JPWO2012132880A1 - セラミック多層基板 - Google Patents

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Abstract

めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供する。積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、セラミック積層体の表面に形成された表面電極と、表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層を備えてなるセラミック多層基板において、表面電極2の周縁部2aに、表面電極を周回する凹部12が形成されているとともに、表面電極の、周端部および凹部が形成された領域を含む周縁部が被覆セラミック層3により被覆された構成とする。また、表面電極の被覆セラミック層により被覆されていない中央部の標高が、表面電極が形成されたセラミック積層体の主面の標高よりも低い構成とする。

Description

本発明はセラミック多層基板に関し、詳しくは、積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体の表面に表面電極が形成されたセラミック多層基板に関する。
セラミック多層基板は、通常、複数のセラミック層が積層されたセラミック基板(基板本体)の表面および内部に、表面電極や内部導体を備えた構造を有している。
このようなセラミック多層基板においては、実装信頼性を確保するため、表面電極が実用上問題のない剥離強度を備えていることが必要になる。
ところで、セラミック多層基板の表面に配設された表面電極の剥離強度が低下する要因の一つに、表面電極の表面にめっき膜を形成するためのめっき工程で用いられるめっき液の影響が挙げられる。
これは、めっき液がセラミック多層基板の表面に残留して、セラミック多層基板を構成するセラミックと表面電極との界面の脆弱化をもたらすことによる。
また、表面電極は、その周端部(先端部)を起点として剥離が起こり易くなっているため、表面電極の周端部(先端部)にめっき液の残留があった場合には、剥離強度に対する影響は顕著となる。
例えば、図18に示すように、表面電極52の周端部(先端部)を含めた主要部がセラミック多層基板を構成する最外層のセラミック層51の表面に形成されている場合(特許文献1の図11参照)、表面電極52の周端部(先端部)52aがセラミック層51との境界に位置しており、この位置は、めっき液が残留しやすい部分であることから、表面電極の剥離強度の低下を招きやすい。
また、図19に示すように、表面電極52の周端部(先端部)52aが被覆セラミック層53により被覆された構成の場合(特許文献1の図2参照)も、セラミック層51と表面電極52の境界部53からめっき液が浸入する場合があり、その場合にはめっき液が、被覆セラミック層53により被覆された表面電極52の周端部(先端部)にまで浸透して残留し、剥離強度の低下を招くという問題点がある。
また、めっき液が残留した状態で、セラミック多層基板を乾燥の工程に供した場合、常温よりも高い乾燥温度にさらされることになる。そのような場合、例えば、めっき膜としてNiめっき膜(下層)とAuめっき(上層)が形成されている場合、Niの、Auめっき膜への拡散が生じる。これはNiがAuよりもイオン化傾向が高く、Auと置換しやすいためである。そして、このNiの拡散は、しみや変色の原因となり、外観不良を引き起こすおそれがある。また、めっき膜がNiめっき膜(下層)、Snめっき膜(上層)である場合には、乾燥温度が高くなると、Snが酸化したり、溶解したりするという問題点がある。
特開2004−104091号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のセラミック多層基板は、
積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極とを備えてなるセラミック多層基板であって、
前記表面電極の周端部より内側に後退した領域に、凹部が形成されていること
を特徴としている。
この構成を備えることにより、めっき工程でめっき液が付着した場合にも、めっき液は表面電極の周端部より内側に後退した領域に設けられた凹部(溝)に溜まるため、電極破壊や電極剥離の起点となりやすい表面電極の周端部のめっき液による腐食が抑制され、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。すなわち、本発明によれば、表面電極の周端部(先端部)は厚みが薄く、めっきの付きも不十分になりやすいため、そこにめっき液が残留すると、表面電極の周端部がめっき液により浸食されてセラミックと表面電極の界面がもろくなり、電極破壊の起点となるが、本発明においては、めっき液が表面電極の周端部より内側に後退した領域に設けられた凹部(溝)に溜まるため、表面電極の周端部がめっき液により浸食されることを抑制、防止して、めっき工程を経た後においても表面電極の剥離強度を高く保持することができる。なお、凹部が形成される表面電極の周端部より内側に後退した領域は、表面電極の膜厚が周縁部よりも厚く、めっき液が凹部に溜まったとしても、表面電極が浸食されることによる剥離強度の低下についての影響は許容範囲となり、表面電極の剥離強度を確保することができる。
また、本発明のセラミック多層基板において、前記凹部は、前記表面電極を周回するように形成されていることが好ましい。
この構成を備えることにより、より表面電極の剥離強度を高く保持することができる。
また、本発明のセラミック多層基板は、
積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極とを備えてなるセラミック多層基板であって、
前記表面電極の周縁部の標高が、前記表面電極の中央部の標高よりも高くなるように構成されていること
を特徴としている。
この構成を備えることにより、めっき工程後にめっき液が残留したとしても、周端部(先端部)を含む周縁部よりも内側の領域にめっき液が溜まるため、上述の場合と同様に、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、本発明のセラミック多層基板は、
積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極と、前記表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層を備えてなるセラミック多層基板であって、
前記表面電極の周縁部に、凹部が形成されているとともに、前記表面電極の、周端部および前記凹部が形成された領域を含む前記周縁部が前記被覆セラミック層により被覆されていること
を特徴としている。
この構成を備えることにより、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層により遮られて、表面電極の周縁部にまで達しにくくなる。また、被覆セラミック層と表面電極の界面からめっき液が侵入した場合も、表面電極の周端部から後退した位置に凹部が形成されているため、侵入しためっき液が凹部に溜まり、表面電極の周端部にまで達しにくく、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、本発明のセラミック多層基板において、前記凹部は、前記表面電極を周回するように形成されていることが好ましい。
この構成を備えることにより、表面電極の剥離強度を高く保持することができる。
また、本発明のセラミック多層基板においては、前記表面電極の前記被覆セラミック層により被覆されていない中央部の標高が、前記表面電極が形成された前記セラミック積層体の主面の標高よりも低いことが好ましい。
この構成を備えることにより、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層により遮られて、表面電極の周端部(先端部)を含む周縁部にまで達しにくくなり、また、めっき工程で付着しためっき液は、セラミック積層体の主面よりも標高の低い、表面電極の中央領域に溜まるため、めっき工程を経た後においても十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、本発明のセラミック多層基板においては、前記表面電極の表面の少なくとも一部は、前記セラミック積層体の表面に埋設されていることが好ましい。
なお、表面電極の少なくとも一部がセラミック積層体の表面に埋設されているとは、表面電極の少なくとも一部がセラミック積層体の表面に埋没していることを意味するものであり、例えば、
・表面電極が所定の露出部分を残してセラミック積層体に埋没し、前記露出部分がセラミック積層体の表面と同一平面にある(標高が同じである)場合、
・表面電極が所定の露出部分を残してセラミック積層体に埋没し、前記露出部分の標高が、セラミック積層体の標高よりも低い場合、
