JP2012038597A - 非水電解質二次電池の負極活物質層形成用水系ペースト、非水電解質二次電池用負極及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池の負極活物質層形成用水系ペースト、非水電解質二次電池用負極及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】活物質として黒鉛粒子を含み、活物質層と集電体との接着性及び活物質層内における黒鉛粒子同士の結着性に優れた非水電解質二次電池用負極を提供する。
【解決手段】黒鉛粒子100質量部、70〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤0.1〜1.5質量部、エーテル化度0.8以下のカルボキシメチルセルロース0.4〜2質量部、バインダ粒子0.4〜1.5質量部、及び水を含む固形分濃度40〜70質量%の混合物を、前記曇点より低い温度環境下で混練することにより水系ペーストを調製し、得られた水系ペーストを前記曇点より低い環境温度下で集電体シートの表面に塗布する工程と、集電体シートの表面に塗布された水系ペーストを前記曇点より高い温度で加熱して乾燥することにより負極活物質層を形成する工程と、負極活物質層を圧延することにより負極を形成する工程と、を備える製造方法により、非水電解質二次電池用負極を作製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質二次電池用の負極を形成するための水系ペースト、前記水系ペーストを用いて得られる非水電解質二次電池用の負極、及び前記負極を備える非水電解質二次電池に関する。更に詳しくは、本発明は、非水電解質二次電池用負極の改良に関する。
非水電解質二次電池は、高容量及び高エネルギー密度を有し、小型化及び軽量化が容易なことから、電子機器の電源として広く使用されている。また、非水電解質二次電池を電気自動車等の輸送機器の電源として用いる研究が盛んに行われ、一部実用化されつつある。代表的な非水電解質二次電池は、リチウム系複合酸化物を含有する正極、黒鉛粒子を含有する負極及びポリオレフィン製多孔質膜(セパレータ)を備える。
黒鉛粒子を含有する負極は、非水電解質二次電池の負極として広く用いられているが、充放電回数が増加することにより、活物質層の一部が集電体から剥離することがあった。活物質層の一部が集電体から剥離した場合には、サイクル特性等の電池性能を低下させるおそれがある。
活物質層の集電体から剥離を抑制する技術として、例えば、特許文献1は、曇点が70℃以下の界面活性剤を含有する負極活物質の水系ペーストを開示している。そして、特許文献1は、この水系ペーストを集電体表面に塗布し、得られた塗膜を乾燥及び圧延することにより、集電体との密着性に優れた活物質層が形成されると述べている。
また、特許文献2は、活物質として黒鉛等の炭素粉末を含み、更にノニオン系界面活性剤を含む負極活物質層を備えた非水電解質二次電池用負極を開示する。そして、特許文献2は、負極活物質層にノニオン系界面活性剤を含ませることにより、電解液に対する濡れ性が向上すると述べている。
特許文献3は、ポリテトラフルオロエチレン粒子30〜65質量%と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル2〜10質量%と、を含み、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルの曇点が45℃を超えて85℃以下であり、前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル1分子中の酸化エチレンの含有割合が65〜70質量%である水系エマルジョンを開示する。
特開2006−260782号公報 特開平10−092436号公報 特開平08−269285号公報
上述した従来の技術を用いて水系ペーストを調製し、集電体表面に塗工、乾燥、及び圧延することにより得られる負極活物質層は、集電体表面に対する密着性はある程度高いものになる。しかしながら、このような負極活物質層を含む電池に対して、充放電を多数回繰り返した場合、活物質層と集電体との部分的な剥離が生じる現象が見られた。
本発明者らは、上述した活物質層と集電体との部分的な剥離をさらに抑制する方法について検討するために、集電体の表面に従来の水系ペーストを塗布して乾燥させた場合、水系ペーストの塗膜の乾燥に伴い、水系ペースト中のバインダ粒子が塗膜の表層に移動(マイグレーション)するために、バインダ粒子が表層に偏在することに着目した。集電体の表面に塗布された水系ペーストの塗膜は乾燥時には表層から次々と乾燥されて水分が蒸発し、表層の水分の蒸発により形成された空隙にさらに内層から新たな水系ペーストが移動する。その結果、集電体表面付近に存在するバインダ粒子の量が少なくなる。このような理由から、集電体表面に被着された負極活物質層の剥離が充分に抑制できていないと考えている。
本発明の目的は、製造時において、バインダ粒子が表層に偏在することなく、集電体表面においても充分な量のバインダ粒子を保持させることにより集電体と負極活物質層との接着性が高い非水電解質二次電池用負極を提供することである。
本発明の非水電解質二次電池の負極活物質層形成成分を含む負極活物質層形成用水系ペースト(以下単に「水系ペースト」とすることがある)は、負極活物質層形成成分が、黒鉛粒子100質量部、70〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤0.1〜1.5質量部、エーテル化度0.8以下のカルボキシメチルセルロース0.4〜2質量部及びバインダ粒子0.4〜1.5質量部を含み、前記カルボキシメチルセルロースの含有割合が前記ノニオン系界面活性剤の含有割合の1〜4倍の範囲であることを特徴とする。
