JP2013168241A - ナトリウム二次電池用負極材、ナトリウム二次電池用電極及びナトリウム二次電池 - Google Patents

ナトリウム二次電池用負極材、ナトリウム二次電池用電極及びナトリウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】充放電容量が高いナトリウム二次電池、該二次電池用として好適なナトリウム二次電池用電極、及び該電極用として好適なナトリウム二次電池用負極材の提供。
【解決手段】ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な非晶質炭素材料を含有するナトリウム二次電池用負極材であって、前記非晶質炭素材料は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示す第一のピークと、これに次ぐ発熱量を示す第二のピークとの、いずれか一方を測定温度帯400〜615℃に有し、他方を測定温度帯620〜800℃に有するナトリウム二次電池用負極材;かかる負極材を含むナトリウム二次電池用電極;かかる電極を負極として備えたナトリウム二次電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、ナトリウム二次電池用負極材、該負極材を用いたナトリウム二次電池用電極、及び該電極を用いたナトリウム二次電池に関する。
ナトリウム二次電池は、水系電解液を用いた電池よりも高い電圧が得られるため、高エネルギー密度電池として好適である。しかも、ナトリウムは資源量が豊富で、且つ安価な材料であることから、ナトリウム二次電池の実用化によって、大型電源を大量に供給可能となることが期待されている。
ナトリウム二次電池は、通常、ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な負極活物質を含む負極と、電解質とを備える。
負極活物質としては、これまでに炭素材料や合金材料からなるものが提案されており、電池の寿命の観点から、炭素材料からなるものが期待され、このような負極を備えたナトリウム二次電池が開示されている(特許文献1参照)。
特開2009−129742号公報
しかしながら、特許文献1に記載のナトリウム二次電池は、充放電容量が不十分であるという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、充放電容量が高いナトリウム二次電池、該二次電池用として好適なナトリウム二次電池用電極、及び該電極用として好適なナトリウム二次電池用負極材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、
本発明は、ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な非晶質炭素材料を含有するナトリウム二次電池用負極材であって、前記非晶質炭素材料は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示す第一のピークと、これに次ぐ発熱量を示す第二のピークとの、いずれか一方を測定温度帯400〜615℃に有し、他方を測定温度帯620〜800℃に有することを特徴とするナトリウム二次電池用負極材を提供する。
本発明のナトリウム二次電池用負極材においては、前記非晶質炭素材料が、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯400〜615℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(A)と、測定温度帯620〜800℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(B)とを含むことが好ましい。
本発明のナトリウム二次電池用負極材は、示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯620〜800℃での重量変化が0.1〜10%であることが好ましい。
本発明のナトリウム二次電池用負極材は、BET比表面積が1〜200m/gの粉末状であることが好ましい。
本発明のナトリウム二次電池用負極材は、前記非晶質炭素材料(B)がアセチレンブラックであることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明のナトリウム二次電池用負極材を含むことを特徴とするナトリウム二次電池用電極を提供する。
また、本発明は、ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な非晶質炭素材料を主成分として含有する電極合剤層が集電体上に形成されたナトリウム二次電池用電極であって、前記非晶質炭素材料が、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯400〜615℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(A)と、測定温度帯620〜800℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(B)とを含み、前記電極合剤層は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示すピークを測定温度帯400〜615℃に有し、これに次ぐ発熱量を示すピークを測定温度帯620〜800℃に有し、測定温度帯620〜800℃での重量変化が0.1〜10%であることを特徴とするナトリウム二次電池用電極を提供する。
また、本発明は、上記本発明のナトリウム二次電池用電極を負極として備えたことを特徴とするナトリウム二次電池を提供する。
本発明のナトリウム二次電池は、さらにセパレータを備えたものが好ましい。
本発明によれば、充放電容量が高いナトリウム二次電池、該二次電池用として好適なナトリウム二次電池用電極、及び該電極用として好適なナトリウム二次電池用負極材が提供される。
<ナトリウム二次電池用負極材>
本発明に係るナトリウム二次電池用負極材(以下、「負極材」ということがある。)は、ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な非晶質炭素材料を含有する負極材であって、前記非晶質炭素材料は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示す第一のピークと、これに次ぐ発熱量を示す第二のピークとの、いずれか一方を測定温度帯400〜615℃に有し、他方を測定温度帯620〜800℃に有することを特徴とする。かかる負極材は、示差熱−熱重量同時測定において、上記のような特定の発熱パターンを有する非晶質炭素材料を含有することで、充放電容量が高いナトリウム二次電池を構成できる。
なお、本明細書において、「示差熱−熱重量同時測定」は特に断りの無い限り、空気中で行うものを意味する。
前記非晶質炭素材料は、電極活物質(負極活物質)であり、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示す第一のピークと、これに次ぐ発熱量を示す第二のピークとを有する。そして、非晶質炭素材料は、前記第一及び第二のピークのいずれか一方を測定温度帯400〜615℃に有し、他方を測定温度帯620〜800℃に有する。ここで、「測定温度帯400〜615℃にピークを有する」とは、400〜615℃の少なくともいずれかの測定温度帯にピークを有することを意味する。同様に、「測定温度帯620〜800℃にピークを有する」とは、620〜800℃の少なくともいずれかの測定温度帯にピークを有することを意味する。
非晶質炭素材料は、400℃以上の測定温度帯に、第一のピーク及び第二のピーク以外に、これらよりも小さい発熱量を示す発熱ピークを有していてもよいし、有していなくてもよい。また、非晶質炭素材料は、400℃未満の測定温度帯に、別途発熱ピークを有していてもよいし、有していなくてもよいが、発熱ピークを有する場合、そのピークが示す発熱量は、少なくとも第一のピークが示す発熱量よりも小さいことが好ましい。
非晶質炭素材料は、一種の材質からなるものでもよいし、二種以上の材質からなるものでもよい。例えば、前記非晶質炭素材料として、第一及び第二のピークを共に有する非晶質炭素材料を一種単独で用いてもよいし、第一のピークを有する非晶質炭素材料と、これとは異なる第二のピークを有する非晶質炭素材料とを、一種ずつ併用してもよい。
好ましい非晶質炭素材料の例としては、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯400〜615℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(A)と、測定温度帯620〜800℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(B)とを含むものが挙げられ、前記非晶質炭素材料(A)及び(B)からなるものがより好ましい。
