JP2014026818A - 溶融塩電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電サイクル特性の低下を抑制した溶融塩電池を提供する。
【解決手段】Naイオンを吸蔵および脱離することのできる正極と、炭素材料を含む負極と、Naイオンを含む溶融塩からなる電解質と、を有し、前記炭素材料が、所定の3つの要件のうち少なくとも1つを満たす溶融塩電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、溶融塩電池に関するものである。
近年、電力負荷平準化、瞬時電圧低下への対策、非常用電源としての利用、再生可能エネルギーの安定化など、エネルギーコスト削減や環境負荷低減への取り組みにおいて、二次電池を用いた検討が行われている。このような取り組みに用いられる二次電池は、広く普及させるためにも、高エネルギー密度・高効率なだけではなく、資源量が豊富でしかも安価な材料を用いることが好ましい。このような二次電池として、電解質に資源量が豊富で安価な金属を含む溶融塩を用いた溶融塩電池がある。
溶融塩電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に介在し、溶融塩を用いた電解質が含浸したセパレータと、これらを収容する電池容器とを備えている。溶融塩は、加熱されることによって溶融し、イオン導電性を生じる。そのため、溶融塩電池は、溶融塩の融点よりも適宜に高い高温環境下で使用される。例えば、安価な金属であるナトリウムのイオンを伝導イオンとした溶融塩電池では、放電時、ナトリウムイオンが負極側から正極側へ移動し、ナトリウムイオンは正極に吸収される。このような溶融塩電池として、正極活物質に亜クロム酸ナトリウム(NaCrO)を、負極にナトリウム金属を用い、80℃または150℃で作動させたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第11/036907号
しかしながら、負極にナトリウム金属を用いて得られる溶融塩電池は、充放電に伴い、負極上ではナトリウムの溶解・析出反応が起こり、充放電サイクル特性の低下のおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、充放電サイクル特性の低下を抑制した溶融塩電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、Naイオンを吸蔵および脱離することのできる正極と、炭素材料を含む負極と、Naイオンを含む溶融塩からなる電解質と、を有し、前記炭素材料が、以下の要件1、要件2および要件3からなる群から選ばれる1つ以上の要件を満たす溶融塩電池を提供する。
(要件1)波長532nmのレーザーを用いてラマン分光測定を行い、得られるラマンスペクトルが、1300〜1400cm−1の波長範囲および1570〜1620cm−1の範囲のそれぞれに1つずつピークを有し、
前記ラマンスペクトルの600〜1740cm−1の波長範囲について、2つのローレンツ関数および1つのベースライン関数を用いてフィッティングを行ってフィッティング関数を得た後、前記フィッティング関数からフィッティング後のベースライン関数を減じて得られるフィッティングスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波長範囲における最大値をID、1570〜1620cm−1の波長範囲における最大値をIGとし、IDをIGで除して得られるRが、1.07以上3以下である。
(要件2)X線小角散乱測定により得られるX線小角散乱スペクトルにおいて、0.6nm−1以上1.8nm−1以下の波数範囲について最小二乗法で直線近似して得られる直線の傾きをA、前記Aの標準偏差をσとしたとき、前記Aが−0.5以上0以下であり、かつ前記σが0以上0.010以下である。
(要件3)炭素材料85質量部とポリフッ化ビニリデン15質量部とを混合して得られる電極合剤を有する電極について、ナトリウムイオンのドープおよび脱ドープがなされた後の電極における炭素材料に、10nm以上の細孔が実質的に存在しない。
本発明の一態様においては、前記電解質が、下記式(1)で表されるアニオンと、Naイオンとを含む請求項1に記載の溶融塩電池。
Figure 2014026818
(RおよびRは、それぞれフッ素原子またはフルオロアルキル基を示し、RおよびRは同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
は、SOまたはCOを示す。)
本発明の一態様においては、前記炭素材料が、少なくとも前記要件1を満たすことが望ましい。
本発明の一態様においては、前記炭素材料が、芳香環を有する有機材料の炭化処理の生成物であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記芳香環を有する有機材料が、フェノールまたはフェノール誘導体と、アルデヒド化合物とを重合させて得られる重合体であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記炭素材料が、植物由来の有機材料の炭化処理の生成物であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記植物由来の有機材料の炭化により得られる炭素材料が、木炭であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記炭素材料が、プラント残渣油の炭化処理の生成物であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記プラント残渣油が、レゾルシノール製造時における残渣油であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記炭化処理の温度が、800℃以上2500℃以下の温度であることが望ましい。
本発明の一態様においては、前記炭素材料が、未賦活型炭素材料であることが望ましい。
本発明の溶融塩電池を用いれば、充放電サイクル特性の低下を抑制した溶融塩電池を提供することができる。
本実施形態の溶融塩電池は、Naイオンを吸蔵および脱離することのできる正極と、炭素材料を含む負極と、Naイオンを含む溶融塩からなる電解質と、を有し、前記炭素材料が、以下の要件1、要件2および要件3からなる群から選ばれる1つ以上の要件を満たす。
(要件1)波長532nmのレーザーを用いてラマン分光測定を行い、得られるラマンスペクトルが、1300〜1400cm−1の波長範囲および1570〜1620cm−1の範囲のそれぞれに1つずつピークを有し、
前記ラマンスペクトルの600〜1740cm−1の波長範囲について、2つのローレンツ関数および1つのベースライン関数を用いてフィッティングを行ってフィッティング関数を得た後、前記フィッティング関数からフィッティング後のベースライン関数を減じて得られるフィッティングスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波長範囲における最大値をID、1570〜1620cm−1の波長範囲における最大値をIGとし、IDをIGで除して得られるRが、1.07以上3以下である。
(要件2)X線小角散乱測定により得られるX線小角散乱スペクトルにおいて、0.6nm−1以上1.8nm−1以下の波数範囲について最小二乗法で直線近似して得られる直線の傾きをA、前記Aの標準偏差をσとしたとき、前記Aが−0.5以上0以下であり、かつ前記σが0以上0.010以下である。
(要件3)炭素材料85質量部とポリフッ化ビニリデン15質量部とを混合して得られる電極合剤を有する電極について、ナトリウムイオンのドープおよび脱ドープがなされた後の電極における炭素材料に、10nm以上の細孔が実質的に存在しない。
以下、順に説明する。
<溶融塩>
本実施形態の溶融塩電池の電解質は、下記式(1)で表されるアニオンと、少なくともNaイオンをカチオンとして含むことが好ましい。
Figure 2014026818
(RおよびRは、それぞれフッ素原子またはフルオロアルキル基を示し、RおよびRは同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
は、SOまたはCOを示す。)
「フルオロアルキル基」は、炭素数1から4のアルキル基が有する水素原子を1つ以上フッ素原子で置換して得られる基であり、安定性が高いことからパーフルオロアルキル基が好ましい。
上記式(1)で表されるアニオンとしては、RがSOである場合、RおよびRがそれぞれフッ素原子(F)であるもの、RおよびRがそれぞれトリフルオロメチル基(CF)であるもの、RおよびRがそれぞれペンタフルオロエチル基(C)であるもの、RおよびRがそれぞれヘプタフルオロプロピル基(C)であるもの、RおよびRがそれぞれノナフルオロブチル基(C)であるもの、Rがフッ素原子(F)を示し、Rがトリフルオロメチル基(CF)であるもの等を使用することができる。