このような構成によれば、水系ペーストは通常曇点よりも低い温度で調製されるために、ノニオン系界面活性剤は溶解状態にある。これにより黒鉛粒子等の非水溶媒に対する濡れ性を向上させて、黒鉛粒子等の水系ペースト中での分散性を向上させる。従って、水系ペーストの調製が容易になる。一方、集電体表面に塗布した水系ペーストを乾燥する場合、曇点よりも高い温度で乾燥することによりノニオン系界面活性剤が白濁または析出することにより、水系ペーストが増粘する。これにより、水系ペースト内の各成分が移行しにくくなるために、バインダ粒子等のマイグレーションが抑制される。そして、水系ペーストに、エーテル化度0.8以下のカルボキシメチルセルロースを所定の割合で配合していることにより、水系ペーストの調製時においては、水系ペーストの粘性の調整に寄与し、乾燥時においては、バインダ粒子とともに結着成分になる。その結果、このような水系ペーストを用いて得られる負極は、集電体表面に対する負極活物質の密着性が極めて高いものになる。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、集電体表面に、前記の水系ペーストを用いて形成された負極活物質層を備えることを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池用負極の製造方法は、前記水系ペーストを用いる、非水電解質二次電池用負極の製造方法であって、(1)水系ペーストに含まれるノニオン系界面活性剤の曇点より低い温度で水系ペーストを調製し、得られた水系ペーストを前記曇点より低い温度で集電体シートの表面に塗布する工程と、(2)集電体シートの表面に塗布された水系ペーストを前記曇点より高い温度で加熱して乾燥することにより負極活物質層を形成する工程と、(3)負極活物質層を圧延することにより負極を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池は、リチウムイオンを吸蔵及び放出する正極と、前記非水電解質二次電池用負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、非水電解質と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、集電体表面に対する負極活物質層の密着性が極めて高い負極が得られる。また、このような負極を用いた非水電解質二次電池においては、充放電サイクルを繰り返しても負極活物質層の剥離が起こりにくい。
本発明の第1実施形態である非水電解質二次電池の構成を模式的に示す縦断面図である。
図1は、本発明の第1実施形態である非水電解質二次電池1の構成を模式的に示す斜視図である。図1では、非水電解質二次電池1の要部の構成を示すために、一部を切り欠いて示している。
非水電解質二次電池1(以下単に「電池1」とすることがある)は、正極と負極との間にセパレータを介在させてこれらを捲回することにより得られる捲回型電極群を、更に扁平形状に成形した電極群10と、形状が角型であり、長手方向の一端に開口を有し、電極群10や非水電解質(不図示)等をその内部に収容する電池ケース11と、電池ケース11を封口すると共に正極端子として機能する封口板12と、封口板12により支持される負極端子13と、正極集電体と封口板12とを接続する正極リード14と、負極集電体と負極端子13とを接続する負極リード15と、封口板12と負極端子13とを絶縁するガスケット16と、封口板12に形成された注液孔を、非水電解質の電池ケース11内への注液後に塞ぐ封栓17と、を備えている。
電池1は、角型形状のリチウムイオン二次電池であり、負極に特徴を有する。本実施形態の負極は、後述する特定の成分をそれぞれ所定量ずつ含有する水系ペーストを用いて活物質層を形成すると共に、この水系ペーストを調製及び保管する際、並びに、この水系ペーストを集電体表面に塗布及び乾燥する際に、後述する所定の温度管理を実施することを特徴とする。これにより、集電体表面に塗布された水系ペーストの塗膜を乾燥させる際に、塗膜中でバインダ粒子の偏析が起こるのを顕著に抑制でき、塗膜と集電体との界面にもバインダ粒子を存在させることが可能になる。その結果、活物質層と集電体との接着性が著しく向上し、活物質層の集電体からの剥離を抑制することができる。従って、本実施形態の負極を備える電池1は、充放電回数が増加した場合でも、活物質層の集電体からの剥離を原因とするサイクル特性等の電池性能の劣化や電池の膨れ等が殆ど発生しない。
まず、負極について説明する。本実施形態の負極は、(1)水系ペーストを調製して集電体表面に塗布する工程と、(2)負極活物質層を形成する工程と、(3)負極を作製する工程と、を備える非水電解質二次電池用負極の製造方法により作製できる。
工程(1)では、まず、黒鉛粒子100質量部、70〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤(以下単に「ノニオン系界面活性剤」とすることがある)0.1〜1.5質量部、エーテル化度0.8以下のカルボキシメチルセルロース(以下単に「CMC」とすることがある)0.4〜2質量部、バインダ粒子0.4〜1.5質量部、及び水を含み、前記カルボキシメチルセルロースの含有割合がノニオン系界面活性剤の含有割合の1〜4倍の範囲である混合物を、ノニオン系界面活性剤の曇点より低い温度で混練することにより、水系ペーストを調製する。
水系ペーストに含有される黒鉛粒子としては、非水電解質二次電池用負極活物質として用いられる黒鉛粒子を使用でき、その中でも、天然黒鉛粒子、人造黒鉛粒子等が好ましい。黒鉛粒子の体積平均粒子径は特に限定されないが、好ましくは10μm〜30μmである。このような範囲の体積平均粒子径を持つ黒鉛粒子を用いることにより、水系ペースト内での黒鉛粒子の分散性が向上する。更に、黒鉛粒子の表面にノニオン系界面活性剤が効率良く付着し、負極活物質層のリチウムイオン伝導性が向上する。