前記非晶質炭素材料は、前記非晶質炭素材料(A)及び(B)の総含有量が、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
非晶質炭素材料(A)の例としては、非黒鉛化炭素材料(ハードカーボン)、カーボンブラック、熱分解炭素、炭素繊維、有機材料焼成体等が挙げられる。ここで、「熱分解炭素」とは、アセチレン、メタン等の炭化水素や、一酸化炭素(CO)を気相熱分解して得られる炭素を意味する。
これらの中でも非晶質炭素材料(A)は、非黒鉛化炭素材料であることが好ましい。
非晶質炭素材料(A)の形状としては、天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、微粒子の凝集体形状等が例示できる。
非晶質炭素材料(A)が球状である場合、その平均粒径は、好ましくは0.01〜30μm、より好ましくは0.1〜20μmである。
非晶質炭素材料(A)は、非黒鉛化炭素材料からなるカーボンマイクロビーズであることが好ましく、その市販品としては、日本カーボン社製「ICB(商品名:ニカビーズ)」が挙げられる。
非晶質炭素材料(A)は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において最大の発熱量を示すピークを、450〜615℃に有することが好ましい。そして、非晶質炭素材料(A)は、400℃以上の測定温度帯に、最大の発熱量を示す前記ピーク以外に、別途発熱ピークを有していてもよいし、有していなくてもよい。また、非晶質炭素材料(A)は、400℃未満の測定温度帯に、別途発熱ピークを有していてもよいし、有していなくてもよい。
非晶質炭素材料(A)は、ナトリウムイオンのドープ及び脱ドープがより円滑に行われる点から、賦活処理が行われていないものが好ましく、不活性化処理が行われた非賦活型炭素材料であることがより好ましい。ここで、「不活性化処理」とは、炭素材料の表面官能基を除去するための処理を意味し、具体的な処理方法としては、不活性ガス雰囲気下、好ましくは600〜2000℃、より好ましくは800〜1800℃の温度で、炭素材料を熱処理する方法が例示できる。
賦活処理が行われた賦活型炭素材料を電極活物質として使用した場合には、ナトリウムイオンのドープ及び脱ドープが円滑に行われず、不可逆容量が大きくなる場合がある。
前記有機材料焼成体としては、種々の有機材料の炭化(焼成)により得られた焼成材料のうち、ナトリウムイオンのドープ及び脱ドープが可能なものが例示できる。例えば、好適な炭素材料である前記非黒鉛化炭素材料は、以下に示す「有機材料焼成体の原料となる有機材料」で、グラファイト結晶構造になりにくい有機材料を焼成することで得られる。
前記有機材料焼成体の原料となる有機材料の例としては、石油、石炭等の天然鉱物資源;これら鉱物資源を原料として合成された熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の合成樹脂;石油ピッチ、石炭ピッチ、紡糸用ピッチ等のプラント残渣油;木材等の植物由来の有機材料等が挙げられる。
前記有機材料は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記合成樹脂の例としては、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シアネート樹脂、ケトン樹脂等が挙げられる。
前記合成樹脂は、公知の硬化法で得られたものでよく、例えば、フェノール樹脂の硬化法としては、熱硬化法、熱酸化法、エポキシ硬化法、イソシアネート硬化法等が挙げられ、エポキシ樹脂の硬化法としては、フェノール樹脂硬化法、酸無水物硬化法、アミン硬化法等が挙げられる。
前記合成樹脂は、硬化剤、添加剤を含有していてもよい。
前記合成樹脂は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記有機材料は、好ましくは芳香環を有する有機材料である。このような有機材料を用いることにより、非晶質炭素材料(A)を収率よく得られるので、環境負荷と製造コストを低減でき、工業的な利用価値がより高くなる。
芳香環を有する有機材料の例としては、前記合成樹脂の中でも、フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等)、エポキシ樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等)、アニリン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂が挙げられる。これら合成樹脂は、硬化剤、添加剤を含有していてもよい。
芳香環を有する有機材料は、好ましくはフェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とを重合させて得られた有機材料である。このような有機材料は、芳香環を有する有機材料の中でも安価であり、工業的な生産量も多い。
芳香環を有する有機材料は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
上記のフェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とを重合させて得られた有機材料の例としては、フェノール樹脂が挙げられる。フェノール樹脂を炭化して得られた非晶質炭素材料(A)を用いた場合、ナトリウム二次電池の充放電容量、充放電を繰り返した際の放電容量が特に大きくなる。フェノール樹脂は、三次元架橋が発達した構造を有するため、これを炭化して得られた非晶質炭素材料(A)も、前記構造に由来した特異な三次元架橋が発達した構造を有することで、前記放電容量が特に大きくなるものと推測される。
前記フェノール誘導体の例としては、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、キシレノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、p−フェニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、1−ナフトール、2−ナフトール等が挙げられる。
上記のフェノール及び/又はその誘導体としては、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記アルデヒド化合物の例としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。
前記アルデヒド化合物は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
フェノール樹脂のうち、前記レゾール型フェノール樹脂は、フェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とを、塩基性触媒の存在下で重合させることで得られる。また、前記ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とを、酸性触媒の存在下で重合させることで得られる。
自硬性のレゾール型フェノール樹脂を用いる場合には、該レゾール型フェノール樹脂に、酸や硬化剤を添加してもよいし、硬化度を低下させるために、ノボラック型フェノール樹脂を添加してもよい。また、酸、硬化剤及びノボラック型フェノール樹脂のいずれか又はすべてを組合せて、該レゾール型フェノール樹脂に添加してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂としては、メチレン基結合位置が、オルソ位とパラ位とで同程度のランダムノボラックと呼ばれるタイプ(このタイプは、例えば、フェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とを、公知の有機酸及び/又は無機酸の触媒を用いて、常圧下において100℃で数時間縮合反応させ、得られた縮合物から水及び未反応モノマーを除去する方法により得られる。)と、オルソ位でのメチレン基結合が多いハイオルソノボラックと呼ばれるタイプ(このタイプは、例えば、フェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とを、酢酸亜鉛、酢酸鉛、ナフテン酸亜鉛等の金属塩触媒を用いて、弱酸性条件下で付加縮合反応させ、直接あるいは酸触媒を添加して、さらに脱水しながら縮合反応を行い、必要に応じて未反応物を除去する方法により得られる。)が知られている。
芳香環を有する有機材料としては、上記のもの以外にも、多種多様なものを用いることができる。
前記合成樹脂は、モノマーが重合した高分子であることが一般的である。そして、芳香環を有する有機材料として、数個〜数十個程度のモノマーが重合したものを用いることもできる。