・表面電極の一部がセラミック積層体に埋没し、表面電極の前記露出部分の標高が、セラミック積層体の標高よりもいくらか高いような場合
などを含む概念である。
この構成を備えることにより、表面電極がセラミック積層体の表面から突出しないようにしたり、表面電極の上面のセラミック積層体表面からの突出量(距離)を減らしたりすることが可能になり、セラミック多層基板の低背化に寄与することができる。
また、前記表面電極の表面の少なくとも一部には、めっき膜が形成されていることが好ましい。
この構成を備えることにより、めっき液による表面強度の剥離強度を高く保持することができる。
本発明のセラミック多層基板は、めっき工程でめっき液が付着した場合にも、電極破壊や電極剥離の起点となりやすい表面電極の周端部のめっき液による腐食が抑制され、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
本発明の一実施例(実施例1)にかかるセラミック多層基板の構成を示す正面断面図である。 本発明の一実施例(実施例1)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の他の実施例(実施例2)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の変形例を示す図である。 本発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例3にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例3にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明のさらに他の実施例(実施例4)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例4にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例4にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 (a)は本発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の上面図、(b)は変形例の上面図を示す図である。 比較用のセラミック多層基板の表面電極の構成を示す図である。 他の比較用のセラミック多層基板の表面電極の構成を示す図である。 従来のセラミック多層基板の表面電極の構成を示す図である。 従来のセラミック多層基板の表面電極の他の構成を示す図である。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[セラミック多層基板の構成]
図1は、本発明の実施例にかかるセラミック多層基板20の構成を示す断面図、図2は図1のセラミック多層基板20の要部を拡大して模式的に示す図である。
このセラミック多層基板20は、積層された複数のセラミック層1を備えてなるセラミック積層体(基板本体)10と、セラミック積層体10の表面に形成された表面電極(この実施例ではAgを主成分とするAg電極)2と、表面電極2の周縁部2aを被覆する被覆セラミック層3と、セラミック積層体10の内部に配設された、内部配線4aやビアホール導体4bなどの内部導体4とを備えている。
そして、図2に示すように、表面電極2の周縁部2aには、表面電極2を周回する凹部12が形成されているとともに、表面電極2の、周端部(先端部)2t、および表面電極2を周回する凹部12が形成された領域2bを含む周縁部2aが、被覆セラミック層3により被覆されており、被覆セラミック層3にも、上記凹部12に対応する領域に溝13が形成されている。
また、表面電極2の中央部(露出部)2cの表面には、Niめっき膜、およびNiめっき膜を覆うAuめっき膜が形成されている。なお、図1,図2においては、Niめっき膜およびAuめっき膜の図示を省略している。
この実施例1のセラミック多層基板20においては、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられ、かつ、表面電極2の、周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bを含む周縁部2aが被覆セラミック層3により被覆されているので、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層3により遮られて、表面電極2の周縁部2a(特に表面電極2の周端部(先端部)2t)にまで達しにくくなる。また、被覆セラミック層3と表面電極2の界面からめっき液が侵入した場合にも、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられているため、侵入しためっき液が表面電極2の周縁部2a(特に表面電極の周端部(先端部)2t)にまで達しにくくなる。その結果、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を備えた信頼性の高いセラミック多層基板20が得られる。
[セラミック多層基板の製造方法]
次に、上述のセラミック多層基板20の製造方法について説明する。
(1)まず、図3に示すように、焼成後にセラミック層1(図1,2)となるセラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペースト(この実施例ではAgペースト)を塗布して電極ペーストパターン2dを形成し、この電極ペーストパターン2dの周縁部を覆い、中央部を露出させるように、焼成後に被覆セラミック層3(図1,2)となるセラミックペーストを塗布してセラミックペーストパターン3aを形成する。セラミックペーストパターン3aは、電極ペーストパターン2dの周端部より外側から、電極ペーストパターン2dの周端部の100μm内側までの領域を覆うように配設する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部から50μm後退した領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを、幅(W)30μmで、電極ペーストパターン2dを周回するように塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図4に示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置するセラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)および電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する。その結果、セラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)には凹部(溝)13aが形成され、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)には凹部(溝)12aが形成される。また、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)自体もセラミックグリーンシート1aに埋設される。このため焼成後のセラミック多層基板20の低背化を図ることができる。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図1,2に示すように、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられ、かつ、表面電極2の、周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bを含む周縁部2aが被覆セラミック層3により被覆されたセラミック多層基板20を得ることができる。
この方法の場合、被覆セラミック層3にも、表面電極2を周回する凹部12に対応する凹部13が形成されることになるが、被覆セラミック層3には凹部13は形成されていなくてもよい。
なお、凹部12は、塗布、乾燥後の電極ペーストパターン2dを型押しする方法によっても形成することができる。型押しした後、セラミックペーストを塗布することにより、被覆セラミック層には凹部が形成されていない構造のセラミック多層基板を得ることができる。
本発明においては、凹部を形成する方法に特別の制約はなく、上述の方法の他にも、電極ペーストパターンと、セラミックペーストパターンとを形成した後、型押しすることにより凹部を形成することも可能である。
また、上記製造方法の例では、圧着の工程で、電極ペーストパターンが全てセラミックグリーンシートに埋設されるようにしているが、全てが埋設されなくてもよい。その場合には表面電極の露出部などは積層体の主面よりも高くなるが、本発明の基本的な効果を得ることは可能である。
[セラミック多層基板の構成]