ノニオン系界面活性剤としては、70℃〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤であれば、特に限定なく使用できる。このようなノニオン系界面活性剤を用いることにより、水系ペースト内における黒鉛粒子の分散性を向上させることができる。また、このようなノニオン系界面活性剤を、後述するエーテル化度0.8以下のCMCと組み合わせて用いることにより、後述する工程(2)において、集電体表面に形成された水系ペーストの塗膜の粘度を適切な範囲に上昇させ、バインダ粒子の塗膜外表面周辺への移動を抑制し、バインダ粒子の偏在を抑制することができる。このような作用については、工程(2)の説明において詳述する。
ノニオン系界面活性剤の曇点は、70℃〜95℃の範囲であることが好ましい。この温度範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤を用いることにより、工程(1)では水系ペースト中での黒鉛粒子の分散性が更に向上し、工程(3)では塗膜中でのバインダ粒子の移動を抑制する効果が更に向上する。その結果、活物質層と集電体との接着性及び活物質層中での黒鉛粒子同士の結着性が向上する。これにより、高水準のサイクル特性を維持できる充放電回数が更に多くなる。
ノニオン系界面活性剤の曇点が70℃未満では、混練の最中に水系ペーストの粘度が増大し、水系ペーストの混練から集電体への塗布までの間に、黒鉛粒子の沈降が発生し、活物質層と集電体との接着性、及び活物質層内における黒鉛粒子同士の結着性が低下するおそれがある。これにより、充放電回数の増加に伴い、活物質層の集電体からの剥離が発生し易くなり、サイクル特性の劣化や電池の著しい膨れ等が発生する可能性が大きくなる。
また、ノニオン系界面活性剤の曇点が100℃を超えた場合は、工程(2)において集電体表面に塗布された水系ペーストの塗膜を乾燥させる際に、塗膜の粘度が適切な範囲に増加しないことにより、バインダ粒子の移動を十分に抑制できないおそれがある。その結果、作製された負極において、集電体と活物質層との接着性や活物質層内での黒鉛粒子同士の結着性が低下するおそれがある。
ノニオン系界面活性剤は、HLB(Hydrophile Lipophile Balance、親水親油バランス)が8〜16の範囲にあることが好ましい。
HLBとは、界面活性剤の親水性と親油性(疎水性)とのバランスを表す指標である。親油性の高い物ほどHLB値が小さく、親水性の高い物ほどHLB値が大きくなる。界面活性剤のHLBは、次の式により求められる。HLB=(Wp/Ws)×20〔式中、Wpは界面活性剤の親水性部分の分子量を示す。Wsは界面活性剤の分子量を示す。〕
前記のような範囲のHLB値を有することにより、ノニオン系界面活性剤自体の水系ペースト中での分散性が更に高まる。その結果、黒鉛粒子の水系ペースト中での分散性を更に高めることができる。また、ノニオン系界面活性剤の分子が黒鉛粒子表面に、分子列のばらつきが少ないミセルを形成し易くなる。これにより、負極活物質層において黒鉛粒子表面がノニオン系界面活性剤で被覆され、負極活物質層のリチウムイオン伝導性が向上し、電池1の出力特性等が更に向上する。
水系ペーストにおけるノニオン系界面活性剤の含有割合は、黒鉛粒子100質量部に対して0.1〜1.5質量部であり、好ましくは0.2〜1.0質量部である。含有割合が0.1質量部未満では、工程(3)において水系ペーストの塗膜を乾燥させる際に、バインダ粒子の偏在を抑制する効果が不十分になるおそれがある。また、含有割合が1.5質量部を超えると、水系ペーストの粘度が小さくなり過ぎ、水系ペースト中で黒鉛粒子の沈降が発生するおそれがある。
ノニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、70℃〜100℃の範囲に曇点を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルを好ましく使用できる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、一般式:R−O−(AO)nH(式中、Rはアルキル基を示す。Aはアルキレン基を示す。nは自然数を示す。)で表される。ここで、符号Rで示されるアルキル基の炭素数及び符号Aで示されるアルキレン基の炭素数、並びにnで示されるアルキレンオキシ基(AO)の重合度は特に限定されない。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、符号Rで示されるアルキル基の炭素数、符号Aで示されるアルキレン基の炭素数及び符号nで示されるアルキレンオキシ基(AO)の重合度の少なくとも1種が異なる複数のポリオキシアルキレンアルキルエーテルの混合物であってもよい。更に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては多くの市販品が上梓されているので、その中から、曇点が70〜100℃の範囲にあるポリオキシアルキレンアルキルエーテルを選択して用いればよい。
CMCとしては、エーテル化度が0.8以下のCMCであれば、特に限定なく使用できる。このようなCMCを用いることにより、後述する工程(2)において集電体表面に形成された水系ペーストの塗膜を乾燥させる際に、ノニオン系界面活性剤と共に作用して、塗膜の粘度を適切な範囲に上昇させ、バインダ粒子の塗膜外表面周辺への移動を抑制し、バインダ粒子の偏在を抑制することができる。なお、エーテル化度が0.8以下のCMCは、ノニオン系界面活性剤による水系ペースト中での黒鉛粒子の分散性向上効果を低下させることはない。更に、エーテル化度が0.8以下のCMCは、バインダとしても機能を有しているので、活物質層と集電体との接着性を更に向上させることができる。CMCのエーテル化度が0.8を超えると、活物質層と集電体との接着性を向上させる効果が低下するおそれがある。
水系ペーストにおけるCMCの含有割合は、黒鉛粒子100質量部に対して0.4〜2質量部であり、0.5〜1.5質量部であることが好ましい。含有割合が0.4質量部未満である場合は、CMCを添加する効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、含有割合が2質量部を超える場合は、水系ペーストの粘度が増大し、塗工性が悪くなったり乾燥遅延が発生したりするおそれがある。