また、RがCOである場合、RおよびRがそれぞれFであるもの、RおよびRがそれぞれCFであるもの、RおよびRがそれぞれCであるもの、RおよびRがそれぞれCであるもの、RおよびRがそれぞれCであるもの、RがFであり、RがCFであるもの等を使用することができる。
本実施形態の溶融塩電池の電解質に用いられる溶融塩としては、上記式(1)で表されるアニオンと、少なくともNaイオンをカチオンとして含まれるものが好ましい。上記の溶融塩を電池の電解質として用いた場合には、用いる溶融塩が不燃性であるために安全性が高い溶融塩電池とすることができる。
ここで、溶融塩電池の作動電圧範囲が広くなるため、電位窓が広い電解質を用いることが好ましく、上記式(1)で表されるRはSOであることが好ましい。つまり、本実施形態の溶融塩電池の電解質のアニオンは、下記式(2)で表されることが好ましい。
Figure 2014026818
(RおよびRはそれぞれフッ素原子またはフルオロアルキル基を示し、互いに異なるものを示していてもよい。)
およびRとしては、上記RおよびRと同じものが挙げられる。また、RおよびRに用いられるフルオロアルキル基としては、上述したものが挙げられる。
ここで、溶融塩電池をより低温で動作させるため、上記式(2)で表されるアニオンとしては、
(i)RおよびRがそれぞれFであるビスフルオロスルフォニルイミドイオン(FSI;以下、「FSIイオン」ということもある。)と、
(ii)RおよびRがそれぞれCFであるビストリフルオロメチルスルフォニルイミドイオン(TFSI;以下、「TFSIイオン」ということもある。)
とのいずれか一方または両方を用いることが好ましい。
したがって、電解質に用いられる溶融塩としては、FSIイオンとTFSIイオンとのいずれか一方または両方をアニオンとして含み、少なくともNaイオンをカチオンとして含むものが好ましい。具体的には、本実施形態の溶融塩電池においては、Na−FSIとNa−TFSIとのいずれか一方または両方を電解質に用いることが好ましい。
溶融塩電池をさらにより低温で作動させるためには、電解質に用いられる溶融塩として、Naイオン以外の金属イオンをカチオンとして含むことが好ましい。Naイオン以外のカチオンとしては、Na以外のアルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群から選ばれる1種の金属のイオン(以下、「第2の金属イオン」と称することがある)を挙げることができる。
Na以外のアルカリ金属としては、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)およびセシウム(Cs)を用いることができる。
また、アルカリ土類金属としては、ベリリウム(Be)、Mg(マグネシウム)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびバリウム(Ba)を用いることができる。
つまり、本実施形態の溶融塩電池の電解質に用いられる溶融塩としては、Na−FSIとNa−TFSIとのいずれか一方または両方からなる溶融塩と、FSIイオンとTFSIイオンとのいずれか一方または両方をアニオンとして含み、第2の金属イオンをカチオンとして含む溶融塩と、の混合物が好ましい。
第2の金属イオンとなる金属元素を「A」で表すと、上述のような、第2の金属イオンをカチオンとして含む溶融塩としては、A−FSIの単塩、2種以上のA−FSIの単塩の混合物、A−TFSIの単塩、2種類以上のA−TFSIの単塩の混合物、またはA−FSIの単塩の1種類以上とA−TFSIの単塩の1種類以上との混合物を含むことが好ましい。
A−FSIの単塩としては、Li−FSI、K−FSI、Rb−FSI、Cs−FSI、Be(FSI)、Mg(FSI)、Ca(FSI)、Sr(FSI)およびBa(FSI)からなる群から選ばれるいずれか1種の単塩を挙げることができる。
A−FSIの単塩の混合物としては、上述したA−FSIの単塩の群から選ばれる2種以上の単塩の混合物を挙げることができる。
A−TFSIの単塩としては、Li−TFSI、K−TFSI、Rb−TFSI、Cs−TFSI、Be(TFSI)、Mg(TFSI)、Ca(TFSI)、Sr(TFSI)およびBa(TFSI)からなる群から選ばれるいずれか1種の単塩を挙げることができる。
A−TFSIの単塩の混合物としては、上述したA−TFSIの単塩の群から選ばれる2種以上の単塩の混合物を挙げることができる。
さらに、A−FSIの単塩の1種類以上とA−TFSIの単塩の1種類以上との混合物としては、上述したA−FSIの単塩の群から選ばれる1種以上の単塩と、上述したA−TFSIの単塩の群から選ばれる1種以上の単塩との混合物を用いることができる。
中でも、電池の動作温度を低下させるため、本実施形態の溶融塩電池の電解質として、Na−FSIとK−FSIとの混合物(以下、「Na−FSI・K−FSI溶融塩」という。)、またはNa−FSIとNa−TFSIとの混合物(以下、「Na−FSI・Na−TFSI溶融塩」という。)のような二元系の溶融塩を用いることが好ましい。
特に、Na−FSI・K−FSI溶融塩における全カチオンに対するKカチオンのモル比((Kカチオンのモル数)/(Naカチオンのモル数+Kカチオンのモル数))を0.4以上0.7以下とすることが好ましく、0.5以上0.6以下とすることがより好ましい。この値が0.4以上0.7以下である場合、特に0.5以上0.6以下である場合には、溶融塩電池の動作温度を90℃以下の低温とすることができる傾向にある。
なお、上記溶融塩の単塩の混合物を本実施形態の溶融塩電池の電解質として用いる場合には、溶融塩電池の動作温度を低下させることができるため、混合物の組成は、混合物に含まれる2種以上の溶融塩が共晶を示す紹成(共晶紹成)の近傍であることが好ましく、共晶紹成であることがより好ましい。
また、本実施形態の溶融塩電池の電解質には、上記式(1)以外のアニオンが含まれていてもよい。電解質に含まれていてもよいアニオンとして、具体的には、ハロゲン化物イオン、SCN、PF 、BF 等を挙げることができる。本実施形態の溶融塩電池の電解質にこれらの上記式(1)以外のアニオンを添加することで、イオン伝導度や溶融塩電解質の耐久性を向上させることができる。
さらに、本実施形態の溶融塩電池の電解質には、有機カチオンが含まれていてもよい。電解質に有機カチオンが含まれることにより、電解質の導電率を高くすることができ、また溶融塩電池の動作温度を低下させることができる傾向にある。
電解質に含まれていてもよい有機カチオンとしては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン等のアルキルイミダゾリウム系カチオン;
トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、トリメチルブチルアンモニウムカチオン等のアルキルアンモニウム系カチオン;
1−エチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン等のアルキルピロリジニウム系カチオン;
1−メチルピリジニウムカチオン、1−エチルピリジニウムカチオン等のアルキルピリジニウム系カチオン;および
ジエチルメチルスルホニウムカチオン、トリエチルスルホニウムカチオン等のアルキルスルホニウム系カチオン
などを用いることが出来る。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
<負極>
本実施形態の溶融塩電池が有する負極は、炭素材料を含み、この炭素材料は、正極よりも低い電位でナトリウムイオンを吸蔵(ドープ)および脱離(脱ドープ)させることができる。このような炭素材料を負極に用いた本実施形態の溶融塩電池は、充放電を繰り返しても、放電容量の低下が少ない。
負極が有する炭素材料は、上述した要件1〜3のいずれか1つを満たす。
[要件1]
まず、本実施形態の溶融塩電池の負極に用いられる炭素材料が満たすべき要件のうち、要件1について説明する。
要件1は、波長532nmのレーザーを用いてラマン分光測定を行い、得られるラマンスペクトルが、1300〜1400cm−1の波長範囲および1570〜1620cm−1の範囲のそれぞれに1つずつピークを有し、前記ラマンスペクトルの600〜1740cm−1の波長範囲について、2つのローレンツ関数および1つのベースライン関数を用いてフィッティングを行ってフィッティング関数を得た後、前記フィッティング関数からフィッティング後のベースライン関数を減じて得られるフィッティングスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波長範囲における最大値をID、1570〜1620cm−1の波長範囲における最大値をIGとし、IDをIGで除して得られるRが、1.07以上3以下である、というものである。