フェノール及び/又はその誘導体とアルデヒド化合物とが重合する際には、副生物が生成したり、未重合物が残存したりする場合がある。これらの副生物、未重合物を、有機材料として利用することもでき、このような場合は、廃棄物を減らすことにより環境負荷を低減できるとともに、非晶質炭素材料(A)を安価に得ることができ、工業的な利用価値がより高くなる。
上記の植物由来の有機材料で好ましいものとしては、木材等を炭化して得られた木炭が例示できる。
前記木材としては、ソテツ類、イチョウ類、針葉樹類(スギ、ヒノキ、アカマツ等)、マオウ類等の裸子植物;広葉樹類(ミズナラ、ブナ、ポプラ、ハルニレ、カシ等)、草本植物、ヤシ類、竹類等の被子植物等が挙げられる。
前記木材としては、廃棄材木、おが屑等の木材加工プロセスにおいて発生した廃棄木材、森林の間伐木材等を利用することもできる。木材の主たる構成成分としては、一般的にセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの三種が挙げられ、これらのうちリグニンは、芳香環を有する有機材料であるため、好ましい。
前記木材の中でも、スギは建築材料として広く用いられており、その加工プロセスにおいてスギのおが屑が発生する。スギのおが屑は好ましい有機材料であり、環境負荷を低減できるとともに、非晶質炭素材料(A)を安価に得ることができる。カシを炭化して得られた備長炭も、非晶質炭素材料(A)として好ましい。
非晶質炭素材料(A)として、上記のプラント残渣油の炭化(焼成)により得られたものを用いた場合、資源を有効活用することができ、工業的な利用価値がより高い。
前記プラント残渣油の例としては、エチレン等の各種石油化学製品の製造時に発生する各種残渣油が挙げられ、より具体的には、蒸留残渣油、流動接触分解残渣油、これらの水素化脱硫油、これらの混合油からなる石油系重質油が挙げられる。前記プラント残渣油は、これらの中でも、芳香環を有する石油化学製品の製造時に発生する残渣油が好ましく、その例としては、レゾルシノール製造時に発生する残渣油が挙げられる。
前記有機材料焼成体は、一種以上の前記有機材料を炭化(焼成)させることで得られる。
炭化温度は、800〜2500℃であることが好ましい。
炭化は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。そして、有機材料を不活性ガス雰囲気下で一貫して炭化させてもよいし、有機材料を400℃以下の酸化性ガスの存在下で加熱して得られた加熱物を、不活性ガス雰囲気下で炭化させてもよい。
前記不活性ガスの例としては、窒素、アルゴン等が挙げられ、前記酸化性ガスの例としては、空気、水蒸気(HO)、二酸化炭素(CO)、酸素(O)等が挙げられる。
炭化は、減圧下で行ってもよい。
上記の加熱及び炭化は、例えば、ロータリーキルン、ローラーハースキルン、プッシャーキルン、多段炉、流動炉等の設備を用いて行えばよい。これらのうちロータリーキルンは、汎用的に使用される設備である。
炭化(焼成)して得られた前記有機材料焼成体は、必要に応じて粉砕して用いてもよい。
粉砕は、例えば、衝撃摩擦粉砕機、遠心力粉砕機、ボールミル(チューブミル、コンパウンドミル、円錐形ボールミル、ロッドミル)、振動ミル、コロイドミル、摩擦円盤ミル、ジェットミル等の微粉砕用の粉砕機を用いて行うことができる。これらのうちボールミルは、一般的に用いられる粉砕機である。粉砕時には、有機材料焼成体への金属粉の混入を抑制するために、前記粉砕機における有機材料焼成体との接触部分は、アルミナ、メノウ等の非金属材料の材質で構成されていてもよい。
粉砕により得られた前記有機材料焼成体の粒子は、平均粒径が好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
有機材料焼成体以外の前記非晶質炭素材料(A)も、適宜公知の方法で得られる。
非晶質炭素材料(B)の例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック等に代表される、非晶質炭素材料(A)に該当しない非黒鉛粉末が挙げられ、アセチレンブラックが好ましい。
非晶質炭素材料(B)は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において最大の発熱量を示すピークを、650〜750℃に有することが好ましい。そして、非晶質炭素材料(B)は、400℃以上の測定温度帯に、最大の発熱量を示す前記ピーク以外に、別途発熱ピークを有していてもよいし、有していなくてもよい。
非晶質炭素材料(B)が球状である場合、その平均粒径は、非晶質炭素材料(A)の平均粒径よりも小さいことが好ましく、好ましくは1〜500nm、より好ましくは5〜100nmである。
前記負極材が含有する、非晶質炭素材料(A)と非晶質炭素材料(B)との質量比(非晶質炭素材料(A)の質量:非晶質炭素材料(B)の質量)は、好ましくは99.5:0.5〜90:10、より好ましくは99:1〜95:5である。このような範囲とすることで、後述するナトリウム二次電池は、充放電容量がより高くなる。
前記負極材は、前記非晶質炭素材料以外に、本発明の効果を損なわない範囲内において、他の成分を含有していてもよい。前記他の成分としては、目的に応じて任意のものを選択できる。
前記負極材の前記非晶質炭素材料の含有量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
前記負極材は、示差熱−熱重量同時測定(TG/DTA)において、測定温度帯620〜800℃での重量変化が0.1〜10%であることが好ましく、0.5〜7%であることがより好ましい。この重量変化は、前記第一のピーク又は第二のピークを有する成分の熱分解に伴うものであり、これらピークの発生と共に観察され、このような成分として、非晶質炭素材料(B)が例示できる。前記重量変化がこのような範囲であることで、充放電容量がより高いナトリウム二次電池を構成できる。
示差熱−熱重量同時測定は、例えば、測定対象の試料を室温(例えば、25℃)から所望の温度(例えば、800℃以上)まで、0.5〜2℃/分の昇温速度で昇温させて、測定すればよい。
前記負極材は、粉末状であることが好ましく、BET比表面積が1〜200m/gであることが好ましい。BET比表面積がこのような範囲であることで、充放電容量がより高いナトリウム二次電池を構成できる。
<ナトリウム二次電池用電極>
本発明に係るナトリウム二次電池用電極(以下、「電極」ということがある。)は、上記の本発明に係る負極材を含むことを特徴とし、負極として用いるのに好適である。かかる電極は、前記負極材を用いること以外は、従来の電極と同様の構成とすることができる。
前記電極の例としては、前記負極材、バインダー、及び必要に応じて導電材等の他の成分を含む電極合剤からなる層(電極合剤層)が、集電体上に形成されたものが挙げられる。ここで、「集電体」とは、前記電極が負極である場合、後述する正極の「正極集電体」とは区別して、「負極集電体」を意味するものとする。同様に、「電極合剤」とは、前記電極が負極である場合、後述する正極の「正極合剤」とは区別して、「負極合剤」を意味するものとする。
前記電極の形状は特に限定されないが、取り扱い易さの点から、シート状であることが好ましい。
前記電極は、前記負極材を用いること以外は、従来の電極と同様の方法で製造できる。例えば、前記負極材、バインダー、必要に応じて用いられる導電材等の他の成分、及び溶媒を配合して電極合剤ペーストを調製し、塗工又は浸漬等の手法により前記ペーストからなる層を集電体上に形成し、前記ペースト中の溶媒を除去して電極合剤層を形成することで製造できる。電極合剤層では、溶媒の除去により、電極合剤が結着される。溶媒の除去は、通常の乾燥法で行えばよい。
前記バインダーの例としては、フッ素化合物の重合体が挙げられる。
前記フッ素化合物の例としては、部分フッ素化アルキル(炭素数1〜18)(メタ)アクリレート、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロドデシル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−オクチル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリレート]、パーフルオロアルキル置換アルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート]、パーフルオロアルキルオキシアルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロドデシルオキシエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロデシルオキシエチル(メタ)アクリレート]、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)クロトネート、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)マレート及びフマレート、フッ素化アルキル(炭素数1〜18)イタコネート、フッ素化アルキル置換オレフィン(炭素数2〜10、フッ素数1〜17)[例えば、パーフロオロヘキシルエチレン]、二重結合炭素にフッ素原子が結合したフッ素化オレフィン(炭素数2〜10、フッ素数1〜20)[例えば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン]等が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの両方を意味するものとする。また、例えば、「フッ素化アルキル(炭素数1〜18)」とは、炭素数が1〜18のフッ素化アルキルを意味するものとする。