更に、CMCの含有割合は、ノニオン系界面活性剤の含有割合の1〜4倍であり、好ましくは2〜4倍である。これにより、集電体への塗布に適した粘度を有する水系ペーストを調製することができる。更に水系ペーストを調製してから集電体に塗布するまでのポットライフをより長くすることができ、前記した集電体への塗布に適した粘度を長期間にわたって維持することができる。1倍未満では、水系ペーストの粘度が小さくなりすぎ、黒鉛粒子の沈降や凝集等が起こり易くなるおそれがある。4倍を超えると、ノニオン系界面活性剤によるバインダ粒子の偏在を抑制する効果が不十分になるおそれがある。
バインダ粒子としては、非水電解質二次電池用負極に用いられているバインダ粒子を使用できるが、その中では、ゴム粒子を好ましく使用できる。ゴム粒子を用いることにより、ノニオン系界面活性剤によるバインダ粒子の偏在を抑制する効果を更に高めることができる。ゴム粒子の具体例としては、スチレンブタジエンゴム粒子、アクリロニトリルゴム粒子、アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、アクリル酸変性ブタジエンゴム等が挙げられる。これらの中でも、集電体と活物質層との接着性、活物質層における黒鉛粒子同士の結着性等を考慮すると、スチレンブタジエンゴム粒子が好ましい。
バインダ粒子の体積平均粒子径は特に限定されないが、50nm〜300nmの範囲であることが好ましい。このような体積平均粒子径を有するバインダ粒子を用いることにより、水系ペースト中でのバインダ粒子の分散性が向上すると共に、ノニオン系界面活性剤によるバインダ粒子の偏在を抑制する効果が、発揮され易くなる。その結果、集電体と活物質層との接着性が向上し、サイクル特性等の電池性能の劣化や電池の膨れ等が更に抑制される。
水系ペーストにおけるバインダ粒子の含有割合は、黒鉛粒子100質量部に対して0.4〜1.5質量部であり、好ましくは0.4〜1.2質量部である。含有割合が0.4質量部未満である場合は、集電体と活物質層との接着性が劣化し、充放電回数の増加に伴って活物質層の集電体からの剥離等が発生し易くなるおそれがある。含有割合が1.5質量部を超えた場合は、活物質層における黒鉛粒子の含有割合が相対的に低下し、電池性能全般が低下するおそれがある。
本工程では、前述の各成分及び水を混合して得られた混合物を、この混合物中に含有されるノニオン系界面活性剤の曇点より低い温度環境下で混練することにより、水系ペーストを調製する。前記混合物における固形分濃度は、前記混合物全量の40〜70質量%の範囲から選択するのが好ましい。これにより、得られた水系ペーストの塗工性及びポットライフが向上する。
固形分濃度が低すぎる場合は、水系ペーストの粘度が低下し、後述する工程(2)において集電体表面に形成された水系ペーストの塗膜を乾燥させる際に、ノニオン系界面活性剤によるバインダ粒子の偏在を抑制する効果が不十分になるおそれがある。更に、水系ペースト中での黒鉛粒子の沈降等が起こり易くなり、水系ペーストの塗工性も低下する。固形分濃度が高すぎる場合は、黒鉛粒子の凝集や沈降等が起こり易くなり、水系ペーストの集電体への塗工性や水系ペーストのポットライフ等が低下するおそれがある。更に、電池性能全般が低下するおそれがある。
工程(1)では、水系ペーストを調製した後、水系ペーストに含有されるノニオン系界面活性剤の曇点より低い温度環境下で、水系ペーストを集電体に塗布し、集電体の表面に水系ペーストの塗膜を形成する。このとき、水系ペーストの塗布方法は特に限定されず、例えば、浸漬塗布、ロール塗布、グラビア塗布等の一般的な塗布方法を利用できる。水系ペーストが塗布される集電体としては、非水電解質二次電池用集電体を使用できる。集電体は、銅、銅合金、ステンレス鋼、ニッケル等の金属材料からなる金属箔である。更に、集電体として、前記金属材料からなる多孔質体、織布、不織布等を用いてもよい。集電体の厚みは特に限定されないが、好ましくは10μm〜150μmである。
工程(1)の次に実施される工程(2)では、工程(1)において集電体の表面に形成された水系ペーストの塗膜を、水系ペーストに含有されるノニオン系界面活性剤の曇点より高い温度で加熱して乾燥し、活物質層を形成する。水系ペーストの塗膜を加熱すると、塗膜内で集電体との界面から塗膜外表面に向かう水の対流が起こり、黒鉛粒子やバインダ粒子が移動し易くなる。特に、バインダ粒子は黒鉛粒子よりも質量が小さいため、その傾向が大きい。
しかし、塗膜中のノニオン系界面活性剤が、その曇点よりも高い温度で加熱されることにより、水に対する溶解度が減少し、水に溶解し難くなる。このため、塗膜の粘度が上昇し、塗膜内での対流及びそれに伴うバインダ粒子の移動を抑制する。その結果、バインダ粒子の外表面周辺への偏在がなくなり、集電体との界面周辺にもバインダ粒子が存在する活物質層を形成できる。更に、塗膜の乾燥時に塗膜を増粘させているので、黒鉛粒子の沈降や凝集が起こり難いという利点がある。
工程(2)の次に実施される工程(3)では、工程(2)で形成された活物質層を圧延し、表面に活物質層が形成された集電体を必要に応じて所定の寸法に裁断することにより、本実施形態の負極が作製される。本実施形態の負極は、黒鉛粒子100質量部に対して、70〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤0.1質量部〜1.5質量部、エーテル化度0.8以下のカルボキシメチルセルロース0.4質量部〜2質量部、及びバインダ粒子0.4質量部〜1.5質量部を含み、カルボキシメチルセルロースの含有量がノニオン系界面活性剤の含有割合の1倍〜4倍の範囲である負極活物質層を備えている。
次に、非水電解質二次電池1における、負極以外の構成について説明する。
正極は、正極集電体と正極活物質層とを含む。
正極集電体には、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン等からなる金属箔及び多孔質金属シートを使用できる。多孔質金属シートには、織布、不織布、パンチングシート等がある。正極集電体の厚さは、好ましくは1μm〜100μm、さらに好ましくは5μm〜50μmである。
