JPWO2015162885A1 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、非水電解質二次電池の出力特性及び容量保持率の双方を向上させることである。本発明に係る非水電解質二次電池は、負極に、結着剤としての水性結着剤と、負極活物質としての非晶質炭素とを含有させ、非晶質炭素の平均粒子径をある特定の平均粒子径よりも小さい7μm以下にする点に特徴を有する。この特徴構成を採用することによって、非水電解質二次電池の出力特性及び容量保持率の双方を向上させることができる。

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯電話や携帯オーディオ機器等の電子機器の小型化・高性能化に伴い、高性能電池の開発が積極的に進められており、充電により繰り返し使用が可能な二次電池の需要が大きく伸びている。特に、高いエネルギー密度及び高い動作電圧を示すリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池が注目され、広く利用されている。
このような非水電解質二次電池においては、各電極は導電性材料からなる集電体上に担持された活物質を主要構成成分として含んでいる。正極は、正極集電体上に担持された正極活物質を含み、負極は、負極集電体上に担持された負極活物質を含む。そして、正極活物質や負極活物質をそれぞれ結着させるために、各電極において結着剤が用いられている。
ところで、非水電解質二次電池において高い入出力特性が求められる場合には、特開2009−193924号公報(特許文献1)に記載されているように、負極活物質の一部として非晶質炭素が用いられることがある(段落0016等を参照)。この場合、負極活物質としての非晶質炭素同士を結着させる結着剤としては、従来、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系高分子に代表される溶剤系結着剤が多く用いられてきた(段落0049等を参照)。
特開2009−193924号公報
一般に、活物質の平均粒子径を小さくする場合、電池の出力特性が向上する傾向がある。しかし、その一方で、活物質の平均粒子径を小さくすると、活物質の比表面積の増加に伴って活物質と非水電解質との反応面積が増加して、より多くの非水電解質の分解反応が生じることで、電池の容量保持率が低下する問題が生じる恐れがある。例えば、負極活物質に非晶質炭素を用いる場合においても、非晶質炭素の平均粒子径を小さくすることで、出力特性は向上するが、その一方で容量保持率は低下し得る。このため、負極活物質に非晶質炭素を用いる場合、実用に耐え得るだけの容量保持率を確保するためには、非晶質炭素の平均粒子径をある程度大きな値に設定せざるを得なかった。その結果、予め定められた容量保持率を確保するための粒子径の設定がボトルネックとなって、出力特性の大幅な向上が期待できない状況にある。
そこで、負極活物質として非晶質炭素を用いる非水電解質二次電池において、出力特性及び容量保持率の双方を向上させることが望まれる。
本発明の構成及び作用効果について、技術思想を交えて説明する。但し、作用機構については推定を含んでおり、その正否は、本発明を制限するものではない。なお、本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、後述の実施の形態若しくは実験例は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明の第一の一態様は、負極活物質としての非晶質炭素と、結着剤と、を含む負極を備え、前記結着剤は、水性結着剤を含み、前記非晶質炭素の平均粒子径は、7μm以下である、非水電解質二次電池である。
このような構成によれば、出力特性及び容量保持率が優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
すなわち、後述するように、本発明者らは、鋭意研究の結果、負極活物質としての非晶質炭素を含む負極を備える電池において、負極に含まれる結着剤として水性結着剤を用いる場合は、溶剤系結着剤を用いる場合と異なり、非晶質炭素の平均粒子径が小さくなるに従い、出力特性が向上し、かつ、容量保持率が特定の平均粒子径を境界として低下からむしろ上昇に転じるという、従来の技術常識から予想できない驚くべき事象が生じることを見出した。そして、境界となる特定平均粒子径がおよそ10〜20μmの範囲内に存在することを見出した。
すなわち、本発明に係る非水電解質二次電池は、結着剤としての水性結着剤を負極に含有させることと、負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径を上記の特定平均粒子径よりも小さい7μm以下とすることとを組み合わせた点に特徴を有し、この特徴構成を採用することで、出力特性が向上し、かつ、従来の技術常識に反して容量保持率が向上する。特に、負極活物質としての非晶質炭素と、溶剤系結着剤とを併用する場合と比較して、容量保持率を大幅に向上させることができる。
本発明によれば、出力特性及び容量保持率が優れた非水電解質二次電池を提供できる。
図1は、本発明の非水電解質二次電池の一態様の概略断面図である。 図2は、本発明の非水電解質二次電池が備えられる蓄電装置を示す概略図である。 図3は、本発明の非水電解質二次電池が備えられる蓄電装置が備えられる自動車を示す概略図である。
本発明の第二の一態様は、第一の一態様に係る非水電解質二次電池において、水性結着剤は、水系溶媒に溶解又は分散可能な、ゴム状高分子及び樹脂系高分子から選択される少なくとも1つを含む。このような構成を採用すると、出力特性及び容量保持率がより一層向上するため、好ましい。
本発明の第三の一態様は、第一又は第二の一態様に係る非水電解質二次電池において、非晶質炭素は、広角X線回折法により決定される層間距離d002が3.60Å以上である。このような構成を採用すると、出力特性がより一層向上するため、好ましい。
本発明の第四の一態様は、第一乃至第三の一態様に係る非水電解質二次電池において、負極は、増粘剤を含み、増粘剤は、セルロース系高分子を含む。
本発明の第五の一態様は、第四の一態様に係る非水電解質二次電池において、セルロース系高分子は、カルボキシメチルセルロースを含む。
本発明の第六の一態様は、第四又は第五の一態様に係る非水電解質二次電池において、セルロース系高分子のエーテル化度は1以下である。
本発明の第七の一態様は、第一乃至第六のいずれか1つの一態様に係る非水電解質二次電池が、複数備えられる、組電池である。
本発明の第八の一態様は、第七の一態様に係る組電池が、備えられる、蓄電装置である。