図5は、本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板20の要部構成を示す図である。
この実施例2のセラミック多層基板においては、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が形成されているとともに、表面電極2の周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bが、段部を有する被覆セラミック層3により被覆されている。
そして、この実施例2のセラミック多層基板20においては、表面電極2の被覆セラミック層3により被覆されていない中央部(露出部)2cの標高が、表面電極2が形成されているセラミック積層体(基板本体)10の主面10aの標高よりも低くなるように構成されている。
ここで標高とは、セラミック積層体(基板本体)10の主面10aと対向する他方主面から、それぞれの表面までの距離である。表面とはセラミック積層体(基板本体)10の主面10a側の面である。つまり、表面電極2の被覆セラミック層3により被覆されていない中央部(露出部)2cの標高とは、セラミック積層体(基板本体)10の他方主面から表面電極2の中央部(露出部)2cの表面までの距離である。また、表面電極2が形成されているセラミック積層体(基板本体)10の主面10aの標高とは、セラミック積層体(基板本体)10の他方主面からセラミック積層体(基板本体)10の主面10aまでの距離である。
なお、特に図示していないが、この実施例2のセラミック多層基板20の他の部分の構成は、上記実施例1のセラミック多層基板と同様である。
このセラミック多層基板20の場合も、上記実施例1のセラミック多層基板20の場合と同じく、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層3により遮られて、表面電極2の周端部(先端部)2tにまで達しにくく、また、めっき工程で付着しためっき液は、セラミック積層体(基板本体)10の主面10aよりも標高の低い、表面電極2の中央部2cに溜まるため、表面電極2の周端部(先端部)2tにまで達しにくい。したがって、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を形成することができる。
また、表面電極2の中央部2cが主面10aよりも低くなっているため、セラミック多層基板20を用いた部品をバンプ接続する場合などに、部品の実装後の高さを低くすることができる。
[セラミック多層基板の製造方法]
この実施例2セラミック多層基板は、上述の実施例1のセラミック多層基板を製造する場合に準じて、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)図6に示すように、セラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペーストを塗布して電極ペーストパターン2dを形成し、この電極ペーストパターン2dの周縁部を覆い、中央部を露出させるように、焼成後に被覆セラミック層となるセラミックペーストを塗布してセラミックペーストパターン3aを形成する。
なお、セラミックペーストパターン3aは、電極ペーストパターン2dの周端部から100μm内側までの領域を覆うように配設する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部(先端部)から50μm後退した位置より内側の全領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図7に示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置するセラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)および電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する。その結果、セラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)には凹部(溝)13aが形成され、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)には凹部(溝)12aが形成される。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図5に示すように、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられ、かつ、表面電極2の周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bが被覆セラミック層により被覆されているとともに、表面電極2の被覆セラミック層3により被覆されていない中央部(露出部)2cの標高が、表面電極2が形成されているセラミック積層体(基板本体)10の主面10aの標高よりも低くなるように構成されたセラミック多層基板20を得ることができる。
なお、凹部12の形成方法には特別の制約はなく、例えば、塗布、乾燥後の電極ペーストパターン2dを型押しする方法によっても形成することができる。
[変形例]
この実施例2のセラミック多層基板20の変形例として、例えば、図8に示すように、表面電極2に形成された凹部(溝)の幅が狭い構成のものが挙げられる。
この変形例にかかるセラミック多層基板20は、被覆セラミック層3が表面電極2を覆う領域を少しずらす、すなわち、中央部(露出部)2cの面積を少し大きくすることにより形成することができる。
この変形例のような構成のセラミック多層基板においても、上記実施例2の場合と同様の効果を得ることができる。
[セラミック多層基板の構成]
図9は、本発明の他の実施例(実施例3)の発明にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。
この実施例3のセラミック多層基板においては、表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に、表面電極2を周回する凹部12が形成されている。
ただし、この実施例3のセラミック多層基板20では、上記実施例1および2のセラミック多層基板とは異なり、表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層は設けられていない。
なお、特に図示していないが、この実施例3のセラミック多層基板20の他の部分の構成は、上記実施例1のセラミック多層基板と同様である。
この実施例3のセラミック多層基板20においては、表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に、表面電極2を周回する凹部12が設けられているので、めっき工程でめっき液が付着した場合にも、めっき液は表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に設けられた凹部(溝)12に溜まるため、電極破壊や電極剥離の起点となりやすい表面電極2の周端部(先端部)2tがめっき液により腐食されることが抑制され、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することができる。
すなわち、表面電極2の周端部(先端部)2tは厚みが薄く、めっきの付きも不十分になりやすいため、めっき液が残留すると、表面電極2の周端部(先端部)2tがめっき液により浸食されてセラミック層1と表面電極2の界面がもろくなり、電極破壊の起点となりやすくなるが、凹部12が形成される表面電極2の周端部2aより内側に後退した領域は、表面電極2の膜厚が周縁部2aよりも厚く、めっき液が凹部12に溜まったとしても、表面電極2が浸食されることによる剥離強度の低下についての影響は許容範囲となり、表面電極2の剥離強度を確保することができる。
[セラミック多層基板の製造方法]
この実施例3のセラミック多層基板20は、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)まず、図10に示すように、このセラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペーストを塗布して電極ペーストパターン2dを形成する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部から50μm後退した領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを、幅(W)50μmで、電極ペーストパターン2dを周回するように塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図11に示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置する電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する結果、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)に凹部(溝)12aが形成される。