このような炭素材料を負極に用いると、溶融塩電池において、ナトリウムイオンを効率よくドープおよび脱ドープすることができる。また、このような炭素材料を負極に用いた溶融塩電池を充放電させると、充放電を繰り返しても、放電容量が下がりにくい。
本実施形態において、ラマンスペクトルは、顕微ラマン分光装置(日本分光株式会社製、型番NRS−1000)を用い、照射光として波長532nmのレーザー、出力5mW、シングル分光器、電子冷却式CCD検出器を用い、照射時間15秒、積算回数10回で測定することで得ることができる。得られるラマンスペクトルは、縦軸が任意単位の散乱光強度であり、横軸がラマンシフトの波数(単位:cm−1)である。
なお、ラマン分光測定は、負極の材料である炭素材料をそのまま測定することもできるし、炭素材料を有する負極について測定してもよい。この場合、負極の作製条件としては、炭素材料とポリフッ化ビニリデンとを質量比が85:15となるように秤量して、これらをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて、得られたスラリーを銅箔上に0.1mm塗布して、150℃で真空乾燥する条件が推奨される。また、負極についてラマン分光測定を行うときは、負極の炭素材料が塗布された面に、レーザーを照射する。
本実施形態における炭素材料は、波長532nmのレーザーを用いたラマン分光測定で得られるラマンスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波数範囲および1570〜1620cm−1の波数範囲のそれぞれに1つずつピークを有する。このようなラマンスペクトルを用いて、次の(1)〜(4)のようにしてRの値を得る。
(1)2つのローレンツ関数および1つのベースライン関数を用い、下記式(a)を得る。
y=〔A/{(x−x+B }〕+〔A/{(x−x+B }〕+〔C+C+Cx+C〕 …(a)
なお、右辺第1項は、1300〜1400cm−1の波数範囲のラマンスペクトルを示す応答関数であるローレンツ関数であり、Aはこの範囲のピークのピーク最大強度、Bは該ピークの半値半幅(単位:cm−1)、xは該ピークの最大値における波数(単位:cm−1)である。
右辺第2項は、1570〜1620cm−1の波数範囲のラマンスペクトルを示す応答関数であるローレンツ関数であり、Aはこの範囲のピークのピーク最大強度、Bは該ピークの半値半幅(単位:cm−1)、xは該ピークの最大値における波数(単位:cm−1)である。
右辺第3項は、3次多項式を用いたベースライン関数である。
上記式(a)においては、A、B、x、A、B、x、C、C、CおよびCは未知数である。
(2)ラマンスペクトルの600〜1740cm−1の波数範囲におけるデータ点(x、y)を1000点以上用いて、最小二乗法により、A、B、x、A、B、x、C、C、CおよびCの最適値を求め、フィッティングを行う。これにより、上記式(a)にA、B、x、A、B、x、C、C、CおよびCの最適値を代入したフィッティング関数を得る。
(3)フィッティング関数から右辺第3項(ベースライン関数)を減じて、フィッティングスペクトルを得る。フィッティングスペクトルは、下記式(b)で表される。
y=〔A/{(x−x+B }〕+〔A/{(x−x+B }〕…(b)
(4)フィッティングスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波数範囲における最大値をID、1570〜1620cm−1の波数範囲における最大値をIGとし、IDをIGで除して(ID/IG)、Rを得る。なお、Rの値は、A/Aの値と一致する。
また、上記のフィッティングスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波数範囲のピークの最大強度をこのピークの半値半幅で除したA/Bと、1570〜1620cm−1の波数範囲のピークの最大強度をこのピークの半値半幅で除したA/Bと、を求め、(A/B)を(A/B)で除して((A×B)/(B×A))、NRを得る。
また、本実施形態において、上記のフィッティングは、ソフトウェア「Igor Pro(名称)、Wave Metrics製」を用いて行う。
Rは、本実施形態の溶融塩電池の充放電容量をより高める意味で、1.10以上3以下であることが好ましく、1.3以上3以下であることがより好ましい。
は、本実施形態の溶融塩電池の充放電容量をより高める意味で、25cm−1以上100cm−1以下の範囲であることが好ましい。
NRは、本実施形態の溶融塩電池の充放電容量をより高める意味で、0.62以上であることが好ましい。
[要件2]
次に、本実施形態の溶融塩電池の負極に用いられる炭素材料が満たすべき要件のうち、要件2について説明する。
要件2は、X線小角散乱測定により得られるX線小角散乱スペクトルにおいて、0.6nm−1以上1.8nm−1以下の波数範囲について最小二乗法で直線近似して得られる直線の傾きをA、前記Aの標準偏差をσとしたとき、前記Aが−0.5以上0以下であり、かつ前記σが0以上0.010以下である、というものである。
このような炭素材料を負極に用いると、充放電特性に優れた溶融塩電池が得られる。
本実施形態において、X線小角散乱測定は、二次元検出器搭載のX線小角散乱装置(NanoSTAR、ブルカー・エイエックスエス株式会社製)を用いて行う。
以下、測定の具体例につき、説明する。
測定対象である炭素材料を内径1mmの石英製キャピラリに充填し、これにCuターゲットの回転対陰極型のX線発生器を用い、出力50kV、100mAで発生させたX線を照射する。上記X線小角散乱装置を用いた測定では、X線は、クロスカップルド・ゲーベルミラーと3つのピンホールスリット(スリットの孔径はX線発生器側から500μmφ、150μmφ、500μmφ)からなるX線の光学系を通って、さらに石英製キャピラリを通って、炭素材料に照射されることになる。
炭素材料で散乱したX線は、二次元検出器(2次元Multi Wire検出器、Hi−STAR)を用いて検出される。試料から検知器までのカメラ長は106cmで、ダイレクトビームストッパーの大きさは2mmφである。装置内の真空度は40Pa以下である。散乱角2θとダイレクトビーム位置の校正は、ベヘン酸銀の1次(2θ=1.513°)と2次(2θ=3.027°)のそれぞれのピークを用いて行う。この場合、測定可能な散乱角2θの範囲は0.08〜3°である。
検出される二次元の散乱像を、解析ソフト(SAXS Ver.4.1.29、ブルカー・エイエックスエス社製)を用いて常法に従って解析し、X線小角散乱スペクトルを得る。得られるX線小角散乱スペクトルは、横軸が波数q(nm−1)、縦軸がS(散乱強度Iの常用対数:log(I))である。
また、炭素材料が入っていない石英製キャピラリのみについても上記と同様にして測定し、ブランクのX線小角散乱スペクトル(以下、「ブランク」と称することがある)を得る。炭素材料のX線小角散乱スペクトルにおけるq=0.6nm−1のときのSの値が、ブランクにおけるq=0.6nm−1の値の10倍以上である場合、炭素材料のX線小角散乱スペクトルは、信頼できるものとする。
また、X線小角散乱スペクトルの0.6nm−1以上1.8nm−1以下の波数範囲について、最小二乗法により直線近似し、AおよびAの標準偏差σを求める。Aおよびσの算出には、ソフトウェア「Igor Pro(名称)、Wave Metrics製」を用いる。直線近似は、0.6nm−1以上1.8nm−1以下の波数範囲において等間隔で150点に区画して行う。
[要件3]
次に、本実施形態の溶融塩電池の負極に用いられる炭素材料が満たすべき要件のうち、要件2について説明する。
要件3は、炭素材料85質量部とポリフッ化ビニリデン15質量部とを混合して得られる電極合剤を有する電極について、ナトリウムイオンのドープおよび脱ドープがなされた後の電極における炭素材料に、10nm以上の細孔が実質的に存在しない、というものである。
このような炭素材料を負極に用いると、充放電特性に優れた溶融塩電池が得られる。
具体的には、まず、炭素材料85質量部とポリフッ化ビニリデン15質量部とを混合して得られる電極合剤を有する電極を負極として用い、ナトリウム金属を正極として用いて、溶融塩電池を作製し、負極から正極に向けて電流を流す。これにより、負極にナトリウムイオンをドープする。ナトリウムイオンのドープは、炭素材料1gあたり10mAの電流で、0.005Vになるまで、定電流で行う。
次いで、上記操作によりナトリウムイオンをドープした負極を有する溶融塩電池について、正極から負極に向けて電流を流す。これにより負極からナトリウムイオンを脱ドープする。ナトリウムイオンの脱ドープは、炭素材料1gあたり10mAの電流で、1.5Vになるまで、定電流で行う。