本発明の第九の一態様は、第八の一態様に係る蓄電装置が、備えられる、自動車である。
本発明に係る非水電解質二次電池の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、非水電解質に含まれるリチウムイオンが電気伝導の役割を担うリチウムイオン二次電池に本発明を適用した例について説明する。また、本実施形態では、角型のリチウムイオン二次電池に本発明を適用した例について説明する。なお、以下の説明においては、作用機構の説明は推定を含んでおり、その正否は本発明を制限するものではない。
図1に示すように、非水電解質二次電池1は、発電要素2と、非水電解質(図示せず)と、これらを収容する電池ケース6とを備えている。発電要素2は、放電及び充電の中核として機能する要素であり、正極3、負極4及びセパレータ5を含んで構成されている。本実施形態では、発電要素2は、正極3と負極4とをセパレータ5を介して巻回して構成されている。
負極4は、負極集電体と、この負極集電体上に形成される負極合剤層とを含む。負極合剤層は、負極活物質と結着剤とを含むことができる。負極合剤層には、必要に応じて導電助剤が含まれてもよい。負極合剤層は、例えば結着剤の性状に応じた適切な溶媒を用いて混合した負極合剤(負極ペースト)を負極集電体に塗布し、乾燥させて形成することができる。その際、ロールプレス等で厚みや多孔度を調整することができる。
負極集電体は、導電性材料を用いて構成される。負極集電体は、例えば銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料を用いて構成することができる。また、その形状としては、シート(箔又は薄膜)、板、柱状体、コイル、発泡体、多孔体、及びエキスパンド格子等、各種の形状を採用することができる。
負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出できることを限度として、特に制限されない。負極活物質としては、例えば金属リチウム;LiTi12等のチタン酸リチウム;黒鉛;及びソフトカーボン(易黒鉛化性炭素)、ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)等の非晶質炭素等が挙げられる。本発明では、高い入出力特性を有する非水電解質二次電池1を実現するべく、負極活物質には非晶質炭素が含まれる。
各炭素材料は、広角X線回折法により決定される層間距離d002の値によって特定することができる。本発明における非晶質炭素は、層間距離d002が3.40Å以上の炭素材料である。層間距離d002は、3.40Å以上3.90Å以下であることが好ましい。
また、負極活物質としての非晶質炭素は、上記層間距離d002が3.40Åより大きくなるに伴い、炭素網面が小さく、かつその積層が乱層的になる。これにより、リチオウムイオンが層間へ脱挿入しやすくなり、電池の出力特性向上につながる。そのため、負極活物質としての非晶質炭素の層間距離d002は、3.60Å以上3.90Å以下であることがより好ましい。
本発明の負極活物質としての非晶質炭素は、平均粒子径が7μm以下である。非晶質炭素の平均粒子径が7μmを超えて過大になると、実用に際して、十分な出力特性の確保が難しいことが起こり得る恐れがある。そのため、非晶質炭素の平均粒子径を7μm以下とすることで実用性を十分に担保することができる。
なお、非晶質炭素の平均粒子径が2μm未満であって過小な場合は、材料の入手可能性が低下してコストが上昇する恐れがある。
非晶質炭素の平均粒子径は、7μm以下であることを限度に特に制限されないが、好ましくは6μm以下、より好ましくは5μm以下、さらにより好ましくは4.5μm以下、なおさらにより好ましくは4μm以下であることが望ましい。また、非晶質炭素の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、さらにより好ましくは1.5μm以上、なおさらにより好ましくは2μm以上であることが望ましい。
非晶質炭素の平均粒子径は、体積標準の粒度分布における累積度50%(D50)の粒子径を示す。具体的には、測定装置としてレーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−2200、島津製作所社製)、測定制御ソフトとしてWing SALD−2200を用いる。具体的な測定手法としては、散乱式の測定モードを採用し、測定対象試料(非晶質炭素)が分散溶媒中に分散する分散液が循環する湿式セルにレーザー光を照射し、測定試料から散乱光分布を得る。そして、散乱光分布を対数正規分布により近似し、累積度50%(D50)にあたる粒子径を平均粒子径とする。また、当該体積標準の粒度分布における累積度50%(D50)の粒子径は、極板のSEM画像から、極端に大きい非晶質炭素及び小さい非晶質端を避けて100個の非晶質炭素を抽出して測定する粒子径とほぼ一致することが確認されている。
導電助剤は、必要に応じて、負極合剤層の導電性を改善する目的で添加される材料である。このような導電助剤としては、各種の導電性材料を用いることができる。例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素材料;金属繊維等の導電性繊維類;銅、ニッケル、アルミニウム、銀等の金属粉類;酸化亜鉛、チタン酸カリウム等の導電性ウィスカー類;及び酸化チタン等の導電性金属酸化物等が例示される。
結着剤(負極結着剤)は、負極活物質を結着させる目的で含有される材料である。また、結着剤は、負極活物質と負極集電体とを結着させる役割も担う。負極合剤層に導電助剤が含まれる場合には、結着剤は、負極活物質及び負極集電体と導電助剤とを結着させる役割も担う。このような結着剤としては、一般に、活物質と混合してペースト化する際に有機溶剤が用いられる溶剤系結着剤と、溶媒として水系溶媒(典型的には水)を用いることが可能な水性結着剤とが存在する。本発明では、負極合剤層に含まれる結着剤として、水性結着剤を用いる。
また、結着剤として溶剤系結着剤が用いられる場合、溶剤系結着剤は、一般に、活物質とのペースト(合剤)を作製する際にはN‐メチルピロリドン等の有機溶剤に溶解して用いられる。このため、例えば環境に与える負荷を軽減しようとすれば、有機溶剤を極力回収して排出量を削減することが必要となる。その結果、設備投資のための初期費用や設備の運用・管理のための運用費用等に多大なコストがかかってしまう。
本発明のように、負極合剤層に含まれる結着剤として水性結着剤を用いることで、負極合剤のペースト化のための水系溶媒を回収する必要がないので、低コストに環境負荷を軽減することが可能となる。