また、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)自体もセラミックグリーンシート1aに埋設される。このため焼成後のセラミック多層基板20の低背化を図ることができる。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図9に示すように、表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に、表面電極2を周回する凹部12が形成されたセラミック多層基板を得ることができる。
なお、上記製造方法の例では、圧着の工程で、電極ペーストパターンが全てセラミックグリーンシートに埋設されるようにしているが、全てが埋設されなくてもよい。その場合には表面電極の一部が積層体の主面よりも高くなることになるが、本発明の基本的な効果を得ることは可能である。
[セラミック多層基板の構成]
図12は、本発明の他の実施例(実施例4)の発明にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。
この実施例4のセラミック多層基板においては、表面電極2の周縁部2aの標高が、表面電極2の中央部(露出部)2cの標高よりも高くなるように構成されている。
ただし、この実施例4のセラミック多層基板20では、上記実施例1および2のセラミック多層基板とは異なり、表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層は設けられていない。
なお、特に図示していないが、この実施例4のセラミック多層基板20の他の部分の構成は、上記実施例1のセラミック多層基板と同様である。
この実施例4のセラミック多層基板20においては、表面電極2の周縁部2aの標高を、表面電極2の中央部2cの標高よりも高くして、中央部2cのほうが周縁部2aよりも標高が低くなるように構成しているので、めっき工程後にめっき液が残留したとしても、周縁部2aよりも内側の中央部2cにめっき液が溜まるため、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を備えた信頼性の高いセラミック多層基板20を提供することが可能になる。
[セラミック多層基板の製造方法]
この実施例4のセラミック多層基板20は、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)まず、図13に示すように、このセラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペーストを塗布して電極ペーストパターン2dを形成する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部から50μm後退した位置より内側の全領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図14に要部構成を示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置する電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する結果、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)の周縁部を除いた中央部全体が凹んだ形状となる。
また、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)自体もセラミックグリーンシートに埋設される。このため焼成後のセラミック多層基板20の低背化を図ることができる。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図12に示すように、表面電極2の周縁部2aの標高が、表面電極2の中央部(露出部)2cの標高よりも高い構造を有する表面電極2を備えたセラミック多層基板20が得られる。
なお、上記製造方法の例では、圧着の工程で、電極ペーストパターンが全てセラミックグリーンシートに埋設されるようにしているが、全てが埋設されなくてもよい。その場合には表面電極の一部(例えば周縁部)が積層体の主面よりも高くなることになるが、本発明の基本的な効果を得ることは可能である。
[特性の評価]
上述の各実施例で作製したセラミック多層基板について、表面電極の剥離強度を調べた。なお、表面電極の剥離強度を調べるにあたっては、2mm□の表面電極を形成し、この表面電極について剥離強度を測定した。ここで2mm□とは一辺が2mmの正方形である。
また、比較のため、図16に示すような、セラミック積層体(基板本体)10の表面に、周縁部2aが被覆セラミック層3により被覆された構造を有する表面電極2を設けたセラミック多層基板20(比較例1)、図17に示すような、セラミック積層体(基板本体)10の表面に、被覆セラミック層を備えていない構造を有する表面電極2を設けたセラミック多層基板20(比較例2)を作製し、表面電極の剥離強度(N/2mm□)を調べた。
剥離強度は、表面電極に所定の銅線をはんだ付けし、銅線を表面電極に対して垂直方向に引っ張ったときの表面電極の剥離強度を測定したものである。
その結果を表1に示す。
Figure 2012132880
なお、表1の各試料は以下の通りである。
(1)比較例(従来例)1
図16に示した、周縁部を被覆セラミック層により被覆した表面電極を備えたセラミック多層基板
(2)比較例(従来例)2
図17に示した、被覆セラミック層により被覆されていない表面電極を備えたセラミック多層基板
(3)実施例の試料1
実施例1で作製した、図1,2の表面電極を備えたセラミック多層基板
(4)実施例の試料2−1
実施例2で作製した、図5の表面電極を備えたセラミック多層基板
(5)実施例の試料2−2
実施例2において変形例として作製した、図8の表面電極を備えたセラミック多層基板
(6)実施例の試料3
実施例3で作製した、図9の表面電極を備えたセラミック多層基板
(7)実施例の試料4
実施例4で作製した、図12の表面電極を備えたセラミック多層基板
表1に示すように、本発明の要件を満たさない、比較例1および2のセラミック多層基板においては、表面電極の剥離強度が、22N/2mm□、および、20N/2mm□と不十分であったが、上記実施例1〜4で作製した、本発明の要件を満たすセラミック多層基板においては、表面電極の剥離強度が27〜34N/2mm□と、大幅に向上していることが確認された。
なお、本発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、表面電極の構成材料、具体的な形状、配設個数や配設態様、被覆セラミック層を設ける場合の配設態様、被覆セラミック層を構成するセラミックの具体的な組成、セラミック基板を構成するセラミック層の積層数や内部導体の配設態様、セラミック基板を構成するセラミックの具体的な組成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
また、実施例1の図2において、表面電極2の周縁部2aには、表面電極2を周回する凹部12が形成されており、これをセラミック多層基板20の積層方向上面から見ると、図15(a)のようになる。しかし、このように表面電極を周回するように凹部が形成されている場合のみならず、表面電極の周縁部の一部に凹部が形成されている場合にも、十分な剥離強度を有する表面電極を形成することができる。例えば図15(b)のように、表面電極2の対向する二辺の周縁部に、凹部12が形成されることで、十分な剥離強度を有する表面電極2を形成することができる。
1 セラミック層
1a セラミックグリーンシート
2 表面電極
2a 表面電極の周縁部
2b 表面電極の凹部が形成された領域
2c 表面電極の中央部(露出部)
2d 電極ペーストパターン
2t 表面電極の周端部(先端部)
3 被覆セラミック層
3a セラミックペーストパターン
4 内部導体
4a 内部配線
4b ビアホール導体
6 樹脂ペーストパターン
10 セラミック積層体(基板本体)
10a セラミック積層体(基板本体)の主面
12 表面電極を周回する凹部
12a 電極ペーストパターンに形成された凹部(溝)
13 被覆セラミック層に形成された凹部
13a セラミックペースト層に形成された凹部(溝)
20 セラミック多層基板
本発明はセラミック多層基板に関し、詳しくは、積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体の表面に表面電極が形成されたセラミック多層基板に関する。
セラミック多層基板は、通常、複数のセラミック層が積層されたセラミック基板(基板本体)の表面および内部に、表面電極や内部導体を備えた構造を有している。