前記バインダーのその他の例としては、フッ素原子を有さない重合体である、非フッ素系重合体が挙げられる。
前記非フッ素系重合体の例としては、フッ素原子を有さないエチレン性二重結合を有する単量体の付加重合体が挙げられる。
前記単量体の例としては、(シクロ)アルキル(炭素数1〜22)(メタ)アクリレート[例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート等]、芳香環含有(メタ)アクリレート[例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等]、アルキレングリコールもしくはジアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4)のモノ(メタ)アクリレート[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート]、(ポリ)グリセリン(重合度1〜4)モノ(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート[例えば、(ポリ)エチレングリコール(重合度1〜100)ジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(重合度1〜100)ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエチルフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等]等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体((メタ)アクリル酸エステル骨格を有する単量体);(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド系誘導体[例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等]等の(メタ)アクリルアミド系単量体((メタ)アクリルアミド骨格を有する単量体);(メタ)アクリロニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノエチルアクリルアミド等のシアノ基含有単量体;スチレン、炭素数7〜18のスチレン誘導体[例えば、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、ジビニルベンゼン等]等のスチレン系単量体(スチレン骨格を有する単量体);炭素数4〜12のアルカジエン[例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等]等のジエン単量体;カルボン酸(炭素数2〜12)ビニルエステル[例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、オクタン酸ビニル等]、カルボン酸(炭素数2〜12)(メタ)アリルエステル[例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、オクタン酸(メタ)アリル等]等のアルケニルエステル系単量体(アルケニルエステル骨格を有する単量体);グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;炭素数2〜12のモノオレフィン[例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ドデセン等]等のモノオレフィン;塩素、臭素又はヨウ素原子を有する単量体[例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のフッ素原子以外のハロゲン原子を有する単量体];(メタ)アクリル酸及びそのアルカリ塩;ブタジエン、イソプレン等の共役二重結合を有する単量体等が挙げられる。また、付加重合体として、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体(SBR)、エチレン・プロピレン共重合体等の共重合体も挙げられる。また、カルボン酸ビニルエステル重合体は、ポリビニルアルコール等のように、部分的又は完全にケン化されていてもよい。なお、本明細書において、「(シクロ)アルキル」とは、直鎖状、分岐鎖状及び環状のアルキルを意味するものとする。また、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの両方を意味するものとする。
前記バインダーは、前記非フッ素系重合体を含むことが好ましく、このようにすることで、後述するナトリウム二次電池の初期不可逆容量を、より減少させることができる。
前記バインダーとしては、上記のフッ素化合物と、フッ素原子を有さないエチレン性二重結合を有する単量体との、共重合体も挙げられる。
前記バインダーのその他の例としては、さらに、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース等の多糖類及びその誘導体(多糖類の一部の水酸基の水素原子が、アルキル基、カルボキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基及びニトロ基からなる群から選択される一種以上の基で置換された多糖類);フェノール樹脂;メラミン樹脂;ポリウレタン樹脂;尿素樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリアミドイミド樹脂;石油ピッチ;石炭ピッチ等が挙げられる。
前記バインダーは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記電極合剤ペーストにおける、前記バインダーの配合量は、主成分である前記負極材100質量部に対して、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。下限値以上とすることで、電極合剤がより強く結着され、上限値以下とすることで、充放電容量がより高いナトリウム二次電池を構成できる。
前記電極合剤ペーストの調製に用いる前記溶媒の例としては、有機溶媒、水が挙げられる。
前記有機溶媒の例としては、極性溶媒であれば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類(アミド結合を有する化合物);イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール等のアルコール類(水酸基を有する脂肪族化合物);プロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類(エーテル結合を有する化合物);アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類(二つの炭化水素基がカルボニル基に結合した骨格を有する化合物)等が挙げられる。また、非極性溶媒であれば、ヘキサン、トルエン等が挙げられる。
前記溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記溶媒としては、電極を低コストで製造できる点から、水を用いることが好ましい。
前記電極合剤ペーストにおける前記溶媒の配合量は、ペーストが適度な流動性を有するように適宜調節すればよく、特に限定されないが、20〜80質量%であることが好ましい。
前記電極合剤ペーストにおいて、溶媒以外のすべての配合成分における、前記負極材及びバインダーの総配合量(すなわち、電極合剤層における、前記負極材及びバインダーの総配合量)は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
前記集電体の材質の例としては、ニッケル、アルミニウム、チタン、銅、金、銀、白金等の単体金属;アルミニウム合金、ステンレス等の合金;炭素素材、活性炭繊維、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、銅、スズ、鉛もしくはこれら単体金属の合金をプラズマ溶射又はアーク溶射することによって形成されたもの;ゴム又はスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)等の樹脂に導電材を分散させた導電性フィルム等が挙げられる。