水性結着剤は、合剤(電極ペースト)を調整する際に水系溶媒を用いることが可能な結着剤、と定義される。より具体的には、水性結着剤は、活物質と混合してペースト化する際の溶媒として水または水を主体とする混合溶媒を用いることが可能な結着剤、と定義される。このような結着剤としては、非溶剤系の各種の高分子を用いることができる。
負極合剤層に含まれる水性結着剤としては、水系溶媒に溶解又は分散可能な、ゴム状高分子及び樹脂系高分子から選択される少なくとも1つを用いることが好ましい。ここで、水系溶媒とは、水又は水を主体とする混合溶媒を表す。混合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混合し得る有機溶媒(低級アルコールや低級ケトン等)を例示することができる。
水系溶媒に溶解又は分散可能なゴム状高分子としては、スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル‐ブタジエンゴム(NBR)、メチルメタクリレート‐ブタジエンゴム(MBR)等を例示することができる。これらは、好ましくは水に分散させた状態で結着剤として用いることができる。すなわち、使用可能な水性結着剤の一例として、スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)の水分散体、アクリロニトリル‐ブタジエンゴム(NBR)の水分散体、メチルメタクリレート‐ブタジエンゴム(MBR)の水分散体等が挙げられる。また、これら水系溶媒に溶解又は分散可能なゴム状高分子の中でも、スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)を用いることが好ましい。
水系溶媒に溶解又は分散可能な樹脂系高分子としては、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂、及びフッ素系樹脂等を例示することができる。アクリル樹脂としては、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル等を例示することができる。オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等を例示することができる。フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を例示することができる。これらは、好ましくは水に分散させた状態で結着剤として用いることができる。すなわち、使用可能な水性結着剤の一例として、アクリル酸エステルの水分散体、メタクリル酸エステルの水分散体、ポリプロピレン(PP)の水分散体、ポリエチレン(PE)の水分散体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の水分散体等が挙げられる。
負極合剤層に含まれる水性結着剤としては、上述した各成分のうちの2つ以上をモノマーとして含む共重合体を用いることもできる。このような共重合体としては、エチレン‐プロピレン共重合体、エチレン‐メタクリル酸共重合体、エチレン‐アクリル酸共重合体、プロピレン‐ブテン共重合体、アクリロニトリル‐スチレン共重合体、メチルメタクリレート‐ブタジエン‐スチレン共重合体等を例示することができる。これらは、好ましくは水に分散させた状態で結着剤として用いることができる。すなわち、使用可能な水性結着剤の一例として、エチレン‐プロピレン共重合体の水分散体、エチレン‐メタクリル酸共重合体の水分散体、エチレン‐アクリル酸共重合体の水分散体、プロピレン‐ブテン共重合体の水分散体、アクリロニトリル‐スチレン共重合体の水分散体、メチルメタクリレート‐ブタジエン‐スチレン共重合体の水分散体等が挙げられる。
また、負極合剤層に含まれる水性結着剤のガラス転移温度(T)は、特に制限されないが、ガラス転移温度(T)は−30℃以上50℃以下であれば、極板の製造時及び加工時に問題のない密着性と柔軟性とを両立でき、好ましい。
また、負極合剤層には、増粘剤を含ませることができる。増粘剤としては、澱粉系高分子、アルギン酸系高分子、微生物系高分子及びセルロース系高分子等を例示することができる。
セルロース系高分子は、ノニオン性、カチオン性及びアニオン性に分類することができる。ノニオン性セルロース系高分子としては、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等を例示することができる。カチオン性セルロース系高分子としては、塩化−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース(ポリクオタニウム−10)等を例示することができる。アニオン性セルロース系高分子としては、ノニオン性セルロース系高分子を各種誘導基により置換した下記一般式(1)又は一般式(2)の構造を有するアルキルセルロース及びそれらの金属塩やアンモニウム塩等を例示することができる。
Figure 2015162885
Figure 2015162885
上記一般式(1)及び一般式(2)中、nは自然数である。上記一般式(2)中、Xはアルカリ金属、NH4又はHであることが好ましい。また、Rは2価の炭化水素基であることが好ましい。炭化水素基の炭素数は特に限定されないが、通常は1〜5程度である。また、さらにRは、カルボキシ基等を含む炭化水素基もしくはアルキレン基であってもよい。
アニオン性セルロース系高分子の具体例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、セルロース硫酸ナトリウム、メチルエチルセルロース、エチルセルロース及びそれらの塩等を例示することができる。これらの中でも、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)であることが好ましく、カルボキシメチルセルロース(CMC)であることがより好ましい。
セルロース中の無水グルコース単位1個当たりのヒドロキシ基(3個)のカルボキシメチル基等の置換体への置換度をエーテル化度といい、理論的に0〜3までの値をとり得る。エーテル化度が小さいほどセルロース中のヒドロキシ基が増加し、置換体が減少することを示す。本発明では、負極合剤層に含まれる増粘剤としてのセルロースのエーテル化度は、特には制限されないが、好ましくは1.5以下、より好ましくは1以下、さらにより好ましくは0.8以下、なおさらにより好ましくは0.6以下であることが望ましい。
なお、負極合剤層は、負極活物質としての非晶質炭素、及び、結着剤としての水性結着剤以外に、界面活性剤等の分散剤等、他の成分を含有してもよい。