本実施形態の正極活物質層は、正極集電体の厚さ方向の両方の表面に形成されているが、それに限定されず、一方の表面のみに形成されてもよい。正極活物質層は、正極活物質、導電剤及びバインダを含有している。
正極活物質としては、公知の非水電解質二次電池用正極活物質を使用でき、その中でも、リチウム含有複合酸化物、オリビン型リン酸リチウム等が好ましく、リチウム含有複合酸化物が特に好ましい。
リチウム含有複合酸化物は、リチウムと遷移金属元素とを含む金属酸化物又は前記金属酸化物中の遷移金属元素の一部が異種元素によって置換された酸化物である。遷移金属元素としては、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Cr等を挙げることができる。これらの遷移金属元素の中でも、Mn、Co、Ni等が好ましい。異種元素としては、Na、Mg、Zn、Al、Pb、Sb、B等が挙げられる。これらの異種元素の中でも、Mg、Al等が好ましい。遷移金属元素及び異種元素は、それぞれ1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
リチウム含有複合酸化物の具体例としては、例えば、LiXCoO2、LiXNiO2、LiXMnO2、LiXComNi1-m2、LiXCom1-mn、LiXNi1-mmn、LiXMn24、LiXMn2-mMnO4(前記各式中、MはSc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Na、Mg、Zn、Al、Pb、Sb及びBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。0<x≦1.2、m=0〜0.9、n=2.0〜2.3である。)等が挙げられる。これらのリチウム含有複合酸化物の中でも、LiXCom1-mnが好ましい。
オリビン型リン酸リチウムとしては、例えば、LiZPO4、Li2ZPO4F(前記各式中、ZはCo、Ni、Mn及びFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)等が挙げられる。
上記した各組成式において、リチウムのモル比は正極活物質合成直後の値であり、充放電により増減する。正極活物質は1種を単独で使用でき又は2種以上を組み合わせて使用できる。
導電剤としては、天然黒鉛、人造黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維類、アルミニウム等の金属粉末類、酸化チタン等の導電性金属酸化物、フッ化カーボン等が挙げられる。導電剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリ酢酸ビニル、ポリエーテル、ポリエーテルサルホン、スチレンブタジエンゴム、変性アクリルゴム、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。バインダは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
正極活物質層は、例えば、正極合剤ペーストを正極集電体表面に塗布し、得られた塗膜を乾燥及び圧延することにより形成できる。正極合剤ペーストは、正極活物質、導電剤及び結着剤を、分散媒と混合することにより調製できる。分散媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアミン、アセトン、シクロヘキサノン等の有機溶媒、水等が挙げられる。
セパレータは、正極と負極との間に介在するように配置され、正極と負極とを絶縁し、リチウムイオン透過性を有する。セパレータとしては、内部に細孔を有する多孔質シート、樹脂繊維の不織布、織布等を使用できる。多孔質シート及び樹脂繊維は樹脂材料からなる。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。これらの中でも多孔質シートが好ましい。多孔質シートの細孔径は、好ましくは0.05μm〜0.15μmである。多孔質シートの厚さは、好ましくは5μm〜40μmである。
電極群10には、非水電解質が含浸される。本実施形態の非水電解質は、リチウム塩と非水溶媒とを含み、更に添加剤を含んでいてもよい。
リチウム塩としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ホウ酸塩類、イミド塩類等が挙げられる。リチウム塩は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。リチウム塩の濃度は、非水溶媒1リットルに対して0.5モル〜2モルであることが好ましい。
非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状炭酸エステル、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル等が挙げられる。非水溶媒は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
添加剤としては、例えば、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネート等のビニレンカーボネート化合物、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテル等のベンゼン化合物等が挙げられる。
封口板12としては、例えば、ステンレス鋼、鉄等の金属材料を所定形状に成形した封口板を使用できる。負極端子13としては、例えば、ニッケル、銅、ステンレス鋼等の金属材料を所定形状に成形した負極端子を使用できる。正極リード14としては、アルミニウムリード等を使用できる。負極リード15としては、ニッケルリード、銅リード等を使用できる。ガスケット16は、例えば、ゴム材料、樹脂材料等の絶縁性材料を所定形状に成形したガスケットを使用できる。封栓17としては、例えば、樹脂材料を所定形状に成形した封栓を使用できる。