このようなセラミック多層基板においては、実装信頼性を確保するため、表面電極が実用上問題のない剥離強度を備えていることが必要になる。
ところで、セラミック多層基板の表面に配設された表面電極の剥離強度が低下する要因の一つに、表面電極の表面にめっき膜を形成するためのめっき工程で用いられるめっき液の影響が挙げられる。
これは、めっき液がセラミック多層基板の表面に残留して、セラミック多層基板を構成するセラミックと表面電極との界面の脆弱化をもたらすことによる。
また、表面電極は、その周端部(先端部)を起点として剥離が起こり易くなっているため、表面電極の周端部(先端部)にめっき液の残留があった場合には、剥離強度に対する影響は顕著となる。
例えば、図18に示すように、表面電極52の周端部(先端部)を含めた主要部がセラミック多層基板を構成する最外層のセラミック層51の表面に形成されている場合(特許文献1の図11参照)、表面電極52の周端部(先端部)52aがセラミック層51との境界に位置しており、この位置は、めっき液が残留しやすい部分であることから、表面電極の剥離強度の低下を招きやすい。
また、図19に示すように、表面電極52の周端部(先端部)52aが被覆セラミック層53により被覆された構成の場合(特許文献1の図2参照)も、セラミック層51と表面電極52の境界部53からめっき液が浸入する場合があり、その場合にはめっき液が、被覆セラミック層53により被覆された表面電極52の周端部(先端部)にまで浸透して残留し、剥離強度の低下を招くという問題点がある。
また、めっき液が残留した状態で、セラミック多層基板を乾燥の工程に供した場合、常温よりも高い乾燥温度にさらされることになる。そのような場合、例えば、めっき膜としてNiめっき膜(下層)とAuめっき(上層)が形成されている場合、Niの、Auめっき膜への拡散が生じる。これはNiがAuよりもイオン化傾向が高く、Auと置換しやすいためである。そして、このNiの拡散は、しみや変色の原因となり、外観不良を引き起こすおそれがある。また、めっき膜がNiめっき膜(下層)、Snめっき膜(上層)である場合には、乾燥温度が高くなると、Snが酸化したり、溶解したりするという問題点がある。
特開2004−104091号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のセラミック多層基板は、
積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極とを備えてなるセラミック多層基板であって、
前記表面電極の周端部より内側に後退した領域に、凹部が形成されているとともに、
前記表面電極の前記周端部を除いて、前記表面電極の前記凹部が形成されている領域と、前記凹部が形成されていない領域の厚みが一様であること
を特徴としている。
この構成を備えることにより、めっき工程でめっき液が付着した場合にも、めっき液は表面電極の周端部より内側に後退した領域に設けられた凹部(溝)に溜まるため、電極破壊や電極剥離の起点となりやすい表面電極の周端部のめっき液による腐食が抑制され、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。すなわち、表面電極の周端部(先端部)は厚みが薄く、めっきの付きも不十分になりやすいため、そこにめっき液が残留すると、表面電極の周端部がめっき液により浸食されてセラミックと表面電極の界面がもろくなり、電極破壊の起点となるが、本発明においては、めっき液が表面電極の周端部より内側に後退した領域に設けられた凹部(溝)に溜まるため、表面電極の周端部がめっき液により浸食されることを抑制、防止して、めっき工程を経た後においても表面電極の剥離強度を高く保持することができる。なお、凹部が形成される表面電極の周端部より内側に後退した領域は、表面電極の膜厚が周端部よりも厚く、めっき液が凹部に溜まったとしても、表面電極が浸食されることによる剥離強度の低下についての影響は許容範囲となり、表面電極の剥離強度を確保することができる。
また、本発明のセラミック多層基板において、前記凹部は、前記表面電極を周回するように形成されていることが好ましい。
この構成を備えることにより、より表面電極の剥離強度を高く保持することができる。
また、本発明のセラミック多層基板においては、
積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極とを備えてなるセラミック多層基板であって、
前記表面電極の周縁部の標高が、前記表面電極の中央部の標高よりも高くなるように構成されていること
が好ましい。
この構成を備えることにより、めっき工程後にめっき液が残留したとしても、周端部(先端部)を含む周縁部よりも内側の領域にめっき液が溜まるため、上述の場合と同様に、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、本発明のセラミック多層基板は、
積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極と、前記表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層を備えてなるセラミック多層基板であって、
前記表面電極の周縁部に、凹部が形成されているとともに、前記表面電極の、周端部および前記凹部が形成された領域を含む前記周縁部が前記被覆セラミック層により被覆されていること
を特徴としている。
この構成を備えることにより、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層により遮られて、表面電極の周縁部にまで達しにくくなる。また、被覆セラミック層と表面電極の界面からめっき液が侵入した場合も、表面電極の周端部から後退した位置に凹部が形成されているため、侵入しためっき液が凹部に溜まり、表面電極の周端部にまで達しにくく、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、本発明のセラミック多層基板において、前記凹部は、前記表面電極を周回するように形成されていることが好ましい。
この構成を備えることにより、表面電極の剥離強度を高く保持することができる。
また、本発明のセラミック多層基板においては、前記表面電極の前記被覆セラミック層により被覆されていない中央部の標高が、前記表面電極が形成された前記セラミック積層体の主面の標高よりも低いことが好ましい。
この構成を備えることにより、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層により遮られて、表面電極の周端部(先端部)を含む周縁部にまで達しにくくなり、また、めっき工程で付着しためっき液は、セラミック積層体の主面よりも標高の低い、表面電極の中央領域に溜まるため、めっき工程を経た後においても十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
また、本発明のセラミック多層基板においては、前記表面電極の表面の少なくとも一部は、前記セラミック積層体の表面に埋設されていることが好ましい。
なお、表面電極の少なくとも一部がセラミック積層体の表面に埋設されているとは、表面電極の少なくとも一部がセラミック積層体の表面に埋没していることを意味するものであり、例えば、
・表面電極が所定の露出部分を残してセラミック積層体に埋没し、前記露出部分がセラミック積層体の表面と同一平面にある(標高が同じである)場合、
・表面電極が所定の露出部分を残してセラミック積層体に埋没し、前記露出部分の標高が、セラミック積層体の標高よりも低い場合、
・表面電極の一部がセラミック積層体に埋没し、表面電極の前記露出部分の標高が、セラミック積層体の標高よりもいくらか高いような場合
などを含む概念である。
この構成を備えることにより、表面電極がセラミック積層体の表面から突出しないようにしたり、表面電極の上面のセラミック積層体表面からの突出量(距離)を減らしたりすることが可能になり、セラミック多層基板の低背化に寄与することができる。
また、前記表面電極の表面の少なくとも一部には、めっき膜が形成されていることが好ましい。
この構成を備えることにより、めっき液による表面強度の剥離強度を高く保持することができる。
本発明のセラミック多層基板は、めっき工程でめっき液が付着した場合にも、電極破壊や電極剥離の起点となりやすい表面電極の周端部のめっき液による腐食が抑制され、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することが可能になる。