前記集電体の形状の例としては、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状、パンチング状、エンボス状、これらの一種以上を組み合わせた形状(例えば、メッシュ状平板等)等が挙げられる。また、エッチング処理によって、集電体表面を凹凸状としたものでもよい。
前記電極合剤ペーストを前記集電体上へ塗工する方法は特に限定されず、ドクターブレード法、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、カーテン塗工法、ナイフ塗工法、グラビア塗工法、静電スプレー法等が例示できる。
前記電極合剤ペースト中の溶媒を乾燥法で除去する場合には、例えば、加熱、送風及び減圧のいずれかを単独で、又は二以上を組み合わせて乾燥させればよい。
加熱温度は、好ましくは50〜150℃である。
溶媒を除去して電極合剤層を形成することにより、電極が得られる。
溶媒を除去後は、形成した電極合剤層をプレスして電極としてもよい。
プレス方法の例としては、金型プレス法、ロールプレス法が挙げられる。
電極の厚さ(集電体及び電極合剤層の合計の厚さ)は、好ましくは5〜500μmである。
前記電極合剤層は、非晶質炭素材料(B)を含んでいることを反映し、示差熱−熱重量同時測定(TG/DTA)において、測定温度帯620〜800℃での重量変化が0.1〜10%であることが好ましく、0.5〜7%であることがより好ましい。
<ナトリウム二次電池>
本発明に係るナトリウム二次電池は、上記の本発明に係る電極を負極として備えたことを特徴とし、前記電極を用いること以外は、従来のナトリウム二次電池と同様の構成とすることができる。本発明に係るナトリウム二次電池は、セパレータを備えたものが好ましい。
ナトリウム二次電池は、例えば、負極、セパレータ及び正極をこの順に積層して積層体とし、この積層体を巻回してなる電極群を、電池缶内に収納し、電解液を前記電極群に含浸させることによって製造できる。前記電解液は、電解質を含有する有機溶媒からなるものが好ましい。また、前記電解液に代えて、固体電解質又はゲル電解質を用いてもよい。
前記電極群の形状の例としては、巻回軸に対して垂直な方向の断面が、円、楕円、長方形、角を切り落とした長方形等の形状となるようなものが挙げられる。そして、ナトリウム二次電池の形状の例としては、ペーパー型、コイン型、円筒型、角型等が挙げられる。
前記正極の例としては、ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な正極活物質、バインダー、及び必要に応じて導電材等の他の成分を含む正極合剤からなる層(正極合剤層)が、正極集電体上に形成されたものが挙げられる。
前記正極の形状は特に限定されないが、取り扱い易さの点から、シート状であることが好ましい。
前記正極は、例えば、前記正極活物質、バインダー、必要に応じて用いられる導電材等の他の成分、及び溶媒を配合して正極合剤ペーストを調製し、塗工又は浸漬等の手法により前記ペーストからなる層を正極集電体上に形成し、前記ペースト中の溶媒を除去して正極合剤層を形成することで製造できる。すなわち、合剤を形成するための配合成分が異なること以外は、前記電極(負極)の場合と同様の方法で製造できる。
前記正極活物質の例としては、ナトリウム含有遷移金属化合物が挙げられる。
前記ナトリウム含有遷移金属化合物の例としては、
NaFeO2、NaMnO2、NaNiO2及びNaCoO2等のNaM1 a12で表される酸化物、Na0.44Mn1-a21 a22で表される酸化物、Na0.7Mn1-a21 a22.05で表される酸化物(M1は一種以上の遷移金属元素を示し、0<a1≦1、0≦a2<1である。);
Na6Fe2Si1230及びNa2Fe5Si1230等のNab2 cSi1230で表される酸化物(M2は一種以上の遷移金属元素を示し、2≦b≦6、2≦c≦5である。);
Na2Fe2Si618及びNa2MnFeSi618等のNad3 eSi618で表される酸化物(M3は一種以上の遷移金属元素を示し、2≦d≦6、1≦e≦2である。);
Na2FeSiO6等のNaf4 gSi26で表される酸化物(M4は遷移金属元素、Mg及びAlからなる群より選ばれる一種以上の元素を示し、1≦f≦2、1≦g≦2である。);
NaFePO4、NaMnPO、Na3Fe2(PO43、Na3Ti2(PO4、NaFePOF、NaVPOF、NaMnPOF、NaCoPOF、NaNiPOF、Na(PO等のNa5 (PO4で表されるリン酸塩及びフッ化リン酸塩(M5は一種以上の遷移金属元素を示し、1≦h≦3、1≦i≦3、1≦j≦3、0≦k≦3である);
NaFeSOF、NaMnSOF、NaCoSOF、NaFeSOF等のフッ化硫酸塩;
NaFeBO4、Na3Fe2(BO43等のホウ酸塩;
Na3FeF6、Na2MnF6等のNah56で表されるフッ化物(M5は一種以上の遷移金属元素を示し、2≦h≦3である。);
等が挙げられる。
前記ナトリウム含有遷移金属化合物は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
これらの中でも、前記ナトリウム含有遷移金属化合物は、好ましくはNaM12(M1は一種以上の遷移金属元素を示す。)で表される酸化物であり、その好適な具体例としては、α-NaFeO2型の構造を有するNaMnO2、NaNiO2、NaCoO2及びNaFe1-p-qMnpNiq2(p、qは次の関係を満たす値である。0≦p+q≦1,0≦p≦1,0≦q≦1)等の酸化物が挙げられる。
前記ナトリウム含有遷移金属化合物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、前記遷移金属元素の一部が、前記遷移金属元素以外の金属元素で置換されていてもよい。このように置換されていることにより、ナトリウム二次電池の特性が向上する場合がある。
前記遷移金属元素以外の金属元素の例としては、Li、K、Ag、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Zn、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等が挙げられる。
正極合剤が含有する前記バインダーは、前記負極材と併用されるバインダーと同様である。
また、前記正極合剤ペーストの調製に用いる前記溶媒は、前記電極(負極)合剤ペーストの調製に用いる溶媒と同様である。
正極合剤ペーストにおける、前記バインダー、溶媒の配合量は、前記電極(負極)合剤ペーストの場合と同様である。
すなわち、正極合剤ペーストにおける、前記バインダーの配合量は、主成分である前記正極活物質100質量部に対して、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1〜20質量部である。また、正極合剤ペーストにおける前記溶媒の配合量は、ペーストが適度な流動性を有するように適宜調節すればよく、特に限定されないが、20〜80質量%であることが好ましい。
そして、正極合剤ペーストにおいて、溶媒以外のすべての配合成分における、前記正極活物質及びバインダーの総配合量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
正極合剤が含有する前記導電材の例としては、炭素材料が挙げられる。
前記炭素材料の例としては、黒鉛粉末、カーボンブラック等の微粒子状炭素材料;カーボンナノチューブ等の繊維状炭素材料が挙げられる。
正極合剤中の導電材の含有量は、正極活物質100質量部に対して、好ましくは5〜20質量部である。導電材として上記のような微粒子状炭素材料、繊維状炭素材料を用いる場合には、この割合を下げることも可能である。
前記正極集電体の材質は、導電性が高く、薄膜に加工し易いものであればよく、その例としては、Al、Ni、Cu等の単体金属;ステンレス等の合金が挙げられる。
前記正極集電体の形状の例としては、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状、パンチング状、エンボス状、これらの一種以上を組み合わせた形状(例えば、メッシュ状平板等)等が挙げられる。また、エッチング処理によって、集電体表面を凹凸状としたものでもよい。
正極合剤ペーストを正極集電体上へ塗工する方法、正極合剤ペースト中の溶媒の除去方法、正極合剤層の形成方法は、前記電極(負極)の場合と同様でよい。例えば、溶媒除去後の正極合剤層は、プレスしてもよく、プレス方法も、前記電極(負極)の場合と同様でよい。
正極の厚さ(正極集電体及び正極合剤層の合計の厚さ)は、好ましくは5〜500μmである。
前記セパレータの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;フッ素樹脂;含窒素芳香族重合体等の材質からなる、多孔質フィルム、不織布、織布等の構造を有するものが挙げられる。