本実施形態では、角型の形状を有する非水電解質二次電池1について説明している。しかしながら、本発明の非水電解質二次電池は、角型電池に限定されない。本発明の非水電解質二次電池は、捲回型電極群を含む円筒型電池、捲回型電極群、扁平状電極群又は積層型電極群をラミネートフィルムからなる電池ケースに収容した電池、積層型電極群を含むコイン型電池等、種々の形態の電池にすることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
(1)負極の作製
天然黒鉛粒子(平均粒径20μm、BET比表面積4.8m2/g)100質量部、カルボキシメチルセルロース(以下、「CMC」とするエーテル化度0.6)1質量部、スチレンブタジエン系のバインダ粒子エマルジョン(固形分濃度48.5質量%)約2.065質量部(バインダ粒子として1質量部)、ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルミンNL80、曇点72℃、HLB13.1、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、三洋化成工業(株)製)0.5質量部および適量の水を、双腕型混練機で混練し、水系ペーストを調製した。
双腕型混練機はその外周にジャケットを備え、冷却水を前記ジャケットに流すことで内部温度が25℃を超えないようにし、塗工工程までの水系ペーストの保管は35℃を超えないようにした。この水系ペーストを厚さ10μmの銅箔(負極集電体)の両面に塗布し、得られた塗膜を乾燥及び2000N(204kgf)/cmの線圧で圧延し、負極板を作製した。両面の負極活物質層と負極集電体との合計厚さは150μmであった。その後、負極板を所定の寸法に裁断して、帯状の負極を得た。なお、混練温度、保存温度、乾燥温度及びその他の条件については、表1に示した。
(2)正極の作製
LiNi0.82Co0.15Al0.032(正極活物質)100質量部、アセチレンブラック(導電剤)1質量部、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)1質量部及びN−メチル−2−ピロリドン25質量部を双腕型混練機で混合し、正極合剤ペーストを調製した。この正極合剤ペーストを厚さ15μmの帯状アルミニウム箔(正極集電体)の両面に塗布し、得られた塗膜を乾燥及び圧延し、正極板を作製した。両面の正極活物質層と正極集電体との合計厚さは120μmであった。その後、正極板を所定の寸法に裁断して、帯状の正極を得た。
(3)非水電解質の調製
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:3で混合した混合溶媒99質量部にビニレンカーボネート1質量部を添加して、混合溶液を得た。その後、濃度が1.0mol/LとなるようにLiPF6を混合溶液に溶解して、非水電解質を調製
した。
(4)電池の組立
前記で得られた正極、負極及び非水電解質を用い、次のようにして、非水電解質二次電池を作製した。
アルミニウム製正極リードの一端を正極集電体に接続した。ニッケル製負極リードの一端を負極集電体に接続した。正極と負極との間に厚さ16μmのポリエチレン製多孔質シート(セパレータ、商品名:ハイポア、旭化成(株)製)を介在させてこれらを捲回した。得られた捲回型電極群を25℃環境下でプレスし、扁平状電極群(以下単に「電極群」とする)を作製した。プレス圧は0.5MPaとした。
得られた電極群を鉄製角型電池ケースに挿入した。電極群の上部には、ポリプロピレン製枠体を装着した。この枠体は、電極群とステンレス鋼製封口板とを隔離するとともに、正極リード又は負極リードと角型電池ケースとの接触を防止する。正極リードの他端を封口板の下面に接続した。負極リードの他端を負極端子に接続した。負極端子は樹脂製ガスケットを介して封口板に装着した。封口板を角型電池ケースの開口に配置して溶接した。封口板の注液孔から、所定量の非水電解質を角型電池ケース内に注液した。その後、注液口を封栓で塞ぐことにより、非水電解質二次電池を作製した。
(実施例2)
ノニオン系界面活性剤(商品名:ナロアクティーCL−140、曇点93℃、HLB14.7、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、三洋化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様に負極及び非水電解質二次電池を作製した。なお、混練温度、保存温度、乾燥温度及びその他の条件については、表1に示した。
(実施例3)
ノニオン系界面活性剤(商品名:ナロアクティーCL−95、曇点56℃、HLB13.1、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、三洋化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様に負極及び非水電解質二次電池を作製した。なお、混練温度、保存温度、乾燥温度及びその他の条件については、表1に示した。
(比較例1)
ノニオン系界面活性剤(商品名:ナロアクティーCL−70、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、曇点20℃、HLB11.7、三洋化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様に負極及び非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
ノニオン系界面活性剤(商品名:ナロアクティーCL−400、曇点100℃を超える、HLB17.8、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、三洋化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様に負極及び非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