本発明の一実施例(実施例1)にかかるセラミック多層基板の構成を示す正面断面図である。 本発明の一実施例(実施例1)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の他の実施例(実施例2)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板の変形例を示す図である。 本発明のさらに他の実施例(実施例3)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例3にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例3にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明のさらに他の実施例(実施例4)にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。 本発明の実施例4にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 本発明の実施例4にかかるセラミック多層基板の製造方法を説明する図である。 (a)は本発明の実施例1にかかるセラミック多層基板の上面図、(b)は変形例の上面図を示す図である。 比較用のセラミック多層基板の表面電極の構成を示す図である。 他の比較用のセラミック多層基板の表面電極の構成を示す図である。 従来のセラミック多層基板の表面電極の構成を示す図である。 従来のセラミック多層基板の表面電極の他の構成を示す図である。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[セラミック多層基板の構成]
図1は、本発明の実施例にかかるセラミック多層基板20の構成を示す断面図、図2は図1のセラミック多層基板20の要部を拡大して模式的に示す図である。
このセラミック多層基板20は、積層された複数のセラミック層1を備えてなるセラミック積層体(基板本体)10と、セラミック積層体10の表面に形成された表面電極(この実施例ではAgを主成分とするAg電極)2と、表面電極2の周縁部2aを被覆する被覆セラミック層3と、セラミック積層体10の内部に配設された、内部配線4aやビアホール導体4bなどの内部導体4とを備えている。
そして、図2に示すように、表面電極2の周縁部2aには、表面電極2を周回する凹部12が形成されているとともに、表面電極2の、周端部(先端部)2t、および表面電極2を周回する凹部12が形成された領域2bを含む周縁部2aが、被覆セラミック層3により被覆されており、被覆セラミック層3にも、上記凹部12に対応する領域に溝13が形成されている。
また、表面電極2の中央部(露出部)2cの表面には、Niめっき膜、およびNiめっき膜を覆うAuめっき膜が形成されている。なお、図1,図2においては、Niめっき膜およびAuめっき膜の図示を省略している。
この実施例1のセラミック多層基板20においては、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられ、かつ、表面電極2の、周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bを含む周縁部2aが被覆セラミック層3により被覆されているので、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層3により遮られて、表面電極2の周縁部2a(特に表面電極2の周端部(先端部)2t)にまで達しにくくなる。また、被覆セラミック層3と表面電極2の界面からめっき液が侵入した場合にも、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられているため、侵入しためっき液が表面電極2の周縁部2a(特に表面電極の周端部(先端部)2t)にまで達しにくくなる。その結果、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を備えた信頼性の高いセラミック多層基板20が得られる。
[セラミック多層基板の製造方法]
次に、上述のセラミック多層基板20の製造方法について説明する。
(1)まず、図3に示すように、焼成後にセラミック層1(図1,2)となるセラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペースト(この実施例ではAgペースト)を塗布して電極ペーストパターン2dを形成し、この電極ペーストパターン2dの周縁部を覆い、中央部を露出させるように、焼成後に被覆セラミック層3(図1,2)となるセラミックペーストを塗布してセラミックペーストパターン3aを形成する。セラミックペーストパターン3aは、電極ペーストパターン2dの周端部より外側から、電極ペーストパターン2dの周端部の100μm内側までの領域を覆うように配設する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部から50μm後退した領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを、幅(W)30μmで、電極ペーストパターン2dを周回するように塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図4に示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置するセラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)および電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する。その結果、セラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)には凹部(溝)13aが形成され、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)には凹部(溝)12aが形成される。また、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)自体もセラミックグリーンシート1aに埋設される。このため焼成後のセラミック多層基板20の低背化を図ることができる。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図1,2に示すように、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられ、かつ、表面電極2の、周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bを含む周縁部2aが被覆セラミック層3により被覆されたセラミック多層基板20を得ることができる。
この方法の場合、被覆セラミック層3にも、表面電極2を周回する凹部12に対応する凹部13が形成されることになるが、被覆セラミック層3には凹部13は形成されていなくてもよい。
なお、凹部12は、塗布、乾燥後の電極ペーストパターン2dを型押しする方法によっても形成することができる。型押しした後、セラミックペーストを塗布することにより、被覆セラミック層には凹部が形成されていない構造のセラミック多層基板を得ることができる。
本発明においては、凹部を形成する方法に特別の制約はなく、上述の方法の他にも、電極ペーストパターンと、セラミックペーストパターンとを形成した後、型押しすることにより凹部を形成することも可能である。
また、上記製造方法の例では、圧着の工程で、電極ペーストパターンが全てセラミックグリーンシートに埋設されるようにしているが、全てが埋設されなくてもよい。その場合には表面電極の露出部などは積層体の主面よりも高くなるが、本発明の基本的な効果を得ることは可能である。
[セラミック多層基板の構成]
図5は、本発明の実施例2にかかるセラミック多層基板20の要部構成を示す図である。
この実施例2のセラミック多層基板においては、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が形成されているとともに、表面電極2の周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bが、段部を有する被覆セラミック層3により被覆されている。
そして、この実施例2のセラミック多層基板20においては、表面電極2の被覆セラミック層3により被覆されていない中央部(露出部)2cの標高が、表面電極2が形成されているセラミック積層体(基板本体)10の主面10aの標高よりも低くなるように構成されている。
ここで標高とは、セラミック積層体(基板本体)10の主面10aと対向する他方主面から、それぞれの表面までの距離である。表面とはセラミック積層体(基板本体)10の主面10a側の面である。つまり、表面電極2の被覆セラミック層3により被覆されていない中央部(露出部)2cの標高とは、セラミック積層体(基板本体)10の他方主面から表面電極2の中央部(露出部)2cの表面までの距離である。また、表面電極2が形成されているセラミック積層体(基板本体)10の主面10aの標高とは、セラミック積層体(基板本体)10の他方主面からセラミック積層体(基板本体)10の主面10aまでの距離である。