負極合剤層中における非晶質炭素の含有量は、電池容量がより向上する観点から、負極合剤層の質量に対して、50質量%以上であることが好ましい。また、非晶質炭素の含有量は、負極合剤層の質量に対して、より好ましくは60質量%以上、さらにより好ましくは70質量%以上、なおさらにより好ましくは80質量%以上、なおさらにより一層好ましくは90質量%以上であることが望ましい。
負極合剤層の多孔度は、特に制限されないが、好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下、さらにより好ましくは40%以下、なおさらにより好ましくは35%以下であることが望ましい。また、負極合剤層の多孔度は、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、さらにより好ましくは20%以上、なおさらにより好ましくは25%以上であることが望ましい。
正極3は、正極集電体と、この正極集電体上に形成される正極合剤層とを含む。正極合剤層は、正極活物質と、導電助剤と、結着剤とを含むことができる。正極合剤層は、例えば結着剤の性状に応じた適切な溶媒を用いて混合した正極合剤(正極ペースト)を正極集電体に塗布し、乾燥させて形成することができる。その際、ロールプレス等で厚みや多孔度を調整することができる。
正極集電体は、導電性材料を用いて構成される。正極集電体は、例えばアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、及びタンタル等の金属材料を用いて構成することができる。また、その形状としては、シート(箔又は薄膜)、板、柱状体、コイル、発泡体、多孔体、及びエキスパンド格子等、各種の形状を採用することができる。
正極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出できることを限度として制限されない。このような正極活物質としては、例えばリチウムイオンを吸蔵・放出可能なリチウム遷移金属複合酸化物を用いることができる。リチウム遷移金属複合酸化物としては、例えば、LiCoO等のリチウム・コバルト複合酸化物;LiNiO等のリチウム・ニッケル複合酸化物;及びLiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウム・マンガン複合酸化物等を例示することができる。また、これらの遷移金属原子の一部を、他の遷移金属や軽金属で置換してもよい。あるいは、正極活物質として、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なオリビン型化合物を用いてもよい。オリビン型化合物としては、例えばLiFePO等のオリビン型リン酸リチウム化合物を例示することができる。
導電助剤は、正極合剤層の導電性を改善する目的で添加される材料である。このような導電助剤としては、各種の導電性材料を用いることができ、上述した導電助剤と同様の材料を用いることができる。
結着剤(正極結着剤)は、正極活物質を結着させる目的で添加される材料である。また、結着剤は、正極活物質及び導電助剤と正極集電体とを結着させる役割も担う。正極合剤層に含まれる結着剤としては、水性結着剤を用いることができるし、溶剤系結着剤を用いることもできる。水性結着剤としては、上述した負極合剤層に含まれる水性結着剤と同様の材料を用いることができる。
溶剤系結着剤とは、活物質等と混合してペースト化する際に有機溶剤が用いられる結着剤である。溶剤系結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアクリロニトリル(PAN)等を用いることができる。溶剤系結着剤を用いる場合には、それらは、好ましくは有機溶剤の一例である非プロトン性極性溶媒に溶解した状態で用いることができる。非プロトン性極性溶媒としては、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)、N,N‐ジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン性アミド系溶媒を用いることができる。
なお、正極合剤層は、負極合剤層と同様、増粘剤や分散剤等の他の成分を含有してもよい。
セパレータ5は、正極3と負極4とを分離して非水電解質を保持し、正極3と負極4との間に配置される。セパレータとしては、種々の材料を適宜使用することができ、例えば、合成樹脂微多孔膜、織布、不織布等を用いることができる。合成樹脂微多孔膜としては、例えばポリエチレン製微多孔膜、ポリプロピレン製微多孔膜、これらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜を好適に用いることができる。
本発明の非水電解質二次電池は、セパレータとは別に、正極と負極との間に絶縁層が配置されてもよい。セパレータとは別に、正極と負極との間に絶縁層が配置されることにより、非水電解質二次電池の使用形態が通常予見される使用形態の範囲から外れることによって、非水電解質二次電池が異常発熱してセパレータが熱収縮する場合であっても、絶縁層が残存し、正極と負極とが電気的に接触することを抑制することができる。
絶縁層は、絶縁性の多孔質層とすることができ、例えば、無機酸化物を含有する多孔質層、樹脂ビーズを含有する多孔質層、アラミド樹脂等の耐熱性樹脂を含有する多孔質層等を採用することができる。本発明の非水電解質二次電池においては、絶縁層として、無機酸化物を含有する多孔質層であることが好ましい。絶縁層としての無機酸化物を含有する多孔質層は、必要に応じて結着材や増粘剤を含有してもよい。
多孔質層に含有される結着剤や増粘剤としては、それぞれ特に制限されず、例えば、合剤層(正極合剤層或いは負極合剤層)に用いられるものと同様のものを用いることができる。
無機酸化物としては、公知のものを使用できるが、化学的安定性に優れている無機酸化物が好ましい。このような無機酸化物としては、例えば、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、シリカ、ベーマイト等が挙げられる。無機酸化物は粉末状のものを使用することが好ましい。無機酸化物の平均粒子径は、特に制限されないが、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、さらにより好ましくは5μm以下、なおさらにより好ましくは3μm以下であることが望ましい。また、無機酸化物の平均粒子径は、特に制限されないが、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上、よりさらに好ましくは0.1μm以上であることが望ましい。無機酸化物は、単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
