるため、駆動装置10の低コスト化を達成することが可能となる。
また、図示する場合には、ロータ39とプライマリシリンダ24とに設けられるスプライン歯40a,41aによって噛合クラッチ70を形成するようにしているが、クラッチ機構としてシンクロメッシュ機構を設けるようにしても良い。シンクロメッシュ機構を設けるようにすると、シンクロナイザーリングの摩擦力によってロータ39とプライマリシリンダ24との回転数を同期させ、この状態のもとでスプライン歯を噛み合わせることができ、走行モードを滑らかに切り換えることが可能となる。
続いて、図6は本発明の他の実施の形態であるハイブリッド車両の駆動装置71を示すスケルトン図である。なお、図1に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。図6に示すように、駆動装置71にはモータ動力をプライマリプーリ20に伝達するためのクラッチ機構として多板式の摩擦クラッチ72が設けられている。この摩擦クラッチ72は交互に重ねられるドライブプレート72aとドリブンプレート72bとを有しており、ドライブプレート72aはプライマリシリンダ24に向けて延びるロータ39のスリーブ40に取り付けられる一方、ドリブンプレート72bはロータ39に向けて延びるプライマリシリンダ24のスリーブ41に取り付けられている。つまり、変速比をロー側にダウンシフトさせるため、可動シーブ20bをロータ39に近づける方向(減速側)に移動させるようにすると、ドライブプレート72aとドリブンプレート72bとは相互に押圧され、摩擦クラッチ72は締結状態に切り換えられる一方、変速比をオーバードライブ側にアップシフトさせるため、可動シーブ20bをロータ39から離れる方向(増速側)に移動させるようにすると、ドライブプレート72aとドリブンプレート72bとの押圧状態が解除され、摩擦クラッチ72は開放状態に切り換えられることになる。このように、クラッチ機構として摩擦クラッチ72を用いるようにすると、締結状態と開放状態とを滑らかに切り換えることができ、走行モードを滑らかに切り換えることが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。図示する場合には、プライマリプーリ20の同心上に電動モータ12を設けるようにしているが、これに限られることはなく、セカンダリプーリ21の同心上に電動モータ12を設けるようにしても良い。この場合には、セカンダリシリンダと電動モータ12との間にクラッチ機構が設けられることになる。
また、噛合クラッチ70や摩擦クラッチ72を締結状態に切り換える際に、電動モータ12を予め駆動することにより、プライマリ回転数にモータ回転数を同期させるようにしても良い。このように、ロータ39と可動シーブ20bとの回転差を解消した状態のもとで、噛合クラッチ70や摩擦クラッチ72を締結することにより、パラレル走行モードに切り換える際の締結ショックを回避することができ、車両品質を向上させることができる。
さらに、前述の説明では、変速比Xを上回ってロー側にダウンシフトされる場合に、エンジン動力とモータ動力との双方を駆動輪18,19に伝達するようにしているが、これに限られることはなく、前進用クラッチ35や後退用ブレーキ36を開放することにより、モータ動力のみを駆動輪18,19に伝達するようにしても良い。
本発明の一実施の形態であるハイブリッド車両の駆動装置を示すスケルトン図である。 駆動装置の制御系を示す概略図である。 CVT制御ユニットの変速制御系を示すブロック図である。 変速制御を実行する際に参照される変速特性マップの一例を示す線図である。 無段変速機構および電動モータを示すスケルトン図であり、(A)はパラレル走行モードが設定された状態を示し、(B)はエンジン走行モードが設定された状態を示している。 本発明の他の実施の形態であるハイブリッド車両の駆動装置を示すスケルトン図である。
符号の説明
10 駆動装置
11 エンジン
12 電動モータ
13 プライマリ軸(回転軸)
20 プライマリプーリ(プーリ)
20a 固定シーブ
20b 可動シーブ
21 セカンダリプーリ(プーリ)
22 駆動ベルト
37 ハウジング
38 ステータ
39 ロータ
40a スプライン歯
41a スプライン歯
70 噛合クラッチ(クラッチ機構)
71 駆動装置
72 摩擦クラッチ(クラッチ機構)
72a ドライブプレート
72b ドリブンプレート

Claims (4)

  1. 動力源としてエンジンと電動モータとを備え、駆動ベルトが巻き掛けられる一対のプーリの溝幅を変化させて動力を無段変速するハイブリッド車両の駆動装置であって、
    前記エンジンに連結される回転軸に軸方向移動自在に設けられ、前記回転軸に固定される固定シーブとともに一方の前記プーリを形成する可動シーブと、
    前記可動シーブと回転中心を相互に重ねて設けられ、ハウジングに固定されるステータとともに前記電動モータを形成するロータと、
    前記可動シーブと前記ロータとの間に設けられ、前記可動シーブの軸方向移動によって締結状態と開放状態とに切り換えられるクラッチ機構とを有することを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
  2. 請求項1記載のハイブリッド車両の駆動装置において、前記可動シーブを減速側に移動させることによって前記クラッチ機構は締結状態に切り換えられる一方、前記可動シーブを増速側に移動させることによって前記クラッチ機構は開放状態に切り換えられることを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド車両の駆動装置において、前記可動シーブと前記固定シーブとにより入力側のプライマリプーリが形成されることを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の駆動装置において、前記クラッチ機構は噛合クラッチまたは摩擦クラッチであることを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
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