セパレータは単層構造及び多層構造のいずれでもよく、多層構造の場合、その層数は特に限定されず、すべての層が同じでもよいし、すべての層が互いに異なっていてもよく、一部の層のみが同じであってもよい。ここで、「層が互いに異なる」とは、層の材質及び構造の少なくとも一方が互いに異なることを意味する。
好ましいセパレータの例としては、「特開2000−30686号公報」、「特開平10−324758号公報」等に記載のセパレータが挙げられる。
セパレータの厚さは、電池の体積エネルギー密度が向上し、内部抵抗が小さくなるという点から、機械的強度が保たれる限り薄いほど好ましく、好ましくは5〜200μm、より好ましくは5〜40μmである。
セパレータは、熱可塑性樹脂製の多孔質フィルムを有するものが好ましい。ナトリウム二次電池においては、通常、正極及び負極間の短絡等が原因で、電池内に異常電流が流れたときに、電流を遮断して、過大電流が流れることを阻止(シャットダウン)することが重要である。そこで、セパレータは、通常の使用温度を超えた場合に、できるだけ低温で過大電流の流れをシャットダウンする(セパレータが、熱可塑性樹脂製の多孔質フィルムを有する場合には、多孔質フィルムの微細孔を閉塞する)こと、そして、シャットダウン後、ある程度の高温まで電池内の温度が上昇しても、破膜(熱破膜)することなくシャットダウンした状態を維持すること、換言すれば、耐熱性が高いことが求められる。セパレータとして、耐熱樹脂製の耐熱多孔層と、熱可塑性樹脂製の多孔質フィルムと、が積層されてなる積層多孔質フィルムを有するセパレータを用いることにより、セパレータの熱破膜を防止しつつ過大電流の流れをシャットダウンする、より優れた効果が得られる。ここで、前記耐熱多孔層は、多孔質フィルムの片面のみに積層されていてもよいし、両面に積層されていてもよい。
以下、上記の積層多孔質フィルムを有するセパレータについて説明する。
かかるセパレータの厚さは、好ましくは40μm以下、より好ましくは20μm以下である。また、前記耐熱多孔層の厚さをa(μm)、前記多孔質フィルムの厚さをb(μm)としたときには、a/bの値は好ましくは0.1〜1である。
さらに、このセパレータは、イオン透過性の観点から、ガーレー法による透気度が好ましくは50〜300秒/100cc、より好ましくは50〜200秒/100ccである。
そして、このセパレータの空孔率は、好ましくは30〜80体積%、より好ましくは40〜70体積%である。
前記耐熱多孔層は、耐熱樹脂製である。そして、イオン透過性をより高めるために、耐熱多孔層の厚さは、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜5μm、さらに好ましくは1〜4μmである。
また、耐熱多孔層は微細孔を有し、その孔のサイズ(直径)は、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下である。さらに、耐熱多孔層は、後述するフィラーを含有していてもよい。
前記耐熱多孔層を構成する前記耐熱樹脂の材質の例としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドが挙げられ、耐熱性をより高めるためには、好ましくはポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドであり、より好ましくはポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドであり、これらの中でも、さらに好ましくは芳香族ポリアミド(パラ配向芳香族ポリアミド、メタ配向芳香族ポリアミド)、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミドイミド等の含窒素芳香族重合体であり、とりわけ好ましくは芳香族ポリアミドであり、特に好ましくはパラ配向芳香族ポリアミド(以下、「パラアラミド」ということがある。)である。また、前記耐熱樹脂の材質の例としては、ポリ−4−メチルペンテン−1、環状オレフィン系重合体(環状オレフィン骨格を有するモノマーが重合されてなる重合体)も挙げられる。これら耐熱樹脂を用いることにより、耐熱性、すなわち熱破膜温度をより高めることができる。
熱破膜温度は、前記耐熱樹脂の種類に依存するが、好ましくは160℃以上である。例えば、耐熱樹脂として、前記含窒素芳香族重合体からなるものを用いることにより、熱破膜温度を最大で400℃程度にまで高めることができる。また、耐熱樹脂として、ポリ−4−メチルペンテン−1を用いることにより、最大で250℃程度にまで、前記環状オレフィン系重合体を用いることにより、最大で300℃程度にまで、それぞれ熱破膜温度を高めることができる。
前記パラアラミドは、パラ配向芳香族ジアミンとパラ配向芳香族ジカルボン酸ハライドとの縮合重合により得られたものであり、アミド結合が芳香環のパラ位又はそれに準じた配向位(例えば、4,4’−ビフェニレン、1,5−ナフタレン、2,6−ナフタレン等のような、反対方向に同軸又は平行に延びる配向位)で結合された繰り返し単位から実質的になるものである。すなわち、前記パラアラミドは、パラ配向型又はパラ配向型に準じた構造を有し、その例としては、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)、ポリ(パラベンズアミド)、ポリ(4,4’−ベンズアニリドテレフタルアミド)、ポリ(パラフェニレン−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸アミド)、ポリ(パラフェニレン−2,6−ナフタレンジカルボン酸アミド)、ポリ(2−クロロ−パラフェニレンテレフタルアミド)、パラフェニレンテレフタルアミド/2,6−ジクロロパラフェニレンテレフタルアミド共重合体が挙げられる。
前記芳香族ポリイミドは、芳香族の二酸無水物とジアミンとの縮合重合により製造された、全芳香族ポリイミドであることが好ましい。
前記二酸無水物の例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4―ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
前記ジアミンの例としては、オキシジアニリン、パラフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン、3,3’−メチレンジアニリン、3,3’−ジアミノベンソフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ナフタレンジアミンが挙げられる。
前記芳香族ポリイミドとしては、溶媒に可溶なものが好ましく、その例としては、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの縮合重合物が挙げられる。
前記芳香族ポリアミドイミドの例としては、芳香族ジカルボン酸及び芳香族ジイソシアネートを用いてこれらの縮合重合により得られたもの、芳香族二酸無水物及び芳香族ジイソシアネートを用いてこれらの縮合重合により得られたものが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸の例としては、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。
前記芳香族二酸無水物の例としては、無水トリメリット酸が挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートの例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、オルソトリレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネートが挙げられる。
前記耐熱多孔層が含有していてもよいフィラーは、有機粉末、無機粉末又はこれらの混合物のいずれかから選択されたものであってよい。前記フィラーを構成する粒子は、その平均粒子径が、0.01〜1μmであることが好ましい。前記フィラーの形状としては、略球状、板状、柱状、針状、ウィスカー状、繊維状が挙げられ、これらのいずれでもよいが、均一な孔を形成し易いことから、略球状であることが好ましい。
前記フィラーにおいて、前記有機粉末の材質の例としては、スチレン、ビニルケトン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート及びアクリル酸メチルからなる群から選択される一種又は二種以上のモノマーの重合体(単独重合体、共重合体);ポリテトラフルオロエチレン、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、4フッ化エチレン−エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド等のフッ素系樹脂(フッ素原子を含有する樹脂);メラミン樹脂;尿素樹脂;ポリオレフィン;ポリメタクリレート等が挙げられ、これらの中でも、化学的安定性の点から、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