絶縁層は、セパレータの片方の表面、セパレータの両方の表面、正極合剤層の表面、及び負極合剤層の表面のうち、いずれか1つ以上の箇所に形成することができる。また、合剤層の表面に絶縁層が形成される場合、合剤層の少なくとも一部が絶縁層によって覆われていればよく、合剤層の全面が絶縁層によって覆われていてもよい。
絶縁層を形成する方法としては、公知のものを採用することができ、例えば、無機酸化物及び結着剤を含有する絶縁層形成用合剤を、セパレータの片方の表面、セパレータの両方の表面、正極合剤層の表面、及び負極合剤層の表面のうち、いずれか1つ以上の箇所に塗布して乾燥することにより、形成することができる。
無機酸化物及び結着剤が絶縁層形成用合剤に含有される場合、結着剤の含有量は、特に制限されないが、絶縁層の質量に対して、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下であることが望ましい。また、結着剤の含有量は、無機酸化物及び結着剤の合計量に対して、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であることが望ましい。このような範囲を充足することにより、絶縁層の機械的強度とリチウムイオン伝導性とをバランスよく両立することができる。
絶縁層の厚みは、特に制限されないが、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下であることが望ましい。また、絶縁層の厚みは、好ましくは2μm以上、より好ましくは4μm以上であることが望ましい。
絶縁層がセパレータの表面(片面の表面或いは両方の表面)に形成される形態は、絶縁層が合剤層(正極合剤層或いは負極合剤層)の表面に形成される形態と比較して、合剤層−絶縁層界面において合剤層と絶縁層とが混じり合う層が形成されることがないため、合剤層中の導電パスが良好に保持されるため、好ましい。
セパレータの表面のうち、正極に対向する表面に絶縁層が形成される形態は、セパレータの表面のうち、負極に対向する表面に絶縁層が形成される形態と比較して、セパレータのポリエン化を抑制できるため、好ましい。
正極3、負極4、及びセパレータ5を含んで構成される発電要素2は、電池ケース6内に収容されている。また、電池ケース6には非水電解質が収容され、発電要素2に非水電解質が含浸されている。
非水電解質は、非水溶媒(水以外の溶媒)に支持塩を溶解させたものである。非水溶媒としては、好ましくは有機溶媒を用いることができる。このような有機溶媒としては、例えばジメチルカーボネート(DMC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類;γ−ブチロラクトンやギ酸メチル等のエステル類;及び1,2‐ジメトキシエタンやテトラヒドロフラン等のエーテル類を好適に用いることができる。これら2種以上の混合溶媒を用いてもよい。
非水溶媒として、溶融塩(イオン性液体)を用いてもよい。このような溶融塩としては、例えばエチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩(EMI‐BF)、エチルメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホニルイミド(EMI‐TESI)等のイミダゾリウム塩;1‐エチルピリジニウムテトラフルオロホウ酸塩、1‐エチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホニルイミド等のピリジニウム塩;トリメチルプロピルアンモニウムトリフルオロメタンスルホニルイミド(TMPA‐TFSI)等のアンモニウム塩;及びトリエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホニルイミド(TES‐TFSI)等のスルホニウム塩等を用いることができる。
支持塩としては、リチウム塩を用いることができる。リチウム塩としては、無機リチウム塩及び有機リチウム塩のいずれを用いてもよい。無機リチウム塩としては、例えばLiPF、LiAsF、LiBF、LiSbF等のリチウムフッ化物塩;LiAlCl等のリチウム塩化物塩;及びLiClO、LiBrO、LiIO等のリチウム過ハロゲン酸塩等を例示することができる。有機リチウム塩としては、例えば含フッ素有機リチウム塩等を例示することができる。含フッ素有機リチウム塩としては、例えばLiCFSO、LiCSO等のパーフルオロアルカンスルホン酸塩;LiCFCO等のパーフルオロアルカンカルボン酸塩;LiN(CFCO)等のパーフルオロアルカンカルボンイミド塩;及びLiN(CFSO、LiN(CSO等のパーフルオロアルカンスルホンイミド塩等を例示することができる。これらの2種以上を併用してもよい。
なお、非水電解質には、添加剤としてビニレンカーボネート(VC)等が添加されていてもよい。
電池ケース6は、例えばアルミニウムやアルミニウム合金等の金属材料を用いて構成されている。電池ケース6内に発電要素2と非水電解質とが収容された状態で、電池ケース6の開口部に電池蓋7が固定され、密封されている。
本実施形態では、電池蓋7は正極端子を兼用している。また、電池蓋7の中央部には負極端子9が設けられている。負極4は、負極リード11を介して負極端子9に接続されている。正極3は、正極リード10を介して正極端子としての電池蓋7に接続されている。なお、電池蓋7には、密封容器内の内圧が所定圧に達したときにガスを外部に放出させるための安全弁8が設けられている。
以上説明したような非水電解質二次電池1において、本発明は、負極に結着剤としての水性結着剤を含ませることと、負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径を7μm以下とすることとを組み合わせた点に特徴を有する。これにより、出力特性及び容量保持率の双方を向上させることができる。この点について、以下、実施例及び比較例を示してより詳細に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるわけではない。
[実施例1]
図1に示す形態の非水電解質二次電池1を以下の手順に従って作製した。
<1>負極の作製