負極からナトリウムイオンを脱ドープした後、電池を乾燥Ar、窒素中など不活性雰囲気中で分解して、負極を取り出し、ジメチルカーボネート(以下、DMCということもある。)で洗浄し、真空中で乾燥後、電極合剤を回収する。
本実施形態において、炭素材料に、直径10nm以上の細孔が実質的に存在しないことは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、明視野像の像観察により確認する。
具体的には、回収した電極合剤について、集束イオンビーム加工装置を用い、回収した電極合剤に含まれる炭素材料の粒子について、厚みが100nm〜200nm程度の切片を作製する。得られた切片について、加速電圧200kVで、像観察することにより、像視野の炭素材料に、直径10nm以上の細孔が実質的に存在しないことを確認する。
なお、本実施形態において、細孔の直径は、上記方法による像観察で得られる細孔の像についての面積相当径として求める。
なお、各操作間の試料の移送は不活性雰囲気中で行う。
本実施形態において、炭素材料は、上記要件1〜3のいずれか1つの要件を満たすが、要件1を満たすことが好ましく、要件1,2または要件1,3を満たすことがより好ましく、上記要件1〜3のすべてを満たすことがさらに好ましい。
本実施形態において、炭素材料は、通常、粉末状で用い、そのときのBET比表面積は、1m/g以上であれば、電解液の濡れ性が良好であり、電池作製時の注液に要する時間が短くなり、電池製造上利点が大きい。また、BET比表面積の上限としては、好ましくは700m/g以下である。
本実施形態において、炭素材料は、粉末状であることが好ましい。炭素材料の粒子の平均粒径が、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。炭素材料が微粒であることにより、電極の充填密度が向上し、内部抵抗が低減する。
ここで平均粒径は、炭素材料を中性洗剤含有水溶液で分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD2000J、島津製作所製)を用いて測定された体積平均粒径を意味する。
また、炭素材料は、本実施形態の溶融塩電池の充放電容量をより高める意味で、水素と炭素の原子数比(H/C)が0.2以下であることが好ましい。
本実施形態の溶融塩電池の負極の材料に好適な炭素材料として、カーボンマイクロビーズを挙げることができ、具体的には、日本カーボン社製のICB(商品名:ニカビーズ)が挙げられる。
[炭素材料の製造方法]
以下、本実施形態の溶融塩電池の負極に用いられる炭素材料の製造方法について説明する。
本実施形態における炭素材料としては、種々の有機材料の炭化処理(以下、「炭化」と略することがある)により得られる炭素材料のうち、上記要件1〜3のいずれかを満たすことができるものを用いればよい。有機材料としては、石油や石炭等の天然鉱物資源や、これら資源を原料として合成した各種合成樹脂(熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など)のほか、石油ピッチ、石炭ピッチ、紡糸用ピッチなどの種々のプラント残渣油、木材等の植物由来の有機材料等を挙げることができ、これらを単独または二種以上用いることが可能である。
炭素材料の原料として用いられる有機材料のうち、合成樹脂としては、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シアネート樹脂、ケトン樹脂などを挙げることができ、これらを単独または二種以上用いることが可能である。また、硬化剤、添加剤を含有させて用いてもよい。硬化方法は、特に限定されないが、例えばフェノール樹脂を用いた場合では、熱硬化、熱酸化、エポキシ硬化、イソシアネート硬化などが挙げられる。また、エポキシ樹脂を用いた場合では、フェノール樹脂硬化、酸無水物硬化、アミン硬化等が挙げられる。
炭素材料の原料として用いられる有機材料は、芳香環を有することが好ましい。このような有機材料を用いることにより、目的とする炭素材料を収率よく得ることができ、環境負荷が小さく、製造コストも小さくすることもでき、工業的な利用価値がより高い。
芳香環を有する有機材料としては、例えば、上記合成樹脂の中で、フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂など)、エポキシ樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂など)、アニリン樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂を挙げることができる。これらは単独で用いることとしてもよく、二種以上を用いることとしてもよい。また、合成樹脂には硬化剤、添加剤を含有していてもよい。
芳香環を有する有機材料としては、フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物とを重合させて得られる有機材料であることが好ましい。このような有機材料は、芳香環を有する有機材料の中でも安価であり、工業的な生産量も多いため、目的とする炭素材料を安価に製造することができる。
フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物とを重合させて得られる有機材料としては、フェノール樹脂を挙げることができる。フェノール樹脂は安価であり、工業的な生産量も多く、炭素材料の原料として好ましい。フェノール樹脂を炭化して得られる炭素材料を、溶融塩電池の負極として用いた場合、二電池の充放電容量、充放電を繰り返した後の放電容量が、特に大きい。フェノール樹脂は、三次元架橋の発達した構造を有するため、フェノール該樹脂を炭化して得られる炭素材料も、この特徴に由来した特異な三次元架橋の発達した構造を有する炭素材料となっているものと推定される。この推定構造が前記放電容量の特に大きい一因になっていると考えられる。
フェノール誘導体は、ベンゼン環とベンゼン環に結合したヒドロキシ基とを有し、ベンゼン環上の5つの水素原子の1以上を置換基で置換して得られる化合物である。2以上の水素原子を置換基で置換する場合、2以上の置換基は環を形成していてもよい。このようなフェノール誘導体としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、キシレノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、p−フェニルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール等を挙げることができる。これらは単独で用いることとしてもよく、二種以上を用いることとしてもよい。
アルデヒド化合物としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等を挙げることができる。これらは単独で用いることとしてもよく、二種以上を用いることとしてもよい。
フェノール樹脂としては、特に限定されないが、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などを用いることができる。レゾール型フェノール樹脂は、フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物とを塩基性触媒の存在下で重合させることにより得ることができる。ノボラック型フェノール樹脂は、フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物とを酸性触媒の存在下で重合させることにより得ることができる。
自硬性のレゾール型フェノール樹脂を用いる場合は、レゾール型フェノール樹脂に対して、酸や硬化剤を添加してもよいし、硬化度を低下させるためにノボラック型フェノール樹脂を添加してもよい。また、それらを組合せて添加してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂は、メチレン基結合位置がオルソ位とパラ位とで同程度のランダムノボラックと呼ばれているタイプと、オルソ位でのメチレン基結合の多いハイオルソノボラックと、が知られている。
ランダムノボラックタイプのフェノール樹脂は、フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物とを公知の有機酸と無機酸とのいずれか一方または両方を触媒に用い、常圧100℃で数時間縮合反応し、その後脱水及び未反応モノマー除去を行う方法により得られる。