なお、特に図示していないが、この実施例2のセラミック多層基板20の他の部分の構成は、上記実施例1のセラミック多層基板と同様である。
このセラミック多層基板20の場合も、上記実施例1のセラミック多層基板20の場合と同じく、めっき工程で付着しためっき液は、被覆セラミック層3により遮られて、表面電極2の周端部(先端部)2tにまで達しにくく、また、めっき工程で付着しためっき液は、セラミック積層体(基板本体)10の主面10aよりも標高の低い、表面電極2の中央部2cに溜まるため、表面電極2の周端部(先端部)2tにまで達しにくい。したがって、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を形成することができる。
また、表面電極2の中央部2cが主面10aよりも低くなっているため、セラミック多層基板20を用いた部品をバンプ接続する場合などに、部品の実装後の高さを低くすることができる。
[セラミック多層基板の製造方法]
この実施例2セラミック多層基板は、上述の実施例1のセラミック多層基板を製造する場合に準じて、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)図6に示すように、セラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペーストを塗布して電極ペーストパターン2dを形成し、この電極ペーストパターン2dの周縁部を覆い、中央部を露出させるように、焼成後に被覆セラミック層となるセラミックペーストを塗布してセラミックペーストパターン3aを形成する。
なお、セラミックペーストパターン3aは、電極ペーストパターン2dの周端部から100μm内側までの領域を覆うように配設する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部(先端部)から50μm後退した位置より内側の全領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図7に示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置するセラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)および電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する。その結果、セラミックペーストパターン3a(焼成後の被覆セラミック層3)には凹部(溝)13aが形成され、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)には凹部(溝)12aが形成される。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図5に示すように、表面電極2の周縁部2aに、表面電極2を周回する凹部12が設けられ、かつ、表面電極2の周端部(先端部)2tおよび凹部12が形成された領域2bが被覆セラミック層により被覆されているとともに、表面電極2の被覆セラミック層3により被覆されていない中央部(露出部)2cの標高が、表面電極2が形成されているセラミック積層体(基板本体)10の主面10aの標高よりも低くなるように構成されたセラミック多層基板20を得ることができる。
なお、凹部12の形成方法には特別の制約はなく、例えば、塗布、乾燥後の電極ペーストパターン2dを型押しする方法によっても形成することができる。
[変形例]
この実施例2のセラミック多層基板20の変形例として、例えば、図8に示すように、表面電極2に形成された凹部(溝)の幅が狭い構成のものが挙げられる。
この変形例にかかるセラミック多層基板20は、被覆セラミック層3が表面電極2を覆う領域を少しずらす、すなわち、中央部(露出部)2cの面積を少し大きくすることにより形成することができる。
この変形例のような構成のセラミック多層基板においても、上記実施例2の場合と同様の効果を得ることができる。
[セラミック多層基板の構成]
図9は、本発明の他の実施例(実施例3)の発明にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。
この実施例3のセラミック多層基板においては、表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に、表面電極2を周回する凹部12が形成されている。
ただし、この実施例3のセラミック多層基板20では、上記実施例1および2のセラミック多層基板とは異なり、表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層は設けられていない。
なお、特に図示していないが、この実施例3のセラミック多層基板20の他の部分の構成は、上記実施例1のセラミック多層基板と同様である。
この実施例3のセラミック多層基板20においては、表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に、表面電極2を周回する凹部12が設けられているので、めっき工程でめっき液が付着した場合にも、めっき液は表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に設けられた凹部(溝)12に溜まるため、電極破壊や電極剥離の起点となりやすい表面電極2の周端部(先端部)2tがめっき液により腐食されることが抑制され、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を備えた信頼性の高いセラミック多層基板を提供することができる。
すなわち、表面電極2の周端部(先端部)2tは厚みが薄く、めっきの付きも不十分になりやすいため、めっき液が残留すると、表面電極2の周端部(先端部)2tがめっき液により浸食されてセラミック層1と表面電極2の界面がもろくなり、電極破壊の起点となりやすくなるが、凹部12が形成される表面電極2の周端部2aより内側に後退した領域は、表面電極2の膜厚が周縁部2aよりも厚く、めっき液が凹部12に溜まったとしても、表面電極2が浸食されることによる剥離強度の低下についての影響は許容範囲となり、表面電極2の剥離強度を確保することができる。
[セラミック多層基板の製造方法]
この実施例3のセラミック多層基板20は、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)まず、図10に示すように、このセラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペーストを塗布して電極ペーストパターン2dを形成する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部から50μm後退した領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを、幅(W)50μmで、電極ペーストパターン2dを周回するように塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図11に示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置する電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する結果、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)に凹部(溝)12aが形成される。
また、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)自体もセラミックグリーンシート1aに埋設される。このため焼成後のセラミック多層基板20の低背化を図ることができる。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図9に示すように、表面電極2の周端部(先端部)2tより内側に後退した領域に、表面電極2を周回する凹部12が形成されたセラミック多層基板を得ることができる。
なお、上記製造方法の例では、圧着の工程で、電極ペーストパターンが全てセラミックグリーンシートに埋設されるようにしているが、全てが埋設されなくてもよい。その場合には表面電極の一部が積層体の主面よりも高くなることになるが、本発明の基本的な効果を得ることは可能である。
[セラミック多層基板の構成]
図12は、本発明の他の実施例(実施例4)の発明にかかるセラミック多層基板の要部を示す図である。
この実施例4のセラミック多層基板においては、表面電極2の周縁部2aの標高が、表面電極2の中央部(露出部)2cの標高よりも高くなるように構成されている。
ただし、この実施例4のセラミック多層基板20では、上記実施例1および2のセラミック多層基板とは異なり、表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層は設けられていない。