負極活物質として、平均粒子径が5.5μmであり、広角X線回折法により決定される層間距離d002が3.45Åの非晶質炭素を準備した。この非晶質炭素95.3質量部と、結着剤としてのスチレン‐ブタジエンゴム(SBR)2.8質量部と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)1.9質量部と、水とを混合して、負極合剤(負極ペースト)を調製した。次に、得られた負極合剤を、厚さ10μmの銅箔製の負極集電体の両面にドクターブレード法によって塗布して、負極集電体上に負極合剤層を形成した。その後、負極合剤層を乾燥して、負極を得た。負極には負極リードを取り付けた。
<2>正極の作製
正極活物質としてのLiFePOの粉体88質量部と、導電助剤としてのアセチレンブラック6質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)6質量部と、N‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)とを混合して、正極合剤(正極ペースト)を調製した。次に、得られた正極合剤を、厚さ20μmのアルミニウム箔製の正極集電体の両面にドクターブレード法によって塗布して、正極集電体上に正極合剤層を形成した。その後、この正極合剤層を乾燥して、正極を得た。正極には正極リードを取り付けた。
<3>非水電解質二次電池の作製
セパレータとしては、ポリエチレン微多孔膜を用いた。エチレンカーボネート(EC):ジメチルカーボネート(DMC):エチルメチルカーボネート(EMC)=30:20:50(体積比)の混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1mol/Lとなるように溶解させて、非水電解質としての非水電解質溶液を調製した。そして、セパレータを介して負極と正極とを巻回して発電要素とし、その発電要素をアルミニウム製の角型の電池ケースに収納した。その後、負極リードを介して負極を負極端子に接続し、正極リードを介して正極を電池蓋に接続し、さらにレーザー溶接によって電池蓋を電池ケースに取り付けた。その後、減圧下で非水電解質を注液した後、注液口をレーザー溶接によって封口した。これにより、公称容量が400mAhの角型の非水電解質二次電池(これを電池Aと称する)を作製した。
[実施例2]
実施例1の電池Aにおいて、負極活物質として、平均粒子径が7.0μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電池Bを作製した。
[比較例1]
実施例1の電池Aにおいて、負極活物質として、平均粒子径が11.5μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電池Cを作製した。
[比較例2]
実施例1の電池Aにおいて、負極活物質として、平均粒子径が14.5μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電池Dを作製した。
[比較例3]
実施例1の電池Aにおいて、負極活物質として、平均粒子径が16.8μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電池Eを作製した。
[実施例3]
実施例1の電池Aの負極において、負極活物質として、平均粒子径が2.3μmであり、広角X線回折法により決定される層間距離d002が3.70Åの非晶質炭素を用いたこと、及びこの非晶質炭素を97質量部、結着剤としてのスチレン‐ブタジエンゴム(SBR)を2質量部、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)を1質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電池の負極を作製した。
実施例1の電池Aの正極において、正極活物質としてLiNi0.33Co0.33Mn0.33を88質量部、導電助剤としてアセチレンブラックを6質量部、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を6質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電池の正極を作製した。
実施例1の電池Aの非水電解質において、非水溶媒をエチレンカーボネート(EC):ジメチルカーボネート(DMC):エチルメチルカーボネート(EMC)=30:20:50(体積比)とし、その非水溶媒に支持塩としてLiPFを1mol/Lとなるように溶解させたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の電池の非水電解質を作製した。
実施例1の電池Aにおいて、負極、正極及び非水電解質を上記のように構成し、そして公称容量が5.0Ahとしたこと以外は実施例1と同様にして、電池Fを作製した。
[実施例4]
実施例3の電池Fにおいて、負極活物質として、平均粒子径が3.1μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例3と同様にして、電池Gを作製した。
[実施例5]
実施例3の電池Fにおいて、負極活物質として、平均粒子径が4.2μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例3と同様にして、電池Hを作製した。
[比較例4]
実施例3の電池Fにおいて、負極活物質として、平均粒子径が9.8μmの非晶質炭素を用いたこと以外は実施例3と同様にして、電池Iを作製した。
[評価試験]
1.実施例1〜2及び比較例1〜3(電池A〜E)について
(1−1)初期容量の確認試験
実施例1〜2及び比較例1〜3の各電池A〜Eにおいて、以下の充放電条件にて初期容量の確認試験をおこなった。25℃において400mAの定電流で3.55Vまで充電し、さらに3.55Vで定電圧にて充電し、定電流充電及び定電圧充電を含めて合計3時間充電した。充電後に400mAの定電流にて2.00Vの放電終止電圧まで放電をおこない、この放電容量を「初期容量」とした。
(1−2)容量保持率(500サイクル試験後)の算出
初期容量の確認試験後の各電池A〜Eについて、以下の条件にてサイクル寿命試験をおこなった。45℃にて400mAの定電流で3.55Vまで充電し、さらに3.55Vで定電圧にて充電し、定電流及び定電圧充電を含めて合計3時間充電した後、400mAの定電流にて2.00Vまで放電をおこなうことを1サイクルとして、このサイクルを500サイクル繰り返した。
そして、500サイクル後の電池A〜Eについて、初期容量の確認試験と同じ条件で放電容量を測定し、当該放電容量を初期容量で除することによって容量保持率を算出した。
(1−3)直流抵抗(Rx)の相対値の算出