ハイオルソノボラックタイプのフェノール樹脂は、フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物とを酢酸亜鉛、酢酸鉛、ナフテン酸亜鉛等の金属塩触媒により弱酸性下で付加縮合反応させた後、直接あるいは更に酸触媒を添加し脱水しながら縮合反応を進め、更に必要により未反応物を除去する工程により得られる。
フェノール樹脂として、市販のものを使用することもでき、例えば、
粉末状フェノール樹脂(群栄化学社製、商品名:レヂトップ、PGA−4528、PGA−2473、PGA−4704、PGA−4504、住友ベークライト社製、商品名:スミライトレジンPR−UFC−504、PR−EPN、PR−ACS−100、PR−ACS−150、PR−12687、PR−13355、PR−16382、PR−217、PR−310、PR−311、PR−50064、PR−50099、PR−50102、PR−50252、PR−50395、PR−50590、PR−50590B、PR−50699、PR−50869、PR−51316、PR−51326B、PR−51350B、PR−51510、PR−51541B、PR−51794、PR−51820、PR−51939、PR−53153、PR−53364、PR−53497、PR−53724、PR−53769、PR−53804、PR−54364、PR−54458A、PR−54545、PR−55170、PR−8000、PR−FTZ−1、PR−FTZ−15);
液状フェノール樹脂(PR−51947A、PR−53123、PR−53338、PR−53717、PR−54135、PR54313、PR54562);
フレーク状フェノール樹脂(住友ベークライト社製、商品名:スミライトレジンPR−12686R、PR−13349、PR−50235A、PR−51363F、PR−51494G、PR−51618G、PR−53194、PR−53195、PR−54869、PR−F−110、PR−F−143、PR−F−151F、PR−F−85G、PR−HF−3、PR−HF−6);
液状フェノール樹脂(住友ベークライト社製、商品名:スミライトレジンPR−50087、PR−50607B、PR−50702、PR−50781、PR−51138C、PR−51206、PR−51663、PR−51947A、PR−53123、PR−53338、PR−53365、PR−53717、PR−54135、PR−54313、PR−54562、PR−55345、PR−940、PR−9400、PR−967);
ノボラック型液状フェノール樹脂(住友ベークライト社製、商品名:スミライトレジンPR−51629、PR−53093、PR−53473、PR−53522、PR−53546、PR−53800、PR−54438、PR−54540C、PR−55438);
レゾール型液状フェノール樹脂(群栄化学社製、商品名:レヂトップPL−4826、PL−2390、PL−4690、PL−3630、PL−4222、PL−4246、PL−2211、PL−3224、PL−4329、住友ベークライト社製、商品名:スミライトレジンPR−50273、PR−51206、PR−51781、PR−53056、PR−53311、PR−53416、PR−53570、PR−54387);
微粒状フェノール樹脂(エアウオーター社製、商品名:ベルパール、R800、R700、R600、R200、R100、S830、S870、S890、S895、S290,S190);
真球状フェノール樹脂(群栄化学社製、商品名:マリリンGU−200、FM−010、FM−150、HF−008、HF−015、HF−075、HF−300、HF−500、HF−1500);
固形フェノール樹脂(群栄化学社製、商品名:レヂトップPS−2601、PS−2607、PS−2655、PS−2768、PS−2608、PS−4609、PSM−2222、PSK−2320、PS−6132)
などが挙げられる。
芳香環を分子構造中に有する有機材料としては、他にも多種多様な有機材料を利用することができる。上記のような合成樹脂である必要はなく、炭化により炭素材料となることができる有機材料であればよい。
合成樹脂としては一般にモノマーを重合させ高分子となることが特徴的であるが、本実施形態における芳香環を有する有機材料として、数個〜数十個程度のモノマーが重合した有機材料を利用することもできる。
フェノールまたはフェノール誘導体とアルデヒド化合物との重合の際には、副生物が生成したり、未重合物が残存したりする場合もあるが、本実施形態においては、これらの副生物および未重合物を、炭素材料の原料である有機材料として利用することもできる。これにより、廃棄物を減らすという点で環境負荷を低減できるとともに安価に炭素材料を得ることができ、工業的な利用価値がより高い。
また、本実施形態において、炭素材料として、植物由来の有機材料の炭化により得られる炭素材料を用いることにより、環境負荷を低減することができ、工業的な利用価値がより高い。
植物由来の有機材料として、木材等を挙げることができ、これを炭化して得られる木炭は、本実施形態における炭素材料として好ましい。また、木材として、廃棄材木、おが屑等の木材加工プロセスにおいて発生する廃棄木材、森林の間伐木材等を利用することもできる。木材の構成成分としては一般にセルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの3種が主成分として挙げられ、リグニンは、芳香環を有する有機材料でもあり、好ましい。
木材としては、ソテツ類、イチョウ類、針葉樹類(スギ、ヒノキ、アカマツ等)、マオウ類等の裸子植物、広葉樹類(ミズナラ、ブナ、ポプラ、ハルニレ、カシ等)、草本植物、ヤシ類、竹類等の被子植物等を挙げることができる。
上記の木材の中でも、スギは建築材料として広く用いられており、その加工プロセスにおいて発生するスギのおが屑は、環境負荷を低減できるとともに安価に炭素材料を得ることができ、好ましい。また、カシを炭化して得られる備長炭も本実施形態における炭素材料として好ましい。
また、本実施形態において、炭素材料として、プラント残渣油の炭化により得られる炭素材料を用いることにより、資源を有効活用することができ、工業的な利用価値がより高い。
プラント残渣油としては、エチレンなど各種石油化学製品の製造時における各種残渣油を挙げることができる。より具体的には、蒸留残渣油、流動接触分解残渣油、それらの水素化脱硫油、あるいはそれらの混合油から成る石油系重質油を挙げることができる。中でも、芳香環を有する石油化学製品の製造時における残渣油を用いることが好ましく、具体的には、レゾルシノール製造時の残渣油を挙げることができる。
レゾルシノール製造時の残渣油は、例えば、次のようにして、得ることができる。アルキル芳香族炭化水素類を含む液状組成物を、芳香族ヒドロペルオキシド類を含む液状組成物に酸化し、この液状組成物とアルカリ水溶液とを接触させて、芳香族ヒドロペルオキシド類を油相に抽出する。得られる油相と酸とを接触させて、芳香族ヒドロペルオキシド類を酸分解して、レゾルシノールを含む油相に変換して、有機溶媒を含む軽沸成分及びレゾルシノールとタールとを分離してタールを得る。このタールをレゾルシノール製造時における残渣油として用いることができ、これを炭化して得られる炭素材料は、本実施形態における炭素材料として好ましい。
本実施形態における炭素材料は、上述の種々の有機材料を、単独または2種以上用いて、これを炭化して得ることができる。炭化の温度は、800℃以上2500℃以下の温度であることが好ましい。また、炭化は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
また、有機材料をそのまま炭化してもよいし、有機材料を400℃以下の酸化性ガスの存在下で加熱して得られる焼成物を、不活性ガス雰囲気下で炭化してもよい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴンなどを挙げることができ、酸化性ガスとしては、空気、HO、CO、Oなどを挙げることができる。また、炭化は、減圧下で行ってもよい。
これらの加熱および炭化は、例えば、ロータリーキルン、ローラーハースキルン、プッシャーキルン、多段炉、流動炉などの設備を用いればよい。ロータリーキリンは、汎用的である。
また、上記炭化により得られる炭素材料について、賦活を行うこともできるが、本実施形態において用いられる炭素材料は、賦活されていない炭素材料、すなわち未賦活型の炭素材料(未賦活型炭素材料)であることが好ましい。ここで、賦活とは、炭化により得られる炭素材料を、さらに酸化性ガス存在下に、200℃以上1500℃以下の温度にて、焼成することをいう。
また、炭化して得られる炭素材料については、必要に応じて粉砕を行ってもよい。粉砕には、例えば、衝撃摩擦粉砕機、遠心力粉砕機、ボールミル(チューブミル、コンパウンドミル、円錐形ボールミル、ロッドミル)、振動ミル、コロイドミル、摩擦円盤ミル又はジェットミルなどの微粉砕用の粉砕機が好適に用いられ、ボールミルによる粉砕が一般的である。この粉砕時には、金属粉の混入は避けたほうがよく、これら粉砕機における炭素材料の接触部分には、アルミナ、メノウなど、非金属材料の材質を用いた方がよい。