ノニオン系界面活性剤(商品名:サンノニックSS−70、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、曇点33℃、HLB12.1、三洋化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様に負極及び非水電解質二次電池を作製した。
(比較例4)
ノニオン系界面活性剤(エマルミンNL80)2質量部を用いる以外は、実施例1と同様に負極及び非水電解質二次電池を作製した。
(比較例5)
エーテル化度0.6のCMCに代えてエーテル化度1のCMCを用いる以外は、実施例1と同様にして、負極及び非水電解質二次電池を作製した。
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた各電池を、下記の評価試験に供した。結果を表1に示す。なお、負極特性については、負極活物質層の負極集電体からの剥離強度(以下単に「剥離強度」とする)、負極活物質層中における活物質の結着強度(以下単に「粒子間強度」とする)及び負極活物質層中におけるバインダ粒子の移動の状態(以下単に「マイグレーション」とする)を調べた。電池特性については、電池容量(mAh)、容量維持率(%)及び膨れ量(mm)を調べた。結果を表1に示す。
〔剥離強度〕
負極を裁断して幅15mm、長さ80mmの試験片を作製した。両面テープ(品番:No.151、日東電工(株)製)を試験片の一方の面の負極活物質層に貼り付け、表面が平滑なステンレス鋼基板に固定した。試験片が固定されたステンレス鋼基板を、水平になるように設置した。試験片の長手方向における負極集電体の一端を、引張り試験機(商品名:テンシロン万能試験機RTC1210、(株)エー・アンド・デイ製)の可動冶具に固定し、ステンレス鋼基板の基板面に対して90°の方向に負極集電体を剥離するように設定した。そして、可動治具を移動させ、試験片の負極活物質層と負極集電体とを20mm/分の速度で剥離させた。その際、引張方向は試験片を固定しているステンレス鋼基板の基板面に対して常に90°に維持した。試験片の30mm以上が剥離した時の、安定した引張り強度の数値を読み取り、負極活物質層の負極集電体からの剥離強度(N/m)とした。
〔粒子間強度〕
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた非水電解質二次電池用負極を裁断し、2cm×3cmの負極片を得た。得られた負極片の一方の面の負極活物質層を剥がし、他方の面の負極活物質層をそのまま残した。この負極片を、ガラス板上に貼り付けた両面テープ(品番:No.515、日東電工(株)製)に、他方の面の負極活物質層と両面テープの接着剤層とが接着するように貼り付けた。次いで、負極片から負極集電体を剥離して負極活物質層を露出させた。これにより、両面テープの片面に負極活物質層が付着した測定用試料を作製した。
前記で得られた測定用試料の負極活物質層が付着していない両面テープの面を、タッキング試験機(商品名:TAC−II、(株)レスカ製)の測定子(先端直径0.2cm、断面積0.031cm2)の先端に貼り付け、下記試験条件で負極活物質層にプローブを押し込んだ後、プローブを引き離す剥離試験を行った。この剥離試験において、活物質粒子間で剥離が起る最大荷重を測定した。測定された最大荷重を測定子の断面積で除した値を、負極活物質層の結着強度(N/cm2)とした。
試験条件:プローブの押し込み速度30mm/分
プローブの押し込み時間10秒
プローブの押し込み荷重3.9N
プローブの引き離し速度600mm/分
〔マイグレーション〕
実施例1〜3及び比較例1〜6で得られた非水電解質二次電池用負極の厚み方向の断面を、走査型電子顕微鏡で観察し、その断面における活物質粒子及びバインダ粒子の分散状態を調べた。そして、バインダ粒子が負極活物質層の外表面及びその周辺に偏在せず、負極活物質層のほぼ全域に分散している場合を「良好」と判定し、バインダ粒子が負極活物質層の外表面及びその周辺に偏在している場合を「分離」と判定した。
〔電池容量〕
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた非水電解質二次電池について、下記条件で充放電サイクルを3回繰返し、3回目の放電容量を求め、電池容量(mAh)とした。充放電サイクルでは、まず、下記条件で定電流充電を行い、引き続いて定電圧充電を行った後、定電流放電を行った。
定電流充電:200mA、終止電圧4.2V。
定電圧充電:終止電流20mA、休止時間20分。
定電流放電:電流200mA、終止電圧2.5V、休止時間20分。
〔容量維持率〕
実施例1〜3及び比較例1〜5の非水電解質二次電池について、45℃において、下記条件で充放電サイクルを500回繰り返した。1回の充放電サイクルでは、まず、下記条件で定電流充電を行い、引き続いて定電圧充電を行った後、定電流放電を行った。
定電流充電:充電電流値500mA/充電終止電圧4.2V
定電圧充電:充電電圧値4.2V/充電終止電流100mA
定電流放電:放電電流値500mA/放電終止電圧3V
そして、1回目の放電容量に対する500回目の放電容量の百分率として、容量維持率(%)を求めた。結果を表1に示す。
[電池の膨れ量]
前記容量維持率測定(充放電サイクル500回)後の各電池について、電池の膨れ量を測定した。電池の膨れ量は、容量維持率測定後の各電池の厚さから、容量維持率測定前の各電池の厚さを減じた値(mm)とした。
Figure 2012038597