初期容量の確認試験後の各電池A〜Eを、25℃において400mA定電流で3.20Vまで充電し、さらに3.20V定電圧で合計3時間充電することにより電池のSOC(State Of Charge)を50%に設定し、0℃で5時間保持した後、80mA(I1)で10秒間放電したときの電圧(E1)、200mA(I2)で10秒間放電したときの電圧(E2)及び400mA(I3)で10秒間放電したときの電圧(E3)をそれぞれ測定した。ここで、「SOCを50%」とは、電池の容量に対して、充電電気量が50%であることを表わす。
上記測定値(E1、E2、E3)を用いて、直流抵抗(Rx)を算出した。具体的には、横軸を電流、縦軸を電圧とするグラフ上に、上記測定値E1、E2、E3をプロットし、それら3点を最小二乗法による回帰直線(近似直線)により近似し、その直線の傾きを直流抵抗(Rx)とした。
電池E(比較例3)において得られた直流抵抗(Rx)を基準にして、各電池A〜E(実施例1〜2及び比較例1〜3)の直流抵抗(Rx)を相対的に比較した。すなわち、下記式(1)により電池Eの直流抵抗(Rx)に対する各電池A〜Eの直流抵抗(Rx)の相対値を算出した。また、電池Eの直流抵抗(Rx)は、816.4mΩであった。
各電池A〜Eの直流抵抗(Rx)の相対値=[各電池A〜Eの直流抵抗(Rx)/電池Eの直流抵抗(Rx)]×100 ・・・(1)
以上のようにして算出した各電池A〜Eの容量保持率(500サイクル試験後)、及び電池Eの直流抵抗(Rx)に対する相対値を表1に示す。
Figure 2015162885
2.実施例3〜5及び比較例4(電池F〜I)について
(2−1)初期容量の確認試験
実施例3〜5及び比較例4の各電池F〜Iについて、以下の充放電条件にて初期容量の確認試験をおこなった。25℃において5.0Aの定電流で4.20Vまで充電し、さらに4.20Vで定電圧にて充電し、定電流充電及び定電圧充電を含めて合計3時間充電した。充電後に5.0Aの定電流にて2.50Vの放電終止電圧まで放電をおこない、この放電容量を「初期容量」とした。
(2−2)容量保持率(高温環境下に放置後)の算出
初期容量の確認試験後の各電池F〜Iについて、初期容量の90%を充電することで電池のSOCを90%に調整後、65℃環境下において60日間保管した。60日間保管後の各電池F〜Iについて、初期容量の測定と同じ条件で放電容量を測定し、当該放電容量を初期容量で除することによって容量保持率を算出した。
(2−3)直流抵抗(Ry)の相対値の算出
初期容量の確認試験後の各電池F〜Iについて、初期容量の50%を充電することで電池のSOCを50%に調整し、−10℃にて4時間保持した後、1.0A(I4)で10秒間放電した時の電圧(E4)、2.5A(I5)で10秒間放電した時の電圧(E5)及び5.0A(E6)で10秒間放電した時の電圧(E6)をそれぞれ測定した。これら測定値(E4、E5、E6)を用いて、直流抵抗(Ry)を算出した。具体的には、横軸を電流、縦軸を電圧とするグラフ上に、上記測定値E4、E5、E6をプロットし、それら3点を最小二乗法による回帰直線(近似直線)により近似し、その直線の傾きを直流抵抗(Ry)とした。
電池I(比較例4)において得られた直流抵抗(Ry)を基準にして、各電池F〜I(実施例3〜5及び比較例4)の直流抵抗(Ry)を相対的に比較した。すなわち、下記式(2)により電池Iの直流抵抗(Ry)に対する各電池F〜Iの直流抵抗(Ry)の相対値を算出した。
各電池F〜Iの直流抵抗(Ry)の相対値=[各電池F〜Iの直流抵抗(Ry)/電池Iの直流抵抗(Ry)]×100 ・・・(2)
以上のようにして算出した各電池F〜Iの容量保持率(高温環境下に放置後)、及び電池Iの直流抵抗(Ry)に対する相対値を表2に示す。
Figure 2015162885
[考察]
表1に示される結果から、以下の事項が明らかとなった。
負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径が7μm以下である電池A(実施例1)及び電池B(実施例2)は、電池Eの直流抵抗(Rx)に対する相対値が80%以下であり、容量保持率(500サイクル後)が85%以上であった。負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径が7μmより大きい電池C〜E(比較例1〜3)は、電池Eの直流抵抗(Rx)に対する相対値が100%以上であり、容量保持率(500サイクル後)が80%以下であった。電池A〜E(実施例1〜2及び比較例1〜3)において、非晶質炭素の平均粒子径が小さい電池A〜B(実施例1〜2)の電池Eの直流抵抗(Rx)に対する相対値は、電池C〜E(比較例1〜3)のそれらと比較して小さく、出力特性が向上する傾向にあることがわかった。また、電池A〜E(実施例1〜2及び比較例1〜3)において、非晶質炭素の平均粒子径を小さくしていくと、電池D(比較例2)に対応する非晶質炭素の平均粒子径(14.5μm)を境に、容量保持率が減少から増加に転じた。これは、非晶質炭素の平均粒子径を小さくするにつれて、容量保持率が減少から増加に転じる境界になる非晶質炭素の平均粒子径が、電池E(比較例3)に対応する非晶質炭素の平均粒子径(16.8μm)と、電池C(比較例1)に対応する非晶質炭素の平均粒子径(11.5μm)との間に存在するためであると考えられる。
非晶質炭素の平均粒子径を小さくするにつれて、容量保持率が減少から増加に転じたことの要因は定かではないが、その要因として、水性結着剤は非晶質炭素の粒子表面と強く相互作用することが考えられる。非晶質炭素は、他の炭素材料と比較して低温で焼成されて製造されるため、残存する表面官能基(ヒドロキシ基(−OH)、オキソ基(=O)等の親水基を含む)が多く、その表面官能基に起因して水性結着剤は非晶質炭素の表面と強く相互作用すると考えられる。すなわち、非晶質炭素の平均粒子径を7μm以下と小さくして表面官能基量が増加することで、水性結着剤は非晶質炭素の粒子表面とより強く相互作用すると考えられる。これにより非晶質炭素の粒子表面の活性が下がり、非晶質炭素の粒子表面における非水電解質の分解反応が抑制され、容量保持率が向上したと考えられる。
また、負極合剤層に含まれる増粘剤として、セルロース系高分子等(例えば、アルキルセルロースやそれらの塩等)を用いる場合、増粘剤は、ヒドロキシ基やカルボキシメチル基等の置換体等を含むため、非晶質炭素の粒子表面と相互作用すると考えられる。すなわち、負極合剤層に増粘剤を含むことによって非晶質炭素の粒子表面の活性はより下がることが考えられる。
セルロース系高分子は、特に制限されないが、カルボキシメチルセルロース(CMC)を含むことが好ましい。また、セルロース系高分子のエーテル化度は、特に制限されないが、ヒドロキシ基が多く存在して非晶質炭素の粒子表面の活性がより下がると考えられることから、1以下であることが好ましい。