本実施形態における負極は、炭素材料以外に、正極よりも低い電位でナトリウムイオンをドープおよび脱ドープすることができる負極活物質を含有してもよい。このような負極活物質の例としては、金属、合金、酸化物、硫化物、窒化物等が挙げられる。
負極活物質として用いられる金属の例として、具体的には、スズ、シリコン金属、ビスマス金属、ゲルマニウム金属などが挙げられる。
負極活物質として用いられる合金の例としては、負極活物質として例示された上記金属からなる合金や、Si−Zn、CuSb、LaNiSnなどの合金が挙げられる。
負極活物質として用いられる酸化物の例としては、LiTi12等が挙げられる。硫化物の例としては、TiS、NiS、FeS、Fe等が挙げられる。
負極活物質として用いられる窒化物の例としては、LiN、Li2.6Co0.4N等のLi3−xN(但し、Mは遷移金属元素、0≦X≦3)、NaN、Na2.6Co0.4N等のNa3−xN(但し、Mは遷移金属元素、0≦X≦3)等が挙げられる。
これらの酸化物、硫化物、窒化物は、併用してもよく、結晶質または非晶質のいずれでもよい。
本実施形態における負極は、前記炭素材料を有していればよく、前記炭素材料を含む負極合剤が負極集電体に担持されてなる電極、または負極材料単独からなる電極を挙げることができる。
前記の負極合剤は、バインダーを含有しており、さらに導電材を含有してもよい。ここで、導電材は、本実施形態における炭素材料とは異なる。
[バインダー]
前記の負極合剤に用いられるバインダーとしては、フッ素系の樹脂と非フッ素系の樹脂を用いることができる。
フッ素系の樹脂としては、フッ素原子を含みエチレン性二重結合を含む単量体の付加重合体が挙げられる。
かかる単量体としては、例えば、
炭素数1〜18のフッ素化アルキル基を有する(メタ)アクリレート、パーフルオロドデシル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−オクチル(メタ)アクリレート、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜18のパーフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレート;
パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、およびパーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレートなどのパーフルオロアルキル基で置換されたアルキル基を有する(メタ)アクリレート;
パーフルオロドデシルオキシエチル(メタ)アクリレート、およびパーフルオロデシルオキシエチル(メタ)アクリレートなどのパーフルオロオキシ基で置換されたアルキル基を有する(メタ)アクリレート;
炭素数1〜18のフッ素化アルキル基を有するクロトネート;
炭素数1〜18のフッ素化アルキル基を有するマレート;
炭素数1〜18のフッ素化アルキル基を有するフマレート;
炭素数1〜18のフッ素化アルキル基を有するイタコネート;
パーフロオロヘキシルエチレン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンなどの炭素数2〜10、フッ素原子数1〜17のフッ素化オレフィン
などが挙げられる。
次に、非フッ素系の樹脂としては、フッ素原子を含まずエチレン性二重結合を含む単量体の付加重合体が挙げられる。
かかる単量体としては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、およびオクタデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜22の(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、およびフェニルエチル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有(メタ)アクリレート;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、およびジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの、アルキレン基の炭素数2〜4のアルキレングリコールまたはアルキレン基の炭素数2〜4のジアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリレート;
重合度1〜4の(ポリ)グリセリンモノ(メタ)アクリレート;
重合度1〜100の(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、および重合度1〜100の(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、並びに2,2−ビス(4−ヒドロキシエチルフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、およびトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのような多官能(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、およびダイアセトンアクリルアミドのような(メタ)アクリルアミド、並びに(メタ)アクリルアミド系誘導体などの(メタ)アクリルアミド系単量体;
(メタ)アクリロニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、および2−シアノエチルアクリルアミド等のシアノ基含有単量体;
スチレン、並びにα−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、およびジビニルベンゼンのような炭素数7〜18のスチレン誘導体などのスチレン系単量体;
ブタジエン、イソプレン、およびクロロプレンのような炭素数4〜12のアルカジエンなどのジエン系単量体;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、およびオクタン酸ビニルなどの炭素数2〜12のカルボン酸ビニルエステル;
酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、およびオクタン酸(メタ)アリルのような炭素数2〜12のカルボン酸(メタ)アリルエステルなどのアルケニルエステル系単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体;
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、および1−ドデセンなどのモノオレフィン(炭素数2〜12);
塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのフッ素原子以外のハロゲン原子含有単量体;
アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル酸;
などが挙げられる。
カルボン酸ビニルエステル重合体は、部分的または完全にケン化されていてもよい。
付加重合体は、上述した単量体の共重合体でもよい。共重合体としては、フッ素原子を含みエチレン性二重結合を含む単量体と、フッ素原子を含まないエチレン性二重結合を含む単量体と、の共重合体であっても構わない。共重合体として、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体またはエチレン・プロピレン共重合体などが挙げられる。
その他、バインダーとして用いることができる化合物としては、例えば、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロースなどの多糖類および多糖類の誘導体;
フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などの合成樹脂;
石油ピッチ、石炭ピッチなどのピッチ
などが挙げられる。
バインダーとしては、上述した中でも非フッ素系の樹脂が好ましい。また、集電体への塗布の工程において、集電体への塗布を容易にするために、バインダーの粘度を制御する増粘剤または減粘剤を使用してもよい。
負極集電体としては、Cu、Niおよびステンレス、Alなどを挙げることができる。中でも、ナトリウムと合金を作り難く、薄膜に加工しやすいことから、CuまたはAlが好ましい。