前記有機粉末は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記フィラーにおいて、前記無機粉末の材質の例としては、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられ、好ましくはアルミナ、シリカ、二酸化チタン、炭酸カルシウムであり、化学的安定性の点から、アルミナがより好ましい。そして、前記フィラーは、フィラーを構成するすべての粒子がアルミナ粒子であることが好ましく、フィラーを構成するすべての粒子がアルミナ粒子であり、かつその一部又は全部が略球状のアルミナ粒子であることがより好ましい。
前記耐熱多孔層における前記フィラーの含有量は、フィラーの材質の比重に応じて適宜設定すればよく、例えば、フィラーを構成するすべての粒子がアルミナ粒子である場合には、耐熱多孔層100質量部に対して、好ましくは20〜95質量部、より好ましくは30〜90質量部である。
前記積層多孔質フィルムにおいて、多孔質フィルムは熱可塑性樹脂製である。
前記多孔質フィルムの厚さは、好ましくは3〜30μm、より好ましくは3〜20μmである。
前記多孔質フィルムは、前記耐熱多孔層と同様に、微細孔を有し、その孔のサイズ(直径)は、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下である。
前記多孔質フィルムの空孔率は、好ましくは30〜80体積%、より好ましくは40〜70体積%である。
前記多孔質フィルムは、非水電解質二次電池において、セパレータの温度が通常の使用温度を越えた場合に、該フィルムを構成する熱可塑性樹脂の軟化により、微細孔を閉塞する役割を果たす。
多孔質フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、80〜180℃で軟化するものが挙げられ、非水電解質二次電池における電解液に溶解しないものを選択すればよい。前記熱可塑性樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;熱可塑性ポリウレタンが挙げられ、これらの中でも、より低温で軟化して、過大電流の流れをシャットダウンできる点から、ポリエチレンが好ましい。
前記熱可塑性樹脂は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記ポリエチレンの例としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン等が挙げられる。多孔質フィルムの突刺し強度をより高めるためには、熱可塑性樹脂として、少なくとも超高分子量ポリエチレンを用いることが好ましい。また、多孔質フィルムの製造面から、熱可塑性樹脂は、低分子量(重量平均分子量1万以下)のポリオレフィンからなるワックスを含むことが好ましい場合もある。
前記電解液における前記電解質の例としては、NaClO4、NaPF6、NaAsF6、NaSbF6、NaBF4、NaCF3SO3、NaN(SO2CF32、低級脂肪族カルボン酸ナトリウム塩、NaAlCl4等が挙げられ、これらの中でも、フッ素原子を含むNaPF6、NaAsF6、NaSbF6、NaBF4、NaCF3SO3及びNaN(SO2CF32からなる群から選択される少なくとも1種を含むものが好ましい。なお、ここで、「低級脂肪族カルボン酸」とは、炭素数が1〜5の脂肪族カルボン酸を意味する。
前記電解質は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記電解質は、有機溶媒に溶解された状態(液状)、すなわち、非水電解液として用いることが好ましい。
電解液における前記有機溶媒の例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、イソプロピルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタン等のカーボネート類(炭酸エステル骨格を有する化合物);1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類(エーテル結合を有する化合物);ギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類(エステル結合を有する化合物);アセトニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類(シアノ基が炭化水素基の炭素原子に直接結合した化合物);N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類(アミド結合を有する化合物);3−メチル−2−オキサゾリドン等のカーバメート類(カーバメート骨格を有する化合物);スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−プロパンサルトン等の含硫黄化合物;これら有機溶媒(化合物)を構成する少なくとも一つの水素原子がフッ素原子で置換された含フッ素有機溶媒(化合物)が挙げられる。
前記含フッ素有機溶媒の例としては、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(以下、「FEC」又は「フルオロエチレンカーボネート」ということがある。)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC:トランス又はシス−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン)等が挙げられる。
前記有機溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記電解液における電解質の濃度は、好ましくは0.1〜2モル/L、より好ましくは0.3〜1.5モル/Lである。
前記電解液には、セパレータとの濡れ性を向上させるために、トリオクチルフォスフェート、パーフルオロアルキル基を有するポリオキシエチレンエーテル、パーフルオロオクタンスルホン酸エステル等の界面活性剤を、一種又は二種以上添加してもよい。
界面活性剤の添加量は、電解液の総量(質量)に対して、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは0.01〜1質量%である。
前記ナトリウム二次電池においては、前記電解液に代えて固体電解質又はゲル電解質を用いてもよい。
前記固体電解質の例としては、ポリエチレンオキサイド等のポリオキシアルキレン鎖を有する高分子化合物、少なくとも一種のポリオルガノシロキサン鎖及び/又はポリオキシアルキレン鎖を有する高分子化合物等の高分子電解質が挙げられる。固体電解質を用いる場合には、固体電解質がセパレータの役割を果たす場合もあり、その場合には、前記ナトリウム二次電池において、セパレータを別途設けることは不要である。
前記ゲル電解質は、高分子に非水電解液を保持させたものである。
前記ナトリウム二次電池においては、Na2S−SiS2、Na2S−GeS2、Na2S−P25、Na2S−B23等の硫化物電解質;Na2S−SiS2−Na3PO4、Na2S−SiS2−Na2SO4等の硫化物を含む無機化合物電解質;NaZr2(PO4)3等のNASICON型電解質を用いることもでき、これら用いることで、安全性をより高めることができる場合がある。
本発明に係るナトリウム二次電池は、上記の本発明に係る負極材を含む電極を備えたことにより、充放電容量が高く、優れた電池性能を有する。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下において濃度単位「M」は「モル/L」を意味する。
なお、本実施例において、負極材及び電極合剤層の示差熱−熱重量同時測定と、負極材のBET比表面積の測定は、それぞれ以下の方法で行った。
(負極材及び電極合剤層の示差熱−熱重量同時測定の方法)
エスアイアイ・テクノロジー社製「TG/DTA6300」を用い、空気中において1℃/分の昇温速度により、25〜800℃の温度帯で測定した。そして、このときの負極材及び電極合剤層の620〜800℃における重量変化(%)を求めた。
(負極材のBET比表面積の測定方法)
負極材1gを窒素ガス雰囲気下において、150℃で15分間乾燥させた後、マウンテック社製「Macsorb HM−1201/1208」を用いて測定した。
<負極材の製造>
[実施例1]
非晶質炭素材料(A)として非黒鉛化炭素材料(日本カーボン社製「ICB0510」(商品名:ニカビーズ)、平均粒径6μm)98質量部と、非晶質炭素材料(B)としてアセチレンブラック(平均粒径50nm)2質量部とを混合し、粉末状の負極材(C1)を得た。負極材(C1)のBET比表面積は180m/gであった。負極材(C1)の示差熱−熱重量同時測定における620〜800℃での重量変化(%)を表1に示す。