実施例1〜3では、70℃〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤と、エーテル化度が0.8以下であるCMCと、を併用し、更に所定の温度管理下で水系ペーストの混練を行うことにより、保存時及び塗工時に活物質の沈降や粘度の大幅な増加がない水系ペーストを得ることができた。そして、この水系ペーストを集電体に塗布し、得られた塗膜を所定の温度管理下で乾燥させることにより、バインダ粒子の移動(マイグレーション)に伴う偏在が発生することなく、バインダ粒子が全体に存在する活物質層が形成された。このような負極を備える電池は、サイクル特性が高水準に維持され、電池の膨れも非常に小さかった。
これに対し、比較例1で用いられたノニオン系界面活性剤の曇点が70℃よりも低いために、混練時の双腕型混練機内において水系ペーストの粘度が増加し、集電体への塗工までの保管時に、活物質の沈降が発生し、剥離強度及び粒子間強度が低い負極が得られた。ペースト内での活物質粒子及びバインダ粒子の分散が不十分であり、この負極を備える電池では、活物質層の集電体からの剥離により、容量維持率が低下し、サイクル特性の劣化が見られると共に、電池の膨れが大きくなった。
比較例2で用いられたノニオン系界面活性剤の曇点が100℃を超えているために、負極集電体に塗布された水系ペーストの塗膜の粘度が十分に上がらない状態で、塗膜の乾燥が行われた。その結果、バインダ粒子の塗膜外表面及びその周辺への移動と乾燥とが同時に進行した。このようにして得られた負極は、活物質層と集電体との剥離強度が著しく低下した。また、この負極を備える電池では、容量維持率が低下し、サイクル特性の劣化が見られると共に、活物質層の集電体からの剥離に伴って、電池の膨れが著しく大きくなった。
比較例3で用いられたノニオン系界面活性剤の曇点が70℃未満であるために、水系ペーストを調製してから塗布するまでの保管時に、水系ペーストの粘度が必要以上に増加した。その結果、剥離強度及び粒子間強度が比較的高い負極が得られたが、活物質層中での活物質の分散不良が発生していた。この負極を備えた電池は、容量維持率が低下し、サイクル特性の劣化が見られると共に、電池の膨れも実施例1〜3の電池よりも大きかった。
比較例4では、ノニオン系界面活性剤の添加量が1.5質量部を超える多い量であったために、混練時の双腕型混練機内において水系ペーストの粘度が低下し、集電体への塗工までの保管時に活物質の沈降が発生した。この水系ペーストを用いることにより、剥離強度及び粒子間強度の低い負極が得られた。この負極を備える電池は、活物質の分散不良により、活物質層の集電体からの剥離が発生し、電池の膨れが大きくなった。
比較例5では、エーテル化度が0.8を超えるCMCを用いることにより、水系ペーストの粘度が低下し、集電体への塗工までの保管時に活物質の沈降が発生した。この水系ペーストを用いることにより、剥離強度及び粒子間強度の低い負極が得られた。この負極を備える電池は、活物質の分散不良により、活物質層の集電体からの剥離が発生し、電池の膨れが大きくなった。
本発明の非水電解質二次電池は、従来の非水電解質二次電池と同様の用途に使用でき、特に、電子機器、電気機器、工作機器、輸送機器、電力貯蔵機器等の主電源又は補助電源として有用である。電子機器には、パーソナルコンピュータ、携帯電話、モバイル機器、携帯情報端末、携帯用ゲーム機器等がある。電気機器には、掃除機、ビデオカメラ等がある。工作機器には、電動工具、ロボット等がある。輸送機器には、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、燃料電池自動車等がある。電力貯蔵機器には、無停電電源等がある。
1 非水電解質二次電池
10 扁平状電極群
11 角型電池ケース
12 封口板
13 負極端子
14 正極リード
15 負極リード
16 ガスケット
17 封栓

Claims (6)

  1. 非水電解質二次電池の負極活物質層形成成分を含む負極活物質層形成用水系ペーストであって、
    前記負極活物質層形成成分が、黒鉛粒子100質量部、70〜100℃の範囲に曇点を有するノニオン系界面活性剤0.1〜1.5質量部、エーテル化度0.8以下のカルボキシメチルセルロース0.4〜2質量部及びバインダ粒子0.4〜1.5質量部を含み、
    前記カルボキシメチルセルロースの含有割合が前記ノニオン系界面活性剤の含有割合の1〜4倍の範囲であることを特徴とする負極活物質層形成用水系ペースト。
  2. 前記カルボキシメチルセルロースの含有割合が前記ノニオン系界面活性剤の含有割合の2〜4倍である請求項1に記載の負極活物質層形成用水系ペースト。
  3. 前記ノニオン系界面活性剤のHLBが8〜16である請求項1または2に記載の負極活物質層形成用水系ペースト。
  4. 集電体表面に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の負極活物質層形成用水系ペーストを用いて形成された負極活物質層を備えることを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
  5. リチウムイオンを吸蔵及び放出する正極と、請求項4に記載の非水電解質二次電池用負極と、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータと、非水電解質と、を備えることを特徴とする非水電解質二次電池。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載の負極活物質層形成用水系ペーストを用いる、非水電解質二次電池用負極の製造方法であって、
    (1)前記ペーストに含まれるノニオン系界面活性剤の曇点より低い温度で前記ペーストを調製し、得られた前記ペーストを前記曇点より低い温度で集電体シートの表面に塗布する工程と、
    (2)前記集電体シートの表面に塗布された前記ペーストを前記曇点より高い温度で加熱して乾燥することにより負極活物質層を形成する工程と、
    (3)前記負極活物質層を圧延することにより負極を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする非水電解質二次電池用負極の製造方法。
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