負極集電体の形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状およびパンチングメタル状であるもの、並びにこれらを組み合わせたもの(例えば、メッシュ状平板など)等が挙げられる。また、負極集電体の表面にエッチング処理やエンボス加工による凹凸を形成させてもよい。
負極集電体に負極合剤を担持させる方法としては、加圧成型する方法、または有機溶媒などを用いてペースト化し、負極集電体上に塗布、乾燥後プレスするなどして固着する方法が挙げられる。負極合剤を負極集電体へ塗布する方法としては、例えば、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、バー塗工法等が挙げられる。
<正極>
本実施形態の溶融塩電池における正極は、正極集電体と、正極集電体の上に担持された正極合剤とを有する。正極合剤は、正極活物質及び必要に応じて導電材やバインダーを含む。
正極活物質としては、TiS等の硫化物、Fe等の酸化物、Fe(SO等の硫酸塩、FePO等のリン酸塩、FeF等のフッ化物、等のようなナトリウムイオンを吸蔵(ドープ)および脱離(脱ドープ)させることができる材料であればよい。正極活物質としては、特にナトリウムと遷移金属元素の複合化合物であるナトリウム遷移金属複合化合物であることが好ましい。
ナトリウム遷移金属複合化合物における遷移金属元素は、任意に1種以上選ぶことができ、具体的にはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびCuなどが挙げられる。
ナトリウム遷移金属複合化合物としては、例えば、下記式(A)で表されるナトリウム遷移金属複合化合物を有することが好ましい。
NaMO …(A)
(MはFe、Ni、Co、Mn、Cr、V、Ti、B、Al、MgおよびSiからなる群より選ばれる1種以上の元素であり、xは0を超え1.2以下である。)
上記式(A)で表されるナトリウム遷移金属複合化合物の好適な具体例としては、α−NaFeO型の構造を有するNaMnO、NaNiOおよびNaCoO並びにNaFe1−p−qMnNi(p、qは0≦p+q≦1,0≦p≦1,0≦q≦1を満たす値である。)等の酸化物が挙げられる。
また、その他のナトリウム遷移金属複合化合物としては、Naで表される酸化物(Mは1種以上の遷移金属元素を示し、x、yは0.4<x<2、1.9<y<2.1である。);
NaFeSi1230およびNaFeSi1230等のNa Si1230で表されるケイ酸塩(Mは1種以上の遷移金属元素を示し、b、cは、2≦b≦6、2≦c≦5である。);
NaFeSi18およびNaMnFeSi18等のNa Si18で表されるケイ酸塩(Mは1種以上の遷移金属元素を示し、d、eは3≦d≦6、1≦e≦2である。);
NaFeSiO等のNa Siで表されるケイ酸塩(Mは遷移金属元素、MgおよびAlからなる群より選ばれる1種以上の元素を示し、f、gは1≦f≦2、1≦g≦2である。);
NaFePO、NaMnPO、NaFe(PO、NaTi(PO、NaFePOF、NaVPOF、NaMnPOF、NaCoPOF、NaNiPOF、Na(PO等のNa (POで表されるリン酸塩及びフッ化リン酸塩(Mは1種以上の遷移金属元素、1≦h≦3、1≦i≦3、1≦j≦3、0≦k≦3);
NaFeSOF、NaMnSOF、NaCoSOF等のフッ化硫酸塩;
NaFeBO、NaFe(BO等のホウ酸塩;NaFeFおよびNaMnF等のNaで表されるフッ化物(Mは1種以上の遷移金属元素を示し、mは2≦m≦3である。);
等が挙げられる。
これらのナトリウム遷移金属複合化合物は1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
この中でも、好ましくは、上記Naで表される酸化物においてx=1、y=2であるNaMで表される酸化物である。その好適な具体例としては、α−NaFeO型の構造を有するNaMnO、NaNiO、NaCoOおよびNaFe1−p−qMnNi(p、qは0≦p+q≦1,0≦p≦1,0≦q≦1を満たす値である。)等の酸化物が挙げられる。
上記ナトリウム遷移金属複合化合物では、発明の効果を損なわない範囲で、上記遷移金属元素の一部を、上記遷移金属元素以外の金属元素で置換してもよい。置換することにより、本実施形態の組電池の特性が向上する場合がある。上記遷移金属元素以外の金属としてはLi、K、Ag、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、Zn、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Ho、Er、Tm、YbおよびLu等の金属元素が挙げられる。
正極集電体の形成材料としては、導電性を有していればよく、Al、Ni、ステンレス、Cuなどの金属などを挙げることができる。中でも、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。正極集電体の形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状、ネット状、ラス状およびパンチングメタル状であるもの、並びにこれらを組み合わせたもの(例えば、メッシュ状平板など)等が挙げられる。また、正極集電体の表面にエッチング処理やエンボス加工による凹凸を形成させてもよい。
正極合剤に必要に応じて含まれる導電材としては、炭素材料を用いることができる。炭素材料としては、黒鉛粉末、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどの繊維状炭素材料などを挙げることができる。
正極合剤に用いられるバインダーは負極合剤に用いられるバインダーと同じバインダーが挙げられる。
正極集電体に正極極合剤を担持させる方法としては、負極集電体に正極合剤を担持させる方法と同様であって、加圧成型する方法、または有機溶媒などを用いてペースト化し、負極集電体上に塗布、乾燥後プレスするなどして固着する方法が挙げられる。負極合剤を負極集電体へ塗布する方法としては、例えば、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、バー塗工法等が挙げられる。
<セパレータ>
本実施形態の溶融塩電池は、正極と負極との間に配置されるセパレータを有していてもよい。セパレータの形態としては、例えば、多孔質フィルム、不織布、織布などが挙げられる。
セパレータの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、含窒素芳香族重合体などの材質が挙げられる。セパレータは、これらの材質を2種以上用いた単層または積層セパレータであってもよい。
セパレータの厚みは、電池の体積エネルギー密度が上がり、内部抵抗が小さくなるという点で、機械的強度が保たれる限り薄いほど好ましい。セパレータの厚みは、5〜200μm程度が好ましく、5〜40μm程度がより好ましい。
セパレータとしては、例えば特開2000−30686号公報、特開平10−324758号公報等に記載のセパレータが挙げられる。
セパレータは、好ましくは、熱可塑性樹脂を含有する多孔質フィルムを有する。溶融塩電池においては、正極−負極間の短絡等が原因で電池内に異常電流が流れた際に、短絡箇所の電流を遮断して、過大電流が流れることを阻止(シャットダウン)する機能を有することが好ましい。
セパレータが、熱可塑性樹脂を含有する多孔質フィルムを有する場合、シャットダウンは、短絡により短絡箇所のセパレータが過熱され、予め想定された(通常の)使用温度を越えた場合に、セパレータにおける多孔質フィルムが軟化または融解して微細孔を閉塞することによりなされる。そして、セパレータはシャットダウンした後、ある程度の高温まで電池内の温度が上昇しても、その温度により破膜することなく、シャットダウンした状態を維持する程度に耐熱性が高いことが好ましい。
セパレータとして、耐熱多孔層と熱可塑性樹脂を含有する多孔質フィルムとが互いに積層された積層多孔質フィルムを用いることにより、溶融塩電池の熱破膜をより防ぐことが可能となる。ここで、耐熱多孔層は、多孔質フィルムの両面に積層されていてもよい。
<溶融塩電池>
本実施形態の溶融塩電池は、例えば、正極、セパレータおよび負極を、積層することによって、または積層および巻回することによって、電極群を得、この電極群を電池缶内に収納し、溶融塩を電解液としたのちに電池缶内に注入することによって、製造できる。
電極群の形状としては、例えば、電極群を巻回の軸に対して垂直方向に切断したとき、または積層方向に対して平行に切断したときの断面形状が、円、楕円、長方形、角を丸めた長方形となるような柱状の形状を挙げることができる。
また、このような電極群を有する溶融塩電池の形状としては、国際電気標準会議(IEC)が定めた電池に対する規格であるIEC60086、またはJIS C 8500で定められる形状を採用することができる。例えば、円筒型、角型などの形状を挙げることができる。