なお、特に図示していないが、この実施例4のセラミック多層基板20の他の部分の構成は、上記実施例1のセラミック多層基板と同様である。
この実施例4のセラミック多層基板20においては、表面電極2の周縁部2aの標高を、表面電極2の中央部2cの標高よりも高くして、中央部2cのほうが周縁部2aよりも標高が低くなるように構成しているので、めっき工程後にめっき液が残留したとしても、周縁部2aよりも内側の中央部2cにめっき液が溜まるため、めっき工程を経た後においても、十分な剥離強度を有する表面電極2を備えた信頼性の高いセラミック多層基板20を提供することが可能になる。
[セラミック多層基板の製造方法]
この実施例4のセラミック多層基板20は、例えば、以下の方法で製造することができる。
(1)まず、図13に示すように、このセラミックグリーンシート1aに、表面電極形成用の電極ペーストを塗布して電極ペーストパターン2dを形成する。
(2)それから、セラミックペーストパターン3a上の、電極ペーストパターン2dの周端部から50μm後退した位置より内側の全領域に、焼成工程で燃焼、分解して消失する樹脂ペーストを塗布して樹脂ペーストパターン6を形成する。
(3)そして、このセラミックグリーンシート1aが最外層となるように他のセラミックグリーンシートとともに所定の順序で積層した後、圧着して、主面が平坦な未焼成積層体を形成する。
この圧着の工程で、図14に要部構成を示すように、樹脂ペーストパターン6が、その下に位置する電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)を押圧する結果、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)の周縁部を除いた中央部全体が凹んだ形状となる。
また、電極ペーストパターン2d(焼成後の表面電極2)自体もセラミックグリーンシートに埋設される。このため焼成後のセラミック多層基板20の低背化を図ることができる。
(4)それから、この未焼成積層体を焼成し、樹脂ペーストパターンを燃焼、分解させる。その結果、樹脂ペーストが燃焼、分解して消失した後に凹部が形成される。
これにより、図12に示すように、表面電極2の周縁部2aの標高が、表面電極2の中央部(露出部)2cの標高よりも高い構造を有する表面電極2を備えたセラミック多層基板20が得られる。
なお、上記製造方法の例では、圧着の工程で、電極ペーストパターンが全てセラミックグリーンシートに埋設されるようにしているが、全てが埋設されなくてもよい。その場合には表面電極の一部(例えば周縁部)が積層体の主面よりも高くなることになるが、本発明の基本的な効果を得ることは可能である。
[特性の評価]
上述の各実施例で作製したセラミック多層基板について、表面電極の剥離強度を調べた。なお、表面電極の剥離強度を調べるにあたっては、2mm□の表面電極を形成し、この表面電極について剥離強度を測定した。ここで2mm□とは一辺が2mmの正方形である。
また、比較のため、図16に示すような、セラミック積層体(基板本体)10の表面に、周縁部2aが被覆セラミック層3により被覆された構造を有する表面電極2を設けたセラミック多層基板20(比較例1)、図17に示すような、セラミック積層体(基板本体)10の表面に、被覆セラミック層を備えていない構造を有する表面電極2を設けたセラミック多層基板20(比較例2)を作製し、表面電極の剥離強度(N/2mm□)を調べた。
剥離強度は、表面電極に所定の銅線をはんだ付けし、銅線を表面電極に対して垂直方向に引っ張ったときの表面電極の剥離強度を測定したものである。
その結果を表1に示す。
Figure 2012132880
なお、表1の各試料は以下の通りである。
(1)比較例(従来例)1
図16に示した、周縁部を被覆セラミック層により被覆した表面電極を備えたセラミック多層基板
(2)比較例(従来例)2
図17に示した、被覆セラミック層により被覆されていない表面電極を備えたセラミック多層基板
(3)実施例の試料1
実施例1で作製した、図1,2の表面電極を備えたセラミック多層基板
(4)実施例の試料2−1
実施例2で作製した、図5の表面電極を備えたセラミック多層基板
(5)実施例の試料2−2
実施例2において変形例として作製した、図8の表面電極を備えたセラミック多層基板
(6)実施例の試料3
実施例3で作製した、図9の表面電極を備えたセラミック多層基板
(7)実施例の試料4
実施例4で作製した、図12の表面電極を備えたセラミック多層基板
表1に示すように、本発明の要件を満たさない、比較例1および2のセラミック多層基板においては、表面電極の剥離強度が、22N/2mm□、および、20N/2mm□と不十分であったが、上記実施例1〜4で作製した、本発明の要件を満たすセラミック多層基板においては、表面電極の剥離強度が27〜34N/2mm□と、大幅に向上していることが確認された。
なお、本発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、表面電極の構成材料、具体的な形状、配設個数や配設態様、被覆セラミック層を設ける場合の配設態様、被覆セラミック層を構成するセラミックの具体的な組成、セラミック基板を構成するセラミック層の積層数や内部導体の配設態様、セラミック基板を構成するセラミックの具体的な組成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
また、実施例1の図2において、表面電極2の周縁部2aには、表面電極2を周回する凹部12が形成されており、これをセラミック多層基板20の積層方向上面から見ると、図15(a)のようになる。しかし、このように表面電極を周回するように凹部が形成されている場合のみならず、表面電極の周縁部の一部に凹部が形成されている場合にも、十分な剥離強度を有する表面電極を形成することができる。例えば図15(b)のように、表面電極2の対向する二辺の周縁部に、凹部12が形成されることで、十分な剥離強度を有する表面電極2を形成することができる。
1 セラミック層
1a セラミックグリーンシート
2 表面電極
2a 表面電極の周縁部
2b 表面電極の凹部が形成された領域
2c 表面電極の中央部(露出部)
2d 電極ペーストパターン
2t 表面電極の周端部(先端部)
3 被覆セラミック層
3a セラミックペーストパターン
4 内部導体
4a 内部配線
4b ビアホール導体
6 樹脂ペーストパターン
10 セラミック積層体(基板本体)
10a セラミック積層体(基板本体)の主面
12 表面電極を周回する凹部
12a 電極ペーストパターンに形成された凹部(溝)
13 被覆セラミック層に形成された凹部
13a セラミックペースト層に形成された凹部(溝)
20 セラミック多層基板

Claims (8)

  1. 積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極とを備えてなるセラミック多層基板であって、
    前記表面電極の周端部より内側に後退した領域に、凹部が形成されていること
    を特徴とするセラミック多層基板。
  2. 前記凹部は、前記表面電極を周回するように形成されていることを特徴とする請求項1記載のセラミック多層基板。
  3. 積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極とを備えてなるセラミック多層基板であって、
    前記表面電極の周縁部の標高が、前記表面電極の中央部の標高よりも高くなるように構成されていること
    を特徴とするセラミック多層基板。
  4. 積層された複数のセラミック層を備えてなるセラミック積層体と、前記セラミック積層体の表面に形成された表面電極と、前記表面電極の周縁部を被覆する被覆セラミック層を備えてなるセラミック多層基板であって、
    前記表面電極の周縁部に、凹部が形成されているとともに、前記表面電極の、周端部および前記凹部が形成された領域を含む前記周縁部が前記被覆セラミック層により被覆されていること
    を特徴とするセラミック多層基板。
  5. 前記凹部は、前記表面電極を周回するように形成されていることを特徴とする請求項4記載のセラミック多層基板。
  6. 前記表面電極の前記被覆セラミック層により被覆されていない中央部の標高が、前記表面電極が形成された前記セラミック積層体の主面の標高よりも低いことを特徴とする請求項4または5記載のセラミック多層基板。
  7. 前記表面電極の少なくとも一部は、前記セラミック積層体の表面に埋設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のセラミック多層基板。
  8. 前記表面電極の表面の少なくとも一部には、めっき膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のセラミック多層基板。
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