本発明は、水性結着剤を用いた負極を備える電池について検討したものであって、負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径を11.5〜16.8μmの間にある特定粒子径より小さくすることによって、従来の技術常識に反して電池の容量保持率が向上することを見出したものであり、たとえ当業者であっても容易に想到できるものではない。
そして、負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径を11.5〜16.8μmの間の特定粒子径より小さくすることで容量保持率が向上することは、負極に水性結着剤を含むことにより奏される効果であると考えられる。
表2に示される結果から、以下の事項が明らかとなった。
負極に、負極活物質としての非晶質炭素と、水性結着剤とを含み、非晶質炭素粒子の平均粒子径を7μm以下、具体的には平均粒子径をそれぞれ、2.3μm、3.1μm、4.2μmとした電池F〜H(実施例3〜5)は、電池Iの直流抵抗(Ry)に対する相対値が85%以下であり、容量保持率(高温環境下に放置後)が80%以上であった。負極活物質としての非晶質炭素の平均粒子径が7μmより大きい電池I(比較例4)は、電池Iの直流抵抗(Ry)に対する相対値が100%であり、容量保持率(高温環境下に放置後)が80%未満であった。電池F〜H(実施例3〜5)が、電池A〜B(実施例1〜2)と同様に良好な容量保持率及び出力特性を示すのは、上述と同様、負極に、負極活物質としての非晶質炭素と、水性結着剤とを含み、かつ、非晶質炭素の平均粒子径を7μm以下にしたためと考えられる。
これらの結果から、負極に、負極活物質としての非晶質炭素と、水性結着剤とを含み、かつ、非晶質炭素の平均粒子径を7μm以下にすることにより、出力特性及び容量保持率を向上できることがわかった。
本明細書において開示された実施形態及びそれを具体化した実施例は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、上述した実施形態及び実施例に基づき、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
例えば、正極材料や非水電解質等は、非水電解質二次電池に求められる性能・仕様等に応じて、適宜選択することができる。
また例えば、負極に含まれる水性結着剤としては、本明細書において例示された化合物に限定されることなく、特定された特性を有する各種の化合物を用いることができる。
また例えば、非水電解質二次電池の形状に関しては、角型に限定されることなく、円筒型やラミネート型の非水電解質二次電池とすることができる。
本発明は、本発明の非水電解質二次電池を複数組み合わせた組電池を用いた蓄電装置を実現することができ、その一実施形態を図2に示す。蓄電装置は、複数の蓄電ユニット20を備えている。それぞれの蓄電ユニット20は、複数の非水電解質二次電池1を備えた組電池から構成される。蓄電装置30は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源として搭載することができる。
本発明の非水電解質二次電池が用いられる蓄電装置30は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源として、自動車100に搭載することができ、その一実施形態を図3に示す。また、本発明の非水電解質二次電池は、出力特性が良好であることから、ハイブリッド自動車(HEV)の自動車電源やプラグインハイブリッド自動車(PHEV)の自動車電源に用いることが好ましく、ハイブリッド自動車(HEV)の自動車電源に用いることがより好ましい。
また例えば、電気伝導の役割を担う主体に関しては、リチウムイオンに限定されることなく、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアルカリ金属の陽イオン;カルシウムやバリウム等のアルカリ土類金属の陽イオン;及びマグネシウム、アルミニウム、銀、亜鉛等の他の金属の陽イオンを用いることができる。すなわち、他のアルカリ金属イオン二次電池等とすることができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池に利用することができる。本発明に係る非水電解質二次電池は、出力特性及び容量保持率が優れるため、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)やプラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源、電子機器用電源、及び電力貯蔵用電源等に有効に利用できる。
1 非水電解質二次電池
2 発電要素
3 正極(正極板)
4 負極(負極板)
5 セパレータ
6 電池ケース
7 電池蓋
8 安全弁
9 負極端子
10 正極リード
11 負極リード
20 蓄電ユニット
30 蓄電装置
40 車体本体
100 自動車

Claims (9)

  1. 負極活物質としての非晶質炭素と、結着剤と、を含む負極を備え、
    前記結着剤は、水性結着剤を含み、
    前記非晶質炭素の平均粒子径は、7μm以下である、非水電解質二次電池。
  2. 前記水性結着剤は、水系溶媒に溶解又は分散可能な、ゴム状高分子及び樹脂系高分子から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記非晶質炭素は、広角X線回折法により決定される層間距離d002が3.60Å以上である、請求項1又は請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記負極は、増粘剤を含み、
    前記増粘剤は、セルロース系高分子を含む、請求項1乃至請求項3に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記セルロース系高分子は、カルボキシメチルセルロースを含む、請求項4に記載の非水電解質二次電池。
  6. 前記セルロース系高分子のエーテル化度は、1以下である、請求項4又は請求項5に記載の非水電解質二次電池。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池が、複数備えられる、組電池。
  8. 請求項7に記載の組電池が、備えられる、蓄電装置。
  9. 請求項8に記載の蓄電装置が、備えられる、自動車。

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