以上のような構成の溶融塩電池は、充放電サイクル特性の低下を抑制したものとなる。
<溶融塩電池の用途>
本実施形態の溶融塩電池は、エネルギー密度が高いことから、携帯電話、携帯オーディオ、ノートパソコン等の小型機器用電源;自動車、自動二輪車、電動椅子、フォークリフト、電車、飛行機、船舶、宇宙船、潜水艦等の輸送機器用電源;耕運機等の農業機械用電源;キャンプ用品等の屋外レジャー用電源;自動販売機等の移動設置機器用電源などとして好適である。
さらに、本実施形態の溶融塩電池は、供給量が豊富で安価な原料であるナトリウムを用いているため、工場、家屋等用の屋外/屋内設置電源;太陽電池用充電装置、風力発電用充電装置等の各種発電用の負荷平準化電源;冷蔵・冷凍倉庫内、極冷地等の低温環境用設置電源;砂漠等の高温環境用設置電源;宇宙ステーション用等の宇宙環境用設置電源などとして好適である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(ラマンスペクトルの測定)
ラマンスペクトルは、顕微ラマン分光装置(日本分光株式会社製、型番NRS−1000)を用い、照射光として波長532nmのレーザー、出力5mW、シングル分光器、電子冷却式CCD検出器を用い、照射時間15秒、積算回数10回で測定することで得られる。得られるラマンスペクトルを、上記実施形態に記載の方法による解析することにより、Rを得た。
<製造例1>(炭素材料Cおよび負極CEの製造)
四つ口フラスコに、窒素気流下でレゾルシノール200g、メチルアルコール1.5L、ベンズアルデヒド194gを入れ、氷冷し攪拌しながら36%塩酸36.8gを滴下した。滴下終了後65℃に昇温し、その後65℃で5時間保温した。
得られた反応混合物に水1Lを加え、沈殿を濾取した後、濾紙上で濾取した沈殿を蒸留水で水洗した。洗浄後の濾液が中性になるまで洗浄した後、乾燥させ、テトラフェニルカリックス[4]レゾルシナレーン(PCRA)294gを得た。
得られたPCRAを、アルゴン雰囲気下に置換したロータリーキルンを用い、1000℃で4時間加熱した。得られた生成物を、ボールミル(メノウ製ボール、28rpm、5分間)で粉砕した。
得られた粉砕物を焼成炉に導入し、炉内をアルゴンガス雰囲気下とした後、アルゴンガスを毎分0.1L/g(粉砕物の質量)の割合で流通させながら、室温から毎分5℃の速度で1600℃まで昇温した。1600℃で1時間保持した後、冷却して炭素材料Cを得た。
得られた炭素材料Cについてラマンスペクトルを測定したところ、R=1.65であった。
炭素材料C、ポリアクリル酸ナトリウム(PAANa)(Wako製、製品コード196−02955、重合度22,000〜70,000)、および水を、質量比で炭素材料C:PAANa:水=97:3:150となるように秤量し、分散機(ディスパーマット、VMA−GETZMANN社製)を用い、2000rpmで5分間攪拌することで、負極合剤ペーストを得た。
得られた負極合剤ペーストを、銅箔にドクターブレードを用いて塗工し、60℃で2時間乾燥後、ロールプレスを用いて、125kN/mで圧延することで負極CEを得た。
<製造例2>(複合金属酸化物Aおよび正極AEの製造)
ポリプロピレン製ビーカー内で、蒸留水300mlに、水酸化カリウム44.88gを添加、攪拌により溶解し、水酸化カリウムを完全に溶解させ、水酸化カリウム水溶液を調製した。
また、別のポリプロピレン製ビーカー内で、蒸留水300mlに、塩化鉄(II)四水和物21.21g、塩化ニッケル(II)六水和物19.02g、塩化マンガン(II)四水和物15.83gを添加、攪拌により溶解し、鉄−ニッケル−マンガン含有水溶液が得られた。
水酸化カリウム水溶液を攪拌しながら、水酸化カリウム水溶液に向かって前記鉄−ニッケル−マンガン含有水溶液を滴下することで、沈殿物が生成し、スラリーを得た。
得られたスラリーをろ過して固体を分離し、蒸留水による洗浄を行った後、100℃で乾燥させて、沈殿物を得た。得られた沈殿物と炭酸ナトリウムと水酸化カルシウムとを、モル比でFe:Na:Ca=0.4:0.99:0.01となるようにして秤量した後、メノウ乳鉢を用いて乾式混合して混合物を得た。
得られた混合物をアルミナ製焼成容器に入れ、電気炉を用いて大気雰囲気中900℃で6時間保持して焼成を行い、室温まで冷却して、複合金属酸化物Aを得た。
複合金属酸化物Aの粉末X線回折分析を行うと、α−NaFeO型の結晶構造に帰属された。また、ICP−AESにより、複合金属酸化物Aの組成を分析すると、Na:Ca:Fe:Ni:Mnのモル比は0.99:0.01:0.4:0.3:0.3であった。
得られた複合金属酸化物A、アセチレンブラック(HS100、電気化学工業(株)製)、VT471(バインダー溶液、5重量%、ダイキン工業(株)製)、N−メチルピロリドン(NMP、キシダ化学(株)製)を、質量比で複合金属酸化物A:導電材:バインダー:NMP=90:5:5:100となるように秤量し、分散機(ディスパーマット、VMA−GETZMANN社製)を用い、2000rpmで5分間攪拌することで、正極合剤ペーストを得た。
得られた正極合剤ペーストを、厚さ20μmのアルミ箔にドクターブレードを用いて塗工し、60℃で2時間乾燥後、ロールプレス(SA−602、テスター産業株式会社製)を用いて、200kN/mの圧力で圧延することで正極AEを得た。

Claims (11)

  1. Naイオンを吸蔵および脱離することのできる正極と、
    炭素材料を含む負極と、
    Naイオンを含む溶融塩からなる電解質と、を有し、
    前記炭素材料が、以下の要件1、要件2および要件3からなる群から選ばれる1つ以上の要件を満たす溶融塩電池。
    (要件1)波長532nmのレーザーを用いてラマン分光測定を行い、得られるラマンスペクトルが、1300〜1400cm−1の波長範囲および1570〜1620cm−1の範囲のそれぞれに1つずつピークを有し、
    前記ラマンスペクトルの600〜1740cm−1の波長範囲について、2つのローレンツ関数および1つのベースライン関数を用いてフィッティングを行ってフィッティング関数を得た後、前記フィッティング関数からフィッティング後のベースライン関数を減じて得られるフィッティングスペクトルにおいて、1300〜1400cm−1の波長範囲における最大値をID、1570〜1620cm−1の波長範囲における最大値をIGとし、IDをIGで除して得られるRが、1.07以上3以下である。
    (要件2)X線小角散乱測定により得られるX線小角散乱スペクトルにおいて、0.6nm−1以上1.8nm−1以下の波数範囲について最小二乗法で直線近似して得られる直線の傾きをA、前記Aの標準偏差をσとしたとき、前記Aが−0.5以上0以下であり、かつ前記σが0以上0.010以下である。
    (要件3)炭素材料85質量部とポリフッ化ビニリデン15質量部とを混合して得られる電極合剤を有する電極について、ナトリウムイオンのドープおよび脱ドープがなされた後の電極における炭素材料に、10nm以上の細孔が実質的に存在しない。
  2. 前記電解質が、下記式(1)で表されるアニオンと、Naイオンとを含む請求項1に記載の溶融塩電池。
    Figure 2014026818
    (RおよびRは、それぞれフッ素原子またはフルオロアルキル基を示し、RおよびRは同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
    は、SOまたはCOを示す。)
  3. 前記炭素材料が、少なくとも前記要件1を満たす請求項1または2に記載の溶融塩電池。
  4. 前記炭素材料が、芳香環を有する有機材料の炭化処理の生成物である請求項1から3のいずれか1項に記載の溶融塩電池。
  5. 前記芳香環を有する有機材料が、フェノールまたはフェノール誘導体と、アルデヒド化合物とを重合させて得られる重合体である請求項4に記載の溶融塩電池。
  6. 前記炭素材料が、植物由来の有機材料の炭化処理の生成物である請求項1から3のいずれか1項に記載の溶融塩電池。
  7. 前記植物由来の有機材料の炭化により得られる炭素材料が、木炭である請求項6に記載の溶融塩電池。
  8. 前記炭素材料が、プラント残渣油の炭化処理の生成物である請求項1から3のいずれか1項に記載の溶融塩電池。
  9. 前記プラント残渣油が、レゾルシノール製造時における残渣油である請求項8記載の溶融塩電池。
  10. 前記炭化処理の温度が、800℃以上2500℃以下の温度である請求項4〜9のいずれか1項に記載の溶融塩電池。
  11. 前記炭素材料が、未賦活型炭素材料である請求項1〜10のいずれか1項に記載の溶融塩電池。
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