なお、非晶質炭素材料(A)は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、564℃に最大の発熱量を示すピークを有していた。また、非晶質炭素材料(B)は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、707℃に最大の発熱量を示すピークを有していた。これらピークのうち、564℃のピークの方が、707℃のピークよりも発熱量が大きい第一のピークであった。
[実施例2]
非晶質炭素材料(A)の使用量を98質量部に代えて97質量部とし、非晶質炭素材料(B)の使用量を2質量部に代えて3質量部としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、負極材(C2)を得た。負極材(C2)のBET比表面積は179m/gであった。負極材(C2)の示差熱−熱重量同時測定における620〜800℃での重量変化(%)を表1に示す。
[実施例3]
非晶質炭素材料(A)の使用量を98質量部に代えて96質量部とし、非晶質炭素材料(B)の使用量を2質量部に代えて4質量部としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、負極材(C3)を得た。負極材(C3)のBET比表面積は177m/gであった。負極材(C3)の示差熱−熱重量同時測定における620〜800℃での重量変化(%)を表1に示す。
<電極の製造>
[実施例4]
バインダーとしてスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)(日本A&L社製「AL−1002」)及びカルボキシメチルセルロース(CMC)(第一工業製薬社製「セロゲン4H」)を水に溶解させてバインダー液を調製し、これを電極活物質である負極材(C1)と混合して、電極合剤ペーストを調製した。この時の各成分の配合比(質量比)は、電極活物質:バインダー:水=97:3:150とした。SBR及びCMCの配合比(質量比)は、SBR:CMC=1:2とした。バインダー液と電極活物質との混合は、ディスパーマット(VMA−GETZMANN社製)を用い、回転羽の回転速度を2000rpmとして、これらを5分間撹拌することで行った。
次いで、ドクターブレードを用いて、得られた電極合剤ペーストを厚さが13μmの銅箔上に塗工し、60℃で2時間乾燥させて電極合剤層を形成した後、4cm幅に切断し、ロールプレス(テスター産業社製「SA−602」)を用いてこの切断片を0.25MPaで圧延することにより、電極合剤層の厚さが50μmの電極(E1)を得た。
[実施例5]
電極活物質として、負極材(C1)に代えて負極材(C2)を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法で、電極合剤層の厚さが50μmの電極(E2)を得た。
[実施例6]
電極活物質として、負極材(C1)に代えて負極材(C3)を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法で、電極合剤層の厚さが50μmの電極(E3)を得た。
[比較例1]
電極活物質として、負極材(C1)に代えて非晶質炭素材料(A)(以下、「負極材(D1)」ということがある。)を用いたこと以外は、実施例4と同様の方法で、電極合剤層の厚さが50μmの電極(F1)を得た。負極材(D1)の示差熱−熱重量同時測定における620〜800℃での重量変化(%)を表1に示す。
なお、前記実施例及び比較例において、電極合剤層の示差熱−熱重量同時測定における620〜800℃での重量変化(%)は、それぞれ用いた負極材の場合と同じであった。
<二次電池の製造>
得られた電極(E1)〜(E3)及び(F1)を用いて、下記手順により二次電池を製造した。
すなわち、コインセル(宝泉社製)の下側パーツの窪みに、銅箔を下に向けて電極(E1)〜(E3)及び(F1)のいずれかを載置し、電解液として濃度が1MであるNaPFのプロピレンカーボネート溶液、セパレータとして厚さ20μmのポリエチレン製多孔質フィルム、負極として金属ナトリウム(アルドリッチ社製)を組み合わせて、ナトリウム二次電池を作製した。この二次電池の作製は、グローブボックス内においてアルゴン雰囲気下で行った。
なお、ここでは、負極材を構成する非晶質炭素材料以外の要素が二次電池に及ぼす影響を極力排除するために、電極(E1)〜(E3)及び(F1)が負極ではなく正極として機能する前記二次電池を構成した。
<二次電池の充放電容量の測定>
得られた二次電池の充放電容量を測定した。具体的には、以下の通りである。
それぞれの二次電池について、0.005Vまで0.05Cレート(20時間で完全充電する速度)でCC−CV(コンスタントカレント−コンスタントボルテージ:定電流−定電圧)放電を行い、また、この放電速度と同じ速度で、CC(コンスタントカレント)充電を行って、電圧1.5Vでカットオフすることにより、1サイクル目の充放電を行った。2サイクル目以降の充放電は、上記の充電速度と同じ速度で行い、1サイクル目と同様に、充電電圧4.0V、放電電圧1.5Vでカットオフした。
比較例1の電極(F1)を用いて作製した二次電池の初回充電及び初回放電の容量をそれぞれ100とし、実施例1〜3の電極(E1)〜(E3)を用いて作製した二次電池の初回充電及び初回放電の容量を、これに対する相対容量として求めた。結果を表1に示す。
Figure 2013168241
上記結果から明らかなように、本発明に係る負極材を用いることで、ナトリウム二次電池の充放電容量が増大することを確認できた。
本発明は、エネルギー分野で利用可能である。

Claims (9)

  1. ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な非晶質炭素材料を含有するナトリウム二次電池用負極材であって、
    前記非晶質炭素材料は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示す第一のピークと、これに次ぐ発熱量を示す第二のピークとの、いずれか一方を測定温度帯400〜615℃に有し、他方を測定温度帯620〜800℃に有することを特徴とするナトリウム二次電池用負極材。
  2. 前記非晶質炭素材料が、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯400〜615℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(A)と、測定温度帯620〜800℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(B)とを含むことを特徴とする請求項1に記載のナトリウム二次電池用負極材。
  3. 示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯620〜800℃での重量変化が0.1〜10%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のナトリウム二次電池用負極材。
  4. BET比表面積が1〜200m/gの粉末状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のナトリウム二次電池用負極材。
  5. 前記非晶質炭素材料(B)がアセチレンブラックであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のナトリウム二次電池用負極材。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のナトリウム二次電池用負極材を含むことを特徴とするナトリウム二次電池用電極。
  7. ナトリウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な非晶質炭素材料を主成分として含有する電極合剤層が集電体上に形成されたナトリウム二次電池用電極であって、
    前記非晶質炭素材料が、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、測定温度帯400〜615℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(A)と、測定温度帯620〜800℃に最大の発熱量を示すピークを有する非晶質炭素材料(B)とを含み、
    前記電極合剤層は、測定温度帯400℃以上での示差熱−熱重量同時測定において、最大の発熱量を示すピークを測定温度帯400〜615℃に有し、これに次ぐ発熱量を示すピークを測定温度帯620〜800℃に有し、測定温度帯620〜800℃での重量変化が0.1〜10%であることを特徴とするナトリウム二次電池用電極。
  8. 請求項6又は7に記載のナトリウム二次電池用電極を負極として備えたことを特徴とするナトリウム二次電池。
  9. さらにセパレータを備えたことを特徴とする請求項8に記載のナトリウム二次電池。
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